(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-04
(45)【発行日】2022-10-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/847 20140101AFI20221005BHJP
A63F 13/86 20140101ALI20221005BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20221005BHJP
A63F 13/30 20140101ALI20221005BHJP
A63F 13/52 20140101ALI20221005BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20221005BHJP
【FI】
A63F13/847
A63F13/86
A63F13/55
A63F13/30
A63F13/52
A63F13/69 510
(21)【出願番号】P 2021179453
(22)【出願日】2021-11-02
(62)【分割の表示】P 2021055032の分割
【原出願日】2021-03-29
【審査請求日】2022-04-12
(31)【優先権主張番号】P 2020162832
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社ミクシィ
(72)【発明者】
【氏名】親川 大樹
【審査官】石原 豊
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-136169(JP,A)
【文献】特開2018-108149(JP,A)
【文献】特開2003-325973(JP,A)
【文献】コマンダーモード,Battlefield4 攻略 BF4 Wiki[online],2020年08月05日,https://web.archive.org/web/20200805160923/https://bf4.swiki.jp/index.php?%E3%82%B3%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%89,特に「コマンダーモードの仕組み」、「画面の見方」、「分隊アセット」の記載を参照。[検索日2022年6月6日]
【文献】[COD:MW]キルストリークの一覧(Call of Duty: Modern Warfare),GameGamingGames[online],2020年05月06日,https://gamegg.jp/codmw-kill-streak-2/#_4500,特に「ケアパッケージ [4キル(500)]」の記載を参照。[検索日2022年6月6日]
【文献】ゼルダの伝説 風のタクト 最速最強攻略BOOK!!,電撃ゲームキューブ 2月号別冊付録1,メディアワークス,2003年01月01日,第25頁-第28頁,特に「とっても使えるチンクルのアイテムを紹介!!」の項を参照。
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
複数
の第1ユーザのそれぞれの操作に基づいて、
複数の第1ユーザにそれぞれ対応する第1オブジェクトをゲーム空間に設定された第1レイヤーで移動させ、
第2ユーザの操作に基づいて、第2オブジェクトを前記ゲーム空間に設定された前記第1レイヤーとは異なる第2レイヤーで移動させ、
前記第2ユーザの操作に基づいて、前記第1レイヤーに
配置された複数の第1オブジェクトから抽選された第1オブジェクトの近傍に投入オブジェクトを投入し、
複数
の第1ユーザにそれぞれ対応する第1オブジェクトのうち、前記投入オブジェクトとの位置に基づいて選択された第1オブジェクトに対して、複数種類の効果の中から選択された前記投入オブジェクトの効果を発揮させる、
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、複数の第1オブジェクトのうち、未だ投入オブジェクトを取得していない第1オブジェクトの中から抽選された第1オブジェクトの近傍に投入オブジェクトを投入する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
所定条件を満たすまでは前記投入オブジェクトの効果が不明な状態で前記投入オブジェクトを表示させ、前記所定条件を満たすと前記投入オブジェクトの効果が判明した状態で前記投入オブジェクトを表示させ、
前記投入オブジェクトの効果が判明した状態とした後に前記投入オブジェクトの効果を発揮させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記第1オブジェクトの前記ゲーム空間における位置に基づいて設定された複数の効果の中から前記投入オブジェクトの効果を選択する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
プロセッサが、
複数の第1ユーザのそれぞれの操作に基づいて、
複数の第1ユーザにそれぞれ対応する第1オブジェクトをゲーム空間に設定された第1レイヤーで移動させ、
プロセッサが、第2ユーザの操作に基づいて、第2オブジェクトを前記ゲーム空間に設定された前記第1レイヤーとは異なる第2レイヤーで移動させ、
プロセッサが、前記第2ユーザの操作に基づいて、前記第1レイヤーに
配置された複数の第1オブジェクトから抽選された第1オブジェクトの近傍に投入オブジェクトを投入し、
プロセッサが、
複数の第1ユーザにそれぞれ対応する第1オブジェクトのうち、前記投入オブジェクトとの位置に基づいて選択された第1オブジェクトに対して、複数種類の効果の中から選択された前記投入オブジェクトの効果を発揮させる、
情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータに、
複数
の第1ユーザのそれぞれの操作に基づいて、
複数の第1ユーザにそれぞれ対応する第1オブジェクトをゲーム空間に設定された第1レイヤーで移動させ、
第2ユーザの操作に基づいて、第2オブジェクトを前記ゲーム空間に設定された前記第1レイヤーとは異なる第2レイヤーで移動させ、
前記第2ユーザの操作に基づいて、前記第1レイヤーに
配置された複数の第1オブジェクトから抽選された第1オブジェクトの近傍に投入オブジェクトを投入し、
複数
の第1ユーザにそれぞれ対応する第1オブジェクトのうち、前記投入オブジェクトとの位置に基づいて選択された第1オブジェクトに対して、複数種類の効果の中から選択された前記投入オブジェクトの効果を発揮させる、
ためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、オンラインゲーム等のゲームにおいて、ユーザが実際にゲームをプレイすることなく、他のユーザがプレイするゲーム画面を視聴しながら、声援を送ったり、アイテム等を投入したりすることによって、他のユーザを支援する形で参加することができるゲームが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、視聴者が所定のプレゼント実行操作をすると、視聴者が保有するアイテムの中から選択されたアイテム或いは視聴者が購入したアイテムが、付与先として選択された競技者に付与されること、及び、競技者がそのアイテムを使用すると、アイテムを提供した視聴者へ特典が付与されること、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、視聴者がアイテムの付与先となる意中の競技者を予め選択した後、その競技者に対して選択したアイテムを付与することになるため、アイテムを受け取ることができる競技者及びその競技者がアイテムによって得られる効果が事前に決定されてしまい、ゲームの面白味に欠ける。そして、このようにゲームの興趣性が乏しくなると、ゲームに参加するユーザ数が増加しない虞がある。
【0006】
そこで、本発明は、ゲームの興趣性を高め、多くのユーザにゲーム参加を促すことが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、第1ユーザが第1オブジェクトをゲーム空間に設定された第1レイヤーで移動させるために行う移動操作に基づく第1情報を取得する第1取得部と、第2ユーザが第2オブジェクトをゲーム空間に設定された第1レイヤーとは異なる第2レイヤーで移動させるために行う移動操作に基づく第2情報、及び、第2ユーザが第1レイヤーに投入オブジェクトを投入するために行う投入操作に基づく第3情報を取得する第2取得部と、投入操作に基づいて、複数種類の効果を含む集合の中から投入オブジェクトの効果を抽選する抽選部と、第1ユーザの第1端末において、第1レイヤー上の配置位置に投入オブジェクトを表示させる表示制御部と、抽選により選択された投入オブジェクトの効果を発揮してゲームを進行させるゲーム処理部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、ゲームの興趣性が向上し、多くのユーザにゲーム参加を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置を含むシステムの概略構成図である。
【
図2】第1レイヤー及び第2レイヤーの一例を示す図である。
【
図4】ゲーム中に表示される第1画面の一例を示す図である。
【
図5】ゲーム中に表示される第2画面の一例を示す図である。
【
図6】ゲーム中に表示される投入オブジェクトの投入演出の一例を示す図である。
【
図7】ゲーム中に表示される投入オブジェクトの投入演出の一例を示す図である。
【
図8】ゲーム中に表示される投入オブジェクトの投入演出の一例を示す図である。
【
図9】ゲーム中に表示される投入オブジェクトの投入演出の一例を示す図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の機能の説明図である。
【
図11】第1ユーザのユーザ情報の一例を示す図である。
【
図12】第2ユーザのユーザ情報の一例を示す図である。
【
図13】オブジェクトの効果に関する集合情報の一例を示す図である。
【
図14】投入オブジェクトの投入履歴情報の一例を示す図である。
【
図15】本発明の一実施形態に係る第1ユーザ側フローを示す図である。
【
図16】本発明の一実施形態に係る第2ユーザ側フローを示す図である。
【
図17】本発明の一実施形態に係る抽選処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の情報処理装置、情報処理方法及びプログラムについて、添付の図面に示す好適な実施形態を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするために挙げた一例にすぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、以下に説明する実施形態から変更又は改良され得る。また、当然ながら、本発明には、その等価物が含まれる。
【0011】
また、本明細書及び図面にて説明される画面の例も一例に過ぎず、画面構成及びデザイン、表示情報の内容、並びにGUI(Graphical User Interface)等は、システム設計の仕様及びユーザの好み等に応じて自由に設計することができ、また、適宜変更され得る。
【0012】
<本実施形態に係るゲームについて>
図1に示される通信システム(以下、情報処理システムSという。)は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置(以下、サーバ10という。)を含む通信システムであり、ユーザ(単にユーザと表記した場合は第1ユーザ及び第2ユーザの双方を含む。以下同じ。)に対して、ゲームを提供する。
【0013】
ゲームとは、ユーザがゲームプレイ用のユーザ端末(第1端末11、第2端末12)にてゲーム画面を見ながら第1端末11又は第2端末12を操作してプレイするコンテンツであり、本実施形態では、情報処理システムSを利用して提供されるオンラインゲーム(電子ゲーム)である。ユーザが第1端末11又は第2端末12にてゲームプレイ用の操作を行うと、第1端末11又は第2端末12が、ゲーム提供会社のサーバコンピュータ(以下、サーバ10)から配信されるゲーム用のデータを受信する。第1端末11又は第2端末12では、受信したデータに応じた映像及び音声が出力され、プレイヤは、出力される映像及び音声を確認しながら、ゲームを進行させる。第1端末11又は第2端末12は、プレイヤの操作内容を示すデータをサーバ10に向けて送信し、サーバ10は、プレイヤの操作内容に応じたゲーム進行用のデータを送信する。このようなサーバ10と第1端末11又は第2端末12との間のデータ送受信は、プレイヤがゲームのプレイを終えるまで、繰り返し実施される。
【0014】
本実施形態のゲームでは、ユーザは、ゲーム内に複数用意されたエリアと呼ばれるゲームの構成単位をプレイする。また、本実施形態のゲームでは、ユーザによってゲーム内での役割(ロール)が分かれており、ゲームをプレイするユーザのプレイスタイルが、第1ユーザと第2ユーザとで異なる。
【0015】
エリアとは、クリアを目的として設定されたゲーム内の仮想空間である。
図2及び
図3に示されるように、エリアには、プレイ領域となるフィールド(第1レイヤーの一例)とフィールド上空(第2レイヤーの一例)とがそれぞれ設定されている。第1レイヤーと第2レイヤーとは、例えばゲーム空間において高さ方向に異なる位置に配された領域としてよい。例えば第1レイヤーとしてのフィールドは、第1オブジェクトが移動可能な領域(床が配置された領域)であり、第2レイヤーとしてのフィールド上空は、第2オブジェクトが移動可能な領域(空中)である。すなわち、本実施形態では、第2レイヤーは第1レイヤーよりも上方に位置することとなり、第1レイヤーと第2レイヤーとは高さ方向における位置が異なる構成である。なお、第1レイヤーと第2レイヤーは上記の例に限られるものではなく、例えば建物の低層領域を第1レイヤー、建物において低層領域よりも高い高層領域を第2レイヤーとして構成してもよいし、水中を第1レイヤー、水面又は大気中を第2レイヤーとして構成してもよい。また、以下に説明する例においては、第1レイヤーを第2レイヤーよりも低い位置に設けることとしているが、第1レイヤーを第2レイヤーよりも高い位置に設けることとしても構わない。なお、本実施形態では、フィールド上には障害物等の背景オブジェクトが配置されており、第1オブジェクトの移動を制約する。また、フィールド上には補助オブジェクト(アイテム)が散りばめて配置されており、第1オブジェクトがそれらの補助オブジェクトに接触すると、第1オブジェクトの体力を回復する等、第1オブジェクトに対して何等かの効果を発揮する。そして、フィールド上には敵キャラクタが出現し、第1ユーザが操作する第1オブジェクトに近付いたり離れたりしながら、第1オブジェクトに対して攻撃をしたり邪魔をしたりする。本実施形態のゲームでは、エリアごとに内容(クリア条件、難易度、及び、出現する敵キャラクタの種類、強さ若しくは数等)が変わり、例えば、フィールド上に出現する敵キャラクタを全滅すること等がクリア条件として設定されている場合、そのクリア条件を満たすとそのエリアをクリアしたこととなり、次のエリアに進むことができる。
【0016】
図3に示されるようなエリアにおいて、第1ユーザは、第1端末11を操作し、オブジェクト(ゲームオブジェクト)の一種である第1オブジェクトをフィールド上で移動させ、出現する敵キャラクタから逃げたり、敵キャラクタに対して攻撃したりして討伐する。また、第1ユーザは、第1オブジェクトを操作してフィールド上に配置されたアイテム(後述する投入オブジェクトを含む。)を取得することができる。一方、第2ユーザは、自身では第1オブジェクトを操作することはない。すなわち、第2ユーザにとってのプレイ(ドローンプレイ)とは、第2端末12を操作し、オブジェクトの一種である第2オブジェクトをフィールド上ではなくフィールド上空(第1オブジェクトとは異なる移動可能範囲)で移動させ、第1ユーザのプレイ(第1ユーザが操作する第1オブジェクトのフィールド上における動作)を俯瞰して視聴することである。例えば、第2オブジェクトは敵キャラクタに対して直接攻撃したり、敵キャラクタから攻撃を受けたりすることはないこととするが、これに限定されない。以下に説明する例においては、第2ユーザは、第1ユーザを支援又は邪魔するためにフィールド上空からフィールド上に後述する投入オブジェクトを投入したり、フィールド上に座標となるピンを打ったりすることで第1ユーザを支援することとする。
【0017】
オブジェクトとは、ゲーム内で登場するキャラクタ(敵キャラクタを含む。)及びアイテム等のゲーム媒体の総称であり、第1オブジェクトとは、それらのオブジェクトのうち、第1ユーザのアバターとして、第1ユーザによってゲームをプレイする際に操作されるキャラクタである。また、第1オブジェクトには、属性、並びに、レベル、体力(ライフ)、攻撃力、守備力及び移動力(スピード)等の能力を示すパラメータ値が設定されている。これらのパラメータ値は、ユーザのゲーム進行に応じて増減する。例えば、敵キャラクタの攻撃を受けたときには体力が減少し、アイテムを使用したり装備したりすることによって、そのアイテムに設定されたパラメータ値に応じて増減する。
【0018】
第1オブジェクト及び敵キャラクタ等を構成するキャラクタとしては、人、動物及び植物等の生物、乗物及びロボット等の機械、機械以外の物、ゴースト及びモンスター等の架空のキャラクタ、又はこれらに類するその他のキャラクタ等が挙げられる。
【0019】
第2オブジェクトとは、第2ユーザによってゲームをプレイする際に操作されるキャラクタである。第2オブジェクトを構成するキャラクタとしては、フィールド上空を移動するという特徴から、ドローン、気球、飛行船、飛行機又はヘリコプター等の航空機を模したキャラクタが好適である。また、第1オブジェクトは、フィールド上の障害物等の背景オブジェクトがある位置には移動できないのに対し、第2オブジェクトは、フィールド上の障害物等の背景オブジェクトによる移動の制約を受けない。第2オブジェクトは、敵キャラクタを直接攻撃したり敵キャラクタから直接攻撃されたりすることはないため、攻撃力又は守備力等のパラメータは設定されていないが、移動力(スピード)等に関するパラメータ(ゲームの進捗に応じて増減も可能)は設定されていてもよい。
【0020】
アイテムとは、ユーザによってゲーム内で利用されるオブジェクトであり、ユーザを支援したり妨害したりする物資である。また、第2ユーザによりフィールド上に投入される投入オブジェクトもアイテムに含まれる。アイテムには、例えば、第1オブジェクトの体力を回復させたり攻撃力を増加させたりする等、第1オブジェクトのパラメータ値を変更するものが含まれる。また、ユーザにとって有利な効果(第1効果)を発揮するものだけでなく、第1オブジェクトの移動力を一時的に減少させる等、ユーザにとって不利になる効果(第2効果)を発揮するものも含まれる。なお、アイテムには、ゲーム内通貨も含まれる。ゲーム内通貨は、ゲーム内で通貨(交換媒体)として利用することができ、他のアイテムやキャラクタと交換したり、投入オブジェクトの投入等のプレイを行う際に消費したりすることができる。
【0021】
投入オブジェクトとは、第2ユーザによって、任意又はランダムに決定されたフィールド上の配置位置に投入されるアイテム等のオブジェクトであって、第1ユーザに対して、何等かの効果(第1効果又は第2効果)を発揮するオブジェクトである。例えば、投入オブジェクトは、第1オブジェクトが敵キャラクタに包囲されそうな危機的状況のとき等、第1ユーザの状況に応じて、第2ユーザによって投入される。そして、第1ユーザにとっては、その投入オブジェクトの効果が発揮されれば、第1オブジェクトが窮地を脱する等、ゲームプレイ状況が改善される場合がある。一方、投入オブジェクトには、第1ユーザにとって有利な効果だけでなく、不利な効果が発揮される場合(例えば、敵キャラクタが増加する等)もあるため、第1ユーザの期待感を担保しつつ、緊張感及び失望感を与えることもあり得る等、バラエティに富んだゲーム展開が繰り広げられる。
【0022】
ここで、第1ユーザと第2ユーザのゲーム内での役割(ロール)の違いを示す具体例を以下に列挙する。
(a)第1ユーザが操作する第1オブジェクトと第2ユーザが操作する第2オブジェクトとは、移動可能なレイヤーが異なる(
図3)。すなわち、第1オブジェクトは、第1レイヤー(フィールド)を移動することができ、第1レイヤーとは異なる第2レイヤー(フィールド上空)を移動することができない。また、第2オブジェクトは、第2レイヤーを移動することができ、第2レイヤーとは異なる第1レイヤーを移動することができない。そのため、第1オブジェクトと第2オブジェクトは、ゲーム空間内で互いに交わることがない。
(b)第1ユーザが操作する第1オブジェクトは、フィールドに配置された障害物等の背景オブジェクトによる移動経路の制約を受ける。一方、第2ユーザが操作する第2オブジェクトは、それらの障害物による移動経路の制約を受けず、障害物を超えて自在に移動することができる。
(c)第1ユーザが操作する第1オブジェクトは、フィールドに配置された補助オブジェクト及び投入オブジェクト等のアイテムを取得することができる。一方、第2ユーザが操作する第2オブジェクトは、それらのアイテムを取得することができない。
(d)第1ユーザが操作する第1オブジェクトは、フィールド上に出現する敵キャラクタから攻撃を受けるし、敵キャラクタに対して攻撃することもできる。一方、第2ユーザが操作する第2オブジェクトは、敵キャラクタに遭遇することがないので、敵キャラクタから攻撃を受けないし、敵キャラクタに対して攻撃することもできない。ただし、フィールド上に投入オブジェクトを投入することはできる。
【0023】
本実施形態のゲームでは、ゲーム開始前に、ゲームに参加するユーザの選択に基づいて、ユーザに対して第1ユーザ又は第2ユーザ―の役割(ロール)を設定可能である。このとき、第1ユーザ及び第2ユーザのそれぞれに対して複数のユーザが設定可能であるが、第1ユーザとしてプレイするユーザの数は、最小プレイ人数と最大プレイ人数が決まっているとよく、第2ユーザとしてプレイするユーザ数は、最小プレイ人数は決まっていないが最大プレイ人数は決まっているとよい。例えば、ゲームへのエントリーのタイミング等に基づき、第1ユーザ4人と第2ユーザ4人の合計8人の組み合わせが、ゲームプレイ開始前に自動的にマッチングされることとしてもよい。また、本実施形態のゲームは、第1ユーザ同士、又は、第1ユーザと第2ユーザとがチームを組んでプレイすることもできる。例えば、第1ユーザAと第2ユーザCとがAチーム、第1ユーザBと第2ユーザDとがBチームというようにチームを組んでチーム戦でゲームをプレイすることもできる。なお、チーム戦の場合は、同チームの第1ユーザが勝利した場合は、その第2ユーザも勝利となる。
【0024】
また、本実施形態のゲームは、複数のユーザが各々の第1端末11又は第2端末12を操作して共同してプレイすることが可能な共同プレイ対応型のゲーム(所謂、マルチプレイゲーム)である。すなわち、ユーザは、単独プレイ(ソロプレイ)することは勿論、他のユーザと共に共通のエリアを同時にプレイする所謂マルチプレイ(以下、共同プレイという。)も可能である。なお、共同プレイ対応型のゲームには、複数のユーザが協力する協力プレイゲーム、及び、複数のユーザが対戦する対戦ゲームが含まれるが、いずれのタイプであってもよい。
【0025】
なお、ゲームを一緒にプレイするユーザの組み合わせ、チームの構成メンバー、又は共同プレイのメンバー等は特に限定されないが、例えば、あるユーザと交友関係がある他のユーザであって、そのユーザ同士で互いに承認したユーザ(以下、フレンドという。)が一緒にプレイしたり、チームを構成できたりしてもよい。
【0026】
図4に示されるように、第1ユーザが操作する第1端末11に表示される第1画面G1には、第1ユーザが操作する自身のアバターである第1オブジェクトと、その第1オブジェクトの位置に基づいて設定された領域のフィールド(フィールドの一部分)が表示される。また、第1オブジェクトがフィールド上を移動した場合は、その移動に応じて第1オブジェクトを含む部分が表示される。このとき、第1画面G1に表示されるフィールドの領域は、第1オブジェクトの周囲に限定され、後述する第2画面G2に表示される範囲よりも狭い。そのため、第1ユーザは、第2ユーザに比べて視野が狭く、第1オブジェクトの近くに存在する敵キャラクタしか視認することができず、第1画面G1外のフィールド上に存在する敵キャラクタ(例えば、移動する先に待ち構える敵キャラクタ又は第1画面G1外から第1画面G1内に侵入してくる前の敵キャラクタ等)の存在については、視認することができない。なお、本実施形態では、第1オブジェクトをフィールド上で移動させるために行う移動操作及び敵キャラクタに対する攻撃操作等は、第1端末11の画面(タッチパネル)上を指先で触れて所定の動作をすること等により行うが、これに限定されるわけではない。例えば、画面とは別のコントローラ等により操作することもできる。
【0027】
一方、
図5に示されるように、第2ユーザが操作する第2端末12に表示される第2画面G2には、第1ユーザがゲームをプレイしている様子を映したゲームプレイ映像が表示される。このとき、第2画面G2には、フィールドの一部又は全体を俯瞰視点で表示し、フィールド中、第1画面G1に映る部分以外の部分も映すことが可能である。そのため、第2ユーザは、第1画面G1に表示される範囲よりも広い範囲を視認することが可能であり、第1ユーザよりも視覚優位性を有する。第2画面G2に表示させるフィールドの場所及び範囲は、第1ユーザがプレイしているエリアのフィールドの中であれば、第2ユーザが任意に指定することができ、例えば、応援している第1ユーザ(又は同チームの第1ユーザ)が操作する第1オブジェクトの位置に基づいて設定された領域を含む範囲を指定して表示させることができる。本実施形態では、第2画面G2に表示させるフィールドの場所は、第2ユーザが操作する第2オブジェクトの位置に対応している。すなわち、第2オブジェクトの位置を基点とした所定の範囲内のフィールドが第2画面G2に表示されるので、第2ユーザは、第2オブジェクトをフィールド上空で移動させることによって、第2画面G2に表示させるフィールドの場所を変更することができる。また、第2画面G2に表示されるフィールドの範囲を変更(拡大・縮小)させることもでき、この際の表示変更操作は、第2端末12の画面(タッチパネル)上に配置されたズームスライダ80を指先で触れて移動させて変更してもよいし、第2端末12の画面上でのピンチイン・ピンチアウトの動作をすることによって変更してもよい。また、画面とは別のコントローラ等により操作してもよい(後述する投入操作も同様。)なお、第2画面G2に表示されるフィールドの範囲は、最大でフィールド全体の1/2、最小で第1画面G1と同等程度とするのがよい。また、エリア遷移は第1ユーザと同じタイミングで行い、第2ユーザが視聴できるのは第1ユーザがプレイするエリアに限定され、第2ユーザが第1ユーザよりも先に次以降のエリアのフィールドを見れるわけではない。
【0028】
第2ユーザは、第2画面G2上で第1ユーザが視認できない情報も得ることができるため、その情報を第1ユーザに共有することもできる。例えば、フィールド上の任意の座標にピンを打ち込むことにより、第1ユーザには見えない敵キャラクタが存在すること、この先のフィールド上には敵キャラクタが多く存在すること、又は、この先のフィールド上には補助オブジェクト(アイテム)が配置されていること等を第1ユーザに知らせることができる。なお、第1画面G1の外にピンが打ち込まれた場合、第1画面G1の外周にピンの存在を示す情報を通知してもよい。また、ピンには打ち込んだ第2ユーザを識別可能な情報(名前等の第2ユーザを識別可能な情報)を表示してもよい。
【0029】
また、第2画面G2には、第2ユーザが投入オブジェクトをフィールド上に投入するための投入操作を受け付ける投入ボタン81,82が配置されている。本実施形態のゲームでは、第2ユーザは、アイテム等のオブジェクトを投入オブジェクトとして、フィールド上の任意の配置位置に投入することができる。このとき、第2ユーザは、フィールド上の任意の配置位置のフィールド上空に第2オブジェクトを移動させ、この投入ボタン81,82をタップ等する。本実施形態では、投入オブジェクトの効果(中身)は第2ユーザが任意に選択できるわけではなく第2ユーザが投入ボタン81,82をタップ等したときに、投入オブジェクトの種類、すなわち、投入オブジェクトによって発揮される効果の内容が抽選される。具体的には、当選確率の異なる複数種類のオブジェクトの効果が候補として用意されており、その候補となる複数種類のオブジェクトの効果を含む集合(仮想の抽選箱)の中から一又は所定数のオブジェクトの効果が当選し、その当選したオブジェクトの効果が投入オブジェクトの効果として設定される。なお、母集団となる集合の中には、第1ユーザに有利な効果(第1効果)のみならず、第1ユーザに不利な効果(第2効果)、すなわち、ハズレの役割を果たすオブジェクトの効果も含む。
【0030】
また、この集合の中には、この抽選でしか獲得できない専用のオブジェクト、すなわち、投入オブジェクトとしてでなければ取得することができない希少又は効果が大きいオブジェクトが含まれていてもよい。また、第2ユーザの属性に対応したオブジェクト、すなわち、第2ユーザとフレンド又は同チームの第1ユーザにしか効果が発揮されないオブジェクトの効果が含まれていてもよい。また、集合は、エリアごとに設定し、投入オブジェクトの効果にエリアごとの特徴を反映させてもよい。
【0031】
本実施形態では、集合に含まれる複数種類のオブジェクトの効果には、それぞれ提供可能数が規定されている。そして、投入オブジェクトの効果として当選したオブジェクトの効果は、集合内から削除することによりその提供可能数を減算する。したがって、投入オブジェクトの効果として一度当選したオブジェクトの効果は、所定条件を満たして提供可能数が初期値に戻されない限り、次回以降の抽選で当選しないように、抽選制限をすることになる。そのため、投入オブジェクトが投入される度、すなわち、抽選が繰り返される度、集合内に含まれるオブジェクトの効果の総提供可能数が減少するので、抽選確率、すなわち、各オブジェクトの効果の当選確率が向上する。例えば、集合の中には、投入オブジェクトの効果としてαが4個、βが4個、γが2個(全10個)含まれているものとし、αが投入オブジェクトの効果として抽選された場合、更新後の集合には、αが3個、βが4個、γが2個(全9個)含まれていることになる。そして、次回以降の抽選では、所定条件を満たして提供可能数が初期値に設定されない限り、その9個の集合の中から投入オブジェクトの効果が抽選されることになる。
【0032】
ここで、提供可能数を初期値に戻すための所定条件としては、投入オブジェクトの投入数が集合内に含まれるオブジェクトの効果の総提供可能数に達した場合、すなわち、投入オブジェクトとして全てのオブジェクトの効果が出尽くした場合が含まれる。また、所定の第1ユーザが操作する第1オブジェクト、又は、複数の第1ユーザが操作する全ての第1オブジェクトのフィールド中における位置が、所定範囲から移動した場合、すなわち、エリアを移動した場合も所定条件に該当し、提供可能数を初期値に戻す。
【0033】
また、本実施形態では、2種類の投入ボタン81,82が用意されており、第2ユーザがいずれの投入ボタン81,82をタップして投入操作を行ったかによって、投入オブジェクトの効果が異なる場合がある。具体的には、投入ボタン81と投入ボタン82をタップ等した場合では、それぞれの投入ボタン81,82に対応する集合の内容、すなわち、包含するオブジェクトの効果の種類、数又は抽選確率等が異なる。例えば、投入ボタン81をタップ等して投入オブジェクトを投入した場合の方が、投入ボタン82をタップ等して投入オブジェクトを投入する場合よりも、第1ユーザにとって有利な効果を発揮する投入オブジェクトが当選する確率がより高くなる。
【0034】
また、投入オブジェクトを投入する際には、第2ユーザは、所定の価値(ゲーム内通貨)を消費することとしてもよい。この場合、投入ボタン81,82によってゲーム内通貨の消費量に差を設けてもよい。例えば、投入ボタン81をタップ等して投入オブジェクトを投入した場合の方が、投入ボタン82をタップ等して投入オブジェクトを投入する場合よりも、ゲーム内通貨の消費量を多くしてもよい。また、投入ボタン81をタップ等して投入オブジェクトを投入した場合はゲーム内通貨を消費するが、投入ボタン82をタップ等して投入オブジェクトを投入する場合はゲーム内通貨を消費しないこととしてもよい。
【0035】
また、投入オブジェクトは、投入時に効果の種類が既に確定している第1種オブジェクトと、投入時には効果の種類が未だ確定していない第2種オブジェクトとの中から、第2ユーザが選択可能としてもよい。第2種オブジェクトは、第2ユーザが投入ボタン81,82をタップ等したとき、又は、効果発揮の対象となる第1ユーザが決定したとき、発揮される効果の内容が抽選される。なお、効果の種類が確定している第1種オブジェクトの場合は、複数の第1ユーザのうち誰であっても取得可能とするのがよいが、効果の種類が未確定の第2種オブジェクトに対しては、第2ユーザが効果発揮対象となる第1ユーザを指定可能としてもよい。すなわち、第2種オブジェクトの場合、複数の第1ユーザの中から第2ユーザに指定された第1ユーザが、他の第1ユーザに比べて投入オブジェクトを取得しやすいように制御してもよい。例えば、指定された第1ユーザのみがこの投入オブジェクトを取得可能となるように取得の権限を制御したり、指定された第1ユーザに対してのみ投入オブジェクトを表示したりするとよい。
【0036】
また、上記では、投入オブジェクトの効果を抽選することとし、投入オブジェクトの配置位置は、第2ユーザが任意の位置に投入できることとした。しかし、投入オブジェクトの効果の抽選と併せて又は代えて、投入オブジェクトの配置位置、例えば、複数の第1オブジェクトのうち、どの第1オブジェクトの近傍に配置するかについて抽選してもよい(第2抽選)。このとき、投入オブジェクトの効果が未だ発揮されていない第1ユーザに対して投入オブジェクトの効果が発揮されるように、その第1ユーザが操作する第1オブジェクトのフィールド中における位置に基づいて設定された領域の中から、優先的に配置位置を抽選してもよい。
【0037】
なお、本実施形態では、投入オブジェクトの抽選において、それぞれの提供可能数を設定した、所謂ボックスガチャの仕組みを採用しているが、これに限定されるものではない。例えば、提供可能数を設定することなく、抽選確率を変更せずに投入オブジェクトの抽選を行ってもよい。また、本実施形態では、投入オブジェクトの効果は抽選により決定されることとしたが、必ずしも常時抽選を必須としなくてもよい。例えば、所定のゲーム内通貨を消費した場合等は、抽選によらず、第2プレイヤは予め自身が所持しているオブジェクト(アイテム)の中から任意のオブジェクトを投入オブジェクトとして選択することができる場合があってもよい。この場合は、任意のオブジェクトをドラッグアンドドロップ又は単にタップ等でフィールド上に投入すればよい。
【0038】
ここで、
図6~
図9を参照して、第2ユーザが投入オブジェクトを投入した際に、ゲーム中に表示される投入オブジェクトの投入演出の一例について説明する。この演出画面は、第1ユーザの第1画面G1及び第2ユーザの第2画面G2の双方の画面に表示される。
【0039】
先ず、第2ユーザが、第2画面G2上に表示されている投入ボタン81,82をタップ等すると、第2ユーザが指定した配置位置、例えば、第2画面G2の中心位置に投入オブジェクトが落下する演出がされる(
図6)。落下中の投入オブジェクトは、第1表示モード、すなわち、投入オブジェクトの効果の種類が不明な抽選演出(抽選箱の中でルーレットが回っているような演出)の状態で表示され、この時点では、投入オブジェクトの中身(効果)が、第1ユーザ及び第2ユーザ共に判別できない。抽選演出の図柄は、投入オブジェクトとして当選するオブジェクト(抽選箱の中身)を示す図柄を順番に表示するように回転させる。なお、上記のとおり、投入オブジェクトの効果は投入時(第2ユーザが投入ボタン81,82をタップ等した時点)に既に決定されており、上記は演出上の表現とする。
【0040】
投入オブジェクトがフィールドに着地すると、画像及び音等により着地演出を行う(
図7)。なお、このままフィールド上に配置されている間は、第1オブジェクトが近付いてきたとしても、配置位置から所定距離の範囲外の場合(第1オブジェクトが投入オブジェクトに触れるまで)は抽選演出状態を継続する(
図8)。そして、近付いてきた第1オブジェクトが配置位置から所定距離の範囲内に到達した場合(第1オブジェクトが投入オブジェクトに触れると)、抽選演出状態が解除されてその投入オブジェクトの種類と対応する表示態様、すなわち、投入オブジェクトの効果の種類が判明した状態で表示する第2表示モードに切り替わり、中身の投入オブジェクトが出現する(
図9)。その後、投入オブジェクトの種類によって、第1オブジェクトが触れた瞬間に即効果が発揮されるもの(例えば、触れた瞬間に直ぐに体力が回復するアイテム、又は、触れた瞬間に周囲の敵キャラクタにダメージを与える爆弾等)と、第1ユーザが取得した後で任意のタイミングで使用するときに効果が発揮されるもの(例えば、後からでも体力を回復できる権利、又は、装着した後にパラメータ値が向上する武器等)とに演出が分岐する。なお、本実施形態では、投入オブジェクトの効果は既に決定したうえで、抽選演出状態としているが、投入オブジェクトの効果を第1オブジェクトが触れた時点で抽選することとしてもよい。
【0041】
このように、本実施形態においては、投入オブジェクトが投下され、投入オブジェクトの効果の内容が抽選され、投入開始から所定条件を満たすまでは第1表示モードで表示し、所定条件を満たした場合は第1表示モードから第2表示モードに切り替えて表示し、第2表示モードで表示して投入オブジェクトの効果の内容を判明させた後、投入オブジェクトの効果を発揮する。
【0042】
ここで、第1表示モードから第2表示モードに切り替えるための所定条件としては、第1オブジェクトが投入オブジェクトの配置位置から所定距離の範囲内に到達すること、を含む。このとき、第1オブジェクトが投入オブジェクトの配置位置から所定距離の範囲内に到達した場合に、その第1オブジェクトを操作する第1ユーザを投入オブジェクトの効果発生対象となる第1ユーザとして決定してもよい。また、投入オブジェクトの効果の内容が判明した後に、効果発生対象となる第1ユーザを別途決定してもよい。例えば、最初に第1ユーザAが操作する第1オブジェクトが投入オブジェクトに触れたときに、先ず第1表示モードから第2表示モードに切り替わる。そして、第2表示モードに切り替わった後、投入オブジェクトの効果の内容を確認した第1ユーザBが操作する第1オブジェクトが投入オブジェクトに触れたときに、第1ユーザBを投入オブジェクトの効果発生対象となる第1ユーザとして決定する。この場合、第1ユーザBは、効果の内容が判明している投入オブジェクトを取得することができる。
【0043】
また、複数の第1ユーザが共同プレイを行っている場合は、投入オブジェクトの配置位置から所定距離の範囲内に最初に到達した第1オブジェクトを操作している第1ユーザが、投入オブジェクトの効果が発揮される第1ユーザとして選択され、その選択された第1ユーザが操作する第1オブジェクトに投入オブジェクトの効果が発揮される。すなわち、投入オブジェクトは、効果発揮対象となる第1ユーザが操作する第1オブジェクトを一体に限定して効果を発揮し、効果発揮対象として選択されなかった他の第1ユーザが操作する第1オブジェクトは、投入オブジェクトとの位置関係によらず、例えば、投入オブジェクトの近くに存在していたとしても、投入オブジェクトの効果の影響を受けない。
【0044】
また、投入オブジェクトには、投入した第2ユーザを識別可能な情報(名前等)を表示してもよい。また、投入オブジェクトの表示態様は、投入した第2ユーザのフレンド又は同チームの第1ユーザに対しては、投入時又は他の第1ユーザよりも早い段階から、投入オブジェクトの中身が判別できるような表示態様(例えば、
図9に示されるような投入オブジェクトの種類と態様する表示態様)で表示してもよい。一方、投入した第2ユーザとは関連付けられていない第1ユーザ又は相手チームの第1ユーザに対しては、上記のように抽選演出状態で表示したり(抽選結果を表示しない)、投入オブジェクト自体を非表示にしたりしてもよい。なお、投入オブジェクトの投入後、いずれの第1プレイヤに対してもその投入オブジェクトの効果が発揮されていない場合、エリア遷移時には、その投入オブジェクトは消失してもよいし(例えば、中身判明後)、第2ユーザに返却されることとしてもよい(例えば、中身判明前)。
【0045】
以上により、第2ユーザは第1ユーザのプレイを俯瞰視点で視聴しつつ、第1ユーザを支援又は邪魔することにより、ゲームに参加する、所謂ドローンプレイが可能となる。このドローンプレイでは、第1ユーザが視認できない範囲まで視認することができるので、例えば、単に第1ユーザのゲームプレイを視聴するというだけでなく、第1ユーザが敵に包囲されそうな危機的状況のとき、その情報を第1ユーザと共有したり、投入オブジェクトをその第1ユーザの位置に基づいて設定された領域に投入して支援したりするというような楽しみ方ができる。特に、第1ユーザを支援するために投入した投入オブジェクトが、逆に第1ユーザをさらに不利な状況に追い込むこともあり得るので、バラエティに富んだゲーム展開が繰り広げられ、ゲームの興趣性が向上する。
【0046】
<本実施形態に係る情報処理装置及びユーザ端末の構成>
次に、本発明の一実施形態に係る情報処理装置及びユーザ端末(第1端末11、第2端末12)の構成について説明する。第1実施形態に係る情報処理装置は、ゲームデータ配信用のコンピュータ、厳密にはサーバコンピュータ(以下、サーバ10という。)によって構成されている。サーバ10は、コンピュータの一例であり、
図1に示すように、第1端末11及び第2端末12とネットワーク14を介して通信可能に接続されており、第1端末11及び第2端末12と共にゲーム用の情報処理システムSを構築している。なお、第1端末11同士又は第1端末11と第2端末12とは、ネットワーク14を介して通信してもよいし、Bluetooth(登録商標)又はWifi-Direct等を通じてネットワーク14を介さずに直接通信してもよい。
【0047】
本実施形態の情報処理システムSでは、上記構成により、サーバ10と第1端末11及び第2端末12とが協働することにより、ゲームが進行する。具体的には、ゲーム進行処理の一部をサーバ10側で行い、グラフィック処理等の一部を第1端末11及び第2端末12で実行する。例えば、サーバ10側で、一定のルール、ロジック及びアルゴリズムを含むプログラムを実行する。一方、第1端末11及び第2端末12側では、サーバ10と同期しつつ、サーバ10で実行されているプログラムと同様のルール、ロジック及びアルゴリズムにより、ゲームを進行させる。
【0048】
また、共同プレイの際には、第1端末11及び第2端末12の間で共同プレイ用の通信経路が確立され、共同プレイに要する各種データの送受信が、公知の通信方式にしたがって実施される。このときのデータは、サーバ10を介したクライアント・サーバ方式であってもよく、サーバ10を介さないP2P(ピア・ツー・ピア)方式であってもよい。また、共同プレイの様式は、完全同期型及び非同期型に分類されるが、いずれの様式を採用してもよい。なお、完全同期型は、キー入力同期方式及びコマンド入力方式を含み、非同期型にはサーバ集中処理型及びクライアント分散処理が含まれる。
【0049】
なお、サーバ10は、1台のコンピュータで構成されてもよく、並列分散された複数台のコンピュータによって構成されてもよい。また、サーバ10は、ASP(Application Service Provider)、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)又はIaaS(Infrastructure as a Service)用のサーバコンピュータであってもよい。この場合、後述する情報処理フロー中の一連の工程(ただし、情報の入力及び表示を除く)が上記のサーバコンピュータによって実行されるので、第1端末11及び第2端末12側では、サーバコンピュータに引き渡す情報の入力、及びサーバコンピュータから配信される情報の表示等を行えばよい。
【0050】
サーバ10は、ハードウェア機器として、
図1に示すように、プロセッサ21、メモリ22、通信用インタフェース23、及びストレージ24を有し、これらの機器がバス25を介して電気的に接続されている。また、サーバ10には、ソフトウェアとして、オペレーティングシステム(OS)と、本件ゲームに関する情報処理用の専用プログラムとがインストールされている。これらのプログラムは、本発明の「プログラム」に相当する。プロセッサ21が上記のプログラムにしたがって動作することで、サーバ10は、本発明の情報処理装置として機能し、本件ゲームの進行に関する一連の処理を実行する。
なお、本発明のプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(メディア)から読み込むことで取得してもよく、あるいは、インターネット又はイントラネット等のネットワークを介して取得(ダウンロード)することで取得してもよい。
【0051】
プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、TPU(Tensor Processing Unit)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成されるとよい。
【0052】
メモリ22は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリによって構成されるとよい。
【0053】
通信用インタフェース23は、例えばネットワークインターフェースカード、又は通信インタフェースボード等によって構成されるとよい。通信用インタフェース23によるデータ通信の規格については、特に限定されるものではなく、Wi-fi(登録商標)に基づく無線LANによる通信、3G~5G若しくはそれ以降の世代の移動通信システムによる通信、又はLTE(Long Term Evolution)に基づく通信等が挙げられる。
【0054】
ストレージ24は、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、FD(Flexible Disc)、MOディスク(Magneto-Optical disc)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDカード(Secure Digital card)、又はUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)等によって構成されるとよい。また、ストレージ24は、サーバ10内に内蔵されてもよく、外付け形式でサーバ本体に取り付けてもよい。さらに、ストレージ24は、サーバ本体と通信可能に接続された外部コンピュータ(例えば、データベースサーバ)等によって構成されてもよい。なお、各種データを記録する技術としては、不正なデータ改竄等を回避する目的からブロックチェーンのような分散型台帳技術を用いてもよい。
【0055】
サーバ10は、本件ゲームの進行に必要な情報を各ユーザへ配信し、また、各ユーザから情報を収集して記憶する。サーバ10が記憶する情報には、各ユーザの識別情報、各ユーザの本件ゲームのプレイ履歴に関する情報、エリアに関する情報、及び、投入オブジェクトに関する情報等が含まれる。また、サーバ10は、投入オブジェクトの効果を抽選する処理をはじめ、本件ゲームの進行に関する様々な情報処理を実行する。
【0056】
第1端末11は第1ユーザ、第2端末12は第2ユーザが、本件ゲームをプレイするために操作するクライアント端末であり、例えば、パソコン、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ゲーム機、情報入力が可能なテレビ受像機、及びウェアラブル端末等によって構成される。なお、
図1には、図示の都合上、第1端末11と第2端末12とを各2台ずつ図示しているが、当然ながら、実際には、第1ユーザ及び第2ユーザの人数に応じた台数分の第1端末11及び第2端末12が存在する。
【0057】
第1端末11及び第2端末12は、サーバ10からゲーム進行用のデータを受信し、そのデータが示す画像(映像)を第1端末11若しくは第2端末12のディスプレイ又は第1端末11若しくは第2端末12に接続されたTV等の表示器に表示したり、音声をスピーカ等から出力したりする。すなわち、本実施形態において、第1端末11及び第2端末12は、表示部及び音声出力部として機能する。具体的には、第1ユーザが操作する第1端末11には第1画面G1が表示され、第2ユーザが操作する第2端末12には第2画面G2が表示される。
【0058】
また、第1端末11及び第2端末12は、本件ゲームのプレイ中に行われるユーザの操作を受け付け、その操作内容に応じた情報をサーバ10に向けて送信する。例えば、第1ユーザは、第1オブジェクトをフィールド上で移動させるための移動操作を第1端末11にて行い、その移動操作に基づく第1情報をサーバ10に送信する。また、第2ユーザは、第2オブジェクトをフィールド上空で移動させるための移動操作、及び、投入オブジェクトを投入するための投入操作を第2端末12にて行い、移動操作に基づく第2情報、及び、投入操作に基づく第3情報をサーバ10に送信する。なお、上記以外にも、第1ユーザは、プレイスタイルを選択する操作、第1オブジェクトのパラメータ値を上昇させるための操作、及び、取得した投入オブジェクトの効果を発揮させるための操作等を第1端末11にて行う。また、第2ユーザは、プレイスタイルを選択する操作、及び、第2画面G2に表示される部分(フィールドの範囲)を変更する表示変更操作(例えば、ズームスライダ80の移動操作又はタッチパネル上でのピンチイン・ピンチアウト等)を第2端末12にて行う。
【0059】
<本発明の一実施形態の情報処理装置の機能>
本実施形態に係る情報処理装置であるサーバ10の構成について、機能面から改めて説明する。サーバ10は、
図10に示めされるように記憶部30、取得部40、表示制御部50、抽選部60及びゲーム処理部70を有する。これらのうち、記憶部30は、メモリ22又はストレージ24によって実現され、それ以外の機能部は、サーバ10を構成するハードウェア機器と、サーバ10にインストールされたプログラムとが協働することで実現される。なお、サーバ10が複数台のコンピュータによって構成される場合には、上記の機能を分散させて、複数台のコンピュータの各々が互いに異なる機能を発揮してもよい。
以下、各機能部について、それぞれ詳しく説明する。
【0060】
(記憶部)
記憶部30は、ゲーム進行に必要な情報を記憶し、ゲームのプレイに必要な各種の情報を記憶する。具体的には、ユーザ情報記憶部31、エリア情報記憶部32、投入オブジェクト情報記憶部33を含む。
【0061】
ユーザ情報記憶部31は、第1ユーザに関する第1ユーザ情報と、第2ユーザに関する第2ユーザ情報とを、ユーザごとに記憶する。ユーザ情報は、第1ユーザと第2ユーザとで記憶される情報の種類(項目)が異なる。
【0062】
第1ユーザ情報は、
図11に示めされるように、各ユーザを特定するユーザ名(識別ID又はゲーム用のアカウント名)等と紐付けられて、各種情報が記憶される。例えば、第1ユーザ情報には、アバターである第1オブジェクトの外観、第1オブジェクトの各パラメータ値の初期値、上限値及び現在値、第1オブジェクトのエリア及びフィールド上における位置、第1ユーザがこれまでに取得した投入オブジェクトに関する情報(例えば、効果が発揮された回数)、並びに、フレンドとして登録している他のユーザに関する情報(ユーザ名)等が含まれる。また、上記以外の情報、例えば、連絡先等のユーザの個人情報、ゲームの総プレイ時間(ゲームプレイ時間)、ログイン履歴(ゲームプレイ日時及びゲームプレイ回数)、ステータス等のゲームの進捗状況、所持するアイテムの識別情報と所持数、並びに、決済履歴及び課金総額等の情報が、第1ユーザ情報に含まれていてもよい。
【0063】
第2ユーザ情報は、
図12に示めされるように、各ユーザを特定するユーザ名(識別ID又はゲーム用のアカウント名)等と紐付けられて、各種情報が記憶される。例えば、第2ユーザ情報には、第2画面G2に表示されている表示範囲(エリア及びフィールド上における範囲)、第2ユーザがこれまでに投入した投入オブジェクトの投入履歴、所持するゲーム内通貨の量、及び、フレンドとして登録している他のユーザに関する情報(ユーザ名)等が含まれる。なお、表示範囲は、第2オブジェクトのエリア及びフィールド上における位置に対応している。また、上記以外の情報、例えば、連絡先等のユーザの個人情報、ゲームの総プレイ時間(ゲームプレイ時間)、ログイン履歴(ゲームプレイ日時及びゲームプレイ回数)、ステータス等のゲームの進捗状況、第2オブジェクトの各パラメータの値、所持するアイテム(ゲーム内通貨以外)の識別情報と所持数、並びに、決済履歴及び課金総額等の情報が、第2ユーザ情報に含まれていてもよい。
【0064】
エリア情報記憶部32は、ゲーム中でプレイ可能なエリアについて、プレイ時の特徴、例えば、フィールドの構成(背景オブジェクト及び補助オブジェクトの配置)、出現する敵キャラクタの種類及び数、難易度、並びに、プレイ条件等、クリアした場合の報酬等をエリアの識別情報と紐付けて記憶する。
【0065】
投入オブジェクト情報記憶部33は、投入オブジェクトに関する各種情報、例えば、抽選対象となる集合内に含まれるオブジェクトの効果に関する集合情報、及び、投入オブジェクトの投入履歴情報等を記憶する。
【0066】
集合情報には、
図13に示されるように、オブジェクトの名称、オブジェクトの外観、オブジェクトの効果の内容、及び、提供可能数の初期値と現在値に関する情報等が含まれる。提供可能数の現在値は、初期値から抽選により当選した投入オブジェクトの数を減算したものである。例えば、爆弾は、フィールド上で第1オブジェクトが触れたときに、爆発して周囲の所定範囲内にいる敵キャラクタにダメージを与える(敵キャラクタの動作を一時停止させる場合も含む)ものである。爆弾の攻撃力と影響範囲はエリアごとにそれぞれ設定されている。また、囮は、フィールド上で第1オブジェクトが触れたときに、所定のキャラクタ(第2ユーザのアバターでもよい)がフィールド上に登場して、敵キャラクタに攻撃をしたり、逃げ回って敵キャラクタを引き付けたりする動作を自動的に行う。囮は、敵キャラクタが近くにいる場合は敵キャラクタのいない方向に、また、敵キャラクタが遠くにいる場合は敵キャラクタに近付く方向に移動するように制御される。また、武器(剣)は、フィールド上で第1オブジェクトが触れたときに所持することができ、第1オブジェクトが任意のタイミングで装着した後にパラメータ値Aが上昇する。
【0067】
投入履歴情報には、これまでに投入された投入オブジェクトに関する情報が、時系列で順番に記憶され、投入オブジェクトが投入されるごとに上書きされる。投入履歴情報には、投入オブジェクトの種類、投入されたエリア及びフィールド上における配置位置、投入オブジェクトを投入した第2ユーザを特定するユーザ名、投入オブジェクトを利用した第1ユーザ(投入オブジェクトの効果が発揮された第1ユーザ)を特定するユーザ名、利用状況に関する情報等が含まれる。利用状況については、例えば、武器等のように取得した第1ユーザがまだ第1オブジェクトに装着していない場合等は「未」となる。
【0068】
(取得部)
取得部40は、ユーザがゲームプレイ中に第1端末11又は第2端末12にて行った操作に基づく情報(データ)を、第1端末11又は第2端末12と通信することによって取得するものであり、
図10に示めされるように、第1取得部41と第2取得部42とを有する。
【0069】
第1取得部41は、第1ユーザが第1端末11において行った操作に基づく第1情報を、第1端末11と通信することによって取得するものである。第1情報には、第1ユーザが第1オブジェクトを第1レイヤーであるフィールド上で移動させるために行う移動操作に基づく情報、第1オブジェクトを用いて敵キャラクタを攻撃する攻撃操作に基づく情報、及び、投入オブジェクトの効果を発揮させるための使用操作に基づく情報の他、ゲーム中の各場面で第1ユーザが行う各種の選択、指定、指示、要求、命令、許可又は拒否、登録及びその他の入力操作等が含まれる。また、共同プレイの募集、共同プレイへの申込及びその申込に対する許否に関する操作等の共同プレイに関する操作に基づく情報が含まれる。
【0070】
第2取得部42は、第2ユーザが第2端末12において行った操作に基づく第2情報、第3情報及び他の情報を、第2端末12と通信することによって取得するものである。第2情報には、第2ユーザが第2オブジェクトを第2レイヤーであるフィールド上空で移動させるために行う移動操作に基づく移動情報が含まれ、第3情報には、第2ユーザがフィールド上に投入オブジェクトを投入するために行う投入操作に基づく情報が含まれる。なお、第3情報には、効果の種類が確定している第1種オブジェクトと、効果の種類が確定していない第2種オブジェクトとの中から投入オブジェクトを選択する情報、及び、投入オブジェクトの効果を発揮させる第1ユーザを指定する情報も含まれる。また、他の情報には、第2画面G2に映される部分を変更する表示変更操作に基づく情報の他、ゲーム中の各場面で第2ユーザが行う各種の選択、指定、指示、要求、命令、許可又は拒否、登録及びその他の入力操作等が含まれる。また、共同プレイの募集、共同プレイへの申込及びその申込に対する許否に関する操作等の共同プレイに関する操作に基づく情報が含まれる。
【0071】
(表示制御部)
表示制御部50は、第1端末11又は第2端末12と通信することによって、ユーザがゲームプレイ中にゲームの進行に必要な情報(データ)を第1端末11又は第2端末12に向けて配信し、ゲーム画面、すなわち、後述するゲーム処理部70による情報処理の結果等を反映させた画面を表示させるものであり、
図11に示めされるように、第1表示制御部51と第2表示制御部52とを有する。
【0072】
第1表示制御部51は、第1ユーザの第1端末11において、第1オブジェクトの移動に応じて、第1オブジェクトの位置を含むフィールド中の一部分を映す第1画面G1(
図4)を表示させる。また、第1画面G1には、フィールド上の配置位置に投入された投入オブジェクトを上記の投入演出と共に表示させる。具体的には、第1オブジェクトの位置が投入オブジェクトの配置位置から所定距離の範囲外にあるとき等の所定期間、抽選演出状態(投入オブジェクトの種類とは無関係な表示態様であって投入オブジェクトの種類が判別できないような表示態様)で投入オブジェクトを表示させ、第1オブジェクトの位置が投入オブジェクトの配置位置から所定距離の範囲内に到達した場合、投入オブジェクトの種類と対応する表示態様にて投入オブジェクトを表示させる。すなわち、投入オブジェクトの効果が不明な状態で投入オブジェクトを表示させる第1表示モードと、投入オブジェクトの効果が判明した状態で投入オブジェクトを表示させる第2表示モードとを切り替えて表示させ、所定条件を満たすまでは第1表示モードで投入オブジェクトを表示させ、所定条件を満たすと第2表示モードで投入オブジェクトを表示させる。また、第1画面G1には、投入オブジェクトを投入した第2ユーザと関連付けられた特定の第1ユーザに対しては、投入オブジェクトの種類と対応する表示態様にて投入オブジェクトを表示させる一方、投入オブジェクトを投入した第2ユーザと関連付けられていない第1ユーザに対しては、少なくとも投入オブジェクトの種類とは無関係な表示態様にて投入オブジェクトを表示させる。
【0073】
第2表示制御部52は、第2ユーザの第2端末12において、第1ユーザがゲームをプレイしている様子を映したゲームプレイ映像である第2画面G2を表示させる。第2画面G2には、第2オブジェクトの位置に応じて、フィールドの一部又は全体を俯瞰視点で表示する。また、第2画面G2には、フィールド中、第1オブジェクトが存在する領域に限らず、第1画面G1に映る部分以外の部分も映すことが可能である。また、第2オブジェクトの移動操作又は表示変更操作に基づく情報に応じて、フィールド中、第2画面G2に映される部分(フィールドの範囲)を変更することも可能である。また、第2画面G2には、上記第1画面G1と同様、フィールド上の配置位置に投入された投入オブジェクトを上記の投入演出と共に表示させる。
【0074】
(抽選部)
抽選部60は、投入操作に基づく第3情報に応じて、当選確率の異なる複数種類のオブジェクトの効果が候補として用意されている集合の中から投入オブジェクトの効果を抽選する。この集合の中には、第1ユーザに有利な効果(第1効果)のみならず、第1ユーザに不利な効果(第2効果)も含み、抽選部60は、その集合の中から投入オブジェクトの効果を抽選する。また、この集合は、第1オブジェクトのフィールド中における位置に基づいて設定(エリアごとに設定)されており、抽選部60は、その集合の中から投入オブジェクトの効果を抽選する。また、この集合の中には、この抽選でしか獲得できない専用のオブジェクト、及び、第2ユーザとフレンド又は同チームの第1ユーザにしか効果が発揮されないオブジェクトが含まれている場合もあり、抽選部60は、その集合の中から投入オブジェクトの効果を抽選する。また、抽選部60は、投入オブジェクトが第2種オブジェクトである場合には、複数種類の効果を含む集合の中から投入オブジェクトの効果を抽選する。なお、抽選部60は、抽選を行う際に第2ユーザの所持するゲーム内通貨を消費させる場合もあり、ゲーム内通貨の消費量に応じて、投入オブジェクトの内容を変更する場合もある。
【0075】
また、集合に含まれる複数種類のオブジェクトの効果には、それぞれ提供可能数が規定されており、抽選部60は、投入オブジェクトの効果として当選したオブジェクトの効果を、集合内から削除することによりその提供可能数を減算し、所定条件を満たして提供可能数が初期値に戻されない限り、次回以降の抽選で当選しないように抽選制限をする。なお、提供可能数は、上記のとおり、エリアを移動した場合等の所定条件を満たした場合に、初期値に戻す。
【0076】
また、抽選部60は、投入オブジェクトの配置位置、すなわち、複数の第1オブジェクトのうち、どの第1オブジェクトの近傍に配置するかについて抽選してもよい(第2抽選)。このとき、投入オブジェクトの効果が未だ発揮されていない第1ユーザに対して投入オブジェクトの効果が発揮されるように、その第1ユーザが操作する第1オブジェクトのフィールド中における位置に基づいて設定された領域の中から、優先的に配置位置を抽選してもよい。
【0077】
(ゲーム処理部70)
ゲーム処理部70は、ゲームの進行に必要な情報処理を実行するものであり、具体的には、第1取得部41が取得した第1情報、並びに、第2取得部42が取得した第2情報及び第3情報等に応じてゲームを進行させる情報処理を実行する。例えば、第1情報に基づいて第1オブジェクトを移動させたり、第3情報に基づいて投入オブジェクトを投入したりする。また、第1ユーザに対して、抽選により選択された投入オブジェクトの効果を発揮し、第1オブジェクトのパラメータ値を変更する等してゲームを進行させる。このとき、複数の第1ユーザがそれぞれ操作する複数の第1オブジェクトのうち、投入オブジェクトとの位置に基づいて一の第1オブジェクトを選択し、選択した第1オブジェクトに対して、投入オブジェクトの効果を発揮させる。また、投入オブジェクトを第1表示モードから第2表示モードに切り替えて表示した後、投入オブジェクトの効果を発揮させたり、複数の第1ユーザの中から投入オブジェクトの効果を発揮させる第1ユーザを選択したりする。また、第3情報により指定された第1ユーザが、他の第1ユーザに比べて投入オブジェクトを取得しやすいように制御する。
【0078】
以上、サーバ10、第1端末11及び第2端末12のそれぞれの構成について説明した。なお、一般的に、サーバ10、第1端末11及び第2端末12は、上記以外にも種々の機能を有しているが、ここでは、本発明における情報処理システムSにおいて作用効果を奏する特徴的な機能のみを説明することとし、その他の既知の機能等については図示及び説明を省略する。
【0079】
<本発明の一実施形態に係る情報処理フロー>
次に、
図15及び
図16を参照しながら、上記構成からなる情報処理システムSによる情報処理フローのうち、第1端末11及び第2端末12を用いてゲームを進行させるフロー(以下、ゲーム進行フローという。)について説明する。ゲーム進行フローは、本発明の情報処理方法を採用しており、換言すると、ゲーム進行フロー中の各ステップは、本発明の情報処理方法の構成要素に該当する。なお、以下では、ゲーム進行フローについて分かり易く説明するために、第1端末11に関する第1ユーザ側フローと、第2端末12に関する第2ユーザ側フローとを別々に分けて説明することとする。
【0080】
[第1ユーザ側フロー]
第1ユーザ側フローは、例えば、
図15に示す流れに沿って進行する。
図15に示されるように、先ず、コンピュータであるサーバ10(詳しくは、第1表示制御部51)は、第1画面G1を第1端末11に表示させるための表示制御データを生成し、ネットワーク14を通じて、第1ユーザの第1端末11に送信する(S101)。
【0081】
サーバ10から送信された表示制御データを受信した第1端末11は、画面に第1画面G1(
図4)を表示する(S102)。そして、第1端末11は、その第1画面G1上で、第1ユーザによる第1オブジェクトに対する移動操作を受け付けた場合(S103:YES)、サーバ10(詳しくは、第1取得部41)は、ネットワーク14を通じて、第1端末11からその移動操作に基づく第1情報を取得する(S104)。そして、サーバ10(詳しくは、ゲーム処理部70)は、その第1情報に基づいて第1ユーザによって移動操作された第1オブジェクトをフィールド上で移動させ(S105)、且つ、サーバ10(詳しくは、第1表示制御部51)は、その第1オブジェクトの移動を反映させた第1画面G1を第1端末11に表示させるための表示制御データを生成し、ネットワーク14を通じて、第1ユーザの第1端末11に送信する(S106)。
【0082】
サーバ10から送信された表示制御データを受信した第1端末11は、画面に表示されている第1画面G1(
図4)において第1オブジェクトの移動演出を表示する(S107)。なお、第1ユーザによる第1オブジェクトの移動操作を受け付けていない場合は(S103:NO)、そのまま以降の処理(S108)へ進む。
【0083】
次に、サーバ10(詳しくは、ゲーム処理部70)は、第2ユーザによって投入オブジェクトが投入されたと判断した場合(S108:YES)、サーバ10(詳しくは、第1表示制御部51)は、その投入オブジェクトの投入演出を反映させた第1画面G1を第1端末11に表示させるための表示制御データを生成し、ネットワーク14を通じて、第1ユーザの第1端末11に送信する(S109)。
【0084】
サーバ10から送信された表示制御データを受信した第1端末11は、画面に表示されている第1画面G1で、投入オブジェクトの投入演出(
図6~
図9)を表示する(S110)。そして、サーバ10(詳しくは、ゲーム処理部70)は、第1オブジェクトが投入オブジェクトに触れる等して投入オブジェクトの効果が発揮されたと判断した場合(S111:YES)、サーバ10(詳しくは、第1表示制御部51)は、その投入オブジェクトの効果発揮演出を反映させた第1画面G1を第1端末11に表示させるための表示制御データを生成し、ネットワーク14を通じて、第1ユーザの第1端末11に送信する(S112)。サーバ10から送信された表示制御データを受信した第1端末11は、画面に表示されている第1画面G1で、投入オブジェクトの効果発揮演出(爆弾が爆発して周囲の敵キャラクタにダメージを与える等の演出)を表示する(S110)。
【0085】
そして、サーバ10(詳しくは、ゲーム処理部70)は、ゲームが終了するまでは(S114:NO)、S103~S113までの処理を繰り返し実行し、ゲームが終了すると共に(S114:YES)、処理を終了する。なお、投入オブジェクトが投入されていないと判断した場合(S108:NO)、及び、投入オブジェクトの効果が発揮されていないと判断した場合(S111:NO)も、S103~S113までの処理を繰り返し実行する。
【0086】
[第2ユーザ側フロー]
一方、第2ユーザ側フローは、例えば、
図16に示す流れに沿って進行する。
図16に示されるように、先ず、コンピュータであるサーバ10(詳しくは、第2表示制御部52)は、第2画面G2を第2端末12に表示させるための表示制御データを生成し、ネットワーク14を通じて、第2ユーザの第2端末12に送信する(S201)。
【0087】
サーバ10から送信された表示制御データを受信した第2端末12は、画面に第2画面G2(
図5)を表示する(S202)。そして、第2端末12は、その第2画面G2上で、第2ユーザによる第2オブジェクトの移動操作又は表示変更操作を受け付けた場合(S203:YES)、サーバ10(詳しくは、第2取得部42)は、ネットワーク14を通じて、第2端末12からそれらの操作に基づく情報を取得する(S204)。そして、サーバ10(詳しくは、第2表示制御部52)は、それらの操作を反映させた第2画面G2を第2端末12に表示させるための表示制御データを生成し、ネットワーク14を通じて、第2ユーザの第2端末12に送信する(S205)。
【0088】
サーバ10から送信された表示制御データを受信した第2端末12は、画面に表示されている第2画面G2の移される部分を変更し、改めて第2画面G2(
図5)を表示する(S206)。なお、第2ユーザによる第2オブジェクトの移動操作又は表示変更操作を受け付けていない場合は(S203:NO)、そのまま以降の処理(S207)へ進む。
【0089】
次に、第2端末12は、その第2画面G2上で、第2ユーザによる投入オブジェクトの投入操作を受け付けた場合(S207:YES)、サーバ10(詳しくは、第2取得部42)は、ネットワーク14を通じて、第2端末12からその投入操作に基づく第3情報を取得する(S208)。そして、サーバ10(詳しくは、抽選部60)は、その第3情報に基づいて投入オブジェクトの効果を抽選する抽選処理を実行し(S209)、サーバ10(詳しくは、ゲーム処理部70)は、その抽選結果に基づいて投入オブジェクトをフィールド上に投入し(S210)、且つ、サーバ10(詳しくは、第2表示制御部52)は、その投入オブジェクトの投入演出を反映させた第2画面G2を第2端末12に表示させるための表示制御データを生成し、ネットワーク14を通じて、第2ユーザの第2端末12に送信する(S211)。なお、抽選処理(S209)の詳細については、後述する。
【0090】
サーバ10から送信された表示制御データを受信した第2端末12は、画面に表示されている第2画面G2で、投入オブジェクトの投入演出(
図6~
図9)を表示する(S212)。そして、サーバ10(詳しくは、ゲーム処理部70)は、第1ユーザが操作する第1オブジェクトが投入オブジェクトに触れる等して投入オブジェクトの効果が発揮されたと判断した場合(S213:YES)、サーバ10(詳しくは、第2表示制御部52)は、その投入オブジェクトの効果発揮演出を反映させた第2画面G2を第2端末12に表示させるための表示制御データを生成し、ネットワーク14を通じて、第2ユーザの第2端末12に送信する(S214)。サーバ10から送信された表示制御データを受信した第2端末12は、画面に表示されている第2画面G2で、投入オブジェクトの効果発揮演出(爆弾が爆発して周囲の敵キャラクタにダメージを与える等の演出)を表示する(S215)。
【0091】
そして、サーバ10(詳しくは、ゲーム処理部70)は、ゲームが終了するまでは(S216:NO)、S203~S215までの処理を繰り返し実行し、ゲームが終了すると共に(S216:YES)、処理を終了する。なお、投入オブジェクトの投入操作を受け付けていない場合(S207:NO)、及び、投入オブジェクトの効果が発揮されていないと判断した場合(S213:NO)も、S203~S215までの処理を繰り返し実行する。
【0092】
上記
図15又は
図16に示される一連の工程が終了した時点で、ゲーム進行フローが終了する。以降、第1ユーザ及び第2ユーザがゲームをプレイしている最中、厳密には、第1ユーザが第1オブジェクトを操作してゲームをプレイし、第2ユーザがドローンプレイをしている場合に、上記一連の工程が繰り返し実施される。
以上が、ゲーム進行フローの一例である。
【0093】
[抽選処理]
次に、
図17に基づいて、抽選処理の一例について説明する。
抽選処理とは、サーバ10(詳しくは、抽選部60)において実行される処理であり、上記の第2ユーザ側フローのステップS209において実行される処理である。具体的には、投入操作に基づく第3情報に応じて、複数種類の効果を含む集合の中から投入オブジェクトの効果を抽選する処理である。
【0094】
具体的には、
図17に示されるように、先ず、コンピュータであるサーバ10(詳しくは、抽選部60。以下同じ。)は、集合内のオブジェクトの提供可能数を初期値に戻す場合の条件である所定条件を満たすか否かについて判断する(S301)。サーバ10は、所定条件を満たすと判断した場合(S301:YES)、投入オブジェクトの効果の候補となる集合内に含まれるオブジェクトの効果の提供可能数を初期値に設定する(S302)。一方、サーバ10は、所定条件を満たしていないと判断した場合は(S302:NO)、提供可能数を初期値に設定することなく、そのまま以降の処理(S303)へ進む。
【0095】
続いて、サーバ10は、それぞれについて提供可能数が規定されている複数種類のオブジェクトの効果を含む集合内から一のオブジェクトの効果を抽選し(S303)、その抽選したオブジェクトの効果を投入オブジェクトの効果として設定する(S304)。そして、サーバ10は、集合内に含まれているオブジェクトの効果の中から、抽選したオブジェクトの効果に対応するオブジェクトの効果の提供可能数を1個減算し(S305)、その状態で集合を更新して記憶部30に記憶したうえで、処理を終了する。
【0096】
上記の一連の工程が終了した時点で、抽選処理が終了する。以降、ユーザがゲームをプレイしている最中、厳密にいうと、第2ユーザにより投入操作に基づく第3情報を取得した場合に、上記一連の工程が繰り返し実施される。
以上が、抽選処理の一例である。
【0097】
<その他の実施形態>
以上までに、本発明の情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関して、具体例を挙げて説明してきたが、上記の実施形態は、あくまでも一例に過ぎず、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態も考えられ得る。
【0098】
上記の実施形態では、ゲームデータ配信用のサーバコンピュータ(すなわち、サーバ10)が本発明の情報処理装置として機能しているが、これに限定されるものではなく、サーバ10が有する機能のうちの一部が第1端末11又は第2端末12に備わっていてもよい。例えば、抽選部60又はゲーム処理部70の機能が第1端末11又は第2端末12に備わっていてもよい。
【0099】
また、本実施形態では、ユーザ情報等は、ゲームデータ配信用のサーバコンピュータ(すなわち、サーバ10)に記憶して所持することとしたが、不図示のデータベースサーバを別途設けて、そのデータベースサーバに一括して記憶することとしてもよいし、第1端末11又は第2端末12側に記憶することとしてもよい。
【0100】
なお、ゲームには、例えば、WebブラウザとSNS(Social Networking Service)のアカウントのみで利用可能なソーシャルゲーム等も含む。また、本実施形態においては、ユーザは、原則として無料で全ての機能を享受することができるが、一部の機能を限定し、所定の料金を支払うことによって、その限定された機能が利用できることとしてもよい。また、所定の料金を支払ったユーザに対しては、プレイするうえで有利になるように各種条件等を設定してもよい。なお、この料金については、従量課金制としてもよいし、一度支払えば一定期間(例えば、一か月間又は一年間等)、そのユーザに対して効果を有することとしてもよい(サブスクリプション)。
【0101】
<まとめ>
以上説明した本実施形態に係る情報処理装置、情報処理方法及びプログラムの主な特徴は以下の通りである。
【0102】
[1]本実施形態に係る情報処理装置は、第1ユーザが第1オブジェクトをゲーム空間に設定された第1レイヤーで移動させるために行う移動操作に基づく第1情報を取得する第1取得部と、第2ユーザが第2オブジェクトをゲーム空間に設定された第1レイヤーとは異なる第2レイヤーで移動させるために行う移動操作に基づく第2情報、及び、第2ユーザが第1レイヤーに投入オブジェクトを投入するために行う投入操作に基づく第3情報を取得する第2取得部と、投入操作に基づいて、複数種類の効果を含む集合の中から投入オブジェクトの効果を抽選する抽選部と、第1ユーザの第1端末において、第1レイヤー上の配置位置に投入オブジェクトを表示させる表示制御部と、抽選により選択された投入オブジェクトの効果を発揮してゲームを進行させるゲーム処理部と、を有する。
上記の情報処理装置によれば、投入オブジェクトの効果が抽選によって決定され、且つ、その投入オブジェクトがフィールド上に配置される。これにより、どのような効果を生じるオブジェクトが投入されるか、及び、どの第1ユーザに対してその投入オブジェクトの効果が発揮されるかについて、投入オブジェクトを投入する第2ユーザにとっても判らないので、バラエティに富んだゲーム展開が繰り広げられることとなり、ゲームの興趣性が向上し、多くのユーザにゲーム参加を促すことができる。
【0103】
[2]上記の情報処理装置において、複数の第1ユーザが共同でゲームをプレイする場合において、ゲーム処理部は、複数の第1ユーザがそれぞれ操作する複数の第1オブジェクトのうち、投入オブジェクトとの位置に基づいて一の第1オブジェクトを選択し、選択した第1オブジェクトに対して、投入オブジェクトの効果を発揮させる。
これにより、全ての第1ユーザに対して投入オブジェクトの効果が発揮されるわけではなく、複数の第1ユーザの中から投入オブジェクトの効果を発揮させる第1ユーザが選択されるため、ゲームの興趣性がより一層向上し、さらに多くのユーザにゲーム参加を促すことができる。
【0104】
[3]上記の情報処理装置において、表示制御部は、投入オブジェクトの効果が不明な状態で投入オブジェクトを表示させる第1表示モードと、投入オブジェクトの効果が判明した状態で投入オブジェクトを表示させる第2表示モードとを切り替えて表示可能とし、所定条件を満たすまでは第1表示モードで投入オブジェクトを表示させ、所定条件を満たすと第2表示モードで投入オブジェクトを表示させ、ゲーム処理部は、投入オブジェクトを第2表示モードで表示した後に投入オブジェクトの効果を発揮させる。
これにより、第1モードから第2モードに切り替えた後に投入オブジェクトの効果が発揮されるため、投入オブジェクトに対する期待感が増し、ゲームの興趣性がより一層向上し、さらに多くのユーザにゲーム参加を促すことができる。
【0105】
[4]上記の情報処理装置において、複数の第1ユーザが共同でゲームをプレイする場合において、表示制御部は、複数の第1ユーザの中から投入オブジェクトの効果を発揮させる第1ユーザが選択された場合に、投入オブジェクトを第1表示モードから第2表示モードに切り替えて表示する。
これにより、投入オブジェクトを取得する第1ユーザが選択された後に投入オブジェクトの効果が判明するため、投入オブジェクトに対する期待感が増し、ゲームの興趣性がより一層向上し、さらに多くのユーザにゲーム参加を促すことができる。
【0106】
[5]上記の情報処理装置において、複数の第1ユーザが共同でゲームをプレイする場合において、ゲーム処理部は、投入オブジェクトを第1表示モードから第2表示モードに切り替えて表示した後、複数の第1ユーザの中から投入オブジェクトの効果を発揮させる第1ユーザを選択する。
これにより、投入オブジェクトの効果が判明した後に所望の投入オブジェクトを取得することができるため、ゲームの興趣性がより一層向上し、さらに多くのユーザにゲーム参加を促すことができる。
【0107】
[6]上記の情報処理装置において、抽選部は、配置位置を抽選する第2抽選を実行する。
これにより、投入オブジェクトの配置位置が多様になるため、ゲームの興趣性がより一層向上し、さらに多くのユーザにゲーム参加を促すことができる。
【0108】
[7]上記の情報処理装置において、抽選部は、投入オブジェクトの効果が発揮されていない第1ユーザに関連付けられた第1オブジェクトの第1レイヤー上における位置に基づいて設定された領域の中から、配置位置を抽選する第2抽選を実行する。
これにより、投入オブジェクトの配置位置が多様になるうえ、今まで投入オブジェクトの恩恵を受けていなかった第1ユーザに対しても投入オブジェクトの効果が発揮される機会が与えられることになるため、ゲームの興趣性がより一層向上し、さらに多くのユーザにゲーム参加を促すことができる。
【0109】
[8]上記の情報処理装置において、抽選部は、第1オブジェクトの第1レイヤー上における位置に基づいて設定された集合の中から投入オブジェクトの効果を抽選する。
これにより、投入オブジェクトの効果が多様になるため、ゲームの興趣性がより一層向上し、さらに多くのユーザにゲーム参加を促すことができる。
【0110】
[9]上記の情報処理装置において、集合に含まれる複数種類の効果にはそれぞれ提供可能数が規定されており、抽選部は、抽選された投入オブジェクトの効果に対応する提供可能数を減じ、更新条件を満たした場合に、提供可能数を初期値に戻す。
これにより、投入オブジェクトの効果が多様になるうえ、集合の中に効果の大きいオブジェクト等が含まれている場合等は、第1ユーザ及び第2ユーザの抽選に対する期待感が増すため、ゲームの興趣性がより一層向上し、さらに多くのユーザにゲーム参加を促すことができる。
【0111】
[10]上記の情報処理装置において、抽選部は、第1オブジェクトの第1レイヤー上における位置が所定範囲から移動した場合に、提供可能数を初期値に戻す、
これにより、投入オブジェクトの効果が多様になるうえ、集合の中に効果の大きいオブジェクト等が含まれている場合等は、第1ユーザ及び第2ユーザの抽選に対する期待感が増すため、ゲームの興趣性がより一層向上し、さらに多くのユーザにゲーム参加を促すことができる。
【0112】
[11]上記の情報処理装置において、投入オブジェクトは、効果の種類が確定している第1種オブジェクトと、効果の種類が確定していない第2種オブジェクトとの中から選択可能であり、第2取得部は、第1種オブジェクトと第2種オブジェクトの中から、第2ユーザによって選択された投入オブジェクトを投入するために行う投入操作に基づく第3情報を取得し、抽選部は、投入オブジェクトが第2種オブジェクトである場合に、複数種類の効果を含む集合の中から投入オブジェクトの効果を抽選する。
これにより、投入オブジェクトのバリエーションが多様になるため、ゲームの興趣性がより一層向上し、さらに多くのユーザにゲーム参加を促すことができる。
【0113】
[12]上記の情報処理装置では、第2取得部は、第2種オブジェクトが投入オブジェクトとして選択された場合、投入オブジェクトの効果を発揮させる第1ユーザを指定可能な第3情報を取得し、ゲーム処理部は、第3情報により指定された第1ユーザが、他の第1ユーザに比べて投入オブジェクトを取得しやすいように制御する。
これにより、投入オブジェクトのバリエーションが多様になるうえ、投入オブジェクトを取得しやすいユーザが生まれるため、ゲームの興趣性がより一層向上し、さらに多くのユーザにゲーム参加を促すことができる。
【0114】
[13]また、本実施形態に係る情報処理方法によれば、コンピュータが、第1ユーザが第1オブジェクトをゲーム空間に設定された第1レイヤーで移動させるために行う移動操作に基づく第1情報を取得し、コンピュータが、第2ユーザが第2オブジェクトをゲーム空間に設定された第1レイヤーとは異なる第2レイヤーで移動させるために行う移動操作に基づく第2情報、及び、第2ユーザが第1レイヤーに投入オブジェクトを投入するために行う投入操作に基づく第3情報を取得し、コンピュータが、投入操作に基づいて、複数種類の効果を含む集合の中から投入オブジェクトの効果を抽選し、コンピュータが、第1ユーザの第1端末において、第1レイヤー上の配置位置に投入オブジェクトを表示させ、コンピュータが、抽選により選択された投入オブジェクトの効果を発揮してゲームを進行させる。
上記の情報処理方法によれば、投入オブジェクトの効果が抽選によって決定され、且つ、その投入オブジェクトがフィールド上に配置される。これにより、どのような効果を生じるオブジェクトが投入されるか、及び、どの第1ユーザがその投入オブジェクトを取得するかについて、投入オブジェクトを投入する第2ユーザにとっても判らないので、ゲームの興趣性が向上し、多くのユーザにゲーム参加を促すことができる。
【0115】
[14]また、本実施形態に係るプログラムによれば、コンピュータに、第1ユーザが第1オブジェクトをゲーム空間に設定された第1レイヤーで移動させるために行う移動操作に基づく第1情報を取得させ、第2ユーザが第2オブジェクトをゲーム空間に設定された第1レイヤーとは異なる第2レイヤーで移動させるために行う移動操作に基づく第2情報、及び、第2ユーザが第1レイヤーに投入オブジェクトを投入するために行う投入操作に基づく第3情報を取得させ、投入操作に基づいて、複数種類の効果を含む集合の中から投入オブジェクトの効果を抽選させ、第1ユーザの第1端末において、第1レイヤー上の配置位置に投入オブジェクトを表示させ、抽選により選択された投入オブジェクトの効果を発揮してゲームを進行させる。
上記のプログラムによれば、投入オブジェクトの効果が抽選によって決定され、且つ、その投入オブジェクトがフィールド上に配置される。これにより、どのような効果を生じるオブジェクトが投入されるか、及び、どの第1ユーザがその投入オブジェクトを取得するかについて、投入オブジェクトを投入する第2ユーザにとっても判らないので、ゲームの興趣性が向上し、多くのユーザにゲーム参加を促すことができる。
【符号の説明】
【0116】
10 サーバ
11 第1端末
12 第2端末
14 ネットワーク
21 プロセッサ
22 メモリ
23 通信用インタフェース
24 ストレージ
25 バス
30 記憶部
31 エリア情報記憶部
32 ユーザ情報記憶部
33 投入オブジェクト情報記憶部
40 取得部
41 第1取得部
42 第2取得部
50 表示制御部
51 第1表示制御部
52 第2表示制御部
60 抽選部
70 ゲーム処理部
80 ズームスライダ
81 投入ボタン
82 投入ボタン
G1 第1画面
G2 第2画面
S 情報処理システム