(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-05
(45)【発行日】2022-10-14
(54)【発明の名称】検査情報管理システム、検査情報管理サーバ、検査情報管理方法、及び検査情報管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 10/40 20180101AFI20221006BHJP
G16H 20/10 20180101ALI20221006BHJP
G01N 33/48 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
G16H10/40
G16H20/10
G01N33/48 Z
(21)【出願番号】P 2018159522
(22)【出願日】2018-08-28
【審査請求日】2021-08-20
(73)【特許権者】
【識別番号】509152079
【氏名又は名称】株式会社ヘルスケアシステムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100187322
【氏名又は名称】前川 直輝
(74)【代理人】
【識別番号】100208395
【氏名又は名称】北畠 健二
(72)【発明者】
【氏名】瀧本 陽介
(72)【発明者】
【氏名】萩原 啓太郎
(72)【発明者】
【氏名】松本 美保
【審査官】梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/047883(WO,A1)
【文献】特開2018-119983(JP,A)
【文献】特開2016-184198(JP,A)
【文献】特開2016-103211(JP,A)
【文献】特開2006-234714(JP,A)
【文献】特開2018-049645(JP,A)
【文献】特開2003-067489(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G01N 33/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体情報を検査するための検査キットの情報を管理するシステムであって、
商品の情報を記憶する商品情報記憶部と、
ユーザに紐づけられるユーザ情報と、当該ユーザの前記商品の使用状況に関する商品使用情報を記憶するユーザ情報記憶部と、
商品使用情報に応じた
判断要素に基づいて次の検査キットを送る時期に設定された検査キット発送要件
を、前記商品使用情報が満たすと、前記ユーザに検査キットを発送するための発送情報を生成し
、商品使用情報に応じた
判断要素に基づいて検査結果を開示する時期に設定された検査結果開示要件
を、前記商品使用情報が満たすと、発送された前記検査キットに対応する検査結果情報を前記ユーザに閲覧可能とする制御部と、
を備える検査情報管理システム。
【請求項2】
前記検査結果開示要件は、前記商品に応じて設定される当該商品の使用推奨要件である請求項1に記載の検査情報管理システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記商品使用情報が前記検査結果開示要件を満たす前に、前記検査キットを用いた検体が送られてきた場合、当該検体の検査指示を行い、前記商品使用情報が前記検査結果開示要件を満たした後に、その検査結果情報を前記ユーザに送信する請求項1又は2に記載の検査情報管理システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記商品使用情報が前記検査結果開示要件を満たす前に、前記検査キットを用いた検体が送られてきた場合、前記商品使用情報が前記検査結果開示要件を満たした後、当該検体の検査指示を行い、その検査結果情報を前記ユーザに送信する請求項1又は2に記載の検査情報管理システム。
【請求項5】
前記検査キット発送要件及び前記検査結果開示要件には、少なくとも商品の種類、商品の使用期間、商品の使用回数、商品の使用量のいずれかの判断要素が含まれている請求項1から4のいずれか一項に記載の検査情報管理システム。
【請求項6】
生体情報を検査するための検査キットの情報を管理するシステムであって、
商品の情報を記憶する商品情報記憶部と、
ユーザに紐づけられるユーザ情報と、当該ユーザの前記商品の使用状況に関する商品使用情報を記憶するユーザ情報記憶部と、
商品使用情報に応じた
判断要素に基づいて次の検査キットを送る時期に設定された検査キット発送要件
を、前記商品使用情報が満たすと、前記ユーザに検査キットを発送するための発送情報を生成し、
商品使用情報に応じた
判断要素に基づいて検査結果を開示する時期に設定された検査結果開示要件
を、前記商品使用情報が満たすと、発送された前記検査キットに対応する検査結果情報を前記ユーザに閲覧可能とする制御部と、
を備える検査情報管理サーバ。
【請求項7】
生体情報を検査するための検査キットの情報を管理する方法であって、
商品情報記憶部が、商品の情報を記憶するステップと、
ユーザ情報記憶部が、ユーザに紐づけられるユーザ情報と、当該ユーザの前記商品の使用状況に関する商品使用情報を記憶するステップと、
制御部が
、商品使用情報に応じた
判断要素に基づいて次の検査キットを送る時期に設定された検査キット発送要件
を、前記商品使用情報が満たすと、前記ユーザに検査キットを発送するための発送情報を生成するステップと
、商品使用情報に応じた
判断要素に基づいて検査結果を開示する時期に設定された検査結果開示要件
を、前記商品使用情報が満たすと、発送された前記検査キットに対応する検査結果情報を前記ユーザに閲覧可能とするステップと、
を備える検査情報管理方法。
【請求項8】
生体情報を検査するための検査キットの情報を管理するプログラムであって、
商品情報記憶部が、商品の情報を記憶するステップと、
ユーザ情報記憶部が、ユーザに紐づけられるユーザ情報と、当該ユーザの前記商品の使用状況に関する商品使用情報を記憶するステップと、
制御部が
、商品使用情報に応じた
判断要素に基づいて次の検査キットを送る時期に設定された検査キット発送要件
を、前記商品使用情報が満たすと、前記ユーザに検査キットを発送するための発送情報を生成するステップと
、商品使用情報に応じた
判断要素に基づいて検査結果を開示する時期に設定された検査結果開示要件
を、前記商品使用情報が満たすと、発送された前記検査キットに対応する検査結果情報を前記ユーザに閲覧可能とするステップと、
をコンピュータに実行させるための検査情報管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体情報を検査するための検査キットの検査結果の管理を行う検査情報管理システム、検査情報管理サーバ、検査情報管理方法、及び検査情報管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
日常的な健康管理を行うためには、自宅で簡単な検査が行なえる在宅検査が有効であり、近年、在宅検査のための検査キットの配送サービスが行なわれている。また、市場においては、健康増進のための栄養食品、栄養補助食品(サプリメント)等の商品が販売されている。
【0003】
検査キットの更なる普及のため、サプリメントと、そのサプリメントの効果を検査するための検査キットとをパックでユーザに提供するための方法が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1は、サプリメントの効果計測という検査キットの使用目的をユーザに提案し、ユーザの適切なサプリメント摂取を推奨することにより、検査キットの普及を図るものである。具体的には特許文献1では、ユーザに効果の現れるであろう必要量のサプリメントと、検査キットとをパックで提供している。これにより、ユーザは提供されたサプリメントを全て摂取した後に検査キットを使用することで、サプリメントの適正な評価を行うことができるというものである。
【0006】
しかしながら、サプリメント等の栄養食品、栄養補助食品等の商品により健康の維持又は向上を図るには商品を継続して使用することが重要であるのに対して、特許文献1のように、必要量のサプリメントと検査キットをパックで提供すると、サプリメントの摂取及び検査キットの使用に関する管理はユーザ任せとなってしまう。そうすると、サプリメントの摂取を忘れてしまったり、途中で摂取を止めてしまったりするおそれがある。また、検査キットの使用を忘れてしまうおそれや、必要量のサプリメントを摂取する前に検査キットを使用してしまうおそれもある。
【0007】
また、必要量のサプリメントを摂取して検査キットを使用した後は、新たに次のパックを購入しない限り、継続してサプリメントの摂取及び検査をすることができない。たとえ必要量のサプリメントを摂取して検査キットを使用した後、すぐに次のパックを購入したとしても、ユーザの手元に届くのに時間を要する場合もある。そうすると、サプリメントを摂取できない期間が生じて、サプリメントの効果が低減してしまうおそれがある。
【0008】
また、必要量の摂取が終わる前にユーザが前もってパックを購入しておくには、ユーザ側で次のパックの購入タイミングを管理する必要が生じ、ユーザに負担が生じる。
【0009】
従って、特許文献1のように必要量のサプリメントと検査キットをパックで提供しても、サプリメント等の商品の継続使用を促せず、必ずしもユーザの健康を改善できないという問題がある。
【0010】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、サプリメント等の商品の使用、検査キットの使用、及び検査結果を閲覧可能とするタイミングの適正化を図り、ユーザが容易に商品を継続使用することができる検査情報管理システム、検査情報管理サーバ、検査情報管理方法、及び検査情報管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記した目的を達成するために、本発明に係る検査情報管理システムは、生体情報を検査するための検査キットの情報を管理するシステムであって、商品の情報を記憶する商品情報記憶部と、ユーザに紐づけられるユーザ情報と、当該ユーザの前記商品の使用状況に関する商品使用情報を記憶するユーザ情報記憶部と、前記商品使用情報に応じた検査キット発送要件により、前記ユーザに検査キットを発送するための発送情報を生成し、前記商品使用情報に応じた検査結果開示要件により、発送された前記検査キットに対応する検査結果情報を前記ユーザに閲覧可能とする制御部と、を備える。
【0012】
また、前記検査結果開示要件は、前記商品に応じて設定される当該商品の使用推奨要件であってもよい。
【0013】
また、前記制御部は、前記商品使用情報が前記検査結果開示要件を満たす前に、前記検査キットを用いた検体が送られてきた場合、当該検体の検査指示を行い、前記商品使用情報が前記検査結果開示要件を満たした後に、その検査結果情報を前記ユーザに送信してもよい。
【0014】
又は、前記制御部は、前記商品使用情報が前記検査結果開示要件を満たす前に、前記検査キットを用いた検体が送られてきた場合、前記商品使用情報が前記検査結果開示要件を満たした後、当該検体の検査指示を行い、その検査結果情報を前記ユーザに送信してもよい。
【0015】
また、前記検査キット発送要件及び前記検査結果開示要件には、少なくとも商品の種類、商品の使用期間、商品の使用回数、商品の使用量のいずれかの判断要素が含まれていてもよい。
【0016】
また、上記した目的を達成するために、本発明に係る検査情報管理サーバは、生体情報を検査するための検査キットの情報を管理するシステムであって、商品の情報を記憶する商品情報記憶部と、ユーザに紐づけられるユーザ情報と、当該ユーザの前記商品の使用状況に関する商品使用情報を記憶するユーザ情報記憶部と、前記商品使用情報に応じた検査キット発送要件により前記ユーザに検査キットを発送するための発送情報を生成し、前記商品使用情報に応じた検査結果開示要件により発送された前記検査キットに対応する検査結果情報を前記ユーザに閲覧可能とする制御部と、を備える。
【0017】
また、上記した目的を達成するために、本発明に係る検査情報管理方法は、生体情報を検査するための検査キットの情報を管理する方法であって、商品情報記憶部が、商品の情報を記憶するステップと、ユーザ情報記憶部が、ユーザに紐づけられるユーザ情報と、当該ユーザの前記商品の使用状況に関する商品使用情報を記憶するステップと、制御部が、前記商品使用情報に応じた検査キット発送要件により前記ユーザに検査キットを発送するための発送情報を生成するステップと、前記商品使用情報に応じた検査結果開示要件により発送された前記検査キットに対応する検査結果情報を前記ユーザに閲覧可能とするステップと、を備える。
【0018】
また、上記した目的を達成するために、本発明に係る検査情報管理プログラムは、生体情報を検査するための検査キットの情報を管理するプログラムであって、商品情報記憶部が、商品の情報を記憶するステップと、ユーザ情報記憶部が、ユーザに紐づけられるユーザ情報と、当該ユーザの前記商品の使用状況に関する商品使用情報を記憶するステップと、制御部が、前記商品使用情報に応じた検査キット発送要件により前記ユーザに検査キットを発送するための発送情報を生成するステップと、前記商品使用情報に応じた検査結果開示要件により発送された前記検査キットに対応する検査結果情報を前記ユーザに閲覧可能とするステップと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0019】
上記手段を用いる本発明によれば、サプリメント等の商品の使用、検査キットの使用、及び検査結果を閲覧可能とするタイミングの適正化を図り、ユーザが容易に商品を継続使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施形態に係る検査情報管理システムを示すシステム構成図である。
【
図2】ユーザがマイページログインを行う際の端末装置の画面を示す概略図である。
【
図3】ユーザが検査キットの検査依頼を行う際の端末装置の画面を示す概略図である。
【
図4】ユーザがアンケートの入力を行う際の端末装置の画面を示す概略図である。
【
図5】ユーザに検査キットの測定結果を表示する際の端末装置の画面を示す概略図である。
【
図6】ユーザに商品の使用状況を示すためのカレンダーを表示する際の端末装置の画面を示す概略図である。
【
図7】本発明の検査情報管理システムの動作手順を示すフローチャートの前半である。
【
図8】本発明の検査情報管理システムの動作手順を示すフローチャートの後半である。
【
図9】事業者とユーザとの間での商品使用情報、検体、検査キット発送、及び検査結果のやり取りの一例を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
【0022】
<構成>
図1は、本発明の実施形態に係る検査情報管理サーバ101を含む検査情報管理システム1を示すシステム構成図である。検査情報管理システム1は、サービス事業者(以下、事業者という)が運営する、検査キットの管理や、検査キットで検査された情報の管理や、ユーザの生体に影響を与える商品の管理をユーザに提供するサービスを行うためのシステムである。当該サービスは、具体的には、初回の検査キットを購入し検体を事業者に送付したユーザに対して、当該検査キットに対応する商品をリコメンドし、当該商品の使用状況に応じて2回目の検査キットをユーザに提供する。また、2回目の検査キットを使用した検体に基づく検査結果は、商品の使用状況に応じて閲覧可能とするものである。
【0023】
事業者は、検査キットを供給する事業者である。また、商品供給者は、例えば食品メーカや化粧品メーカであり、ユーザの生体に影響を与える商品を供給する者である。ユーザの生体に影響を与える商品は、例えば、サプリメント(栄養補助食品)、飲食物、化粧品類等である。
【0024】
商品供給者は、事業者が提供するサービスに参加し、ユーザへのリコメンド対象となる商品を供給する。商品供給者は、サービスに参加し、事業者に対して費用の支払いを行う。事業者は、商品供給者から支払われる費用により、ユーザに次の検査キットを無償又は廉価に提供することができる。
【0025】
図1に示すように、本実施形態に係る検査情報管理システム1は、インターネット、VPN(Virtual Private Network)等のネットワークNWを介して、ユーザ側が使用する端末装置であるユーザ端末201a、201b、201cと、事業者の検査情報管理サーバ101とが接続されて構成されている。なお、説明の簡略化のため
図1では三人のユーザを想定してユーザ端末201a、201b、201cのみを示しているが、検査情報管理サーバ101はネットワークNWを介して複数のユーザと接続可能である。
【0026】
検査キットは、例えば、エクオール検査、インドキシル検査、食塩摂取量検査、カラダのサビつき検査、腸内環境検査等を、生体の尿や、血液、毛髪、爪、皮膚、唾液、汗、精液等、生体から採取した検体を使用することで生体状態を検査することができるキットである。検査キットは、個々に検査IDが付与されており、検査IDごとに、検査キットの流通経路を管理することができる。例えば、ある検査IDが付された検査キットは店舗で購入されたものであり、また別の検査IDが付された検査キットは、eコマースサイト経由で購入されたものであることをトレースできる。
【0027】
検査情報管理サーバ101は、通信部111と、制御部112と、入力部113と、ユーザ情報記憶部114と、商品情報記憶部115と、を備える。
【0028】
通信部111は、ネットワークNWを介してユーザ端末201a、201b、201cと通信を行う通信インタフェースである。通信部111は、例えば、ユーザ端末201aから送信されるユーザの住所や性別等の個人情報を含む基礎情報(ユーザ情報)、ユーザの商品の使用状況を示す商品使用情報を受信する。また、通信部111は、ユーザ端末201aに、検査結果情報やリコメンド情報を送信する。
【0029】
制御部112は、検査キットの発送情報や、入力された検査結果をユーザに提供するための検査結果情報、ユーザにリコメンドする商品を商品情報記憶部115から抽出し、当該商品に係るリコメンド情報を生成する。
【0030】
また、制御部112は、ユーザの商品使用情報に応じて、ユーザへ検査キットを発送するための発送情報を生成する。詳しくは、制御部112は、商品使用情報に応じた検査キット発送要件により、ユーザに検査キットを発送する発送タイミングを定めるとともに、商品使用情報に応じた検査結果開示要件により、発送された検査キットに対応する検査結果情報をユーザに閲覧可能とする開示タイミングを定める。この検査結果開示要件とは、商品に応じて設定される使用推奨要件であり、例えば、使用推奨要件はユーザに商品の使用効果が現れるであろう使用期間、使用回数、使用量等に設定される。つまり、制御部112は、ユーザ情報記憶部114に記憶されているユーザの商品使用情報が検査キット発送要件を満たした場合に、発送情報を生成する。さらに、制御部112は、使用推奨要件を満たした場合に、検査キットの検査結果情報をユーザに閲覧可能とする。なお、使用推奨要件及び検査キット発送要件には、少なくとも、商品の種類、商品の使用期間、商品の使用回数、商品の使用量のいずれかの判断要素が含まれている。また、制御部112は、この他にもユーザから検体が送られてきた後に、検査機関又は検査員に検査指示を出すことも可能である。
【0031】
入力部113は、キーボードやタッチパネル等の入力装置である。入力部113は、検査情報管理サーバ101とは物理的に独立したパーソナルコンピュータ(以下、PCという)や、スマートフォン、タブレットPC、及び携帯電話のような携帯端末であっても構わない。
【0032】
ユーザ情報記憶部114は、通信部111が受信した、又は、入力部113から入力された、基礎情報や、検査ID、アンケート情報等のユーザの個人に紐づけられる情報(ユーザ情報)を記憶する。また、入力部113から入力される、検査キットの検査結果を、ユーザの基礎情報、検査IDと紐づけて記憶する。また、ユーザ情報記憶部114は、通信部111が受信した商品使用情報を記憶する。ユーザ情報記憶部114は、検査情報管理サーバ101とは物理的に独立した記憶装置であっても構わない。
【0033】
商品情報記憶部115は、通信部111が受信した、又は、入力部113から入力されたユーザにリコメンドするための商品の情報を商品情報として記憶する。商品情報は、商品の属性(サプリメント、飲食物、化粧品類等)、商品の名称、商品の使用推奨期間、商品の使用推奨回数(頻度)、商品の使用推奨量等の情報を含むものである。商品情報記憶部115は、検査情報管理サーバ101とは物理的に独立した記憶装置であっても構わない。
【0034】
ユーザ端末201a、201b、201cは、例えばPCや、スマートフォン、タブレットPC、及び携帯電話のような携帯端末であり、少なくともweb情報を表示可能な端末である。ユーザ端末201a、201b、201cは、端末にインストールされた専用のアプリケーションソフトウェアによって検査情報管理サーバ101にアクセスしてもよい。また、検査情報管理サーバ101が提供する動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して検査情報管理サーバ101にアクセスしてもよい。以下、本実施形態において、検査を行うユーザが使用する端末がユーザ端末201aとし、他のユーザが使用する端末をユーザ端末201b、201cとする。
【0035】
<ユーザ端末画面>
次に、本開示の実施形態に係るユーザ端末201aに表示される表示画面(表示部)について、
図2から
図7を参照しながら説明する。
【0036】
図2は、ユーザが、事業者にアクセスするためのマイページへのログイン又はマイページへの新規登録を行う際のユーザ端末201aの画面202を示す概略図である。ユーザは、ユーザID及びパスワードを入力することで、マイページにログインすることができる。マイページでは、検査キットの検査依頼やアンケートの入力、検査結果の表示や、使用する商品の登録を行うことができる。ユーザがマイページへ新規登録を行う場合には、ユーザID、ユーザのメールアドレス、ユーザが希望するパスワード、氏名、性別、生年月日、住所、電話番号等の入力を行う。入力された情報は、基礎情報として、ユーザ端末201aから、検査情報管理サーバ101へ送信される。
【0037】
図3は、マイページにおいて、ユーザが検査キットの検査依頼を行う際のユーザ端末201aの画面202を示す概略図である。ユーザは、購入した初回の検査キットに割り当てられた検査IDを、入力画面で入力し送信ボタンを押すことで、検査情報管理サーバ101に、当該初回の検査キットの検査IDが送信される。
【0038】
図4は、マイページにおいて、ユーザがアンケートの入力を行う際のユーザ端末201aの画面202を示す概略図である。アンケートは、例えば、ユーザのライフスタイルや、過去の検査結果、嗜好等について問うものであり、例えば「大豆食品を週にどれくらい食べていますか。」のような質問や、「乳製品は好きですか。」のような質問である。アンケートは、アンケート情報として検査情報管理サーバ101に送信される。
【0039】
図5は、マイページにおいて、ユーザに検査キットの測定結果を表示する際のユーザ端末201aの画面202を示す概略図である。
図5では、初回の検査キットの初回の検査結果が、例えば、インドキシル硫酸検査結果を、’54[μg/mgCr]’の形で検査結果情報として表示される。また、理想の数値範囲を’〇~〇[μg/mgCr]’の形で併記して表示することで、ユーザは理想の数値範囲と自分の測定結果を比較することができる。また、当該ユーザにリコメンドされる商品が表示される。例えば、腸内環境の検査をする検査キットを購入しているユーザに、「腸内環境が気になるあなたにおすすめの商品」として、商品Aと商品Bをリコメンドする。ユーザは、希望する商品を選択し、登録することができる。具体的には、ユーザが商品Aを希望する場合、商品Aの「登録する」のボタンを押すことで、商品Aが商品選択情報として検査情報管理サーバ101に送信される。
【0040】
図6は、マイページにおいて、ユーザに商品の使用状況を示すためのカレンダーを表示する際のユーザ端末201aの画面202を示す概略図である。例えば、
図6は、ユーザが、2017年3月23日から25日まで、連続して商品Aを使用していることを示している。
【0041】
<処理の流れ>
次に、本開示の実施形態に係る検査情報管理システム1の動作について、
図7、8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0042】
図7、8は、検査キット及び検査結果に関する管理手順を示すフローチャートである。
図7、8のフローチャートは、検査情報管理サーバ101、ユーザ端末201aの各動作の関連状態を示している。
【0043】
ステップS101において、ユーザは、初回の検査キットを購入する。具体的には、ユーザは、店舗にて初回の検査キットを購入することができる。また、ユーザは、ユーザ端末201aから購入を希望する初回の検査キットを選択し、事業者に対しオーダーを行って初回の検査キットを購入してもよい。なお、ユーザは、ユーザ端末201a以外の端末装置を用いてeコマースサイトを通じて初回の検査キットのオーダーを行っても構わないし、FAXを用いてオーダーを行っても構わない。
【0044】
ステップS102において、ユーザは、事業者に対してマイページ登録を行う。具体的には、ユーザは、ユーザ端末201aの
図2で示す画面から新規登録を行い、ユーザ個人の基礎情報を入力する。ユーザ端末201aは、入力された基礎情報を、検査情報管理サーバ101に送信する。基礎情報は、例えば、ユーザID、ユーザのメールアドレス、ユーザが希望するパスワード、氏名、性別、生年月日、住所、電話番号等の個人に紐づけられる情報である。なお、ユーザは、ユーザ端末201aを用いないで、基礎情報を、郵送やFAX等により事業者に送信しても構わない。
【0045】
ステップS103において、ユーザ情報記憶部114は、通信部111が受信した基礎情報を記憶する。郵送やFAX等により事業者に送信された場合には、送信された基礎情報が入力部113から入力され、ユーザ情報記憶部114は、入力された基礎情報を記憶する。
【0046】
ステップS104において、ユーザは、初回の検査キットに記されている検査ID及び、アンケート情報を事業者に登録する。具体的には、ユーザは、ユーザ端末201aから、
図3で示す画面で、検査IDを入力する。引き続き、
図4で示す画面で、アンケートの入力を行う。ユーザ端末201aは、入力された検査ID及びアンケート情報を、検査情報管理サーバ101に送信する。なお、ユーザは、ユーザ端末201aを用いないで、検査ID及びアンケート情報を、郵送やFAX等により事業者に送信しても構わない。
【0047】
ステップS105において、ユーザ情報記憶部114は、通信部111が受信した検査ID及びアンケート情報を記憶する。郵送やFAX等により事業者に送信された場合には、ユーザ情報記憶部114は、入力部113から入力された検査ID及びアンケート情報を記憶する。
【0048】
ステップS106において、ユーザは、初回の検査キットを使用し初回の検体を採取する。そして、ユーザは採取した初回の検体を事業者に送付する。ユーザは、初回の検体が例えば検査対象が尿である場合に、尿を採取した瓶や、尿を濾紙にしみこませ乾燥させたもの、を郵送や宅配便にて事業者に送付することができる。
【0049】
ステップS107において、事業者は、ステップS106でユーザから送付された初回の検体の検査(第1の検査)を行う。ユーザ情報記憶部114は、入力部113から入力される初回の検体の検査結果をユーザの基礎情報、検査IDと紐づけて記憶する。
【0050】
ステップS108において、制御部112は、入力された検査結果をユーザに提供する初回の検査結果情報(第1の検査結果情報)として生成し、ユーザ情報記憶部114に記憶する。
【0051】
ステップS109において、制御部112は、ユーザが購入した初回の検査キットの種類、ユーザの基礎情報、アンケート情報、初回の検査結果情報を元に、ユーザにリコメンドする商品を商品情報記憶部115から抽出し、当該商品の情報をリコメンド情報として生成する。制御部112は、第1の検査の情報である検査IDから、検査キットの種類を特定することができる。例えば、制御部112は、腸内環境を検査する種類の検査キットを購入したユーザであって、乳製品が好きというアンケート情報がある場合、腸内環境へ効果を及ぼすヨーグルト商品等をリコメンド商品として抽出し、当該リコメンド商品をリコメンド情報として生成する。また、制御部112は、初回の検査結果情報が悪い生体状態を示す場合はより効果の高い商品のリコメンドを行い、初回の検査結果情報が良い場合はリコメンドを行わないという判定を行っても構わない。なお、第1の検査の情報は、検査キットの種類を示す情報であっても構わない。
【0052】
ステップS110において、制御部112は、通信部111及びネットワークNWを介して、生成された初回の検査結果情報及びリコメンド情報を、ユーザ端末201aに送信する。なお、事業者は、初回の検査結果情報及びリコメンド情報を、ユーザを特定する基礎情報に基づいて、郵送やFAX等により通知を行っても構わない。
【0053】
ステップS111において、ユーザは、初回の検査結果情報の表示を確認し、また、リコメンドされた商品を選択し商品の登録を行う。具体的には、ユーザは、ユーザ端末201aから、
図5で示す画面で、初回の検査結果情報である「インドキシル硫酸の検査結果」情報を確認し、各商品に対応する「登録する」ボタンを押すことにより、商品の登録を行う。ユーザ端末201aは、選択された商品の情報を商品選択情報としてネットワークNWを介して検査情報管理サーバ101に送信する。なお、ユーザは、商品選択情報を、郵送やFAX等により事業者に送信しても構わない。
【0054】
ステップS112において、通信部111は商品選択情報を受信する。ユーザ情報記憶部114は、商品選択情報をユーザ情報としてユーザ情報記憶部114に記憶する。
【0055】
ステップS113において、ユーザは、登録を行った商品を購入する。ユーザは商品を店舗で購入してもよいし、eコマースサイトを通じて購入しても構わない。また、ユーザは、商品を提供する商品供給者から直接郵送等により購入しても構わないし、事業者や、他の仲介業者を介して購入しても構わない。
【0056】
ステップS114において、ユーザは、商品の使用を開始し、商品の使用状況の情報を事業者に送信する。具体的には、ユーザは、ユーザ端末201aから、商品を商品供給者が推奨するタイミングで使用していることを示す商品使用情報を入力し、ネットワークNWを介して検査情報管理サーバ101に送信する。より具体的には、ユーザは、商品を使用する際に、商品自体の写真や、商品を特定するために付されるコード(例えばQRコード(登録商標))等を撮影し、当該写真と撮影日の情報を紐づけて商品使用情報としてユーザ端末201aから検査情報管理サーバ101に送信する。また、ユーザが、商品を使用するタイミングで専用のアプリケーションソフトを起動し、ユーザが使用状況を入力することで、商品使用情報をユーザ端末201aから検査情報管理サーバ101に送信しても構わない。また、ユーザが、商品を使用するタイミングで専用のアプリケーションソフトを起動するだけで、商品使用情報をユーザ端末201aから検査情報管理サーバ101に送信しても構わない。なお、商品使用情報は、例えば、
図6で示すユーザ端末201aの画面により、使用状況を確認することができる。当該画面に表示する情報は、検査情報管理サーバ101に記憶された情報を参照しても構わない。なお、ステップS114は、ユーザが商品を使用する毎に繰り返されるものである。
【0057】
ステップS115において、ユーザ情報記憶部114は、通信部111が受信した商品使用情報を記憶する。
【0058】
ステップS116において、制御部112は、商品使用情報が検査キット発送要件を満たしているか否かを判別する。この検査キット発送要件は、次の検査キットを送るのに適した時期に設定されており、商品使用情報に含まれる使用した商品の種類や使用期間、使用回数、使用量等の1又は複数の判断要素に基づいて設定されている。具体的には、検査キット発送要件は、使用された商品がリコメンド商品等の検査キットに関連する商品であるか否か、ユーザの商品使用期間が所定の使用期間を満たしたか否か、ユーザの商品使用回数や商品使用量が所定の使用回数、所定の使用量に達したか否か等を判別する。
【0059】
検査キット発送要件は商品の使用推奨要件が満たされるより前に満たされる要件であり、例えば、商品の使用推奨要件における推奨期間が2週間と設定されているのに対し、検査キット発送要件における所定の使用期間はそれよりも短い1週間と設定されている。この他にも、例えば、商品における推奨回数が14回と設定されているのに対し、検査キット発送要件における所定の使用回数はそれよりも少ない7回と設定されている。なお、使用推奨要件と検査キット発送要件の判断要素は必ずしも一致している必要はない。また、使用推奨要件及び検査キット発送要件の判断要素は、複数組み合わせてもよいし、1つの判断要素のみとしてもよい。
【0060】
商品使用情報が検査キット発送要件を満たしていないと判別した場合(ステップS116がN)にはステップS115へ処理を戻す。商品使用情報が検査キット発送要件を満たしていると判別した場合(ステップS116がY)には、ステップS117へ処理を進める。
【0061】
ステップS117において、制御部112は、基礎情報に基づいて、次(2回目)の検査キット(以下第2の検査キット)の発送情報を生成する。なお、第2の検査キットの発送情報は、ステップS117において、制御部112から検査キット発送要件を満たしたと判別したことと併せてユーザに通知してもよい。
【0062】
ステップS118において、事業者は、第2の検査キットの発送情報に基づいて、ユーザに第2の検査キットを発送する。第2の検査キットの発送は、人が発送情報を確認して手作業で発送を行ってもよいし、検査情報管理サーバ101とネットワークNWを介して接続された自動発送システムによって、自動的に発送を行ってもよい。
【0063】
ステップS119において、ユーザは、ステップS114と同様に、商品の使用状況の情報を事業者に送信する。なお、ステップS119についてもステップS114と同様に、ユーザが商品を使用する毎に繰り返されるものである。
【0064】
ステップS120において、ユーザ情報記憶部114は、通信部111が受信した商品使用情報を記憶する。
【0065】
ステップS121において、制御部112は、商品使用情報が商品の使用推奨要件を満たしているか否かを判別する。この使用推奨要件は上述した通りであり、使用された商品が検査キットに関連する商品であるか否か、ユーザの商品使用期間が推奨期間を満たしたか否か、ユーザの商品使用回数が推奨回数に達したか否か等を判別する。上述した例で言えば、商品使用期間が2週間に達したか否か、又は商品使用回数が14回に達したか否かを判別する。
【0066】
商品使用情報が使用推奨要件を満たしていないと判別した場合(ステップS121がN)にはステップS120へ処理を戻す。商品使用情報が使用推奨要件を満たしていると判別した場合(ステップS121がY)には、ステップS123へ処理を進める。
【0067】
一方、ステップS122において、ユーザは、第2の検査キットを使用し第2の検体を採取する。そして、ユーザは採取した第2の検体を事業者に送付する。ステップS106と同様に、ユーザは、第2の検体が例えば検査対象が尿である場合に、尿を採取した瓶や、尿を濾紙にしみこませ乾燥させたもの、を郵送や宅配便にて事業者に送付することができる。
【0068】
ステップS123において、制御部112はユーザから第2の検体が送られたことを認識すると検査指示を出し、事業者はユーザから送付された第2の検体の検査を行う。ユーザ情報記憶部114は、入力部113から入力される第2の検体の第2の検査結果をユーザの基礎情報、検査IDと紐づけて記憶する。
【0069】
ステップS124において、制御部112は、入力された検査結果をユーザに提供する第2の検査結果情報として生成し、ユーザ情報記憶部114に記憶する。
【0070】
ステップS125において、制御部112は、通信部111及びネットワークNWを介して、生成された第2の検査結果情報を、ユーザ端末201aに送信することで、ユーザに第2の検査結果情報を閲覧可能とする。なお、第2の検査結果情報は、ユーザを特定する基礎情報に基づいて、郵送やFAX等により通知を行っても構わない。
【0071】
以上で
図7、8に基づく本実施形態に係る検査情報管理システム1の動作についての処理の流れは終了し、検査キット発送要件及び商品の使用推奨要件はリセットされる。図示しないが、これ以降もユーザが引き続き商品使用情報を送信していくことで、再び検査キット発送要件を満たせば、事業者からユーザに次の検査キットが発送され、上述の第2の検査キットと同様の流れで処理が行われる。
【0072】
なお、本実施形態に係る検査情報管理システム1では、ステップS121における商品の使用推奨要件を満たさない限りは、ユーザに第2の検査結果情報を送信しない。例えば
図8にて点線のブロックで示したステップS122’では、ステップS121における商品の使用推奨要件を満たす前に、第2の検体を送付している。このような場合でも、制御部112は、ステップS121における商品の使用推奨要件を満たした後に、第2の検査結果の記憶(S123)、第2の検査結果情報の生成(S124)、第2の結果情報の送信(S125)を行う。
【0073】
ここで、
図9を参照すると、事業者とユーザとの間での商品使用情報、検体、検査キット発送、及び検査結果のやり取りの一例を示すタイムチャートが示されており、同図に基づき、事業者(検査情報管理サーバ101)とユーザ(ユーザ端末201a)と情報のやり取りの一例を説明する。
【0074】
同図に示すように初回の検査については、ユーザはt1時点において検査キットに関連した商品を登録することなく初回の検体を送付する。これに対して事業者はt2時点において初回の検査結果情報をユーザに送信する。
【0075】
そして、ユーザはt3時点からリコメンドされた商品の使用を開始し、商品を使用する毎に事業者に商品使用情報を送信する。なお、初回の検査結果が届く前(t2時点より前)に商品の使用を開始しても構わない。
【0076】
この例では、検査キット発送要件における所定の使用回数が7回と設定されており、t4時点にてこの要件が満たされる。そうすると事業者はt5時点にて2回目の検査キットをユーザに発送する(発送タイミング)。ユーザは引き続き商品使用情報を送信し、t6時点でこの例での当該商品の使用推奨要件における使用推奨回数14回が満たされる。
【0077】
そして、ユーザがt7時点で第2の検体を送付すると、t8時点にて事業者は第2の検査結果をユーザに送信する(開示タイミング)。
【0078】
なお、ユーザが、商品の使用推奨要件を満たす前のt7’時点において第2の検体を送付した場合は、事業者は使用推奨要件が満たされるまでは第2の検査結果を送信せず、使用推奨要件が満たされた後に送信する。具体的には、検査情報管理サーバ101において、制御部112は送られてきた検体について検査指示は行っておき、商品の使用推奨要件が満たされた後にその検査結果情報を送信する形としてもよいし、商品の使用推奨要件が満たされるまでは検査指示も行わず、商品の使用推奨要件が満たされた後に検査指示を行い、その検査結果情報を送信するようにしてもよい。
【0079】
以上のように、本実施形態における検査情報管理システム1では、商品使用情報に応じた検査キット発送要件により、ユーザに検査キットを発送する発送タイミングを定めるとともに、商品使用情報に応じた検査結果開示要件(商品の使用推奨要件)により、発送された検査キットに対応する検査結果情報をユーザに閲覧可能とする開示タイミングを定めている。このように、ユーザの商品使用開始後であって使用推奨要件が満たされる前に検査キットを発送することで、ユーザは検査キット発送要件を満たすまで商品使用情報を送信しなければ検査キットを受け取れないことから、商品の使用忘れを防止することでき、商品の継続使用を促すことができる。また、商品の使用推奨要件が満たされる前に検査キット発送要件は満たされる設定であることで、検査キットが届くのを待つことなく、使用推奨要件を満たすまでユーザは商品を継続して使用することができる。
【0080】
さらに、当該検査キットを用いた検査の検査結果情報は、商品の使用推奨要件を満たした場合にユーザに閲覧可能としている。これにより、ユーザは商品の使用推奨要件を満たさない限り、検査結果情報を知ることができないため、使用推奨要件を満たすまで商品を継続使用することとなる。従って、これによっても、商品の使用の継続を促すことができる。
【0081】
商品の使用推奨要件を満たす前にユーザから事業者に検体が送られた場合は、制御部112は検体の検査指示は行っておき、使用推奨要件(検査結果開示要件)が満たされた後に、その検査結果情報をユーザに送信する形としてよい。この場合は、送られてきた検体について速やかに検査が行われることから、検体の鮮度を損なうことなく検査することができる。
【0082】
又は、商品の使用推奨要件を満たす前にユーザから事業者に検体が送られた場合に、制御部112は使用推奨要件が満たされるまで検体の検査指示を行わず、使用推奨要件(検査結果開示要件)が満たされた後に検査指示を行い、その検査結果情報を送信する形としてもよい。この場合は、ユーザが途中で商品の使用を止めた場合等に無駄な検査を行わずに済むことから、検査作業の効率化を図ることができる。
【0083】
また、検査キット発送要件及び商品の使用推奨要件は、少なくとも商品の種類、商品の使用期間、商品の使用回数のいずれかの判断要素が含まれていることで、適切な時期に検査キットの発送及び検査結果情報を閲覧可能とすることができる。
【0084】
主にこれらのことから、本実施形態の検査情報管理システム1は、サプリメント等の商品の使用、検査キットの使用、及び検査結果を閲覧可能とするタイミングの適正化を図り、ユーザが容易に商品を継続使用することができる。
【0085】
また、本実施形態における検査情報管理システム1は、ユーザの過去の検査結果情報及び/又はユーザ情報に応じて商品のリコメンド情報を生成することで、ユーザの健康状態にマッチした商品をリコメントすることができ、ユーザは自分の健康に適した商品を使用を継続することができる。
【0086】
また、本実施形態における検査情報管理システム1は、ユーザが回答する検査キットに関連したアンケート情報に応じてリコメンド情報を生成することで、ユーザのライフスタイル等にマッチした商品をリコメンドすることができる。
【0087】
本実施形態における商品は、サプリメントのような栄養補助食品であってもよいし、石鹸、シャンプーや歯磨き、化粧用油、洗顔料や、洗顔フォーム、化粧品等の化粧品類であってもよい。さらには、当該商品は、美容や健康に関するサービスであってもよい。
【0088】
<プログラム>
ここで、本実施形態に係る検査情報管理サーバ101を構成する各機能を実現するためのプログラムの詳細について説明する。
【0089】
検査情報管理サーバ101は、コンピュータに実装される。そして、検査情報管理サーバ101の各構成要素の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置に記憶されている。CPUは、プログラムを補助記憶装置から読み出して主記憶装置に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPUは、プログラムに従って、上記した記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置に確保する。
【0090】
当該プログラムは、具体的には、コンピュータに、商品情報記憶部115が、商品の情報を記憶するステップと、ユーザ情報記憶部114が、ユーザに紐づけられるユーザ情報と、当該ユーザの前記商品の使用状況に関する商品使用情報を記憶するステップと、制御部112が、前記商品使用情報に応じた検査キット発送要件により前記ユーザに検査キットを発送するステップと、前記商品使用情報に応じた検査結果開示要件(商品の使用推奨要件)により発送された前記検査キットを用いた検査結果情報を前記ユーザに閲覧可能とするステップと、を実行させるものである。
【0091】
なお、補助記憶装置は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、インタフェースを介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムがネットワークを介してコンピュータに配信される場合、配信を受けたコンピュータが当該プログラムを主記憶装置に展開し、上記処理を実行しても構わない。
【0092】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても構わない。さらに、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても構わない。
【0093】
これまで説明してきた実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0094】
1 検査情報管理システム
101 検査情報管理サーバ
111 通信部
112 制御部
113 入力部
114 ユーザ情報記憶部
115 商品情報記憶部
201a、201b、201c ユーザ端末
202 表示画面
NW ネットワーク