(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-05
(45)【発行日】2022-10-14
(54)【発明の名称】車両後部構造
(51)【国際特許分類】
B62D 25/08 20060101AFI20221006BHJP
【FI】
B62D25/08 M
(21)【出願番号】P 2018134923
(22)【出願日】2018-07-18
【審査請求日】2021-05-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【氏名又は名称】有原 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100170379
【氏名又は名称】徳本 浩一
(72)【発明者】
【氏名】西山 友士郎
【審査官】姫島 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】実開昭64-048373(JP,U)
【文献】実開昭57-069775(JP,U)
【文献】特開2000-296741(JP,A)
【文献】実開平04-054783(JP,U)
【文献】特開2013-010460(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 25/08
B62D 25/20
B60H 1/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のバックドア開口部の車幅方向中間部に配置され、車幅方向に延びているテールエンドメンバと、該テールエンドメンバの後部に接合され、車幅方向に延びているバックパネルと、を備え、
前記テールエンドメンバ及び前記バックパネルによって、第1の閉断面構造部が構成され、
前記第1の閉断面構造部の前部は、前記テールエンドメンバの前縦壁部によって構成され、前記第1の閉断面構造部の後部は、前記バックパネルの後縦壁部によって構成されている、車両後部構造において、
前記第1の閉断面構造部の内部には、前記前縦壁部と前記後縦壁部とを連結するリンフォースメントが配置され、
前記前縦壁部には、
換気孔として機能する複数の前側貫通孔が設けられ、前記後縦壁部には、複数の後側貫通孔が設けられ、
前記前側貫通孔の車幅方向位置の一部及び前記後側貫通孔の車幅方向位置の一部は、前記リンフォースメントに車両後方視で重なるように配置されていることを特徴とする車両後部構造。
【請求項2】
前記リンフォースメントは、車幅方向に延び、前記後側貫通孔の車幅方向の全域に対して、車両後方視で重なっていることを特徴とする請求項1に記載の車両後部構造。
【請求項3】
前記テールエンドメンバは、前記第1の閉断面構造の上部を構成する上面部を備え、該上面部は、前記前縦壁部の上端から車両後方に突出し、且つ車幅方向に延び、
前記上面部には、前記前縦壁部の上端から車両後方に延びているストライカブラケットが取り付けられ、
前記前縦壁部の前部には、前記リンフォースメントの前部からフロア部に向かって延びている縦方向部材が取り付けられ、
前記縦方向部材と、前記テールエンドメンバと、前記フロア部とによって、第2の閉断面構造部が構成され、
前記ストライカブラケット、前記リンフォースメントの一部、前記テールエンドメンバの一部及び前記縦方向部材の一部は、車幅方向で同じ範囲内に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両後部構造。
【請求項4】
前記リンフォースメントと、前記前縦壁部と、前記縦方向部材とは、3枚重ねの状態で接合されていることを特徴とする請求項3に記載の車両後部構造。
【請求項5】
前記縦方向部材の車幅方向外側の側壁部には、開口部が設けられ、
前記前側貫通孔の一部は、前記縦方向部材に対向するように配置されていることを特徴とする、請求項3又は請求項4に記載の車両後部構造。
【請求項6】
前記バックパネルの車両後方側には、リアバンパを取り付けるためのホルダが設けられ、
前記ホルダと、前記バックパネルと、前記リンフォースメントとは、3枚重ねの状態で接合されていることを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の車両後部構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両後部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の後部には、車両室内の空気を車両室外に排出するためのベンチレータが設けられている。ベンチレータは、例えば、リアバンパの車両室内側で車両後部を構成する部材に取り付けられている。当該ベンチレータは、車両室内の換気を行い、ドアが閉まったときに、車両室内に閉じ込められた空気を逃がすことによりドアの閉まり性を向上させる。
【0003】
一方、車両の後部には、特許文献1に開示されているように、バックドア開口部が設けられている車種が知られている。バックドア開口部の車幅方向中間部には、テールエンドメンバが配置されている。この例では、テールエンドメンバに設けられた孔に、ベンチレータが取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車種によっては、テールエンドメンバの後部に設けられたバックパネルに、ベンチレータを取り付けることもできる。この場合、テールエンドメンバに換気用の孔を設け、バックパネルにベンチレータを取り付けるための孔が設けられている。
【0006】
例えば、換気性を向上させるためにテールエンドメンバに設ける孔数を増やすと、テールエンドメンバのねじれ剛性が低下する可能性がある。また、テールエンドメンバの孔を通って、車両室内に雨水等が流れ込む可能性もある。そのため、テールエンドメンバの孔の配置には、改善の余地があった。
【0007】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、テールエンドメンバを含む車体後部の剛性を高めると共に、テールエンドメンバに設けられた孔から車両室内に雨水等が入り込むことを抑制可能な車両後部構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明に係る車体後部構造は、車両のバックドア開口部の車幅方向中間部に配置され、車幅方向に延びているテールエンドメンバと、該テールエンドメンバの後部に接合され、車幅方向に延びているバックパネルと、を備え、前記テールエンドメンバ及び前記バックパネルによって、第1の閉断面構造部が構成され、前記第1の閉断面構造部の前部は、前記テールエンドメンバの前縦壁部によって構成され、前記第1の閉断面構造部の後部は、前記バックパネルの後縦壁部によって構成されている。当該車両後部構造において、前記第1の閉断面構造部の内部には、前記前縦壁部と前記後縦壁部とを連結するリンフォースメントが配置され、前記前縦壁部には、換気孔として機能する複数の前側貫通孔が設けられ、前記後縦壁部には、複数の後側貫通孔が設けられ、前記前側貫通孔の車幅方向位置の一部及び前記後側貫通孔の車幅方向位置の一部は、前記リンフォースメントに車両後方視で重なるように配置されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、リンフォースメントを設けることによって、テールエンドメンバを含む車体後部の剛性を高めることが可能となり、さらに、リンフォースメントを遮蔽板として機能させることができるため、テールエンドメンバに設けられた孔から車両室内に雨水等が入り込むことを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に係る車両後部構造を有する車両を後方から見た斜視図である。
【
図2】
図1の車両のバックドア開口部及びその周辺を車両室内側から見た斜視図である。
【
図3】
図2のバックドアが取り外された状態を示す斜視図である。
【
図4】
図3のテールエンドメンバを仮想的に示し、リンフォースメントとテールエンドメンバの孔との位置関係を示す斜視図である。
【
図5】
図4のリンフォースメント等を車両前方から見た正面図である。
【
図6】
図2のバックパネルを車両後方から見た後方斜視図である。
【
図7】
図6のベンチレータを取り外した状態を示す拡大して示す後方後面図である。
【
図8】
図7のバックパネルを仮想的に示し、リンフォースメントとバックパネルの位置関係を示す後方斜視図である。
【
図11】
図10のベンチレータが取り外された状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る車両の車両後部構造の実施形態について、図面(
図1~
図11)を参照しながら説明する。なお、図において、矢印Fr方向は車両前後方向における前方を示す。実施形態の説明における「前部(端)及び後部(後端)」は、車両前後方向における前部及び後部に対応する。
【0012】
本実施形態に係る車両後部構造は、
図1及び
図2に示すように、車両後部にバックドア開口部51及びバックドア52を有する車両に設けられている。当該車両後部構造は、
図2~
図4に示すように、テールエンドメンバ10と、バックパネル20と、リンフォースメント31と、ストライカブラケット35と、縦方向部材37と、を備えている。また、バックパネル20には、ベンチレータ45及びホルダ43が取り付けられている。
【0013】
テールエンドメンバ10は、
図2に示すように、バックドア開口部51の車幅方向中間部に配置され、車幅方向に延びている部材である。テールエンドメンバ10の車幅方向両側部には、リアランプハウスインナパネル55が配置されている。
【0014】
テールエンドメンバ10は、
図2~
図4に示すように、上面部11と、前縦壁部13と、を有している。上面部11は、車両上方を臨み、車幅方向に延びている。当該上面部11は、バックドア開口部51の下縁を構成している。上面部11の車幅方向中央部は、車両下方に凹む凹部11aが設けられている。ストライカブラケット35は、
図9に示すように、凹部11aの裏側に配置されている。ストライカブラケット35の固定については後で説明する。
【0015】
リアランプハウスインナパネル55は、
図2に示すように、テールエンドメンバ10の車幅方向側部に接続され、テールエンドメンバ10の車幅方向側部から車両上方に延びている。リアランプハウスインナパネル55は、バックドア開口部51の側縁を構成している。
【0016】
前縦壁部13は、
図2~
図4に示すように、車両前方及び後方を臨む壁面を有している。当該前縦壁部13は、上面部11の前端からフロア部28に向かって車両下方に延び、且つ、車幅方向に延びている。前縦壁部13には、複数の前側貫通孔15が設けられている。各前側貫通孔15は、円形で、車両前後方向に貫通している。複数の前側貫通孔15は、車幅方向に互いに間隔を空けて配置されている。
【0017】
前側貫通孔15は、例えば、車両室内の空気を車両室外に排出するための換気孔として機能する。このため、前側貫通孔15は、低い空気抵抗で、空気が流れるように配置されることが好ましい。
【0018】
バックパネル20は、
図6~
図8に示すように、テールエンドメンバ10の後部に接合されている部材で、車幅方向に延びている。バックパネル20は、リアバンパ57(
図1)とテールエンドメンバ10との間に配置されている。
図9~
図11に示すように、バックパネル20は、後縦壁部23と、底部21と、を有している。後縦壁部23は、テールエンドメンバ10の上面部11の後端から下方に延び、且つ、車幅方向に延びている。上面部11の後端と、後縦壁部23の上部は、スポット溶接等により接合されている。スポット溶接の接合点は、車幅方向に間隔を空けて配置されている。
【0019】
底部21は、後縦壁部23の下部が車両前方に屈曲し、当該下部から連続してテールエンドメンバ10の前縦壁部13の下端まで延びている。底部21の前端は、テールエンドメンバ10の前縦壁部13の下端に、スポット溶接等により接合されている。また、底部21の車両下方にはトーイングフック49が取り付けられている。
【0020】
後縦壁部23は、
図6~
図8に示すように、車両前方及び後方を臨む壁面を有し、車両前方を臨む前面は、テールエンドメンバ10の前縦壁部13に対して車両後方に間隔を空けて配置されている。車両後方を臨む後面には、リアバンパ57を取り付けるためのホルダ43が取り付けられている。
【0021】
ホルダ43は、車両上方を臨む上面でリアバンパ57を支持している。ホルダ43の前端には、ホルダ43の前側フランジ部43aが設けられている。前側フランジ部43aは、ホルダ43の前端から車両下方に突出し、車幅方向に延びている。ホルダ43の前側フランジ部43aは、後縦壁部23の後面にスポット溶接等により接合されている。
【0022】
後縦壁部23には、車両前後方向に貫通する後側貫通孔25が設けられている。当該後側貫通孔25には、
図7、
図8及び
図11に示すように、車幅方向に延びる略長方形状で、
図9及び
図10に示すように、ベンチレータ45が取り付けられている。本実施形態では、後縦壁部23には、2つの後側貫通孔25が設けられており、2つの後側貫通孔25は、後縦壁部23の車幅方向中心に対して左右対称になるように車幅方向に間隔を空けて配置されている。
【0023】
本実施形態では、テールエンドメンバ10及びバックパネル20によって、第1の閉断面構造部41が構成されている。第1の閉断面構造部41は、
図9に示すように、車幅方向視で環状を形成する閉断面を有し、車幅方向に延びている。第1の閉断面構造部41の前部は、テールエンドメンバ10の前縦壁部13によって構成され、第1の閉断面構造部41の上部は、テールエンドメンバ10の上面部11によって構成されている。
【0024】
同様に、第1の閉断面構造部41の後部は、バックパネル20の後縦壁部23によって構成され、第1の閉断面構造部41の下部はバックパネル20の底部21によって構成されている。
【0025】
リンフォースメント31は、
図4及び
図9~
図11に示すように、第1の閉断面構造部41の内側に配置されている。当該リンフォースメント31は、前縦壁部13と後縦壁部23とを連結しており、本体部31cと、前側フランジ部31bと、後側フランジ部31aとを備えている。
【0026】
本体部31cは、
図4、
図5及び
図9~
図11に示すように、前縦壁部13と後縦壁部23とを連結するように車両前後方向に延び、且つ、車幅方向に延びている。前側フランジ部31bは、本体部31cの前端から車両下方に突出し、且つ車幅方向に延びている。前側フランジ部31bは、前縦壁部13の後面にスポット溶接等により接合されている。後側フランジ部31aは、本体部31cの後端から車両上方に突出し、且つ車幅方向に延びており、前側フランジ部31bと同様に、後縦壁部23の前面にスポット溶接等により接合されている。
【0027】
リンフォースメント31は、少なくとも一部の前側貫通孔15と、少なくとも一部の後側貫通孔25に、車両後方視で重なるように配置されている。このようにリンフォースメント31を設けることにより、第1の閉断面構造部41の剛性が向上し、さらに、テールエンドメンバ10を含む車体後部の剛性を高めることが可能となる。さらに、リンフォースメント31を遮蔽板として機能させることができるため、テールエンドメンバ10に設けられた前側貫通孔15から車両室内に雨水等が入り込むことを抑制することができる。
【0028】
本実施形態では、
図5に示すように、リンフォースメント31は、2つの後側貫通孔25の車幅方向の全域に対して、車両後方視で重なっている。すなわち、リンフォースメント31の本体部31cの車幅方向外側端は、対応する方の後側貫通孔25の車幅方向外側端よりも車幅方向外側に配置されている。また、本体部31cの上端は、後側貫通孔25の上端よりも車両上方に配置されている。本体部31cの下端は、後側貫通孔25の車両上下方向中間部に位置している。
【0029】
このように構成することにより、2つの後側貫通孔25から、前側貫通孔15に直接的に雨水等が浸入することを抑制することができる。
【0030】
縦方向部材37は、
図2~
図5及び
図9~
図11に示すように、テールエンドメンバ10の前縦壁部13の前面に取り付けられている。縦方向部材37は、リンフォースメント31の前部から、フロア部28に向かって延びており、前壁部37dと、側壁部37aと、フランジ部37bを有している。
【0031】
前壁部37dは、車両前方を臨み、車両前方に向かうに従い、車両下方に傾斜している。側壁部37aは、前壁部37dの側部から前縦壁部13の前面に向かって車両後方に突出し、且つ、リンフォースメント31の前部からフロア部28に向かって車両下方に延びている。当該側壁部37aは、車幅方向視で、略三角形状である。フランジ部37bは、側壁部37aの後端から車幅方向外側に張り出し、車両上下方向に延びている。フランジ部37bは、テールエンドメンバ10の前縦壁部13の前面に接合されている。
【0032】
本実施形態では、
図9に示すように、縦方向部材37と、テールエンドメンバ10の前縦壁部13の前面と、フロア部28によって、第2の閉断面構造部42が構成されている。第2の閉断面構造部42は、略三角形状の環状をなしており、車幅方向に延びている。
【0033】
ここで、
図2~
図5に示すように、ストライカブラケット35と、リンフォースメント31の車幅方向中央部と、テールエンドメンバ10の車幅方向中央部と、縦方向部材37とは、車幅方向で、同じ範囲内に配置されている。このように配置することにより、バックドアストライカから入力される荷重を、フロア部28に伝達しやすくなる。
【0034】
縦方向部材37の車幅方向両側の側壁部37aには、
図2~
図4に示すように、開口部37cが設けられている。開口部37cは、側壁部37aの後端の車両上下方向中間部が車両前方に切り欠かれることによって構成されている。また、フランジ部37bは、側壁部37aの切り欠かれた部分の縁に対応するように、車両前方に突出している。突出した部分のフランジ部37bは、前縦壁部13の前面に対して間隔を空けた状態が保たれている。これにより、側壁部37a及びフランジ部37bに、開口部37cが形成される。
【0035】
開口部37cは、第2の閉断面構造部42の内側と外側とを連通している。また、
図10及び
図11に示すように、前縦壁部13の前側貫通孔15のうちの少なくとも1つは、縦方向部材37の前壁部37dに対向するように配置されている。このような配置により、車両室内の空気を、開口部37cを介して容易に排出できると共に、縦方向部材37に対向する位置の前側貫通孔15から流入する雨水等が車両室内に入り込むことを抑制することができる。
【0036】
また、
図9~
図11に示すように、本実施形態では、リンフォースメント31の前側フランジ部31bと、前縦壁部13と、縦方向部材37のフランジ部37bの上部とは、3枚重ねの状態で接合されている。このように構成することで、車両下方から入力される荷重を、第1の閉断面構造部41の後部に伝達しやすくすることが可能となり、当該後部に伝達された荷重を、剛性の高い3枚重ねの接合部で受けることが可能となる。
【0037】
また、
図9~
図11に示すようにリンフォースメント31の後側フランジ部31aと、後縦壁部23と、ホルダ43の前側フランジ部43aとは、3枚重ねの状態で接合されている。このように構成することで、リアバンパ57からの入力(後突)の際に、ホルダ43からリンフォースメント31を介して、車両前方や車幅方向外側に荷重を伝達して吸収しやすくすることが可能となる。
【0038】
本実施形態の説明は、本発明を説明するための例示であって、特許請求の範囲に記載の発明を限定するものではない。また、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
【0039】
例えば、上記本実施形態では、リンフォースメント31は、2つの後側貫通孔25の車幅方向の全域に対して、車両後方視で重なっているが、これに限らない。後側貫通孔25の車幅方向外側端が、リンフォースメント31の車幅方向外側端よりもやや外側に位置してもよい。
【符号の説明】
【0040】
10 テールエンドメンバ
11 上面部
11a 凹部
13 前縦壁部
15 前側貫通孔
20 バックパネル
21 底部
23 後縦壁部
25 後側貫通孔
28 フロア部
31 リンフォースメント
31a 後側フランジ部
31b 前側フランジ部
31c 本体部
35 ストライカブラケット
37 縦方向部材
37a 側壁部
37b フランジ部
37c 開口部
37d 前壁部
41 第1の閉断面構造部
42 第2の閉断面構造部
43 ホルダ
43a 前側フランジ部
45 ベンチレータ
49 トーイングフック
51 バックドア開口部
52 バックドア
55 リアランプハウスインナパネル
57 リアバンパ