(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-04
(45)【発行日】2022-10-13
(54)【発明の名称】表示装置及び映像フレームの相対輝度データを表示パネルの相対輝度データに変換する方法
(51)【国際特許分類】
G09G 3/20 20060101AFI20221005BHJP
G09G 5/36 20060101ALI20221005BHJP
H04N 5/70 20060101ALI20221005BHJP
G06T 3/40 20060101ALI20221005BHJP
【FI】
G09G3/20 641P
G09G3/20 642K
G09G5/36 520A
H04N5/70 B
G06T3/40 705
(21)【出願番号】P 2018178685
(22)【出願日】2018-09-25
【審査請求日】2021-08-30
(31)【優先権主張番号】P 2018015521
(32)【優先日】2018-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】303018827
【氏名又は名称】Tianma Japan株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】520272868
【氏名又は名称】武漢天馬微電子有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】藤央弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】木村 裕昭
(72)【発明者】
【氏名】松枝 洋二郎
【審査官】橋本 直明
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-186629(JP,A)
【文献】特開2010-210704(JP,A)
【文献】特表2017-534085(JP,A)
【文献】特開2007-286869(JP,A)
【文献】特開2010-026426(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0314735(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0225680(US,A1)
【文献】特開2006-285238(JP,A)
【文献】特開2006-047911(JP,A)
【文献】特開2009-187005(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0019825(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/20
G09G 5/36
H04N 5/70
G06T 3/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像フレームの相対輝度データを表示パネルの相対輝度データに変換する方法であって、
前記映像フレームは、マトリックス状に配置された複数のフレーム単位領域で構成される領域を含み、
前記複数のフレーム単位領域のそれぞれは、
第1の方向において、第1の画素、第2の画素及び第3の画素の順で配列されている、前記第1の画素、前記第2の画素及び前記第3の画素と、
前記第1の方向に垂直な第2の方向において、前記第1の画素、前記第2の画素及び前記第3の画素にそれぞれ隣接し、前記第1の方向に配列されている、第4の画素、第5の画素及び第6の画素と、
で構成され、
前記表示パネルの表示領域は、マトリックス状に配置された複数のパネル単位領域で構成される領域を含み、
前記複数のパネル単位領域のそれぞれは、
前記第2の方向において、第1の第1色副画素、第1の第2色副画素、及び第1の第3色副画素の順で配列された、前記第1の第1色副画素、前記第1の第2色副画素、及び前記第1の第3色副画素からなる第1の副画素ラインと、
前記第1の副画素ラインに
前記第1の方向において隣接し、
前記第2の方向に、第2の第3色副画素、第2の第1色副画素、及び第2の第2色副画素の順で配列された、前記第2の第3色副画素、前記第2の第1色副画素、及び前記第2の第2色副画素からなる第2の副画素ラインと、
前記第2の副画素ラインに前記第1の方向において隣接し、前記第2の方向に、第3の第1色副画素、第3の第2色副画素、及び第3の第3色副画素の順で配列された、前記第3の第1色副画素、前記第3の第2色副画素、及び前記第3の第3色副画素で構成された第3の副画素ラインと、
前記第3の副画素ラインに前記第1の方向において隣接し、
前記第2の方向に、第4の第3色副画素、第4の第1色副画素、及び第4の第2色副画素の順で配列された、前記第4の第3色副画素、前記第4の第1色副画素、及び前記第4の第2色副画素からなる第4の副画素ラインと、
を含み、
第1のフレーム単位領域と第1のパネル単位領域とが対応付けられ、
前記方法は、前記第1のパネル単位領域において、
前記第1の第1色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第1の画素、及び、前記第1の画素に前記第2の画素と反対側において隣接する第2のフレーム単位領域の前記第3の画素の、第1色相対輝度値から決定し、
前記第1の第2色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第1の画素、及び、前記第2のフレーム単位領域の前記第3の画素の、第2色相対輝度値から決定し、
前記第1の第3色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第4の画素、及び、前記第4の画素に前記第5の画素と反対側において隣接する前記第2のフレーム単位領域の前記第6の画素の、第3色相対輝度値から決定し、
前記第2の第3色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第1の画素及び前記第2の画素の、第3色相対輝度値から決定し、
前記第2の第1色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第4の画素及び前記第5の画素の、第1色相対輝度値から決定し、
前記第2の第2色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第4の画素及び前記第5の画素の、第2色相対輝度値から決定し、
前記第3の第1色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第2の画
素及び前記第3の画素の、第1色相対輝度値から決定し、
前記第3の第2色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第2の画素及び前記第3の画素の、第2色相対輝度値から決定し、
前記第3の第3色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第5の画素及び前記第6の画素の、第3色相対輝度値から決定し、
前記第4の第3色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第2の画素及び前記第3の画素の、第3色相対輝度値から決定し、
前記第4の第1色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第5の画素及び前記第6の画素の、第1色相対輝度値から決定し、
前記第4の第2色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第5の画素及び前記第6の画素の、第2色相対輝度値から決定する、
方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記第1の副画素ラインを構成する副画素の重心位置は、前記第2の方向において、前記第3の副画素ラインを構成する副画素の重心位置と一致し、
前記第2の副画素ラインを構成する副画素の重心位置は、前記第2の方向において、前記第4の副画素ラインを構成する副画素の重心位置と一致し、
前記第2の第3色副画素の重心は、前記第2の方向において、前記第1の第1色副画素の重心と前記第1の第2色副画素の重心の間に位置し、
前記第2の第1色副画素の重心は、前記第2の方向において、前記第1の第2色副画素の重心と前記第1の第3色副画素の重心の間に位置し、
前記第1の第3色副画素の重心は、前記第2の方向において、前記第2の第1色副画素の重心と前記第2の第2色副画素の重心の間に位置する、
方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記パネル単位領域の各副画素の相対輝度値は、対応する2つの画素の相対輝度値それぞれの所定の比率を加算した値であり、
前記パネル単位領域の全ての副画素の対応する2つの画素の所定の比率を加算した値は、同一である、
方法。
【請求項4】
請求項1又は3に記載の方法であって、
前記パネル単位領域の各副画素の相対輝度値は、対応する2つの画素の相対輝度値それぞれの所定の比率を加算した値であり、
前記フレーム単位領域の各画素から、対応する前記第1色、前記第2色及び前記第3色の3色の副画素に割り当てられる相対輝度値の比率は、同一である、
方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、
前記フレーム単位領域の各画素の相対輝度値は、前記3色それぞれの1つの副画素又は2つの副画素に割り当てられ、
前記1つの副画素に対して割り当てられる相対輝度値の比率は2/3であり、
前記2つの副画素それぞれに対して割り当てられる相対輝度値の比率は1/3である、
方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記第1の第1色副画素、前記第1の第2色副画素、前記第2の第3色副画素、前記第3の第1色副画素、前記第3の第2色副画素、及び前記第4の第3色副画素は、第1走査
線に接続され、
前記第1の第3色副画素、前記第2の第1色副画素、前記第2の第2色副画素、前記第3の第3色副画素、前記第4の第1色副画素、及び前記第4の第2色副画素は、前記第1走査線と異なる第2走査線に接続されている、
方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記表示パネルの相対輝度データは、前記映像フレームの画素及び前記映像フレームの画素の外側に配列されているダミー画素の相対輝度データから変換される、
方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、
前記ダミー画素の相対輝度値は、前記ダミー画素それぞれに最も近い画素の相対輝度値と一致する、
方法。
【請求項9】
第1色、第2色、及び第3色それぞれの複数の副画素を含む表示領域を含む表示パネルと、
前記表示パネルを制御する制御部と、
を含む表示装置であって、
前記制御部は、映像フレームの相対輝度データを前記表示パネルの相対輝度データに変換し、
前記映像フレームは、マトリックス状に配置された複数のフレーム単位領域で構成される領域を含み、
前記複数のフレーム単位領域のそれぞれは、
第1の方向において、第1の画素、第2の画素及び第3の画素の順で配列されている、前記第1の画素、前記第2の画素及び前記第3の画素と、
前記第1の方向において配列されており、前記第1の方向に垂直な第2の方向において、前記第1の画素、前記第2の画素及び前記第3の画素にそれぞれ隣接し、前記第1の方向に配列されている、第4の画素、第5の画素及び第6の画素と、
で構成され、
前記表示パネルの表示領域は、マトリックス状に配置された複数のパネル単位領域で構成される領域を含み、
前記複数のパネル単位領域のそれぞれは、
前記第2の方向において、第1の第1色副画素、第1の第2色副画素、及び第1の第3色副画素の順で配列された、前記第1の第1色副画素、前記第1の第2色副画素、及び前記第1の第3色副画素からなる第1の副画素ラインと、
前記第1の副画素ラインに
前記第1の方向において隣接し、
前記第2の方向に、第2の第3色副画素、第2の第1色副画素、及び第2の第2色副画素の順で配列された、前記第2の第3色副画素、前記第2の第1色副画素、及び前記第2の第2色副画素からなる第2の副画素ラインと、
前記第2の副画素ラインに前記第1の方向において隣接し、前記第2の方向に、第3の第1色副画素、第3の第2色副画素、及び第3の第3色副画素の順で配列された、前記第3の第1色副画素、前記第3の第2色副画素、及び前記第3の第3色副画素で構成された第3の副画素ラインと、
前記第3の副画素ラインに前記第1の方向において隣接し、
前記第2の方向に、第4の第3色副画素、第4の第1色副画素、及び第4の第2色副画素の順で配列された、前記第4の第3色副画素、前記第4の第1色副画素、及び前記第4の第2色副画素からなる第4の副画素ラインと、
を含み、
第1のフレーム単位領域と第1のパネル単位領域とが対応付けられ、
前記制御部は、前記第1のパネル単位領域において、
前記第1の第1色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第1の画素、及び、前記第1の画素に前記第2の画素と反対側において隣接する第2のフレーム単位領域の前記第3の画素の、第1色相対輝度値から決定し、
前記第1の第2色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第1の画素、及び、前記第2のフレーム単位領域の前記第3の画素の、第2色相対輝度値から決定し、
前記第1の第3色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第4の画素、及び、前記第4の画素に前記第5の画素と反対側において隣接する前記第2のフレーム単位領域の前記第6の画素の、第3色相対輝度値から決定し、
前記第2の第3色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第1の画素及び前記第2の画素の、第3色相対輝度値から決定し、
前記第2の第1色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第4の画素及び前記第5の画素の、第1色相対輝度値から決定し、
前記第2の第2色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第4の画素及び前記第5の画素の、第2色相対輝度値から決定し、
前記第3の第1色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第2の画素及び前記第3の画素の、第1色相対輝度値から決定し、
前記第3の第2色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第2の画素及び前記第3の画素の、第2色相対輝度値から決定し、
前記第3の第3色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第5の画素及び前記第6の画素の、第3色相対輝度値から決定し、
前記第4の第3色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第2の画素及び前記第3の画素の、第3色相対輝度値から決定し、
前記第4の第1色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第5の画素及び前記第6の画素の、第1色相対輝度値から決定し、
前記第4の第2色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第5の画素及び前記第6の画素の、第2色相対輝度値から決定する、
表示装置。
【請求項10】
請求項9に記載の表示装置であって、
前記第1の副画素ラインを構成する副画素の重心位置は、前記第2の方向において、前記第3の副画素ラインを構成する副画素の重心位置と一致し、
前記第2の副画素ラインを構成する副画素の重心位置は、前記第2の方向において、前記第4の副画素ラインを構成する副画素の重心位置と一致し、
前記第2の第3色副画素の重心は、前記第2の方向において、前記第1の第1色副画素の重心と前記第1の第2色副画素の重心の間に位置し、
前記第2の第1色副画素の重心は、前記第2の方向において、前記第1の第2色副画素の重心と前記第1の第3色副画素の重心の間に位置し、
前記第1の第3色副画素の重心は、前記第2の方向において、前記第2の第1色副画素の重心と前記第2の第2色副画素の重心の間に位置する、
表示装置。
【請求項11】
請求項9に記載の表示装置であって、
前記パネル単位領域の各副画素の相対輝度値は、対応する2つの画素の相対輝度値それぞれの所定の比率を加算した値であり、
前記パネル単位領域の全ての副画素の対応する2つの画素の所定の比率を加算した値は、同一である、
表示装置。
【請求項12】
請求項9又は11に記載の表示装置であって、
前記パネル単位領域の各副画素の相対輝度値は、対応する2つの画素の相対輝度値それぞれの所定の比率を加算した値であり、
前記フレーム単位領域の各画素から、対応する前記第1色、前記第2色及び前記第3色の3色の副画素に割り当てられる相対輝度値の比率は、同一である、
表示装置。
【請求項13】
請求項12に記載の表示装置であって、
前記フレーム単位領域の各画素の相対輝度値は、前記3色それぞれの1つの副画素又は2つの副画素に割り当てられ、
前記1つの副画素に対して割り当てられる相対輝度値の比率は2/3であり、
前記2つの副画素それぞれに対して割り当てられる相対輝度値の比率は1/3である、
表示装置。
【請求項14】
請求項9に記載の表示装置であって、
前記第1の第1色副画素、前記第1の第2色副画素、前記第2の第3色副画素、前記第3の第1色副画素、前記第3の第2色副画素、及び前記第4の第3色副画素は、第1走査線に接続され、
前記第1の第3色副画素、前記第2の第1色副画素、前記第2の第2色副画素、前記第3の第3色副画素、前記第4の第1色副画素、及び前記第4の第2色副画素は、前記第1走査線と異なる第2走査線に接続されている、
表示装置。
【請求項15】
請求項9に記載の表示装置であって、
前記表示パネルの相対輝度データは、前記映像フレームの画素及び前記映像フレームの画素の外側に配列されているダミー画素の相対輝度データから変換される、
表示装置。
【請求項16】
請求項15に記載の表示装置であって、
前記ダミー画素の相対輝度値は、前記ダミー画素それぞれに最も近い画素の相対輝度値と一致する、
表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示装置及び映像フレームの相対輝度データを表示パネルの相対輝度データに変換する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カラー表示装置の表示領域は、一般に、表示パネルの基板上に配列された赤(R)、緑(G)、青(B)の副画素で構成されている。副画素の様々な配置(画素配置)が提案されおり、例えば、RGB Stripe配置や、デルタナブラ配置(単にデルタ配置とも呼ぶ)が知られている(例えば特許文献1)。
【0003】
RGB Stripe配置において、映像フレーム(データ)の画素の境界は、表示パネルの副画素の境界に一致し、R副画素、G副画素、及びB副画素は、それぞれ、映像フレームの一つの画素に対応付けることができる。しかし、デルタナブラ配置において、映像フレームの画素の境界は、表示パネルの副画素の境界に一致しない。この不対応により、特にレンダリングにより仮想的に解像度を上げるデルタナブラ配置の表示装置において、画質の低下が問題となり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、デルタナブラ配置の表示装置において画質低下を抑制できる技術が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、映像フレームの相対輝度データを表示パネルの相対輝度データに変換する方法であって、前記映像フレームは、マトリックス状に配置された複数のフレーム単位領域で構成される領域を含み、前記複数のフレーム単位領域のそれぞれは、第1の方向において、第1の画素、第2の画素及び第3の画素の順で配列されている、前記第1の画素、前記第2の画素及び前記第3の画素と、前記第1の方向において配列されており、前記第1の方向に垂直な第2の方向において、前記第1の画素、前記第2の画素及び前記第3の画素にそれぞれ隣接し、前記第1の方向に配列されている、第4の画素、第5の画素及び第6の画素と、で構成され、前記表示パネルの表示領域は、マトリックス状に配置された複数のパネル単位領域で構成される領域を含み、前記複数のパネル単位領域のそれぞれは、前記第2の方向において、第1の第1色副画素、第1の第2色副画素、及び第1の第3色副画素の順で配列された、前記第1の第1色副画素、前記第1の第2色副画素、及び前記第1の第3色副画素からなる第1の副画素ラインと、前記第1の副画素ラインに前記の第1方向において隣接し、前記の第2方向に、第2の第3色副画素、第2の第1色副画素、及び第2の第2色副画素の順で配列された、前記第2の第3色副画素、前記第2の第1色副画素、及び前記第2の第2色副画素からなる第2の副画素ラインと、前記第2の副画素ラインに前記第1の方向において隣接し、前記第2の方向に、第3の第1色副画素、第3の第2色副画素、及び第3の第3色副画素の順で配列された、前記第3の第1色副画素、前記第3の第2色副画素、及び前記第3の第3色副画素で構成された第3の副画素ラインと、前記第3の副画素ラインに前記第1の方向において隣接し、第4の第3色副画素、第4の第1色副画素、及び第4の第2色副画素の順で配列された、前記第4の第3色副画素、前記第4の第1色副画素、及び前記第4の第2色副画素からなる第4の副画素ラインと、を含み、第1のフレーム単位領域と第1のパネル単位領域とが対応付けられ、前記方法は、前記第1のパネル単位領域において、前記第1の第1色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第1の画素、及び、前記第1の画素に前記第2の画素と反対側において隣接する第2のフレーム単位領域の前記第3の画素の、第1色相対輝度値から決定し、前記第1の第2色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第1の画素、及び、前記第2のフレーム単位領域の前記第3の画素の、第2色相対輝度値から決定し、前記第1の第3色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第4の画素、及び、前記第4の画素に前記第5の画素と反対側において隣接する前記第2のフレーム単位領域の前記第6の画素の、第3色相対輝度値から決定し、前記第2の第3色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第1の画素及び前記第2の画素の、第3色相対輝度値から決定し、前記第2の第1色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第4の画素及び前記第5の画素の、第1色相対輝度値から決定し、前記第2の第2色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第4の画素及び前記第5の画素の、第2色相対輝度値から決定し、前記第3の第1色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第2の画素及び前記第3の画素の、第1色相対輝度値から決定し、前記第3の第2色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第2の画素及び前記第3の画素の、第2色相対輝度値から決定し、前記第3の第3色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第5の画素及び前記第6の画素の、第3色相対輝度値から決定し、前記第4の第3色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第2の画素及び前記第3の画素の、第3色相対輝度値から決定し、前記第4の第1色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第5の画素及び前記第6の画素の、第1色相対輝度値から決定し、前記第4の第2色副画素の相対輝度値を、前記第1のフレーム単位領域の前記第5の画素及び前記第6の画素の、第2色相対輝度値から決定する。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様によれば、デルタナブラ配置の表示装置において画質低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態1において、OLED表示装置の構成例を模式的に示す。
【
図2】実施形態1において、OLED表示装置の断面構造の一部を模式的に示す。
【
図3】実施形態1において、ドライバICの論理要素を示す。
【
図4】実施形態1において、映像フレーム及びデルタナブラパネルにおける単位領域の関係を示す。
【
図5A】実施形態1において、フレーム単位領域と、フレーム単位領域の相対輝度値が割り当てられるパネル副画素とを示す。
【
図5B】実施形態1において、フレーム画素と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。
【
図5C】実施形態1において、フレーム画素と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。
【
図5D】実施形態1において、フレーム画素と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。
【
図5E】実施形態1において、フレーム画素と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。
【
図5F】実施形態1において、フレーム画素と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。
【
図5G】実施形態1において、フレーム画素と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。
【
図6A】実施形態1において、パネル単位領域と、当該パネル単位領域に対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。
【
図6B】実施形態1において、副画素と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。
【
図6C】実施形態1において、副画素と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。
【
図6D】実施形態1において、副画素と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。
【
図6E】実施形態1において、副画素と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。
【
図6F】実施形態1において、副画素と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。
【
図6G】実施形態1において、副画素と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。
【
図6H】実施形態1において、副画素と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。
【
図6I】実施形態1において、副画素と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。
【
図7】実施形態1において、パネル単位領域における、副画素(アノード電極)と配線との接続関係を模式的に示す。
【
図8】実施形態2において、映像フレーム及びデルタナブラパネルにおける単位領域の関係を示す。
【
図9A】実施形態2において、フレーム単位領域と、フレーム単位領域の相対輝度値が割り当てられるパネル副画素とを示す。
【
図9B】実施形態2において、フレーム画素と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。
【
図9C】実施形態2において、フレーム画素と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。
【
図9D】実施形態2において、フレーム画素と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。
【
図9E】実施形態2において、フレーム画素と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。
【
図9F】実施形態2において、フレーム画素と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。
【
図9G】実施形態2において、フレーム画素と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。
【
図10A】実施形態2において、パネル単位領域と、当該パネル単位領域に対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。
【
図10B】実施形態2において、副画素と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。
【
図10C】実施形態2において、副画素と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。
【
図10D】実施形態2において、副画素と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。
【
図10E】実施形態2において、副画素と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。
【
図10F】実施形態2において、副画素と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。
【
図10G】実施形態2において、副画素と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。
【
図10H】実施形態2において、副画素と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。
【
図10I】実施形態2において、副画素と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。
【
図11】実施形態3において、映像フレーム(入力データ)及び、映像フレーム周囲に配置されたダミーデータを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。本実施形態は本発明を実現するための一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではないことに注意すべきである。各図において共通の構成については同一の参照符号が付されている。
【0010】
<実施形態1>
[表示装置の構成]
図1及び
図2を参照して、本実施形態に係る、表示装置の全体構成を説明する。なお、説明をわかりやすくするため、図示した物の寸法、形状については、誇張して記載している場合もある。以下において、表示装置の例として、OLED(Organic Light-Emitting Diode)表示装置を説明するが、本開示の特徴は、液晶表示装置や量子ドット表示装置等、OLED表示装置と異なる任意の種類の表示装置に適用することができる。
【0011】
図1は、OLED表示装置10の構成例を模式的に示す。OLED表示装置10は、OLED表示パネルと制御装置とを含む。OLED表示パネルは、OLED素子が形成されるTFT(Thin Film Transistor)基板100と、OLED素子を封止する封止基板200と、TFT基板100と封止基板200とを接合する接合部(ガラスフリットシール部)300を含む。TFT基板100と封止基板200との間には、例えば、乾燥空気が封入されており、接合部300により封止されている。
【0012】
TFT基板100の表示領域125の外側のカソード電極形成領域114の周囲に、走査ドライバ131、エミッションドライバ132、保護回路133、及びドライバIC134が配置されている。これらは、FPC(Flexible Printed Circuit)135を介して外部の機器と接続される。ドライバIC134は制御装置に含まれる。走査ドライバ131、エミッションドライバ132、及び保護回路133は、制御装置、又は、OLED表示パネル及び制御装置に含まれる。
【0013】
走査ドライバ131はTFT基板100の走査線を駆動する。エミッションドライバ132は、エミッション制御線を駆動して、各副画素の発光期間を制御する。保護回路133は素子を静電気放電から保護する。ドライバIC134は、例えば、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)を用いて実装される。
【0014】
ドライバIC134は、走査ドライバ131及びエミッションドライバ132に電源及びタイミング信号(制御信号)を与え、さらに、データ線に映像データに対応する信号を与える。すなわち、ドライバIC134は、表示制御機能を有する。後述するように、ドライバIC134は、映像フレームの画素の相対輝度データを表示パネルの副画素の相対輝度データに変換する機能を有する。
【0015】
図1において、左から右に延びる軸をX軸、上から下に延びる軸をY軸と呼ぶ。走査線はX軸に沿って延びており、表示領域125において、X軸に沿って配列された画素又は副画素を画素の行又は副画素の行と呼ぶ。表示領域125において、Y軸に沿って配列された画素又は副画素を画素の列又は副画素の列と呼ぶ。
【0016】
次に、OLED表示装置10の詳細構造について説明する。
図2は、OLED表示装置10の断面構造の一部を模式的に示す。
図2に示すように、OLED表示装置10は、TFT基板100と、TFT基板100と対向する封止構造部とを含む。ここで、封止構造部の一例は、可撓性又は不撓性の封止基板200である。封止構造部は、例えば、薄膜封止(TFE:Thin Film Encapsulation)構造であってもよい。
【0017】
TFT基板100は、絶縁基板151と封止構造部との間に配置された、複数の下部電極(例えば、アノード電極162)と、1つの上部電極(例えば、カソード電極166)と、複数の有機発光層165とを含む。カソード電極166は、有機発光層165(有機発光膜165とも記す)からの光を封止構造部に向けて透過させる透明電極である。
【0018】
1つのカソード電極166と1つのアノード電極162との間に、1つの有機発光層165が配置されている。複数のアノード電極162は、同一面上(例えば、平坦化膜161の上)に配置され、1つのアノード電極162の上に1つの有機発光層165が配置されている。
【0019】
OLED表示装置10は、封止構造部に向かって立ち上がる複数のスペーサ164と、それぞれが複数のスイッチを含む複数の回路とを有する。複数の回路の各々は、絶縁基板151とアノード電極162との間に形成され、複数のアノード電極162の各々に供給する電流を制御する。
【0020】
図2は、トップエミッション型の画素構造の例を示す。トップエミッション型の画素構造は、光が出射する側(図面上側)に、複数の画素に共通のカソード電極166が配置される。カソード電極166は、表示領域125の全面を完全に覆う形状を有する。本開示の特徴は、ボトムエミッション型の画素構造を有するOLED表示装置にも適用できる。ボトムエミッション型の画素構造は、透明アノード電極と反射カソード電極を有し、TFT基板100を介して外部に光を出射する。
【0021】
以下、OLED表示装置10についてより詳しく説明する。TFT基板100は、表示領域125内に配列された副画素、及び、表示領域125の周囲の配線領域に形成された配線を含む。配線は、画素回路と、配線領域に配置された回路131、132、134とを接続する。
【0022】
本実施形態の表示領域125は、デルタナブラ配置された副画素で構成されている。デルタナブラ配置の詳細は後述する。以下において、OLED表示パネルを、デルタナブラパネルと呼ぶことがある。副画素は、赤(R)、緑(G)、又は青(B)のいずれかの色を表示する発光領域である。以下に説明する例は、上記三色の組により画像を表示するが、OLED表示装置10は、これと異なる三色の組により表示してもよい。
【0023】
発光領域は、OLED素子に含まれる。OLED素子は、下部電極であるアノード電極、有機発光層、及び上部電極であるカソード電極を含んで構成される。すなわち、複数のOLED素子は、1つのカソード電極166と、複数のアノード電極162と、複数の有機発光層165により形成されている。
【0024】
絶縁基板151は、例えばガラス又は樹脂で形成されており、不撓性又は可撓性基板である。なお、以下の説明において、絶縁基板151に近い側を下側、遠い側を上側と記す。ゲート絶縁膜156を介して、ゲート電極157が形成されている。ゲート電極157の層上に層間絶縁膜158が形成されている。
【0025】
表示領域125内において、層間絶縁膜158上にソース電極159、ドレイン電極160が形成されている。ソース電極159、ドレイン電極160は、例えば、高融点金属又はその合金で形成される。ソース電極159、ドレイン電極160は、層間絶縁膜158のコンタクトホールに形成されたコンタクト部168、169によって、絶縁層152上のチャネル部155に接続されている。
【0026】
ソース電極159、ドレイン電極160の上に、絶縁性の平坦化膜161が形成される。絶縁性の平坦化膜161の上に、アノード電極162が形成されている。アノード電極162は、平坦化膜161のコンタクトホールに形成されたコンタクト部によってドレイン電極160に接続されている。画素回路(TFTs)は、アノード電極162の下側に形成されている。
【0027】
アノード電極162の上に、OLED素子を分離する絶縁性の画素定義層(Pixel Defining Layer:PDL)163が形成されている。OLED素子は、積層された、アノード電極162、有機発光層165、及びカソード電極166(の部分)で構成される。OLED素子の発光領域は、画素定義層163の開口167に形成されている。
【0028】
絶縁性のスペーサ164は、2つのアノード電極162の間における、画素定義層163の面上に形成されている。スペーサ164の頂面は画素定義層163の上面よりも高い(封止基板200に近い)位置にあり、封止基板200が変形した場合に、封止基板200を支持して、OLED素子と封止基板200との間隔を維持する。
【0029】
アノード電極162の上に、有機発光層165が形成されている。有機発光層165は、画素定義層163の開口167及びその周囲において、画素定義層163に付着している。有機発光層165の上にカソード電極166が形成されている。カソード電極166は、透明電極である。カソード電極166は、有機発光層165からの可視光の全て又は一部を透過させる。
【0030】
画素定義層163の開口167に形成された、アノード電極162、有機発光層165及びカソード電極166の積層膜が、OLED素子を構成する。電流は画素定義層163の開口167のみに流れるので、開口167において露出している有機発光層165の領域が、OLED素子の発光領域(副画素)である。カソード電極166は、分離して形成されているアノード電極162及び有機発光層165(OLED素子)に共通である。なお、カソード電極166の上には、不図示のキャップ層が形成されてもよい。
【0031】
封止基板200は、透明な絶縁基板であって、例えばガラス基板である。封止基板200の光出射面(前面)に、λ/4位相差板201と偏光板202とが配置され、外部から入射した光の反射を抑制する。
【0032】
[ドライバICの構成]
図3は、ドライバIC134の論理要素を示す。ドライバIC134は、ガンマ変換部341、相対輝度変換部342、逆ガンマ変換部343、駆動信号生成部344、及びデータドライバ345を含む。
【0033】
ドライバIC134は、不図示の主制御部から、映像信号及び映像信号用タイミング信号を受信する。映像信号は、連続する映像フレームのデータ(信号)を含む。ガンマ変換部341は、入力された映像信号に含まれるRGB階調値(信号)を、RGB相対輝度値に変換する。より具体的には、ガンマ変換部341は、各映像フレームの各画素のR階調値、G階調値、B階調値を、R相対輝度値、G相対輝度値、B相対輝度値(LRin、LGin、LBin)に変換する。画素の相対輝度値は、映像フレーム内で正規化された輝度値である。
【0034】
相対輝度変換部342は、映像フレーム内の各画素のR、G、B相対輝度値(LRin、LGin、LBin)を、OLED表示パネルの副画素のR、G、B相対輝度値(LRp、LGp、LBp)に変換する。相対輝度変換部342による演算処理の詳細は後述する。副画素の相対輝度値は、OLED表示パネルにおいて正規化された副画素の輝度値である。
【0035】
逆ガンマ変換部343は、相対輝度変換部342による演算後のR副画素、G副画素、B副画素の相対輝度値を、R副画素、G副画素、B副画素の階調値に変換する。データドライバ345は、R副画素、G副画素、B副画素の階調値に応じた駆動信号を、画素回路に送信する。
【0036】
駆動信号生成部344は、入力された映像信号用タイミング信号を、OLED表示パネルの表示制御用駆動信号に変換する。映像信号用タイミング信号は、データ転送レートを決定するドットクロック(ピクセルクロック)、水平同期信号、垂直同期信号、データイネーブル信号を含む。
【0037】
駆動信号生成部344は、入力された映像信号用タイミング信号のドットクロックを、デルタナブラパネル(OLED表示パネル)の画素数に合わせ、2/3倍の周波数に変換する。後述するように、本実施形態のデルタナブラパネルにおける走査線に沿った方向(行方向とも呼ぶ)の画素数は、映像フレームにおける走査線に沿った方向の画素数の2/3である。本実施形態は、レンダリングによって、OLED表示パネルの解像度を仮想的に向上する。
【0038】
駆動信号生成部344は、さらに、データイネーブル信号、垂直同期信号、水平同期信号から、デルタナブラパネルのデータドライバ345、走査ドライバ131、及びエミッションドライバ132の制御信号(又は、パネルの駆動信号)を生成し、それらに出力する。
【0039】
[映像フレーム及びデルタナブラパネルにおける画素配置]
図4は、映像フレーム及びデルタナブラパネルにおける単位領域の関係を示す。映像フレームの表示画像は、行方向(X軸に沿った方向)及び列方向(Y軸に沿った方向)に繰り返すフレーム単位領域41で構成されている。表示画像は、マトリックス状に配置されたフレーム単位領域41で構成されている。表示画像の一部のみが、フレーム単位領域41で構成されていてもよい。
【0040】
フレーム単位領域41は、2行3列の6つのフレーム画素(単に画素とも呼ぶ)P11~P23で構成されている。画素P11~P23の形状は同一である。本例において画素P11~P23は正方形であるが、これに限定されない。画素P11~P23はマトリックス状に配置されている。画素P11、P12、及びP13は、この順で、行方向に連続して配列されており、行方向に延びる画素行(画素ライン)を構成する。画素P12は、画素P11及びP13に隣接している。これらの重心は、行方向に延びる仮想直線上にあり、間隔は一定である。画素P11、P12、及びP13は、映像フレームにおける2m(mは1/2又は1/2に正の整数を加算した値)番の画素行に含まれる。
【0041】
画素P21、P22、及びP23は、この順で、行方向に連続して配列されており、行方向に延びる画素行(画素ライン)を構成する。画素P22は、画素P21及びP23に隣接している。これらの重心は、行方向に延びる仮想直線上にあり、間隔は一定である。画素P21、P22、及びP23は、映像フレームにおける2m+1番の画素行に含まれる。
【0042】
互いに隣接する画素P11及びP21は、列方向に連続して配列されており、列方向に延びる画素列(画素ライン)を構成する。これらの重心は、列方向に延びる仮想直線上にあり、間隔は特定値である。画素P11及びP21は、映像フレームにおける3n番(nは1/3又は1/3に正の整数を加算した値)の画素列に含まれる。
【0043】
互いに隣接する画素P12及びP22は、列方向に連続して配列されており、列方向に延びる画素列(画素ライン)を構成する。これらの重心は、列方向に延びる仮想直線上にあり、間隔は特定値である。画素P12及びP22は、映像フレームにおける3n+1番の画素列に含まれる。
【0044】
互いに隣接する画素P13及びP23は、列方向に連続して配列されており、列方向に延びる画素列(画素ライン)を構成する。これらの重心は、列方向に延びる仮想直線上にあり、間隔は特定値である。画素P13及びP23は、映像フレームにおける3n+2番の画素列に含まれる。
【0045】
デルタナブラパネルの表示領域125は、行方向(X軸に沿った方向)及び列方向(Y軸に沿った方向)に繰り返すパネル単位領域45で構成されている。表示領域125は、マトリックス状に配置されたパネル単位領域45で構成されている。表示領域125の一部のみが、パネル単位領域45で構成されていてもよい。
図4は、互いに対応するフレーム単位領域41及びパネル単位領域45を示す。
【0046】
パネル単位領域45は、12のパネル副画素(単に副画素とも呼ぶ)R1~R4、G1~G4、B1~B4で構成されている。副画素の符号におけるR、G、Bは、それぞれ、赤、緑、青を意味する。副画素の形状は同一である。本例において副画素は行方向に長い長方形であるが、これに限定されない。たとえば、各副画素は、六角形又は八角形でもよく、異なる色の副画素が異なる形状を有してもよい。
【0047】
隣接するR副画素、G副画素及びB副画素からなるパネル画素を定義すると、パネル単位領域45は2行2列のパネル画素で構成されている。
図4において、2つのパネル画素を、例として、三角形(デルタ)及び逆三角形(ナブラ)で示す。デルタナブラ配置はデルタ形状のパネル画素とナブラ形状のパネル画素とを交互に配列する構成を有する。
【0048】
副画素R1、B1、G3は、この順において、列方向に連続して配列されており、列方向に延びる副画素列(副画素ライン)を構成する。副画素B1は、副画素R1及びG3に隣接している。これらの重心は、列方向に延びる仮想直線上にあり、間隔は一定である。副画素G1、R3、B3は、この順において、列方向に連続して配列されており、列方向に延びる副画素列(副画素ライン)を構成する。副画素R3は、副画素G1及びB3に隣接している。これらの重心は、列方向に延びる仮想直線上にあり、間隔は一定である。
【0049】
副画素R2、B2、G4は、この順において、列方向に連続して配列されており、列方向に延びる副画素列(副画素ライン)を構成する。副画素B2は、副画素R2及びG4に隣接している。これらの重心は、列方向に延びる仮想直線上にあり、間隔は一定である。副画素G2、R4、B4は、この順において、列方向に連続して配列されており、列方向に延びる副画素列(副画素ライン)を構成する。副画素R4は、副画素G2及びB4に隣接している。これらの重心は、列方向に延びる仮想直線上にあり、間隔は一定である。
【0050】
図4の例において、副画素列の色順序は同一であり、R副画素、B副画素、G副画素の順で、副画素が循環的に配列されている。各副画素列の各副画素は、行方向において、隣接する副画素列の異なる色の副画素に隣接している。例えば、R画素は、隣接する副画素列それぞれのG画素及びB画素に隣接している。
【0051】
図4の例において、パネル単位領域45を構成する副画素R1~R4、G1~G4、B1~B4のレイアウトは、千鳥配置である。各副画素の重心は、列方向において、隣接副画素列それぞれの、2つの副画素の重心の間に位置し、
図4の例において中央に位置する。
【0052】
奇数番副画素列の、列方向における副画素の位置及び色は同一である。同様に、偶数番副画素列の、列方向における副画素の位置及び色は同一である。
図4の例において、各副画素列において、副画素は、一定ピッチPyで配列されている。副画素列は、隣接する副画素列にたいして、3/2Pyずれている。
【0053】
図4に示すパネル単位領域45を構成する副画素のレイアウトは、一例である。例えば、パネル単位領域45を構成する副画素のレイアウトは千鳥配置でなくてもよく、例えば、マトリックス配置であってもよい。たとえば、パネル単位領域45の副画素列は3つの色の副画素で構成され、副画素行は交互に配列された2つの色の副画素で構成されてもよい。副画素列の副画素の重心は仮想直線状に存在せず、重心を結んだ線が折れ線であってもよい。また、副画素列における副画素の重心間の間隔は一定でなくてもよい。
【0054】
図5Aは、フレーム単位領域41と、フレーム単位領域41の相対輝度値が割り当てられるパネル副画素とを示す。フレーム単位領域41の相対輝度値は、対応するパネル単位領域45及びそれに行方向において隣接する複数の副画素R5、R6、G5、G6、B5、B6に対して割り当てられる。1つのフレーム画素のR相対輝度値、G相対輝度値、及びB相対輝度値は、それぞれ、1又は2つのR副画素、G副画素、及びB副画素に割り当てられる。
【0055】
相対輝度値の割り当てにおいて、フレーム単位領域41の1つの画素行と、パネル単位領域45の1つの副画素行が対応付けられる。フレーム画素P11、P12、P13からなる画素行に対応する副画素行は、パネル単位領域45における奇数番副画素列の2つの副画素と偶数番副画素列の1つの副画素で構成されている。具体的には、当該副画素行は、副画素R1、B1、G1、R2、B2、及びG2で構成されている。
【0056】
フレーム画素P21、P22、P23からなる画素行に対応する副画素行は、パネル単位領域45における奇数番副画素列の1つの副画素と偶数番副画素列の2つの副画素で構成されている。具体的には、当該副画素行は、副画素G3、R3、B3、G4、R4、及びB4で構成されている。
【0057】
図5Aに示すように、フレーム単位領域41の一つの画素行の相対輝度値は、パネル単位領域45の一つの副画素行及びそれに行方向において隣接する副画素に割り当てられる。以下において、フレーム単位領域41の画素と、画素の相対輝度値を割り当てる副画素との関係を説明する。
【0058】
図5Bは、フレーム画素P11と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。フレーム画素P11の相対輝度値は、副画素G5、R1、B1、及びG1に割り当てられる。副画素G5は、パネル単位領域45に行方向において隣接するパネル単位領域の副画素であって、副画素R1、B1に隣接している。
【0059】
各副画素内の数字(1/3又は2/3)は、画素の相対輝度値に対する副画素に割り当てられる相対輝度値の比率を示す。フレーム画素P11の赤の相対輝度値の2/3が、副画素R1に割り当てられる。フレーム画素P11の青の相対輝度値の2/3が、副画素B1に割り当てられる。フレーム画素P11の緑の相対輝度値の1/3が、副画素G5及び副画素G1それぞれに割り当てられる。
【0060】
図5Cは、フレーム画素P12と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。フレーム画素P12の相対輝度値は、副画素G1、R2、及びB2に割り当てられる。フレーム画素P12の赤の相対輝度値の2/3が、副画素R2に割り当てられる。フレーム画素P12の青の相対輝度値の2/3が、副画素B2に割り当てられる。フレーム画素P12の緑の相対輝度値の2/3が、副画素G1に割り当てられる。
【0061】
図5Dは、フレーム画素P13と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。フレーム画素P13の相対輝度値は、副画素R2、B2、G2、R5、及びB5に割り当てられる。副画素R5及びB5は、パネル単位領域45に行方向において隣接するパネル単位領域の副画素であって、副画素G2に隣接している。
【0062】
フレーム画素P13の赤の相対輝度値の1/3が、副画素R2及び副画素R5それぞれに割り当てられる。フレーム画素P13の青の相対輝度値の1/3が、副画素B2及び副画素B5それぞれに割り当てられる。フレーム画素P13の緑の相対輝度値の2/3が、副画素G2に割り当てられる。
【0063】
図5Eは、フレーム画素P21と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。フレーム画素P21の相対輝度値は、副画素R6、B6、G3、R3、及びB3に割り当てられる。副画素R6及びB6は、パネル単位領域45に行方向において隣接するパネル単位領域の副画素であって、副画素G3に隣接している。
【0064】
フレーム画素P21の赤の相対輝度値の1/3が、副画素R6及び副画素R3それぞれに割り当てられる。フレーム画素P21の青の相対輝度値の1/3が、副画素B6及び副画素B3それぞれに割り当てられる。フレーム画素P21の緑の相対輝度値の2/3が、副画素G3に割り当てられる。
【0065】
図5Fは、フレーム画素P22と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。フレーム画素P22の相対輝度値は、副画素R3、B3、及びG4に割り当てられる。フレーム画素P22の赤の相対輝度値の2/3が、副画素R3に割り当てられる。フレーム画素P22の青の相対輝度値の2/3が、副画素B3に割り当てられる。フレーム画素P22の緑の相対輝度値の2/3が、副画素G4に割り当てられる。
【0066】
図5Gは、フレーム画素P23と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。フレーム画素P23の相対輝度値は、副画素G4、R4、B4、及びG6に割り当てられる。副画素G6は、パネル単位領域45に行方向において隣接するパネル単位領域の副画素であって、副画素R4、B4に隣接している。
【0067】
フレーム画素P23の赤の相対輝度値の2/3が、副画素R4に割り当てられる。フレーム画素P23の青の相対輝度値の2/3が、副画素B4に割り当てられる。フレーム画素P23の緑の相対輝度値の1/3が、副画素G4及び副画素G6それぞれに割り当てられる。
【0068】
図5A~5Gを参照して説明したように、1つのフレーム画素の相対輝度値は、各色の1つ又は2つの副画素に割り当てられる。1つのフレーム画素の相対輝度値が割り当てられる副画素の数は、3、4、又は5である。
【0069】
1つのフレーム画素から3つの色に割り当てられる相対輝度値の比率(の総計)、つまり、1つのフレーム画素に対応する赤、青、緑の3色の副画素に割り当てられる相対輝度値の比率(の総計)は、同一である。本例において、その値は2/3である。
【0070】
相対輝度値が割り当てられる1つの色の副画素の数が1である場合、当該副画素へ割り当てられる相対輝度の比率は2/3であり、相対輝度値が割り当てられる1つの色の副画素の数が2である場合、当該副画素それぞれへ割り当てられる相対輝度の比率は1/3である。このように、各フレーム画素から副画素に割り当てられる相対輝度の比率が全ての色に同一であることで、映像フレームにより即した色を表示することができる。
【0071】
上記フレーム画素とパネル副画素との間の、相対輝度値の割り当てにおける対応関係により、フレーム画素の相対輝度値が割り当てられる複数の副画素の重心を、当該フレーム画素の重心と近づけることができる。複数の副画素の重心は、副画素それぞれの重心の座標を加算した座標である。これにより、映像フレームにより即した画像を表示することができる。
【0072】
次に、パネル単位領域45を構成する各副画素が、2つのフレーム画素から割り当てられる相対輝度値を説明する。
図6Aは、パネル単位領域45と、当該パネル単位領域45に対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。パネル単位領域45に対して、対応するフレーム単位領域41と、フレーム単位領域41に行方向隣接する他のフレーム単位領域のフレーム画素から、相対輝度値が割り当てられる。
【0073】
図6Bは、副画素R1及びB1と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。副画素R1(第1の第1色副画素の一例)に対して、行方向に互いに隣接するフレーム画素P10(隣接フレーム単位領域の第3の画素の例)及びフレーム画素P11(第1の画素の例)それぞれの赤の相対輝度値が割り当てられる。具体的には、フレーム画素P10の赤の相対輝度値LRin(P10)の1/3と、フレーム画素P11の赤の相対輝度値LRin(P11)の2/3とが、副画素R1に割り当てられる。副画素R1の相対輝度値LR1は、次の数式で表わされる。
LR1=LRin(P10)/3+LRin(P11)*(2/3)
【0074】
副画素B1(第1の第2色副画素の一例)に対して、行方向に互いに隣接するフレーム画素P10及びフレーム画素P11それぞれの青の相対輝度値が割り当てられる。具体的には、フレーム画素P10の青の相対輝度値LBin(P10)の1/3と、フレーム画素P11の青の相対輝度値LBin(P11)の2/3とが、副画素B1に割り当てられる。副画素B1の相対輝度値LB1は、次の数式で表わされる。
LB1=LBin(P10)/3+LBin(P11)*(2/3)
【0075】
図6Cは、副画素G1と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。副画素G1(第2の第3色副画素の一例)に対して、行方向に互いに隣接するフレーム画素P11及びフレーム画素P12(第2の画素の例)それぞれの緑の相対輝度値が割り当てられる。具体的には、フレーム画素P11の緑の相対輝度値LGin(P11)の1/3と、フレーム画素P12の緑の相対輝度値LGin(P12)の2/3とが、副画素G1に割り当てられる。副画素G1の相対輝度値LG1は、次の数式で表わされる。
LG1=LGin(P11)/3+LGin(P12)*(2/3)
【0076】
図6Dは、副画素R2及びB2と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。副画素R2(第3の第1色副画素の一例)に対して、行方向に互いに隣接するフレーム画素P12及びフレーム画素P13(第3の画素の例)それぞれの赤の相対輝度値が割り当てられる。具体的には、フレーム画素P12の赤の相対輝度値LRin(P12)の2/3と、フレーム画素P13の赤の相対輝度値LRin(P13)の1/3とが、副画素R2に割り当てられる。副画素R2の相対輝度値LR2は、次の数式で表わされる。
LR2=LRin(P12)*(2/3)+LRin(P13)/3
【0077】
副画素B2(第3の第2色副画素の一例)に対して、行方向に互いに隣接するフレーム画素P12及びフレーム画素P13それぞれの青の相対輝度値が割り当てられる。具体的には、フレーム画素P12の青の相対輝度値LBin(P12)の2/3と、フレーム画素P13の青の相対輝度値LBin(P13)の1/3とが、副画素B2に割り当てられる。副画素B2の相対輝度値LB2は、次の数式で表わされる。
LB2=LBin(P12)*(2/3)+LBin(P13)/3
【0078】
図6Eは、副画素G2と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。副画素G2(第4の第3色副画素の一例)に対して、行方向に互いに隣接するフレーム画素P12及びフレーム画素P13それぞれの緑の相対輝度値が割り当てられる。具体的には、フレーム画素P12の緑の相対輝度値LGin(P12)の1/3と、フレーム画素P13の緑の相対輝度値LGin(P13)の2/3とが、副画素G1に割り当てられる。副画素G2の相対輝度値LG2は、次の数式で表わされる。
LG2=LGin(P12)/3+LGin(P13)*(2/3)
【0079】
図6Fは、副画素G3と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。副画素G3(第1の第3色副画素の一例)に対して、行方向に互いに隣接するフレーム画素P20(隣接フレーム単位領域の第6の画素の例)及びフレーム画素P21(第4の画素の例)それぞれの緑の相対輝度値が割り当てられる。具体的には、フレーム画素P20の緑の相対輝度値LGin(P20)の1/3と、フレーム画素P21の緑の相対輝度値LGin(P21)の2/3とが、副画素G1に割り当てられる。副画素G3の相対輝度値LG3は、次の数式で表わされる。
LG3=LGin(P20)/3+LGin(P21)*(2/3)
【0080】
図6Gは、副画素R3及びB3と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。副画素R3(第2の第1色副画素の一例)に対して、行方向に互いに隣接するフレーム画素P21及びフレーム画素P22(第5の画素の例)それぞれの赤の相対輝度値が割り当てられる。具体的には、フレーム画素P21の赤の相対輝度値LRin(P21)の1/3と、フレーム画素P22の赤の相対輝度値LRin(P22)の2/3とが、副画素R3に割り当てられる。副画素R3の相対輝度値LR3は、次の数式で表わされる。
LR3=LRin(P21)/3+LRin(P22)*(2/3)
【0081】
副画素B3(第2の第2色副画素の一例)に対して、行方向に互いに隣接するフレーム画素P21及びフレーム画素P22それぞれの青の相対輝度値が割り当てられる。具体的には、フレーム画素P21の青の相対輝度値LBin(P21)の1/3と、フレーム画素P22の青の相対輝度値LBin(P22)の2/3とが、副画素B3に割り当てられる。副画素B3の相対輝度値LB3は、次の数式で表わされる。
LB3=LBin(P21)/3+LBin(P22)*(2/3)
【0082】
図6Hは、副画素G4と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。副画素G4(第3の第3色副画素の一例)に対して、行方向に互いに隣接するフレーム画素P22及びフレーム画素P23(第6の画素の例)それぞれの緑の相対輝度値が割り当てられる。具体的には、フレーム画素P22の緑の相対輝度値LGin(P22)の2/3と、フレーム画素P23の緑の相対輝度値LGin(P23)の1/3とが、副画素G4に割り当てられる。副画素G4の相対輝度値LG4は、次の数式で表わされる。
LG4=LGin(P22)*(2/3)+LGin(P23)/3
【0083】
図6Iは、副画素R4及びB4と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。副画素R4(第4の第1色副画素の一例)に対して、行方向に互いに隣接するフレーム画素P22及びフレーム画素P23それぞれの赤の相対輝度値が割り当てられる。具体的には、フレーム画素P22の赤の相対輝度値LRin(P22)の1/3と、フレーム画素P23の赤の相対輝度値LRin(P23)の2/3とが、副画素R4に割り当てられる。副画素R4の相対輝度値LR4は、次の数式で表わされる。
LR4=LRin(P22)/3+LRin(P23)*(2/3)
【0084】
副画素B4(第4の第2色副画素の一例)に対して、行方向に互いに隣接するフレーム画素P22及びフレーム画素P23それぞれの青の相対輝度値が割り当てられる。具体的には、フレーム画素P22の青の相対輝度値LBin(P22)の1/3と、フレーム画素P23の青の相対輝度値LBin(P23)の2/3とが、副画素B4に割り当てられる。副画素B4の相対輝度値LB4は、次の数式で表わされる。
LB4=LBin(P22)/3+LBin(P23)*(2/3)
【0085】
ドライバIC134の相対輝度変換部342は、
図6A~6Iを参照した説明に従って、各パネル副画素の相対輝度値を、対応するフレーム画素の相対輝度値から決定する。
図6B~6Iを参照して説明したように、パネル単位領域の各副画素の相対輝度値は、対応する2つの画素の相対輝度値それぞれの所定の比率を加算した値である。
【0086】
また、各副画素に割り当てられる相対輝度値の比率の合計(対応する2つの画素の所定の比率を加算した値)は同一であり、具体的には、1である。全ての副画素の相対輝度値の比率の合計が同一であるので、映像フレームにより即した色を表示することができる。また、副画素の相対輝度値の比率の合計が1であるので、副画素のダイナミックレンジ(最大輝度値と最小輝度値との差)を最大に利用できる。
【0087】
なお、各副画素の相対輝度値の比率の合計は1未満であってもよい。設計上許容される範囲で、副画素の相対輝度値の比率の合計が異なっていてもよい。フレーム画素から副画素に割り当てられる相対輝度の比率が色毎に異なっていてもよい。
【0088】
[パネル配線]
図7は、パネル単位領域45における、副画素(アノード電極)と配線との接続関係を模式的に示す。
図7において、副画素と重なる円を通過する走査線及びデータ線が、当該副画素に対応する画素回路を介して接続され、当該副画素を制御する。
【0089】
フレーム単位領域41の一つの画素行から相対輝度値が割り当てられる全ての副画素は、同一の走査線に接続されている。具体的には、パネル副画素R1、B1、G1、R2、B2、及びG2は、走査線S2mに接続されている。パネル副画素R3、B3、G3、R4、B4、及びG4は、走査線S2m+1に接続されている。
【0090】
パネル副画素R1、B1、G1、R2、B2、及びG2に対して、映像フレームにおける2m番のフレーム画素行のみから、相対輝度値が割り当てられる。パネル副画素R3、B3、G3、R4、B4、及びG4に対して、映像フレームにおける2m+1番のフレーム画素行のみから、相対輝度値が割り当てられる。
【0091】
表示領域125において、一つのフレーム画素行に対応する全てのパネル副画素が、同一の走査線に接続されている。パネル副画素の相対輝度値は、一つのフレーム画素行内のフレーム画素の相対輝度値のみから決定され、他のフレーム画素行の相対輝度値は参照されない。したがって、副画素にデータ線から与える信号を計算するために、他のフレーム画素行の相対輝度値を格納するラインメモリが不要である。
【0092】
図7の例において、一つの走査線に接続されている副画素は、異なるデータ線に接続されている。具体的には、パネル副画素R1及びG3は、データ線D6nに接続されている。パネル副画素B1及びB3は、データ線D6n+1に接続されている。パネル副画素G1及びR3は、データ線D6n+2に接続されている。パネル副画素R2及びG4は、データ線D6n+3に接続されている。パネル副画素B2及びB4は、データ線D6n+4に接続されている。パネル副画素G2及びR4は、データ線D6n+5に接続されている。
【0093】
図7が示す副画素と配線との接続関係は一例であって、他の接続も可能である。例えば、一つの走査線に接続されている複数の副画素が、一つのデータ線に接続されていてもよい。
【0094】
本実施形態によれば、シンプルな演算(回路構成)によって、異なる画素数の映像フレームと表示パネルとの間で、表示画質の低下を抑えるように、フレーム画素の相対輝度値をパネル副画素の相対輝度値に変換することができる。
【0095】
<実施形態2>
以下において、映像フレーム及びデルタナブラパネルにおける画素配置の他の例を説明する。以下において、実施形態1との相違点を主に説明する。
図8は、本実施形態における、映像フレーム及びデルタナブラパネルにおける単位領域の関係を示す。
図8に示すフレーム単位領域41及びパネル単位領域45の構成は、
図4に示す構成を左に90°回転させたものである。つまり、実施形態1の構成から、行と列とが入れ替わっている。
【0096】
本実施形態の説明の容易のため、フレーム単位領域41を構成するフレーム画素それぞれに、実施形態1において対応するフレーム画素と同一の符号が付されている。同様に、パネル単位領域45を構成するパネル副画素それぞれに、実施形態1において対応するパネル副画素と同一の符号を付してある。この点は、フレーム単位領域41に隣接する他のフレーム単位領域のフレーム画素、及び、パネル単位領域45に隣接するパネル副画素について同様である。
【0097】
フレーム単位領域41は、3行2列の6つのフレーム画素で構成されている。画素P11、P12、及びP13は、この順で、列方向に連続して配列されており、列方向に延びる画素列(画素ライン)を構成する。画素P12は、画素P11及びP13に隣接している。これらの重心は、列方向に延びる仮想直線上にあり、間隔は一定である。画素P11、P12、及びP13は、映像フレームにおける2n番の画素列に含まれる。
【0098】
画素P21、P22、及びP23は、この順で、列方向に連続して配列されており、列方向に延びる画素列(画素ライン)を構成する。画素P22は、画素P21及びP23に隣接している。これらの重心は、列方向に延びる仮想直線上にあり、間隔は一定である。画素P21、P22、及びP23は、映像フレームにおける2n+1番の画素列に含まれる。
【0099】
互いに隣接する画素P11及びP21は、行方向に連続して配列されており、行方向に延びる画素行(画素ライン)を構成する。これらの重心は、行方向に延びる仮想直線上にあり、間隔は一定である。画素P11及びP21は、映像フレームにおける3m+2番の画素行に含まれる。
【0100】
互いに隣接する画素P12及びP22は、行方向に連続して配列されており、行方向に延びる画素行(画素ライン)を構成する。これらの重心は、行方向に延びる仮想直線上にあり、間隔は一定である。画素P12及びP22は、映像フレームにおける3m+1番の画素行に含まれる。
【0101】
互いに隣接する画素P13及びP23は、行方向に連続して配列されており、行方向に延びる画素行(画素ライン)を構成する。これらの重心は、行方向に延びる仮想直線上にあり、間隔は一定である。画素P13及びP23は、映像フレームにおける3m番の画素行に含まれる。
【0102】
パネル単位領域45は、12のパネル副画素R1~R4、G1~G4、B1~B4で構成されている。本例において副画素は列方向に長い長方形であるが、これに限定されない。副画素R1、B1、G3は、この順において、行方向に連続して配列されており、行向に延びる副画素行(副画素ライン)を構成する。副画素B1は、副画素R1及びG3に隣接している。これらの重心は、行方向に延びる仮想直線上にあり、間隔は一定である。
【0103】
副画素G1、R3、B3は、この順において、行方向に連続して配列されており、行向に延びる副画素行(副画素ライン)を構成する。副画素R3は、副画素G1及びB3に隣接している。これらの重心は、行方向に延びる仮想直線上にあり、間隔は一定である。
【0104】
副画素R2、B2、G4は、この順において、行方向に連続して配列されており、行方向に延びる副画素行(副画素ライン)を構成する。副画素B2は、副画素R2及びG4に隣接している。これらの重心は、行方向に延びる仮想直線上にあり、間隔は一定である。副画素G2、R4、B4は、この順において、行方向に連続して配列されており、行方向に延びる副画素行(副画素ライン)を構成する。副画素R4は、副画素G2及びB4に隣接している。これらの重心は、行方向に延びる仮想直線上にあり、間隔は一定である。
【0105】
図8の例において、副画素行の色順序は同一であり、R副画素、B副画素、G副画素の順で、副画素が循環的に配列されている。各副画素行の各副画素は、列方向において、隣接する副画素行の異なる色の副画素に隣接している。例えば、R画素は、隣接する副画素行それぞれのG画素及びB画素に隣接している。
【0106】
図8の例において、パネル単位領域45を構成する副画素R1~R4、G1~G4、B1~B4のレイアウトは、千鳥配置である。各副画素の重心は、行方向において、隣接副画素行それぞれの、2つの副画素の重心の間に位置し、
図8の例において中央に位置する。
【0107】
奇数番副画素行の、行方向における副画素の位置及び色は同一である。同様に、偶数番副画素行の、行方向における副画素の位置及び色は同一である。
図8の例において、各副画素行において、副画素は、一定ピッチで配列されている。副画素行は、隣接する副画素行にたいして、3/2ピッチずれている。
【0108】
図8に示すパネル単位領域45を構成する副画素のレイアウトは、一例である。例えば、パネル単位領域45を構成する副画素のレイアウトは千鳥配置でなくてもよく、例えば、マトリックス配置であってもよい。たとえば、パネル単位領域45の副画素行は3つの色の副画素で構成され、副画素列は交互に配列された2つの色の副画素で構成されてもよい。副画素行の副画素の重心は仮想直線状に存在せず、重心を結んだ線が折れ線であってもよい。また、副画素行における副画素の重心間の間隔は一定でなくてもよい。
【0109】
図9Aは、フレーム単位領域41と、フレーム単位領域41の相対輝度値が割り当てられるパネル副画素とを示す。フレーム単位領域41の相対輝度値は、対応するパネル単位領域45及びそれに列方向において隣接する複数の副画素R5、R6、G5、G6、B5、B6に対して割り当てられる。
【0110】
相対輝度値の割り当てにおいて、フレーム単位領域41の1つの画素列と、パネル単位領域45の1つの副画素列が対応付けられる。フレーム画素P11、P12、P13からなる画素列に対応する副画素列は、パネル単位領域45における奇数番副画素行の1つの副画素と偶数番副画素行の2つの副画素で構成されている。具体的には、当該副画素列は、副画素R1、B1、G1、R2、B2、及びG2で構成されている。
【0111】
フレーム画素P21、P22、P23からなる画素列に対応する副画素列は、パネル単位領域45における奇数番副画素行の2つの副画素と偶数番副画素行の1つの副画素で構成されている。具体的には、当該副画素列は、副画素G3、R3、B3、G4、R4、及びB4で構成されている。
【0112】
図9Aに示すように、フレーム単位領域41の一つの画素列の相対輝度値は、パネル単位領域45の一つの副画素列及びそれに列方向で隣接する副画素に割り当てられる。以下において、フレーム単位領域41の画素と、画素の相対輝度値を割り当てる副画素との関係を説明する。
【0113】
図9Bは、フレーム画素P11と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。フレーム画素P11の相対輝度値は、副画素G5、R1、B1、及びG1に割り当てられる。副画素G5、R1、B1、及びG1それぞれに割り当てられる相対輝度値は、
図5Bを参照した説明と同様である。
【0114】
図9Cは、フレーム画素P12と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。フレーム画素P12の相対輝度値は、副画素G1、R2、及びB2に割り当てられ、それらの値は
図5Cを参照した説明と同様である。
【0115】
図9Dは、フレーム画素P13と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。フレーム画素P13の相対輝度値は、副画素R2、B2、G2、R5、及びB5に割り当てられ、それらの値は
図5Dを参照した説明と同様である。
【0116】
図9Eは、フレーム画素P21と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。フレーム画素P21の相対輝度値は、副画素R6、B6、G3、R3、及びB3に割り当てられ、それらの値は
図5Eを参照した説明と同様である。副画素R6及びB6は、パネル単位領域45に列方向において隣接するパネル単位領域の副画素であって、副画素G3に隣接している。
【0117】
図9Fは、フレーム画素P22と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。フレーム画素P22の相対輝度値は、副画素R3、B3、及びG4に割り当てられ、それらの値は
図5Fを参照した説明と同様である。
【0118】
図9Gは、フレーム画素P23と、その相対輝度値が割り当てられる副画素とを示す。フレーム画素P23の相対輝度値は、副画素G4、R4、B4、及びG6に割り当てられ、それらの値は
図5Gを参照した説明と同様である。副画素G6は、パネル単位領域45に列方向において隣接するパネル単位領域の副画素であって、副画素R4、B4に隣接している。
【0119】
次に、パネル単位領域45を構成する各副画素が、2つのフレーム画素から割り当てられる相対輝度値を説明する。
図10Aは、パネル単位領域45と、当該パネル単位領域45に対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。パネル単位領域45に対して、対応するフレーム単位領域41と、フレーム単位領域41に列方向において隣接する他のフレーム単位領域のフレーム画素から、相対輝度値が割り当てられる。
【0120】
図10Bは、副画素R1及びB1と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。副画素R1に対して、列方向に互いに隣接するフレーム画素P10及びフレーム画素P11それぞれの赤の相対輝度値が割り当てられる。割り当てられる相対輝度値の値は、
図6Bを参照した説明と同様である。
【0121】
副画素B1に対して、列方向に互いに隣接するフレーム画素P10及びフレーム画素P11それぞれの青の相対輝度値が割り当てられる。割り当てられる相対輝度値の値は、
図6Bを参照した説明と同様である。
【0122】
図10Cは、副画素G1と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。副画素G1に対して、列方向に互いに隣接するフレーム画素P11及びフレーム画素P12それぞれの緑の相対輝度値が割り当てられる。割り当てられる相対輝度値の値は、
図6Cを参照した説明と同様である。
【0123】
図10Dは、副画素R2及びB2と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。副画素R2に対して、列方向に互いに隣接するフレーム画素P12及びフレーム画素P13それぞれの赤の相対輝度値が割り当てられる。割り当てられる相対輝度値の値は、
図6Dを参照した説明と同様である。
【0124】
副画素B2に対して、列方向に互いに隣接するフレーム画素P12及びフレーム画素P13それぞれの青の相対輝度値が割り当てられる。割り当てられる相対輝度値の値は、
図6Dを参照した説明と同様である。
【0125】
図10Eは、副画素G2と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。副画素G2に対して、列方向に互いに隣接するフレーム画素P12及びフレーム画素P13それぞれの緑の相対輝度値が割り当てられる。割り当てられる相対輝度値の値は、
図6Eを参照した説明と同様である。
【0126】
図10Fは、副画素G3と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。副画素G3に対して、列方向に互いに隣接するフレーム画素P20及びフレーム画素P21それぞれの緑の相対輝度値が割り当てられる。割り当てられる相対輝度値の値は、
図6Fを参照した説明と同様である。
【0127】
図10Gは、副画素R3及びB3と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。副画素R3に対して、列方向に互いに隣接するフレーム画素P21及びフレーム画素P22それぞれの赤の相対輝度値が割り当てられる。割り当てられる相対輝度値の値は、
図6Gを参照した説明と同様である。
【0128】
副画素B3に対して、列方向に互いに隣接するフレーム画素P21及びフレーム画素P22それぞれの青の相対輝度値が割り当てられる。割り当てられる相対輝度値の値は、
図6Gを参照した説明と同様である。
【0129】
図10Hは、副画素G4と、それに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。副画素G4に対して、列方向に互いに隣接するフレーム画素P22及びフレーム画素P23それぞれの緑の相対輝度値が割り当てられる。割り当てられる相対輝度値の値は、
図6Hを参照した説明と同様である。
【0130】
図10Iは、副画素R4及びB4と、それらに対して相対輝度値が割り当てられるフレーム画素とを示す。副画素R4に対して、列方向に互いに隣接するフレーム画素P22及びフレーム画素P23それぞれの赤の相対輝度値が割り当てられる。割り当てられる相対輝度値の値は、
図6Iを参照した説明と同様である。
【0131】
副画素B4に対して、列方向に互いに隣接するフレーム画素P22及びフレーム画素P23それぞれの青の相対輝度値が割り当てられる。割り当てられる相対輝度値の値は、
図6Iを参照した説明と同様である。
【0132】
実施形態1において
図4から6Iを参照した説明における構成変形及び効果の記載は、本実施形態の構成に適用できる。
【0133】
<実施形態3>
本実施形態は、映像フレームの周囲にダミーフレーム画素を追加する。これにより、表示領域125の縁の表示品質の低下を小さくすることができる。ダミーフレームは、実施形態1及び実施形態2に必須ではないが、いずれの実施形態にも適用できる。
【0134】
図11は、映像フレーム(入力データ)530及び、映像フレーム周囲に配置されたダミーデータ540を示す。ダミーデータ540は、映像フレーム周囲に配置されるダミー画素のデータである。
図11において、一部のフレーム画素のみが符号531A、531B及び531Cで指示されている。また、一部のダミー画素のみが符号541A~541Dで指示されている。
【0135】
一例は、ダミー画素に対して、隣接する(最も近い)フレーム画素と同一の相対輝度値(R、G及びBの相対輝度値のタプル)を与える。例えば、
図11の例において、ダミー画素541A、541B及び541Cの相対輝度値は、隣接するフレーム画素531Aの相対輝度値と同一である。ダミー画素541Dの相対輝度値は、隣接するフレーム画素531
Bの相対輝度値と同一である。本例は、最も外側のフレーム画素それぞれの相対輝度値を、行方向又は列方向で隣接するダミー画素に与え、さらに、コーナに位置するフレーム画素の相対輝度値を、行方向、列方向及び斜め方向で隣接するダミー画素に与える。
【0136】
ドライバIC134の相対輝度変換部342は、フレーム画素の相対輝度値から、ダミー画素の相対輝度値を計算する。相対輝度変換部342は、フレーム画素及びダミー画素の相対輝度値から、各パネル副画素の相対輝度値を決定する。ダミー画素の相対輝度値の決定方法は設計に依存し、上記関係に限定されない。例えば、一つのダミー画素の相対輝度値を、1又は複数のフレーム画素の相対輝度値及びそれらに対する重みの積和により決定してもよい。
【0137】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明が上記の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、上記の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。
【符号の説明】
【0138】
10 表示装置、41 フレーム単位領域、45 パネル単位領域、100 TFT基板、114 カソード電極形成領域、125 表示領域、131 走査ドライバ、132 エミッションドライバ、133 保護回路、151 絶縁基板、155 チャネル部、156 ゲート絶縁膜、157 ゲート電極、158 層間絶縁膜、159 ソース電極、160 ドレイン電極、161 平坦化膜、162 アノード電極、163 画素定義層、164 スペーサ、165 有機発光層、166 カソード電極、167 開口、168 コンタクト部、200 封止基板、201 位相差板、202 偏光板、300 接合部、341 ガンマ変換部、342 相対輝度変換部、343 逆ガンマ変換部、344 駆動信号生成部、345 データドライバ、355 ソースドライバ、531 フレーム画素、540 ダミーデータ、541 ダミーフレーム画素、P10-P13、P20-P23 フレーム画素、R1-R6 赤パネル副画素、G1-G6 緑パネル副画素、B1-B6 青パネル副画素、S2m、S2m+1 走査線、D6n-D6n+5 データ線