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特許7152607バッテリー充電構造を有する深部体温測定器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-03
(45)【発行日】2022-10-12
(54)【発明の名称】バッテリー充電構造を有する深部体温測定器
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/01 20060101AFI20221004BHJP
   G01K 13/20 20210101ALI20221004BHJP
【FI】
A61B5/01 250
G01K13/20 341Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021528346
(86)(22)【出願日】2018-11-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-20
(86)【国際出願番号】 KR2018014719
(87)【国際公開番号】W WO2020111293
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-05-20
(31)【優先権主張番号】10-2018-0147054
(32)【優先日】2018-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519361461
【氏名又は名称】オソン メディカル イノベーション ファウンデーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョン,ハチョル
(72)【発明者】
【氏名】ノ,ヨンフン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ウォンジュン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨンジン
【審査官】遠山 敬彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-052645(JP,A)
【文献】特開2013-031608(JP,A)
【文献】特開平10-075935(JP,A)
【文献】特開2007-021106(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00-5/01
G01J 5/00-5/90
G01K 13/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の耳介に固定され、挿入部を有する固定フレームと、
前記固定フレームに着脱可能に挿入され、延在部及び温度センサを備える測定ユニットと、
を含み、
前記延在部は、使用者の外耳道の構造によって曲げられ、前記外耳道に挿入され、
前記温度センサは、前記延在部の端に位置し、使用者の深部体温を測定し、
前記固定フレームは、
前記測定ユニットの動作を制御するように構成された制御部と、
前記挿入部に所定の面積で形成された接続部と、
を含み、
前記接続部は、前記延在部の挿入長さによらず、前記制御部と前記温度センサとの間の電気的接続を誘導する、
深部体温測定器。
【請求項2】
前記固定フレームは、
記制御部に電源を提供する電源部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の深部体温測定器。
【請求項3】
前記測定ユニットは、前記固定フレームに形成された挿入部に挿入され、
前記測定ユニットの挿入により、前記温度センサは、前記制御部と電気的に接続されることを特徴とする請求項2に記載の深部体温測定器。
【請求項4】
前記測定ユニットは、更に、
前記温度センサと隣接して配置され、使用者の鼓膜までの距離を測定する距離センサを含み、
前記距離センサの測定結果を基に、前記延在部の挿入程度が決められることを特徴とする請求項3に記載の深部体温測定器。
【請求項5】
前記固定フレームは、更に、前記延在部の挿入程度が決まると、前記延在部を前記固定フレームに締め付ける締結部を含むことを特徴とする請求項4に記載の深部体温測定器。
【請求項6】
更に、前記固定フレームの前端に、使用者の外耳道に向かう方向に取り付けられ、前記延在部の挿入を制限する固定キャップを含むことを特徴とする請求項1に記載の深部体温測定器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、深部体温測定器に関し、より詳しくは、バッテリー充電が可能であり、使用者の深部体温を測定することができるバッテリー充電構造を有する深部体温測定器に関する。
【背景技術】
【0002】
深部体温とは、身体内部の温度を意味し、このような深部体温を測定するための深部体温測定器は、老齢化及び個人医療機器に対する需要の増加と共に、様々に開発されて商用化されている。
【0003】
従来、一般に開発されている深部体温測定器は、大韓民国登録特許第10-1779837号に開示されているように、耳内に入れて、鼓膜の温度を測定するタイプであり、特に、互いに断熱された第1のセンサと第2のセンサの間の温度差を基に、深部体温を測定することを特徴とする。
【0004】
また、大韓民国登録特許第10-1804374号でのように、使用者の耳内に挿入して、使用者の体温を、赤外線を用いて測定する測定器も開発されて商用化されている。
【0005】
但し、現在まで開発された深部体温測定器は、長時間使用する場合、電源を持続的に供給しなければならないという問題があるが、給電部を配置する空間上の制約もあり、また、様々な形状や構造を有する使用者の外耳道に関係なく、決まった形状を有しているので、使用者が測定することに当たり、不便であるという問題があった。
【0006】
関連する先行技術としては、大韓民国登録特許第10-1779837号、及び大韓民国登録特許第10-1804374号がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の技術的課題は、このようなことから着眼したものであって、本発明の目的は、バッテリー充電が可能であって、長時間使用が可能であり、また、使用者の外耳道の形状や構造に合うように変形が可能であって、使用者の便宜性を向上させることができるバッテリー充電構造を有する深部体温測定器に関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記した本発明の目的を実現するための1実施例による深部体温測定器は、固定フレームと、測定ユニットとを含む。前記固定フレームは、使用者の耳介に固定される。前記測定ユニットは、前記固定フレームに着脱可能に挿入され、使用者の外耳道に、使用者の外耳道の構造によって曲がって挿入される延在部、及び前記延在部の端に位置し、使用者の深部体温を測定する温度センサを備える。
【0009】
一実施例において、前記固定フレームは、前記測定ユニットの動作を制御する制御部と、前記制御部に電源を提供する電源部とを含む。
【0010】
一実施例において、前記測定ユニットは、前記固定フレームに形成された挿入部に挿入され、
前記測定ユニットの挿入により、前記温度センサは、前記制御部と電気的に接続される。
【0011】
一実施例において、前記測定ユニットは、更に、前記温度センサと隣接して配置され、使用者の鼓膜までの距離を測定する距離センサを含み、前記距離センサの測定結果を基に、前記延在部の挿入程度が決められる。
【0012】
一実施例において、前記固定フレームは、更に、前記挿入部上に所定の面積で形成され、前記延在部の挿入長さによらず、前記制御部と前記温度センサの間の電気的接続を誘導する接続部を含む。
【0013】
一実施例において、前記固定フレームは、更に、前記延在部の挿入程度が決まると、前記延在部を前記固定フレームに締め付ける締結部を含む。
【0014】
一実施例において、更に、前記固定フレームの前端に、使用者の外耳道に向かう方向に取り付けられ、前記延在部の挿入を制限する固定キャップを含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明の実施例によると、固定フレームは、耳介に固定され、深部体温の測定時にのみ、測定ユニットが前記固定フレームに挿入され、外耳道の内側に入れるので、使用者が深部体温計を持続的に付着する必要がないので、使用者の便宜性が向上する。
【0016】
この場合、前記固定フレームに前記測定ユニットの制御部と電源部が設けられるので、相対的に十分な空間をもって設けられ、十分な給電が可能であり、使用者の外耳道に挿入される測定ユニットの構造を簡単に設計することができる。
【0017】
また、測定ユニットの挿入時に、前記制御部との電気的接続が可能であるように設計され、別の電源連結が不要であり、挿入により、前記測定ユニットの作動が可能であって、駆動が容易である。
【0018】
また、延在部は、柔軟性素材からなり、使用者の外耳道の構造によって変形して挿入されるので、使用者の不便さや異物感を最小化することができる。
【0019】
また、距離センサにより、延在部が外耳道に深く挿入されて、鼓膜などが損傷することを防止し、使用者によって互いに異なる深さである外耳道の長さに合うように、最適の挿入長さを制御することができる。さらに、距離センサにより測定された最適の挿入長さを基に、該当挿入長さだけ挿入された場合に、固定フレームと延在部を締め付けることで、最適の挿入長さを維持しながら、深部体温の測定が可能である。
【0020】
また、最適の挿入長さによって、前記制御部との電気接続の位置も変わることができるので、電気接続が可能な接続部を所定の面積に形成することで、電気接続が可能な面積を増加して、様々な挿入長さによって安定した電気接続が可能となる。
【0021】
これとは異なり、固定キャップを固定フレームの前端に取り付け、固定キャップを、弾性材を含むように形成することで、相対的に単純な構造を用いて、前記固定キャップにより、前記延在部が一定の距離以上外耳道の内側に挿入されることを防止して、使用者の鼓膜などの損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明の一実施例による深部体温測定器が外耳道に挿入された状態を示す模式図である。
【0023】
図2図2は、図1の深部体温測定器を詳しく示す側面図である。
【0024】
図3図3は、本発明の他の実施例による深部体温測定器が外耳道に挿入された状態を示す模式図である。
【0025】
図4図4は、図3の深部体温測定器を詳しく示す側面図である。
【符号の説明】
【0026】
10、 11 : 深部体温測定器
100、101 : 固定フレーム
【0027】
110 : 制御部
120 : 通信部
【0028】
130 : 電源部
140 : 出力部
【0029】
150 : 接続部
160 : 締結部
【0030】
200、201 : 測定ユニット
210、211 : 延在部
【0031】
220 : 固定部
240 : 距離センサ
【0032】
250、251 : 温度センサ
260、261 : センサライン
【0033】
270 : 電源ライン
300 : 固定キャップ
【0034】
310 : 結合部
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明は、様々な変更を加えることができ、様々な形態を有することができるところ、実施例を本文で詳しく説明しようとする。しかし、これは、本発明を特定した開示形態について限定しようとすることではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むことと理解されるべきである。各図面を説明することに当たり、類似した図面符号を類似した構成要素について使用している。第1、第2などの用語は、様々な構成要素を説明することに使用され得るが、前記構成要素は、前記用語によって限定されてはいけない。
【0036】
前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ使われる。本出願で使用した用語は、単に、特定した実施例を説明するために使われており、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上、明白に異なることを意図しない限り、複数の表現を含む。
【0037】
本出願において、「含む」又は「からなる」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであり、1つ又はその以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部分品、又はこれらを組み合わせたもの存在又は付加可能性を予め排除しないことと理解されるべきである。
【0038】
異なって定義しない限り、技術的や科学的な用語を含めて、ここで使われる全ての用語は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者によって、一般的に理解されることと同一の意味を有している。一般に使われる辞典に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有することと解析され、本出願で明白に定義しない限り、理想的や過度に形式的な意味として解析されない。
【0039】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好適な実施例をより詳細に説明する。
【0040】
図1は、本発明の一実施例による深部体温測定器が外耳道に挿入された状態を示す模式図である。図2は、図1の深部体温測定器を詳しく示す側面図である。
【0041】
図1及び図2に示しているように、本実施例による深部体温測定器10は、使用者の耳1の耳介2に固定して外耳道3に入れて、使用者の深部体温を測定するもので、固定フレーム100と、測定ユニット200とを含む。
【0042】
前記固定フレーム100は、使用者の耳介2に固定されるもので、使用者の耳介2に固定するため、図示してはいないが、別の固定部に連結して、耳介2との固定力を向上することができる。
【0043】
また、前記固定フレーム100は、図面では、断面形状が長方状であることと示しているが、前記耳介2に固定可能な形状であれば制限されず、例えば、所定の厚さを有する円形や楕円形プレート形状であり得る。
【0044】
前記固定フレーム100は、使用者の外耳道3内に挿入される構造ではないので、相対的に内部空間を大きく形成することができ、これにより、前記固定フレーム100は、内部に設けられる制御部110と、通信部120と、電源部130と、出力部140と、接続部150と、締結部160を含む。
【0045】
一方、図1及び図2では、前記測定ユニット200が挿入した状態を示しているが、前記測定ユニット200が挿入される挿入部101が、中央を貫通して設けられる。
【0046】
前記制御部110は、後述する前記測定ユニット200は勿論、前記深部体温測定器10の全般的な駆動を制御し、前記測定ユニット200が挿入されると共に、前記測定ユニット200と電気的に接続されて動作が始まる。
【0047】
すなわち、前記制御部110は、前記測定ユニット200のセンサの動作を制御し、前記通信部120、前記電源部130、及び前記出力部140の動作も制御し、前記電源部130から電源を提供されて、制御動作を行うことができる。
【0048】
また、前記制御部110は、前記締結部160を制御して、前記締結部160により、前記固定フレーム100に前記延在部210が締め付けられるように制御することができる。
【0049】
前記通信部120は、前記制御部110の制御情報又は格納情報を外部に提供するか、外部から必要な情報を提供されて、制御部110に提供するもので、ブルートゥース(登録商標)通信モジュールなどのような無線通信モジュールであり得る。
【0050】
前記電源部130は、前記制御部110により動作が制御され、前記制御部110の動作はもちろん、前記通信部120、前記締結部160、及び前記測定ユニット200の動作のための電源を提供する。
【0051】
この場合、前記電源部130は、充電式バッテリーであって、必要によって、外部から充電を受けて、前記のような電源を提供することになる。
【0052】
前記出力部140は、前記固定フレーム100内に設けられることもでき、図示しているように、前記固定フレーム100の外側から、前記外耳道3に向かう方向に設けられる。
【0053】
前記出力部140は、例えばスピーカーであり、これにより、使用者に前記深部体温測定器10の動作状態を報知するか、後述する前記測定ユニット200の挿入程度を基に、使用者の鼓膜と延在部の間の距離に対する情報などの安全に関する情報も提供することができる。
【0054】
前記接続部150は、前記挿入部101の周辺、すなわち、前記挿入部101が円筒形状からなる場合、前記挿入部101の円周に沿って形成され、前記制御部110と接続ライン111を介して電気的に連結される。
【0055】
この場合、前記接続部150は、前記挿入部101の延在方向、すなわち、後述する前記測定ユニット200の挿入方向に沿って、所定距離で形成され、これによって、前記接続部150は、前記挿入部101の円周面に沿って、所定の面積で形成される。
【0056】
一方、前記接続部150は、前記挿入部101に向かう面だけが電気的な接続ができるように露出することができる。
【0057】
前記締結部160も、前記挿入部101の円周面に沿って設けられ、前記接続部150とは離れて位置する。そして、前記接続部150とは電気的に連結されず、前記制御部110によってのみ、動作が制御される。
【0058】
すなわち、前記締結部160は、前記制御部110の駆動によって動作され、後述する前記測定ユニット200を前記挿入部101上に固定するか、駆動が解除されて、前記測定ユニット200と前記挿入部101の間の固定力を解除する。
【0059】
この場合、前記締結部160は、例えば、電磁石であり得る。これによって、前記制御部110の制御によって、前記締結部160に電流が供給されると、前記電磁石は動作して、前記測定ユニット200を前記挿入部101上に固定することになり、前記電流の供給が切れると、前記測定ユニット200は、前記挿入部101から離脱される。
【0060】
前記測定ユニット200は、前記固定フレーム100に挿脱され、延在部210と、固定部220と、距離センサ240と、温度センサ250と、センサライン260と、電源ライン270とを含み、全体として、T字状からなる。
【0061】
前記延在部210は、一方向に長く延在し、前記挿入部101を貫通して挿入される。前記延在部210は、使用者の外耳道3の内側に挿入される。
【0062】
この場合、使用者の外耳道3の内部は、使用者によって、構造や形状が異なり、鼓膜に至るまでの長さも様々である。
【0063】
そして、本実施例では、前記延在部210は、柔軟性材料を含んで撓むように形成される。そこで、使用者の外耳道3内の構造によって、図1に示しているように、端が撓むか、曲がって延在可能である。かくして、外耳道内に挿入された延在部による異物感や不便感を最小化することができる。
【0064】
前記固定部220は、前記延在部210の一端に連結され、前記延在部210が一定の距離以上挿入される場合、前記固定フレーム100の外面に触れて、前記延在部210の更なる挿入を遮断する。このため、前記固定フレーム100は、前記挿入部101の内径よりも大きい径を有するように形成される。
【0065】
一方、前記固定部220は、前記延在部210の一端に連結されるので、前記測定ユニット200が前記挿入部101により挿入される方向は、図2における矢印方向のように、前記延在部210の他端から一端の方向となる。
【0066】
前記温度センサ250は、前記延在部210の他端に設けられ、前記延在部210が前記外耳道3内に挿入されると、使用者の深部体温を測定する。
【0067】
前記温度センサ250は、例えば、サーミスタであり、前記センサライン260を介して、前記接続部150と電気的に接続される。かくして、前記制御部110により動作が制御され、前記電源部130により、動作に必要な電源を供給されることになる。
【0068】
一方、前記センサライン260は、位置が変わることではなく、所定の位置で外部に露出されて電気的な接続が行われるが、前述したように、前記延在部210が挿入される長さによって、前記センサライン260が前記挿入部101上に位置する位置は、変わることができる。
【0069】
但し、本実施例では、前記接続部150が所定の面積で前記挿入部101上に形成されて、前記挿入部101の方向に露出されるので、前記センサライン260の位置が変わる場合でも、所定の範囲内において、前記センサライン260は、前記接続部150と安定した電気的な接続が可能となる。
【0070】
前記距離センサ240は、前記温度センサ250と隣接して、前記延在部210の他端に設けられ、前記延在部210が外耳道3内に挿入されることによる前記延在部210の他端と鼓膜の間の距離を測定する。
【0071】
この場合、図2では、前記距離センサ240が、前記温度センサ250の後側に設けられることと示しているが、前記距離センサ240は、前記温度センサ250のように、前記延在部210の他端に互いに隣接して配置してもよく、前記位置は、様々に変わることができる。
【0072】
一方、前記距離センサ240は、前記電源ライン270を介して、前記接続部150と電気的に接続され、これによって、前記制御部110により、前記距離センサ240の動作も制御することができる。また、前記距離センサ240も、前記電源部130により、電源を供給されることができる。
【0073】
この場合、前記距離センサ240の前記接続部150との安定した電気的な接続は、前述した前記温度センサ250と前記接続部150との安定した電気的な接続と同様な方法で維持することができる。
【0074】
一方、図面では、前記距離センサ240と前記温度センサ250が、同一の接続部150により電気的に接続されることを示しているが、これとは異なり、前記接続部150の接続領域が分けられて、前記距離センサ240が接続する領域と、前記温度センサ250が接続する領域とが、互いに区別されることができる。
【0075】
しかし、このような接続領域が分けられる場合であっても、前記接続部150は、所定面積の接続面積を形成することにつれ、前記延在部210の挿入程度によらず、安定した電気的な接続を維持することができる。
【0076】
前記制御部110は、前記延在部210の最大挿入可能距離、すなわち、前記延在部210の他端と使用者の鼓膜の間の最小維持距離(鼓膜が損傷しないための最小の間隔)に対する情報を予め提供された状態で、前記距離センサ240により測定される前記延在部210と前記鼓膜の間の距離が、前記最小維持距離よりも小さくなるか否かを判断することになる。
【0077】
かくして、前記制御部110は、前記延在部210と前記鼓膜の間の距離が、前記最小維持距離よりも小さくなる場合、前記出力部140により、アラームや警告メッセージを出力し、前記延在部210の更なる挿入を遮断することになる。
【0078】
一方、前記制御部110では、前記距離センサ240により測定される前記延在部210と前記鼓膜の間の距離が最適距離に到達する場合、前記出力部140により、該当アラームを提供して、前記延在部210の挿入位置を案内する。更には、前記制御部110は、前記最適距離に到達した場合の前記延在部210の挿入位置を固定するため、前記締結部160を動作させて、前記延在部210を、前記固定フレーム100上に固定する。
【0079】
この場合、前記最適距離は、前述した最小維持距離と深部体温の測定が可能な最小挿入距離の間である。
【0080】
図3は、本発明の他の実施例による深部体温測定器が外耳道に挿入した状態を示す模式図である。図4は、図3の深部体温測定器を詳しく示す側面図である。
【0081】
本実施例による深部体温測定器11は、固定キャップと結合部が設けられ、固定部と締結部が省略されたことを除くと、図1及び図2で説明した前記深部体温測定器10と実質的に同一であるので、同一の構成要素に対しては、同一の図面符号を付し、重複する説明は省略する。
【0082】
図3及び図4に示しているように、本実施例による前記深部体温測定器11は、固定フレーム101及び測定ユニット201の他に、固定キャップ300と、結合部310とを更に含む。
【0083】
前記固定フレーム101は、中央に挿入部101が形成され、前記挿入部101に、前記測定ユニット201が挿入される。但し、本実施例では、前記固定キャップ300の構造によって、前記測定ユニット201は、矢印で示す方向へ前記挿入部101に挿入して固定される。
【0084】
また、本実施例では、前記測定ユニット201は、温度センサ251、及び前記温度センサ251と前記接続部150を電気的に連結するセンサライン261だけを含み、別の距離センサや電源ラインは、省略する。
【0085】
すなわち、距離センサにより、延在部211の他端と鼓膜の間の安全距離を維持する代わりに、前記固定キャップ300により、所定の距離以上、前記延在部211が前記外耳道3内へ挿入されることを遮断して、前記鼓膜の損傷を防止する。
【0086】
前記固定キャップ300は、前記固定フレーム101の前端、すなわち、前記外耳道3の内側に向かう方向に、前記延在部211が貫通して固定され、前記固定キャップ300と前記固定フレーム101が触れる部分には、前記結合部310が設けられる。
【0087】
この場合、前記結合部310は、例えばマグネチック結合部であって、前記固定キャップ300と前記固定フレーム101の間を強固に固定する。
【0088】
前記固定キャップ300の中央は、前記延在部211が貫通するように、前記延在部211の外面に沿って固定され、全体として半径が、前記固定フレーム101と固定される部分から、前記延在部211の他端に向かって減少して、端面が台形状からなる。
【0089】
かくして、図3に示しているように、内径が深さ方向に行くほど狭くなる外耳道3の形状によって、前記固定キャップ300は、所定の深さ以上、前記外耳道3内に入れることが遮断され、結果として、前記延在部211が、前記外耳道3内に一定の深さ以上挿入されることが遮断される。
【0090】
そこで、別の距離センサを省略しながらも、前記延在部211があまりにも深く挿入されて、鼓膜などの損傷が発生することを防止することができる。
【0091】
更には、前記固定キャップ300は、前記半径が減少する比率又は半径の量などを異にすることで、様々な形状に製作することができ、使用者の年齢や性別などによって、異なる固定キャップ300を使用することで、前記延在部211の挿入量を制御することができる。
【0092】
すなわち、使用者の外耳道の深さを事前に測定した結果を基に、該当使用者に最適な固定キャップ300を選択して適用することができ、これによって、該当使用者は、前記固定キャップ300が適用された深部体温測定器11を用いて、安定的に深部体温を測定することができ、使用者の便宜性と安全性が向上される。
【0093】
前記のような本発明の実施例によると、固定フレームは、耳介に固定され、深部体温の測定時にのみ、測定ユニットが前記固定フレームに挿入され、外耳道内に入れるので、使用者が深部体温計を持続的に付着する必要がないので、使用者の便宜性が向上する。
【0094】
この場合、前記固定フレームに、前記測定ユニットの制御部と電源部が設けられるので、相対的に十分な空間をもって形成され、十分な給電が可能であり、使用者の外耳道に挿入される測定ユニットの構造を簡単に設計することができる。
【0095】
また、測定ユニットの挿入時に、前記制御部との電気的接続が可能であるように設計され、別の電源連結が不要であり、挿入により、前記測定ユニットの作動が可能であって、駆動が容易である。
【0096】
また、延在部は、柔軟性素材からなり、使用者の外耳道の構造によって変形して挿入されるので、使用者の不便さや異物感を最小化することができる。
【0097】
また、距離センサにより、延在部が外耳道に深く挿入されて鼓膜などが損傷することを防止し、使用者によって、互いに異なる深さである外耳道の長さに合うように、最適の挿入長さを制御することができる。さらには、距離センサにより測定された最適の挿入長さを基に、該当挿入長さだけ挿入された場合に、固定フレームと延在部を締め付けることで、最適の挿入長さを維持しつつ、深部体温の測定が可能である。
【0098】
また、最適の挿入長さによって、前記制御部との電気接続の位置も変わることができるので、電気接続が可能な接続部を所定の面積で形成することで、電気接続が可能な面積を増加させて、様々な挿入長さによって、安定した電気接続が可能となる。
【0099】
これとは異なり、固定キャップを固定フレームの前端に取り付け、固定キャップを、弾性材を有するように形成することで、相対的に単純な構造を用いて、前記固定キャップにより、前記延在部が一定の距離以上、外耳道内へ挿入されることを防止して、使用者の鼓膜などの損傷を防止することができる。
【0100】
前記では、本発明の好適な実施例を参照して説明したが、該当技術分野の熟練した当業者は、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で、本発明を様々に修正及び変更できることを理解するだろう。
図1
図2
図3
図4