(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-05
(45)【発行日】2022-10-14
(54)【発明の名称】自動順列システム及び自動順列方法
(51)【国際特許分類】
B65G 1/00 20060101AFI20221006BHJP
【FI】
B65G1/00 501B
(21)【出願番号】P 2018139161
(22)【出願日】2018-07-25
【審査請求日】2021-05-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000196705
【氏名又は名称】西部電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136180
【氏名又は名称】羽立 章二
(72)【発明者】
【氏名】古賀 直幸
(72)【発明者】
【氏名】添田 勉
(72)【発明者】
【氏名】藤本 直城
(72)【発明者】
【氏名】久保 武士
【審査官】福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-012586(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のケースの搬送順番を入れ替えて整列順番とする自動順列システムであって、
搬入部と、第i転換部(iは1からn+1までの自然数、nは2以上の自然数。)と、第j中間搬送部(jは1からnまでの自然数)と、搬出部を備え、
前記第j中間搬送部は、複数のラインを含み、
前記搬入部は、前記複数のケースを搬送し、
前記第1転換部は、前記複数のケースを前記第1中間搬送部の各ラインに分配し、
前記第k転換部(kは2からnまでの自然数)は、前記第k-1中間搬送部
のケースを前記第k中間搬送部の各ラインに分配し、
前記第n+1転換部は、前記第n中間搬送部
のケースを、前記搬出部における搬出順番が、前記整列順番における順番にし、
前記搬出部は、前記整列順番に、前記複数のケースを搬出
し、
前記第k転換部は前記第k-1中間搬送部の一部のラインに存在するケースの一部又は全部である第1ケース群を前記第k中間搬送部の各ラインに分配して、前記第k+1転換部が前記第k中間搬送部の前記第1ケース群に対して処理を行い、前記第k転換部は前記第k-1中間搬送部の一部のラインに存在するケースの一部又は全部である第2ケース群を前記第k中間搬送部の各ラインに分配し、
前記第n+1転換部は前記第n中間搬送部の一部のラインに存在するケースの一部又は全部である第3ケース群を前記整列順番における順番にして、前記搬出部が第3ケース群のケースを前記整列順番に搬出し、前記第n+1転換部は前記第n中間搬送部の一部のラインに存在するケースの一部又は全部である第4ケース群を前記整列順番における順番にする、自動順列システム。
【請求項2】
複数のケースの搬送順番を入れ替えて整列順番とする自動順列システムであって、
搬入部と、第i転換部(iは1からn+1までの自然数、nは2以上の自然数。)と、第j中間搬送部(jは1からnまでの自然数)と、搬出部を備え、
前記第j中間搬送部は、複数のラインを含み、
前記搬入部は、前記複数のケースを搬送し、
前記第1転換部は、前記複数のケースを前記第1中間搬送部の各ラインに分配し、
前記第k転換部(kは2からnまでの自然数)は、前記第k-1中間搬送部の一つ又は複数のラインのケースを前記第k中間搬送部の各ラインに分配し、
前記第n+1転換部は、前記第n中間搬送部の一つ又は複数のラインのケースを、前記搬出部における搬出順番が、前記整列順番における順番にし、
前記搬出部は、前記整列順番に、前記複数のケースを搬出し、
前記第k転換部は、前記第k-1中間搬送部の一つ又は複数のラインのケースを前記第k中間搬送部の各ラインに分配するときに、前記第k中間搬送部に分配しないケースがあるならば、前記第k中間搬送部に分配しないケースを、前記第k-1中間搬送部における他のラインに分配
し、及び/又は、
前記第n+1転換部は、前記第n中間搬送部の一つ又は複数のラインのケースを前記搬出部における搬出順番が前記整列順番における順番にするときに、前記整列順番における順番にしないケースがあるならば、前記整列順番における順番にしないケースを、前記第n中間搬送部における他のラインに分配する、自動順列システム。
【請求項3】
複数のケースの搬送順番を入れ替えて整列順番とする自動順列システムであって、
搬入部と、第i転換部(iは1からn+1までの自然数、nは2以上の自然数。)と、第j中間搬送部(jは1からnまでの自然数)と、搬出部を備え、
前記第j中間搬送部は、複数のラインを含み、
前記搬入部は、前記複数のケースを搬送し、
前記第1転換部は、前記複数のケースを前記第1中間搬送部の各ラインに分配し、
前記第k転換部(kは2からnまでの自然数)は、前記第k-1中間搬送部の一つ又は複数のラインのケースを前記第k中間搬送部の各ラインに分配し、
前記第n+1転換部は、前記第n中間搬送部の一つ又は複数のラインのケースを、前記搬出部における搬出順番が、前記整列順番における順番にし、
前記搬出部は、前記整列順番に、前記複数のケースを搬出し、
前記第k-1転換部は、前記第k-1中間搬送部の各ラインのうち、少なくとも前記第k転換部が最初にケースを送るラインに対しては、前記第k中間搬送部にケースが収納できる状態とし、
前記第k転換部は、前記第k-1中間搬送部の各ラインにケースが分配された状態で、
最初にケースを搬送するラインに対して、前記第k-1中間搬送部の他のラインにケースを分配せずに、前記第k中間搬送部にケースを送り、
2番目以降にケースを搬送する一つ又は複数のラインに対して、前記第k中間搬送部に分配しないケースがあるならば、前記第k中間搬送部に分配しないケースを、前記第k-1中間搬送部における他のラインに分配する
、自動順列システム。
【請求項4】
前記整列順番を基準として、前記第k中間搬送部に分配しないケースの前記整列順番における位置は、前記k中間搬送部に分配されたケースの前記整列順番における位置よりも後方である、請求項2又は3に記載の自動順列システム。
【請求項5】
自動順列システムにおいて、複数のケースの搬送順番を入れ替えて整列順番とする自動順列方法であって、
前記自動順列システムは、搬入部と、第i転換部(iは1からn+1までの自然数、nは2以上の自然数)と、第j中間搬送部(jは1からnまでの自然数)と、搬出部を備え、
前記第j中間搬送部は、複数のラインを含み、
前記搬入部が、前記複数のケースを搬送して、前記第1転換部が、前記複数のケースを前記第1中間搬送部の各ラインに分配するステップと、
前記第k転換部(kは2からnまでの自然数)が、前記第k-1中間搬送部
のラインのケースを前記第k中間搬送部の各ラインに分配し、
前記第n+1転換部が、前記第n中間搬送部
のラインのケースを、前記搬出部における搬出順番が、前記整列順番における順番にし、
前記搬出部が、前記整列順番に、前記複数のケースを搬出するステップを含
み、
前記第k転換部が前記第k-1中間搬送部の一部のラインに存在するケースの一部又は全部である第1ケース群を前記第k中間搬送部の各ラインに分配して、前記第k+1転換部が前記第k中間搬送部の前記第1ケース群に対して処理を行い、前記第k転換部が前記第k-1中間搬送部の一部のラインに存在するケースの一部又は全部である第2ケース群を前記第k中間搬送部の各ラインに分配し、
前記第n+1転換部が前記第n中間搬送部の一部のラインに存在するケースの一部又は全部である第3ケース群を前記整列順番における順番にして、前記搬出部が第3ケース群のケースを前記整列順番に搬出し、前記第n+1転換部が前記第n中間搬送部の一部のラインに存在するケースの一部又は全部である第4ケース群を前記整列順番における順番にする、自動順列方法。
【請求項6】
自動順列システムにおいて、複数のケースの搬送順番を入れ替えて整列順番とする自動順列方法であって、
前記自動順列システムは、搬入部と、第i転換部(iは1からn+1までの自然数、nは2以上の自然数)と、第j中間搬送部(jは1からnまでの自然数)と、搬出部を備え、
前記第j中間搬送部は、複数のラインを含み、
前記搬入部が、前記複数のケースを搬送して、前記第1転換部が、前記複数のケースを前記第1中間搬送部の各ラインに分配するステップと、
前記第k転換部(kは2からnまでの自然数)が、前記第k-1中間搬送部の一つ又は複数のラインのケースを前記第k中間搬送部の各ラインに分配し、
前記第n+1転換部が、前記第n中間搬送部の一つ又は複数のラインのケースを、前記搬出部における搬出順番が、前記整列順番における順番にし、
前記搬出部が、前記整列順番に、前記複数のケースを搬出するステップを含み、
前記第k転換部は、前記第k-1中間搬送部の一つ又は複数のラインのケースを前記第k中間搬送部の各ラインに分配するときに、前記第k中間搬送部に分配しないケースがあるならば、前記第k中間搬送部に分配しないケースを、前記第k-1中間搬送部における他のラインに分配し、及び/又は、前記第n+1転換部は、前記第n中間搬送部の一つ又は複数のラインのケースを前記搬出部における搬出順番が前記整列順番における順番にするときに、前記整列順番における順番にしないケースがあるならば、前記整列順番における順番にしないケースを、前記第n中間搬送部における他のラインに分配する、自動順列方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のケースの搬送順番を入れ替えて整列順番とする自動順列システム及び自動順列方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自動倉庫設備から出庫される搬送物を払出コンベヤへ搬送し、そこで、取引先への払出し作業を行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1記載の技術では、払出コンベヤを設けるために広大なスペースが必要である。さらに、個々の取引先等に対応する払出コンベヤ上で整列順番を並べ替えており、搬送物が多くなると複雑な処理が必要になる。
【0005】
よって、本発明は、シンプルな構成で、ケースが移動するに伴い自動順列を実現することに適した自動順列システム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明の第1の観点は、複数のケースの搬送順番を入れ替えて整列順番とする自動順列システムであって、搬入部と、第i転換部(iは1からn+1までの自然数、nは2以上の自然数。)と、第j中間搬送部(jは1からnまでの自然数)と、搬出部を備え、前記第j中間搬送部は、複数のラインを含み、前記搬入部は、前記複数のケースを搬送し、前記第1転換部は、前記複数のケースを前記第1中間搬送部の各ラインに分配し、前記第k転換部(kは2からnまでの自然数)は、前記第k-1中間搬送部の一つ又は複数のラインのケースを前記第k中間搬送部の各ラインに分配し、前記第n+1転換部は、前記第n中間搬送部の一つ又は複数のラインのケースを、前記搬出部における搬出順番が、前記整列順番における順番にし、前記搬出部は、前記整列順番に、前記複数のケースを搬出する。
【0007】
本願発明の第2の観点は、第1の観点の自動順列システムであって、前記第k転換部は、前記第k-1中間搬送部の一つ又は複数のラインのケースを前記第k中間搬送部の各ラインに分配するときに、前記第k中間搬送部に分配しないケースがあるならば、前記第k中間搬送部に分配しないケースを、前記第k-1中間搬送部における他のラインに分配する。
【0008】
本願発明の第3の観点は、第1又は第2の観点の自動順列システムであって、前記第k-1転換部は、前記第k-1中間搬送部の各ラインのうち、少なくとも前記第k転換部が最初にケースを送るラインに対しては、前記第k中間搬送部にケースが収納できる状態とし、前記第k転換部は、前記第k-1中間搬送部の各ラインにケースが分配された状態で、最初にケースを搬送するラインに対して、前記第k-1中間搬送部の他のラインにケースを分配せずに、前記第k中間搬送部にケースを送り、2番目以降にケースを搬送する一つ又は複数のラインに対して、前記第k中間搬送部に分配しないケースがあるならば、前記第k中間搬送部に分配しないケースを、前記第k-1中間搬送部における他のラインに分配する。
【0009】
本願発明の第4の観点は、第2又は第3の観点の自動順列システムであって、前記整列順番を基準として、前記第k中間搬送部に分配しないケースの前記整列順番における位置は、前記k-1中間搬送部に分配されたケースの前記整列順番における位置よりも後方である。
【0010】
本願発明の第5の観点は、自動順列システムにおいて、複数のケースの搬送順番を入れ替えて整列順番とする自動順列方法であって、前記自動順列システムは、搬入部と、第i転換部(iは1からn+1までの自然数、nは2以上の自然数)と、第j中間搬送部(jは1からnまでの自然数)と、搬出部を備え、前記第j中間搬送部は、複数のラインを含み、前記搬入部が、前記複数のケースを搬送して、前記第1転換部が、前記複数のケースを前記第1中間搬送部の各ラインに分配するステップと、前記第k転換部(kは2からnまでの自然数)が、前記第k-1中間搬送部の一つ又は複数のラインのケースを前記第k中間搬送部の各ラインに分配し、前記第n+1転換部が、前記第n中間搬送部の一つ又は複数のラインのケースを、前記搬出部における搬出順番が、前記整列順番における順番にし、前記搬出部が、前記整列順番に、前記複数のケースを搬出するステップを含む。
【発明の効果】
【0011】
本願発明の各観点によれば、転換部を多層に配置し、転換部の間に複数のラインを備える中間搬送部を配置するというシンプルな構成により、転換部が、上流側(搬入部側)の中間搬送部のラインにあるケースを下流側(搬出部側)の中間搬送部のラインに分配して、ケースが上流側から下流側に搬送されるに従って自動順列を実現することができる。
【0012】
特に、第2の観点などにあるように、転換部が、上流側の中間搬送部のラインにあるケースを下流側の中間搬送部のラインに分配するときに、必要に応じて上流側の中間搬送部の他のラインを利用することにより、ライン数や転換機数による制限を超えた多くのケースに対して自動順列を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】(a)本願発明の実施の形態に係る出荷システムの構成の一例を示すブロック図と、(b)自動順列部107の具体的な構成の一例を示す図である。
【
図2】中間搬送部でケースが逆流しない場合を説明するための図である。
【
図3】中間搬送部でケースが逆流する場合を説明するための第1図である。
【
図4】中間搬送部でケースが逆流する場合を説明するための第2図である。
【
図5】中間搬送部でケースが逆流する場合を説明するための第3図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本願発明の実施例について述べる。なお、本願発明の実施の形態は、以下の実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0015】
図1は、(a)本願発明の実施の形態に係る出荷システムの構成の一例を示すブロック図と、(b)自動順列部107の具体的な構成の一例を示す図である。
【0016】
図1(a)を参照して、出荷システム101の構成の一例を説明する。
【0017】
倉庫103から複数のケースが出庫される。搬入部105は、複数のケースを、倉庫103から出庫された順番に自動順列部107に搬入する。自動順列部107は、制御部115の制御の下で、搬入部105の複数のケースの搬送順番を入れ替えて、整列順番とする。搬出部109は、整列順番の複数のケースを出荷部111に搬出する。出荷部111は、整列順番に従って複数のケースを順にカゴに入れるなどの作業を行い、出荷する。
【0018】
整列順番は、例えば、出荷部111において、複数のケースをカゴ等に入れる順番などである。
【0019】
検出装置113は、搬入部105が搬送する複数のケースに対して、整列順番における順番を検出したり、大きさを測定したりする。
【0020】
図1(b)を参照して、自動順列部107の具体的な構成の一例を説明する(搬入部105、自動順列部107及び搬出部109が、本願請求項の「自動順列システム」の一例である。)。この例では、3層の場合(すなわち、転換部が3つの場合)を示す。なお、4層以上であったり、各中間搬送部のラインが2個であったり4個以上であったりしても、同様に実現することができる。
【0021】
自動順列部107は、第1転換部121と、第1中間搬送部123と、第2転換部125と、第2中間搬送部127と、第3転換部129を備える。
【0022】
第1中間搬送部123は、3つのライン1231、1232及び1233を含む。第2中間搬送部127は、3つのライン1271、1272及び1273を含む。第1中間搬送部123及び第2中間搬送部127の各ラインは、ケースを直進搬送する。他方、第1転換部121、第2転換部125及び第3転換部129は、複数の転換機を備え、方向を転換してケースを搬送する。第1転換部121及び第2転換部125は、それぞれ、3つの転換機を備え、3ラインに分配することができる。第3転換部129は、4つの転換機を備え、4ラインに分配することができる。
【0023】
第1転換部121は、搬入部105が搬送する複数のケースを、第1中間搬送部123の各ラインに分配する。
【0024】
第1中間搬送部123の各ラインは、各ラインに分配されたケースを、第1転換部121側から第2転換部125側に直進搬送する。また、必要に応じて、第2転換部125側から第1転換部121側に直進搬送する(例えば
図4(c)の第1ライン123
1、
図5(a)の第2ライン123
2参照)。
【0025】
第2転換部125は、第1中間搬送部123の一つ又は複数のラインにあるケースに対して、第2中間搬送部127の各ラインに分配する。また、第2中間搬送部127の各ラインに分配しないケースが存在する場合には、第1中間搬送部123の処理対象でないラインに分配する(例えば
図4(c)の第1ライン123
1、
図5(a)の第2ライン123
2参照)。
【0026】
第2中間搬送部127の各ラインは、各ラインに分配されたケースを、第2転換部125側から第3転換部129側に直進搬送する。また、必要に応じて、第3転換部129側から第2転換部125側に直進搬送する(例えば
図3(d)の第1ライン127
1、
図4(a)の第2ライン127
2参照)。
【0027】
第3転換部129は、第2中間搬送部127の一つ又は複数のラインにある4個以内のケースに対して、4ラインに分配する。分配したケースは、搬出部109において、整列順番に従って、図の上を先頭側として連続する順番とする。
【0028】
搬出部109は、第3転換部129が分配したケースを、整列順番に搬出する。これにより、搬出部109は、出荷部111に、複数のケースを、整列順番に搬出する。
【0029】
図2を参照して、中間搬送部において逆流しない場合を説明する。この例では、36個のケースに対して自動順列を行う。第1中間搬送部123の各ラインは、それぞれ12個のケースを収納することができる。また、第2中間搬送部127の各ラインは、それぞれ4個のケースを収納することができる。
【0030】
図2(a)を参照して、搬入部105は、36個のケースを搬送する。第1転換部121は、36個のケースを、3つのラインに分配する。第1転換部121は、第1中間搬送部の第1ライン123
1、第2ライン123
2及び第3ライン123
3に、それぞれ、整列順番における1番目~12番目、13番目~24番目及び25番目~36番目のケースを分配する。
【0031】
図2(b)を参照して、第2転換部125は、第1中間搬送部の第1ライン123
1にある12個のケースを、3つのラインに分配する。第2転換部125は、第2中間搬送部の第1ライン127
1、第2ライン127
2及び第3ライン127
3に、それぞれ、整列順番における1番目~4番目、5番目~8番目及び9番目~12番目のケースを分配する。
【0032】
図2(c)を参照して、第3転換部129は、第2中間搬送部の第1ライン127
1にある4個のケースを4つのラインに分配し、搬出部109に配置する。搬出部109では、図の上から順に、整列順番における1番目、2番目、3番目及び4番目のケースがある。搬出部109は、これらのケースを順に上側に搬出する。
【0033】
第3転換部129及び搬出部109は、第2中間搬送部の第2ライン127
2及び第3ライン127
3にあるケースに対しても、
図2(c)と同様に、整列順番における順番に自動順列して、順番に搬出する。
【0034】
第2転換部125、第2中間搬送部127、第3転換部129及び搬出部109は、第1中間搬送部の第2ライン123
2及び第3ライン123
3にあるケースに対しても、
図2(b)及び(c)と同様に、整列順番における順番に自動順列して、順番に搬出する。
【0035】
これにより、36個のケースが、整列順番における順番に自動順列される。
【0036】
図3、
図4及び
図5を参照して、中間搬送部における逆流を利用することにより、ライン数や転換機数に関係なく、ケースの大きさからケース数を決定する場合を説明する。
【0037】
この例では、ケースが比較的小さいために、第1中間搬送部123の各ラインは、それぞれ18個のケースを収納することができる。また、第2中間搬送部127の各ラインは、それぞれ6個のケースを収納することができる。ただし、第1中間搬送部及び第2中間搬送部の第1ライン1231及び1271には、それぞれ、16個及び4個を収納する。そのため、全体としては、52個のケースに対して自動順列を行う。
【0038】
図3(a)を参照して、搬入部105は、52個のケースを搬送する。第1転換部121は、52個のケースを、3つのラインに分配する。第1転換部121は、第1中間搬送部の第1ライン123
1、第2ライン123
2及び第3ライン123
3に、それぞれ、整列順番における1番目~16番目、17番目~34番目及び35番目~52番目のケースを分配する。
【0039】
図3(b)を参照して、第2転換部125は、第1中間搬送部の第1ライン123
1にある16個のケースを、3つのラインに分配する。第2転換部125は、第2中間搬送部の第1ライン127
1、第2ライン127
2及び第3ライン127
3に、それぞれ、整列順番における1番目~4番目、5番目~8番目及び15番目~16番目、並びに、9番目~14番目のケースを分配する。
【0040】
図3(c)を参照して、第3転換部129は、第2中間搬送部の第1ライン127
1にある4個のケースを4つのラインに分配し、搬出部109に配置する。搬出部109では、図の上から順に、整列順番における1番目、2番目、3番目及び4番目のケースがある。搬出部109は、これらのケースを順に上側に搬出する。
【0041】
図3(d)を参照して、第3転換部129は、第2中間搬送部の第2ライン127
2にある6個のケースを、搬出部109における4つのラインに分配し、残りの2個を第2中間搬送部の第1ライン127
1に分配する。搬出部109では、図の上から順に、整列順番における5番目、6番目、7番目及び8番目のケースがある。搬出部109は、これらのケースを順に上側に搬出する。また、第2中間搬送部の第1ライン127
1には、15番目及び16番目のケースがある。このように、第2転換部125及び第3転換部129は、下流側(搬出部109に近い側)の中間搬送部にあるケースが、上流側(搬入部105に近い側)の中間搬送部にあるケースよりも先に搬出されるものである(すなわち、整列順番を基準として、下流側の中間搬送部に分配しないケースの整列順番における位置は、下流側の中間搬送部に分配されたケースの整列順番における位置よりも後方である)ように分配する。
【0042】
図4(a)を参照して、第3転換部129は、第2中間搬送部の第3ライン127
3にある6個のケースを、搬出部109における4つのラインに分配し、残りの2個を第2中間搬送部の第2ライン127
2に分配する。搬出部109では、図の上から順に、整列順番における9番目、10番目、11番目及び12番目のケースがある。搬出部109は、これらのケースを順に上側に搬出する。また、第2中間搬送部の第2ライン127
2には、13番目及び14番目のケースがある。
【0043】
図4(b)を参照して、第3転換部129は、第2中間搬送部の第2ライン127
2及び第
1ライン127
1
にある4個のケースを、搬出部109における4つのラインに分配する。搬出部109では、図の上から順に、整列順番における13番目、14番目、15番目及び16番目のケースがある。搬出部109は、これらのケースを順に上側に搬出する。
【0044】
なお、
図3(b)、(c)及び(d)並びに
図4(a)及び(b)において、第2中間搬送部の第1ライン127
1、第2ライン127
2及び第3ライン127
3に、それぞれ、整列順番における1番目~4番目、5番目~10番目及び11番目~16番目のケースを分配しても、同様に、ケースのないラインを利用して自動順列を実現することができる。
【0045】
図4(c)を参照して、第2転換部125は、第1中間搬送部の第2ライン123
2にある18個のケースのうち、16個のケースを、第2中間搬送部127に分配する。すなわち、第2転換部125は、第2中間搬送部の第1ライン127
1、第2ライン127
2及び第3ライン127
3に、それぞれ、整列順番における17番目~20番目、21番目~24番目及び31番目~32番目、並びに、2
5番目~3
0番目を分配する。また、第2転換部125は、33番目~34番目のケースを、第1中間搬送部の第1ライン123
1に分配する。
【0046】
第3転換部129は、
図3(b)、(c)及び(d)並びに
図4(a)及び(b)と同様にして、第2中間搬送部127の17番目~32番目のケースを自動順列する。搬出部109は、これらのケースを整列順番で搬出する。
図4(d)は、搬出後の状態を示す。
【0047】
図5(a)を参照して、第2転換部125は、第1中間搬送部の第1ライン123
1及び第3ライン123
3にある20個のケースのうち、16個のケースを、第2中間搬送部127に分配する。すなわち、第2転換部125は、第2中間搬送部の第1ライン127
1、第2ライン127
2及び第3ライン127
3に、それぞれ、整列順番における33番目~36番目、37番目~40番目及び47番目~48番目、並びに、41番目~46番目を分配する。また、第2転換部125は、49番目~52番目のケースを、第1中間搬送部の第
2ライン123
2
に分配する。
【0048】
第3転換部129は、
図3(b)、(c)及び(d)並びに
図4(a)及び(b)と同様にして、第2中間搬送部127の33番目~48番目のケースを自動順列する。搬出部109は、これらのケースを整列順番で搬出する。
図5(b)は、搬出後の状態を示す。
【0049】
図5(c)を参照して、第2転換部125は、第1中間搬送部の第2ライン123
2にある4個のケースを、第2中間搬送部の第1ライン127
1に搬送する。
【0050】
図5(d)を参照して、第
3転換部12
9は、49番目~52番目のケースを、搬出部109における4つのラインに分配する。搬出部109では、図の上から順に、整列順番における49番目、50番目、51番目及び52番目のケースがある。搬出部109は、これらのケースを順に上側に搬出する。
【0051】
図2にあるように、ライン数や転換機数によってケース数を制限することにより、搬入部105から搬出部109に向けてのみケースが移動して自動順列するようにすることができる。
【0052】
例えば、ケースの一時保管場所を設けることにより、より多くのケース数の自動順列を実現することができる。しかしながら、一時保管場所には、例えばクレーンなどを設ける必要があり、スペースや施設が必要になることに加えて、経費などがかかることになる。
【0053】
図3~
図5にあるように、中間搬送部における空きライン(ケースがないライン)を利用することにより、
図2を参照して説明したケース数よりも多くのケース数を、一時保管のスペースを特別に設けることなく自動順列することができる。
【符号の説明】
【0054】
101 出荷システム、103 倉庫、105 搬入部、107 自動順列部、109 搬出部、111 出荷部、113 検出装置、115 制御部、121 第1転換部、123 第1中間搬送部、125 第2転換部、127 第2中間搬送部、129 第3転換部