(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-03
(45)【発行日】2022-10-12
(54)【発明の名称】物品収納設備
(51)【国際特許分類】
B65G 1/00 20060101AFI20221004BHJP
B65G 43/00 20060101ALI20221004BHJP
【FI】
B65G1/00 511H
B65G1/00 501B
B65G1/00 545
B65G43/00 D
(21)【出願番号】P 2018159668
(22)【出願日】2018-08-28
【審査請求日】2020-12-01
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】上田 雄一
(72)【発明者】
【氏名】大石 圭史
【審査官】大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-060623(JP,A)
【文献】特開2009-292582(JP,A)
【文献】特開2015-042586(JP,A)
【文献】特開2017-193447(JP,A)
【文献】特開平07-267342(JP,A)
【文献】特開平03-211113(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00 - 1/20
B65G 43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を収納する自動倉庫と、前記自動倉庫に向けて物品を搬送するコンベヤ装置と、を備え、
前記コンベヤ装置は、第1コンベヤと、上下方向に昇降可能な第2コンベヤと、上下方向に並ぶ複数の第3コンベヤと、を有し、
前記第2コンベヤは、前記第1コンベヤから受け取った物品を前記複数の第3コンベヤから選択した1つの対象第3コンベヤに渡すように物品を搬送し、前記対象第3コンベヤは、前記第2コンベヤから受け取った物品を前記自動倉庫に向けて搬送する、物品収納設備であって、
前記第2コンベヤにおける物品を支持する支持領域を上方側から撮像する撮像装置と、前記撮像装置の撮像情報に基づいて前記コンベヤ装置を制御する制御装置と、を更に備え、
前記制御装置は、前記撮像装置の撮像情報に基づいて前記支持領域に存在する物品の姿勢が適正か否かを判別する姿勢判別制御を実行すると共に、前記姿勢判別制御において物品の姿勢が適正と判別した場合に、前記第2コンベヤ上の物品を前記対象第3コンベヤに搬送する収納搬送制御を実行し、前記姿勢判別制御において物品の姿勢が適正ではないと判別した場合
に、前記第2コンベヤ上の物品の姿勢を修正する姿勢修正制御を実行し、
前記姿勢修正制御は、前記第2コンベヤの搬送速度と、他の少なくとも1つのコンベヤの搬送速度とを異ならせる制御、又は、前記第2コンベヤが複数のコンベヤユニットを備えている場合において、連続するコンベヤユニットの搬送速度を異ならせる制御である、物品収納設備。
【請求項2】
物品を収納する自動倉庫と、前記自動倉庫に向けて物品を搬送するコンベヤ装置と、を備え、
前記コンベヤ装置は、第1コンベヤと、上下方向に昇降可能な第2コンベヤと、上下方向に並ぶ複数の第3コンベヤと、を有し、
前記第2コンベヤは、前記第1コンベヤから受け取った物品を前記複数の第3コンベヤから選択した1つの対象第3コンベヤに渡すように物品を搬送し、前記対象第3コンベヤは、前記第2コンベヤから受け取った物品を前記自動倉庫に向けて搬送する、物品収納設備であって、
前記第2コンベヤにおける物品を支持する支持領域を上方側から撮像する撮像装置と、前記撮像装置の撮像情報に基づいて前記コンベヤ装置を制御する制御装置と、を更に備え、
前記制御装置は、前記撮像装置の撮像情報に基づいて前記支持領域に存在する物品の姿勢が適正か否かを判別する姿勢判別制御を実行すると共に、前記姿勢判別制御において物品の姿勢が適正と判別した場合に、前記第2コンベヤ上の物品を前記対象第3コンベヤに搬送する収納搬送制御を実行し、前記姿勢判別制御において物品の姿勢が適正ではないと判別した場合
に、前記第2コンベヤ上の物品の姿勢を修正する姿勢修正制御を実行し、
前記姿勢修正制御は、前記第2コンベヤ上の物品を移動させて当該物品の一部を前記第1コンベヤ又は前記第3コンベヤに載せた状態で、前記第2コンベヤと前記第1コンベヤ又は前記第3コンベヤとの搬送速度を異ならせる制御、又は、前記第2コンベヤが複数のコンベヤユニットを備えている場合において、前記第2コンベヤ上の物品を複数のコンベヤユニットに跨らせた状態で、当該複数のコンベヤユニットの搬送速度を異ならせる制御である、物品収納設備。
【請求項3】
前記第2コンベヤは、支柱に沿って昇降すると共に被検出体を備え、
前記撮像装置は、前記第2コンベヤの昇降移動範囲より上方に、前記支柱に対する位置が固定された状態で設置され、
前記被検出体は、上下方向視で前記第2コンベヤの周縁部に位置し、且つ、前記撮像装置により撮像される撮像画像中において前記支柱の延長線上に位置するように配置され、
前記制御装置は、前記姿勢判別制御において、前記撮像画像中における前記支柱の位置に基づいてその支柱の延長線上に存在する前記被検出体を認識し、その認識した前記被検出体の位置に基づいて前記支持領域に対応する検出エリアを設定し、前記検出エリア内における物品の姿勢を判別する、請求項1又は2に記載の物品収納設備。
【請求項4】
物品を収納する自動倉庫と、前記自動倉庫に向けて物品を搬送するコンベヤ装置と、を備え、
前記コンベヤ装置は、第1コンベヤと、上下方向に昇降可能な第2コンベヤと、上下方向に並ぶ複数の第3コンベヤと、を有し、
前記第2コンベヤは、前記第1コンベヤから受け取った物品を前記複数の第3コンベヤから選択した1つの対象第3コンベヤに渡すように物品を搬送し、前記対象第3コンベヤは、前記第2コンベヤから受け取った物品を前記自動倉庫に向けて搬送する、物品収納設備であって、
前記第2コンベヤにおける物品を支持する支持領域を上方側から撮像する撮像装置と、前記撮像装置の撮像情報に基づいて前記コンベヤ装置を制御する制御装置と、を更に備え、
前記制御装置は、前記撮像装置の撮像情報に基づいて前記支持領域に存在する物品の姿勢が適正か否かを判別する姿勢判別制御を実行すると共に、前記姿勢判別制御において物品の姿勢が適正と判別した場合に、前記第2コンベヤ上の物品を前記対象第3コンベヤに搬送する収納搬送制御を実行し、前記姿勢判別制御において物品の姿勢が適正ではないと判別した場合は、前記第2コンベヤ上の物品を前記自動倉庫以外の払出箇所に払い出す払出制御、又は、前記第2コンベヤ上の物品の姿勢を修正する姿勢修正制御を実行
し、
前記第2コンベヤは、支柱に沿って昇降すると共に被検出体を備え、
前記撮像装置は、前記第2コンベヤの昇降移動範囲より上方に、前記支柱に対する位置が固定された状態で設置され、
前記被検出体は、上下方向視で前記第2コンベヤの周縁部に位置し、且つ、前記撮像装置により撮像される撮像画像中において前記支柱の延長線上に位置するように配置され、
前記制御装置は、前記姿勢判別制御において、前記撮像画像中における前記支柱の位置に基づいてその支柱の延長線上に存在する前記被検出体を認識し、その認識した前記被検出体の位置に基づいて前記支持領域に対応する検出エリアを設定し、前記検出エリア内における物品の姿勢を判別する、物品収納設備。
【請求項5】
前記第2コンベヤは、前記被検出体である第1被検出体に加えて、第2被検出体を備え、
前記制御装置は、認識した前記第1被検出体の位置から、予め設定された設定方向に存在する前記第2被検出体を認識し、認識した前記第1被検出体の位置及び前記第2被検出体の位置に基づいて、前記検出エリアを設定する、請求項3又は4に記載の物品収納設備。
【請求項6】
前記第2コンベヤの前記支持領域は、上下方向視で矩形状に形成され、
前記第1被検出体は、前記撮像画像中における前記支柱と前記第2コンベヤとの接続部分を含むと共に、前記支持領域の4つの隅部の内の1つである第1隅部を含む第1隅部領域に配置され、
前記第2被検出体は、前記支持領域の4つの隅部の内の前記第1隅部の対角に存在する第2隅部を含む第2隅部領域に配置され、
前記制御装置は、前記姿勢判別制御において、認識した前記第1被検出体の位置及び前記第2被検出体の位置に基づいて、これらの位置が対角となる矩形状の領域を前記検出エリアに設定する、請求項5に記載の物品収納設備。
【請求項7】
前記コンベヤ装置は、前記第2コンベヤから物品を受け取り可能な前記払出箇所に設置された第4コンベヤを更に有し、
前記制御装置は、前記払出制御において、前記第2コンベヤから前記第4コンベヤに物品を搬送するように前記コンベヤ装置を制御する、請求項
4に記載の物品収納設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を収納する自動倉庫と、前記自動倉庫に向けて物品を搬送するコンベヤ装置と、を備え、前記コンベヤ装置は、第1コンベヤと、上下方向に昇降可能な第2コンベヤと、上下方向に並ぶ複数の第3コンベヤと、を有している物品収納設備に関する。
【背景技術】
【0002】
以下、背景技術について説明する。以下の説明において、かっこ書きの符号又は名称は、先行技術文献における符号又は名称とする。かかる物品収納設備の従来例が、特開2016-060623号公報(特許文献1)に記載されている。特許文献1の物品収納設備は、自動倉庫に物品(W)を収納する場合、第1コンベヤ(入庫用のコンベヤ5a)は、物品を第2コンベヤ(入庫用のリフト装置4a)に受け渡すように搬送し、第2コンベヤは、第1コンベヤから受け取った物品を複数の第3コンベヤ(入庫用の中継コンベヤ3a)から選択した1つの対象第3コンベヤに渡すように物品を搬送し、対象第3コンベヤは、第2コンベヤから受け取った物品を自動倉庫に向けて搬送する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような物品収納設備では、搬送コンベヤは、物品を予め定められた設定姿勢で搬送するように構成されている。しかし、搬送コンベヤにおいて搬送されている物品の姿勢が設定姿勢から崩れていると、搬送コンベヤから自動倉庫に物品を適切に渡すことができない場合があった。そして、このような場合、物品収納設備における物品の搬送を一旦停止して、物品の姿勢を設定姿勢に修正する、或いは、姿勢が崩れている物品を取り除くといった復旧作業を行う必要があり、搬送効率が低下することになっていた。
【0005】
そこで、コンベヤ装置によって搬送している物品の姿勢が適正でない場合があっても、物品の搬送を停止することを避けることができる物品収納設備の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記に鑑みた、物品収納設備の特徴構成は、物品を収納する自動倉庫と、前記自動倉庫に向けて物品を搬送するコンベヤ装置と、を備え、前記コンベヤ装置は、第1コンベヤと、上下方向に昇降可能な第2コンベヤと、上下方向に並ぶ複数の第3コンベヤと、を有し、前記第2コンベヤは、前記第1コンベヤから受け取った物品を前記複数の第3コンベヤから選択した1つの対象第3コンベヤに渡すように物品を搬送し、前記対象第3コンベヤは、前記第2コンベヤから受け取った物品を前記自動倉庫に向けて搬送し、
前記第2コンベヤにおける物品を支持する支持領域を上方側から撮像する撮像装置と、前記撮像装置の撮像情報に基づいて前記コンベヤ装置を制御する制御装置と、を更に備え、前記制御装置は、前記撮像装置の撮像情報に基づいて前記支持領域に存在する物品の姿勢が適正か否かを判別する姿勢判別制御を実行すると共に、前記姿勢判別制御において物品の姿勢が適正と判別した場合に、前記第2コンベヤ上の物品を前記対象第3コンベヤに搬送する収納搬送制御を実行し、前記姿勢判別制御において物品の姿勢が適正ではないと判別した場合に、前記第2コンベヤ上の物品の姿勢を修正する姿勢修正制御を実行し、前記姿勢修正制御は、前記第2コンベヤの搬送速度と、他の少なくとも1つのコンベヤの搬送速度とを異ならせる制御、又は、前記第2コンベヤが複数のコンベヤユニットを備えている場合において、連続するコンベヤユニットの搬送速度を異ならせる制御である。
【0007】
この特徴構成によれば、第2コンベヤの支持領域に搬送された物品について、姿勢判別制御によって適正な姿勢と判別した場合は、収納搬送制御を実行することで、第3コンベヤに搬送される。この第3コンベヤに搬送された物品は自動倉庫に向けて搬送されて自動倉庫に入庫される。そして、このように自動倉庫に入庫される物品の姿勢は適正な姿勢であるため、第3コンベヤから自動倉庫に物品が適切に渡されると共に自動倉庫において物品を適切に搬送することができる。
これに対して、第2コンベヤの支持領域に搬送された物品について、姿勢判別制御によって適正な姿勢ではないと判別した場合に、姿勢修正制御を実行する。姿勢修正制御を実行した場合は、第2コンベヤ上の物品の姿勢を適正な姿勢に修正することができる。そのため、姿勢修正制御によって姿勢を修正した物品を収納搬送制御の実行により自動倉庫に入庫することで、自動倉庫に入庫される物品の姿勢を適正な姿勢とすることができる。このように、本構成によれば、コンベヤ装置によって搬送している物品の姿勢が適正でない場合があっても、物品の搬送を停止することを避けることができる。また、適正な姿勢でない物品が自動倉庫に入庫されることも避けることができる。
【0008】
上記に鑑みた、別の物品収納設備の特徴構成は、物品を収納する自動倉庫と、前記自動倉庫に向けて物品を搬送するコンベヤ装置と、を備え、前記コンベヤ装置は、第1コンベヤと、上下方向に昇降可能な第2コンベヤと、上下方向に並ぶ複数の第3コンベヤと、を有し、前記第2コンベヤは、前記第1コンベヤから受け取った物品を前記複数の第3コンベヤから選択した1つの対象第3コンベヤに渡すように物品を搬送し、前記対象第3コンベヤは、前記第2コンベヤから受け取った物品を前記自動倉庫に向けて搬送し、
前記第2コンベヤにおける物品を支持する支持領域を上方側から撮像する撮像装置と、前記撮像装置の撮像情報に基づいて前記コンベヤ装置を制御する制御装置と、を更に備え、前記制御装置は、前記撮像装置の撮像情報に基づいて前記支持領域に存在する物品の姿勢が適正か否かを判別する姿勢判別制御を実行すると共に、前記姿勢判別制御において物品の姿勢が適正と判別した場合に、前記第2コンベヤ上の物品を前記対象第3コンベヤに搬送する収納搬送制御を実行し、前記姿勢判別制御において物品の姿勢が適正ではないと判別した場合に、前記第2コンベヤ上の物品の姿勢を修正する姿勢修正制御を実行し、前記姿勢修正制御は、前記第2コンベヤ上の物品を移動させて当該物品の一部を前記第1コンベヤ又は前記第3コンベヤに載せた状態で、前記第2コンベヤと前記第1コンベヤ又は前記第3コンベヤとの搬送速度を異ならせる制御、又は、前記第2コンベヤが複数のコンベヤユニットを備えている場合において、前記第2コンベヤ上の物品を複数のコンベヤユニットに跨らせた状態で、当該複数のコンベヤユニットの搬送速度を異ならせる制御である。
【0009】
この特徴構成によれば、第2コンベヤの支持領域に搬送された物品について、姿勢判別制御によって適正な姿勢と判別した場合は、収納搬送制御を実行することで、第3コンベヤに搬送される。この第3コンベヤに搬送された物品は自動倉庫に向けて搬送されて自動倉庫に入庫される。そして、このように自動倉庫に入庫される物品の姿勢は適正な姿勢であるため、第3コンベヤから自動倉庫に物品が適切に渡されると共に自動倉庫において物品を適切に搬送することができる。
これに対して、第2コンベヤの支持領域に搬送された物品について、姿勢判別制御によって適正な姿勢ではないと判別した場合に、姿勢修正制御を実行する。姿勢修正制御を実行した場合は、第2コンベヤ上の物品の姿勢を適正な姿勢に修正することができる。そのため、姿勢修正制御によって姿勢を修正した物品を収納搬送制御の実行により自動倉庫に入庫することで、自動倉庫に入庫される物品の姿勢を適正な姿勢とすることができる。このように、本構成によれば、コンベヤ装置によって搬送している物品の姿勢が適正でない場合があっても、物品の搬送を停止することを避けることができる。また、適正な姿勢でない物品が自動倉庫に入庫されることも避けることができる。
ここで、第2コンベヤの支持領域に存在する物品の姿勢が適正でない場合として、例えば、第1コンベヤから第2コンベヤに2つの物品(以下、第1物品と第2物品と称する)が纏まって搬送されたために、第2コンベヤ上にある物品が実際には第1物品と第2物品とにより構成されている場合がある。このような場合には、次のような姿勢修正制御を実行することで、物品の姿勢を修正することができる。つまり、第2コンベヤ上の物品を移動させて当該物品の一部(第1物品)を第1コンベヤ又は第3コンベヤに載せ、当該物品の残り一部(第2物品)を第2コンベヤに載せた状態で、第2コンベヤと第1コンベヤ又は第3コンベヤとの搬送速度を異ならせることで、第1物品と第2物品とを分離させることができる。また、第2コンベヤが複数のコンベヤユニットを備えている場合には、第2コンベヤ上の物品を移動させて当該物品の一部(第1物品)と物品の残り一部(第2物品)とを異なるコンベヤユニットに載せた状態で、これらのコンベヤユニットの搬送速度を異ならせることで、第1物品と第2物品とを分離させることができる。本構成によれば、このような姿勢修正制御を実行することで、物品の姿勢を適切に修正することができる。なお、2つのコンベヤ又はコンベヤユニットの「搬送速度を異ならせる」ことには、同じ搬送方向で速度を異ならせる他に、搬送方向自体を異ならせる(搬送速度の絶対値は同じでも異なっていても良い)ことや、2つのコンベヤ又はコンベヤユニットの一方を停止させ、他方のみを動作させることも含まれる。
【0010】
上記に鑑みた、更に別の物品収納設備の特徴構成は、物品を収納する自動倉庫と、前記自動倉庫に向けて物品を搬送するコンベヤ装置と、を備え、前記コンベヤ装置は、第1コンベヤと、上下方向に昇降可能な第2コンベヤと、上下方向に並ぶ複数の第3コンベヤと、を有し、前記第2コンベヤは、前記第1コンベヤから受け取った物品を前記複数の第3コンベヤから選択した1つの対象第3コンベヤに渡すように物品を搬送し、前記対象第3コンベヤは、前記第2コンベヤから受け取った物品を前記自動倉庫に向けて搬送し、
前記第2コンベヤにおける物品を支持する支持領域を上方側から撮像する撮像装置と、前記撮像装置の撮像情報に基づいて前記コンベヤ装置を制御する制御装置と、を更に備え、前記制御装置は、前記撮像装置の撮像情報に基づいて前記支持領域に存在する物品の姿勢が適正か否かを判別する姿勢判別制御を実行すると共に、前記姿勢判別制御において物品の姿勢が適正と判別した場合に、前記第2コンベヤ上の物品を前記対象第3コンベヤに搬送する収納搬送制御を実行し、前記姿勢判別制御において物品の姿勢が適正ではないと判別した場合は、前記第2コンベヤ上の物品を前記自動倉庫以外の払出箇所に払い出す払出制御、又は、前記第2コンベヤ上の物品の姿勢を修正する姿勢修正制御を実行し、前記第2コンベヤは、支柱に沿って昇降すると共に被検出体を備え、前記撮像装置は、前記第2コンベヤの昇降移動範囲より上方に、前記支柱に対する位置が固定された状態で設置され、前記被検出体は、上下方向視で前記第2コンベヤの周縁部に位置し、且つ、前記撮像装置により撮像される撮像画像中において前記支柱の延長線上に位置するように配置され、前記制御装置は、前記姿勢判別制御において、前記撮像画像中における前記支柱の位置に基づいてその支柱の延長線上に存在する前記被検出体を認識し、その認識した前記被検出体の位置に基づいて前記支持領域に対応する検出エリアを設定し、前記検出エリア内における物品の姿勢を判別する。
【0011】
この特徴構成によれば、第2コンベヤの支持領域に搬送された物品について、姿勢判別制御によって適正な姿勢と判別した場合は、収納搬送制御を実行することで、第3コンベヤに搬送される。この第3コンベヤに搬送された物品は自動倉庫に向けて搬送されて自動倉庫に入庫される。そして、このように自動倉庫に入庫される物品の姿勢は適正な姿勢であるため、第3コンベヤから自動倉庫に物品が適切に渡されると共に自動倉庫において物品を適切に搬送することができる。
これに対して、第2コンベヤの支持領域に搬送された物品について、姿勢判別制御によって適正な姿勢ではないと判別した場合は、払出制御又は姿勢修正制御を実行する。払出制御を実行した場合は、第2コンベヤ上の物品は自動倉庫には入庫されずに払出箇所に払い出される。そのため、適正な姿勢でない物品が自動倉庫に入庫されることを回避できる。また、姿勢修正制御を実行した場合は、第2コンベヤ上の物品の姿勢を適正な姿勢に修正することができる。そのため、姿勢修正制御によって姿勢を修正した物品を収納搬送制御の実行により自動倉庫に入庫することで、自動倉庫に入庫される物品の姿勢を適正な姿勢とすることができる。このように、本構成によれば、コンベヤ装置によって搬送している物品の姿勢が適正でない場合があっても、物品の搬送を停止することを避けることができる。また、適正な姿勢でない物品が自動倉庫に入庫されることも避けることができる。
更に、この特徴構成によれば、撮像装置は、第2コンベヤの昇降移動範囲より上方にあるため、第2コンベヤが昇降する場合に撮像装置が邪魔になり難い。また、被検出体は、撮像画像中において支柱の延長線上に位置するように配置されているため、撮像画像中において支柱の位置を基準とすることで被検出体を認識する精度を高めることができ、姿勢判別制御において検出エリアの設定及び物品の姿勢の判別をより高精度に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第1の実施形態における物品収納設備の斜視図
【
図2】第1の実施形態における物品収納設備の側面図
【
図4】第1の実施形態における適正な姿勢の物品を撮像した撮像装置の撮像画像を示す図
【
図5】第1の実施形態における適正でない姿勢の物品を撮像した撮像装置の撮像画像を示す図
【
図6】第1の実施形態における制御装置の制御フローチャート
【
図7】第2の実施形態における姿勢修正制御の作用図
【
図8】第2の実施形態における姿勢修正制御の作用図
【
図9】第2の実施形態における姿勢修正制御の作用図
【
図10】第2の実施形態における制御装置の制御フローチャート
【発明を実施するための形態】
【0013】
1.第1の実施形態
物品収納設備の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、物品収納設備は、物品Wを収納する自動倉庫1と、自動倉庫1に入庫する物品Wを搬送する入庫用コンベヤ装置2と、自動倉庫1から出庫された物品Wを搬送する出庫用コンベヤ装置3と、を備えている。尚、入庫用コンベヤ装置2が、自動倉庫1に向けて物品Wを搬送するコンベヤ装置に相当する。また、本実施形態では、物品Wは、上下方向Z視で矩形状に形成されている。
【0014】
以下、物品収納設備について説明を加えるが、上下方向Z視で自動倉庫1と入庫用コンベヤ装置2や出庫用コンベヤ装置3とが並ぶ方向を第1方向Xとし、第1方向Xの一方側を第1方向第1側X1とし、その反対側を第1方向第2側X2として説明する。本実施形態では、第1方向Xにおいて入庫用コンベヤ装置2や出庫用コンベヤ装置3に対して自動倉庫1が存在する側を第1方向第1側X1とし、その反対側を第1方向第2側X2としている。また、上下方向Z視で第1方向Xと直交する方向を第2方向Yとし、第2方向Yの一方側を第2方向第1側Y1とし、その反対側を第2方向第2側Y2として説明する。本実施形態では、第2方向Yにおいて入庫用コンベヤ装置2に対して出庫用コンベヤ装置3が存在する側を第2方向第1側Y1とし、その反対側を第2方向第2側Y2としている。
【0015】
1-1.自動倉庫
図1及び
図2に示すように、自動倉庫1は、上下方向Zに並ぶ状態で設置された複数段(本実施形態では6段)の収納棚6と、第1方向Xに沿って走行する複数の物品搬送車7と、を備えている。収納棚6は、第2方向Yに間隔を空けて並ぶ状態で一対備えられており、この一対の収納棚6が、各段の夫々に設置されている。物品搬送車7は、収納棚6が備えられている各段の夫々に対して設置されており、第2方向Yに並ぶ一対の収納棚6の間を第1方向Xに沿って走行する。
【0016】
物品搬送車7は、第1方向Xに沿って走行する走行台車8と、この走行台車8に支持されて物品Wを移載する移載装置9と、を備えている。物品搬送車7は、走行台車8の走行と移載装置9の移載とにより、第3コンベヤ13から収納棚6に物品Wを1個ずつ搬送し、収納棚6から第7コンベヤ23に物品Wを1個ずつ搬送するように構成されている。
【0017】
1-2.入庫用コンベヤ装置
図1及び
図2に示すように、入庫用コンベヤ装置2は、第1コンベヤ11と、上下方向Zに昇降可能な第2コンベヤ12と、上下方向Zに並ぶ複数の第3コンベヤ13と、第1コンベヤ11と上下方向Zに重なる第4コンベヤ14と、を有している。第2コンベヤ12は、第1コンベヤ11及び第4コンベヤ14に対して第1方向第1側X1に設置されており、第3コンベヤ13は、第2コンベヤ12に対して第1方向第1側X1に設置されている。本実施形態では、第1コンベヤ11、複数の第3コンベヤ13、及び第4コンベヤ14はローラコンベヤにより構成されており、第2コンベヤ12は、ベルトコンベヤにより構成されている。
【0018】
入庫用コンベヤ装置2は、物品Wを自動倉庫1に入庫する場合は、第2コンベヤ12を第1コンベヤ11に対応する高さに昇降させた状態で、第1コンベヤ11から第2コンベヤ12に物品Wを搬送する。その後、第2コンベヤ12を複数の第3コンベヤ13から選択した1つの対象第3コンベヤ13Aに対応する高さに昇降させた状態で、第2コンベヤ12から対象第3コンベヤ13Aに搬送する。この対象第3コンベヤ13Aに搬送された物品Wは、物品搬送車7により自動倉庫1に入庫されて収納棚6に収納される。尚、
図2に示す例では、複数の第3コンベヤ13の内の最も下段に位置する第3コンベヤ13を対象第3コンベヤ13Aとして選択している。
【0019】
入庫用コンベヤ装置2は、第2コンベヤ12に搬送した物品Wの姿勢が適正でない場合は、第2コンベヤ12から対象第3コンベヤ13Aに搬送するのではなく、第2コンベヤ12を第4コンベヤ14に対応する高さに昇降させた状態で、第2コンベヤ12から第4コンベヤ14に搬送する。第4コンベヤ14は払出箇所Pに設置されており、姿勢が適正でない物品Wは、自動倉庫1には入庫されずに払出箇所Pに払い出される。
【0020】
第2コンベヤ12は、昇降用モータ16の駆動により、昇降マスト17に沿って昇降するように構成されており、第1コンベヤ11、複数の第3コンベヤ13、及び第4コンベヤ14の夫々に対応する高さに昇降可能である。第2コンベヤ12は、第1コンベヤ11から受け取った物品Wを対象第3コンベヤ13A又は第4コンベヤ14に渡すように物品Wを搬送する。対象第3コンベヤ13Aは、第2コンベヤ12から受け取った物品Wを自動倉庫1に向けて搬送する。
【0021】
第2コンベヤ12は、物品Wを搬送するコンベヤユニットUを複数備えている。本実施形態では、第2コンベヤ12は、上流側コンベヤユニットU1と、この上流側コンベヤユニットU1に対して第1方向第1側X1に設置された下流側コンベヤユニットU2と、の2つのコンベヤユニットUを備えている。第2コンベヤ12における物品Wを支持する支持領域Sは、上下方向視で矩形状に形成されている。この支持領域Sは、上流側コンベヤユニットU1における物品Wを支持する第1支持領域S1と、下流側コンベヤユニットU2における物品Wを支持する第2支持領域S2と、を含んでいる。
【0022】
第2コンベヤ12は、第1被検出体T1と第2被検出体T2とを備えている。第1被検出体T1及び第2被検出体T2は、第2コンベヤ12の周縁部に位置している。第1被検出体T1は、支持領域Sの4つの隅部Cの内の1つである第1隅部C1を含む第1隅部領域E1に配置されている。第2被検出体T2は、支持領域Sの4つの隅部Cの内の第1隅部C1の対角に存在する第2隅部C2を含む第2隅部領域E2に配置されている。本実施形態では、支持領域Sにおける第1方向第1側X1で且つ第2方向第1側Y1に位置する隅部Cを第1隅部C1とし、支持領域Sにおける第1方向第2側X2で且つ第2方向第2側Y2に位置する隅部Cを第2隅部C2としている。そして、第1隅部領域E1における、第1隅部C1に対して第2方向第1側Y1に隣接する位置に第1被検出体T1が設置されている。つまり、第1被検出体T1は、第2コンベヤ12の第1方向第1側X1の端部で且つ第2方向第1側Y1の端部に隣接して配置されている。また、第2隅部領域E2における、第2隅部C2に対して第2方向第2側Y2に隣接する位置に第2被検出体T2が設置されている。つまり、第2被検出体T2は、第2コンベヤ12の第1方向第2側X2の端部で且つ第2方向第2側Y2の端部に隣接して配置されている。第1隅部領域E1には、撮像画像中における支柱18Aと第2コンベヤ12との接続部分が含まれている。
【0023】
複数の第3コンベヤ13は、複数本のコンベヤ支柱18に支持されており、この複数本のコンベヤ支柱18の内の1本が、後述する姿勢判別制御において使用する支柱18Aとなっている。本実施形態では、複数の第3コンベヤ13は、上下方向Z視で4隅の夫々にコンベヤ支柱18が連結されており、4本のコンベヤ支柱18に支持されている。そして、この4本のコンベヤ支柱18のうちの、複数の第3コンベヤ13の第1方向第2側X2の端部で且つ第2方向第1側Y1の端部に位置する隅に連結されているコンベヤ支柱18が、支柱18Aに相当する。支柱18Aと昇降マスト17とは、いずれも上下方向Zに沿って設置されており、昇降マスト17に沿って昇降する第2コンベヤ12は、支柱18Aに沿って昇降するとも言える。
【0024】
1-3.出庫用コンベヤ装置
図1に示すように、出庫用コンベヤ装置3は、第5コンベヤ21と、上下方向Zに昇降可能な第6コンベヤ22と、上下方向Zに並ぶ複数の第7コンベヤ23と、を有している。第6コンベヤ22は、第5コンベヤ21に対して第1方向第1側X1に設置されており、第7コンベヤ23は、第6コンベヤ22に対して第1方向第1側X1に設置されている。本実施形態では、第5コンベヤ21及び複数の第7コンベヤ23はローラコンベヤにより構成されており、第6コンベヤ22は、ベルトコンベヤにより構成されている。
【0025】
自動倉庫1から物品Wを出庫する場合には、当該自動倉庫1から複数の第7コンベヤ23のいずれかに物品Wが出庫され、出庫用コンベヤ装置3は、物品Wが出庫された第7コンベヤ23に対応する高さに第6コンベヤ22を昇降させた状態で、物品Wが出庫された第7コンベヤ23から第6コンベヤ22に物品Wを搬送する。その後、第6コンベヤ22を第5コンベヤ21に対応する高さに昇降させた状態で、物品Wを第6コンベヤ22から第5コンベヤ21に搬送する。
【0026】
1-4.撮像装置
物品収納設備は、第2コンベヤ12における物品Wを支持する支持領域Sを上方側から撮像する撮像装置26と、自動倉庫1、入庫用コンベヤ装置2、及び出庫用コンベヤ装置3を制御する制御装置Hと、を備えている。制御装置Hは、撮像装置26の撮像情報に基づいて入庫用コンベヤ装置2を制御する。
【0027】
撮像装置26は、第2コンベヤ12の昇降移動範囲より上方に、支柱18Aに対する位置が固定された状態で設置されている。本実施形態では、支柱18Aに対する位置が相対的に固定された昇降マスト17に撮像装置26が固定されている。
【0028】
撮像装置26は、撮像方向が真下を向くように設置されている。
図4及び
図5に示すように、撮像装置26は、その撮像範囲内に、第2コンベヤ12の支持領域Sの全体、並びに、第1被検出体T1及び第2被検出体T2が含まれるように設置されている。また、撮像装置26は、その撮像範囲に、支柱18Aの少なくとも一部が撮像されるように設置されている。本実施形態では、第2コンベヤ12が第1コンベヤ11に対応する高さにある状態で、撮像装置26の撮像範囲内に、第2コンベヤ12の支持領域Sの全体、第1被検出体T1及び第2被検出体T2、並びに、支柱18Aの一部が撮像されるように、撮像装置26が設置されている。尚、第2コンベヤ12が昇降移動範囲も最上位置にある状態では、第2コンベヤ12の支持領域Sの全体、第1被検出体T1及び第2被検出体T2、の内の少なくとも一部が、撮像装置26の撮像範囲内から外れていても良い。
【0029】
撮像装置26により撮像される撮像画像中において、支柱18Aの延長線L上に第1被検出体T1が位置している。換言すれば、第1被検出体T1は、撮像装置26により撮像される撮像画像中において支柱18Aの延長線L上に位置するように配置されている。
【0030】
1-5.制御装置
図6のフローチャートに示すように、制御装置Hは、支持領域Sに物品Wを搬送する領域搬送制御を実行(S1)し、撮像装置26の撮像情報に基づいて支持領域Sに存在する物品Wの姿勢が適正か否かを判別する姿勢判別制御を実行する(S2)。そして、制御装置Hは、姿勢判別制御において物品Wの姿勢が適正と判別した場合に(S3:Yes)、第2コンベヤ12上の物品Wを対象第3コンベヤ13Aに搬送する収納搬送制御を実行し(S4)、姿勢判別制御において物品Wの姿勢が適正ではないと判別した場合は(S3:No)、第2コンベヤ12上の物品Wを自動倉庫1以外の払出箇所Pに払い出す払出制御を実行する(S5)。
【0031】
領域搬送制御は、1つ又は2つの物品Wを支持領域Sに搬送するように、第1コンベヤ11及び第2コンベヤ12を駆動する制御である。領域搬送制御では、1つの物品Wを支持領域Sに搬送する場合は、第2コンベヤ12を第1コンベヤ11に対応する位置に昇降させた状態で、1つの物品Wを第2支持領域S2に搬送するように、第1コンベヤ11及び第2コンベヤ12を制御する。また、領域搬送制御では、2つの物品Wを支持領域Sに搬送する場合は、第2コンベヤ12を第1コンベヤ11に対応する位置に昇降させた状態で、例えば
図4に示すように、2つの物品Wの内の第1方向第1側X1の物品Wを第2支持領域S2に搬送し、2つの物品Wの内の第1方向第2側X2の物品Wを第1支持領域S1に搬送するように、第1コンベヤ11及び第2コンベヤ12を制御する。
【0032】
姿勢判別制御は、支持領域Sにある物品Wの姿勢が自動倉庫1に収納するのに適した適正な姿勢か否かを判別する制御である。本実施形態では、姿勢判別制御において、制御装置Hは、例えば
図4に示すように、第1支持領域S1及び第2支持領域S2の夫々において、物品Wが1つのみ存在している場合は、物品Wの姿勢が適正と判別する。一方、制御装置Hは、例えば
図5に示すように、第1支持領域S1及び第2支持領域S2の少なくとも一方において、複数の物品Wが纏まって搬送されたこと等によって複数の物品Wが一つの支持領域S1、S2内に存在している場合は、物品Wの姿勢が適正ではないと判別する。
【0033】
図5に示すように、姿勢判別制御では、まず、撮像画像中における支柱18Aの位置を認識し、当該撮像画像中において、当該認識した支柱18Aの延長線L上に存在する第1被検出体T1を認識する。そして、認識した第1被検出体T1の位置から、予め設定された設定方向Aに存在する第2被検出体T2を認識する。ここで、設定方向Aは、第1被検出体T1と第2被検出体T2との位置関係に基づいて予め設定された方向である。例えば、設定方向Aは、支柱18Aの延長線Lの方向に対する角度として設定されると好適である。次に、認識した第1被検出体T1の位置及び第2被検出体T2の位置に基づいて、支持領域Sに対応する検出エリアDを設定する。本実施形態では、認識した第1被検出体T1の位置及び第2被検出体T2の位置に基づいて、これらの位置が対角となる矩形状の領域を検出エリアDに設定する。
【0034】
そして、姿勢判別制御では、検出エリアD内における物品Wの姿勢を判別する。具体的には、姿勢判別性制御では、検出エリアD内に存在する物品Wの輪郭Bを検出し、この検出した物品Wの輪郭Bに基づいて検出エリアD内における物品Wの姿勢を判別する。本実施形態では、検出エリアDにおける第1支持領域S1に対応する第1エリアに存在する物品Wの輪郭Bと、検出エリアDにおける第2支持領域S2に対応する第2エリアに存在する物品Wの輪郭Bと、を各別に検出する。
【0035】
そして、本実施形態では、物品Wの輪郭Bの頂点の数が4の場合は、その物品Wの姿勢は適正と判断し、物品Wの輪郭Bの頂点の数が4以外の場合は、その物品Wの姿勢は適正ではないと判断する。
図5に示す状態では、検出エリアDにおける第1支持領域S1(
図4参照)に対応する第1エリアに存在する物品Wの輪郭Bの頂点の数は4であるため、このエリアに存在する物品Wの姿勢は適正と判別する。これに対して、検出エリアDにおける第2支持領域S2(
図4参照)に対応する第2エリアに存在する物品Wの輪郭Bの頂点の数は8であるため、このエリアに存在する物品Wの姿勢は適正ではないと判別する。
【0036】
収納搬送制御は、検出エリアDに存在する物品Wの姿勢が適正な場合に実行する制御である。収納搬送制御では、第2コンベヤ12を対象第3コンベヤ13Aに対応する位置に昇降させた状態で、第2コンベヤ12上の物品Wを対象第3コンベヤ13Aに搬送するように、第2コンベヤ12及び対象第3コンベヤ13Aを制御する。
【0037】
払出制御は、検出エリアDに存在する物品Wが適正でない場合に実行する制御である。
払出制御では、第2コンベヤ12を第4コンベヤ14に対応する位置に昇降させた状態で、第2コンベヤ12上の物品Wを第4コンベヤ14に搬送するように、第2コンベヤ12及び第4コンベヤ14を制御する。
【0038】
以上のように、第2コンベヤ12の支持領域Sに搬送された物品Wについて、姿勢判別制御によって適正な姿勢と判別した場合は、収納搬送制御を実行することで、第3コンベヤ13に搬送する。この第3コンベヤ13に搬送した物品Wは自動倉庫1に向けて搬送されて自動倉庫1に入庫される。これに対して、支持領域Sに搬送された物品Wについて、姿勢判別制御によって適正な姿勢ではないと判別した場合は、払出制御を実行することで、第2コンベヤ12上の物品Wは自動倉庫1には入庫されずに払出箇所P(
図1参照)に払い出される。
【0039】
2.第2の実施形態
次に、物品収納設備の第二の実施形態について、
図7から
図10を用いて説明する。本実施形態では、制御装置Hが払出制御に代えて姿勢修正制御を実行する点で、上記第1の実施形態とは異なる。以下では、本実施形態に係る制御装置Hの制御について、上記第1の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第1の実施形態と同様とする。
【0040】
2-1.制御装置
図10のフローチャートに示すように、制御装置Hは、支持領域Sに物品Wを搬送する領域搬送制御(S11)を実行し、撮像装置26の撮像情報に基づいて支持領域Sに存在する物品Wの姿勢が適正か否かを判別する姿勢判別制御を実行する(S12)。また、制御装置Hは、姿勢判別制御において物品Wの姿勢が適正と判別した場合に(S13:Yes)、第2コンベヤ12上の物品Wを対象第3コンベヤ13Aに搬送する収納搬送制御を実行し(S14)、姿勢判別制御において物品Wの姿勢が適正ではないと判別した場合は(S13:No)、第2コンベヤ12上の物品Wの姿勢を修正する姿勢修正制御を実行して物品Wの姿勢を修正した後(S15)、収納搬送制御を実行する(S14)。
【0041】
姿勢修正制御は、第2コンベヤ12上の物品Wを複数のコンベヤユニットUに跨らせた状態で、複数のコンベヤユニットUの搬送速度を異ならせる制御である。姿勢修正制御では、例えば、下流側コンベヤユニットU2上の物品Wの姿勢は適正であるものの、上流側コンベヤユニットU1上の物品Wの姿勢は適正ではない場合(
図7参照)は、まず、下流側コンベヤユニットU2上の物品Wを対象第3コンベヤ13Aに搬送する。そして、上流側コンベヤユニットU1上の物品W(実際には第1物品W1と第2物品W2との2つの物品W)を、
図8に示すように、第1物品W1は下流側コンベヤユニットU2に載り、第2物品W2は上流側コンベヤユニットU1に載るようにして、複数のコンベヤユニットUに物品Wを跨らせた状態で、複数のコンベヤユニットUの搬送速度を異ならせる。本実施形態では、
図8及び
図9に示すように、上流側コンベヤユニットU1を停止させた状態で、下流側コンベヤユニットU2を第1方向第1側X1に搬送するように作動させるようにして、上流側コンベヤユニットU1と下流側コンベヤユニットU2との搬送速度を異ならせている。これにより、纏まって搬送されてきた第1物品W1と第2物品W2とを分離する。このようにして、姿勢修正制御では、第2コンベヤ12の上流側コンベヤユニットU1上の物品Wの姿勢を修正する。
【0042】
また、姿勢修正制御では、上流側コンベヤユニットU1上の物品Wの姿勢は適正であるものの、下流側コンベヤユニットU2上の物品Wの姿勢は適正ではないと判別した場合は、下流側コンベヤユニットU2上の物品Wを第2コンベヤ12の下流側コンベヤユニットU2と第3コンベヤ13とに跨らせた状態で、下流側コンベヤユニットU2と第3コンベヤ13との搬送速度を異ならせる。本実施形態では、下流側コンベヤユニットU2を停止させた状態で、第3コンベヤ13を第1方向第1側X1に物品Wを搬送するように作動させるようにして、下流側コンベヤユニットU2と第3コンベヤ13との搬送速度を異ならせている。これにより、上記と同様、纏まって搬送されてきた第1物品W1と第2物品W2とを分離する。このようにして、姿勢修正制御では、第2コンベヤ12の下流側コンベヤユニットU2上の物品の姿勢を修正する。
【0043】
以上のように、支持領域Sに搬送された物品Wについて、姿勢判別制御によって適正な姿勢ではないと判別した場合は、姿勢修正制御を実行することで第2コンベヤ12上の物品Wの姿勢を適正な姿勢に修正することができる。そして、姿勢修正制御によって姿勢を修正した物品Wを収納搬送制御の実行により自動倉庫1に入庫することで、自動倉庫1に入庫される物品Wの姿勢を適正な姿勢とすることができる。
【0044】
3.その他の実施形態
次に、物品収納設備のその他の実施形態について説明する。
【0045】
(1)上記実施形態では、昇降マスト17に撮像装置26を固定することで、撮像装置26の支柱18Aに対する位置を固定したが、昇降マスト17以外の箇所に撮像装置26を固定することで、撮像装置26の支柱18Aに対する位置を固定してもよい。例えば、撮像装置26を、コンベヤ支柱18や第3コンベヤ13に固定してもよい。また、撮像装置26の支柱18Aに対する位置を固定しない構成としてもよい。例えば、撮像装置26を、第2コンベヤ12に固定することで第2コンベヤ12と一体的に昇降するようにしてもよい。
【0046】
(2)上記実施形態では、実際には2つの物品Wが纏まっている物品Wを、適正な姿勢でない物品Wとしたが、予め設定された設定姿勢から設定角度以上傾いている物品Wを適正な姿勢でない物品Wとしてもよい。
【0047】
(3)上記第2の実施形態では、姿勢修正制御を、第2コンベヤ12上の物品Wを、第2コンベヤ12と第3コンベヤ13とに跨らせた状態で、第2コンベヤ12と第3コンベヤ13との搬送速度を異ならせる、又は、第2コンベヤ12上の物品Wを、複数のコンベヤユニットUに跨らせた状態で、複数のコンベヤユニットUの搬送速度を異ならせる制御としたが、姿勢修正制御の制御内容は適宜変更してもよい。具体的には、例えば、姿勢修正制御を、第2コンベヤ12上の物品Wを、第1コンベヤ11と第2コンベヤ12とに跨らせた状態で、第1コンベヤ11と第2コンベヤ12との搬送速度を異ならせる制御としてもよい。また、その他の実施形態(2)のように、設定角度以上傾いている物品Wを適正な姿勢でない物品Wとした場合に、第2方向Yから物品Wを押圧する押圧装置によって物品Wを押圧することで、物品Wの姿勢を修正してもよい。
【0048】
(4)上記第2の実施形態では、物品Wが跨る一対のコンベヤの内の一方のコンベヤを第1方向第1側X1に物品Wを搬送するように作動させ、他方のコンベヤを停止させることで、これらのコンベヤの搬送速度を異ならせた。しかし、一方のコンベヤを第1方向第1側X1に物品Wを搬送するように作動させ、他方のコンベヤを第1方向第2側X2に物品Wを搬送するように作動させて、これらのコンベヤの搬送速度を異ならせてもよい。また、一方のコンベヤが他方のコンベヤに比べて搬送速度が速い状態で、一対のコンベヤの双方を第1方向第1側X1に物品Wを搬送するように作動させて、これらのコンベヤの搬送速度を異ならせてもよい。
【0049】
(5)上記実施形態では、第1被検出体T1の位置及び第2被検出体T2の位置に基づいて、検出エリアDを設定した。しかし、第1被検出体T1の位置及び第2被検出体T2の位置のうちの第1被検出体T1の位置のみに基づいて検出エリアDを設定してもよい。例えば、撮像画像から第2コンベヤ12の高さを判別し、第1被検出体T1の位置と第2コンベヤ12の高さ情報とに基づいて、検出エリアDを設定してもよい。また、第1被検出体T1の位置及び第2被検出体T2の位置を用いずに、第2コンベヤ12の支持領域Sを認識して検出エリアDを設定してもよい。
【0050】
(6)上記第2の実施形態では、制御装置Hが払出制御に代えて姿勢修正制御を実行したが、制御装置Hが、払出制御と姿勢修正制御との双方を実行してもよい。例えば、姿勢修正制御を実行した後に姿勢判別制御を実行し、姿勢判別制御において物品Wの姿勢が適正と判別した場合は、収納搬送制御を実行し、姿勢判別制御において物品Wの姿勢が適正ではないと判別した場合は、払出制御を実行するようにしてもよい。また、姿勢判別制御において物品Wの姿勢が適正ではないと判別した場合に、再度、修正制御を実行するようにしてもよい。この場合、姿勢修正制御と姿勢判別制御とを設定回(例えば3回)繰り返し実行しても、姿勢判別制御において物品Wの姿勢が適正ではないと判別した場合に、払出制御を実行するとよい。
【0051】
(7)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0052】
4.上記実施形態の概要
以下、上記において説明した物品収納設備の概要について説明する。
【0053】
物品収納設備は、物品を収納する自動倉庫と、前記自動倉庫に向けて物品を搬送するコンベヤ装置と、を備え、前記コンベヤ装置は、第1コンベヤと、上下方向に昇降可能な第2コンベヤと、上下方向に並ぶ複数の第3コンベヤと、を有し、前記第2コンベヤは、前記第1コンベヤから受け取った物品を前記複数の第3コンベヤから選択した1つの対象第3コンベヤに渡すように物品を搬送し、前記対象第3コンベヤは、前記第2コンベヤから受け取った物品を前記自動倉庫に向けて搬送し、前記第2コンベヤにおける物品を支持する支持領域を上方側から撮像する撮像装置と、前記撮像装置の撮像情報に基づいて前記コンベヤ装置を制御する制御装置と、を更に備え、前記制御装置は、前記撮像装置の撮像情報に基づいて前記支持領域に存在する物品の姿勢が適正か否かを判別する姿勢判別制御を実行すると共に、前記姿勢判別制御において物品の姿勢が適正と判別した場合に、前記第2コンベヤ上の物品を前記対象第3コンベヤに搬送する収納搬送制御を実行し、前記姿勢判別制御において物品の姿勢が適正ではないと判別した場合は、前記第2コンベヤ上の物品を前記自動倉庫以外の払出箇所に払い出す払出制御、又は、前記第2コンベヤ上の物品の姿勢を修正する姿勢修正制御を実行する。
【0054】
この構成によれば、第2コンベヤの支持領域に搬送された物品について、姿勢判別制御によって適正な姿勢と判別した場合は、収納搬送制御を実行することで、第3コンベヤに搬送される。この第3コンベヤに搬送された物品は自動倉庫に向けて搬送されて自動倉庫に入庫される。そして、このように自動倉庫に入庫される物品の姿勢は適正な姿勢であるため、第3コンベヤから自動倉庫に物品が適切に渡されると共に自動倉庫において物品を適切に搬送することができる。
これに対して、第2コンベヤの支持領域に搬送された物品について、姿勢判別制御によって適正な姿勢ではないと判別した場合は、払出制御又は姿勢修正制御を実行する。払出制御を実行した場合は、第2コンベヤ上の物品は自動倉庫には入庫されずに払出箇所に払い出される。そのため、適正な姿勢でない物品が自動倉庫に入庫されることを回避できる。また、姿勢修正制御を実行した場合は、第2コンベヤ上の物品の姿勢を適正な姿勢に修正することができる。そのため、姿勢修正制御によって姿勢を修正した物品を収納搬送制御の実行により自動倉庫に入庫することで、自動倉庫に入庫される物品の姿勢を適正な姿勢とすることができる。このように、本構成によれば、コンベヤ装置によって搬送している物品の姿勢が適正でない場合があっても、物品の搬送を停止することを避けることができる。また、適正な姿勢でない物品が自動倉庫に入庫されることも避けることができる。
【0055】
ここで、前記第2コンベヤは、支柱に沿って昇降すると共に被検出体を備え、前記撮像装置は、前記第2コンベヤの昇降移動範囲より上方に、前記支柱に対する位置が固定された状態で設置され、前記被検出体は、上下方向視で前記第2コンベヤの周縁部に位置し、且つ、前記撮像装置により撮像される撮像画像中において前記支柱の延長線上に位置するように配置され、前記制御装置は、前記姿勢判別制御において、前記撮像画像中における前記支柱の位置に基づいてその支柱の延長線上に存在する前記被検出体を認識し、その認識した前記被検出体の位置に基づいて前記支持領域に対応する検出エリアを設定し、前記検出エリア内における物品の姿勢を判別すると好適である。
【0056】
この構成によれば、撮像装置は、第2コンベヤの昇降移動範囲より上方にあるため、第2コンベヤが昇降する場合に撮像装置が邪魔になり難い。また、被検出体は、撮像画像中において支柱の延長線上に位置するように配置されているため、撮像画像中において支柱の位置を基準とすることで被検出体を認識する精度を高めることができ、姿勢判別制御において検出エリアの設定及び物品の姿勢の判別をより高精度に行うことができる。
【0057】
また、前記第2コンベヤは、前記被検出体である第1被検出体に加えて、第2被検出体を備え、前記制御装置は、認識した前記第1被検出体の位置から、予め設定された設定方向に存在する前記第2被検出体を認識し、認識した前記第1被検出体の位置及び前記第2被検出体の位置に基づいて、前記検出エリアを設定すると好適である。
【0058】
この構成によれば、撮像画像中において支柱の位置を基準として認識した第1被検出体の位置に基づいて、第2被検出体の位置も高精度に認識することができる。そのため、姿勢判別制御において、検出エリアの設定及び物品の姿勢の判別を更に高精度に行うことができる。
【0059】
また、前記第2コンベヤの前記支持領域は、上下方向視で矩形状に形成され、前記第1被検出体は、前記撮像画像中における前記支柱と前記第2コンベヤとの接続部分を含むと共に、前記支持領域の4つの隅部の内の1つである第1隅部を含む第1隅部領域に配置され、前記第2被検出体は、前記支持領域の4つの隅部の内の前記第1隅部の対角に存在する第2隅部を含む第2隅部領域に配置され、前記制御装置は、前記姿勢判別制御において、認識した前記第1被検出体の位置及び前記第2被検出体の位置に基づいて、これらの位置が対角となる矩形状の領域を前記検出エリアに設定すると好適である。
【0060】
この構成によれば、第1隅部領域に配置された第1被検出体と、第2隅部領域に配置された第2被検出体と、の位置に基づいて、これらの位置が対角となる矩形状の検出エリアを設定するため、撮像画像中の支持領域の大きさに応じた矩形状の検出エリアを適切に設定することができる。
【0061】
また、前記姿勢修正制御は、前記第2コンベヤ上の物品を移動させて当該物品の一部を前記第1コンベヤ又は前記第3コンベヤに載せた状態で、前記第2コンベヤと前記第1コンベヤ又は前記第3コンベヤとの搬送速度を異ならせる制御、又は、前記第2コンベヤが複数のコンベヤユニットを備えている場合において、前記第2コンベヤ上の物品を複数のコンベヤユニットに跨らせた状態で、当該複数のコンベヤユニットの搬送速度を異ならせる制御であると好適である。
【0062】
第2コンベヤの支持領域に存在する物品の姿勢が適正でない場合として、例えば、第1コンベヤから第2コンベヤに2つの物品(以下、第1物品と第2物品と称する)が纏まって搬送されたために、第2コンベヤ上にある物品が実際には第1物品と第2物品とにより構成されている場合がある。このような場合には、次のような姿勢修正制御を実行することで、物品の姿勢を修正することができる。つまり、第2コンベヤ上の物品を移動させて当該物品の一部(第1物品)を第1コンベヤ又は第3コンベヤに載せ、当該物品の残り一部(第2物品)を第2コンベヤに載せた状態で、第2コンベヤと第1コンベヤ又は第3コンベヤとの搬送速度を異ならせることで、第1物品と第2物品とを分離させることができる。また、第2コンベヤが複数のコンベヤユニットを備えている場合には、第2コンベヤ上の物品を移動させて当該物品の一部(第1物品)と物品の残り一部(第2物品)とを異なるコンベヤユニットに載せた状態で、これらのコンベヤユニットの搬送速度を異ならせることで、第1物品と第2物品とを分離させることができる。本構成によれば、このような姿勢修正制御を実行することで、物品の姿勢を適切に修正することができる。なお、2つのコンベヤ又はコンベヤユニットの「搬送速度を異ならせる」ことには、同じ搬送方向で速度を異ならせる他に、搬送方向自体を異ならせる(搬送速度の絶対値は同じでも異なっていても良い)ことや、2つのコンベヤ又はコンベヤユニットの一方を停止させ、他方のみを動作させることも含まれる。
【0063】
また、前記コンベヤ装置は、前記第2コンベヤから物品を受け取り可能な前記払出箇所に設置された第4コンベヤを更に有し、前記制御装置は、前記払出制御において、前記第2コンベヤから前記第4コンベヤに物品を搬送するように前記コンベヤ装置を制御すると好適である。
【0064】
この構成によれば、払出制御を実行した場合は、第2コンベヤ上の物品は自動倉庫には入庫されずに払出箇所に設置された第4コンベヤに払い出され、この第4コンベヤによって任意の箇所に搬送することができる。従って、適正な姿勢でない物品が自動倉庫に入庫されることを避けることができる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本開示に係る技術は、物品を収納する自動倉庫と、前記自動倉庫に向けて物品を搬送するコンベヤ装置と、を備えた物品収納設備に利用することができる。
【符号の説明】
【0066】
1:自動倉庫
2:入庫用コンベヤ装置(コンベヤ装置)
11:第1コンベヤ
12:第2コンベヤ
13:第3コンベヤ
13A:対象第3コンベヤ
14:第4コンベヤ
18A:支柱
26:撮像装置
C:隅部
C1:第1隅部
C2:第2隅部
D:検出エリア
S:支持領域
E1:第1隅部領域
E2:第2隅部領域
H:制御装置
P:払出箇所
T1:第1被検出体(被検出体)
T2:第2被検出体
W:物品
Z:上下方向