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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-05
(45)【発行日】2022-10-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/20 20180101AFI20221006BHJP
【FI】
G16H40/20
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018184243
(22)【出願日】2018-09-28
(65)【公開番号】P2020052937
(43)【公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-08-16
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】505071066
【氏名又は名称】メドピア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】230116816
【弁護士】
【氏名又は名称】成川 弘樹
(74)【代理人】
【識別番号】100146123
【弁理士】
【氏名又は名称】木本 大介
(74)【代理人】
【識別番号】100174850
【弁理士】
【氏名又は名称】大崎 絵美
(72)【発明者】
【氏名】石見 陽
(72)【発明者】
【氏名】冬木 裕人
【審査官】久宗 義明
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-048822(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0370801(US,A1)
【文献】特開2004-062709(JP,A)
【文献】特開2012-168653(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療従事者を識別する医療従事者識別情報と、前記医療従事者が著者として記載されている論文の履歴及び論文の引用履歴の少なくとも1つに関する論文履歴情報と、を関連付けて記憶する記憶装置にアクセス可能な情報処理装置であって、
ユーザから、アプローチのターゲットとなる第1医療従事者の第1医療従事者名を受け付ける手段を備え、
前記第1医療従事者名に関連付けて記憶された第1医療従事者に関する第1医療従事者情報を特定する手段を備え、
前記第1医療従事者の論文履歴情報について所定条件を満たす第2医療従事者の第2医療従事者情報を選択する手段を備え、
前記選択された第2医療従事者情報に関連付けて記憶された第2医療従事者名を特定する手段を備え、
前記ユーザに、前記特定された第2医療従事者名を提示する手段を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
前記所定条件は、前記第1医療従事者情報と前記第2医療従事者情報との間の前記論文履歴情報の類似度が規定値以上であることである、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記所定条件は、前記第1医療従事者情報と前記第2医療従事者情報との間で前記論文履歴情報が一致することである、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記提示する手段は、一致した論文履歴情報を更に提示する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータを、請求項1~請求項4の何れかに記載の各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
製薬会社では、自社の医薬品情報を医師等の医療従事者に提供し、実際に使用された医薬品の副作用情報を収集して、フィードバックすることを主な業務とする医薬情報担当者(以下「MR(Medical Representative)」という)が在籍する。MRを用いたマーケティング活動では、効率化が求められている。特に新規顧客の開拓では、病院が行う訪問規制により、ターゲットの医療従事者にアポイントメントを取ることが難しいという現状がある。そのため、ターゲットの医療従事者にコネクションをもつ別の医療従事者を介して間接的なアプローチを行うような人脈拡張のニーズがある。
【0003】
人脈を拡張するシステムとして、例えば、特許文献1には、登録した人脈から人脈強度を算出し、新たな人脈を紹介することを目的としたシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2003-132158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、他者との人脈を入力する必要があるため、人脈関係が不明な人の潜在的な人脈を知ることができない。
【0006】
本発明の目的の1つは、アプローチのターゲットとなる医療従事者に繋がる潜在的な人脈を知ることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、
医療従事者を識別する医療従事者識別情報と、前記医療従事者に関する医療従事者情報と、を関連付けて記憶する記憶装置にアクセス可能な情報処理装置であって、
第1医療従事者の第1医療従事者識別情報を受け付ける手段を備え、
前記第1医療従事者識別情報に関連付けて記憶された第1医療従事者に関する第1医療従事者情報を特定する手段を備え、
前記第1医療従事者情報に関する第1医療従事者に対して所定条件を満たす第2医療従事者の第2医療従事者情報を選択する手段を備え、
前記選択された第2医療従事者情報に関連付けて記憶された第2医療従事者識別情報を特定する手段を備え、
前記特定された第2医療従事者識別情報を出力する手段を備える、
情報処理装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、アプローチのターゲットとなる医療従事者に繋がる潜在的な人脈を知ることできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態の概要の説明図である。
図3】本実施形態の医療従事者情報データベースのデータ構造を示す図である。
図4】本実施形態の情報処理のシーケンス図である。
図5】本実施形態の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図6】変形例1の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図7】変形例2の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図8】変形例3の繋がり情報データベースのデータ構造を示す図である。
図9】変形例3の情報処理のシーケンス図である。
図10】変形例3の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図11】変形例4の情報処理のシーケンス図である。
図12】変形例4の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0011】
(1)情報処理システムの構成
情報処理システムの構成について説明する。図1は、本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【0012】
図1に示すように、情報処理システム1は、クライアント装置10と、サーバ30とを備える。
クライアント装置10及びサーバ30は、ネットワーク(例えば、インターネット又はイントラネット)NWを介して接続される。
【0013】
クライアント装置10は、サーバ30にリクエストを送信する情報処理装置の一例である。クライアント装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
【0014】
サーバ30は、クライアント装置10から送信されたリクエストに応じたレスポンスをクライアント装置10に提供する情報処理装置の一例である。サーバ30は、例えば、ウェブサーバである。
【0015】
(1-1)クライアント装置の構成
図1を参照して、クライアント装置10の構成について説明する。
【0016】
図1に示すように、クライアント装置10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14とを備える。
【0017】
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0018】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
【0019】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0020】
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、クライアント装置10の機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、コンピュータの一例である。
【0021】
入出力インタフェース13は、クライアント装置10に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、クライアント装置10に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0022】
通信インタフェース14は、クライアント装置10とサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0023】
(1-2)サーバの構成
図1を参照して、サーバ30の構成について説明する。
【0024】
図1に示すように、サーバ30は、記憶装置31と、プロセッサ32と、入出力インタフェース33と、通信インタフェース34とを備える。
【0025】
記憶装置31は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置31は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0026】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0027】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
【0028】
プロセッサ32は、記憶装置31に記憶されたプログラムを起動することによって、サーバ30の機能を実現するように構成される。プロセッサ32は、コンピュータの一例である。
【0029】
入出力インタフェース33は、サーバ30に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、サーバ30に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0030】
通信インタフェース34は、サーバ30とクライアント装置10との間の通信を制御するように構成される。
【0031】
(2)実施形態の概要
本実施形態の概要について説明する。図2は、本実施形態の概要の説明図である。
【0032】
図2に示すように、サーバ30は、医療従事者を識別する医療従事者識別情報と、医療従事者に関する医療従事者情報と、を関連付けて記憶する記憶装置にアクセス可能である。
サーバ30は、クライアント装置10を介して、ユーザが指定した第1医療従事者の第1医療従事者識別情報を受け付ける。
サーバ30は、第1医療従事者識別情報に関連付けて記憶された第1医療従事者に関する第1医療従事者情報を特定する。
サーバ30は、第1医療従事者情報に関する第1医療従事者に対して所定条件を満たす第2医療従事者の第2医療従事者情報を選択する。
サーバ30は、選択された第2医療従事者情報に関連付けて記憶された第2医療従事者識別情報を特定する。
サーバ30は、クライアント装置10を介して、特定された第2医療従事者識別情報を出力する。
【0033】
ここで、「医療従事者」とは、人又は動物に対する医療業務に従事する者を指す。医療従事者は、例えば、医師、歯科医師、獣医師、薬剤師、看護師、理学療法士、及び、作業療法士を含む。
【0034】
本実施形態によれば、ユーザは、接触を試みたいターゲットの医療従事者(第1医療従事者)における潜在的な人脈(第2医療従事者)を知ることできる。
【0035】
(3)データベース
本実施形態のデータベースについて説明する。以下のデータベースは、記憶装置31に記憶される。
【0036】
(3-1)医療従事者情報データベース
本実施形態の医療従事者情報データベースについて説明する。図3は、本実施形態の医療従事者情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0037】
図3の医療従事者情報データベースには、医療従事者に関する医療従事者情報が格納される。医療従事者情報としては、医療従事者の属性(現勤務先、旧勤務先、出身大学、所属学会、専門医等)、医療従事者の行動履歴(論文等)等が挙げられる。医療従事者情報データベースは、「医療従事者ID」フィールドと、「医療従事者名」フィールドと、「現勤務先」フィールドと、「旧勤務先」フィールドと、「出身大学」フィールドと、「所属学会」フィールドと、「専門医」フィールドと、「論文」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0038】
「医療従事者ID」フィールドには、医療従事者IDが格納される。医療従事者IDは、医療従事者を識別する医療従事者識別情報の一例である。
【0039】
「医療従事者名」フィールドには、医療従事者の氏名に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。医療従事者名は、医療従事者を識別する医療従事者識別情報の一例である。
【0040】
「現勤務先」フィールドには、医療従事者の勤務先に関する情報が格納される。「現勤務先」フィールドは、複数のサブフィールド(「現勤務先名」フィールド及び「現勤務先勤務時期」フィールド)を含む。
【0041】
「現勤務先名」フィールドには、医療従事者の最新の勤務先(以下「現勤務先」という)の名称に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。
【0042】
「現勤務先勤務時期」フィールドには、医療従事者が現勤務先に勤務し始めた日付に関する情報(例えば、勤務開始日を示す値)が格納される。
【0043】
「旧勤務先」フィールドには、医療従事者の職歴に関する情報が格納される。「旧勤務先」フィールドは、複数のサブフィールド(「旧勤務先名」フィールド及び「旧勤務先勤務時期」フィールド)を含む。
【0044】
「旧勤務先名」フィールドには、医療従事者が所属していたが既に所属していない勤務先(以下「旧勤務先」という)の名称に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。
【0045】
「旧勤務先勤務時期」フィールドには、医療従事者が旧勤務先に勤務していた日付に関する情報(例えば、旧勤務先の勤務開始日を示す値及び勤務終了日を示す値)が格納される。
【0046】
「出身大学」フィールドには、医療従事者の出身大学に関する情報が格納される。「出身大学」フィールドは、複数のサブフィールド(「出身大学名」フィールド及び「卒業年度」フィールド)を含む。
【0047】
「出身大学名」フィールドには、医療従事者の出身大学の名称に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。
【0048】
「卒業年度」フィールドには、医療従事者が出身大学を卒業した年度に関する情報(例えば、卒業年度を示す値)が格納される。
【0049】
「所属学会」フィールドには、医療従事者の所属学会の名称に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。
【0050】
「専門医」フィールドには、医療従事者が取得した専門医の名称に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。
【0051】
「論文」フィールドには、医療従事者が著者として記載されている論文に関する情報(例えば、論文のタイトルのテキスト)が格納される。
【0052】
(4)情報処理
本実施形態の情報処理について説明する。図4は、本実施形態の情報処理のシーケンス図である。図5は、本実施形態の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0053】
図4に示すように、クライアント装置10は、検索条件の受付(S100)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P100(図5)をディスプレイに表示する。
画面P100は、フィールドオブジェクトF100と、操作オブジェクトB100と、を含む。
フィールドオブジェクトF100は、第1医療従事者識別情報(例えば、第1医療従事者名)を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
操作オブジェクトB100は、検索を実行するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0054】
ステップS100の後、クライアント装置10は、検索リクエスト(S101)を実行する。
具体的には、ユーザが、フィールドオブジェクトF100に第1医療従事者名を入力し、かつ、操作オブジェクトB100を操作すると、プロセッサ12は、検索リクエストデータをサーバ30に送信する。検索リクエストデータは、フィールドオブジェクトF100に入力された第1医療従事者名に関する情報を含む。
【0055】
ステップS101の後、サーバ30は、第1医療従事者の検索(S300)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、医療従事者情報データベース(図3)を参照して、検索リクエストデータに含まれる第1医療従事者名に関連付けられた医療従事者情報(以下「第1医療従事者情報」という)を特定する。第1医療従事者情報は、検索リクエストデータに含まれる第1医療従事者名に関連付けられた「現勤務先名」フィールド、「旧勤務先名」フィールド、「出身大学名」フィールド、「所属学会」フィールド、「専門医」フィールド、及び、「論文」フィールドの情報である。
【0056】
ステップS300の後、サーバ30は、第2医療従事者の検索(S301)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、第1医療従事者情報に関する第1医療従事者に対して所定条件を満たす第2医療従事者の第2医療従事者情報を選択する。所定条件としては、例えば、第1医療従事者情報と第2医療従事者情報との間の類似度(例えば、コサイン類似度)が規定値以上であることが挙げられる。より具体的には、所定条件は、例えば、第1医療従事者情報と第2医療従事者情報との間で少なくとも1つの項目が一致することが挙げられる。
プロセッサ32は、医療従事者情報データベース(図3)を参照して、「現勤務先名」フィールド、「旧勤務先名」フィールド、「出身大学名」フィールド、「所属学会」フィールド、「専門医」フィールド、及び、「論文」フィールドについて、ステップS300で特定された第1医療従事者情報と同一の医療従事者情報(以下「第2医療従事者情報」という)が格納されたレコードを特定する。第1医療従事者と第2医療従事者とは別の人物である。
プロセッサ32は、医療従事者情報データベース(図3)を参照して、特定された第2医療従事者情報に対応する医療従事者名に関する情報(「第2医療従事者識別情報」の一例)を特定する。
【0057】
ステップS301の後、サーバ30は、検索レスポンス(S302)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、検索レスポンスデータをクライアント装置10に送信する。検索レスポンスデータは、以下の情報を含む。
・第2医療従事者情報に対応する医療従事者名に関する情報
・一致する項目情報(現勤務先名、旧勤務先名、出身大学名、所属学会、専門医、及び、論文)
【0058】
ステップS302の後、クライアント装置10は、検索結果の提示(S102)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、検索レスポンスデータに基づいて、画面P101(図5)をディスプレイに表示する。
【0059】
画面P101は、表示オブジェクトA101を含む。
表示オブジェクトA101は、第2医療従事者名及び一致する項目情報(現勤務先名、旧勤務先名、出身大学名、所属学会、専門医、及び、論文)を含む。
【0060】
本実施形態によれば、ユーザは、第1医療従事者の氏名を検索条件として与えることにより、第1医療従事者と繋がりのある第2医療従事者を知ることができる。ずなわち、ユーザは、アプローチのターゲットとなる第1医療従事者に繋がる潜在的な人脈(第2医療従事者)を知ることできる。
【0061】
(5)変形例
本実施形態の変形例について説明する。
【0062】
(5-1)変形例1
本実施形態の変形例1について説明する。変形例1は、勤務先について、勤務時期の重なりを考慮して第2医療従事者を提示する例である。変形例1では、「現勤務先」と「旧勤務先」は、「勤務先」という1つの項目とみなす。図6は、変形例1の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0063】
ステップS300(図4)において、プロセッサ32は、医療従事者情報データベース(図3)を参照して、検索リクエストデータに含まれる第1医療従事者名に関連付けられた医療従事者情報(第1医療従事者情報)を特定する。第1医療従事者情報は、検索リクエストデータに含まれる第1医療従事者名に関連付けられた「現勤務先」フィールド(「現勤務先名」フィールド及び「現勤務先勤務時期」フィールドを含む)、「旧勤務先」フィールド(「旧勤務先名」フィールド及び「旧勤務先勤務時期」フィールドを含む)、「出身大学名」フィールド、「所属学会」フィールド、「専門医」フィールド、及び、「論文」フィールドの情報である。
【0064】
ステップS301(図4)において、プロセッサ32は、医療従事者情報データベース(図3)を参照して、ステップS300で特定された第1医療従事者情報の「現勤務先名」と同一の「現勤務先名」又は「旧勤務先名」であり、かつ、第1医療従事者情報の「現勤務先勤務時期」が当該勤務先における「現勤務先勤務時期」又は「旧勤務先勤務時期」と重なっている医療従事者情報(第2医療従事者情報)が格納されたレコードを特定する。
また、ステップS301(図4)において、プロセッサ32は、医療従事者情報データベース(図3)を参照して、ステップS300で特定された第1医療従事者情報の「旧勤務先名」と同一の「現勤務先名」又は「旧勤務先名」であり、かつ、第1医療従事者情報の「旧勤務先勤務時期」が当該勤務先における「現勤務先勤務時期」又は「旧勤務先勤務時期」と重なっている医療従事者情報(第2医療従事者情報)が格納されたレコードを特定する。
また、ステップS301(図4)において、プロセッサ32は、医療従事者情報データベース(図3)を参照して、「出身大学名」フィールド、「所属学会」フィールド、「専門医」フィールド、及び、「論文」フィールドについて、ステップS300で特定された第1医療従事者情報と同一の医療従事者情報(第2医療従事者情報)が格納されたレコードを特定する。
プロセッサ32は、医療従事者情報データベース(図3)を参照して、特定された第2医療従事者情報に対応する医療従事者名に関する情報(「第2医療従事者識別情報」の一例)を特定する。
【0065】
S102(図4)において、プロセッサ12は、検索レスポンスデータに基づいて、画面P201(図6)をディスプレイに表示する。
【0066】
画面P201は、表示オブジェクトA201を含む。
表示オブジェクトA201は、第2医療従事者名(第2医療従事者識別情報)及び一致する項目情報(勤務先名、出身大学名、所属学会、専門医、及び、論文)を含む。
【0067】
変形例1によれば、勤務先について、勤務時期の重なりを考慮して第2医療従事者が提示される。そのため、ユーザは、第1医療従事者とより強い繋がりのある第2医療従事者を知ることができる。
【0068】
(5-2)変形例2
本実施形態の変形例2について説明する。変形例2は、出身大学について、卒業年度を考慮して第2医療従事者を提示する例である。図7は、変形例2の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0069】
ステップS300(図4)において、プロセッサ32は、医療従事者情報データベース(図3)を参照して、検索リクエストデータに含まれる第1医療従事者名に関連付けられた医療従事者情報(第1医療従事者情報)を特定する。第1医療従事者情報は、検索リクエストデータに含まれる第1医療従事者名に関連付けられた「現勤務名」フィールド、「旧勤務先名」フィールド、「出身大学」フィールド(「出身大学名」フィールド及び「卒業年度」フィールド)を含む)、「所属学会」フィールド、「専門医」フィールド、及び、「論文」フィールドの情報である。
【0070】
ステップS301(図4)において、プロセッサ32は、医療従事者情報データベース(図3)を参照して、「出身大学名」フィールドについて、ステップS300で特定された第1医療従事者情報と同一の医療従事者情報(第2医療従事者情報)が格納されたレコードを特定する。次いで、第1医療従事者情報における「卒業年度」とここで特定された第2医療従事者情報における「卒業年度」とを比較して、第2医療従事者が第1医療従事者の同期、先輩、及び後輩の何れに該当するかを判断する。
また、ステップS301(図4)において、プロセッサ32は、医療従事者情報データベース(図3)を参照して、「現勤務先名」フィールド、「旧勤務先名」フィールド、「所属学会」フィールド、「専門医」フィールド、及び、「論文」フィールドについて、ステップS300で特定された第1医療従事者情報と同一の医療従事者情報(第2医療従事者情報)が格納されたレコードを特定する。
プロセッサ32は、医療従事者情報データベース(図3)を参照して、特定された第2医療従事者情報に対応する医療従事者名に関する情報(「第2医療従事者識別情報」の一例)を特定する。
【0071】
S302(図4)において、プロセッサ32は、検索レスポンスデータをクライアント装置10に送信する。検索レスポンスデータは、以下の情報を含む。
・第2医療従事者情報に対応する医療従事者名に関する情報
・一致する項目情報(現勤務先名、旧勤務先名、出身大学名、所属学会、専門医、及び、論文)
・「出身大学」に関して第1医療従事者の同期、先輩、及び後輩の何れに該当するかに関する情報
【0072】
S102(図4)において、プロセッサ12は、検索レスポンスデータに基づいて、画面P301(図7)をディスプレイに表示する。
【0073】
画面P301は、表示オブジェクトA301を含む。
表示オブジェクトA301は、第2医療従事者名、一致する項目情報(現勤務先名、旧勤務先名、出身大学名、所属学会、専門医、及び、論文)、及び、「出身大学」に関して同期、「出身大学」に関して第1医療従事者の同期、先輩、及び後輩の何れに該当するかに関する情報を含む。
【0074】
変形例2によれば、出身大学について、卒業年度を考慮して第2医療従事者が提示される。そのため、ユーザは、第1医療従事者とより強い繋がりのある第2医療従事者を知ることができる。
【0075】
(5-3)変形例3
本実施形態の変形例3について説明する。変形例3は、ユーザが、提示された検索結果に基づいて営業した結果を情報処理システムにフィードバックし、次回以降の検索において当該フィードバックの内容が考慮される例である。
【0076】
(5-3-1)繋がり情報データベース
変形例3の繋がり情報データベースについて説明する。図8は、変形例3の繋がり情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0077】
図8の繋がり情報データベースには、2人の医療従事者の間の繋がりに関する情報(医療従事者情報の一例)が格納される。繋がり情報データベースは、「医療従事者名」フィールドと、「対象医療従事者」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0078】
「医療従事者名」フィールドには、医療従事者の氏名に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。医療従事者名は、医療従事者を識別する医療従事者識別情報の一例である。
【0079】
「対象医療従事者」フィールドには、他の医療従事者に対する繋がり度合いを示す値が格納されている。ここでは、値が大きいほど繋がり度合いが高いことを示す。繋がり度合いは、初期値は「50」に設定されており、ユーザ(1人又は複数人)からのフィードバックにより値が更新される。「対象医療従事者」フィールドは、複数のサブフィールド(すべての医療従事者についての各「医療従事者名」フィールド)を含む。
なお、ここでは、2人の医療従事者の間の関係性に関する情報は、度合いを示す値の場合で説明しているが、繋がりの有無であってもよい。
【0080】
(5-3-2)情報処理
変形例3の情報処理について説明する。図9は、変形例3の情報処理のシーケンス図である。図10は、変形例3の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0081】
図9に示すように、クライアント装置10は、図4と同様に、検索条件の受付(S100)及び検索リクエスト(S101)を実行する。
【0082】
ステップS101の後、サーバ30は、第1医療従事者の検索(S330)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、医療従事者情報データベース(図3)を参照して、検索リクエストデータに含まれる第1医療従事者名に関連付けられた医療従事者情報(以下「第1医療従事者情報」という)を特定する。ここで特定する第1医療従事者情報は、検索リクエストデータに含まれる第1医療従事者名に関連付けられた「現勤務先名」フィールド、「旧勤務先名」フィールド、「出身大学名」フィールド、「所属学会」フィールド、「専門医」フィールド、及び、「論文」フィールドの情報である。また、プロセッサ32は、繋がり情報データベース(図8)を参照して、第1医療従事者情報を特定する。ここで特定する第1医療従事者情報は、検索リクエストデータに含まれる第1医療従事者名に関連付けられた「対象医療従事者」フィールドに含まれる各「医療従事者名」フィールドの情報である。
【0083】
ステップS330の後、サーバ30は、第2医療従事者の検索(S331)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、第1医療従事者情報に関する第1医療従事者に対して所定条件を満たす第2医療従事者の第2医療従事者情報を選択する。所定条件としては、例えば、第1医療従事者情報と第2医療従事者情報との間の類似度が規定値以上であることが挙げられる。より具体的には、所定条件は、例えば、第1医療従事者情報と第2医療従事者情報との間で少なくとも1つの項目が一致することであることが挙げられる。
プロセッサ32は、医療従事者情報データベース(図3)を参照して、「現勤務先名」フィールド、「旧勤務先名」フィールド、「出身大学名」フィールド、「所属学会」フィールド、「専門医」フィールド、及び、「論文」フィールドについて、ステップS330で特定された第1医療従事者情報と同一の医療従事者情報(第2医療従事者情報)が格納されたレコードを特定する。また、プロセッサ32は、繋がり情報データベース(図8)を参照して、第1医療従事者を基準とする関係性について所定条件を満たす第2医療従事者の第2医療従事者情報を選択する。所定条件としては、繋がり度合いを示す値が一定以上(例えば「40」以上)であることが挙げられる。プロセッサ32は、「現勤務先名」、「旧勤務先名」、「出身大学名」、「所属学会」、「専門医」、及び、「論文」に基づいて特定した医療従事者情報のうち、第1医療従事者を基準とする関係性について所定条件を満たす医療従事者の医療従事者情報(第2医療従事者情報)のみを選択する。
プロセッサ32は、繋がり情報データベース(図8)を参照して、第1医療従事者を基準とする関係性について所定条件を満たす第2医療従事者について、第1医療従事者との繋がり度合いを示す値に関する情報を特定する。
さらに、プロセッサ32は、医療従事者情報データベース(図3)を参照して、選択した第2医療従事者情報に対応する医療従事者名に関する情報(「第2医療従事者識別情報」の一例)を特定する。
【0084】
ステップS331の後、サーバ30は、検索レスポンス(S332)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、検索レスポンスデータをクライアント装置10に送信する。検索レスポンスデータは、以下の情報を含む。
・第2医療従事者情報に対応する医療従事者名に関する情報と、第1医療従事者との繋がり度合いを示す値に関する情報と、の組み合わせ
【0085】
ステップS332の後、クライアント装置10は、検索結果の提示(S132)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、検索レスポンスデータに基づいて、画面P401(図10)をディスプレイに表示する。
【0086】
画面P401は、1つ以上の表示オブジェクトA401と、1つ以上の操作オブジェクトB401と、を含む。1つの表示オブジェクトA401は、1つの操作オブジェクトB401と対応している。表示オブジェクトA401及び操作オブジェクトB401のそれぞれの個数は、上記で特定された第2医療従事者の人数と同じである。例えば、特定された第2医療従事者が3人の場合、画面P401は、3つの表示オブジェクトA401(A401a,A401b,A401c)と、3つの操作オブジェクトB401(B401a,B401b,B401c)と、を含む。
各表示オブジェクトA401は、第2医療従事者のうちの1人の医療従事者の氏名(第2医療従事者名)及び第1医療従事者との繋がり度合いを示す値を含む。表示オブジェクトA401は検索結果である。
各操作オブジェクトB401は、フィードバックを実行するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。各操作オブジェクトB401には、対応する第2医療従事者の医療従事者名が割り当てられている。
【0087】
このようにして、ユーザは、第1医療従事者の氏名を検索条件として与えることにより、第1医療従事者と繋がりのある第2医療従事者を知ることができる。ずなわち、ユーザは、アプローチのターゲットとなる第1医療従事者に繋がる潜在的な人脈(第2医療従事者)を知ることできる。
【0088】
ステップS132の後、クライアント装置10は、フィードバックの受付(S133)を実行する。
具体的には、ステップS132において提示された結果に基づいて営業活動を行ったユーザが、表示オブジェクトA401を参照して、営業結果をフィードバックしたい第2医療従事者を1人選択する。ユーザが、選択した第2医療従事者の表示オブジェクトA401に対応する操作オブジェクトB401を操作すると、プロセッサ12は、画面P302(図10)をディスプレイに表示する。
【0089】
画面P302は、フィールドオブジェクトF302と、操作オブジェクトB302と、を含む。
フィールドオブジェクトF302は、第1医療従事者と第2医療従事者との繋がり度の値を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。繋がり度の値は、例えば、第1医療従事者と第2医療従事者との繋がりが弱かった場合には「20」、強かった場合には「90」などと入力される。
操作オブジェクトB302は、フィードバックを実行するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0090】
ステップS133の後、クライアント装置10は、フィードバックリクエスト(S134)を実行する。
具体的には、ユーザが、フィールドオブジェクトF302に第1医療従事者と第2医療従事者との繋がり度の値を入力し、かつ、操作オブジェクトB302を操作すると、プロセッサ12は、フィードバックリクエストデータをサーバ30に送信する。フィードバックリクエストデータは、以下の情報を含む。
・第1医療従事者の氏名に関する情報
・第2医療従事者の氏名に関する情報
・フィールドオブジェクトF302に入力された繋がり度の値に関する情報
【0091】
ステップS134の後、サーバ30は、データベースの更新(S333)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、フィードバックリクエストデータに基づいて、繋がり情報データベース(図8)を更新する。例えば、図10のように、D1とD9との繋がり度が「90」であると入力及び送信された場合、プロセッサ32は、繋がり情報データベース(図8)において、「医療従事者名」フィールドが「D1」でかつ「対象医療従事者」フィールドのサブフィールドが「D9」であるセルの値、及び、「医療従事者名」フィールドが「D9」でかつ「対象医療従事者」フィールドのサブフィールドが「D1」であるセルの値を、例えば「90」に更新する。あるいは、プロセッサ32は、任意の算出方法によって得られる他の値(例えば、初期値と入力値の累積値の平均値等)に更新してもよい。
【0092】
変形例3によれば、ユーザは、第1医療従事者の情報をクライアント装置10に入力することにより、第1医療従事者とより強い繋がりのある第2医療従事者を知ることができる。特に、ユーザが実際の営業結果を入力する(フィードバックする)ことによって、2人の医療従事者の間の実際の繋がりを考慮した検索結果を得ることができる。また、会社組織で導入した場合に、別のユーザが入力した営業結果が反映されるため、会社組織での営業効率が格段に向上する。
【0093】
また、第1医療従事者と第2医療従事者との間の関係性が提示されるため、ユーザは、第1医療従事者に対するアプローチの成功可能性がより高い人脈(第2医療従事者)を知ることできる。
【0094】
(5-4)変形例4
本実施形態の変形例4について説明する。変形例4は、同姓同名の医療従事者が存在する場合を考慮した処理を行う例である。
【0095】
(5-4-1)情報処理
変形例4の情報処理について説明する。図11は、変形例4の情報処理のシーケンス図である。図12は、変形例4の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0096】
図11に示すように、クライアント装置10は、図4と同様に、検索条件の受付(S100)及び検索リクエスト(S101)を実行する。
【0097】
ステップS101の後、サーバ30は、第1医療従事者名の検索(S340)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、医療従事者情報データベース(図3)を参照して、検索リクエストデータに含まれる第1医療従事者名に関連付けられた医療従事者IDを特定する。
【0098】
特定された医療従事者IDが1つの場合(すなわち、同姓同名が存在しない場合)には、サーバ30は、後述する第1医療従事者情報の検索(S341)を実行する。
【0099】
一方、特定された医療従事者IDが複数の場合(すなわち、同姓同名が存在する場合)には、サーバ30は、医療従事者識別情報データベース(図3)を参照して、第1医療従事者の候補の情報をクライアント装置10に送信する。第1医療従事者の候補の情報には、各候補の医療従事者名データと、現勤務先名データと、医療従事者IDデータと、が含まれる。
クライアント装置10は、第1医療従事者の候補の提示(S142)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P501(図12)をディスプレイに表示する。
画面P501は、複数の表示オブジェクトA501と、複数の操作オブジェクトB501と、を含む。1つの表示オブジェクトA501は、1つの操作オブジェクトB501と対応している。表示オブジェクトA501及び操作オブジェクトB501のそれぞれの個数は、上記で特定された医療従事者IDの個数と同じである。例えば、特定された医療従事者IDが2つの場合、画面P501は、2つの表示オブジェクトA501(A501a,A501b)と、2つの操作オブジェクトB501(B501a,B501b)と、を含む。
各表示オブジェクトA501は、第1医療従事者の候補のうちの1人の医療従事者名及び現勤務先名を含む。
各操作オブジェクトB501は、検索を実行するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。各操作オブジェクトB501には、対応する第1医療従事者の候補の医療従事者IDが割り当てられている。
ユーザが、表示オブジェクトA501を参照して、検索したい第1医療従事者を1人選択する。ユーザが、選択した第1医療従事者の表示オブジェクトA501に対応する操作オブジェクトB501を操作する(S143)と、プロセッサ12は、対応する医療従事者IDデータをサーバ30に送信する(S144)。
【0100】
ステップS340の後(同姓同名が存在しない場合)、又は、ステップS144の後(同姓同名が存在する場合)、サーバ30は、第1医療従事者情報の検索(S341)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、医療従事者情報データベース(図3)を参照して、第1医療従事者の医療従事者IDに関連付けられた医療従事者情報(以下「第1医療従事者情報」という)を特定する。第1医療従事者情報は、第1医療従事者の医療従事者IDに関連付けられた「現勤務先名」フィールド、「旧勤務先名」フィールド、「出身大学名」フィールド、「所属学会」フィールド、「専門医」フィールド、及び、「論文」フィールドの情報である。
【0101】
ステップS341の後、サーバ30は、第2医療従事者の検索(S342)及び検索レスポンス(S343)を実行する。
具体的な説明は、上述の本実施形態における第2医療従事者の検索(S301)及び検索レスポンス(S302)と同様である。
【0102】
ステップS342の後、クライアント装置10は、検索結果の提示(S145)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、検索レスポンスデータに基づいて、画面P402(図12)をディスプレイに表示する。
【0103】
画面P402は、表示オブジェクトA402を含む。
表示オブジェクトA402は、第2医療従事者名及び一致する項目情報(現勤務先名、旧勤務先名、出身大学名、所属学会、専門医、及び、論文)を含む。
【0104】
変形例4によれば、ユーザは、同姓同名の医療従事者が存在する場合に、それらの中から実際に検索したい第1医療従事者と繋がりのある第2医療従事者を知ることができる。
【0105】
(6)本実施形態の小括
本実施形態について小括する。
【0106】
本実施形態の第1態様は、
医療従事者を識別する医療従事者識別情報と、医療従事者に関する医療従事者情報と、を関連付けて記憶する記憶装置(例えば、医療従事者情報データベース(図3)を管理するプロセッサ32)にアクセス可能な情報処理装置(例えば、サーバ30)であって、
第1医療従事者の第1医療従事者識別情報を受け付ける手段(例えば、ステップS300の処理を実行するプロセッサ32)を備え、
第1医療従事者識別情報に関連付けて記憶された第1医療従事者に関する第1医療従事者情報を特定する手段(例えば、ステップS300の処理を実行するプロセッサ32)を備え、
第1医療従事者情報に関する第1医療従事者に対して所定条件を満たす第2医療従事者の第2医療従事者情報を選択する手段(例えば、ステップS301の処理を実行するプロセッサ32)を備え、
選択された第2医療従事者情報に関連付けて記憶された第2医療従事者識別情報を特定する手段(例えば、ステップS301の処理を実行するプロセッサ32)を備え、
特定された第2医療従事者識別情報を出力する手段(例えば、ステップS302の処理を実行するプロセッサ32)を備える、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0107】
第1態様によれば、ユーザは、第1医療従事者の氏名を検索条件として与えることにより、第1医療従事者と繋がりのある第2医療従事者を知ることができる。ずなわち、ユーザは、アプローチのターゲットとなる第1医療従事者に繋がる潜在的な人脈(第2医療従事者)を知ることできる。
できる。
【0108】
本実施形態の第2態様は、
医療従事者情報は、医療従事者の属性に関する情報を含む、
情報処理装置である。
【0109】
第2態様によれば、ユーザは、第1医療従事者の氏名を検索条件として与えることにより、第1医療従事者と属性に関して繋がりのある第2医療従事者を知ることができる。
【0110】
本実施形態の第3態様は、
所定条件は、第1医療従事者情報と第2医療従事者情報との間の類似度が規定値以上であることである、
情報処理装置である。
【0111】
第3態様によれば、ユーザは、第1医療従事者の氏名を検索条件として与えることにより、第1医療従事者とより強い繋がりのある第2医療従事者を知ることができる。
【0112】
本実施形態の第4態様は、
医療従事者情報は、医療従事者に関する複数の項目に関する情報を含んでおり、
所定条件は、第1医療従事者情報と第2医療従事者情報との間で少なくとも1つの項目が一致することである、
情報処理装置である。
【0113】
第4態様によれば、ユーザは、第1医療従事者の氏名を検索条件として与えることにより、第1医療従事者とより強い繋がりのある第2医療従事者を知ることができる。
【0114】
本実施形態の第5態様は、
上記出力する手段は、第2医療従事者識別情報と、第1医療従事者情報と第2医療従事者情報との間で一致する項目情報と、を出力する、
情報処理装置である。
【0115】
第5態様によれば、ユーザは、第1医療従事者と第2医療従事者との繋がりの根拠を知ることができる。これにより、ユーザは、第1医療従事者へのアプローチの容易性等を知ることができ、また、第1医療従事者へのアプローチ方法の選択に役立てることができる。
【0116】
本実施形態の第6態様は、
2人の医療従事者の間の関係性を記憶する手段(例えば、繋がり情報データベース(図8)を管理するプロセッサ32)を更に備え、
上記選択する手段は、第1医療従事者を基準とする関係性について所定条件を満たす第2医療従事者の第2医療従事者情報を選択する、
情報処理装置である。
【0117】
第6態様によれば、ユーザは、第1医療従事者の情報をクライアント装置10に入力することにより、第1医療従事者とより強い繋がりのある第2医療従事者を知ることができる。特に、ユーザが実際の営業結果を入力する(フィードバックする)ことによって、2人の医療従事者の間の実際の繋がりを考慮した検索結果を得ることができる。また、会社組織で導入した場合に、別のユーザが入力した営業結果が反映されるため、会社組織での営業効率が格段に向上する。
【0118】
本実施形態の第7態様は、
2人の医療従事者の間の関係性を記憶する手段(例えば、繋がり情報データベース(図8)を管理するプロセッサ32)を更に備え、
第1医療従事者と第2医療従事者との間の関係性を出力する手段(例えば、ステップS332の処理を実行するプロセッサ32)を更に備える、
情報処理装置である。
【0119】
第7態様によれば、第1医療従事者と第2医療従事者との間の関係性が提示されるため、ユーザは、第1医療従事者に対するアプローチの成功可能性がより高い人脈(第2医療従事者)を知ることできる。
【0120】
本実施形態の第8態様は、
コンピュータ(例えば、プロセッサ32)を、上記の各手段として機能させるためのプログラムである。
【0121】
(7)その他の変形例
その他の変形例について説明する。
【0122】
記憶装置11は、ネットワークNWを介して、クライアント装置10と接続されてもよい。記憶装置31は、ネットワークNWを介して、サーバ30と接続されてもよい。
【0123】
上記の情報処理の各ステップは、クライアント装置10及びサーバ30の何れでも実行可能である。
【0124】
医療従事者識別情報として、上記の他に、以下の項目が挙げられる。
・医師登録番号
・歯科医師登録番号
【0125】
医療従事者情報として、上記の他に、以下の項目が挙げられる。
・医療従事者の属性(例えば、診療科目、所属医局、出身高校(出身高校名、卒業年度)、部活、留学先(留学先名、留学時期)、ガイドライン策定メンバー、フォーミュラリ策定メンバー、親子関係、兄弟関係等)
・医療従事者の行動履歴(例えば、論文の引用、講演会の演者と聴衆の関係等)
【0126】
「論文の引用」については、医療従事者情報データベースに「著作論文」サブフィールド(医療従事者が著者として記載されている論文に関する情報(例えば、論文のタイトルのテキスト)が格納される)及び「引用論文」サブフィールド(医療従事者が引用した論文に関する情報(例えば、論文のタイトルのテキスト)が格納される)を含む「論文」フィールドを設け、ステップS301(図4)において、第1医療従事者の「著作論文」情報と同一の「引用論文」情報が格納されたレコード、及び、第1医療従事者の「引用論文」情報と同一の「著作論文」情報が格納されたレコードを特定することによって、「著作論文」と「引用論文」は、「論文」という1つの医療従事者情報の項目とみなし得る。
【0127】
「講演会の演者と聴衆の関係」については、医療従事者情報データベースに「演者」サブフィールド(医療従事者が演者であった講演会に関する情報(例えば、講演会の名称のテキスト)が格納される)及び「聴衆」サブフィールド(医療従事者が聴衆であった講演会に関する情報(例えば、講演会の名称のテキスト)が格納される)を含む「講演会」フィールドを設け、ステップS301(図4)において、第1医療従事者の「演者」情報と同一の「聴衆」情報が格納されたレコード、及び、第1医療従事者の「聴衆」情報と同一の「演者」情報が格納されたレコードを特定することによって、「演者」と「聴衆」は、「講演会」という1つの医療従事者情報の項目とみなし得る。
【0128】
第2医療従事者情報を選択する際の所定条件として、第1医療従事者情報と第2医療従事者情報との間の類似度が規定値以上であることが挙げられる。このような例として、第1医療従事者情報と第2医療従事者情報との間で少なくとも1つの項目が一致すること以外にも、例えば、下記の場合が挙げられる。
・項目間で重み付け(例えば、現勤務先が一致する場合は「1」、旧勤務先が一致する場合は「0.6」、出身大学が一致する場合は「0.7」等)をして、各項目のポンイトの合計が規定値以上であること
・勤務先が大学の付属病院である場合に、第1医療従事者情報として特定された「現勤務先」又は「旧勤務先」における付属先の大学と第2医療従事者情報における「出身大学」とが同じであること
【0129】
第2医療従事者の第2医療従事者情報の所定条件は、ユーザが指定してもよい。例えば、ステップ100において、医療従事者情報のうち「現勤務先」及び「専門医」のみに基づき第2医療従事者を特定するよう指定してもよい。
【0130】
変形例3において、ユーザがフィードバックする情報として、医薬品(例えば、ある医療従事者に対して営業が成功した医薬品)に関する情報(例えば、医薬品名のテキスト)が含まれていてもよい。医薬品に関する情報は、医療従事者IDと関連付けて医療従事者情報データベース(図3)に記憶される。ステップS331において、プロセッサ32は、医療従事者情報データベース(図3)を参照して、選択した第2医療従事者情報に対応する医薬品に関する情報を特定する。ステップS332において、検索レスポンスデータに医薬品に関する情報が含まれる。ステップS132において、各表示オブジェクトA401は医薬品に関する情報を含む。これにより、ユーザは、営業したい医薬品に関して第1医療従事者に繋がる潜在的な人脈(第2医療従事者)を知ることできる。
【0131】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
【符号の説明】
【0132】
1 :情報処理システム
10 :クライアント装置
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
30 :サーバ
31 :記憶装置
32 :プロセッサ
33 :入出力インタフェース
34 :通信インタフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12