(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-04
(45)【発行日】2022-10-13
(54)【発明の名称】知識習得用具及び製造キット
(51)【国際特許分類】
A63H 33/00 20060101AFI20221005BHJP
【FI】
A63H33/00 302C
A63H33/00 302A
(21)【出願番号】P 2022072099
(22)【出願日】2022-04-26
【審査請求日】2022-04-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522169221
【氏名又は名称】島田 幸吉
(74)【代理人】
【識別番号】100187218
【氏名又は名称】堀 宏光
(72)【発明者】
【氏名】島田 幸吉
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-149433(JP,A)
【文献】実開昭63-058277(JP,U)
【文献】登録実用新案第3222822(JP,U)
【文献】特開2016-034417(JP,A)
【文献】積み上げたり、重ねたり。お部屋遊びの強い味方「スタッキングトイ」,EhonNaviStyle,日本,2017年06月02日,https://style.ehonnavi.net/goods/2017/06/02_095.html,[2022年6月6日 検索日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00-37/00
G09B 1/00-1/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1箱体と、第2箱体と、を有し、
前記第2箱体は、前記第1箱体と相似な形状を有し、かつ前記第1箱体に収容可能であり、
前記第1箱体の外側面と前記第2箱体の外側面は、知識の習得に関する知識情報を有
し、
前記第2箱体は、前記第1箱体に収容された状態で摩擦力により前記第1箱体内に維持されるよう構成されている、知識習得用具。
【請求項2】
前記第1箱体は、開放された一面を有する立方体又は直方体形状を有し、
前記第2箱体は、前記第1箱体の開放された一面から前記第1箱体内に収容可能である、請求項1に記載の知識習得用具。
【請求項3】
前記第1箱体
の外側面の、前記開放された一面に隣接する辺は、前記第2箱体を収容した状態において前記第2箱体
の外側面の一部を露出させる切り欠き部を有する、請求項
2に記載の知識習得用具。
【請求項4】
第3箱体をさらに有し、
前記第3箱体は、前記第2箱体と相似な形状を有し、かつ前記第2箱体に収容可能であり、
前記第3箱体の外側面は、知識の習得に関する知識情報を備
え、
前記第3箱体は、前記第2箱体に収容された状態で摩擦力により前記第2箱体内に維持されるよう構成されている、請求項1に記載の知識習得用具。
【請求項5】
前記第1箱体の外側面に備えられた前記知識情報に対応する対応情報と、前記第2箱体の外側面に備えられた前記知識情報に対応する対応情報と、を含む情報群を備えたシート又は本を有する、請求項1に記載の知識習得用具。
【請求項6】
前記第1箱体の内側面は、前記第1箱体の外側面に備えられた前記知識情報に対応する対応情報を含み、
前記第2箱体の内側面は、前記第2箱体の外側面に備えられた前記知識情報に対応する対応情報を含む、請求項1に記載の知識習得用具。
【請求項7】
請求項1に記載の知識習得用具を製造するための製造キットであって、
前記第1箱体を展開した展開図と、前記第2箱体を展開した展開図と、を含むシートを有する、製造キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、知識習得用具及び製造キットに関する。
【背景技術】
【0002】
知識の習得は、教育、資格試験、趣味及び知的好奇心等の観点から、様々なところで行われている。知識の習得を補助する用具として、様々な物が知られている。知識の習得を補助する用具の1つとして、人の手を動かし、かつ楽しみながら、知識を習得するための用具も知られている(以下の特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1及び特許文献2は、箱形のケースに、絵、文字、記号などからなる図柄を描いたカードを抜き差し自在に収容すると共に、上記ケースの前面側に、メインカードを開閉する扉板を取りつけた知育教材を開示している。
【0004】
特許文献3は、表面に質問事項を、裏面に答を表示したカードを箱体内で一旦保持し、児童に思考時間を与えた後、カードを反転して箱体の取出し口に落下させることが可能なカード知育具を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2015-085160号公報
【文献】特開2015-083106号公報
【文献】特開2006-149433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
知識の習得を補助する知識習得用具の態様は、様々なものがあり得る。本願の発明者は、比較的多くの知識を習得可能で、楽しみながら使うことが可能な新規な知識習得用具を開発することを目的として本願発明に至った。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様に係る知識習得用具は、第1箱体と、第2箱体と、を有する。前記第2箱体は、前記第1箱体と相似な形状を有し、かつ前記第1箱体に収容可能である。前記第1箱体の外側面と前記第2箱体の外側面は、知識の習得に関する知識情報を有する。
【0008】
一態様に係る知識習得用具を製造するための製造キットは、前記第1箱体を展開した展開図と、前記第2箱体を展開した展開図と、を含むシートを有する。
【発明の効果】
【0009】
上記態様によれば、比較的多くの知識を習得可能で、楽しみながら使うことが可能な新規な知識習得用具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、複数の箱体を組み合わせた状態における第1実施形態に係る知識習得用具の斜視図である。
【
図2】
図2は、第1箱体から第2箱体を部分的に取り出した状態における第1実施形態に係る知識習得用具の斜視図である。
【
図3】
図3は、第1箱体から第2箱体を完全に取り出した状態における第1実施形態に係る知識習得用具の斜視図である。
【
図4】
図4は、第2箱体から第3箱体を部分的に取り出した状態における第1実施形態に係る知識習得用具の斜視図である。
【
図5】
図5は、複数の箱体に含まれる知識情報に関連する関連情報を有するシートの斜視図である。
【
図6】
図6は、知識習得用具を製造するための製造キットの平面図である。
【
図7】
図7は、第3実施形態に係る知識習得用具を構成する一箱体の斜視図である。
【
図8】
図8は、
図7に示す箱体の展開図の、外側面側に相当する面から見た平面図である。
【
図9】
図9は、
図7に示す箱体の展開図の、内側面側に相当する面から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。以下の図面において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがあることに留意すべきである。
【0012】
[第1実施形態]
図1は、複数の箱体を組み合わせた状態における第1実施形態に係る知識習得用具の斜視図である。
図2は、第1箱体から第2箱体を部分的に取り出した状態における第1実施形態に係る知識習得用具の斜視図である。
図3は、第1箱体から第2箱体を完全に取り出した状態における第1実施形態に係る知識習得用具の斜視図である。
図4は、第2箱体から第3箱体を部分的に取り出した状態における第1実施形態に係る知識習得用具の斜視図である。
図5は、複数の箱体に含まれる知識情報に関連する関連情報を有するシートの斜視図である。
【0013】
第1実施形態における知識習得用具100は、第1箱体10と、第2箱体20と、第3箱体30と、を有する。第1箱体10、第2箱体20及び第3箱体30は、開放された一面11,21,31を有する箱形の形状を有していてよい。好ましくは、第1箱体10、第2箱体20及び第3箱体30は、開放された一面11,21,31を有する立方体又は直方体形状を有する。より好ましくは、第1箱体10、第2箱体20及び第3箱体30は、開放された一面11,21,31を有する立方体形状を有する。この場合、第1箱体10、第2箱体20及び第3箱体30は、使用時にサイコロのように人の手によって転がされ得る。
【0014】
第2箱体20は、第1箱体10と相似な形状を有し、かつ第1箱体10に収容可能であってよい。第2箱体20は、
図1~
図3に示すように、第1箱体10の開放された一面11から、第1箱体10内に収容可能である。
図1では、第2箱体20の一面が、第1箱体10の開放された一面11から露出している。
【0015】
第2箱体20は、第1箱体10に収容された状態で摩擦力により第1箱体10内に維持されるよう構成されていてよい。この場合、第2箱体20のサイズは、第1箱体10のサイズよりも少しだけ小さくてよい。これにより、使用者は、第2箱体20を第1箱体10内に容易に出し入れすることができる。
【0016】
第3箱体30は、第2箱体20と相似な形状を有し、かつ第2箱体20に収容可能であってよい。第3箱体30は、
図3~
図4に示すように、第2箱体20の開放された一面21から、第2箱体20内に収容可能である。
図3では、第3箱体30の一面が、第2箱体20の開放された一面21から露出している。
【0017】
第3箱体30は、第2箱体20に収容された状態で摩擦力により第2箱体20内に維持されるよう構成されていてよい。この場合、第3箱体30のサイズは、第2箱体20のサイズよりも少しだけ小さくてよい。これにより、使用者は、第3箱体20を第2箱体20内に容易に出し入れすることができる。
【0018】
第1箱体10、第2箱体20及び第3箱体30の材料は、特に限定されない。好ましくは、第1箱体10、第2箱体20及び第3箱体30の材料は、紙であってよい。この場合、第1箱体10、第2箱体20及び第3箱体30を容易に製造することができる。
【0019】
第1箱体10の外側面12と第2箱体20の外側面22と第3箱体30の外側面32とは、それぞれ知識の習得に関する知識情報16,26,36を有する。知識情報16,26,36は、第1箱体10の複数の外側面12のうちのいくつかの面、第2箱体20の複数の外側面22のうちのいくつかの面、及び第3箱体30の複数の外側面32のうちのいくつかの面に設けられていることが好ましい。より好ましくは、知識情報16,26,36は、第1箱体10のすべての外側面12、第2箱体20のすべての外側面22、及び/又は第3箱体30のすべての外側面32に設けられている。
【0020】
図1~4に示す態様では、第1箱体10と第2箱体20と第3箱体30は、それぞれ5つの外側面12,22,32を有する。したがって、
図1~4に示す知識習得用具は、合計15個の知識情報16,26,36を有する。
【0021】
知識情報16,26,36は、知識の習得に関する文字、文章、図形、絵柄及び/又は模様、又はそれらの組み合わせであってよい。
図1~
図5に示す態様では、知識情報16,26,36は、各国の国旗の図形である。
【0022】
知識習得用具100は、付属のシート又は本を有していてもよい。第1実施形態に係る知識習得用具100は、
図5に示すようにシート50を有する。シート50は、第1箱体10の外側面12に備えられた知識情報16に対応する対応情報と、第2箱体20の外側面22に備えられた知識情報26に対応する対応情報と、を含む情報群40を備えていてよい。
【0023】
図5に示す態様では、情報群40は、第1箱体10と第2箱体20と第3箱体30の外側面に設けられた国旗の図形(知識情報16,26,36)に対応する国家の名称である。
【0024】
知識習得用具100の一使用例では、使用者は、まず、第1箱体10、第2箱体20及び/又は第3箱体30を転がす。それから、使用者は、第1箱体10、第2箱体20及び/又は第3箱体30の上方に位置した外側面に描かれた国旗に対応する国家の名称を答える。シート50に設けられた情報群40は、使用者が答えた国家の名称が正しいかどうかを判断するために利用できる。
【0025】
ここで、第1箱体10、第2箱体20及び/又は第3箱体30は、それらすべてを組み合わせた状態で使用されてもよく、一部の箱体10,20,30を取り外した状態で使用されてもよい。例えば、全ての箱体10,20,30が組み合わせられた状態で使用された場合、使用者は、第1箱体10の外側面12の知識情報16と、第1箱体10から露出した第2箱体20の外側面22の知識情報26と、を利用する玩具として利用できる。
【0026】
第1箱体10だけが取り外された状態では、使用者は、第2箱体20の外側面22の知識情報26と、第2箱体20から露出した第3箱体30の外側面32の知識情報36と、を利用した玩具として利用できる。また、使用中に、複数の箱体20を順番に取り外していくという作業自体について、知育や楽しみ等の効果が得られる。また、使用者は、複数の箱体20を積み重ねて遊ぶことも可能であり、積み重ねた状態において露出した箱体20の外側面に表れた知識情報から、対応する対応情報を答える等の遊び方をすることができる。
【0027】
上記態様によれば、第1箱体10内に収容可能な第2箱体20の外側面22にも知識情報26が設けられているため、知識の習得に関連する知識情報を、第1箱体10内に集約することができる。このように、比較的多くの知識を習得可能で、楽しみながら使うことが可能な新規な知識習得用具100を提供することができる。
【0028】
図1~5で図示した態様では、知識情報16,26,36は国旗の図形であり、情報群40は、第1箱体10と第2箱体20と第3箱体30の外側面に設けられた国旗の図形(知識情報16,26,36)に対応する国家の名称であった。しかしながら、知識情報16、及びそれに対応する対応情報は、これに限られない。
【0029】
例えば、知識情報16,26,36は、日本語の単語、英語の単語、中国語の単語及び/又は古代文字のような各種文字等であってよい。この場合、当該知識情報16,26,36に対応する対応情報は、それぞれの単語及び/又は各種文字の意味の説明であってよい。
【0030】
別の例では、知識情報16,26,36は、動物や植物や有名人の絵又は写真等であってよい。この場合、当該知識情報16,26,36に対応する対応情報は、それぞれの動物や植物や有名人の名称又は氏名であってよい。
【0031】
さらに別の例では、知識情報16,26,36は、歌や映画の一シーンを想起させ得る図柄ないし絵柄等であってよい。この場合、当該知識情報16,26,36に対応する対応情報は、当該図柄ないし絵柄に相当する歌の題名や歌詞、又は映画の題名等であってよい。
【0032】
上記態様では、知識習得用具100は、3つの箱体、すなわち第1箱体10と第2箱体20と第3箱体30を備えている。これに限らず、知識習得用具100は、2つの箱体、又は3つよりも多い箱体を有していてもよい。知識習得用具100に備えられた箱体10,20,30の数は、好ましくは4つ以上、より好ましくは5つ以上、いっそう好ましくは6つ以上であってもよい。
【0033】
この場合であっても、各々の箱体10,20,30は、互いに相似な形状を有し、かつ互いに異なるサイズを有していてよい。この場合、各々の箱体は、それらのサイズの大きさの順に収容可能に構成される。例えば、知識習得用具100が4つの箱体を有する場合、前述した第3箱体30内に収容可能な第4箱体を用意すればよい。同様に、知識習得用具100が5つの箱体を有する場合、前述した第3箱体30内に収容可能な第4箱体内に収容可能な第5箱体を用意すればよい。さらに、各々の箱体は、別の箱体に収容された状態で摩擦力により維持されるようなサイズを有することが好ましい。
【0034】
知識習得用具100を構成する各々の箱体の外側面は、知識の習得に関する知識情報を有していてよい。この場合、知識情報16,26,36の数は、箱体の数に、それぞれの箱体の外側面の数を乗じた数に相当する。したがって、箱体の数が増えるほど、習得可能な知識の数が増大する。この場合であっても、すべての知識情報16,26,36は、最も大きい箱体内に集約可能である。
【0035】
[第2実施形態]
図6は、知識習得用具を製造するための製造キットの平面図である。製造すべき知識習得用具100は、基本的に第1実施形態で説明したものと同様である。ただし、
図6では、12個の箱体を有する知識習得用具100を製造するための製造キットを示している。
【0036】
製造キット200は、少なくとも第1箱体10を展開した展開
図10aと、第2箱体20を展開した展開
図20aと、を含むシート210を有する。
図6に示す態様では、シート210は、12個の箱体のそれぞれを展開した12個の展開図を有する。各々の箱体の展開図は、5つの面を有する。
【0037】
シート210の材料は、展開
図10a,20aの外形に沿って切り取り可能で、かつ折り曲げて箱体の形状に成形可能であれば、特に限定されない。好ましくは、製造の容易性から、シート210の材料は、紙であってよい。シート210の材料が紙であれば、印刷によって容易に箱体の展開図を描くことができる。さらに、シート210の材料が紙であれば、展開
図10a,20aの外形に沿ってシート210を切りやすく、かつ折り曲げて箱体の形状に成形しやすい。
【0038】
各々の箱体の展開
図10a,20aは、糊付け用の余白部分10b,20bを有していてよい。余白部分10b,20bは、箱体を構成する5つの面のうちのいくつかの面に隣接した位置に設けられていてよい。余白部分10b,20bに糊を付け、かつ箱体の形状に組み立てることによって、組み立てられた箱体の形状が維持可能になる。
【0039】
知識情報16,26,36は、予めシート210に設けられていてもよく、箱体の形状に組み立てられた後に設けられてもよい。知識情報16,26,36が予めシート210に設けられる場合、知識情報16,26,36は、印刷、手書き、又はシールの貼り付け等の手法により、形成されればよい。知識情報16,26,36が箱体の形状に組み立てられた後に設けられる場合、知識情報16,26,36は、手書き、又はシールの貼り付け等の手法により、形成されればよい。
【0040】
使用者自身が箱体を組み立てる場合、知識情報16,26,36は、予めシート210に設けられていてもよく、箱体の形状に組み立てられた後に使用者自身が箱体に設けてもよい。
【0041】
製造キット200がシート210からなる場合、製造キット200は例えば何らかの雑誌や本の付属品として当該雑誌や本に容易に組み込まれ得る。この場合、知識習得用具100を流通及び普及しやすい。また、使用者は、シート210からなる製造キット200から、複数の箱体の原形を切り出し、かつ組み立てるという作業自体を楽しむことができる。使用者自身がシート210からなる製造キット200から知識習得用具100を組み立てる場合、箱体の外側面に表れる知識情報は、使用者自身により付与されてもよい。
【0042】
図6に示す態様では、製造キット200は、12個の箱体を有する知識習得用具100を製造するためのものである。これに限らず、製造キット200は、任意の数の箱体を有する知識習得用具100を製造するためのものであってよい。したがって、製造キット200は、知識習得用具100を構成する箱体の数に応じた数の展開図を有していればよい。
【0043】
[第3実施形態]
図7は、第3実施形態に係る知識習得用具を構成する一箱体の斜視図である。
図8は、
図7に示す箱体の展開図の、外側面側に相当する面から見た平面図である。
図9は、
図7に示す箱体の展開図の、内側面側に相当する面から見た平面図である。
【0044】
第3実施形態において、第1実施形態及び/又は第2実施形態と同じ構成については、同じ符号が付されている。また、第1実施形態及び/又は第2実施形態と同じ構成については、その説明を省略することがあることに留意されたい。
【0045】
第3実施形態に係る知識習得用具は、第1実施形態と同様に、複数の箱体10,20,30を有していてよい。
図7では、複数の箱体のうちの1つの箱体、ここでは第1箱体10のみが描かれている。
【0046】
第3実施形態において、第1箱体10の形状は、第1実施形態と概ね同様である。ただし、第1箱体10は、第2箱体20を収容した状態において第2箱体20の一部を露出させる切り欠き部19を有する。
【0047】
第1箱体10の切り欠き部19は、第1箱体10の開放された一面11に隣接する辺11aに形成されていてよい。好ましくは、第1箱体10の切り欠き部19は、第1箱体10の開放された一面11に隣接する4つの辺11aのうちの2つの辺に形成されていてよい。より好ましくは、第1箱体10の切り欠き部19は、図示したように、第1箱体10の開放された一面11に隣接する4つの辺11aのうちの互いに対応する一対の辺に形成されていてよい。このような切り欠き部19は、知識習得用具100に備えられた複数の箱体のうちのいくつかに形成されていてよい。好ましくは、このような切り欠き部19は、知識習得用具100に備えられたすべての箱体に形成されていてよい。
【0048】
第2箱体20が第1箱体10内に収容された状態において、第2箱体20の一部が、第1箱体10の切り欠き部19のところで露出する。使用者は、この第1箱体10の切り欠き部19から露出する第2箱体20の一部を摘まむことによって、第1箱体10から容易に第2箱体20を取り出すことができる。
【0049】
第3実施形態において、第1箱体10の外側面12は、知識の習得に関する知識情報16を有する。さらに、第3実施形態では、第1箱体10の内側面14は、第1箱体10の外側面12に備えられた知識情報16に対応する対応情報17を含む。
【0050】
図7~9に示す態様では、知識情報16は国旗の図形であり、対応情報17は、第1箱体10の外側面に設けられた国旗の図形(知識情報16)に対応する国家の名称である。これに限らず、知識情報16、及びそれに対応する対応情報17は、第1実施形態で説明したように、様々な情報であってよい。
【0051】
さらに、図示していないが、第1箱体10と同様に、第2箱体20の内側面は、第2箱体20の外側面22に備えられた知識情報26に対応する対応情報を含んでいてよい。このように、知識習得用具100が複数の箱体を有する場合、それぞれの箱体の内側面は、それぞれの箱体の外側面に備えられた知識情報に対応する対応情報を含んでいてよい。
【0052】
例えば、上記実施形態において説明した特徴及び/又は構成は、可能な限り、互いに交換及び/又は置き換え可能であることに留意されたい。
【0053】
前述した説明により、少なくとも以下の発明が本明細書内に明示されていることに留意されたい。
【0054】
[付記1]
第1箱体と、第2箱体と、を有し、
前記第2箱体は、前記第1箱体と相似な形状を有し、かつ前記第1箱体に収容可能であり、
前記第1箱体の外側面と前記第2箱体の外側面は、知識の習得に関する知識情報を有する、知識習得用具。
【0055】
[付記2]
前記第1箱体は、開放された一面を有する立方体又は直方体形状を有し、
前記第2箱体は、前記第1箱体の開放された一面から前記第1箱体内に収容可能である、付記1に記載の知識習得用具。
【0056】
[付記3]
前記第2箱体は、前記第1箱体に収容された状態で摩擦力により前記第1箱体内に維持されるよう構成されている、付記1又は2に記載の知識習得用具。
【0057】
[付記4]
前記第1箱体は、前記第2箱体を収容した状態において前記第2箱体の一部を露出させる切り欠き部を有する、付記1から3のいずれか1項に記載の知識習得用具。
【0058】
[付記5]
第3箱体をさらに有し、
前記第3箱体は、前記第2箱体と相似な形状を有し、かつ前記第2箱体に収容可能であり、
前記第3箱体の外側面は、知識の習得に関する知識情報を備える、付記1から4のいずれか1項に記載の知識習得用具。
【0059】
[付記6]
前記第1箱体の外側面に備えられた前記知識情報に対応する対応情報と、前記第2箱体の外側面に備えられた前記知識情報に対応する対応情報と、を含む情報群を備えたシート又は本を有する、付記1から5のいずれか1項に記載の知識習得用具。
【0060】
[付記7]
前記第1箱体の内側面は、前記第1箱体の外側面に備えられた前記知識情報に対応する対応情報を含み、
前記第2箱体の内側面は、前記第2箱体の外側面に備えられた前記知識情報に対応する対応情報を含む、付記1から6のいずれか1項に記載の知識習得用具。
【0061】
[付記8]
付記1から7のいずれか1項に記載の知識習得用具を製造するための製造キットであって、
前記第1箱体を展開した展開図と、前記第2箱体を展開した展開図と、を含むシートを有する、製造キット。
【0062】
上述したように、実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替の実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0063】
10 第1箱体
16 知識情報
20 第2箱体
26 知識情報
30 第3箱体
36 知識情報
40 情報群
50 シート
200 製造キット
【要約】
【課題】比較的多くの知識を習得可能で、楽しみながら使うことが可能な新規な知識習得用具を提供する。
【解決手段】知識習得用具100は、第1箱体10と、第2箱体20と、を有する。第2箱体20は、第1箱体10と相似な形状を有し、かつ第1箱体10に収容可能である。第1箱体10の外側面12と第2箱体20の外側面22は、知識の習得に関する知識情報16,26を有する。
【選択図】
図3