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特許7150912エレベータの広告表示方法、かご内表示装置および広告表示プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-30
(45)【発行日】2022-10-11
(54)【発明の名称】エレベータの広告表示方法、かご内表示装置および広告表示プログラム
(51)【国際特許分類】
   B66B 3/00 20060101AFI20221003BHJP
【FI】
B66B3/00 G
B66B3/00 F
B66B3/00 L
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021026042
(22)【出願日】2021-02-22
(65)【公開番号】P2022127837
(43)【公開日】2022-09-01
【審査請求日】2021-02-22
(73)【特許権者】
【識別番号】390025265
【氏名又は名称】東芝エレベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】石井 浩一
(72)【発明者】
【氏名】相吉 敏弘
(72)【発明者】
【氏名】長坂 勇輔
(72)【発明者】
【氏名】藤澤 克也
(72)【発明者】
【氏名】西田 岳人
【審査官】小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/034006(WO,A1)
【文献】特開2001-002333(JP,A)
【文献】中国実用新案第205419442(CN,U)
【文献】特開2017-024851(JP,A)
【文献】特開2011-235993(JP,A)
【文献】特開2010-222127(JP,A)
【文献】国際公開第2019/171530(WO,A1)
【文献】特開2020-181607(JP,A)
【文献】特開2006-240818(JP,A)
【文献】特開2017-114671(JP,A)
【文献】特開2001-139240(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 1/00-1/52;
3/00-3/02;
11/00-11/08;
13/00-13/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
かご内に配置された表示部に広告を表示する方法であって、
乗場呼びがあった階床で、利用者がかごに乗り込み、戸閉した直後に前記表示部から利用者の関心を誘う効果音を発生させ、該効果音を発生させた後に前記表示部から広告表示または広告表示とともに広告音の出力を開始し、
前記かご内に配置されたカメラによって、かご内の利用者の目線または顔または体の向いている方向を検知して解析し、利用者が前記表示部の方向に向いていないと判断した場合には、再度、効果音を発生する、エレベータの広告表示方法。
【請求項2】
かご内に配置された表示部に広告を表示する方法であって、
乗場呼びがあった階床で、利用者がかごに乗り込み、戸閉した直後に前記表示部から利用者の関心を誘う効果音を発生させ、該効果音を発生させた後に前記表示部から広告表示または広告表示とともに広告音の出力を開始し、
前記表示部または前記かご内に設置されたかご内操作盤から広告以外の音が出力されている場合には、前記効果音を出力せず、広告以外の音の出力が終了した後に、前記効果音を出力する、エレベータの広告表示方法。
【請求項3】
前記かご内の音を集音して、その集音結果に基づいて、前記効果音の出力を調整する、請求項1または2に記載のエレベータの広告表示方法。
【請求項4】
前記かごの移動を制御する制御盤は、前記かごの戸閉信号を受け取った後に、前記効果音を発生させる信号を前記表示部に出力する、請求項1~3の何れか1項に記載のエレベータの広告表示方法。
【請求項5】
前記効果音が広告主に関する音である、請求項1~4の何れか1項に記載のエレベータの広告表示方法。
【請求項6】
乗場呼びがあった階床で、利用者がかごに乗り込み、戸閉した直後に利用者の関心を誘う効果音を発生させる効果音発生部と、
前記効果音発生部から効果音を発生させた後に広告表示または広告表示とともに広告音の出力を開始する広告表示部と、
前記かご内に配置されたカメラからの映像信号を入力して、かご内の利用者の目線または顔または体の向いている方向を検知して解析する画像解析部とを備え、
前記効果音発生部は、前記画像解析部によって利用者が前記広告表示部の方向に向いていないと判断された場合には、再度、効果音を発生する、エレベータのかご内表示装置。
【請求項7】
乗場呼びがあった階床で、利用者がかごに乗り込み、戸閉した直後に利用者の関心を誘う効果音を発生させる効果音発生部と、
前記効果音発生部から効果音を発生させた後に広告表示または広告表示とともに広告音の出力を開始する広告表示部とを備え、
前記効果音発生部は、前記広告表示部または前記かご内に設置されたかご内操作盤から広告以外の音が出力されている場合には、前記効果音を出力せず、広告以外の音の出力が終了した後に、前記効果音を出力する、エレベータのかご内表示装置。
【請求項8】
前記広告表示部は、第1の表示部と、当該第1の表示部とは異なる場所に設置された第2の表示部とを備え、
前記第1の表示部、第2の表示部の内、前記画像解析部によって利用者が一番多く居ると判定された場所に近い方から効果音を発生させる、請求項6または7に記載のエレベータのかご内表示装置。
【請求項9】
請求項1~5の何れか1項に記載のエレベータの広告表示方法をコンピュータに実行させるための広告表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、エレベータの広告表示方法、かご内表示装置および広告表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベータかご内での広告表示は、かご内に設置された広告表示専用の表示装置により行われている。表示される内容は、広告とエレベータの保守日や粗大ごみ収集日等の建屋側情報とを交互に流す場合が多い。この場合、通常はエレベータの昇降中に常時映像を表示している。
【0003】
従来技術として、例えば、かご内の1つの情報表示装置画面を分割して、動画/静止画/テキスト文字等異なる情報データを同時に表示し、この情報データに音声信号が含まれている場合は音声を出力するものがある。なお、広告表示ではないものの、乗りかご内又は乗場の出入口付近に設置した案内装置により、群管理制御による運行モード変更(急行、階床分割、台数)を音声により報知するものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2005-338833号公報
【文献】特開平9-255245号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、音声付きの画像であっても常時同じ内容を表示していると、利用者が広告を注視することはなくなる。この状況は、広告主にとっても利用者が視聴することが少なくなるため、広告効果は低くなるという問題があった。また、そもそも広告が表示されていることに気づかずに、乗りかごに乗り込む利用者もいる。
【0006】
そこで、広告をより確実に視聴してもらうための新たな仕組みが必要となるが、何ら対策は施されていないのが現状である。
【0007】
本発明は上記事情に鑑み、利用者へのサービスを確保しつつ、広告に対する視聴率を向上させることができるエレベータの広告表示方法、かご内表示装置および広告表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するための実施形態は、かご内に配置された表示部に広告を表示する方法であって、乗場呼びがあった階床で、利用者がかごに乗り込み、戸閉した直後に前記表示部から利用者の関心を誘う効果音を発生させ、該効果音を発生させた後に前記表示部から広告表示および広告音の出力を開始する、エレベータの広告表示方法である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態、第2実施形態におけるエレベータの乗りかごの構成を示す構成図。
図2】第1実施形態におけるかご内表示装置の構成を示すブロック図。
図3】第1実施形態におけるエレベータの広告表示方法、かご内表示装置および広告表示プログラムの処理手順を示すフローチャート。
図4】第2実施形態におけるかご内表示装置の構成を示すブロック図。
図5】第2実施形態におけるエレベータの広告表示方法、かご内表示装置および広告表示プログラムの処理手順を示すフローチャート。
図6】第3実施形態におけるエレベータの乗りかごの構成を示す構成図。
図7】第3実施形態におけるかご内表示装置の構成を示すブロック図。
図8】第3実施形態におけるエレベータの広告表示方法、かご内表示装置および広告表示プログラムの処理手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1実施形態>
《第1実施形態の構成》
初めに、本発明の第1実施形態が適用されるエレベータの乗りかごの構成を説明する。
【0011】
図1に示すように、エレベータの乗りかご1は、かごドア2と、かごドア2の前側板3に設置されたかご内操作盤4とを備える。かご内操作盤4は利用者の目的階を指示するかご呼びボタン5と、戸開閉を指示する戸開閉ボタン6と、インターホン7と、メンテナンス用のスイッチボックス8とを備える。
【0012】
本実施形態では、かご内操作盤4の上方の前側板3には、ディスプレイ装置9が設置されている。また、かごドア2の上方の天井付近には、カメラ10が設置されている。
【0013】
図2は、第1実施形態の構成を示すブロック図である。
【0014】
図2に示すように、かご内表示装置20は、前述したディスプレイ装置9と、表示制御部21と、コンテンツデータ入力部22と、コンテンツデータ保存部23とを備える。また、ディスプレイ装置9は、情報表示部24と、効果音出力部25とを備える。かご内表示装置20は、コンピュータとこのコンピュータに接続された表示媒体等で構成され、コンピュータが広告表示プログラムを内蔵することでエレベータの広告表示方法を実行する。
【0015】
表示制御部21は、広告に関するコンテンツデータをディスプレイ装置9の情報表示部24および効果音出力部25に出力すると共に、これら情報表示部24および効果音出力部25を表示制御および音声出力制御を実行する。
【0016】
コンテンツデータ入力部22は、表示対象となる広告に関する静止画データ、動画データ等のコンテンツデータを制御盤30から入力する。このコンテンツデータ入力部22は、無線受信機能を備え、制御盤30から無線送信されたコンテンツデータを受信することができる。なお、コンテンツデータはテールコード経由で受信することもできる。
【0017】
コンテンツデータ保存部23は、ハードディスクや半導体メモリで構成され、コンテンツデータ入力部22で入力した広告に関する静止画データ、動画データ等のコンテンツデータを保存する。
【0018】
ディスプレイ装置9の情報表示部24は、広告に関する静止画データ、動画データ等のコンテンツデータを表示する。
【0019】
効果音出力部25は、利用者が乗りかごに乗り込み、戸閉されたタイミングで、利用者の関心を誘う効果音を出力する。効果音としては、例えば、「ポーン」という音やチャイム音が考えられる。また、広告主に関する音や広告主を連想させる音声、例えば、広告主のイメージソング等が考えられる。
【0020】
《第1実施形態の処理手順》
次に、図3のフローチャートに基づいて第1実施形態の処理手順を説明する。
【0021】
エレベータが通常運転中であり、走行中であるとき(ステップS1YES)、かご内表示装置20のディスプレイ装置9から静止画、動画によって広告を表示すると共に、広告音を出力する。乗場呼びが有り、乗場呼び階に到着する(ステップS2,S3YES)と、かご内表示装置20の広告表示を中止して案内音声を出力する(ステップS5)。広告内容は広告と建屋側情報とが交互に3秒程度流れるようなコンテンツ構成となっている。ここで、建屋側情報とは、エレベータの保守日や粗大ごみ収集日等の情報を指す。
【0022】
乗場に居る利用者が乗りかご1に乗り込み、かごドア2が戸閉し、表示制御部21が戸閉信号を受信すると(ステップS6YES)、効果音出力部25は、利用者の関心を誘うための効果音、例えば、「ポーン」という音を出力する(ステップS7)。その後、ディスプレイ装置9の情報表示部24が広告を表示する(ステップS8)。
【0023】
このように、第1実施形態によれば、乗りかご1に新たに乗り込んだ利用者へ広告を確実に視聴して貰うよう促すことができる。また、既乗車の利用者へも再度広告を視聴して貰うことができ、広告の視聴率向上が期待できる。また、戸閉後に効果音を出すため、静穏性も確保できる。
【0024】
《第1実施形態の変形例》
なお、効果音の発生は、全閉直後に行っているが、乗場呼びがあった場合、利用者が乗りかご1に乗り込んだ後階床ボタンを押す動作があると想定して数秒後に行うようにすることもできる。既に行先階が登録されていても、利用者にとっては全閉直後よりも余裕ができるという効果がある。ただし、乗場呼びがなくてかご呼びだけがある階床に着床する場合は、戸閉直後に効果音を発生する構成でも構わない。
【0025】
また、コンテンツデータは、無線あるいはテールコードによって制御盤30から配信されている。しかし、USBメモリ等の記憶媒体にコンテンツデータを保存しておき、表示制御部21に直接、コンテンツデータを供給するように構成してもよい。このように構成することで、コンテンツデータ入力部22やコンテンツデータ保存部23を無くすことができ、装置構成が簡素化する。
【0026】
<第2実施形態>
《第2実施形態の構成》
図4は、第2実施形態の構成を示すブロック図である。なお、図2に示した第1実施形態と同一構成部分には同一番号を付してその説明は省略する。
【0027】
第2実施形態のかご内表示装置20は、第1実施形態の構成に加えて画像解析部26を備えている。
【0028】
画像解析部26は、乗りかご1内に配置されたカメラ10で撮像された画像データを入力して、かご内の利用者の目線または顔または体の向いている方向を検知して解析する。そして、表示制御部21は、画像解析部26の解析結果から、利用者がディスプレイ装置9の方向に向いていないと判断した場合には、再度、効果音を発生するように効果音出力部25に指示する。
【0029】
《第2実施形態の処理手順》
次に、図5のフローチャートに基づいて第2実施形態の処理手順を説明する。なお、第1実施形態の処理手順を示した図3のフローチャートと同一処理手順については同一符号を付してその説明を省略する。
【0030】
乗場に居る利用者が乗りかご1に乗り込み、かごドア2が戸閉し、表示制御部21が戸閉信号を受信すると(ステップS6YES)、利用者の関心を誘うための効果音を出力する(ステップS7)。その後、広告を表示する(ステップS8)。
【0031】
広告表示中において、画像解析部26は、乗りかご1内に配置されたカメラ10で撮像された画像データを入力して、乗りかご1内の利用者の目線または顔または体の向いている方向を検知して解析する。そして、利用者がディスプレイ装置9の方向に向いていないと判断した場合(ステップS11YES)、表示制御部21は、広告を表示しつつ、再度、効果音を発生するように効果音出力部25に指示する。これにより、効果音出力部25から再度、効果音が出力される(ステップS12)。
【0032】
このように第2実施形態によれば、乗りかご1内の利用者に確実に広告を視聴するように促すことができる。このため、利用者へのサービスを確保しつつ、広告に対する視聴率を向上させることが期待できる。
【0033】
なお、かご内に設置されるカメラ10は、利用者の目線方向が検知できるのであれば、かご内操作盤4に設置してもよい。この場合、かご内操作盤4に設置されているボタン類などの配線と一緒に束ねることができるので、配線作業が楽になる。
【0034】
<第3実施形態>
《第3実施形態の構成》
図6は、本発明の第3実施形態が適用されるエレベータの乗りかごの構成を示す。なお、図1と同一構成部分には同一番号を付してその説明は省略する。
【0035】
図6に示すように、第3実施形態のエレベータの乗りかご1は、かごドア2を挟んだ両前側板3に第1ディスプレイ装置9aと、第2ディスプレイ装置9bとを備え、2台のディスプレイ装置9a,9bにより広告表示をするように構成されている。
【0036】
図7は、第3実施形態の構成を示すブロック図である。
【0037】
第3実施形態のかご内表示装置20では、表示制御部21に第1ディスプレイ装置9aと第2ディスプレイ装置9bとが接続される構成となっている。
【0038】
第1ディスプレイ装置9aは、情報表示部24aと、効果音出力部25aとを備えている。第2ディスプレイ装置9bも同様、情報表示部24bと、効果音出力部25bとを備えている。なお、第1ディスプレイ装置9aと第2ディスプレイ装置9bとは、通常、同一コンテンツを表示するが、異なるコンテンツを表示するようにしてもよい。
【0039】
第3実施形態の表示制御部21は、画像解析部26がカメラ10の画像データを画像解析した結果、利用者の居る場所に応じて、第1ディスプレイ装置9aから効果音を出力するか、第2ディスプレイ装置9bから効果音を出力するかを制御する。すなわち、画像解析部26によって利用者が一番多く居ると判定された場所に近い側から効果音を出力する。
【0040】
《第3実施形態の処理手順》
次に、図8のフローチャートに基づいて第3実施形態の処理手順を説明する。なお、第1実施形態の処理手順を示した図3のフローチャートと同一処理手順については同一符号を付してその説明を省略する。
【0041】
乗場に居る利用者が乗りかご1に乗り込み、かごドア2が戸閉し、表示制御部21が戸閉信号を受信すると(ステップS6YES)、利用者の関心を誘うための効果音を出力する(ステップS7)。
【0042】
このとき、画像解析部26がカメラ10の画像データを画像解析した結果、利用者の居る場所に応じて、第1ディスプレイ装置9aから効果音を出力するか、第2ディスプレイ装置9bから効果音を出力するかを制御する。例えば、利用者が居る場所が第1ディスプレイ装置9a付近に片寄っている場合(ステップS21YES)には、第1ディスプレイ装置9aの効果音出力部25aから効果音を出力する(ステップS22)。
【0043】
効果音を出力した直後、広告を表示する(ステップS8)。広告の表示は、第1ディスプレイ装置9aおよび第2ディスプレイ装置9bの双方から表示する。なお、利用者が片寄っている側の第1ディスプレイ装置9aからのみ広告を表示してもよい。
【0044】
このように、第3実施形態によれば、より一層確実に利用者への関心を喚起でき、利用者へのサービスを確保しつつ、広告に対する視聴率を向上させることができる。
【0045】
《第3実施形態の変形例》
第3実施形態では、2台のディスプレイ装置9a,9bを備える構成を採用したが、2台に限られない。例えば、横側板面やかごドア2と対向する背面等に備える構成であってもよい。乗りかご内1にディスプレイ装置が複数ある場合は、反響しなければ個々のディスプレイ装置から音を出力して広告表示を開始できる。反響するような環境であれば、そのうちの1つだけから出力するようにしてもよい。
【0046】
<他の実施形態>
前述した第1~第3実施形態に加えて、例えば、表示内容が建屋側情報で始まる場合は、効果音は出さない構成としてもよい。
【0047】
また、乗りかご1内に集音装置を設置して、乗りかご1内の音を集音し、その集音レベルに応じて音量を変更するように構成してもよい。
【0048】
また、一つの広告が流せる時間内に次階床に着床しない場合、新たな広告を流すたびに効果音を発するように構成してもよい。
【0049】
また、一つの広告が終わる前に、次階床へ着床した場合は、戸閉後再度途中で終わった広告を表示し、表示前に効果音を発するように構成してもよい。
【0050】
さらに、戸開中は広告を流さず、ニュースを流すようにしてもよい。さらに、建屋側情報を流さずに広告だけを表示する構成でもよい。
【0051】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0052】
1…乗りかご、2…かごドア、3…前側板、4…かご内操作盤、5…かご呼びボタン、6…戸開閉ボタン、7…インターホン、8…スイッチボックス、9…ディスプレイ装置(表示部)、9a…第1ディスプレイ装置(第1の表示部)、9b…第2ディスプレイ装置(第2の表示部)、10…カメラ、20…かご内表示装置、21…表示制御部、22…コンテンツデータ入力部、23…コンテンツデータ保存部、24,24a,24b…情報表示部(広告表示部)、25,25a,25b…効果音出力部(効果音発生部)、26…画像解析部、30…制御盤
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8