(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-30
(45)【発行日】2022-10-11
(54)【発明の名称】履物設計ツール
(51)【国際特許分類】
G06F 30/10 20200101AFI20221003BHJP
A43B 1/04 20220101ALI20221003BHJP
A43B 23/02 20060101ALI20221003BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20221003BHJP
G06F 3/04847 20220101ALI20221003BHJP
G06F 30/12 20200101ALI20221003BHJP
G06T 19/20 20110101ALI20221003BHJP
G06F 111/20 20200101ALN20221003BHJP
G06F 113/12 20200101ALN20221003BHJP
【FI】
G06F30/10
A43B1/04
A43B23/02 101A
G06F3/0481
G06F3/04847
G06F30/12
G06T19/20
G06F111:20
G06F113:12
(21)【出願番号】P 2021043852
(22)【出願日】2021-03-17
(62)【分割の表示】P 2018227287の分割
【原出願日】2015-06-23
【審査請求日】2021-03-17
(32)【優先日】2014-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514144250
【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アンドン、クリストファー エル.
(72)【発明者】
【氏名】クラークソン、ブラッド エヌ.
【審査官】合田 幸裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-112404(JP,A)
【文献】特開2013-220357(JP,A)
【文献】国際公開第2012/166244(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0073162(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0289971(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 30/10
A43B 1/04
A43B 23/02
G06F 3/0481
G06F 3/04847
G06F 30/12
G06T 19/20
G06F 111/20
G06F 113/12
IEEE Xplore
JSTPlus(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一以上のプロセッサと、
命令を記憶するメモリと、
を備えた装置であって、
前記命令が前記一以上のプロセッサにより実行されるときに、前記装置に、
ニット製履物甲部設計の選択を示す入力データを受信させ、
前記ニット製履物甲部設計の外観を第1のインターフェースを介して生成させ、
前記選択されたニット製履物甲部設計に関連付けられた複数のニット構造体の設計入力を受信させ、
前記複数のニット構造体におけるニット構造体ごとに、前記ニット構造体に関連付けられた前記選択されたニット製履物甲部設計のゾーンを決定させると共に、前記ニット構造体に関連付けられた複数の設計特性を前記選択されたニット製履物甲部設計の対応するゾーンに適用させ、
受信した
前記設計入力に基づいて、前記ニット製履物甲部設計の外観を視覚的に更新させ、
前記ニット製履物甲部設計に基づいて生成された製造データを一以上の他のコンピュータ装置に提供させ、
前記一以上の他のコンピュータ装置は、前記製造データに基づいて一以上の編み機を制御することで、ニット製履物甲部を製造する、
装置。
【請求項2】
前記命令が前記一以上のプロセッサにより実行されるときに、前記装置に更に、
前記第1インターフェースにおける前記複数のニット構造体の位置に基づいて、前記ニット製履物甲部設計の外観を変更させる、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記命令が前記一以上のプロセッサにより実行されるときに、前記装置に更に、
前記ニット製履物甲部設計に関連付けられた履物の種類に基づいて、前記選択されたニット製履物甲部設計の一以上の物理的完全性特性を決定させる、
請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記命令が前記一以上のプロセッサにより実行されるときに、前記装置に更に、
受信した
前記設計入力が前記選択されたニット製履物甲部設計に関連付けられた前記一以上の物理的完全性特性を満たしていないとの決定に基づいて、前記選択されたニット製履物甲部設計を前記一以上の物理的完全性特性に一致させるように一以上の設計変更を推奨させる、
請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記第1のインターフェースの一部は、編み機のグラフィック表現を含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項6】
ニット製履物甲部を製造する方法であって、
ニット製履物甲部設計の選択を示す入力データをコンピュータ装置により受信するステップと、
前記ニット製履物甲部設計の外観を第1のインターフェースを介して生成するステップと、
前記選択されたニット製履物甲部設計に関連付けられた複数のニット構造体の設計入力を受信するステップと、
前記複数のニット構造体におけるニット構造体ごとに、前記ニット構造体に関連付けられた前記選択されたニット製履物甲部設計のゾーンを決定し、前記ニット構造体に関連付けられた複数の設計特性を前記選択されたニット製履物甲部設計の対応するゾーンに適用するステップと、
受信した
前記設計入力に基づいて、前記ニット製履物甲部設計の外観を視覚的に更新するステップと、
一以上の他のコンピュータ装置に対して、前記ニット製履物甲部設計に基づいて生成された製造データを生成するステップと、を含み、
前記一以上の他のコンピュータ装置は、前記製造データに基づいて一以上の編み機を制御することで、ニット製履物甲部を製造する、
方法。
【請求項7】
前記第1インターフェースにおける前記複数のニット構造体の位置に基づいて、前記ニット製履物甲部設計の外観を変更するステップをさらに含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ニット製履物甲部設計に関連付けられた履物の種類に基づいて、前記選択されたニット製履物甲部設計の一以上の物理的完全性特性を決定するステップをさらに含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項9】
受信した
前記設計入力が前記選択されたニット製履物甲部設計に関連付けられた前記一以上の物理的完全性特性を満たしていないとの決定に基づいて、前記選択されたニット製履物甲部設計を前記一以上の物理的完全性特性に一致させるように一以上の設計変更を推奨するステップをさらに含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のインターフェースの一部は、編み機のグラフィック表現を含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項11】
命令を記憶する非一時的な機械読取可能媒体であって、
前記命令が実行されるときに、コンピュータ装置に、
ニット製履物甲部設計の選択を示す入力データを受信させ、
前記ニット製履物甲部設計の外観を第1のインターフェースを介して生成させ、
前記選択されたニット製履物甲部設計に関連付けられた複数のニット構造体の設計入力を受信させ、
前記複数のニット構造体におけるニット構造体ごとに、前記ニット構造体に関連付けられた前記選択されたニット製履物甲部設計のゾーンを決定させると共に、前記ニット構造体に関連付けられた複数の設計特性を前記選択されたニット製履物甲部設計の対応するゾーンに適用させ、
受信した
前記設計入力に基づいて、前記ニット製履物甲部設計の外観を視覚的に更新させ、
前記ニット製履物甲部設計に基づいて生成された製造データを一以上の他のコンピュータ装置に提供させ、
前記一以上の他のコンピュータ装置は、前記製造データに基づいて一以上の編み機を制御することで、ニット製履物甲部を製造する、
非一時的な機械読取可能媒体。
【請求項12】
前記命令が実行されるときに、前記コンピュータ装置に更に、
前記第1インターフェースにおける前記複数のニット構造体の位置に基づいて、前記ニット製履物甲部設計の外観を変更させる、
請求項11に記載の非一時的な機械読取可能媒体。
【請求項13】
前記命令が実行されるときに、前記コンピュータ装置に更に、
前記ニット製履物甲部設計に関連付けられた履物の種類に基づいて、前記選択されたニット製履物甲部設計の一以上の物理的完全性特性を決定させる、
請求項11に記載の非一時的な機械読取可能媒体。
【請求項14】
前記命令が実行されるときに、前記コンピュータ装置に更に、
受信した
前記設計入力が前記選択されたニット製履物甲部設計に関連付けられた前記一以上の物理的完全性特性を満たしていないとの決定に基づいて、前記選択されたニット製履物甲部設計を前記一以上の物理的完全性特性に一致させるように一以上の設計変更を推奨させる、
請求項13に記載の非一時的な機械読取可能媒体。
【請求項15】
前記第1のインターフェースの一部は、編み機のグラフィック表現を含む、
請求項11に記載の非一時的な機械読取可能媒体。
【請求項16】
ニット製履物甲部を設計及び製造するためにユーザにより操作可能なシステムであって、
前記システムは、
前記ユーザによるニット製履物甲部設計の構成の過程で前記ニット製履物甲部設計の外観を生成および視覚的に更新するように動作可能なユーザインターフェース・ディスプレイ(201、239、259)を備えるユーザインターフェース(115、200、300)と、
前記ニット製履物甲部設計に関連付けられた複数のニット構造体の設計入力を提供するように動作可能な一以上の入力装置と、
編み命令を受信すると共に
、受信した
前記編み命令に応じて構成される履物甲部を編むように動作可能な一以上のプログラム可能な編み機(135)と、
前記履物甲部の構成の過程で前記ユーザを誘導すると共に制約しつつ、前記ユーザに通知するように動作可能なコンピュータ装置と、を備え、
前記コンピュータ装置は、
前記複数のニット構造体におけるニット構造体ごとに、前記ニット構造体に関連付けられた前記ニット製履物甲部設計のゾーンを決定すると共に、前記ニット構造体に関連付けられた複数の設計特性を前記ニット製履物甲部設計の対応するゾーンに適用するステップと、
前記編まれた履物甲部の構成に対応する編み命令および前記ニット製履物甲部設計を伝達するステップと、
を実行する、
システム。
【請求項17】
前記ユーザインタフェース
(115、200、300)は、前記ユーザインタフェース(115、200、300)における複数のニット構造体の位置に基づいて、前記ニット製履物甲部設計の外観を変更する、
請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
製造される前記履物甲部に関連付けられた一以上の物理的完全性特性に関連するデータを提供するように動作可能な構造規則コンポーネント(120)をさらに備え、
前記コンピュータ装置は、前記ニット製履物甲部設計に関連付けられた履物の種類に基づいて、前記ニット製履物甲部設計の一以上の物理的完全性特性を決定するように更に動作可能である、
請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
設計変更が前記ニット製履物甲部設計に関連付けられた物理的完全性特性に一致するかどうかを決定するように動作可能な構造規則コンポーネント(105)をさらに備え、
前記構造規則コンポーネントは、前
記設計入力が前記ニット製履物甲部設計に関連付けられた前記一以上の物理的完全性特性を満たしていないとの決定に基づいて、前記ニット製履物甲部設計を前記一以上の物理的完全性特性に一致させるように一以上の設計変更を推奨するように更に動作可能である、
請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記
ユーザインタフェース(115、200、300)の一部は、編み機(335)のグラフィック表現を含む、
請求項16に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2014年6月23日付けで出願された、「FOOTWEAR DESIGNING TOOL」と題する米国仮特許出願第62/015698号の利益および優先権を主張し、この米国仮特許出願は、ありとあらゆる限定されない目的のため全体として参照によって明確に本書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
開示された技術は、履物を設計するため使用されるシステムおよび方法に関する。より詳細には、開示された技術は、履物甲部を含む履物を設計する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
従来型の運動靴物品は、2つの主要素、すなわち、甲部および底部構造体を含む。甲部は、底部構造体に対して足を確実に受け入れ、位置決めする足用の被覆物を提供する。加えて、甲部は、足を保護し、通気を行い、それによって、足を冷却し、汗を除去する構成を有することがある。底部構造体は、甲部の下面に固定され、大まかに足と地面との間に位置決めされる。地面反力の減衰およびエネルギーの吸収(すなわち、緩衝の伝達)に加えて、底部構造体は、静止摩擦を提供し、過度の回内運動のような害になる可能性がある足の動きを制御することがある。従って、甲部および底部構造体は、ウォーキングおよびランニングのような多種多様の歩行活動に適した快適な構造体を提供するために協調的に動作する。
【0004】
甲部は、足を受け入れるため履物の内部に空隙を形成する。空隙は、足の全体の形を有し、空隙へのアクセスは、足首開口部によって行われる。従って、甲部は、足の内側および外側に沿って足の甲領域およびつま先領域の上に、そして、足の踵領域の周りに広がる。紐系が多くの場合に、様々な比率を持つ足に対応するように、足首開口部のサイズを選択的に増加させ、着用者が甲部、特に、周囲の長さの若干の寸法を修正するために甲部に組み込まれる。加えて、甲部は、履物の快適さを高めるために紐系の下に広がる舌革部を含むことがあり、甲部は、踵の動きを制限するために踵カウンターを含むことがある。
【0005】
様々な材料が甲部を製造する際に利用されることがある。ある種の甲部は、繊維糸および/または織物糸のようなニット材料から形成される。ニット製甲部は、皮革、合成皮革、およびゴムのような他の材料から形成された甲部の外観とは異なる外観を有する。ニット製甲部の設計および製造中に、設計者が設計を作り、その後、1人以上の他の人が甲部を製造するように編み機をプログラムする。設計および製造工程の部分の分離は、設計者が編み機によって製造され得る設計を承認する前にいくつかの甲部の開発および製造をもたらす可能性がある。思い描かれた設計者の設計観を満たさない多数のニット製甲部を作る複数のラウンドまたはサイクルは、時間および資源の点でコストがかかる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、設計工程中に、ニット製甲部を電子的に可視化して、製造されたニット製甲部をより現実的に具現化する能力を設計者に与えることができるシステムおよび方法に技術的な必要性がある。このような機能性は、ニット工学における設計から製造までの工程を劇的に改善することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記技術的な必要性のうち1つ以上は、履物甲部を含む履物を設計する開示されたシステムおよび方法によって満たされる。
【0008】
本開示のある態様において、開示された本技術は、たとえば、コンピュータ実行可能な命令あるいはモジュールを記憶することによって、または、コンピュータ読み取り可能なデータ構造体を利用することによって、コンピュータ読み取り可能な媒体を用いて部分的または完全に実施され得る。
【0009】
当然ながら、上記実施形態の方法およびシステムは、他の付加的な要素、ステップ、コンピュータ実行可能な命令、またはコンピュータ読み取り可能なデータ構造体も含むことがある。
【0010】
開示された本技術の以上のおよびその他の実施形態の詳細は、添付図面および以下の説明において示される。開示された技術の他の特徴および利点は、説明および図面と、請求項とから明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
開示された本技術は、例として図示され、同様の符号が類似した要素を示す以下の添付図面において限定されることがない。
【
図1】本開示の1つ以上の態様による履物を設計するシステムを示す図である。
【
図2A】本開示の1つ以上の態様による履物を設計するインターフェース例を示す図である。
【
図2B】本開示の1つ以上の態様による履物設計図のレンダリングを示す図である。
【
図2C】本開示の1つ以上の態様による履物を設計するインターフェース例を示す図である。
【
図2D】本開示の1つ以上の態様による履物設計のレンダリングを示す図である。
【
図2E】本開示の1つ以上の態様による履物設計のレンダリングを示す図である。
【
図2F】本開示の1つ以上の態様による履物を設計するインターフェース例の一部を示す図である。
【
図3】本開示の1つ以上の態様による履物を設計するインターフェース例を示す図である。
【
図4】本開示の1つ以上の態様による履物を設計する方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
概して、前述のとおり、本開示のいくつかの態様は、履物物品のような消費者製品を設計するシステムおよび方法に関する。
【0013】
履物の一部(たとえば、様々な甲部または要素)の色のような望ましいタイプの履物設計データはどれでも本開示の態様によるシステムおよび方法のユーザによって制御、変更、またはカスタマイズされることがある。必要に応じて、本開示の少なくともいくつかの実施例によるシステムおよび方法は、ユーザが履物物品の様々な部分に対する種々の材料または他の特性から、たとえば、異なった甲部材料(群);甲部厚さ(群);甲部剛性特性;アーチ支持体特性;衝撃減衰特性;甲部における開口部または窓のサイズ、方向性、および/または位置;甲部に設けられた開口部のパターン;レーザー切断設計および/または特性;レーザーエッチング設計および/または特性;などから選ぶことを許可することができる。
【0014】
本開示の態様は、履物の設計と併せて既に示されているが、衣料品などのような他の消費者製品の設計のために使用されることもある。
【0015】
履物の例では、ユーザは、ユーザインターフェースまたはディスプレイ画面に表示されたソフトウェアアプリケーションから履物の様々な特徴を選び、履物の視覚画像を操作することを許可されることがある。ユーザインターフェースは、本文書に記載されているとおり、履物の態様を変更する、または、そうでなければ、履物の様々な設計データを操作する1つ以上のツールを表示することがある。
【0016】
ユーザは、設計アプリケーションおよび/またはウェブサイトにアクセスするためにコンピューティング装置を使用することがある。コンピューティング装置は、ネットワーク内部に通信チャンネルを確立し、製品の設計を変更するために使用される対話型設計特徴を提供する(1台以上のサーバー・コンピュータを備える)メッセージング・サーバー・システムと通信する。以下でより詳細に開示されるように、任意の望ましい通信リンクおよび通信プロトコルがコンピューティング装置とシステムとの間のデータ交換を提供し、制御するために使用されることがある。ユーザは、インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)などのようなネットワークを介してオンライン設計システムに接続するためにコンピューティング装置を使用することがある。ユーザは、自分のコンピューティング装置を製造業者のポータルにリンクする様々な内部および/または外部サイトからのウェブサイトポータルおよびアプリケーションのような通信チャンネルを介してシステムに接続することがある。
【0017】
より詳細に後述されるように、望ましいタイプのコンピューティング装置、たとえば、ネットワーク型接続および/またはピア・ツー・ピア接続を確立する能力があり、かつ、必要なディスプレイ、ユーザインターフェース、および入力機能を提供する能力があるコンピューティング装置はどれでも本開示から逸脱することなく使用されることがある。本開示の少なくともいくつかの実施例によるシステムおよび方法で使用されることがあるコンピューティング装置のいくつかの、より具体的な実施例は、限定されることなく、デスクトップコンピュータ、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、パームトップコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、携帯電話機、その他の任意のモバイル装置またはスマートフォン、携帯情報端末、コンピュータワークステーション、テレビなどを含む。
【0018】
本開示の実施例によるシステムおよび方法において使用されることがあるコンピューティング装置は、1台以上の入力装置と(たとえば、1台以上のマイクロプロセッサを含む)データ処理システムとを含むことがある。コンピューティング装置と共に含まれることがある入力装置の実施例は、限定されることなく、たとえば、キーボード(ハードキーボードまたはソフトキーボード);マウス、トラックボール、ローラーボール、タッチパッド、または他のポインティング装置;(たとえば、タブレットPC型コンピューティング装置用の)スタイラスまたは他のペン型入力装置;ディスクドライブ;USBポート;ネットワーク接続部;ジョイスティック型コントローラ;電話接続部;イーサネット(登録商標)接続部;音声認識機能;などの従来型の入力装置を含む。同様に、コンピューティング装置は、ユーザがユーザの指またはスタイラスペンのような選択装置を用いてディスプレイの画面に物理的に触れることによりコンピューティング装置にデータを入力できるように、「タッチスクリーン」機能を有することがある。加えて、コンピューティング装置自体と一体化されたディスプレイ装置、または、プロジェクタディスプレイ、独立したモニターディスプレイのようなコンピューティング装置から分離しているが、コンピューティング装置と通信するディスプレイ装置などの望ましいタイプのディスプレイ装置はどれでも本開示の態様によるシステムおよび方法のコンピューティング装置と併用するため設けられることがある。
【0019】
図1は、履物甲部を設計および製造するシステムを示す。設計コンピュータ102のようなコンピューティング装置は、少なくとも1台のプロセッサによって実行されたとき様々な機能を実行するソフトウェアモジュールを使ってプログラムされることがある。ソフトウェアは、固体メモリまたは磁気メモリのような少なくとも1つの有形な非一時的コンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されることがあるコンピュータ実行可能な命令を含む。
【0020】
設計コンピュータ102は、本開示の態様から逸脱することなく、従来型の有線または無線接続のような技術的に公知かつ使用される方式などの何らかの望ましい方式で、かつ、何らかのネットワーク接続プロトコルを使用してネットワーク(図示せず)に接続されることがある。本開示の実施例によるシステムおよび方法は、ユーザのコンピューティング装置上にユーザ・インターフェース・ディスプレイを設けることもあるだろう。このインターフェースによって、ユーザは設計努力の主題を見ることが可能になり、かつ、ユーザは自分の入力を設計努力に導入することが可能になるであろう。様々な装置上にユーザインターフェースが設けられ、ユーザのコンピューティング装置および/またはサーバシステムによって制御され、そして、ユーザインターフェースを通る入力を生成、保持および受信するデータが生成され、コンピューティング装置および/またはサーバシステムの一部として組み込まれた、または、これらに関連付けられたコンピュータ読み取り可能な媒体を介して提供されるであろう。このようなコンピュータ読み取り可能な媒体の実施例は、限定されることなく、コンピュータの内部にあってもよく(たとえば、ハードドライブ)、または、コンピュータから分離可能であってもよく(たとえば、ディスク、固体、またはフラッシュメモリ装置、ネットワーク型接続上で利用可能なデータなど)、コンピュータ技術において従来的に公知であり、かつ、使用される何らかのタイプのコンピュータ読み取り可能な媒体を含めて、コンピュータ読み取り可能なメモリを含む。
【0021】
カラーライブラリ111は、様々なカラー値を収容することがある。個別のカラー値は、FileMaker Proデータベースのようなデータベース内に配置されることがある。一実施形態では、カラー値は、CMYKカラー値のような4チャンネルを有する。別の実施形態では、カラー値は、RGBカラー値のような3チャンネルを有する。個別のカラー値は、履物甲部の製造業者に在庫があるか、または、入手可能である様々な材料(たとえば、毛糸)のカラーに対応することがある。別の実施例として、ヘザーライブラリ110は、インターネットを介して設計コンピュータ102に接続されることがある。ヘザーライブラリは、履物甲部の製造業者が利用できる1台以上の編み機によって作られた様々なヘザーパターンを収容することがある。靴型ライブラリ112は、様々な形および型の靴型を収容することがある。靴型ライブラリは、ベース履物設計に対応するデータファイルも記憶することがある。等級分けライブラリ113は、以前に等級分けされた甲部の収集物を収容することがある。この収集物は、ある範囲の靴サイズと共に使用するためのベース設計を等級分けするために行われた改良と併せて構造体の位置および他の属性のような履物の特徴を識別することがある。
【0022】
図2に関連してより詳細に説明されるように、本文書に記載されたような設計ウェブサイト、インターフェース、および/またはアプリケーションは、たとえば、インターフェースディスプレイの一部分にカスタム設計のため利用可能である様々なパターンまたはモデルを表示することがある。製品(履物)のこれらの様々な異なったモデルは、ユーザが設計工程の一部分として選択するため利用可能なテンプレートまたは「ベース」モデルを含むことがある。このような「ベース」モデルまたはテンプレートは、設計工程中にユーザの選択に追加される、または、ユーザの選択に基づいて変更されることがある。
【0023】
図1に示されたコンポーネントのうちいくつかは、設計セッション中に設計コンピュータ102との間でデータを通信することがある。たとえば、UI 115は、履物設計をカスタマイズまたは修正するユーザインターフェースを提供するために設計コンピュータ102と通信チャンネルを確立することがある。別の実施例として、構造規則コンポーネント120は、製造される履物甲部に必要とされる物理的および/または構造的完全性と対応するベース履物設計とに関連付けられた1つ以上の構造規則に関係するデータを設計コンピュータ102に提供することがある。より詳細に説明されるように、これらの構造規則は、製造されるときに、そして、着用者による使用のため履物甲部の構造的完全性を維持するために、設計セッション中に履物設計のある態様を修正するユーザの能力を若干制限することがある。本開示のいくつかの態様において、履物甲部に必要とされる物理的および/または構造的完全性に関連付けられた構造規則は、履物のタイプ(たとえば、ランニング用履物、バスケットボール用履物、フットボール用履物など)に基づいて変わることがある。
【0024】
設計コンピュータ102は、ユーザインターフェース115を用いて履物設計に対して行われた様々な設計変更を処理する設計モジュール103を含んで、様々なモジュールを収容することがある。設計モジュール103は、処理済みの設計変更に従って履物設計の画像を描画することもある。設計コンピュータ102は、等級変更(たとえば、履物サイズの増加または減少)に基づいて履物設計に適用されることがある変更を処理および決定する等級分けモジュール104を含むことがある。たとえば、等級分けモジュール104は、ベース履物設計に関連付けられた情報を取り出し、異なった履物等級分けのための新しいベース設計図を描画するために、この情報を等級分けライブラリ113に記憶されたデータと比較することがある。いくつかの実施形態では、等級分けモジュール104は、処理済みの等級分け情報の観点でベース履物設計への1つ以上の設計変更を推奨することがある。
【0025】
設計コンピュータ102は、ユーザインターフェース115を介して履物設計に行われた設計変更が受け入れられるか否かを決定するためにデータを処理する構造評価モジュール105を含むことがある。たとえば、構造評価モジュール105は、ベース履物設計に関連付けられた情報を取り出し、設計変更がベース履物設計および/または履物甲部を製造するために使用される編み機に関連付けられた所定の構造規則および/または物理的制約に適合するか否かを決定するために、この情報を構造規則コンポーネント120からのデータと比較することがある。本開示のいくつかの態様において、評価モジュール105は、ユーザによる選択のため利用可能であるベース履物設計のそれぞれに関連付けられた複数の所定の構造的完全性特性を記憶するデータベース(または他の適当な形の記憶装置)と動作的に通信することがある。
【0026】
設計コンピュータ102は、履物設計による履物甲部140を製造するため利用されることがある様々な材料の入手可能性に関連するデータを処理する部品表モジュール106を含むことがある。設計コンピュータ102は、ベース履物設計に関連付けられた情報を取り出し、要求された設計変更が受け入れられるか否かを決定するために、この情報を材料130の現在の供給量または在庫に関連するデータと比較することがある。
【0027】
設計コンピュータ102は、履物設計に基づいて甲部140を製造する原価に関連するデータを処理する原価推定モジュール107をさらに含むことがある。設計コンピュータ102は、履物設計に関連付けられた情報を取り出し、この情報を原価推定モジュール107によって収集されおよび/または原価推定モジュール107に記憶されたデータと比較して、前記履物設計に基づいて履物甲部140を製造する原価を計算し、そして、この原価が任意の定義済みの原価閾値を超えるか否かを決定することがある。原価推定モジュール107は、推定原価を定義済みの原価閾値より減少させるために履物設計への1つ以上の設計変更を推奨することがある。
【0028】
設計コンピュータ102は、履物設計に基づいて甲部140を製造するために必要とされる時間に関連するデータを処理する時間推定モジュール108をさらに含むことがある。設計コンピュータ102は、履物設計に関連付けられた情報を取り出し、この情報を時間推定モジュール108によって収集された、および/または、時間推定モジュール108に記憶されたデータと比較して、この履物設計に基づいて履物甲部140を製造するのに必要とされる時間を計算し、そして、この時間が任意の定義済みの時間閾値を超えるか否かを決定することがある。時間推定モジュール108は、推定製造時間を定義済みの時間閾値より短縮するために履物設計への1つ以上の設計変更を推奨することがある。本開示のいくつかの態様において、現在の履物設計の観点で履物甲部を製造するために必要とされる時間を表現するインターフェースまたはサブインターフェースが設計セッション中にユーザに表示されることがある。ユーザが履物設計を修正するとき、インターフェース(またはサブインターフェース)が履物甲部を製造するために必要とされる更新済みの時間を反映させるために更新されることがある。
【0029】
設計コンピュータ102は、データまたはファイルを読み書きする種々のインターフェースユニットおよびドライブをさらに含むことがある。例示的なインターフェースユニットおよびドライブは、キーボード、ポインティング装置、マイクロホン、ペン装置、タッチスクリーン、または他の入力装置を含む。
【0030】
前述のとおり、
図1に示されたコンポーネントのうちいくつかは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)またはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)のようなネットワークを介して互いに接続されることがある。たとえば、カラーライブラリ111は、インターネットを介して設計コンピュータ102に接続されることがある。別の実施例において、設計コンピュータ102は、インターネットを介して暗号化されたファイルの形式で編み命令を編み機135に送信することがある。
図1に示されたシステムは、図示されたコンポーネントを接続するためにスイッチ、無線アクセスポイントおよびルーターのような従来型のネットワークコンポーネント(図示せず)を含むことがある。
【0031】
ユーザ入力を受け入れ、設計に関する情報をユーザに提供するためコンピューティング装置によって生成されたユーザインターフェースの様々な特徴は、より詳細に後述される。当業者は、以下の説明および添付図面が本開示の1つ以上の態様によるシステム、方法、およびユーザインターフェースの中のインターフェースコンポーネント、インターフェースコンポーネントの方向性、インターフェースコンポーネントの組み合わせなどの潜在的な特徴、機能、配置の実施例を表現するに過ぎないことが分かるであろう。
【0032】
本開示の付加的な態様は、ユーザが履物(または他の消費者製品)を設計することを可能にするコンピューティング装置上に設けられたユーザインターフェースに関連する。ユーザインターフェースは、前述の特徴および/または機能のいずれか、および/または、より詳細に後述される特徴および/または機能のいずれかの使用および/または起動を可能にする要素および特徴を含むことがある。
【0033】
いくつかのより具体的な実施例として、本開示の態様は、コンピュータ制御ディスプレイ装置上に履物設計セッション用のユーザインターフェースを生成するコンピュータ実行可能な命令が記憶されたコンピュータ読み取り可能な媒体に関係する。このユーザインターフェースは、たとえば、(a)履物の少なくとも1つのレンダリングを含む第1の表示部と;(b)第1のユーザが履物物品の一部を選択可能な1つ以上の(ポインタまたはカーソルのような)セレクタ要素と;(c)個別のセレクタ要素(テキストアイコン、ピクチャ、アニメーションなどのような)を介して選択された履物物品の一部(群)を示すインジケータと;(d)第1のユーザによって生成された入力に基づいて第1の表示部において履物物品のレンダリングの見え方に変化を生じさせる第1の要素と、を含むことがある。第1の要素(またはインターフェースの少なくともいくつかの要素)は、ユーザが履物物品および/または履物物品のコンポーネント(たとえば、ニット材料)の選択された一部のカラーの変更を可能にするカラーパレットまたはカラーメニューのような特徴を含むことがある。ユーザが第1の表示部に描画されたときに履物物品の方向性の変更を可能にする1つ以上の方向性要素と;(テキスト入力および表示パネル(群)、インスタントメッセージング機能、オーディオおよび/またはビデオ通信機能などのような)一方向、二方向、または多方向ユーザ通信要素または特徴と;その他と、を含むことがある。ユーザインターフェースは、第1のユーザが第2のユーザ(または別のユーザ)との協働履物設計セッションをセットアップするため使用されたデータを入力することができる入力部をさらに含むことがある。
【0034】
この一般的な背景および情報を前提として、本開示によるシステム、方法、コンピュータ読み取り可能な媒体、およびユーザインターフェースの具体的な実施例に関するより詳細な情報がより詳細に後述される。より詳細な説明は、本開示の様々な具体的な実施例と、これらの特徴および機能とに関することが理解されるべきであり、この説明は、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0035】
本開示の少なくともいくつかの態様において、設計セッションは、ユーザのオンライン・ショッピング・ベンチャーから立ち上げられる、または、始動されることがある。
図2Aは、本開示の1つ以上の態様による履物設計を修正するインターフェース例を示す。より詳細に後述されるように、ベース履物設計を作成する間に、ユーザは、設計工程中に、若干の設計特徴の作成を含んで種々のユーザ選択に基づいてベース履物設計を修正することがある。ベース履物設計が作成され、および/または、選択された後、ユーザは、履物設計に適用されることがあるニット構造体、材料およびカラーの選択を含む種々のユーザ選択に基づいて履物設計をカスタマイズすることがある。
【0036】
設計セッションの始動は、たとえば、
図2Aに示された画面のようなユーザインターフェース画面200を作成するために、カスタマイゼーションウェブサイトもしくはウェブページ、または、カスタマイゼーション・アプリケーション・プログラムもしくはソフトウェアの立ち上げをもたらすことがある。同様に、設計セッションの始動は、(たとえば、セッションとセッションに関連するデータの転送とを制御しているサーバーまたは他のコンピューティング装置による)これらのセッションのカスタマイゼーションセッション識別番号(たとえば、固有の「セッションID」)の生成をもたらすことがある。
【0037】
本開示のいくつかの態様において、ユーザインターフェース200は、コンピューティング装置102によって生成されることがある。ユーザインターフェース200は、ユーザインターフェース115と同じ機能を有するように構成されることがある。ユーザインターフェース200は、本開示の範囲から逸脱することなく、任意の望ましい配置、方向性、または表示において、様々なカスタマイゼーション特徴を含むことがある。
【0038】
図3を参照してより詳細に検討されるように、ユーザインターフェース200は、ユーザが履物設計による履物甲部を物理的に設計および/または製造しているという印象をユーザに与えるために、編み機135の物理的レイアウトおよび動作に対応、および/または、シミュレーションすることがある。このようなレイアウトは、甲部140の構造的完全性を維持するために、材料130の在庫および/または供給量と、履物甲部140を製造するために使用される編み機135の物理的制約と、設計選択上の制限との間の関係を関連付けるとき、ユーザにとっての認知的負担を和らげることが意図されている。
【0039】
ユーザインターフェースを生成するソフトウェアは、コンピューティング装置またはサーバシステムに存在する、または、コンピューティング装置またはサーバシステムで利用可能であるコンピュータ読み取り可能な媒体上に常駐することがある。代替的に、必要に応じて、ソフトウェアまたはこれの少なくとも一部(群)は、2つ以上のコンピューティング装置またはサーバシステム上に常駐することがある。サーバシステムは、コンピューティング装置および/またはネットワークを運用および/または維持する同じ組織(群)または個人(群)によって運用および維持されることがあり、または、サーバシステムは、これらの実体の一部または全部から分離した団体によって運用、制御、および維持される。いくつかのより具体的な実施例として、サーバシステムは、後述の設計システムおよび方法によって市場に出される製品を持つ1つ以上の実体(たとえば、製造業者、製造業者または小売業者によって選ばれたベンダーなど)により運用および維持されることがある(そして、ユーザ・インターフェース・ソフトウェアは、運用および維持されることもある)。
【0040】
本開示のいくつかの態様において、そして、より詳細に後述されるように、ユーザインターフェース200は、カスタマイズされている製品が現れる一部(たとえば、部分201、202)と、様々な部品のためのカラーを選択する「カラーパレット」部(たとえば、部分210)と、部分201における製品の外観または見え方を変更する1つ以上のコントローラ(たとえば、回転コントロール、ズームイン、ズームアウト、表示されたビューの変更など)と、(前に取り消された操作または設計変更をやり直すための)「やり直し」コントロールと、原価情報パネルと、製品設計情報パネルとを含むことがある。製品設計情報は、本開示の態様から逸脱することなく、何らかの望ましい方式で提供されることがあるが、製品設計情報パネル(図示せず)は、設計中の履物の様々な部分に関する情報、たとえば、カラー情報、サイズ情報、材料情報などを提供することがある。
【0041】
ユーザインターフェース115またはユーザインターフェース120のようなユーザインターフェースは、たとえば、ディスプレイ201のようなインターフェースディスプレイの一部において、ベース履物設計を作成するときに利用可能である様々な靴型を表示することがある。様々な靴型は、ライブラリ112のような靴型ライブラリから取り出されることがある。ユーザが靴型を選択するとき、ユーザインターフェースは、選択された靴型に対応する(たとえば、サイズ、形、型などが同じであるまたは類似している)「ベース」履物設計を作成するオプションをユーザに提供することがある。このようなベース履物設計は、設計工程中にユーザの選択に基づいて編集または修正されることがある。たとえば、ユーザは、履物設計の「スタイリング」を描出するために、種々の特徴をベース履物設計の上に描く、または、塗ることがある。ユーザインターフェースは、ベース履物設計の様々な特徴を作成および/または修正するために種々のツールをユーザに提供することがあることが分かるであろう。ユーザは、作成されたおよび/または修正された履物設計をメモリに記憶することがある。
【0042】
必要に応じて、ユーザは、メモリから定義済みのベース履物設計を取り出すことがある。たとえば、ベース履物設計は、設計コンピュータ102のメモリ内のデータファイルに記憶されることがある。これらのベース履物設計は、ユーザまたは他のユーザによって以前に作成され、このユーザが設計工程の第1ステップとして選択するため利用可能である履物設計を含むことがある。
【0043】
ベース履物設計は、履物甲部を製造するために編み機135のような編み機のための青写真として役立つ。以下でさらに検討されるように、各ベース履物設計は、ユーザの設計選択肢を制限することがある甲部140のような対応する履物甲部の様々な構造的および/または物理的制約を定義するデータを含むことがある。従って、ユーザは、設計工程中にベース履物設計を修正または編集することがあるが、若干の設計上の選択が設計工程中に制約されることがあり、または、設計変更が実施される前に設計コンピュータ102によって承認されなければならない。このような設計制約は、履物甲部の製造工程に影響を与えることがある設計上の選択を行うときにユーザまたは設計者に「実世界」の視点を提供する。
【0044】
ユーザインターフェースは、種々の要因に起因した、編み機の物理的制限を含む若干の設計上の選択における制限を線引きするための現実的な原則を与える。たとえば、ユーザインターフェースは、ユーザが非常に小さいために編み機によって編むことができない特徴、または、製造工程中に非現実的な所定の制限(たとえば、原価、時間など)であるかもしれない特徴を設計することを許可しないことがあるので、ユーザは、ベース履物設計の特徴を作成または修正するとき使用されることがある細部(たとえば、デジタルペイントブラシのポイントサイズ)に制限されることがある。一実施形態では、ニットパターンの各ステッチは、1画素未満によって表示され得ない。ユーザインターフェースによって提供されたこの「実世界」の視点は、効率を高め、履物甲部の設計および製造工程中に必要とされる作業量を削減することがあり、設計および製造工程中にユーザによって作成された履物設計のより高速な反復をもたらすことがあり、設計および製造工程中に作成された履物設計のより正確な見本を可能にすることがある。
【0045】
他の特徴および機能は、本開示から逸脱することなく、必要に応じて、ユーザインターフェースの中に提供される。以下の特徴および機能、すなわち、前に閲覧されたインターフェース画面に直接戻る能力、設計図を保存する能力、設計図を印刷する能力、(設計を共有する特定の人々、人々のクラス、またはグループ(公的または私的)の識別を可能にするインターフェースを立ち上げることがある)他者と共有するため、ある場所にこの設計を記憶する能力、デフォルト設計(たとえば、カスタマイゼーション工程がこの製品のため、または、(場合によってはユーザによって選択され、記憶された)何らかの他の中間デフォルト設計のため始動されたブランク製品)に戻る能力、および、セッションを終了または中止する能力は、インターフェースを介して何らかの方法で提供されることがある。
【0046】
コンピュータインターフェースに含まれることがある別の特徴は、ユーザが設計セッションにおける直前の数ステップ(そして、ことによると、設計セッションにおける全ステップのリストを見ること)と、個別に表示されたステップに関するより細部(たとえば、カラー、位置、サイズ、材料または方向性選択などに関するより細目)と、または同様のものとを閲覧することを可能にする「直前の操作」機能である。「直前の操作」ツールは、ユーザが、「元に戻す」操作(そのステップを元に戻すこと)、「ビュー」変更操作(たとえば、インターフェースにユーザのビューにおいてそのステップで行われた変更を強調させること)、再選択操作(たとえば、インターフェースにさらなる操作のため同じ部品を再選択させること)などのようなさらなる操作のため何らかの望ましい個別のステップを選択することを可能にすることがある。
【0047】
本開示の少なくともいくつかの実施例によるシステム、方法、およびコンピュータインターフェースに含まれることがある別の潜在的な特徴は、「原価差異」アイコンを含むことである(とはいえ、この機能を起動するために他のインターフェース要素が使用されてもよい)。このインターフェース要素のユーザ選択は、(場合によっては、性能に対する何らかの予想される影響がユーザの考慮のため表示されることはあるが、ほとんどまたは全く性能変更なしに)設計された靴の原価を増加または減少させるために、設計された靴の様々な特徴を変更する情報および機会をユーザに提供することがある。たとえば、このインターフェース要素との相互作用は、ベース履物設計に行われた設計変更に関連付けられた原価を与えることがある。より具体的な実施例として、甲部のいくつかの部分(群)の材料および/または材料の配置の変更は、靴をより快適にする、より安定にすること、および/または、そうでなければ、靴の性能特性に影響を与えることがある。別の実施例として、インターフェースは、靴への別の設計要素もしくは特徴の追加(たとえば、甲部のニット構造体の変更、甲部への付加的なニット材料タイプまたはカラーの追加など)、または、既存の設計要素もしくは特徴の変更(たとえば、様々な設計要素のサイズの変更、材料の変更など)に関連付けられた原価をユーザに忠告することがある。設計要素または特徴を取り除くことまたは修正することに関連付けられた原価変更が与えられることもある。本開示の1つ以上の態様によるシステム、方法、およびコンピュータインターフェースは、様々な選択肢のリストをこのオプションに関連付けられた原価差額と共にユーザに表示することがあり、または、何らかの他の方法でユーザがこのタイプの原価差異情報を利用できるようにすることがある。
【0048】
再び
図2Aを参照すると、この図示された実施例では、ユーザインターフェース200は、履物設計の3Dビューが現れる表示部201と、履物設計の「レイ-フラット」2Dビューが現れる表示部202と、履物設計の1つ以上のニット構造体(たとえば、ニット構造体221~223)を表現する部分219と、ニット構造体を選択するドロップ・ダウン・リスト224と、ニット構造体からなる材料(たとえば、糸構造物)のため選択された1つ以上のカラー値に基づいてニット構造体を表現するテクスチャー画像を表示する「材料見本」を表現する部分225と、様々なニット構造体がベース履物設計のマッピング画像またはレンダリングされた画像上の具体的な「ゾーン」(またはエリア)に対応する場所を示すグレースケール205と、履物設計を構成することがある様々な材料および/またはニット構造体のカラーを選択する「カラーピッカー」または「カラーパレット」部210と、を含む。
【0049】
ユーザインターフェースは、カラーパレットの様々なカラー選択肢(またはカラー値)を選択する1つ以上のドロップ-ダウンリスト211と、履物設計の1つ以上のニット構造体に割り当てられているカラー選択肢を示すカラーベクトル215とをさらに含むことがある。カラーパレット210は、履物設計の中に組み込まれるようにユーザによって選択されたニット材料の様々なカラーを識別することがある。たとえば、
図2に示されるように、メニュー211に対応する第1のカラーパレット部210は、緑色であり、よって、緑色ニット材料が履物設計に組み込まれることを示す。同様に、各カラーパレット部に対するそれぞれのカラーは、履物を設計および製造するため使用されたニット材料の対応するカラーを表現することがある(たとえば、部分212は、薄緑色が選択されたことを示し、部分213は、赤色が選択されたことを示し、部分214は、黄色が選択されたことを示すなどである)。
【0050】
履物設計の様々な部分への変更は、本開示の範囲から逸脱することなく、何らかの望ましい方法で行われることがある。たとえば、ユーザは、ベース履物設計のある特定のゾーン(またはエリア)に関連付けられたニット構造体を「選択」するためにポインタを最初に使用するかもしれない。一旦選択されると、ユーザは、ニット構造体に変更を加えることができる。たとえば、ニット構造体のカラーを変更するために、最初にユーザは、表示部内の望ましい部品(たとえば、ドロップ-ダウンリスト211)の描写上でポインタを移動し、この部品を「選択」するためにマウスボタン(または他の入力装置)を「クリック」することがある。この選択操作は、インターフェースにニット構造体に適用されることがある利用可能なカラー選択肢(たとえば、カラー値)のリストを表示させることがある。リスト内の各カラー選択肢は、具体的なカラー名またはカラー参照暗号を有することもある。本開示のいくつかの態様において、システムは、履物設計に適用されることがある利用可能なカラー(および/または他の設計選択肢)の個数を制限することがある。付加的にまたは代替的に、この選択操作は、インターフェースに履物の対応する部品を何らかの方法で、たとえば、拡大することにより、異なった色を付けることにより、または、外部境界を太くすることにより強調させることがある。
【0051】
カラーオプションが選択されたとき、ユーザは、カラーパレット部(たとえば、部分214)からニット構造体までカラーベクトル(たとえば、カラーベクトル215)を描くことによりカラー選択肢をニット構造体に関連付けることがある。1つ以上のカラーベクトルは、本開示の範囲から逸脱することなく、ベース履物設計によって許された方法でカラーパレットの特別な部分から1つ以上のニット構造体まで描かれる。ユーザは、構造規則コンポーネント120または
図1に示されたシステム内の他のコンポーネントによって与えられた規則に基づいて特別なニット構造体に関連付けられることがある所定の個数のカラー選択肢に限定されることがある。本開示のいくつかの態様において、特別な履物設計は、この履物設計を利用する履物を作成するために製造工程に基づいて特別な構造規則と関連付けられることがある。たとえば、第1の履物設計テンプレートに関連付けられた構造規則は、ニット構造体が所定の数のカラーを採り入れることを可能にするように構成されることがある。
【0052】
本開示の少なくともいくつかの実施例によるシステム、方法、およびコンピュータインターフェースの別の特徴例は、「原価」または「価格」ボックスに関係する。ユーザインターフェースのこの要素は、履物の現在の設計状態における履物の原価を追跡する。靴の1つ以上の特徴が設計または変更されるとき、このことは、(たとえば、より高価な材料が使用された場合、多くのカスタマイゼーションが必要とされる場合、付加的な製造ステップまたは異なった製造技術が必要とされる場合などに)靴の原価をいくらか変更することがある。インターフェースは、ユーザが価格の変動を生じさせた設計への変更がどれであるかに気付くことができるように価格表示を維持することがあり、ユーザは、製品の最終価格をより上手に制御できることがある。
【0053】
前述のとおり、カラーパレット210の中でユーザが利用できる様々なカラー選択肢は、履物甲部140を製造するため利用できる様々な材料130(たとえば、糸構造物)に対応することがある。その結果、ユーザは、部品表モジュール106、
図1に示された他のコンポーネント、または別のコンピューティング装置によって提供されたデータに基づいて、履物設計のため使用されることがある、および/または、特別なニット構造体に関連付けられることがあるカラー選択肢の個数および/またはタイプに限定されることがある。
【0054】
ユーザ設計選択肢は、対応する履物設計による甲部を製造するために推定された時間および/または原価に基づいてさらに限定されることがある。1つ以上のカラー選択肢をニット構造体に関連付けた後、材料見本225は、更新された色彩効果を表すニット構造体のテクスチャー画像を表示することがある。ユーザは、設計セッション中に履物設計の更新された2Dビューおよび3Dビューをレンダリングする選択肢を有することがある。これは、インターフェース200(図示せず)上の「レンダリング」アイコンを選択することにより達成されることがある。付加的にまたは代替的に、ユーザインターフェースは、更新された色彩効果および他の設計変更と共に履物設計を表示するために部分201および202を自動的に更新することがある。
【0055】
別の実施例として、ユーザは、ニット構造体に関連付けられたヘザーパターンを変更する選択肢を有することがある。ユーザは、ヘザーライブラリ110に記憶された1つ以上の予め定義されたヘザーから選択する選択肢を有することがあり、または、ユーザは、ニット構造体のための新しいヘザーパターンを設計することがある。たとえば、ニット構造体のためのヘザーパターンを変更するために、ユーザは、構造体の表示部内の望ましい部品の描写上でポインタを移動し、望ましいレザーオプションを「選択」するためにマウスボタン(または他の入力装置)を「クリック」することがある。この選択操作は、インターフェースに対応するニット構造体に適用されることがある利用可能な予め定義されたヘザー選択肢のリストを表示させることがある。ヘザーパターンを作成または修正するユーザの能力は、履物(または他の製品)を製造するため利用される利用可能な編み機の構造的および物理的制約によって制限される。
【0056】
さらに別の実施例として、ユーザは、履物設計のためのニット構造体を追加または修正する選択肢を有することがある。ユーザは、ニット構造体を「選択」するためにポインタを使用することにより特別なニット構造体に関連付けられた履物設計の「ゾーン」を修正することがある。一旦選択されると、ユーザは、ニット構造体をグレースケール205に沿って望ましい位置に「ドラッグ」することによりグレースケール205に関してニット構造体の位置を変更することがある。
図2B~2Dを参照してさらに詳細に検討されるように、グレースケール205に沿った各カラー基準は、異なるニット構造体がベース履物設計のレンダリングまたはマッピング上の特定の「ゾーン」(またはエリア)に対応する場所を示すことがある。ニット構造体がグレースケール205に沿った新しい位置に置かれた後、インターフェース200の表示部201および表示部202は、ニット構造体および対応する設計上の特質の変更を反映することがある。
【0057】
ニット構造体(たとえば、ニット構造体220~223)を表現するユーザインターフェースの部分は、ユーザインターフェース200内のグレースケール205のようなグレースケールに沿って位置決めされることがある。グレースケールは、ベース履物設計の画像上の様々なゾーンに対応するカラー基準を提供することがあることが分かるであろう。たとえば、部分201および202に示されるように、ユーザインターフェース200は、グレースケール205に沿ったニット構造体220~23の位置に基づくグレースケールマッピングを含むベース履物設計のレンダリングされた画像を描写することがある。要素230~33によって示されるように、グレースケール(たとえば、「より濃い灰色」、「濃い灰色」、「灰色」、「薄い灰色」など)上の1つ以上のカラー基準は、ベース履物設計のレンダリングされた画像(または、一部の)上の具体的なゾーンに対応することがあり、より詳細に後述されるように、ニット構造体は、ベース履物設計上の1つ以上の特別なゾーンに関連付けられることがある。ベース履物設計のゾーン(群)に割り当てられた各ニット構造体は、これ自体の固有のパターン、へザーリング、カラーリング、および他の特性を有することがある。
【0058】
本開示のいくつかの態様において、グレースケール205上の特別なカラー基準に隣接して(または一直線上に)ニット構造体を位置決めすることにより、カラー基準に関連付けられたベース履物設計のゾーン(またはエリア)は、前記ニット構造体の設計特性(たとえば、カラー、ヘザーなど)を採用することがある。たとえば、
図2Aに示されるように、グレースケール205の「より濃い灰色」基準は、グレースケールの最も左部分に向かって位置している。加えて、履物設計の様々なゾーンは、ユーザインターフェース200の部分201および202に示されることがある。
【0059】
たとえば、グレースケール205のより濃い灰色基準は、第1のニット構造体に関連付けられることがあり、部分201に描かれた履物設計の第1のゾーンをさらに示す(または対応する)ことがある。本実施例では、
図2Aにおいて要素209によって描かれるように、履物設計の第1のゾーンは、履物設計のより濃い灰色部によって示される。グレースケール205のより濃い灰色基準に隣接した(または一直線上にある)第1のニット構造体は、履物設計の第1のゾーンに第1のニット構造体の特徴、特質、および/または特性を継承させることがある。同様に、グレースケール205のより濃い灰色基準に隣接して(または一直線上に)第2のニット構造体を位置決めすることは、履物設計の第1のゾーンに第2のニット構造体の特徴、特質、および/または特性を継承させることがある。
【0060】
別の実施例として、グレースケール205の濃い灰色基準は、ニット構造体に関連付けられることがあり、
図2Aにおいて要素208によって描かれたとおり、履物設計の第2のゾーンをさらに示す(または対応する)ことがある。加えて、グレースケール205の灰色基準は、ニット構造体に関連付けられることがあり、要素206によって描かれたとおり、履物設計の第3のゾーンをさらに示すことがあり、グレースケール205の薄い灰色基準は、ニット構造体に関連付けられることがあり、要素207によって描かれたとおり、履物設計の第4のゾーンをさらに示すことがある。
【0061】
図2B~2Eは、ユーザインターフェース200に現れることがあるベース履物設計の2Dおよび3D画像のさらなるビュー例を示す。
図2Bは、ベース履物設計の「レイ-フラット」2Dビューを表す画像の例示的なレンダリングを示す。ベース履物設計のこの例示的な2Dビュー(たとえば、要素229)は、ユーザインターフェース200の表示部202に表されることがある。レイ-フラット2Dビューは、ベース履物設計に対応するニット材料のグラフィック表現を備えることが分かるであろう。
図2Cは、ベース履物設計の3Dビューを表示する例示的なインターフェース画面(たとえば、インターフェース画面239)を描く。ベース履物設計のこの例示的な3Dビューは、ユーザインターフェース200の表示部201に表されることがある。本開示のいくつかの態様において、履物設計の3Dビューは、履物設計の様々なゾーンの色分けされたマッピングを含むことがある。
【0062】
前述のとおり、ベース履物設計は、製造される履物のための異なるニット構造体に対応することがある様々なゾーンによって表現されることがある。たとえば、
図2Cに描かれたベース履物設計は、少なくとも4つの異なるゾーンを含み、各ゾーンは、特別な設計特質および/または特性を有し、様々なゾーンを区別するためにユーザインターフェースにおいて異なったカラーによって表現される。
図2Cに表された実施例において、(要素233に対応する)第1のゾーンは、赤色によって表現され;(要素232に対応する)第2のゾーンは、黄色によって表現され、(要素231に対応する)第3のゾーンは、ティール色であり、(要素230に対応する)第4のゾーンは、紫色によって表現される。
図2Cは、青色によって表現された、(要素235に対応する)ベース履物設計内の第5のゾーンをさらに描く。
【0063】
再び
図2aを参照すると、ニット構造体223は、グレースケール205上のより濃い灰色基準に隣接して(または一直線上に)位置決めされる。従って、ニット構造体223およびこれに対応する設計特質(たとえば、カラー、ヘザーなど)は、ベース履物設計の対応するゾーン(たとえば、第1のゾーン)に関連付けられることがある。いくつかの実施形態において、履物設計の画像またはレンダリングは、履物設計のニット構造体への変更のようなユーザ設計を反映するために動的に更新されることがある。
【0064】
図2Dは、ユーザインターフェース200の一部に表示されることがあるベース履物設計のレンダリングされた画像を描く。履物設計のレンダリングされた画像は、ユーザインターフェース200に表示されたニット構造体(たとえば、ニット構造体220~23)のマッピングを含む。本開示のいくつかの態様において、履物設計のレンダリングは、履物設計のニット構造体への変更のようなユーザ設計変更を反映するために動的に更新されることがある。
【0065】
次に
図2Cを参照すると、要素233によって描かれたベース履物設計の第1のゾーンは、特別なニット構造体に関連付けられることがあり、
図2Dに示されるように、履物の3Dグラフィック表現にレンダリングされることがある。ニット構造体223のようなニット構造体が第1のゾーンに対応するグレースケール205上の特別なカラー基準に隣接して位置決めされたとき、ニット構造体およびこれの対応する設計上の特質は、ベース履物設計の第1のゾーンに関連付けられ、その後、ユーザインターフェース200の一部にレンダリングされることがある。この特別な実施例において、ニット構造体223は、
図2Dにしめされるように、第1のヘザーパターンを有し、様々なカラーを含み、黄色および緑色ニット材料のようなニット材料に陰影を付けるニット構造体に対応することになる。要素233によって描かれるように、
図2Cにおいて第1のゾーンに対応するベース履物設計のこれらの部分は、ニット構造体223による黄色および緑色ニット材料の第1のヘザーパターンと様々な陰影とを有する特別なニット構造体に関連付けられたものとして
図2Dに示されている。前述のとおり、かつ、より詳細に後述されるとおり、ニット構造体223のようなニット構造体の特性および/または特質は、ユーザによって様々な方法で調整または修正されることがある。付加的にまたは代替的に、ユーザは、第2のニット構造体を履物設計の第1のゾーンに関連付けることがある。さらに、ユーザインターフェースは、1つ以上のニット構造体に行われた何らかの変更および/または修正を反映するために、
図2Dに描かれたレンダリングのような設計のグラフィック表現を視覚的に修正することがある。
【0066】
上記実施例を参照すると、
図2Cに示されるように、要素232は、履物設計の第2のゾーンを描き、ベース履物設計のレンダリングされた画像上に黄色によって表現される。再び
図2aを参照すると、ニット構造体222は、履物設計の第2のゾーン(たとえば、要素232)に対応するグレースケール205上の特別なカラー基準に隣接して位置決めされることがある。従って、ニット構造体222およびこれに対応する設計上の特質(たとえば、カラー、ヘザーなど)は、履物設計の第2のゾーンに関連付けられることがある。実施例として、
図2Cおよび2Dを参照すると、ベース履物設計の第2のゾーンは、ユーザインターフェース200の部分201を参照して前述されたとおり、グレースケール205に沿ったニット構造体配置と履物設計のためのゾーンのグレースケールマッピングとを考慮してニット構造体222に関連付けられることがある。ニット構造体222は、第2のヘザーパターン(たとえば、水平ストライプ)を有し、
図2Dに示されるように、ニット材料(たとえば、黄色、青色、および緑色ニット材料)のカラーまたは様々な陰影を含むニット構造体に対応する。要素232によって描かれるように、
図2Cにおける第2のゾーンに対応する履物設計のこれらの部分は、ニット構造体222に関連付けられた特性(たとえば、黄色、青色、および緑色ニット材料の第2のヘザーパターンおよび様々な陰影)を含むようにレンダリングされることがある。
【0067】
上記実施例を参照すると、
図2Cに示されるように、要素231は、履物設計の第3のゾーンを描き、ベース履物設計のレンダリングされた画像上にティール色によって表現される。再び
図2aを参照すると、ニット構造体221は、履物設計の第3のゾーン(たとえば、要素231)に対応するグレースケール205上の特別なカラー基準に隣接して位置決めされることがある。従って、ニット構造体221およびこれの対応する設計上の特質(たとえば、カラー、ヘザーなど)は、履物設計の第3のゾーンに関連付けられることがある。実施例として、
図2Cおよび2Dを参照すると、ベース履物設計の第3のゾーンは、部分201を参照して前述されたとおり、グレースケール205に沿ったニット構造体配置と履物設計のためのゾーンのグレースケールマッピングとを考慮してニット構造体221に関連付けられることがある。ニット構造体221は、第3のヘザーパターンを有し、
図2Dに示されるように、様々な陰影ニット材料(たとえば、緑色ニット材料)を含むニット構造体に対応する。要素231によって描かれるように、
図2Cにおける第2のゾーンに対応する履物設計のこれらの部分は、ニット構造体221に関連付けられた特性(たとえば、緑色ニット材料の第3のヘザーパターンおよび様々な陰影)を含むようにレンダリングされることがある。
【0068】
最後に、
図2Cに示されるように、要素230は、履物設計の第4のゾーンを描き、ベース履物設計のレンダリングされた画像上に紫色によって表現される。再び
図2aを参照すると、ニット構造体220は、履物設計の第4のゾーン(たとえば、要素230)に対応するグレースケール205上の特別なカラー基準に隣接して位置決めされることがある。その結果、ニット構造体220およびこれの対応する設計上の特質(たとえば、カラー、ヘザーなど)は、履物設計の第4のゾーンに関連付けられることがある。実施例として、
図2Cおよび2Dを参照すると、ベース履物設計の第4のゾーンは、部分201を参照して前述されたとおり、グレースケール205に沿ったニット構造体配置と履物設計のためのゾーンのグレースケールマッピングとを考慮してニット構造体220に関連付けられることがある。従って、ニット構造体220およびこれの対応する設計上の特質は、ベース履物設計の第4のゾーンに関連付けられることがある。この特別な実施例において、ニット構造体220は、第4のヘザーパターンを有し、
図2に示されるように、緑色および青色ニット材料の様々な陰影を含むニット構造体に対応することになる。要素230によって描かれるように、
図2Cにおける第4のゾーンに対応するベース履物設計のこれらの部分は、ニット構造体220に関連付けられた特性(たとえば、緑色および青色ニット材料の第4のヘザーパターンおよび様々な陰影)を含むようにレンダリングされることがある。
【0069】
図2Eは、インターフェース画面の部分257にベース履物設計の3Dグラフィック表現を表すインターフェース画面259の例を描く。ベース履物設計の3dグラフィック表現は、複数の対応するニット構造体の設計上の特質(たとえば、カラー、ヘザーなど)に基づいてベース履物設計の様々なゾーンのカラーおよびテクスチャーマッピングを含む。この図示された実施例では、ベース履物設計は、少なくとも7つのゾーンを含み、要素250~257によって示されるように、各ゾーンは、異なる設計上の特質を有するニット構造体によって表現される。ユーザは、ベース履物を構成する(要素250~257に対応する)1つ以上のニット構造体の設計上の特質を修正するためにインターフェース画面259と相互作用することがある。本開示のいくつかの態様において、ユーザは、インターフェース画面259の部分258においてニット構造体の位置を修正することによりベース履物設計の1つ以上のゾーンに対する設計特性を修正することがある。ユーザがインターフェース画面の部分258において1つ以上のニット構造体の位置を変更するとき、インターフェース画面の部分25に示されたベース履物設計の様々なゾーンのレンダリングされた設計上の特質は、設計上の特質を反映するために更新されることがある。ニット構造体の位置は、グレースケールに関連する必要はないが、履物設計の1つ以上のゾーン(またはエリア)を示すことがあるインターフェース画面の部分の範囲内で様々な他のスケールまたは位置に関して参照されてもよいことが分かるであろう。
【0070】
図2Fは、ニット構造体を割り当てるために、様々なカラー値(たとえば、カラー選択肢)を選択するユーザインターフェース260を描く。前述のとおり、1つ以上のカラー値は、履物設計のゾーンに関連付けられることがある特別なニット構造体に割り当てられることがある。
図2Fに示されるように、(要素261に対応する)第1のカラーおよび(要素262に対応する)第2のカラーは、ニット構造体に割り当てられている。第1のカラーおよび第2のカラーは、RGB、CMYK、または他の適当なカラー値にそれぞれ対応することがある。ユーザインターフェースの表示部263は、選択されたニット構造体と、カラーおよびヘザーを含むこれに対応する設計上の特質とを表現する画像のグラフィックレンダリングを示す。ユーザがニット構造体の第1および第2のカラー値を修正するとき、インターフェース画面の表示部263は、この変更(および/または受け取られたユーザ入力)を反映するために動的に更新されることがある。
【0071】
本開示のいくつかの態様において、ユーザインターフェースは、複数のカラーを含むカラー選択肢を提供するツールをユーザに提供することがある。たとえば、
図2Fを参照すると、2次カラー265および266がニット構造体に割り当てられ得る新しいカラーを生成するために組み合わされることがある。次に、ユーザインターフェースの表示部263は、選択されたニット構造体と、新しいカラー値を含むこれに対応する設計上の特質とを表現する新しい画像をレンダリングする。
【0072】
他の特徴および機能は、本開示の範囲から逸脱することなく、必要に応じて、インターフェースの中に提供されることがある。以下の特徴および機能、すなわち、設計図を保存する能力、設計図を印刷する能力、(設計を共有する特定の人々、人々のクラス、またはグループ(公的または私的)を識別することを許可するインターフェースを立ち上げることがある)他者と共有するためある場所にこの設計を記憶する能力、(たとえば、カスタマイゼーション工程がこの製品のため、または、デフォルト設計(場合によってはユーザによって選択され、記憶された)何らかの他の中間デフォルト設計のため始動されたブランク製品)に戻る能力、および、設計セッションを終了または中止する能力は、インターフェースを介して何らかの方法で提供されることがある。
【0073】
図3は、本開示の1つ以上の態様による履物画像を修正するインターフェース例を示す。前述のとおり、ユーザ設計選択肢は、構造規則、製造原価、製造時間、および材料の在庫または供給量を含むある程度の数の要因に基づいて制約されることがある。
【0074】
ユーザインターフェース300は、編み機画像335と、カラー基準のパレット310と、1つ以上のカラーベクトル(たとえば、ベクトル315)と、ニット構造体(たとえば、ニット構造体320)を表現するインターフェースの部分と、履物設計のレンダリングを示す表示部301とを含む。ユーザインターフェース300は、様々な設計選択肢および設計工程中にユーザによって行われた選択を示すアニメーションを表示することがある。ユーザインターフェース300のコンポーネントは、インターフェース200内の対応するコンポーネントと同じまたは類似した特徴および機能を含むことがあることが分かるであろう。たとえば、カラー基準パレット310は、カラーパレット210と同じまたは類似した特徴および/または機能を含むことがある。たとえば、
図3には示されないが、カラー基準311は、利用可能なカラー値のリストを提供するためにドロップ・ダウン・メニューを含むことがある。カラー基準311またはニット構造体320のようなインターフェースコンポーネント上でポインタ(たとえば、マウスポインタ)を選択または乗せることにより、ユーザインターフェース300は、このコンポーネントに関連付けられた付加的な情報を表示することがある。
【0075】
別の実施例として、ニット構造体320は、ニット構造体220と同じまたは類似した特徴および/または機能を含むことがある。たとえば、
図3には示されないが、ニット構造体320は、ニット構造体に関連付けられたテクスチャー画像(たとえば、材料見本)の表示を含むことがあり、または、ユーザがニット構造体に関連付けられたヘザーを修正することを可能にするアイコンを含むことがある。ユーザインターフェース200に類似して、ユーザは、カラー値を特別なニット構造体に関連付ける(割り当てる)ためにユーザインターフェース300内にカラーベクトル315を描くことがある。カラーベクトルが描かれるか、または、修正された後、ユーザインターフェース300は、要素336に示されるように、編み機画像335の1つ以上の部分配置されている(選択されたカラー値に関連付けられた1つ以上の糸巻きからの糸のような)材料をグラフィックに示すことがある。
【0076】
さらに別の実施例として、表示部301は、表示部201および表示部202と同じまたは類似した特徴および機能を含むことがある。表示部301は、ユーザの履物設計による履物甲部のグラフィック表現(またはレンダリング)を描くことがある。
【0077】
ユーザインターフェース300内の編み機画像335は、履物甲部(たとえば、甲部140)を製造するために使用された編み機(たとえば、編み機135)のグラフィック表現としての役目を果たすことがある。履物甲部140を製造するために編み機135によって使用された材料130のような材料は、編み機画像335の中にグラフィック表現されることがある。たとえば、要素310によって示されるように、ユーザによって選択された各カラーまたはカラー基準は、編み機画像335において1つ以上の糸の糸巻き(または何らかの他の材料)によってグラフィック表現されることがある。
【0078】
ユーザが様々な設計選択肢を選択および/または修正するとき、これらの選択肢は、編み機画像335において反映される(たとえば、グラフィック表現される、または、シミュレーションされる)ことがある。たとえば、カラー基準310のカラー値に対して行われた変更は、新しいカラー値に対応させるように糸の1つ以上の糸巻きを変更することにより、編み機画像335において反映されることがある。別の実施例として、特別な履物設計のため使用されることがあるカラーの個数は、編み機画像335内の糸巻きの個数によってグラフィック表現されることがある。本実施例では、空の糸巻きは、カラーパレットに追加されることがある未定義または利用可能なカラー基準を表現することがある。
【0079】
ユーザの設計上の選択肢は、履物設計に関連付けられた制約、たとえば、材料の在庫、構造規則、および編み機の物理的制約などに基づいて制限されることがあることが分かるであろう。たとえば、履物甲部を製造するために使用されたある材料の供給量の制約に起因して、ユーザは、これらの材料(たとえば、糸)の在庫または供給量に対応するカラー選択肢の限界数を与えられることがある。このように、ユーザがカラー基準311を選択するとき、ユーザは、現在在庫がある材料に対応するカラー選択肢のリストを提供されることがある。別の実施例として、編み機の構造的または物理的制約に起因して、ユーザは、特別なニット構造体に割り当てられることがあるカラー選択肢の個数を制限されることがある。たとえば、編み機135のような編み機が所定の数の「フィーダー」を有する場合、ユーザは、ニット編み機内のフィーダーの数に基づいて、ニット構造体に割り当てられることがあるカラー組み合わせの数またはカラーの数を限定されることがある。
【0080】
図4は、本開示の1つ以上の態様による履物を設計する方法を示す。
図4において識別されたステップは、
図1に示されたシステムのようなシステムを使って実行されることがある。最初に、ステップ402において、ベース履物設計に対応するデータファイルがシステムによって受け取られることがある。データファイルは、ベース履物設計に関連付けられた様々な視覚的および物理的属性(たとえば、特徴)を識別することがある。いくつかの実施形態において、ユーザは、システムによって記憶された複数のベース履物設計からベース履物設計を選択することがある。次に、ステップ401において、システムは、ステップ402の間に受け取られた履物設計に関連付けられた1つ以上の設計特性を取り出すことがある履物設計のための設計特性は、等級分けライブラリ113、靴型ライブラリ112、カラーライブラリ111などのような種々の供給源から取り出されることがある。いくつかの実施形態において、ベース履物設計は、ユーザによって編集または修正されることがある。システムは、編集された履物設計をメモリに記憶することがある。
【0081】
次に、ステップ406において、システムは、1つ以上のニット構造体を履物設計に割り当てる設計入力を受け取ることがある。ユーザは、ユーザインターフェース(たとえば、UI 115)を介して、履物設計の特別なゾーン(またはエリア)に関連付けられる(たとえば、マッピングされる)1つ以上のニット構造体を識別することがある。ニット構造体は、履物設計に関連付けられたテクスチャーおよび他の視覚的に認識可能な属性を与える様々な材料(たとえば、糸構造物)を表現する設計上の特質を含む。
【0082】
次に、ステップ408において、システムは、ステップ406の間に履物設計に割り当てられた1つ以上のニット構造体に対する1つ以上の設計上の特質を調整する設計入力を受け取ることがある。いくつかの実施形態において、ステップ408の間に、カラー値およびヘザーパターンは、それぞれカラーライブラリおよびヘザーライブラリから取り出されることがある。カラー値およびヘザーは、ステップ406の間に履物設計に割り当てられた1つ以上のニット構造体に割り当てられることがある。ステップ410において、システムは、ステップ408の間に受け取られた設計入力が許容可能であるか否かを決定することがある。ステップ410の間に、システムは、履物設計に関連付けられた様々なデータを取り出し、このデータをシステム(たとえば、構造的評価モジュール105、部品表モジュール106、原価推定モジュール107、時間推定モジュール108など)によって収集および/または記憶された情報と比較することがある。たとえば、システムは、履物設計のため選択された様々なニット材料に現在在庫があるか否かを決定することがある。本実施例において、システムは、決定を行うために、履物設計のため選択されたニット構造体および材料を示すデータを部品表モジュール106内に記憶されたデータと比較することがある。別の実施例として、システムは、設計変更および履物設計のため選択された関連したニット構造体が履物設計に割り当てられた構造規則(および/または特性)と一致するか否かを決定することがある。本実施例において、システムは、決定を行うために、履物設計のためのニット構造体を示すデータを構造評価モジュール105内に記憶されたデータと比較することがある。さらに別の実施例として、システムは、履物設計に対する設計変更(たとえば、履物のサイズの変更)が履物設計に割り当てられた等級分け規則(および/または特性)と一致するか否かを決定することがある。本実施例において、システムは、このような決定を行うために、履物設計(および/またはその中のニット構造体)に対する修正を示すデータを等級分けモジュール104に記憶されたデータと比較することがある。
【0083】
本開示のいくつかの態様において、ステップ410の間に、システムは、履物設計データをシステム(たとえば、構造的評価モジュール105、部品表モジュール106、原価推定モジュール107、時間推定モジュール108など)によって記憶されたデータと比較するとき、類似した基準を使用することがある。履物設計データがシステムによって記憶されたデータに関連付けられた要件および/または特性を十分に満たすことがない場合、システムは、設計変更が受け入れられないかもしれない(たとえば、履物物品が現在の履物設計に基づいて製造できない)、と決定することがある。
【0084】
システムがステップ410の間に解析された設計変更は受け入れられない、と決定した場合、この方法は、システムがユーザに受け入れられない設計変更を訂正または修正するように指示することがあるステップ412に進むことがある。いくつかの実施形態において、システムは、受け入れられない特別な設計変更を識別し、設計変更に関する付加情報をユーザに提供することがある。他の実施形態において、システムによって記憶されたデータ(たとえば、構造的評価モジュール105、部品表モジュール106、原価推定モジュール107、時間推定モジュール108などに記憶されたデータ)は、履物設計が次にシステムによって受け入れられるような履物設計に対する1つ以上の設計変更を推奨および/または提案するために、システムによってさらに処理されることがある。次に、この方法は、システムが履物設計に割り当てられた1つ以上のニット構造体に対する1つ以上の設計上の特質を調整する設計入力を受け取ることがあるステップ408に戻る。
【0085】
システムが、ステップ410の間に解析された設計変更を受け入れ可能である、と決定した場合、この方法は、システムがステップ408の間に受け取られた設計入力を履物設計に適用することがあるステップ414に進むことがある。
【0086】
最後に、ステップ416において、システムは、履物設計の画像をレンダリングすることがある。レンダリングされた画像は、履物設計の様々な設計特性および特質に従ってシミュレーションされたニットテクスチャーおよびカラーを含むことがある。いくつかの実施形態において、ステップ416は、画像編集アプリケーションによって実行されることがあり、このプロセスは、スクリプトによって制御されることがある。他の実施形態において、ステップ414および416は、組み合わされる、または、同時に実行されることがある。画像レンダリングステップは、種々の既存かつ従来型の画像処理ツールを利用することがある。
【0087】
本開示は、本開示の態様を実施する現在好ましいモードを含む具体的な実施例に関して説明されているが、当業者は、前述のシステムおよび技術の数多くの変形および置換が本開示から逸脱することなく行われることがあることを理解するであろう。たとえば、システム、方法、および/またはインターフェースは、前述されたものより多く、より少ない、および/または異なった機能を含むことがあり、システム、方法、および/またはインターフェースの様々な特徴は、前述の方法とは異なる様々な方法で(たとえば、異なったタイプのインターフェース要素を使用して)作動される、または、相互作用させられることがある。さらに、様々な工程ステップは、本開示から逸脱することなく、変更されること、順序が変更されること、一部が省略されること、および/または、付加的なステップまたは特徴を含むことがある。システム、方法、およびユーザインターフェースに対する様々な変更および修正は、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく行われることがある。