(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-05
(45)【発行日】2022-10-14
(54)【発明の名称】トライアックモジュール
(51)【国際特許分類】
H05B 45/31 20200101AFI20221006BHJP
H05B 45/10 20200101ALI20221006BHJP
H05B 45/20 20200101ALI20221006BHJP
【FI】
H05B45/31
H05B45/10
H05B45/20
(21)【出願番号】P 2021535287
(86)(22)【出願日】2020-02-11
(86)【国際出願番号】 KR2020001883
(87)【国際公開番号】W WO2020166928
(87)【国際公開日】2020-08-20
【審査請求日】2021-06-17
(31)【優先権主張番号】10-2019-0016395
(32)【優先日】2019-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521266000
【氏名又は名称】エフィー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100084375
【氏名又は名称】板谷 康夫
(74)【代理人】
【識別番号】100125221
【氏名又は名称】水田 愼一
(74)【代理人】
【識別番号】100142077
【氏名又は名称】板谷 真之
(72)【発明者】
【氏名】コ,ゴワンス
【審査官】田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-171702(JP,A)
【文献】特開2010-199762(JP,A)
【文献】特開2011-160508(JP,A)
【文献】特開平4-271266(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/00
H05B 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
常用交流電源(AC)から電気器機(10)に電源を供給する2つの電源ラインの中で一つの電源ライン(L1)に連結されて、電気器機(10)をオンオフスイッチング動作するトライアックモジュール(100)において、
常用交流電源(AC)から電気器機(10)に電流を供給する2つの電源ラインの中で一つの電源ライン(L1)に連結され、ゲート端子(g)に入力されるトライアック駆動電流によって動作して電気器機(10)の電源供給を断続するトライアック(110)と、
前記トライアック(110)のゲート端子(g)及びT2端子(T2)と並列連結され、前記トライアック(110)のゲート端子(g)から出力されるかトライアック(110)のゲート端子(g)に入力される電流を全波整流するブリッジダイオード(120)と、
前記ブリッジダイオード(120)に連結され、前記ブリッジダイオード(120)から出力される電流(I)を受けて前記トライアック(110)をオン動作させるためのトライアック駆動電流(I1)を前記トライアック(110)のゲート端子(g)に出力することにより、トライアック(110)を動作させるトライアックトリガー部(130)と、
ラッチオン(latch on)されてトライアック(110)が駆動されえる臨界電流(Ith)より小さい値を有するラッチ電流をトライアック(110)のゲート端子(g)に出力するラッチ回路部(140)と、を含んで構成され、
前記ラッチ回路部(140)がラッチオンされる場合、前記トライアックトリガー部(130)はトライアック駆動電流(I1)の出力が遮断されてトライアック(110)がスイッチングオフされることを特徴とするトライアックモジュール。
【請求項2】
前記トライアック駆動電流(I1)とラッチ電流は、前記ブリッジダイオード(120)を通過した後にトライアック(110)のゲート端子(g)に入力されることを特徴とする請求項1に記載のトライアックモジュール。
【請求項3】
前記トライアックトリガー部(130)は、
前記ブリッジダイオード(120)の出力端に連結される第1スイッチング素子(Q1)と、
前記ブリッジダイオード(120)の出力端で前記第1スイッチング素子(Q1)と並列連結される第2抵抗(R2)を含んで構成され、
前記第1スイッチング素子(Q1)の出力端と前記ラッチ回路部(140)の出力端は前記ブリッジダイオード(120)に連結され、
前記第1スイッチング素子(Q1)がスイッチングオンされる前には前記ブリッジダイオード(120)から出力される電流(I)が第2抵抗(R2)を通過しながらスイッチングトリガー電流(I2)になり、
前記スイッチングトリガー電流(I2)が前記第1スイッチング素子(Q1)をトリガーさせて第1スイッチング素子(Q1)がスイッチングオンされ、
前記第1スイッチング素子(Q1)がスイッチングオンされる場合、ブリッジダイオード(120)の出力電流がトライアック駆動電流(I1)になってトライアック(110)のゲート端子(g)に入力されてトライアック(110)が駆動されることを特徴とする請求項2に記載のトライアックモジュール。
【請求項4】
前記ラッチ回路部(140)は、前記第2抵抗(R2)の出力端に連結され、ラッチトリガー信号が入力されると、前記ラッチ回路部(140)がラッチオン(latch on)されて前記第1スイッチング素子(Q1)がスイッチングオフされ、前記第1スイッチング素子(Q1)がオフされてトライアック駆動電流(I1)が遮断されてトライアック(110)のT1端子(T1)とT2端子(T2)との間はスイッチングオフされることを特徴とする請求項3に記載のトライアックモジュール。
【請求項5】
前記トライアックトリガー部(130)の第2ノード(n2)に連結され、また前記ラッチ回路部(140)に連結され、前記第1スイッチング素子(Q1)がスイッチングオンされた後に第1設定時間(ΔT)が経過した後、前記ラッチ回路部(140)をラッチオンするためのラッチトリガー信号を出力するラッチトリガー部(150)がさらに含まれて構成され、
前記ラッチ回路部(140)は前記第1スイッチング素子(Q1)がスイッチングオンされた後に第1設定時間(ΔT)が経過した後スイッチングオンされることにより、前記トライアック(110)がスイッチングオンされ、第1設定時間(ΔT)が経過した後に自動的にトライアック(110)をオフさせることができることを特徴とする請求項3に記載のトライアックモジュール。
【請求項6】
前記トライアック(110)は、
常用交流電源(AC)から電気器機(10)に電源を供給する2つの電源ラインの中で一つの電源ライン(L1)に直列連結されて電気器機(10)をオンオフ動作する動作スイッチ(SW)にT1端子(T1)とT2端子(T2)が並列連結され、前記動作スイッチ(SW)がオフ動作する時から第1設定時間の間のみオン動作され、第1設定時間が経過するとオフ動作し、前記ブリッジダイオード(120)は、前記動作スイッチ(SW)がオフされる場合の AC電流を整流し、またトライアックトリガー部(130)とラッチ回路部(140)からトライアック(110)のゲート端子(
g)に入力されるトライアック駆動電流とラッチ電流を整流し、
前記トライアックトリガー部(130)は、
前記動作スイッチ(SW)がオフされると同時に、第1設定時間(ΔT)の間には前記ブリッジダイオード(120)から出力される電流(I)を受けて前記トライアック(110)をオン動作させるためのトライアック駆動電流(I1)を前記トライアック(110)のゲート端子(g)に出力することによりトライアック(110)を動作させ、
前記ラッチ回路部(140)は、第1設定時間(ΔT)の間にはラッチオフされており、第1設定時間(ΔT)が経過すればラッチオン(latch on)されて
前記ブリッジダイオード(120)の出力端に連結される第1スイッチング素子(Q1)をスイッチングオフさせてトライアック(110)のスイッチングオフすることを特徴とする請求項1に記載のトライアックモジュール。
【請求項7】
前記トライアックトリガー部(130)の第二ノード(n2)に連結され、前記ラッチ回路部(140)に連結され、前記第1スイッチング素子(Q1)がスイッチングオンされた後に第1設定時間(ΔT)が経過した後、前記ラッチ回路部(140)をラッチオンするためのラッチトリガー信号を出力するラッチトリガー部(150)がさらに含まれて構成され、
前記ラッチ回路部(140)は前記第1スイッチング素子(Q1)がスイッチングオンされた後に第1設定時間(ΔT)が経過した後にスイッチングオンされることにより、前記トライアック(110)がスイッチングオンされ、第1設定時間(ΔT)が経過した後に自動的にトライアック(110)をオフさせることができることを特徴とする請求項6に記載のトライアックモジュール。
【請求項8】
前記第2ノード(n2)に接続されて前記ラッチトリガー部(150)と並列連結され、前記動作スイッチ(SW)がスイッチングオフ瞬間から前記トライアック(110)がスイッチングオンされる瞬間までのオフタイム(ΔTa)間に電気器機(10)にトライアック(110)のスイッチングオン動作を遅延させて電気器機(10)をオフさせるためのオフタイム生成部(160)がさらに含まれて構成され、
前記電気器機(10)は、前記オフタイム生成部(160)のオフ状態をモニタリングし、前記オフタイム生成部(160)のスイッチングオフ状態を論理信号に認識して制御動作が行われることを特徴とする請求項7に記載のトライアックモジュール。
【請求項9】
前記オフタイム生成部(160)は、
前記第1スイッチング素子(Q1)と第2抵抗(R2)の第2ノード(n2)に接続されて前記ラッチトリガー部(150)と並列連結され、前記動作スイッチ(SW)がスイッチングオフ瞬間から前記トライアック(110)がスイッチングオンされる瞬間までのオフタイム(ΔTa)間に電気器機(10)にトライアック(110)のスイッチングオン動作を遅延させて電気器機(10)をオフさせるための
第1キャパシタ(C1)で構成されることを特徴とする請求項8に記載のトライアックモジュール。
【請求項10】
前記ブリッジダイオード(120)の出力端と前記第2ノード(n2)に接続されており、
前記動作スイッチ(SW)がオフされた後にスイッチングオンされた後からその次のスイッチングオフ時まで再充電を通じて遅延されるようにするために、前記動作スイッチ(SW)がオフされ、その後スイッチングオン時に前記第1キャパシタ(C1)に印加されている電圧を放電するための放電回路部(170)がさらに含まれて構成されることを特徴とする請求項9に記載のトライアックモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気器機のトライアック素子に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、トライアック(triode AC switch)は、交流回路の無接点スイッチ素子として用いられており、このようなトライアックの駆動方式には2つの方式がある。
【0003】
一つは別途の外部電源を受けて制御する方式であり、この方式は別途の電源と制御回路部を有し、制御対象であるトライアックのゲート端子にトリガー信号を提供する方式である。即ち、トライアックを動作させるためのトライアック制御回路部に別途の電源ラインを備え、このトライアック制御回路部に別途に電源を供給する方式である。この場合には、総て3つの線が連結されるので3線式とも言う。この方式は、一般的に多く採択されている方式であるが、別途の電源供給部が必要であり、電源線の追加、電源部回路の追加によって安定性はあるものの、価格に対する負担が大きく、標準スイッチに挿入することが難しいという短所がある。
【0004】
他の方式としては2線式制御方式がある。この2線式制御方式は、トライアックの両端に電源ラインが連結され、制御回路部はトライアックの電源ラインに連結されて、トライアックがオフされる時にトライアックのT1端子とT2端子の両端からエネルギーを受ける方式である。
【0005】
しかしながら、従来の2線式制御方式は、2つの端子であるT1端子とT2端子を全て使わなければならないので、2つの端子の両端で制御するためには付加回路が多く必要となり、この付加回路による電流消費が大きく、電源が非常に不安定であり、負荷に大きな影響を及ぼし、実用化に大きな問題があった。
【0006】
一方、LEDが照明灯に広く用いられており、このLED負荷には多様な制御方式が適用されている。特に、LED負荷では、壁に付着させたり埋入させて用いられる壁付型動作スイッチのオン-オフスイッチング操作を通じてLED負荷の照明の調光(dimming)、色変化(color change)を制御している。
【0007】
しかしながら、壁付型動作スイッチのオンオフ繰り返し過程では、照明の過度なちらつきが発生して、目の疲れなどの不利益をもたらし、また負荷に内蔵されたコンバータの過度な動作不安定性による誤動作が発生して、利用者に多くの不便性をもたらすことはもちろんのこと、技術の普及に障害となっている実情がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記のような従来技術の問題点を解決するために創案されたもので、本発明によるトライアックモジュールの目的は、下記の通りである。
【0009】
第一には、トライアックのT1端子とT2端子ではないゲート端子とT2端子のみをブリッジダイオードに並列連結して構成し、非常に小さい値(例えば約1mA以下の電流値)の微細なラッチ電流によってトライアックの駆動を制御する。
【0010】
第二には、トライアックの両端であるT1端子とT2端子から電源を受けないことから、トライアックの両端であるT1端子とT2端子に連結されて、トライアックを駆動するための電源供給部を採択しなくてもよくする。
【0011】
第三には、トライアックを駆動するための別途の制御電源を採択しなくてもいいので、安定的な駆動を可能とする。
【0012】
第四には、非常に小さい値の微細なラッチ電流を利用してトライアックを駆動制御することにより、オフ状態のトライアックの待機電力を最小化できるようにし、消費電力を低減できるようにする。
【0013】
第五には、トライアックを駆動するための別途の制御電源部を不要とすることにより、トライアックの制御回路を小型化し、また超低価を具現化する。
【0014】
第六には、微細なラッチ電流のトライアックと直列連結された電気器機に対する影響を最小化できるようにし、またスイッチオフ時の漏洩電流を最小化できるようにする。
【0015】
第七には、動作スイッチをスイッチングオフしても、設定された時間(第1設定時間)の間は電気器機がオフされないで動作状態を保持することができるようにし(即ち、負荷遅延オフ)、このように、負荷[電気器機としては例えばランプ]がオン動作されている間に、負荷であるランプの遅延消灯回路の構成を利用(活用)して、負荷[ランプ]に対する制御動作[例えば色変化(color change)、調光(dimming)]を同時に行うことができるようにする。
【0016】
第八には、負荷に対する制御動作(色変化、調光)を、負荷が点灯している間に行うことにより、従来のように、負荷の調光や色変化制御のために動作スイッチを繰り返しオン-オフすることで発生する問題点である、負荷のちらつきや利用者の目の疲れ、使用環境上の不便性を抑制し、またコンバータの過度な動作不安定性を抑制できるようにする。
【0017】
第九には、壁に埋立または付着されている壁付型の動作スイッチに並列に接続される一つの単品で製作することができるように構成することにより、既存に設置されている壁付型動作スイッチや既存の線路に対して構成や構造を全く変更することなく、簡単に取り付けることができるようにし、また、本願発明のトライアックの設置を専門技術者でなくても、一般の需要者が非常に簡単で、且つ容易に行うことができるようする。
【0018】
第十には、本願発明の特有の結線方式であるトライアックのゲート端子とブリッジダイオードとの並列連結構成によって、トライアックがオフされた場合にもラッチ回路部のラッチ状態を保持できるようにすることにより、別途の電源がなくても動作することができ、無電源動作方式を具現化するのに適したトライアックモジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記のような目的を達するための本発明によるトライアックモジュールは、常用交流電源から電気器機に電源を供給する2つの電源ラインの中で一つの電源ラインに連結されて電気器機をオンオフスイッチング動作するトライアックモジュールであって、常用交流電源から電気器機に電流を供給する2つの電源ラインの中で一つの電源ラインに連結され、ゲート端子に入力されるトライアック駆動電流によって動作して電気器機の電源供給を断続するトライアックと、前記トライアックのゲート端子及びT2端子と並列連結され、前記トライアックのゲート端子から出力されるかトライアックのゲート端子に入力される電流を全波整流するブリッジダイオードと、前記ブリッジダイオードの出力端に連結され、前記ブリッジダイオードから出力される電流を受けて前記トライアックをオン動作させるためのトライアック駆動電流を前記トライアックのゲート端子に出力することにより、トライアックを動作させるトライアックトリガー部と、ラッチオン(latch on)されてトライアックの 臨界電流より小さい値を有するラッチ電流をトライアックのゲート端子に出力するラッチ回路部とを含んで構成され、前記ラッチ回路部がラッチオンされる場合、前記トライアックトリガー部はトライアック駆動電流の出力が遮断されてトライアックがスイッチングオフされることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
前記のような構成を有する本発明によるトライアックモジュールは次のような効果を奏する。
【0021】
第一に、トライアックのT1端子とT2端子ではないゲート端子とT2端子のみをブリッジダイオードに並列連結して構成し、非常に小さい値(例えば約1mA以下の電流値)の微細なラッチ電流によってトライアックの駆動を制御することができるという効果を奏する。
【0022】
第二に、トライアックの両端であるT1端子とT2端子から電源を受けないことから、トライアックの両端であるT1端子とT2端子に連結されて、トライアックを駆動するための電源供給部を採択しなくてもよいという効果を奏する。
【0023】
第三に、トライアックを駆動するための別途の制御電源を採択しなくてもいいので、安定的な駆動を可能にするという効果を奏する。
【0024】
第四に、非常に小さい値の微細なラッチ電流を利用してトライアックを駆動制御することにより、オフ状態のトライアックの待機電力を最小化することができ、その結果、消費電力を低減することができるという効果を奏する。
【0025】
第五に、トライアックを駆動するための別途の制御電源部を不要とすることにより、トライアックの制御回路を小型化することができ、また超低価で具現化できるという効果を奏する。
【0026】
第六に、微細なラッチ電流のトライアックと直列連結された電気器機に対する影響を最小化することができ、またスイッチオフ時の漏洩電流を最小化できるという効果を奏する。
【0027】
第七に、動作スイッチをスイッチングオフしても、設定された時間(第1設定時間)の間は電気器機がオフされないで動作状態を保持できるようにし(即ち、負荷遅延オフ)、このように、負荷[電気器機として例えばランプ]がオン動作されている間に、負荷であるランプの遅延消灯回路の構成を利用(活用)して、負荷[ランプ]に対する制御動作[例えば色変化(color change)、調光(dimming)]を同時に行うことができるという効果を奏する。
【0028】
第八に、負荷に対する制御動作(色変化、調光)を、負荷が点灯されている間に行うことにより、従来のように、負荷の調光や色変化制御のために動作スイッチを繰り返しオン-オフすることで発生する問題点である、負荷のちらつきや利用者の目の疲れ、使用環境上の不便性を抑制できるようにし、またコンバータの過度な動作不安定性を抑制することができるという効果を奏する。
【0029】
第九に、壁に埋立または付着されている壁付型の動作スイッチに並列に接続される一つの単品で製作することができるように構成することにより、既存に設置されている壁付型動作スイッチや既存の線路に対して構成や構造を全く変更することなく、簡単に取り付けることができ、その結果、本願発明のトライアックの設置を専門技術者でなくても、一般の需要者が非常に簡単で、且つ容易に行うことができるという効果を奏する。
【0030】
第十に、本願発明の特有の結線方式であるトライアックのゲート端子とブリッジダイオードの並列連結構成によって、トライアックがオフされた場合にもラッチ回路部のラッチ状態を保持することができるようにすることにより、別途の電源がなくても動作することができ、無電源動作方式を具現化できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明の一実施例によるトライアックモジュール100の回路構成図である。
【
図2】時刻T1で動作スイッチSWがオフされ、時刻T2でラッチ回路部14がラッチオンされる間において電気器機10に印加される電圧の波形図である。
【
図3】本発明の一実施例によるトライアックモジュール100において、トライアック110がスイッチングオン動作される第1設定時間ΔTの間の電流流れを表示した動作図である。
【
図4】本発明の一実施例によるトライアックモジュール100において、ラッチ回路部140がラッチオンされてトライアック110がスイッチングオフされる動作される電流流れを表示した動作図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明によるトライアックモジュールの好ましい実施例を、添付図面を参照して詳しく説明する。本明細書に記載された電気器機は電子機器と電気器機を含む概念で、電気によって動作する全ての器機を含む。
【0033】
本発明の一実施例によるトライアックモジュール100において、トライアック110を除いた残り構成は、トライアック110を制御するための制御回路として、この制御回路には基本的なスイッチング動作以外に多様な付加的機能が具現化されている。
【0034】
本発明の一実施例によるトライアックモジュール100は、2線式制御方式を基盤とし、トライアックの駆動に別途の電源を要求しない2線式制御方式に関する技術であって、常用交流電源ACから電気器機10に電源を供給する2つの電源ラインの中で一つの電源ラインL1に連結されて電気器機10をオンオフスイッチング動作する技術である。
【0035】
本発明の一実施例によるトライアックモジュール100は、トライアック110と、ブリッジダイオード120と、トライアックトリガー部130と、ラッチ回路部140と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0036】
前記トライアック110は、常用交流電源ACから電気器機10に電流を供給する2つの電源ラインの中で一つの電源ラインL1に直列連結され、ゲート端子gに入力されるトライアック駆動電流によって動作して、電気器機10の電源供給を断続する構成である。
【0037】
トライアック110のゲート端子gは、T1端子T1と同じ方向で結線されている。
【0038】
前記ブリッジダイオード120は、トライアック110のゲート端子g及びT2端子T2と並列連結され、前記トライアック110のゲート端子gから出力されるかブリッジダイオード120からトライアック110のゲート端子gに入力される電流を全波整流する整流素子である。
【0039】
前記トライアックトリガー部130は、ブリッジダイオード120に連結され、前記ブリッジダイオード120から出力される全波整流された電流Iを受けて前記トライアック110をオン動作させるためのトライアック駆動電流I1を前記トライアック110のゲート端子gに出力することにより、トライアック110をスイッチングオン動作させ、ラッチ回路部140がラッチオン(on)される瞬間、トライアック駆動電流I1の出力が遮断される構成である。
【0040】
前記ラッチ回路部140は、トライアックトリガー部130に連結され、具体的には、下記のようにトライアックトリガー部130を構成する第1スイッチング素子Q1(例えば、FET(Q1))のゲート端子Gに連結され、外部[例えば、ラッチトリガー部150]からラッチトリガー信号が入力されると、ラッチオン(latch on)されて、トライアック110が駆動されるための臨界電流Ithより小さい値を有するラッチ電流をトライアック110のゲート端子gに出力する構成である。
【0041】
そして、前記ラッチ回路部140がラッチオンされる場合、前記トライアックトリガー部130はトライアック駆動電流I1の出力が遮断されて、トライアック110がスイッチングオフされる。
【0042】
それによれば、トライアック110のT1端子T1とT2端子T2ではないゲート端子gとT2端子T2のみをブリッジダイオード120に並列連結して構成し、非常に小さい値(例えば、約1mA以下の電流値)の微細なラッチ電流によってトライアックの駆動を制御することができるという利点がある。
【0043】
また、トライアック110の両端であるT1端子T1とT2端子T2から電源を受けないことから、トライアック110の両端であるT1端子T1とT2端子T2に連結されて、トライアック110を駆動するための電源供給部が不要になる。従って、トライアックを駆動するための別途の制御電源が不要となるので、安定的な駆動が可能になる。
【0044】
そして、非常に小さい値の微細なラッチ電流を利用してトライアック110を制御することにより、オフ時のトライアック110の待機電力を最小化することができるという利点がある。
【0045】
また、別途の制御電源部を不要としたことにより、トライアック110の制御回路を超小型化することができ、同時に超低価で具現化することができる。
【0046】
微細なラッチ電流がトライアックと直列連結された電気器機に対する影響を最小化することができ、スイッチSWオフ時の電気器機10の漏洩電流を最小化することができる。
【0047】
そして、前記トライアック駆動電流I1とラッチ電流は、前記ブリッジダイオード120を通過した後にトライアック110のゲート端子gに入力されることを特徴とする。
【0048】
また、前記トライアックトリガー部130は、前記ブリッジダイオード120の出力端に連結される第1スイッチング素子Q1と、前記ブリッジダイオード120の出力端で前記第1スイッチング素子Q1と並列連結される第2抵抗R2とを含んで構成されることを特徴とする。
【0049】
前記第1スイッチング素子Q1の出力端と前記ラッチ回路部140の出力端とは、前記ブリッジダイオード120の第1端子1に連結され、前記第1スイッチング素子Q1がスイッチングオンされる前には、前記ブリッジダイオード120から出力される電流Iが第2抵抗R2を通過しながらmA程度の微細電流値を有するスイッチングトリガー電流I2になり、前記スイッチングトリガー電流I2が前記第1スイッチング素子Q1をトリガーさせて、第1スイッチング素子Q1がスイッチングオンされ、前記第1スイッチング素子Q1がスイッチングオンされる場合、ブリッジダイオード120の出力電流がトライアック駆動電流I1になってトライアック110のゲート端子gに入力されてトライアック110が駆動されることを特徴とする。
【0050】
そして、前記ラッチ回路部140は、前記第2抵抗R2の出力端[第1スイッチング素子Q1のゲート端子G]に連結され、前記ラッチ回路部140が外部[例えばラッチトリガー部150]からラッチトリガー信号が入力されると、ラッチオン(latch on)されて、前記第1スイッチング素子Q1がスイッチングオフされ、前記第1スイッチング素子Q1がオフされて、トライアック駆動電流I1が遮断されて、トライアック110のT1端子T1とT2端子T2との間はスイッチングオフされることを特徴とする。
【0051】
また、前記ラッチ回路部140がスイッチングオンされることにより、トライアック110がスイッチングオフされる場合、前記スイッチングオフされたトライアック110のT1端子T1とT2端子T2との間に印加されるAC電圧によって、ラッチ電流が保持されることを特徴とする。
【0052】
それによれば、別途の電源がなくても動作することができるという利点がある。
【0053】
前記ラッチ回路部140がスイッチングオンされることによって、トライアック110がスイッチングオフされる場合、前記トライアック110のT2端子T2とブリッジダイオード120と第2抵抗R2とラッチ回路部140とブリッジダイオード120とトライアック110のゲート端子gとトライアック110のT1端子T1が形成する経路に従ってラッチ電流が流れることによって、前記ラッチ回路部140がラッチオン状態を保持することを特徴とする。
【0054】
前記ラッチ回路部140は、例えば交互に動作する2つのトランジスターQ2、Q3で構成されることが好ましい。
【0055】
前記第1スイッチング素子Q1はFET(Q1)で構成され、前記FET(Q1)のゲート端子Gと前記第2抵抗R2の出力端は第2ノードn2に接続されていることを特徴とする。従って、前記ラッチ回路部140は前記第2ノードn2に連結される。
【0056】
前記ブリッジダイオード120の出力端n1と第1スイッチング素子Q1の入力端[ドレーン端子]Dには、第1抵抗R1が第2抵抗R2と並列に連結されいる。
【0057】
前記第1抵抗R1は0~数kΩ程度の相対的に小さい抵抗値を有し、第2抵抗R2は前記第1抵抗R1の抵抗値より相対的に非常に大きい値(例えば、第1抵抗R1の抵抗値の102~106倍の抵抗値)を有して電流分配が形成されることを特徴とする。
【0058】
そして、前記第1スイッチング素子Q1と第2抵抗R2の第2ノードn2に接続されて充電電圧を受け、前記トライアック110がオンされている状態で最初のラッチ回路部140をラッチオンするためのラッチ電流を供給する第1キャパシタC1がさらに含まれて構成されることを特徴とする。
【0059】
それによれば、トライアック110が駆動された状態でラッチ回路部140をラッチオン動作させるための最初のラッチ電流をラッチ回路部140に供給することができるようになる。
【0060】
また、第1キャパシタC1は、第2ノードn2に結線されていて、充電電圧の供給が円滑になることができる。
【0061】
そして、ブリッジダイオード120の出力端と前記第2抵抗R2との間に連結されて、逆流を遮断する逆流防止ダイオードD1がさらに含まれて構成されることを特徴とする。
【0062】
次は、本発明の他の実施例によるトライアックモジュール100について説明する。以下の本発明の他の実施例によるトライアックモジュール100は、前述した本発明の一実施例によるトライアックモジュール100の応用回路であり、トライアック110がオンされた後に設定時間経過した後、トライアック110が自動にオフされる発明である。
【0063】
本発明の他の実施例によるトライアックモジュール100は、前述した構成に付加的にラッチトリガー部150がさらに含まれて構成されることが好ましい。
【0064】
前記ラッチトリガー部150は、トライアックトリガー部130の第2ノードn2に連結され、また前記ラッチ回路部140に並列連結され、前記第1スイッチング素子Q1がスイッチングオンされた後に、第1設定時間ΔTが経過した後、前記ラッチ回路部140をラッチオンするためのラッチトリガー信号を出力する構成である。
【0065】
前記ラッチ回路部140は、前記第1スイッチング素子Q1がスイッチングオンされた後に第1設定時間ΔTが経過した後、スイッチングオンされることにより、前記トライアック110がスイッチングオンされ、第1設定時間ΔTが経過した後、自動的にトライアック110をオフさせることができることを特徴とする。
【0066】
前記ラッチトリガー部150は、前記第2ノードn2に連結され、前記第2ノードn2に印加される電圧によって充電される第2キャパシタC2を含んで構成されることが好ましい。
【0067】
そして、前記ラッチトリガー部150において、第2キャパシタC2の充電電圧が第1基準電圧V1に充電される場合、第1基準電圧V1に充電された第2キャパシタC2によってラッチトリガー信号がラッチ回路部140に出力され、前記ラッチトリガー信号が入力されたラッチ回路部140はラッチオンされて、前記第1スイッチング素子Q1がオフされ、前記第2キャパシタC2の容量値は、前記第2キャパシタC2が第1基準電圧V1に充電される時間が第1設定時間ΔTになるように設定されていることを特徴とする。
【0068】
実施例によっては、前記ラッチトリガー部150は、前記第2抵抗R2の出力端n1と第2キャパシタC2との間に連結される第3抵抗R3と、前記第3抵抗R3の出力端で前記第2キャパシタC2に並列連結される第4抵抗R4とがさらに含まれて構成されることもできる。
【0069】
前記第2キャパシタC2の入力端とラッチ回路部140との間に挿入されて備えられ、第2キャパシタC2が第1基準電圧以上の場合のみにラッチ回路部140にラッチトリガー信号が入力されるようにする第2ツェナーダイオードZD2がさらに含まれて構成されることを特徴とする。
【0070】
前記例で、ラッチトリガー部150は第2キャパシタC2で構成されることを例に挙げて説明しているが、これに限定されるのではなく、ラッチ回路部140をトリガーすることができる素子であれば、いずれも本願発明の技術的範囲に属する。
【0071】
以下、本発明のまた他の実施例によるトライアックモジュール100について説明する。
【0072】
以下の本発明のまた他の実施例によるトライアックモジュール100は、前述した本発明の一実施例によるトライアックモジュール100のまた他の応用回路であり、電気器機10をオンオフするための別途の動作スイッチSWが設けられている場合に、この動作スイッチSWにトライアック110を並列に連結して電気器機10の動作オフを設定された時間後に自動にオフされるようにする機能(オフ動作遅延機能)をする技術である。
【0073】
本発明のまた他の実施例によるトライアックモジュール100は、常用交流電源から電気器機10に電源を供給する2つの電源ラインの中で一つの電源ラインL1に直列連結されて電気器機10をオンオフ動作する動作スイッチSWに並列されて構成されることを特徴とする。
【0074】
ここで、動作スイッチSWは、壁に埋立されるか付着されて設置される壁付型動作スイッチSWであり得る。
【0075】
上記のように、常用交流電源のAC電源ラインの一つの電源ラインL1に直列連結される動作スイッチSWにトライアックモジュール100を並列で設置することができるので、既設置された動作スイッチSWを全く触れなくてもトライアックモジュール100を設置することができ、設置作業性が非常に便利で、簡単であり、これにより、専門技術者でなくても誰でも設置することができる。
【0076】
本発明のまた他の実施例によるトライアックモジュール100において、前記トライアック110は、常用交流電源ACから電気器機10に電源を供給する2つの電源ラインの中で一つの電源ラインL1に直列連結されて、電気器機10をオンオフ動作する動作スイッチSWにT1端子T1とT2端子T2が並列連結され、前記動作スイッチSWがオフ動作時から第1設定時間の間のみオン動作され、第1設定時間が経過すればオフ動作する。
【0077】
本発明のまた他の実施例によるトライアックモジュール100において、前記トライアックトリガー部130は、前記動作スイッチSWがオフされると同時に、第1設定時間ΔTの間には前記ブリッジダイオード120から出力される全波整流された電流Iを受けて前記トライアック110をオン動作させるためのトライアック駆動電流I1を前記トライアック110のゲート端子gに出力することによりトライアック110をスイッチングオン動作させる。
【0078】
本発明のまた他の実施例によるトライアックモジュール100において、前記トライアックトリガー部130は、前記動作スィッチSWがオフされると同時に、第1設定時間ΔTの間には前記ブリッジダイオード120から出力される全波整流された電流Iを受けて、前記トライアック110をオン動作させるためのトライアック駆動電流I1を前記トライアック110のゲート端子gに出力することによりトライアック110をスイッチングオン動作させる。
【0079】
本発明のまた他の実施例によるトライアックモジュール100において、前記ラッチ回路部140は、第1設定時間ΔTの間には即ち充電される間にはラッチオフされており、第1設定時間ΔTが経過すればラッチオン(latch on)されて、前記第1スイッチング素子Q1をスイッチングオフさせてトライアック110のスイッチングオフすることを特徴とする。
【0080】
本発明のまた他の実施例によるトライアックモジュール100において、前記トライアックトリガー部130の第2ノードn2に連結され、また前記ラッチ回路部140に並列連結され、前記第1スイッチング素子Q1がスイッチングオンされた後に、第1設定時間ΔTが経過した後に前記ラッチ回路部140をラッチオンするためのラッチトリガー信号を出力するラッチトリガー部150がさらに含まれて構成され、前記ラッチ回路部140は前記第1スイッチング素子Q1がスイッチングオンされた後に第1設定時間ΔTが経過した後スイッチングオンされることにより、前記トライアック110がスイッチングオンされ、第1設定時間ΔTが経過した後自動的にトライアック110をオフさせることができることを特徴とする。
【0081】
そして、前記ラッチトリガー部150は、前記第2ノードn2に連結され、前記第2ノードn2に印加される電圧によって充電される第2キャパシタC2を含んで構成され、前記第2キャパシタC2の充電電圧が第1基準電圧V1に充電される場合、第1基準電圧V1に充電された第2キャパシタC2によってラッチトリガー信号がラッチ回路部140に出力され、前記ラッチトリガー信号が入力されたラッチ回路部140はラッチオンされて前記第1スイッチング素子Q1がオフされ、前記第2キャパシタC2の容量値は、前記第2キャパシタC2が第1基準電圧V1に充電される時間が第1設定時間ΔTになるように設定されていることを特徴とする。
【0082】
実施例によっては、前記ラッチトリガー部150は、前記第2抵抗R2の出力端n1と第2キャパシタC2との間に連結される第3抵抗R3と、前記第3抵抗R3の出力端で前記第2キャパシタC2に並列連結される第4抵抗R4と、がさらに含まれて構成されてもよい。
【0083】
前記第2キャパシタC2の入力端とラッチ回路部140との間に挿入されて備えられて、第2キャパシタC2が第1基準電圧以上の場合のみにラッチ回路部140にラッチトリガー信号が入力されるようにする第2ツェナーダイオードZD2がさらに含まれて構成されてもよい。
【0084】
以下、本発明のまた他の実施例によるトライアックモジュール100について説明する。
【0085】
本発明のまた他の実施例によるトライアックモジュール100は、前述した本発明の他の実施例によるトライアックモジュール100に、オフタイム生成部160が付加的に備えられて、動作スイッチSWがオフされ、トライアック110がオンされている時間の間に電気器機10に対して制御を行うことができるようにする技術である。
【0086】
本発明のまた他の実施例によるトライアックモジュール100において、前記第2ノードn2に接続され、前記ラッチトリガー部150と並列連結され、前記動作スイッチSWがスイッチングオフ瞬間から、前記トライアック110がスイッチングオンされる瞬間までのオフタイムΔTaの間の極めて短い時間、例えば4msの間に、電気器機10にトライアック110のスイッチングオン動作を遅延させて、電気器機10をオフさせるためのオフタイム生成部160がさらに含まれて構成されることを特徴とする。
【0087】
この時、前記電気器機10は、前記オフタイム生成部160のオフ状態をモニタリングし、前記オフタイム生成部160のスイッチングオフ状態を論理信号に認識して制御動作が行われることを特徴とする。
【0088】
従って、前記電気器機10がランプで構成される場合、動作スイッチSWがスイッチングオフされた後でも、ランプ[電気器機10]の消灯を第1設定時間以後に遅延させるランプ消灯遅延動作を実行する過程で、動作スイッチSWがオフされる途端、トライアック110をスイッチングオンしないで、極めて短い時間であるオフタイムΔTaの間には、トライアック110を駆動するためのトリガー信号の出力をホールディングし、このオフタイムを論理信号に認識することにより、ランプを制御することができるようになる。
【0089】
従って、上述した従来のランプ動作制御の問題点を解決するとともに、ランプ遅延オフ動作と同時にランプの動作(例えば色変化、調光)を行うことができ、その結果、ランプがついている間に動作(例えば、色変化、調光)制御が行われるので、利用者の不便性を抑制することができ、コンバータの過渡動作のエラーを改善することができる。
【0090】
一方、動作スイッチSWがオフされた後からトライアック110がスイッチングオン動作される瞬間までの時間である前記オフタイムΔTaの間の非常に短い時間の間に、ランプ10に電源が供給されなくても、前記オフタイムΔTaは極めて短い瞬間であるので、ランプにある残留電流によって、ランプ10は連続的な点灯状態を保持することができるのは勿論のことである。
【0091】
前記電気器機10はランプで構成され、スイッチングオフ状態を認識してこれを色変化(color change)で認識して色変化動作を行うことを特徴とする。
【0092】
前記電気器機10はランプで構成され、スイッチングオフ状態を認識してこれを調光(dimming)で認識して調光動作を行うことを特徴とする。
【0093】
本発明のまた他の実施例によるトライアックモジュール100において、前記オフタイム生成部160は、前記第1スイッチング素子Q1と第2抵抗R2の第2ノードn2に接続され、前記ラッチトリガー部150と並列連結され、前記動作スイッチSWがスイッチングオフ瞬間から前記トライアック110がスイッチングオンされる瞬間までのオフタイムΔTaの間に電気器機10にトライアック110のスイッチングオン動作を遅延させて電気器機10をオフさせるための制1キャパシタC1で構成されることを特徴とする。
【0094】
前記第1キャパシタC1は、前記第2抵抗R2によって、第1スイッチング素子Q1のゲート端子Gに印加される電圧によって充電されて、前記第1スイッチング素子Q1のゲート端子トリガー電圧Vgに到逹した場合に、第1スイッチング素子トリガー電流を第1スイッチング素子Q1のゲート端子Gに入力することを特徴とする。
【0095】
本発明のまた他の実施例によるトライアックモジュール100において、前記ブリッジダイオード120の出力端と前記第2ノードn2に接続されていて、前記動作スイッチSWがオフされた後にスイッチングオンされた後からその次のスイッチングオフ時まで再充電を通じて遅延されるようにするのため、前記動作スイッチSWがオフされ、その後にスイッチングオン時に前記第1キャパシタC1に印加されている電圧[この電圧は第2ノードn2に印加されている電圧である]を放電するための放電回路部170がさらに含まれて構成されることを特徴とする。
【0096】
前記放電回路部170は、動作スイッチSWがスイッチングオフされ、トライアック110がスイッチングオンされる場合に、前記ブリッジダイオード120から出力される電流によって第5設定電圧Vc5まで充電され、前記第5設定電圧Vc5は前記第2ノードn2の電圧より大きい値を有し、前記動作スイッチSWがスイッチングオンされる場合に、充電された電圧が放電されて電圧が低くなり、第2ノードn2の電圧を放電することを特徴とする。
【0097】
前記放電回路部170は、例えば、前記第2ノードn2に連結される第5スイッチング素子Q5と、前記ブリッジダイオード120の出力端と前記第5スイッチング素子Q5との間に連結される第5キャパシタC5と、前記第5キャパシタC5と並列連結される第5抵抗R5と、を含んで構成されることが好ましい。
【0098】
前記第5スイッチング素子Q5は、トランジスターで構成されることが好ましい。
【0099】
前記放電回路部170は、前記ブリッジダイオード120の出力端に連結されて、前記第5キャパシタC5に電流を供給する電流供給部175がさらに含まれて構成されることが好ましい。
【0100】
以下、前記のような構成を有する本発明の一実施例によるトライアックモジュール100の動作について記述する。
【0101】
まず、動作スイッチSWがオン(close)状態にある場合、常用交流電源の電流は電気器機10のみに流れ、並列連結されたトライアックモジュール100には電流が流れない。
【0102】
ここで、電気器機10をスイッチングオフ[ランプの場合には消灯]するために動作スイッチSWをオフ(open)する動作について説明する。
【0103】
動作スイッチSWがオフ(開放)される瞬間、常用交流電源のAC電流がブリッジダイオード120を通じて第1スイッチング素子Q1がスイッチングオンされる。
【0104】
それは、ラッチ回路部140がラッチオフ状態であるので、ラッチ回路部140には電流が流れることができず、従って、相対的に非常に大きい値を有する第2抵抗R2にスイッチングトリガー電流I2が入力され、スイッチングトリガー電流I2によって第1キャパシタC1が充電され、第1キャパシタC1の充電電圧が第1スイッチング素子Q1を駆動することができる程度に充電されれば、スイッチングトリガー電流I2がトリガー信号になって第1スイッチング素子Q1のゲート端子Gに流入されて、第1スイッチング素子Q1がスイッチングオンされるからである。
【0105】
第1スイッチング素子Q1がスイッチングオンされて、トライアック駆動電流(例えば、10mA)がブリッジダイオード120を通過してトライアック110のゲート端子gに入力され、臨界電流値Ith以上のトライアック駆動電流が入力されればトライアック110がスイッチングオンされて、トライアック110の両端の端子T1、T2が導通される。
【0106】
図3に示したように、トライアック駆動電流I1は、トライアックのT2端子T2->ブリッジダイオード120(2番端子で入力->3番端子で出力)->第1スイッチング素子Q1->ブリッジダイオード(1番端子で入力->4番端子で出力)->トライアック110のゲート端子gの順に流れてトライアック110がスイッチングオンされる。
【0107】
前記のような動作でトライアック110がスイッチングオンされる場合、動作スイッチSWがオフされても電気器機10に常用交流電源が入力されて電気器機10がオンされ、電気器機10がランプである場合には、その点灯状態を保持し続けるようになる。
【0108】
一方、動作スイッチSWがオフされる瞬間からトライアック110がオンされる瞬間までの時間ΔTaの非常に短い時間の間には、スイッチオフ状態が発生し、電気器機10はこのオフ状態を論理信号に認識して制御動作を行うようになる。
【0109】
動作スイッチSWがオフされる瞬間に第1キャパシタC1はスイッチングトリガー電流が充電され、第1スイッチング素子Q1のゲート駆動電圧に到逹するまで第1キャパシタC1が充電される瞬間に、第1スイッチング素子Q1のゲート端子にスイッチングトリガー電流が入力されて、第1スイッチング素子Q1がスイッチングオンされる。
【0110】
従って、動作スイッチSWがオフされる瞬間からトライアック110がオンされる瞬間までの時間ΔTaの間には前記第1キャパシタC1によってスイッチオフ状態が発生し、このスイッチオフ状態が発生すれば、負荷である電気器機10はこれを論理信号に認識して既保存されたプログラムによって負荷の制御動作をするようになる。
【0111】
ここで、スイッチングトリガー電流I2が第2キャパシタC2に充電し続け、ラッチ回路部140をラッチオン動作する程度の電圧[第1基準電圧V1]に充電されると、[この充電時間だけ電気器機10がオフ遅延されて動作スイッチSWがオフされても電気器機10がオン状態を保持することは前述の通りである]ラッチ回路部140にラッチトリガー信号が入力されてラッチ回路部140がラッチオンされる。
【0112】
ラッチ回路部140がラッチオンされると、第1キャパシタC1の充電電圧によって最初ラッチ電流がラッチ回路部140で流れるようになり、第1スイッチング素子Q1はスイッチングオフされる。
【0113】
第1スイッチング素子Q1がスイッチングオフされると、トライアック駆動電流は流れなくなり、ラッチ電流は臨界電流Ithより小さい値を有するのでトライアック110の両端であるT1端子T1とT2端子T2はオフされる。
【0114】
図4に示したように、第1キャパシタC1によるラッチ電流は、ラッチ回路部140->ブリッジダイオード120(1番端子で入力->4番端子で出力)->トライアック110のゲート端子gの順にトライアック110に入力され、ラッチ電流はトライアックの臨界電流Ithより小さい値を有するので、トライアックは駆動されずに、スイッチングオフ状態を保持するようになる。
【0115】
前記のように、ラッチ回路部140のラッチオン動作によってトライアック110がオフされた状態で、ラッチ回路部140が継続的にラッチオン状態を保持することができる理由は、本願発明の特有の構成、即ちトライアック110のゲート端子g及びT2端子T2がブリッジダイオード120と並列連結されているので、これについて説明する。
【0116】
トライアック110がオープンされた場合、トライアック110のT1端子T1とT2端子T2との間には常用交流電源ACのAC電圧が印加されるようになり、前記スイッチングオフされたトライアック110のT1端子T1とT2端子T2との間に印加されるAC電圧によって、ラッチ電流が流れ続けて、ラッチ回路部140がラッチオン状態を保持するようになる。
【0117】
ラッチ電流は、+周期では、トライアック110のT2端子T2->ブリッジダイオード120(2番端子で入力->3番端子で出力)->第2抵抗R2->ラッチ回路部140->ブリッジダイオード120(1番端子で入力->4番端子で出力)->トライアック110のゲート端子g->トライアックのT1端子T1->電気器機10の順で動作する。
【0118】
同様に、ラッチ電流は、-周期では、トライアック110のT1端子T1->トライアック110のゲート端子g->ブリッジダイオード120(4番端子で入力->3番端子で出力)->第2抵抗R2->ラッチ回路部140->ブリッジダイオード120(1番端子で入力->2番端子で出力)->常用交流電源ACの順に動作する。
【0119】
以下、放電回路部170の動作について説明する。まず、動作スイッチSWがスイッチングオフされ、トライアック110がスイッチングオンされる場合には放電回路部170に充電動作が行われる。
【0120】
トライアック110がオンされる場合、第5キャパシタC5に充電され、この第5キャパシタC5の電圧Vc5が第5設定電圧(例えば、6V)になるまで充電される。
【0121】
前記第5設定電圧Vc5の大きさは、第1スイッチング素子Q1のゲート電圧Vn2(例えば、5V)の大きさより大きく充電されて、第4スイッチング素子Q5はオフされ、従って、トライアック駆動電流が第5スイッチング素子Q5に超えないようにしている。
【0122】
そこで、動作スイッチSWがスイッチングオンされ、この時、放電回路部170が動作するようになる。
【0123】
動作スイッチSWがスイッチングオンされると、ブリッジダイオード120の出力端の電圧が0Vになって、第5キャパシタC5の充電電圧が第5抵抗R5で放電され、第5設定電圧Vc5である充電電圧Vc5(例えば、6V)が電圧降下されながら、ゲート電圧Vn2の大きさが充電電圧Vc5の大きさより大きくなって、第5スイッチング素子Q5はオンされ、ゲート電圧Vn2が第1スイッチング素子Q1のトリガー電圧以下に放電するようになる。
【0124】
このように、本発明による好ましい実施例を説明したが、上述した実施例の外にも本発明がその技術的思想や必須特徴を変更することなく他の具体的な形態に実施され得ることは当該技術分野において通常の知識を有する者にとって自明である。そこで、上述した実施例は制限的でなく、例示的なものと理解すべきである。
【0125】
本発明の範囲は上記詳細な説明よりは特許請求範囲によって定義され、特許請求範囲の意味及び範囲そしてその均等な概念から導出される全ての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれることと解釈されるべきである。