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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-03
(45)【発行日】2022-10-12
(54)【発明の名称】空気圧縮機
(51)【国際特許分類】
   F15B 20/00 20060101AFI20221004BHJP
   F04B 51/00 20060101ALI20221004BHJP
【FI】
F15B20/00 E
F04B51/00
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2018104666
(22)【出願日】2018-05-31
(65)【公開番号】P2019210952
(43)【公開日】2019-12-12
【審査請求日】2021-03-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000005094
【氏名又は名称】工機ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】横田 伴義
(72)【発明者】
【氏名】圷 康輔
(72)【発明者】
【氏名】野田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】保科 壮希
【審査官】落合 弘之
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-169072(JP,A)
【文献】特開2001-134323(JP,A)
【文献】特開2007-247463(JP,A)
【文献】特開2015-048732(JP,A)
【文献】特開昭58-177255(JP,A)
【文献】特開昭57-040178(JP,A)
【文献】特開2011-215845(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F15B 20/00-21/12
F04B 49/00-51/00
F16K 17/00-17/168
F16K 31/00-31/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮空気を生成する圧縮部と、
前記圧縮部を駆動する第1のモータと、
前記第1のモータを制御する制御部と、
前記圧縮空気を貯留するタンクと、
前記タンクから供給された前記圧縮空気を任意の吐出圧力に減圧する減圧機構と、
前記吐出圧力を検出する吐出圧力検出部と、
を有する空気圧縮機であって、
前記減圧機構は、
前記圧縮空気を前記吐出圧力に減圧する減圧弁と、
前記減圧弁を駆動する第2のモータと、
前記第2のモータの回転量を検出する回転量検出部と、
を備え、
前記制御部は、
前記第2のモータの回転量前記吐出圧力との関係予め記憶する記憶部と、
前記吐出圧力検出部によって検出された前記吐出圧力と前記回転量検出部によって検出された前記第2のモータの回転量に対応する前記記憶部に記憶されている前記吐出圧力と、の差分が許容範囲を超えた場合に、前記減圧機構に異常があると判断する判断部と、
を有する、空気圧縮機。
【請求項2】
前記第2のモータは、前記減圧弁によって調整された吐出圧力が最小となる第1の位置から最大となる第2の位置まで回転可能であり、
前記第1の位置から前記第1の位置と前記第2の位置との間に存在する第3の位置までの間において、前記吐出圧力は、一定である、請求項1に記載の空気圧縮機。
【請求項3】
前記第2のモータの前記第3の位置から前記第2の位置までの回転量に対する前記吐出圧力の関係は、線形である、請求項2に記載の空気圧縮機。
【請求項4】
前記制御部は、前記第3の位置と前記第2の位置との間に存在する第4の位置における第1の吐出圧力と、前記第2の位置と前記第4の位置との間に存在する第5の位置における第2の吐出圧力と、に基づいて前記第2のモータの回転量に対する前記吐出圧力の関係を算出する、請求項2または3に記載の空気圧縮機。
【請求項5】
前記制御部は、前記第2のモータを前記第2の位置に向けて回転させる場合において、前記第5の位置と前記第2の位置との間に存在する第6の位置を超えると、前記第2のモータに印加される電圧を下げる、請求項4に記載の空気圧縮機。
【請求項6】
前記第2のモータの回転における前記第1~6の位置は、前記減圧弁の調整ネジの回転量に相当する、請求項5に記載の空気圧縮機。
【請求項7】
前記制御部が前記減圧機構に異常があると判断した場合に、前記異常を報知する報知部を有する、請求項1乃至6の何れか一項に記載の空気圧縮機。
【請求項8】
前記吐出圧力に調整された前記圧縮空気を外部機器に供給するために前記外部機器と接続される接続部を備えた、請求項1に記載の空気圧縮機。
【請求項9】
前記圧縮部を覆うカバーの表面に操作パネルが設けられ、
前記操作パネルからの操作により、空気圧縮機の動作モードを、
前記空気圧縮機の電源投入時に前記吐出圧力を自動的に予め設定された吐出圧力に調整する第1モード、作業者が前記吐出圧力を任意の吐出圧力に設定可能な第2モード、遠隔操作で圧力を設定可能にする第3モードの何れかに切り換える、請求項1に記載の空気圧縮機。
【請求項10】
前記制御部に、前記空気圧縮機の姿勢を監視する姿勢監視部が設けられる、請求項1に記載の空気圧縮機。
【請求項11】
前記第2のモータは、2つ設けられ、
前記圧縮部は、互いに連通する第1圧縮部と第2圧縮部とを備え、
2つの前記第2のモータは、平面視で、前記第1圧縮部と前記第2圧縮部のうちの何れか一方の両側に配置されている、請求項1に記載の空気圧縮機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気圧縮機に関する。
【背景技術】
【0002】
空気圧縮機のうち、貯留した圧縮空気を打込機などの空気式工具で使用する際に、減圧弁による圧力調整を、空気圧縮機に内蔵されたモータの駆動によって行う空気圧縮機が特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1に開示された空気圧縮機は、減圧弁を駆動可能な小型の圧力調整モータを有しており、圧力表示画面から受け付けた入力に応じて圧力調整用モータを制御し、減圧弁を駆動させることで空気取出圧力を調整する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-169072号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載された空気圧縮機のように、減圧弁をモータの駆動で制御する構造の空気圧縮機では、使用時に空気圧縮機から供給される圧縮空気の吐出圧力は、予め設定された減速機構の回転量で調整される。
【0006】
しかしながら、モータの回転軸の回転量を減速機構の回転量としてカウントするため、空気圧縮機を長期間使用していると、例えば、減速機構を構成するギヤの摩耗やベルトの滑りの影響などで、モータの回転量と減速機構の出力軸の回転量とが一致しないという現象が起こる。
【0007】
一方で、減速機構の出力軸の回転量を細かく調整するためには、出力軸の回転角度を検出するエンコーダのピッチ角度を小さく設計する必要があり、エンコーダが大型化するため、空気圧縮機の小型化を図ることが困難である。
【0008】
空気圧縮機において、減圧弁を駆動するモータの回転量と減速機構の出力軸の回転量とが、一致しない状態で空気圧縮機の使用を続けると減速機構が故障に到り、空気圧縮機の故障により作業が中断するという課題が発生する。
【0009】
空気圧縮機において、減圧弁を駆動するモータの回転量と減速機構の出力軸の回転量とのズレは、減速機構の故障の兆候であり、減速機構が故障する前に作業者に報知する手段が必要となる。
【0010】
本発明の目的は、空気圧縮機の大型化を回避しつつ、空気圧縮機の故障による作業の中断を防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の空気圧縮機は、圧縮空気を生成する圧縮部と、前記圧縮部を駆動する第1のモータと、前記第1のモータを制御する制御部と、前記圧縮空気を貯留するタンクと、前記タンクから供給された前記圧縮空気を任意の吐出圧力に減圧する減圧機構と、前記吐出圧力を検出する吐出圧力検出部と、を有するものである。また、前記減圧機構は、前記圧縮空気を前記吐出圧力に減圧する減圧弁と、前記減圧弁を駆動する第2のモータと、前記第2のモータの回転量を検出する回転量検出部と、を備える。また、前記制御部は、前記第2のモータの回転量前記吐出圧力との関係予め記憶する記憶部と、前記吐出圧力検出部によって検出された前記吐出圧力と前記回転量検出部によって検出された前記第2のモータの回転量に対応する前記記憶部に記憶されている前記吐出圧力と、の差分が許容範囲を超えた場合に、前記減圧機構に異常があると判断する判断部と、を有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、空気圧縮機の大型化を回避しつつ、空気圧縮機の故障による作業の中断を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施の形態の空気圧縮機の外観構造を示す斜視図である。
図2図1に示す空気圧縮機の内部構造を示す平面図である。
図3図1に示す空気圧縮機の構造を一部破断して示す側面図である。
図4図1に示す空気圧縮機のブロック図である。
図5図1に示す空気圧縮機の特性の一例を示す特性図である。
図6図1に示す空気圧縮機の動作フローの一例を示すフローチャートである。
図7図1に示す空気圧縮機の操作パネルを示す平面図である。
図8】本発明の変形例の空気圧縮機のブロック図である。
図9図8に示す空気圧縮機の動作フローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本実施の形態の空気圧縮機について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材等には同一の符号を付している。
【0015】
図1図3に示される空気圧縮機10は、合成樹脂製または金属製の下部カバー11と、合成樹脂製または金属製のカバー12と、電動のモータ(第1のモータ)13と、第1圧縮部14および第2圧縮部15と、制御部16と、2つの空気タンク(タンク)17,18と、タンク17,18を結合するアーム9(9a,9b,9c,9d,9e,9f)を有する。空気タンク17,18は金属製である。そして、脚部19は、空気タンク17,18に固定されている。アーム9c、9dは、モータ13、第1圧縮部14および第2圧縮部15が取付けられているクランクケース20を支持している。カバー12は、タンク17,18に取り付けられており、カバー12は、モータ13、第1圧縮部14および第2圧縮部15を覆う。カバー12の表面には操作パネル71が設けられている。
【0016】
第1圧縮部14および第2圧縮部15は、所定方向に間隔をおいて配置されている。第1圧縮部14および第2圧縮部15の配置方向で、アーム9a、9dにグリップ101,102が固定されている。空気圧縮機10は可搬式であり、作業者はグリップ101,102を両手で掴んで空気圧縮機10を持ち上げ、かつ、作業場所に移動することができる。
【0017】
回転軸21がクランクケース20の内部から外部に亘って配置されている。クランクケース20は、軸受22を介して回転軸21を回転可能に支持している。回転軸21は軸線A1を中心として回転可能である。
【0018】
モータ13は、固定子23および回転子24を有する。固定子23はクランクケース20に対して回転しないように設けられている。回転子24は、回転軸21に取り付けられている。
【0019】
第1ファン26および第2ファン27が回転軸21に取り付けられている。第1ファン26および第2ファン27はカバー12内に設けられている。クランクケース20およびモータ13は、軸線A1に沿った方向で第1ファン26と第2ファン27との間に配置されている。カバー12は通気口107を有し、カバー12の内部とカバー12の外部とが通気口107を介してつながっている。
【0020】
第1圧縮部14は、回転軸21に取り付けられた第1クランクアーム、第1クランクアームに取り付けられた第1コネクティングロッド、第1コネクティングロッドに取り付けられた第1ピストン、第1ピストンが収容された第1シリンダ28、第1圧縮室を形成する第1シリンダヘッド29、を有する。第2圧縮部15は、回転軸21に取り付けられた第2クランクアーム、第2クランクアームに取り付けられた第2コネクティングロッド、第2コネクティングロッドに取り付けられた第2ピストン、第2ピストンが収容された第2シリンダ30、第2圧縮室を形成する第2シリンダヘッド31を有する。
【0021】
上記第1圧縮室と上記第2圧縮室とを接続する接続管32、上記第2圧縮室と空気タンク18とを接続する接続管33、空気タンク17と空気タンク18とを接続する接続管34が設けられている。2つの空気タンク17,18内の空気圧は同じである。空気タンク17,18内の圧力を検出して信号を出力する圧力センサ35が設けられている。
【0022】
空気タンク17には高圧調整用の減圧弁36が接続されており、減圧弁36に供給管42が接続されている。減圧弁36は、空気タンク17の空気の圧力を調整、具体的には、減圧して供給管42に吐出する。減圧弁36は、バルブボディ38と、バルブボディ38内に設けた第1ポートと、バルブボディ38内に設けられ、かつ、第1ポートを開閉する第1弁体と、第1弁体を弾性体を介して支持し、かつ、回転可能な第1スリーブと、第1スリーブに固定された第1ノブ39および第1ギヤ(減速機)40と、を有する。上記第1スリーブはバルブボディ38に対してねじ機構を介して回転可能に取り付けられている。作業者は第1ノブ39を操作、つまり、回転させて第1ポートの開度を変更可能である。第1ノブ39、第1ギヤ40および第1スリーブは、一体で回転および停止する。
【0023】
また、減圧弁36の吐出圧力を自動的に制御するモータ(第2のモータ)41が設けられている。モータ41は、減圧弁36を制御するアクチュエータである。
【0024】
モータ41は、その回転子にギヤ45が連結され、ギヤ45は第1ギヤ40に噛み合い減速機構を構成している。モータ41の回転子が回転すると、減圧弁36の上記第1ポートの開度が変更される。
【0025】
また、供給管42内の空気圧を表示する圧力計46が設けられている。作業者は、圧力計46を目視して空気圧を認識する。2個のカプラ(接続部)47が供給管42に取り付けられている。作業機のエアホースは、2個のカプラ47のそれぞれに対して、別々に接続および取り外し可能である。
【0026】
一方、空気タンク18には一般圧調整用の減圧弁48が接続されている。減圧弁48は、空気タンク18の空気の圧力を調整、具体的には減圧して供給管に吐出する。
【0027】
減圧弁48は、減圧弁36と同様に、図示しないバルブボディと、上記バルブボディ内に設けた第2ポートと、上記バルブボディ内に設けられ、かつ、第2ポートを開閉する第2弁体と、第2弁体を弾性体を介して支持し、かつ、回転可能な第2スリーブと、第2スリーブに固定された第2ノブ51および第2ギヤ(減速機)52と、を有する。第2スリーブは上記バルブボディに対してねじ機構を介して回転可能に取り付けられている。作業者は第2ノブ51を操作して第2ポートの開度を変更可能である。第2ノブ51、第2ギヤ52および第2スリーブは、一体で回転および停止する。
【0028】
また、減圧弁48の吐出圧力を自動的に制御するモータ(第2のモータ)53が設けられている。モータ53は、減圧弁48を制御するアクチュエータである。モータ53は、その回転子にギヤ57が連結され、ギヤ57は第2ギヤ52に噛み合い減速機構を構成している。モータ53の回転子が回転すると、減圧弁48の第2ポートの開度が調整される。
【0029】
また、減圧弁48に接続された上記供給管内の空気圧を表示する圧力計58が設けられている。圧力計58は、圧力計46と同様に構成されている。2個のカプラ(接続部)59が供給管に取り付けられている。作業機のエアホースは、2個のカプラ59に対して、それぞれ別々に接続および取り外し可能である。
【0030】
なお、空気圧縮機10には、制御部16の制御基板100と電気的に接続され、かつ、商用交流電源と制御部16とを接続する電力ケーブル97が設けられている。
【0031】
本実施の形態の空気圧縮機10は、タンク(空気タンク17,18)から供給された圧縮空気25(図4参照)を任意の吐出圧力に減圧する減圧機構37,49を備えている。そして、減圧機構37は、圧縮空気25を吐出圧力に減圧する減圧弁36と、減圧弁36を駆動するモータ(第2のモータ)41とを備えている。減圧機構49は、同様に、圧縮空気25を吐出圧力に減圧する減圧弁48と、減圧弁48を駆動するモータ(第2のモータ)53とを備えている。
【0032】
すなわち、空気圧縮機10では、減圧機構37が備える減圧弁36がモータ41によって制御され、減圧機構49が備える減圧弁48がモータ53によって制御される。そして、モータ41とモータ53は、図2に示されるように、平面視で、第2圧縮部15を挟んでその両側に配置されている。モータ41とモータ53を第2圧縮部15の両側に配置することで、空気圧縮機10が大型化することを抑制しつつ減圧弁36,48をモータ駆動することができる。
【0033】
次に、空気圧縮機10における制御系を図4を用いて説明する。
【0034】
空気圧縮機10は、制御回路を有する制御部16を備えている。制御部16には、電源回路16a、送受信回路16b、記憶部16cおよび判断部16dなどが設けられている。電源回路16aは、空気圧縮機10の外部に設けられた商用AC100V電源61から供給された電力を、圧縮部(第1圧縮部14、第2圧縮部15)63を駆動するモータ(第1のモータ)13や減圧弁68(減圧弁36,48)を駆動するモータ(第2のモータ、モータ41,53)66に供給する。
【0035】
送受信回路16bは、空気圧縮機10を遠隔操作するための遠隔操作用コントローラ60と信号を送受信する回路である。記憶部16cは、モータ66の回転量と吐出圧力との関係を記憶するメモリなどである。判断部16dは、空気タンク(空気タンク17,18)64内の空気の圧力を圧力センサ35によって検出する。なお、圧力検出(圧力センサ35)は所望の圧力値を有しているか判断できれば良いので、センサ以外にも、設定圧力に応じて弁体が上下し、弁体の変位量に応じて信号を出力するような機械的な機構で任意の圧力値を判断きるような構造でも良い。空気タンク64は、圧縮部63と接続されており、モータ13の駆動により、生成された圧縮空気25が貯留される。空気タンク64には、リリーフバルブ62も取り付けられている。
【0036】
また、判断部16dは、演算や種々の制御を行う部分である。例えば、検出されたモータ66の回転量に対する吐出圧力と、記憶部16cに記憶されたモータ66の回転量に対する吐出圧力との差分が、予め設定された許容範囲を超えた場合に、減圧機構(減圧機構37,49)70に異常があると判断する。
【0037】
詳細に説明すると、空気圧縮機10には、モータ66と、モータ66の回転量を読み取るエンコーダ(回転量検出部、エンコーダ43)65と、減速機(ギヤ45、第1ギヤ40、ギヤ57、第2ギヤ52)67と、減圧弁(減圧弁36,48)68と、が設けられている。さらに、空気圧縮機10には、減圧弁68によって減圧された空気の吐出圧力を検出する圧力センサ(吐出圧力検出部、圧力センサ44)69が設けられている。そして、これらのモータ66とエンコーダ65と減速機67と減速機67と圧力センサ69とによって減圧機構70が構成される。
【0038】
なお、エンコーダ65およびモータ66は、それぞれ判断部16dと接続されている。減速機67は、モータ66および減圧弁68とそれぞれ接続されている。減圧弁68は、空気タンク64に接続されているとともに、圧力センサ69を介して判断部16dとも接続されている。
【0039】
以上により、本実施の形態の空気圧縮機10の制御部16に設けられた判断部16dは、検出されたモータ66の回転量に対する空気圧縮機10の吐出圧力と、予め記憶部16cに記憶されたモータ66の回転量に対する吐出圧力との差分が、予め設定された上記吐出圧力の許容範囲を超えた場合に、減圧機構70に異常があると判断する。
【0040】
例えば、モータ66の回転量と空気圧縮機10の吐出圧力との関係、および上記吐出圧力の許容範囲を、予め、制御部16の記憶部16cに記憶させておく。そして、空気圧縮機10の電源を投入する毎に、モータ66の回転量に対する空気圧縮機10の吐出圧力を検出し、検出された吐出圧力と、予め記憶されたモータ66の回転量に対する吐出圧力との差分が、予め設定された上記吐出圧力の許容範囲内であるか否かを判断する。検出された吐出圧力が、設定された上記許容範囲を超えた場合に、作業者に減圧機構70に異常があることを報知する。
【0041】
なお、判断部16dによって減圧機構70に異常があると判断した場合には、判断部16dからの信号に基づいて操作パネル71の報知部71aにより、表示や音などによって作業者に減圧機構70に異常が生じていることを報知する。
【0042】
そして、作業者は、吐出圧力を初期設定値に戻した状態で自動調整機能の操作を停止することで、空気圧縮機10の故障による作業の中断を防止することができる。
【0043】
ここで、減圧弁68によって所望の吐出圧力に減圧(調整)された圧縮空気25は、カプラ(接続部)72およびエアソケット73を介して接続された空気工具(外部機器)74に供給される。空気工具74は、例えば打込機などである。
【0044】
なお、図4に示される制御系の構成では、図1図3の空気圧縮機10の構造で説明した、空気タンク17,18、モータ41,53、減圧弁36,48などを分かり易くするために、便宜上それぞれ1つの部材、すなわち、空気タンク64、モータ66、減圧弁68などとして表示している。
【0045】
次に、本実施の形態の空気圧縮機10において、予め記憶部16cに記憶しておくモータ66の回転量に対する吐出圧力の大きさ、すなわち、モータ66の回転量と吐出圧力との関係について説明する。
【0046】
図5に示されるように、モータ66の回転量と吐出圧力との関係は、線形となる。すなわち、モータ66の回転量が増加すると、吐出圧力も増加する。なお、図5に示す特性における横軸は、モータ66の回転量を減圧弁68の調整ネジの回転量Nに置き換えたものであり、図5に示す特性の縦軸は、空気圧縮機10の吐出圧力を減圧弁68の出力圧力Pに置き換えたものである。上記調整ネジは、減圧弁内のバネと係合しており、調整ネジを回すと調整ネジがバネを押し付け、圧力を発生させる構造となっている。その際、減圧弁68の調整ネジの回転量Nとモータ66の回転量との関係も線形を示す関係となっている。
【0047】
図5に示される特性(以降、P-N特性と言う)の形成方法について説明する。P-N特性においてその横軸のN0は、モータ66の回転における所定の第1の位置であり、減圧弁68によって調整された出力圧力(吐出圧力)が最小(例えば、0)となるポイントである。ここで、モータ66の回転における上記第1の位置、および後述する第2~第6の位置は、減圧弁68の調整ネジの回転量に相当するものである。例えば、図5の特性の横軸におけるN0は、モータ66の回転における第1の位置であり、図5の特性では、減圧弁68の調整ネジの回転量をN0とした時のモータ66の回転量に対する吐出圧力Pが示されている。同様にして、調整ネジの回転量Nlockは、モータ66の回転の第2の位置、調整ネジの回転量NSは、モータ66の回転の第3の位置、調整ネジの回転量N1は、モータ66の回転の第4の位置、調整ネジの回転量N2は、モータ66の回転の第5の位置、および調整ネジの回転量N3は、モータ66の回転の第6の位置をそれぞれ表している。
【0048】
なお、調整ネジの回転量N0は、モータ66の電流信号により自動で設定される。調整ネジの回転量Nlockは、モータ66の第2の位置であり、減圧弁68によって調整された出力圧力(吐出圧力)が最大(例えば、Plock)となるポイントである。回転量Nlockもモータ66の電流信号により自動で設定される。この場合、モータ66は、N0(第1の位置)からNlock(第2の位置)まで回転可能である。
【0049】
また、回転量NSは、モータ66の回転における第3の位置である。第3の位置は、N0(第1の転位置)とNlock(第2の位置)との間に存在するポイントであり、この第3の位置から上記バネに荷重が掛かり始めるポイントでもある。つまり、N0(第1の位置)からNS(第3の位置)までは上記バネの遊びの部分であり、吐出圧力P=0である。言い換えると、N0(第1の位置)からNS(第3の位置)までは、吐出圧力Pは、一定(0)である。
【0050】
したがって、モータ66のNS(第3の位置)からNlock(第2の位置)までの回転量に対する吐出圧力Pの関係を算出することで、空気圧縮機10のP-N特性を形成することができる。つまり、空気圧縮機10のP-N特性において、2つのポイント(例えば、第3の位置と第2の位置)のそれぞれにおける調整ネジの回転量Nと吐出圧力Pの大きさを検出することにより、P-N特性を形成することができる。そして、このP-N特性を予め空気圧縮機10の制御部16の記憶部16cに記憶させておく。
【0051】
なお、以下の方法でP-N特性を形成してもよい。
【0052】
空気圧縮機10において、まず、N0(第1の位置)とNlock(第2の位置)との間に存在するN1(第4の位置)における第1の吐出圧力P1を圧力計などを用いて計測して手動で設定する。さらに、Nlock(第2の位置)とN1(第4の位置)との間に存在するN2(第5の位置)における第2の吐出圧力P2を同様に圧力計などを用いて計測して手動で設定する。そして、制御部16によって2つのポイント(N1、N2)のそれぞれにおける調整ネジの回転量Nと吐出圧力Pの大きさを検出することにより、調整ネジの回転量Nと吐出圧力Pの関係をP-N特性として算出することができる。すなわち、P-N特性を形成することができる。制御部16の記憶部16cは、制御部16によって算出された前記関係を記憶しておく。さらに、吐出圧力の許容範囲も予め記憶しておく。例えば、検出された吐出圧力の許容範囲は、予め記憶されたP-N特性の吐出圧力の±10%程度である。
【0053】
また、制御部16は、モータ66をNlock(第2の位置)に向けて回転させる場合において、N2(第5の位置)とNlock(第2の位置)との間に存在するN3(第6の位置)を超えると、モータ66にかかる電圧を下げる制御を行うことが好ましい。
【0054】
これは、図5に示される調整ネジの回転量Nとモータ電流もしくはモータ電圧との関係において、B1やB2のポイントは、モータ66の過電流のしきい値であり、モータ電流がB1やB2の大きさを超えることは空気圧縮機10の制御上好ましくない。したがって、P-N特性を設定した後に、Nlock(第2の位置)に向けてモータ66の回転量を増やす際には、Nlockポイントの電流が過大にならないようにN3(第6の位置)以降、V1に示されるように、制御部16によりモータ電圧を下げて制御する。これにより、調整ネジに係合するバネの劣化を防止することができる。
【0055】
本実施の形態の空気圧縮機10では、作業者が電源を投入(通電)するごとに、初期動作で、予め制御部16の記憶部16cに記憶されている図5に示すようなP-N特性を用いて、例えば、調整ネジの回転量N2に対する吐出圧力(出力圧力)P2の大きさを確認する。そして、異常(吐出圧力が許容範囲外となる、もしくはしきい値を超える)があれば、作業者に異常を報知する。なお、吐出圧力(出力圧力)P2に対する調整ネジの回転量N2を確認してもよい。ここで、吐出圧力(出力圧力)や調整ネジの回転量の許容範囲は、P-N特性上の値に対して、一例として、±10%以内である。
【0056】
したがって、確認した吐出圧力(出力圧力)や調整ネジの回転量の値が、P-N特性上の値に対して、例えば、±10%を超えた(または下回った)場合に、減圧機構70に異常があると判断する。
【0057】
なお、作業者が初期動作で調整ネジの回転量や吐出圧力(出力圧力)の大きさを確認する場合、P-N特性において、例えば、N1(第4の位置)からN3(第6の位置)の間であれば何れの大きさ(ポイント)の位置であってもよい。その際、N1(第4の位置)に対して近いポイントで確認を行うことにより、確認時間をより短縮させることができる。
【0058】
また、P-N特性を用いて吐出圧力の初期値Pに対する調整ネジの回転量の値Nを算出して確認することも可能である。
【0059】
次に、図6を用いて本実施の形態の空気圧縮機10の動作フローについて説明する。
【0060】
まず、ステップS1に示されるデータ読込みを実施する。ここでは、例えば、通信、接続異常の確認、さらに減圧弁制御システムが正常であることを確認する。これは改造防止のためである。また、初期設定データや圧力フラグ=0などのデータを読込む。
【0061】
ステップS1の後、ステップS2に示されるSW(待機)となる。すなわち、電源SW(スイッチ)の待機状態となる。次に、ステップS3に示される電源SWのONの確認を行う。ステップS3で電源SWが投入されていればステップS4に示される圧力フラグの確認を行う。ステップS3で電源SWが投入されていなければステップS5に示されるモータ停止となってステップS2のSW(待機)に戻る。
【0062】
ステップS4で圧力フラグの確認を行い、圧力フラグ=1でない場合、ステップS6に示されるP>停止圧力の確認を行う。この時の停止圧力は、一例として4.4MPaであり、この圧力は、コンプレッサの最大圧力である。タンク内の圧力が上記停止圧力より小さい場合は、ステップS7に示されるモータ起動を行ってステップS8に示されるデータ書込みの状態となり、ステップS3の電源SWの確認を再度実施する。
【0063】
また、ステップS6のP>停止圧力の確認でタンク内の圧力が上記停止圧力より大きい場合は、ステップS9に示されるモータ停止となり、ステップS10に示されるように圧力フラグ=1とし、タンク内の圧縮空気25が満タンになったことを確認する。その後、ステップS11に示される減圧弁動作を実施する。すなわち、空気タンク64より供給された圧縮空気25を所望の圧力に調整(減圧)して空気圧縮機10を使用する。
【0064】
この時、空気圧縮機10では、予め制御部16の記憶部16cに記憶されている図5に示すようなP-N特性を用いて、例えば、調整ネジの回転量(モータ66の回転量)に対する吐出圧力(出力圧力)の大きさを確認する。そして、異常(吐出圧力が許容範囲外となる、もしくはしきい値を超える)があれば、作業者に異常を報知する。
【0065】
一方、ステップS4に示される圧力フラグの確認において、圧力フラグ=1である場合には、ステップS12に示されるP>再起動圧力の確認を行う。この時の再起動圧力は、一例として3.2MPaであり、この圧力は、コンプレッサが再起動する際の圧力である。
【0066】
ステップS12に示される再起動圧力の確認において、圧力が再起動圧力より小さい場合、ステップS8に示されるデータ書込みの状態となる。また、圧力が再起動圧力より大きい場合には、ステップS13に示される圧力フラグ=0として、ステップS8に示されるデータ書込みの状態となり、ステップS3の電源SWの確認を再度実施する。
【0067】
次に、空気圧縮機10の圧縮部63を覆うカバー12の表面に設けられた操作パネル71について説明する。図7に示される操作パネル71には、一例として、SW1、SW2、SW3、SW4などの4つのSWが設けられている。
【0068】
SW1は、電源SWであり、例えば、マニュアルモード時の設定圧確定時に使用するSWである。SW2は、空気圧縮機10の動作のモード切替SWである。例えば、SW2の操作(SW2を押すこと)により、空気圧縮機10を、その電源投入時に吐出圧力を自動的に予め設定された吐出圧力に調整する第1モード(通常モード)、作業者が吐出圧力を任意の吐出圧力に設定可能な第2モード(マニュアル調圧モード)、遠隔操作で圧力を設定可能にする第3モード(遠隔操作モード)の何れかの動作モードに切り換える。
【0069】
また、操作パネル71の中央部には、圧力表示部(圧力表示用パネル)71bが設けられている。圧力表示部71bでは、例えば、空気圧縮機10の動作モードが第1モード(通常モード)の場合、タンク内の圧力を表示する。また、動作モードが第2モード(マニュアル調圧モード)や第3モード(遠隔操作モード)の場合、減圧弁設定圧力を表示する。
【0070】
SW3、SW4は、動作モードが第2モード(マニュアル調圧モード)の場合に、圧力の降圧/昇圧を設定するSWである。例えば、SW3は降圧用であり、一方、SW4は昇圧用である。
【0071】
また、操作パネル71には、表示圧力の異常を報知するLEDとして、報知LED71cと報知LED71dが設けられている。例えば、報知LED71cは、タンク圧の異常を報知するLEDであり、報知LED71dは、減圧弁調整圧の異常を報知するLEDである。報知LED71dにおいて、例えば、減圧弁調整圧が異常時に、報知LED71dが遅い点滅状態の場合、部品交換を警告する。また、報知LED71dが速い点滅状態の場合には、異常を警告するなどして複数のパターンで減圧弁調整圧の異常を報知することが可能である。
【0072】
以上のように本実施の形態の空気圧縮機10では、その制御部16に設けられた判断部16dが、モータ66の回転量に対する空気圧縮機10の吐出圧力と、予め記憶部16cに記憶されたモータ66の回転量に対する吐出圧力との差分が許容範囲外である場合に、減圧機構70に異常があると判断する。
【0073】
これにより、作業者が空気圧縮機10の電源を投入ごとに初期動作として、予め設定された圧力点に到達した時のモータ66の回転量を検知し、所定の範囲内であることを確認することができるとともに、所定の範囲外の場合には、操作パネル71の報知部71aによって作業者に異常を報知することができる。
【0074】
これにより、減圧機構70のギヤなどの部材の摩耗による回転数のズレを早期に検出することが可能になり、ギヤの噛み込みや完全摩耗により回動不能となる前に作業者に報知することができる。そして、作業者は、吐出圧力を初期設定値に戻した状態で自動調整機能の操作を停止することで、空気圧縮機10の故障による作業の中断を防止することができる。
【0075】
また、減圧機構70を駆動させるモータが2つ設けられていても、圧縮部63の両側に分散して2つのモータを配置することで、空気圧縮機10が大型化することを抑制しつつ減圧弁68をモータ駆動することができる。
【0076】
その結果、空気圧縮機10の大型化を回避しつつ、空気圧縮機10の故障による作業の中断を防止することができる。
【0077】
次に、本実施の形態の変形例について説明する。図8に示されるように、本変形例は、バッテリ式(コードレス式)の空気圧縮機10の構成を示すものである。すなわち、空気圧縮機10の本体部に着脱式のDCバッテリ76を取り付け、電源回路16a、モータ駆動回路77を介してモータ13やモータ66に電力を供給する。そして、このようなコードレス式の空気圧縮機10においては、制御部16に、空気圧縮機10の姿勢を監視する姿勢監視部75が設けられていることが好ましい。姿勢監視部75は、例えば、加速度センサなどを用いて空気圧縮機10の本体部の姿勢を監視するものである。これにより、本来の作業者ではない第3者が空気圧縮機10を持ち去ろうとした際に、空気圧縮機10の本体部が使用範囲を超えて傾斜した場合に姿勢監視部75によって使用範囲を超えた本体部の傾斜を検出し、作業者に報知する。その結果、空気圧縮機10の盗難を防止することができる。
【0078】
また、姿勢監視部75によって、使用可能範囲を超えた本体部の傾斜を検出した場合、減圧機構70をゼロ、すなわち圧縮空気を吐出しない位置まで移動し、あらかじめ定められた所定の動作等、作業者による解除が行われるまで、空気圧縮機を使用できなくしてもよい。
【0079】
姿勢監視部75を備えた空気圧縮機10の動作フローは、姿勢監視部75を備えていない空気圧縮機10とほぼ同様であるが、図9に示されるステップS3の電源SWのONの確認と、ステップS4の圧力フラグの確認との間において、ステップS14に示される姿勢判断を行うものである。この姿勢判断のステップでは、空気圧縮機10の本体部の姿勢を加速度センサなどによって判断し、許容範囲内の場合(YES)、ステップS4の圧力フラグ=1の確認を実施する。一方、ステップS14の姿勢判断で許容範囲を超えた場合(NO)、ステップS15の姿勢エラー表示を行って作業者に報知する。例えば、空気圧縮機10の本体部から警告音などを出して作業者に報知する。これにより、空気圧縮機10の盗難を防止することができる。そして、ステップS16の減圧弁OFFにより空気圧縮機10の減圧弁68の動作を停止し、さらにステップS17においてモータ停止を行って、ステップS2に示すSW(待機)に戻る。
【0080】
なお、変形例の空気圧縮機10の上記以外の動作フローについては、図6に示される動作フローと同じであるため、その重複説明は省略する。
【0081】
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上述の変形例では、コードレス式の空気圧縮機10に姿勢監視部75が設けられている場合を説明したが、図1に示すような電力ケーブル97を有した空気圧縮機10においても、制御部16などに姿勢監視部75が設けられていてもよく、この場合にも姿勢監視部75によって空気圧縮機10の盗難を防止することができる。
【符号の説明】
【0082】
10…空気圧縮機、13…モータ(第1のモータ)、14…第1圧縮部、15…第2圧縮部、16…制御部、36…減圧弁、37…減圧機構、41…モータ(第2のモータ)、43…エンコーダ(回転量検出部)、44…圧力センサ(吐出圧力検出部)、48…減圧弁、49…減圧機構、53…モータ(第2のモータ)、71…操作パネル、71a…報知部、74…空気工具(外部機器)、75…姿勢監視部
図1
図2
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図9