(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-05
(45)【発行日】2022-10-14
(54)【発明の名称】電気掃除機
(51)【国際特許分類】
A47L 9/28 20060101AFI20221006BHJP
A47L 9/04 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
A47L9/28 A
A47L9/04 A
(21)【出願番号】P 2019043088
(22)【出願日】2019-03-08
【審査請求日】2021-11-25
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【氏名又は名称】山田 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【氏名又は名称】樺澤 襄
(72)【発明者】
【氏名】石澤 明弘
【審査官】村山 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-346098(JP,A)
【文献】特開2017-074258(JP,A)
【文献】特開2005-007032(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/28
A47L 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転清掃体を備えた吸込口体と、
前記回転清掃体を駆動する電動機と、
この電動機への給電経路に設けられたスイッチング素子と、
前記電動機のパワーを検出するパワー検出手段と、
前記スイッチング素子のスイッチングにより前記電動機をPWM制御するとともに、前記パワー検出手段により検出した前記電動機のパワーに応じてPWM周波数を可変設定する制御手段と
、を具備し
、
前記制御手段は、前記回転清掃体の被掃除面への接地状態での前記電動機の駆動により前記電動機の
パワーが相対的に大きいときに前記PWM周波数を相対的に小さく設定し、前記電動機の駆動状態での前記回転清掃体の被掃除面からの離間により前記電動機のパワーが相対的に小さくなると前記PWM周波数を相対的に大きく設定する
ことを特徴とした電気掃除機
。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、スイッチング素子のスイッチングにより電動機をPWM制御する電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばブラシレスモータなどの電動機は、PWM(Pulse Width Modulation)制御することで、電力ロスを低減し回路効率を向上している。このような構成として、電動機の加速、減速、定常回転のいずれかの駆動状態に応じてPWM周波数を切り換えるものがある。この構成では、定常回転時に高い分解能で電動機を駆動するためにPWM周波数を高く設定している。しかしながら、電流が大きい場合、PWM周波数が高いと、FETなどのスイッチング素子でのスイッチング損失が増加する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、スイッチング素子でのスイッチング損失を抑制できる電気掃除機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の電気掃除機は、回転清掃体を備えた吸込口体と、回転清掃体を駆動する電動機と、スイッチング素子と、パワー検出手段と、制御手段と、を有する。スイッチング素子は、電動機への給電経路に設けられる。パワー検出手段は、電動機のパワーを検出する。制御手段は、スイッチング素子のスイッチングにより電動機をPWM制御するとともに、パワー検出手段により検出した電動機のパワーに応じてPWM周波数を可変設定する。制御手段は、回転清掃体の被掃除面への接地状態での電動機の駆動により電動機のパワーが相対的に大きいときにPWM周波数を相対的に小さく設定し、電動機の駆動状態での回転清掃体の被掃除面からの離間により電動機のパワーが相対的に小さくなるとPWM周波数を相対的に大きく設定する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】一実施形態の電気掃除機の内部構造を示す回路図である。
【
図3】同上電気掃除機の制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、一実施形態の構成を、図面を参照して説明する。
【0008】
図2において、11はいわゆるキャニスタ型の電気掃除機を示し、この電気掃除機11は、掃除機本体12と、この掃除機本体12に対して着脱可能に接続される風路形成体である管部13とを有している。
【0009】
掃除機本体12は、被掃除面としての床面上を旋回および走行可能であり、電動送風機15、この電動送風機15の動作を制御する本体制御部である制御手段16、および、これら電動送風機15および制御手段16などに給電する電源部17などを収容しているとともに、電動送風機15の吸込側に連通する集塵部18を備えている。また、掃除機本体12の前部には、集塵部18に連通するとともに管部13の基端側が接続される本体吸込口19が開口形成されている。なお、本実施形態では、集塵部18として例えばサイクロン分離式の集塵部を用いるが、例えば紙パックやフィルタなど、任意の集塵部を用いることもできる。
【0010】
管部13は、ホース体21と、このホース体21に対して着脱可能な例えば合成樹脂製の延長管22と、この延長管22に対して着脱可能な吸込口体としての床ブラシ24とを備えている。
【0011】
ホース体21は、可撓性を有するホース部25と、このホース部25の基端側(下流側)に設けられ本体吸込口19に接続される接続管部26と、ホース部25の先端側(上流側)に設けられた手元操作部27とを有している。
【0012】
手元操作部27には、延長管22の基端側(下流側)が着脱可能に接続される。また、この手元操作部27には、使用者が把持する把持部28が基端側に突出して形成されており、この把持部28には電動送風機15の動作モードや床ブラシ24の動作などを制御手段16に設定するための設定手段である設定ボタン29が配置されている。
【0013】
床ブラシ24は、床面上を走行させることにより床面上の塵埃を吸い込むものである。この床ブラシ24は、左右方向に延びる長手状、すなわち横長に形成されたケース体31と、このケース体31の後部に回転可能に接続され延長管22の先端側(上流側)に着脱可能に接続される接続管32とを備えている。そして、ケース体31の床面に対向する下部には、塵埃を吸い込む図示しない吸込口が接続管32と連通して設けられている。この吸込口には、回転清掃体である回転ブラシ34が回転可能に取り付けられている。この回転ブラシ34は、(吸込口体用)電動機としてのブラシ用モータ35により回転駆動されることで床面の塵埃を掻き出したり床面を磨いたりなどの掃除補助を行う。
【0014】
次に、上記一実施形態の内部構造を説明する。
【0015】
図1に示すように、電源部17に対して、(第1の)スイッチング素子SW1と電動送風機15に設けられた電動機41と(第1の)パワー検出手段である第1の電流検出手段42との直列回路と、(第2の)スイッチング素子SW2とブラシ用モータ35と(第2の)パワー検出手段である第2の電流検出手段43との直列回路とが電気的に並列に接続されている。すなわち、スイッチング素子SW1,SW2は、それぞれ電源部17から電動送風機15(電動機41)およびブラシ用モータ35への給電経路に設けられている。
【0016】
電動機41は、電動送風機15のファンを回転させるものである。この電動機41としては、本実施形態では例えばブラシレスモータなどが用いられる。
【0017】
第1の電流検出手段42は、電動機41に流れる電流を検出することで、電動機41のパワー、および、電動送風機15の吸込側に連通する風路(集塵部18(
図2))の目詰まり状態を検出するものである。すなわち、この第1の電流検出手段42は、目詰まり検出手段の機能を有している。また、第2の電流検出手段43は、ブラシ用モータ35に流れる電流を検出することで、ブラシ用モータ35のパワーを検出するものである。そして、これら第1および第2の電流検出手段42,43は、制御手段16とそれぞれ電気的に接続され、検出した電流値を制御手段16に出力している。
【0018】
スイッチング素子SW1,SW2は、それぞれ例えばFETなどが用いられる。これらスイッチング素子SW1,SW2は、それぞれ制御手段16によりスイッチングされる。また、これらスイッチング素子SW1,SW2には、それぞれ図示しない放熱板すなわちヒートシンクが取り付けられ、スイッチング損失により生じる発熱を放出するように構成されている。
【0019】
制御手段16には、設定ボタン29の操作に応じて電動送風機15の動作モードや回転ブラシ34(
図2)の回転のオンオフ(ブラシ用モータ35の回転のオンオフ)などの操作信号を生成する操作手段47が電気的に接続されている。そして、この制御手段16は、操作手段47からの操作信号に応じて、スイッチング素子SW1、あるいはスイッチング素子SW2のスイッチング、すなわちデューティ比を制御することにより、電動送風機15の電動機41、あるいはブラシ用モータ35をPWM制御する。
【0020】
具体的に、制御手段16は、例えば設定ボタン29により相対的に吸込力が強い動作モード(例えば強モード)の場合には、デューティ比を相対的に大きくして電動送風機15の電動機41の入力(通電時間)を大きくし、設定ボタン29により相対的に吸込力が弱い動作モード(例えば弱モード)の場合には、デューティ比を相対的に小さくして電動送風機15の電動機41の入力(通電時間)を小さくする。
【0021】
また、この制御手段16は、第1の電流検出手段42、あるいは第2の電流検出手段43により検出した電動機41、あるいはブラシ用モータ35のパワー(電流値)に応じて、PWM周波数(キャリア周波数)を可変設定するようになっている。
【0022】
ここで、制御手段16は、第1の電流検出手段42、あるいは第2の電流検出手段43により検出した電動機41、あるいはブラシ用モータ35のパワー(電流値)が相対的に大きいときにPWM周波数を相対的に小さく設定し、第1の電流検出手段42、あるいは第2の電流検出手段43により検出した電動機41、あるいはブラシ用モータ35のパワー(電流値)が相対的に小さいときにPWM周波数を相対的に大きく設定するようになっている。具体的には、制御手段16は、単数、または複数の所定のパワー閾値(電流閾値)を有しており、このパワー閾値(電流閾値)との大小の比較結果に応じて、PWM周波数の大小を設定するようになっている。本実施形態では、電動送風機15の電動機41のパワー閾値を500W、ブラシ用モータ35のパワー閾値を20Wとしている。
【0023】
電源部17としては、本実施形態では例えば二次電池などの直流電源が用いられる。
【0024】
次に、上記一実施形態の電気掃除機11による掃除動作の概略を説明する。
【0025】
掃除の際には、まず、使用者は、掃除機本体12の本体吸込口19に、接続管部26を介してホース体21を連通接続し、このホース体21の先端側の手元操作部27に、延長管22および床ブラシ24の接続管32を順次連通接続する。したがって、床ブラシ24の吸込口が電動送風機15の吸込側と連通する。
【0026】
次いで、床ブラシ24を床面上に載置し、電源部17から制御手段16および電動送風機15へと給電可能な状態として、把持部28を把持した使用者が所定の設定ボタン29を操作すると、この設定ボタン29により設定された動作モードに応じて操作手段47から出力された操作信号に応じたデューティ比で制御手段16がスイッチング素子SW1をスイッチングし、電動送風機15の電動機41の入力をPWM制御することにより、電動送風機15が駆動される。
【0027】
また、使用者は、床面の種類に応じて、回転ブラシ34を適宜回転させる。このとき、使用者が所定の設定ボタン29を操作すると、この設定ボタン29の操作に応じて操作手段47から出力された操作信号により所定のデューティ比で制御手段16がスイッチング素SW2をスイッチングし、ブラシ用モータ35の入力をPWM制御することにより、ブラシ用モータ35が駆動され、回転ブラシ34が駆動される。
【0028】
そして、使用者は、床ブラシ24を床面上で前後に走行させることで、電動送風機15の駆動により生じる負圧の作用によって、床ブラシ24の先端側の吸込口から塵埃を空気とともに吸い込み、また駆動された回転ブラシ34により床面の塵埃を掻き出したり、床面を磨いたりなどの掃除補助をする。
【0029】
床ブラシ24に吸い込まれた空気は吸込風となり、延長管22およびホース体21を介して、塵埃を本体吸込口19から集塵部18へと運び、この集塵部18にて塵埃を捕集する。
【0030】
この後、塵埃が除去された吸込風は電動送風機15へと吸い込まれ、この電動送風機15を通過して排気風となり、掃除機本体12の後部などに設けられた図示しない排気口から掃除機本体12の外部へと排気される。
【0031】
そして、掃除が終了し、電気掃除機11を収納する際には、設定ボタン29を操作することで、制御手段16が電動送風機15を停止させる。このとき、回転ブラシ34を駆動させている場合には、制御手段16がブラシ用モータ35も停止させる。
【0032】
次に、電動機41およびブラシ用モータ35の制御を、
図3に示すフローチャートも参照しながら説明する。
【0033】
制御手段16は、第1および第2の電流検出手段42,43を介して電動機41およびブラシ用モータ35の電流を検出することにより、これら電動機41およびブラシ用モータ35のパワーをそれぞれ検出する(ステップS1)。
【0034】
次いで、制御手段16は、ステップS1で検出した電動機41、あるいは、ブラシ用モータ35のパワーが(相対的に)大きいか否か、すなわちステップS1で検出したパワーが所定のパワー閾値以上であるか否かを判断する(ステップS2)。
【0035】
このステップS2において、パワーが所定のパワー閾値以上であると判断した場合には、制御手段16は、PWM周波数を相対的に小さく設定する(ステップS3)。すなわち、制御手段16は、電動機41のパワーが所定の(第1の)パワー閾値以上、例えば500W以上であると判断した場合には、スイッチング素子SW1のPWM周波数を相対的に小さく設定する。また、制御手段16は、ブラシ用モータ35のパワーが所定の(第2の)パワー閾値以上、例えば20W以上であると判断した場合には、スイッチング素子SW2のPWM周波数を相対的に小さく設定する。
【0036】
一方、ステップS2において、パワーが所定のパワー閾値以上でない(パワー閾値未満である)と判断した場合には、制御手段16は、PWM周波数を相対的に大きく設定する(ステップS4)。すなわち、制御手段16は、電動機41のパワーが所定の(第1の)パワー閾値以上、例えば500W以上でないと判断した場合には、スイッチング素子SW1のPWM周波数を相対的に大きく設定する。また、制御手段16は、ブラシ用モータ35のパワーが所定の(第2の)パワー閾値以上、例えば20W以上でないと判断した場合には、スイッチング素子SW2のPWM周波数を相対的に大きく設定する。
【0037】
そして、ステップS3もしくはステップS4の後、制御手段16は、設定されたPWM周波数で電動機41およびブラシ用モータ35をPWM制御する(ステップS5)。
【0038】
したがって、使用者が設定ボタン29の操作により電気掃除機11を例えば強モードに設定したときには、制御手段16は、電動送風機15の電動機41の入力(通電時間)を相対的に増加させ、基本的に起動時で500W以上の入力とするので、スイッチング素子SW1のPWM制御のPWM周波数を相対的に小さく設定する。ただし、この強モード時であっても、集塵部18など風路の目詰まりにより電動機41の電流が低下した場合には、電動機41のパワーが低下することから、入力(通電時間)がパワー閾値未満になると、制御手段16がスイッチング素子SW1のPWM制御のPWM周波数を相対的に大きく設定する。
【0039】
また、使用者が設定ボタン29の操作により電気掃除機11を例えば弱モードに設定したときには、制御手段16は、電動送風機15の電動機41の入力(通電時間)を相対的に減少させるので、スイッチング素子SW1のPWM制御のPWM周波数を相対的に大きく設定する。
【0040】
さらに、床ブラシ24を床面上に載置した状態でブラシ用モータ35をオンした場合には、制御手段16はスイッチング素子SW2のPWM制御のPWM周波数を相対的に小さく設定する。
【0041】
また、回転ブラシ34を駆動させた状態のまま使用者が床ブラシ24を床面から持ち上げたときには、ブラシ用モータ35に流れる電流が低下することでパワーが低下することから、制御手段16がスイッチング素子SW2のPWM制御のPWM周波数を相対的に大きく設定する。
【0042】
このように、上記一実施形態によれば、第1の電流検出手段42、あるいは第2の電流検出手段43により検出した電動送風機15の電動機41、あるいはブラシ用モータ35のパワーに応じて、制御手段16がスイッチング素子SW1、あるいはスイッチング素子SW2のスイッチングによるPWM制御のPWM周波数を可変設定することにより、スイッチング素子SW1、あるいはスイッチング素子SW2のスイッチング損失を抑制できる。
【0043】
具体的に、第1の電流検出手段42により検出した電動送風機15の電動機41のパワーが相対的に大きいときに、制御手段16がスイッチング素子SW1のスイッチングによるPWM制御のPWM周波数を相対的に小さく設定することで、スイッチング素子SW1のスイッチング損失を抑制でき、スイッチング素子SW1の大きさや、スイッチング素子SW1に取り付けるヒートシンクの大きさも小さくでき、小型化および軽量化が可能になる。
【0044】
同様に、第2の電流検出手段43により検出した回転ブラシ34の回転駆動用のブラシ用モータ35のパワーが相対的に大きいときに、制御手段16がスイッチング素子SW2のスイッチングによるPWM制御のPWM周波数を相対的に小さく設定することで、スイッチング素子SW2のスイッチング損失を抑制でき、スイッチング素子SW2の大きさや、スイッチング素子SW2に取り付けるヒートシンクの大きさも小さくでき、小型化および軽量化が可能になる。
【0045】
また、第1の電流検出手段42により検出した電動送風機15の電動機41のパワーが相対的に小さいときに、制御手段16がスイッチング素子SW1のスイッチングによるPWM制御のPWM周波数を相対的に大きく設定することで、電動機41のスパークを小さくでき、電動機41(電動送風機15)の寿命を長くすることができる。
【0046】
同様に、第2の電流検出手段43により検出した回転ブラシ34の回転駆動用のブラシ用モータ35のパワーが相対的に小さいときに、制御手段16がスイッチング素子SW2のスイッチングによるPWM制御のPWM周波数を相対的に大きく設定することで、ブラシ用モータ35のスパークを小さくでき、ブラシ用モータ35の寿命を長くすることができる。
【0047】
特に、電気掃除機11の場合、電動機41およびブラシ用モータ35を高速回転(電動機41は例えば30000rpm以上、ブラシ用モータ35は例えば3000rpm以上などで回転)させるので、損失が大きくなりやすいので、上記のようにスイッチング損失を抑制できる構成がより有効となる。
【0048】
なお、上記一実施形態において、電源部17に対して、スイッチング素子SW1,SW2(電動送風機15(電動機41)およびブラシ用モータ35)を並列に接続したが、別個に電源を取ることもできる。
【0049】
また、電動機41およびブラシ用モータ35は、それぞれ別個の制御手段によりPWM制御されていてもよい。
【0050】
さらに、パワー検出手段としては、例えば電動機41やブラシ用モータ35の入力(通電時間)を検出するようにしてもよい。
【0051】
また、電源部17としては、商用交流電源などの交流電源を用いることもできる。この場合には、スイッチング素子SW1,SW2としては、それぞれトライアックなどの交流用のスイッチング素子ものを用いることで、同様に構成できる。
【0052】
そして、パワーの大きさに応じてPWM周波数を可変設定する構成は、電動送風機15の電動機41と、ブラシ用モータ35とのいずれか一方のみに適用してもよい。
【0053】
また、制御手段16によるPWM周波数の可変設定は、例えば塵埃量検出手段により検出した集塵部18へと吸い込まれる塵埃量に応じて入力を可変させる自動モードに電動送風機15の動作モードを設定した場合にも適用できる。
【0054】
さらに、電気掃除機11としては、キャニスタ型に限らず、例えば上下方向に長手状の掃除機本体12の下部に床ブラシ24の接続管32が接続された、いわゆるアップライト型や、掃除機本体12に延長管22を直接接続可能なスティック型、ハンディ型、あるいは自律走行可能なロボットクリーナなどでも対応して用いることができる。
【0055】
本発明の一実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲をこの実施形態に限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0056】
11 電気掃除機
15 電動送風機
16 制御手段
24 吸込口体としての床ブラシ
34 回転清掃体である回転ブラシ
35 電動機としてのブラシ用モータ
41 電動機
43 パワー検出手段である第2の電流検出手段
SW2 スイッチング素子