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特許7153473紫外線情報提供システム及び紫外線情報提供プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-05
(45)【発行日】2022-10-14
(54)【発明の名称】紫外線情報提供システム及び紫外線情報提供プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221006BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2018105790
(22)【出願日】2018-06-01
(65)【公開番号】P2019211883
(43)【公開日】2019-12-12
【審査請求日】2021-05-06
(73)【特許権者】
【識別番号】591030237
【氏名又は名称】BIPROGY株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100154759
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 貴子
(72)【発明者】
【氏名】奥村 知之
【審査官】鈴木 和樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-238550(JP,A)
【文献】特開2004-084454(JP,A)
【文献】特開2008-203173(JP,A)
【文献】辻原万規彦,日照の検討と日射量の算出[online],2013年05月,pp.1-12,URL<https://www.pu-kumamoto.ac.jp/users_site/m-tsuji/kougi.html/ennsyu.html/ennsyu13.html/ennsyu1301.pdf>,検索日[2022年2月10日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G01W 1/00 - 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
日時に関する情報である日時情報と、場所に関する情報である場所情報と、前記日時情報で示される日時及び前記場所情報で示される場所における紫外線強度に関する情報である紫外線強度情報と、を対応付けて記憶する記憶部と、
外部と通信を行う通信部と、
前記通信部を介して入力された紫外線問合せ情報に対応付けられた前記紫外線強度情報を算出する第一算出部と、
前記第一算出部の算出結果を用いて方向特定紫外線強度情報を算出する第二算出部と、
を備え、
前記紫外線問合せ情報は、前記日時情報と、前記場所情報と、紫外線の照射を受ける照射面が向く方向を示す方向情報と、を含み、
前記紫外線強度情報は、波長ごとの直達紫外線強度と波長ごとの天空紫外線強度とを区別して含み、
前記方向特定紫外線強度情報は、前記日時情報で示される日時及び前記場所情報で示される場所における、前記方向情報で示される照射面が受ける紫外線の強度を含む情報であって、
前記通信部は、前記紫外線問合せ情報の送信元に対し、前記第二算出部が算出した前記方向特定紫外線強度情報を送信する、
ことを特徴とする紫外線情報提供システム。
【請求項2】
日時に関する情報である日時情報で示される日時及び場所に関する情報である場所情報で示される場所における紫外線強度に関する情報である紫外線強度情報を算出する第一算出部と、
前記日時情報と、前記場所情報と、前記第一算出部が算出した前記紫外線強度情報と、を対応付けて記憶する記憶部と、
外部と通信を行う通信部と、
前記通信部を介して入力された紫外線問合せ情報に対応付けられた前記紫外線強度情報を前記記憶部から抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した前記紫外線強度情報を用いて方向特定紫外線強度情報を算出する第二算出部と、
を備え、
前記紫外線問合せ情報は、前記日時情報と、前記場所情報と、紫外線の照射を受ける照射面が向く方向を示す方向情報と、を含み、
前記紫外線強度情報は、波長ごとの直達紫外線強度と波長ごとの天空紫外線強度とを区別して含み、
前記方向特定紫外線強度情報は、前記日時情報で示される日時及び前記場所情報で示される場所における、前記方向情報で示される照射面が受ける紫外線の強度を含む情報であって、
前記通信部は、前記紫外線問合せ情報の送信元に対し、前記第二算出部が算出した前記方向特定紫外線強度情報を送信する、
ことを特徴とする紫外線情報提供システム。
【請求項3】
日時に関する情報である日時情報と、場所に関する情報である場所情報と、前記日時情報で示される日時及び前記場所情報で示される場所における紫外線強度に関する情報である紫外線強度情報と、を対応付けて記憶する記憶部と、
外部と通信を行う通信部と、
前記通信部を介して入力された紫外線問合せ情報に対応付けられた前記紫外線強度情報を算出する第一算出部と、
を備え、
前記紫外線問合せ情報は、前記日時情報と、前記場所情報と、紫外線の照射を受ける照射面が向く方向を示す方向情報と、を含み、
前記紫外線強度情報は、波長ごとの直達紫外線強度と波長ごとの天空紫外線強度とを区別して含み、
前記通信部は、前記紫外線問合せ情報の送信元に対し、前記第一算出部が算出した前記紫外線強度情報を送信する、
ことを特徴とする紫外線情報提供システム。
【請求項4】
日時に関する情報である日時情報で示される日時及び場所に関する情報である場所情報で示される場所における紫外線強度に関する情報である紫外線強度情報を算出する第一算出部と、
前記日時情報と、前記場所情報と、前記第一算出部が算出した前記紫外線強度情報と、を対応付けて記憶する記憶部と、
外部と通信を行う通信部と、
前記通信部を介して入力された紫外線問合せ情報に対応付けられた前記紫外線強度情報を前記記憶部から抽出する抽出部と、
を備え、
前記紫外線問合せ情報は、前記日時情報と、前記場所情報と、紫外線の照射を受ける照射面が向く方向を示す方向情報と、を含み、
前記紫外線強度情報は、波長ごとの直達紫外線強度と波長ごとの天空紫外線強度とを区別して含み、
前記通信部は、前記紫外線問合せ情報の送信元に対し、前記抽出部が抽出した前記紫外線強度情報を送信する、
ことを特徴とする紫外線情報提供システム。
【請求項5】
サーバーマシンとクライアントマシンとをネットワークで接続してなる紫外線情報提供システムであって、
前記サーバーマシンは、
日時に関する情報である日時情報と、場所に関する情報である場所情報と、前記日時情報で示される日時及び前記場所情報で示される場所における紫外線強度に関する情報である紫外線強度情報と、を対応付けて記憶する記憶部と、
前記クライアントマシンと通信を行う第一通信部と、
前記第一通信部を介して入力された紫外線問合せ情報に対応付けられた前記紫外線強度情報を算出する第一算出部と、
を備え、
前記紫外線強度情報は、波長ごとの直達紫外線強度と波長ごとの天空紫外線強度とを区別して含み、
前記第一通信部は、前記クライアントマシンに対し、前記第一算出部が算出した前記紫外線強度情報を送信し、
前記クライアントマシンは、
前記サーバーマシンと通信を行う第二通信部と、
前記第二通信部を介して入力された前記紫外線強度情報を用いて方向特定紫外線強度情報を算出する第二算出部と、
を備え、
前記第二通信部は、前記紫外線問合せ情報を前記サーバーマシンに送信し、
前記紫外線問合せ情報は、前記日時情報と、前記場所情報と、紫外線の照射を受ける照射面が向く方向を示す方向情報と、を含む、
ことを特徴とする紫外線情報提供システム。
【請求項6】
サーバーマシンとクライアントマシンとをネットワークで接続してなる紫外線情報提供システムであって、
前記サーバーマシンは、
日時に関する情報である日時情報で示される日時及び場所に関する情報である場所情報で示される場所における紫外線強度に関する情報である紫外線強度情報を算出する第一算出部と、
前記日時情報と、前記場所情報と、前記第一算出部が算出した前記紫外線強度情報と、を対応付けて記憶する記憶部と、
前記クライアントマシンと通信を行う第一通信部と、
前記第一通信部を介して入力された紫外線問合せ情報に対応付けられた前記紫外線強度情報を前記記憶部から抽出する抽出部と、
を備え、
前記紫外線強度情報は、波長ごとの直達紫外線強度と波長ごとの天空紫外線強度とを区別して含み、
前記第一通信部は、前記クライアントマシンに対し、前記抽出部が抽出した前記紫外線強度情報を送信し、
前記クライアントマシンは、
前記サーバーマシンと通信を行う第二通信部と、
前記第二通信部を介して入力された前記紫外線強度情報を用いて方向特定紫外線強度情報を算出する第二算出部と、
を備え、
前記第二通信部は、前記紫外線問合せ情報を前記サーバーマシンに送信し、
前記紫外線問合せ情報は、前記日時情報と、前記場所情報と、紫外線の照射を受ける照射面が向く方向を示す方向情報と、を含む、
ことを特徴とする紫外線情報提供システム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の紫外線情報提供システムであって、
前記方向情報が示す方向は、紫外線の照射を受ける照射面が拡がる面と直交する方向である
ことを特徴とする紫外線情報提供システム。
【請求項8】
コンピュータを
日時に関する情報である日時情報と、場所に関する情報である場所情報と、前記日時情報で示される日時及び前記場所情報で示される場所における紫外線強度に関する情報である紫外線強度情報と、を対応付けて記憶する記憶部と、
外部と通信を行う通信部と、
前記通信部を介して入力された紫外線問合せ情報に対応付けられた前記紫外線強度情報を算出する第一算出部と、
前記第一算出部の算出結果を用いて方向特定紫外線強度情報を算出する第二算出部と、
として機能させ、
前記紫外線問合せ情報は、前記日時情報と、前記場所情報と、紫外線の照射を受ける照射面が向く方向を示す方向情報と、を含み、
前記紫外線強度情報は、波長ごとの直達紫外線強度と波長ごとの天空紫外線強度とを区別して含み、
前記方向特定紫外線強度情報は、前記日時情報で示される日時及び前記場所情報で示される場所における、前記方向情報で示される照射面が受ける紫外線の強度を含む情報であって、
前記通信部は、前記紫外線問合せ情報の送信元に対し、前記第二算出部が算出した前記方向特定紫外線強度情報を送信する、
ことを特徴とする紫外線情報提供プログラム。
【請求項9】
コンピュータを
日時に関する情報である日時情報で示される日時及び場所に関する情報である場所情報で示される場所における紫外線強度に関する情報である紫外線強度情報を算出する第一算出部と、
前記日時情報と、前記場所情報と、前記第一算出部が算出した前記紫外線強度情報と、を対応付けて記憶する記憶部と、
外部と通信を行う通信部と、
前記通信部を介して入力された紫外線問合せ情報に対応付けられた前記紫外線強度情報を前記記憶部から抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した前記紫外線強度情報を用いて方向特定紫外線強度情報を算出する第二算出部と、
として機能させ、
前記紫外線問合せ情報は、前記日時情報と、前記場所情報と、紫外線の照射を受ける照射面が向く方向を示す方向情報と、を含み、
前記紫外線強度情報は、波長ごとの直達紫外線強度と波長ごとの天空紫外線強度とを区別して含み、
前記方向特定紫外線強度情報は、前記日時情報で示される日時及び前記場所情報で示される場所における、前記方向情報で示される照射面が受ける紫外線の強度を含む情報であって、
前記通信部は、前記紫外線問合せ情報の送信元に対し、前記第二算出部が算出した前記方向特定紫外線強度情報を送信する、
ことを特徴とする紫外線情報提供プログラム。
【請求項10】
コンピュータを
日時に関する情報である日時情報と、場所に関する情報である場所情報と、前記日時情報で示される日時及び前記場所情報で示される場所における紫外線強度に関する情報である紫外線強度情報と、を対応付けて記憶する記憶部と、
外部と通信を行う通信部と、
前記通信部を介して入力された紫外線問合せ情報に対応付けられた前記紫外線強度情報を算出する第一算出部と、
として機能させ、
前記紫外線問合せ情報は、前記日時情報と、前記場所情報と、紫外線の照射を受ける照射面が向く方向を示す方向情報と、を含み、
前記紫外線強度情報は、波長ごとの直達紫外線強度と波長ごとの天空紫外線強度とを区別して含み、
前記通信部は、前記紫外線問合せ情報の送信元に対し、前記第一算出部が算出した前記紫外線強度情報を送信する、
ことを特徴とする紫外線情報提供プログラム。
【請求項11】
コンピュータを
日時に関する情報である日時情報で示される日時及び場所に関する情報である場所情報で示される場所における紫外線強度に関する情報である紫外線強度情報を算出する第一算出部と、
前記日時情報と、前記場所情報と、前記第一算出部が算出した前記紫外線強度情報と、を対応付けて記憶する記憶部と、
外部と通信を行う通信部と、
前記通信部を介して入力された紫外線問合せ情報に対応付けられた前記紫外線強度情報を前記記憶部から抽出する抽出部と、
として機能させ、
前記紫外線問合せ情報は、前記日時情報と、前記場所情報と、紫外線の照射を受ける照射面が向く方向を示す方向情報と、を含み、
前記紫外線強度情報は、波長ごとの直達紫外線強度と波長ごとの天空紫外線強度とを区別して含み、
前記通信部は、前記紫外線問合せ情報の送信元に対し、前記抽出部が抽出した前記紫外線強度情報を送信する、
ことを特徴とする紫外線情報提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線情報提供システム及び紫外線情報提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近では、人体や生活環境に対する紫外線の影響が知られ、紫外線の照射量について注目され始めている。例えば、特許第5524741号公報に記載の曝露量推定システムでは、位置を示す位置情報と当該位置に存在する紫外線のような曝露対象の量を示す環境情報とを対応付けて環境情報格納部に格納しておき、環境情報格納部から取得した環境情報とユーザの行動などに応じて定めた曝露率とに基づいて、曝露量の推定を行い、推定した曝露量の数値をユーザに提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5524741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許第5524741号公報に記載の曝露量推定システムでは、環境情報格納部に格納してある、位置情報で特定される環境情報を用いて曝露量の推定を行うが、この位置情報で特定される環境情報では、情報提供を受けるユーザは、より詳細な情報を容易に得ることができないという問題があった。
【0005】
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、より詳細な紫外線情報をユーザが容易に得ることができる紫外線情報提供システム及び紫外線情報提供プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、日時に関する情報である日時情報と、場所に関する情報である場所情報と、前記日時情報で示される日時及び前記場所情報で示される場所における紫外線強度に関する情報である紫外線強度情報と、を対応付けて記憶する記憶部と、外部と通信を行う通信部と、前記通信部を介して入力された紫外線問合せ情報に対応付けられた前記紫外線強度情報を算出する第一算出部と、前記第一算出部の算出結果を用いて方向特定紫外線強度情報を算出する第二算出部と、を備え、前記紫外線問合せ情報は、前記日時情報と、前記場所情報と、紫外線の照射を受ける照射面が向く方向を示す方向情報と、を含み、前記紫外線強度情報は、波長ごとの直達紫外線強度と波長ごとの天空紫外線強度とを区別して含み、前記方向特定紫外線強度情報は、前記日時情報で示される日時及び前記場所情報で示される場所における、前記方向情報で示される照射面が受ける紫外線の強度を含む情報であって、前記通信部は、前記紫外線問合せ情報の送信元に対し、前記第二算出部が算出した前記方向特定紫外線強度情報を送信する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、より詳細な紫外線情報をユーザが容易に得ることができる紫外線情報提供システム及び紫外線情報提供プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施例1に係る紫外線情報提供システムの構成を示すブロック図である。
図2】紫外線の照射方向について説明する図である。
図3】地面と平行な面である照射面Aに照射される紫外線について説明する図である。
図4】地面と30°の角度を成す面である照射面Bに照射される紫外線について説明する図である。
図5】地面と90°の角度を成す面である照射面Cに照射される紫外線について説明する図である。
図6図1に示した記憶部13に記憶する情報の一例を示す図である。
図7図1に示した紫外線情報提供システム10の動作を示すフローチャートである。
図8】本発明の実施例2に係る紫外線情報提供システムの構成を示すブロック図である。
図9図8に示した紫外線情報提供システム100の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る紫外線情報提供システムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明に係るシステムの好適な具体例であり、一般的なハードウェア、ソフトウェア構成に即した種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。また、以下に示す実施形態における構成要素は、適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、かつ、他の既存の構成要素との組み合わせを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、以下に示す実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
【実施例1】
【0010】
図1は、本発明の実施例1に係る紫外線情報提供システムの構成を示すブロック図である。本実施例の紫外線情報提供システム10は、例えば、コンピュータから成るサーバーマシンである。
【0011】
紫外線情報提供システム10は、図1に示すように、詳しくは後述する紫外線強度情報16やそのほかの各種情報を記憶する記憶部13と、外部と通信を行う通信部17と、通信部17を介して受信した紫外線問合せ情報に対応付けられた紫外線強度情報16を算出する第一算出部11と、第一算出部11の算出結果を用いて方向特定紫外線強度情報を算出する第二算出部12と、を備える。紫外線問合せ情報は、日時情報14と、場所情報15と、紫外線の照射を受ける照射面が向く方向を示す方向情報16aと、を含む。方向特定紫外線強度情報は、日時情報14で示される日時及び場所情報15で示される場所における、方向情報16aで示される照射面が受ける紫外線の強度であって、通信部17は、紫外線問合せ情報の送信元に対し、第二算出部12が算出した方向特定紫外線強度を示す方向特定紫外線強度情報を送信する。図1に示す各構成は、ハードウェアで構成してもよい。また、図1に示す各構成は、紫外線情報提供システム10がプログラムを実行することで実現することもでき、記憶部13は、紫外線情報提供システム10で実行するプログラムを記憶してもよい。記憶部13は、データの用途に応じて、揮発性の記憶装置や不揮発性の記憶装置を有する。
【0012】
なお、紫外線情報提供システム10において、通信部17は、紫外線問合せ情報の送信元に対し、第一算出部11が算出した紫外線強度情報を送信する構成としてもよい。この場合、第二算出部12の機能に相当する構成を、クライアントマシン2又は3が有することとしてもよい。すなわち、本発明は、サーバーマシンとクライアントマシンとをネットワークで接続してなる紫外線情報提供システムであって、サーバーマシンは、日時に関する情報である日時情報14と、場所に関する情報である場所情報15と、前記日時情報で示される日時及び前記場所情報で示される場所における紫外線強度に関する情報である紫外線強度情報16と、を対応付けて記憶する記憶部13と、クライアントマシンと通信を行う第一通信部と、第一通信部を介して入力された紫外線問合せ情報に対応付けられた紫外線強度情報16を算出する第一算出部11と、を備え、第一通信部は、クライアントマシンに対し、第一算出部11が算出した紫外線強度情報16を送信し、クライアントマシンは、サーバーマシンと通信を行う第二通信部と、第二通信部を介して入力された紫外線強度情報16を用いて方向特定紫外線強度情報を算出する第二算出部(第二算出部12の機能に相当する構成)と、を備え、第二通信部(第二算出部12の機能に相当する構成)は、紫外線問合せ情報をサーバーマシンに送信し、紫外線問合せ情報は、日時情報14と、前記場所情報と、紫外線の照射を受ける照射面が向く方向を示す方向情報16aと、を含む、構成としてもよい。
【0013】
記憶部13は、日時に関する情報である日時情報14と、場所に関する情報である場所情報15と、日時情報14で示される日時及び場所情報15で示される場所における紫外線強度に関する情報である紫外線強度情報16と、を対応付けて記憶する。
【0014】
紫外線情報提供システム10の通信部17は、インターネットなどのネットワーク4に接続されている。ネットワーク4には、ユーザが用いるクライアントマシン2、3が接続されており、クライアントマシン2、3は、ネットワーク4を介して、紫外線情報提供システム10と通信を行う。
【0015】
クライアントマシン2又はクライアントマシン3から、紫外線情報提供システム10へは、ネットワーク4を介して、紫外線問合せ情報が送信される。紫外線問合せ情報は、日時情報14と、場所情報15と、紫外線の照射を受ける照射面が向く方向を示す方向情報16aと、を含む。方向情報16aが示す方向は、紫外線の照射を受ける照射面が拡がる面と直交する方向である。方向情報16aについては、図2から図5を参照して後述する。紫外線情報提供システム10から、紫外線問合せ情報の送信元であるクライアントマシン2又はクライアントマシン3へは、ネットワーク4を介して、算出部11による算出結果が送信される。
【0016】
第一算出部11は、紫外線問合せ情報に含まれる日時情報と場所情報とを用いて詳しくは後述する紫外線強度情報16を算出する。第二算出部12は、第一算出部11による算出結果を用いて、方向情報16aで示される照射面が受ける紫外線の強度を含む情報である方向特定紫外線強度情報を算出する。通信部17は、第二算出部12が算出した方向特定紫外線強度を示す方向特定紫外線強度情報を、ネットワーク4を介して、紫外線問合せ情報の送信元であるクライアントマシン2又はクライアントマシン3に送信する。
【0017】
以下、方向情報16aについて説明する。図2は、紫外線の照射方向について説明する図である。図3は、地面と平行な面である照射面Aに照射される紫外線について説明する図である。図4は、地面と30°の角度を成す面である照射面Bに照射される紫外線について説明する図である。図5は、地面と90°の角度を成す面である照射面Cに照射される紫外線について説明する図である。図3図4及び図5では、紫外線の照射を受ける照射面が向く方向、すなわち方向情報16aで示される方向を「照射面の方向」と記載している。
【0018】
図2に示すように、地球上に照射される紫外線は、太陽の向きから照射される直達紫外線のほか、太陽の向き以外の向きから照射される天空紫外線が存在する。天空紫外線は、天空全体から照射面に対して照射される。地面と平行な面である照射面Aに対しては、図3に示すように、天空全体から天空紫外線及び直達紫外線が照射される。
【0019】
また、地面と30°の角度を成す照射面Bに対しては、図4に示すように、天空全体のうち照射面Bが向く方向から天空紫外線及び直達紫外線が照射される。また、地面と90°の角度を成す照射面Cに対しては、図5に示すように、太陽の向きが照射面Cの裏側であるため直達紫外線は照射されず、天空全体のうち照射面Cが向く方向から天空紫外線が照射される。また、照射面に照射される紫外線は、照射面に直接照射される天空紫外線及び直達紫外線のほか、地面などで反射されて照射面に照射される紫外線も存在する。
【0020】
図3図4及び図5を参照してわかるように、照射面が向く方向によって、照射される紫外線の強度が大きく異なる。そこで、本実施例では、照射面が向く方向ごとに異なる方向特定紫外線強度情報を算出し、これを、紫外線問合せ情報の送信元であるクライアントマシン2又はクライアントマシン3に提供する。
【0021】
図6は、図1に示した記憶部13に記憶する情報の一例を示す図である。記憶部13は、例えばデータベース形式で、図6に示す情報を記憶する。記憶部13は、第1の主キーとして、日時情報14を記憶する。日時情報14は、年、月、日及び時を含んでもよい。記憶部13は、第2の主キーとして、場所情報15を記憶する。場所情報15は、例えば東経及び北緯を用いて、地球上の位置を特定する情報である。
【0022】
記憶部13は、格納値である紫外線強度情報16として、第1の主キー及び第2の主キーでの太陽立体角を記憶する。記憶部13は、格納値である紫外線強度情報16として、第1の主キー及び第2の主キーでの直達紫外線強度を記憶する。記憶部13は、格納値である紫外線強度情報16として、第1の主キー及び第2の主キーでの天空紫外線強度を記憶する。記憶部13は、格納値である紫外線強度情報16として、第1の主キー及び第2の主キーでのアルベド値を記憶する。なお、アルベド値は、照射された紫外線強度に対する、反射した紫外線強度の比である。例えば、場所情報15が或る地域においては、日時情報14が夏である日時には、地面は土であってアルベド値が低く、日時情報14が冬である日時には、地面は雪面であってアルベド値が高い。図6に示した各値は、例えば実測値を収集して、記憶部13に記憶する。紫外線強度情報16に含まれる方向情報16aは、図6に示した格納値に含まれる。紫外線強度情報16に含まれる情報は、例えば放射伝達方程式を解いて算出する値や、放射伝達方程式を解く過程で算出する値を含む。
【0023】
図7は、図1に示した紫外線情報提供システム10の動作を示すフローチャートである。ステップS71では、ネットワーク4を介して、クライアントマシン2又はクライアントマシン3からの紫外線問合せ情報を受信したか否かを判断する。紫外線問合せ情報を受信した場合には(ステップS71:Yes)、ステップS72に進み、紫外線問合せ情報を受信しない場合には(ステップS71:No)、ステップS71に戻る。
【0024】
ステップS72では、ステップS71で受信した紫外線問合せ情報に基づいて、紫外線問合せ情報に含まれる日時情報14で示される日時に、紫外線問合せ情報に含まれる場所情報15で示される場所で受ける紫外線の強度を含む情報である紫外線強度情報16を算出し、記憶部13に記憶する。紫外線強度情報16は、例えば、放射伝達方程式を用いて算出する。
【0025】
ステップS73では、ステップS72で算出した紫外線強度情報16に対し、方向情報16を入力値とした数学的計算を行うことで、日時情報14で示される日時に、紫外線問合せ情報に含まれる場所情報15で示される場所で、方向情報16aで示される照射面が受ける紫外線強度情報である、方向特定紫外線強度情報を算出する。
【0026】
ステップS74では、ステップS73で算出した方向特定紫外線強度を示す方向特定紫外線強度情報を、今回の紫外線問合せ情報の送信元であるクライアントマシン2又はクライアントマシン3に、ネットワーク4を介して送信する。クライアントマシン2又はクライアントマシン3は、日時情報14、場所情報15及び方向情報16aを含む紫外線問合せ情報を紫外線情報提供システム10に送信するだけで、方向特定紫外線強度情報を得ることができ、より詳細な紫外線情報を容易に得ることができる。クライアントマシン2又はクライアントマシン3は、紫外線情報提供システム10から得た方向特定紫外線強度情報を用いて、エンドユーザに対して様々なアプリケーションを提供することができる。
【実施例2】
【0027】
図8は、本発明の実施例2に係る紫外線情報提供システムの構成を示すブロック図である。本実施例の紫外線情報提供システム100は、例えば、コンピュータから成るサーバーマシンである。
【0028】
紫外線情報提供システム100は、図8に示すように、日時情報と場所情報とを用いて詳しくは後述する紫外線強度情報116を予め算出する第一算出部110と、第一算出部110が算出した紫外線強度情報116やそのほかの各種情報を記憶する記憶部113と、外部と通信を行う通信部117と、通信部117を介して入力された紫外線問合せ情報に対応付けられた紫外線強度情報116を記憶部113から抽出する抽出部111と、抽出部111が抽出した紫外線強度情報116を用いて方向特定紫外線強度情報を算出する第二算出部112と、を備える。紫外線問合せ情報は、日時情報114と、場所情報115と、方向情報116aと、を含む。方向特定紫外線強度情報は、日時情報114で示される日時及び場所情報115で示される場所における、方向情報116aで示される照射面が受ける紫外線の強度を含む情報である。通信部117は、紫外線問合せ情報の送信元に対し、第二算出部112が算出した方向特定紫外線強度情報を送信する。図8に示す各構成は、ハードウェアで構成してもよい。また、図8に示す各構成は、紫外線情報提供システム100がプログラムを実行することで実現することもでき、記憶部113は、紫外線情報提供システム100で実行するプログラムを記憶してもよい。記憶部113は、データの用途に応じて、揮発性の記憶装置や不揮発性の記憶装置を有する。
【0029】
なお、紫外線情報提供システム100において、通信部117は、紫外線問合せ情報の送信元に対し、抽出部111が抽出した紫外線強度情報を送信する構成としてもよい。この場合、第二算出部112の機能に相当する構成を、クライアントマシン2又は3が有することとしてもよい。すなわち、本発明は、サーバーマシンとクライアントマシンとをネットワークで接続してなる紫外線情報提供システムであって、サーバーマシンは、日時に関する情報である日時情報114で示される日時及び場所に関する情報である場所情報115で示される場所における紫外線強度に関する情報である紫外線強度情報116を算出する第一算出部110と、日時情報114と、場所情報115と、第一算出部110が算出した紫外線強度情報116と、を対応付けて記憶する記憶部113と、クライアントマシンと通信を行う第一通信部と、第一通信部を介して入力された紫外線問合せ情報に対応付けられた紫外線強度情報116を記憶部113から抽出する抽出部111と、を備え、第一通信部は、クライアントマシンに対し、抽出部111が抽出した紫外線強度情報116を送信し、クライアントマシンは、サーバーマシンと通信を行う第二通信部と、第二通信部を介して入力された紫外線強度情報116を用いて方向特定紫外線強度情報を算出する第二算出部(第二算出部112の機能に相当する構成)と、を備え、第二通信部は、紫外線問合せ情報をサーバーマシンに送信し、紫外線問合せ情報は、日時情報114と、場所情報115と、紫外線の照射を受ける照射面が向く方向を示す方向情報116aと、を含む、構成としてもよい。
【0030】
記憶部113は、日時に関する情報である日時情報114と、場所に関する情報である場所情報115と、日時情報114で示される日時及び場所情報115で示される場所における紫外線強度に関する情報である紫外線強度情報116(第一算出部110が算出した紫外線強度情報116)と、を対応付けて記憶する。
【0031】
紫外線情報提供システム100の通信部117は、インターネットなどのネットワーク4に接続されている。ネットワーク4には、ユーザが用いるクライアントマシン2、3が接続されており、クライアントマシン2、3は、ネットワーク4を介して、紫外線情報提供システム100と通信を行う。
【0032】
クライアントマシン2又はクライアントマシン3から、紫外線情報提供システム100へは、ネットワーク4を介して、紫外線問合せ情報が送信される。紫外線問合せ情報は、日時情報114と、場所情報115と、方向情報116aと、を含む。紫外線情報提供システム100から、紫外線問合せ情報の送信元であるクライアントマシン2又はクライアントマシン3へは、ネットワーク4を介して、抽出部112による抽出結果である方向特定紫外線強度情報が送信される。
【0033】
なお、本実施例において、記憶部113に記憶する情報の一例は、図6に示した情報である。
【0034】
図9は、図8に示した紫外線情報提供システム100の動作を示すフローチャートである。ステップS91では、日時情報と場所情報を用いて、すべての日時におけるすべての場所の紫外線強度情報116が含む情報を算出する。この紫外線強度情報116が含む情報の算出には、例えば、放射伝達方程式を用いる。すなわち、紫外線強度情報116が含む情報は、例えば放射伝達方程式を解いて算出する値や、放射伝達方程式を解く過程で算出する値を含む。ステップS92では、ステップS91で算出した紫外線強度情報116が含む情報を記憶部113に記憶する。
【0035】
続いて、ネットワーク4を介して、クライアントマシン2又はクライアントマシン3からの紫外線問合せ情報を受信した場合には(ステップS93:Yes)、ステップS94に進み、紫外線問合せ情報を受信しない場合には(ステップS93:No)、ステップS90に戻る。なお、紫外線強度情報116が含む情報の算出、算出した情報の記憶部13への記憶は、クライアントマシン2又は3からの紫外線問合せ情報を受信する処理を実施する前に、すべて済ませてしまっておいてもよいし、例えば今まで入手不可能だった地域のデータが新たに入手できた場合などにはその都度更新してもよい。
【0036】
ステップS94では、クライアントマシン2又はクライアントマシン3からの受信データに含まれる紫外線問合せ情報に基づき、記憶部113から紫外線強度情報116の抽出を行う。すなわち、紫外線問合せ情報に含まれる日時情報114、場所情報115に該当する紫外線強度情報116を、記憶部113から抽出する。ステップS94ではさらに、抽出した紫外線強度情報116の値に対し、方向情報116aを入力値とした数学的計算を行うことで、日時情報14で示される日時に、紫外線問合せ情報に含まれる場所情報15で示される場所で、方向情報116aで示される照射面が受ける紫外線の強度を含む情報である方向特定紫外線強度情報を算出する。
【0037】
ステップS95では、ステップS94で算出した方向特定紫外線強度情報を、今回の紫外線問合せ情報の送信元であるクライアントマシン2又はクライアントマシン3に、ネットワーク4を介して送信する。クライアントマシン2又はクライアントマシン3は、日時情報114、場所情報115及び方向情報116aを含む紫外線問合せ情報を紫外線情報提供システム100に送信するだけで、方向特定紫外線強度情報を得ることができ、より詳細な紫外線情報を容易に得ることができる。クライアントマシン2又はクライアントマシン3は、紫外線情報提供システム100から得た方向特定紫外線強度情報を用いて、エンドユーザに対して様々なアプリケーションを提供することができる。
【0038】
また、本実施例では、紫外線強度情報116を予め算出しておくので、クライアントマシン2又はクライアントマシン3から紫外線問合せ情報を受信してから算出する場合と比べて、応答が早く、より高い即時性をもって方向特定紫外線強度情報を提供することができる。
【0039】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。本発明の目的は、上述の実施例の機能を実現するプログラムコード(コンピュータプログラム)を格納した記憶媒体をシステムあるいは装置に供給し、供給されたシステムあるいは装置のコンピュータが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、上述した実施形態では、コンピュータがプログラムを実行することにより、各処理部として機能するものとしたが、処理の一部または全部を専用の電子回路(ハードウェア)で構成するようにしても構わない。本発明は、説明された特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0040】
2、3 クライアントマシン
4 ネットワーク
10 紫外線情報提供システム
11 第一算出部
12 第二算出部
13 記憶部
17 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9