(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-03
(45)【発行日】2022-10-12
(54)【発明の名称】デバイス情報監視装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20221004BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20221004BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20221004BHJP
【FI】
H04N1/00 002B
B41J29/38
G06F3/12 303
G06F3/12 373
G06F3/12 385
(21)【出願番号】P 2019014688
(22)【出願日】2019-01-30
【審査請求日】2021-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100065248
【氏名又は名称】野河 信太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100159385
【氏名又は名称】甲斐 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100163407
【氏名又は名称】金子 裕輔
(74)【代理人】
【識別番号】100166936
【氏名又は名称】稲本 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100174883
【氏名又は名称】冨田 雅己
(72)【発明者】
【氏名】濱本 真範
【審査官】野口 俊明
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-061932(JP,A)
【文献】特開2013-088874(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
B41J 29/38
G06F 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して通信可能に接続され、グループとして管理される複数のデバイスから各デバイスの使用に係るカウンタ情報を間欠的に取得する情報取得部と、
各デバイスのグループ割り当てに係るユーザーからの指示を受付けるグループ管理部と、
各デバイスからのカウンタ情報をそのデバイスが属するグループと関連付けて格納する記憶回路と、
前記カウンタ情報に基づくレポートを生成するレポート生成部とを備え、
前記グループ管理部は、あるデバイスについてグループ割り当て変更に係る指示を受付けた場合、
変更時期に係る予約通知を変更対象デバイスに送信し、前記変更対象デバイスからグループ割り当て変更時のカウンタ情報を受信し、受信したカウンタ情報を変更前グループに係る最終値および変更後グループに係るカウンタ情報の初期値として前記記憶回路に格納し、
前記レポート生成部は、カウンタ情報の変更前グループに係るレポートを前記最終値に基づいて生成し、変更後グループに係るレポートを前記初期値に基づいて生成するデバイス情報監視装置。
【請求項2】
前記グループ管理部は、グループ割り当て変更に係るユーザーからの指示を受付けた場合、前記変更対象デバイスから取得された直近のカウンタ情報を変更前グループに係る前記最終値および変更後グループに係るカウンタ情報の前記初期値とする請求項1に記載のデバイス情報監視装置。
【請求項3】
前記グループ管理部は、グループ割り当て変更に係るユーザーからの指示を受付けた場合、前記変更対象デバイスからカウンタ情報を取得して変更前グループに係る前記最終値および変更後グループに係るカウンタ情報の前記初期値とする請求項1に記載のデバイス情報監視装置。
【請求項4】
前記グループ管理部は、前記予約通知の送信後または前記予約通知に係る変更時期から予め定められた期間が経過しても変更時のカウンタ情報を前記変更対象デバイスから受信しない場合、前記指示に係るグループ割り当て変更をキャンセルする請求項
1に記載のデバイス情報監視装置。
【請求項5】
前記グループ管理部は、前記予約通知に係る変更時期から予め定められた期間が経過しても変更時のカウンタ情報を前記変更対象デバイスから受信しない場合、前記変更対象デバイスから取得された直近のカウンタ情報を変更前グループに係る前記最終値とするかまたは前記期間の経過後に前記変更対象デバイスからカウンタ情報を取得して変更前グループに係る前記最終値とする請求項
1に記載のデバイス情報監視装置。
【請求項6】
前記レポート生成部は各デバイスについて、カウンタ情報を取得してから次にカウンタ情報を取得するまでの期間においてその期間にグループ変更が行われない場合は期間の始めに取得されたカウンタ情報と期間の終わりに取得されたカウンタ情報との差分を用いて、前記期間に他のグループへの変更が行われた場合は期間の始めに取得されたカウンタ情報と変更前グループに係るカウンタ情報の最終値との差分を用いて、前記期間におけるそのデバイスの使用を示すレポートを生成する請求項1に記載のデバイス情報監視装置。
【請求項7】
前記レポート生成部は、各デバイスについて、割り当てられたグループから他グループへの割り当て変更があった後さらに元のグループへの割り当て変更がある場合、他グループへの割り当て変更時の他グループに係るカウンタ情報の初期値と元グループへの割り当て変更時の他グループに係るカウンタ情報の最終値との差分を、そのデバイスの元グループに係る使用を示すレポートに含めない請求項
6に記載のデバイス情報監視装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、デバイスに係る情報を監視するためのデバイス情報監視装置に関し、特に、デバイス情報監視装置側で定めるグループ単位での情報管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを介して通信可能な1以上のデバイスに係る情報を対象とするデバイスから取得して表示するためのデバイス情報監視装置が存在する。例えば、通信可能な1以上のデバイスに係るデバイス情報を定期的に取得し、取得されたデバイス情報を画面に表示するものである。
デバイス情報監視装置が監視の対象とするデバイスの代表例は、複合機である。この明細書で複合機は、ドキュメントのコピー、プリント処理やスキャン保存及び送信など様々な機能を備える多機能プリンタ(MFP;Multi-Function Peripheral)とも呼ばれる)をいう。
【0003】
また、デバイス情報の一例は、対象とする複合機に係るカウンタ情報であって、カウンタ情報は、複合機が実行するジョブの結果としてのカウンタの値であって複合機に格納される。
カウンタ情報の管理について、いくつかの手法が知られている。
まず、利用者情報と各利用者が所属するグループ情報とを画像形成装置でなく管理装置が関連付けて記憶しておき、一括管理する画像形成システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。この画像形成システムでは、管理装置が画像形成装置から利用者情報を受信すると、その利用者情報に関連付けられたグループ情報を検索して画像形成装置送信し、グループ情報を受信した画像形成装置は画像形成を実行し画像形成枚数を計数する。管理装置は各画像形成装置が計数した各グループの画像形成枚数を集計し、表示する。利用者は、画像形成の際に自己の所属するグループ情報を入力せずに済む。
【0004】
さらに、以下のものが知られている。ジョブ履歴管理ソフトウェアを用いてジョブ履歴を取得し、使用した部門やユーザーごとに使用量を集計し、課金情報を作成可能な印刷装置である。この印刷装置は、紙が排紙されるたびに増加する課金カウンタに基づく印刷装置の集計とジョブ完了時点に生成されるジョブ履歴に基づく集計の不一致を解消するために、予め設定された集計のタイミングにおいて実行中の印刷ジョブを複数のジョブ履歴として分割して管理する(例えば、特許文献2参照)。
これらの画像形成システムおよび印刷装置はいずれも、デバイスからデバイスに係る情報(利用者情報、画像形成枚数、ジョブ履歴など)を取得し、利用者別、グループ別にカウンタを正確かつ効率的に管理することに関する技術といえる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2005-271317号公報
【文献】特開2009-269256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、これらのものにおいて、予め定められた利用者やグループは対象のデバイス(画像形成装置あるいは印刷装置)から独立した単位の管理対象である。また、利用者やグループは、基本的に変更されないものとしている。そのうえで、デバイスから取得されるジョブ履歴やカウンタ情報を正確かつ効率的に管理する手法が提案されている。
しかし、それらとは異なるデバイスの使用形態も存在する。その一つに、管理の対象とする複数のデバイスがグループとして管理され、かつ、カウンタ情報が各デバイスに紐付けられた使用形態が挙げられる。なお、各デバイスに対して一つのカウンタ情報が紐付けられてもよいし、各デバイスに対して複数のカウンタ情報が紐付けられてもよい。それら複数のカウンタ情報が、利用者別のカウンタ情報であってもよい。利用者別のカウンタ情報がデバイスから独立したものでなく、各デバイスに紐付けられたものであればよい。
【0007】
そして、あるデバイスに対応付けられるグループが、しばしば変更されてもよい。具体的には、例えば以下のような使用態様が該当する。複数の複合機を使用する事業者があって、各複合機には使用する部署が割り当てられている。例えば、第1および第2の複合機は営業部に、第3および第4の複合機は総務部に、第5および第6の複合機は製造部に基本的に割り当てられている。しかし、年末は営業部の繁忙期であるため、第4の複合機はその時期に限って総務部でなく営業部に割り当てられ、営業部が使用する。また、年度末は決算期で総務部が忙しいため、その時期に限って第6の複合機は製造部でなく総務部に割り当てられる。
【0008】
このように、デバイスに対応付けられるグループが変更される場合であっても、カウンタ情報等のデバイス情報が、矛盾なく管理されることが好ましい。デバイスに係る情報のうち、課金に関係するカウンタ情報は特に、正確かつ矛盾のない管理が求められる。しかし、正確なデバイス情報の管理のために、通信処理に過剰な負荷がかかるようなことは好ましくない。
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、複数のデバイスをグループに分けて各デバイスに係る情報を管理する場合に、あるデバイスへのグループの割り当てが変更されても情報に矛盾が生じないようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、ネットワークを介して通信可能に接続され、グループとして管理される複数のデバイスから各デバイスの使用に係るカウンタ情報を間欠的に取得する情報取得部と、各デバイスのグループ割り当てに係るユーザーからの指示を受付けるグループ管理部と、各デバイスからのカウンタ情報をそのデバイスが属するグループと関連付けて格納する記憶回路と、前記カウンタ情報に基づくレポートを生成するレポート生成部とを備え、前記グループ管理部は、あるデバイスについてグループ割り当て変更に係る指示を受付けた場合、変更対象デバイスから取得されたカウンタ情報をそのデバイスの変更前グループに係るカウンタ情報の最終値および変更後グループに係るカウンタ情報の初期値として前記記憶回路に格納し、前記レポート生成部は、カウンタ情報の変更前グループに係るレポートを前記最終値に基づいて生成し、変更後グループに係るレポートを前記初期値に基づいて生成するデバイス情報監視装置を提供する。
【0010】
言い換えると、この発明によるデバイス情報監視装置において、グループ管理部はグループ単位でなくデバイス単位に細分化してカウンタ情報を保存する。各デバイスがカウンタ情報の取得時に所属していたグループ情報を取得されたカウンタ情報に紐付けて履歴を格納する。それに加えてグループ管理部は、何れかのデバイスが所属するグループを移動する際に、移動前のグループでのカウンタ情報(最終値)および移動後のグループにおけるカウンタ情報(初期値)を設定し、前記最終値および前記初期値を保存する。
【発明の効果】
【0011】
デバイスのグループ移動に伴うカウンタ情報の処理を、このように行うことにより、各グループについて作成されるレポート情報に欠落や矛盾が起こらないようにできる。
即ち、この発明によるデバイス情報監視装置において、前記グループ管理部は、あるデバイスについてグループ割り当て変更に係る指示を受付けた場合、変更対象デバイスから取得されたカウンタ情報をそのデバイスの変更前グループに係るカウンタ情報の最終値および変更後グループに係るカウンタ情報の初期値として前記記憶回路に格納し、前記レポート生成部は、カウンタ情報の変更前グループに係るレポートを前記最終値に基づいて生成し、変更後グループに係るレポートを前記初期値に基づいて生成するので、複数のデバイスをグループに分けて各デバイスに係る情報を管理する場合に、あるデバイスへのグループの割り当てが変更されても情報に矛盾が生じないようにできる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】この実施形態においてデバイス情報監視装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】この実施形態においてグループに登録されたデバイスを表示する情報画面の一例を示す説明図である。
【
図3】この実施形態においてレポート生成部が生成するカウンタ情報に係る使用状況使用状況レポートの一例を示す説明図である。
【
図4】この実施形態において、情報取得部がカウンタ情報を取得するタイミングとグループ割り当て変更のタイミングの一例を示す説明図である。
【
図5】この実施形態において、情報取得部がデバイスから取得するカウンタ情報と差分の印刷枚数を示す説明図である。
【
図6】この実施形態において、デバイスが第1グループから第2グループへ移動した後第1グループへ復帰する例を示す説明図である。
【
図7】この実施形態において、グループ割り当て変更に際してグループ管理部がカウンタ情報の最終値および初期値を取得する処理を示す第1のフローチャートである。
【
図8】
図7に続く処理を示す第2のフローチャートである。
【
図9】この実施形態において、レポート生成部がレポートを作成する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
≪デバイス情報監視装置の構成≫
図1は、この実施形態においてデバイス情報監視装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、デバイス情報監視装置10は、処理部20、記憶回路40、ネットワークインタフェイス回路30および表示回路50を備える。
処理部20は、CPU(中央処理装置)、ROMやRAMのメモリー素子、入出力インタフェイス回路およびタイマー回路等のハードウェア資源を含んで構成される。予めメモリー素子に格納された処理プログラムを前記CPUが実行することによって、情報取得部21、グループ管理部22およびレポート生成部23の機能が実現される。
【0014】
ネットワークインタフェイス回路30は、処理部20がネットワークを介して外部の機器からカウンタ情報のデータ送受する通信インタフェイス回路である。
図1に示すように、デバイス情報監視装置10は、外部の複数のデバイスと通信可能に接続されている。即ち、第1デバイス110、第2デバイス120、第3デバイス130、第4デバイス140等と通信可能である。
例えば、第1デバイスは、そのデバイスに係る情報としてのデバイス情報111をデバイス情報監視装置10に提供する。デバイス情報111は、第1デバイス110がどれだけ使用されたかを示すカウンタ情報111Cを含む。同様に、第2デバイス120は、カウンタ情報121Cを含むデバイス情報121を提供する。第3デバイス130は、カウンタ情報131Cを含むデバイス情報131を提供する。同様に、第4デバイス140は、カウンタ情報141Cを含むデバイス情報141を提供する。
【0015】
デバイス情報監視装置10が備える記憶回路40は、不揮発性で、フラシュメモリーなどの記憶素子やハードディスクドライブで構成される。
記憶回路40は、各グループについてそのグループに属するデバイスの情報を格納する。例えば、第1グループ情報41は、第1グループに所属するデバイスの情報である所属デバイス情報41Dを格納する。
さらに、第1グループ情報41は、そのグループに属するデバイスから取得するデバイス情報を履歴として格納し保持する。例えば、第1グループに第1デバイス110が所属する場合、第1デバイス110から取得するカウンタ情報111Cをカウンタ情報41Cとして格納する。よって、カウンタ情報41Cは、そのカウンタ情報が取得されたデバイスの情報およびそのデバイスが属するグループの情報と関連付けて記憶回路40に格納される。
表示回路50は、例えば液晶表示装置等の表示装置を含んで構成される。処理部20は、レポート生成部23として生成したレポートを表示回路50が有する表示装置に表示する。
【0016】
≪情報画面と生成されるレポートの例≫
図2は、この実施形態においてグループに登録されたデバイスを表示する情報画面の一例を示す説明図である。
図2に示すように、処理部20が表示回路50の表示装置に表示する情報画面51は、大別すると画面左側のグループ表示域52、画面右上部にある情報指定タブ53、その下の情報表示域54などから構成される。
グループ表示域52は、各デバイスが属するグループの構成を示すと共に、情報表示の対象となるグループの選択を受付ける画面である。
図2に示す例では、全てのグループを包含する“Top Group”の下位に、4つのグループ“Test”、“Test1”、“Test2”、“Test3”および“Other”が作成されている。管理対象の各デバイスは、これら4つのグループの何れかに属しているものとする。なお、これら4つのグループの下位にサブグループがあってもよい。
【0017】
デバイス情報監視装置10のユーザーは、グループ表示域52に表示されたグループの何れかを選択して、情報表示の対象となるグループを選択できる。
図2は、“Test3”が選択された状態を示している。
また、
図2は、情報指定タブ53のうち「登録デバイス」が選択されている状態で、処理部20が情報表示域54に表示する画面の例を示している。
図2において処理部20は、選択された“Test3”のグループに登録されたデバイスの一覧を情報表示域54に表示する。
情報指定タブ53のうち、「レポート」が選択されると、処理部20はレポートを表示するための画面に情報表示域54の表示を切替える。ただし、カウンタ情報に係るレポートの集計結果は、以下に述べるように使用状況レポートに係る設定がなされ、「サンプルを表示」ボタン56が操作されるまで情報表示域54に表示されない。
【0018】
図3は、この実施形態においてレポート生成部が生成するカウンタ情報に係る使用状況レポートの一例を示す説明図である。
図3に示すように、処理部20は、使用状況レポートのフォーマットや集計に係る期間等についてユーザーによる設定を受付ける。レポート期間に係る設定は、週間レポートと月間レポートの種別、締め日、期間選択の設定を受付ける。締め日の設定は、例えば週間レポートであれば1週のうちの何曜日を期間の終期および次の期間の始期とするかの設定である。
図3に示す例では、週間レポートと月間レポートの種別については週間レポートが選択されている。締め日としては、日曜日が設定されている。期間選択としては、直近の12週間が選択される。情報表示域54にカウンタ情報の集計結果として表示される使用状況レポート55は、その設定に整合するように定められる。即ち、直近12週の各週についてのレポートが情報表示域54に表示されている。各週の“Closing Date”および“Start Date”の日時は、日曜日が終了する直後の月曜日の00時00分00秒に設定されている。
【0019】
「レポート設定」および「レポート期間」についてユーザーによる設定がなされ、「サンプルを表示」ボタン56が操作されると、それに応答してレポート生成部23としての処理部20が使用状況レポートを生成する。処理部20は、
図3に示すように、生成された使用状況レポート55を情報表示域54に表示する。あるいは、使用状況レポートが既に情報表示域54に表示されている場合は、その表示を更新する。
図3に一例を示すように、使用状況レポート55は、選択されたグループについて、記憶回路40に格納されたカウンタ情報に基づき生成される。
図3において、レポート生成部は、第1列の欄に選択デバイスに係るレポートを生成するグループの名前を表示させている。
図3の例では、“Test3”が選択されている。第2列の“Start Date”および第3列の“Closing Date”には、週間レポートまたは月間レポートの始期および終期が年月日および時刻で示されている。各行は、週間レポートおよび月間レポートの1期間に対応する。なお、情報取得部21が各デバイスのカウンタ情報を取得するタイミングは、
図3に示す“Start Date”および“Closing Date”と必ずしも一致しない。この実施形態においてレポート生成部23は、各期間における“Start Date”および“Closing Date”の直前に取得されたカウンタ情報を用いて各期間のカウンタを算出する。ここで、各期間における“Closing Date”は、その次の期間の“Start Date”と同一であるから、直前に取得されたカウンタ情報も同一である。
【0020】
第4列以降には、種々のカウンタを表示させている。第4列の“Total”は、期間中のカウンタの総枚数である。詳細には、第5列~第7列の各カウンタ、“Black-White”(モノクロ印刷)、“Color”(フルカラー印刷)、“Others(Color)”(その他、モノカラー印刷等)の各カラーの印刷枚数の合計に対応する。同時に、第8列~第13列の各カウンタの各ジョブに係る印刷枚数の合計にも対応する。“Print”(プリンタジョブ)、“Copy”(コピアジョブ)、“I-Fax”(インターネットファックスジョブ)、“Fax”(ファックスジョブ)、“Filing”(ドキュメントファイリングジョブ)、“Others(Job)”(その他、レポート印刷等)の各カウンタの合計である。
【0021】
図3で、例えば第1行に示す2018年10月22日、0時00分01秒~2018年10月29日、0時00分00秒の期間に印刷された総枚数は、2636枚である(4列目“Total”参照)。印刷されたカラーの内訳は、モノクロ印刷が828枚(5列目“Black-White”参照)、フルカラー印刷が1808枚(6列目“Color”参照)、その他が0枚(7列目“Others(Color)”参照)である。別の観点から、印刷されたジョブの内訳は、プリンタジョブが2551枚(8列目“Print”参照)、コピアジョブが83枚(9列目“Copy”参照)、インターネットファックスジョブが0枚(10列目“I-Fax”参照)である。さらに、ファックスジョブが0枚(11列目“Fax”参照)、ドキュメントファイリングジョブが2枚(12列目“Filing”参照)、その他のジョブが0枚(13列目“Others(Job)”参照)である。
【0022】
さらに、第2行に示す2018年10月29日、0時00分01秒~2018年11月5日、0時00分00秒の期間に印刷された総枚数は、1386枚である(4列目“Total”参照)。印刷されたカラーの内訳は、モノクロ印刷が576枚(5列目“Black-White”参照)、フルカラー印刷が810枚(6列目“Color”参照)、その他が0枚(7列目“Others(Color)”参照)である。別の観点から、印刷されたジョブの内訳は、プリンタジョブが1243枚(8列目“Print”参照)、コピアジョブが143枚(9列目“Copy”参照)、インターネットファックスジョブが0枚(10列目“I-Fax”参照)である。さらに、ファックスジョブが0枚(11列目“Fax”参照)、ドキュメントファイリングジョブが0枚(12列目“Filing”参照)、その他のジョブが0枚(13列目“Others(Job)”参照)である。
【0023】
第3行以降についても同様である。
以上のように、
図3の例では、レポート生成部23が第12行目の2019年1月14日、0時00分00秒まで1週間ごとの各期間について、期間のカウンタ情報に係る使用状況レポート55として生成し、生成された使用状況レポート55を処理部20が情報画面51の情報表示域54に表示させている。
ただし、
図3に示す例は、デバイスの変更割り当てが行われない場合のものである。
なお、
図3の「サンプルを表示」ボタン56の右隣にある「レポート」ボタンがユーザーに操作されると、「レポートフォーマット」の項目で設定された形式(PDF,HTML,CSVの何れか)の使用状況レポートがデータとして生成される。「レポート」ボタンの右隣にある「ダウンロード」ボタンが操作されると、生成された使用状況レポートのデータがダウンロードされる。
【0024】
≪グループ割り当て変更時の処理≫
この実施形態において、情報取得部21は
図3に示す例のように間隔をおいて各デバイスのカウンタ情報を取得するものとする。ただし、カウンタ情報を取得する間隔は任意であって、
図3に示すように1週間でなくてもかまわない。また、間隔が一定せずに長短があってもよい。
各デバイスのグループ割り当て変更は、ユーザーの指示による。よって、基本的に情報取得部21が各デバイスのカウンタ情報を取得するタイミングと同期しない。
【0025】
図4は、この実施形態において、あるデバイスについて情報取得部21がカウンタ情報を取得するタイミングとグループ割り当て変更のタイミングの一例を示す説明図である。
図4に示すように、情報取得部21は、複合機である第1デバイス110のカウンタ情報を時刻T1,T2,T4,T5およびT6において取得するものとする。
【0026】
第1デバイス110は、カウンタ情報が取得される時刻T1およびT2において第1グループに属する。次にカウンタ情報が取得されるT4より前かつ時刻T2より後の時刻T3において、第1デバイス110は第1グループから第2グループに割り当てが変更されるものとする。その結果、時刻T3の後にカウンタ情報が取得される時刻T4およびT5において第1デバイス110は、第2グループに属する。ところが、時刻T5になった時点で第1デバイス110は、第2グループから元の第1グループに割り当てが変更されるものとする。その結果、時刻T5の後にカウンタ情報が取得される時刻T6において第1デバイス110は、第1グループに属する。
【0027】
そして、情報取得部21が取得するカウンタ情報のうち、例えばプリンタジョブのカウンタ情報(
図3の8列目に示す“Print”に対応するカウンタの値)が、時刻T1において10、時刻T2において20、時刻T4において30、時刻T5において50、時刻T6において70とする。従って、時刻T1からT2までの期間に実行されたプリンタジョブの印刷枚数は10枚、時刻T2からT4までの期間に実行されたプリンタジョブの印刷枚数は10枚である。同様に、時刻T4からT5までのプリンタジョブの印刷枚数は20枚、時刻T5からT6までのプリンタジョブの印刷枚数は20枚である。
【0028】
時刻T1からT6までの間のプリンタジョブがすべてフルカラー印刷であった場合は、各期間に実行されたカラーの印刷枚数(
図3の6列目に示す“Color”に対応するカウンタ情報の差分)は、上述のプリンタジョブの印刷枚数に等しい。即ち、時刻T1からT2までの期間に実行されたカラーの印刷枚数は10枚であり、同様に時刻T2からT4までの期間のカラー印刷枚数は10枚、時刻T4からT5までのカラー印刷枚数は20枚、時刻T5からT6までのカラー印刷枚数は20枚である。
【0029】
ここでレポート生成部23が、例えば時刻T3およびT5のグループ割り当て変更を含む期間について、グループ割り当て変更が行われない場合と同様、カウンタ情報が取得された時刻のみの時点のグループ割り当てに基づいて差分計算を行い期間中の印刷枚数を算出すると、以下のような矛盾が生じる。
第1デバイス110が第1グループに属するのは、時刻T1、T2およびT6においてカウンタ情報を取得する場合のみである。時刻T4およびT5において、第1デバイス110は第2グループに属する。よって、第1デバイス110について第1グループに係るカウンタ情報が取得されるのは、時刻T1、T2およびT6の時点である。時刻T4およびT5においては、第1デバイス110について第2グループに係るカウンタ情報が取得される。
【0030】
第1デバイス110について第1グループに係るカウンタ情報のみに着目すると、時刻T3の前後でカウンタ情報が取得されるのは、時刻T2と時刻T6である。時刻T5の前後でカウンタ情報が取得されるのも、時刻T2と時刻T6である。第2グループに係るカウンタ情報のみに着目すると、時刻T3における変更前にカウンタ情報が取得されるタイミングは存在しない。時刻T3における変更後にカウンタ情報が取得されるのは時刻T4である。時刻T5の変更前にカウンタ情報が取得されるのは、時刻T5(同時)である。時刻T5の変更後にカウンタ情報が取得されるタイミングは存在しない。
【0031】
第1グループに着目すると、時刻T2における第1デバイス110のカウンタ情報は20であり、時刻T6におけるカウンタ情報は70である。グループ変更を含む期間のレポート生成にあたり、レポート生成部23が時刻T2からT6を1期間として、第1グループについて第1デバイス110の差分の印刷枚数を算出すると、その値は50枚である。しかし、その差分は、第1デバイス110が第2グループに属する期間(時刻T4からT5の期間)の差分20枚が含まれており、第2グループに係るレポートとカウンタ情報が重複する。
【0032】
一方、レポート生成部23が第2グループについてレポートを生成する場合、時刻T4において第1デバイス110のカウンタ情報が初めて取得される。また、時刻T5において第1デバイス110のカウンタ情報が最後に取得され、その後は取得されない。よって、第2グループに係る第1デバイス110の差分の印刷枚数が算出されるのは、時刻T4からT5の期間のみであり、その値は20枚である。グループ変更を含む期間のレポート生成にあたり、レポート生成部23は、時刻T3における変更を含む期間のレポートを生成しない。また、時刻T5における変更を含む期間のレポートを生成しない。
【0033】
全体として、時刻T3における変更を含む時刻T2からT4の期間の差分の印刷枚数はすべての枚数が第1グループに係るものとして算出される。時刻T5における変更を含む時刻T5からT6の期間の差分の印刷枚数も、すべての枚数が第1グループに係るものとして算出される。時刻T4からT5の期間における差分の印刷枚数は、第2グループのみに係るものとして算出されるべきところ、第1グループに係る差分の印刷枚数にも重複して算出される。
そこで、この実施形態におけるグループ管理部22は、あるデバイスのグループ割り当て変更が行われる場合、変更対象デバイスから取得されたカウンタ情報を変更前グループに係るカウンタ情報の最終値および変更後グループに係るカウンタ情報の初期値とし、履歴の1つとして記憶回路40に格納する。
【0034】
図4を例に、前述のカウンタ情報の最終値および初期値についてさらに述べる。
図4で、時刻T3におけるグループ割り当て変更に応答して、グループ割り当て変更に係る第1デバイスからグループ管理部22が取得したカウンタ情報の値は20枚である。その値は、時刻T2におけるカウンタ情報の値と同じである。よって、時刻T2からT3の期間の印刷枚数は0枚である。ここで、グループ管理部22が変更対象の第1デバイスからカウンタ情報を取得する処理の詳細は後述する。
グループ管理部22は、時刻T3におけるグループ割り当て変更の際に取得されたカウンタ情報を変更前の第1グループに係るカウンタの最終値として記憶回路40のカウンタ情報41Cに格納する。さらに、変更後の第2グループに係るカウンタの初期値として図示しない第2グループ情報のカウンタ情報に格納する。
【0035】
一方、時刻T5におけるグループ割り当て変更に応答して、グループ管理部22が取得したカウンタ情報の値は50枚である。時刻T3におけるグループ割り当て変更と同様に、時刻T5におけるグループ割り当て変更の際に取得されたカウンタ情報を変更前の第2グループに係るカウンタの最終値として記憶回路40の図示しない第2グループ情報のカウンタ情報として格納する。さらに、変更後の第1グループに係るカウンタの初期値として記憶回路40のカウンタ情報41Cに格納する。
以上のように、グループ割り当て変更に係るカウンタ情報の最終値および初期値を履歴として格納することで、変更に伴いカウンタ情報に矛盾が生じないようにできる。
図4に示す例は、1つのデバイスが2つのグループ間を移動するものであるが、移動するグループは2つに限るものでない。3つ以上のグループを移動する場合も同様の手法が適用可能である。
【0036】
図5は、この実施形態において、情報取得部21が第1デバイスから取得するカウンタ情報と差分の印刷枚数を示す説明図である。カウンタ情報を取得するタイミングは
図4に対応している。
まず、第1デバイス110について第1グループに係るカウンタ情報のみに着目すると、グループ割り当て変更に係る時刻T3の前後でカウンタ情報が取得されるのは、時刻T2およびT3である。時刻T2における第1デバイス110のカウンタ情報は20であり、時刻T3におけるカウンタ情報は20である。グループ変更を含む期間のレポート生成にあたり、レポート生成部23が時刻T2からT3を1期間として、第1グループについて第1デバイス110の差分の印刷枚数を算出すると、その値は0枚である。
【0037】
第2グループに係るカウンタ情報のみに着目すると、時刻T3の前後でカウンタ情報が取得されるのは、時刻T3および時刻T4である。時刻T3における第1デバイス110のカウンタ情報は20であり、時刻T4におけるカウンタ情報は30である。グループ変更を含む期間のレポート生成にあたり、レポート生成部23が時刻T3からT4を1期間として、第2グループについて第1デバイス110の差分の印刷枚数を算出すると、その値は10枚である。
【0038】
次に、グループ割り当て変更に係る時刻T5について述べる。第1グループのみに着目すると時刻T5の前後でカウンタ情報が取得されるのは、時刻T5(グループ割り当て変更とカウンタ情報取得が同時)と時刻T6である。時刻T5におけるカウンタ情報は50であり、時刻T6におけるカウンタ情報は70である。グループ変更を含む期間のレポート生成にあたり、レポート生成部23が時刻T5からT6を1期間として、第1グループについて差分の印刷枚数を算出すると、その値は20枚である。
【0039】
第2グループのみに着目すると時刻T5の前後でカウンタ情報が取得されるのは、時刻T4とT5である。時刻T4におけるカウンタ情報は30であり、時刻T5におけるカウンタ情報は50である。グループ変更を含む期間のレポート生成にあたり、レポート生成部23が時刻T4からT5を1期間として、第2グループについて差分の印刷枚数を算出すると、その値は20枚である。
【0040】
全体として、時刻T3における変更を含む時刻T2からT4の期間の差分の印刷枚数は時刻T2からT3までの枚数が第1グループのみに係るものとして算出され、時刻T3からT4までの期間の差分の印刷枚数は第2グループのみに係るものとして算出される。また、時刻T5における変更を含む時刻T5からT6の期間については、時刻T4からT5までの枚数が第2グループのみに係るものとして算出され、時刻T5からT6までの期間の差分の印刷枚数は第1グループのみに係るものとして算出される。時刻T2からT6の期間について、差分の印刷枚数は、第1グループまたは第2グループのみに係るものとして算出され、欠落も重複もしない。
【0041】
≪他グループへの移動後、元グループへ復帰する場合の処理≫
続いて、あるデバイスについて、元のグループから他のグループへ移動した後に、他のグループから元のグループへ復帰する場合の処理について述べる。
図6は、この実施形態において、第1デバイスが第1グループから第2グループへ移動した後、第2グループから第1グループへ復帰する例を示す説明図である。
図6において、第1デバイス110からのカウンタ情報取得を取得する既定のタイミングが、時刻T10,T11,T13おおびT16であるとする。その間の、時刻T12において、第1デバイス110のグループ割り当てが当初の第1グループから第2グループに変更されるものとする。それに伴ってグループ管理部22は、第1グループに係るカウンタ情報の最終値と第2グループに係るカウンタ情報の初期値を取得して記憶回路40に格納する。
【0042】
さらに、時刻T14において第1デバイス110のグループ割り当てが第2グループから元の第1グループに変更されるものとする。それに伴ってグループ管理部22は、第2グループに係るカウンタ情報の最終値と第1グループに係るカウンタ情報の初期値を取得して記憶回路40に格納する。そしてさらに、同じ期間の時刻T15において、グループ割り当てが第1グループから第2グループに変更されるものとする。それに伴ってグループ管理部22は、第1グループに係るカウンタ情報の最終値と第2グループに係るカウンタ情報の初期値を記憶回路40に格納する。
時刻T13からT16の期間(既定の1期間)内において、グループ割り当てが第2グループから第1グループに変更され、さらに第1グループから元の第2グループに復帰している。
【0043】
レポート生成部23は、第1グループに係るカウンタ情報のレポートとして、時刻T10からT11、T11からT12の期間について、差分の印刷枚数をそれぞれ算出する。しかし、時刻T12~T14の期間については、差分の印刷枚数をレポートに含めない。その期間、第1デバイス110は第2グループに属しているからである。続く時刻T14からT15の期間、第1デバイス110は第1グループに属しているのでレポート生成部23はその期間の差分の印刷枚数をレポートに含める。しかし、その後の時刻T15からT16の期間については、差分の印刷枚数をレポートに含めない。その期間、第1デバイス110は第2グループに属しているからである。
【0044】
またレポート生成部23は、第2グループに係るカウンタ情報のレポートとして、時刻T10からT12の期間について、差分の印刷枚数をレポートに含めない。その期間、第1デバイス110は第1グループに属しているからである。続く時刻T12からT13およびT13からT14の期間、第1デバイス110は第2グループに属しているのでレポート生成部23はそれらの期間のそれぞれの差分の印刷枚数をレポートに含める。しかし、その後の時刻T14からT15の期間については、差分の印刷枚数をレポートに含めない。その期間、第1デバイス110は第1グループに属しているからである。続く時刻T15からT16の期間、第1デバイス110は第1グループに属しているのでレポート生成部23はそれらの期間のそれぞれの差分の印刷枚数をレポートに含める。
【0045】
以上、
図6の例についてカウンタ情報をまとめると以下のようになる。
まず、第1グループのカウンタ情報に係るレポートついて
(1)時刻T10からT11の期間の差分印刷枚数:20枚-10枚=10枚
(2)時刻T11からT12の期間の差分印刷枚数:20枚20枚=0枚
(3)時刻T12からT14の期間の差分印刷枚数:データなし
(4)時刻T14からT15の期間の差分印刷枚数:50枚-40枚=10枚
(5)時刻T15からT16の期間の差分印刷枚数: データなし
第2グループのカウンタ情報に係るレポートついて
(6)時刻T10からT12の期間の差分印刷枚数:データなし
(7)時刻T12からT13の期間の差分印刷枚数:30枚-20枚=10枚
(8)時刻T13からT14の期間の差分印刷枚数:40枚-30枚=10枚
(9)時刻T14からT15の期間の差分印刷枚数:データなし
(10)時刻T15からT16の期間の差分印刷枚数:70枚-50枚=20枚
【0046】
レポート生成部23は、他グループへ移動する際のカウンタ情報の最終値から元グループへ復帰後のカウンタ情報の初期値までについては、元グループのカウンタ情報から除外する。
図6における第1グループに関していえば、第1デバイス110が第2グループへ移動する際の時刻T12におけるカウンタ情報の最終値(20枚)から、第1グループへ復帰後のT14におけるカウンタ情報の初期値(40枚)の上記(3)の期間は、データなしとする。
さらに、時刻T15におけるカウンタ情報の最終値(50枚)以降の上記(5)の期間もデータなしとする。
【0047】
また、第2グループに関していえば、まず、第1デバイス110が第2グループへ所属する時刻T12までの上記(6)の期間はデータなしとする。
そして、第1グループへ移動する際の時刻T14におけるカウンタ情報の最終値(40枚)から、第2グループへ復帰後のT15におけるカウンタ情報の初期値(50枚)の上記(9)の期間はデータなしとする。
このように、他グループへ移動する際のカウンタ情報の最終値から元グループへ復帰後のカウンタ情報の初期値までについて、元グループのカウンタ情報から除外することで、各グループのカウンタ情報が全体として欠落や重複することなく、レポートに矛盾が生じないようにできる。
図5に示す例は、1つのデバイスが2つのグループ間を移動するものであるが、移動するグループは2つに限るものでない。3つ以上のグループを移動する場合も同様の手法が適用可能である。
【0048】
≪グループ割り当て変更時のカウンタ情報の最終値および初期値≫
続いて、グループ割り当て変更時にグループ管理部22が記憶回路40に格納する変更前グループに係るカウンタ情報の最終値および変更後グループに係るカウンタ情報の初期値について述べる。グループ管理部22は、以下のように前記最終値および前記初期値を決定し、記憶回路40に格納する。
【0049】
(実施の形態1)
グループ管理部22は、あるデバイスについてグループ割り当ての変更が行われた際に、その時点より前に取得された最新のカウンタ情報を設定する。
(実施の形態2)
グループ管理部22は、あるデバイスについてグループ割り当ての変更が行われた時点で、移動対象となるデバイスから最新のカウンタ情報を取得して設定する。
【0050】
(実施の形態3)
グループ管理部22は、あるデバイスについてグループ割り当ての変更が行われるタイミングの情報を埋め込んだ管理チケットを発行、デバイスに通知し、通知した移動タイミングに合わせてデバイス側から前記カウンタ情報を通知してもらい、その値を設定する。
また、実施の形態1および実施の形態2で述べた処理において、カウンタ情報の取得に失敗した場合は、グループ間の移動を中止してもよい。あるいはその場合、グループ間の移動中止に代えて、実施の形態1で述べた方法で処理するようにユーザーが設定できてもよい。
【0051】
図7~
図9は、処理部20が実行する処理を示すフローチャートである。
図7および
図8は、グループ割り当て変更に際して、グループ管理部22がカウンタ情報の最終値および初期値を取得する処理を示す。上述した実施の形態1~3の処理を含む。
図9は、レポート生成部23が選択されたグループに属する各デバイスについて、レポートを作成する処理を示す。
以下、フローチャートに沿って処理部20が実行する処理を述べる。
【0052】
≪グループ割り当て変更がある場合のレポート生成処理≫
図7に示すように、グループ管理部22は、何れかのデバイスのグループ割り当て変更に係るユーザーからの指示があったか否かを各デバイスについて逐次監視する(ステップS11)。なお、監視の処理は他のタスクと並行してマルチタスク処理される。
グループ割り当て変更に係るユーザーからの指示を受付けたら(ステップS11のYes)、グループ管理部22は、その指示に対して管理チケットを変更対象デバイスに発行するように設定されているか否かを判定する(ステップS13)。この設定は、デバイス情報監視装置に係る設定として、予め定められたものであり、好ましくはデバイス情報監視装置のユーザーあるいは管理者が設定を変更できる。
管理チケットを発行するように設定されていない場合(ステップS13のNo)、ルーチンは後述する
図8のステップS23へ進む。
【0053】
一方、管理チケットを発行するように設定されている場合(ステップS13のYes)、グループ管理部22は、変更対象デバイスへグループ割り当て変更に係る管理チケットを送る(ステップS15)。管理チケットは、変更対象デバイスがグループ割り当て変更を行うべきタイミングの情報を含む。即ち、管理チケットは、変更時期に係る予約通知に相当する。
そして、グループ管理部22は、管理チケットが送られた変更対象デバイスが、指定されたタイミングでグループ割り当て変更の処理を行い、その時点のカウンタ情報が送信されるのを待つ。即ち、グループ管理部22は、前記ステップS15で管理チケットを送ってから、あるいは管理チケットに係る変更時期から所定の期間が経過するまでの期間、変更対象デバイスからグループ割り当て変更時点のカウンタ情報を受信するのを待つ(ステップS17のNo、ステップS19のNoを経てステップS17へ戻るループ)。
【0054】
変更対象デバイスからグループ割り当て変更時点のカウンタ情報を受信したら(ステップS17のYes)、グループ管理部22は、以下の処理を行う。まず、取得したカウンタ情報を変更前グループに係るカウンタ情報の最終値および変更後グループに係るカウンタ情報の初期値として記憶回路40の対応するグループのカウンタ情報にそれぞれ格納する(ステップS21)。そして、処理を終了する。
所定の期間が経過するまでにカウンタ情報を受信しない場合、ルーチンは後述する
図8のステップS31の処理へ進む。
【0055】
前述のステップS13の処理で、管理チケットを発行するように設定されていない場合(ステップS13のNo)、続いてグループ管理部22は、グループ割り当て変更の処理を行う際にカウンタ情報を取得するように設定されているか否かを判定する(
図8のステップS23)。この設定は、デバイス情報監視装置に係る設定として、予め定められたものであり、好ましくはデバイス情報監視装置のユーザーあるいは管理者が設定を変更できる。
グループ割り当変更の際にカウンタ情報を取得するよう設定されている場合(ステップS23のYes)、グループ管理部22は、変更対象デバイスからその時点におけるカウンタ情報を要求して取得する(ステップS25)。
【0056】
そして、変更対象デバイスからカウンタ情報が正常に受信できたか否かを判定する(ステップS27)。
カウンタ情報が受信できた場合(ステップS27のYes)、グループ管理部22は、以下の処理を行う。まず、取得したカウンタ情報を変更前グループに係るカウンタ情報の最終値および変更後グループに係るカウンタ情報の初期値として記憶回路40の対応するグループのカウンタ情報にそれぞれ格納する(ステップS29)。そして、処理を終了する。
一方、カウンタ情報が受信できなかった場合(ステップS27のNo)、ルーチンはステップS31の処理へ進む。
【0057】
ステップS31(
図8参照)で、グループ管理部22は、以下の判定を行う。即ち、カウンタ情報の取得に失敗した場合に、グループ割り当ての変更をキャンセルするように設定されているか否かを判定する。この設定は、デバイス情報監視装置に係る設定として、予め定められたものであり、好ましくはデバイス情報監視装置のユーザーあるいは管理者が設定を変更できる。
グループ割り当ての変更をキャンセルするように設定されている場合(ステップS31のYes)、以下の処理を行う。グループ管理部22は、変更対象デバイスに係るグループ割り当て変更の処理をキャンセルする(ステップS3)。そして、処理を終了する。
一方、前記S31の判定でグループ割り当て変更の処理をキャンセルするように設定されていない場合は(ステップS31のNo)、以下の処理を行う。グループ管理部22は、変更対象デバイスから取得した直近のカウンタ情報を変更前グループに係るカウンタ情報の最終値および変更後グループに係るカウンタ情報の初期値とするように設定されているか否かを判定する(ステップS35)。この設定は、デバイス情報監視装置に係る設定として、予め定められたものであり、好ましくはデバイス情報監視装置のユーザーあるいは管理者が設定を変更できる。
【0058】
カウンタ情報の取得に失敗した場合に変更対象デバイスから取得した直近のカウンタ情報を前記最終値および前記初期値とするように設定されている場合(ステップS35のYes)、以下の処理を行う。即ち、グループ管理部22は、変更対象デバイスから取得した直近のカウンタ情報を変更前グループに係るカウンタ情報の最終値および変更後グループに係るカウンタ情報の初期値として記憶回路40に格納し(ステップS37)、処理を終了する。
一方、カウンタ情報の取得に失敗した場合に変更対象デバイスから取得した直近のカウンタ情報を前記最終値および前記初期値とするように設定されていない場合(ステップS35のNo)、以下の処理を行う。即ち、グループ管理部22は、変更対象デバイスからその時点のカウンタ情報を取得し(ステップS39)、処理を終了する。
以上が、グループ割り当て変更についてグループ管理部22が実行する処理である。
【0059】
続いて、レポート生成部23が実行する処理について述べる。
図9に示すように、レポート生成部23は、カウンタ情報に係るレポート生成の指示を受付けたか否かを逐次監視する(ステップS41)。なお、監視の処理は他のタスクと並行してマルチタスク処理される。
カウンタ情報に係るレポート生成のユーザーからの指示を受付けたら(ステップS41のYes)、レポート生成部23は、指示の対象となるグループに属する各デバイスについて、以下の処理を実行する(ステップS43のループ処理)。
【0060】
まず、レポート生成部23は、対象デバイスについて、レポート生成の期間対象にレポートの対象となるグループに係るカウンタ情報が記憶回路40に格納されているか否かを判定する(ステップS45)。カウンタ情報がなければ(ステップS45のNo)、そのデバイスについての処理を終了し、残りのデバイスがあれば次の対象デバイスについて処理を行う(ステップS57のループ処理)。
カウンタ情報がある場合(ステップS45のYes)、レポート生成部23は、レポート生成の対象期間中に対象デバイスがレポートの対象となるグループと他のグループとの間を移動したか否かを判定する(ステップS47)。即ち、グループ割り当て変更があったか否かを判定する。
【0061】
グループ割り当ての変更がない場合(ステップS47のNo)、レポート生成部23は対象期間における印刷枚数の差分を以下のように算出する。即ち、対象デバイスについて対象グループに係る対象期間の終期のカウンタ情報と対象期間の始期のカウンタ情報との差分を算出する(ステップS49)。そして、そのデバイスについての処理を終了し、残りのデバイスがあれば次の対象デバイスについて処理を行う(ステップS57のループ処理)。
前記ステップS47で、グループ割り当て変更がある場合、レポート生成部23はそのデバイスが対象期間に対象グループから他のグループへ移動した後に元のグループへ戻ったか否かを判定する(ステップS51)。
【0062】
デバイスが対象期間に対象グループから他のグループへ移動した後に元のグループへ戻った場合(ステップS51のYes)、レポート生成部23は以下の処理を行う。即ち、対象デバイスについて、対象グループに係る移動前のカウンタ情報の最終値と対象期間の始期のカウンタ情報との差分を算出する(第1の差分)。さらに、対象期間の終期のカウンタ情報と対象グループに係る移動後のカウンタ情報の初期値との差分を算出する(第2の差分)。そして、第1の差分と第2の差分とを合算した結果に基づいて、レポートを生成する(ステップS53)。そして、そのデバイスについての処理を終了し、残りのデバイスがあれば次の対象デバイスについて処理を行う(ステップS57のループ処理)。
【0063】
一方、デバイスが対象期間に対象グループから他のグループへ移動したままか、あるいは他のグループから対象グループへ移動したままで、往復がない場合は(ステップS51のNo)、以下の処理を行う。即ち、期間中に対象グループから他のグループへ移動したままの場合、対象デバイスについて対象グループに係る移動前のカウンタ情報の最終値と対象期間の始期のカウンタ情報との差分を算出する。一方、期間中に他のグループから対象グループへ移動したままの場合、対象デバイスについて対象期間の終期のカウンタ情報と対象グループに係る移動後のカウンタ情報の初期値との差分を算出する。
そして、算出した結果に基づいてレポートを生成する(ステップS55)。そして、そのデバイスについての処理を終了し、残りのデバイスがあれば次の対象デバイスについて処理を行う(ステップS57のループ処理)。
以上が、レポート生成部23が実行する処理である。
【0064】
以上に述べたように、
(i)この発明によるデバイス情報監視装置は、ネットワークを介して通信可能に接続され、グループとして管理される複数のデバイスから各デバイスの使用に係るカウンタ情報を間欠的に取得する情報取得部と、各デバイスのグループ割り当てに係るユーザーからの指示を受付けるグループ管理部と、各デバイスからのカウンタ情報をそのデバイスが属するグループと関連付けて格納する記憶回路と、前記カウンタ情報に基づくレポートを生成するレポート生成部とを備え、前記グループ管理部は、あるデバイスについてグループ割り当て変更に係る指示を受付けた場合、変更対象デバイスから取得されたカウンタ情報をそのデバイスの変更前グループに係るカウンタ情報の最終値および変更後グループに係るカウンタ情報の初期値として前記記憶回路に格納し、前記レポート生成部は、カウンタ情報の変更前グループに係るレポートを前記最終値に基づいて生成し、変更後グループに係るレポートを前記初期値に基づいて生成することを特徴とする。
【0065】
この発明において、デバイスは、ネットワークを介したデバイス情報監視装置へ利用に係るカウンタ情報を提供するものである。その具体的な態様は、例えば、複合機である。前述の実施形態における複合機は、この発明のデバイスに相当する。
また、カウンタ情報は、デバイスの使用の多少をカウンタの値として提供するものである。その具体的な態様は、例えば、複合機が実行可能なジョブの実行の多少を示すカウンタ値である。例えば、印刷ジョブについて、実行した印刷の頁数を示すカウンタ値、スキャナジョブについて走査した原稿の頁数を示すカウンタ値などである。
【0066】
さらにまた、カウンタ情報を間欠的に取得するとは、期間をおいてカウンタ情報を取得することをいう。デバイスがカウンタ情報を更新する都度デバイス情報監視装置へ更新されたカウンタ情報を送信するのではなく、デバイス監視装置が定期的にあるいはランダムに期間をおいて各デバイスのカウンタ情報を取得するものである。このように構成することで、デバイスが更新の都度カウンタ情報を送信する場合に比べてカウンタ情報に係る通信の処理負荷を軽減できる。
【0067】
グループ割り当ては、各デバイスについてそのデバイスが属するグループを定めるものである。グループの生成、削除および生成されたグループへの割り当てはユーザーの指示により行われる。一つのグループに属するデバイスの数はゼロ以上の任意の数のうちから定められてよい。この明細書において、一つのデバイスは基本的に何れか一つのグループに属するものとする。グループは階層構造を有していてもよい。上位のグループを選択した場合は、下位のサブグループの何れかに属するデバイスがグループのメンバーである。
また、記憶回路は、取得されたカウンタ情報を格納する不揮発性の記憶デバイスである。その具体的な態様は、例えば、フラシュメモリーやハードディスクドライブなどが挙げられる。あるいは、電池駆動される揮発性記憶素子や、揮発性記憶素子と不揮発性記憶素子が組み合わされた態様でもよい。
【0068】
さらにまた、グループ管理部は、変更対象デバイスについて、変更前グループに係るカウンタ情報と、変更後グループに係るカウンタ情報とを別に格納する。すなわち、カウンタ情報をグループ別にグループと関連付けて格納する。レポート生成部は、グループに応じたレポートを生成する。
デバイス監視装置の具体的な一態様として、ネットワーク通信可能なコンピュータが挙げられる。情報取得部、グループ管理部およびレポート生成部は、コンピュータが処理ソフトウェアを実行することによってその機能が実現される。即ち、コンピュータのハードウェア資源とソフトウェア資源が有機的に結合して情報取得部、グループ管理部およびレポート生成部の機能が実現される。
【0069】
さらに、この発明の好ましい態様について説明する。
(ii)前記グループ管理部は、グループ割り当て変更に係るユーザーからの指示を受付けた場合、前記変更対象デバイスから取得された直近のカウンタ情報を変更前グループに係る前記最終値および変更後グループに係るカウンタ情報の前記初期値としてもよい。
このようにすれば、グループ割り当ての変更対象デバイスについて、直近に取得されたカウンタ情報をそのデバイスの変更前グループに係るカウンタ情報の最終値および変更後グループに係るカウンタ情報の前記初期値とすることで、グループの割り当てが変更されても情報に矛盾が生じないようにできる。
【0070】
(iii)前記グループ管理部は、グループ割り当て変更に係るユーザーからの指示を受付けた場合、前記変更対象デバイスからカウンタ情報を取得して変更前グループに係る前記最終値および変更後グループに係るカウンタ情報の前記初期値としてもよい。
このようにすれば、グループ割り当ての変更対象デバイスについて、そのデバイスからカウンタ情報を取得して変更前グループに係る前記最終値および変更後グループに係るカウンタ情報の前記初期値とすることで、グループの割り当てが変更されても情報に矛盾が生じないようにできる。
【0071】
(iv)前記グループ管理部は、グループ割り当て変更に係るユーザーからの指示を受付けた場合、変更時期に係る予約通知を対象デバイスに送信し、前記変更対象デバイスからグループ割り当て変更時のカウンタ情報を受信し、受信したカウンタ情報を変更前グループに係る前記最終値および変更後グループに係るカウンタ情報の前記初期値としてもよい。
このようにすれば、グループ割り当ての変更対象デバイスについて、そのデバイスに予約通知を送信し、前記デバイスから受信したカウンタ情報を変更前グループに係る前記最終値および変更後グループに係るカウンタ情報の前記初期値とすることで、グループの割り当てが変更されても情報に矛盾が生じないようにできる。
【0072】
(v)前記グループ管理部は、前記予約通知の送信後または前記予約通知に係る変更時期から予め定められた期間が経過しても変更時のカウンタ情報を前記変更対象デバイスから受信しない場合、前記指示に係るグループ割り当て変更をキャンセルしてもよい。
このようにすれば、変更対象デバイスが予約通知に応答しない場合に、グループ割り当ての変更をキャンセルすることによってデバイス側とデバイス情報監視装置側とで矛盾が生じないようにできる。
【0073】
(vi)前記グループ管理部は、前記予約通知に係る変更時期から予め定められた期間が経過しても変更時のカウンタ情報を前記変更対象デバイスから受信しない場合、前記変更対象デバイスから取得された直近のカウンタ情報を変更前グループに係る前記最終値とするかまたは前記期間の経過後に前記変更対象デバイスからカウンタ情報を取得して変更前グループに係る前記最終値としてもよい。
このようにすれば、変更対象デバイスが予約通知に応答しない場合に、変更対象デバイスから取得された直近のカウンタ情報またはその時点で取得したカウンタ情報を用いることによってデバイス側とデバイス情報監視装置側とで矛盾が生じないようにできる。
【0074】
(vii)前記レポート生成部は各デバイスについて、カウンタ情報を取得してから次にカウンタ情報を取得するまでの期間においてその期間にグループ変更が行われない場合は期間の始めに取得されたカウンタ情報と期間の終わりに取得されたカウンタ情報との差分を用いて、前記期間に他のグループへの変更が行われた場合は期間の始めに取得されたカウンタ情報と変更前グループに係るカウンタ情報の最終値との差分を用いて、前記期間におけるそのデバイスの使用を示すレポートを生成してもよい。
このようにすれば、期間にグループ変更が行われた場合は期間の始めに取得されたカウンタ情報と変更前グループに係るカウンタ情報の最終値との差分を用いてレポートを生成することで、情報に矛盾が生じないようにできる。
【0075】
(viii)前記レポート生成部は、各デバイスについて、割り当てられたグループから他グループへの割り当て変更があった後さらに元のグループへの割り当て変更がある場合、他グループへの割り当て変更時の他グループに係るカウンタ情報の初期値と元グループへの割り当て変更時の他グループに係るカウンタ情報の最終値との差分を、そのデバイスの元グループに係る使用を示すレポートに含めないようにしてもよい。
このようにすれば、期間の途中で元のグループから他グループへ割り当て変更された後さらに期間の途中で元グループへ割り当て変更された場合に、元グループに係るレポートに矛盾が生じないようにできる。
【0076】
この発明の好ましい態様には、上述した複数の態様のうちの何れかを組み合わせたものも含まれる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
【符号の説明】
【0077】
10:デバイス情報監視装置、 20:処理部、 21:情報取得部、 22:グループ管理部、 23:レポート生成部、 30:ネットワークインタフェイス回路、 40:記憶回路、 41:第1グループ情報、 41C,111C,121C,131C,141C:カウンタ情報、 41D:所属デバイス情報、 50:表示回路、 51:情報画面、 52:グループ表示域、 53:情報指定タブ、 54:情報表示域、 55:使用状況レポート、 56:「サンプルを表示」ボタン
110:第1デバイス、 111,121,131,141:デバイス情報、 120:第2デバイス、 130:第3デバイス、 140:第4デバイス