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特許7151025修飾キトサンを利用して廃水中のニッケルを回収する方法及装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-03
(45)【発行日】2022-10-12
(54)【発明の名称】修飾キトサンを利用して廃水中のニッケルを回収する方法及装置
(51)【国際特許分類】
   C22B 23/00 20060101AFI20221004BHJP
   C22B 7/00 20060101ALI20221004BHJP
【FI】
C22B23/00 102
C22B7/00 G
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2022108853
(22)【出願日】2022-07-06
【審査請求日】2022-07-06
(31)【優先権主張番号】202210292516.2
(32)【優先日】2022-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517428687
【氏名又は名称】重▲慶▼文理学院
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】関偉
(72)【発明者】
【氏名】劉永勝
(72)【発明者】
【氏名】張勇
(72)【発明者】
【氏名】宋丹
(72)【発明者】
【氏名】李寧
(72)【発明者】
【氏名】楊粛博
(72)【発明者】
【氏名】欧忠文
(72)【発明者】
【氏名】曾文
(72)【発明者】
【氏名】謝志剛
(72)【発明者】
【氏名】袁明傑
【審査官】祢屋 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-104796(JP,A)
【文献】特開2002-308902(JP,A)
【文献】国際公開第99/031017(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C22B 23/00
C22B 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中のニッケルを回収する方法であって、
ステップ1:質量濃度90%のイソプロピルアルコール溶液とキトサンを150ml:
1gの割合で材料進入管(112)を通じて冷凍室(111)に順次添加して混合し、常
温で2~4h放置した後、冷凍室(111)内の温度を-12~-10℃に調整し、1~2
h冷凍し、そして冷凍室(111)の温度を-20~-15℃に調整し、引き続き4~8h
冷凍した後冷凍を停止し、次に水浴室(11)の温度を45~50℃に上昇させ、冷凍室
(111)内の冷凍物を恒温水浴で解凍して、混合液Aを得て、
解凍直後超音波発生器(113)を作動させ、冷凍室(111)内の混合液Aを超音波処
理して混合液Aが徐々に透明なペースト状になり、グルタミン酸にジメチルスルホキシド
を加えた後加熱溶解して混合液Bを得、次に前記混合液Bを冷凍室(111)内に加え、
冷凍室(111)内に質量濃度70%の濃硫酸を滴下して混合物を得て、
その後、水浴室(11)を加熱することで前記混合物を40~50℃の温度下で10~2
0h反応させ、反応した後の反応液が排出管(115)を介して濾過筒(122)に進入
し、濾過および脱イオン水洗浄を順次行った後、修飾キトサンを得て、
その中で、グルタミン酸、ジメチルスルホキシドおよび濃硫酸の使用量の比が1g:10
0mL:0.25~0.3mLであり、キトサンとグルタミン酸の質量比が2:1であ
、ステップと、
ステップ2:駆動機構(3)により、ステップ1で調製された修飾キトサンを材料排出
口(1222)から攪拌反応室(2)内の電気メッキ廃水に投入し、電気メッキ廃水のp
Hを2~8に調整し、加熱管(27)により攪拌反応室(2)内の温度を10~50℃に
調整すると同時に、駆動機構(3)により攪拌ロッド(21)を120~150rpmの
回転数で回転させ、電気メッキ廃水を攪拌して5~60min反応させ、
その中で、修飾キトサンの質量濃度と電気メッキ廃水中のニッケルの質量濃度比が1~1
.5:1である、ステップと、
ステップ3:修飾キトサンと電気メッキ廃水の反応が完了した後、濾過溝(22)によ
り電気メッキ廃水を排出し、濾過し、流入管(24)を介して攪拌反応室(2)に修飾キ
トサンと同等重量の濃度1mol/Lの硫酸溶液を加えて濾過溝(22)内の沈殿物を脱
着させ、脱着した後洗浄および乾燥して、最後に回収管(25)を介して修飾キトサンを
回収する、ステップと、
を含む、ことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業廃水処理の技術分野に属し、具体的には、修飾キトサンを利用して廃水中
のニッケルを回収する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最も一般的な電気めっき廃水に含まれるアレルゲン金属であるニッケルは、吸着材を使用
して電気めっき廃水から回収されることが多いのであるが、このニッケルの回収は、電気
めっき廃水に含まれるアレルゲンを除去するために行われる。その中で、キトサンは吸着
によるニッケル除去に選択性がなく、またキトサンはpH5.5以下では溶解性が高く、
水溶液からの分離が困難であり、安価でアミノ基とカルボキシル基が豊富なグルタミン酸
でキトサンを修飾すると、キトサン分子の配位原子数が増え、吸着特性を向上させること
ができる。
【0003】
しかし、既存のグルタミン酸修飾キトサンの多くは、グルタミン酸とキトサンを架橋する
ために架橋剤を使用しており、得られたコンポジットは、キトサン単独と比較して、ニッ
ケル回収の効果は顕著ではなく、繰り返し使用すると、吸着性能は著しく低下し、回収作
業が面倒である。
【発明の概要】
【0004】
修飾キトサンを利用して廃水中のニッケルを回収する装置は、ハウジングを含み、ハウジ
ング内に、ハウジングをを上から下へ薬剤処理室と攪拌反応室を分割するための第1仕切
り板が設けられ、
薬剤処理室内に、薬剤処理室を上から下へ水浴室と濾過洗浄室に分割するための第2仕切
り板が設けられ、
水浴室内に、冷凍室が設けられ、冷凍室は材料進入管を介してハウジング頂部を貫通し、
冷凍室の外部に冷凍室内の薬剤を超音波処理するための超音波発生器が接続され、
第1仕切り板に、濾過筒が貫通し、濾過筒が第1仕切り板と気密に接続され、
濾過洗浄室内に第1洗剤タンクが設けられ、第1洗剤タンクは第1ノズルを介して濾過筒
と連通し、
第1仕切り板上方に位置する濾過筒の側壁に、複数組の水濾過穴が設けられ、第1仕切り
板下方に位置する濾過筒の側壁に、複数組の材料排出口が設けられ、濾過筒内部に、材料
排出口と協同して材料を排出するための押し板が設けられ、
攪拌反応室内に第2洗剤タンクが設けられ、第2洗剤タンク上に、攪拌反応室内に洗浄液
を噴霧するための第2ノズルが設けられ、攪拌反応室の側壁に外部と連通する流入管が設
けられ、
攪拌反応室内に攪拌ロッドが設けられ、攪拌ロッド下方に位置する攪拌反応室内に濾過溝
が設けられ、攪拌ロッドの一端が濾過溝に回転可能に接続され、攪拌ロッドの他端に第1
歯車が設けられ、濾過溝の側壁に貫通穴が設けられ、貫通穴の外部に回収管が接続され、
ハウジングの底部に排水管が設けられ、
攪拌反応室内に押し板を上下に往復移動させ、第1歯車を回転させるように駆動する駆動
機構が設けられ、攪拌反応室の内壁に加熱管が設けられる。
本発明の一側面によれば、濾過筒内にねじが設けられ、押し板の円心に近い箇所にねじ穴
が設けられ、ねじの一端がねじ穴を貫通し、
ねじの他端が濾過筒内壁に設けられた制限板に固定的に接続され、押し板上方に位置する
ねじに回転ナットが設けられ、回転ナットが押し板に回転可能に接続され、回転ナットに
攪拌翼が設けられる。
ねじと回転ナットを設けることで、攪拌翼を押し板の往復移動中同期して回転させ、押し
板上の修飾キトサンを漕ぎだし、堆積物が材料排出口を塞ぐことを防ぎ、修飾キトサンが
押し板の中部に集まることを防止し、修飾キトサンを材料排出口に漕ぎだし、排出量を向
上させることができる。
本発明の一側面によれば、駆動機構の外側に保護カバーが設けられ、保護カバーを設ける
ことで、吐出時修飾キトサンが駆動機構に落下して駆動機構の伝達に影響を与えることを
防止し、駆動機構の耐用年数をさらに延長することができ、
ハウジングに液添加管が設けられ、液添加管はそれぞれ第1洗剤タンクと第2洗剤タンク
と連通し、液添加管により洗浄液を即時に補充することができ、連通された液添加管によ
り一度2つの洗剤タンクを追加でき、時間を節約することができ、
冷凍室に冷凍室内の薬剤を冷凍するための冷凍アセンブリが設けられ、水浴室に水浴室内
の水を加熱するための加熱アセンブリが設けられ、水浴室の外側壁に薬剤貯蔵箱が設けら
れ、薬剤貯蔵箱は薬剤輸送管を介して冷凍室と連通し、排出管、第1洗剤タンク、第2洗
剤タンクおよび薬剤輸送管にそれぞれ電動切換弁が設けられ、冷凍アセンブリは、冷媒、
蒸発器、冷凍圧縮機、毛細管および凝縮器を含み、加熱アセンブリは鉄-クロム-アルミニ
ウム電熱線であり、上記部材を設けることで、装置の状態を便利に制御でき、装置をより
自動化することができ、装置のニッケル回収効率を向上させることができる。
本発明の一側面によれば、駆動機構は、ハウジング内壁に設けられた駆動部材、駆動部材
の出力軸に固定的に嵌設された第2歯車、駆動部材の出力軸端部に接続されたターンテー
ブル、押し板下方に設けられ濾過筒を貫通する押しロッド、およびターンテーブルと押し
ロッドを接続するための接続軸を含み、
駆動部材の出力軸はターンテーブルの一側面のターンテーブルの円心から離れた箇所に接
続され、ターンテーブルの他側面に環状フランジが設けられ、
第2歯車は第1歯車に噛み合って伝達され、
接続軸は押しロッドの下端部に垂直に固定され、接続軸の他端がローラを介して環状フラ
ンジに接続され、
濾過筒と接続軸間の押しロッドにばねが設けられ、
上記駆動機構により、修飾キトサンを電気メッキ廃水に添加する移行工程を簡略化し、往
復移動により毎回の排出量を制御し、大量添加により電気メッキ廃水の一部領域での修飾
キトサンの急速堆積に起因して堆積物が発生する状況を防止し、駆動機構により攪拌ロッ
ドを回転させる同時に、攪拌および反応を同期させ、装置の占有空間を節約し、工程時間
を短縮し、電気メッキ廃水中のニッケルの回収効率を向上させることができる。
本発明の選択可能な解決策として、濾過筒側壁上の複数組の材料排出口は同じ高さに位置
する。同じ高さの材料排出口により、駆動機構は固定の往復移動幅で少しずつ何度も吐出
し、修飾キトサンと電気メッキ廃水がより均一に混合され、より完全に反応し、電気メッ
キ廃水中のニッケルの回収効率を一層向上させることができる。
本発明の別の選択可能な解決策として、濾過筒側壁上の複数組の材料排出口はマトリック
ス状に分布し、押しロッド内部は中空であり、押しロッド内にねじ棒が可動に接続され、
ねじ棒の一端が薬剤処理室まで貫通しねじ棒を調整するためのナットが設けられ、ねじ棒
の他端が押しロッドを貫通し制限環が設けられる。ねじ棒を設けることで、駆動機構の往
復移動幅を調整して、一度の動作で異なる高さの排出口から材料を排出でき、材料の排出
スペースを増やし、排出速度を向上させ、さらに材料の堆積を防止することができる。
本発明の別の側面によれば、本発明は、上記装置を利用して電気メッキ廃水中のニッケル
を回収する方法をさらに提供し、この方法は以下のステップを含む。
ステップ1:質量濃度90%のイソプロピルアルコール溶液とキトサンを150ml:1
gの割合で材料進入管を通じて冷凍室に順次添加して混合し、常温で2~4h放置した後
、冷凍室内の温度を-12~-10℃に調整し、1~2h冷凍し、そして冷凍室の温度を-
20~-15℃に調整し、引き続き4~8h冷凍した後冷凍を停止し、次に水浴室の温度
を45~50℃に上昇させ、冷凍室内の冷凍物を恒温水浴で解凍して、混合液Aを得、
解凍直後超音波発生器を作動させ、冷凍室内の混合液Aを超音波処理して混合液Aが徐々
に透明なペースト状になり、グルタミン酸にジメチルスルホキシドを加えた後加熱溶解し
て混合液Bを得、次に混合液Bを冷凍室内に加え、冷凍室内に質量濃度70%の濃硫酸を
滴下して混合物を得、
その後、水浴室を加熱することで混合物を40~50℃の温度下で10~20h反応させ
、反応した後の反応液が排出管を介して濾過筒に進入し、濾過および脱イオン水洗浄を順
次行った後、修飾キトサンを得、
その中で、グルタミン酸、ジメチルスルホキシドおよび濃硫酸の使用量の比が1g:10
0mL:0.25~0.3mLであり、キトサンとグルタミン酸の質量比が2:1であり

ステップ2:駆動機構により、ステップ1で調製された修飾キトサンを材料排出口から攪
拌反応室内の電気メッキ廃水に投入し、電気メッキ廃水のpHを2~8に調整し、加熱管
により攪拌反応室内の温度を10~50℃に調整する同時に、駆動機構により攪拌ロッド
を120~150rpmの回転数で回転させ、電気メッキ廃水を攪拌して5~60min
反応させ、
その中で、修飾キトサンの質量濃度と電気メッキ廃水中のニッケルの質量濃度比が1~1
.5:1であり、
ステップ3:修飾キトサンと電気メッキ廃水の反応が完了した後、濾過溝により電気メッ
キ廃水を排出し、濾過し、流入管を介して攪拌反応室に修飾キトサンと同等重量の濃度1
mol/Lの硫酸溶液を加えて濾過溝内の沈殿物を脱着させ、脱着した後洗浄および乾燥
して、最後に回収管を介して修飾キトサンを回収する。
【0005】
本発明は、以下の有益な効果を有する。
(1)本発明の装置は、一体構造で、電気メッキ廃水中のニッケルの回収工程を簡略化し
、装置占有空間を節約し、修飾キトサンを間欠的に排出し、修飾キトサンと電気メッキ廃
水がより均一に混合され、修飾キトサンによる電気メッキ廃水中のニッケルの回収効果を
向上させることができる。
(2)本発明の装置は、ねじと回転ナットを設けることで、攪拌翼を押し板の往復移動中
同期して回転させ、修飾キトサンが押し板の中部に集まることを防止し、排出効率を向上
させ、堆積物が発生し材料排出口を塞ぐことを防止することができる。
(3)本発明の装置は、駆動機構の構造により、駆動機構による押し板の往復移動幅を調
整して、一度排出時、異なる往復移動幅の押し板により異なる数の材料排出口を開き、一
度の材料排出量を調整することができる。
(4)本発明の電気メッキ廃水中のニッケルの回収方法は、操作が簡単で、調製された修
飾キトサンの廃水中のニッケルの吸着効果が良好で、リサイクル使用後修飾キトサンのニ
ッケルの吸着性能が安定し、低下しにくく、繰り返してリサイクルすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の装置の全体外観図である。
図2】本発明の装置の内部構造図である。
図3】本発明の装置の内部分解図である。
図4】本発明の装置の駆動機構の構造図である。
図5】本発明の装置のターンテーブル接続図である。
図6】本発明の装置の濾過溝の構造図である。
図7】本発明の装置の実施例2のねじ構造図である。
図8】本発明の装置の実施例3の駆動機構の構造図である。
図9】本発明で調製された修飾キトサンの赤外スペクトル図である。
図10】本発明で調製された修飾キトサンによるニッケル回収時、吸着量に対するpHの影響を示す図である。
図11】本発明で調製された修飾キトサンによるニッケル回収時、吸着量に対する温度の影響を示す図である。
図12】本発明で調製された修飾キトサンによるニッケル回収時、吸着量に対する時間の影響を示す図である。
図13】本発明で調製された修飾キトサンの繰り返し使用回数による吸着性能に対する影響を示す図である。
【0007】
[符号の説明]
1 薬剤処理室
11 水浴室
111 冷凍室
112 材料進入管
113 超音波発生器
114 薬剤貯蔵箱
115 排出管
12 濾過洗浄室
121 第1洗剤タンク
122 濾過筒
1221 水濾過穴
1222 材料排出口
1223 押し板
1224 ねじ
1225 制限板
1226 攪拌翼
1227 回転ナット
123 濾過管
2 攪拌反応室
21 攪拌ロッド
22 濾過溝
221 貫通穴
23 第2洗剤タンク
231 液添加管
24 流入管
25 回収管
26 排水管
27 加熱管
28 保護カバー
3 駆動機構
31 駆動部材
32 接続軸
33 第2歯車
34 ターンテーブル
35 ローラ
36 押しロッド
361 ねじ棒
362 制限環
363 ナット
37 ばね
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の利点をより良く反映するために、具体的な実施形態と併せて本発明をより
詳細に説明する。
実施例1
図1図3に示すように、修飾キトサンを利用して廃水中のニッケルを回収する装置は、
ハウジングを含み、ハウジング内の中部にハウジングを上から下へ薬剤処理室1と攪拌反
応室2に分割するための第1仕切り板が設けられ、第1仕切り板は内部中空の円形テーブ
ルであり、
薬剤処理室1内の中部に薬剤処理室1を上から下へ水浴室11と濾過洗浄室12に分割す
るための第2仕切り板が設けられ、水浴室11内に冷凍室111が設けられ、冷凍室11
1は材料進入管112を介してハウジング頂部を貫通し、冷凍室111外部に冷凍室11
1内の薬剤を超音波処理するための超音波発生器113が接続され、超音波処理器113
は超音波プローブを介して冷凍室111内壁に進入し、
図2および図3に示すように、第1仕切り板に濾過筒122が貫通し、濾過筒122が第
1仕切り板に気密に接続され、
濾過洗浄室12内に第1洗剤タンク121が設けられ、第1洗剤タンク121は第1ノズ
ルを介して濾過筒122と連通し、
第1仕切り板上方に位置する濾過筒122側壁に複数組の水濾過穴1221が設けられ、
第1仕切り板下方に位置する濾過筒122側壁に6組の材料排出口1222が設けられ、
濾過筒(122)側壁上の6組の材料排出口(1222)は環状に分布し同じ高さに位置
し、濾過筒122内部に材料排出口1222と協同して材料を排出するための押し板12
23が設けられ、
攪拌反応室2内に第2洗剤タンク23が設けられ、第2洗剤タンク23に攪拌反応室2に
洗浄液を噴霧するための第2ノズルが設けられ、攪拌反応室2の側壁に外部と連通する流
入管24が貫通して設けられ、ハウジングに液添加管231が設けられ、液添加管231
はそれぞれ第1洗剤タンク121と第2洗剤タンク23と連通し、
図2および図6に示すように、攪拌反応室2内に攪拌ロッド21が設けられ、攪拌ロッド
21下方に位置する攪拌反応室2内に濾過溝22が設けられ、攪拌ロッド21の一端が濾
過溝22に回転可能に接続され、攪拌ロッド21の他端に第1歯車29が設けられ、濾過
溝22側壁に貫通穴221が設けられ、貫通穴221外部に回収管25が接続され、ハウ
ジング底部に排水管26が設けられ、
図2に示すように、攪拌反応室2内に、押し板1223を上下に往復移動させ、第1歯車
29を回転させるように駆動するための駆動機構3が設けられ、攪拌反応室2内壁に加熱
管27が設けあっれ、
図4および図5に示すように、駆動機構3は、ハウジング内壁に設けられた駆動部材31
、駆動部材31の出力軸に固定的に嵌設された第2歯車33、駆動部材31の出力軸端部
に接続されたターンテーブル34、押し板1223下方に設けられ濾過筒122を貫通す
る押しロッド36、およびターンテーブル34と押しロッド36を接続するための接続軸
32を含み、駆動部材31の出力軸がターンテーブル34の一側面のターンテーブル34
の円心から20cm離れた箇所に接続され、ターンテーブル34の他側面に環状フランジ
が設けられ、第2歯車33が第1歯車29に噛み合って伝達され、接続軸32が押しロッ
ド36の下端部に垂直に固定され、接続軸32の他端がローラ35を介して環状フランジ
に接触して接続され、濾過筒122と接続軸32間の押しロッド36にばね37が設けら
れ、駆動機構3の外側に保護カバー28が設けられ、駆動部材31は市販されている回転
モータを採用し、または市販されている回転モータの外形を調整して本装置に適合させた
ものを採用し、
図2に示すように、冷凍室111に、冷凍室111内の薬剤を冷凍するための冷凍アセン
ブリが設けられ、水浴室11に水浴室11内の水を加熱するための加熱アセンブリが設け
られ、水浴室11の外側壁に薬剤貯蔵箱114が設けられ、薬剤貯蔵箱114は、水浴室
11から伝達された熱を利用して薬剤貯蔵箱114内の薬剤を加熱し、薬剤貯蔵箱114
は薬剤輸送管を介して冷凍室111と連通し、排出管115、第1洗剤タンク121、第
2洗剤タンク23および薬剤輸送管にそれぞれ電動切換弁が設けられ、冷凍アセンブリは
フロン12冷媒、ワイヤーコイル蒸発器、ピストン冷凍圧縮機、紫銅管およびワイヤーチ
ューブ凝縮器を含み、冷凍アセンブリはいずれも市販されている冷凍アセンブリであり、
または市販されている冷凍アセンブリの外形を調整して従来技術を本装置に適合させたも
のを採用し、加熱アセンブリは鉄-クロム-アルミニウム電熱線であり、冷凍アセンブリ、
加熱アセンブリおよび電動切換弁はいずれも2.4GHzのワイヤレスリモコンで制御さ
れ、
上記装置を利用して廃水中のニッケルを回収する方法は、以下のステップを含む。
ステップ1:質量濃度90%のイソプロピルアルコール溶液とキトサンを150ml:1
gの割合で材料進入管112を通じて冷凍室111に順次添加して混合し、常温で3h放
置した後、冷凍室111内の温度を-11℃に調整し、1h冷凍し、そして冷凍室111
の温度を-18℃に調整し、引き続き8h冷凍した後冷凍を停止し、次に水浴室の温度を
45℃に上昇させ、冷凍室111内の冷凍物を恒温水浴で解凍して、混合液Aを得、
解凍直後超音波発生器113を作動させ、冷凍室111内の混合液Aを超音波処理して混
合液Aが徐々に透明なペースト状になり、グルタミン酸にジメチルスルホキシドを加えた
後加熱溶解して混合液Bを得、次に混合液Bを冷凍室111内に加え、冷凍室111内に
質量濃度70%の濃硫酸を滴下して混合物を得、
その後、水浴室11を加熱することで混合物を45℃の温度下で16h反応させ、反応し
た後の反応液が排出管115を介して濾過筒122に進入し、濾過および脱イオン水洗浄
を順次行った後、修飾キトサンを得、
その中で、グルタミン酸、ジメチルスルホキシドおよび濃硫酸の使用量の比が1g:10
0mL:0.26mLであり、キトサンとグルタミン酸の質量比が2:1であり、
ステップ2:駆動機構3により、ステップ1で調製された修飾キトサンを材料排出口12
22から攪拌反応室2内の電気メッキ廃水に投入し、電気メッキ廃水のpHを6に調整し
、加熱管27により攪拌反応室2内の温度を30℃に調整する同時に、駆動機構3により
攪拌ロッド21を130rpmの回転数で回転させ、電気メッキ廃水を攪拌して20mi
n反応させ、
その中で、修飾キトサンの質量濃度と電気メッキ廃水中のニッケルの質量濃度比が1~1
であり、
ステップ3:修飾キトサンと電気メッキ廃水の反応が完了した後、濾過溝22により電気
メッキ廃水を排出し、濾過し、流入管24を介して攪拌反応室2に修飾キトサンと同等重
量の濃度1mol/Lの硫酸溶液を加えて濾過溝22内の沈殿物を脱着させ、脱着した後
洗浄および乾燥して、最後に回収管25を介して修飾キトサンを回収する。
上記装置の駆動機構の動作原理は以下の通りである。
冷凍室111内の反応が完了した後得られた混合物が濾過筒122に進入すると、このと
き押し板1223が第1仕切り板との境界の濾過筒122内に位置し、混合物を濾過およ
び洗浄した後、回転モータを再度起動し、回転モータに接続されたターンテーブル34を
ターンテーブル34の円心から離れるように回転させ、ターンテーブル34に接続された
押しロッド36により押し板1223を上下に往復移動させ、ばね37の圧縮量は押し板
1223の移動幅であり、押し板1223は往復移動中、修飾キトサンを材料排出口12
22から攪拌反応室2に添加し、
その同時に、駆動機構3の第2歯車33は第1歯車29と噛み合って回転し、第1歯車2
9は攪拌ロッド21を駆動して電気メッキ廃水を攪拌し、電気メッキ廃水のpHを調整し
、加熱管27により攪拌反応室2内の反応温度を調整する。
【0009】
実施例2
本実施例は実施例1と以下のように異なる。
ステップ1では、常温で2h放置し、冷凍室111内の温度を-10℃に調整し、2h冷
凍し、冷凍室111の温度を-20℃に調整し、引き続き4h冷凍した後冷凍を停止し、
次に水浴室11の温度を50℃に上昇させ、
水浴室11を加熱して混合物を50℃の温度で10h反応させ、
その中で、グルタミン酸、ジメチルスルホキシドおよび濃硫酸の使用量の比が1g:10
0mL:0.3mLであり、
ステップ2では、電気メッキ廃水のpHを2に調整し、加熱管27により攪拌反応室2内
の温度を10℃に調整する同時に、駆動機構3により攪拌ロッド21を150rpmの回
転数で回転させ、電気メッキ廃水を攪拌して60min反応させ、
その中で、修飾キトサンの質量濃度と電気メッキ廃水中のニッケルの質量濃度比が1:1
である。
【0010】
実施例3
本実施例は実施例1と以下のように異なる。
ステップ1では、常温で4h放置し、冷凍室111内の温度を-12℃に調整し、1.5
h冷凍して、冷凍室111の温度を再度-15℃に調整し、引き続き8h冷凍した後冷凍
を停止し、次に水浴室11の温度を48℃に上昇させ、
水浴室11を加熱して混合物を40℃の温度で20h反応させ、
その中で、グルタミン酸、ジメチルスルホキシドおよび濃硫酸の使用量の比が1g:10
0mL:0.25mLであり、
ステップ2では、電気メッキ廃水のpHを8に調整し、加熱管27により攪拌反応室2内
の温度を50℃に調整する同時に、駆動機構3は攪拌ロッド21を120rpmの回転数
で回転させ、電気メッキ廃水を攪拌して5min反応させ、
その中で、修飾キトサンの質量濃度と電気メッキ廃水中のニッケルの質量濃度比が1.2
:1である。
【0011】
実施例4
本実施例は実施例1と以下のように異なる。図7に示すように、濾過筒122内にねじ1
224が設けられ、押し板1223にはその円心5cm付近にねじ穴が設けられ、ねじ1
224の一端がねじ穴を貫通し、ねじ1224の他端が濾過筒122内壁に設けられた制
限板1225に固定的に接続され、制限板1225は押し板1223の上方に位置し、押
し板1223上方のねじ1224に回転ナット1227が設けられ、回転ナット1227
は押し板1223に回転可能に接続され、回転ナット1227に攪拌翼1226が設けら
れ、攪拌翼1226の長さが押し板1223の半径よりも5cm短い。
上記装置の動作原理は以下のように実施例1と異なる。駆動機構3が押し板1223を上
下に往復移動させるように駆動する時、回転ナット1227はねじ1224と協働するね
じ山によって回転し、回転ナット1227が攪拌翼1226に固定的に接続され同期的に
回転し、かつ回転ナット1227が押し板1223に回転可能に接続され、押し板122
3の移動中、継続的に押し板1223に堆積された修飾キトサンを漕ぎだし、押し板12
23上の材料排出口1222から離れた修飾キトサンを材料排出口1222へ漕ぎだし、
修飾キトサンの堆積や材料排出口1222の塞ぎ現象を防止することができる。
【0012】
実施例5
本実施例は実施例1と以下のように異なる。図8に示すように、濾過筒122の側壁上の
18組の材料排出口1222はマトリックス状に分布し、具体的に、6組の材料排出口1
222を大組として濾過筒122の側壁に同じ高さで環状に分布し、3つの大組が上下に
等間距で濾過筒122の側壁に分布し、押しロッド36の内部が中空であり、押しロッド
36内に可動に接続されたねじ棒361が設けられ、ねじ棒361の一端が薬剤処理室1
まで貫通しねじ棒361を調整するためのナット363が設けられ、ねじ棒361の他端
が押しロッド36を貫通し制限環362が設けられる。
上記装置の動作原理は実施例1と以下のように異なる。ナット363によりねじ棒361
を調整し、ねじ棒361の制限環362によって押しロッド36の上下往復移動幅を調整
して、押しロッド36が一度上下に往復移動すると18組の材料排出口1222を同時に
トリガーして、材料を排出するための空間および材料排出量が増加し、排出量を向上させ
、材料排出口1222の堆積物をさらに防止することができる。
【0013】
実験例
一、実施例1で調製された修飾キトサンを使用して同時に金属イオンNi2+、Cu2+
Cd2+およびCo2+を含有する廃水に対して吸着実験を行い、具体的な飽和吸着性能は
表1に示される。
表1 実施例1の複数種類金属イオンを同時に含有する廃水に対する吸着性能
【0014】
【0015】
実施例1で調製されたグルタミン酸修飾キトサンは同時に他の金属イオンを含有するとき
、Ni2+やNi2+に対する吸着効果がやや低下したが、それでも高い吸着性能を持ち、
Ni2+吸着量が219.5mg/gに達し、優れた選択性を有し、吸着量が他の金属イオ
ンよりはるかに高く、平衡吸着までの経過時間はわずか20minであり、他の金属イオ
ンの平衡吸着時間よりも短く、
同時に、上記方法を使用してアスパラギン酸修飾キトサン、アルギニン修飾キトサンおよ
びシスチン修飾キトサンの単一Ni2+含有廃水に対する吸着性を調べ、アスパラギン酸
修飾キトサン、アルギニン修飾キトサンおよびシスチン修飾キトサンはNi2+に対する
吸着量がそれぞれ106.4mg/g、53.2mg/gおよび35.9mg/gに達し、
廃水中にCu2+、Cd2+などの金属イオンを同時に含有するとき、前記3つの修飾キト
サンのNi2+に対する吸着量が低下し、各イオンの吸着効果に大きな違いがなく、Ni
2+に対する選択性が良くなかった。
二、実施例1で調製された修飾キトサンと比較例1、比較例2で調製された修飾キトサン
を単一Ni2+含有廃水に置いて吸着実験を行い、Ni2+の吸着効果の結果が表2に示さ
れる。
比較例1:実施例1と比較すると、修飾キトサンの調製経路が異なり、具体的に以下の通
りである。
1gのキトサンを100mLの2wt%の酢酸水溶液に溶解させ2h放置して混合溶液C
を得、次に混合液Cを冷凍処理し、冷凍後の混合溶液Cを加熱し攪拌してペースト状にし
、ペースト状の混合液Cを、グルタミン酸を予め加えたジメチルスルホキシド溶液に添加
し、グルタミン酸を予め加えたジメチルスルホキシド溶液に濃硫酸をゆっくりと滴下して
混合液Dを得、混合液Dを45℃で24h反応させ、反応した後、混合液Dを濾過および
洗浄して修飾キトサンを得、前記冷凍処理のパラメータ、加熱パラメータ、各成分の濃度
、使用量比および他のステップはいずれも実施例1と同様である。
比較例2:実施例1と比較すると、ステップ1では冷凍処理を行わず、他のステップはい
ずれも実施例1と同様である。
表2 実施例1、比較例1および比較例2のNi2+に対する吸着性
【0016】
【0017】
表2から分かるように、実施例1では20min後に平衡吸着に達し、飽和吸着量が23
7.4mg/gに達し、5回繰り返し使用してNi2+を吸着し、その吸着効果が第1回の
89.68%を保持した。
比較例1では、酢酸を溶媒として使用し冷凍処理を行い、比較例2ではイソプロピルアル
コールを溶媒とするが、冷凍処理を行わず、図13に示すように、比較例1および比較例
2のNi2+吸着能力が実施例1よりはるかに低下し、5回繰り返し使用した後、比較例
1および比較例2で調製されたキトサンの吸着性能がいずれも著しく低下した。
三、実施例1、2、3で調製された修飾キトサンを電気メッキ廃水に投入し吸着実験を行
い、Ni2+の吸着効果の結果が表3に示される。
表3 実施例1、2および3のNi2+吸着性
【0018】
【0019】
図9の赤外スペクトル図に示すように(Aはキトサン、Bは本実施例1の修飾キトサン)
、3446での特徴ピークはキトサンとグルタミン酸中のN-H結合、O-H結合およびエ
ステル中のC=O結合の伸縮振動吸収ピークであり、1072でエステル結合中のC-O-
Cの特徴吸収ピークに対応する。また、曲線Bには、新しい特徴ピーク(1600cm-
)が現れ、グルタミン酸上のN-Hの特徴吸収ピークに対応し、以上の特徴ピークの一
連変化によれば、グルタミン酸がキトサンとエステル化反応し、グルタミン酸で修飾した
修飾キトサンを成功に調製したことが分かる。
表3、図10および図11に示すように、実施例1、2、3で調製された修飾キトサンは
酸性および弱アルカリ性環境下で、比較的良好な吸着効果を示し、修飾キトサンの吸着性
能に対するpHの変化の影響が小さく、10~50℃の温度範囲内で大きく変化せず、修
飾キトサンのニッケルに対する吸着変化が小さく、修飾キトサンのニッケル吸着性能に対
する温度の影響がほとんどない。
図12および図13に示すように、実施例1、2、3で調製された修飾キトサンを複数回
繰り返し使用した後吸着量が帆トンと変化せず、優れた安定性を持ち、Ni2+のみ含有
廃水を吸着するとき、修飾キトサンが廃水と20minまで反応すると、修飾キトサンの
吸着性能が平衡吸着状態に達し、吸着量が237.4mg/gに達したことが確認できた

四、調製された修飾キトサンを異なる装置で電気メッキ廃水に投入して吸着実験を行い、
Ni2+の吸着効果の結果が表4に示される。
表4 実施例1、4および5のNi2+吸着性
【0020】
【0021】
表4に示すように、実施例1と実施例4を比較して分かるように、実施例4では攪拌翼1
226で修飾キトサンを漕ぎだし、押し板1223中心に堆積された一部の修飾キトサン
も材料排出口1222に漕ぎだし、材料排出口1222の塞ぎを防止し、安定して修飾キ
トサンを一定に排出し、電気メッキ廃水中のニッケルの回収効率を向上させることができ
る。
実施例5では、駆動機構3による押し板1223の往復移動ストロークを調整することで
、材料排出口1222を6組から18組に増やし、一回の排出量を増加させ、電気メッキ
廃水への修飾キトサンの投入時間を短縮したが、実施例5は実施例1と比較すると、実施
例5では一回の添加量が実施例1の一回添加量よりも多く、同じ攪拌速度で、理論的に、
実施例5の修飾キトサンが電気メッキ廃水に急速かつ均一に分散する効率が実施例1より
も低いため、実施例5のニッケル吸収量が実施例1よりも低いが、実施例5の処理時間が
実施例1よりも少ないため、実際の処理ニーズに応じて駆動機構3を用いて材料排出口1
222の開口数を調整すればよい。
【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、修飾キトサンを利用して廃水中のニッケルを回収する装置および方法を提供する。
【解決手段】装置のハウジング内に、修飾キトサンを調製するための薬剤処理室1、および修飾キトサンを利用して電気メッキ廃水中のニッケルを回収するための攪拌反応室2を含み、廃水中のニッケルを回収する方法は、キトサンをイソプロピルアルコールに溶解させて冷凍前処理し、キトサンとグルタミン酸をエステル化反応させて修飾キトサンを得た後、修飾キトサンを電気メッキ廃水に投入して攪拌反応し、ニッケルを回収する方法である。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13