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特許7153558飲料調製機、飲料調製機を有するシステム、その作動のための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-05
(45)【発行日】2022-10-14
(54)【発明の名称】飲料調製機、飲料調製機を有するシステム、その作動のための方法
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/44 20060101AFI20221006BHJP
   A47J 31/40 20060101ALI20221006BHJP
   A47J 31/06 20060101ALI20221006BHJP
   B67D 1/08 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
A47J31/44 100
A47J31/40 101
A47J31/06 323
B67D1/08 Z
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2018525391
(86)(22)【出願日】2016-11-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-11-29
(86)【国際出願番号】 EP2016077593
(87)【国際公開番号】W WO2017085020
(87)【国際公開日】2017-05-26
【審査請求日】2019-10-23
(31)【優先権主張番号】15194667.0
(32)【優先日】2015-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518307086
【氏名又は名称】チボー・(シュバイツ)・アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】TCHIBO (SCHWEIZ) AG
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スタッシュ,ラファエル
(72)【発明者】
【氏名】テルニテ,リュディガー
(72)【発明者】
【氏名】シュタイン,ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】ハルトマン,ドレーン
【審査官】吉澤 伸幸
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-525589(JP,A)
【文献】国際公開第2014/090965(WO,A1)
【文献】特表2013-529112(JP,A)
【文献】特開2015-171534(JP,A)
【文献】特表2013-533003(JP,A)
【文献】国際公開第2015/148089(WO,A1)
【文献】特表2015-521057(JP,A)
【文献】特表2015-526164(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/00 - 31/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポーションパッケージ(3)を使用しながら調製法に従って総合品を作る飲料調製機(1)を操作する方法であって、
・ポーション認識ユニット(132)によってポーションパッケージ(3)のポーションコード(33)を検出するステップと、
・前記ポーションコード(33)に割り当てられ前記飲料調製機(1)内に保管されている前記調製法の複数の第1の調製パラメータを判断するステップと、前記調製法の複数の第2の調製パラメータを判断するステップであって、前記複数の第1の調製パラメータおよび前記複数の第2の調製パラメータのうちの、少なくとも1つは調整可能な調製パラメータであり、前記複数の第1の調製パラメータおよび前記複数の第2の調製パラメータの、残りの調製パラメータのうちの少なくとも1つの調製パラメータは調整不能である、判断する前記ステップと、
・少なくとも1つの調整可能な調製パラメータを調整するユーザーの入力を検出するステップと、
・少なくとも1つの調整された調製パラメータを含む前記調製法に従って前記総合品を調製するステップと、
・少なくとも1つの調整された調製パラメータおよび少なくとも1つの調整不能なパラメータを含む前記調製法に従って前記総合品を調製するステップと、
を含み、
前記少なくとも1つの調整可能な調製パラメータは総合品の量を、または前記総合品を構成する数個の部分品の1つの量を、指定し、
前記飲料調製機(1)は、第1の部分品としてのコーヒーの第1の配分(21)と第2の部分品としてのミルクの第2の配分(22)で総合品を調製するよう設計されたコーヒーマシンであり、前記複数の第1の調整パラメータは、第1および第2の調整可能な調整パラメータを含み、前記第1の調整可能な調製パラメータは前記第1の配分(21)の第1の量配分を指定し、第2の調整可能な調製パラメータは前記第2の配分(22)の第2の量配分を指定する、方法。
【請求項2】
ポーションパッケージ(3)を使用しながら調製法に従って総合品を作る飲料調製機(1)を操作する方法であって、
・ポーション認識ユニット(132)によってポーションパッケージ(3)のポーションコード(33)を検出するステップと、
・前記ポーションコード(33)に割り当てられ前記飲料調製機(1)内に保管されている前記調製法の複数の第1の調製パラメータを判断するステップと、前記調製法の複数の第2の調製パラメータを判断するステップであって、前記複数の第1の調製パラメータおよび前記複数の第2の調製パラメータのうちの、少なくとも1つは調整可能な調製パラメータであり、前記複数の第1の調製パラメータおよび前記複数の第2の調製パラメータの、残りの調製パラメータのうちの少なくとも1つの調製パラメータは調整不能である、判断する前記ステップと、
・少なくとも1つの調整可能な調製パラメータを調整するユーザーの入力を検出するステップと、
・少なくとも1つの調整された調製パラメータを含む前記調製法に従って前記総合品を調製するステップと、
・少なくとも1つの調整された調製パラメータおよび少なくとも1つの調整不能なパラメータを含む前記調製法に従って前記総合品を調製するステップと、
を含み、
前記ポーションコード(33)はポーションカテゴリ(31)とポーションアイデンティティ(32)を指定し、第1の調製パラメータへのポーションカテゴリ(31)およびポーションアイデンティティ(32)の割り当ては前記飲料調製機(1)内に保管され、
前記ポーションコード(33)に割り当てられた前記調製法の保管された第1の調製パラメータを判断する前記ステップでは、
・ポーションパッケージ(3)の前記ポーションアイデンティティ(32)に基づいて、割り当てられた第1の調製パラメータを判断するステップと、
・割り当てられた第1の調製パラメータが保管されていない場合に、前記ポーションカテゴリ(31)に割り当てられた第1の調製パラメータを判断するステップと、が遂行され、
このようにして判断された第1の調製パラメータはさらなるステップで使われる、方法。
【請求項3】
ポーションパッケージ(3)を使用しながら調製法に従って総合品を作る飲料調製機(1)を操作する方法であって、
・ポーション認識ユニット(132)によってポーションパッケージ(3)のポーションコード(33)を検出するステップと、
・前記ポーションコード(33)に割り当てられ前記飲料調製機(1)内に保管されている前記調製法の複数の第1の調製パラメータを判断するステップと、前記調製法の複数の第2の調製パラメータを判断するステップであって、前記複数の第1の調製パラメータおよび前記複数の第2の調製パラメータのうちの、少なくとも1つは調整可能な調製パラメータであり、前記複数の第1の調製パラメータおよび前記複数の第2の調製パラメータの、残りの調製パラメータのうちの少なくとも1つの調製パラメータは調整不能である、判断する前記ステップと、
・少なくとも1つの調整可能な調製パラメータを調整するユーザーの入力を検出するステップと、
・少なくとも1つの調整された調製パラメータを含む前記調製法に従って前記総合品を調製するステップと、
・少なくとも1つの調整された調製パラメータおよび少なくとも1つの調整不能なパラメータを含む前記調製法に従って前記総合品を調製するステップと、
を含み、
前記ポーションコード(33)はポーションカテゴリ(31)とポーションアイデンティティ(32)を指定し、前記飲料調製機(1)において、前記ポーションカテゴリ(31)の少なくとも1つはスペシャルカテゴリに指定され、第1の調製パラメータへのポーションアイデンティティ(32)の割り当ては保管され、
前記ポーションコード(33)に割り当てられた前記調製法の保管された第1の調製パラメータを判断する前記ステップでは、
・ポーションパッケージ(3)の前記ポーションカテゴリ(31)に基づいて、前記ポーションカテゴリが前記スペシャルカテゴリに属するかどうかを判断するステップと、
・前記スペシャルカテゴリに属する場合、割り当てられた第1の調製パラメータを前記ポーションパッケージ(3)の前記ポーションアイデンティティ(32)に基づいて判断するステップと、が遂行され、
このようにして判断された第1の調製パラメータはさらなるステップで使われる、方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの調整不能な調製パラメータは、前記ポーションコードに割り当てられ、前記飲料調製機内に保管される、前記第1の調製パラメータの1つである、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの調整可能な調製パラメータを調整する前記ユーザーの入力を検出するため、インターフェースユニット(4、14)で1つ以上のかかる調製パラメータの選択肢がユーザーに向けて表示され、前記調製パラメータを調整する前記ユーザーの入力が検出される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ユーザーによって調整される1つ以上の調製パラメータはレシピとして前記飲料調製機(1)内に保管可能であり、前記少なくとも1つの調整可能な調製パラメータを調整する前記ユーザーの入力を検出するため、後ほど再び引き出すことができる、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
さらなる調整可能な調製パラメータは、
・ミルク温度
・容器サイズ、または前記総合品の総量
・ミルクフロスの量
・ミルクとミルクフロスの量比率
・前記部分品を作る時間的順序のうち、少なくとも1つを指定する、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記ポーションコード(33)はポーションアイデンティティ(32)を指定し、前記第1の調製パラメータおよび/または追加情報へのポーションアイデンティティ(32)の割り当ては前記飲料調製機(1)内に保管され、
・ポーションパッケージ(3)の前記ポーションアイデンティティ(32)に基づいて、割り当てられた第1の調製パラメータおよび/または追加情報を判断するステップと、
・割り当てられた第1の調製パラメータおよび/または追加情報が存在しない場合に、更新された第1の調製パラメータおよび/または追加情報のダウンロードを遂行することを、または許可することを、求める要求を含む表示を、前記ユーザーに向けて表示するステップと、
を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記ポーションコード(33)はポーションカテゴリ(31)を指定し、第1の調製パラメータへのポーションカテゴリ(31)の割り当ては前記飲料調製機(1)内に保管され、
前記ポーションコード(33)に割り当てられた保管された第1の調製パラメータを判断する前記ステップでは、
・ポーションパッケージ(3)の前記ポーションカテゴリ(31)に基づいて前記調製法の割り当てられた第1の調製パラメータを判断するステップが遂行され、
このようにして判断された第1の調製パラメータはさらなるステップで使われる、請求項1または3に記載の方法。
【請求項10】
ポーションパッケージ(3)を使用しながら総合品を作る飲料調製機(1)であって、前記飲料調製機は請求項1からのいずれか一項に記載の前記方法を遂行するよう設計される、飲料調製機。
【請求項11】
少なくとも1つの飲料調製機(1)とポーションパッケージ(3)とを備え、前記ポーションパッケージ(3)を使用しながら総合品を作るシステムであって、前記システムは請求項1からのいずれか一項に記載の前記方法を遂行するよう設計される、システム。
【請求項12】
前記飲料調製機(1)から独立し、前記少なくとも1つの調整可能な調製パラメータを調整する前記ユーザーの入力を検出するよう設計された操作器(4)をさらに備える、請求項11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポーションパッケージング(例えばカプセル)とポーションパッケージングに入った抽出材料(例えばコーヒー)とを有するポーションパッケージから飲料等を調製する飲料調製機の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
ポーションパッケージの中にある抽出材料から飲料等を調製する飲料調製機は、例えばコーヒーマシンとして、あるいはエスプレッソマシンとして、知られている。多くの該当するシステムにおいて、ポーションパッケージングはカプセルとして設計され、カプセルの中には例えば空気を通さない形で抽出材料が密閉される。抽出にあたっては、カプセルに、例えば互いに対向する2面に、穴を開ける。次に、通常は湯である抽出液が、第1の面で導入される。抽出品はカプセルの第2の面から放出される。これは所謂ブリューイングモジュールで行われる。
【0003】
ブリューイングモジュールの他に、例えばミルクおよび/またはミルクフロス等のさらなる飲料成分を運び、加える、1つ以上のさらなるユニットが存在し得る。したがって、飲料調製機は飲料を作ることができ、あるいは一般的に述べると、2つ以上の部分品から総合品を作ることができる。
【0004】
対応する調製方法は飲料のタイプに応じて多数のパラメータを含む。
WO 2015/062272 A1はコンピュータネットワークを通じて調製パラメータを受信するコーヒーマシンを紹介している。コーヒー製品の識別は、場合によってはユーザーの支援を得、製品のパッケージに基づいて、カメラとバーコードリーダーで行われる。識別に基づいてサーバーから調製パラメータが読み込まれる。調製パラメータは調整でき、調整は保管できる。
【0005】
EP 1 440 640 A2はコーヒー用でもある低圧飲料調製機を紹介している。機械的設計と操作方式に重点が置かれている。とりわけ、ポーションカプセルのコードを読み取ることができる。コードはカプセルタイプではなく調製方式を直接的に指定する。これにより、機械の中でカプセルタイプと割り当てられたパラメータを保管し、補う必要はない。2つのカプセルを順次使用する際は、最初のカプセルに関する情報を2番目のカプセルによる調製の調整に役立てることができる。ユーザーによる調製パラメータの調整は認識できない。
【0006】
EP 2 345 352 A1は2Dバーコードを有するコーヒーカプセルを紹介している。このコードはウェブアドレスまたは調製パラメータを含む製品情報を含んでいる。ただし、コードに対応する保管された調製パラメータは引き出されず、調製パラメータはコードの一部として直接表示される。
【0007】
EP 2 572 609 A1は、カプセルの機械可読コードに基づいて、保管されている調製パラメータを読み取ることができるティーマシンを紹介している。これらのパラメータは保管された微調整パラメータで変更でき、保管された微調整パラメータもコードに従って読み取られる。ユーザーによる調製パラメータの変更は想定されてない。
【0008】
US 2015/201796 A1はコーヒーパッケージ上のコードを紹介しており、当該コードそのものは調製パラメータを含むレシピを含み、あるいは現地または遠隔地に保管されているレシピへのアクセスを規定する。ユーザーはレシピを作成でき、また変更できるが、これをどのように行うかは詳しく説明されてない。レシピは気圧、温度、水質、コーヒーの齢等に従って自動的に調整できる。一実施形態によると、ユーザーは操作に関する指導を受け、飲料の量を手作業で入力できる。ロースターはレシピを指定でき、それらをコーヒーマシンに配ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の可能な目的は、調製方法のパラメータの判断の改善を可能にする、飲料調製機、ポーションパッケージと組み合わされた飲料調製機、飲料調製機を有するシステム、および飲料調製機を操作する方法を提供することである。
【0010】
さらなる可能な目的は、多様な飲料バリアントの製造を可能にする、かかる飲料調製機、ポーションパッケージと組み合わされたかかる飲料調製機、かかるシステム、および方法を提供することであり、調製パラメータは飲料バリアントの特性に合わせて、特にその出発原料に合わせて、可能な限り良好に調整される。
【課題を解決するための手段】
【0011】
これらの目的の少なくとも1つは、特許請求項による飲料調製機、ポーションパッケージと組み合わされた飲料調製機、システム、および方法によって達成される。
【0012】
これ以降数通りのバリアントを説明する本発明の第1の態様によると、方法は飲料調製機を操作し、ポーションパッケージを使用しながら調製法に従って総合品を作るのに役立つ。方法は、
・通常は飲料調製機にポーションパッケージが挿入されているときに、ポーション認識ユニットによってポーションパッケージのポーションコードを検出するステップと、
・ポーションコードに割り当てられ飲料調製機内に保管されている調製法の第1の調製パラメータを判断するステップと、調製法の第2の調製パラメータを判断するステップであって、第1および/または第2の調製パラメータの少なくとも1つは調整可能な調製パラメータであり、具体的には、第1の調製パラメータの少なくとも1つは調整不能である、判断する該ステップと、
・少なくとも1つの調整可能な調製パラメータを調整するユーザー入力を検出(取得)するステップと、
・少なくとも1つの調整された調製パラメータを含む調製法に従って総合品を調製するステップと、を含む。
【0013】
これらのステップは必ずしも上記の順序で遂行される必要はない。例えば、ユーザー入力の検出はポーションコードの検出の前に行われてもよい。いずれにせよ、方法はポーションパッケージのタイプによって決まる製品固有調製パラメータの指定(設定)を可能にするが、飲料調製にあたってユーザーの個々の指定が考慮されることを可能にする。
【0014】
本発明の好適な一実施形態によると、少なくとも1つの調整不能な調製パラメータは、ポーションコードに割り当てられ、飲料調製機内に保管される、調製パラメータである。これは例えば、ポーションパッケージの製造業者によってポーションパッケージの内容に合わせて最適化された調製パラメータであってよい。
【0015】
方法の一変形によると、少なくとも1つの調整可能な調製パラメータを調整するユーザー入力を検出するため、インターフェースユニットで1つ以上のかかる調製パラメータの選択肢がユーザーに向けて表示され、調製パラメータを調整するユーザーの入力が検出される。調整可能な調製パラメータの値は、飲料調製機内に保管されポーションコードに割り当てられている第1の調製パラメータによって指定できるが、これは必ずしもそうである必要はない。これにより、ユーザーパラメータの現在の値を、または所定の値を、ユーザーに向けて表示することが可能となり、ユーザーは値を変更することを望むかどうかを決定できる。表示は、柔軟なプログラミングが可能なインターフェースユニットにより、例えば画面により、具体的にはタッチスクリーンにより、調整される調製パラメータの数とタイプに従って生成できる。
【0016】
インターフェースユニットは飲料調製機の操作ユニットであってよく、あるいは操作器のユーザーインターフェースであってよく、当該操作器は通信接続を通じて飲料調製機へ接続される。したがって、実施形態によっては、調整は飲料調製機そのもので行われる、あるいは飲料調製機から離れており、すなわち飲料調製機から物理的に独立しており、ただし飲料調製機と通信する、操作器で行われる。
【0017】
方法の一変形によると、ユーザーによって調整される1つ以上の調製パラメータ(したがって1セットの調整済み調製パラメータを形成する)はレシピとして飲料調製機内に保管可能である。少なくとも1つの調整可能な調製パラメータを調整するユーザー入力を検出するため、これらは後ほど再び引き出すことができる。この引き出しに関し、したがって少なくとも1つの調整可能な調製パラメータ(場合によっては1セットの調整可能な調製パラメータ)がユーザーによって手作業で調整される必要はなくなり、保管されているレシピが引き出され、レシピによって指定される少なくとも1つの調整可能な調製パラメータが次の調製に提供される。その後、そのようにして引き出された1つ以上の調製パラメータがユーザーによって変更される可能性を想定することもできる。
【0018】
方法の一変形によると、少なくとも1つの調整可能な調製パラメータは総合品の量を、または総合品を構成する数個の部分品の1つの量を、指定する。
【0019】
例えば製品の量に影響する調製パラメータを調整可能としないことは可能である。そのような調整不能な調製パラメータは、例えばブリューイングユニットを操作する圧力と温度であり、あるいは総合品しだいでは、部分品を調製する時間的順序である。
【0020】
一般的に、調整不能な調製パラメータは製品の品質低下の防止を可能にする。一部の調製パラメータについては余裕がまったくないかほとんどなく、また専門知識もなく、コーヒーマシンにおけるプレブリューイング時間や水温や圧力の変化が結果にどう影響するかを、またこれがコーヒーの種類、焙煎、挽きの度合いに応じて最終的な結果にどう影響するかを、ユーザーが理解することは非常に困難である。すべての調製パラメータを自由に調節/設定する可能性をユーザーに与えると、ユーザーはしばしば困惑し、結局飲料に満足せず、どの設定または調節が自分の期待にそぐわない結果に結びついたのかを理解できない。これを防ぐため、一部の調製パラメータはカプセル種類ごとに個別にあらかじめ割り当てることができ、かかる調製パラメータは調整不能となる。
【0021】
方法の一変形によると、飲料調製機は、第1の部分品としてのコーヒーの第1の配分と第2の部分品としてのミルクの第2の配分で総合品を調製するよう設計されたコーヒーマシンである。第1の調整可能な調製パラメータは第1の配分の第1の量配分を指定し、第2の調整可能な調製パラメータは第2の配分の第2の量配分を指定する。
【0022】
総合品は第3の部分品としてミルクフロスの第3の配分を含んでもよく、第3の調整可能な調製パラメータは第3の配分の第3の量配分を指定する。この場合、飲料調製機は、ミルクを送ってミルクフロスを作るよう設計された1つ以上の補助ユニットを備える。
【0023】
方法の一変形によると、さらなる調整可能な調製パラメータは、
・ミルク温度
・容器サイズ、または総合品の総量
・ミルクフロスの量
・ミルクとミルクフロスの量比率
・部分品を作る時間的順序のうち、少なくとも1つを指定する。ただし既に述べたように、この順序は、場合によっては調整不能な調製パラメータであってもよい。あるいは、順序は他の調整可能な調製パラメータに応じて自動的に決定されてもよい。
【0024】
これにより、多数のコーヒー調製バリアントを簡単に指定し、それらを調製することが可能となる。
【0025】
第1の態様の全変形と組み合わせて実現でき、ただし少なくとも1つの調整可能な調製パラメータを調整するユーザー入力を検出するステップなしで実現することもできる、本発明の第2の態様によると、ポーションコードはポーションアイデンティティを指定し、第1の調製パラメータおよび/または追加情報へのポーションアイデンティティの割り当ては飲料調製機内に保管され、
・割り当てられた第1の調製パラメータおよび/または追加情報をポーションパッケージのポーションアイデンティティに基づいて判断するステップと、
・割り当てられた第1の調製パラメータおよび/または追加情報が存在しない場合に、更新された第1の調製パラメータおよび/または追加情報のダウンロードを遂行することを、または許可することを、求める要求を含む表示を、ユーザーに向けて表示するステップと、
が遂行される。
【0026】
これにより、一方では、アイデンティティ関連(または種類関連)情報をポーションパッケージに表示することが可能となり、例えば新たな種類を導入した後に、かかる情報が飲料調製機内に保管されていない場合は、この情報を入手する。
【0027】
第1または第2の態様による方法の一変形によると、ポーションコードはポーションカテゴリとポーションアイデンティティを指定し、第1の調製パラメータへのポーションカテゴリおよびポーションアイデンティティの割り当ては飲料調製機内に保管される。ポーションコードに割り当てられた調製法の保管された第1の調製パラメータを判断するステップでは、
・ポーションパッケージのポーションアイデンティティに基づいて、割り当てられた第1の調製パラメータを判断するステップと、
・割り当てられた第1の調製パラメータが保管されていない場合に、ポーションカテゴリに割り当てられた第1の調製パラメータを判断するステップと、が遂行され、
このようにして判断された第1の調製パラメータはさらなるステップで使われる。
【0028】
これにより、(挿入された)ポーションパッケージでアイデンティティ関連の第1の操作パラメータが存在しない場合は、カテゴリ関連の第1の調製パラメータを使用することが可能となり、カテゴリ関連の第1の調製パラメータは最良の結果をおそらく提供しないが、良好な結果を提供する。
【0029】
ポーションカテゴリとポーションアイデンティティが存在する場合、ポーションアイデンティティはポーションカテゴリに依存して、またはポーションカテゴリから独立して、符号化できる。独立した符号化の場合、ポーションカテゴリは、ポーションアイデンティティから独立した情報単位(通常はいくつかのビット)によって指定または符号化される。依存した符号化の場合、ポーションアイデンティティは、それぞれの情報単位とポーションカテゴリとの組み合わせによって指定され、つまりポーションカテゴリが符号化される情報単位は、例えばビット列は、ポーションアイデンティティが指定される情報単位の構成要素である。それゆえ、依存した符号化の場合は、ポーションアイデンティティに基づいてポーションカテゴリを明確に決定できる。
【0030】
第1または第2の態様による方法の一変形によると、ポーションコードはポーションカテゴリを指定し、第1の調製パラメータへのポーションカテゴリの割り当ては飲料調製機内に保管される。ポーションコードに割り当てられた調製法の保管された第1の調製パラメータを判断するステップでは、
・ポーションパッケージのポーションカテゴリに基づいて調製法の割り当てられた第1の調製パラメータを判断するステップが遂行され、
このようにして判断された第1の調製パラメータはさらなるステップで使われる。割り当てられた追加情報を判断して表示するため、ポーションパッケージのポーションアイデンティティを使用できる。
【0031】
これにより、多数の異なるポーションアイデンティティがある場合でも、少数のポーションカテゴリに対応する、同じ、限られた、1セットの第1の調製パラメータを常に使用することが可能となる。
【0032】
第1または第2の態様による方法の一変形によると、ポーションコードはポーションカテゴリとポーションアイデンティティを指定し、ポーションカテゴリの少なくとも1つはスペシャルカテゴリに指定され、第1の調製パラメータへのポーションアイデンティティの割り当ては飲料調製機内に保管される。
ポーションコードに割り当てられた調製法の保管された第1の調製パラメータを判断するステップでは、
・ポーションパッケージのポーションカテゴリに基づいて、ポーションカテゴリがスペシャルカテゴリに属するかどうかを判断するステップと、
・スペシャルカテゴリに属する場合に、割り当てられた第1の調製パラメータをポーションパッケージのポーションアイデンティティに基づいて判断するステップと、が遂行され、
判断された第1の調製パラメータはさらなるステップで使われる。
【0033】
この変形は上述した2つの変形の一方と組み合わせて実現できる。よって、例えばこの変形によると、スペシャルカテゴリである個々のポーションカテゴリについては、ポーションアイデンティティに従って第1の調製パラメータを判断でき、他のポーションカテゴリについては、ポーションカテゴリに従って第1の調製パラメータが判断される。
【0034】
さらなる実施形態では混合形態があり、これによると、第1のポーションカテゴリグループについては、割り当てられた第1の調製パラメータはそれぞれのポーションカテゴリのみに依存し、第2のポーションカテゴリグループについては、割り当てられた第1の調製パラメータはそれぞれのポーションアイデンティティにも依存する。例えば、様々なコーヒーのカテゴリには同じ第1の調製パラメータのセット(ブリューイングプロファイル)を常に使用でき、「スペシャルカプセル」カテゴリの中の異なるアイデンティティには異なる第1のパラメータを使用することもできる。かかるアイデンティティは、例えば「クリーニングカプセル」、「湯あか落としカプセル」、「サービスカプセル」等であり、具体的には消費が想定される製品の調製に使わないカプセルに相当する。
【0035】
方法の一変形によると、ポーションアイデンティティとポーションカテゴリが互いに矛盾する場合は、具体的には、ポーションカテゴリが消費に適さないポーションのスペシャルカテゴリ(例えばスペシャルカプセル)を指示し、ポーションアイデンティティがこのカテゴリにマッチしない場合は、調製は遂行されず、オプションとして通知が表示される。
【0036】
飲料調製機は、ポーションパッケージを使用しながら総合品を作り、尚且つ上述した方法を遂行するよう設計される。
【0037】
ポーションパッケージと組み合わされた飲料調製機は、ポーションパッケージを使用しながら総合品を作り、尚且つ上述した方法を遂行するよう設計される。
【0038】
システムは少なくとも1つの飲料調製機とポーションパッケージとを備え、ポーションパッケージを使用しながら総合品を作る働きをする。システムは上述した方法を遂行するよう設計される。
【0039】
一実施形態において、システムは、飲料調製機から独立し(物理的に分離され)、少なくとも1つの調整可能な調製パラメータを調整するユーザー入力を検出するよう設計された操作器を備える。操作器は、例えば携帯電話機、またはスマートフォン、またはスマートウォッチ、または他種ポータブルコンピュータ、または入力素子と通信手段とを少なくとも有する器具である。
【0040】
飲料調製機のデジタルデータ処理ユニットの内部メモリーにはコンピュータプログラムを読み込むことができ、コンピュータプログラムはコンピュータプログラムコード手段を備え、飲料調製機のデジタルデータ処理ユニットでコンピュータプログラムコード手段が実行されると、デジタルデータ処理ユニットは飲料調製機用と想定される上述した方法のステップを遂行する。コンピュータ製品はデータ記憶媒体またはコンピュータ可読媒体を備え、ここにコンピュータプログラムコード手段が保管される。
【0041】
さらなる好適な実施形態は従属特許請求項から導き出される。方法の請求項の特徴は必要に応じてシステムの請求項およびコンピュータプログラムの請求項と組み合わせることができ、その逆もまた同様である。
【0042】
これ以降は添付の図面に表示されている好適な実施形態の例を通じて主題をより詳しく説明する。それぞれのケースで次のものが図示されている。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】飲料調製のためのシステム。
図2】製品調製のためのインターフェースユニット上の例示的表示。
図3】製品調製のためのインターフェースユニット上の例示的表示。
図4】製品調製のためのインターフェースユニット上の例示的表示。
図5】調製パラメータの判断に使われるデータ。
【発明を実施するための形態】
【0044】
基本的に、図の中で同じ部品には同じ参照番号が付されている。
図1は、ポーションパッケージ3から少なくとも1つの抽出材料を容器2に注ぐ飲料調製機1を有する飲料調製のためのシステムを示している。飲料調製機1は第1の通信接続51を通じてイントラネットやインターネット等の通信ネットワーク5へ接続できる。操作器4は、移動可能で持ち運び可能であってよく、例えば携帯電話機やスマートフォンであってよく、あるいは飲料調製機1の操作のために提供される専用装置であってもよく、第2の通信接続52とコンピュータ通信ネットワーク5とを通じて間接的に、または第3の通信接続53を通じて直接的に、飲料調製機1と通信できる。
【0045】
飲料調製機1は抽出液で抽出品を抽出する基本ユニット10を備える。飲料調製機1は、例えばそれ自体が周知のタイプのポーションカプセルコーヒーマシンであり、基本ユニット10はブリューイングモジュールであり、抽出液は加圧された湯である。抽出品は容器2へ送り込まれる。
【0046】
ポーションパッケージ3は、ポーションパッケージング(例えばカプセル)とポーションパッケージングに入った抽出材料(例えばコーヒー)とを備える。
【0047】
ポーションパッケージ3には機械可読ポーションコード33が備えられる。これは、例えば光学的方式、機械的方式、電波方式、無線方式で読み取り可能な情報媒体によって、あるいは2つ以上のそのような情報媒体の組み合わせによって、実現できる。ポーションコード33は、ポーションパッケージ3が割り当てられるカテゴリを指定するポーションカテゴリ31を表す。「エスプレッソ」、「ノーマルコーヒー」、「フィルタコーヒー」、「ティー」、「スペシャルカプセル」等、かかるカテゴリは飲料や製品の様々なカテゴリであってよい。ポーションコード33はまた、ポーションパッケージ3が割り当てられるポーションアイデンティティ32を表す。「アラビカNo.42」または「コロンビアスペシャル」等、かかるアイデンティティは何らかの製品または種類を表すことができる。同じポーションカテゴリ31を持つポーションパッケージ3が異なるポーションアイデンティティ32を持つことがある。したがって、アイデンティティが異なるポーションパッケージ3は、または対応する製品は、ポーションカテゴリ31によってカテゴリに分類できる。カテゴリの使用により、飲料調製機の引き渡しの時点で(ソフトウェア更新なし)アイデンティティがまだ分かっていない製品の調製が可能となる。さらに詳しく後述するように、このため、いかなる場合でも、またはアイデンティティが不明の場合に限り、製品のカテゴリに従って調製を遂行できる。
【0048】
ポーションコード33は、一般的には光符号として、例えば10倍冗長光符号として、数回にわたり冗長符号化される表現によって符号化でき、例えば2014年12月11日のEP14 197 487.3ならびに2014年12月11日のEP14 197 488.1に記載の一次元または二次元バーコードまたはコードであってよい。一実施形態において、ポーションコード33は16ビットからなり、そのうちの6ビットはテストビットとして機能し、4または5ビットはポーションカテゴリ31を符号化するものであり、6または5ビットはポーションアイデンティティ32を符号化するものである。
【0049】
ポーションアイデンティティはポーションカテゴリに依存して符号化でき、あるいは独立して符号化することもできる。独立した符号化の場合は、ポーションコードのサブセットによって、例えば(上記の例によると)6または5ビットによって、ポーションアイデンティティが指定されるため、64通りと32通りのポーションアイデンティティをそれぞれ表現できる。欠点は、ポーションアイデンティティとポーションカテゴリの全ての組み合わせが意味をなすわけではないため、それ自体考えられる多くのポーションコードが使われないという事実である。依存した符号化の場合、ポーションアイデンティティはポーションコードの全体によって符号化され、つまりポーションアイデンティティだけに割り当てられたビットとポーションカテゴリを符号化するビットとの組み合わせによって符号化される。これにより、この例では1024通りの異なるポーションアイデンティティを表現できる。
【0050】
これらのポーションアイデンティティはいくつか(例によると16または32)のポーションカテゴリに割り当てられ、逆に、数個のポーションアイデンティティがそれぞれのポーションカテゴリに割り当てられる。安全上の理由から、正確に1つのポーションアイデンティティを何らかのポーションカテゴリ(例えば消費に適せないスペシャルカプセル)に許容可能として割り当てることができる。このポーションカテゴリを符号化するが、この正確に1つのポーションアイデンティティを符号化しない他の全てのビットの組み合わせでは調製が行われず、警告表示が出る。
【0051】
飲料調製機1は、少なくとも1つのさらなる製品または部分品、例えばミルクまたはミルクフロスを、送り出すことができる、または作ることができる、補助ユニット11を備え、ミルクまたはミルクフロスも同様に容器2へ送り込まれる。補助ユニット11は、少なくとも1つのさらなる製品を加熱または冷却する加熱素子および/または冷却素子を備えてよい。
【0052】
抽出品と少なくとも1つの部分品は、同時に、または順次に、容器2へ送り込まれ、容器2の中で総合品を形成し、例えばコーヒーと、冷たいまたは温かいミルクと、ミルクフロスとから成る「カフェマキアート」を形成する。総合品は、第1の配分21と第2の配分22と第3の配分23から成るものとして図示されている。配分は調製法に応じて容器2の中で互いに積み重ねられてよく、あるいは混合されてよい。「配分」は容積の配分または量配分と理解すべきものである。
【0053】
ユーザーによる操作のため、他器具との任意の通信のため、基本ユニット10と補助ユニット11の制御のため、飲料調製機1は、制御ユニット12と、上位制御ユニット13と、操作ユニット14と、通信ユニット15とを備える。
【0054】
制御ユニット12は基本ユニット10と補助ユニット11を作動させるよう構成され、例えばこれらのユニットのポンプ、バルブ、加熱素子等を作動させ、また温度、圧力、流量等の測定値を検出し処理する。制御ユニット12の機能は、単一の物理的電子ユニットによって、例えばマイクロコントローラによって、実現でき、あるいは数個の物理的ユニットまたはマイクロコントローラによって実現でき、数個の物理的ユニットまたはマイクロコントローラは基本ユニット10と補助ユニット11にそれぞれ割り当てられ、通信バスを通じて互いに通信し、あるいは信号線を通じて個別のアナログまたはバイナリ信号を伝送する。
【0055】
上位制御ユニット13は操作ユニット14と通信ユニット15を作動させるよう構成される。上位制御ユニット13は、物理的に、および/またはプログラミング技術に関して、制御ユニット12から独立して実現されてよく、あるいは制御ユニット12とともに単一のユニットを形成してもよい。これに関し、制御ユニット12と上位制御ユニット13は実施形態に従って同じであってよい。
【0056】
上位制御ユニット13はカプセル認識ユニット132からポーションパッケージ3の機械可読ポーションコード33を受け取るよう構成される。カプセル認識132は、具体的には飲料調製機1にポーションパッケージが挿入されているときに、ポーションコード33を読み取る、光学的、機械的、および/または無線または電波方式の読み取り装置を備える。
【0057】
操作ユニット14は、例えばスイッチ、キー、回転ボタン、回転/プッシュボタン等、および/またはタッチ感応面を有する入力ユニット141と、ライト等の光表示手段を有する、または画面等を有する、および/またはラウドスピーカー、サマー等の音響表示手段を有する、出力ユニット142とを備える。
【0058】
通信ユニット15は、第1の通信接続51を通じて通信するように、具体的には通信ネットワーク5と通信するように、構成され、第1の通信接続51は無線であってよく(例えばWi-FiまたはWLAN、Bluetooth(登録商標)等)、あるいは有線接続であってよい(例えばEthernet(登録商標)、USB)。さらに、通信ユニット15は、無線方式で(例えばWi-FiまたはWLAN、Bluetooth(登録商標)、NFC等)、または有線接続方式で(例えばUSB)、操作器4と通信できる。通信ユニット15は、例えばUSBインターフェースまたはSDカードインターフェースを介して、取り外しが可能なポータブルデータ記憶媒体を読み取り、尚且つ書き込むよう構成されてもよい。
【0059】
操作器4は、一般的には携帯電話機またはスマートフォンは、ユーザーインターフェース44を、例えば入出力ユニットとして機能するタッチ感応画面またはタッチスクリーンを、備える。加えて、または代わりに、操作器4の音声入力のためのボタンおよび/またはハードウェアおよびソフトウェアは入力ユニットとして機能できる。操作器4は、第2の通信接続52を通じて、通常はWi-FiまたはWLANを通じて、または電波通信に基づくデータ通信(GPRS、UMTS、LTE等)を通じて、通信ネットワーク5と通信できる。したがって、操作器4は、飲料調製機1を通信ネットワーク5へ接続する一時的なWi-Fiホットスポットとして機能することもできる。
【0060】
別段の説明がある場合を除き、操作ユニット14および/または操作器4により、情報をユーザーに出すことができ、ユーザーの入力を入力できる。よって、本発明でユーザーとのやり取りが説明される場合は、それが操作ユニット14による、および/または操作器4による、出力および/または入力を意味すると理解されたい。概して、これらは、したがって、インターフェースユニットとして説明できる。
【0061】
上位制御ユニット13はメモリー131を備え、メモリー131には調製法等が保管される。調製法は少なくとも制御情報を含み、制御情報は基本ユニット10と補助ユニット11の制御のためのコマンドに変換できる。一方で、かかる制御情報は、総合品を作るため基本ユニット10および/または補助ユニット11によって遂行される複数ステップからなるシーケンスを指定するシーケンス情報を含む。他方で、制御情報は、例えばシーケンスをパラメータ化する温度、容積詳細、時間詳細等を含み、これらのものはこれ以降総じて調製パラメータとも呼ばれる。
【0062】
シーケンス情報は例えば「補助ユニットの加熱をオンにする、ブリューイングモジュールのポンプを15秒間オンにする、所望の温度まで加熱するまでポンプをオフにした後に5秒以上待つ、ミルクポンプを12秒間オンにする」を表す。この例で述べられている時間と温度は調製パラメータによって指定でき、および/または他の調製パラメータとセンサーの測定値に基づく制御によって決定できる。
【0063】
コーヒー調製のための基本ユニット10の調製パラメータの例は次の通りである。ここでは、プレブリューイングとブリューイングからなる任意の2段階ブリューイング手順を想定する。また、これらのパラメータのサブセットだけが存在してよい。そのようなパラメータからなるセットは「ブリューイングプロファイル」と呼ぶことができる。
・ボイラーの予熱温度:プレブリューイングの前に達成しなければならない温度、例えばコーヒーは80℃、エスプレッソは90℃。
・予熱とポンプ始動との間の遅延時間。例えば、またゼロ。
・プレブリューイング量:ブリューイング段階までの水量。例えば20ml。
・ブリューイング休止:プレブリューイングとブリューイングとの間の時間。例えばゼロまたは5秒。
・ブリューイング温度。例えばコーヒーは82℃、エスプレッソは85℃。
・ブリューイング量:飲料のための水量からプレブリューイング量を引いたもの。例えばコーヒーは110ml、エスプレッソは25ml。
・冷却水量:ヒーターをオフにしたブリューイング終了時の水量。例えば10ml。
・待ち時間単位、出口に向けて圧力逃しバルブを開放。例えば3秒。
・圧力逃しバルブの開放時間。例えば5秒。
・ポンプの流量調整がある場合の、プレブリューイング、ブリューイング、および冷却のそれぞれの場合の流量。
・アンチブロック機能のオン/オフ。
・ポストリンスのオン/オフ
そのようなブリューイングプロファイルは、ティーや別の飲料を調製するために、またはスペシャルカプセルを使用するために、提供されてもよく、これに対応するパラメータを含んでよい。
【0064】
前述したアンチブロック機能は、有効である場合に、流量がある程度の閾値を下回った場合に反応する。そして、ポンプ圧力は自動的に一時的に低減される。この理由は、流量が下がると抽出スパイクの閉塞が疑われるからである。ポンプ圧力の一時的低減は閉塞を克服する。これは、望ましい流量に再び到達するため、減らされた場合にのみ、ひたすら増大されるポンプ圧力と対照的である。これに関する詳しい説明は2014年5月21日のEP 14169279.8に見られる。
【0065】
調製法はユーザー指示を含んでもよい。これらの指示は総合品の調製の一部であり、ユーザーによって遂行されなければならない。このため、ユーザー指示は、出力ユニット142によって、または操作器4のユーザーインターフェース44によって、表示できる。例えばユーザー指示は「アイスキューブを今加えてください」または「20mlのキャラメルシロップを計ってください」または「調製されたキャラメルシロップを今加えてください」または「かき回してください」等である。
【0066】
製品を調製するため、調製法に従って基本ユニット10と補助ユニット11とによって制御情報が、または対応するコマンドが、実行され、これにより調製シーケンスが実現される。調製法がユーザー指示を含む場合は、シーケンスの該当する位置でユーザー指示がユーザーに向けて表示される。入力ユニット141により、またはユーザーインターフェース44により、ユーザーによって承認され、システムに対しユーザー指示が実行されたことが確認された後には、調製シーケンスの後続の制御情報が実行される。
【0067】
制御情報とそこに含まれる調製パラメータは、制御ユニット12によって、または上位制御ユニット13によって、および/または基本ユニット10の、または補助ユニット11の、ローカル制御ユニットにおいて、ポンプ速度、ポンプ時間、バルブ開放時間、火力等の制御のための装置用制御値に変換される。制御情報から装置用制御値を判断するため、機能またはテーブルが実行されてよい。
【0068】
調製法は、ユーザーが調整できる調製パラメータと、ユーザーが調整できない調製パラメータを含んでよく、および/または他の調製パラメータのためユーザーによって選択される値に応じて変化するが直接的には変更できない調製パラメータを含んでよい。調整可能な調製パラメータは、例えば総合品に占める部分品の(容積)配分、総量、または部分品の温度である。また、部分品の調製シーケンスも指定可能であり、あるいはある部分品を同時に調製して容器2に送り込むこともできる。シーケンスは他のパラメータに応じて自動的に設定することもできる。よって、例えば、冷たいミルクを含む飲料(アイスコーヒー)に関して、先に注がれるのは常にコーヒーであり、これによりコーヒーはカップの中で冷めることができる。同様に、ミルクフロスを含む飲料に関して、審美的な理由のためミルクフロスは常にコーヒーの後に注がれる。調整可能な調製パラメータの場合、調製法は、ユーザーがパラメータを調整しない場合に使われる標準値またはデフォルト値を含む。調整可能な調製パラメータのエンタイアリはこれ以降「レシピ」とも呼ばれる。
【0069】
調整不能な調製パラメータは、例えば水温、ブリューイング時間、または圧力といったブリューイングパラメータであってよい。ポーションパッケージの製造業者は、ポーションパッケージの内容に合わせてこれらのブリューイングパラメータを最適化できる。この場合、調整不能な調製パラメータに関し、これは、ポーションコード33に割り当てられて飲料調製機1に保管される調製法の第1の調製パラメータのケースである。
【0070】
コーヒー主体の飲料を調製する場合、調整可能な調製パラメータは、例えばコーヒーの量(特に先に説明したブリューイング量を上回る量)、ミルクおよび/またはミルクフロスの量、ミルク温度、および/または容器サイズまたは総量、ならびに作って容器2に入れるシーケンスである。ミルク温度は「温かい」または「冷たい」のみで指定でき、あるいは温度情報によってより細かく変えることができる。
【0071】
そのような1つ以上の調製パラメータの選択は、飲料調製機1の操作ユニット14で、または操作器4のユーザーインターフェース44で、ユーザーに向けて表示され、調整可能な調製パラメータを調整するため、調製パラメータを調整するユースの入力が検出される。入力は、操作ユニット14のタッチスクリーン上で、または操作器4のタッチスクリーン上で、キー、または「ボタン」、特に「矢印キー」、および/または動かすことができるマーク、または「スライダ」等、現実のボタンおよび/または仮想のボタンを作動させることによって達成できる。
【0072】
基本的に、あらゆるタイプのパラメータはこのように調整できる。これ以降は総合品の部分品の配分の調整を説明する。図1に示された表示によると、画面上で、具体的には操作器4のタッチスクリーン上で、または操作ユニット14のタッチスクリーン上で、これ以降調節記号45、46、47と呼ばれるマークを動かすことによって入力が行われる。調節記号45、46、47は部分品を含む総合品の象徴的表現上に表示されている。これにより、容器2は(図1のように)断面で表示でき、あるいは部分品の表示で画面の全幅を埋め尽くすことができる(図3参照)。
・この表示は、作ろうとする総合品の総量に関わりなく、総量が表示の中で常に同じサイズで表示されるよう拡大縮小できる(理想的には選択される容器2のサイズまたは容積に一致)。この場合、表示は総合品に関する部分品の相対的配分に関する情報のみ提供する。
・この表示は、表示される総量が、作ろうとする総合品の総量に比例して表示されるよう拡大縮小することもできる。この場合、表示は部分品の絶対量と総合品の絶対量に関する情報を提供する。
【0073】
直線軸に沿った調節記号の相互の位置は、総合品の部分品の配分、または量、または注入レベルを表している。図示された例では容器2における部分品の垂直方向の積層が表示されている。第1の配分表示41は第1の部分品の配分を表しており、この配分はユーザーがタッチスクリーンで第1の調節記号45を動かすことによって調整できる。第1の部分品は例えばコーヒーである。同様に、第2の調節記号46をともなう第2の配分表示42と第3の調節記号47をともなう第3の配分表示43は、さらなる部分品としてミルクとミルクフロスとを表している。タッチスクリーンが存在しない場合はボタンか他の入力素子で調節記号を調整できる。
【0074】
調製パラメータを調整するさらなる要素は容器選択記号48と温度選択記号49である。例えば容器選択記号48に触れて容器選択記号48を作動させると、容積が異なる容器の選択肢が表示され、ユーザーの選択は検出可能となる。同様に、温度選択記号49を作動させると、部分品のいずれか1つの、ここではミルクの、温度の選択が検出可能となる。
【0075】
操作器4は、量配分、容器または総量の選択、温度選択、調製シーケンス等の検出されたユーザー入力を表す情報を、第3の通信接続53を通じて直接的に、または第2の通信接続52と第1の通信接続51とを通じて間接的に、飲料調製機1へ伝送する。
【0076】
調製法の個々のパラメータは、または全てのパラメータは、ポーションカテゴリ31に、および/またはポーションアイデンティティ32に、それぞれ割り当てることができる。ここではこれらのパラメータが、またはかかるパラメータからなるセットが、「第1の調製パラメータ」とも呼ばれる。割り当ては、ポーションカテゴリ31とポーションアイデンティティ32が保管されている、割当表での、またはコンピュータ技術に関して同等の実現での、記入によって達成でき、第1の調製パラメータは保管された各ポーションカテゴリ31および/またはポーションアイデンティティ32に割り当てられる。
【0077】
第1の調製パラメータと割当表は飲料調製機1またはその上位制御ユニット13に保管される。このため、上位制御ユニット13は、通信ユニット15により、通信接続51、53の一方を通じて、または取り外しが可能なポータブルデータ記憶媒体から、さらなる第1の調製パラメータまたは割り当てを読み込み、保管されているものを相応に補い、または変更し、更新するよう構成されてよい。基本的に変更不能であって、それゆえ操作できない、調製パラメータを想定できる。これにより、例えばヒーターの温度設定値が不利に高い値に設定されるのを防ぐことができる。
【0078】
製品の調製を、または総合品の調製を、制御するため、挿入されたポーションパッケージ3のポーションカテゴリ31とポーションアイデンティティ32が読み取られる。割当表がポーションアイデンティティ32に割り当てられた第1の調製パラメータを含んでいる場合は、第1の調製パラメータが使われる。そうでない場合は、ポーションカテゴリ31に割り当てられた第1の調製パラメータが使われる。これにより、古い飲料調製機1に関してまだ分からない、またはまだ更新されていない、新しいポーションアイデンティティ32を有する新しい製品を導入する場合でも、ポーションカテゴリ31に基づいて、最適に調整されているわけではないが有意義な調製を行うことができる。例えば、ポーションパッケージ3のポーションカテゴリ31を常に「コーヒー」、「エスプレッソ」、および「スペシャルカプセル」のいずれか1つとし、これら3つの各カテゴリに対応する第1の調製パラメータと有用な調製法が常にそれぞれの飲料調製機1に保管されるよう徹底できる。
【0079】
換言すると、想定されるポーションカテゴリ31ごとに(1セットの第1の調製パラメータとして)保管されたブリューイングプロファイルが存在し、前記ブリューイングプロファイルは、ポーションパッケージ3が挿入され、ポーションアイデンティティ32ではなくポーションカテゴリ31だけが飲料調製機1に保管された割り当て済みブリューイングプロファイルを含む場合に使われる。
【0080】
あるいは、いかなる場合でも調製はポーションカテゴリ31に基づいて実施でき、ポーションアイデンティティ32は、操作ユニット14で、および/または操作器4で、ポーションアイデンティティ32と製品種類に関する追加情報を表示するためだけに使われる。そのような追加情報は、例えば製品名、調製の推奨事項、原産地、および製品種類の味に関係する。
【0081】
追加情報と、例えばさらなる割当表によるポーションアイデンティティ32への追加情報の割り当ては、飲料調製機1かその上位制御ユニット13に保管される。上位制御ユニット13は、通信ユニット15により、通信接続51、53の一方を通じて、または取り外しが可能なポータブルデータ記憶媒体から、さらなる追加情報および割り当てを読み込み、保管されているものを相応に補い、または変更し、更新するよう構成されてよい。
【0082】
飲料調製機1でポーションアイデンティティ32が不明である場合は、操作ユニット14で、または操作器4で、ポーションカテゴリ31に相当する表示を、例えば「コーヒーカプセル」または「エスプレッソカプセル」を、表示でき、ユーザーは飲料調製機1を更新するよう要求される。
【0083】
更新にあたっては、更新情報と総称される、調製法、第1の調製パラメータ、追加情報、およびポーションアイデンティティ32へのそれらの割り当て一式が、飲料調製機1に読み込まれる。これはユーザーが飲料調製機1と通信ネットワーク5との間に接続を成立させることによって達成できる。これは、例えば飲料調製機1へ至るWi-FiまたはWLAN接続をセットアップすることにより、第1の通信接続51を成立させることによって達成できる。通信ユニット15はその後、製造業者のサーバーから更新情報をダウンロードできる。あるいは、更新情報は、操作器4によって、第2の通信接続52に相当するモバイルデータ接続を通じて通信ネットワーク5からダウンロードでき、第2のステップで第3の通信接続53を通じて飲料調製機1へ伝送できる。これには、インターネットへ至る通信ユニット15の直接接続がなく、それゆえハッカーに対する脆弱性がないという利点がある。
【0084】
例示的な飲料調製シーケンスは次の通りである。
1.ユーザーは飲料調製機1にポーションパッケージ3を挿入し、ポーションコード33はカプセル認識ユニット132によって読み取り可能である。
2.カプセル認識が行われる。
3.カプセル認識ユニット132はポーションコード33を復号化した後に復号化されたポーションカテゴリ31(ブリューイングプロファイルコード)とポーションアイデンティティ32(商品番号)を制御ユニット12へ送信する。
4.ユーザーは操作器4でレシピを選択する、または新たなレシピを構成する。
・新たなレシピを構成する場合は、例えば操作器4でメニューコマンド「新規レシピ作成」が起動され、変更するレシピを選択するための図2による表示がオプションとして表示され、その後、図3に従って調節記号45、46、47とレシピ変更のためのさらなる記号48、49が表示される。変更されたレシピは操作器4から制御ユニット12へ伝送される。レシピはレシピデータバンクによって採用される。ユーザーが操作ユニット14での入力によって採用を確定する場合は、レシピがただ採用され、飲料調製機1に永久的に保管される場合を想定できる。例えば公営の飲料調製機1の場合は、該当する変更権利を持っているユーザーのみによって調製法が永久的に保管可能であることを想定することもできる。そのような権利を持っていないユーザーは、場合によっては調製法を変更し、調製法を変更された形で実行できるが、変更された調製法を飲料調製機1に保管することはできず、ただし自分自身の操作器4だけに任意に保管できる。
5.ユーザーは操作ユニット14で調製されるレシピをレシピデータバンクから選択し、あるいは操作器4で選択されたレシピの選択を、あるいは新たに構成されたレシピの選択を、確定する。
6.操作ユニット14は、または操作器4は、選択されたレシピを調製するコマンドを制御ユニット12へ伝送する。
7.制御ユニット12は選択されたレシピを調製するコマンドを受信する。
8.制御ユニット12はカプセル認識ユニット132から有効なポーションカテゴリ31とポーションアイデンティティ32を受信したかどうかを調べる。
9.制御ユニット12は、ポーションアイデンティティ32に基づいて、あるいはポーションカテゴリ31のみに基づいて、割り当てられた第1の調製パラメータ(例えばコーヒーマシンの場合はブリューイングプロファイルの形をとる)を探し求め、ユーザーのレシピ選択に従って調整可能な調製パラメータを調整する。ポーションアイデンティティ32とレシピ選択が両立し得る場合は対応する指示を表示できる。オプションとして、ポーションアイデンティティ32とレシピ選択が両立しない場合は推奨事項を表示できる。コーヒーマシンの場合は、ブリューイングのためのブリューイングプロファイルと、場合によってはミルクまたはミルクフロスの調製のためのパラメータが、これによりもたらされる。
10.制御ユニット12は調製パラメータに基づいて調製を制御する。
【0085】
上記のステップは別の順序で遂行されてもよい。例えば、レシピを選択するステップはポーションパッケージ3の挿入前に遂行されてよい。レシピの選択後は、レシピに適した製品種類またはポーションアイデンティティ32の選択に関する推奨事項を、操作器4で、または操作ユニット14で、表示できる(図4)。
【0086】
図5は調製パラメータの判断に使われるデータを図示しており、ポーションアイデンティティ32またはポーションカテゴリ31に従って選択される調製法の第1の調製パラメータは割当表61に保管され、ポーション固有部分65として、実行される調製法64の中に移される。調整可能な調製パラメータを含む、実行される調製法64のユーザー固有部分66が、ユーザーによって操作ユニット14または操作器4のインターフェースユニットを通じてレシピ62として選択される。ユーザーはレシピを管理でき、また変更でき、すなわち保管された多数のレシピからレシピ62を引き出すことができ、これを変更でき、これをコピーでき、これを保管でき、調製のためこれを選択できる。レシピの管理と変更は、飲料調製機1そのものに、または外部の操作器4に、レシピを保管しているときに行うことができる。
【0087】
ユーザーがレシピ62を選択しない場合は、割当表61による標準値がユーザー固有部分66のために存在してよい。
図1
図2
図3
図4
図5