(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-05
(45)【発行日】2022-10-14
(54)【発明の名称】ホールプローブ
(51)【国際特許分類】
G01R 33/07 20060101AFI20221006BHJP
H01J 49/14 20060101ALI20221006BHJP
H01J 49/30 20060101ALI20221006BHJP
G01R 33/02 20060101ALI20221006BHJP
H01L 43/04 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
G01R33/07
H01J49/14
H01J49/30
G01R33/02 U
H01L43/04
(21)【出願番号】P 2018566502
(86)(22)【出願日】2017-07-17
(86)【国際出願番号】 EP2017068045
(87)【国際公開番号】W WO2018011436
(87)【国際公開日】2018-01-18
【審査請求日】2020-07-13
(32)【優先日】2016-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】LU
(73)【特許権者】
【識別番号】518008275
【氏名又は名称】ルクセンブルク インスティトゥート オブ サイエンス アンド テクノロジー(リスト)
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】バラーマ,ラシード
(72)【発明者】
【氏名】ビュトン,オリバー
(72)【発明者】
【氏名】ドーセット,デビッド
(72)【発明者】
【氏名】ウィルツ,トム
【審査官】島▲崎▼ 純一
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-032391(JP,A)
【文献】特開平07-191119(JP,A)
【文献】特開2009-042152(JP,A)
【文献】特開2015-141121(JP,A)
【文献】特開平05-135737(JP,A)
【文献】特表2016-522892(JP,A)
【文献】国際公開第2015/140096(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 33/07
H01J 49/14
H01J 49/30
G01R 33/02
H01L 43/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作手段(110;210)、電気絶縁筐体(120)、及びホール効果センサ素子(130;230)を備えるホールプローブ(100;200)であって、
前記ホール効果センサ素子(130;230)が、前記電気絶縁筐体(120)内に収納されており、前記筐体(120)が、電気絶縁材料で作られた気密キャップ(122)、及び、前記操作手段(110;210)の、前記気密キャップ(122)との接続部分の表面から成り、ホールプローブ(100;200)において、前記筐体(120)が、封止手段(140)を備える接続手段によって、前記操作手段(110;210)に機械的に接続されており、前記電気絶縁材料がガラスであることを特徴とするホールプローブ(100;200)。
【請求項2】
前記操作手段(210)がスロット(250)を備える、請求項1に記載のホールプローブ(100;200)。
【請求項3】
前記ホール効果センサ素子(130;230)が扁平形状を有する、請求項1又は2に記載のホールプローブ(100;200)。
【請求項4】
前記筐体(120)が扁平形状を有する、請求項1~3のうちいずれか一項に記載のホールプローブ(100;200)。
【請求項5】
前記筐体(120)が、長手方向軸線に沿って延在し、前記ホール効果センサ素子(130;230)が、その高さ及び幅に関して前記筐体(120)内で中央に配置される、請求項1~4のうちいずれか一項に記載のホールプローブ(100;200)。
【請求項6】
前記操作手段(110;210)と前記筐体とが、共通の長手方向軸線に沿って延在する、請求項1~5のうちいずれか一項に記載のホールプローブ(100;200)。
【請求項7】
前記
封止手段(140)が、前記操作手段(110;210)の対応する座部に装着されたOリング(216)を備える、請求項1~6のうちいずれか一項に記載のホールプローブ(100;200)。
【請求項8】
前記接続手段が、前記ホール効果センサ素子(130;230)を保持するための保持手段を兼ね備える、請求項1~7のうちいずれか一項に記載のホールプローブ(100;200)。
【請求項9】
前記接続手段及び操作手段(110;210)が、前記ホール効果センサ素子(130;230)によって発生される電気信号を伝送するための、前記ホール効果センサ素子(130;230)と動作可能に接続された導電体をさらに備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のホールプローブ(100;200)。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載のホールプローブ(100;200)を備える、二次イオン質量分析計。
【請求項11】
ホールプローブ(100;200)を備える、二次イオン質量分析計であって、前記ホールプローブ(100;200)が、操作手段(110;210)、電気絶縁筐体(120)、及びホール効果センサ素子(130;230)を備え、
前記ホール効果センサ素子(130;230)が、前記電気絶縁筐体(120)内に収納されており、前記筐体(120)が、電気絶縁材料で作られた気密キャップ(122)、及び、前記操作手段(110;210)の、前記気密キャップ(122)との接続部分の表面から成り、ホールプローブ(100;200)において、前記筐体(120)が、封止手段(140)を備える接続手段によって、前記操作手段(110;210)に機械的に接続されていることを特徴とする二次イオン質量分析計。
【請求項12】
磁石の2つの磁極片間に形成されたギャップ内の磁場を測定するための請求項1~9のいずれか一項に記載のホールプローブ(100;200)の使用であって、前記磁極片が少なくとも1kvの電位で浮動される、前記ホールプローブ(100;200)の使用。
【請求項13】
前記磁極片が、二次イオン質量分析デバイスの磁気セクタの一部分である、請求項12に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁場の強さを測定するため、より詳細には二次イオン質量分析デバイスにおいて磁場の強さを測定するためのプローブを対象とする。
【背景技術】
【0002】
ホール効果センサは、磁場に応答して出力電圧を変える変換器である。磁場内の導電体を通って流れる電流の移動電子に対して磁場によって加えられる力が、移動電子を導体の片側へ押し、それにより導体のこの側に過剰な負電荷を蓄積し、その後、両側の間で電圧を生成する。この電圧を測定して、磁場を制御する電子機器へのフィードバックとして使用することができる。この横方向電圧の存在は、ホール効果と呼ばれ、したがってホール効果センサによって検出することができる。一般に、ホール効果センサは、周囲の温度条件の変化に対して非常に高感度である。
【0003】
二次イオン質量分析(SIMS)デバイスは、構成要素の中でもとりわけ、その磁極片間に通過ギャップを画定する磁気セクタデバイスを含むことが多い。SIMSデバイスを使用して分析すべきイオンによって形成されるイオンビームは、このギャップを通過する。イオンの全飛行経路は、衝突及び汚染を避けるために真空下にある。通過ギャップ内の磁場は、ビーム中のイオンの質量電荷比に応じて、イオンの軌道に異なる影響を及ぼす。したがって、磁気セクタデバイスは、イオンの固有の特徴に従ってイオンを分離することが可能である。分離されたイオンは、二次イオン信号を生成し、この二次イオン信号は、後の段階で、適切なイオン検出及び識別手段によって検出及び識別することができる。一般に、磁場の強さを制御するために磁場制御装置が使用され、それにより、安定した二次イオン信号が長期間にわたってイオン検出器で受信される。より具体的には、磁場を誘導するコイルを通って流れる一定の電流を提供する電子回路によって、又は電子機器にフィードバック情報を提供する測定デバイスを磁場内に組み込むことによって、磁場を制御して、磁場のより厳密な制御を提供することができる。これらの測定デバイスは、本明細書で上述したホール効果センサに依拠するホールプローブを備えていてもよい。
【0004】
特開平11-235755号公報は、ポリイミドから作製される保護管を含む細長く平らなホールデバイスセンサに関する。この保護管は、ワイヤを保護するために用いられている。
【0005】
米国特許出願公開第3665366号明細書は、-273℃~+200℃の温度範囲内での極端な温度変動に耐えられるホールプローブに関する。このホールプローブは、これらの極端な温度変化に耐えられる電気絶縁材料(強化ガラス)の小さいロッドを備える。このロッドは、半導体材料の層に接続されたワイヤと交差される。そのような既知のホールプローブは、真空環境又は高電圧領域での良好な動作にはあまり適していない。
【0006】
特開2001-091613号公報は、ICチップに対して磁気的な影響をほぼ及ぼさない、磁気センサ用のマルチチップモジュールに関する。
【0007】
特開2015-141121号公報は、特定の方向に印加される磁場の誤検出を抑制する構成に関する。
【0008】
米国特許出願公開第2016/0018476号明細書は、成形されたセンサパッケージに関する。
【0009】
特開2006-128213号公報は、高い検出精度を維持することができる半導体デバイスに関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】特開平11-235755号公報
【文献】米国特許出願公開第3665366号明細書
【文献】特開2001-091613号公報
【文献】特開2015-141121号公報
【文献】米国特許出願公開第2016/0018476号明細書
【文献】特開2006-128213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、従来技術における欠点の少なくとも1つを軽減することである。特に、本発明は、真空環境及び高電圧環境において磁場の強さを厳密に検知することが可能なホールプローブを提供することを狙いとする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の目的は、操作手段、電気絶縁筐体、及びホール効果センサ素子を備えるホールプローブを提供することである。このホール効果センサ素子は、上記電気絶縁筐体内に収納されており、筐体の壁は、上記電気絶縁材料を含む。この筐体は、上記操作手段と機械的に接続されている。
【0013】
好ましくは、上記筐体の壁は、電気絶縁材料で作られる真空気密キャップ、及び上記操作手段の表面部分を備えていてよい。この筐体は、好ましくは、真空封止手段を備える接続手段によって上記操作手段に接続されていてよい。
【0014】
電気絶縁材料は、好ましくはガラスでよい。
【0015】
ホール効果センサ素子は、好ましくは扁平の形状をしていてよい。
【0016】
好ましくは、筐体は、扁平の形状を有していてよい。
【0017】
この筐体は、好ましくは、長手方向軸線に沿って延在していてよい。このホール効果センサ素子は、好ましくは、その高さ及び幅に関して上記筐体の中央に配置されていてよい。
【0018】
操作手段と筐体とは、好ましくは、共通の長手方向軸線に沿って延在していてよい。
【0019】
好ましくは、接続手段はワッシャを備えていてよい。
【0020】
真空封止手段は、好ましくは、上記操作手段の対応する座部に装着されたOリングを備えていてよい。
【0021】
接続手段は、さらに好ましくは、上記ホール効果センサ素子を保持するための保持手段を備えていてよい。
【0022】
好ましくは、接続手段及び操作手段は、上記ホール効果センサ素子によって発生される電気信号を伝送するための、上記ホール効果センサ素子と動作可能に接続された導電体をさらに備えていてよい。
【0023】
本発明のさらなる態様によれば、本発明によるホールプローブの使用は、磁石の2つの磁極片間に形成されるギャップ内の磁場を測定するために供され、上記磁極片が、少なくとも1kvの電位で浮動される。この電位は、1kvより高くてよく、例えば20kv以下でよい。
【0024】
好ましくは、上記磁極片は、二次イオン質量分析(SIMS)デバイスの磁気セクタの一部分でよい。
【0025】
本発明によるホールプローブは、ホール効果センサ素子に、高電圧からの絶縁手段を提供する。特別に設計されたガラス管内にホール効果センサを収納することによって、例えば高電位で浮動される磁石の磁極片間等の高電圧環境において磁場を測定するためにプローブを使用することが可能になる。このホールプローブは、精密加工部品を使用して、検知すべき磁場に対するホール効果センサ素子の正しい配向を保証する。これにより、既知のホールプローブに比べて、測定精度を改善することができる。
【0026】
ホール効果センサ素子は、雰囲気温度及び圧力で保たれ、周辺環境から遮蔽されているので、真空以外の環境、例えば、高圧、液体中、又は有害/腐食性の環境において、磁場を測定するために使用することができる。
【0027】
本発明のいくつかの実施形態を図面に示す。図面は、本発明の範囲を限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明によるデバイスの好ましい実施形態の概略横断面図である。
【
図2】本発明によるデバイスの好ましい実施形態の斜視図である。
【
図4】本発明によるデバイスのロックメカニズムの横断面斜視図である。
【
図5】本発明によるデバイスのロックメカニズムの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本項では、好ましい実施形態及び図面に基づいて、本発明をさらに詳細に述べる。特に指示しない限り、記載される一実施形態の特徴を、記載される他の実施形態の追加の特徴と組み合わせてもよい。
【0030】
本発明の異なる実施形態における同様の概念を表すために、同様の参照番号を使用する。例えば、参照番号100と200はどちらもホールプローブを表し、これらのホールプローブは、本発明の2つの異なる実施形態によるものである。
【0031】
図1に、本発明の好ましい実施形態によるホールプローブ100の概略図を示す。プローブ100は、その近位端にハンドル110を備え、このハンドル110を使用してプローブ100を所定の位置に保持又は固定することができる。他の幾何学的な構成も可能であるが、図示する例では、このプローブは、
図1の水平方向に相当する長手方向軸線に沿って、ハンドル110の遠位に延在する。ホール効果センサ素子130が、操作手段又はハンドル110に固定され、ハンドル110の基部112から延在する。ホール効果センサ素子は、このセンサ素子を取り巻く磁場に応答して出力電圧を変える変換器である。出力電圧信号は、操作手段110を通して配置された導電性ワイヤ等、図示されていない電気接続手段を使用して、接続されているデバイスに伝送される。
【0032】
ホール効果センサ素子は、圧力封止筐体120内に含まれている。この筐体120の壁は、ガラスキャップ122、及びハンドル110の壁112の少なくとも一部を備え、壁112にガラスキャップが機械的に固定されている。あるいは、この筐体壁は、全体をガラスで作られてもよく、ガラス筐体は、それ自体、ハンドル110の壁112に固定される。筐体の壁は、他の材料を含んでいてもよく、ただし、それらの材料が、ホール効果センサ素子130によって検知すべき磁場に対して透磁性を有し、電気絶縁性であることを条件とする。ガラスは高真空レベルに耐えられるため、提供されるプローブは、高真空環境で動作することが可能である。特に、ガラスは高電圧絶縁体でもあるため、提案される構成は、高電圧領域でプローブを使用することを可能にする。
【0033】
操作手段110へのガラスキャップ122の固定は、筐体120内部の雰囲気が周囲雰囲気から密封されるようになされる。このために、気密Oリング等の真空封止手段140が提供される。
図1に示すように、ホール効果センサ素子130は、この筐体120の内部で中央に収納されることが好ましい。ホール効果センサ素子130と筐体120とはどちらも、細長く扁平な形状を有することが好ましい。
【0034】
本発明によるホールプローブ200のさらなる好ましい実施形態を
図2及び
図3に示す。プローブ200は、その近位端にハンドル210を備え、このハンドル210を使用してプローブ200を所定の位置に保持又は固定することができる。操作手段210の近位末端部は、ホールプローブを外部デバイスの対応するドッキングポートに確実にかつ繰り返し係止することが可能なクイックロックメカニズム213を備える。
【0035】
中空鋼ロッド214が、ロックメカニズム213からプローブ200の遠位末端部の方向に延在する。このステンレス鋼ロッド214は、例えばOリング216によってクイックロックメカニズム213に固定される。ステンレス鋼ロッド214の内部に、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)導管211が装着される。ホール効果センサ素子230は、接続手段240を使用して操作手段に取り付けられる。好ましくは、ホール効果センサ素子230は、封止手段242を使用して、導管211に接続された精密加工部品241によって導管211に固定される。精密加工部品241は、プローブ200の主軸と厳密に平行にホール効果センサ素子230を保持するように成形される。PEEKワッシャ、及び封止リング243のシステムにより、ホール効果センサ素子230を取り囲むガラスキャップ222がプローブの操作手段210に封止可能に接続されることがさらに保証される。図示する例示的な封止リング243は、操作手段210の対応する座部に装着される。
【0036】
ガラスキャップ222は、ホール効果センサ素子230を密封して囲うように成形される。好ましくは、ガラスキャップ222は、操作手段210の遠位底面212から約5~6cm、好ましくは5.4cm延在する。扁平形状を有して、このガラスキャップは、約7~8cm、好ましくは7.6cmの幅を有する。ガラスキャップの高さは、約3~4cm、好ましくは3.6cmである。単にホールプローブが使用される適用分野に応じて、本発明の範囲内に留まりながら他の寸法も可能である。
【0037】
本発明の実施形態によるホールプローブは、電気的に、かつ温度や圧力の面で、その周囲環境から遮蔽されたままにすることができるので、多様な特定の適用の際に生じる複数の環境において磁場を測定するために使用することができる。
【0038】
本発明の実施形態によるホールプローブは、特に、1kvを超える高電位で浮動される磁極片を有する二次イオン質量分析(SIMS)デバイスで使用される。典型的には、高電圧範囲は、約20kvまで及ぶ。
【0039】
そのようなデバイスでは、一次イオンビームは、試料の表面に向けられる。これにより、試料の表面から二次イオンが取り出される。この二次イオンビームは、電極アセンブリを使用して集束されて加速された後、磁気セクタによって形成された分離デバイスに入る。この磁気セクタも高電位で浮動されてよい。集束された二次イオンビームは、真空筐体内に位置する磁気セクタの磁極片間に形成されたギャップを通過する。
【0040】
通過ギャップは約5mmの高さを有し、このギャップ全体にわたる磁場が均一であり、よく制御されていることを保証することが重要である。均一な磁場は、SIMSデバイスの全体的な検出性能及び質量分解能を改善する。このために、高電圧環境において磁場を測定することが可能であり、真空にも耐えられる本発明によるホールプローブが、磁極片ギャップに挿入される。具体的には、扁平なホール効果検知素子130、230を備えるガラス筐体120、220がギャップに挿入される。このとき、ホールプローブによって検知された信号をフィードバックとして使用し、コイル配置を用いて誘導される磁極片間の磁場の強さを制御することができる。
【0041】
本発明によるプローブ構成、特に検知素子及びガラスキャップの形状は、比較的狭い磁極片ギャップ内部でのプローブの厳密な方向付けを可能にする。平らな検知素子が磁極片ギャップに平行に配列されて磁場に垂直であるとき、最も正確な信号が得られる。
【0042】
磁極片ギャップの内部でのプローブの位置合わせをさらに保証するために、
図4及び
図5に示すように、操作手段は、精密加工スロット250を備える。このスロットは、SIMS分析計上に、より詳細にはSIMS分析計のフランジ上に位置する精密加工ピン251に対する相対部分を形成する。SIMS分析計に取り付けられるときに、ピンと相対するスロットとの組合せによって、ホールプローブが単一の明確に定義された向きで取り付けられ、検知素子が磁場に垂直な向きになることが保証される。
【0043】
逆の状況もあり得る:このピンがホールプローブにあってよく、相対するスロットがSIMS分析計のフランジにあってよい。