(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-04
(45)【発行日】2022-10-13
(54)【発明の名称】添加物注入装置
(51)【国際特許分類】
B67B 7/16 20060101AFI20221005BHJP
B65D 23/00 20060101ALI20221005BHJP
B67B 7/18 20060101ALN20221005BHJP
【FI】
B67B7/16
B65D23/00 J
B67B7/18
(21)【出願番号】P 2019547792
(86)(22)【出願日】2017-11-20
(86)【国際出願番号】 GB2017053485
(87)【国際公開番号】W WO2018096323
(87)【国際公開日】2018-05-31
【審査請求日】2020-10-23
(32)【優先日】2016-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2017-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】517203589
【氏名又は名称】ホッジズ アンド ドレイク デザイン リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HODGES & DRAKE DESIGN LIMITED
【住所又は居所原語表記】27 York Road, Leicester Leicestershire LE1 5TT United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】110001966
【氏名又は名称】特許業務法人笠井中根国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100147717
【氏名又は名称】中根 美枝
(74)【代理人】
【識別番号】100103252
【氏名又は名称】笠井 美孝
(72)【発明者】
【氏名】ロングマン,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】シー-シモンズ,ダンカン
(72)【発明者】
【氏名】ホッジズ,ケビン
【審査官】佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-127207(JP,A)
【文献】特表2013-542815(JP,A)
【文献】特表2007-525385(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第01489042(EP,A1)
【文献】特表2013-533070(JP,A)
【文献】実開昭57-151299(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2014/0272016(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67B 7/16
B65D 23/00
B67B 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持構造体と、
前記支持構造体に支持されて液体が入れられた容器を保持する容器ホルダーと、
添加物が入れられたカプセルを保持するカプセルホルダーと、
前記カプセルを操作して前記添加物を前記容器内に注入することができるマニピュレータ装置と、
前記マニピュレータ装置による前記カプセルの操作に先立って、前記容器のキャップに係合して該キャップを取り外すことができる容器オープナー
を含む、容器内の液体に添加物を注入する装置。
【請求項2】
前記マニピュレータ装置が、前記カプセルに圧縮力を及ぼして該カプセルを破裂させることで前記添加物を注入する圧縮装置である請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記カプセルホルダーが、前記添加物が前記容器に向かっ
て下方に注入されるように前記容器ホルダーの上方に設けられている請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記容器オープナーが、前記容器から前記キャップを取り外す取外し力を及ぼすように構成されている請求項1~3の何れか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記容器オープナーによる前記取外し力の付加と、その後の前記マニピュレータ装置による前記カプセルの操作が、単一の操作で行われるようになっている請求項4に記載の装置。
【請求項6】
ゴミ入れを含んでいる請求項1~5の何れか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記容器内への前記添加物の注入の後に、前記カプセルが前記ゴミ入れに排出されるようになっている請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記キャップが、前記容器から取り外された後に前記ゴミ入れに排出される請求項6又は7に記載の装置。
【請求項9】
前記容器が垂直に対して傾斜した第1の位置
と直立した第2の位置との間の移動のために、前記容器ホルダーが前記支持構造体に対して回転可能に取り付けられている請求項1~8の何れか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記容器
が直立した第1の位置と垂直に対して傾斜した第2の位置との間の移動のために、前記容器ホルダーが前記支持構造体に対して回転可能に取り付けられている請求項1~8の何れか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記容器ホルダーが前記第1の位置から前記第2の位置に移動する間に、前記マニピュレータ装置が前記カプセルを操作して前記添加物を注入するようになっている請求項9又は10に記載の装置。
【請求項12】
前記容器ホルダーが前記第1の位置から前記第2の位置に移動する間に、前記容器オープナーが前記容器から前記キャップを取り外す請求項9~11の何れか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記容器ホルダーが前記第2の位置から前記第1の位置へ移動可能であり、該容器ホルダーが該第1の位置にあるときに、前記液体と注入された前記添加物とが入れられた前記容器が該容器ホルダーから取外し可能とされている請求項9~12の何れか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記容器ホルダーは前記容器
を直立した位置に保持するために前記支持構造体に形成されていると共に、前記容器オープナーを該容器に取り付けられたキャップに係合させるために第1ポジションと第2ポジションとの間を移動可能な操作レバーを含んでいる請求項1~8の何れか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記操作レバーが前記第2ポジションから第3ポジションへ移動可能とされており、該操作レバーが該第2ポジションから該第3ポジションへ移動する間に、前記容器オープナーが前記容器から前記キャップを取り外すようになっている請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記操作レバーが前記第2ポジションから前記第3ポジションへ移動する間に、前記マニピュレータ装置が前記カプセルを操作して前記添加物を注入するようになっている請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記操作レバーが前記第3ポジションから前記第1ポジションへの戻り移動のために付勢されており、該操作レバーが該第1ポジションにあるときに、前記液体と注入された前記添加物が入れられた前記容器が前記容器ホルダーから取外し可能とされている請求項16に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、添加物を容器内の液体に注入するための装置に関する。本開示の実施形態は、特に、例えばボトル入り炭酸飲料などのボトル入り飲料に風味を付けるための装置に関するが、それに限定されるわけではない。
【背景技術】
【0002】
多くの状況において、初期の液体に添加物を加えることが望ましい場合がある。例えば、近年人気が高まっているビールやサイダーなどの風味のある飲料の分野においてである。一般的には、風味付け物質の添加は、飲料が製造されるときに行われる。これにより、消費者の選択は制限されるし、飲料生産者が取得できる収入が制限されるおそれがある。
【0003】
アルコール性または非アルコール性の標準飲料を風味付け物質で風味付けしたり、または、個人の好みに応じて提供時に添加物を添加して風味を変えることによって、消費者の選択を広げることが望ましい。米国特許出願公開第2011/0278184号明細書は、風味付け物質を飲料風味付け容器に注入することを可能にする飲料風味付けアプリケータを開示しており、これにより飲料を提供時にカスタマイズすることができる。しかしながら、飲料風味付けアプリケータが複雑な構造を有し、アプリケータの部品において混合してしまうために、異なる風味付け物質と共に容易に使用することができない。したがって、添加物を容器内の液体に注入するための装置の改良が求められている。
【発明の概要】
【0004】
本開示の第1の態様によれば、添加物を容器内の液体に注入するための装置が提供される。その装置は、支持構造体と、前記支持構造体に支持されて液体が入れられた容器を保持する容器ホルダーと、添加物が入れられたカプセルを保持するカプセルホルダーと、前記カプセルを操作して前記添加物を前記容器内に注入することができるマニピュレータ装置と、を含む。
【0005】
この装置により、添加物を容器内の液体に簡単かつ効果的に容易に添加することができる。添加物は、例えば、風味付け物質、着色剤、または、ビタミン、ミネラル、ハーブ、興奮性飲食物または濃縮飲料などの1種類以上の機能性添加物のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0006】
本開示の第2の態様によれば、ボトル入り飲料を風味付けするための装置が提供される。その装置は、支持構造体と、前記支持構造体に支持されて飲料が入っているボトルを保持するボトル保持部と、風味付け物質が入っているカプセルを保持するカプセル保持部と、前記カプセルを操作して前記ボトルに前記風味付け物質を注入し、風味付けされた飲料を作ることができるマニピュレータ装置と、を含む。
【0007】
この装置によって、あらゆる液体または飲料、例えばビールのようなボトル入り炭酸飲料を、消費者によって選択された添加物で簡単かつ効果的な方法で風味付けしたり、または風味を変えることができる。したがって、消費者は、(例えば、予め風味付けしたボトル入りアルコール飲料という形で)以前に与えられていた以上に、調味物質等を含む、より多様な添加物から選択できるようになり、結果として、その飲料はより魅力的になる可能性がある。
【0008】
飲料製造業者の観点からは、製造工程が単純化される。なぜなら、飲料の場合であれば、もはや飲料を製造中に風味付けして、特別なラベル付け等を必要とするボトルに保存する必要がないからである。ゆえに、飲料提供時に、より幅広い種類の風味付け物質および他の添加物を消費者に提供することができる。さらに、特定の添加物、例えば風味付け物質が不評であることが判明したら、その不評である添加物とそれが入っているカプセル(飲料に比べて安価な構成要素)だけが消費されず、残りの飲料は、提供時に利用可能なより人気のある添加物との組み合わせで消費される。また、複数種類の添加物の消費レベル、すなわち人気は、飲料製造業者にとって非常に有用なフィードバックである。これにより、例えば、飲料製造業者は新しい風味付け物質などの添加物を開発し、人気のない風味付け物質や他の添加物を廃止することが可能になる。
【0009】
この装置、特に支持構造体は、天板上に配置するための寸法にされてもよい。装置は、例えば、330mlの容積を有するボトル入り液体を収められる寸法にされてもよい。
【0010】
典型的な実施形態では、使用者がマニピュレータ装置を手動操作することによって、カプセルを操作して添加物を容器に注入できる。しかしながら、マニピュレータ装置が駆動機構、例えば電動式駆動装置によって操作される他の実施形態も考えられる。
【0011】
マニピュレータ装置は、圧縮力を加えてカプセルを裂き、それによって添加物を容器に注入するように操作可能な圧縮装置であってもよい。
【0012】
別の実施形態では、マニピュレータ装置は、カプセルを貫通して、添加物をカプセルから容器内に出せるように操作可能な切断装置または穿孔装置であってもよい。
【0013】
カプセルホルダーは、容器ホルダーの上方に配置されてもよい。この構成では、添加物は略下方向に向かって容器内に注入することができる。
【0014】
装置は、マニピュレータ装置によるカプセルの操作、例えば圧縮装置によるカプセルの圧縮の前に、容器上のキャップと係合してキャップを取り外すように操作可能である容器オープナーを含んでいてもよい。容器オープナーは、使用者によって手動で操作可能であってもよい。装置に一体化された容器オープナーを設けることは、容器を容器ホルダーに挿入する前にキャップを取り外す必要がなくなるので好適である。
【0015】
容器オープナーは、キャップを容器から取り外すために、キャップに取外し力を加えるように構成されてもよい。容器オープナーは、容器からキャップを梃子で外すように取外し力をキャップに加えるように構成されてもよい。この容器オープナーは、ボトル入り飲料に一般的に使用されているクラウンキャップに使用するのに特に適している。
【0016】
キャップは、雌ねじを有するスクリューキャップであってもよく、容器オープナーは、スクリューキャップを容器から取り外すために、スクリューキャップに取外し力を加えるように構成されてもよい。容器オープナーは、例えば容器ホルダーが第1の位置から第2の位置に向かって移動する間に、スクリューキャップに取外し力、例えば取外しトルクを加えてスクリューキャップを回転させ、それによって容器からスクリューキャップを取り外すように構成されてもよい。容器オープナーは、スクリューキャップの外周面の周りに設けられた構造と係合するようになっている構造、例えば歯状構造を有する取外しアームを備えていてもよい。取外しアーム上の構造とスクリューキャップの外周面の周りに設けられた構造の協働により、容器ホルダーが第1の位置から第2の位置に向かって移動する間に、スクリューキャップに取外しトルクが加えられる。
【0017】
例えば使用者による単一の手動操作等の単一操作によって、容器オープナーによる取外し力の付加、その後のマニピュレータ装置によるカプセルの操作、例えば、圧縮装置による圧縮力の付加が引き起こされるように装置が構成されてもよい。これにより、単一の操作によってキャップが取り外されて添加物が容器に注入される。それによって、添加物を容器内の液体に注入する迅速で簡単な方法が提供される。
【0018】
装置はゴミ入れを含んでいてもよい。装置は、カプセルから容器へと添加物を注入した後に、カプセルをマニピュレータ装置からゴミ入れへと排出するように構成されてもよい。装置は、カプセルから容器へと添加物を注入した後に、圧縮されたカプセルを圧縮装置からゴミ入れへと排出するように構成されてもよい。装置は、容器から取り外した後にキャップをゴミ入れの中に排出するように構成されてもよい。
【0019】
第1の実施形態では、例えば第1の位置と第2の位置との間の移動のために、容器ホルダーを支持構造体に回転可能に取り付けることができる。
【0020】
第1の実施形態の第1の態様では、容器が垂直に対して傾斜した第1の位置と、実質的に直立した第2の位置との間の移動のために、容器ホルダーが支持構造体に対して回転可能に取り付けられてもよい。
【0021】
第1の実施形態の第2の態様では、容器が実質的に直立した第1の位置と、垂直に対して傾斜した第2の位置との間の移動のために、容器ホルダーが支持構造体に対して回転可能に取り付けられてもよい。
【0022】
容器ホルダーが第1の位置から第2の位置へと移動している間に、マニピュレータ装置がカプセルを操作して添加物を注入するように構成されてもよい。圧縮装置は、容器ホルダーが第1の位置から第2の位置へと移動している間に、カプセルに圧縮力を加えてカプセルを破裂させるように構成されてもよい。
【0023】
容器ホルダーが第1の位置から第2の位置へ移動する間に、容器オープナーが容器からキャップを取り外すように構成されてもよい。
【0024】
この第1の実施形態では、前述の単一の操作は、例えば使用者による、第1の位置から第2の位置への容器ホルダーの移動によって提供される。これにより、キャップを容器から取り外して所望の添加物を容器に注入するための簡単で効果的な方法が提供される。
【0025】
容器ホルダーは第2の位置から第1の位置へ移動可能であってもよく、容器ホルダーが第1の位置にあるときに、液体と注入された添加物とが入れられた容器が容器ホルダーから取外し可能であってもよい。
【0026】
第2の実施形態では、容器ホルダーは容器を実質的に直立した位置に保持するために支持構造体に形成されてもよい。装置は、容器オープナーを容器に取り付けられたキャップに係合させるために、例えば使用者が第1ポジションと第2ポジションとの間で移動させることができる操作レバーを含んでもよい。この実施形態では容器は静止したままであり、装置は、例えば使用者による操作レバーの移動時に操作される。
【0027】
操作レバーは、例えば使用者によって第2ポジションから第3ポジションへ移動可能とされており、操作レバーが第2ポジションから第3ポジションへ移動する間に、容器オープナーが容器からキャップを取り外すように構成され得る。
【0028】
操作レバーが第2ポジションから第3ポジションへ移動する間に、マニピュレータ装置がカプセルを操作して添加物を注入するように構成することができる。圧縮装置は、操作レバーの第2ポジションから第3ポジションへの移動中にカプセルに前記圧縮力を加えてカプセルを破裂させるように構成することができる。
【0029】
この第2の実施形態では、前述の単一の操作は、操作レバーの操作によって、より詳細には、例えば使用者による操作レバーの第2ポジションから第3ポジションへの移動によって提供される。この場合も、キャップを容器から取り外し、所望の添加物を容器に注入するための簡単で効果的な方法が提供される。
【0030】
操作レバーが第3ポジションから第1ポジションへの戻り移動のために付勢されてもよい。操作レバーが第1ポジションにあるときに、液体と注入された添加物が入れられた容器が容器ホルダーから取外し可能とされてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1a】第1の実施形態としての添加物注入装置、および容器ホルダーに挿入するための、液体を収容した容器の斜視図である。
【
図1b】第1の実施形態としての添加物注入装置、および容器ホルダーに挿入するための、液体を収容した容器の概略側面図である。
【
図2】容器が容器ホルダーに挿入された、
図1bと同様の図である。
【
図3】
図1a、
図1bおよび
図2に示す第1の位置から
図6に示す第2の位置への容器ホルダーの移動を示す図である。
【
図4】
図1a、
図1bおよび
図2に示す第1の位置から
図6に示す第2の位置への容器ホルダーの移動を示す図である。
【
図5】
図1a、
図1bおよび
図2に示す第1の位置から
図6に示す第2の位置への容器ホルダーの移動を示す図である。
【
図6】
図1a、
図1bおよび
図2に示す第1の位置から
図6に示す第2の位置への容器ホルダーの移動を示す図である。
【
図7】容器を容器ホルダーから取り外すことを可能にするための、
図6に示す第2の位置から
図8に示す第1の位置への容器ホルダーの戻り移動を示す図である。
【
図8】容器を容器ホルダーから取り外すことを可能にするための、
図6に示す第2の位置から
図8に示す第1の位置への容器ホルダーの戻り移動を示す図である。
【
図9a】液体を収容した容器が容器ホルダー内に挿入されている第2の実施形態としての添加物注入装置の概略斜視図である。
【
図9b】容器を挿入する前の
図9aの装置の概略側面図である。
【
図10】容器が容器ホルダーに挿入された、
図9bと同様の図である。
【
図11】
図10に示す第1ポジションから
図12に示す第2ポジションへの操作レバーの移動を示す図である。
【
図12】
図10に示す第1ポジションから
図12に示す第2ポジションへの操作レバーの移動を示す図である。
【
図13】
図12に示す第2ポジションから
図14に示す第3ポジションへの操作レバーの移動を示す図である。
【
図14】
図12に示す第2ポジションから
図14に示す第3ポジションへの操作レバーの移動を示す図である。
【
図15】容器ホルダーから容器を取り外すことを可能にするための、
図14に示す第3ポジションから
図15および
図16に示す第1ポジションへの操作レバーの戻り移動を示す図である。
【
図16】容器ホルダーから容器を取り外すことを可能にするための、
図14に示す第3ポジションから
図15および
図16に示す第1ポジションへの操作レバーの戻り移動を示す図である。
【
図17a】液体を収容した容器が容器ホルダー内に挿入されている第3の実施形態としての添加物注入装置の概略斜視図である。
【
図18】容器が容器ホルダーに挿入された状態の、
図17bと同様の図である。
【
図22】容器を容器ホルダーから取り外すことを可能にするための、
図21に示す第2の位置から
図23に示す第1の位置への容器ホルダーの戻り移動を示す図である。
【
図23】容器を容器ホルダーから取り外すことを可能にするための、
図21に示す第2の位置から
図23に示す第1の位置への容器ホルダーの戻り移動を示す図である。
【
図24a】液体を収容した容器が容器ホルダー内に挿入されており、ゴミ入れが開いた位置にある第4の実施形態としての添加物注入装置の概略斜視図である。
【
図24b】液体を収容した容器が容器ホルダー内に挿入されており、ゴミ入れが閉じた位置にある第4の実施形態としての添加物注入装置の概略斜視図である。
【
図25】容器を挿入する前であってゴミ入れが開いた位置にある状態の
図24aおよび
図24bの装置の概略側面図である。
【
図28】容器ホルダーからの容器の取り外しを可能にするための、
図27に示す第2の位置から
図30に示す第1の位置への容器ホルダーの戻り移動を示す図である。
【
図29】容器ホルダーからの容器の取り外しを可能にするための、
図27に示す第2の位置から
図30に示す第1の位置への容器ホルダーの戻り移動を示す図である。
【
図30】容器ホルダーからの容器の取り外しを可能にするための、
図27に示す第2の位置から
図30に示す第1の位置への容器ホルダーの戻り移動を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本開示の実施形態は、添付の図面を参照して、ほんの一例として説明される。
【0033】
最初に
図1から
図8を参照すると、飲料、例えばビールのようなボトル入り炭酸飲料を収容することができる容器としてのボトル21に添加物を注入するための第1の実施形態としての添加物注入装置20が示されている。装置20は、バーカウンターのようなカウンタートップ上に配置するために寸法決めされた支持構造体22を含む。支持構造体22は、カウンタートップ上に配置可能な水平ベース部材24と一対の垂直支持部材26とを有する。容器ホルダーとしてのボトルホルダー28は、枢動マウント31により垂直支持部材26の上端に回転可能に取り付けられている。典型的な構成では、ボトルホルダー28は330mlの容積を有するボトル21を受け入れるように寸法決めされている。しかしながら、ボトルホルダー28は、異なる容積を有するボトル21または他の適切な容器を受け入れるように寸法決めされ得ることが理解されるであろう。ボトルホルダー28は、ボトル21の基部を支持するための支持手段としての支持部材28aを含む。支持部材28aは、挿入されたボトル21をほぼ上方向に移動させるために、弾性的に付勢されてもよく、例えばクッションまたはばねで付勢されてもよい。
【0034】
装置20は、ボトル21に取り付けられたクラウンキャップ21aと係合するための容器オープナーとしてのボトルオープナー30を含む。ボトルオープナー30は、シャフト34上に回転可能に取り付けられた爪32を含む。爪32は、キャッチ部材36を含んでいる。爪32はシャフト34を中心に回転し、
図1bの矢印Aで示すように、ボトル21をボトルホルダー28に挿入することを可能にする。ボトル21がボトルホルダー28に挿入されると、爪32はシャフト34を中心に回転してキャッチ部材36がクラウンキャップ21aの下縁の下側に係合する
図2に示される位置になる。
【0035】
装置20は、ボトルホルダー28の上方に配置されてボトルホルダー28が回転すると一緒に動くようにボトルホルダー28の上端に取り付けられたカプセルホルダー38を含む。所望の添加物を含有するカプセル40は、ボトル21をボトルホルダー28に挿入する前または後に、
図1bに矢印Bで示すようにカプセルホルダー38に挿入される。カプセル40は、例えば液体や半流動体、粉体のような、ボトル21に含まれる飲料の特性を変えようとするいかなる添加物も含有することができる。カプセル40は、壊れやすいシール(図示せず)または所定の脆弱点(図示せず)および付随する出口チャネル40aを有する。
【0036】
装置20は、カプセル40からボトル21内に添加物を注入するために使用者によって手動で操作可能なマニピュレータ装置41を含む。マニピュレータ装置41は、圧縮装置42としての圧縮ブロック44である。以下により詳細に説明するように、圧縮ブロック44は、ボトルホルダー28の移動中にカプセル40に圧縮力を加えてカプセル40を破裂させ、それによってカプセル40内の添加物をボトル21内に注入する。
【0037】
装置20は、飲料が入れられたボトル21をボトルホルダー28に挿入した後、ボトルホルダー28が第1の位置にある状態で
図2に示されている。装置20を操作するために、
図3に矢印Cで示すように、使用者は穏やかな力を加える。これにより、ボトルホルダー28およびその中に挿入されたボトル21が枢動マウント31を中心に(図で見て)時計方向に回転する。
図2に示される第1の位置から
図6に示される第2の位置に移動する間、ボトルオープナー30によって、具体的にはキャッチ部材36によって、最初にクラウンキャップ21aの下縁に取外し力が加えられ、それによって、
図3,4によく示されているように、ボトル21からクラウンキャップ21aが取り外される。装置
20は、支持構造体22に取り外し可能に取り付けられたゴミ入れ46を含み、キャップ21aは、
図4の矢印Dに示されるように、ボトル21から取り外された後にゴミ入れ46内に排出される。
【0038】
矢印Eで示すように、ボトルホルダー28を
図4に示す中間位置から
図6に示す第2の位置に向かってさらに移動させると、カプセルホルダー38、したがってその中に含まれるカプセル40が圧縮ブロック44に向かって回転する、そして圧縮ブロック44は、カプセル40を押し潰して破裂させるための圧縮力をカプセル40に加える。カプセルホルダー38およびカプセル40は、カプセル40の出口チャネル40aがボトル21の上部開口を向くように配置されている。その結果、カプセル40が圧縮ブロック44によって破裂すると、それぞれ
図5と6に矢印FおよびGで示すように、出口チャネル40aからボトル21内に直接噴射することによって添加物がカプセル40から注入される。この供給機構のおかげで、添加物は添加物注入装置20のいかなる部分も汚さない。香味物質のような異なる添加物を含むカプセル40を装置20で汚れが発生することなく装置20内で順次使用することができるので非常に有利である。これにより、異なる添加物を含むカプセル40を使用する前に装置20を消毒または洗浄する必要がなくなる。
【0039】
添加物がカプセル40からボトル21内に注入された後、使用者はボトルホルダー28に緩やかな力を加え、ボトルホルダー28とそこに挿入されているボトル21を枢動マウント31を中心に(図で見て)反時計方向に回転させる(
図7の矢印Hを参照)。これにより、ボトルホルダー28が第2の位置から第1の位置に戻る。ボトルホルダー28の第2の位置から第1の位置へ向かっての最初の移動の間に、圧縮ブロック44はカプセルホルダー38から外れる。これにより、使用済みの(圧縮された)カプセル40がカプセルホルダー38から解放され、使用済みカプセル40が
図7の矢印Iに示されるようにゴミ入れ46に排出される。最後に、ボトルホルダー28が
図8に示される第1の位置に戻されると、飲料および添加物を含むボトル21は、矢印Jに示されるようにボトルホルダー28から取り出されて、そして消費される状態とされる。
【0040】
図9~
図16を参照すると、第2の実施形態としての添加物注入装置60が示されている。添加物注入装置60は、
図1から
図8に示す添加物注入装置20といくつかの類似点を有しており、対応する構成部分には対応する参照番号を付す。
【0041】
装置60は、バーカウンターなどのカウンタートップ上に配置するために寸法決めされた支持構造体62を含む。図示の実施形態では、支持構造体62は、装置60をカウンタートップの縁部領域に取り付けることを可能にするL字形の取付部材64を含む。容器ホルダーとしてのボトルホルダー68は支持構造体62に形成され、典型的には330mlの容積を有するボトル21を受けるように寸法決めされている。第1の実施形態と同様に、ボトルホルダー68は、異なる容積を有するボトル21または他の適切な容器を受け入れるように寸法決めされ得ることが理解されるであろう。ボトルホルダー68は、挿入されたボトル21を実質的に垂直の直立位置に向けるように配置され、挿入されたボトル21の基部を支持するための支持手段としての支持面68aを含む。
【0042】
装置60は、枢動取付部74において支持構造体62に対して枢動可能に取り付けられた操作レバー70を含む。操作レバー70は、枢動取付部74の一方の側に使用者が操作可能なハンドル76と、枢動取付部74の反対側にレバーアーム72とを含む。ハンドル76とレバーアーム72とは、互いに実質的に90°の角度で配置されている。
【0043】
装置60は、ボトル21に取り付けられたクラウンキャップ21aと係合するための容器オープナーとしてのボトルオープナー80を含む。ボトルオープナー80は、操作レバー70と一体的に形成されており、バネ付勢された爪82を備えている。この爪82は、枢着部84において操作レバー70に対して枢着されている。
【0044】
装置60は、ボトルホルダー68の上方の支持構造体62の上部に取り付けられるカプセルホルダー86を含む。香味物質のような所望の添加物を含むカプセル40は、ボトル21をボトルホルダー68に挿入する(矢印L)前または後のいずれかに、
図9bの矢印Kで示すように、カプセルホルダー86内に挿入される。カプセル40は、
図1から
図8に関して上述したものと同じである。
【0045】
装置60は、圧縮装置42としてのピストン88を含む。ピストン88は、クランクアーム90の第1の端部に旋回可能に取り付けられ、カプセル40に圧縮力を加えてカプセル40を破裂させるためにクランクアーム90によって移動可能である。これにより、カプセル40内部の添加物がボトル21へと注入される。クランクアーム90は細長いトラック92を含み、その中にレバーアーム72の端部が旋回運動と直線運動の両方のためにピン73によって取り付けられている。その結果、以下により詳細に説明するように、使用者によるハンドル76の動きは、クランクアーム90、ひいてはピストン88の動きを引き起こす。
【0046】
装置60は、飲料を含むボトル21をボトルホルダー68に挿入した後に操作レバー70が第1ポジションにある状態で
図10に示されている。装置60を操作するために、使用者はハンドル76に、
図10および
図11に矢印MおよびNで示すように、下方に力を加える。これにより、ハンドル76は、枢動取付部74を中心に図中時計回り方向に回転する。ハンドル76が時計回りに回転している間に、ばねで付勢された爪82は、枢着部84(
図11)を中心にして時計回り方向にそのばねの付勢力に抗して動かされる。その後に、爪82は、クラウンキャップ21aの下縁と係合するために、
図12に示される位置へばねによって付勢される。
図10に示される第1ポジションから
図12に示される第2ポジションへの使用者による操作レバー70の移動に伴うハンドル76の最初の動きの間に、レバーアーム72の端部に取り付けられたピン73は、
図9bおよび
図10に示すようにトラック9
2の第1の端部から
図12に示すようにトラック9
2の第2の端部までクランクアーム90内の細長いトラック92内を自由に摺動する。
【0047】
次に、ハンドル76を使用者によって上方に動かし(
図13の矢印O)、操作レバー70を枢動取付部74を中心に図中反時計回り方向に回転させる。操作レバー70を反時計回りに回転させる間に、ボトルオープナー80によって、具体的には爪82によって、クラウンキャップ21aの下縁に取外し力が加えられ、それによって、
図13および
図14に最もよく示されているように、ボトル21からクラウンキャップ21aが取り外される。装置60は、支持構造体62上に取り外し可能に取り付けられたゴミ入れ46を含み、キャップ21aは、
図14の矢印Wで示すように、ボトル21から取り外した後にゴミ入れ46内に排出される。
【0048】
使用者によるハンドル76の上方への移動により、レバーアーム72の端部に取り付けられたピン73が、
図13に示すように細長いトラック92の第1の端部に達するまで細長いトラック92に沿って摺動する。使用者によるハンドル76の更なる上方への移動(
図14の矢印P)は、操作レバー70を
図14に示される第3ポジションに移動させる。これにより、クランクアーム90、したがってピストン88がカプセル40に向かって移動する。そして、ピストン88は、カプセル40を押し潰して破裂させるためにカプセル40に圧縮力を加える。
【0049】
図1~
図8の実施形態に関して上述したのと同じ方法で、カプセルホルダー86およびカプセル40は、カプセル40の出口チャネル40aがボトル21の上部開口を向くように配置される。その結果、カプセル40がピストン88によって破裂すると、
図14に概略的に示されるように、添加物は、ボトル21内に直接噴射することによってカプセル40から注入される。
【0050】
添加物がカプセル40からボトル21内に注入された後、操作レバー70は、例えばばね(図示せず)によって、
図14に示す第3ポジションから
図16に示す第1ポジションに向かって(
図15の矢印Q)付勢される。操作レバー70が第3ポジションから第1ポジションへ移動する間、クランクアーム90およびピストン88はカプセルホルダー86から
図15に示される位置へ離れて移動する。これにより、使用済みの(圧縮された)カプセル40がカプセルホルダー86から取り除かれて、
図15に矢印Sで示すように、使用済みカプセル40をゴミ入れ46内に排出する。最後に、操作レバー70が
図16に示す第1ポジションに戻ると、飲料および添加物を含むボトル21が、
図16の矢印Rによって示されるように、消費のためにボトルホルダー68から取り外される。
【0051】
ここで
図17~
図23を参照すると、第3の実施形態としての添加物注入装置100が示されている。添加物注入装置100は、
図1~
図8に示す添加物注入装置20といくつかの類似点を有しており、対応する構成部分には対応する参照番号を付す。
【0052】
装置100は、カウンタートップ上に位置するように寸法決めされた水平ベース部材104と2つの上方に延びる支持部材106とを有する支持構造体102を備える。容器ホルダーとしてのボトルホルダー108は支持部材106に枢動取付部110により回転可能に取り付けられており、
図17aおよび
図17bに示される第1の位置(挿入されたボトル21は実質的に直立した垂直位置にある)と
図21に示される第2の位置(ボトル21が垂直に対して傾斜している)との間で移動可能である。ボトルホルダー108は、ボトル入り飲料21の基部を支持するための支持手段としての支持部材108aを含む。ボトルホルダー108は、一体的に形成された上方に突出する使用者が操作可能なハンドル112をさらに含む。ボトルホルダー108を第1の位置に付勢する一対のばね114が設けられている。各ばね114は、一端で一方の支持部材106の上端に取り付けられ、他方の端でボトルホルダー108から後方かつ上方に突出するそれぞれのアーム116に取り付けられている。
【0053】
装置100は、作動ヘッド118を含む。作動ヘッド118は、作動ヘッド118の動きを制御する一対のリンク部材120によって支持部材106に取り付けられている。より詳細には、ボトルホルダー108が
図17aおよび
図17bに示される第1の位置から
図21に示される第2の位置に向かって移動するにつれて、リンク部材120は最初に作動ヘッド118に実質的に直線運動を与え、続いてボトル21上で
図18に示される上方位置から
図19に示される下方位置に向かって下方にスライドさせる。
図19に示される下方位置では、受け台122がボトル21の肩部21bと係合する。
【0054】
作動ヘッド118は、ボトル21に取り付けられたクラウンキャップ21aと係合するための容器オープナーとしてのボトルオープナー123を含む。ボトルオープナー123は、作動ヘッド118が
図19に示されている下方位置に移動したときにクラウンキャップ21aの下縁の下側と係合するようになっている取外し爪124を含む。
【0055】
装置100は、一対の制御リンク128によって作動ヘッド118に取り付けられたカプセルホルダー126を含む。香味物質などの所望の添加物を含むカプセル40は、ボトル21をボトルホルダー108に挿入する(矢印U)前または後のいずれかに、
図17bの矢印Tに示すようにカプセルホルダー126に挿入される。カプセル40は、
図18においてカプセルホルダー126の内側の着座位置に示されており、支持面140によって支持されている。
【0056】
装置100は、カプセル40に圧縮力を加えるための圧縮装置130を含む。圧縮装置130は、圧縮ブロック132と、カム面134aを有する付随するカム134とを含む。圧縮ブロック132およびカム134は、ばね138によって
図17~
図20、
図22および
図23に示す非作動位置に付勢されている。圧縮ブロック132およびカム134は、非作動位置から
図21に示す作動位置に移動可能である。作動位置では、圧縮ブロック132は、カプセル40を支持面140に押し付け、それによってカプセル40を圧縮してそれを破裂させ、それによって添加物をボトル21内に排出する。
【0057】
より詳細には、上記のように、使用者は最初に
図17bの矢印Uで示すようにボトル入り飲料21をボトルホルダー108に挿入し、そしてボトル21の挿入の前または後に、使用者はカプセル40を同図の矢印Tで示すように、カプセルホルダー126内に挿入する。次に、使用者は、使用者がハンドル112を自身から離れる方向に押すようにハンドル112に力を加えることによって装置100を操作する。これにより、ボトルホルダー108は、
図18~
図21に見られるように、枢動取付部110を中心に反時計回り方向に回転する。ボトルホルダー108の最初の回転中、上述のように、作動ヘッド118は、ボトル21上を
図18に示される上方位置から、受け台122がボトル21の肩部21bにしっかりと係合する
図19に示す下方位置まで下方にスライドする。同時に、取外し爪124は、クラウンキャップ21aの下縁の下側に係合する。
【0058】
ボトルホルダー108が枢動取付部110を中心に回転し続けて第1の位置から第2の位置に向かって移動するにつれて、キャップ21aを取り外すために取り外し爪124がボトル21のクラウンキャップ21aに取外し力を加える。一旦取り外されると、キャップ21aは、
図21に示されるように、取り外し可能に取り付けられたゴミ入れ46の中に排出される。
【0059】
第1の位置から第2の位置へのボトルホルダー108の移動中、
図18から
図21に最もよく示されるように、圧縮装置130も作動ヘッド118に対して回転し、回転移動は制御リンク128によって制御される。ボトルホルダー108が
図21に示す第2の位置に近づくと、カム面134aがボトルホルダー108の上端に形成された作動面136と係合する。カプセルホルダー126の動きは制御リンク128によって制限されるため、カム面134aと作動面136との間の接触力は、圧縮ブロック132をばね138の付勢力に抗して支持面140に向かって移動させて、かくしてカプセル40を押し潰すための圧縮力を与えて、それによってカプセル40を破裂させる。
【0060】
図1~
図8の実施形態に関して上述したのと同じ方法で、カプセルホルダー126およびカプセル40は、ボトルホルダー108が第2の位置にあるときにカプセル40の出口チャネル40aがボトル21の上部開口を向くように配置される。その結果、カプセル40が圧縮ブロック132によって破裂されると、
図21に概略的に示されるように、添加物は、ボトル21内に直接噴射されることによってカプセル40から注入される。
図21から、ボトル21が傾けられた位置にあるときに、ボトル21内に添加物が注入されることに注目されるであろう。これは、ボトル21に収容された飲料が炭酸飲料である場合に特に有利であることが分かった。炭酸飲料の発泡が減少し、それによって過度の発泡の結果として炭酸飲料がこぼれて無駄になる可能性が減少するからである。ボトル21が傾けられた位置で添加物が注入されるときは核形成速度が低下するので、発泡が減少すると考えられる。
【0061】
添加物がカプセル40からボトル21内に注入された後、ボトルホルダー108は、ばね114によって
図21に示される第2の位置から
図23に示される第1の位置に向かって付勢される。ボトルホルダー108が第2の位置から第1の位置まで枢動取付部110を中心にして(
図21から
図23において時計回りの方向に)回転移動する間に、カム面134aと作動面136との間の接触が解除され、それによってばね138により圧縮ブロック132が支持面140から離れるように移動する。これにより、使用済みの(圧縮された)カプセル40がカプセルホルダー126から解放され、使用済みカプセル40が
図22に示すようにゴミ入れ46内に排出される。同時に、作動ヘッド118が下方位置から上方位置へ移動し、それにより、受け台122を上方向に移動させて、受け台122とボトル21の肩部21bとの間の接触を解除する。最後に、ボトルホルダー108が
図23に示す第1の位置に戻り、飲料および添加物を含むボトル21は、
図23の矢印Vで示すように、消費のためにボトルホルダー108から取り出される。
【0062】
ここで
図24から
図30を参照すると、第4の実施形態としての添加物注入装置150が示されている。添加物注入装置150は、
図17から
図23に示す添加物注入装置100といくつかの類似点を有しており、対応する構成部分には対応する参照番号を付す。
【0063】
装置150は、カウンタートップ上に配置するために寸法決めされた水平ベース部材154と2つの上方に延びる支持部材156とを有する支持構造体152を含む。容器ホルダーとしてのボトルホルダー158は枢動取付部160により支持部材156上に回転可能に取り付けられて、
図24a、
図24bおよび
図25に示される第1の位置(挿入されたボトル21は実質的に直立した垂直位置にある)と
図27および
図28に示された第2の位置(挿入されたボトル21は垂直に対して傾斜した位置にある)との間で移動可能である。ボトルホルダー158は、ボトル入り飲料21の基部を支持するための支持手段としての支持部材158aを含む。ボトルホルダー158はまた、ボトル21の回転移動を防止するためにボトル21の上方部分を弾性的に把持するように適合された第1および第2の把持部材164a,164bを備える把持アセンブリ162を含む。例えば、把持部材164a,164bの間の間隔がボトル21の上部領域の外径よりわずかに小さくなるように設定したり、把持部材164a,164bは、ボトルホルダー158に挿入されたボトル21の上部領域を収容して把持するように変形することができる弾性材料で構成されていても良い。
【0064】
装置150は、間隔をあけて下方に延びる一対の操作部材168から上方に突出する、使用者が操作可能なハンドル166を含む。操作部材168は、それらの下端部において枢動取付部160によって回転自在に支持部材156に取り付けられている。以下にさらに詳細に説明するように、使用者によるハンドル166の移動、したがって枢動取付部160を中心とする操作部材168の移動は、枢動取付部160を中心とするボトルホルダー158の第1の位置と第2の位置との間の移動を引き起こす。
【0065】
装置150は、ボトル21に螺合する雌ねじを有するスクリューキャップ172と係合するための容器オープナーとしてのボトルオープナー170を含む。ボトルオープナー170は、歯状構造のような構造176を有する取外しアーム174を有する。この構造176は、スクリューキャップ172の外周面の周りに設けられた構造体(
図24aおよび
図24bにおいてのみ見ることができる)と係合するように適合されている。以下に更に詳細に説明するように、取外しアーム174は、固定されて実質的にギアラックとして作用し、ボトルホルダー158が第1の位置から第2の位置に移動するにつれて、歯状構造176とスクリューキャップ172上の構造体との間の協働により、取外し力としての取外しトルクをスクリューキャップ172に加える。これにより、スクリューキャップ172を回転させてボトル21から取り外すことができる。
【0066】
装置150は、ボトル21をボトルホルダー158に挿入する(
図25の矢印B’)前または後に、
図24bおよび
図25の矢印A’で示すように香味物質などの所望の添加物を含有するカプセル40が挿入されるカプセルホルダー180を含む。カプセルホルダー180は、挿入されたカプセル40が支持される支持面182を含む。
【0067】
装置150は、支持部材156の上端間に延びる支柱186上にカプセルホルダー180を回転可能に取り付ける第1の制御リンク184を含む。支柱186は、下方に垂れる枢動マウント188を含む。第1の制御リンク184の第1の端部は、ピボットマウント190に回転可能に取り付けられ、第1の制御リンク184の第2の端部は、枢動マウント188に設けられるピボットマウント192に回転可能に取り付けられる。
【0068】
装置150は、間隔をあけて配置された一対のリンクアーム196を備える第2の制御リンク194を含む。リンクアーム196は、第1の端部でピボットマウント190に、第2の端部でボトルホルダー158に設けられた各ピボットマウント198に回転可能に取り付けられる。以下の説明から明らかになるように、第1および第2の制御リンク184,194は、ボトルホルダー158の第1の位置と第2の位置との間の移動中に、カプセルホルダー180の移動、したがってカプセル40の向きを制御する。
【0069】
装置150は、カプセル40に圧縮力を加えるための圧縮装置200をさらに含む。圧縮装置200は、圧縮面204を有する圧縮ブロック202を含む。圧縮ブロック202は、ボトルホルダー154との移動のために、ボトルホルダー154と一体的に形成されるかまたはその上に取り付けられる。圧縮ブロック202は、例えば
図25に示すような非作動位置と、
図27に示す作動位置との間で移動可能である。
図27に示す作動位置では、圧縮ブロック202の圧縮面204が、カプセル40を支持面182に押し付け、それによってカプセル40に圧縮力を及ぼしてカプセル40を破裂させ、それによって添加物をボトル21内に排出する。
【0070】
飲料調味装置150を操作するために、
図25の矢印B’で示すように、使用者は最初にボトル入り飲料21をボトルホルダー158に挿入し、ボトル21の挿入の前または後に、
図24b及び
図25の矢印A’に示されるように、使用者は、カプセル40をカプセルホルダー180に挿入する。ボトル入り飲料を挿入する前に、使用者はゴミ入れ206を置く。ゴミ入れ206は、上向きに延びる支持部材156の1つに、
図24a及び
図25に示される開いた位置において例えばヒンジ208により回転可能に取り付けられている。ボトル入り飲料21をボトルホルダー158に挿入した後、使用者は次にゴミ入れ206を、例えばヒンジ208を中心に回転させることによってゴミ入れ206を
図24bおよび
図26から
図29に示す閉じた位置に配置する。次に、使用者は、ハンドル166に力を加えることによって装置150を操作し、それにより使用者は、
図26および
図27のそれぞれ矢印C’およびE’で示すように、ハンドル166を自身に向けて引く。操作部材168は、枢動取付部160を中心にしてハンドル166と一体に移動し、ボトルホルダー158は、
図24a,24b,25に示す第1の位置から
図27に示す第2の位置まで枢動取付部160を中心にして、
図26,27に示されるように、時計回りに回転する。
【0071】
図26に示す中間位置へのハンドル166の移動によって引き起こされるボトルホルダー158の最初の回転中、スクリューキャップ172の外周面の周りの構造は、取外しアーム174上の歯状構造176と協働する。そして、
図26に最もよく見られるように、ボトルオープナー170は、上述したようにスクリューキャップ172に取り外しトルクを加えることにより、スクリューキャップ172をボトル21から緩める。一旦取り外されると、スクリューキャップ172は、
図26の矢印D’によって示されるようにゴミ入れ206内に排出される。
【0072】
第1の位置から第2の位置へのボトルホルダー158の移動中、第1および第2制御リンク184,194は、
図25に示す非作動位置から
図27に示す作動位置へ移動するカプセルホルダー180の移動を制御する。カプセルホルダー180が作動位置にあるとき、支持面182は実質的に垂直に配置され、カプセル40は、出口チャネル40aがボトル21の上部開口を向くように向けられることに留意されたい。
【0073】
ボトルホルダー158が第1の位置から第2の位置に向かって移動する間、圧縮装置200もまたボトルホルダー158と一体に回転し、圧縮ブロック202は
図25に示す非作動位置から
図27に示す作動位置に移動する。圧縮ブロック202が作動位置に近づくと、圧縮面204がカプセル40を支持面182に押し付け、それによってカプセル40に圧縮力を及ぼしてそれを破裂させ、それによって添加物をボトル21内に排出する。
【0074】
図27から、ボトル21が傾斜位置にあるときに添加物がボトル21内に注入されることが再び注目されるであろう。
図17~
図23の実施形態に関連して説明したように、これは、炭酸飲料の発泡を減少させ、それにより過度の発泡の結果としての炭酸飲料のこぼれおよび浪費の可能性を減少させるので、ボトル21に収容される飲料が炭酸飲料であるときに特に有利である。
【0075】
添加物がカプセル40からボトル21内に注入された後、ハンドル166は、
図28に矢印F’で示すように、図中の反時計方向に、初期位置、即ち実質的に直立した垂直位置に戻るまで使用者によって回転される。同時に、ボトルホルダー158の第2の位置からの回転が
図29の矢印G’で示されるように開始し、その結果として圧縮ブロック202が、第1および第2の制御リンク184、194によって
図27に示す作動位置から動かされ、それによって、圧縮面204によってカプセル40に加えられた圧縮力が解放される。圧縮面204がカプセル40から離れて移動するにつれて、使用済みの(圧縮された)カプセル40がカプセルホルダー180から解放され、使用済みのカプセル40が
図29の矢印H’で示すようにゴミ入れ206内に排出される。
【0076】
ボトルホルダー158は、ボトル21が実質的に直立した垂直向きにある
図30に示す第1の位置に達するまで反時計回り方向に回転し続ける。同時に、
図30にも示されるように、カプセルホルダー180は非作動位置に戻される。ボトルホルダー158が
図30に示される第1の位置に戻り、カプセルホルダー180が非作動位置に戻ると、飲料および添加物を含むボトル21は、
図30の矢印I’で示すように、消費のためにボトルホルダー158から取り出される。
【0077】
例示的な実施形態を前の段落で説明してきたが、添付の特許請求の範囲から逸脱することなくこれらの実施形態に様々な修正を加えることができることを理解されたい。したがって、特許請求の範囲の広さおよび範囲は、上述の例示的な実施形態に限定されるべきではない。
【0078】
文脈が明らかにそうでないことを要求していない限り、明細書および請求の範囲を通して、「備える又は含む」、「備えている又は含んでいる」などの語は、排他的または網羅的な意味とは対照的に包括的に解釈されるべきである。つまり、「含むが、これに限定されない」という意味である。