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特許7153175パイプ修復のための乾燥ライナおよび乾燥ライナを製造するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-05
(45)【発行日】2022-10-14
(54)【発明の名称】パイプ修復のための乾燥ライナおよび乾燥ライナを製造するための方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 63/12 20060101AFI20221006BHJP
【FI】
B29C63/12
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019557522
(86)(22)【出願日】2018-01-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-01-30
(86)【国際出願番号】 US2018012452
(87)【国際公開番号】W WO2018132305
(87)【国際公開日】2018-07-19
【審査請求日】2020-12-21
(31)【優先権主張番号】17382006.9
(32)【優先日】2017-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】507220187
【氏名又は名称】オウェンス コーニング インテレクチュアル キャピタル リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】ベルトラン アントーニ セラロルス
(72)【発明者】
【氏名】デン ベステン キース
【審査官】坂本 薫昭
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-507331(JP,A)
【文献】特表2016-504974(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0053922(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 63/00,63/02,63/12,63/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプを補強するための所定位置硬化乾燥ライナを製造する方法であって、該方法は、 ガラスファイバ補強連続材料であって、オーバーラップする領域を形成するために該ガラスファイバ補強連続材料の後続する層が材料の先行する層にオーバーラップするようにマンドレルのまわりにガラスファイバ補強連続材料を螺旋状に巻き付けることと、前記オーバーラップする領域で前記材料の先行する層に前記材料の後続する層を取り付けることと、
前記乾燥ライナを樹脂で浸漬させる前に前記マンドレルから前記乾燥ライナを取り除くことと、を含み、前記乾燥ライナは、パイプ内に挿入されるためにより小さい断面に押し潰され、パイプ内に挿入された後に膨張されるように構成されている、方法。
【請求項2】
1つまたはそれ以上の熱可塑性繊維を、前記オーバーラップする領域で前記材料に取り付けるか、或いは前記材料で浸漬させ、前記オーバーラップする領域で前記材料の先行する層に前記材料の後続する層を取り付けることは、前記1つまたはそれ以上の熱可塑性繊維を少なくとも部分的に溶融させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つまたはそれ以上の熱可塑性繊維は、ポリプロピレンを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ガラス繊維とポリエステル繊維の混合物を含む覆いを前記ガラスファイバ補強連続材料に取り付け、前記オーバーラップする領域で前記材料の先行する層に前記材料の後続する層を取り付けることは、前記覆いのホリエステル材料を少なくとも部分的に溶融させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記オーバーラップする領域で前記材料の先行する層に前記材料の後続する層を取り付けることは、接着材が少なくとも部分的に前記オーバーラップする領域に少なくとも部分的に位置するように前記材料上に接着材を付けることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記接着材は、ホットメルト接着材、液体溶剤系スプレーグルー、または、それらの組み合わせを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記オーバーラップする領域で前記材料の先行する層に前記材料の後続する層を取り付けることは、前記オーバーラップする領域で前記材料の先行する層に前記材料の後続する層を機械的に交絡させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記オーバーラップする領域で前記材料の先行する層に前記材料の後続する層を機械的に交絡させることは、前記材料の先行する層と前記材料の後続する層を互いに縫い付けることをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
パイプを補強するために使用される所定位置硬化乾燥ライナであって、該乾燥ライナは、第1の層および第2の層を形成し、前記第2の層が前記第1の層の層に少なくとも部分的にオーバーラップしてオーバーラップする領域を形成する連続的な螺旋状に巻き付けられたガラスファイバ補強材料と、
前記オーバーラップする領域で前記第2の層を前記第1の層に取り付ける第2の材料と、を含み、
前記乾燥ライナは、硬化する前に可撓性であり、パイプ内に挿入するためにより小さい断面に押し潰し可能であり、パイプ内に挿入された後に膨張可能であるように構成されている、乾燥ライナ。
【請求項10】
前記第2の材料は、前記第2の層に前記第1の層を取り付けるために溶融される複数の熱可塑性繊維を含む、請求項9に記載の乾燥ライナ。
【請求項11】
前記第2の材料は、少なくとも前記オーバーラップする領域で前記ガラス繊維補強材料に付けられている接着材を含む、請求項9に記載の乾燥ライナ。
【請求項12】
前記第2の材料は、機械的交絡を含む、請求項9に記載の乾燥ライナ。
【請求項13】
前記第2の材料は、ガラス繊維とポリエステル繊維の混合物を含む覆いを含む、請求項9に記載の乾燥ライナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、出典を明示することによってその開示内容全体が本願の一部とされる、2017年1月11日に出願された「パイプ修復のための乾燥ライナおよび乾燥ライナを製造するための方法」という名称の欧州特許出願第17382006.9号の優先権およびすべての利益を主張する。
【0002】
分野
本願は、損傷された、または劣化された配管システムを回復させるためのライナ、および、かかるライナを製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
地下配管システムは、家庭および企業に液体およびガスを輸送するために不可欠である。設備は、代表的には、下水、水、ガス、および、他の適用例のためのこれらの配管システムを使用する。かかる配管システムは、数フィート地下に設置され、したがって、配管システムへの接近が制限される。
【0004】
地下パイプは、周期的な荷重、早期摩耗、腐食、および、周囲基礎工事、または、地球運動に遭遇する。その結果、パイプは、修復を必要とする損傷された、または脆弱化された領域を発展させることがある。地下配管システムによって与えられるサービスを維持するために、どのような亀裂または漏れも迅速に検出され、修復されなければならない。溶接、パッチング(patching)、或いはその他の仕方でのパイプの小さい部分の修復は、通常、不満足且つ困難である。なぜならば、パイプの径は、安全な状態で人間が接近することを許さないからである。同様に、掘り起こして、パイプの一部を交換することは、困難で、高価であり、また、時間がかかる。
【0005】
地下パイプの修復のための解決法は、パイプがなお所定位置にある間にパイプを修復することである。いくつかのパイプ現場修復処置は、可撓性補強ライナを損傷されたパイプ内に挿入することを含む。いくつかのタイプの補強ライナがある。いくつかの補強ライナは、支持および強度のためのガラス繊維を含む。
【0006】
ライナは、いくつかの知られた技術によって1つの入口箇所からもう1つの入口箇所に損傷されたパイプ内にライナを挿入することができる。ライナは、代表的には、損傷されたパイプの径と実質的に同じであるか、或いは、それよりもわずかに小さい外径を有する。ライナは、ライナが損傷されたパイプの内壁に沿ってしっかりと押圧するように加圧される。ライナは、パイプ内に挿入される前に、スチレン化樹脂のような樹脂で浸漬される。膨張されたライナを浸漬する樹脂は、次いで、硬化されて、元のパイプ内に新しい硬質ライナまたは表面を形成する。設置された後に硬化されるライナは、「所定位置硬化パイプ(CIPP)」と呼ばれる。樹脂は、蒸気またはUV硬化のような、いくつかの知られた技術のうちの1つによって硬化されることができる。
【0007】
CIPPガラスライナを製造するための製造方法は、巻き付け工程を含む。在来の巻き付け工程100(図1)では、制限された幅のファブリックロールが、最初に樹脂/増粘剤混合物で浸漬され、熟成のために再び巻かれる。所定の熟成期間後、予め浸漬されたロールは、巻き解かれて、関連したファブリックが、図1に示されているように、熱可塑性箔フィルム層106に覆われたマンドレル104上に螺旋状に巻き付けられる。マンドレル104は、長手方向軸線Yを中心にして回転する。ファブリックが螺旋状に巻き付けられるときに、ファブリックの縁は、下に横たわるファブリックの縁にオーバーラップする。予め浸漬された樹脂/増粘剤混合物の粘りが、下に横たわるファブリック上の所定位置に上に横たわるファブリックを保持する。巻き付け操作は、必要な積層厚さが達成されるまで継続する。予め浸漬されたファブリックは、次いで、外側熱可塑性箔フィルム層によって覆われて、貯蔵および輸送中に日光/UV光に対して保護される。
【0008】
スチレンモノマーを含有するポリエステルまたはビニルエステル樹脂系がCIPPライナ中の樹脂としてしばしば使用される。スチレンモノマーは、環境的に危険な物質なので、含浸されたライナの取り扱い、輸送、および、貯蔵は、種々の法規を遵守して行われなければならない。さらに、含浸されたライナ中の樹脂は、浸漬されたライナの総重量のかなりの部分(例えば、約半分)を占める。かくして、樹脂含浸ライナを取り扱い、輸送することは、面倒であり、高価であり得る。
【発明の概要】
【0009】
本願は、乾燥ライナを製造するための方法を記載する。例示的な実施形態では、方法は、 ガラスファイバ補強連続材料であって、オーバーラップする領域を形成するために該ガラスファイバ補強連続材料の後続する層が材料の先行する層にオーバーラップするようにマンドレルのまわりにガラスファイバ補強連続材料を螺旋状に巻き付けることを含む。方法は、前記オーバーラップする領域で前記材料の先行する層に前記材料の後続する層を取り付けることをさらに含む。
【0010】
本発明はまた、パイプを補強するための乾燥ライナを記載する。例示的な実施形態では、ライナは、第1の層および第2の層を形成し、前記第2の層が前記第1の層の層に少なくとも部分的にオーバーラップしてオーバーラップする領域を形成する螺旋状に巻き付けられたガラスファイバ補強材料を含む。例示的なライナは、前記オーバーラップする領域で前記第2の層を前記第1の層に取り付ける材料をさらに含む。
【0011】
本発明はまた、パイプを補強するための乾燥ライナを形成するのに使用されるガラス繊維補強材料を記載する。例示的な実施形態では、前記ガラス繊維補強材料は、ガラス繊維を含む補強層であって、前記補強層は、頂面、頂面の反対側の底面、第1の縁部分、および、第1の縁部分の反対側の第2の縁部分有する、補強層を含む。前記ガラス繊維補強材料はまた、第1の縁部分および第2の縁部分の少なくとも1つに近接して位置決めされた複数の熱可塑性繊維を含む。
【0012】
本発明の更なる特徴および利点は、添付の図面を参照してなされる以下の詳細な説明から明らかにされるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】巻き付け方法によって形成される在来のCIPPライナの斜視図である。
図2】CIPPライナの接を製造するための例示的な実施形態の概略図である。
図3】CIPPライナの例示的な実施形態の層の断面側面図である。
図4】CIPPライナのもう1つの例示的な実施形態の層の断面側面図である。
図5】CIPPライナのもう1つの例示的な実施形態の層の断面側面図である。
図6】CIPPライナのもう1つの例示的な実施形態の層の断面側面図である。
図7図6のCIPPライナを製造するための方法の例示的な実施形態の概略図である。
図8】CIPPライナのもう1つの例示的な実施形態の層の断面側面図である。
図9】CIPPライナのもう1つの例示的な実施形態の層の断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
一般的な本発明の概念は、多くの異なる形態の実施形態で生じることができるけれども、本開示は、一般的な本発明の概念の例示として考えるべきであるという理解により一般的な本発明の概念の特定の実施形態が示され、詳細に説明されるこことになるであろう。したがって、一般的な本発明の概念は、本願に例示されている特定の実施形態に制限されることを意図していない。
【0015】
他の仕方で定義されない限り、本願で使用されている用語は、一般的な本発明の概念を包含する業界の当業者により共通に理解されるのと同じ意味を有する。本願で使用される用語法は、本発明の一般的な概念を制限することを意図していない。一般的な本発明の概念の説明および添付の特許請求の範囲で使用されているように、単数形「a」、「an」、および、「the」は、文脈が明らかに他のことを指示していない限り、複数形も含むことを意図している。
【0016】
本願は、種々の例示的なパイプを補強するための乾燥修復ライナ、および、この乾燥ライナを製造するための方法を記載している。用語「乾燥ライナ(dry liner)」とは、ライナであって、ライナを形成するために使用されるファブリック、不織布、および、それらの組み合わせが、ライナが設置された後にライナを硬化させるのに使用されることとなる樹脂材料が未だ浸漬されていないライナをいう。本願では、ライナがパイプ内に設置された後にライナを硬化するのに使用される樹脂は、他の目的のために使用される樹脂または接着材と区別するために、「パイプ内硬化(in-pipe cured)」(IPC)樹脂と呼ばれる。
【0017】
したがって、乾燥ライナへのIPC樹脂の浸漬は、後に、且つ、ライナが製造された場所とは異なる場所で生じる。かくして、乾燥ライナは、IPC樹脂が浸漬される前に、取り扱われ、貯蔵され、且つ、輸送されるのがよい。例えば、使用前に、乾燥ライナは、ライナが作業場に輸送される前に、適当なIPC樹脂系で浸漬されることができる適当な樹脂浸潤設備に送られるのがよい。IPC樹脂は、IPC樹脂について使用される任意の適当な樹脂系であるのがよい。適用な樹脂系の例は、スチレンモノマーを含有するポリエステルまたはビニルエステル樹脂系等を含む。
【0018】
例示的な実施形態では、パイプを補強するための乾燥修復ライナを形成する方法は、連続ライナを形成する変更された巻き付け方法を利用する。変更された巻き付け方法は、層を互いに保持するためにIPC樹脂を使用している間、互いにライナ材料のオーバーラップする層を取り付ける方法を含む。以下で詳細に説明するように、互いにライナ材料のオーバーラップする層を取り付けるための方法は。別個の樹脂または接着材を含むのがよい。しかしながら、互いにライナ材料のオーバーラップする層を取り付けるために例示的な実施形態で使用される樹脂または接着材は、以下で説明するように、多くの仕方でIPC樹脂とは区別されることができる。
【0019】
図2は、を製造するための方法の例示的な実施形態の概略図であり、図3は、CIPPライナ200例示的な実施形態の層の部分分解断面側面図である。ライナ200は、種々の仕方で構成されることができる。例えば、乾燥ライナの異なる実施形態は、異なる材料を含むことができ、異なる径および厚さを有することができ、使用される材料および層の数が変わり得る。図2の例示的な実施形態では、ライナ200は、外径ODおよび厚さTを備える環状断面を有するものとして示されている。しかしながら、ライナ200は、硬化する前は、可撓性である。かくして、ライナ200は、貯蔵のために略平らに折り畳むことができ、或いは、パイプ内に挿入するためにより小さい断面に押し潰すことができる。加えて、ライナ200の外径ODは、パイプ内に挿入された後に膨張されることができる。
【0020】
図3を参照すると、例示的な実施形態では、ライナ200は、内側箔層202、および、材料の多数の部分的にオーバーラップする層を形成する螺旋状に巻き付けられた補強材料204を含む。オーバーラップする層の数は、補強材料をいかにきつく巻き付けるかに依存している。図3の例示的な実施形態では、ライナ200は、補強材料204の第1の層206、および、オーバーラップする領域210で補強材料204の第1の層206に部分的にオーバーラップする補強材料204の第2の層208を含む。他の例示的な実施形態では、しかしながら、ライナ200は、3つ以上のオーバーラップする層を含むことができる。ライナ200はまた、外側箔層212、および、補強材料206の第2の層208に補強材料206の第1の層206を取り付けるための材料214を含む。
【0021】
内側箔層202は、一旦ライナ200がIPC樹脂で浸漬された後に、IPC樹脂の漏れを防止し、滑らかな内側表面を提供するように構成されている。内側箔層202はまた、スチレンバリアとして役立つことができる。さらに、いくつかの実施形態では、内側箔層202は、内側箔層202を通過するUV光がIPC樹脂を硬化させることを可能にするように構成されているのがよい。内側箔層202は、種々の仕方で構成されることができる。例えば、内側箔層202のために使用される材料のタイプおよび数は、異なる実施形態で変わり得る。IPC樹脂の漏れを防止し、UV光が通過し、IPC樹脂を硬化させ、および/または、スチレン蒸気バリアを提供することができる任意の材料を使用することができる。内側箔層202のための適当な材料は、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリエステル、或いは、それらの組み合わせ等を含む。
【0022】
外側箔層212は、外側保護層を形成し、ライナ200が浸漬された後にIPC樹脂の漏れを防止するように構成されている。いくつかの実施形態では、外側箔層212はまた、IPC樹脂がUV光硬化可能である場合に、IPC樹脂が早期に硬化するのを防止するために樹脂を日光/UV光から遮蔽することができる。外側箔層212は、種々の仕方で構成されることができる。例えば、外側箔層212のために使用される材料のタイプおよび数は、ライナ200の異なる実施形態に対して変わり得る。IPC樹脂の漏れを防止し、ライナ200の取り扱いを助けることができる任意の材料を使用することができる。外側箔層212のための適当な材料は、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリエステル、或いは、それらの組み合わせ等を含む。
【0023】
例示的な実施形態では、外側箔層202は、スチレンバリアとして作用するポリアミド層、および、外側箔層202を溶接する能力を向上させるポリエチレン層を含む。例示的な実施形態では、内側箔層202および外側箔層212は、同じ材料である。他の実施形態では、しかしながら、内側箔層202および外側箔層212は異なる材料を含んでよい。
【0024】
補強材料204は、内側箔層202の半径方向外方、且つ外側箔層212の半径方向内方に位置決めされている。補強材料204は、ライナ200の長手方向軸線Bの方向で補強支持を提供するように構成されている。補強材料204は、種々の仕方で構成されることができる。例えば、補強材料のために使用される材料のタイプおよび数は、異なる実施形態で変わり得る。CIPPライナに使用されるのに適した、且つ、ライナ200に軸線方向の補強を提供することができる任意の材料を使用することができる。いくつかの実施形態では、補強材料204は、材料に組み込まれている補強繊維を含むのがよい。適当な補強材料204は、織られている、織られていない、編まれている、或いは、縫われているのがよいガラス繊維ファブリック、ガラス繊維マット、或いは繊維を含有する他の材料を含む。補強繊維を含む材料では、材料に使用される繊維は、ガラス、炭素、ポリエステル、ポリオレフィン、ナイロン、アラミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルフォン(PS)、ポリエチレンスルフォン(PES)、ポリアクリロニトリル(PAN)、シリコンカーバイト(SiC)、窒化ホウ素等の任意の1つまたはそれ以上を含む。いくつかの例示的な実施形態では、材料は、多数の異なるタイプの繊維を含むハイブリッドファブリック(または層)であるのがよい。繊維は、連続的な繊維であっても、或いは、例えば、チョップドストランドのような非連続であってもよい。繊維は、方向的に配向されていても、或いは、ランダムに配向されていてもよい。
【0025】
例示的な実施形態では、補強材料204は、複数のガラス繊維を含む。1つの例示的な実施形態では、補強材料204は、特定の方向で補強を提供するために配向されたガラス繊維を含むファブリックである。例えば、1つの例示的な実施形態では、ガラス繊維は、パイプのフープ方向のライナの機械的特性を向上させるためにライナの横方向に配向されている。ガラス繊維は、連続的な繊維であっても、或いは、非連続な繊維であってもよい。1つの実施形態では、ガラス繊維は、配向されたチョップド繊維(例えば、配向されたチョップドストランド)である。
【0026】
補強材料204の第1の層206を第2の層208に取り付けるための材料214は、種々の仕方で構成されることができる。補強材料204の第1の層206を第2の層208に取り付けることができ、CIPPライナに使用されるのに適している任意の材料を使用することができる。さらに、材料214は、任意の適当な仕方で補強材料204上に位置決め、或いは、補強材料204に組み込まれるのがよい。いくつかの例示的な実施形態では、材料214は、オーバーラップする領域210にのみ局所的に付けられるか、或いは位置決めされるのがよく、補強材料の他の部分に存在しないのがよい。他の実施形態では、しかしながら、材料214は、材料の他の部分にも付けられても、或いは位置決めされてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、材料は、補強材料204のすべて、或いは大部分に亘って付けられ、或いは位置決めされるのがよい。
【0027】
図3を参照すると、補強材料204は、頂面220、頂面220の反対側の底面222、第1の縁部分224、および、第1の縁部分224の反対側の第2の縁部分226を含む。図2および図3の例示的な実施形態では、補強材料204の第1の層206を補強材料204の第2の層208に取り付けるための材料214は、複数の熱可塑性繊維230を含む。
【0028】
熱可塑性繊維230は、種々の仕方で構成されることができる。例えば、使用される熱可塑性繊維のタイプ、繊維の数、繊維の位置、繊維の配向、および、繊維の寸法(例えば、径)は、異なる実施形態で変わり得る。溶融されることができ、補強材料204の第1の層206を補強材料204の第2の層208に取り付ける任意の熱可塑性繊維を使用することができる。適当な熱可塑性材料は、ポリプロピレン、エチレンビニルアセテート(EVA)、および、ポリエステルのコポリマーを含むことができる。
【0029】
図2および図3の実施形態では、ライナ200は、補強材料204の頂面220上に第1の縁部分224および第2の縁部分226に近接して複数の熱可塑性繊維230を含む。補強材料204は、中央長手方向軸線D(図2参照)を含む。「第1の縁部分224および第2の縁部分226に近接して」とは、熱可塑性繊維230が、中央長手方向軸線よりも第1の縁部分224および第2の縁部分226により近くに位置決めされていることをいう。いくつかの実施形態では、複数の熱可塑性繊維230のすべてが、第1の縁部分224および第2の縁部分226に近接して位置決めされているのがよい。他の実施形態では、複数の熱可塑性繊維230のいくつかが、第1の縁部分224および第2の縁部分226に近接して位置決めされているのがよく、これに対して、複数の熱可塑性繊維230のいくつかが、中央長手方向軸線Dにより近くに位置決めされているのがよい。
【0030】
いくつかの実施形態では、熱可塑性繊維230は、補強材料204の底面222上、または、頂面220および底面230の両方上に位置決めされているのがよい。さらに、いくつかの実施形態では、熱可塑性繊維230は、第1の縁部分224および第2の縁部分226の一方にだけ近接して位置決めされているのがよい。いくつかの実施形態では、熱可塑性繊維230は、補強材料204中に浸漬されるのがよい。例えば、熱可塑性繊維230は、補強材料204中に織り込まれ、或いはその他の仕方で補強材料204と共に形成されているのがよい。いくつかの実施形態では、熱可塑性材料230は、実質的に全頂面220に亘って、実質的に全底面222に亘って、或いは全頂面220および全底面222の実質的に両方に亘って位置決めされているのがよい。
【0031】
例示的な実施形態では、ライナ200は、補強材料204の頂面220上に第1の縁部分224および第2の縁部分226の各々に近接して連続的な熱可塑性繊維の3つの略平行な列を含む。熱可塑性材料230は、略材料204の長手方向軸線C(図2参照)の方向に延びている。連続的な熱可塑性繊維230の各列は、単一の熱可塑性繊維230、或いは多数の繊維を含むことができる。他の実施形態では、ライナ200は、熱可塑性繊維230の3つの列よりも多いまたは少ない列を含むのがよい。さらに、いくつかの実施形態では、熱可塑性繊維230は、列に配置されていなくてもよいが、いくつかの他の適当なパターンで配置されるか、或いはランダムに配向されているのがよい。なお更に、いくつかの実施形態では、熱可塑性繊維230は、ランダムに配向されることを含めて、任意の適当な配向で配置されている非連続な繊維を含むのがよい。
【0032】
1つの例示的な実施形態では、補強材料204は、幅W(図2参照)を有し、熱可塑性繊維230は、幅Wの約5%~約50%、或いは幅の約10%~約40%、或いは幅の約15%~約30%上に位置決めされ、若しくは、組み込まれている。1つの例示的な実施形態では、熱可塑性繊維230は、幅Wの約30%、またはそれ以下上に位置決めされ、若しくは、組み込まれている。1つの例示的な実施形態では、補強材料204は、約1%~約10%の比でガラス繊維と熱可塑性繊維230
の両方を含む。
【0033】
熱可塑性繊維230は、任意の適当な仕方で補強材料204の頂面220に位置決めされているのがよい。熱可塑性繊維230を補強材料204の頂面220に接着させる適当な方法は、繊維を溶融させる、接着材を使用する、頂面220上にスプレー(噴霧)する、補強材料の巻き付け張力が、層の間の所定位置に繊維を保持するように補強材料の層の間に繊維230を巻き付ける、および、繊維を補強材料204内に縫い付ける等を含むのがよい。1つの例示的な実施形態では、熱可塑性繊維230は、補強材料204の頂面220上に部分的に溶融されて補強材料204に接着する。熱可塑性繊維230は、赤外線、レーザ、および熱風等の任意の適当な仕方で溶融されることができる。もう1つの例示的な実施形態では、熱可塑性繊維230は、補強材料204の長さに沿って補強繊維を通して織り込まれ、或いはその他の仕方でファブリックに組み込まれている。
【0034】
図2に示されているライナ200を形成する例示的な方法180を参照すると、円筒形のマンドレル250が設けられる。マンドレル250は、中央軸線Bを中心として矢印Aによって示された方向に回転するように構成されている。マンドレル250の径は、異なる実施形態で変わり得る。一般的に、マンドレル250の径は、ライナ200の内径を設定するように選択される。
【0035】
内側箔層202が、マンドレル250のまわりに配置されてライナ200の内側層を形成する。内側箔層202は、任意の適当な仕方でマンドレル250のまわりに配置されることができる。例えば、1つの例示的な実施形態では、内側箔層202は、バッグとして形成され、巻き付け工程前にマンドレル250上に引っ張られる。
【0036】
熱可塑性繊維230を含む補強材料204のロール252が、マンドレル250に隣接して位置決めされ、内側箔202上に螺旋状に巻き付けられるように位置決めされる。マンドレル250が回転すると、ロール252からの補強材料204は、螺旋状に巻き付けられる仕方でマンドレル250のまわりに引っ張られて、または送られて、補強材料204の部分的にオーバーラップする層を創出する。オーバーラップする層の数およびオーバーラップする領域の幅は、ライナ200の異なる例示的な実施形態で変わり得る。例えば、材料の層の数は、ライナ200の所望の厚さを達成するように選択されるのがよい。
【0037】
示されている実施形態では、溶融装置254が設けられ、溶融された繊維が、補強材料204のオーバーラップする螺旋状に巻き付けられた層を互いに接着するように、少なくとも部分的に熱可塑性繊維230を溶融するように構成されている。他の実施形態では、しかしながら、2つ以上の溶融装置を使用することができる。
【0038】
示されている実施形態では、溶融装置254は、補強装置204がマンドレル250上に巻き付けられる前に、ロール252とマンドレル250の間の位置で略補強材料204上に位置決めされる。補強装置254は、しかしながら、熱可塑性繊維を溶融させるために任意の適当な位置に位置決めされることができる。例えば、いくつかの実施形態では、溶融装置は、補強材料の下に位置決めされるのがよく、或いは、溶融装置は、マンドレルの上および下の両方に位置決めされるのがよい。いくつかの実施形態では、溶融装置は、補強材料がマンドレル250上に巻き付けられた後に熱可塑性繊維を溶融させる位置に位置決めされるのがよい。例えば、溶融装置は、マンドレル250上に既に巻き付けられた補強材料204中の熱可塑性繊維230を溶融させる位置でマンドレル250上に位置決めされるのがよい。1つの例示的な実施形態では、マンドレル250は、加熱装置254として作用する。例えば、マンドレル250は、熱可塑性繊維230を部分的に溶融させつために適当な温度に加熱されるように構成されているのがよい。
【0039】
熱可塑性繊維230は、部分的に溶融された後に、補強材料204の第1の層206を補強材料204の第2の層208に取り付けて、乾燥ライナ200を形成する。溶融するために、熱可塑性繊維230は、図2に矢印Cによって示される、補強材料204の方向に補強を提供する。熱可塑性繊維230によって提供される補強は、補強材料がロール252から引っ張られるときに、補強材料204の引き伸ばしを制限する。しかしながら、一旦溶融された後は、熱可塑性繊維230は、長手方向Cでそれらの引張強さ特性を失う。その結果、ライナ200は、熱可塑性繊維230によって制限されることなく、パイプに配置されるときに半径方向に膨張することができる。
【0040】
溶融装置254は、熱可塑性繊維230を少なくとも部分的に溶融させることができる任意の適当な装置であるのがよい。適当な溶融装置は、赤外線、レーザ、および、熱風を使用する装置等を含む。
【0041】
補強材料204がマンドレル250に巻き付けられ、補強材料204のオーバーラップする層が互いに取り付けられた後に、外側箔層212が、外側箔層212が補強材料204および内側箔層202を周方向に取り囲むように補強材料上に付けられるのがよい。1つの例示的な実施形態では、外側箔212は、巻き付けの後に直接付けられる。補強材料204および内側箔層212は、外側箔の頂層と外側箔の底層の間にサンドイッチされる。頂層の横方向縁は、底層の対応する横方向縁と接触させられて、互いに封止されて、補強材料204および内側箔層202のまわりで閉鎖された形状またはチューブを形成する。外側箔212が付けられた後、乾燥ライナ200は、例えば、ライナをロールとなるように巻く、或いはライナを折り畳み積層となるように折り畳むことによって、貯蔵または輸送のために包装されるのがよい。ライナは未だIPC樹脂で浸漬されていないので、ナイナは、樹脂浸漬ライナよりも軽く、取り扱いが容易である。
【0042】
IPC樹脂を付けるために、開口部が外側箔層に形成され、樹脂は、乾燥ライナ内に注入される。次いで、開口部は、再封止されて、樹脂は、真空、ローラ、或いはその他の適切な方法によってライナに亘って分布される。
【0043】
図4は、ライナ400のもう1つの例示的な実施形態を示している。ライナ400は、ライナ400が、内側箔層402、および、材料の多数の部分的にオーバーラップする層を形成する螺旋状に巻き付けられた補強材料404を含む点で、図3のライナ200の例示的な実施形態と実質的に同様である。オーバーラップする層の数は、どのくらいきつく補強材料404が巻き付けられるかに依存する。図4の例示的な実施形態では、ライナ400は、補強材料404の第1の層406、および、オーバーラップする領域410で補強材料の第1の層406に部分的にオーバーラップする補強材料404の第2の層408を含む。他の実施形態では、しかしながら、ライナ400は、3つ以上のオーバーラップする層を有するのがよい。ライナ400はまた、外側箔層412、および、補強材料404の第1の層406を補強材料404の第2の層408に取り付けるための材料414を含む。
【0044】
補強材料404は、頂面420、頂面420と反対側の底面422、第1の縁部分424、および、第1の縁部分424と反対側の第2の縁部分426を含む。補強材料404の第1の層406を補強材料404の第2の層408に取り付けるための材料414は、複数の熱可塑性繊維430を含む。図4の例示的な実施形態では、ライナ400は、第1の縁部分424および第2の縁部分426に隣接して補強材料404の頂面420および底面422の両方上に熱可塑性繊維を含む。
【0045】
ライナ400は、ライナ200と同じ仕方で形成されることができる。特に、補強材料404は、マンドレルのまわりに螺旋状に巻き付けられ、熱可塑性繊維430が、溶融されて、補強材料404の第1の層406を補強材料404の第2の層408に取り付ける。
【0046】
図5は、ライナ500のもう1つの例示的な実施形態を示している。ライナ500は、ライナ500が、内側箔層502、および、材料の多数の部分的にオーバーラップする層を形成する螺旋状に巻き付けられた補強材料504を含む点で、図3のライナ200の例示的な実施形態と実質的に同様である。オーバーラップする層の数は、どのくらいきつく補強材料504が巻き付けられるかに依存する。図5の例示的な実施形態では、ライナ500は、補強材料504の第1の層506、および、オーバーラップする領域510で補強材料の第1の層506に部分的にオーバーラップする補強材料504の第2の層508を含む。他の実施形態では、しかしながら、ライナ504は、3つ以上のオーバーラップする層を有することができる。ライナ500はまた、外側箔層512、および、補強材料504の第1の層506を補強材料504の第2の層508に取り付けるための材料514を含む。
【0047】
補強材料504は、頂面520、頂面520と反対側の底面522、第1の縁部分524、および、第1の縁部分524と反対側の第2の縁部分526を含む。補強材料504の第1の層506を補強材料504の第2の層508に取り付けるための材料514は、複数の熱可塑性繊維530を含む。図5の例示的な実施形態では、ライナ500は、補強材料404の実質的に全頂面420に亘って熱可塑性繊維を含む。
【0048】
ライナ500は、ライナ200と同じ仕方で形成されることができる。特に、補強材料504マンドレルのまわりに螺旋状に巻き付けられ、熱可塑性繊維530が、溶融されて、補強材料504の第1の層506を補強材料506の第2の層508に取り付ける。
【0049】
図6は、ライナ60のもう1つの例示的な実施形態を示している。ライナ600は、ライナ600が、内側箔層602、および、材料の多数の部分的にオーバーラップする層を形成する螺旋状に巻き付けられた補強材料604を含む点で、図3のライナ200の例示的な実施形態と実質的に同様である。オーバーラップする層の数は、どのくらいきつく補強材料604が巻き付けられるかに依存する。図6の例示的な実施形態では、ライナ600は、補強材料604の第1の層606、および、オーバーラップする領域610で補強材料の第1の層606に部分的にオーバーラップする補強材料604の第2の層608を含む。他の実施形態では、しかしながら、ライナ600は、3つ以上のオーバーラップする層を有することができる。ライナ600はまた、外側箔層612、および、補強材料604の第1の層606を補強材料604の第2の層608に取り付けるための材料614を含む。
【0050】
補強材料604は、頂面620、頂面620と反対側の底面622、第1の縁部分624、および、第1の縁部分624と反対側の第2の縁部分626を含む。補強材料604の第1の層606を補強材料604の第2の層608に取り付けるための材料614は、例えば、第1の層606と第2の層608の間で、オーバーラップする領域610に位置決めされた糊、樹脂、エポキシ、テープ(例えば、両面テープ)、或いはその他の接着材のような接着材630を含む。接着材630は、第1の層606、第2の層608、または、第1の層606および第2の層608の両方に付けられているのがよい。接着材630は、種々の仕方で構成され、また、種々の仕方で付けられることができる。図6および図7では、接着材630は、単一の連続層として示されている。他の実施形態では、しかしながら、多数の層、或いは、多数の連続若しくは非連続部分として付けられることができる。例えば、1つの例示的な実施形態では、接着材630は、一連の平行ストリップまたは列として付けられることができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、熱および/または圧力が、接着材630によって創生される接着を向上させるために接着材630が付けられている補強材料604に印加されるのがよい。他の実施形態では、しかしながら、接着材630は、熱および/または圧力が印加される必要がないように選択されることができる。
【0052】
1つの例示的な実施形態では、接着材630は、粉末として塗布されるのがよい。適当な粉末は、ビスフェノールA基材ポリエステル粉末およびコポリマー粉末等を含むことができる。
【0053】
粉末接着材630は、任意の適当な仕方で、例えば、スプレーガン等によって、塗布されるのがよい。いくつかの例示的な実施形態では、一旦粉末接着材630が塗布された後に、熱および圧力が、粉末接着材630を硬化させるために、接着材630が塗布された補強材料604に印加されるのがよい。熱および圧力は、任意の適当な仕方で印加されることができる。例えば、熱は、赤外線、レーザ、および、熱風を使用する加熱装置によって印加されることができ、圧力は、補強材料の巻き付け張力を通して印加されることができる。1つの例示的な実施形態では、印加される熱の温度は、粉末接着材630の融点とりも高く、熱可塑性繊維230の融点よりも低い。
【0054】
いくつかの例示的な実施形態では、接着材630は、ホットメルト接着材であるのがよい。適当なホットメルト接着剤630は、ポリエステルおよびコポリエステルホットメルト接着材等を含む。1つの例示的な実施形態では、ホットメルト接着材は、エチレンビニルアセテート(EVA)ホットメルト接着材である。ホットメルト接着材630は、任意の適当な仕方で、例えば、グルーガン等によって、塗布されることができる。いくつかの例示的な実施形態では、一旦ホットメルト接着剤が塗布された後に、圧力が、補強材料604のオーバーラップする層の間に強力ボンドを形成するために、接着材630が塗布された補強材料604に印加されるのがよい。圧力は、任意の適当な仕方で補強材料604に印加されることができる。例えば、1つの例示的な実施形態では、圧力は、補強材料604の巻き付け張力によって印加される。
【0055】
いくつかの例示的な実施形態では、接着材630は、液体/溶剤系スプレーグルーであるのがよい。適当な液体/溶剤系スプレーグルーは、低い沸点を有する有機溶剤を含有するゴム系スプレーグルー等を含む。1つの例示的な実施形態では、液体/溶剤系スプレーグルーは、Huntington Beach, CaliforniaのAirtech International Inc.からのAirTAC2/Econotac 2である。
【0056】
液体/溶剤系スプレーグルー630は、任意の適当な仕方で、例えば、スポレーガン、スプレー缶、および、ロールアプリケータ等によって、塗布されることができる。いくつかの例示的な実施形態では、一旦液体/溶剤系スプレーグルー630が塗布された後、低い圧力が、補強材料604のオーバーラップする層の間に強力ボンドを形成するために、接着材630が塗布された補強材料604に印加されるのがよい。圧力は、任意の適当な仕方で補強材料604に印加されることができる。例えば、1つの例示的な実施形態では、圧力は、補強材料604の巻き付け張力によって印加される。
【0057】
ライナ600を含浸し、パイプに設置された後にライナを硬化させるために使用されるIPC樹脂系とは異なり、補強材料604のオーバーラップする層を互いに取り付けるために」使用される接着材630は、IPC樹脂よりもはるかに少ない量で塗布される。加えて、接着材630は、ライナ600の或る領域上、例えば、オーバーラップする領域610内、或いは、略オーバーラップする領域610内でのみ塗布されることができる。例えば、在来では、IPC樹脂は、ライナが浸漬された後に、ライナ600の重量の約50%を占める。反対に、接着材630は、ライナがIPC樹脂で浸漬された後にその量のわずかの部分だけ、例えば、ライナの重量の2%以下を占めるにすぎない。
【0058】
図7は、図6に示されているライナ600を形成する方法700の例示的な実施形態を示している。方法700は、補強材料604のオーバーラップする層を互いに取り付ける材料614が、図2の熱可塑性繊維230ではなく接着材630の層を含む点を除いて、図2の方法180と同様である。特に、方法700は、中央軸線Bを中心として矢印Aの方向に回転するように構成されているマンドレル750を含む。内側箔層602は、マンドレル750のまわりに巻き付けられてライナ600の内側層を形成する。
【0059】
補強材料604のロール752が、マンドレル750に隣接して設けられており、内側箔602上に螺旋状に巻き付けられるように位置決めされている。マンドレル750が回転すると、ロール752からの補強材料が螺、螺旋状に巻き付けられる仕方でマンドレル750のまわりで引っ張られ、或いは、送られて、補強材料604のオーバーラップする層を創生する。オーバーラップする層の数およびオーバーランプする領域の幅は、ライナ600の異なる実施形態で変わり得る。
【0060】
示されている実施形態では、1つまたはそれ以上の接着材アプリケータが、設けられており、少なくとも部分的にオーバーラップする領域610(図6参照)で接着材630の層を付ける。示されている実施形態では、単一の接着材アプリケータ754が示されている。他の実施形態では、しかしながら、2つ以上の接着材アプリケータを使用することができる。示されている実施形態では、接着材アプリケータ754は、補強材料604がマンドレル750上に巻き付けられる前に、ロール752とマンドレル750の間の位置で補強材料604の略第2の部分626上に位置決めされる。接着材アプリケータ754は、しかしながら、接着材630を補強材料に付けるために任意の適当な位置に位置決めされることができる。例えば、いくつかの実施形態では、1つまたはそれ以上の接着材アプリケータが、補強材料604の下に位置決めされるか、或いは、補強材料604の上と下の両方に位置決めされるのがよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、接着材630が付けられ、補強材料604のオーバーラップする層が、接着材630がオーバーラップする領域610に位置決めされるようにマンドレル750上に巻き付けられた後に、熱および/または圧力が、オーバーラップする領域610に、または、全ライナ600上に印加されるのがよい。熱および/または圧力は、接着剤が、補強材料604のオーバーラップする層の間に強力ボンドを形成するのを助ける。
【0062】
補強材料604がマンドレル750上に巻き付けられ、補強材料604のオーバーラップする層が互いに取り付けられた後に、外側箔層612が、補強材料604上に付けられるのがよい。外側箔層612が付けられた後に、乾燥ライナ600は、例えば、ライナをロールとなるように巻き、或いは、折り畳まれた積層になるようにライナを折り畳むことにより、貯蔵または輸送のために包装されるのがよい。
【0063】
図8は、ライナ800のもう1つの例示的な実施形態を示している。ライナ800は、ライナ800が、内側箔層802、および、材料の多数の部分的にオーバーラップする層を形成する螺旋状に巻き付けられた補強材料804を含む点で、図3のライナ200の例示的な実施形態と実質的に同様である。オーバーラップする層の数は、どのくらいきつく補強材料804が巻き付けられるかに依存する。図8の例示的な実施形態では、ライナ800は、補強材料804の第1の層806、および、オーバーラップする領域810で補強材料804の第1の層806に部分的にオーバーラップする補強材料804の第2の層808を含む。他の実施形態では、しかしながら、ライナ800は、3つ以上のオーバーラップする層を有することができる。ライナ600はまた、外側箔層812、および、補強材料804の第1の層806を補強材料804の第2の層808に取り付けるための材料814を含む。
【0064】
補強材料804は、頂面820、頂面820と反対側の底面822、第1の縁部分824、および、第1の縁部分824と反対側の第2の縁部分826を含む。補強材料804の第1の層806を補強材料804の第2の層808に取り付けるための材料814は、例えば、第1の層806と第2の層808の間での、縫い付け、針刺し、ステープリング、或いはいくつかの他の形態の機械的交絡830を含む。
【0065】
縫い付け、針刺し、ステープリング、或いは他の形態の機械的交絡は、種々の仕方で構成されることができる。補強材料804のオーバーラップする層を互いに取り付けることができる任意の縫い付け、針刺し、ステープリング、或いは他の形態の機械的交絡を使用することができる。例示的な実施形態では、補強材料804のオーバーラップする層は、オーバーラップする領域810で互いに縫い付けられる。縫い付け830は、オーバーラップする領域810で第1の層806および第2の層808を通して縫い付けられ、或いは、織られて、層を互いに取り付ける。縫い付け830は、ライナ800の引き伸ばしおよび撓み可能性を向上させるために可撓性であるのがよい。縫い付け830は、弾性またはゴムタイプの材料から作られるのがよい。縫い付けのための適当な材料は、ポリエステルまたはポリアミド等を含む。1つの例示的な実施形態では、縫い付け830は、弾性糸等を含む。1つの例示的な実施形態では、縫い付け830は、未延伸ポリエステル糸、或いは延伸されることができるその他の材料である。
【0066】
図9は、ライナ900のもう1つの例示的な実施形態を示している。ライナ900は、ライナ900が、内側箔層902、および、材料の多数の部分的にオーバーラップする層を形成する螺旋状に巻き付けられた補強材料904を含む点で、図3のライナ200の例示的な実施形態と実質的に同様である。オーバーラップする層の数は、どのくらいきつく補強材料904が巻き付けられるかに依存する。図9の例示的な実施形態では、ライナ900は、補強材料904の第1の層906、および、オーバーラップする領域910で補強材料910の第1の層906に部分的にオーバーラップする補強材料804の第2の層908を含む。他の実施形態では、しかしながら、ライナ900は、3つ以上のオーバーラップする層を有することができる。ライナ900はまた、外側箔層912、および、補強材料904の第1の層906を補強材料904の第2の層908に取り付けるための材料914を含む。
【0067】
補強材料904は、頂面920、頂面920と反対側の底面922、第1の縁部分924、および、第1の縁部分924と反対側の第2の縁部分926を含む。補強材料904の第1の層906を補強材料904の第2の層908に取り付けるための材料914は、補強材料に取り付けられている覆い(veil)930を含む。
【0068】
覆い930は、補強材料904の第1の層906を補強材料904の第2の層908に接着させるために溶融されることができるように構成されている。覆い930は、種々の仕方で構成されることができる。例えば、覆いのために使用される材料、覆いの寸法形状、補強材料に対する覆いの位置は、異なる実施形態で変化し得る。覆い930が補強材料904の第1の層906を補強材料904の第2の層908に接着させるように覆い930が溶融されることを可能にする任意の構成を使用することができる。
【0069】
例示的な実施形態では、覆い930は、ガラス繊維および熱可塑性繊維の両方を含む。任意の適当な熱可塑性繊維を使用することができる。1つの実施形態では、覆い930は、ガラス繊維およびポリエステル繊維を含む。もう1つの実施形態では、全覆いが、ポリエステルで作られている。図9の示されている実施形態では、覆い930は、補強材料904の頂面920に取り付けられており、実質的に全頂面に亘って延びている。他の実施形態では、しかしながら、覆い930は、底面922か、或いは、頂面920および底面922の両方に取り付けられているのがよく、実質的に全面に亘るよりも小さく延びているのがよい。
【0070】
覆い930は、任意の適当な手段によって頂面920または底面922に取り付けられるのがよい。例えば、1つの例示的な施形態では、覆い930は、縫い付け、針刺し、ステープリング、或いはいくつかの他の形態の機械的交絡932によって補強材料904に取り付けられている。
【0071】
他の変形例
パイプを補強するためのライナを製造するための方法および装置の例示的な実施形態の他の変形例が、以下に記載される。
【0072】
[A] パイプを補強するための乾燥ライナを製造する方法であって、該方法は、
ガラスファイバ補強連続材料であって、オーバーラップする領域を形成するために該ガラスファイバ補強連続材料の後続する層が材料の先行する層にオーバーラップするようにマンドレルのまわりにガラスファイバ補強連続材料を螺旋状に巻き付けることと、前記オーバーラップする領域で前記材料の先行する層に前記材料の後続する層を取り付けること、とを含む、方法。
【0073】
[B] 1つまたはそれ以上の熱可塑性繊維を、前記オーバーラップする領域で前記材料に取り付けるか、或いは前記材料で浸漬させ、前記オーバーラップする領域で前記材料の先行する層に前記材料の後続する層を取り付けることは、前記1つまたはそれ以上の熱可塑性繊維を少なくとも部分的に溶融させることをさらに含む、[A]に記載の方法。
【0074】
[C] 前記1つまたはそれ以上の熱可塑性繊維は、ポリプロピレンを含む、[B]に記載の方法。
【0075】
[D] 前記1つまたはそれ以上の熱可塑性繊維を溶融させた後に圧力を前記オーバーラップする領域に印加することをさらに含む、[B-C]のいずれか1つに記載の方法。
【0076】
[E] 前記材料は、前記オーバーラップする領域に複数の連続熱可塑性繊維を含む、[B-D]のいずれか1つに記載の方法。
【0077】
[F] 前記複数の連続熱可塑性繊維は、2つまたはそれ以上の平行繊維列で配置される、[E]に記載の方法。
【0078】
[G] ガラス繊維とポリエステル繊維の混合物を含む覆いを前記ガラスファイバ補強連続材料に取り付け、前記オーバーラップする領域で前記材料の先行する層に前記材料の後続する層を取り付けることは、前記覆いのポリエステル材料を少なくとも部分的に溶融させることをさらに含む、[A]に記載の方法。
【0079】
[H] 前記オーバーラップする領域で前記材料の先行する層に前記材料の後続する層を取り付けることは、接着材が少なくとも部分的に前記オーバーラップする領域に少なくとも部分的に位置するように前記材料上に接着材を付けることを含む、[A]に記載の方法。
【0080】
[I] 熱および圧力を、前記オーバーラップする領域で前記ライナに印加することをさらにふくむ、[H]に記載の方法。
【0081】
[J] 前記接着材は、ホットメルト接着材、液体/溶剤系スプレーグルー、または、それらの組み合わせを含む、[H-I]のいずれか1つに記載の方法。
【0082】
[K] 前記オーバーラップする領域で前記材料の先行する層に前記材料の後続する層を取り付けることは、前記オーバーラップする領域で前記材料の先行する層に前記材料の後続する層を機械的に交絡させることをさらに含む、[A]に記載の方法。
【0083】
[L] 前記オーバーラップする領域で前記材料の先行する層に前記材料の後続する層を機械的に交絡させることは、前記材料の先行する層と前記材料の後続する層を互いに縫い付けることをさらに含む、[K]に記載の方法。
【0084】
[M] 前記乾燥ライナを樹脂で浸漬させる前に前記マンドレルから前記乾燥ライナを取り除くことをさらに含む、[A-L]のいずれか1つに記載の方法。
【0085】
[N] パイプを補強するために使用される乾燥ライナであって、該乾燥ライナは、第1の層および第2の層を形成し、前記第2の層が前記第1の層の層に少なくとも部分的にオーバーラップしてオーバーラップする領域を形成する螺旋状に巻き付けられたガラスファイバ補強材料と、
前記オーバーラップする領域で前記第2の層を前記第1の層に取り付ける第2の材料と、を含む、乾燥ライナ。
【0086】
[O] 前記第2の材料は、前記第2の層に前記第1の層を取り付けるために溶融される複数の熱可塑性繊維を含む、[N]に記載の乾燥ライナ。
【0087】
[P] 前記熱可塑性繊維は、溶融する前に前記ガラス繊維補強材料に取り付けられている、[O]に記載の乾燥ライナ。
【0088】
[R] 前記第2の材料は、少なくとも前記オーバーラップする領域で前記ガラス繊維補強材料に付けられている接着材を含む、[N]に記載の乾燥ライナ。
【0089】
[S] 前記接着材は、前記第1の層、前記第2の層、または、前記第1の層および前記第2の層の両方に付けられている、[R]に記載の乾燥ライナ。
【0090】
[T] 前記接着材は、ホットメルト接着材、液体/溶剤系スプレーグルー、または、それらの組み合わせを含む、[R-S]のいずれか1つに記載の乾燥ライナ。
【0091】
[U] 前記第2の材料は、機械的交絡を含む、[N]に記載の乾燥ライナ。
【0092】
前記機械的交絡は、縫い付けまたは針刺しを含む、[U]に記載の乾燥ライナ。
【0093】
[W] 前記第2の材料は、ガラス繊維とポリエステル繊維の混合物を含む覆いを含む、[N]に記載の乾燥ライナ。
【0094】
[X] パイプを補強するための乾燥ライナを形成するのに使用されるガラス繊維補強材料であって、前記ガラス繊維補強材料は、ガラス繊維を含む補強層であって、前記補強層は、頂面、頂面の反対側の底面、第1の縁部分、および、第1の縁部分の反対側の第2の縁部分有する、補強層と、第1の縁部分および第2の縁部分に近接して位置決めされた複数の熱可塑性繊維と、を含む、ガラス繊維補強材料。
【0095】
[Y] 前記熱可塑性繊維は、ポリプロピレンを含む、[X]に記載のガラス繊維補強材料。
【0096】
[Z] 前記熱可塑性繊維は、前記補強層の前記頂面に取り付けられている、[X-Y]のいずれか1つの記載のガラス繊維補強材料。
【0097】
[AA] 前記熱可塑性繊維は、前記補強層の前記頂面および前記底面の両方に取り付けられている、[X-Y]のいずれか1つに記載のガラス繊維補強材料。
【0098】
[BB] 前記熱可塑性繊維は、前記補強層の前記頂面および前記底面の一方のみ、または、両方に取り付けられている、[X-Y]のいずれか1つに記載のガラス繊維補強材料。
【0099】
[CC] 前記熱可塑性繊維は、前記補強層内に織り込まれている、[X-Y]のいずれか1つに記載のガラス繊維補強材料。
【0100】
一般的な本発明の概念の種々の発明的観点、概念、および、特徴が、例示的な実施形態の文脈で本願で説明および図示されてきたけれども、これらの種々の観点、概念、および、特徴は、多くの代替的実施形態で、個々的に、または、種々の組み合わせおよびそれらのサブコンビネーションで使用されることができる。本願で明示的に除外されない限り、すべてのかかる組み合わせおよびそれらのサブコンビネーションは、一般的な本発明の概念に範囲内にあることが意図されている。なおさらに、本発明の種々の発明的観点、概念、および、特徴(例えば、代替材料、構造、構成、方法、回路、装置、構成要素、ソフトウェア、ハードウェア、制御ロジック、形態、適合、および、機能に関する代替等)に関する種々の代替的実施形態が本願に記載されることがあるけれども、かかる記載は、現在知られていようと、或いは、後に開発されようと、利用可能な代替実施形態の完全なまたは網羅的なリストであることを意図していない。当業者は、かかる実施形態が本願に明示的に開示されていなくても、本発明の観点、概念、および、特徴の1つまたはそれ以上を容易に採用することができる。加えて、本発明のいくつかの観点、概念、または、特徴が、好ましいは配置または方法をして記載されていたとしても、かかる記載は、明示的にそのように記述されていない限り、かかる特徴が必要とされることを示唆することを意図していない。なおさらに、例示的な若しくは代表的な値および範囲が、本開示を理解することを助けるために含められることがある。しかしながら、かかる値および範囲は、制限的意味で解釈されるべきではなく、そのように明示的に記述される場合にのみ臨海的な値または範囲であることを意図している。さらに、種々の観点、概念、および、特徴が、発明的であり、または、発明の一部を形成するものとして本願で明示的に同定されることがあるけれども、かかる同定は、排他的であることを意図しておらず、むしろ、かかるものとして明示的に同定されず、特定の発明の一部であるとも同定されずに本願に十分に説明されている本発明の観点、概念、および、特徴がある。例示的な方法および工程の記載はすべての場合において必要であるとしてすべてのステップを含むものに制限されず、また、ステップの順番が提示されていても、明示的にそのように記述されていない限り、必要なものとは解釈されるべきでない。
【符号の説明】
【0101】
200 CIPPライナ
202 内側箔層
204 補強材料
210 オーバーラップする領域
212 外側箔層
230 熱可塑性繊維
250 マンドレル
400 ライナ
402 内側箔層
404 補強材料
410 オーバーラップする領域
412 外側箔層
430 熱可塑性繊維
500 ライナ
502 内側箔層
504 補強材料
510 オーバーラップする領域
512 外側箔層
530 熱可塑性繊維
600 ライナ
602 内側箔層
604 補強材料
610 オーバーラップする領域
612 外側箔層
630 接着材
750 マンドレル
754 接着材アプリケータ
800 ライナ
802 内側箔層
804 補強材料
810 オーバーラップする領域
812 外側箔層
830 機械的交絡
930 覆い
図1
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