(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-04
(45)【発行日】2022-10-13
(54)【発明の名称】超音波撮像装置及び画像処理方法
(51)【国際特許分類】
A61B 8/14 20060101AFI20221005BHJP
G06T 5/00 20060101ALI20221005BHJP
【FI】
A61B8/14
G06T5/00 705
(21)【出願番号】P 2019002709
(22)【出願日】2019-01-10
【審査請求日】2021-06-15
(73)【特許権者】
【識別番号】320011683
【氏名又は名称】富士フイルムヘルスケア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000888
【氏名又は名称】特許業務法人 山王坂特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岸本 彩
(72)【発明者】
【氏名】藤井 信彦
【審査官】櫃本 研太郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/128213(WO,A1)
【文献】特開平09-093439(JP,A)
【文献】特開2001-216470(JP,A)
【文献】特開2005-193017(JP,A)
【文献】特開2005-205199(JP,A)
【文献】特開2011-087929(JP,A)
【文献】特開2012-070816(JP,A)
【文献】特開平11-259651(JP,A)
【文献】特開2006-345961(JP,A)
【文献】椿井 正義 ほか1名,2重構造要素による多値モルフォロジーと超音波画像のコントラスト強調への応用,IEEJ Trans. EIS,2004年,Vol.124, No.9,pp.1678-1684
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00-8/15
G06T 1/00,5/00-5/50
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
医中誌WEB
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象に超音波を送信するとともに反射波である超音波を受信し、超音波信号を取得する超音波計測部と、
前記超音波計測部が取得した超音波信号を用いて、検査対象の超音波画像を生成する画像生成部と、
前記画像生成部が作成した超音波画像を処理する画像処理部と、を備え、
前記画像処理部は、前記超音波画像のノイズを除去するノイズ除去部と、前記ノイズ除去部が生成するノイズ除去後画像についてモルフォロジー処理を行うモルフォロジー処理部と、前記ノイズ除去後画像を用いて前記モルフォロジー処理に用いる構造要素の値を決定する構造要素決定部と、を備え、
前記モルフォロジー処理部は、第一の構造要素を用いたダイレーション及びエロージョンを行う第一演算部と、第二の構造要素を用いたオープニング及びクロージングを行う第二演算部とを有し、
前記構造要素決定部は、前記第一演算部でダイレーション処理された画像とエロージョン処理された画像との差分を前記第二の構造要素の値として決定することを特徴とする超音波撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の超音波撮像装置であっ
て、
前記モルフォロジー処理部は、前記第二の構造要素を用いたクロージング結果と前記第一の構造要素を用いたクロージング結果との差分、及び、前記第二の構造要素を用いたオープニング結果と前記第一の構造要素を用いたオープニング結果との差分を、前記ノイズ除去後画像に加算し、モルフォロジー処理画像を生成することを特徴とする超音波撮像装置。
【請求項3】
請求項1に記載の超音波撮像装置であって、
前記ノイズ除去部は、エッジ保存型平滑化フィルタを用いてノイズ除去を行うことを特徴とする超音波撮像装置。
【請求項4】
請求項1に記載の超音波撮像装置であって、
前記超音波画像の座標を極座標から直交座標に変換する座標変換部をさらに備え、
前記座標変換部は、前記モルフォロジー処理部による処理前の超音波画像に対し座標変換を行うことを特徴とする超音波撮像装置。
【請求項5】
請求項1に記載の超音波撮像装置であって、
前記超音波画像の座標を極座標から直交座標に変換する座標変換部をさらに備え、
前記座標変換部は、前記モルフォロジー処理部による処理後の超音波画像に対し座標変換を行うことを特徴とする超音波撮像装置。
【請求項6】
請求項1に記載の超音波撮像装置であって、
前記画像処理部は、前記構造要素のサイズを決定するサイズ決定部をさらに備えることを徴とする超音波撮像装置。
【請求項7】
請求項6に記載の超音波撮像装置であって、
前記サイズ決定部は、超音波画像の分解能及びサンプリング間隔をもとに前記構造要素のサイズを決定することを特徴とする超音波撮像装置。
【請求項8】
請求項7に記載の超音波撮像装置であって、
前記画像処理部は、超音波計測の撮像条件と超音波画像の分解能との関係を示すテーブルを格納する記憶部をさらに備え、
前記サイズ決定部は、前記記憶部に格納された前記テーブルを参照して前記構造要素のサイズを決定することを特徴とする超音波撮像装置。
【請求項9】
請求項6に記載の超音波撮像装置であって、
前記サイズ決定部は、超音波画像の画素位置ごとに前記構造要素のサイズを決定することを特徴とする超音波撮像装置。
【請求項10】
請求項6に記載の超音波撮像装置であって、
前記サイズ決定部は、超音波画像の画素位置ごとに前記構造要素のサイズを算出し、その最大値、最小値、及び平均値のいずれかを、前記構造要素のサイズとして決定することを特徴とする超音波撮像装置。
【請求項11】
請求項1に記載の超音波撮像装置であって、
前記モルフォロジー処理部による処理の選択を受付けるユーザーインターフェイス部をさらに備えたことを特徴とする超音波撮像装置。
【請求項12】
請求項1に記載の超音波撮像装置であって、
前
記検査対象の内部に挿入される穿針の進路をガイドする支援画像を撮像する
機能を備え、前記穿針とそれ以外の組織との境界を強調した前記支援画像を生成することを特徴とする超音波撮像装置。
【請求項13】
超音波撮像装置で受信した超音波信号を用いて生成した超音波画像を処理する画像処理方法であって、
前記超音波画像のノイズを除去するステップと、
ノイズ除去後の画像に対し、モルフォロジー処理を施すステップと、を含み
前記ノイズ除去後の画像を用いて、前記モルフォロジー処理に用いる構造要素の値を決定するステップを含み、
前記モルフォロジー処理を施すステップは、第一の構造要素を用いたダイレーション及びエロージョンを行う第一演算ステップと、第二の構造要素を用いたオープニング及びクロージングを行う第二演算ステップとを含み、
前記構造要素の値を決定するステップは、前記第一演算ステップでダイレーション処理された画像とエロージョン処理された画像との差分を前記第二の構造要素の値として決定することを特徴とする画像処理方法。
【請求項14】
請求項13に記載の画像処理方法であって、
ノイズ除去前又はモルフォロジー処理前に、前記超音波画像の座標を極座標から直交座標に変換する座標変換ステップをさらに含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項15】
請求項13に記載の画像処理方法であって、
モルフォロジー処理後に、前記超音波画像の座標を極座標から直交座標に変換する座標変換ステップをさらに含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項16】
請求項15に記載の画像処理方法であって、
前記モルフォロジー処理で用いる構造要素のサイズを決定するステップをさらに含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項17】
請求項16に記載の画像処理方法であって、
前記構造要素のサイズを決定するステップは、超音波画像の分解能とサンプリング間隔とを用いて前記サイズを決定することを特徴とする画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は超音波撮像装置に係り、特に超音波撮像装置で得た超音波画像を対象とする画像処理に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波撮像装置は簡便に且つリアルタイムで検査対象の画像を取得し表示できる装置であり、医療分野等に広く用いられている。しかし、超音波撮像によって得られる画像は、CT装置等の医用撮像装置に比べ解像度が低く検査者の熟練度により検査対象の構造の特定や診断に差を生じやすい。また超音波画像の画質を劣化させる原因として、超音波の受信信号間の干渉により生じるスペックルと呼ばれるノイズがある。このスペックルは深度が深いほど細長くなるなど形状やサイズが画像内で異なることに加え、スペックルのサイズが生体の構造と同等となる場合があるため、通常のフィルタ処理等のノイズ除去技術では除去することが困難である。このためスペックルが画像内に残り、組織構造と見分けにくいという問題がある。
【0003】
このような超音波画像の画質を向上する技術の一つとして、モルフォロジー技術を利用した技術が提案されている(非特許文献1、特許文献1)。モルフォロジーでは、ダイレーション(拡張処理)、エロージョン(減少処理)、オープニング処理及びクロージング処理の4つの処理を組み合わせて、原画像を処理することで、構造の境界であるエッジを強調することができる。オープニングは、エロージョン後の画像に対してダイレーションを行う処理であり、クロージングは、ダイレーション後の画像に対してエロージョンを行う処理である。これらの処理には、処理対象とする画像の画素値をその周囲の画素の画素値を用いて決定するために構造要素と呼ばれる関数が用いられる。構造要素のサイズは処理対象画素を中心として周囲の画素を含む領域のサイズであり、適切なサイズ及び値のものを原画像の各画素に適用して、ダイレーションやエロージョンを行うことで、所望のエッジ強調効果を得ることができる。
【0004】
非特許文献1には、上述したモルフォロジー技術を超音波画像に適用する際に、ダイレーション/エロージョン後のオープニング/クロージングで用いる構造要素を超音波画像の位置に応じて異ならせる技術が開示されている。具体的には、処理対象である画像の位置が、エッジ領域か一様領域かに応じて構造要素の値を変化させ、これにより高いエッジ強調効果を図っている。構造要素の値の決定には、組織境界(エッジ領域)ではその他の領域に比べて輝度分散が大きくなる傾向にあることを利用し、構造要素内の輝度分散情報を活用している。
【0005】
また特許文献1には、スペックル低減処理を行う際にアーチファクトを生じ難い画像処理を行うために、マスク領域内の位置に応じて設定される第1群の重み付け係数を乗じてダイレーションを行い、その結果に対して第2群の重み付け係数を乗じてエロージョンを行う方法が開示されている。この技術は入力画像に対して重み付け係数を乗じる手法であり、構造要素の値は画像内の位置によらず同一である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【文献】IEEJ Trans.EIS,椿井 正義ら「2重構造要素による多値モルフォロジーと超音波画像のコントラスト強調への応用」、Vol.124、No.9、2004
【特許文献】
【0007】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
非特許文献1に記載された技術では、オープニングやクロージングに用いる構造要素の値を画素の位置によって変化させることで、高いエッジ強調を図るとともに、平滑部においてはスペックルノイズを効果的に除去するというものであるが、構造とスペックルの区別が不十分な場合、スペックルのエッジが強調されてしまい、平滑化効果が限定的となってしまう場合がある。
【0009】
特許文献1に記載された技術では、エッジ領域か一様領域かによらず同一の処理を行っているため、得られるエッジ強調効果は限定的である。
【0010】
本発明は、ノイズ除去後画像に基づいて、構造要素の値を適応的に決定することにより、スペックルの除去と組織構造の明確化という二つの要請を同時に満たすことが可能な技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明は、超音波画像に対し、ノイズ処理を行い、ノイズ処理後の画像に対し、その画像のダイレーション結果やエロージョン結果をもとに値を決定した構造要素を用いてモルフォロジー処理を行う。
【0012】
即ち、本発明の超音波撮像装置は、検査対象に超音波を送信するとともに反射波である超音波を受信し、超音波信号を取得する超音波計測部と、前記超音波計測部が取得した超音波信号を用いて、検査対象の超音波画像を生成する画像生成部と、前記画像生成部が作成した超音波画像を処理する画像処理部と、を備え、前記画像処理部は、前記超音波画像のノイズを除去するノイズ除去部と、前記ノイズ除去部が生成するノイズ除去後画像についてモルフォロジー処理を行うモルフォロジー処理部と、前記ノイズ除去後画像を用いて前記モルフォロジー処理に用いる構造要素の値を決定する構造要素決定部と、を備える。
【0013】
また本発明の画像処理方法は、超音波撮像装置で受信した超音波信号を用いて生成した超音波画像を処理する画像処理方法であって、前記超音波画像のノイズを除去するステップと、ノイズ除去後の画像に対し、モルフォロジー処理を施すステップと、前記ノイズ除去後の画像を用いて、前記モルフォロジー処理に用いる構造要素の値を決定するステップを含む。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、超音波画像における構造の特徴と超音波画像特有のノイズとを弁別した処理を行うことができ、ノイズが低減し且つ検査対象の構造を明確にした超音波画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施形態の超音波撮像装置の全体構成を示す図。
【
図3】第一実施形態の超音波撮像装置の画像処理部の構成を示すブロック図。
【
図4】第一実施形態の画像処理部の処理を示すフロー図。
【
図6】(a)~(e)は、画像処理結果を説明する図。
【
図7】(a)~(d)は、第一実施形態の効果を説明する図。
【
図8】(a)は、第一実施形態における処理結果、(b)は従来手法による処理結果を示す図。
【
図9】第二実施形態の超音波撮像装置の画像処理部の構成を示すブロック図。
【
図10】第二実施形態の画像処理の概要を示すフロー図。
【
図11】第二実施形態の画像処理部の処理を示すフロー図。
【
図12】第三実施形態の超音波撮像装置のUIの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の超音波撮像装置及び画像処理方法の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0017】
まず本発明が適用される超音波撮像装置について簡単に説明する。超音波撮像装置100は、
図1に示すように、主たる構成として、検査対象に超音波を送信するとともに反射波である超音波を受信し、超音波信号を取得する超音波計測部10と、超音波計測部10が取得した超音波信号を用いて、検査対象の超音波画像を生成する画像生成部20と、画像生成部20が作成した超音波画像を処理する画像処理部30と、を備える。また付属装置として、検査対象に接触させて超音波の送受信を行う超音波探触子(超音波プローブ)80が備えられる。超音波撮像装置100は、さらに、装置の各部の動作を制御する制御部40を備え、ユーザーが計測条件や計測の開始/停止などの指示を入力するための入力部70、画像生成部20や画像処理部30が作成した画像や画像処理部30の演算に必要なデータなどを格納する記憶部50、画像やGUI(グラフィックユーザーインターフェイス)などを表示する表示部60、スキャンコンバータ(不図示)などが備えられる。
【0018】
超音波計測部10の構成は、公知の超音波撮像装置と同様であり、検査対象の目的の内部領域に対し、超音波プローブ80から所定周波数の超音波を送信するために、送信信号のビームフォーミングを行う送信BF部11、検査対象の内部領域からの反射波である超音波信号を受信し、増幅・整相等の処理を行う受信BF部12、送受信の切替を行う送受信切替部13、などを備えている。これらの要素の一部は、超音波プローブ80(探触子)内に設けられる場合もある。
【0019】
画像生成部20は、受信BF部12から超音波信号を受け取り、輝度変換や周波数解析などを行い、表示部60に表示される画像を生成するもので、信号処理部21、Bモード画像などの画像データを生成する断層像演算部23などを備えている。
【0020】
画像処理部30は、画像生成部20が生成した画像(断層像)に対し、ノイズ除去やエッジ強調などの処理を施し、画像処理された画像を生成するもので、超音波画像のノイズを除去するノイズ除去部31と、ノイズ除去部31が生成するノイズ除去後画像についてモルフォロジー処理を行うモルフォロジー処理部33と、画像データの座標を変換する座標変換部32備え、さらに本実施形態の画像処理部30は、ノイズ除去後画像を用いてモルフォロジー処理に用いる構造要素の値を決定する構造要素決定部35を備えている。画像変換部32は、画像の座標を、超音波ビームの深度方向rを縦軸、角度方向θを横軸とする極座標(r-θ座標)から、実空間の座標(x-y直交座標)に変換する。座標変換部32はノイズ除去部31の前段であってもよいし、モルフォロジー処理部33の後段であってもよい。
【0021】
上述した超音波撮像装置における制御部40及び画像処理部30の主な機能は、CPUやGPUとメモリを備えた計算機で実現することが可能であるが、画像処理部30の機能の一部あるいは全部を超音波撮像装置とは別の計算機で実現することも可能であり、そのような実施形態も本発明に包含される。さらに計算機のソフトウェアで実現する機能の一部をASICやFPGA等のハードウェアで実現してもよい。
【0022】
上記構成の超音波撮像装置における処理の概要を
図2に示す。図示するように、受信BF部12が超音波プローブ80を介して超音波信号を受信すると、画像生成部20は1フレーム分の信号を画像データとしてメモリに格納する(S21)。メモリには1ないし複数フレームの画像データが蓄積され、フレームが更新されるたびにメモリも更新される。
【0023】
各フレームの画像データが、画像処理部30に入力されると、画像処理部30は、入力された画像データに対し、ノイズ除去処理を行った後(S22)、ノイズ除去後の画像に基づき構造要素値を決定された適応的構造要素を用いてモルフォロジー処理を行う(S23、S24)。適応的構造要素とは、処理対象とする画像の画素位置に応じて構造要素の値及びサイズの少なくとも一方を変化させながら適用する構造要素である。このようなモルフォロジー処理を行うことにより、スペックルの偽強調がなく組織構造が明確な画像が得られる。モルフォロジー処理後の画像データは、座標変換部32により実空間座標(x-y座標)に変換された後(S25)、スキャンコンバータ70により表示画像に変換され、撮像条件や被検体情報などの付帯情報とともに表示部60に表示される(S26)。
【0024】
なお
図2では、構造要素決定のステップS24を、モルフォロジー処理S25の前段に示したが、ステップS24は、モルフォロジー処理S25の間に行われる場合もある。
また、
図2では、画像座標を変換する処理S25をモルフォロジー処理後に行う場合を例示したが、画像変換処理S25はノイズ処理前に行ってもよいし、ノイズ処理前及びモルフォロジー処理後に行ってもよい。
【0025】
以下、上述した超音波撮像装置の構成と動作をもとにして、画像処理部30の構成と画像処理方法の各実施形態を説明する。
【0026】
<第一実施形態>
本実施形態は、構造要素決定部35が、モルフォロジーの第一演算の結果を用いて構造要素の値を決定することが特徴である。
本実施形態の画像処理部30は、
図3に示すように、モルフォロジー処理部33が、第一の構造要素を用いたダイレーション及びエロージョンの少なくとも一方を行う第一演算部33Aと、第二の構造要素を用いたオープニング及びクロージングの少なくとも一方を行う第二演算部33Bとを有し、構造要素決定部34は、ノイズ除去後画像を用いて、第二演算部33Bで用いる第二の構造要素の値を決定する。本実施形態では、構造要素決定部35を構造要素値決定部という。また第一演算部33A及び第二演算部33Bの処理結果を用いてモルフォロジー処理の出力画像を生成する合成部37をさらに備えている。なお
図3では座標変換部32は図示を省略している。
【0027】
本実施形態の画像処理部30は、
図4に示すように、画像生成部20が生成した画像データを受け取り、ノイズ処理(S22)、モルフォロジー処理の第一演算(S241)、構造要素決定(S23)、モルフォロジー処理の第二演算(S242)、合成処理(S243)を順次行う。モルフォロジー処理では、構造要素を画像の適応的に設定し、第一演算において、ダイレーション、エロージョンを行い、第二演算においてオープニング、クロージングの4つの処理を行う。構造要素決定ステップでは、第二演算に用いる構造要素を決定する。
【0028】
以下、画像処理部30における各処理の詳細を説明する。
[ノイズ除去処理:S22]
画像データ(原画像)に対し、所定のフィルタを用いてノイズ除去を行う。ノイズ除去フィルタとしては、エッジ領域のボケを抑制しつつノイズ除去を行うエッジ保存型平滑化フィルタが好ましい。具体的には、目的画素を中心とする局所領域の画素値を、目的画素の重み係数を大きくして加重平均する加重平均フィルタ、エッジなどの構造物の方向成分を検出し, その方向に1次元平滑化処理をする方向依存型フィルタ、入力画像データをスケーリング関数で展開し、その結果を異なる解像度のウェブレット関数に展開する多重解像度解析などを採用することができ、特に多重解像度解析が好ましい。
【0029】
[モルフォロジー処理(第一演算):S241]
ノイズ除去後の画像データ(ノイズ除去後画像)に対し、ダイレーション及びエロージョンの各処理を行う。この処理では、一定のサイズで固定値を持つ構造要素を用いる。処理内容は公知のダイレーション及びエロージョンと同じであり、それぞれ、式(1)、(2)で表すことができる。
【0030】
【数1】
式中、fは入力データである画像データ、xは画像データにおける位置、gは構造要素、uは構造要素の位置を表す。「+」及び「-」を○で囲った符号は、それぞれ、構造要素gを用いた画像データfのダイレーション、エロージョンの処理を表す演算子である。
【0031】
即ち、
図5に示すように、例えば、入力画像fの各画素に対し、固定値を持つ構造要素g(図には、サイズ:3×3、値:1を示している)を作用させて、処理対象の画素の画素値を式(1)、式(2)により決定する。これによりダイレーションでは対応する画素の構造要素の値を足して、最大値を取り処置対象の画素の画素値とし、エロージョンでは対応する画素の構造要素の値を減じて、最小値を取り、処理対象の画素の画素値とする。例えば入力画像を
図6(a)に示すように一次元のグラフで示した場合、ダイレーションの結果は
図6(b)に点線で示すようになり、エロージョンの結果は一点鎖線で示すようになる。
図6(a)の下に構造要素gのサイズを表している。
【0032】
[構造要素決定:S23]
構造要素値決定部35が上記第一演算の結果を用いて、次の第二演算で用いる構造要素を決定する。第二演算の構造要素は、処理対象である画素の位置に応じて値を異ならせた適応的構造要素とし、エッジ領域で値が大きく、一様領域で値が小さくなるよう構造要素の値を決定する。このため、上記ステップS241のダイレーションの結果(出力)Ydとエロージョンの結果(出力)Yeを差分する。
【数2】
【0033】
差分した結果は、
図6(b)に太線で示すように、画素値が急激に変化する領域すなわちエッジ領域において値が大きく、一様な領域では値が小さくなる。本実施形態では、この差分である関数の値を構造要素値とする構造要素g’を決定する。構造要素のサイズは、第一演算の構造要素と同一でもよいし、異ならせてもよい。
【0034】
[モルフォロジー処理(第二演算):S242]
ステップS23で決定した構造要素g’を用いて、ステップS241のダイレーション結果及びエロージョン結果に対し、それぞれ、クロージング処理とオープニング処理を行う。オープニングはエロージョン後にダイレーションする処理であり、クロージングはダイレーション後にエロージョンする処理であり、ダイレーションとエロージョンを表す演算子を用いて、式(4)、(5)で表すことができる。
【数3】
【0035】
図6(b)に示す例について、オープニングとクロージングを行った結果を、
図6(c)、(d)にそれぞれ示す。図示するように、これらの処理により、境界領域の両側で、それぞれ原画像よりも急峻になりエッジが強調されていることがわかる。
本実施形態では、この適応的構造要素g’を用いたオープニング及びクロージングとは別に、第一演算で用いた構造要素gを用いたオープニングとクロージングを行う。その結果は次の合成処理で用いることができる。
【0036】
[合成処理:S243]
最後に、合成部37がステップS242の処理結果と入力画像とを式(6)により合成する。
【数4】
合成した結果を
図6(e)に示す。
【0037】
この例では、適用的構造要素g’を用いたオープニング結果と構造要素gを用いたオープニング結果の差分、及び適用的構造要素g’を用いたクロージング結果と構造要素gを用いたクロージング結果の差分を入力画像に加算し、出力画像としている。これによりエッジ強調効果を高めながら、ノイズが平滑化された画像を得ることができる。
【0038】
但し、合成の仕方は式(6)に限定されず、例えば、適用的構造要素g’を用いたオープニング結果と構造要素gを用いたオープニング結果の差分のみ、或いは、適用的構造要素g’を用いたクロージング結果と構造要素gを用いたクロージング結果の差分のみを、入力画像に加算してもよいし、また差分をとるのではなく、適用的構造要素g’を用いたオープニング結果とクロージング結果を加算してもよい。
【0039】
以上説明したステップS241~S243により画像処理部30における処理(
図2:S23、S24)が完了する。合成後の画像は出力画像として、表示部60に表示される。或いは記憶部50に格納される。
【0040】
本実施形態の効果を、
図7を用いて説明する。
図7(a)は入力画像を模式的に示す図である。この入力画像に対し、そのままモルフォロジー処理を適用してエッジ強調を行った場合には、
図7(b)に示すように、エッジ部分も強調されるが、構造要素に適さないスペックルが存在した場合、一様部分(平坦な部分)のスペックルも同時に強調される場合がある。従ってその後にノイズ除去等の平滑化を行ったとしても、偽強調されたスペックルが残り、組織の境界などと区別できないことになる。これに対し、本実施形態では、
図7(c)、(d)に示すように、ノイズ除去処理後の画像(
図7(c))をもとにモルフォロジー処理を行うので、本来強調すべきエッジのみ強調された画像(
図7(d))を得ることができる。
【0041】
図8に、実際に超音波撮像装置で取得した画像について、本実施形態の処理を行った画像(a)と、ノイズ除去処理を行うことなくモルフォロジー処理を行った画像(b)を示す。この図からも本実施形態の処理を行うことで、スペックルが除去され画像中央の組織が周辺組織と明確に区別できていることがわかる。
【0042】
以上説明したように、本実施形態によれば、原画像に対しノイズ除去処理を行った後の画像に対し、適応構造要素を用いたモルフォロジー処理を行うことで、一様な領域について十分なノイズ除去を実現しつつ、エッジ領域について高いエッジ強調効果を得ることができる。これによりスペックルノイズに起因する画質の低下を防止できる。
【0043】
<第二実施形態>
第一実施形態では、モルフォロジーに用いる適応的構造要素の値をモルフォロジーの第一演算結果を用いて決定したが、本実施形態は、位置に応じてサイズを異ならせた構造要素を決定し、用いる。
【0044】
一般にモルフォロジー処理は構造要素内の成分を平滑化する作用があるため、構造要素のサイズをスペックルのサイズに相当するサイズにすることが望ましい。スペックルのサイズは、撮像に用いる超音波プローブの種類、超音波信号の周波数、撮像条件などによって画像毎に異なる。また深度やサンプリング間隔などによってもスペックルのサイズは変化するため、同一画像内でも位置によって異なる。本実施形態では、撮像条件に応じて構造要素のサイズを決定することにより、効果的にスペックルノイズの除去を行う。
【0045】
本実施形態の画像処理部の構成は、第一実施形態の画像処理部の構成と基本的には同じであるが、
図9に示すように、サイズ決定部39が追加される。
図9において
図3と同じ要素は同じ符号で示し、重複する説明は省略する。また
図9でも座標変換部32は図示を省略している。
【0046】
本実施形態の画像処理部30は、
図10に示すように、超音波画像データを取得した後(S41)、後のモルフォロジー処理に用いる構造要素のサイズを決定するために必要な情報(例えば撮像パラメータ)を取得し(S42)、サイズを決定する(S43)。その後、ノイズ除去処理、モルフォロジー処理(第一演算、第二演算)(S44)、画像変換処理を行う。
【0047】
以下、本実施形態の特徴であるサイズ決定部39の処理を説明する。
サイズ決定部39は、画像データを受け取ると、その画像データを取得したときの撮像条件等から、画像の分解能に関する情報とサンプリング間隔を取得する。画像の分解能は深度及び方位により異なり、それらは、超音波プローブ、周波数、焦点位置、撮像モードなどの条件によって決まる。超音波プローブの種類や撮像条件ごとに、予め深度と分解能との関係を音場数値計算や画像シミュレーションや実測などにより得ておくことで、画像のパラメータで決まる深度から分解能を得ることができる。深度と分解能との関係は例えテーブルLUTとして記憶部50に格納しておくことが好ましく、LUTを参照して取得した深度に対応する分解能を得る。
【0048】
サンプリング間隔は(r-θ座標系またはx-y座標系における)入力画像上で隣接するデータ間隔の実空間における距離であり、その情報は入力画像から直接得ることができる。例えば、入力画像がr-θ座標系(座標変換前)であり、入力画像上でのθ方向のデータ間隔が1degreeであった場合、r=30mmにおけるθ方向のサンプリング間隔Δsは
Δs=30[mm]×(1/180×π)=0.5[mm]
となる。
【0049】
サイズ決定部39は、分解能をR、サンプリング間隔をΔsとすると、例えば次式(7)により構造要素のサイズNを決定する。
N=R/Δs (7)
【0050】
分解能Rは画素の位置によって異なるので、画素位置に応じてサイズを変化させることとしてもよいが、全画素について求めた「R/Δs」の最大値、最小値、或いは平均値などの統計値を算出し、いずれかを構造要素のサイズと決定してもよい。或いは全画素を「R/Δs」の値によって複数のグループに分けて、各グループの「R/Δs」(=N)の例えば平均値を算出し、平均値を各ブループに適用する構造要素のサイズNとしてもよい。平均値ではなく、最大値や最小値を適用してもよい。
【0051】
決定した構造要素のサイズは、モルフォロジー処理の第一演算及び第二演算の両方で用いる構造要素に適用することができる。モルフォロジーの演算は第一実施形態と同様である。モルフォロジー処理の第一演算部33Aは、サイズ決定部39が決定したサイズの構造要素を用いて、ノイズ除去後画像に対し、ダイレーション及びエロージョンを行う。ついで第二演算部33Bは、サイズ決定部39が決定したサイズの構造要素を用いて、オープニング及びクロージングを行う。最後に、オープニング/クロージング結果と入力画像とを前掲の式(6)により合成する。
【0052】
あるいは、第一実施形態の構造要素値決定処理(S23)を行わない場合、第一演算のダイレーション結果Yd及びエロージョン結果Yeに対して、Yd・Yeのうち原画像に近い方を画素ごとに重み付け選択して合成してもよい。
【0053】
各演算に用いる構造要素値は、固定値でもよいし、位置に応じて固定値を異ならせてもよい。本実施形態の画像処理部30が、第一実施形態の画像処理部30と同様の構造要素決定部35を備える場合には、
図11に示すように、モルフォロジー処理の第一演算(S241)におけるダイレーション結果Ydとエロージョン結果Yeとの差分を用いて、画像の位置によって値が変わる構造要素g’を決定し(S23)、このような適応的構造要素g’を用いて第二演算を行ってもよい(S242)。その場合には、式(6)に示したように、第一演算と同じ構造要素gを用いたオープニング結果と適応的構造要素g’を用いたオープニング結果との差分、及び、第一演算と同じ構造要素gを用いたクロージング結果と適応的構造要素g’を用いたクロージング結果との差分、をそれぞれ、ノイズ除去後画像に加算して最終的な画像を作成する。
【0054】
なお、本実施形態においても、画像座標を変換する処理はモルフォロジー処理の前、後のいずれでもよい。ただし、モルフォロジー処理後に画像変換を行う場合には、構造要素のサイズを決定する分解能は、r-θ座標における分解能の値を用いる。
【0055】
本実施形態によれば、第一実施形態と同様の、ノイズ除去後画像に対しモルフォロジー処理を行うことにより、スペックルの偽強調を防止したエッジ強調と平滑化をともに実現できるという効果に加え、スペックルサイズに相当するサイズの構造要素を用いてモルフォロジー処理に用いることにより、スペックルノイズの影響を最小限にしてエッジ領域のエッジ強調と一様領域の平滑化を適切に行うことができ、画質の良好な画像を得ることができる。
【0056】
また本実施形態によれば、さらに第一実施形態の適応的構造要素(位置に応じて値を変化させる構造要素)を用いた場合には、エッジ領域でのエッジ強調効果と一様領域での平滑化をさらに向上することができる。但し、このような適応的構造要素を用いない場合も本実施形態に包含される。
【0057】
なお第一実施形態及び第二実施形態において、画像処理の対象とする超音波画像は、Bモード画像のみならず、THI(組織ハーモニック像)や血流情報を含む断層像などでもよい。
【0058】
<第三実施形態>
本実施形態は、構造要素の値やサイズの決定を、ユーザーが選択可能にする構成を追加したことが特徴である。このため本実施形態の超音波撮像装置は、
図1に示したように、例えば制御部40にUI(User Interface)部が含まれる。
【0059】
UI部は、ユーザー選択を可能にするグラフィックUI(GUI)を表示部60に表示するとともに、入力部70に備えられたマウスやキーボード、タッチパネル等の入力デバイスの操作によってGUI上のボタン等の操作を受付け、受付けたユーザー指示に従い、画像処理部30の処理を決定する。
【0060】
GUIの一例を
図12に示す。この例では、ノイズ除去後画像について第一実施形態或いは第二実施形態のモルフォロジー処理を行うか否かの選択をユーザーから受付ける。即ち、表示部60の画面600には、画像を表示する画像表示ブロック610と、撮像条件やパラメータを表示するパラメータ表示ブロック620と、ユーザーが操作可能なボタンを表示する受付部630とが含まれる。例えば、画像表示ブロック610にノイズ除去後のBモード画像が表示されると、ユーザーはその画像から診断に十分な情報が得られていると判断した場合やそれ以上の画像処理を行いたくないと判断した場合には、受付け部630に表示されたエッジ強調処理のオンオフボタンを操作し、「OFF」にする。エッジ強調処理が必要と判断した場合には、エッジ強調処理を「ON」にする。これにより、ノイズ除去後画像に対し、モルフォロジー処理部33は例えば第一実施形態に基づくモルフォロジー処理を行い、その結果画像を画像表示ブロック610に表示する。この際、処理前のノイズ除去後画像と処理後の画像とを並列に表示してもよい。
【0061】
さらに「平滑」の程度(Level)を調整するための調整用ダイヤルや調整バーを設けてもよく、受付けた平滑の程度に応じて、構造要素サイズを調整してもよい。この場合にも、調整した構造要素のサイズを用いて行ったモルフォロジー処理の結果を、単独で或いは処理前のノイズ除去後画像とともに画像表示ブロック610に表示してもよい。
【0062】
本実施形態によれば、ユーザーにより処理の自由度を高めることができ、またエッジ強調処理の前後や調整度合いを比較することで、より適切な画像処理を行うことができる。
【0063】
<第四実施形態>
本実施形態は、上述した各実施形態の画像処理部の構成は、特に、検査対象の内部に穿針を挿入し、穿針の進路をガイドする支援画像を撮像する超音波撮像装置に適用した実施形態である。
【0064】
生体組織とともに穿刺器具を画面上に表示する超音波撮像装置では、穿刺針は超音波画像上で生体組織よりも相対的に高輝度な点として描出されることで視認されるが、生体内に刺入された穿刺針は、針からの反射波が入射波の方向と異なる方向に戻ってしまうため視認性が十分でない場合がある。そこで超音波ガイド下穿刺を行う場合に、入力画像に対して、ノイズ除去とその結果を利用した適応構造要素によるエッジ強調とを適用することで、スペックルノイズを低減したうえで穿刺針のエッジ成分がより鮮鋭化された超音波画像を得る。
【0065】
即ち、本実施形態の超音波撮像装置は、穿針の進路をガイドする支援画像を撮像する超音波撮像装置であり、検査対象に超音波を送信するとともに反射波である超音波を受信し、超音波信号を取得する超音波計測部と、超音波計測部が取得した超音波信号を用いて、検査対象の超音波画像を生成する画像生成部と、画像生成部が作成した超音波画像を処理する画像処理部と、を備える。画像処理部は、画像生成部が作成した超音波画像のノイズを除去するノイズ除去部と、ノイズ除去部が生成するノイズ除去後画像についてモルフォロジー処理を行うモルフォロジー処理部と、ノイズ除去後画像を用いてモルフォロジー処理部で用いる構造要素の値を決定する構造要素決定部とを備え、穿針とそれ以外の組織との境界を強調した支援画像を生成する。
【0066】
超音波計測部、画像生成部及び画像処理部(ノイズ除去部、モルフォロジー処理部、構造要素決定部)の構成は、第一実施形態の超音波撮像装置における対応する要素と同じであり、画像処理のフローは
図4で説明したものと同様である。また画像処理部は、撮像条件(画像の分解能やサンプリング間隔)に応じて構造要素のサイズを決定するサイズ決定部39(
図9)を備えていてもよく、その場合の画像処理のフローは
図10又は
図11で説明したものと同様である。さらに必要に応じて、方向依存性平滑処理などを用いた公知の穿刺針強調処理等を加えてもよい。
【0067】
本実施形態によれば、穿刺ガイド支援用の超音波撮像装置に本発明の画像処理を適用することで、穿刺針のエッジ成分がより鮮鋭化された超音波画像を提供することができ、穿刺時の針の視認性を向上させることができる。
【0068】
以上、本発明の超音波撮像装置と画像処理方法の実施形態を説明したが、各実施形態で説明した要素のうち、いくつかの要素を省略したり、公知の構成を追加したりすることも本発明に包含される。
【符号の説明】
【0069】
100:超音波撮像装置、10:超音波計測部、20:画像生成部、30:画像処理部、31:ノイズ除去部、32:座標変換部、33:モルフォロジー処理部、33A:第一演算部、33B:第二演算部、35:構造要素決定部、37:合成部、39:サイズ決定部、40:制御部、50:記憶部、60:表示部、70:入力部、80:超音波プローブ。