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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-03
(45)【発行日】2022-10-12
(54)【発明の名称】アニメーション編集プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 13/80 20110101AFI20221004BHJP
   G06F 3/0482 20130101ALI20221004BHJP
【FI】
G06T13/80 B
G06F3/0482
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019066964
(22)【出願日】2019-03-29
(65)【公開番号】P2020166589
(43)【公開日】2020-10-08
【審査請求日】2021-05-13
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [ウェブサイトの掲載日]平成30年4月16日 [ウェブサイトのアドレス]https://itunes.apple.com/jp/app/tapbehaiviortoolkit/id1355505502?mt=8
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [ウェブサイトの掲載日]平成30年7月4日 [ウェブサイトのアドレス]https://www.youtube.com/watch?v=iulLqjXl8Vw&feature=youtu.be
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [展示日]平成30年7月17日 [展示会名、開催場所]第12回キッズデザイン賞 審査会 中央区立産業会館(東京都中央区東日本橋2-22-4)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [ウェブサイトの掲載日]平成30年7月24日 [ウェブサイトのアドレス]http://www.jst.go.jp/tt/fair/ij2018/exhibitor/jss20180103.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [展示日]平成30年8月30日~8月31日 [展示会名、開催場所]イノベーション・ジャパン2018 ~大学見本市&ビジネスマッチング~ 東京ビッグサイト(東京都江東区有明3丁目11-1)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [ウェブサイトの掲載日]平成30年9月16日 [ウェブサイトのアドレス]https://no-maps.jp/event/other/jpw2018
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [公開日]平成30年10月28日 [公開場所]ジュニア・プログラミング・ワールド2018 with TEPIA 「デジタル絵本をつくろう!iPadで体験型ワークショップ」 札幌市産業振興センター(北海道札幌市白石区東札幌5条1丁目1-4)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [ウェブサイトの掲載日]平成31年1月7日 [ウェブサイトのアドレス]https://www.ssc.slp.or.jp/end/%E5%B9%B3%E6%88%9030%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E7%B5%82%E4%BA%86%E6%B8%88%E3%81%BF%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88/31137.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [公開日]平成31年2月16日 [公開場所]札幌市青少年科学館 ワークショップ「TapBehaviorでスクリーンを飛び出した体験をつくろう!」
(73)【特許権者】
【識別番号】509180566
【氏名又は名称】公立大学法人札幌市立大学
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】福田 大年
(72)【発明者】
【氏名】川名 宏和
【審査官】片岡 利延
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-062434(JP,A)
【文献】特開2001-051759(JP,A)
【文献】Adobe Systems Incorporated,ADOBE FLASH CS3 PROFESSIONAL ユーザガイド,[online],2007年,https://help.adobe.com/archive/ja_JP/flash/cs3/flash_cs3_help.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 13/80
G06F 3/0482
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポインティングデバイスが接続され又はこれを搭載していると共に、ディスプレイが接続され又はこれを搭載したコンピュータを、1又は複数の画像オブジェクトによるアニメーションを編集する装置として機能させるプログラムであって、
前記アニメーションが、前記画像オブジェクトのディスプレイ表示上の外観及び位置並びに当該画像オブジェクトに設定された効果音の少なくともいずれかに関する複数の属性の変化を対象としており、
前記ポインティングデバイスによる入力に基づいて前記属性としての位置が変更可能であるように前記画像オブジェクトを前記ディスプレイに表示させるオブジェクト表示手段、
前記属性の内容を前記画像オブジェクトごとに編集するためのメニュー項目画像を含んだ、前記属性の種類別に用意された複数のメニューセット画像のいずれかを、前記ディスプレイの画面に表示させると共に、前記ポインティングデバイスによるユーザ入力に基づいて、前記ディスプレイの画面に表示させる前記メニューセット画像を前記複数のメニューセット画像の間で切り替えるメニュー表示手段、及び、
前記ディスプレイに表示された前記メニュー項目画像が、前記ポインティングデバイスによるユーザ入力に基づいて選択された場合に、選択された前記メニュー項目画像に応じて前記画像オブジェクトに関する前記属性を設定する処理を実行する属性設定手段として前記コンピュータを機能させ
前記アニメーションが、前記画像オブジェクトごとに前記属性の変化を示すオブジェクト別アニメーションデータによって表されており、
前記メニュー表示手段が、前記メニューセット画像の表示の切り替えを、切り替え後の表示領域が切り替え前の表示領域又はその近傍の領域となるように、前記属性の内容の編集対象である前記画像オブジェクトを維持したまま行い、
前記オブジェクト別アニメーションデータに対して前記属性の変化を設定して蓄積してくための前記メニュー項目画像である変化属性設定メニュー項目画像が、前記属性の内容を前記画像オブジェクトごとに設定するための前記メニュー項目画像である属性内容設定メニュー項目画像と共に、複数の前記メニューセット画像のそれぞれに含まれていることを特徴とするアニメーション編集プログラム。
【請求項2】
前記アニメーションにおいて、前記属性の変化が、前記画像オブジェクトの大きさ、位置、色及び透明度並びに前記画像オブジェクトに設定された画像の少なくともいずれかの変化を含んでいることを特徴とする請求項1に記載のアニメーション編集プログラム。
【請求項3】
前記アニメーションにおいて、前記属性の変化が、前記画像オブジェクトのドラッグによる移動を含んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載のアニメーション編集プログラム。
【請求項4】
前記メニュー項目画像の少なくともいずれかが、前記ドラッグに対する前記画像オブジェクトの移動の速さを設定するための画像であることを特徴とする請求項3に記載のアニメーション編集プログラム。
【請求項5】
前記アニメーションが、前記1又は複数の画像オブジェクトの少なくともいずれかである対象オブジェクトの前記属性に関する第1の状態→第2の状態→…→第nの状態(n:2以上の自然数)という一連の変化を対象としており、
前記変化属性設定メニュー項目画像が、前記第1~第nの状態を設定するための画像であり、
第1~第k(1≦k<n)の前記状態が既に設定されており第k+1の前記状態が未だ設定されていない場合において、前記ポインティングデバイスによるユーザ入力に基づいて前記変化属性設定メニュー項目画像が選択されると、前記対象オブジェクトに関してその時に設定されている前記属性が、前記第k+1の状態として設定されるように、前記コンピュータを機能させることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のアニメーション編集プログラム。
【請求項6】
前記アニメーション実行時にタッチパネルが使用されると共に、当該タッチパネルを通じた前記画像オブジェクトのタップ及びドラッグが可能であり、
前記アニメーションにおいて、1又は複数の前記画像オブジェクトをそれぞれが含んだ複数のレイヤーが設定可能であると共に、前記画像オブジェクトのタップ時の動作が終了した場合に次に前記アニメーションが実行される前記画像オブジェクト又は前記レイヤーへのリンクが設定可能であり、
前記画像オブジェクトの属性には、当該画像オブジェクトを識別するためのオブジェクトID、大きさ、位置、傾き、色、タップ時の大きさ、前記タッチパネルのタップ時の効果音、前記タッチパネルのタップ時の大きさ変更のオン/オフ、ドラッグの速さ、ドラッグのオン/オフ、前記画像オブジェクトに設定された画像及びレイヤーを識別するためのレイヤーID並びに前記リンクを示すリンク情報の少なくともいずれかが含まれていることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載のアニメーション編集プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アニメーション編集プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像オブジェクトにおけるディスプレイ表示上の属性(例えば、ディスプレイ上の表示位置)等の変化を伴うアニメーションの編集用のプログラムに係る文献の一例として特許文献1がある。特許文献1は、描画モードにおいてユーザが描画したオブジェクトに対し、アニメーションモードにおいてタッチパネル等の入力デバイスを用いて入力された移動軌跡に基づくアニメーション効果が付加される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-176329号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1によると、画像オブジェクトの属性の変化によるアニメーションの編集が可能である。しかしながら、編集が可能であるのは位置に関する変化のみである。位置以外の画像オブジェクトの属性も含めて簡易な操作で編集できるアニメーション編集プログラムが求められている。
【0005】
本発明の目的は、画像オブジェクトにおける複数の属性の変化を対象としたアニメーションを簡易な操作で編集できるアニメーション編集プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のアニメーション編集プログラムは、ポインティングデバイスが接続され又はこれを搭載していると共に、ディスプレイが接続され又はこれを搭載したコンピュータを、1又は複数の画像オブジェクトによるアニメーションを編集する装置として機能させるプログラムであって、前記アニメーションが、前記画像オブジェクトのディスプレイ表示上の外観及び位置並びに当該画像オブジェクトに設定された効果音の少なくともいずれかに関する複数の属性の変化を対象としており、前記ポインティングデバイスによる入力に基づいて前記属性としての位置が変更可能であるように前記画像オブジェクトを前記ディスプレイに表示させるオブジェクト表示手段、前記属性の内容を前記画像オブジェクトごとに編集するためのメニュー項目画像を含んだ、前記属性の種類別に用意された複数のメニューセット画像のいずれかを、前記ディスプレイの画面に表示させると共に、前記ポインティングデバイスによるユーザ入力に基づいて、前記ディスプレイの画面に表示させる前記メニューセット画像を前記複数のメニューセット画像の間で切り替えるメニュー表示手段、及び、前記ディスプレイに表示された前記メニュー項目画像が、前記ポインティングデバイスによるユーザ入力に基づいて選択された場合に、選択された前記メニュー項目画像に応じて前記画像オブジェクトに関する前記属性を設定する処理を実行する属性設定手段として前記コンピュータを機能させ、前記アニメーションが、前記画像オブジェクトごとに前記属性の変化を示すオブジェクト別アニメーションデータによって表されており、前記メニュー表示手段が、前記メニューセット画像の表示の切り替えを、切り替え後の表示領域が切り替え前の表示領域又はその近傍の領域となるように、前記属性の内容の編集対象である前記画像オブジェクトを維持したまま行い、前記オブジェクト別アニメーションデータに対して前記属性の変化を設定して蓄積してくための前記メニュー項目画像である変化属性設定メニュー項目画像が、前記属性の内容を前記画像オブジェクトごとに設定するための前記メニュー項目画像である属性内容設定メニュー項目画像と共に、複数の前記メニューセット画像のそれぞれに含まれている
【0007】
本発明のアニメーション編集プログラムによると、属性の種類別に用意された複数のメニューセット画像がディスプレイの画面に表示される。各メニューセット画像に含まれるメニュー項目画像を選択すると、そのメニュー項目画像に応じて属性を設定する処理が実行される。これによって、画像オブジェクトにおける複数の属性を設定できる。そして、本発明においては、ポインティングデバイスによるユーザ入力に基づいて、ディスプレイ画面に表示されるメニューセット画像が複数のメニューセット画像の間で切り替えられる。したがって、メニューセット画像を切り替えてメニュー項目画像を選択することを繰り返すという簡易な操作で複数の属性を順に設定していくことが可能である。以上により、画像オブジェクトにおける複数の属性の変化を対象としたアニメーションを簡易な操作で編集できる。
【0008】
また、本発明においては、前記アニメーションにおいて、前記属性の変化が、前記画像オブジェクトの大きさ、位置、色及び透明度並びに前記画像オブジェクトに設定された画像の少なくともいずれかの変化を含んでいることが好ましい。これによると、画像オブジェクトの大きさ等、アニメーションにおける属性の変化を適切に設定できる。
【0009】
また、本発明においては、前記アニメーションにおいて、前記属性の変化が、前記画像オブジェクトのドラッグによる移動を含んでいることが好ましい。これによると、アニメーション実行時、画像オブジェクトをドラッグによって移動させることが可能である。
【0010】
また、本発明においては、前記メニュー項目画像の少なくともいずれかが、前記ドラッグに対する前記画像オブジェクトの移動の速さを設定するための画像であることが好ましい。これによると、アニメーション実行時に画像オブジェクトをドラッグする際の画像オブジェクトの移動の速さを設定できる。
【0011】
また、本発明においては、前記アニメーションが、前記1又は複数の画像オブジェクトの少なくともいずれかである対象オブジェクトの前記属性に関する第1の状態→第2の状態→…→第nの状態(n:2以上の自然数)という一連の変化を対象としており、前記変化属性設定メニュー項目画像が、前記第1~第nの状態を設定するための画像であり、第1~第k(1≦k<n)の前記状態が既に設定されており第k+1の前記状態が未だ設定されていない場合において、前記ポインティングデバイスによるユーザ入力に基づいて前記変化属性設定メニュー項目画像が選択されると、前記対象オブジェクトに関してその時に設定されている前記属性が、前記第k+1の状態として設定されるように、前記コンピュータを機能させることが好ましい。これによると、第1の状態→第2の状態→…→第nの状態との状態の変化を含んだアニメーションを容易に編集可能である。
【0012】
また、本発明においては、前記変化属性設定メニュー項目画像が、複数の前記メニューセット画像のそれぞれに含まれていることが好ましい。仮に、変化属性設定メニュー項目画像が、複数のメニューセット画像のいずれか1つのみに含まれているとする。この場合、変化属性設定メニュー項目画像が含まれないメニューセット画像において画像オブジェクトの属性を設定した後、設定した属性を第1~第nの状態のいずれかに設定するためには、変化属性設定メニュー項目画像が含まれる別のメニューセット画像に一旦表示を切り替えなければならない。これに対し、上記構成によると、メニューセット画像のそれぞれに変化属性設定メニュー項目画像が含まれている。このため、いずれかのメニューセット画像において属性を設定した後、メニューセット画像を切り替えなくても、設定した属性を第1~第nの状態のいずれかに設定することが可能である。
【0013】
また、本発明においては、前記アニメーション実行時にタッチパネルが使用されると共に、当該タッチパネルを通じた前記画像オブジェクトのタップ及びドラッグが可能であり、
前記アニメーションにおいて、1又は複数の前記画像オブジェクトをそれぞれが含んだ複数のレイヤーが設定可能であると共に、前記画像オブジェクトのタップ時の動作が終了した場合に次に前記アニメーションが実行される前記画像オブジェクト又は前記レイヤーへのリンクが設定可能であり、前記画像オブジェクトの属性には、当該画像オブジェクトを識別するためのオブジェクトID、大きさ、位置、傾き、色、タップ時の大きさ、前記タッチパネルのタップ時の効果音、前記タッチパネルのタップ時の大きさ変更のオン/オフ、ドラッグの速さ、ドラッグのオン/オフ、前記画像オブジェクトに設定された画像及びレイヤーを識別するためのレイヤーID並びに前記リンクを示すリンク情報の少なくともいずれかが含まれていることが好ましい。これによると、画像オブジェクトの外観に係る各種の属性や、ドラッグを含むタップ時の挙動、レイヤーやリンク等の属性が設定可能である。このため、画像オブジェクトによるアニメーションのバリエーションが豊富である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係るアニメーション編集プログラムがコンピュータに実現させる各機能部を示す機能ブロック図である。
図2】本実施形態に係るアニメーションにおけるレイヤーの構造を示す概念図である。
図3】本実施形態に係るコンピュータのディスプレイ画面の一表示例であり、最も外側の矩形枠はディスプレイ画面の表示領域の外縁を示す。
図4図3のディスプレイ画面に表示されるエディターメニューの画像である。
図5図3のディスプレイ画面に表示される、オブジェクト設定画像を設定するためのオブジェクトメニューの画像である。
図6図3のディスプレイ画面に表示される、画像オブジェクトの大きさ等を設定するためのオブジェクトメニューの画像である。
図7図3のディスプレイ画面に表示される、タップ時の画像オブジェクトの挙動を設定するためのオブジェクトメニューの画像である。
図8図3のディスプレイ画面に表示される、画像オブジェクトの色及び透明度を設定するためのオブジェクトメニューの画像である。
図9図3のディスプレイ画面に表示される、画像オブジェクトの効果音を設定するためのオブジェクトメニューの画像である。
図10図3のディスプレイ画面に表示される、画像オブジェクトのトゥイーンに関する各種設定を行うためのオブジェクトメニューの画像である。
図11図3のディスプレイ画面に表示される、画像オブジェクトのリンクを設定するためのオブジェクトメニューの画像である。
図12】本実施形態に係るアニメーション編集方法の一例を示すフロー図である。
図13図12のフロー図に従って編集されたアニメーションの実行例を示すディスプレイ画面の一表示例であり、図13(a)~図13(c)のそれぞれにおいて最も外側の矩形枠はディスプレイ画面の表示領域の外縁を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態に係るアニメーション編集用プログラムがインストールされたコンピュータ1(以下、PC1という。)の構成及び機能について図1図11を参照しつつ説明する。本アニメーション編集用プログラムは、PC1に搭載されたタッチパネルディスプレイ11(図1参照)に表示されるアニメーションを編集するものである。
【0016】
このアニメーションは、1又は複数の画像オブジェクト(例えば、図2及び図3に示す画像オブジェクト21~26を例に挙げて説明する。)における属性の変化を対象とする。画像オブジェクト21等は、矩形や円形等の様々な形状を有し、ディスプレイ画面上の一部を占める画像からなる。属性とは、画像オブジェクト21等のディスプレイ表示上の外観(大きさ、色、透明度等)及び位置、並びに、画像オブジェクト21等に設定された効果音に関する。また、本実施形態においては、各種フォーマットの静止画データ又は動画データで表された既存の画像(以下、オブジェクト設定画像という。)を設定することも可能である。静止画データは、例えば、BMP形式やJPEG形式等のデータである。動画データは、例えば、MOV形式やMP4形式等のデータである。
【0017】
アニメーション実行中、ユーザは、タッチパネルディスプレイ11の画面における画像オブジェクトの表示領域に指その他の物体(以下、物体等という。)を接触させることで、接触した位置に表示された画像オブジェクトを選択することができる。以下においては、アニメーション実行時に物体等を画面に接触させることで画像オブジェクトを選択するこのような行為を「タップ」と呼ぶ。アニメーション実行時には、画像オブジェクトをタップしたまま画面に接触させた物体等を移動させることで、物体等の動きに画像オブジェクトが追随するドラッグが可能である。本実施形態においては、後述の通り、タップ時の画像オブジェクトの挙動を設定することが可能である。例えば、タップ時の大きさを設定しておくことでタップすると画像オブジェクトが拡大又は縮小したり、ドラッグの速さを設定したりできる。なお、ドラッグの速さとは、物体等の移動に伴う画像オブジェクトの移動の速さをいう。
【0018】
PC1は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read-Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の記憶装置、並びに、入出力インタフェース等の各種インタフェース、スピーカ、ディスプレイ等のハードウェアと、後述のメニュー表示部101等の各種機能を実現するようにハードウェアを機能させるプログラムを含むソフトウェアとを備えている。ソフトウェアは、記憶装置に記録された、アニメーション編集用プログラムに関するデータを含むプログラムデータ等からなる。そして、ハードウェアがソフトウェアに従って演算処理、入出力処理等の各種の情報処理を実行する。ソフトウェアに従ったハードウェアの機能により、以下において説明するメニュー表示部101等の各種機能部における各種の機能が実現される。
【0019】
PC1は、タッチパネルディスプレイ11、スピーカ12、メニュー表示部101、オブジェクト管理部102(本発明におけるオブジェクト表示手段及び属性設定手段)、背景等管理部103、アニメーション実行部104及び記憶部110を備えている。PC1としてば、例えばタブレットPCが用いられてもよい。
【0020】
記憶部110は、画像オブジェクト21を含む1又は複数の画像オブジェクトのそれぞれに関する属性データ111及びアニメーションデータ112、背景画像等のデータを含んだ背景等データ113並びにレイヤーに関するレイヤーデータ114を記憶している。記憶部110はRAMの記憶領域上に構築される。
【0021】
属性データ111は、各画像オブジェクトの属性を示すデータである。画像オブジェクトの属性には、オブジェクトID、大きさ、位置、傾き、色、タップ時の大きさ、タップ時の効果音、タップ時の大きさ変更のオン/オフ、ドラッグの速さ、ドラッグのオン/オフ、オブジェクト設定画像及びレイヤーID並びにリンク情報がある。オブジェクトIDは、各画像オブジェクトを識別するために画像オブジェクトごとに個別に設定される番号(例えば、1、2、…)である。レイヤーIDは、画像オブジェクトが属するレイヤーの番号(例えば、0、1、2、…)を示す。各レイヤーは、図2に示すように、1又は複数の画像オブジェクトを含んだ仮想的な層である。図2には、一例として、画像オブジェクト21を含んだレイヤー0、画像オブジェクト22、23及び24を含んだレイヤー1、画像オブジェクト25及び26を含んだレイヤー2が示されている。本実施形態のアニメーションでは、複数のレイヤーのうちのいずれか1つが選択的にタッチパネルディスプレイ11の画面に表示される。例えば、図3は、画像オブジェクト21を含んだレイヤー0がタッチパネルディスプレイ11に表示された状態を示す。画像オブジェクトの傾きとは、タッチパネルディスプレイ11の画面表示上の傾きをいう。具体的には、画像オブジェクトは、画面表示上、x方向及びy方向の両方に関する画像オブジェクトの中心を回転中心として回転した状態を取り得る。このときの回転角度が画像オブジェクトの傾きである。リンク情報は、画像オブジェクトに対するレイヤー又は画像オブジェクトのリンクを示す情報である。レイヤーのリンクとは、ある画像オブジェクトのタップ時の動作が終了した場合に別のレイヤーに含まれる画像オブジェクトに関するアニメーションを開始することを示す。画像オブジェクトのリンクとは、画像オブジェクトのタップ時の動作が終了した場合に別の画像オブジェクトのトゥイーンアニメーション(後述)を開始することを示す。リンク情報は、リンク先となるレイヤーのレイヤーID又はリンク先となる画像オブジェクトのオブジェクトIDを示す。
【0022】
アニメーションデータ112は、画像オブジェクトごとに設定されたトゥイーンアニメーション(以下、トゥイーンという。)を実行するためのデータである。トゥイーンは、画像オブジェクトの属性に関する状態の連続した変化からなる。例えば、画像オブジェクトは、トゥイーンによって、属性に関する互いに異なる第1~第nの状態(n:2以上の自然数)を順に取っていく(第1の状態→第2の状態→…→第nの状態)。各状態は、大きさ、位置、色等の属性に関する属性値によって表される。アニメーションデータ112は、第1の状態の属性値を示す状態データ、第2の状態の属性値を示す状態データ、…及び第nの状態の属性値を示す状態データを含んでいる。この他、アニメーションデータ112は、タップからトゥイーン開始までの待機時間を示すデータ、各状態におけるその次の状態までの所要時間を示すデータ、繰り返し実行のオン/オフを示すデータ、最後の状態まで至った後に第1の状態に戻るか否かのオン/オフを示すデータ、及び、第1の状態に戻るか否かがオンである場合の最後の状態から第1の状態に戻るまでの待機時間を示すデータを含んでいる。
【0023】
背景等データ113は、背景画像を示す画像データ、背景画像の大きさを示すデータ及び背景音楽を示す音楽データを含んでいる。背景画像は、タッチパネルディスプレイ11の画面において、現在表示されているレイヤーの背後に表示される。レイヤーデータ114は、レイヤーに属する画像オブジェクトのオブジェクトIDとそのレイヤーとの関連付けを示すデータを含んでいる。
【0024】
記憶部110には、その他、一時的なデータの保存先として使用される作業領域が確保される。かかる一時的なデータは、本実施形態に係るアニメーション編集用プログラムに基づいて実行される各種の処理において用いられる。例えば、現在選択されている画像オブジェクトを示すデータや、現在選択されているレイヤーを示すデータ、アニメーションデータ112を生成する途中の状態データ等が、上記作業領域に保存される。
【0025】
メニュー表示部101は、図3に示すように、タッチパネルディスプレイ11の画面の上部にプレビュー切り替えボタン画像31を表示させる。ユーザは、タッチパネルディスプレイ11の画面におけるプレビュー切り替えボタン画像31の表示領域に指やタッチペン等(以下、指等という。)を接触させることで、プレビューモードと編集モードが切り替えられる。プレビューモードは、アニメーション実行部104によって、後述の通り、アニメーションのプレビューが実行されるモードである。
【0026】
編集モードにおいては、メニュー表示部101は、図3に示すように、タッチパネルディスプレイ11の画面のオブジェクトメニュー領域G1及びエディターメニュー領域G2のそれぞれに、アニメーションを編集するためのメニューセット画像を表示させる。オブジェクトメニュー領域G1は、タッチパネルディスプレイ11の画面の左下隅を占めるように設定されている。オブジェクトメニュー領域G1には、現在選択されている画像オブジェクトの属性やトゥイーンを編集するためのメニューセット画像であるオブジェクトメニューが表示される。エディターメニュー領域G2は、タッチパネルディスプレイ11の画面の右隅を占めるように設定されている。エディターメニュー領域G2には、画像オブジェクトの属性以外のアニメーションに関する様々な効果を設定するためのメニューセット画像であるエディターメニューが表示される。かかる効果には、背景音楽の再生、背景画像の表示、レイヤーによる表現(後述)等が含まれる。オブジェクトメニュー領域G1及びエディターメニュー領域G2に表示される各メニューセット画像には、画像オブジェクトの属性値を入力する等のためのメニュー項目画像が含まれている。ユーザは、タッチパネルディスプレイ11の画面における各メニュー項目画像の表示領域に指等を接触させることで、接触した位置に表示されたメニュー項目画像を選択することができる。このようにメニュー項目画像がユーザによって選択されると、メニュー表示部101は、選択されたメニュー項目画像に対応する処理を実行するようにオブジェクト管理部102及び背景等管理部103に指示する。オブジェクトメニュー領域G1及びエディターメニュー領域G2に表示される各種のメニューセット画像の詳細については後述する。
【0027】
オブジェクト管理部102は、属性データ111が示す属性値に従ってタッチパネルディスプレイ11に画像オブジェクトを表示させたり、アニメーションデータ112に従って画像オブジェクトのトゥイーンを実行したりする。オブジェクト管理部102は、タッチパネルディスプレイ11における画像オブジェクトの表示領域にユーザが指等を接触させると、その画像オブジェクトを選択された状態とする。これにより、後述のオブジェクトメニュー150~210を用いた画像オブジェクトの属性の設定が可能となる。また、オブジェクト管理部102は、選択された画像オブジェクトのドラッグを実行する。つまり、オブジェクト管理部102は、タッチパネルディスプレイ11における画像オブジェクトの表示領域に接触させた指等を、タッチパネルディスプレイ11の画面に接触させた状態のまま、ユーザが移動させた際に、その指等の動きに追随するように画像オブジェクトを移動させる。そして、オブジェクト管理部102は、その移動結果に基づいて記憶部110の属性データ111が示す属性値のうち、位置の属性値を更新する。また、オブジェクト管理部102は、メニュー表示部101からの指示に基づき、記憶部110の属性データ111、アニメーションデータ112及びレイヤーデータ114を更新する。
【0028】
背景等管理部103は、メニュー表示部101からの指示に基づき、記憶部110の背景等データ113を更新する。また、背景等管理部103は、背景等データ113が示す背景画像等に従ってタッチパネルディスプレイ11に背景画像を表示させたり、背景音楽を再生したりする。
【0029】
アニメーション実行部104は、プレビューモードにおいて、属性データ111、アニメーションデータ112、背景等データ113及びレイヤーデータ114に基づき、編集モードにおいて編集されたアニメーションを実行する。
【0030】
以下、オブジェクトメニュー領域G1及びエディターメニュー領域G2に表示される各種のメニューセット画像の詳細、並びに、オブジェクト管理部102及び背景等管理部103による処理の詳細について説明する。
【0031】
エディターメニュー領域G2には、図4に示すエディターメニュー130が表示される。エディターメニュー130の最上部には、エディターメニューであることを示す「EDITOR MENU」のタイトル表示が含まれている。エディターメニュー130には、メニュー項目画像131~142が含まれている。メニュー項目画像131~142は、図4に示すように、ユーザによって選択可能なボタン画像やスライダ画像等である。メニュー項目画像131が選択されると、背景等管理部103は、背景音楽を繰り返し再生する。メニュー項目画像132が選択されると、背景等管理部103は、背景音楽の選択処理を実行する。背景音楽の選択処理は、例えば、PC1内の記憶装置に記憶された音楽データやインターネットを通じて取得可能な音楽データの中から背景音楽となるデータをユーザに選択させる処理である。背景音楽の選択処理においてユーザによって選択された音楽データは、記憶部110の背景等データ113に追加される。メニュー項目画像133が選択されると、背景等管理部103は、背景等データ113に基づいて背景音楽を再生したり、一時停止したりする。また、背景等管理部103は、背景等データ113に含まれる複数曲の音楽データに基づき、次の曲の再生や前の曲の再生に移行したりする。メニュー項目画像134が選択されると、背景等管理部103は、過去にフラッシュメモリ等に保存された属性データ111、アニメーションデータ112、背景等データ113及びレイヤーデータ114を読み込むと共に、読み込んだデータで記憶部110の記憶内容を更新する。メニュー項目画像135が選択されると、背景等管理部103は、属性データ111、アニメーションデータ112、背景等データ113及びレイヤーデータ114をフラッシュメモリ等に書き出す。
【0032】
メニュー項目画像136が選択されると、オブジェクト管理部102は、全ての画像オブジェクトに関してトゥイーンのプレビュー(後述)を一時停止する。メニュー項目画像137が選択されると、オブジェクト管理部102は、現在選択されているレイヤー(メニュー項目画像142参照)に画像オブジェクトを新規に追加する。具体的には、オブジェクト管理部102は、画像オブジェクトのデフォルトの属性を示す新たなデータを生成し、記憶部110の属性データ111に追加すると共に、デフォルトの属性を有する画像オブジェクトをタッチパネルディスプレイ11に表示させる。また、オブジェクト管理部102は、追加した画像オブジェクトのオブジェクトIDを現在選択されているレイヤーに関連付けるようにレイヤーデータ114を更新する。メニュー項目画像138が選択されると、背景等管理部103は、背景画像の選択処理を実行する。背景画像の選択処理は、例えば、PC1内の記憶装置に記憶された画像データやインターネットを通じて取得可能な画像データの中から背景画像となるデータをユーザに選択させる処理である。背景画像の選択処理においてユーザによって選択された画像データは、記憶部110の背景等データ113に追加されると共に、タッチパネルディスプレイ11の画面に背景画像として表示される。メニュー項目画像139が選択されると、オブジェクト管理部102はレイヤーを新規に追加する。具体的には、オブジェクト管理部102は、新規なレイヤーを1つ追加するようにレイヤーデータ114を更新する。メニュー項目画像140が選択されると、オブジェクト管理部102は、現在選択されているレイヤーの削除処理を実行する。具体的には、オブジェクト管理部102は、現在選択されているレイヤーに属する画像オブジェクトに関するデータを属性データ111及びアニメーションデータ112から削除すると共に、現在選択されているレイヤーに関するデータをレイヤーデータ114から削除する。
【0033】
メニュー項目画像141が選択されると、背景等管理部103は、背景画像の大きさを適宜変更する。具体的には、メニュー項目画像141に含まれる2つのスライダ画像がユーザによってそれぞれ操作されると、背景等管理部103は、背景画像のx方向及びy方向に関する大きさを操作内容に応じて変更するように背景等データ113を更新すると共に、タッチパネルディスプレイ11の画面に表示された背景画像の大きさを更新する。メニュー項目画像142が選択されると、オブジェクト管理部102は、現在選択されているレイヤーを変更する。具体的には、メニュー項目画像142に含まれる左向き三角画像及び右向き三角画像がユーザによってそれぞれ選択されると、オブジェクト管理部102は、その選択内容に応じて、現在選択されているレイヤーを前のレイヤーに戻したり次のレイヤーに進めたりするようにレイヤーデータ114を更新すると共に、変更後のレイヤーに属する画像オブジェクトが表示されるようにタッチパネルディスプレイ11の画面を更新させる。2つの参画画像の間に表示される数字は、現在選択されているレイヤーのレイヤーIDを示す。
【0034】
オブジェクトメニュー領域G1には、図5図11に示すように、オブジェクトメニュー150~210が表示される。各メニューの最下部には、オブジェクトメニューであることを示す「OBJ EDIT」のタイトル表示が含まれている。各メニューには複数のメニュー項目画像が含まれている。各メニュー項目画像は、図5図10に示すように、ユーザによって選択可能なボタン画像やスライダ画像等である。これらのボタン画像やスライダ画像等が選択又は操作されることにより、後述の通り、現在選択されている画像オブジェクトの属性値等が設定可能である。オブジェクトメニュー150~210は、各メニューに含まれるメニュー項目画像159、169、179、189、199、209又は219がユーザによって選択されることで互いに切り替えられつつオブジェクトメニュー領域G1に表示される。
【0035】
オブジェクトメニュー150は、図5に示すように、オブジェクト設定画像を設定するためのメニューセット画像である。オブジェクトメニュー150は、メニュー項目画像151~153及び159並びにトゥイーン項目画像220を含んでいる。トゥイーン項目画像220が選択された場合については後述する。メニュー項目画像151が選択されると、オブジェクト管理部102は、画像オブジェクトに動画を設定する動画設定処理を実行する。動画設定処理は、例えば、PC1内の記憶装置に記憶された動画データやインターネットを通じて取得可能な動画データの中から、画像オブジェクトの外観として再生されるデータをユーザに選択させる処理である。動画設定処理においてユーザによって選択された動画データは、記憶部110の属性データ111にオブジェクト設定画像として追加される。メニュー項目画像152が選択されると、オブジェクト管理部102は、画像オブジェクトに静止画を設定する静止画設定処理を実行する。静止画設定処理は、例えば、PC1内の記憶装置に記憶された静止画データやインターネットを通じて取得可能な静止画データの中から、画像オブジェクトの外観として表示されるデータをユーザに選択させる処理である。静止画設定処理においてユーザによって選択された静止画データは、記憶部110の属性データ111にオブジェクト設定画像として追加される。メニュー項目画像153が選択されると、オブジェクト管理部102は、現在選択されている画像オブジェクトを削除する。具体的には、オブジェクト管理部102は、属性データ111、アニメーションデータ112及びレイヤーデータ114から、現在選択されている画像オブジェクトに対応するデータを削除する。
【0036】
メニュー項目画像159が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー領域G1に表示するオブジェクトメニューをオブジェクトメニュー150以外のオブジェクトメニューに切り替える。例えば、メニュー項目画像159に含まれる左向き矢印が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー210に表示を切り替える。また、例えば、メニュー項目画像159に含まれる右向き矢印が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー160に表示を切り替える。
【0037】
オブジェクトメニュー160は、図6に示すように、画像オブジェクトの大きさ等を設定するためのメニューセット画像である。オブジェクトメニュー160は、メニュー項目画像161~163及び169並びにトゥイーン項目画像220を含んでいる。トゥイーン項目画像220が選択された場合については後述する。メニュー項目画像161が選択されると、オブジェクト管理部102は、メニュー項目画像161に含まれたスライダ画像のユーザによる操作内容に応じて画像オブジェクトのx方向に関する大きさを設定する。具体的には、オブジェクト管理部102は、画像オブジェクトのx方向の大きさがスライダ画像の操作内容に応じたものとなるように属性データ111を更新すると共に、タッチパネルディスプレイ11における画像オブジェクトの表示を更新する。メニュー項目画像162が選択されると、オブジェクト管理部102は、画像オブジェクトのy方向に関する大きさを設定する。このときのオブジェクト管理部102による具体的な処理内容は、メニュー項目画像161が選択された場合と同様である。メニュー項目画像163が選択されると、オブジェクト管理部102は、メニュー項目画像163に含まれたスライダ画像のユーザによる操作内容に応じて画像オブジェクトの傾きの角度を設定する。具体的には、オブジェクト管理部102は、画像オブジェクトの傾きの角度がスライダ画像の操作内容に応じたものとなるように属性データ111を更新すると共に、タッチパネルディスプレイ11における画像オブジェクトの表示を更新する。
【0038】
メニュー項目画像169が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー領域G1に表示するオブジェクトメニューをオブジェクトメニュー160以外のオブジェクトメニューに切り替える。例えば、メニュー項目画像169に含まれる左向き矢印が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー150に表示を切り替える。また、例えば、メニュー項目画像169に含まれる右向き矢印が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー170に表示を切り替える。
【0039】
オブジェクトメニュー170は、図7に示すように、タップ時の画像オブジェクトの挙動を設定するためのメニューセット画像である。オブジェクトメニュー170は、メニュー項目画像171~174及び179並びにトゥイーン項目画像220を含んでいる。トゥイーン項目画像220が選択された場合については後述する。メニュー項目画像171が選択されると、オブジェクト管理部102は、メニュー項目画像171に含まれたスライダ画像のユーザによる操作内容に応じて、タップ時の画像オブジェクトの大きさを設定する。具体的には、オブジェクト管理部102は、タップ時の画像オブジェクトの大きさがスライダ画像の操作内容に応じたものとなるように属性データ111を更新する。これにより、タップ時、画像オブジェクトがx方向及びy方向の両方向に関して設定された大きさに拡大又は縮小される。メニュー項目画像172が選択されると、オブジェクト管理部102は、メニュー項目画像172に含まれたスライダ画像のユーザによる操作内容に応じてドラッグの速さを設定する。具体的には、オブジェクト管理部102は、ドラッグ時における画像オブジェクトの移動の速さがスライダ画像の操作内容に応じたものとなるように属性データ111を更新する。これにより、アニメーション実行時のドラッグにおいて画像オブジェクトが物体等の動きに追随していく速さが設定される。
【0040】
メニュー項目画像173が選択されると、オブジェクト管理部102は、タップ時の大きさ変更のオン/オフを切り替えるように属性データ111を更新する。大きさ変更がオンの状態にあるときのみ、タップ時における画像オブジェクトの大きさ変更が実行される。メニュー項目画像173には、オン/オフの状態に応じて「POPUP:〇」及び「POPUP:×」のいずれかが表示される。メニュー項目画像174が選択されると、オブジェクト管理部102は、アニメーション実行時のドラッグのオン/オフを切り替えるように属性データ111を更新する。ドラッグがオンの状態にあるときのみ、アニメーション実行時の画像オブジェクトのドラッグが可能である。メニュー項目画像174には、オン/オフの状態に応じて「DRAG:〇」及び「DRAG:×」のいずれかが表示される。
【0041】
メニュー項目画像179が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー領域G1に表示するオブジェクトメニューをオブジェクトメニュー170以外のオブジェクトメニューに切り替える。例えば、メニュー項目画像179に含まれる左向き矢印が選択されると、メニュー表示部101は、トゥイーンメニュー160に表示を切り替える。また、例えば、メニュー項目画像179に含まれる右向き矢印が選択されると、メニュー表示部101は、トゥイーンメニュー180に表示を切り替える。
【0042】
オブジェクトメニュー180は、図8に示すように、画像オブジェクトの色及び透明度を設定するためのメニューセット画像である。オブジェクトメニュー180は、メニュー項目画像181及び189並びにトゥイーン項目画像220を含んでいる。トゥイーン項目画像220が選択された場合については後述する。メニュー項目画像181は、R(赤)、G(緑)、B(青)及びA(透明度)の4要素を指定すること等により、画像オブジェクトの色及び透明度を指定できる画像である。オブジェクト管理部102は、メニュー項目画像181を用いた色の指定に基づいて属性データ111を更新すると共に、タッチパネルディスプレイ11における画像オブジェクトの表示を更新する。
【0043】
メニュー項目画像189が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー領域G1に表示するオブジェクトメニューをオブジェクトメニュー180以外のオブジェクトメニューに切り替える。例えば、メニュー項目画像189に含まれる左向き矢印が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー170に表示を切り替える。また、例えば、メニュー項目画像189に含まれる右向き矢印が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー190に表示を切り替える。
【0044】
オブジェクトメニュー190は、図9に示すように、画像オブジェクトの効果音を設定するためのメニューセット画像である。オブジェクトメニュー190は、メニュー項目画像191~193及び199並びにトゥイーン項目画像220を含んでいる。トゥイーン項目画像220が選択された場合については後述する。メニュー項目画像191が選択されると、オブジェクト管理部102は、タップ時に発生する効果音を画像オブジェクトに設定する効果音設定処理を実行する。効果音設定処理は、例えば、PC1内の記憶装置に記憶された音声データやインターネットを通じて取得可能な音声データの中から、タップ時の効果音として再生される音声データをユーザに選択させる処理である。効果音設定処理においてユーザによって選択された音声データは、記憶部110の属性データ111に追加される。メニュー項目画像192が選択されると、オブジェクト管理部102は、実際にタップ時に効果音として再生される音声データを、記憶部110の属性データ111に含まれる音声データの間で切り替える。メニュー項目画像192中の数字は、現在設定されている音声データの番号である。例えば、3つの音声データが属性データ111に含まれている場合、メニュー項目画像192が選択されるたびに、音声データが0→1→2→0→…と切り替わる。メニュー項目画像193が選択されると、オブジェクト管理部102は、メニュー項目画像192において設定されている音声データを再生したり、一時停止したり、次の音声データの再生や前の音声データの再生に移行したりする。
【0045】
メニュー項目画像199が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー領域G1に表示するオブジェクトメニューをオブジェクトメニュー190以外のオブジェクトメニューに切り替える。例えば、メニュー項目画像199に含まれる左向き矢印が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー180に表示を切り替える。また、例えば、メニュー項目画像199に含まれる右向き矢印が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー200に表示を切り替える。
【0046】
オブジェクトメニュー200は、図10に示すように、画像オブジェクトのトゥイーンに関する各種設定を行うためのメニューセット画像である。オブジェクトメニュー200は、メニュー項目画像201~209及びトゥイーン項目画像220を含んでいる。メニュー項目画像201(本発明における変化属性設定メニュー項目画像)が選択されると、オブジェクト管理部102は、現在設定されている画像オブジェクトの属性値を示す状態データを、トゥイーンにおける次の状態に関するデータとして、記憶部110の作業領域に追加する。これと同時に、後述のメニュー項目画像205において仮設定されている状態間の所要時間も作業領域に追加される。これにより、メニュー項目画像201が選択されるたびに、そのときに設定されている属性データ111が示す属性値を表す状態データが、状態間の所要時間とともに作業領域に蓄積されていく。メニュー項目画像202が選択されると、オブジェクト管理部102は、作業領域に蓄積された状態データ全体を、記憶部110にアニメーションデータ112として保存すると共に、状態データの蓄積のために一時的に確保された作業領域を解放する。このようにして、トゥイーンを実行するためのアニメーションデータ112、つまり、第1の状態の属性値を示す状態データ、第2の状態の属性値を示す状態データ、…及び第nの状態の属性値を示す状態データを有するアニメーションデータ112が生成される。
【0047】
アニメーションデータ112が生成されると、オブジェクト管理部102は、編集モードにおいてトゥイーンのプレビューを実行する。つまり、画像オブジェクトについて、第1の状態→第2の状態→…→第nの状態という属性の変化を実行する。トゥイーンのプレビューの詳細については、後述の通りアニメーション実行部104がプレビューモードにおいて実行する内容と同様である。トゥイーンのプレビューは、上記の通り、エディターメニュー130のメニュー項目画像136を選択することによって一時停止可能である。
【0048】
メニュー項目画像203が選択されると、オブジェクト管理部102は、記憶部110の作業領域に保存された全ての状態データを削除する。これにより、トゥイーンのデータを第1の状態から蓄積することが可能となる。メニュー項目画像204が選択されると、オブジェクト管理部102は、トゥイーンを繰り返し実行するか否かのオン/オフを切り替えるようにアニメーションデータ112を更新する。メニュー項目画像204には、オン/オフに応じて「LOOP:ON」及び「LOOP:OFF」のいずれかが表示される。
【0049】
メニュー項目画像205が選択されると、オブジェクト管理部102は、メニュー項目画像205に含まれたスライダ画像のユーザによる操作内容に応じてトゥイーンにおける状態間の所要時間を仮設定する。この所要時間は、上記の通り、メニュー項目画像205が選択された際に状態データと共に作業領域に蓄積される。メニュー項目画像206が選択されると、オブジェクト管理部102は、メニュー項目画像206に含まれたスライダ画像のユーザによる操作内容に応じてタップからトゥイーン開始までの待機時間を設定する。具体的には、オブジェクト管理部102は、タップからトゥイーン開始までの待機時間がスライダ画像の操作内容に応じたものとなるようにアニメーションデータ112を更新する。メニュー項目画像207が選択されると、オブジェクト管理部102は、最後の状態まで至った後に第1の状態に戻るか否かがオンである場合の最後の状態から第1の状態に戻るまでの待機時間をメニュー項目画像207に含まれたスライダ画像のユーザによる操作内容に応じて設定する。具体的には、オブジェクト管理部102は、上記待機時間がスライダ画像の操作内容に応じたものとなるようにアニメーションデータ112を更新する。メニュー項目画像208が選択されると、オブジェクト管理部102は、トゥイーンが最後の状態まで至った後に第1の状態に戻るか否かのオン/オフを切り替えるようにアニメーションデータ112を更新する。メニュー項目画像208には、オン/オフに応じて「RETURN:ON」及び「RETURN:OFF」のいずれかが表示される。
【0050】
メニュー項目画像209が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー領域G1に表示するオブジェクトメニューをオブジェクトメニュー200以外のオブジェクトメニューに切り替える。例えば、メニュー項目画像209に含まれる左向き矢印が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー190に表示を切り替える。また、例えば、メニュー項目画像209に含まれる右向き矢印が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー210に表示を切り替える。
【0051】
トゥイーン項目画像220は、メニュー項目画像201及び202と同じ機能を有するメニュー項目画像221及び222を含んでいる。トゥイーン項目画像220(本発明における変化属性設定メニュー項目画像)は、オブジェクトメニュー200の最下部の左半分を占めている。トゥイーン項目画像220は、上記の通り、オブジェクトメニュー150~190及び210にも同様に含まれている。これにより、オブジェクトメニュー150~210のいずれかがオブジェクトメニュー領域G1に表示された状態で画像オブジェクトの属性に関して設定がなされた後、オブジェクトメニュー領域G1に表示されるオブジェクトメニューが切り替えられることなく、メニュー項目画像221及び222の選択が可能である。
【0052】
オブジェクトメニュー210は、図11に示すように、画像オブジェクトのリンクを設定するためのメニューセット画像である。オブジェクトメニュー210は、メニュー項目画像211~214及び219並びにトゥイーン項目画像220を含んでいる。メニュー項目画像211及び212は、画像オブジェクトにリンクさせる候補となるレイヤーのレイヤーIDを入力するためのものである。ユーザーは、メニュー項目画像211により、入力したいレイヤーのレイヤーIDを選択できる。例えば、メニュー項目画像211に含まれる左向き矢印が選択されるごとに、オブジェクト管理部102は、メニュー項目画像211に表示されているレイヤーIDの番号を1つ前の番号に切り替える。また、例えば、メニュー項目画像211に含まれる右向き矢印が選択されるごとに、オブジェクト管理部102は、メニュー項目画像211に表示されているレイヤーIDの番号を1つ後の番号に切り替える。メニュー項目画像212が選択されると、オブジェクト管理部102は、リンク情報がメニュー項目画像211において表示されているレイヤーIDを示すように記憶部110の属性データ111を更新する。
【0053】
メニュー項目画像213及び214は、画像オブジェクトにリンクさせる候補となる他の画像オブジェクトのレイヤーIDを入力するためのものである。ユーザーは、メニュー項目画像213により、入力したいレイヤーのレイヤーIDを選択できる。例えば、メニュー項目画像213に含まれる左向き矢印が選択されるごとに、オブジェクト管理部102は、メニュー項目画像213に表示されているオブジェクトIDの番号を1つ前の番号に切り替える。また、例えば、メニュー項目画像213に含まれる右向き矢印が選択されるごとに、オブジェクト管理部102は、メニュー項目画像213に表示されているオブジェクトIDの番号を1つ後の番号に切り替える。メニュー項目画像214が選択されると、オブジェクト管理部102は、リンク情報がメニュー項目画像213において表示されているオブジェクトIDを示すように記憶部110の属性データ111を更新する。
【0054】
メニュー項目画像219が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー領域G1に表示するオブジェクトメニューをオブジェクトメニュー210以外のオブジェクトメニューに切り替える。例えば、メニュー項目画像219に含まれる左向き矢印が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー200に表示を切り替える。また、例えば、メニュー項目画像219に含まれる右向き矢印が選択されると、メニュー表示部101は、オブジェクトメニュー150に表示を切り替える。
【0055】
以下、本実施形態によるアニメーション編集方法の一例について、図12を参照しつつ説明する。まず、エディターメニュー130のメニュー項目画像137を選択することで、図3に示すように画像オブジェクト21を追加する(ステップS1)。これにより、画像オブジェクト21を示すデータがオブジェクト管理部102によって属性データ111に新たに追加される。また、最初のレイヤー0と画像オブジェクト21とを関連付けるようにオブジェクト管理部102によってレイヤーデータ114が更新される。次に、画像オブジェクト21をドラッグすることで位置を調整すると共に、オブジェクトメニュー150~190を切り替えつつ各オブジェクトメニューに含まれるメニュー項目画像を選択することで、画像オブジェクト21の属性を設定する(ステップS2)。これにより、画像オブジェクト21の大きさ、位置、色、透明度、オブジェクト設定画像、タップ時の効果音、タップ時の大きさ等が設定可能である。設定された内容は、オブジェクト管理部102によって属性データ111に反映される。
【0056】
次に、オブジェクトメニュー150~210に含まれるいずれかのメニュー項目画像201又は221(「TWEEN SET」と表示された画像)を選択することでトゥイーンを設定する(ステップS3)。これにより、ステップS2において設定された属性が、オブジェクト管理部102によって、トゥイーンにおける第1の状態としてアニメーションデータ112に反映される。次に、オブジェクトメニュー150~210に含まれるいずれかのメニュー項目画像202又は222(「TWEEN ADD」と表示された画像)が選択されるまで、ステップS2及びS3が繰り返される(ステップS2→S3→S4、No→S2→…)。これにより、第1の状態を示す状態データ、第2の状態を示す状態データ、…が記憶部110の作業領域に順に蓄積されていく。メニュー項目画像212が選択されると(ステップS4、Yes)、その時点で作業領域に蓄積されている一連の状態データが画像オブジェクト21のトゥイーンを示すデータとしてアニメーションデータ112に追加される。
【0057】
次に、エディターメニュー130のメニュー項目画像139を選択することで、新たにレイヤーを追加する(ステップS5)。これにより、レイヤー0に続くレイヤー1に関するデータが、オブジェクト管理部102によってレイヤーデータ114に新たに追加される。次に、エディターメニュー130のメニュー項目画像142を操作することでレイヤー0を選択すると共に、表示される画像オブジェクト21を選択する(ステップS6)。次に、オブジェクトメニュー210のメニュー項目画像211及び212を操作することで、画像オブジェクト21にレイヤー1をリンクさせる(ステップS7)。リンクの内容は、オブジェクト管理部102によって属性データ111に反映される。次に、エディターメニュー130のメニュー項目画像142を操作することでレイヤー1を選択する(ステップS8)。次に、エディターメニュー130のメニュー項目画像137を選択することで、画像オブジェクトをレイヤー1に追加する(ステップS9)。これにより、新たな画像オブジェクトを示すデータがオブジェクト管理部102によって属性データ111に追加される。また、レイヤー1とその画像オブジェクトとを関連付けるようにオブジェクト管理部102によってレイヤーデータ114が更新される。その後、ステップS1~S8と同様、レイヤー1における画像オブジェクトの属性やトゥイーンの設定を進めていく。
【0058】
以下、図12の流れに従って編集されたアニメーションの実行例について図13を参照しつつ説明する。アニメーションは、プレビューモードにおいて、アニメーション実行部104によって実行される。プレビューモードでは、図13(a)に示すように、オブジェクトメニュー及びエディターメニューのいずれもタッチパネルディスプレイ11の画面から消去された状態となる。アニメーション実行部104は、属性データ111、アニメーションデータ112、背景等データ113及びレイヤーデータ114に基づいて、以下の通りにアニメーションを実行する。まず、属性データ111に従って、レイヤー0に含まれる画像オブジェクト21が画面に表示される。アニメーション実行中の画面には背景等データ113に基づいて背景画像が表示されると共に、背景音楽が再生される。次に、ユーザが画像オブジェクト21をタップすると、タップ時の効果音が発生すると共に、画像オブジェクト21が一時的にタップ時の大きさに変化する。なお、アニメーション実行中、ドラッグがオンに設定されている画像オブジェクトは、ドラッグによって移動可能である。ユーザーが画像オブジェクトをドラッグすると、画像オブジェクトに設定されている速さに従って画像オブジェクトが移動する。
【0059】
次に、アニメーションデータ112における画像オブジェクト21に関するデータに基づいて、タップからトゥイーン開始までの待機時間に相当する期間が経過した後に、画像オブジェクト21のトゥイーンが実行される。例えば、図13(b)に示すように、画像オブジェクト21における第1の状態である画像オブジェクト21aから、第2の状態である画像オブジェクト21b及び第3の状態である画像オブジェクト21cを経て、第4の状態である画像オブジェクト21dまで、画像オブジェクト21の外観上の属性が変化する様子がタッチパネルディスプレイ11の画面上に再現される。ここで、各状態間の変化は、各状態間の所要時間に亘る連続的な変化として表現される。例えば、画像オブジェクト21aの形状は四角形であり、位置は画面の左下隅の近傍である。また、画像オブジェクト21bの形状は三角形であり、位置は画面の中央部である。画像オブジェクト21aから画像オブジェクト21bへの変化は、第1の状態から第2の状態までの所要時間に亘って、画面上における前者の位置から後者の位置へと画像オブジェクト21の位置が連続的に変化しつつ、つまり画像オブジェクト21が移動しつつ、画像オブジェクト21の形状が四角形から三角形へと少しずつ変化していくことによって表現される。なお、トゥイーンの繰り返し実行がオンとなっている場合には、最後の状態から第1の状態へと画像オブジェクト21が変化するトゥイーンが続行され、さらに第1の状態からのトゥイーンが実行される。トゥイーンの繰り返し実行がオフとなっている場合であって、トゥイーンが最後の状態まで至った後に第1の状態に戻るか否かがオンとなっている場合、最後の状態から第1の状態に戻るまでの待機時間に相当する期間が経過した後、画像オブジェクト21が第1の状態である画像オブジェクト21aに戻る。
【0060】
トゥイーンの繰り返し実行がオフとなっている場合、トゥイーンが完了すると、アニメーションは画像オブジェクト21のリンク先であるレイヤー1へと移る。これにより、レイヤー1の画像オブジェクト22~24が画面に表示されると共に、これらの画像オブジェクトによるアニメーションが実行される。なお、画像オブジェクト21に他の画像オブジェクトがリンクされている場合には、リンク先の画像オブジェクトによるアニメーションが実行される。
【0061】
以上説明した本実施形態によると、オブジェクトメニュー150~210がディスプレイの画面上の所定の領域に表示される。これらのうち、オブジェクトメニュー150~190及び210は、特に、大きさ、色、音楽等、編集対象となる属性の種類別にメニューが分けられている。これらによって、画像オブジェクトにおける複数の属性を設定できる。そして、本実施形態においては、タッチパネルディスプレイ11のタッチパネルを介した入力に基づいて、画面上の所定の領域に表示されるオブジェクトメニュー150~210がオブジェクトメニュー150~210の間で切り替えられる。したがって、オブジェクトメニューを切り替えてその中のメニュー項目画像を選択することを繰り返すという簡易な操作で複数の属性を順に設定していくことが可能である。以上により、画像オブジェクトにおける複数の属性の変化を対象としたアニメーションを簡易な操作で編集できる。例えば、大きさ、傾き、色、タップ時の大きさ、タップ時の大きさ変更のオン/オフ、ドラッグの速さ、ドラッグのオン/オフ、オブジェクト設定画像及びリンク情報等、アニメーションにおける属性の変化を適切に設定できる。なお、ドラッグがオンとなっている画像オブジェクトについては、アニメーション実行時に、ユーザーのドラッグによる画像オブジェクトの移動が可能である。また、その際の画像オブジェクトの移動の速さも設定できる。したがって、アニメーション実行中、画像オブジェクトが重くて移動しづらい状況や、逆に、画像オブジェクトが軽くて移動しやすい状況を演出することができる。
【0062】
また、本実施形態においては、画像オブジェクトの属性を設定後、オブジェクトメニュー200に含まれるメニュー項目画像201、あるいは、オブジェクトメニュー150~190及び210のいずれかに含まれるメニュー項目画像221が選択されると、画像オブジェクトの属性に関する第1の状態、第2の状態、…、第nの状態の各状態データが記憶部110の作業領域に蓄積される。そして、オブジェクトメニュー200に含まれるメニュー項目画像202、あるいは、オブジェクトメニュー150~190及び210のいずれかに含まれるメニュー項目画像222が選択されると、蓄積された状態データに基づいてアニメーションデータ112が生成される。これらによりトゥイーンが容易に設定可能である。
【0063】
また、本実施形態においては、オブジェクトメニュー150~210のそれぞれに、トゥイーンの設定を行うためのトゥイーン項目画像220(メニュー項目画像221及び222)が含まれている。仮に、トゥイーン項目画像220が、オブジェクトメニュー150~210のいずれか1つのみに含まれているとする。この場合、トゥイーン項目画像220が含まれていないオブジェクトメニューにおいて画像オブジェクトの属性を設定した後、その属性を第1~第nの状態のいずれかに設定するためには、トゥイーン項目画像220が含まれる別のオブジェクトメニューに一旦表示を切り替えなければならない。これに対し、本実施形態によると、オブジェクトメニュー150~210のそれぞれにトゥイーン項目画像220が含まれている。このため、いずれかのオブジェクトメニューにおいて属性を設定した後、オブジェクトメニューを切り替えなくても、設定した属性を第1~第nの状態のいずれかに設定することが可能である。
【0064】
また、本実施形態に係る画像オブジェクトの属性には、オブジェクトID、大きさ、位置、傾き、色、タップ時の大きさ、タップ時の効果音、タップ時の大きさ変更のオン/オフ、ドラッグの速さ、ドラッグのオン/オフ、オブジェクト設定画像及びレイヤーID並びにリンク情報がある。これによると、画像オブジェクトの外観に係る各種の属性や、ドラッグを含むタップ時の挙動、レイヤーやリンク等の属性が設定可能である。このため、画像オブジェクトによるアニメーションのバリエーションが豊富である。
【0065】
<変形例>
以上は、本発明の好適な実施形態についての説明であるが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、課題を解決するための手段に記載された範囲の限りにおいて様々な変更が可能なものである。
【0066】
例えば、上述の実施形態においては、オブジェクトメニュー150~210の表示の切り替えが、これらのオブジェクトメニューに含まれるメニュー項目画像159、169、179、189、199、209又は219が選択されることで実行される。しかし、その他の方法によってオブジェクトメニューの表示が切り替えられてもよい。例えば、エディターメニューに含まれるメニュー項目画像の選択によって切り替えられてもよい。
【0067】
また、上述の実施形態においては、トゥイーンの設定に当たって、オブジェクトメニュー150~190における属性の設定後、メニュー項目画像201又は221が選択されることで第1~第nの状態を示す状態データが記憶部110の作業領域に蓄積されていき、最後にメニュー項目画像202又は222が選択されることで、蓄積された状態データに基づいてアニメーションデータ112が生成される。しかし、その他の方法によってトゥイーンが設定されてもよい。例えば、あるメニュー項目画像が選択されると、トゥイーンを設定するためのモードに切り替わり、そのモード内でオブジェクトメニュー150~190において属性が設定されるたびに、その属性が第1の状態、第2の状態、…として記憶部110の作業領域に蓄積されてもよい。あるいは、オブジェクトメニュー150~190の各メニュー項目画像を選択すると、変化前後の各属性を一度に設定するように本実施形態が構成されていてもよい。例えば、オブジェクトメニュー150のメニュー項目画像152を選択すると、変化前の静止画像と変化後の静止画とを一度に設定するように本実施形態が構成されていてもよい。
【0068】
また、上述の実施形態においては、オブジェクトメニュー150~210が、タッチパネルディスプレイ11の画面において固定された領域であるオブジェクトメニュー領域G1に表示される。しかし、これらのオブジェクトメニューが表示される領域が表示ごとに変化してもよい。例えば、これらのオブジェクトメニューが、現在選択されている画像オブジェクトの近傍に表示されてもよい。
【符号の説明】
【0069】
G1 オブジェクトメニュー領域
G2 エディターメニュー領域
1 PC
11 タッチパネルディスプレイ
21~26 画像オブジェクト
101 メニュー表示部
102 オブジェクト管理部
110 記憶部
130 エディターメニュー
131~142 メニュー項目画像
150~210 オブジェクトメニュー
151~153、159 メニュー項目画像
161~163、169 メニュー項目画像
171~174、179 メニュー項目画像
181、189 メニュー項目画像
191~193、199 メニュー項目画像
201~209 メニュー項目画像
211~214、219 メニュー項目画像
220 トゥイーン項目画像
221、222 メニュー項目画像
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