IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社エンプラスの特許一覧

<>
  • 特許-電気接続用ソケットの製造方法 図1
  • 特許-電気接続用ソケットの製造方法 図2
  • 特許-電気接続用ソケットの製造方法 図3
  • 特許-電気接続用ソケットの製造方法 図4
  • 特許-電気接続用ソケットの製造方法 図5
  • 特許-電気接続用ソケットの製造方法 図6
  • 特許-電気接続用ソケットの製造方法 図7
  • 特許-電気接続用ソケットの製造方法 図8
  • 特許-電気接続用ソケットの製造方法 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-05
(45)【発行日】2022-10-14
(54)【発明の名称】電気接続用ソケットの製造方法
(51)【国際特許分類】
   G01R 1/067 20060101AFI20221006BHJP
   G01R 1/073 20060101ALI20221006BHJP
   G01R 31/28 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
G01R1/067 G
G01R1/073 E
G01R31/28 K
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019557003
(86)(22)【出願日】2018-06-29
(86)【国際出願番号】 JP2018024827
(87)【国際公開番号】W WO2019106872
(87)【国際公開日】2019-06-06
【審査請求日】2021-05-07
(31)【優先権主張番号】62/592,668
(32)【優先日】2017-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/592,670
(32)【優先日】2017-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000208765
【氏名又は名称】株式会社エンプラス
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】輿石 和孝
(72)【発明者】
【氏名】鳴海 慶一
【審査官】島▲崎▼ 純一
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-098376(JP,A)
【文献】特開2007-198835(JP,A)
【文献】特表2014-517310(JP,A)
【文献】国際公開第2017/064927(WO,A1)
【文献】特開2004-325306(JP,A)
【文献】特開2004-325305(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0216294(US,A1)
【文献】特開2016-102696(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 1/067
G01R 31/26
G01R 31/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電気部品と第2電気部品との間における電気信号の授受を中継する電気接続用ソケットの製造方法であって、
前記電気接続用ソケットは、
自身の上面と下面との間を連通する連通孔を有し、前記下面側に前記第1電気部品が配設され、且つ前記上面側に前記第2電気部品が配設される金属筐体であって、
前記金属筐体が、上部プレートと下部プレートとが接続されることで構成され、
前記連通孔が、前記上部プレートに形成された第1貫通孔と、前記下部プレートに形成された第2貫通孔と、が連通することで構成され、
前記第1貫通孔が、自身の上部領域に第1縮径部を有し、
前記第2貫通孔が、自身の下部領域に第2縮径部を有する前記金属筐体と、
前記連通孔内において前記連通孔の内壁面から離間するように配設され、一端が前記第1電気部品の端子と電気接続し、他端が前記第2電気部品の端子と電気接続するシグナルピンと、
前記連通孔内の上部領域において、前記連通孔内に圧入固定された環状の第1保持部材と、
前記連通孔内の下部領域において、前記シグナルピンの外周面に圧入固定された環状の第2保持部材と、
を備えており
前記上部プレートを準備し、前記上部プレートの前記第1貫通孔に対して、前記第1保持部材を前記第1貫通孔の下方側から押し込むことで、前記第1保持部材を前記第1貫通孔の前記第1縮径部内に圧入固定する第1工程と、
前記シグナルピンの下部領域に前記第2保持部材が圧入固定された状態で、前記上部プレートの前記第1貫通孔内に、前記シグナルピンを前記第1貫通孔の下方側から挿入する第2工程と、
前記第2保持部材が前記第2縮径部に係止された状態で、前記上部プレートに対して前記下部プレートを接続して、前記第1保持部材及び前記第2保持部材を介して、前記シグナルピンを、前記連通孔内で前記上部プレートと前記下部プレートによっ挟持るように固定する第3工程と、
を有する電気接続用ソケットの製造方法
【請求項2】
前記シグナルピンは、前記第1保持部材及び前記第2保持部材により前記連通孔内に固定されたピンバレルと、当該ピンバレルの上端部及び下端部それぞれにおいて当該ピンバレルに対して上下方向に摺動可能に当該ピンバレルに連結された第1及び第2プランジャと、を含んで構成される
請求項1に記載の電気接続用ソケットの製造方法
【請求項3】
前記第1保持部材の上端面は、前記金属筐体の上面と面一である
請求項1に記載の電気接続用ソケットの製造方法
【請求項4】
前記第1保持部材及び前記第2保持部材は、絶縁性の弾性部材によって構成される
請求項1に記載の電気接続用ソケットの製造方法
【請求項5】
前記シグナルピンが構成する信号路の特性インピーダンスは、前記シグナルピンが前記第1及び第2保持部材に保持される第1及び第2領域において、基準となる所定の特性インピーダンスよりも小さく、且つ、前記第1及び第2領域それぞれに隣接する第3及び第4領域において、前記所定の特性インピーダンスよりも大きい
請求項1に記載の電気接続用ソケットの製造方法
【請求項6】
前記第1電気部品は、回路基板であり、
前記第2電気部品は、ICパッケージである
請求項1に記載の電気接続用ソケットの製造方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気接続用ソケットに関する。
【背景技術】
【0002】
電気部品(例えば、ICパッケージ)と回路基板(例えば、PCB基板)との間における電気信号の授受を中継する電気接続用ソケットが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
この種の電気接続用ソケットにおいては、近年のデータ転送速度の高速化の要請から、高周波(例えば、10GHz)の電気信号を中継することが求められている。そのため、当該電気接続用ソケットは、信号劣化を抑制し得るように、信号伝達を行うシグナルピンが、グラウンド接続された金属筐体に設けられた連通孔内に挿通されて構成されている。これによって、シグナルピンは、金属筐体の連通孔の内壁面との間で、いわゆる同軸線路を構成し、電気部品と回路基板との間に、インピーダンス整合された信号路を提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特表2015-507198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、この種の電気接続用ソケットにおいて、シグナルピンは、金属筐体の連通孔の内壁面との間で同軸線路を構成するため、連通孔内において絶縁性の保持部材によって保持され、連通孔の内壁面から離間するように配設される。
【0006】
この点、シグナルピンの外周面と連通孔の内壁面との間の距離の僅かなずれも、当該信号路のインピーダンスの不整合につながるため、当該シグナルピンの保持状態の機械的安定性の向上が求められている。但し、当該シグナルピンの直径は、典型的には、数mm程度と微小であるため、当該シグナルピンの保持構造によっては、電気接続用ソケットの製造自体が困難となるおそれもある。
【0007】
本開示は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、簡易な構成、且つ、簡易な製造プロセスで、金属筐体内におけるシグナルピンの保持状態の機械的安定性を高く保つことが可能な電気接続用ソケットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した課題を解決する主たる本開示は、
第1電気部品と第2電気部品との間における電気信号の授受を中継する電気接続用ソケットであって、
自身の上面と下面との間を連通する連通孔を有し、前記下面側に前記第1電気部品が配設され、且つ前記上面側に前記第2電気部品が配設される金属筐体と、
前記連通孔内において前記連通孔の内壁面から離間するように配設され、一端が前記第1電気部品の端子と電気接続し、他端が前記第2電気部品の端子と電気接続するシグナルピンと、
前記連通孔内の上部領域において、前記連通孔内に圧入固定された環状の第1保持部材と、
前記連通孔内の下部領域において、前記シグナルピンの外周面に圧入固定された環状の第2保持部材と、
を備え、
前記シグナルピンは、前記第1及び前記第2保持部材を介して、前記連通孔内で前記金属筐体によって上下から挟持されるように固定されている電気接続用ソケットである。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る電気接続用ソケットによれば、簡易な構成、且つ、簡易な製造プロセスで、金属筐体内におけるシグナルピンの保持状態の機械的安定性を高く保つことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、一実施形態に係る電気接続用ソケットの側面断面図である。
図2図2は、一実施形態に係る電気接続用ソケットのシグナルピンの側面断面図である。
図3図3は、一実施形態に係る電気接続用ソケットの金属筐体を上面側から見た斜視図である。
図4図4は、一実施形態に係る電気接続用ソケットの金属筐体を下面側から見た斜視図である。
図5図5は、一般的な同軸構造の信号路の特性インピーダンスについて、説明する図である。
図6図6は、比較例1に係る電気接続用ソケットの構成を示す図である。
図7図7は、比較例2に係る電気接続用ソケットの構成を示す図である。
図8図8は、一実施形態に係る電気接続用ソケットの構成を示す図である。
図9図9A乃至図9Dは、一実施形態に係る電気接続用ソケットの製造工程の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0012】
[電気接続用ソケットの全体構成]
以下、図1図4を参照して、一実施形態に係る電気接続用ソケットの構成の一例について説明する。
【0013】
図1は、本実施形態に係る電気接続用ソケット1の側面断面図である。
【0014】
図2は、本実施形態に係る電気接続用ソケット1のシグナルピン11の側面断面図である。図3は、本実施形態に係る電気接続用ソケット1の金属筐体10を上面側から見た斜視図である。図4は、本実施形態に係る電気接続用ソケット1の金属筐体10を下面側から見た斜視図である。
【0015】
本実施形態に係る電気接続用ソケット1は、表面実装式のソケットであり、回路基板P(本発明の第1電気部品)上に装着される。そして、電気接続用ソケット1の上部には、ICパッケージB(本発明の第2電気部品)が装着される。尚、以下では、電気接続用ソケット1から見て回路基板P側を下方側(図1の下方側に相当)、ICパッケージB側を上方側(図1の上方側に相当)として、説明する。
【0016】
本実施形態に係る電気接続用ソケット1は、例えば、ICパッケージBの性能試験を行う用途に適用される。そして、電気接続用ソケット1は、自身の上面側に配されたICパッケージBと、自身の下面側に配されたIC試験装置側の回路基板Pとの電気的接続を行う。尚、データ転送速度を維持する最も効率がよい手法としては、回路基板Pに直接ICパッケージBを半田付けすることであるが、ここでは、回路基板PとICパッケージBとを着脱可能にするため、電気接続用ソケット1を用いた電気的接続を行っている。
【0017】
ICパッケージBは、例えば、BGA(Ball Grid Array)タイプのICパッケージである。ICパッケージBは、例えば、外部接続用の端子として、パッケージ本体の下面から下方に向けて突出する半田ボールBaを有している。
【0018】
尚、ICパッケージBは、電気接続用ソケット1に設けられたラッチ(図示せず)により、電気接続用ソケット1上に装着される。ICパッケージBは、ラッチが閉じられた状態においては、自身の上面が押圧されるようにして電気接続用ソケット1上に装着され、当該ラッチが開かれることにより、電気接続用ソケット1から取り外されるようになっている。
【0019】
回路基板Pは、例えば、PCB(Printed Circuit Board)基板である。回路基板Pには、例えば、ICパッケージBの性能試験を行うための信号を生成したり、ICパッケージBからの信号を受信処理する信号路用の回路パターン、及び、グラウンド電圧を供給するためのグラウンドパターン等が形成されている。又、回路基板P上には、当該回路基板Pの表面から露出した状態で、信号路用の回路パターンに接続されたパッド電極Paが形成されている。
【0020】
尚、電気接続用ソケット1は、回路基板Pに対して、ボルト及びナット等によって装着される。
【0021】
電気接続用ソケット1は、金属筐体10、ICパッケージBと回路基板Pとの間における信号伝達を行うシグナルピン11、並びに、シグナルピン11を保持するトップスリーブ12(本発明の第1保持部材に相当)及びボトムスリーブ13(本発明の第2保持部材に相当)等を備えている。
【0022】
金属筐体10は、例えば、アルミニウム又は銅等の金属部材によって形成されている。金属筐体10は、例えば、当該金属筐体10の下面の突起部(図示せず)が、回路基板Pに形成されたグラウンド用のパッド電極Paと接触するように配設されており、これによって、当該金属筐体10のグラウンド電圧の安定化が図られている。
【0023】
尚、ここでは、金属筐体10は、固定部材(例えば、ボルトとナット)を用いて、上部プレート10Xと下部プレート10Yとを接続して構成されている。
【0024】
金属筐体10は、シグナルピン11が挿通される連通孔10aを有している。連通孔10aは、金属筐体10の上面から下面まで連通するように、形成されている。
【0025】
連通孔10aは、例えば、平面視で、円形状を呈している。連通孔10aは、シグナルピン11の延在方向に沿って、中心領域において拡径部10aaを有すると共に、当該中心領域の上方側と下方側それぞれに拡径部10aaよりも径が縮小した縮径部10ab、10acを有している。
【0026】
シグナルピン11は、連通孔10a内において、当該連通孔10aの内壁面から離間するように配設される。つまり、シグナルピン11は、金属筐体10と電気的に絶縁された状態で、連通孔10a内に配設され、連通孔10aの内壁面との間で、同軸線路として機能する信号路(以下、「信号路11X」とも称する)を構成する。尚、シグナルピン11は、自身の外周面と連通孔10aの内壁面との間の距離の調整等によって、ICパッケージBと回路基板Pとの間に、インピーダンス整合された信号路を提供する(図8を参照して後述)。
【0027】
シグナルピン11は、ピンバレル11a、第1プランジャ11b、第2プランジャ11c、及び、スプリング11dを含んで構成される(図2を参照)。
【0028】
ピンバレル11aは、筒状部材であり、連通孔10a内において、当該連通孔10aに沿って上下方向に延在するように配設されている。ピンバレル11aは、トップスリーブ12及びボトムスリーブ13によって、連通孔10aの内壁面から離間した状態で、連通孔10a内に固定されている。より詳細には、ピンバレル11aは、トップスリーブ12及びボトムスリーブ13を介して、連通孔10a内で上下から挟持されるように固定されている。尚、ピンバレル11aの外周面には、ボトムスリーブ13の位置を規定するための突起状の係止部11aaが設けられている。
【0029】
第1プランジャ11bは、上下方向に摺動可能な状態で、ピンバレル11aの上端部に連結されている。第1プランジャ11bは、下端部がピンバレル11a内に配設されたスプリング11dの上端部に接続され、上端部がピンバレル11aの上端部に形成された開口から上方に突出するように構成されている。又、第1プランジャ11bの上端部は、金属筐体10の上面よりも上方まで突出する。かかる構成によって、電気接続用ソケット1にICパッケージBが装着された際には、第1プランジャ11bの上端部が、ICパッケージBの信号路用の半田ボールBaと接触する。これにより、シグナルピン11とICパッケージB内の信号路との電気接続が行われる。尚、第1プランジャ11bの上端部は、半田ボールBaと接触し易いように、当該半田ボールBaの外形に沿った凹形状を呈している。
【0030】
第2プランジャ11cは、ピンバレル11aの下端部に、上下方向に摺動可能な状態で連結されている。第2プランジャ11cは、上端部がピンバレル11a内に配設されたスプリング11dの下端部に接続され、下端部がピンバレル11aの下端部に形成された開口から下方に突出するように構成されている。又、第2プランジャ11cの下端部は、金属筐体10の下面よりも下方まで突出する。かかる構成によって、電気接続用ソケット1が回路基板P上に装着された際には、第2プランジャ11cの下端部が、回路基板Pに形成された信号路用のパッド電極Paに接触する。これにより、シグナルピン11と回路基板P内の信号路との電気接続が行われる。
【0031】
スプリング11dは、ピンバレル11a内において第1プランジャ11bと第2プランジャ11cとの間に配設され、第1プランジャ11bを上方向に付勢すると共に、第2プランジャ11cを下方向に付勢する。これにより、第1プランジャ11bの上端部とICパッケージBの半田ボールBaとの接触圧力、及び、第2プランジャ11cの下端部と回路基板Pのパッド電極Paとの接触圧力を確保する。又、スプリング11dは、ピンバレル11aの内壁面と接触するように構成されており、第1プランジャ11b、ピンバレル11a、及び第2プランジャ11cの間を導通する。
【0032】
ピンバレル11a、第1プランジャ11b、第2プランジャ11c、及び、スプリング11dは、それぞれ、金属部材で構成されている。但し、これらの部材は、上記したように、連通孔10aの内壁面から電気的に絶縁された状態で配設されている。
【0033】
シグナルピン11は、かかる構成において、第1プランジャ11bの上端部がICパッケージBの半田ボールBaに接触し、第2プランジャ11cの下端部が回路基板Pのパッド電極Paに接触したときに、ICパッケージBと回路基板Pとの間の信号伝達を中継する。
【0034】
尚、図1には、説明の便宜として、一個のシグナルピン11のみを示すが、電気接続用ソケット1には、上記と同様のシグナルピン11が、複数設けられている。図3図4には、金属筐体10に形成された複数の連通孔10aを示しており、これらの連通孔10aそれぞれに、シグナルピン11が挿通される(図3図4中では、シグナルピン11の図示は省略している)。但し、電気接続用ソケット1には、更に、回路基板PからICパッケージBに対してグラウンド電圧を供給するためのグラウンドピン、及び回路基板PからICパッケージBに対して動作電力を供給するためのパワーピン等が設けられてもよい。
【0035】
トップスリーブ12は、連通孔10a内の上部領域に配設され、連通孔10a内に圧入固定されている。より詳細には、トップスリーブ12は、連通孔10aの下方側から挿入され、連通孔10aの上方側の縮径部10abの位置で止まるように圧入固定されている。
【0036】
トップスリーブ12は、環形状を呈し、シグナルピン11の延在方向に沿って形成された貫通孔12aを有している。当該貫通孔12aは、上方側が、下方側よりも縮径する形状を呈している。トップスリーブ12は、当該貫通孔12a内において、シグナルピン11の外周面を囲繞するように配設されている。より詳細には、第1プランジャ11bは、トップスリーブ12の貫通孔12aの内壁面から離間した状態で配設され、ピンバレル11aは、上端部がトップスリーブ12の貫通孔12aの内壁面と当接するように配設されている。
【0037】
ボトムスリーブ13は、連通孔10a内の下部領域に配設され、シグナルピン11の外周面に圧入固定されている。ボトムスリーブ13は、環形状を呈している。そして、ボトムスリーブ13は、ピンバレル11aの外周面に圧入固定された状態で、ピンバレル11aと共に連通孔10a内に挿通されている。尚、ボトムスリーブ13の位置は、ピンバレル11aの外周面に設けられた係止部11aaによって規定される。
【0038】
ボトムスリーブ13は、例えば、下端部が連通孔10aの下方側の縮径部10acと当接するように配設され、当該縮径部10acに係止されている。
【0039】
ピンバレル11aは、金属筐体10の上部プレート10Xと下部プレート10Yが接続されることにより、トップスリーブ12及びボトムスリーブ13を介して、連通孔10a内で上下から挟持されるように固定される(図9を参照して後述)。
【0040】
トップスリーブ12及びボトムスリーブ13は、いずれも、絶縁性の弾性部材が用いられている。トップスリーブ12及びボトムスリーブ13としては、典型的には、シグナルピン11が構成する信号路11Xの特性インピーダンスの低下を抑制する観点から、低誘電率材料(例えば、液晶ポリマー)が用いられる。
【0041】
[シグナルピンが構成する信号路の設計]
次に、本実施形態に係る電気接続用ソケット1におけるシグナルピン11が構成する信号路11Xの設計について、説明する。
【0042】
本実施形態に係る電気接続用ソケット1においては、回路基板Pに形成された信号路とICパッケージBに形成された信号路との間でインピーダンス整合がとれた信号路を提供するため、信号路11Xの同軸構造(シグナルピン11の径、連通孔10aの径、及び、シグナルピン11の外周面と連通孔10aの内壁面の間の距離等)は、所定の基準値の特性インピーダンス(例えば、50Ω)に則して設定されている。
【0043】
図5は、一般的な同軸構造の信号路の特性インピーダンスについて、説明する図である。
【0044】
同軸構造の信号路の特性インピーダンスは、一般に、次式(1)のように、定義付けられる。
=(138/√k)log(d/d) …式(1)
(但し、d:内部導体の外径、d:内部導体の周囲を囲繞する外部導体の内径、及び、k:内部導体と外部導体の間に介在する誘電体の比誘電率)
【0045】
ここで、例えば、内部導体と外部導体の間に介在する物質が、空気(比誘電率1)である場合、内部導体の径d及び外部導体の径dを調整することによって、同軸線路の特性インピーダンスが所定の特性インピーダンスとなるように調整することが可能である。
【0046】
又、仮に、内部導体と外部導体の間に介在する物質が空気や真空でない場合には、誘電体の比誘電率kが空気の比誘電率(略1.0)よりも大きくなるため、同軸線路の特性インピーダンスZは、低下する。尚、同軸線路における信号の伝搬速度も、同様に、内部導体と外部導体の間に介在する誘電体の比誘電率が大きくなるにつれて、低下する。
【0047】
電気接続用ソケット1においては、内部導体がシグナルピン11に相当し、外部導体が連通孔10aの内壁面に相当する。又、電気接続用ソケット1においては、シグナルピン11の外周面と連通孔10aの内壁面の間に介在する誘電体は、大部分が空気である。
【0048】
ここで、図6図8を参照して、本実施形態に係る電気接続用ソケット1の信号路11Xの同軸構造について説明する。
【0049】
図6は、比較例1に係る電気接続用ソケットの構成を示す図である。図7は、比較例2に係る電気接続用ソケットの構成を示す図である。図8は、本実施形態に係る電気接続用ソケット1の構成を示す図である。
【0050】
各図には、同軸線路の各領域における特性インピーダンスを、基準値(例えば、50Ω)と比較して示している。各図において、Z=Matchは特性インピーダンスが基準値と一致する領域を示し、Z=Highは特性インピーダンスが基準値よりも大きい領域を示し、Z=Lowは特性インピーダンスが基準値よりも小さい領域を示している。
【0051】
尚、比較例1に係る電気接続用ソケットの本実施形態に係る電気接続用ソケット1の各構成に対応する構成については、本実施形態に係る電気接続用ソケット1の各構成の参照符号の最初にRの符号を付している。又、比較例2に係る電気接続用ソケットの本実施形態に係る電気接続用ソケット1の各構成に対応する構成については、本実施形態に係る電気接続用ソケット1の各構成の参照符号の最初にQの符号を付している。
【0052】
比較例1に係る電気接続用ソケットR1は、金属筐体R10とシグナルピンR11のみによって構成されている(図6を参照)。比較例1に係る電気接続用ソケットR1においては、シグナルピンR11の径、連通孔R10aの径、及び、シグナルピンR11の外周面と連通孔R10aの内壁面の間の距離のみの調整によって、信号路R11Xの特性インピーダンスを比較的容易に調整することが可能である。但し、比較例1に係る電気接続用ソケットR1においては、シグナルピンR11は、金属筐体R10の連通孔R10a内に保持されておらず、当該金属筐体R10の連通孔R10aから脱落したり、連通孔Q10a内で機械的に不安定な状態になったりするおそれがある。
【0053】
比較例2に係る電気接続用ソケットQ1においては、シグナルピンQ11は、保持部材Q12、13によって、金属筐体Q10の連通孔Q10a内に保持されている(図7を参照)。従って、シグナルピンQ11が、金属筐体Q10から脱落したり、連通孔Q10a内で機械的に不安定な状態になったりすることを抑制することができる。
【0054】
しかしながら、シグナルピンQ11が保持部材Q12、Q13によって保持される領域(以下、「保持部」と称する)の特性インピーダンスは、当該保持部材Q12、Q13の比誘電率に依拠するため、特性インピーダンスが基準値よりも低下した状態となる(Z=Low)。その結果、信号路Q11Xの特性インピーダンスに不整合な位置が発生し、これに起因して、信号伝達時に信号劣化が発生する。
【0055】
尚、保持部材Q12、Q13として低誘電率材料を用いることで、特性インピーダンスのミスマッチを低減することができるものの、保持部における特性インピーダンスの低下が、全体の特性インピーダンスのミスマッチに影響を与えることは避けられない。
【0056】
本実施形態に係る電気接続用ソケット1においても、比較例2に係る電気接続用ソケットQ1と同様に、保持部(シグナルピン11がボトムスリーブ13及びトップスリーブ12に保持される領域)における信号路11Xの特性インピーダンスは、基準値よりも低くなっている(Z=Low)(図8を参照)。しかしながら、本実施形態に係る電気接続用ソケット1においては、比較例2に係る電気接続用ソケットQ1とは異なり、信号路11Xの保持部に隣接する領域に、意図的に、特性インピーダンスが基準値よりも高い領域(Z=High)を設けている。つまり、信号路11X内に、特性インピーダンスが基準値よりも低い領域(Z=Low)と、特性インピーダンスが基準値よりも高い領域とが交互に設けられている。
【0057】
このように、保持部に隣接する領域の信号路11Xの特性インピーダンスを基準値(例えば、50Ω)よりも大きくすることによって、保持部の特性インピーダンスの低下を補償することができる。つまり、これによって、信号路11X全体としては、回路基板Pに形成された信号路とICパッケージBに形成された信号路との間でインピーダンス整合がとれた状態とすることができる。
【0058】
より詳細には、シグナルピン11(ピンバレル11a)の中心領域は、ピンバレル11aの外周面と連通孔10aの内壁面との間の距離の調整によって、信号路11Xの特性インピーダンスが基準値と一致するように構成されている(Z=Match)。一方、シグナルピン11(ピンバレル11a)のボトムスリーブ13及びトップスリーブ12に保持される領域は、信号路11Xの特性インピーダンスが、基準値よりも小さくなる(Z=Low)。
【0059】
そこで、シグナルピン11のボトムスリーブ13の下方側に隣接する領域において、信号路11Xの特性インピーダンスが基準値よりも大きくなるように、ピンバレル11aの外周面と連通孔10aの内壁面との間の距離が調整されている(Z=High)。具体的には、当該領域においては、シグナルピン11(第2プランジャ11c)の外周面と連通孔10aの内壁面との間の距離が、シグナルピン11(ピンバレル11a)の中心領域における外周面と連通孔10aの内壁面との間の距離よりも大きくなるように構成されている。
【0060】
又、シグナルピン11のトップスリーブ12の上方側に隣接する領域(即ち、第1プランジャ11bの領域)は、連通孔10aから上方に突出し、連通孔10aの内壁面と対向しない状態となるため、信号路11Xの特性インピーダンスが基準値よりも大きくなっている(Z=High)。換言すると、本実施形態においては、シグナルピン11の連通孔10aから上方に突出した領域における特性インピーダンスの上昇を利用して、トップスリーブ12に保持された領域における特性インピーダンスの低下分を補償している。
【0061】
尚、比較例2に係る電気接続用ソケットQ1においても、シグナルピン11の連通孔10aから上方に突出する領域、及びシグナルピン11の連通孔10aから下方に突出する領域は、特性インピーダンスが基準値よりも高い領域(Z=High)となっている。しかしながら、比較例2に係る電気接続用ソケットQ1においては、特性インピーダンスが基準値よりも高い領域(Z=High)が、特性インピーダンスが基準値よりも低い領域(Z=Low)と隣接しているわけではないため、特性インピーダンスが基準値よりも高い領域(Z=High)は、特性インピーダンスが基準値よりも低い領域(Z=Low)の特性インピーダンスの低下分を補償することはできない。
【0062】
[電気接続用ソケットの製造工程]
図9は、本実施形態に係る電気接続用ソケット1の製造工程の一例を示す図である。
【0063】
図9において、図9A図9B図9C図9Dは、金属筐体10の連通孔10a内に対して、シグナルピン11、トップスリーブ12、及びボトムスリーブ13を取り付ける際の各工程を時系列順に示したものである。尚、これらの一連の工程は、例えば、部品搬送装置、及び圧入装置等を含む自動組立装置(図示せず)によって実行される。
【0064】
まず、自動組立装置は、金属筐体10の上部プレート10Xを準備し、当該上部プレート10Xの連通孔10aに対して、トップスリーブ12を圧入固定する(図9A)。この際、自動組立装置は、金属筐体10の上面に連通孔10aを塞ぐように平板状の第2治具T2を配した状態で、棒状の第1治具T1を用いて、トップスリーブ12を連通孔10aの下方から押し込むようにしてトップスリーブ12を上方に移動させる。これにより、トップスリーブ12は、連通孔10aの上部の縮径部10abに到達した際に、縮径するように弾性変形し、連通孔10aの内壁面との摩擦力によって、圧入固定される。尚、トップスリーブ12は、第2治具T2がストッパとなって、連通孔10a内において、当該トップスリーブ12の上面と金属筐体10の上面とが面一となるように配設される。
【0065】
次に、自動組立装置は、連通孔10a内に対して、シグナルピン11を下方から挿入する(図9B)。この工程は、予め、ピンバレル11aの下部領域に、環状のボトムスリーブ13が圧入固定された状態で行われる。この工程により、シグナルピン11は、第1プランジャ11aが、トップスリーブ12に形成された貫通孔12a内を挿通し、ピンバレル11aの上端部が、トップスリーブ12の下部と当接した状態となるように配設される。
【0066】
次に、自動組立装置は、連通孔10a同士を位置あわせするように、上部プレート10Xに対して、下部プレート10Yを接続する(図9C図9D)。この工程により、ボトムスリーブ13の下端部が、連通孔10aの下方側の縮径部10acと当接した状態となる。そして、この工程により、シグナルピン11は、第1プランジャ11bが連通孔10aから上方側に向かって突出し、第2プランジャ11cが連通孔10aから下方側に向かって突出した状態となる。又、シグナルピン11のピンバレル11aは、連通孔10a内においてトップスリーブ12及びボトムスリーブ13を介して、連通孔10a内で上下から挟持されるように固定される。
【0067】
このような工程によって、金属筐体10の連通孔10a内に対して、シグナルピン11、トップスリーブ12、及びボトムスリーブ13が取り付けられる。
【0068】
[電気接続用ソケットの使用態様]
本実施形態に係る電気接続用ソケット1は、例えば、以下のように、使用される。
【0069】
まず、電気接続用ソケット1が、回路基板P上に装着される。この際、例えば、金属筐体10の下面に設けられた突起部(図示せず)が、回路基板Pのグラウンド用のパッド電極(図示せず)と接触することにより、金属筐体10のアースが行われる。
【0070】
次に、ICパッケージBが、電気接続用ソケット1上に装着される。その後、電気接続用ソケット1に設けられたラッチを用いて、ICパッケージBの上面を下方向に押圧すると、ICパッケージBの半田ボールBaが、シグナルピン11の第1プランジャ11bに当接する。これにより、半田ボールBaとシグナルピン11の第1プランジャ部11bとの電気的接触との電気的接触が確保されることとなる。
【0071】
そして、ICパッケージBが下降するに伴って、シグナルピン11の第2プランジャ11cが、回路基板P上のパッド電極Paと当接する。これにより、パッド電極Paとシグナルピン11の第2プランジャ部11cとの電気的接触が確保されることとなる。
【0072】
この際、シグナルピン11の第1プランジャ部11b及び第2プランジャ部11cそれぞれには、上下方向に沿って、互いに離れる方向に、スプリング11dの付勢力が作用する。これにより、ICパッケージBの半田ボールBaとシグナルピン11の第1プランジャ部11bとの接触圧力、及び、回路基板Pのパッド電極Paとシグナルピン11の第2プランジャ部11cとの接触圧力が適度に確保された状態で維持される。
【0073】
このようにして電気接続用ソケット1を介してICパッケージBと回路基板Pとが電気的に接続されることでICパッケージBの性能試験等が行われることとなる。
【0074】
[効果]
以上のように、本実施形態に係る電気接続用ソケット1は、自身の上面と下面との間を連通する連通孔10aを有し、下面側に第1電気部品(例えば、回路基板P)が装着され、且つ上面側に第2電気部品(例えば、ICパッケージB)が装着される金属筐体10と、連通孔10a内において連通孔10aの内壁面から離間するように配設され、一端が第1電気部品Pの端子(例えば、パッド電極Pa)と電気接続し、他端が第2電気部品Bの端子(例えば、半田ボール端子Ba)と電気接続するシグナルピン11と、連通孔10a内の上部領域において、連通孔10a内に圧入固定された環状の第1保持部材12(トップスリーブ12)と、連通孔10a内の下部領域において、シグナルピン11の外周面に圧入固定された環状の第2保持部材13(ボトムスリーブ13)と、を備え、シグナルピン11は、第1及び第2保持部材12、13を介して、連通孔10a内で上下から挟持されるように固定されている。
【0075】
従って、本実施形態に係る電気接続用ソケット1によれば、簡易な構成、且つ、簡易な製造プロセスで、金属筐体10内におけるシグナルピン11の保持状態の機械的安定性を高く保つことができる。これによって、連通孔10aの内壁面とシグナルピン11の外周面との間の距離を適切に維持することができるため、シグナルピン11の電気的特性(例えば、シグナルピン11が構成する信号路の特性インピーダンス)も良好に維持することができる。
【0076】
又、本実施形態に係る電気接続用ソケット1は、シグナルピン11は、第1及び第2保持部材12、13に保持される第1及び第2領域において、基準となる所定の特性インピーダンスよりも小さい信号路11Xを構成し、第1及び第2領域それぞれからシグナルピン11の延在方向に沿って隣接する第3及び第4領域(例えば、第2プランジャ11cの領域、及び、シグナルピン11が連通孔10aから上方に突出した領域)において、所定の特性インピーダンスよりも大きい信号路11Xを構成する。
【0077】
従って、本実施形態に係る電気接続用ソケット1によれば、保持部材12、13に保持される領域における特性インピーダンスの低下を補償するように、回路基板PとICパッケージBとの間でインピーダンス整合がとれた信号路11Xを提供することができる。これによって、インピーダンス整合がとれた信号路11Xを構成することが可能であり、信号伝達時の信号劣化を抑制することも可能である。
【0078】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限らず、種々に変形態様が考えられる。
【0079】
上記実施形態では、電気接続用ソケット1が信号伝達を中継する電気部品の一例として、ICパッケージBと回路基板Pを示した。しかしながら、電気接続用ソケット1に接続する電気部品は、任意であって、例えば、同軸ケーブル等であってもよい。
【0080】
又、上記実施形態では、電気接続用ソケット1の一例として、ICパッケージBの試験用に用いる態様を示した。しかしながら、電気接続用ソケット1の用途としては、ICパッケージBの試験用以外の任意の電気接続用の用途に適用し得る。
【0081】
又、上記実施形態では、金属筐体10をグラウンド接続するための構成の一例として、金属筐体10の下面に設けられた突起部と回路基板Pの上面に形成されたグラウンド用のパッド電極とを直接接続する態様を示した。しかしながら、金属筐体10のグラウンド電位を確保するための構成は、任意である。例えば、金属筐体10に連通孔にグラウンドピンを挿通させ、当該グラウンドピンと連通孔の内壁面とを接触させることによって、金属筐体10のグラウンド電位を確保してもよい。
【0082】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【0083】
2017年11月30日出願の62/592,668の米国仮出願の開示内容、及び2017年11月30日出願の62/592,670の米国仮出願の開示内容は、すべて本願に援用される。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本開示に係る電気接続用ソケットによれば、簡易な構成、且つ、簡易な製造プロセスで、金属筐体内におけるシグナルピンの保持状態の機械的安定性を高く保つことが可能である。
【符号の説明】
【0085】
1 電気接続用ソケット
10 金属筐体
10a 連通孔
11 シグナルピン
11X 信号路
11a ピンバレル
11b 第1プランジャ
11c 第2プランジャ
11d スプリング
12 トップスリーブ
13 ボトムスリーブ
B ICパッケージ
Ba 半田ボール
P 回路基板
Pa パッド電極
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9