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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-30
(45)【発行日】2022-10-11
(54)【発明の名称】通信方法、デバイス、およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/32 20090101AFI20221003BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20221003BHJP
   H04W 92/16 20090101ALI20221003BHJP
【FI】
H04W16/32
H04W72/04 111
H04W92/16
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2020536218
(86)(22)【出願日】2018-12-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-03-11
(86)【国際出願番号】 CN2018124826
(87)【国際公開番号】W WO2019129197
(87)【国際公開日】2019-07-04
【審査請求日】2020-08-07
(31)【優先権主張番号】201711483393.6
(32)【優先日】2017-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲羅▼ ▲海▼燕
(72)【発明者】
【氏名】叶 宇▲軒▼
(72)【発明者】
【氏名】王 燕
(72)【発明者】
【氏名】戴 明▲増▼
【審査官】石原 由晴
(56)【参考文献】
【文献】RAN3,LS on RRC Information exchange for F1 UE Context Management[online],3GPP TSG-RAN3#98 R3-175042,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_98/Docs/R3-175042.zip>,2017年12月03日
【文献】Ericsson,Full configuration in EN-DC[online],3GPP TSG-RAN WG2 #100 R2-1713390,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_100/Docs/R2-1713390.zip>,2017年11月17日
【文献】KT Corp.,Considerations for F1 Setup Procedure[online],3GPP TSG RAN WG3 Meeting #98 R3-174854,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_98/Docs/R3-174854.zip>,2017年11月18日
【文献】3GPP TS 38.331 V1.0.0 (2017-12),2017年12月14日,pages 160-161
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央ユニット(CU)によって、分散ユニット(DU)に命令を送信するステップであって、前記命令は完全構成命令である、ステップと、
前記CUによって、完全構成を使用するセルグループ構成および第1の命令を前記DUから受信するステップであって、前記第1の命令は、前記DUが前記完全構成を実行した状態を前記CUに通知するのに使用される、ステップと
を含む、通信方法。
【請求項2】
前記完全構成命令が、前記完全構成を使用する前記セルグループ構成を生成するよう前記DUをトリガするのに使用される、請求項1に記載の通信方法。
【請求項3】
中央ユニットCUによって、分散ユニットDUに命令を送信する前記ステップであって、前記命令は完全構成命令である、前記ステップが、
前記CUによって、UEコンテキスト変更要求メッセージを前記分散ユニットDUに送信するステップであって、前記UEコンテキスト変更要求メッセージが、前記完全構成命令を含む、ステップ
を含む、請求項1または2に記載の通信方法。
【請求項4】
前記DUが、無線リンク制御(RLC)層機能、メディアアクセス制御(MAC)層機能、および物理(PHY)層機能を備え、
前記CUが、無線リソース制御(RRC)層機能、サービスデータアダプテーションプロトコル(SDAP)層機能、およびパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)層機能を備え、
前記DUおよび前記CUが1つの基地局に含まれる、
請求項1から3のいずれか一項に記載の通信方法。
【請求項5】
分散ユニット(DU)によって、完全構成を使用するセルグループ構成情報を生成するステップと、
前記DUによって、完全構成を使用する前記セルグループ構成情報および第1の命令を中央ユニット(CU)に送信するステップであって、前記第1の命令は、前記DUが前記完全構成を実行した状態を前記CUに通知するのに使用される、ステップと
を含む、通信方法。
【請求項6】
前記DUが前記CUから二次セルグループ(SCG)の構成情報を受信しないときは、前記DUが、前記完全構成を使用する前記セルグループ構成情報を生成する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記DUが前記CUからSCGの構成情報を受信し、前記DUが、前記完全構成を使用する前記セルグループ構成情報を生成する、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
主ノード(MN)が不変で、ソース二次ノード(SN)からターゲットSNにハンドオーバされるとき、または前記MNおよび前記SNの両方が変化するときは、前記SCGの前記構成情報が前記ソースSNのSCG構成を含む、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記SCGの前記構成情報が、サービスデータアダプテーションプロトコル(SDAP)層の構成情報、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)層の構成情報、無線リンク制御(RLC)層の構成情報、メディアアクセス制御(MAC)層の構成情報、または物理(PHY)層の構成情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項6または7に記載の方法。
【請求項10】
前記DUが、RLC層機能、MAC層機能、およびPHY層機能を備え、
前記CUが、RRC層機能、SDAP層機能、およびPDCP層機能を備え、
前記DUおよび前記CUが1つの基地局に含まれる、
請求項5から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
コンピュータで実行可能な命令を含む、非一時的なコンピュータ可読メモリと、
前記メモリと通信する少なくとも1つのプロセッサとを備える、中央ユニット(CU)に適用される通信装置であって、
前記少なくとも1つのプロセッサが、
分散ユニット(DU)に命令を送信するステップであって、前記命令が完全構成命令である、ステップと、
前記DUから、完全構成を使用するセルグループ構成および第1の命令を受信するステップであって、前記第1の命令は、前記DUが前記完全構成を実行した状態を前記CUに通知するのに使用される、ステップと
を含む方法を実施するために、前記コンピュータで実行可能な命令を実行するように構成される
信装置。
【請求項12】
前記完全構成命令が、前記完全構成を使用する前記セルグループ構成を生成するよう前記DUをトリガするのに使用される、請求項11に記載の通信装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記DUに、UEコンテキスト変更要求メッセージを送信するステップであって、前記UEコンテキスト変更要求メッセージが前記完全構成命令を含む、ステップ
を含む方法を実施するために、前記コンピュータで実行可能な命令を実行するように構成される、請求項11または12に記載の通信装置。
【請求項14】
前記DUが、無線リンク制御(RLC)層機能、メディアアクセス制御(MAC)層機能、および物理(PHY)層機能を備え、
前記CUが、無線リソース制御(RRC)層機能、サービスデータアダプテーションプロトコル(SDAP)層機能、およびパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)層機能を備え、
前記DUおよび前記CUが1つの基地局に含まれる、
請求項11から13のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項15】
分散ユニット(DU)に適用される通信装置であって、
コンピュータで実行可能な命令を含む、非一時的なコンピュータ可読メモリと、
前記メモリと通信する、少なくとも1つのプロセッサであって、前記少なくとも1つのプロセッサは、
完全構成を使用するセルグループ構成情報を生成するステップと、
前記完全構成を使用する前記セルグループ構成情報および第1の命令を中央ユニット(CU)に送信するステップであって、前記第1の命令は、前記DUが前記完全構成を実行した状態を前記CUに通知するのに使用される、ステップと
を含む方法を実施するために、前記コンピュータで実行可能な命令を実行するように構成される、少なくとも1つのプロセッサと
を備える、通信装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記装置が前記CUから二次セルグループ(SCG)の構成情報を受信しないときは、前記完全構成を使用する前記セルグループ構成情報を生成するステップ
を含む方法を実施するために、前記コンピュータで実行可能な命令を実行するように構成される、請求項15に記載の通信装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記装置が前記CUからSCGの構成情報を受信するときは、前記完全構成を使用する前記セルグループ構成情報を生成するステップ
を含む方法を実施するために、前記コンピュータで実行可能な命令を実行するように構成される、請求項15に記載の通信装置。
【請求項18】
主ノード(MN)が不変で、ソース二次ノード(SN)からターゲットSNにハンドオーバされるとき、または前記MNおよび前記SNの両方が変化するときは、前記SCGの前記構成情報が前記ソースSNのSCG構成を含む、請求項16または17に記載の通信装置。
【請求項19】
前記SCGの前記構成情報が、サービスデータアダプテーションプロトコル(SDAP)層の構成情報、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)層の構成情報、無線リンク制御(RLC)層の構成情報、メディアアクセス制御(MAC)層の構成情報、または物理(PHY)層の構成情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項16または17に記載の通信装置。
【請求項20】
前記DUがRLC層機能、MAC層機能、およびPHY層機能を備え、
前記CUがRRC層機能、SDAP層機能、およびPDCP層機能を備え、
前記DUおよび前記CUが1つの基地局に含まれる、
請求項15から19のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項21】
中央ユニット(CU)に適用される、コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータ可読記憶媒体はプログラム命令を含み、前記プログラム命令が実行されると、前記CUが請求項1から4のいずれか一項に記載の方法を実行する、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項22】
分散ユニット(DU)に適用される、コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータ可読記憶媒体はプログラム命令を含み、前記プログラム命令が実行されると、前記DUが請求項5から10のいずれか一項に記載の方法を実行する、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項23】
通信システムであって、前記通信システムは、
請求項11から14のいずれか一項に記載の、中央ユニット(CU)に適用される通信装置、および/または請求項15から20のいずれか一項に記載の、分散ユニット(DU)に適用される通信装置
を備える、通信システム。
【請求項24】
中央ユニット(CU)に適用される、コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、プログラム命令を含み、前記プログラム命令が実行されると、前記CUが請求項1から4のいずれか一項に記載の方法を実行する、コンピュータプログラム。
【請求項25】
分散ユニット(DU)に適用される、コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、プログラム命令を含み、前記プログラム命令が実行されると、前記DUが請求項5から10のいずれか一項に記載の方法を実行する、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2017年12月29日に中国特許庁に出願された「COMMUNICATION METHOD,DEVICE,AND SYSTEM」という名称の中国特許出願第201711483393.6号の優先権を主張し、この特許は、参照することによりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0002】
本出願は通信分野に関し、より詳細には、例えば、通信方法、デバイス、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
次世代モバイル通信システム、例えば、第5世代モバイル通信(the 5th generation mobile communication technology,5G)システムにおいて、基地局はgNBまたはng-eNBと呼ばれ、ng-eNBはロングタームエボリューション(long term evolution,LTE)システムの基地局(LTE eNB)から開発された、より新しい進化型基地局である。説明を簡潔にするために、本明細書では、gNBは基地局を表すのに使用される。図1は、5Gシステムとして使用されるシステム100の概略的なブロック図である。次世代無線アクセスネットワーク(next generation radio access network,NG-RAN)におけるgNB間、ng-eNB間、およびgNBとng-eNBとの間の相互接続は、Xnインターフェースを介して行われる。gNBと5Gコアネットワーク(5G core,5GC)装置とはNGインターフェースを介して相互接続され、ng-eNBと5GC装置とはNGインターフェースを介して相互接続される。5GC装置は、アクセスおよび移動性管理機能(access and mobility management function,AMF)エンティティ、またはユーザプレーン機能(user plane function,UPF)エンティティであってもよい。AMFは、主にアクセス管理機能に関与し、UPFは、主にセッション(session)管理機能に関与する。基地局は通常、無線リソース制御(radio resource control,RRC)層、サービスデータアダプテーションプロトコル(service data adaptation protocol,SDAP)層、パケットデータコンバージェンスプロトコル(packet data convergence protocol,PDCP)層、無線リンク制御(radio link control,RLC)層、メディアアクセス制御(media access control,MAC)層、または物理層(physical layer,PHY)などの論理機能プロトコル層を含む。次世代の基地局(例えば、gNB)は、従来の基地局アーキテクチャから進化したものである。図2は、5Gシステム200の概略的なブロック図である。システム200は、5GCとNG-RANとを備える。NG-RANにおいて、基地局gNBは、中央ユニット(centralized unit,CU)と、分散ユニット(distributed unit,DU)とを含んでもよい。CU-DUアーキテクチャは、従来のアクセスネットワークにおける基地局を機能的に分割したものと理解されてもよい。従来の基地局の一部の機能がCUに配置され、残りの機能はDUに配置される。費用を削減し、ネットワーク容量の拡張を容易にするために、複数のDUが1つのCUを共有してもよい。CUは、F1インターフェースを介してDUと情報を交換する。CUおよびDUを含むgNBは、別の外部ネットワーク要素用の基地局である。
【0004】
さらに、図3に示す5Gシステムの概略的なブロック図では、gNBにおいて中央ユニットCUは、CU制御プレーン(CU control plane,CU-CP)と、CUユーザプレーン(CU user plane,CU-UP)とにさらに分割されてもよい。CU-CPは、制御プレーン機能に関与し、主にRRC部分、およびPDCP制御(PDCP-C)プレーン部分を含む。PDCP-Cは、主に制御プレーンデータの暗号化、復号、整合性保護、データ伝送などに関与する。CU-UPは、ユーザプレーン機能に関与し、主にSDAPおよびPDCP-Uを含む。SDAPは、主にコアネットワークのデータの処理、および無線ベアラへのフロー(flow)のマッピングに関与する。PDCP-Uは、主にデータプレーンにおける暗号化、復号、整合性保護、ヘッダ圧縮、シーケンス番号維持、データ伝送などに関与する。CU-CPとCU-UPとは、E1インターフェースを介して接続される。CU-CPは、gNBがNgインターフェースを介してコアネットワークに接続されていることを表す。CU-CPは、F1-C(F1制御プレーン)インターフェースを介してDUに接続される。CU-UPは、F1-U(F1ユーザプレーン)インターフェースを介してDUに接続される。別の設計では、PDCP-CとPDCP-Cとは両方ともCU-UPにあり、RRCは、CU-CPにある(図3には示されていない)。
【発明の概要】
【0005】
二重接続(dual connectivity,DC)のシナリオでは、CU-DUアーキテクチャを有する基地局が二次基地局(secondary node,SN)として使用されると、DUは解析によって、CUによってDUに送信された二次セルグループ(secondary cell group,SCG)の構成情報を正しく取得できず、結果としてシステムエラーが引き起こされる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願は、CU-DUアーキテクチャを有する基地局が二次基地局として使用されると、DUは解析によって、CUによってDUに送信された二次セルグループの構成情報を正しく取得できないためにシステムエラーが引き起こされる上記の問題を解決する、通信方法、デバイス、およびシステムを提供する。
【0007】
第1の態様によれば、本願における実施形態は通信方法を提供する。通信方法は通信システムで行われ、通信システムは中央ユニットと分散ユニットとを含み、通信システムを実行すると次の動作が行われる。
【0008】
分散ユニットDUが、セルグループ構成情報、および/または第1の命令を中央ユニットCUに送信する。セルグループ構成情報は、完全構成のセルグループ構成情報であってもよい。第1の命令は、分散ユニットDUが完全構成を実行した状態を中央ユニットCUに通知するのに使用されてもよい。あるいは、分散ユニットDUは、第1の命令を使用して、中央ユニットCUが完全構成に関連する情報を生成するようトリガしてもよい。例えば、第1の命令を受信した後に、CUは、完全構成の無線ベアラ構成情報を生成する。
【0009】
任意の設計において、分散ユニットDUと中央ユニットCUとは、マルチ接続のシナリオで二次基地局を形成する。分散ユニットは、端末装置に、CUによって送信された第2の命令を送信する。第2の命令は、二次基地局で構成更新動作を実行するよう端末装置に命令するのに使用されてもよい。
【0010】
任意の設計において、分散ユニットDUは、中央ユニットCUから端末装置に制御メッセージを送信する。例えば、制御メッセージは無線リソース制御再構成メッセージであってもよく、無線リソース制御再構成メッセージは、完全構成の無線ベアラ構成情報、および/または完全構成のセルグループ構成情報を含む。完全構成の無線ベアラ構成情報は、サービスデータアダプテーションプロトコル層の構成情報、およびパケットデータコンバージェンスプロトコル層の構成情報のうちの少なくとも1つを含む。完全構成の無線ベアラ構成情報は、第1の命令に基づいて中央ユニットCUをトリガすることによって生成される。完全構成のセルグループ構成情報は、無線リンク制御層の構成情報、メディアアクセス制御層の構成情報、および物理層の構成情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0011】
任意の設計において、完全構成のセルグループ構成情報、および第1の命令は、分散ユニットと中央ユニットとの間の通信インターフェースで定義されたメッセージに含まれて送信され、あるいは完全構成のセルグループ構成情報および第1の命令は、分散ユニットと中央ユニットとの間の上りリンクデータパケットに保持される。
【0012】
任意の設計において、分散ユニットDUが第1の命令、および/または完全構成のセルグループ構成情報を中央ユニットCUに送信するには、次の条件の少なくとも1つを満たすことが必要になる。
【0013】
1.分散ユニットDUが、中央ユニットによって送信された二次セルグループSCGの参照構成情報を受信するが、分散ユニットDUは解析によって、二次セルグループSCGの参照構成情報内の、二次セルグループSCGの構成情報を正しく取得できない、または理解することができない。
【0014】
2.分散ユニットDUが(任意で、所定の時間内に)、中央ユニットから、二次セルグループSCGの構成情報を受信せず、あるいは分散ユニットDUが、中央ユニットから二次セルグループSCGの参照構成情報を受信するが、二次セルグループSCGの参照構成情報が、二次セルグループSCGの構成情報の全部または一部を含まない。
【0015】
3.分散ユニットDUが、中央ユニットから命令を受信し、命令は、分散ユニットDUが完全構成の実行を必要としていることを通知するために使用される。
【0016】
この設計手法は、CUがSCGの参照構成情報をDUに送信するが、DUが、SCGの参照構成情報内のSCGの構成情報を正しく識別できないときに、DUが、完全構成のセルグループ構成情報(具体的には、例えば、CellGroupConfig)の生成を決定し得る事例に適用可能であろう。DUは、命令情報を送信することによってCUに通知し、その結果、CUもまた、完全構成に基づく無線ベアラ構成情報(具体的には、例えば、radioBearerConfig)を生成する。これは、二次基地局が、ソース二次基地局の構成情報を理解できないためにシステムエラーが引き起こされる問題の解決にも役立つ。
【0017】
任意の設計において、分散ユニットは、無線リンク制御層、メディアアクセス制御層、および物理層のみを有する、または含む。中央ユニットは、無線リソース制御層、サービスデータアダプテーションプロトコル層、およびパケットデータコンバージェンスプロトコル層のみを有する、または含む。
【0018】
通信方法の第1の態様、および実行可能な設計で提供される通信方法は、DUが、解析によって、CUによってDUに送信された二次セルグループの構成情報を正しく取得できないためにシステムエラーが引き起こされる問題の解決に役立つ。
【0019】
第2の態様によれば、本願は通信デバイスを提供する。通信デバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、通信インターフェースとを含む。通信インターフェースは通信デバイスによって、別の通信デバイスと情報を交換するために使用される。少なくとも1つのプロセッサでプログラム命令が実行されると、通信デバイスは、第1の態様および第1の態様の任意の設計における、中央ユニットまたは分散ユニットの機能を実施できるようになる。
【0020】
第3の態様によれば、本願はコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、プログラム命令を有する。プログラム命令が直接的または間接的に実行されると、第1の態様および第1の態様の任意の設計における、中央ユニットまたは分散ユニットの機能が実施される。
【0021】
第4の態様によれば、本願はコンピュータプログラム記憶媒体を提供する。コンピュータプログラム記憶媒体は、プログラム命令を有する。プログラム命令が直接的または間接的に実行されると、第1の態様および第1の態様の任意の設計における、中央ユニットまたは分散ユニットの機能が実施される。
【0022】
第5の態様によれば、本願はチップシステムを提供する。チップシステムは、少なくとも1つのプロセッサを備える。少なくとも1つのプロセッサでプログラム命令が実行されると、第1の態様、および第1の態様の任意の設計における、中央ユニットまたは分散ユニットの機能が実施される。
【0023】
第6の態様によれば、本願は通信システムを提供する。通信システムは、第2の態様で説明した通信デバイスを備える。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本願における実施形態による、5Gシステムの概略的なブロック図である。
図2】本願における実施形態による、5Gシステムの概略的なブロック図である。
図3】本願における実施形態による、5Gシステムの概略的なブロック図である。
図4】本願における実施形態による、通信システムおよび通信方法の概略的なブロック図である。
図5】本願における実施形態による、通信デバイスの概略的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
最初に、本願における実施形態の用語について、共通する部分の技術的な意味を説明する。
【0026】
本願における「第1の」、「第2の」などの用語は、異なる対象物を区別するためにのみ使用され、また「第1の」、「第2の」は、「第1の」、「第2の」で修飾されている対象物の、実際の順序または機能を制限するものではない。例えば、「第1の命令」および「第2の命令」における「第1の」および「第2の」は、異なる命令同士の違いを区別することのみが意図されており、「第1の」および「第2の」は、「第1の命令」および「第2の命令」の実際の順序または機能を制限するものではない。本願における「例」、「例えば」、「など」、「任意の設計」、および「設計」などの表現は、例、事例、または説明を示すためにのみ使用される。本願において説明される、「例」、「例えば」、「など」、「任意の設計」、または「設計」として記述される任意の実施形態または設計方式はいずれも、別の実施形態または別の設計方式よりも好ましい、またはより好適なものとみなされるべきではない。具体的には、このような言葉を使用することによって、関連する概念を詳細に表すことが意図されている。本願における「上りリンク」および「下りリンク」という用語は、特定のシナリオにおけるデータ伝送方向/情報伝送方向を説明するために使用される。例えば、「上りリンク」方向は、通常はデータ/情報が端末装置からネットワーク側へ伝送される方向、またはデータ/情報が分散ユニットから中央ユニットへ伝送される方向であり、「下りリンク」方向は、通常はデータ/情報がネットワーク側から端末装置へ伝送される方向、またはデータ/情報が中央ユニットから分散ユニットへ伝送される方向である。「上りリンク」および「下りリンク」は、データ/情報の伝送方向を説明するためにのみ使用され、装置がデータ/情報伝送の具体的な始点であるか、あるいは具体的な終点であるかについて制限されないことは理解されよう。
【0027】
本願における「および/または」という用語は、対象物間の対応関係のみを述べており、3つの関連性が存在してもよいことを表す。例えば、Aおよび/またはBとは、Aのみが存在する事例、AとBとの両方が存在する事例、およびBのみが存在する事例の3つの事例を表してもよい。また、特に指定がない限り、本願における文字「/」は、通常は関連する対象物間の「または」の関係を表す。本願における「-」という文字は、通常はこの文字の前後に記載されている対象物間に、相似/対応関係/マッピング関係/協働関係があることを示すために使用されている。例えば、「パケットデータコンバージェンスプロトコルで処理されるユーザプレーン機能(PDCP-U)」という表現における「-」は、PDCP機能における対応するユーザプレーン機能を表しているものと理解されてもよい。
【0028】
特に指定がない限り、本願における「A、B、およびCのうちの少なくとも1つを含むアイテム」と類似した表現の意味は、通常はアイテムが、A、B、C、AとB、AとC、BとC、AとBとC、AとA、AとAとA、AとAとB、AとAとC、AとBとB、AとCとC、BとB、BとBとB、BとBとC、CとC、CとCとC、ならびにAとBとCとの別の組合せのうちの少なくとも1つであってもよいことを意味する。前述の表現は、アイテムの任意の項目を説明するために、例としてA、B、およびCの3つの要素を使用している。表現が「アイテムがA、B、・・・、およびXのうちの少なくとも1つを含む」になっている、すなわち表現により多い要素が含まれているときは、アイテムを適用できる項目が、前述の規則に従ってさらに取得されてもよい。
【0029】
さまざまなメッセージ/情報/デバイス/ネットワーク要素/システム/装置/動作/操作/手順/概念など、本願におけるさまざまな対象物に名前が割り当てられてもよい。このような特定の名前は、関連する対象物の制限とはならず、割り当てられた名前は、シナリオ、前後関係、または使用習慣などの要因によって変化する場合があることは理解されよう。本願における技術用語の技術的な意味は、主に技術的解決策で反映/達成された、技術用語の機能および技術的効果に基づいて、理解および判断されるべきである。
【0030】
本願に置いて、端末装置は、ユーザ端末(User Equipment、UE)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、モバイルコンソール、遠隔局、遠隔端末、モバイル機器、ユーザ端末、端末、無線通信危機、ユーザエージェント、またはユーザ機器の形態を含んでもよい。端末装置は、WLANにおける局(STATION,ST)であってもよく、携帯電話、コードレス電話機、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol,SIP)電話、無線ローカルループ(Wireless Local Loop,WLL)局、携帯情報端末(Personal Digital Assistant,PDA)、無線通信機能を備える携帯用機器またはコンピュータ機器、無線モデムに接続された別の処理装置、車載機器、装着可能な装置、および次世代の通信システム、例えば、5Gネットワークの端末装置、または次世代の進化型PLMN(Public Land Mobile Network,PLMN)の端末装置であってもよい。端末装置は、あるいは装着可能な装置であってもよい。装着可能な装置は装着可能なインテリジェント装置と呼ばれてもよく、これは着用可能であり、かつウェアラブル技術を用いて、眼鏡、手袋、腕時計、衣服、または靴などの日常的な着用の知的設計に基づいて開発された、装着可能な装置の総称である。装着可能な装置は、体に直接着用される、あるいはユーザの衣服または装飾品と一体化された携帯型装置である。端末装置は、あるいはモノのインターネット(internet of things,IoT)システムにおける端末装置であってもよい。IoTは、未来の情報技術の開発における重要な構成要素である。IoTの主な技術的特徴は、人間-機械の相互接続、および機械-機械の相互接続のインテリジェントネットワークを実施するために、通信技術を使用して対象物をネットワークに接続することである。本願における実施形態では、実施形態の解決策を説明するために、端末装置がUEである例が使用される。しかしながら、本願における実施形態の端末装置は、UEに限定されないことは理解されよう。
【0031】
本願の実施形態で説明されるネットワークアーキテクチャおよびサービスシナリオは、本願における実施形態の技術的解決策を読者が明確に理解しやすいようにすることが意図されており、本願における実施形態で提供される技術的解決策に制限を課すものではない。ネットワークアーキテクチャの進化、および新しいサービスシナリオの登場によって、本願の実施形態が提供する技術的解決策が、類似の技術的問題にも適用可能なことが当業者には知られているであろう。
【0032】
進化型汎用地上無線アクセス新無線二重接続(evolved universal terrestrial radio access-new radio dual connectivity,EN-DC)のシナリオに基づくUEのハンドオーバ処理では、例えば、UEがソース基地局に対してDCを実行し、UEもターゲット基地局に対してDCをさらに実行すると、ハンドオーバ処理において、ソース側の基地局は、ソース基地局に関する構成情報をターゲット側基地局に送信する。ターゲット側基地局の主基地局(master node,MN)が、解析によって、ソース基地局に関連する構成情報における主セルグループ(master cell group,MCG)の構成情報を正しく取得できる場合は、ターゲットMNは、二次セルグループ(secondary cell group,SCG)の構成情報をターゲット側基地局の二次基地局(secondary node,SN)に送信する。ターゲットSNが、解析によってSCGの構成情報を正しく取得できない場合は、ターゲットSNは、命令情報を送信することによって、SCGの完全構成を使用するようにターゲットMNに命令する。ターゲットMNがターゲットSNから命令情報を受信すると、ターゲットMNは、制御メッセージ(例えば、LTEシステムのRRC再構成メッセージ)内に、UEに送信される完全構成命令を保持する。この事例では、完全構成命令は、具体的にはen-DC-release命令、またはscg-ConfigReleaseNR命令であってもよい。
【0033】
論理基地局がCU-DUアーキテクチャを有するシナリオでは、CU-DUアーキテクチャを有する基地局が二次基地局として使用されると、CUは、主基地局によって提供された二次セルグループ(secondary cell group,SCG)の参照構成情報(例えば、SCG-ConfigInfo)をDUに送信する。SCGの参照構成情報は、主セルグループ(master cell group,MCG)の構成情報、SCGの構成情報、UEの能力情報などのうちの少なくとも1つを含む。MCGの構成情報は、ロングタームエボリューション(long term evolution,LTE)システムプロトコルで定義されたradioResourceConfigDedMCG、LTEプロトコルで定義されたsCellToAddModListMCG、および5G新無線(new radio,NR)プロトコルで定義されたmcg-RB-Configのうちの少なくとも1つを含む。SCGの構成情報は、LTEプロトコルで定義されたscg-RadioConfig、およびNRプロトコルで定義されたsourceConfigSCGのうちの少なくとも1つを含む。UEの能力情報は、例えば、LTEまたはNRプロトコルで定義されたUECapabilityInformationを含む。
【0034】
通常、SCGの参照構成情報は、UEの能力情報、およびMCGの構成情報を含んでもよい。SCGが変化するとき、例えば、MNが不変の間にUEがソースSNからターゲットSNにハンドオーバされるとき、あるいはMNおよびSNの両方が変化するハンドオーバのシナリオにおいて、SCGの参照構成情報は、ソースSNのSCG構成をさらに保持してもよい。MNによってSCGの参照構成情報を提供する1つの目的は、SCGを構成しているときに、SNが参照を取得できるようにすることである。MCGの構成情報、およびSCGの構成情報は両方とも2つの部分を含む。例えば、LTEシステムでは、MCGの構成情報およびSCGの構成情報の両方が、PDCP層の構成情報、ならびにRLC層の構成情報、MAC層の構成情報、およびPHY層の構成情報のうちの少なくとも1つを含む。NRシステムでは、MCGの構成情報およびSCGの構成情報の両方が、SDAP層および/またはPDCP層の構成情報(具体的には、例えば、radioBearerConfig)、ならびにRLC層の構成情報、MAC層の構成情報、およびPHY層の構成情報のうちの少なくとも1つ(具体的には、例えば、CellGroupConfig)を含む。例えば、NRは例として使用されている。CUによってDUに送信されたSCGの参照構成情報の組成は、表1で示され得る。
【0035】
【表1】
【0036】
DUによってサポートされるプロトコルバージョンが、CUによって送信された、SCGの構成情報に対応するプロトコルバージョンとは異なっているとき、例えば、DUによってサポートされるプロトコルバージョンが3GPP R15なのに対し、CUによって送信された、SCGの構成情報に対応するプロトコルバージョンが3GPP R16のときは、DUは、解析によって、CUによって送信されたSCGの構成情報を正しく取得しない場合がある。例えば、DUは、解析によって、SCGの構成情報のほとんどの内容を取得するが、解析によって、3GPP R16プロトコルバージョンによって新たに導入された情報要素を正しく取得できない、あるいはDUは、解析によって、CUによって送信されたSCGの構成情報の一部または全部を取得できない場合がある。DUがサポートする能力に制限がある、あるいはDUによってサポートされるプロトコルバージョンと、CUによって送信されたSCGの構成情報に対応するプロトコルバージョンとの間には違いがある。結果として、DUは、解析によって、CUによって送信されたSCGの構成情報を正しく取得しない場合があり、システムエラーが引き起こされる。
【0037】
この観点から、以下添付の図面を参照しながら、本願における技術的解決策について詳しく説明する。
【0038】
図4に示すように、実施形態は通信システム、および/または通信方法400を提供し、通信システムおよび/または通信方法400は次のステップを含む。
【0039】
ステップ401において、CUは、SCGの参照構成情報をDUに送信する。
【0040】
例えば、SCGの参照構成情報の特定の形式は、SCG-ConfigInfoであってもよい。SCGの参照構成情報の組成については、表1を参照されたい。例えば、SCGの参照構成情報は、SCGの構成情報などを含んでもよい。
【0041】
任意の設計において、CUは、DUに送信するメッセージ内に、DUが完全構成の実行を必要としていることを通知するのに使用する、命令を保持してもよい。例えば、CUは、完全構成を実行するようDUに命令するために、UEコンテキスト設定要求メッセージ(UE context setup request message)、および/またはUEコンテキスト変更要求メッセージ(UE context modification request message)内に、命令(具体的にはfull configuration命令であってもよい)を含む。例えば、DUが命令情報を受信すると、DUは完全構成を使用するセルグループ構成(具体的には、例えば、CellGroupConfig)を生成するようにトリガされる。この設計手法は、CUがSCGの構成情報を正しく識別できないときに、CUが完全構成の無線ベアラ構成情報(具体的には、例えば、radioBearerConfig)の生成を決定し得る事例に適用可能な場合がある。具体的には、CUは、完全構成を使用するセルグループ構成情報(具体的には、例えば、CellGroupConfig)を生成するようDUに命令するために、命令情報を送信してもよい。この設計手法は、二次基地局(SN)が、ソース二次基地局の構成情報を理解できないためにシステムエラーが引き起こされる問題を解決する。
【0042】
ステップ401の内容の全部または一部は、任意であることに留意されたい。
【0043】
ステップ402において、DUは、完全構成を使用する第1の命令および/またはセルグループ構成情報をCUに送信する。
【0044】
任意の設計において、DUがCUによって送信されたSCGの構成情報を正しく解析できない場合、例えば、DUによってサポートされるプロトコルバージョンが3GPP R15なのに対し、CUによって送信された、SCGの構成情報に対応するプロトコルバージョンが3GPP R16のときは、DUは、CUによって送信されたSCGの構成情報を正しく解析しない場合がある。例えば、DUはSCGの構成情報の大部分の内容を解析し得るが、3GPP R16プロトコルバージョンによって新しく導入された情報要素を正しく解析できない、あるいはDUはCUによって送信されたSCGの構成情報の一部または全部を正しく解析できない。任意で、DUは、完全構成のセルグループ構成情報(その特定のフォームがCellGroupConfigであってもよい)を生成し、完全構成のセルグループ構成情報をCUに送信してもよい。完全構成のセルグループ構成情報(CellGroupConfig)は、具体的には、RLC層の構成情報、MAC層の構成情報、およびPHY層の構成情報のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0045】
任意の設計において、DUは第1の命令をさらに生成してもよい。第1の命令は、DUが完全構成を実行した状態をCUに通知するのに使用されてもよい。第1の命令は、第1の完全構成命令であってもよい(その具体的なフォームはfull Configであってもよい)。DUは、第1の完全構成命令をCUに送信してもよい。例えば、DUは、F1インターフェースのメッセージ、またはDUによってCUに送信された上りリンクデータパケット内に第1の完全構成命令を保持して、第1の完全構成命令をCUに送信してもよい。例えば、DUは、UEコンテキスト設定応答(UE context setup response)メッセージ、およびUEコンテキスト変更応答(UE context modification response)メッセージの2種類のF1 APメッセージのうちの少なくとも1つに、第1の完全構成命令を保持してもよい。本明細書では、CUに第1の完全構成命令を送信するのに使用される具体的なメッセージの種類は限定されない。この設計手法は、CUがSCGの参照構成情報をDUに送信するが、DUが、SCGの参照構成情報内のSCGの構成情報を正しく識別できないときに、DUが、完全構成を使用するセルグループ構成情報(具体的には、例えば、CellGroupConfig)の生成を決定し得る事例に適用可能である。DUは、命令情報を送信することによってCUに通知し、その結果、CUもまた、完全構成に基づく無線ベアラ構成情報(具体的には、例えば、radioBearerConfig)を生成する。これは、二次基地局が、ソース二次基地局の構成情報を理解できないためにシステムエラーが引き起こされる問題の解決に役立つ。
【0046】
任意の設計において、DUによって生成された第1の命令と、DUによって生成された完全構成のセルグループ構成情報とは、同じメッセージに含まれてCUに送信されてもよい。あるいは、第1の命令と、完全構成のセルグループ構成情報とは、別のメッセージに保持されてCUに送信されてもよい。
【0047】
任意の設計において、あるいはDUは、暗黙的な方法を介して、完全構成を実行するよう命令されてもよい。例えば、分散ユニットDUは(任意で、所定の時間内に)、中央ユニットから二次セルグループSCGの構成情報を受信しない、あるいは分散ユニットDUは、中央ユニットから二次セルグループSCGの参照構成情報を受信するが、二次セルグループSCGの参照構成情報は、二次セルグループSCGの構成情報の全部または一部を含まない。この場合、DUは完全構成動作を実行してもよい。具体的には、例えば、DUは完全構成を使用するセルグループ構成情報(具体的には、例えば、CellGroupConfig)を生成する。DUは、命令情報を送信することによってCUに通知し、その結果、CUは、完全構成に基づく無線ベアラ構成情報をさらに生成し、かつ/またはDUは、完全構成を使用するセルグループ構成情報(具体的には、例えば、CellGroupConfig)をCUに送信する。別の例では、DUによって受信されたメッセージ(例えば、UE context setup request message)がE-URTANサービス品質(quality of service,QoS)情報を含む場合は、DUは、DUが配置されている基地局がEN-DCを実行するプロセスにあり、CU-DUが配置されている基地局が二次基地局であることを知り得る。任意で、この事例において、DUがSCGの参照構成情報(具体的にはSCG-ConfigInfoであってもよい)を受信しない場合、あるいはCUによって送信されたSCGの参照構成情報(具体的にはSCG-ConfigInfoであってもよい)がSCG構成の一部または全部を含まない場合は、DUは、完全構成のセルグループ構成情報(CellGroupConfig)を生成するようにトリガされてもよい。別の二重接続またはマルチ接続のシナリオ、例えば、新無線二重接続(NR-DC)シナリオ、マルチ標準/無線二重接続(Multi-RAT/Radio Dual Connectivity,MR DC)シナリオ、NE-DCシナリオ、LTE二重接続(LTE DC)シナリオ、その他のマルチ接続(Multi-Connectivity)シナリオでは、この実施形態で提供される動作をさらに参照してもよい。
【0048】
ステップ403において、CUはUEに第2の命令を送信する。
【0049】
任意の設計において、CUは、完全構成に基づく無線ベアラ構成情報(具体的には、radioBearerConfigであってもよい)を生成する。任意で、CUは、DUによって送信された第1の命令(例えば、第1の完全構成命令)を受信した後に、完全構成に基づく無線ベアラ構成情報を生成してもよい。別の任意の設計では、CUは、あるいは完全構成に基づく無線ベアラ構成情報を生成することを単独で決定してもよい。この事例では、DUは第1の命令をCUに送信する必要がない場合がある。具体的には、CUは、DUからの完全構成の無線ベアラ構成情報(例えば、radioBearerConfig)、および/または完全構成のセルグループ構成情報(例えば、CellGroupConfig)に基づいて、完全構成に基づく制御メッセ―ジを生成してもよい。任意で、制御メッセージは、DUからの完全構成の無線ベアラ構成情報、および/または完全構成のセルグループ構成情報を含む。制御メッセージは、RRC再構成(具体的にはRRCreconfiguraitonであり得る)メッセージであってもよい。あるいは、DUからの完全構成の無線ベアラ構成情報、および/または完全構成のセルグループ構成情報は、MNとSNとの間のインターフェースで、制御メッセージを使用してUEに送信されてもよい。無線ベアラ構成情報は、SDAPの構成情報、およびPDCPの構成情報のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0050】
任意の設計において、CUは制御メッセージ、例えば、RRC再構成(例えば、RRCReconfiguration)メッセージ内に第2の命令を保持してもよい。第2の命令は、第2の完全構成命令であってもよい(具体的にはfullconfigであってもよい)。あるいは、CUは、他の個別の信号を使用して、UEに第2の命令を送信してもよい。任意で、別の例では、CUはMNに第2の命令を送信してもよく、MNは、第2の命令に基づいてUEに命令情報を送信し、その結果、UEは二次基地局で構成更新動作を実行する。別の例では、CUが二次基地局SNの一部として使用されるときは、CUはUEにRRC再構成メッセージを直接送信してもよく、RRC再構成メッセージは第2の命令を含み、二次基地局で構成更新動作を実行するようにUEに命令してもよい。CUが二次基地局SNの一部として使用されるときは、CUは、あるいは他の信号を使用してUEに第2の命令を送信し、二次基地局で構成更新動作を実行するようUEに命令してもよい。
【0051】
UEが第2の完全構成命令を受信、例えば、RRC再構成メッセージに含まれている第2の完全構成命令(例えば、fullconfig)を受信すると、UEによって実行される構成更新動作は、MCGセル無線ネットワーク一時識別子(cell radio network temporary identifier,C-RNTI)、および/またはMCGセキュリティに関連する構成などの、基本情報以外の専用の構成を削除するステップ、ならびにRRC再構成メッセージ内の新しい構成(例えば、測定構成MeasConfigまたはOtherConfig)を可能にするステップのうちの少なくとも1つを含む。UEによって受信されたRRC再構成メッセージが、第2の完全構成命令(例えば、fullconfig)を含まないときは、UEによって実行される構成更新動作は、古い構成を、RRC再構成メッセージ内に保持されている新しい構成と置換するステップの少なくとも1つを含む。古い構成の一部を新しい構成と置換できない場合、例えば、新しい構成にいくつかの情報要素が存在しない場合は、3GPPプロトコルに従って、いくつかの情報要素に次の動作が指定されてもよい。UEは古い構成内の対応するパラメータの値の使用を継続し、UEの挙動は不変で、あるいはUEはパラメータを削除して関連する挙動を停止する。
【0052】
LTEシステムでは、エアインターフェースに基づく完全構成命令が1つのみ定義される。SCG構成(具体的には、en-DC-releaseまたはscg-ConfigReleaseNRであってもよい)のエアインターフェースに基づく完全構成命令は、EN-DCシナリオに保持される。SCG構成のエアインターフェースに基づく完全構成命令の基本的な意味は、fullconfigのものと同様であり、EN-DCシナリオにおけるSCG構成の完全構成命令は、SCG構成にのみ特有のものであるところが相違している。EN-DCシナリオでは、SCG構成の完全構成命令を受信した後に、UEは、SCGの基本情報、例えば、SCG C-RNTI、またはSCGセキュリティに関連する構成以外の専用の構成を削除して、UEによって受信されたRRC再構成メッセージ内の新しい構成を可能にしてもよい。あるいはUEは、例えば、SCGの全構成を削除して、RRC再構成メッセージ内の新しい構成を可能にしてもよい。別の二重接続またはマルチ接続のシナリオについては、SCG構成のエアインターフェースに基づく完全構成命令が今後さらに導入され得る。この解決策もまた適用可能である。
【0053】
任意の設計において、CU-DUアーキテクチャを含むgNBが二次基地局(CUは二次基地局が別のネットワーク要素と通信することを表す)として使用されるときは、CUは主基地局に第3の完全構成命令を送信し、その結果、主基地局は、主基地局のRRC再構成メッセージ内に二次基地局の完全構成命令(具体的には、en-DC-release命令、またはscg-ConfigReleaseNR命令であってもよい)を保持する。
【0054】
任意の設計において、CUは、第2の命令、および/または(第2の命令を保持している)RRC再構成メッセージをUEに送信する。具体的には、CUはDUを使用して、第2の命令、および/またはRRC再構成メッセージをUEに送信してもよい。例えば、CUは、CUとDUとの間のF1インターフェースを介して、第2の命令、および/またはRRC再構成メッセージをDUに送信する。DUは、エアインターフェースを介して、第2の命令、および/またはRRC再構成メッセージをUEに送信する。DUは、解析によってメッセージコンテンツを取得することなく、あるいは解析によってメッセージコンテンツの一部または全部を取得することによって、第2の命令、および/またはRRC再構成メッセージをUEに送信してもよい。本明細書では、これに限定されない。
【0055】
任意の設計において、基地局が図3に示すシステムアーキテクチャを有するとき、すなわち中央ユニットCUが中央ユニット制御プレーン(CU-CP)と中央ユニットユーザプレーン(CU-UP)とを含むときは、実施形態、または前述した実施形態の設計のいずれか1つのCUの機能は、CU-CPによって実行されてもよい。実施形態、または前述した実施形態の設計のいずれか1つにおいて、CU-CPとDUとの間の動作は、CUとDUとの間の動作と同様である。以下で設計手法について簡単に説明し、設計手法は次の任意の動作を含む。
【0056】
任意の動作1:CU-CPは、SCGの参照構成情報をDUに送信する。動作の詳細についてはステップ401を参照されたい。
【0057】
任意の動作2:DUはCU-CPに第1の命令、および/または完全構成のセルグループ構成を送信する。動作の詳細については、ステップ402を参照されたい。
【0058】
任意の動作3:CU-CPは、SCGの参照構成情報をCU-UPに送信する。
【0059】
図3に示すシステムアーキテクチャに基づいて、任意の設計では、CU-CPは、E1インターフェースメッセージ(例えば、UE context setup requestメッセージ、またはUE context modification requestメッセージ)内に第4の命令を保持する。例えば、第4の命令は、第4の完全構成命令であってもよく、命令は、完全構成の無線ベアラ構成情報(具体的には、radioBearerConfigであってもよい)を生成するようCU-UPに命令するのに使用される。
【0060】
図3に示すシステムアーキテクチャに基づいて、任意の設計では、あるいはCU-UPは、完全構成を実行するために、暗黙的な方法を使用して命令されてもよい。例えば、CU-CPは、SCGの参照構成情報(具体的にはSCG-ConfigInfoであってもよい)を送信しない、あるいはCU-CPによって送信されたSCGの参照構成情報(具体的にはSCG-ConfigInfoであってもよい)が、SCG構成の一部または全部を含まない。この場合、CU-UPは完全構成動作を実行するようにトリガされてもよい。別の例では、CU-UPによって受信されたメッセージ(例えば、UE context setup request message)がE-URTANサービス品質(quality of service,QoS)情報を含む場合は、CU-UPは、CP-UPが配置されている基地局がEN-DCを実行することを知り得る。CP-UPが配置されている基地局は、二次基地局である。任意で、この事例において、CP-UPがSCGの参照構成情報(具体的にはSCG-ConfigInfoであってもよい)を受信しない場合、あるいはCU-CPによって送信されたSCGの参照構成情報(具体的にはSCG-ConfigInfoであってもよい)がSCG構成の一部または全部を含まない場合は、CU-UPは、完全構成の無線ベアラ構成情報(具体的には、radioBearerConfigであってもよい)を生成するようにトリガされてもよい。
【0061】
任意の動作4:CU-UPは、完全構成の無線ベアラ構成情報(具体的には、radioBearerConfigであってもよい)、および/または第5の命令をCU-CPに送信する。第5の命令は、CU-UPが完全構成を実行した状態をCU-CPに通知するのに使用されてもよい。例えば、第5の命令は、第5の完全構成命令であってもよい(具体的なフォームはfull Configであってもよい)。CU-UPは、第5の完全構成命令をCU-CPに送信する。例えば、CU-UPは、E1インターフェース、または上りリンクデータパケットで、CU-UPによってCU-CPに送信されたメッセージ内の第5の完全構成命令を保持し、第5の完全構成命令をCU-CPに送信してもよい。例えば、CU-UPは、E1 APメッセージ内の、UEコンテキスト設定応答(UE context setup response)メッセージ、およびUEコンテキスト変更応答(UE context modification response)メッセージの2種類のメッセージのうちの少なくとも1つに、第5の完全構成命令を保持してもよい。本明細書では、CU-CPに第5の完全構成命令を送信するのに使用される具体的なメッセージの種類は限定されない。
【0062】
任意の設計において、CU-UPが、解析によって、CU-CPからSCGの構成情報を正しく取得できない場合は、CU-UPは、具体的にはSDAP層の構成、および/またはPDCP層の構成を含む、完全構成の無線ベアラ構成情報(例えば、radioBearerConfig)を生成する。
【0063】
任意の動作5:CU-CPは、UEに第2の命令を送信する。
【0064】
任意の設計において、CU-CPは、CU-UPによって送信された完全構成の無線ベアラ構成情報(例えば、radioBearerConfig)、および/またはDUからの完全構成のセルグループ構成情報(具体的には、CellGroupConfigであってもよい)に基づいて、完全構成に基づく制御メッセ―ジを生成する。制御メッセージは、RRC再構成(具体的にはRRCreconfiguraitonであり得る)メッセージであってもよい。無線ベアラ構成情報は、SDAPの構成情報、およびPDCPの構成情報のうちの少なくとも1つを含んでもよい。任意で、CU-CPは、DUによって送信された第1の命令(例えば、第1の完全構成命令)、および/またはCU-UPによって送信された第5の命令(例えば、第5の完全構成命令)を受信した後に、完全構成に基づく制御メッセ―ジ、例えば、RRC再構成メッセージを生成する。任意で、RRC再構成メッセージは、CU-UPによって送信された完全構成の無線ベアラ構成情報、および/またはDUからの完全構成のセルグループ構成情報を含む。あるいは、CU-UPによって送信された完全構成の無線ベアラ構成情報、および/またはDUからの完全構成のセルグループ構成情報は、MNとSNとの間のインターフェースで、制御メッセージを使用してUEに送信されてもよい。
【0065】
任意の動作5で必要とされる別の工程では、代替的にステップ403が参照されてもよい。
【0066】
前述した実施形態において、ステップの順序には番号が付されている。しかしながら、シーケンス番号が付されているのは単に説明しやすくするためであって、シーケンス番号に基づいてステップを実行しなければならないことを意味していないことは理解されよう。任意の設計において、前述した動作の順序は必要に応じて変更してもよい。例えば、CU-CPは、まずCU-UPと相互作用し、次にDUと相互作用してもよい。この場合は、動作1、動作3、動作4、動作2、そして動作5の順なる。本明細書では、これに限定されない。
【0067】
任意の設計において、CU-UPは、物理的にCU-CPおよびDUとは別に配置されてもよく、あるいはCU-UPとCU-CPとDUとは集中的に配置されてもよい。可能性として次の事例が存在し得る。例えば、CU-CP、CU-UP、およびDUのすべてが物理的に別々に配置される、あるいはCU-CPとDUとは物理的に集中して配置されるがCU-UPは別に配置される、あるいはCU-CPとCU-UPとは物理的に集中して配置されるがDUは別に配置される、あるいはCU-CPは別に配置され、CU-UPとDUとは集中して配置されてもよい。
【0068】
先に示したいずれの設計も、特定のシナリオ、または特定の技術的問題のために設計された技術的解決策と理解されてもよいが、本願に記録された技術的内容の実施に必須なものと理解されるべきではない。いずれの設計も、特定の客観的な技術的問題をより的確に解決するために、要件および別の設計に基づいて実施されてもよい。
【0069】
任意の設計において、本願のこの実施形態では、分散ユニットDUは、RLC、MAC、およびPHYプロトコル層の機能を有し、中央ユニットCUは、RRC、SDAP、および/またはPDCPプロトコル層の機能を有する。DUおよびCUのプロトコル層は、RRCプロトコル層、SDAPプロトコル層、PDCPプロトコル層、RLCプロトコル層、MACプロトコル層、およびPHYプロトコル層をともに形成する、あるいは基地局のRRCプロトコル層、PDCPプロトコル層、RLCプロトコル層、MACプロトコル層、およびPHYプロトコル層をともに形成する。確かなこととして、基地局ではCUとDUとの間のプロトコル層は、代替的に別の方法で分割されてもよい。例えば、DUがMACおよびPHYプロトコル層を有する場合、CUは、RRC、SDAP、PDCP、およびRLCプロトコル層、またはRRC、PDCP、およびRLCプロトコル層を有する。本明細書では、これに限定されない。物理的に、DUと無線周波数システムとは、2つの部品の一体化を実施するために、1つの通信デバイスの2つの部品であってもよい。あるいは、DUおよびCUは、2つの部品の一体化を実施するために、物理的に1つの通信デバイスに属する部品として使用されてもよい。あるいは、無線周波数システムと、DUと、CUとは、物理的に、1つのネットワークノードに属する部品として使用されてもよく、その結果、3つの部品が一体化され得る。
【0070】
前述した実施形態におけるCU、DU、CP、およびUPの場合、本願における前述した実施形態の任意の設計のCU、DU、CP、およびUPの機能は、プロセッサおよび通信インターフェースを有するハードウェアプラットフォームを使用してプログラム命令を実行することによって、別々に実施されることは理解されよう。これに基づき、図5は、本願における実施形態による、通信デバイス500の概略的なブロック図である。通信デバイス500は、少なくとも1つのプロセッサ501を備える。
【0071】
任意で、通信デバイス500は、通信インターフェース502を備える。通信インターフェース502は、別の装置との通信相互作用の実施において、通信デバイス500をサポートするように構成される。本願における前述した実施形態の任意の設計において、少なくとも1つのプロセッサ501でプログラム命令が実行されると、CU、DU、CP、およびUPのいずれか1つの装置で実行された機能が実施される。任意の設計において、通信デバイス500は、前述した装置の機能を実施する、またはプログラム実行プロセスで生成されたデータを処理するのに必要なプログラム命令を記憶するために、メモリ503をさらに含んでもよい。任意で、通信デバイス500は、少なくとも1つのプロセッサ501と、通信インターフェース502と、メモリ503との間の通信相互作用を実施するために、内部相互接続線をさらに備えてもよい。少なくとも1つのプロセッサ501は、専用の処理チップ、処理回路、プロセッサ、または汎用チップを使用して実施されることが考えられよう。例えば、実施形態におけるDUのPHY機能の全部または一部、あるいはF1インターフェース、またはE1インターフェースにおけるプロトコル通信機能の全部または一部は、少なくとも1つのプロセッサ内に特定用途の回路/チップを配置することによって実施されてもよく、あるいは確かなこととして、少なくとも1つのプロセッサ501内に配置された汎用プロセッサによって、PHY機能、およびF1インターフェースまたはE1インターフェース通信機能に関連するプログラム命令を実行することによって実施されてもよい。別の例では、本願の実施形態における装置のMAC層、RLC層、PDCP層、SDAP層、およびRRC層の関連する機能の全部または一部は、少なくとも1つのプロセッサ501に通信処理チップを追加することによって、かつMAC層、RLC層、PDCP層、SDAP層、およびRRC層の関連する機能のプログラム命令を実行することによって実施されてもよい。本願の実施形態で説明した設計における方法、手順、動作、またはステップは、コンピュータソフトウェア、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組合せを使用して、一対一対応で実施できることは理解されよう。これらの機能がハードウェア方式で実行されるかソフトウェア方式で実行されるかは、技術的解決策の特定の用途および設計の制約条件による。例えば、汎用性が高く、低コストで、ソフトウェアとハードウェアとを切り離すなどの態様を考慮すると、このような機能は、プログラム命令を実行することによって実施されてもよい。別の例では、システム性能および信頼性などの態様を考慮すると、このような機能は、専用回路を使用して実施されてもよい。当業者は、すべての特定の用途に別の方法を使用して、説明した機能を実施してもよい。本明細書では、これに限定されない。
【0072】
通信インターフェース502は、通常は2つの通信ピアの終端同士の間で情報を交換する機能を備える。通信ピアの終端が有線方式で情報を交換するときは、通信インターフェースは、通信ピアの終端同士の間の有線方式での通信相互作用をサポートするために、インターフェース回路、またはインターフェース回路を含むハードウェアモジュールとして設計されてもよい。例えば、このインターフェース設計方法は、本願におけるDUとCUとの間のインターフェースF1、およびCPとUPとの間のE1インターフェースの通信機能に使用されてもよい。通信ピアの終端が無線方式で情報を交換するときは、通信インターフェースは、無線周波数受信/送信機能を備えるインターフェース回路、または無線周波数受信/送信機能を備えるインターフェース回路を含むハードウェアシステムであってもよい。例えば、DUとUEとの間で無線通信が実行されるときは、この設計がDUとUEとの間の通信インターフェースに使用されてもよい。
【0073】
任意で、CU、DU、CP、またはUPの実施のために、本願におけるこの実施形態の設計におけるCU、DU、CP、またはUPの機能は、あるいは汎用ハードウェアプラットフォーム(処理リソースおよび記憶リソースを有する)を使用して、この実施形態の関連する設計に実施され得るプログラム命令を直接的または間接定期に実行することによって、完了されてもよい。実際の配置方法において、CU、CP、またはUPは、コアネットワーク装置に近接して、あるいはコアネットワーク装置と連携して配置されてもよく、かつ物理的に離される、または一体化されてもよい。CU、CP、またはUPの機能は、あるいはコアネットワーク装置の一部として使用されてもよい。
【0074】
本願における実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品は、プログラム命令を有する。プログラム命令が直接的または間接的に実行されるとき、例えば、前述した実施形態の通信デバイス500で実行されるとき、本願の本実施形態において任意に設計された、CU、CP、UP、およびDUのいずれか1つの機能が実施される。プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、あるいは1つのコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送されてもよいことは理解されよう。例えば、プログラム命令は、1つのウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、またはデジタル加入者線)、または無線(例えば、赤外線、電波、またはマイクロ波)の方式で別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに伝送されてもよい。プログラム命令が実行されるときは、通常はハードウェア層、ハードウェア層で実行しているオペレーティングシステム層、および/または中間層が特定のネットワーク装置に含まれていることを考慮し、実行時に、本願における実施形態に関連するプログラム命令は、通常は複数の層でソフトウェアによって呼び出されて実行されてもよい。この場合、プログラム命令は、ハードウェア装置(汎用処理回路、または特定用途の処理回路)での間接的な実行プロセスを示してもよい。
【0075】
本願における実施形態は、チップシステムをさらに提供する。チップシステムは、少なくとも1つのプロセッサを備える。少なくとも1つのプロセッサでプログラム命令が実行されると、第1の態様、または第1の態様の設計のうちのいずれか1つにおける、CU、DU、CP、およびUPの4つの装置のいずれか1つの機能が実施される。
【0076】
前述した説明は、単に本願の具体的な実施形態の特定の例であって、本願の保護の範囲を限定することを意図するものではない。本願で開示されている技術的範囲内で、当業者が容易に思いつく任意の変形または置き換えは、本願の保護の範囲内に入るものとする。したがって、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲によって決まるものとする。
【符号の説明】
【0077】
100 5Gシステム
200 5Gシステム
400 通信方法
500 通信デバイス
501 少なくとも1つのプロセッサ
502 通信インターフェース
503 メモリ
図1
図2
図3
図4
図5