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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-05
(45)【発行日】2022-10-14
(54)【発明の名称】光センサ
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/00 20060101AFI20221006BHJP
【FI】
H05K7/00 K
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019048468
(22)【出願日】2019-03-15
(65)【公開番号】P2020150205
(43)【公開日】2020-09-17
【審査請求日】2020-12-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】高橋 俊也
(72)【発明者】
【氏名】中島 浩貴
(72)【発明者】
【氏名】中村 潤平
(72)【発明者】
【氏名】川上 友也
【審査官】五貫 昭一
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-53144(JP,A)
【文献】実開昭57-94992(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貫通孔が形成された筐体と、
前記貫通孔に挿通されたケーブルと、
前記筐体内に収容され且つ第1コネクタが設けられた第1回路基板と、
前記ケーブル及び前記第1回路基板を接続する第2回路基板と、を備え、
前記第2回路基板は、前記ケーブルがはんだ付けされた第1部分と、前記第1コネクタに挿入された第2コネクタが設けられた第2部分と、を有し、
前記第2回路基板の前記第1部分は、可撓性基板で構成されており、弾性変形していない状態では前記貫通孔を通過できず且つ弾性変形している状態では前記貫通孔を通過できる寸法に形成されている、
光センサ。
【請求項2】
前記ケーブルは、前記貫通孔の縁において前記筐体に固定されている、
請求項1に記載の光センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光センサに関する。
【背景技術】
【0002】
光電センサや画像センサ等の光センサは、制御部等を構成する回路基板が筐体に内蔵されている。回路基板に筐体外からの電力を供給し、回路基板で処理された信号を筐体外へ送信するため、筐体を貫通して回路基板にケーブルが接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-257857号公報
【文献】特開2007-3348号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、特許文献1の図3及び特許文献2の図2には、筐体内に挿入されたケーブルの先端を回路基板にはんだ付けした構成が開示されている。光センサの組み立てにおいて、ケーブルを回路基板にはんだ付けで実装する作業は、作業者の負担が大きい。とりわけ、ケーブルが筐体に固定されていると、ケーブルの先端を自由に動かすことができないため、実装作業が困難になる。
【0005】
特許文献1及び2では、はんだ付けを容易にするためケーブルの先端を長く延ばしている。そのため、延ばしたケーブルを折り畳んで収容するスペースが必要になり、その分だけ筐体が大きくなる。光センサは、工場の生産ラインや設備の内部に設置されることが多いため、コンパクトな筐体が望まれている。
【0006】
そこで、本発明は、ケーブルを回路基板に簡単に実装できる光センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る光センサは、筐体と、ケーブルと、第1回路基板と、第2回路基板と、を備えている。筐体には、貫通孔が形成されている。ケーブルは、貫通孔に挿通されている。第1回路基板及び第2回路基板は、筐体2に収容されている。第1回路基板には、第1コネクタが設けられている。第2回路基板は、第1部分と、第2部分と、を有している。第1部分には、ケーブルがはんだ付けされている。第1部分には、第2コネクタが設けられている。第2コネクタは、第1コネクタに挿入されている。第2回路基板は、ケーブルと第1回路基板とを接続している。
【0008】
本開示の一実施形態に係る光センサの製造方法は、第1回路基板を筐体内に収容するステップと、第2回路基板にケーブルをはんだ付けして第2回路基板及びケーブルを接続するステップと、貫通孔から挿入してケーブルがはんだ付けされた第2回路基板を筐体内に配置するステップと、第1コネクタに第2コネクタを挿入して第1回路基板及び第2回路基板を接続するステップと、を含んでいる。ただし、筐体には、貫通孔が形成されている。第1回路基板には、第1コネクタが設けられている。第2回路基板には、第1コネクタに挿抜可能な第2コネクタが設けられている。
【0009】
これらの態様によれば、第2回路基板を介してケーブルを第1回路基板に簡単に実装できる。筐体内では、第1コネクタに第2コネクタを挿入するだけでよい。ケーブルが筐体外であらかじめはんだ付けされて第2回路基板に接続されているため、筐体内でのはんだ付けを省略できる。ケーブルの先端を延ばしてはんだ付けする必要がないため、延ばしたケーブルを収容するスペースを省略して筐体をコンパクトに構成できる。
【0010】
上記態様において、第2回路基板のプリント配線板の少なくとも一部は、リジッド基板(硬質基板)ではなくフレキシブル基板(可撓性基板)で構成されていることが好ましい。なお、第2回路基板のプリント配線板は、すべてフレキシブル基板であってもよいし、フレキシブル基板とリジッド基板とを組み合わせたフレックスリジッド基板であってもよい。
【0011】
この態様によれば、第2回路基板が弾性変形できるので、第1コネクタに第2コネクタを挿入しやすい。ケーブルが接続された状態の第2回路基板を第1回路基板に簡単に実装できる。
【0012】
上記態様において、第1部分は、フレキシブル基板で構成されており、弾性変形していない状態では貫通孔を通過できず且つ弾性変形している状態では貫通孔を通過できる寸法に形成されていてもよい。
【0013】
この態様によれば、第1部分を弾性変形させることができるため、第1部分が貫通孔よりも大きくても該貫通孔を通過させることができる。第1部分に区画されたケーブルがはんだ付けされる領域を大きく確保できるため、第2回路基板にケーブルをはんだ付けしやすい。第2回路基板とケーブルとの接続信頼性を高めることができる。なお、素線の間隔を狭くしすぎると、隣接した素線にはんだが流れて短絡したり、隣接した素線に高温のはんだごてが接触してダメージを与えたりするおそれがある。
【0014】
上記態様において、ケーブルは、貫通孔の縁において筐体に固定されていてもよい。
【0015】
筐体を貫通する部位において、ケーブルが筐体に固定されていると、ケーブルを外部から引っ張ってもケーブルをはんだ付けした接続部に負荷がかかりにくい。反面、光センサの組み立てにおいて、ケーブルが筐体に固定されていて自由に動かすことができないため、ケーブルを回路基板にはんだ付けする作業が困難になる。しかしながら、この態様によれば、ケーブルを回路基板にはんだ付けする作業を省略できる。筐体に固定されたケーブルであっても回路基板に簡単に実装できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ケーブルを回路基板に簡単に実装できる光センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の一実施形態の光センサを示す斜視図である。
図2図2は、図1中のII-II線に沿う断面図である。
図3図3は、図1に示された貫通孔の近傍を拡大して示す斜視図である。
図4図4は、貫通孔に挿入されて第2回路基板が筐体内に配置される前の状態を示す斜視図である。
図5図5は、貫通孔に挿入されて第2回路基板が筐体内に配置された後の状態を示す斜視図である。
図6図6は、本発明の一実施形態の光センサを製造する手順の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の参照符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。図1から図6において、光センサ1の一例として光を出す投光部と光を受ける受光部とを備えた光電センサを開示している。受光部に到達する光の量は、投光された光がワークによって遮られたり反射したりすると変化する。光電センサは、この変化を検出して電気信号に変換し、外部機器へ出力できる。
【0019】
ただし、光センサ1は、光電センサに限定されない。光センサ1は、対象物の物理変化量を光学式素子で検知し,その変化量を距離に演算することでセンサから対象物までの距離を計測する変位センサであってもよいし、カメラでとらえた映像を画像処理することで、対象物の面積、重心、長さ、位置等を算出し、データや判定結果を出力する画像センサであってもよいし、バーコードや二次元コードを読み取るコードリーダであってもよい。
【0020】
本発明の一実施形態の光センサ1は、第1回路基板3に外部電源からの電力を供給したり、第1回路基板3で処理された信号を外部機器へ送信したりするケーブル5が、第1回路基板3にはんだ付けされていない。ケーブル5は、第2回路基板4にはんだ付けされており、該第2回路基板4を介して第1回路基板3に接続されている。
【0021】
第1回路基板3は、高密度に実装できるリジッド基板のプリント配線板で構成されているのに対し、第2回路基板4は、大きく弾性変形させることができるフレキシブル基板のプリント配線板で構成されている。第1回路基板3に設けられた第1コネクタ34に第2回路基板4に設けられた第2コネクタ44を挿入するだけで、ケーブル5を第1回路基板3に実装できる。以下、図1から図6を参照して各構成について詳しく説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態の光センサ1を示す斜視図である。図示した例では、光センサ1は、回帰反射型の光電センサとして構成され、投光部11、受光部12、増幅部13、制御部14等を内蔵し、筐体2を貫通するケーブル5を介して外部電源や外部機器に接続されている。なお、光センサ1を透過型の光電センサとして構成し、投光部11と受光部12とを別々の筐体2,2にそれぞれ収容してもよい。増幅部13を筐体2外に分離したアンプ分離型の光電センサとして構成してもよいし、電源部を筐体2内に内蔵した電源内蔵型の光電センサとして構成してもよい。
【0023】
筐体2は、投光部11及び受光部12が設けられた窓部11W,12Wを除いて、例えば、ステンレスや亜鉛ダイカスト等の金属材料から形成されている。ただし、筐体2の材質は金属材料に限定されない。例えば、ポリブチレンテレフタレート樹脂やABS樹脂等の樹脂材料から筐体2を形成してもよい。窓部11W,12Wは、例えば、メタクリル樹脂やガラス等の透光性材料から形成されている。
【0024】
図2は、図1中のII-II線に沿う断面図である。図2に示すように、筐体2は、略直方体のカップ状に形成されたケース本体20と、ケース本体20の開口を覆う蓋体21と、を含んでいる。ケース本体20は、底壁22と、底壁22から起立して蓋体21に向かって延びる周壁23と、を含んでいる。筐体2において、底壁22は、蓋体21とは反対側に位置している。
【0025】
図示した例では、周壁23に略円形の貫通孔24が形成されている。なお、底壁22に貫通孔24を形成してもよい。貫通孔24には、ケーブル5が挿通されている。ケーブル5は、複数の素線51と、複数の素線51を束ねる外皮52と、を有している。素線51は、複数の導線からなる芯線と、該芯線を被覆する内皮と、を有している。外皮52は貫通孔24と略同一の直径の円筒状に形成されている。前述の貫通孔24は、略長円形であってもよい。その場合、外皮52は断面が略長円形の筒状であってもよい。
【0026】
筐体2内には、第1回路基板3が収容されている。種々のワークを検出できる高機能な光センサ1を構成すると、複雑な処理を行うために第1回路基板3の寸法が大きくなる。第1回路基板3に合わせて筐体2の寸法を大きくする代わりに、筐体2内に収容できる寸法以下に第1回路基板3を分割してもよい。
【0027】
図示した例では、第1回路基板3が、第1A回路基板3Aと、第1B回路基板3Bと、二枚に分割されている。図示しないが、第1回路基板3を三枚以上に分割してもよい。第1A回路基板3Aは、筐体2の蓋体21に沿って配置されている。第1B回路基板3Bは、第1A回路基板3Aに沿って配置されている。なお、第1回路基板3(第1A及び第1B回路基板3A,3B)を底壁22に沿って配置してもよい。
【0028】
図3は、貫通孔24の近傍を拡大して示す斜視図である。図3に示すように、第1回路基板3は、ガラス繊維にエポキシ樹脂等を含侵させた基材に銅箔などの配線パターンが印刷されたリジッド基板(硬質基板)のプリント配線板(Printed Wired Board)に、電子部品と、第1コネクタ34と、が実装されている。電子部品は、プリント配線板の両面に実装されてもよいし、片面のみに実装されてもよい。第1回路基板3に実装された電子部品は、例えば、前述の増幅部13や制御部14を構成している。
【0029】
本実施形態の光センサ1は、第1回路基板3とケーブル5とを電気的及び機械的に接続する第2回路基板4を備えていることが特徴の一つである。第2回路基板4のプリント配線板の少なくとも一部は、ポリイミド樹脂等のフィルムに銅箔等の配線パターンが印刷されたフレキシブル基板(可撓性基板)であり、大きく弾性変形させることができる。図示した例では、第2回路基板4のプリント配線板のすべてがフレキシブル基板で構成されている。なお、第2回路基板4を構成するプリント配線板は、フレキシブル基板とリジッド基板とを組み合わせたフレックスリジッド基板であってもよい。
【0030】
第2回路基板4は、第1部分41と、第2部分42と、第1部分41及び第2部分42を接続する第3部分43と、を有している。図示した例では、第2回路基板4の一端及びその近傍の第1端部に第1部分41が位置し、第2回路基板4の他端及びその近傍の第2端部に第2部分42が位置している。なお、第1及び第2部分41,42の位置は、第2回路基板4の両端部に限定されない。第1端部と第2端部との間に第1又は第2部分41,42が位置していてもよい。
【0031】
第1部分41は、フレキシブル基板で構成されており、弾性変形していない状態では貫通孔24を通過できず且つ弾性変形している状態では貫通孔24を通過できる寸法に形成されている。具体的には、後述する凹部25を除いた貫通孔24の直径よりも大きい幅に形成されている。ケーブル5の各々の素線51は、第1部分41の配線パターンにはんだ付けされて電気的及び機械的に接続されている。第2部分42には、第1コネクタ34に挿抜可能な第2コネクタ44が設けられている。第2コネクタ44は、第1コネクタ34に挿入されて電気的及び機械的に接続されている。
【0032】
続いて、図4から図6を参照して光センサ1を製造する手順について説明する。図4は、貫通孔24に挿入されて第2回路基板4が筐体2内に配置される前の状態を示す斜視図である。図5は、貫通孔24に挿入されて第2回路基板4が筐体2内に配置された後の状態を示す斜視図である。図5に示すように、ケーブル5は、貫通孔24の縁において筐体2に固定されている。
【0033】
図4に示すように、ケーブル5には、外皮52から突出した凸部55が設けられている。貫通孔24に挿通される部位を挟んで凸部55の反対側には外皮52から放射状に広がるフランジ部56が設けられている。フランジ部56には、防塵や防水のためのパッキンが付設されていてもよい。貫通孔24には、凸部55に対応する位置に凹部(切り欠き)25が形成されている。凸部55を凹部25に通過させて90°回転させると(図4参照)、ケーブル5を筐体2に固定できる(図5参照)。なお、凸部55及びフランジ部56は、外皮52に外付けされていてもよいし、一体成形されていてもよい。
【0034】
図6は、光センサ1を製造する手順の一例を示す図である。光センサ1を製造するには、第1回路基板を筐体2内に収容する(ステップS1)。第1回路基板3には、第1コネクタ34が設けられている。筐体2には、貫通孔24が形成されている。次いで、第2回路基板4の配線パターンにケーブル5の素線51をはんだ付けして第2回路基板4及びケーブル5を電気的及び機械的に接続する(ステップS2)。なお、ステップS1,S2は逆順であってもよい。
【0035】
次いで、貫通孔24から挿入してケーブル5がはんだ付けされた状態の第2回路基板4を筐体2内に配置する(ステップS3)。このとき、図4及び図5を参照して説明したように、ケーブル5を筐体2に固定してもよい。次いで、第1コネクタ34に第2コネクタ44を挿入して第1回路基板3と第2回路基板4とを電気的及び機械的に接続する(ステップS4)。これにより、ケーブル5が第1回路基板3に電気的に接続される。
【0036】
以上のように構成された本実施形態の光センサ1によれば、第2回路基板を介してケーブルを第1回路基板に簡単に実装できる。図6に示すように、筐体2内では、第1コネクタ34に第2コネクタ44を挿入するだけでよい。ケーブル5が筐体2外ではんだ付けされて第2回路基板4にあらかじめ接続されているため、筐体2内でのはんだ付けを省略できる。
【0037】
図3に示すように、ケーブル5は、貫通孔24の縁において筐体2に固定されている。ケーブル5が筐体2に固定されていると、ケーブル5を外部から引っ張ってもケーブル5をはんだ付けした接続部に負荷がかかりにくい。反面、光センサ1の組み立てにおいて、ケーブル5が筐体2に固定されていて自由に動かすことができないため、ケーブル5を回路基板にはんだ付けする作業が困難になる。
【0038】
この態様によれば、ケーブル5を第1回路基板3にはんだ付けする作業を省略できるため、筐体2に固定されたケーブル5であっても第1回路基板3に簡単に実装できる。ケーブル5の先端を延ばしてはんだ付けする必要がないため、図1及び図2に示すように、延ばしたケーブル5を収容するスペースを省略して筐体2をコンパクトに構成できる。
【0039】
第2回路基板4のプリント配線板の少なくとも一部は、リジッド基板ではなくフレキシブル基板で構成されている。第2回路基板4が弾性変形できるため、光センサ1の組み立てにおいて、第1コネクタ34に第2コネクタ44を挿入しやすい。ケーブル5が接続された状態の第2回路基板4を第1回路基板3に簡単に実装できる。
図3に示された例では、第2回路基板4のプリント配線板のすべてがフレキシブル基板であったが、フレキシブル基板とリジッド基板とを組み合わせたフレックスリジッド基板であってもよい。
【0040】
図4及び図5に示すように、第2回路基板4の第1部分41は、弾性変形させないと貫通孔24を通過できない寸法に形成されている。第1部分41に区画された実装領域を大きく確保できるため、第2回路基板4にケーブル5をはんだ付けしやすく、第2回路基板4とケーブル5との接続信頼性を高めることができる。
【0041】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【0042】
[付記1]
貫通孔(24)が形成された筐体(2)と、
前記貫通孔(24)に挿通されたケーブル(5)と、
前記筐体(2)内に収容され且つ第1コネクタ(34)が設けられた第1回路基板(3)と、
前記ケーブル(5)及び前記第1回路基板(3)を接続する第2回路基板(4)と、を備え、
前記第2回路基板(4)は、前記ケーブル(5)がはんだ付けされた第1部分(41)と、前記第1コネクタ(34)に挿入された第2コネクタ(44)が設けられた第2部分(42)と、を有している、
光センサ(1)。
【0043】
[付記2]
第1コネクタ(34)が設けられた第1回路基板(3)を、貫通孔(24)が形成された筐体(2)内に収容するステップ(S1)と、
前記第1コネクタ(34)に挿抜可能な第2コネクタ(44)が設けられた第2回路基板(4)にケーブル(5)をはんだ付けして前記第2回路基板(4)及び前記ケーブル(5)を接続するステップ(S2)と、
前記貫通孔(24)から挿入して前記ケーブル(5)がはんだ付けされた前記第2回路基板(4)を前記筐体(2)内に配置するステップ(S3)と、
前記第1コネクタ(34)に前記第2コネクタ(44)を挿入して前記第1回路基板(3)及び前記第2回路基板(4)を接続するステップ(S4)と、を含む、
光センサ(1)の製造方法。
【符号の説明】
【0044】
1…光センサ、2…筐体、3…第1回路基板、3A…第1A回路基板、3B…第1B回路基板、4…第2回路基板、5…ケーブル、11…投光部、12…受光部、11W,12W…窓部、13…増幅部、14…制御部、20…ケース本体、21…蓋体、22…底壁、23…周壁、24…貫通孔、25…凹部、34…第1コネクタ、41…第1部分、42…第2部分、43…第3部分、44…第2コネクタ、51…素線、52…外皮、55…凸部、56…フランジ部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6