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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-05
(45)【発行日】2022-10-14
(54)【発明の名称】手術支援装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/30 20160101AFI20221006BHJP
   A61B 90/50 20160101ALI20221006BHJP
   B25J 9/06 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
A61B34/30
A61B90/50
B25J9/06 B
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019013248
(22)【出願日】2019-01-29
(65)【公開番号】P2020120764
(43)【公開日】2020-08-13
【審査請求日】2020-11-18
【審判番号】
【審判請求日】2021-06-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515075692
【氏名又は名称】リバーフィールド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】只野 耕太郎
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 真崇
【合議体】
【審判長】佐々木 正章
【審判官】内藤 真徳
【審判官】倉橋 紀夫
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/052796(WO,A1)
【文献】特表2010-507792(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 34/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の体腔に端部が挿入される手術器具の保持が可能であり、前記手術器具の位置および姿勢の少なくとも一方の制御が可能な手術支援装置であって、
一方の端部が土台に支持されるアームであって、少なくとも1自由度の動きを有する第1可動部を有する第1アームと、
前記第1アームの他方の端部に配置されるとともに、前記手術器具が保持可能とされた複数の第2アームであって、前記第2アームは合計して少なくとも5自由度となる動きを有するとともに、複数の第2可動部を有する第2アームと、
が設けられ、
前記第2アームは、少なくとも2つの前記第2可動部を含むジンバル部を有し、
前記ジンバル部には、互いに交差する回転軸線まわりに回転する2つの回転自由度が含まれ、前記2つの回転自由度のうちの1つは前記回転軸線が水平方向から斜め上方へ延び、
前記第2可動部は、前記体腔に挿入された状態の前記手術器具が前記患者の体表に設けられたトロッカー又はポート孔から加えられる外力に従って受動的に動作可能であることを特徴とする手術支援装置。
【請求項2】
前記第2アームにおける前記第1アームに隣接する前記第2可動部の自由度は、上下方向に延びる回転軸線まわりに回転する回転自由度であり、
前記上下方向に延びる回転軸線まわりに回転する回転自由度に隣接する前記第2可動部、および、当該第2可動部に更に隣接する前記第2可動部の自由度は、前記上下方向に対して直交する方向に延びる回転軸線まわりに回転し、互いに平行な回転自由度であることを特徴とする請求項1記載の手術支援装置。
【請求項3】
前記第2可動部における変位の情報に基づいて、前記第2可動部の動きを一つの制御系統にて制御する制御部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の手術支援装置。
【請求項4】
前記手術器具は、
端部が前記体腔に挿入される長軸形状のシャフト部と、
前記シャフト部の端部に配置され、手術操作に用いられる操作部と、
を有していることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の手術支援装置。
【請求項5】
前記第2可動部の動きを制御する制御部が更に設けられ、
前記制御部は、前記シャフト部の長軸上のいずれかの位置にピボット点を設定し、前記手術器具の姿勢および配置位置の少なくとも一方を変更する際に、前記ピボット点の位置が変化しないように前記第2可動部の動きを制御することを特徴とする請求項4記載の手術支援装置。
【請求項6】
前記第2可動部における変位を検知するセンサが設けられ、
前記制御部は、前記センサにより検知された変位の情報に基づいて、前記ピボット点の位置を推定する演算処理を行うことを特徴とする請求項5記載の手術支援装置。
【請求項7】
前記複数の第2可動部は、前記手術器具における互いに交差する3つの方向への移動である3自由度と、前記シャフト部の中心軸線と交差するとともに互いに交差する2つの軸線まわりの回転である2自由度を有することを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の手術支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手術支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、内視鏡下手術を支援するロボットである種々の手術支援ロボットが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。多くの場合、手術支援ロボットには、内視鏡や鉗子などの手術に用いられる器具の保持、および、手術器具の操作を行うロボットアーム(以下「アーム」とも表記する。)が設けられている。
【0003】
内視鏡下手術の場合、体腔内に手術器具を挿入するセッティングが行われる。手術器具は、患者の体表に設けられたポート孔からトロッカーを介して、または、トロッカーを介することなく直接的に体腔内に挿入される。
【0004】
内視鏡下手術の術者は、手術支援ロボットを操作することにより手技を行う。術者の操作に従って、手術支援ロボットはピボット点を中心として保持した手術器具を操作する。ピボット点は、保持している手術器具に対しては所定箇所(例えば手術器具のシャフト軸上)に設定されている。なお、ピボット点は機構的に設定されている構成が普及している。また手術器具が挿入された患者に対しては、ポート孔内であって、腹壁や胸壁などの外面から内面までの中間位置に設定される。
【0005】
手術器具は、操作によって姿勢や配置位置が変更された場合、上述のように設定されたピボット点を通過する。このとき、手術器具はポート孔内に設定されたピボット点を中心として姿勢や配置位置を変更することとなり、患者の体表近辺の組織が受ける負荷が大きくなることが防がれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2012-020156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の場合とは異なり、例えば、ピボット点の位置が手術器具のシャフト軸からずれていると、姿勢や配置位置の変更された手術器具がポート孔の内周面を圧迫する。その結果、患者の体表近辺の組織が受ける負荷が大きくなり、当該組織が損傷する可能性があった。
【0008】
そのために、内視鏡下手術のセッティングにおいて手術支援ロボットのアームや手術器具を適切な位置に配置することが重要となる。特許文献1では、配向プラットフォームと、配向プラットフォームに連結されたセットアップアームと、セットアップアームに支持されたマニピュレータを有する構成により、アームや手術器具を適切な位置に配置する技術が開示されている。
【0009】
具体的には、プラットホームリンケージに対して配向プラットフォームが移動可能に配置されていて、配向プラットフォームを移動させることにより、セットアップアーム、マニピュレータ、および、マニピュレータに保持された手術器具の大まかな位置合わせが行われる。
【0010】
その後、配向プラットフォームに対するセットアップアームの相対的な位置決めが行われ、マニピュレータの姿勢合わせが行われる。セットアップアームの位置決めと、マニピュレータの姿勢合わせの間に、手術術具がトロッカーに挿通される。
【0011】
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、セッティングにおいて行われる位置決めや姿勢合わせの工程数が多く、セッティングが煩雑になるという問題があった。また、手術器具に対するピボット点が機械的に固定されてしまうため、患者に対するピボット点の位置を正確に合わせる必要があり、セッティングの利便性が損なわれやすいという問題もあった。
【0012】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、セッティングを行いやすくすることができる手術支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の手術支援装置は、患者の体腔に端部が挿入される手術器具の保持が可能であり、前記手術器具の位置および姿勢の少なくとも一方の制御が可能な手術支援装置であって、一方の端部が土台に支持されるアームであって、少なくとも1自由度の動きを有する第1可動部を有する第1アームと、前記第1アームの他方の端部に配置されるとともに、前記手術器具が保持可能とされた複数のアームであって、合計して少なくとも5自由度となる動きを有する複数の第2可動部を有する複数の第2アームと、が設けられていることを特徴とする。
【0014】
本発明の手術支援装置によれば、第1アームに配置された第2アームに少なくとも5自由度を実現する複数の第2可動部が設けられているため、第2アームのみを操作することでセッティングを行うことが可能となる。例えば、特許文献1に記載された技術のようにセットアップアームおよびマニピュレータの両者を操作することによりセッティングを行う場合と比較して、操作を行うマニピュレータの数が少なくセッティングを容易に行うことが可能となる。
【0015】
なお、第1可動部および第2可動部は、手術支援装置の外部から加えられる外力に従って動作するものであってもよいし、手術支援装置に設けられたアクチュエータや電動機などの動力発生部から伝達された動力によって動作するものであってもよい。
【0016】
さらに、複数の第2可動部の全ては、手術器具が体腔に挿入された状態において動作可能とされていることが好ましい。言い換えると、手術器具が体腔に挿入された状態において動作が固定される第2可動部がないことが好ましい。動作が固定されるとは、手術手技が行われる間は動作が必要ない、または、許容されないことを言う。
【0017】
複数の第2可動部の全ては、手術器具が体腔に挿入された状態において動作可能とされることにより、特許文献1に記載された技術と比較して、手術器具が移動可能な範囲を確保しやすい。例えば、患者の体表に設けられたポート孔に挿入された手術器具を、他のポート孔に移動させやすい。また、患者の体腔中のガスの増減等の理由により、手術支援装置に対するポート孔の相対位置が変動しても、手術器具を追従させやすい。
【0018】
上記発明において前記第2アームにおける前記第1アームに支持される一方の端部とは反対側の他の端部には、前記手術器具を保持する保持部が設けられていることが好ましい。
【0019】
このように第2アームの先端である他の端部において手術器具を保持可能とすることにより、特許文献1に記載された技術と比較して、手術器具が移動可能な範囲を確保しやすい。
【0020】
上記発明において前記手術器具は、端部が前記体腔に挿入される長軸形状のシャフト部と、前記シャフト部の端部に配置され、手術操作に用いられる操作部と、を有していることが好ましい。
【0021】
このように手術器具がシャフト部と操作部とを有するものであることにより、患者の体表に設けられたポート孔にシャフト部を挿入し、操作部を患者の体腔内に配置しやすくなる。
【0022】
上記発明においては、前記第2可動部の動きを制御する制御部が更に設けられ、前記制御部は、前記手術器具の姿勢および配置位置の少なくとも一方を変更する際に、前記シャフト部に予め定められたピボット点が位置するように、前記第2可動部の動きを制御することが好ましい。
【0023】
このようにシャフト部にピボット点が位置するように第2可動部の動きを制御することにより、手術器具の姿勢や配置位置を変更した場合であっても、シャフト部がピボット点を通過することが可能となる。言い換えると、ピボット動作を可能とする。
【0024】
上記発明においては、前記第2可動部における変位を検知するセンサが設けられ、前記制御部は、前記センサにより検知された変位の情報に基づいて、前記ピボット点の位置を推定する演算処理を行うことが好ましい。
【0025】
このように第2可動部における変位の情報に基づいてピボット点の位置を推定することにより、第2アームにおけるピボット動作を行いやすくなる。また、複数の第2可動部における変位の情報の全てに基づいて制御部による第2可動部の動きを制御することが可能になる。言い換えると、複数の第2可動部の一部の制御と、残りの制御が異なる制御部によって行われることがない。すなわち、前記第2可動部における変位の情報の全てに基づいて制御部による第2可動部の動きを一つの制御系統にて制御する構成となっている。
【0026】
上記発明において前記複数の第2可動部は、前記手術器具における互いに交差する3つの方向への移動である3自由度と、前記シャフト部の中心軸線と交差するとともに互いに交差する2つの軸線まわりの回転である2自由度を有することが好ましい。
【0027】
このように手術器具における互いに交差する3つの方向への移動である3自由度と、シャフト部の中心軸線と交差するとともに互いに交差する2つの軸線まわりの回転である2自由度と、を有することにより、第2アームのみを操作することでセッティングを行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の手術支援装置によれば、第1アームに配置された第2アームに少なくとも5自由度を実現する複数の第2可動部を設けることにより、手術支援装置のセッティングが行いやすくなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の一実施形態に係る手術支援ロボットの構成を説明する斜視図である。
図2図1の第2アームの構成を説明する模式図である。
図3図2の制御部の構成を説明するブロック図である。
図4】ピボット位置を記述する式を説明する図である。
図5】ピボット位置の推定を行う演算処理について説明するフローチャートである。
図6】ピボット位置の推定を行う演算処理を説明する模式図である。
図7】ピボット位置の推定を行う演算処理を説明する他の模式図である。
図8】ピボット位置の推定を行う演算処理を説明する更に別の模式図である
【発明を実施するための形態】
【0030】
この発明の一実施形態に係る手術支援ロボット(手術支援装置)1について、図1から図8を参照しながら説明する。本実施形態の手術支援ロボット1は、内視鏡下手術を支援するロボットである。具体的には、図1および図2に示すように、患者90の腹壁91内の空間である体腔92に端部が挿入される手術器具70の保持が可能であり、手術器具70の位置および姿勢の少なくとも一方の制御が可能なものである。
【0031】
手術支援ロボット1には、図1および図2に示すように、土台10と、第1アーム20と、複数の第2アーム30と、制御部50と、が主に設けられている。本実施形態では、3つの第2アーム30を有する例に適用して説明するが、第2アーム30の数は、3よりも多くてもよいし、少なくてもよい。
【0032】
土台10は、第1アーム20、複数の第2アーム30を支持するものである。本実施形態では、患者90が横たわるベッド5に隣接する位置に土台10が配置されている例に適用して説明する。土台10には、床面に設置される底部11と、底部11から上方に延びる柱状に形成された柱部12と、が設けられている。
【0033】
柱部12の形状は、図1に示すように円柱状であってもよいし、角柱状であってもよい。なお、柱部12が角柱状である場合には、第1アーム20および角柱部12の少なくとも一方に、第1アーム20が柱部12の延びる方向を中心とした回転を許容する構成が設けられていることが好ましい。
【0034】
第1アーム20は、土台10および複数の第2アーム30との間に配置されるものである。言い換えると、第1アーム20は土台10に支持されるものであり、複数の第2アーム30を支持するものである。
【0035】
第1アーム20には、土台10側のアーム部21と、第2アーム30側のアーム部22と、アーム部21およびアーム部22の間の関節部(第1可動部)23と、が主に設けられている。
【0036】
アーム部21は棒状に延びる部材であって、土台10側の端部(一方の端部)には土台10の柱部12に取り付けられる取り付け部(第1可動部)24が設けられている。取り付け部24は、柱部12に沿って上下方向に配置位置が変更可能であると共に、柱部12を中心としてアーム部21の延びる方向が変更可能、言い換えると回転可能とする構成を有している。つまり取り付け部24は、2自由度の動きを実現する構成を有するものである。取り付け部24の構成としては、取り付け部24に設けられた貫通孔に柱部12が挿通される構成など、公知の構成を用いることができる。
【0037】
アーム部22は棒状にのびる部材であって、第2アーム30側の端部(他方の端部)には、複数の第2アーム30が配置されている。アーム部22は、第2アーム30を上下方向に延びる軸線まわりに回転可能に支持するものである。
【0038】
関節部23は、アーム部21およびアーム部22の間に設けられる構成であって、上下方向にのびる軸線まわりにアーム部21およびアーム部22を互いに回転可能とする構成を有するものである。つまり関節部23は、1自由度の動きを実現する構成を有するものである。関節部23の具体的な構成としては、公知の回転可能な関節の構成を用いることができる。
【0039】
第2アーム30は、手術器具70の位置および姿勢を変更可能に支持するものである。また、第2アーム30は、手術器具70の位置や姿勢を変更しても、手術器具70が第2アーム30に対する所定の相対位置であるピボット位置Pを通過するように制御されている。ピボット位置Pは、内視鏡外科手術の対象である患者90の腹壁91に配置されたトロッカー75の配置位置と概ね一致している。
【0040】
なお、トロッカー75が配置される位置は、上述のように患者90の腹壁91であってもよいし、胸壁であってもよい。また、ピボット位置Pは、トロッカー75が配置される場合にはトロッカー75の配置位置と概ね一致され、トロッカー75が配置されない場合には腹壁91に設けられた貫通孔であるまたはポート孔の位置と概ね一致するようにされてもよい。
【0041】
第2アーム30は、第1アーム20および手術器具70との間に配置されるものである。言い換えると、第2アーム30は第1アーム20に支持されるものであり、手術器具70を保持可能とされたものである。
【0042】
第2アーム30は、図1に示すように、第1アーム20の土台10とは反対側の端部である先端部(他方の端部)に配置されるとともに、手術器具70が保持可能とされた複数のアームである。複数の第2アーム30は同じ構成を有するため、以下では複数の第2アーム30を区別することなく説明する。
【0043】
なお、本実施形態では、第1アーム20の先端部に複数の第2アーム30のみが配置されている例に適用して説明するが、第2アーム30および第2アームとは異なるアーム装置が混在して配置されていてもよい。
【0044】
第2アーム30には、図2に示すように、回転部(第2可動部)31と、第1リンク部35と、第2リンク部36と、ジンバル部41と、把持部(保持部)45と、が主に設けられている。回転部31、第1リンク部35および第2リンク部36は、第2アーム30の制御部50から入力される制御信号に基づいて、駆動制御されるものである。
【0045】
回転部31は、第2アーム30が第1アーム20に固定される部分に配置される関節であり、アクチュエータ31aにより駆動されるものである。回転部31としては、上下方向に延びる回転軸線まわりに回転駆動が可能な構成を有するものである。回転部31は1自由度の動きを実現する構成を有するものである。
【0046】
回転部31は公知の構成を用いることができ、具体的な構成を限定するものではない。回転部31には、回転部31の回転角度を検出する回転センサ(センサ)31sが設けられている。
【0047】
第1リンク部35は、第1関節部42と第2リンク部36との間に配置され、アクチュエータ35aにより駆動されるものである。第1リンク部35は、一対の並行なバー35bを2組有した矩形状に形成され、バー35bとバー35bとの交点は、1自由度の回転を許容するピン(第2可動部)35pにより結合された構成を有している。
【0048】
また、第1リンク部35には、所定のピン35pにおける回転角度を検出する第1リンクセンサ(センサ)35sが設けられている。本実施形態では、第1リンク部35が上下方向へ延びた姿勢に配置される例に適用して説明する。
【0049】
第2リンク部36は、第1リンク部35とジンバル部41との間に配置され、アクチュエータ36aにより駆動されるものである。第2リンク部36は、第1リンク部35と同様に、一対の並行なバー36bを2組有した矩形状に形成され、隣接する2つのバー36bは1自由度の回転を許容するピン(第2可動部)36pにより結合された構成を有している。
【0050】
また、第2リンク部36には、所定のピン36pにおける回転角度を検出する第2リンクセンサ(センサ)36sが設けられている。本実施形態では、第2リンク部36が横方向(上下方向と交差する面に沿った方向)へ延びた姿勢に配置される例に適用して説明する。
【0051】
ジンバル部41は、第2リンク部36と把持部45との間に配置されるものである。ジンバル部41は、回転軸線が互いに交差する第1関節部(第2可動部)42、第2関節部(第2可動部)43および第3関節部(第2可動部)44と、第1関節部42の回転角度を検出する第1関節センサ(センサ)42s、第2関節部43の回転角度を検出する第2関節センサ(センサ)43s、および第3関節部44の回転角度を検出する第3関節センサ(センサ)44sと、から主に構成されている。
【0052】
第1関節部42、第2関節部43および第3関節部44はそれぞれ、アクチュエータ42a、アクチュエータ42b、および、アクチュエータ42cにより駆動されるものである。
【0053】
第1関節部42は、第2リンク部36と隣接する位置に配置されるものである。第1関節部42は、その回転軸線が水平方向から斜め上方へ延びる姿勢に配置されている。より好ましくは、水平方向から45°の角度で斜め上方へ延びる姿勢に配置されている。
【0054】
第2関節部43は、第1関節部42と第3関節部44との間に配置されるものである。第3関節部44は、把持部45に隣接する位置に配置されるものである。第1関節部42、第2関節部43および第3関節部44は、回転軸回りの回転を可能とする構成、1自由度の動きを許容する構成を有するものである。なお、第1関節部42、第2関節部43および第3関節部44としては、公知の構成を用いることができ、特に限定するものではない。
【0055】
把持部45は、ジンバル部41と隣接する位置、言い換えると第2アーム30の先端に配置されるものである。把持部45としては、手術器具70を把持することができる構成であればよく、具体的な構成を限定するものではない。
【0056】
手術器具70は、内視鏡外科手術に用いられるものである。手術器具70には、図2に示すように、本体部71と、端部が体腔に挿入される長軸形状のシャフト部72と、シャフト部72の端部に配置され、手術操作に用いられる操作部73と、が主に設けられている。
【0057】
本実施形態では、操作部73が鉗子である例に適用して説明する。なお、手術器具70は、本実施形態のように鉗子を有するものであってもよいし、内視鏡などのように内視鏡外科手術に用いられる他の器具であってもよい。
【0058】
本体部71は、第2アーム30によって把持される部分であって、操作部73を駆動させる駆動力を操作部73伝達する機構が収納されるものである。なお、駆動力を伝達する機構としては公知の機構が用いられる。
【0059】
シャフト部72は、筒状または棒状に延びる部材であって、トロッカー75に挿通されて患者の腹壁91の内部に挿入されるものである。また、シャフト部72は、本体部71から操作部73へ駆動力の伝達に用いられる空間などの構成が設けられている。
【0060】
制御部50は、第2アーム30に把持された手術器具70におけるピボット位置Pの推定を行うものであり、第2アーム30の動作を制御するものである。制御部50により推定された手術器具70におけるピボット位置Pは、少なくとも第2アーム30の制御に用いられる。ここで、制御部50により推定されるピボット位置Pは、第2アーム30に関する座標系で表現されるものである。
【0061】
制御部50は、図3に示すように、CPU(中央演算処理ユニット)、ROM、RAM、入出力インタフェース等を有するコンピュータ等の情報処理装置である。上述のROM等の記憶装置に記憶されているプログラムは、CPU、ROM、RAM、入出力インタフェースを協働させて、少なくとも取得部51、記憶部52、垂直ベクトル算出部53、内積算出部54、修正演算部55、および、出力部56として機能させるものである。
【0062】
取得部51は、回転センサ31s、第1リンクセンサ35s、第2リンクセンサ36s、第1関節センサ42s、第2関節センサ43sおよび第3関節センサ44sから出力される回転角度の情報を取得するものである。
【0063】
取得部51は、取得した回転角度の情報に基づいて、第2アーム30の把持部45、または、手術器具70の向きを表すベクトルnに関する情報であるベクトル情報を算出する。また、後述する仮のピボット位置P´の移動を表す第1移動ベクトルΔP´の情報、および、手術器具70における把持部45側の端部である後端部Pの移動を表す第2移動ベクトルΔPの情報も同様に算出する。
【0064】
なお、本実施形態では、第2移動ベクトルΔPが、手術器具70における後端部Pの移動を表すものに適用して説明するが、第2移動ベクトルΔPは後端部Pにおける移動を表すものに限定されるものではなく、仮のピボット位置P´とは異なる位置における移動を表すものであればよい。
【0065】
記憶部52は、予め定められた仮距離d´の値が記憶されるものである。仮距離d´は、第2アーム30の先端位置と、手術器具70の向きを表すベクトルnとともに、第2アーム30に対するピボット位置Pの推定に用いられるものである。
【0066】
具体的には仮距離d´は、第2アーム30の先端位置から仮のピボット位置P´までの距離を表すものである。本実施形態では、第2アーム30の先端位置が、第2アーム30に把持される手術器具70の後端側の基準点、例えば本体部71の後端部Pである例に適用して説明する。つまり、手術器具70の後端部Pから仮のピボット位置P´までの長さが仮距離d´となる。
【0067】
ここで、仮のピボット位置P´は、予め定められるものであり、真のピボット位置Pの推定を行う際に用いられるものである。そのため、真のピボット位置Pと、仮のピボット位置P´とは、一致しているか否かを問うものではない。なお、推定を行うために仮のピボット位置P´は、手術器具70上に設定されていることが好ましい。
【0068】
なお、第2アーム30の先端位置を、手術器具70の先端側の基準点、例えば先端部としてもよい。この場合、仮距離d´は、手術器具70の先端部から仮のピボット位置P´までの長さが仮距離d´となる。
【0069】
垂直ベクトル算出部53は、手術器具70の軸線L方向を算出するものであり、第1垂直ベクトルΔPp⊥´および第2垂直ベクトルΔPr⊥を算出するものである。ここで、手術器具70の軸線L方向は、ベクトル情報に基づいて算出される。また、第1垂直ベクトルΔPp⊥´および第2垂直ベクトルΔPr⊥は、それぞれ、第1移動ベクトルΔP´および第2移動ベクトルΔPにおける軸線L方向に対する垂直成分である。
【0070】
内積算出部54は、第1垂直ベクトルΔPp⊥´および第2垂直ベクトルΔPr⊥の内積の値を算出するものである。
修正演算部55は、内積の値に所定の係数kを乗じた値を、記憶部52に記憶されている仮距離d´に加える演算を行うものである。さらに、記憶されていた仮距離d´の値を、当該演算により求められた新たな仮距離d´の値に更新する処理を行うものである。
【0071】
出力部56は、回転センサ31s、第1リンクセンサ35s、第2リンクセンサ36s、第1関節センサ42s、第2関節センサ43sおよび第3関節センサ44sから出力される回転角度の情報に基づいて、第2アーム30の動きを一つの制御系統にて制御するものである。言い換えると、第2アーム30の動きは出力部56のみで制御される。
【0072】
出力部56は、推定されたピボット位置(ピボット点)Pにも基づいて第2アーム30の姿勢および配置位置の少なくとも一方を制御する制御信号を出力するものである。本実施形態では、アクチュエータ31a、アクチュエータ35a、アクチュエータ36a、アクチュエータ42a、アクチュエータ42b、および、アクチュエータ42cを駆動させる制御信号を出力する例に適用して説明する。
【0073】
具体的には、シャフト部72の長軸上のいずれかの位置に設定されるピボット位置Pが、手術器具70の姿勢および配置位置の少なくとも一方を変更する際に変化しないように制御する制御信号を出力するものである。出力部56における制御信号を生成する具体的な演算処理内容や情報処理内容としては、公知の処理内容を用いることができ、特に限定するものではない。
【0074】
なお、ピボット位置Pの位置が変化しないとは、ピボット位置Pの移動範囲が予め定められた許容範囲内に収まることを言う。許容範囲内としては、患者90に配置されたトロッカー75(またはポート孔)内であって、の腹壁91や胸壁における外面と内面の中間位置を含む範囲であって、ピボット位置Pの移動範囲によって患者90の体表近辺の組織が受ける負荷が、当該組織が損傷しない程度に収まる範囲を例示することができる。
【0075】
なお、本実施形態では、制御部50が第2アーム30の姿勢および配置位置の少なくとも一方を制御するものの例に適用して説明するが、外部から加えられる力によって第2アーム30の姿勢が制御されるものであってもよい。言い換えると、制御部50が第2アーム30の姿勢を能動的に変更するものであってもよいし、第2アーム30の姿勢が受動的に変更されるものであってもよい。
【0076】
ここで、外部から加えられる力としては、トロッカー75と手術器具70との接触により第2アーム30に加えられる力や、内視鏡手術を行う術者、術者を補助する補助者が第2アーム30の姿勢を変えるために加える力を例示することができる。
【0077】
次に、上記の構成からなる制御部50におけるピボット位置Pの推定を行う演算処理について説明する。まず、図4を参照しながら、ピボット位置Pを記述する式について説明する。ピボット位置Pは、後端部P(第2アーム30の先端位置)と、ベクトルnと、距離dを用いて以下の式(1)により記述される。
【0078】
【数1】
【0079】
次に、ピボット位置Pの推定を行う演算処理について説明する。制御部50は、図5に示すピボット位置Pの推定を行う演算処理が開始されると、予め定められたサンプリング周期に従って、繰り返し推定の演算処理を行う。推定の演算処理は、少なくとも、第2アーム30の操作が終了するまで継続される。
【0080】
まず、制御部50は、取得部51を用いて第2アーム30における手術器具70を把持する把持部45または手術器具70の向きを表すベクトルnに関する情報であるベクトル情報を取得する処理を行う(S11)。
【0081】
具体的には、取得部51は、回転センサ31s、第1リンクセンサ35s、第2リンクセンサ36s、第1関節センサ42s、第2関節センサ43sおよび第3関節センサ44s(以後「回転センサ31s等」とも表記する。)から出力される回転角度の情報を取得する処理を行う。その後、取得した回転角度の情報に基づいて、第2アーム30の把持部45、または、手術器具70の向きを表すベクトルnに関する情報であるベクトル情報を算出する演算処理を行う。
【0082】
次に、取得部51は、第1移動ベクトルΔP´の情報、および、第2移動ベクトルΔPの情報を取得する処理を行う(S12)。具体的には、取得部51は、直近に取得した回転センサ31s等から出力された回転角度の情報と、それ以前(例えば更に前のサンプリング周期)で取得した回転センサ31s等から出力された回転角度の情報と、に基づいて、第1移動ベクトルΔP´の情報、および、第2移動ベクトルΔPの情報を算出する演算処理を行う。
【0083】
その後、制御部50は、垂直ベクトル算出部53により第1垂直ベクトルΔPp⊥´および第2垂直ベクトルΔPr⊥を算出する演算処理を行う(S13)。具体的には、制御部50は、まずベクトルnに関する情報であるベクトル情報に基づいて手術器具70の軸線L方向を算出する演算処理を行う。
【0084】
次いで、第1移動ベクトルΔP´の情報、第2移動ベクトルΔPの情報、および手術器具70の軸線L方向に基づいて、手術器具70の軸線L方向に対する垂直成分である第1垂直ベクトルΔPp⊥´および第2垂直ベクトルΔPr⊥をそれぞれ算出する演算処理を行う(図5参照。)。
【0085】
第1垂直ベクトルΔPp⊥´および第2垂直ベクトルΔPr⊥を算出すると、制御部50は、内積算出部54により第1垂直ベクトルΔPp⊥´および第2垂直ベクトルΔPr⊥の内積の値Δd´を算出する演算処理を行う(S14)。
【0086】
例えば、図6に示すように、仮距離d´が、真の値である距離dよりも大きい場合、言い換えると、仮のピボット位置P´が、ピボット位置Pよりも手術器具70の先端側に位置する場合には、第1垂直ベクトルΔPp⊥´の向きと、第2垂直ベクトルΔPr⊥の向きとは逆方向となる。そのため、両者の内積の値Δd´は負の値となる。
【0087】
その一方で、図7に示すように、仮距離d´が、真の値である距離dよりも小さい場合、言い換えると、仮のピボット位置P´が、ピボット位置Pよりも後端部P側に位置する場合には、第1垂直ベクトルΔPp⊥´の向きと、第2垂直ベクトルΔPr⊥の向きとは同方向となる。そのため、両者の内積の値Δd´は正の値となる。
【0088】
内積の値Δd´を算出すると、制御部50は、修正演算部55により仮距離d´を修正して更新する演算処理を行う(S15)。具体的には、修正演算部55は、内積の値Δd´に所定の係数k(但しkは正の値)を乗じた値を、記憶部52に記憶されている仮距離d´に加えて修正する演算を行う。さらに修正演算部55は、記憶されていた仮距離d´の値を、当該演算により求められた新たな仮距離d´の値に更新する処理を行う。
【0089】
例えば、図6に示す場合には、仮距離d´を小さくする修正が行われ、真の値である距離dに近づく修正が行われる。その一方で、図7に示す場合には、仮距離d´を大きくする修正が行われ、真の値である距離dに近づく修正が行われる。
【0090】
所定の係数kは、所望の値に設定することができる。例えば、所定の係数kの値を大きくすると仮距離d´が真の値である距離dに早く近づくようになるが、真の値である距離dに収束しにくくなる可能性がある。また、値を小さくすると、仮距離d´が真の値である距離dにゆっくりと近づくようになるが、真の値である距離dに収束しやすくなる。
【0091】
なお、仮距離d´が手術器具70の先端部から仮のピボット位置P´までの距離を表す場合には、図8に示すように、S15における仮距離d´を修正する際の増減が逆になる。そのため、所定の係数kは負の値を有していることが好ましい。
【0092】
上記の構成の手術支援ロボット1によれば、第2アーム30に少なくとも5自由度を実現する回転部31、ピン35p、ピン36p、第1関節部42、第2関節部43、および、第3関節部44が設けられているため、第2アーム30のみを操作することでセッティングを行うことが可能となる。例えば、特許文献1に記載された技術のようにセットアップアームおよびマニピュレータの両者を操作することによりセッティングを行う場合と比較して、操作を行うマニピュレータの数が少なくセッティングを容易に行うことが可能となる。
【0093】
さらに、回転部31、ピン35p、ピン36p、第1関節部42、第2関節部43、および、第3関節部44の全ては、手術器具70が体腔に挿入された状態において動作可能とされていることが好ましい。言い換えると、手術器具70が体腔に挿入された状態において動作が固定される回転部31、ピン35p、ピン36p、第1関節部42、第2関節部43、または、第3関節部44がないことが好ましい。動作が固定されるとは、手術手技が行われる間は動作が必要ない、または、許容されないことを言う。
【0094】
回転部31、ピン35p、ピン36p、第1関節部42、第2関節部43、および、第3関節部44の全ては、手術器具70が体腔に挿入された状態において動作可能とされることにより、特許文献1に記載された技術と比較して、手術器具70が移動可能な範囲を確保しやすい。
【0095】
例えば、患者90の体表に設けられたトロッカー75やポート孔に挿入された手術器具70を、他のトロッカー75やポート孔に移動させやすい。また、患者90の体腔中のガスの増減等の理由により、手術支援ロボット1に対するトロッカー75やポート孔の相対位置が変動しても、手術器具70を追従させやすい。
【0096】
第2アーム30の先端である他の端部において手術器具70を保持可能とすることにより、特許文献1に記載された技術と比較して、手術器具70が移動可能な範囲を確保しやすい。
【0097】
手術器具70がシャフト部72と操作部73とを有するものであることにより、患者90の体表に設けられたトロッカー75やポート孔にシャフト部72を挿入し、操作部73を患者90の体腔内に配置しやすくなる。
【0098】
制御部50は、シャフト部72にピボット位置Pが位置するように回転部31、ピン35p、ピン36p、第1関節部42、第2関節部43、および、第3関節部44の動きを制御する。そのため、手術器具70の姿勢や配置位置を変更した場合であっても、シャフト部72がピボット位置Pを通過することが可能となる。言い換えると、ピボット動作を可能とする。
【0099】
回転部31、ピン35p、ピン36p、第1関節部42、第2関節部43、および、第3関節部44における変位の情報に基づいてピボット位置Pの位置を推定することにより、第2アーム30におけるピボット動作を行いやすくなる。また、回転部31、ピン35p、ピン36p、第1関節部42、第2関節部43、および、第3関節部44における変位の情報の全てに基づいて制御部50による回転部31、ピン35p、ピン36p、第1関節部42、第2関節部43、および、第3関節部44の動きの制御が可能になる。言い換えると、回転部31、ピン35p、ピン36p、第1関節部42、第2関節部43、および、第3関節部44の一部の制御と、残りの制御が制御部50とは異なる制御部によって行われることがない。すなわち、回転部31、ピン35p、ピン36p、第1関節部42、第2関節部43、および、第3関節部44における変位の情報の全てに基づいて回転部31、ピン35p、ピン36p、第1関節部42、第2関節部43、および、第3関節部44の動きを一つの制御系統にて制御する構成となっている。
【0100】
第2アーム30は、手術器具70における互いに交差する3つの方向への移動である3自由度と、シャフト部72の軸線Lと交差するとともに互いに交差する2つの軸線まわりの回転である2自由度と、を有する。そのため、第2アーム30のみを操作することでセッティングを行うことが可能となる。
【0101】
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記の実施の形態においては、この発明が手術支援ロボット1である例に適用して説明したが、ロボットの形式に限定されるものではなく、ロボット以外の各種の装置にも適用できるものである。
【符号の説明】
【0102】
1…手術支援ロボット(手術支援装置)、 20…第1アーム、 23…関節部(第1可動部)、 24…取り付け部(第1可動部)、 30…第2アーム、 31…回転部(第2可動部)、 31s…回転センサ(センサ)、 35p…ピン(第2可動部)、 35s…第1リンクセンサ(センサ)、 36p…ピン(第2可動部)、 36s…第2リンクセンサ(センサ)、 42…第1関節部(第2可動部)、 42s…第1関節センサ(センサ)、 43…第2関節部(第2可動部)、 43s…第2関節センサ(センサ)、 44…第3関節部(第2可動部)、 44s…第3関節センサ(センサ)、 45…把持部(保持部)、 50…制御部、 70…手術器具、 72…シャフト部、 73…操作部、 90…患者、 92…体腔、 P…ピボット位置(ピボット点)、 L…軸線(中心軸線)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8