(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-03
(45)【発行日】2022-10-12
(54)【発明の名称】衛生監視システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G16H 40/20 20180101AFI20221004BHJP
G06Q 50/22 20180101ALI20221004BHJP
G08B 21/00 20060101ALI20221004BHJP
A61G 12/00 20060101ALI20221004BHJP
【FI】
G16H40/20
G06Q50/22
G08B21/00
A61G12/00 Z
A61G12/00 E
(21)【出願番号】P 2020526934
(86)(22)【出願日】2017-11-17
(86)【国際出願番号】 EP2017079676
(87)【国際公開番号】W WO2019096414
(87)【国際公開日】2019-05-23
【審査請求日】2020-06-22
(73)【特許権者】
【識別番号】506215320
【氏名又は名称】エシティ・ハイジーン・アンド・ヘルス・アクチエボラグ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー・アホン
(72)【発明者】
【氏名】シャム・マリ
(72)【発明者】
【氏名】ダニー・ポートハイヤス
(72)【発明者】
【氏名】ジョエル・アイアンストーン
(72)【発明者】
【氏名】ジェイコブ・エディング
(72)【発明者】
【氏名】マーティン・ロジー
【審査官】藤澤 美穂
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0309155(US,A1)
【文献】特開2017-150889(JP,A)
【文献】特開2016-049401(JP,A)
【文献】特表2008-537502(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 10/00-99/00
G08B 21/00
A61G 12/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステーション装置に衛生監視装置を関連付ける方法であって、前記衛生監視装置は、ユーザの衛生状態を監視するように構成され、
前記衛生監視装置が、使用時に、前記ステーション装置からステーション識別子を取得するステップと、
前記衛生監視装置が、前記ステーション識別子を記憶するステップと、を備え
、
前記衛生監視装置は、前記ステーション装置の近くの規定された空間領域内に配置されたときに前記ステーション識別子を取得し、
前記衛生監視装置は、前記ユーザによって着用可能な衛生物品に取り外し可能に取り付け可能であり、前記衛生物品の衛生状態を監視するように構成される、方法。
【請求項2】
前記衛生監視装置が、前記記憶されたステーション識別子を送信するステップと、
任意選択で、衛生状態を示す情報を前記記憶されたステーション識別子と共に送信するステップと、
を含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記衛生監視装置は、装置識別子を記憶し、
前記方法は、
前記衛生監視装置が、前記記憶されたステーション識別子を前記装置識別子と共に送信するステップと、
任意選択で、前記衛生監視装置が、前記衛生状態を示す情報を前記装置識別子と共に送信するステップと、
を含む、請求項1
または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ステーション装置が、前記衛生監視装置によって送信された情報を受信する、請求項
1~
3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記ステーション装置が、前記ステーション識別子が前記衛生監視装置によって正しく取得および/または記憶されているかどうかを検証するステップを含む、請求項1~
4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記ステーション装置は、前記ステーション識別子を無線で、任意選択的に、赤外線通信(IR)、近距離通信(NFC)、無線周波数識別(RFID)、Bluetooth(登録商標)通信、WiFi通信、超広帯域通信を介して、または音波信号を介して送信する、請求項1~
5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記ステーション装置は、所定の条件に基づいて、前記ステーション識別子を連続的に提供するか、または前記ステーション識別子を選択的に提供し、
任意選択で、前記ステーション装置が、それを提供するために前記ステーション識別子をブロードキャストする、請求項1から
6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記衛生監視装置が、前記記憶されたステーション識別子を送信するステップと、
受信エンティティが、前記衛生監視装置から前記ステーション識別子を受信するステップと、
前記受信エンティティが、前記受信されたステーション識別子に基づいて、前記ステーション装置に対応する空間位置を決定するステップとを含む、請求項1~
7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記衛生監視装置が、前記記憶されたステーション識別子と共に前記装置識別子を送信するステップと、
受信エンティティが、前記衛生監視装置から前記ステーション識別子および前記装置識別子を受信するステップと、
前記受信エンティティが、前記装置識別子および前記ステーション識別子を関連付けて記憶するステップと、
前記受信エンティティが、前記受信されたステーション識別子に基づいて、前記ステーション装置に対応する空間位置を決定するステップと、
を含む、請求項
3に記載の方法。
【請求項10】
前記空間位置は、前記ステーション識別子と前記空間位置との間のあらかじめ記憶された対応関係に基づいて決定される、請求項
8または
9に記載の方法。
【請求項11】
前記受信エンティティが、前記衛生監視装置から前記衛生状態を示す情報を受信するステップと、
任意選択で、前記受信エンティティが、衛生事象および対応する空間位置を通知するステップと、
を含む、請求項
8から
10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記受信エンティティが、1つまたは複数の通知装置への通知をトリガするステップと、前記通知が、少なくとも前記決定された空間位置に関する情報を含むステップと、
任意選択で、前記1つまたは複数の通知装置が、前記通知が空間位置の所定のセットのうちの1つに対応するときに通知を表示するステップと、
を含む、請求項
8から
11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
ユーザの衛生状態を監視するように構成された衛生監視装置であって、
使用時にステーション装置からステーション識別子を取得し、前記ステーション識別子を記憶するように構成された識別モジュールを備え
、
前記識別モジュールは、前記衛生監視装置が前記ステーション装置の近くの規定された空間領域内に配置されたときに前記ステーション識別子を取得するように構成され、
前記衛生監視装置は、衛生物品に取り外し可能に取り付け可能であり、前記衛生監視装置は、前記衛生物品の衛生状態を監視するように構成される、衛生監視装置。
【請求項14】
前記記憶されたステーション識別子を送信するように構成された送信モジュールを備える、請求項
13に記載の衛生監視装置。
【請求項15】
前記識別モジュールは、装置識別子を記憶するように構成され、
前記送信モジュールは、前記記憶されたステーション識別子を前記装置識別子と共に送信するように構成される、請求項
14に記載の衛生監視装置。
【請求項16】
前記衛生監視装置が、衛生状態を示す情報を送信するように構成される、請求項
13~
15のいずれか1項に記載の衛生監視装置。
【請求項17】
請求項
13~
16のいずれか1項に記載の衛生監視装置と、
前記ステーション識別子を提供するように構成されたステーション装置と、
を備える衛生監視システム。
【請求項18】
前記ステーション装置が、前記衛生監視装置を記憶するおよび/または前記衛生監視装置を充電するように構成され、前記ステーション装置は、前記衛生監視装置が前記ステーション装置によって記憶されおよび/または充電されるときに前記ステーション識別子を前記衛生監視装置へ提供するように構成された、請求項
17に記載の衛生監視システム。
【請求項19】
ステーション識別子、装置識別子、および、衛生物品の衛生状態を示す情報のうちのいずれか2つを取得するように構成された受信エンティティを備え、
前記受信エンティティは、前記ステーション識別子に対応する空間位置を決定するように構成される、請求項
17または
18に記載の衛生監視システム。
【請求項20】
前記受信エンティティは、前記衛生状態を示す情報を受信するように構成され、
任意選択で、前記受信エンティティは、衛生事象および対応する空間位置を通知するように構成される、請求項
19に記載の衛生監視システム。
【請求項21】
衛生事象および対応する空間位置に対応する通知を表示するようにそれぞれ適合された少なくとも1つの通知装置を備え、
前記受信エンティティは、前記少なくとも1つの通知装置のうちの1つまたは複数の上で通知をトリガするように構成され、前記通知は、少なくとも前記決定された空間位置に関する情報を含み、
任意選択で、前記少なくとも1つの通知装置はそれぞれ、空間位置の所定のセットに対応する通知を表示するように構成される、請求項
19または
20に記載の衛生監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、衛生監視システムおよび方法に関し、特に、衛生監視装置をステーション装置に関連付けるためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
衛生監視装置は、ユーザの衛生状態、またはユーザが着用している衛生物品の衛生状態を監視するために使用されてもよい。例えば、衛生監視装置は、ユーザに関連する特定の物質の湿潤レベル、温度、および/または濃度を監視することができる。特定の状況では、衛生監視装置は、使い捨て吸収性衛生物品、例えば、おむつ、失禁保護具、または生理用ナプキンなどの、ユーザによって着用される衛生物品に取り付けられてもよく、または代替的に、例えば、糞便物質を示すガスの存在を監視するために衣類に取り付けられてもよく、装置を糞便検出に使用することを可能にする。典型的には、衛生監視装置は、汚れ事象などの、ユーザの監視される衛生状態に関する情報を送信する。
【0003】
居住者が介護者の介護を受けている介護施設、病院などの住居では、いくつかの衛生監視装置は、いくつかの異なる居住者と交換可能に使用されることができる(例えば、衛生監視装置は、異なる日などの異なる期間に異なる居住者と使用されることができる)。特定の装置では、衛生監視装置は、汚れ事象などのユーザの衛生状態の変化を検出したときに介護者に警告することができる。そのような場合、衛生監視装置は、居住者の監視された衛生状態に関する情報を、衛生状態の変化を介護者に警告するように構成された共通の集中監視システムに通信することができる。集中監視システムは、どの居住者が注意を必要とするかに関して介護者に警告し、介護者はこの居住者に注意を払うことができる。以下では、本開示は、介護施設に関して例示されるが、本開示は、病院、保育所、および他の施設も同等に適用可能である。
【0004】
したがって、各期間中に、集中監視システムによって衛生監視装置の各々から受信される情報は、集中監視システムが介護者にどの居住者が手当てが必要であるかを通知できるように、1人の特定の居住者に関連付けられなければならない。この目的のために、典型的には、各衛生監視装置は、衛生状態に関する情報と共に集中監視システムに送信される固有のシリアル番号を有する。
【0005】
しかしながら、そのようなシステムでは、介護者は、どのシリアル番号(衛生監視装置に対応する)がどの居住者に関連付けられているかを集中監視システムに手動でログオンしなければならない。
【0006】
介護施設は忙しい場所になる傾向があり、衛生監視装置は居住者間で頻繁に切り替えられるので、介護者は、衛生監視装置を正しい居住者に割り当てる(または再割り当てする)ことを忘れるかまたは不正確に割り当てる(または再割り当てする)かのいずれかであることが分かっている。これにより、衛生情報が誤った居住者に関連付けられる可能性が生じ、ケアの水準が不十分になる。例えば、誤った居住者の衛生用品が交換されることがある。
【0007】
加えて、衛生物品の状態に関する情報は、その医学的性質のために秘密である。したがって、この情報への無許可のアクセスを防止または妨害する、および/または無許可の当事者がこの情報を特定の居住者に関連付けることを防止する必要がある。管轄区域に応じて、ケアのレベルを規定する特定の法律または規則に、ケア住居内のシステムが従わなければならない場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、情報の機密性を保ちながら、衛生監視装置からの情報を正しい居住者に便利かつ確実に関連付けることを可能にする改善された衛生監視が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様によると、ステーション装置に衛生監視装置を関連付ける方法であって、前記衛生監視装置は、ユーザの衛生状態を監視するように構成され、前記方法は:前記衛生監視装置が、使用時に、前記ステーション装置からステーション識別子を取得する段階と;前記衛生監視装置が、前記ステーション識別子を記憶する段階と、を含む、方法が提供される。
【0010】
上記の方法を用いて、ステーション装置は、介護施設(または他の住居)内に永久的または半永久的に配置されてもよく、ステーション装置は、例えば、ステーション装置をベッドの隣に配置することによって、部屋またはベッドなどの居住者に固有の空間位置に関連付けられ、ベッドは、ベッドを通常占有する居住者に関連付けられるようになる。ステーション装置は、壁、天井または床などの介護施設の構造要素に固定することによって、永久的または半永久的に設置することができる。
【0011】
衛生監視装置は、ユーザによって着用可能であり、それを着用しているユーザの衛生状態を監視するように構成されてもよく、またはユーザによって着用される衣類若しくは衛生物品に取り付け可能であってもよい。
【0012】
したがって、介護者は、衛生監視装置をその使用中にステーション装置と便利に関連付けることができる。ステーション装置(したがって、対応するステーション識別子)は、特定の居住者に関連付けられた特定の空間位置(例えば、ベッド)に関連付けられているので、ステーション識別子を取得すると、衛生監視装置は、ステーション装置に関連付けられたステーション識別子を記憶し、ステーション装置は、特定の居住者に関連付けられたベッドなどの空間位置に関連付けられる。居住者がベッドを交換する頻度は、監視装置が居住者間で再割り当てされる必要がある頻度よりもはるかに少ないことが観察されている。
【0013】
衛生監視装置が別の居住者と共に使用される場合、介護者は、衛生監視装置を(ベッドの隣のステーションなどの)他の居住者のベッドに関連付けられたステーション装置に容易に関連付け、それによって、衛生監視装置によって別のステーション識別子を便利かつ確実に取得する。
【0014】
上記の方法により、衛生監視装置と居住者(または別の居住者)とを関連付けるための手動入力の必要性が回避される。したがって、あらゆるヒューマンエラー要因が大幅に低減される。衛生監視装置、したがって衛生物品を、居住者に直接ではなくステーション装置に関連付けることによって、無許可の当事者によって取得された衛生物品の状態に関する情報を、任意の特定の居住者に容易に関連付けることができない。
【0015】
それゆえ、このような方法によって、情報の機密性を保ちながら、衛生監視装置からの情報を正しい居住者に便利かつ確実に関連付けることを可能にする改善された衛生監視方法を提供することが可能である。
【0016】
一実装形態では、前記衛生監視装置は、前記ステーション装置の近くの規定された空間領域内に配置されたときに前記ステーション識別子を取得する。
【0017】
したがって、衛生監視装置は、識別子を取得するためにステーション装置の近くに配置されるので、誤った衛生監視装置をステーション装置に不注意に関連付けるリスクが低減され、したがって、装置の関連付けの精度が向上する。
【0018】
この場合、衛生監視装置はステーション装置の近くの規定された空間領域内に配置されるので、衛生監視装置によってステーション識別子を取得することは、衛生監視装置とステーション装置との間の空間的関係の表示を提供し、衛生監視装置を設置するために用いられ得る。
【0019】
一実装形態では、前記衛生監視装置は、衛生物品に取り外し可能に取り付け可能であり、前記衛生物品の衛生状態を監視するように構成される。
【0020】
したがって、衛生監視装置がユーザによって着用される衛生物品に取り付けられるとき、ユーザの衛生状態は、衛生物品の衛生状態から推測され得る。
【0021】
加えて、衛生物品は、例えば、衛生監視装置が使い捨て衛生物品と共に使用されるときに、衛生物品から取り外され、異なる衛生物品に取り付けられてもよい。
【0022】
一実装形態では、衛生監視装置は、記憶されたステーション識別子を送信する。一実装形態では、衛生状態を示す情報が、記憶されたステーション識別子と共に送信される。
【0023】
送信された情報は、ユーザの衛生状態を示してもよく、または情報送信された情報は、衛生物品の衛生状態を示してもよい。
【0024】
したがって、記憶されたステーション識別子および任意選択で衛生状態を示す情報を受信する外部装置は、衛生物品の衛生状態を、ステーション識別子に対応するステーション装置に関連付けることができる。
【0025】
一実装形態では、衛生監視装置は、装置識別子を記憶する。衛生監視装置は、記憶されたステーション識別子を装置識別子と共に送信する。一実装形態では、衛生監視装置は、衛生状態を示す情報を装置識別子と共に送信する。
【0026】
したがって、装置識別子およびステーション識別子を受信する外部装置は、衛生監視装置とステーション装置とを関連付けることができる。
【0027】
加えて、装置識別子と共に衛生状態を示す情報を受信する外部装置は、衛生物品の衛生状態を、装置識別子に対応する衛生監視装置に、したがって装置識別子に関連付けられたステーション識別子に対応するステーション装置に関連付けることができる。
【0028】
一実装形態では、ステーション装置は、衛生監視装置によって送信された情報を受信する。
【0029】
受信された情報は、ステーション識別子、装置識別子、および、衛生物品の衛生状態を示す情報のうちの1つまたは複数であってもよい。追加的にまたは代替的に、情報は、衛生物品の衛生状態を監視する衛生監視装置に対応する監視状態、充電されている衛生監視装置に対応する充電状態、または衛生監視装置が所望の精度で衛生状態を監視できないことに対応する異常状態などの衛生監視装置の状態を示してもよい。追加的にまたは代替的に、情報は、ステーション識別子が成功裏に取得および記憶されたことを示し得る。
【0030】
一実装形態では、ステーション装置は、ステーション識別子が衛生監視装置によって正しく取得および/または記憶されているかどうかを検証する。
【0031】
一実装形態では、ステーション装置は、ステーション識別子を無線で送信する。
【0032】
一実装形態では、ステーション識別子は、近距離通信(NFC)、赤外線通信(IR、たとえばIRdA)、パーソナルエリアネットワーク(PAN、たとえばBluetooth(登録商標)TM)、RFID及び同等物などの規格ベースの短距離通信プロトコルを介して送信されるか、または超音波信号(すなわち、人間の耳によって検出可能な範囲外の周波数、たとえば20kHzを超える周波数を有する音波信号)などの音波信号を介して送信され得る。
【0033】
一実施態様では、ステーション装置は、所定の条件に基づいて、ステーション識別子を連続的に提供するか、またはステーション識別子を選択的に提供する。
【0034】
したがって、衛生監視装置は、衛生監視装置とステーション装置との間の相互作用を必要とすることなく、ステーション装置からステーション識別子を取得することができる。
【0035】
所定の条件は、ステーション識別子をいつ提供すべきかをステーション装置が決定することを可能にする任意の条件であり得る。ステーション装置は、例えば、衛生監視装置がステーション装置上にまたはステーション装置内に配置されたとき、衛生監視装置がステーション装置から取り外されたとき、タッチ要素に触れることまたはボタンを押すことなどのステーション装置とのユーザ対話が行われたとき、ステーション識別子を提供してもよく、またはステーション装置は、所定の間隔でステーション識別子を提供してもよい。
【0036】
一実装形態では、ステーション装置は、(連続的にまたは選択的に)それを提供するために、ステーション識別子をブロードキャストする。
【0037】
一実装形態では、衛生監視装置は、記憶されたステーション識別子を送信し、受信エンティティは、衛生監視装置からステーション識別子を受信する。受信エンティティは、受信されたステーション識別子に基づいて、ステーション装置に対応する空間位置を決定する。
【0038】
ステーション装置に対応する空間位置の決定は、ステーション識別子を送信した衛生監視装置に対応する空間位置の決定を可能にする。
【0039】
一実装形態では、衛生監視装置は、記憶されたステーション識別子と共に装置識別子を送信する。受信エンティティは、ステーション識別子および装置識別子を衛生監視装置から受信し、装置識別子およびステーション識別子を関連付けて記憶する。受信エンティティは、受信されたステーション識別子に基づいて、ステーション装置に対応する空間位置を決定する。
【0040】
ステーション装置に対応する空間位置の決定は、ステーション識別子を送信した衛生監視装置に対応する空間位置の決定を可能にする。
【0041】
一実装形態では、空間位置は、ステーション識別子と空間位置との間のあらかじめ記憶された対応関係に基づいて決定される。
【0042】
一実装形態では、受信エンティティは、衛生状態を示す情報を受信する。一実装形態では、受信エンティティは、衛生事象および対応する空間位置を通知する。
【0043】
一実装形態では、受信エンティティは、1つまたは複数の通知装置への通知をトリガすることによって、衛生事象および対応する空間位置を通知し、通知は、決定された空間位置に関する情報を少なくとも含む。通知装置は、空間位置の所定のセットのうちの1つに対応する通知を表示するように適合され得る。
【0044】
一実装形態では、通知装置は、可能な空間位置のセットに関連付けられ得、可能な空間位置のセットに含まれる空間位置を通知する通知のみを表示するように適合され得る。
【0045】
例えば、通知装置は、通知が、通知装置に関連付けられた空間位置の所定のセットに含まれる空間位置に関する情報を含むとき、通知を選択的に表示するように適合され得る。各通知装置は、空間位置の異なるセットに関連付けられてもよく、あるいは、例えば、各通知装置に関連付けられた空間位置の各セット内に特定の空間位置を含めることによって、複数の通知装置が同じ特定の空間位置に関連付けられてもよい。
【0046】
したがって、介護施設における可能な空間位置は、空間位置のサブセットに分割することができ、通知装置は、空間位置のサブセットのうちの1つまたは複数に関連付けることができる。
【0047】
他の実装形態では、受信エンティティは、通知装置への通知をトリガすることなく、衛生事象および/または空間位置を直接通知するように構成され得る。
【0048】
本開示の第2の態様によれば、ユーザの衛生状態を監視するように構成された衛生監視装置が提供される。衛生監視装置は、使用時にステーション装置からステーション識別子を取得し、ステーション識別子を記憶するように構成された識別モジュールを備える。
【0049】
したがって、上記の衛生監視装置は、手動の関連付けを必要とせずにステーション装置に関連付けることができる。ステーション装置は、介護施設内のベッドに関連付けることができる。衛生監視装置によって監視される衛生物品の衛生状態は、ステーション識別子、したがって対応するステーション装置に関連付けることができる。
【0050】
衛生状態は居住者に直接関連付けられず、代わりにステーション装置またはベッドに関連付けられるので、装置は、衛生状態に関する情報が衛生物品を着用または携行する居住者を識別するために使用される可能性を低減する。
【0051】
それゆえ、このような装置によって、情報の機密性を保ちながら、衛生監視装置からの情報を正しい居住者に便利かつ確実に関連付けることを可能にする改善された衛生監視装置を提供することが可能である。
【0052】
実施形態では、前記識別モジュールは、前記衛生監視装置が前記ステーション装置の近くの規定された空間領域内に配置されたときに前記ステーション識別子を取得するように構成される。
【0053】
実施形態では、前記衛生監視装置は、衛生物品に取り外し可能に取り付け可能であり、前記衛生監視装置は、前記衛生物品の衛生状態を監視するように構成される。
【0054】
実施形態では、前記衛生監視装置は、前記記憶されたステーション識別子を送信するように構成された送信モジュールを備える。
【0055】
実施形態では、前記識別モジュールは、装置識別子を記憶するように構成され、前記送信モジュールは、前記記憶されたステーション識別子を前記装置識別子と共に送信するように構成される。
【0056】
実施形態では、前記衛生監視装置が、衛生状態を示す情報を送信するように構成される。実施形態では、これは、ユーザの衛生状態を示す情報、または衛生物品の衛生状態を示す情報であってもよい。
【0057】
本開示の第3の態様によれば、衛生監視システムが提供される。衛生監視システムは、衛生物品に取り外し可能に取り付け可能である衛生監視装置等の、ユーザの衛生状態を監視するように構成され、かつ、衛生物品の衛生状態を監視するように構成された衛生監視装置を備える。衛生監視システムは、ステーション識別子を衛生監視装置に提供するように構成されたステーション装置を備える。
【0058】
このようなシステムによって、情報の機密性を保ちながら、衛生監視装置からの情報を正しい居住者に便利かつ確実に関連付けることを可能にする改善された衛生監視装置を提供することが可能である。実施形態では、衛生監視システムは、ステーション識別子、装置識別子、および衛生物品の衛生状態を示す情報のうちのいずれか2つを取得するように構成された受信エンティティを備える。特定の実施形態では、受信エンティティは、ステーション識別子に対応する空間位置を決定するように構成される。
【0059】
特定の実施形態では、受信エンティティは、受信されたステーション識別子に対応するステーション装置を決定し、ステーション装置に対応する空間位置を決定するように構成される。
【0060】
受信エンティティは、受信されたステーション識別子に基づいて、または、受信された装置識別子および、受信された装置識別子とステーション装置に対応するステーション識別子との間のあらかじめ記憶された関連付けに基づいて、空間位置を決定し得る。
【0061】
実施形態では、受信エンティティは、衛生物品の衛生状態を示す情報を受信するように構成される。実施形態では、受信エンティティは、衛生事象および対応する空間位置を通知するように構成される。
【0062】
したがって、受信エンティティは、ステーション装置に対応する空間位置に割り当てられた介護者に、衛生監視装置(したがって、衛生物品、および衛生物品を着用または携行している居住者)に関連して発生した衛生事象を警告し、ステーション装置に対応する空間位置を提供することが可能であり、ステーション装置から、介護施設内の特定のベッドを決定することができる。
【0063】
一実施形態では、システムは、衛生事象に対応する通知および対応する空間位置を表示するようにそれぞれ適合された少なくとも1つの通知装置を備えることができる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの通知装置は、空間位置の所定のセットのうちの1つに対応する通知を表示するように構成され得る。
【0064】
実施形態では、前記ステーション装置が、前記衛生監視装置を記憶するおよび/または前記衛生監視装置を充電するように構成され、前記ステーション装置は、前記衛生監視装置が前記ステーション装置によって記憶されおよび/または充電されるときに前記ステーション識別子を前記衛生監視装置へ提供するように構成される。
【0065】
したがって、介護者は、衛生物品に取り外し可能に取り付けられる前に、衛生監視装置をステーション装置の上またはステーション装置の中に配置して、衛生監視装置を記憶および/または充電しながら、衛生監視装置をステーション装置(したがって、ベッドおよび/または通常ベッドを占有している居住者)に関連付けることができる。
【0066】
衛生監視装置はまた、衛生物品に取り外し可能に取り付けられ、第1のステーション装置に関連付けられた後に、第2のステーション装置の上または第2のステーション装置の中に配置されてもよい。したがって、このように配置された衛生監視装置は、第2のステーション装置に割り当てられ、第1の物品とは異なる第2の衛生物品に取り外し可能に取り付けることができる。
【0067】
それゆえ、上述した方法、装置およびシステムによって、情報の機密性を保ちながら、衛生監視装置からの情報を正しい居住者に便利かつ確実に関連付けることを可能にする改善された衛生監視を提供することが可能である。
【0068】
本明細書に記載される実施形態及び実装形態では、衛生監視装置は、ユーザによって着用可能であり、それを着用しているユーザの衛生状態を監視するように構成されてもよく、またはユーザによって着用される衣類若しくは衛生物品に取り付け可能であってもよい。
【0069】
本明細書に記載の実施形態および実装形態では、衛生監視装置は、ステーション識別子を取得および記憶するために、またはより一般的には「使用中」と見なされるために、衛生物品に取り付けられる必要はない。一般に、衛生監視装置は、介護者またはユーザによって取り扱われるときはいつでも使用中であると考えることができる。
【0070】
本明細書で説明した実施形態および実装形態では、ステーション識別子は、ステーション装置が他のステーション装置と区別されること、またはベッドなどの空間位置が他の空間位置、ベッドと区別されることを可能にし、ステーション装置(またはベッド)に対応する任意の情報であり得る。
【0071】
例えば、「ステーション識別子」はまた、記憶された識別子の任意の操作された(例えば、暗号化された、ハッシュされた、署名された、またはそうでなければ処理された)バージョンを指す。ステーション識別子は、それらの元の形式で、または操作されたバージョンで取得、記憶、および/または送信され得る。
【0072】
したがって、ステーション装置からのおよび/または衛生監視装置からの情報の送信は、さらなるセキュリティのために暗号化することができる。
【0073】
本明細書で説明するいくつかの実施形態および実装形態では、ステーション識別子はステーションを一意的に識別し得る。ステーション識別子は、ステーション装置を一意的に識別する英数字コードなどのコードとすることができ、グローバル一意ステーション識別子(GUID)、またはIMEI番号、IPアドレス、もしくはMACアドレスなどの汎用一意ステーション識別子(UUID)に対応することができる。この場合、衛生監視装置は、対応するステーション識別子を記憶することによってステーション装置に関連付けられる。
【0074】
本明細書で説明されるいくつかの実施形態および実装形態では、ステーション識別子は、例えば、部屋、床、ベッド番号、またはステーション装置に関連付けられたベッドを示す他の情報を示すことによって、介護施設内のベッドの場所を示してもよい。
【0075】
本明細書に記載のいくつかの実施形態および実装形態では、ステーション識別子は、衛生監視装置または衛生監視装置の外部の装置による後続のアクセスのために記憶される。例えば、いくつかの場合では、衛生監視装置は、その後、記憶されたステーション識別子を外部装置に送信してもよい。他の場合には、外部装置(例えば、ステーション装置)は、衛生物品の衛生状態を示す情報、衛生監視装置の状態に関する情報、および同様のものなどの他の情報と共に、衛生監視装置に記憶されたステーション識別子を回復することができる。記憶されたステーション識別子のこの送信または回復は、衛生監視装置とステーション装置との間の関連付けの外部装置に表示を提供することができる。次に、この関連付けは、ステーション装置とそれを取得した衛生監視装置との間の空間的関係を示すことができる。
【0076】
他の実施形態および実装形態では、記憶されたステーション識別子へのアクセスは制限され得、ステーション識別子は、送信された情報の暗号化において使用され得る。
【0077】
本明細書に記載の実施形態および実装形態では、衛生監視装置は、ステーション識別子を交換可能に記憶することができる。いくつかの実施形態または実装形態では、衛生監視装置は、第1のステーション識別子を記憶していてもよく、第1のステーション識別子とは異なる第2のステーション識別子が続いて取得され記憶されて、第1のステーション識別子を置き換えてもよい。いくつかの実施形態または実装形態では、衛生監視装置は、ステーション装置から関連付け解除されてもよく、記憶されたステーション識別子は、衛生監視装置がステーション装置に関連付けられていない(またはもはや関連付けられていない)ことを示すために、デフォルトピースの情報またはランダムピースの情報に置き換えられてもよい。したがって、介護者が衛生事象について誤って警告されるリスクが減少する。
【0078】
本明細書に記載されるいくつかの実施形態または実装形態では、ステーション装置を実質的に取り囲むエリアは、空間領域として規定されてもよく、衛生監視装置は、ステーション装置の近くにあることによって、すなわち、ステーション装置の所定の距離内にあることによって、ステーション識別子を取得してもよい。次いで、衛生監視装置とステーション装置とを関連付けることは、例えば、衛生監視装置がステーション装置の近くに位置するかまたは位置していたことを示すことによって、2つの装置間の空間的関係を示すことができる。
【0079】
ステーション装置がステーション識別子をブロードキャストするいくつかの実施形態または実装形態では、空間領域は、例えば、ブロードキャストステーション識別子が衛生監視装置によって取得および解釈され得る領域全体をカバーし得る。
【0080】
本明細書に記載される他の実施形態または実装形態では、空間領域は、方向的に限定され得る。衛生監視装置は、ステーション装置の近くにあることによって、すなわち、衛生監視装置がステーション装置の所定の距離内にあり、ステーション装置に対して相対的な方向であるかまたはほぼ相対的な方向にあることによって、ステーション識別子を取得してもよい。そのような構成では、NFCまたはIR通信は、監視装置およびステーション装置が所定の位置または所定の範囲内にあるときにのみ、そのような通信が一般に可能であるので、特に有利であり得る。
【0081】
本明細書に記載のいくつかの実施形態または実装形態では、衛生監視装置は、有線または無線送信を使用して、ステーション識別子、装置識別子、および/または衛生物品の衛生状態を示す情報などの情報を繰り返し送信することができる。他の実施形態では、衛生監視装置は、送信されることになる情報を記憶し、記憶された情報を一度に送信してもよい。
【0082】
別の識別子とまたは衛生状態を示す情報と共に識別子を送信するものとして本明細書で説明されるいくつかの実施形態および実装形態では、共に送信される情報(識別子を含む)のピースは、例えば、ペイロードの一部として、またはオーバーヘッドもしくはヘッダの一部を形成するものとして、同じメッセージの一部を形成することによって、同時にまたは同時期に送信される。他の実施形態および実装形態では、情報のピースは、例えば、識別子(ステーション識別子または装置識別子)を送信し、1ミリ秒後に衛生状態を示す情報を送信することによって、互いに所定の間隔で送信される。
【0083】
本明細書で説明されるいくつかの実施形態および実装形態では、装置識別子は、衛生監視装置が識別され、他の衛生監視装置と区別されることを可能にする任意の情報であり得る。ステーション識別子と同様に、装置識別子は、衛生監視装置を一意的に識別することができ、グローバル一意識別子、ユニバーサル一意識別子、衛生監視装置を識別する英数字コードまたは同様のものであり得る。
【0084】
ステーション識別子と同様に、「装置識別子」という用語はまた、記憶された識別子の任意の操作された(たとえば、暗号化された、ハッシュされた、署名された、またはそうでなければ処理された)バージョンを指す。したがって、装置識別子は、それらの元の形式で、または操作されたバージョンで記憶、および/または送信され得る。
【0085】
したがって、ステーション装置からのおよび/または衛生監視装置からの情報の送信は、さらなるセキュリティのために暗号化することができる。
【0086】
本明細書で説明するいくつかの実施形態および実装形態では、装置識別子は、ステーション識別子と共に送信される。その後、衛生状態を示す情報は、装置識別子のみで送信される。
【0087】
したがって、装置識別子をステーション識別子に、したがってステーション装置に(またはベッドに)関連付けて記憶し、かつ、装置識別子とステーション識別子との間の以前に記憶された関連付けに基づいて、衛生状態を示す情報の任意の後続の送信のために、対応するステーション装置を決定することが可能である。したがって、装置識別子と衛生状態を示す情報のみを含む後続の送信が無許可の当事者によってアクセスされても、情報は、介護施設の特定の居住者の識別につながることができず、情報の機密性が維持される。
【0088】
受信エンティティに言及する実施形態および実装形態では、このエンティティは、単一の装置または互いに通信可能に結合された複数の装置として実装され得る。好ましくは、受信エンティティは、衛生監視装置から情報を受信し、かつ、例えば、ステーション識別子と、ステーション装置に対応する空間位置との間の、装置識別子とステーション識別子との間の関連付けの1つまたは複数のデータベース、衛生物品の衛生状態のデータベース、衛生監視装置の状態のデータベースおよび同様のものを備える受信した情報を一元的に記憶するサーバに、受信した情報を転送するように構成されたゲートウェイを備える。
【0089】
本明細書で説明される実施形態および実装形態では、受信エンティティは、受信された装置識別子とステーション識別子とを関連付けて記憶していてもよい。受信エンティティは、その後、新しいステーション識別子と共に装置識別子を受信し、装置識別子を新しいステーション識別子と関連付けて記憶するために、その記憶された記録を更新し得る。
【0090】
一実施形態では、衛生監視装置はバッテリーを備える。ステーションは、衛生監視装置がステーションに受け入れられたときにバッテリーを充電するように構成される。
【0091】
一実施形態では、ステーションは、衛生監視装置のための充電ステーションである。
【0092】
一実施形態では、衛生監視装置は、湿潤レベル、温度、検体の存在、および/またはユーザに関連する特定の物質(液体または気体)の濃度を監視するように構成される。
【0093】
一実施形態では、衛生監視装置はバイオセンサを含む。
【0094】
一実施形態では、衛生監視装置は、着用可能な衛生物品に取り外し可能に取り付け可能である。一実施形態では、衛生監視装置はベルクロ(登録商標)を含む。
【0095】
一実施形態では、着用可能な衛生物品は、おむつまたは失禁シールドなどの使い捨て吸収性物品である。
【0096】
一実施形態では、衛生監視装置は、識別子を記憶するように構成される。一実施形態では、衛生監視装置は、任意の感知データと共に識別子を送信するように構成される。
【0097】
一実施形態では、衛生監視装置は再使用可能である。
【0098】
一実施形態では、衛生監視装置はセルを備える。
【0099】
一実施形態では、衛生監視装置は再充電可能である。
【0100】
一実施形態では、衛生監視装置は、交換可能なセルを備える。
【0101】
一実施形態では、衛生監視装置は使い捨てである。
【0102】
以下では、本開示の態様を、単なる例として、以下の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【
図1】本開示の実施形態による、衛生監視装置、ステーション装置、および受信エンティティを備える衛生監視システムの概略図を示す。
【
図2】本開示の修正された実施形態による方法のフローチャートを示す。
【
図3】本開示の実施形態による方法のフローチャートを示す。
【
図4】本発明の実施形態の変形例に係る方法のフローチャートである。
【
図5】ユーザの衛生状態を監視するための衛生監視装置を示す。
【
図6】ユーザの衛生状態を監視するための衛生監視装置を示す。
【
図7】
図5および
図6に示す衛生監視装置を受け入れるためのステーション装置を示す。
【
図8】
図5および
図6に示す衛生監視装置を受け入れるためのステーション装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0104】
図1は、ユーザの衛生状態を監視するための衛生監視システム100を示す。
【0105】
衛生監視システム100は、衛生監視装置10と、ステーション装置20と、受信エンティティ30とを備える。
【0106】
衛生監視装置10は、それが衛生物品の衛生状態を監視することができるように、ユーザの衛生物品に取り外し可能に取り付けることができる。衛生物品は、例えば、おむつ、生理用ナプキン、または体液または排泄物を収容するために使用される同様の物品であり、着用者の快適性および衛生状態を改善してもよい。
【0107】
以下で説明するように、衛生監視装置10は、衛生物品の衛生状態を感知するように構成された、電極ストリップ13などのセンサを備えることができる。衛生監視装置は、センサによって感知された情報に基づいて、ユーザの衛生状態、例えば汚れ事象などの衛生事象を検出することができる。
【0108】
ステーション装置20は、ステーション装置20に対応するステーション識別子SIDを永久的または半永久的に記憶する。ステーション識別子SIDは、衛生監視システム100内で一意である。
【0109】
衛生監視装置10は、ステーション装置からステーション識別子SIDを取得し、ステーション識別子SIDを衛生監視装置10のメモリに記憶するように構成された識別モジュール12を備える。
【0110】
本実施形態では、識別モジュール12は、無線手段、例えば赤外線通信(IRdAなどのIR)、無線周波数識別(RFID)、または近距離無線通信(NFC)を介してステーション装置20によって送信されたステーション識別子SIDを受信するように構成された受信機(図示せず)を備える。
【0111】
図1から分かるように、この実施形態では、衛生監視装置10は、記憶されたステーション識別子SIDおよび/または衛生監視装置10によって監視される衛生物品の衛生状態を示す情報を受信エンティティ30に送信するように構成された送信モジュール14を更に備える。この実施形態では、送信モジュール14は、WLAN/WiFi/WiMAXなどの無線通信、IEEE802.11a、b、g、nプロトコルによる通信、GSM/GPRS通信または3G/4G/LTE通信などのセルラー通信、長距離Bluetooth(登録商標)などを介して情報を送信する。
【0112】
本実施形態では、受信エンティティ30は、互いに通信可能に結合されたゲートウェイ32およびサーバ34を備える。ゲートウェイ32は、無線通信を介して衛生監視装置10から情報(例えば、ステーション識別子SIDおよび/または衛生状態を示す情報)を受信し、衛生監視装置10によって検出された衛生状態およびステーション装置20に対応する、対応する空間位置を通知するように構成されたサーバ34に受信した情報を転送するように構成される。
【0113】
図2に関連して以下に説明されるように、衛生監視装置10によって検出された衛生状態およびステーション装置20に対応する空間位置を通知するように、衛生監視装置10をステーション装置20に関連付ける実装形態が説明される。
【0114】
ステップS10において、衛生監視装置10は、使用時に、ステーション装置20からステーション識別子SIDを取得する。
【0115】
次に、ステップS12において、衛生監視装置10は、受信したステーション識別子SIDを、例えば、衛生監視装置10の作業メモリまたは不揮発性メモリなどのメモリに記憶する。
【0116】
ステップS14において、衛生監視装置10は、記憶されたステーション識別子SIDおよび物品の衛生状態を示す情報を受信エンティティ30に送信する。ステーション識別子および物品の衛生状態を示す情報の送信は、同時または同時期であってもよく、あるいは2つは、例えば互いに所定の間隔で別々に送信されてもよい。送信は、ユーザが、ボタンを押す、またはタッチ要素に触れるなど、ステーションまたは衛生監視装置のユーザインターフェース要素と対話することによって、または監視装置が、衛生事象を示す変化など、監視される状態の変化を検出することによってトリガされ得る。
【0117】
ステップS16において、受信エンティティ30は、衛生監視装置10からステーション識別子SIDを受信する。
【0118】
ステーション識別子SIDを受信すると、受信エンティティ30は、ステップS18において、ステーション識別子SIDに対応する空間位置を決定する。本実施形態では、ステーション識別子SIDに対応する空間位置は、ステーション装置20自身の空間位置である。
【0119】
サーバ32は、受信されたステーション識別子SIDとステーション装置20の空間位置との間の関係を取得することによって、例えば、複数のステーション識別子とそれぞれのステーション装置の対応する空間位置との間の1対1対応を記憶するデータベースにアクセスすることによって、ステーション装置20の空間位置を決定する。有利には、ステーション装置は、壁、天井または床などの介護施設の構造要素に固定することによって、永久的に設置することができる。そうでなければ、ステーション装置は、テーブルまたは棚などの適切な場所に単に配置され得る。
【0120】
ステップS20において、受信エンティティ30は、衛生監視装置10から物品の衛生状態を示す情報を受信する。ステップS16およびS20は、2つの別個の順次ステップとして示されているが、これらは、同時に、または反対の順序で行われてもよい。
【0121】
ステップS22において、受信装置は、衛生監視装置10から受信した物品の衛生状態を示す情報と、ステーション装置20の、決定された空間位置とを関連付ける。
【0122】
衛生状態の通知が必要な場合、ステップS24において、サーバ32は、視覚的、聴覚的、および/または感覚的通知手段などの任意の手段によって介護者に警告する。
【0123】
そのような通知は、それを受信する介護者に、物品の衛生状態を示す受信された情報に関連付けられたステーション装置20の、決定された空間位置と、任意選択で、物品の衛生状態を示す情報とを提供する。次いで、介護者は、どの位置が注意を必要とするか(すなわち、ステーション装置20に対応する決定された空間位置)、したがって、どの居住者が注意を必要とするかを容易に理解することができる。
【0124】
図3は、2つの衛生監視装置10-1および10-2と、2つのステーション装置20-1および20-2と、共通の受信エンティティ30とを備える衛生監視システム200を示す。衛生監視装置10-1、10-2の各々は、上述のタイプのものである。2つのステーション装置20-1、20-2の各々は、上述したタイプのものである。ステーション装置20-1、20-2の各々は、例えば、それぞれのベッドB-1、B-2に固定することによって、それぞれのベッドB-1、B-2に永久的または半永久的に関連付けられる。
【0125】
ステーション装置20-1、20-2はそれぞれ、上述の方法で、システム200内で一意であるそれぞれのステーション識別子を記憶する。
【0126】
衛生監視装置10-1、10-2のそれぞれは、上述の方法でそれらの対応するステーション識別子を取得することによって、ステーション装置20-1、20-2のいずれかと関連付けられてもよい。
【0127】
衛生監視装置10-1、10-2の各々は、異なるユーザの異なる衛生物品に取り外し可能に取り付けることができ、それらは、それぞれの衛生物品の衛生状態を各々監視することができる。
【0128】
本明細書で説明するように、衛生監視装置10-1、10-2の各々は、
図2に関連して上述した方法で、それらがそれぞれ記憶するステーション識別子SIDと物品の衛生状態を示す情報とを受信エンティティ30に送信するように構成される。
【0129】
受信エンティティ30は、衛生監視装置10-1、10-2の各々からそれぞれのステーション識別子SIDを受信するように構成される。
【0130】
衛生監視装置10-1または10-2のいずれかからステーション識別子と共に衛生状態を示す情報を受信すると、受信エンティティ30は、
図2に関連して上述したように、空間位置(例えば、ベッドB-1またはベッドB-2)を決定する。通知が必要であると判定された場合、受信エンティティ30は、上述の方法で介護者に警告することができる。
【0131】
そのような通知は、それを受信する介護者に、関連する物品の衛生状態を示す、受信された情報に関連付けられた関連するステーション装置20-1または20-2(すなわち、ベッドB-1またはベッドB-2)の決定された空間位置と、任意選択で、関連する物品の衛生状態を示す情報とを提供する。次いで、介護者は、どの位置(ベッドB-1またはベッドB-2)が注意を必要とするか(すなわち、ステーション装置20に対応する決定された空間位置)、したがって、どの居住者が注意を必要とするかを容易に理解することができる。
【0132】
上記実施形態では、2つの衛生監視装置と2つのステーション装置とを備えているが、衛生監視装置は任意の数の衛生監視装置とステーション装置とを備えていてもよく、衛生監視装置の数とステーション装置の数とは互いに独立している。
【0133】
衛生監視装置10をステーション装置20に関連付ける上述の実施態様では、衛生監視装置10は、記憶されたステーション識別子SIDおよび物品の衛生状態を示す情報を受信エンティティ30に送信する。
【0134】
【0135】
実装形態の変形例では、衛生監視装置10は、ステーション装置20に対応するステーション識別子SIDを取得し、
図1-3およびステップS10およびS12を参照して上述した方法でステーション識別子SIDを記憶する。
【0136】
しかしながら、本変形例では、衛生監視装置10は、システム100または200において衛生監視装置10を識別するための装置識別子DIDを(永久的または半永久的に)記憶する。より具体的には、装置識別子DIDは、衛生監視装置10に対応する情報のピースであってもよく、それにより、衛生監視装置10をシステム内の他の衛生監視装置と区別することができる。換言すれば、装置識別子DIDは、衛生監視システム100または200内の衛生監視装置10を一意的に識別する。
【0137】
装置識別子DIDは、後続のアクセスのために衛生監視装置10のメモリ、ここでは不揮発性メモリにあらかじめ記憶される。
【0138】
上述のステップS10およびS12に続いて、ステップS44において、衛生監視装置10は、記憶されたステーション識別子SIDおよび装置識別子DIDを受信エンティティ30に送信する。
【0139】
ステップS46において、受信エンティティ30は、記憶されたステーション識別子SIDおよび装置識別子DIDを衛生監視装置10から受信する。
【0140】
ステーション識別子SIDおよび装置識別子DIDを衛生監視装置10から受信すると、受信エンティティ30は、ステップS48において、装置識別子DIDおよびステーション識別子SIDを関連付けて記憶する。これにより、ステップS22を参照して上述したように、受信したステーション識別子SIDとステーション装置20の空間位置との間のあらかじめ記憶された関係に基づいて、装置識別子DIDとステーション装置20に対応する空間位置との間の関係を確立することができる。
【0141】
したがって、上記の実装形態は、衛生監視装置10に対応する空間位置を決定するために使用することができる。
【0142】
受信エンティティ30は、装置識別子DIDと空間位置との間の関係を、装置識別子DIDとステーション識別子SIDとの間の1対1対応を記憶するデータベースに記憶させ、ステーション識別子SIDはそれぞれステーション装置20に対応し、または装置識別子DIDとステーション装置20との間の1対1対応を記憶するデータベースに直接記憶させる。
【0143】
続いて、衛生監視装置10は、ステーション識別子SIDを送信することなく、記憶した装置識別子DIDと物品の衛生状態を示す情報とを受信エンティティ30に送信する。実際に、いくつかの実施形態では、ステップS44において装置識別子DIDおよび記憶されたステーション識別子SIDを受信エンティティに送信した後、衛生監視装置は、記憶されたステーション識別子SIDを削除することができる。
【0144】
装置識別子DIDおよび物品の衛生状態を示す情報は、装置識別子DIDの代わりにステーション識別子SIDを参照して上述のステップS14に関連して説明したのと同様に、同時にまたは同時期に送信されてもよく、または2つが別々に(例えば、互いに所定の間隔で)送信されてもよい。
【0145】
受信エンティティ30は、装置識別子DIDの代わりにステーション識別子SIDを参照して、ステップS20に関連して上述したのと同様に、DID装置識別子と、衛生監視装置10によって監視される物品の衛生状態を示す情報とを受信する。
【0146】
受信エンティティ30は、上記のステップS18に関連して説明したのと同様に、ステップS48において記憶された装置識別子DIDとステーション識別子SIDとの間の関連付けに基づいて、ステーション装置20に対応する空間位置を決定する。
【0147】
例えば、受信エンティティ30は、受信されたステーション識別子SIDとステーション装置20の空間位置との間の記憶された対応関係を取得することによって、例えば、装置識別子DIDとステーション識別子SIDとの間の1対1対応を記憶するデータベース、または装置識別子DIDとステーション装置20との間の1対1対応を記憶するデータベースにアクセスすることによって、ステーション装置20の空間位置を取得する。
【0148】
ステップS24に関連して上述したように、衛生状態の通知が必要とされる場合、受信エンティティ30は、視覚的、聴覚的、および/または感覚的通知手段などの任意の手段によって介護者に警告する。
【0149】
上記で説明したのと同様の方法で、そのような通知は、それを受信する介護者に、物品の衛生状態を示す受信された情報に関連付けられたステーション装置20の、決定された空間位置と、任意選択で、物品の衛生状態を示す情報とを提供する。次いで、介護者は、どの位置が注意を必要とするか(すなわち、ステーション装置20に対応する決定された空間位置)、したがって、どの居住者が注意を必要とするかを容易に理解することができる。
【0150】
図5および
図6は、本明細書に記載の方法またはシステムのいずれかと共に使用するための衛生監視装置10の例示的な実施形態を示す。
【0151】
衛生監視装置10は、ユーザの衛生状態を監視するためのものである。衛生監視装置10は、物品の衛生状態を監視することができるように、ユーザの着用可能物品に取り外し可能に取り付けることができる。
【0152】
衛生監視装置10は、ハウジング11と、ハウジング11から延びる電極ストリップ13とを備える。
図5および
図6に示すように、電極ストリップ13は、ハウジング11の両側に延びる。他の実施形態では、電極ストリップ13は、ハウジング11の片側のみに延びてもよい。
【0153】
ハウジング11は、2つの離間したフォトダイオードを備える識別モジュール12を有する。上述したように、識別モジュール12は、ステーション装置20からステーション識別子SIDを取得するためのものである。
【0154】
図6に示すように、衛生監視装置10の電極ストリップ13は、電極ストリップ13の長手方向長さに沿って離間した4つの電極13a~13dを備える。衛生監視装置10は、電極13a~13dが、例えば、物品の湿潤レベル、特定の化学的化合物/組成物の存在、および/またはpHレベルの測定によって、物品の衛生状態を測定し得るように、着用可能物品と接触させられ得るように構成される。電極の特定の配置は、当業者に知られており、例えば、WO2016/090492に開示されている配置のいずれかを含むことができ、その内容は、法律によって許可される範囲で参照により本明細書に組み込まれる。
【0155】
図7は、本明細書に記載する方法またはシステムのいずれかと共に使用するためのステーション装置20の例示的な実施形態を示す。
【0156】
ステーション装置20は、衛生監視装置10を受け入れて保管するためのものである。ステーション装置20は、第1のケーシング部分20aおよび第2のケーシング部分20bを備える。第2のケーシング部分20bは、ステーション20を開閉するように第1のケーシング部分20aに対して枢動可能である。特定の実施形態では、ステーション装置20は、衛生監視装置10がステーション装置20に受け入れられたときに衛生監視装置10を充電するように構成される。
【0157】
ステーション装置20は、ステーション装置20に対して、規定された位置で衛生監視装置10のハウジング11を受け入れて保持するように構成された固定部品21を備える。
【0158】
固定部品21は、第1のフランジ21aと、第2のフランジ21bと、後壁21cと、第1の棚(図示せず)と、第2の棚(図示せず)とを備える。第1の棚は第1のフランジ21aに対応し、第2の棚は第2のフランジ21bに対応する。固定部品21は、第1のフランジ21a、第2のフランジ21b、後壁21c、第1の棚および第2の棚によって画定された空洞を画定する。
【0159】
衛生監視装置10は、固定部品21によって画定された空洞内にハウジング11を挿入することによって、ステーション装置20内に受け入れられてもよい。ハウジング11が挿入されると、固定部品21は、衛生監視装置10がステーション装置20に対して、規定された位置で保持されるように、ハウジング11を所定の位置に保持する。
【0160】
固定部品21の第1のフランジ21aは、送信機として機能する2つの離間したLEDを備えるステーション識別子部品(図示せず)を有する。ステーション識別子部品は、上述したように、ステーション装置20に関連付けられたステーション識別子を記憶するように構成される。ステーション識別子部品は、ハウジング11が固定部品21に受け入れられるときに、LEDを使用してステーション識別子を識別モジュール12に送信するように構成される。
【0161】
図8は、ステーション装置20に受け入れられた衛生監視装置10を示す。この構成では、上述したように、衛生監視装置10は、使用時に、ステーション装置20からステーション識別子SIDを受信することができる。
【0162】
上記の説明は、当業者によって本開示がどのように直接的に実施され得るかを完全に明らかにすると考えられるが、純粋に例示的であるとみなされるべきである。
【0163】
例えば、上記実施形態では、衛生監視装置は、記憶されたステーション識別子および/または装置識別子等の情報と、衛生状態を示す情報とを送信するように構成されているが、衛生監視装置は、代わりに、衛生監視装置自体から送信することなく、外部装置(例えば、ステーション装置)による回復のためにこの情報を記憶するだけでもよい。
【0164】
特定の場合では、介護者の注意を必要とする衛生状態は必要とされないので、衛生監視装置は、衛生状態を示すいかなる情報も送信しない。
【0165】
上記の実施形態では、受信エンティティはゲートウェイ32を備えるが、これは、情報がサーバ34またはより一般的には受信エンティティ30によって受信され得る限り、必要ではない。
【0166】
ステップは連続的な順序であるが、図に示されるステップの全てが示される順序で行われる必要はなく、または全てのステップが必須ではない(例えば、衛生状態を示す情報の送信および関連するステップが行われなくてもよい)ことは当業者には明らかであろう。
【0167】
上記の実施形態は、単一の受信エンティティを有するシステムを説明しているが、本開示が、受信エンティティの数、または衛生監視装置もしくはステーション装置の数に限定されないことは、当業者には明らかであろう。
【0168】
実際には、上述のシステムは、ステーション装置とは別個の受信エンティティを有するが、ステーション装置は、衛生監視装置からの送信の受信機として機能することができ、したがって、「受信エンティティ」の一部を形成することができる。
【0169】
上記の実施形態では、介護者は、例えば、介護者によって携行される通知装置(例えば、携帯型ユーザ装置)に通知を送信することによって、視覚的、聴覚的、および/または感覚的通知手段を介して警告されてもよい。例えば、介護者は、iPod(登録商標)/iPad(登録商標)または任意の他の種類の携帯型ユーザ装置を携行し、警告に関連する場所を示す警告を自身の携帯型装置上で受信してもよい。通知装置は、例えば、養護施設で複数の介護者がそれぞれ、特定の居住者の別個のセットのための介護を割り当てられる状況において、空間位置、ベッドの所定のセットに対応する警告を受信するように構成されてもよい。
【0170】
上記の実施形態は、機能的に規定されているが、これは、当業者であれば、そのような機能が、商品または特注の電子データ処理機器を使用してどのように提供され得るかを理解するからである。しかしながら、誤解を避けるために、各機能ユニットは、ワーキングメモリ、命令記憶、データ記憶、通信バス、および説明される機能を提供するための適切なインターフェースを備え付けた標準的なマイクロプロセッサとして実装され得る。機能ユニットはまた、限定ではないが、特定用途向け集積回路(ASIC)のような個別論理として提供され得る。
【0171】
上記は、介護施設での使用に関して説明されてきたが、上記システムは、病院または保育所などの任意の施設/場所での使用に適している。
【0172】
上記は、永久的に固定されたステーション装置に関連して一般的に説明されたが、ステーション装置が永久的に同じ位置に留まる必要はないことは明らかであろう。上述したことは、例えば、ステーション装置を交換する、またはステーション装置を新しい空間位置に関連付ける可能性を提供することができる。
【0173】
上記の全ては、完全に本開示の範囲内にあり、上記で開示された特定の組み合わせに限定されることなく、上記の特徴の1つ以上の組み合わせが適用される代替的な実施形態の基礎を形成すると考えられる。
【0174】
これに照らして、本開示の教示を実施する多くの代替案が存在する。当業者は、本開示の範囲内で、上記の開示をそれら自体の状況および要件に適合するように修正および適合させることができ、一方で、当業者の共通の一般的知識に照らして、上記に開示されるかまたは上記から導出可能であるかのいずれかである、本開示のいくつかまたは全ての技術的効果を保持することが予想される。すべてのそのような同等の修正または適応は、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲内に入る。