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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-03
(45)【発行日】2022-10-12
(54)【発明の名称】運転者支援システム
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/10 20060101AFI20221004BHJP
   B60W 30/06 20060101ALI20221004BHJP
【FI】
B60W30/10
B60W30/06
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020567928
(86)(22)【出願日】2019-05-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-27
(86)【国際出願番号】 EP2019063334
(87)【国際公開番号】W WO2019233777
(87)【国際公開日】2019-12-12
【審査請求日】2021-01-28
(31)【優先権主張番号】102018113314.6
(32)【優先日】2018-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】508108903
【氏名又は名称】ヴァレオ・シャルター・ウント・ゼンゾーレン・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100164688
【弁理士】
【氏名又は名称】金川 良樹
(72)【発明者】
【氏名】ディミトリオス、ツェンペツィス
(72)【発明者】
【氏名】マルクス、ハイムベルガー
(72)【発明者】
【氏名】シュテファニー、プリンツハウゼン
【審査官】佐々木 佳祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-267601(JP,A)
【文献】特開2018-75899(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00-10/30
B60W 30/00-60/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車両(1)が少なくとも部分的に自動化された方法で運転される、運転者支援システム(10)を操作する方法であって、
前記自動車両(1)を運転するための軌道(11)を学習モードで前記軌道(11)に沿って自動化された方法で学習すること、および
前記自動車両を前記学習モードに続く運転モードで前記学習した軌道(11)から導出される他の軌道(17)に沿って自動化された方法で運転すること
前記運転者支援システム(10)に実行させる方法において、
前記自動車両(1)が前記運転モードで前記他の軌道(17)に沿って運転されている間に、私有エリア(13)から公共エリア(14)への少なくとも1つの移行部(12)を検出すること、
前記公共エリア(14)内で前記自動車両(1)を前記他の軌道(17)に沿って前記運転することに関する追加データを取得することであって、前記追加データが、少なくとも、前記私有エリア(13)に隣接する前記公共エリア(14)内で前記自動車両(1)を前記運転することに関する現在の交通データを含むこと、および
前記運転者支援システム(10)に前記追加データを提供することを、前記前記運転者支援システム(10)に実行させることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記追加データが、前記運転者支援システム(10)の運転者アシスタントおよび/または前記自動車両(1)の運転者に提供されることを、前記運転者支援システム(10)にさらに実行させることを特徴とする、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記追加データが、前記私有エリア(13)から前記公共エリア(14)への前記移行部(12)に到達する前に取得されること
を特徴とする、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記私有エリア(13)から前記公共エリア(14)への前記移行部(12)から前記自動車両(1)の現在位置までの距離が検出され、事前定義された比較値と比較され、距離が比較値よりも小さいときに前記追加データの前記取得が自動化された方法で開始されること
を特徴とする、
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記自動車両(1)の速度が、前記距離の関数として設定されること
を特徴とする、
請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記追加データが、前記軌道(11)が学習されている間に少なくとも部分的に取得され保存されること
を特徴とする、
請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記追加データが、前記公共エリア内の交通物体(15、16)を含むこと
を特徴とする、
請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記追加データが、前記交通物体の移動データを少なくとも部分的に含むこと
を特徴とする、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記追加データを分類するための前記自動車両の現在の運転に関連するシーンの解釈を、前記運転者支援システム(10)に実行させることを特徴とする、
請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記追加データが、前記自動車両の前記運転者による少なくとも1つの入力を含むこと
を特徴とする、
請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記シーンの前記解釈に応じて、前記運転者による前記入力が、前記他の軌道(17)に沿った前記自動車両の動きの継続において考慮されること
を特徴とする、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
少なくとも1つの他の自動車両への無線通信リンクが、前記自動車両の事前定義された周辺エリア内にセットアップされ、前記他の自動車両の周辺データを受信することを、前記運転者支援システム(10)にさらに実行させることを特徴とする、
請求項1から11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
プログラムコード手段を有するコンピュータプログラムプロダクトであって、前記プログラムコード手段が、前記コンピュータプログラムプロダクトが電子制御ユニット(23)のコンピュータユニット上で実行されるときに請求項1から12のいずれか一項に記載の運転者支援システムを操作する方法を実行するために、特にコンピュータ可読媒体に保存される、コンピュータプログラムプロダクト。
【請求項14】
ンピュータ可読媒体であって、プログラムコード手段が、前記プログラムコード手段が電子制御ユニット(23)のメモリにロードされ、前記電子制御ユニット(23)のコンピュータユニット上で実行されるときに請求項1から11のいずれか一項に記載の運転者支援システムを操作する前記方法を実行するために保存される、コンピュータ可読媒体。
【請求項15】
自動車両を少なくとも部分的に自動化された方法で運転するための運転者支援システムであって、
前記自動車両を運転するための軌道を学習モードで前記軌道に沿って自動化された方法で学習するように、かつ
前記自動車両を前記学習モードに続く運転モードで前記学習した軌道から導出される他の軌道に沿って自動化された方法で運転するように
設計される運転者支援システムにおいて、
前記運転者支援システムがさらに、
前記自動車両が前記運転モードで前記他の軌道に沿って運転されている間に、私有エリアから公共エリアへの少なくとも1つの移行部を検出するように、
前記公共エリア内の前記他の軌道に沿って前記自動車両を前記運転することに関する追加データを取得し、前記追加データが、少なくとも、前記私有エリアに隣接する前記公共エリア内で前記自動車両の前記運転することに関する現在の交通データを含むように、かつ
前記追加データを使用して前記自動車両を前記公共エリア内で運転するように
設計されること
を特徴とする運転者支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車両が少なくとも部分的に自動化された方法で運転される、運転者支援システムを操作する方法に関し、この方法は、自動車両を運転するための軌道を学習モードで軌道に沿って自動化された方法で学習すること、および、自動車両を学習モードに続く運転モードで学習した軌道に沿って自動化された方法で運転することを含む。本発明は、自動車両を少なくとも部分的に自動化された方法で運転するための運転者支援システムにも関し、運転者支援システムは、自動車両を運転するための軌道を学習モードで軌道に沿って自動化された方法で学習するように、かつ自動車両を学習モードに続く運転モードで学習した軌道に沿って自動化された方法で運転するように設計される。さらに、本発明は、コンピュータプログラムプロダクトに関し、コンピュータ可読媒体にも関する。
【背景技術】
【0002】
運転者支援システムおよびこのシステムを操作する方法は、従来技術で広く知られており、したがって、基本的に、そのようなシステムの別個の文書証拠の必要はない。特に、例えば、自動車両を運転する際に自動車両の運転者を支援しかつ/または前記運転者を楽にさせるために自動車両を運転するための様々な機能が実行され得るという点で、自動車両の運転を支援する働きをする多数の様々な運転者支援システムが知られている。この状況では、特に自動車両の自動運転に関連する個々の機能が、運転者支援システムによって自律的にまたは自動化された方法で実行され得ることが提供され得る。例えば、運転者支援システムは駐車支援モジュールを備えることができ、駐車支援モジュールは、駐車スペースを見つけ、自動車両を駐車するための対応する軌道を検出することができるように機能するだけでなく、自動車両を検出した軌道に沿って駐車スペース内にまで自律的に操縦する、すなわち自動車両を駐車することもできる。さらに、自動車両を駐車スペースから外へ再び操縦する、すなわち駐車スペースから取り除くこともできることが提供され得る。運転者支援システムの他の運転者支援モジュールは、例えば、交通渋滞アシスタント、低速適応走行制御アシスタント(low-speed adaptive cruise control assistant)、前方を走行する自動車両から維持されるべき当該安全距離を考慮しながら速度を適応制御するためのアシスタント、などとすることができる。
【0003】
英語でAdvanced Driver Assistance System(先進運転者支援システム)(ADAS)とも呼ばれる運転者支援システム(FAS)は、特に、例えば特定の事前定義された運転状況などにおいて、自動車両内の運転者を支援するために使用される電子装置である。運転者支援システムは、ここで、とりわけ安全面を考慮に入れることができ、適切であれば運転の快適性を高めかつ経済的実行可能性を改善することもできる。運転者支援システムは、例えば、自動車両が加速または制動されること、駐車アシスタントが作動または作動停止されること、駐車操縦アシスタントが使用されること、自動車両のシグナリング装置が作動されること、車両の運転者が危険な状況の前または最中に適切なヒューマンマシンインターフェースから警告を受けること、および/または同種のことで、例えば、自動車両を運転しているときに部分的に自律的に、さもなければ自律的に従事することができる。現在、運転者支援システムは、自動車両の運転に対する責任が運転者に残るように構成されていることが多く、したがって、特定の状況下では、運転者は、特に手動で、自動車両の運転に従事することができる。
【0004】
運転者支援システムが十分な機能性を提供できるようにするために、運転者支援システムは自動車両の現在の運転状況に関するデータを有している必要がある。この目的のために、運転者支援システムは、とりわけ自動車両側センサにアクセスすることができ、自動車両側センサを用いて、運転状況に関する所望のパラメータ、例えば、進行方向、車輪速度、ヨーレート、縦加速度、横加速度、進行方向に位置する物体からの距離、および/または同種のパラメータを取得できる。特に、運転者支援システムの動作を確実にし、支援し、かつ/または改善するために、データが自動車両の周辺センサシステムによって利用可能にされ得る。さらに、運転者支援システムは、もちろん、例えば、自動車両側ナビゲーションシステムによって提供され得る他のデータ、例えばナビゲーションデータなどを使用することもできる。最後に、自動車両の位置を、また自動車両の向きも決定できるようにするために、全地球測位システム(GPS)などの測位システムを追加で使用することもできる。
【0005】
軌道の学習は、運転者支援システムの学習モードで実行され得る。この目的のために、運転者支援システムは、手動で、さもなければ少なくとも部分的に自動化された方法で学習モードに移すことができ、その結果、軌道の始点が定義され得る。次に、自動車両の運転者は、学習されるべき軌道の終点に到達するまで、自動車両を所望の方法で運転することができ、この終点は、好ましくは、運転者によって事前定義することもできる。軌道に関連するデータは学習モード時に保存され、運転者支援システムが自動化された方法で自動車両を運転するという条件で、運転者支援システムの後の運転モードで利用可能にすることができる。したがって、軌道には通常、始点および終点がある。
【0006】
運転モードでは、運転者支援システムは通常、自動車両を学習した軌道の始点から終点まで自動化された方法で運転する。ここで問題となったのは、軌道の終点に到達すると、自動車両の自動運転が終了され、自動車両が例えば自動化された方法で停止されることである。しかしながら、このことは常に望ましいとは限らず、さらに、特に後方を走行する交通に関して危険な状態につながり得る。
【0007】
さらに、運転者支援システムによる自動車両の自動運転が私有エリア内でのみ許され、法規制により、そのような運転は、公共エリア内では許されず、危険であり、かつ/または同種の状況の場合に問題となる。軌道が実際に少なくとも部分的に公共エリア内に延びる場合、これは運転者支援システムによって検出することができ、自動車両の自動停止をもたらし得る。これは、望ましくない停止、さもなければ危険な状態を引き起こす可能性もある。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、運転者支援システムの動作を改善するという目的に基づいている。
【0009】
本発明によって提案される解決策は、独立請求項に記載の方法、運転者支援システム、コンピュータプログラムプロダクト、およびコンピュータ可読媒体を含む。
【0010】
有利な発展形態は、従属クレームの特徴から生じる。
【0011】
総称型の方法に関して、特に、この方法は、
自動車両が運転モードで軌道に沿って運転されている間に、私有エリアから公共エリアへの少なくとも1つの移行部を検出すること、
公共エリア内で自動車両を軌道に沿って運転することに関する追加データを取得することであって、追加データが、少なくとも、私有エリアに隣接する公共エリア内で自動車両を運転することに関する現在の交通データを含むこと、および
運転者支援システムに追加データを提供すること
を追加的に提供することが提案される。
【0012】
総称型の運転者支援システムに関して、特に、運転者支援システムは、
自動車両が運転モードで軌道に沿って運転されている間に、私有エリアから公共エリアへの少なくとも1つの移行部を検出するように、
公共エリア内の軌道に沿って自動車両を運転することに関する追加データを取得し、追加データが、少なくとも、私有エリアに隣接する公共エリア内で自動車両を運転することに関する現在の交通データを含むように、かつ
追加データを使用して自動車両を公共エリア内で運転するように
設計されることが提案される。
【0013】
コンピュータプログラムプロダクトに関して、前記コンピュータプログラムプロダクトはプログラムコード手段を有し、プログラムコード手段は、コンピュータプログラムプロダクトが電子制御ユニットのコンピュータユニット上で実行されるときに本発明による運転者支援システムを操作する方法を実行するために、特にコンピュータ可読媒体に保存されることが特に提案される。
【0014】
特にコンピュータ可読ディスケット、CD、DVD、メモリカード、USBメモリユニットなどの形をとるコンピュータ可読媒体に関して、プログラムコード手段が、プログラムコード手段が電子制御ユニットのメモリにロードされ、電子制御ユニットのコンピュータユニット上で実行されるときに本発明による運転者支援システムを操作する方法を実行するために、上記媒体に保存されることが特に提案される。
【0015】
自動車両に関して、特に、前記自動車両が本発明による運転者支援システムを有することが提案される。
【0016】
本発明は、追加データが利用可能な情報になるという概念に基づいており、利用可能な情報は、運転者支援システムが、学習した軌道に従って自動車両の自動運転を継続することもできるか、または自動車両の運転が、特に好ましくは自動車両の運転の実質的に中断のない継続が実施され得るように、運転者に移され得るか、のどちらかを可能にするものである。結果として、例えば、自動車両の不必要な停止を回避することができる。自動車両の運転を実質的に中断なしに継続する可能性もある。
【0017】
この状況では、本発明は、特に、私有エリアから公共エリアへの移行部で軌道が公共エリア内へ延びる用途にも適している。
【0018】
本発明では、自動車両の運転に関して、私有エリア内で自動化された方法で誘導される自動車両から公共エリア内で適応された方法で誘導される自動車両への継ぎ目のない移行を実施する可能性がある。したがって、次いで例えば自動車両の運転者などからのさらなる入力または制御コマンドを待つために、私有エリアから公共エリアへの移行部の前に余裕を残して自動車両を止める必要はもはやない。結果として、特に、後方を走行する道路利用者が自動車両の予期せぬ停止を考慮する必要がないため、安全性を高めることも可能である。
【0019】
追加データを提供できるようにするために、車両側のセンサ、特に周辺センサからの信号が評価され得る。さらに、適切なデータもまた、自動車両側の制御装置、例えば、ナビゲーションシステム、モータ制御システム、および/または同種のシステムによって提供され得る。さらに、自動車両の外部データも考慮に入れられ、このデータは、例えば、好ましくは無線の通信リンクを介して利用可能なデータベースから取得され得ることが提供され得る。この状況では、これらのデータベースは、高解像度の地理データが入った専門データベースであり得る。最後に、例えば車車間通信の形で、自動車両相互間の通信(C2C、V2V)の範囲内で対応するデータを調査または取得する可能性もある。最後に、特に交通ルートに関するインフラ施設、例えば交通信号灯、道路標識、および/または同種のものからデータを取得する可能性もある。このデータは、追加データとして使用され得る、または前記データを補完し、運転者支援システムに提供され得る。結果として、運転者支援システムは、自動車両の運転に関する対応するデータを取得し、そのデータを自動車両の運転者、あるいは自動車両の運転を継続することができる運転者支援システムのモジュールのいずれかが利用できるようにすることができる。
【0020】
追加データは、特に交通データも含むことができる。交通データで、自動車両の運転を支援するために、現在の交通状況を少なくとも部分的に検出することが可能である。特に、交通データは、他の道路利用者に関するデータ、自動車両が運転されているかつ/または運転されるべきルートに関するデータ、例えば、道路標識、ルートの端、および/または同種のものを含むことができる。公共エリアに関する交通データは取得されることが好ましい。それにもかかわらず、交通データは、私有エリアに関して代替的または追加的に取得することもできる。しかしながら、交通データは、自動車両のナビゲーションシステムのデータ、特に現在の交通状況に関する1つまたは複数の自動車両外部データベースのデータ、事前定義可能な周辺エリア内の少なくとも1つの他の自動車両からのデータ、および/または同種のデータも含むことができる。
【0021】
追加データで、周辺エリアに関する情報を提供することも可能であり、この情報により、自動車両は実質的に中断なしに継続することが可能になる。周辺エリアの感知は、例えば、道路標識が検出されること、車道または車線が検出されること、および他の道路利用者、さらには道路利用者の動きを検出されること、を提供することができる。
【0022】
私有エリアから公共エリアへの移行部は、例えば、ナビゲーションシステムを使用した運転支援によって決定することができる。この目的のために、対応する地図データがナビゲーションシステムによって利用可能になることが提供され得る。次に、位置検出ユニットで、自動車両の現在の正確な位置を検出することが可能であり、次いで、この位置は、私有エリアまたは公共エリアに対する自動車両の位置を検出できるようにするために、地図データを考慮して評価される。特に、自動車両を運転するための提供された軌道が私有エリアから公共エリアへの移行部に遭遇する場所を検出することが可能である。この目的のために、自動車両の動きを考慮することも可能である。特に、私有エリアから公共エリアへの移行部は、訓練過程中に保存することもできる。この場合、検出は、保存された移行部を検索することも含むことができる。
【0023】
運転者支援システムは、好ましくは、運転者が望む運転操作がシーン解釈ユニットのデータに対応するかどうかをチェックする、または、運転操作を実行するか運転操作が不可能であることを伝達するかをチェックすることができる。運転者支援システムの自動化レベルに応じて、以下の実施が提供され得る。SAEのレベル2の場合、運転者は、私有エリアから公共エリアへの移行部を運転者支援システムに常に確認せざるを得ない。SAEのレベル3の場合、運転者支援システムは、移行部に対する信頼水準がそれほど高くなければ、運転者に信号を送ることになる。その場合、私有エリアから公共エリアへの移行部を確認することは、運転者支援システムがこの確認を要求すれば、運転者の責任となる。SAEのレベル4の場合、運転者支援システムは、運転者支援システムが私有エリアから公共エリアへの移行を実行できるかどうかを自ら決定し、その決定に従って動作する。その結果、運転者支援システムは、シーンの認知の信頼性および解釈の信頼性について決定する。
【0024】
全体として、本発明は、自動車両が高レベルの信頼性および安全性を伴って私有エリアから公共エリア内へ移動すること、あるいは、自動車両を私有エリア内で運転するための運転者支援システムのモジュールから車両の運転者に移ること、または自動車両を公共エリア内で運転するための相応に適切なモジュールに移ることを可能にする。
【0025】
追加データは、運転者支援システムの運転者アシスタントおよび/または自動車両の運転者に提供されることが好ましい。結果として、自動車両が運転されている間に、自動車両の運転者への移転または対応する運転者アシスタントへの移転が達成され得る。したがって、私有エリアから公共エリア内への移行部に到達する前に正確なタイミングで移転することにより、自動車両の運転を実質的に中断なしに継続することが可能である。
【0026】
追加データは、私有エリアから公共エリアへの移行部に到達する前に取得され得ることが好ましい。結果として、追加データは、私有エリアから公共エリアへの移行部に到達する前に余裕を残して利用可能であり、したがって、運転者支援システムは、対応する転送データを提供しかつ/または信号で伝えることができる。
【0027】
追加データの提供はまた、とりわけ自動車両の速度および移行部からの自動車両までの現在の距離に依存することができる。追加データは、少なくともある程度継続的に、特に有利に更新することができる。これは、例えば、他の道路利用者、特に他の自動車両、あるいは信号制御された道路標識などを感知するのに有利である。結果として、追加データは、永続的に最新のものに保つことができ、したがって、運転者支援システムまたは運転者に現在の転送データが提供される。
【0028】
さらに、私有エリアから公共エリアへの移行部から自動車両の現在位置までの距離が検出され、事前定義された比較値と比較され、距離が比較値よりも小さいときに追加データの取得が自動化された方法で開始されることが提案される。これにより、自動車両の運転の移転は、比較値に到達するのに応じて可能な限り余裕を残して準備するようにすることが可能になる。移行部からの自動車両までのこの距離は、この目的で使用され得る。比較値は、距離に対する永続的に事前定義された値とすることができる。しかしながら、比較値は、比較値が例えば自動車両の速度に依存するので、変数値とすることもできる。もちろん、例えば、軌道によって事前定義されたルートの地理データ、および/または同種のデータを考慮に入れて、さらなる依存関係をここで提供することもできる。
【0029】
自動車両の速度は、好ましくは距離の関数として設定される。私有エリアから公共エリアへの移行部から自動車両までの距離は、それに応じて速度を適合させるために使用することができる。したがって、距離が減少するにつれて、自動車両の運転の安全な移転を可能にするために、自動車両の速度も適合させられ、例えば減速されるものとすることができる。この状況では、移行部に到達したときの速度は、ゼロまで減速される必要はない。代わりに、適切な速度は、少なくとも私有エリアから公共エリアへの移行部に到達するまで自動車両の運転の移転を確実に可能にする速度である。
【0030】
1つの有利なトーナメントによれば、追加データは、軌道が学習されている間に少なくとも部分的に取得され保存されることが提案される。これにより、過去に関連する追加データにアクセスし、このデータを運転者支援システムに追加で提供することが可能になる。結果として、現在取得されている追加データと併せて、より正確な転送データを取得することが可能であり、これにより、本発明による方法の順序付けをさらに改善することが可能になる。さらに、軌道の学習中に追加データを検出することにより、どの追加データが基本的に利用可能であり、必要なときに更新されるべきかを検出することが可能である。これにより、例えば、本発明による満足のいく動作中に大きくは変化しない静的追加データを取得することが可能になり、このデータは、例えば、境界標、縁石、車道、および/または同種のものなどの物体の地理的位置などのデータを含む。さらに、可変の追加データを取得することが可能であり、このデータは、事前定義された時間間隔で、例えば、他の道路利用者とその利用者の動きおよび/または同種のものなどに関連して更新されることが好ましい。
【0031】
追加データは、好ましくは、公共エリア内の交通物体を含む。交通物体は、例えば、少なくとも私有エリアから公共エリアへの移行部の前に余裕を残して感知されて、運転者支援システムが私有エリアから公共エリアへの移行部を越えても自動車両の適切な運転のためにデータを提供できるようにすることができる。交通物体は、特に、例えば、私有エリアから公共エリアへの移行部に到達している間に自動車両を運転することに関連する他の道路利用者とすることができる。感知される交通物体は、例えば、他の自動車両、人、サイクリストおよび/または同種のものなどの他の道路利用者ならびに適切であれば、その道路利用者の動きであるだけでなく、例えば、縁石、ボラード、道路標識、それらを組み合わせたものなどの構造設備であり得る。
【0032】
特に、追加データは、交通物体の少なくとも部分的な移動データを含むことができる。このデータは、好ましくは、他の自動車両、サイクリスト、歩行者および/または同種のものの移動データに関連する。いつものように、これらの交通物体は、特に自動車両の運転に利用できるようにすることができる。特に、本発明は、これを、自動車両の運転に関連する動的状況を感知すること、および、自動車両の運転者への移転、もしくは自動車両の運転が公共エリア内で移転される対象の運転者支援システムのモジュールへの移転を改善することで可能にする。
【0033】
好ましくは、シーンの解釈が行われることが提供される。この状況では、シーンの解釈は、物体が、追加データならびに適切であれば、さらに、特に周辺エリアの感知に関する他のデータ、特に物体の位置および適切であれば、物体の動きに基づいて識別されることを利用する。さらに、物体は、周辺エリアの仮想空間表現で幾何学的にさらに表現することができる。物体は、シーンの解釈の範囲内で分類することができ、周辺エリアの仮想全体表現を生成することができる。特に、特に自動車両の現在の運転に関連するシーンの解釈としての交通状況の解釈は、その場合、特に仮想空間表現を使用して行うことができる。このシーンの解釈により、自動車両の運転に関連する移転に追加的に関連し得る追加の情報またはデータが追加データから取得されることが可能になる。シーンの解釈は、例えば運転者支援システムに含まれ得る適切なシーン解釈ユニットによって行うことができる。しかしながら、このシーン解釈ユニットは、別個のユニットとして利用することもでき、自動車両内に配置される必要はなく、その代わりに、基本的には、適切な通信リンクを介して自動車両の外部から提供することもできる。次に、シーンの解釈のために、運転者支援システムは、通信リンクを介して自動車両の外部から対応するシーン解釈ユニットにアクセスすることになる。
【0034】
しかしながら、追加データは、自動車両の運転者による少なくとも1つの入力も含むことができる。したがって、例えば、自動車両の運転者がナビゲーションシステム上で目的地入力を行い、次いでこの入力は自動車両のさらなる運転において考慮されることが提供され得る。例えば、自動車両の運転の、自動車両の運転者への移転が選択可能なオプションとして表示され、運転者は、このディスプレイ上で対応する入力を行うことによって反応することも提供され得る。次に、入力が評価され、対応する移転機能性が実行される。
さらに、少なくとも1つの他の自動車両への無線通信リンクが、自動車両の事前定義された周辺エリア内にセットアップされ、この他の自動車両の周辺データが自動車両に転送されることが提供される。この目的のために、例えば、Car2Car、C2C、V2V、車両インフラストラクチャ間および/または同種のことのタイプの通信を使用することができる。事前定義された周辺エリアは、特に、自動車両の周囲の隣接部を取り囲み、自動車両が運転されるまたは運転されるべきエリアである。周辺エリアは、好ましくは、自動車両の無故障運転が満足のいく運転モードで保証され得るように定義される。通信リンクは、他の自動車両で利用可能な周辺データの少なくとも一部を受信するために、周辺エリア内に配置された少なくとも1つの他の自動車両に対して生成され得る。次いで、このデータは、本発明による機能性に使用することができる。通信リンクは、無線方式で具体化され、例えば、適切な無線規格などに基づく無線リンクとすることができる。例えば、無線リンクは、WLAN、Bluetooth、ZigBeeなどの通信プロトコルを使用する近接場リンクとすることができる。しかしながら、無線リンクは、UMTSやLTEなどの移動無線規格を使用する移動無線リンクとすることもできる。
【0035】
さらに、シーンの解釈に応じて、運転者による入力が、軌道に沿った自動車両の動きの継続において考慮されることが提案される。これは、例えば、自動車両の動きの対応する継続がシーンの解釈に応じて可能であるときにのみ運転者による入力が考慮されることにあり得る。したがって、自動車両の動きの継続に関する運転者による入力は、例えば別の交通物体が影響を受け得る場合に考慮されないことが提供され得る。これは、他の自動車両だけでなく、歩行者およびサイクリストも存在する緑地で自動車両が運転される場合に特に有利であると分かる。したがって、全体として、本発明による方法の機能性をさらに改善することができる。
【0036】
本発明による運転者支援システムは、自動車両内に別個のアセンブリとして配置することができる。しかしながら、前記システムは、車両制御システムに統合されて設けることもできる。したがって、本発明による運転者支援システムを自動車両の車両制御システムなどに少なくとも部分的に統合する可能性もある。もちろん、基本的には、本発明による運転者支援システムを自動車両の外部に少なくとも部分的に設け、この運転者支援システムを、無線通信リンクを介して車両制御システムに結合する可能性もある。
【0037】
本発明の他の特徴は、特許請求の範囲、図、および図の説明から明らかになる。上記の説明に引用されている特徴および特徴の組合せ、さらに下の図の説明に引用されかつ/または図だけに示されている特徴および特徴の組合せも、それぞれ示されている組合せにだけでなく、他の組合せにも本発明の範囲から逸脱することなく使用することができる。したがって、図に明示的に示され説明されてはいないが、特徴の個別の組合せによって説明済み実施形態から明らかになり、生成できる本発明の諸実施形態もまた、含められ開示されると見なされるように意図される。したがって、元々の文言のように独立請求項のすべての特徴を有していない特徴の実施形態および組合せもまた、開示されると見なされるように意図される。さらに、特許請求の範囲の後方参照に記載された特徴の組合せを超える、またはその特徴とは異なる特徴の実施形態および組合せは、特に上記の実施形態によって開示されていると見なされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】運転者支援システムを有する自動車両の概略図である。
図2図1による自動車両を自動駐車するための軌道の学習に関する概略図であり、自動車両の速度が私有エリアから公共エリア内への移行部付近で減速される。
図3図2と同様の概略図であるが、自動車両は駐車位置から外へ自動的に移動される。
図4図3と同様の静止図であるが、周辺センサが、特に私有エリアから公共エリアへの移行部専用の追加データを取得するために使用され、周辺センサは追加で評価される。
図5図6と同様の概略図であるが、第1の選択肢で他の道路利用者が追加的に感知される。
図6図7と同様の概略図であるが、第2の選択肢に従って周辺データが取得される。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図1は、本発明の一実施形態による自動車両1の概略平面図を示す。この場合、自動車両1は乗用自動車両として具現化される。自動車両1は、運転者支援システム10を含む電子制御装置を備える。例えば、自動車両1を取り囲むエリア内に位置する物体、例えば物体2などは、運転者支援システム10によって感知され得る。物体2が感知された場合、運転者支援システム10を用いて、警告が自動車両1の運転者に出力され得る。さらに、運転者支援システム10は、例えば物体2との衝突を回避するために、自動車両1のステアリングシステム、ブレーキシステム、および/または駆動装置内に介在するように使用することもできる。しかしながら、これは図1および他の図には示されていない。
【0040】
物体2を感知するために、運転者支援システム10は、ここでは距離センサとして超音波センサ3を有する。超音波センサ3は、超音波信号を送信信号5として発することができる送信機装置4を備える。送信信号5は、ここでは図1に矢印で示されている。送信機装置4は、送信信号5を所定の角度範囲6内で発するように使用することができる。例えば、送信信号5は、所定の水平角度範囲内で発することができる。
【0041】
超音波センサ3は受信機装置7も備え、物体2によって反射された超音波信号は、受信機装置7によって受信信号8として再び受信され得る。受信信号8は、図1に別の矢印で示されている。
【0042】
さらに、超音波センサ3はプログラム制御コンピュータ装置9を備え、プログラム制御コンピュータ装置9は、例えば、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、統合スイッチングユニットなどによって形成され得る。コンピュータ装置9は、送信機装置4を作動させて送信信号5を発するために使用することができる。さらに、コンピュータ装置9は、受信した受信信号8に基づいて受信機装置7で生成された受信機装置7の信号を評価することができる。最後に、運転者支援システム10を備える電子制御装置が、超音波センサ3で感知される物体2に応じて対応する制御信号を出力できるようにするために使用され得る。
【0043】
超音波センサ3は、自動車両1に関する周辺データを利用可能できるようにすることにより、自動車両1の多数の対応する周辺センサ(ここで図1には示されていない)の例としてのみここに提供される。周辺センサは、運転者支援システムへの少なくとも間接的な通信リンクを有する。周辺センサは、レーダセンサだけでなく、Lidarセンサ、赤外線センサおよび/または同種のセンサを備えることができる。
【0044】
以下の図2図6は、これらの図を用いて発明の詳細についてもさらに説明され、自動車両1の運転が運転者または運転者支援システムの適切なモジュールに移される用途に関連している。
【0045】
図2は、軌道11を学習するためにここでは学習モードで操作される自動車両1の概略図を示し、軌道11は、自動車両1を運転モードでこの軌道11に沿って自動化された方法で運転するのに役立つ。自動車両1は、例えば公道である公共エリア14内で学習プロセスを開始する。公共エリア14に隣接する私有エリア13には、自動車両1が駐車される駐車場18が存在する。
【0046】
学習モードでは、自動車両1は、駐車場18に到達し、そこに自動車両1が駐車されるまで、軌道11に沿って自動車両1の運転者(図示せず)によって手動で運転される。
【0047】
この学習プロセスの欠点は、自動車両1を運転モードで軌道11に沿って自動運転している間、自動車両は一般に、この末端、または実際には軌道11の任意の部分が私有エリア13内に位置しているか公共エリア14内に位置しているかに関係なく、有限軌道11の末端まで自動的に運転されることである。これはまた、図3に基づいて示されており、図2および図3からも明らかなように、私有エリア13には、自動車両1の周辺センサによって感知される他の物体19および20が存在する。感知された物体19および20を考慮して、軌道17が決定され、この決定に基づいて、自動車両を自動化された方法で駐車スペースから外へ移動させることができる。
【0048】
次いで、駐車スペースから外へ移動するために、自動車両1は軌道11から導出された軌道17に沿って運転される。したがって、軌道17に沿った移動の開始は駐車場18である。軌道11、したがって軌道17も共に公共エリア14内に延びているので、したがって、自動運転中、自動車両1は公共エリア14内へも運転されることになる、すなわち、私有エリア13と公共エリア14との間の移行部12も通過することになる。
【0049】
図4は、自動車両1の駐車スペースから駐車場18の外への移動の、図3と同様の概略図を示す。図4から明らかなように、移行部12に到達すると、自動車両1は周辺センサ3を作動させる、または、少なくとも現在、公共エリア14内の物体、ここでは例えば自動車両15および交通信号機21を検出するために評価することが提供される。対応するデータは、追加データとして自動車両1の運転者支援システム10に利用可能にされる。
【0050】
追加データは、好ましくは、例えば、車線マーキング、車線、交通信号灯、方向ごとの車線数、道路標識および/または同種のものなど、公共エリア14の関連する交通情報またはデータを本質的にすべて含む。この情報またはデータは、私有エリア13から公共エリア14内への移行がどのようにして実行され得るかを決定するために、入力として使用される。この交通情報を検出するために、周辺センサが設けられる。例えば、前面取付けカメラ、全周視覚カメラ、またはレーザスキャナが、自動車両1の前部におよび/または後部にも取り付けることができ、例えば、交差する交通量を感知できるようにコーナレーダセンサを使用することもできる。これらのセンサは、少なくとも部分的に周辺センサを形成することができる。
【0051】
したがって、周辺センサを用いて、詳細な周辺情報または周辺データ、例えば、静的物体、動的物体、分類された交通物体、および/または同種の物体を有する周辺マップを生成することが可能である。さらに、他の道路利用者、特に自動車両15以外の他の自動車両からの交通情報または交通データが決定され得ることが提供され得る。さらに、交通データは、交通信号灯21などのインフラ施設から取得することもできる。この追加データは、運転者支援システム10が利用可能であり、これに関しては、運転者支援システム10から生成された転送データに基づいて対応する転送が提供され得る。
【0052】
図3による構成では、ここで、自動車両1の速度が私有エリア13から公共エリア14への移行部12付近で減速され得ることが追加的に提供される。結果として、自動車両1の運転の移転を行うことができる時間ウィンドウを提供することができ、その結果、移行部12での自動車両1の停止の大部分が回避され得る。
【0053】
次に、図4で、ここでは例えば自動車両15の場合のように、動的物体がさらに検出され追跡され得る。結果として、追加データは相応に追加することができ、したがって、自動車両1の運転の、私有エリア13から公共エリア14への実質的に自動化された移行が可能になる。
【0054】
図5は、図4と同様の概略図を示すが、公共エリア14内で自動車両1を運転するために、運転アシスタント10の低速適応走行制御アシスタントが作動される。この目的のために、公共エリア14の車道22および23が周辺センサ3によって検出される。車道22および23上を走行する自動車両15および16は交通物体として検出され、自動車両15および16の動きが追跡される。さらに、この改良形態では、運転者は、入力により、自動車両1が移行部12で車道23上へ曲がる方向を示す可能性がある。ここでは右手方向に曲げられることが提供される。自動車両1が移行部12を通過するとすぐに、低速適応走行制御アシスタントは運転者支援システム10内で作動され、決定された追加データは、低速適応走行制御アシスタントを使用するために利用可能になる。
【0055】
図6は、図5の代替改良形態を示してあり、運転者は左折するために入力を行う。ここでは、低速適応走行制御アシスタントが私有エリア13から公共エリア14への移行部12で自動車両1の運転を引き継ぐことも提供される。周辺センサ3を用いて、自動車両1の関連する周辺は、物体、特に自動車両16などの交通物体に対して感知される。図6による現在の状況では、自動車両1がその上へ曲がらなければならない車道22は自由であり、それにまた、自動車両16は既に交差点を通過しているため車道23上に交差交通は存在しないので、低速走行制御アシスタントは、自動車両1を車道22上に自動化された方法で運転することができる。
【0056】
自動車両1の運転は、基本的に、低速走行制御アシスタントの代わりに運転者に移すこともできる。この状況では、公共エリア14における自動車両1の運転の移転に関する関連情報は、運転者に表示することができ、前記情報は、例えば、車両が車道22、23などのうちの対応する1つの上へ曲がるのを妨げる交通がないことを示す。
【0057】
例示的な実施形態は、専ら本発明を説明することであり、本発明を限定するためのものではない。もちろん、例示的な要素の特徴はまた、本発明の範囲内でさらなる改良形態に達することができるようにするために、事実上任意の所望の方法で互いに組み合わせることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6