(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-05
(45)【発行日】2022-10-14
(54)【発明の名称】バースト許容判定帰還等化
(51)【国際特許分類】
G06F 12/00 20060101AFI20221006BHJP
G11C 7/10 20060101ALI20221006BHJP
G06F 12/02 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
G06F12/00 550K
G11C7/10 520
G06F12/02 580J
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021069457
(22)【出願日】2021-04-16
(62)【分割の表示】P 2017559855の分割
【原出願日】2016-07-22
【審査請求日】2021-05-13
(32)【優先日】2015-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501055961
【氏名又は名称】ラムバス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【氏名又は名称】佐藤 睦
(72)【発明者】
【氏名】ギオバンニニ,トーマス,ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】アビヤンカール,アビジット
【審査官】後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-110643(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 7/10
G06F 12/00
G06F 12/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路のメモリコンポーネント(メモリIC)内の動作方法であって、
対応するデータビットシーケンスを生成するようにサンプリング間隔シーケンスの各サンプリング間隔中にシグナリングリンクをサンプリングすることであって、前記サンプリング間隔中の、前記シグナリングリンク及び等化信号の両方の電圧レベルに応じて、前記データビットのそれぞれを論理状態に分解することを含む、サンプリングすることと、
前記サンプリング間隔に先行して、前記シグナリングリンクを介した前記メモリICへのデータ伝達が行われない期間があるかどうかにより、(i)1つ又は複数の以前に生成されたデータビットの前記論理状態か、又は(ii)所定の論理状態を有する1つ又は複数のビット値のいずれか一方に基づいて、前記サンプリング間隔のそれぞれについて前記等化信号を生成することと、
前記サンプリング間隔シーケンスの第1及び第2のサブセットに、それぞれ、第1の書き込みデータ及び第2の書き込みデータを伝達すべきことをそれぞれ示す第1及び第2のメモリ書き込みコマンドを受信することであって、前記第1の書き込みデータ及び前記第2の書き込みデータは、前記サンプリング間隔シーケンスの各サンプリング間隔中に前記シグナリングリンクをサンプリングすることによって生成される前記データビットシーケンスを構成する、第1及び第2のメモリ書き込みコマンドを受信することと、
前記第1のメモリ書き込みコマンドの受信と、前記第2のメモリ書き込みコマンドの受信との間の期間に基づいて、前記サンプリング間隔シーケンスの前記第2のサブセットの最初のサンプリング間隔に先行して、前記シグナリングリンクを介した前記メモリICへのデータ伝達が行われない期間があるかどうかを判定することと、
を含む方法。
【請求項2】
集積回路のメモリコンポーネント(メモリIC)内の動作方法であって、
対応するデータビットシーケンスを生成するようにサンプリング間隔シーケンスの各サンプリング間隔中にシグナリングリンクをサンプリングすることであって、前記サンプリング間隔中の、前記シグナリングリンク及び等化信号の両方の電圧レベルに応じて、前記データビットのそれぞれを論理状態に分解することを含む、サンプリングすることと、
前記サンプリング間隔に先行して、前記シグナリングリンクを介した前記メモリICへのデータ伝達が行われない期間があるかどうかにより、(i)1つ又は複数の以前に生成されたデータビットの前記論理状態か、又は(ii)所定の論理状態を有する1つ又は複数のビット値のいずれか一方に基づいて、前記サンプリング間隔のそれぞれについて前記等化信号を生成することと、
を含み、
前記サンプリング間隔シーケンスは、サンプリング間隔の第1のサブセットと、サンプリング間隔の第2のサブセットとによって構成され、前記サンプリング間隔シーケンスの各サンプリング間隔中に前記シグナリングリンクをサンプリングすることは、前記第1のサブセットの各サンプリング間隔中に前記シグナリングリンクをサンプリングした後、前記第2のサブセットの各サンプリング間隔中に前記シグナリングリンクをサンプリングすることを含み、1つ又は複数の以前に生成されたデータビットの前記論理状態か、又は所定の論理状態を有する1つ又は複数のビット値のいずれか一方に基づいて前記サンプリング間隔のそれぞれについて前記等化信号を生成することは、(i)前記第1のサブセットの末尾のサンプリング間隔と、前記第2のサブセットの最初のサンプリング間隔とが連続して発生する場合、前記第1のサブセットの前記末尾のサンプリング間隔について生成されたデータビットの前記論理状態に基づいて、前記第2のサブセットの前記最初のサンプリング間隔について等化信号を生成し、(ii)前記第1のサブセットの前記末尾のサンプリング間隔と、前記第2のサブセットの前記最初のサンプリング間隔とが、前記シグナリングリンクを介した前記メモリICへのデータ伝達が行われない時間間隔によって隔てられている場合、所定の論理状態を有する前記1つ又は複数のビット値に基づいて、前記第2のサブセットの前記最初のサンプリング間隔について等化信号を生成することを含む
、方法。
【請求項3】
前記第1のサブセットの前記末尾のサンプリング間隔は、前記第1のサブセットの他の全てのサンプリング間隔の後に発生し、前記第2のサブセットの前記最初のサンプリング間隔は、前記第2のサブセットの他の全てのサンプリング間隔の前に発生する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
所定の論理状態を有する前記1つ又は複数のビット値は、論理「1」状態及び論理「0」状態を表す2つの電圧のうちの低い方に対応するビット値を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
集積回路のメモリコンポーネント(メモリIC)内の動作方法であって、
対応するデータビットシーケンスを生成するようにサンプリング間隔シーケンスの各サンプリング間隔中にシグナリングリンクをサンプリングすることであって、前記サンプリング間隔中の、前記シグナリングリンク及び等化信号の両方の電圧レベルに応じて、前記データビットのそれぞれを論理状態に分解することを含む、サンプリングすることと、
前記サンプリング間隔に先行して、前記シグナリングリンクを介した前記メモリICへのデータ伝達が行われない期間があるかどうかにより、(i)1つ又は複数の以前に生成されたデータビットの前記論理状態か、又は(ii)所定の論理状態を有する1つ又は複数のビット値のいずれか一方に基づいて、前記サンプリング間隔のそれぞれについて前記等化信号を生成することと、
を含み、
前記サンプリング間隔のそれぞれについて前記等化信号を生成することは、前記サンプリング間隔に先行して、前記シグナリングリンクを介した前記メモリICへのデータ伝達が行われない期間があるかどうかにより、(i)前記1つ又は複数の以前に生成されたデータビットの前記論理状態か、又は(ii)所定の論理状態を有する前記1つ又は複数のビット値のいずれか一方に対して適用される1つ又は複数の重み付け値に基づいて前記等化信号を生成することを含む
、方法。
【請求項6】
前記メモリICのプログラム可能な記憶回路内に前記1つ又は複数の重み付け値を記憶することを更に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
集積回路のメモリコンポーネント(メモリIC)内の動作方法であって、
対応するデータビットシーケンスを生成するようにサンプリング間隔シーケンスの各サンプリング間隔中にシグナリングリンクをサンプリングすることであって、前記サンプリング間隔中の、前記シグナリングリンク及び等化信号の両方の電圧レベルに応じて、前記データビットのそれぞれを論理状態に分解することを含む、サンプリングすることと、
前記サンプリング間隔に先行して、前記シグナリングリンクを介した前記メモリICへのデータ伝達が行われない期間があるかどうかにより、(i)1つ又は複数の以前に生成されたデータビットの前記論理状態か、又は(ii)所定の論理状態を有する1つ又は複数のビット値のいずれか一方に基づいて、前記サンプリング間隔のそれぞれについて前記等化信号を生成することと、
を含み、
前記サンプリング間隔中の、前記シグナリングリンク及び前記等化信号の両方の電圧レベルに応じて、前記データビットのそれぞれを前記論理状態に分解することは、前記メモリICのプログラム可能な記憶回路が、第1の状態にある1つ又は複数の構成値でプログラムされている場合に、前記シグナリングリンク及び前記等化信号の両方の電圧レベルに応じて前記データビットのそれぞれを前記論理状態に分解することを含み、前記サンプリング間隔シーケンスの各サンプリング間隔中に前記シグナリングリンクをサンプリングすることで、前記対応するデータビットシーケンスを生成することは、前記プログラム可能な記憶回路が、第2の状態にある1つ又は複数の構成値でプログラムされている場合に、前記1つ又は複数の以前に生成されたデータビットの前記論理状態や、所定の論理状態を有する前記1つ又は複数のビット値にかかわらず、前記シグナリングリンクの前記電圧レベルに応じて前記データビットのそれぞれを前記論理状態に分解することを含む
、方法。
【請求項8】
集積回路のメモリコンポーネント(メモリIC)であって、
データビットシーケンスに対するサンプリング回路であって、対応するサンプリング間隔シーケンスの各サンプリング間隔中にシグナリングリンクをサンプリングし、前記サンプリング間隔中の、前記シグナリングリンク及び等化信号の両方の電圧レベルに応じて、前記データビットのそれぞれを論理状態に分解することで前記データビットシーケンスを生成するサンプリング回路と、
前記サンプリング間隔に先行して、前記シグナリングリンクを介した前記メモリICへのデータ伝達が行われない期間があるかどうかにより、(i)1つ又は複数の以前に生成されたデータビットの前記論理状態か、又は(ii)所定の論理状態を有する1つ又は複数のビット値のいずれか一方に基づいて、前記サンプリング間隔のそれぞれについて前記等化信号を生成するための回路と、
前記サンプリング間隔シーケンスの第1及び第2のサブセットに、それぞれ、第1の書き込みデータ及び第2の書き込みデータを伝達すべきことをそれぞれ示す第1及び第2のメモリ書き込みコマンドを受信するコマンドインターフェースであって、前記第1の書き込みデータ及び前記第2の書き込みデータは、前記サンプリング間隔シーケンスの各サンプリング間隔中に前記シグナリングリンクをサンプリングすることによって生成される前記データビットシーケンスを構成する、第1及び第2のメモリ書き込みコマンドを受信するコマンドインターフェースと、
前記第1のメモリ書き込みコマンドの受信と、前記第2のメモリ書き込みコマンドの受信との間の期間に基づいて、前記サンプリング間隔シーケンスの前記第2のサブセットの最初のサンプリング間隔に先行して、前記シグナリングリンクを介した前記メモリICへのデータ伝達が行われない期間があるかどうかを判定する回路と、
を含むメモリコンポーネント(メモリIC)。
【請求項9】
集積回路のメモリコンポーネント(メモリIC)であって、
データビットシーケンスに対するサンプリング回路であって、対応するサンプリング間隔シーケンスの各サンプリング間隔中にシグナリングリンクをサンプリングし、前記サンプリング間隔中の、前記シグナリングリンク及び等化信号の両方の電圧レベルに応じて、前記データビットのそれぞれを論理状態に分解することで前記データビットシーケンスを生成するサンプリング回路と、
前記サンプリング間隔に先行して、前記シグナリングリンクを介した前記メモリICへのデータ伝達が行われない期間があるかどうかにより、(i)1つ又は複数の以前に生成されたデータビットの前記論理状態か、又は(ii)所定の論理状態を有する1つ又は複数のビット値のいずれか一方に基づいて、前記サンプリング間隔のそれぞれについて前記等化信号を生成するための回路と、
を含み、
前記サンプリング間隔シーケンスは、サンプリング間隔の第1のサブセットと、サンプリング間隔の第2のサブセットとによって構成され、前記サンプリング間隔シーケンスの各サンプリング間隔中に前記シグナリングリンクをサンプリングする前記サンプリング回路は、前記第1のサブセットの各サンプリング間隔中に前記シグナリングリンクをサンプリングした後、前記第2のサブセットの各サンプリング間隔中に前記シグナリングリンクをサンプリングするための回路を含み、1つ又は複数の以前に生成されたデータビットの前記論理状態か、又は所定の論理状態を有する1つ又は複数のビット値のいずれか一方に基づいて前記サンプリング間隔のそれぞれについて前記等化信号を生成するための前記回路は、(i)前記第1のサブセットの末尾のサンプリング間隔と、前記第2のサブセットの最初のサンプリング間隔とが連続して発生する場合、前記第1のサブセットの前記末尾のサンプリング間隔について生成されたデータビットの前記論理状態に基づいて、前記第2のサブセットの前記最初のサンプリング間隔について等化信号を生成し、(ii)前記第1のサブセットの前記末尾のサンプリング間隔と、前記第2のサブセットの前記最初のサンプリング間隔とが、前記シグナリングリンクを介した前記メモリICへのデータ伝達が行われない時間間隔によって隔てられている場合、所定の論理状態を有する前記1つ又は複数のビット値に基づいて、前記第2のサブセットの前記最初のサンプリング間隔について等化信号を生成するための回路を含む
、メモリIC。
【請求項10】
所定の論理状態を有する前記1つ又は複数のビット値は、論理「1」状態及び論理「0」状態を表す2つの電圧のうちの低い方に対応するビット値を含む、請求項8に記載のメモリIC。
【請求項11】
集積回路のメモリコンポーネント(メモリIC)であって、
データビットシーケンスに対するサンプリング回路であって、対応するサンプリング間隔シーケンスの各サンプリング間隔中にシグナリングリンクをサンプリングし、前記サンプリング間隔中の、前記シグナリングリンク及び等化信号の両方の電圧レベルに応じて、前記データビットのそれぞれを論理状態に分解することで前記データビットシーケンスを生成するサンプリング回路と、
前記サンプリング間隔に先行して、前記シグナリングリンクを介した前記メモリICへのデータ伝達が行われない期間があるかどうかにより、(i)1つ又は複数の以前に生成されたデータビットの前記論理状態か、又は(ii)所定の論理状態を有する1つ又は複数のビット値のいずれか一方に基づいて、前記サンプリング間隔のそれぞれについて前記等化信号を生成するための回路と、
を含み、
前記サンプリング間隔のそれぞれについて前記等化信号を生成するための前記回路は、前記サンプリング間隔に先行して、前記シグナリングリンクを介した前記メモリICへのデータ伝達が行われない期間があるかどうかにより、(i)前記1つ又は複数の以前に生成されたデータビットの前記論理状態か、又は(ii)所定の論理状態を有する前記1つ又は複数のビット値のいずれか一方に対して適用される1つ又は複数の重み付け値に基づいて前記等化信号を生成するための回路を含む
、メモリIC。
【請求項12】
集積回路のメモリコンポーネント(メモリIC)内の動作方法であって、
第1のデータビットシーケンスが、ビット時間間隔の第1のシーケンス中に外部データシグナリング経路を介して受信されることになることを示す第1のメモリアクセスコマンドを受信することと、
第2のデータビットシーケンスが、ビット時間間隔の第2のシーケンス中に前記外部データシグナリング経路を介して受信されることになることを示す第2のメモリアクセスコマンドを受信することと、
1つ又は複数の等化信号を使用して前記第2のデータビットシーケンスを受信することであって、前記外部データシグナリング経路を介した前記メモリICへのデータ伝達が行われない1つ又は複数の連続するビット時間間隔によって構成されるギャップ間隔が、ビット時間間隔の前記第1及び第2のシーケンス間に発生するかどうかに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のデータビットシーケンスの初めに信号条件を予め設定することを含む、前記第2のデータビットシーケンスを受信することと、
を含む方法。
【請求項13】
前記第2のデータビットシーケンスの初めに前記信号条件を予め設定することは、前記ギャップ間隔がビット時間間隔の前記第1及び第2のシーケンス間に発生する場合、ビット時間間隔の前記第2のシーケンスの最初のビット時間間隔中に、前記1つ又は複数の等化信号を生成するために使用される値を所定の状態に設定することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のメモリアクセスコマンドの受信と、前記第2のメモリアクセスコマンドの受信との間の期間に基づいて、前記ギャップ間隔がビット時間間隔の前記第1及び第2のシーケンス間に発生するかどうかを判定することを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
1つ又は複数の等化信号を使用して前記第2のデータビットシーケンスを受信することは、前記ギャップ間隔がビット時間間隔の前記第1及び第2のシーケンス間に発生するかどうかにより、前記予め設定された信号条件か、又は前記第1のデータビットシーケンスのうちの1つ又は複数のデータビットのいずれか一方に基づいて前記1つ又は複数の等化信号を生成することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記メモリICのプログラム可能な記憶回路内に重み付け値を記憶することを更に含み、前記予め設定された信号条件か、又は前記第1のデータビットシーケンスのうちの1つ又は複数のデータビットのいずれか一方に基づいて前記1つ又は複数の等化信号を生成することは、前記ギャップ間隔がビット時間間隔の前記第1及び第2のシーケンス間に発生するかどうかにより、前記予め設定された信号条件か、又は前記第1のデータビットシーケンスのうちの1つ又は複数のデータビットのいずれか一方に前記重み付け値を適用することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
集積回路のメモリコンポーネント(メモリIC)であって、
(i)第1のデータビットシーケンスがビット時間間隔の第1のシーケンス中に受信されることになることを示す第1のメモリアクセスコマンド、及び(ii)第2のデータビットシーケンスがビット時間間隔の第2のシーケンス中に受信されることになることを示す第2のメモリアクセスコマンドを受信するための第1のシグナリングインターフェースと、
外部データシグナリング経路を介して、1つ又は複数の等化信号を使用して前記第2のデータビットシーケンスを受信するための第2のシグナリングインターフェースであって、前記外部データシグナリング経路を介した前記メモリICへのデータ伝達が行われない1つ又は複数の連続するビット時間間隔によって構成されるギャップ間隔が、ビット時間間隔の前記第1及び第2のシーケンス間に発生するかどうかに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のデータビットシーケンスの初めに信号条件を予め設定するための受信回路を含む、第2のシグナリングインターフェースと、
を含むメモリコンポーネント(メモリIC)。
【請求項18】
前記第2のデータビットシーケンスの初めに前記信号条件を予め設定するための前記受信回路は、前記ギャップ間隔がビット時間間隔の前記第1及び第2のシーケンス間に発生する場合、ビット時間間隔の前記第2のシーケンスの最初のビット時間間隔中に、前記1つ又は複数の等化信号を生成するために使用される値を所定の状態に設定するための回路を含む、請求項17に記載のメモリIC。
【請求項19】
前記第1のメモリアクセスコマンドの受信と、前記第2のメモリアクセスコマンドの受信との間の期間に基づいて、前記ギャップ間隔がビット時間間隔の前記第1及び第2のシーケンス間に発生するかどうかを判定するための回路を更に含む、請求項17に記載のメモリIC。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、これによって、次の米国仮特許出願、即ち2015年7月28日出願で「メモリシステム用のバーストモード受信判定帰還等化(Burst-Mode Receive Decision Feedback Equalization for Memory Systems)」なる名称の米国仮特許出願第62/197,799号、及び2016年3月7日出願で「バースト許容判定帰還等化(Burst-Tolerant Decision Feedback Equalization)」なる名称の米国仮特許出願第62/304,834号のそれぞれの優先権を主張し、且つそれらのそれぞれを参照によって援用する。
【0002】
技術分野
本開示は、集積回路装置間で伝達される信号の等化に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
判定帰還等化器(「DFE」)は、前に送信されたシンボルに対するシグナリングチャネル応答を予測し、且つ一般に調整された信号レベルの形で、予測応答をデジタル「判定」回路に帰還させるために、高速チップ間シグナリングシステムにおいて用いられることが多い。今度は、デジタル判定回路が、DFEで調整された信号レベルをデジタルサンプルに分解する。
【発明の概要】
【0004】
増加したシグナリングマージン(並びに従ってより低いビット誤り率(BER)及び/又はより高速なシグナリングレートを可能にするにもかかわらず、DFEは、一般にチャネル応答予測を生じるために、且つ従ってバーストシグナリングシステムにおける限られた用途を見つけるために、中断のないシンボル送信ストリームを一般に必要とする。
【0005】
図面
本明細書で開示される様々な実施形態は、添付の図面の図において、限定としてではなく例として示され、それらの図面において、同様の参照数字は、同様の要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本明細書で説明される様々な実施形態に従って、バーストモードDFE受信機を用いる例示的なメモリシステムを示す。
【
図2】メモリダイ又はデータバッファチップの視点から、
図1のメモリシステム内のデータ書き込みトランザクションの例示的なシーケンスを示すタイミング図である。
【
図3】動的にシードされる判定帰還及び従ってギャップ許容DFE動作を提供するために、
図1のメモリコンポーネント及びデータバッファIC内に配置され得る4タップバーストDFE受信機の実施形態を示す。
【
図4】
図3のバーストモードDFE受信機内の例示的な2UI、3UI及び4UI書き込み-後-書き込みタップメモリシーディング動作を示すタイミング図である。
【
図5】
図3のバーストモードDFE受信機内の例示的な2UI、3UI及び4UI書き込み-後-書き込みタップメモリシーディング動作を示すタイミング図である。
【
図6】
図3のバーストモードDFE受信機内の例示的な2UI、3UI及び4UI書き込み-後-書き込みタップメモリシーディング動作を示すタイミング図である。
【
図7】
図3に関連して上記で説明されたシード制御機能を実行するための、メモリダイ、データバッファチップ又は制御コンポーネント内に実現され得るシード制御回路の実施形態を示す。
【
図8】
図7のシードコントローラを有するメモリダイ又はデータバッファIC内の、且つ所定の書き込みバースト長さで同じメモリランクに向けられた連続書き込み動作の文脈における例示的なギャップ値判定を示す。
【
図9】
図7のシードコントローラを有するメモリダイ又はデータバッファIC内の、且つ所定の書き込みバースト長さで同じメモリランクに向けられた連続書き込み動作の文脈における例示的なギャップ値判定を示す。
【
図10】
図7のシードコントローラを有するメモリダイ又はデータバッファIC内の、且つ所定の書き込みバースト長さで同じメモリランクに向けられた連続書き込み動作の文脈における例示的なギャップ値判定を示す。
【
図11】
図7のシードコントローラを有する制御コンポーネント内の、且つ所定の読み出しバースト長さで同じメモリランクに向けられた連続読み出し動作の文脈における例示的なギャップ値判定を示す。
【
図12】
図7のシードコントローラを有する制御コンポーネント内の、且つ所定の読み出しバースト長さで同じメモリランクに向けられた連続読み出し動作の文脈における例示的なギャップ値判定を示す。
【
図13】
図7のシードコントローラを有する制御コンポーネント内の、且つ所定の読み出しバースト長さで同じメモリランクに向けられた連続読み出し動作の文脈における例示的なギャップ値判定を示す。
【
図14】制御コンポーネント、メモリダイ、又はデータバッファチップのシグナリングインターフェース内に配置され得るバーストDFE受信機の代替実施形態を示す。
【
図15】
図14のバーストモードDFE受信機内の例示的な2UI、3UI及び4UI書き込み-後-書き込みタップメモリシーディング及び係数選択動作を示す。
【
図16】
図14のバーストモードDFE受信機内の例示的な2UI、3UI及び4UI書き込み-後-書き込みタップメモリシーディング及び係数選択動作を示す。
【
図17】
図14のバーストモードDFE受信機内の例示的な2UI、3UI及び4UI書き込み-後-書き込みタップメモリシーディング及び係数選択動作を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
詳細な説明
本明細書で開示される様々な実施形態において、バースト送信プロファイルにもかかわらず、判定帰還等化器(DFE)の動的シーディングを可能にし、それによりDFEで改善されたシグナリング性能(例えば、マージンの増加、ビット誤り率(BER)の低下、及び/又はより高いシグナリング周波数)を達成するために、バースト送信間のギャップが、検出され測定される。以下で説明される多くの実施形態において、かかる「バースト許容」又は「バーストモード」判定帰還等化は、メモリシステム又はメモリサブシステムの双方向データシグナリングインターフェースの片側又は両側に展開されるが、しかし開示される技術、回路及び原理は、バーストトラフィックが存在する状態で、判定帰還等化から利益を得ることが可能なあらゆるシグナリングシステム又は文脈に拡張されてもよい。
【0008】
図1は、本明細書で説明される様々な実施形態に従って、バーストモードDFE受信機を用いる例示的なメモリシステム100を示す。示された実装形態において、メモリシステム100は、データ(DQ)、コマンド/アドレス(CA)及びチップ選択(CS)シグナリングリンクを介して別のものと相互接続された制御コンポーネント101及び1つ又は複数のメモリモジュール103a、103b(自らの上にメモリコンポーネント107(「Mem」)を有するソケット基板)を含む。特に示していないが、制御コンポーネント101及びメモリコンポーネント107内のデータ受信のタイミング(同期)を取るためのデータストローブ信号を伝達するデータストローブシグナリングリンクと、メモリコンポーネント内の同期コマンド/アドレス信号受信をイネーブルにするクロック信号を伝達するクロック信号リンクと、様々なシグナリングリンクへの終端構造の適用を動的にイネーブル/ディスエーブルにするオンダイ終端信号と、などを含む様々な他のシグナリングリンクもまた、実現されてもよい。
【0009】
図1の実施形態において、メモリモジュール103a、103b(制御コンポーネント101から延びるデータ、コマンド/アドレス、チップ選択及び他の信号線に並列に結合される)のそれぞれは、メモリモジュール基板(網掛け)の各側に配置された18のメモリコンポーネント107のそれぞれの行を有するデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)である。今度は、メモリコンポーネント107のそれぞれは、例えば、パッケージ当たり2つ以上のメモリダイが存在するマルチダイ集積回路(IC)パッケージ内に積み重ねられた1つ又は複数のメモリダイを含む。更に、モジュール基板の所与の側における、且つメモリコンポーネントダイスタックの特定のレベルにおける18のメモリダイの各セットは、本明細書ではメモリランクと呼ばれるユニットとして管理されてもよい。例えば、同一ランク内の全てのメモリダイは、共有のチップ選択線に結合されてもよく、且つ/又はランクの構成メモリダイが、同じクロックタイミングエッジにおいて着信メモリアクセスコマンドをサンプリングできるようにすることによって、メモリアクセス動作用のランクを選択する共有の論理識別子を有してもよい。より具体的には、示された(且つさしあたり任意選択の登録クロックドライバ112(RCD)及びデータバッファコンポーネント109(DB)を無視した)メモリモジュール実施形態において、所与のランクの各メモリダイは、(i)ホストメモリモジュール(一般的に103)と制御コンポーネント101との間にルーティングされた多数のチップ選択線の共通線に結合され、(ii)全ての他のメモリコンポーネント107と同じようにコマンド/アドレスリンク(「CA」)に結合され、且つ(iii)制御コンポーネントとメモリモジュールとの間にルーティングされた72のデータシグナリング線のそれぞれの4ビットスライス(又は「レーン」)に結合される。この配置によって、特定のメモリランク専用のチップ選択信号がアサートされた場合に、選択されたランクの構成メモリダイは、18の4ビットデータレーンを介して、72ビット読み出しデータワードを出力すること(各メモリダイは、4ビットのそれぞれのセットを提供する)又は着信72ビット書き込みデータワードをサンプリングすること(各メモリダイは、4ビットのそれぞれのセットを受信/サンプリングする)によって、ランク指定コマンド/アドレスを捕捉し、且つ次に所定の時間後に、(例えば、1つ又は複数の決定論的に選択されたクロックエッジにおいて)コマンド/アドレスに応答するために、コマンド/アドレス経路を排他的にサンプリングする。
【0010】
やはり
図1を参照すると、登録クロックドライバ112及びデータバッファコンポーネント109は、制御-制御コンポーネントドライバローディング/ファンアウト制約が、別の状況で可能にし得るよりも高いメモリランクカウントを容易にするために設けられた任意選択のコンポーネント(それらの破線の輪郭によって示されているような)である。一実施形態において、例えば、登録クロックドライバ112は、着信コマンドストリームによって示された書き込みデータ受信及び読み出しデータ送信動作を可能にするために、着信コマンドをモジュール上のコマンド/アドレス線のCS選択サブセット(例えば、メモリモジュールの両側におけるメモリコンポーネントの行用のCA線の1つのかかるセット、又はファンアウト、ローディング若しくは他の実際的な制約を満たすために、必要に応じて更に一層区分されたサブセット)にルーティングし、且つまたコマンド及びタイミング情報をデータバッファコンポーネント109に送付する。データバッファコンポーネント109(本明細書ではまた、データバッファ集積回路(IC)又はバッファチップと呼ばれる)は、データ線(DQ)を介して受信された書き込みデータをメモリダイの対象ランク(例えば、RCD転送チップ選択(CS)信号によってイネーブルにされたメモリランク)に転送し、且つ反対に、選択されたメモリランクからの読み出しデータをDQ線に、及び従って制御コンポーネント101に逆に転送する。かかるものとして、データバッファコンポーネント109のそれぞれは、DQ線(モジュール上の及びモジュール外のセグメントを含む)を介して、読み出し及び書き込みデータを制御コンポーネント101と交換する制御側データインターフェースと、読み出し及び書き込みデータをメモリダイのチップ選択セットと交換するメモリ側データインターフェースと、コマンド及びタイミング信号(例えば、クロックイネーブル、クロック信号等)、コマンド並びに構成情報を登録クロックドライバ112から受信するコマンドポートと、を含む。示された特定の例において、各データバッファ109は、2つの4ビット幅の制御側データインターフェースを含み、その結果、合計9つのデータバッファが、18の4ビット制御側データレーンを介してデータを送信及び受信するために設けられる。更に、一実施形態において、各データバッファコンポーネント109は、メモリモジュールの各側におけるそれぞれのペアのメモリコンポーネント107と、且つ従ってNメモリランクのいずれか1つにおけるメモリダイペアとデータを交換し、ここでNは、メモリコンポーネント107ごとのメモリダイ数の2倍である。メモリモジュール、メモリコンポーネント、メモリダイ、データ経路幅、コマンド経路幅、信号ルーティングトポロジ、データバッファコンポーネント、及び/又はRCDコンポーネントの様々な他の構成/容量は、メモリモジュール又は全メモリサブシステム(少なくとも制御コンポーネント及びメモリダイ)が、システムインパッケージ、システムオンチップ、パッケージインパッケージ等として実現されるコンポーネントを含む代替実施形態において用いられてもよい。また、所与のメモリランクの構成メモリダイのそれぞれは、一般に、データインターフェース及びホストメモリシステムアーキテクチャに従うコマンドインターフェースと一緒に、コア記憶装置アレイ(即ち、DRAM(ダイナミックランダムアクセスメモリ)アレイ、SRAM(スタティックランダムアクセスメモリ)アレイ、フラッシュメモリアレイ等)などの揮発性又は不揮発性コア記憶装置アレイ)と同様に、特にコア記憶装置アレイに対して、書き込みデータ及び読み出しデータの記憶及び検索をそれぞれ管理する内部制御回路を含む。
【0011】
バーストモード受信DFE(「BRxDFE」)回路は、
図1に示された所与のチップ間シグナリングリンクのどちらか又は両側に実現されてもよいが、以下の例は、制御コンポーネント101内の読み出しデータ受信、並びにデータバッファコンポーネント109及びメモリダイ107内の書き込みデータ受信に焦点をあわせる(即ち、115及び117で示された一般化データ(DQ)トランシーバ要素の受信機「rx」内である)。従って、引き続き、ここまで説明されたデータストローブモジュールメモリシステムコンテクストに関して、かかる各バーストDFE受信機は、一般に詳細
図125に示されたように実現されてもよい。即ち、外部DQ(データ)及びDQS(データストローブ)線は、ホスト集積回路(IC)ダイ(即ち、制御コンポーネント、データバッファIC及び/又はメモリダイ)のそれぞれのパッド121、122又は他の相互接続部に結合され、今度は、パッド121、122又は他の相互接続部が、それぞれの信号調整回路127、128(例えば、連続時間線形等化回路CTLE)に接続される。信号調整(即ち、CTLE出力部における)の後で、データストローブ信号(DQS)は、ストローブデジタイザ又は「スライサ」129に供給され、ストローブデジタイザ又は「スライサ」129は、着信信号振幅を論理レベル出力(「1」又は「0」)に分解し、送信された信号のデジタル状態を効果的に判定する(本明細書でデジタル判定と呼ばれる動作)。(例えば、以下で説明されるように、多くのビット時間間隔及び追加のクロック対ストローブ位相遅延だけ遅延された)着信書き込みコマンドに応じて生成され、且つストローブプリアンブル波形の終わりでアサートされるストローブイネーブル信号(DQSen)は、ホスト集積回路装置内のストローブ同期データ受信用の窓を実際に開けながら、ストローブスライサ129の出力が、論理ゲート131を通って下流論理へと伝搬できるようにする(即ち、ゲートストローブ信号gDQSとして)。
【0012】
データ信号は、データスライサ139まで同様のルートに従うが、しかし帰還等化データ信号レベルDadjをもたらすために、動的にシードされた判定帰還エンジン141からの判定帰還信号140に応じて、最初に調整される。示された実施形態及び以下の例において、判定帰還信号140は、着信データ信号(例えば、加算回路138内の)と合計されるが、判定帰還を着信データ信号に適用するための様々な他の技術が、全ての場合に用いられてもよい。ストローブスライサ129のように、データスライサ139は、着信信号を論理レベル出力に分解するが、この場合に、等化データ信号レベルのデジタル状態を分解し、且つ従って元々送信されたデータシンボルを入力データ信号Dinとして回復する。
【0013】
やはり
図1を参照すると、論理ゲート131からのゲートストローブ信号(gDQS)及びデータスライサ139からの回復されたデータシンボル(D
in)は、動的にシードされた判定帰還エンジン141(簡潔に言うと「帰還エンジン」)に供給され、動的にシードされた判定帰還エンジン141は、着信ギャップ及びシードイネーブル信号(「Gap」及び「SeedEn」)に従って、判定帰還140信号の状態を操作する。より具体的には、以下でより詳細に説明されるように、帰還エンジン141は、ギャップ値によって示されたバースト間データギャップの期間に従って、瞬間的な判定帰還状態を格納する(且つ従って判定帰還信号140を供給する)内部「タップメモリ」を所定の値に予め設定(「シーディング」)することによって、シードイネーブル信号のアサーションに応答し、ギャップによって引き起こされたチャネル状態を予測するシードデータソースのほうを選んで、断続的データ受信中に適用されたシフトレジスタデータ進行を実際に非選択にする。他の実施形態において、帰還エンジン141はまた、ポストギャップデータバーストが受信されるときに、係数アレイを通るバースト間データギャップ及びシーケンスに従って、等化係数(タップメモリ値に適用される重み又はスケーリング値)アレイを選択してもよい。
【0014】
図2は、メモリダイの視点からの
図1のメモリシステム内の同一ランクデータ書き込みトランザクション、又はデータバッファICの視点からの同一モジュールデータ書き込みトランザクションの例示的なシーケンスを示すタイミング図である。示されたように、書き込みコマンドWRa及びWRb、並びに対応アドレス値ADDRa及びADDRbは、それぞれ、システムクロック信号(例えば、真(CKt)及び補(CKc)信号成分を有する差動クロック信号の「真」成分「CKt」の立ち下がりエッジにおける)に対して同期してサンプリング/受信される。関連する8ビット書き込みデータバーストDa[7:0]及びDb[7:0]は、それらのそれぞれのコマンド/アドレス値の受信後の所定の時間(書き込み待ち時間間隔T
WL)に、差動データストローブ信号DQS(真及び補信号成分DQSt、DQScを含む)の立ち上がり及び立ち下がりエッジに応じて、データ線DQを介してそれぞれ受信される。専門用語の問題として、システムクロック周期は、本明細書においてtCKと呼ばれ、理想的なデータ有効間隔(又は理想的なデータアイ幅)は、単位間隔(UI)と呼ばれる。示された例において、ダブルデータレート(DDR)データシグナリング方式故に、tCK間隔ごとに2つの単位間隔が存在するが、個別データ間隔は、データストローブとシステムクロック信号との間のメソクロナス関係(即ち、同じ周波数及び任意の位相オフセット)故に、相異なるメモリコンポーネント及びデータバッファ内で、システムクロックサイクルから位相オフセットされてもよい(位相オフセットとして示されている)。
【0015】
やはり
図2を参照すると、各8ビットデータバースト長さが、4tCK周期tBurstにわたって発生することが分かるが、それは、書き込みコマンドが4tCK間隔(即ち、コマンドはtBurstによって分離される)で受信される場合に、所与のメモリダイ又はデータバッファICに対してピーク(連続的)データスループットが発生することを意味する。多くの実施形態において、データバースト長さ(BL)及び従ってtBurstは、直接且つ/又は間接的にプログラム可能であってもよく、対応するコマンド分離は、それに応じてスケーリングしてもよい。例えば、バースト長さ(BL)は、システムに支援された値(4ビット、8ビット等)の特定の1つにプログラムされてもよく、且つ/又は1つ又は複数のプログラム可能にイネーブルにされた機能が、別の状況では固定されるか、プログラムされるか、又は命令されるバースト長さの拡張を達成してもよい(例えば、誤り検査情報を各データバーストに添付できるようにして、例えば8ビットから10ビットに各データバーストを拡張する)。また、個別コマンドは、対応するデータバーストが、別の状況では設計によって固定されるか又はプログラム可能に構成されるバースト長さに対してトランケートされることを指示してもよく(例えば、バーストチョップコマンドは、8ビットバースト長さ設定にもかかわらず4ビットデータバーストを示す)、適宜に、トランケートされたコマンド分離を可能にしてもしなくてもよい。例えば、所与のコマンドが、トランケートされたバーストを指定するかどうかにかかわらず、メモリ装置内のプリフェッチ動作又は他の実際的な考慮が、所定の同一ランクのコマンド分離(例えば、プログラムされたバースト長さに従って)を命じる場合に、任意のかかるトランケートされたデータバーストは、バーストDFE受信機によって対処され得るデータギャップの増加をもたらしてもよい(即ち、コマンドでトランケートされたtBurstにより)。
【0016】
図1の例示的なシステムにおけるメモリモジュールと制御コンポーネントとの間の多対1の関係は、バーストギャップ判定における別の変数を提示する。例えば、コマンドバススヌーピング/スニッフィングがない場合に、所与のメモリモジュール上のデータバッファIC及びメモリダイは、別のメモリモジュールに向けられたトランザクションに対する可視性を欠き、所与のメモリランク内のメモリダイは、別のメモリランクに向けられたトランザクションに対する可視性を欠く。従って、たとえデータバッファ又はメモリのダイ内で受信されたコマンド間のギャップが、モジュール共有(及びランク共有)データ線上のデータ送信ギャップを達成するために十分に分離され得ても、本明細書で説明されるバーストDFEシーディング方策は、データ送信ギャップが、別のモジュール又はランクからの/へのデータバーストの終わりに始まる可能性に対処する。従って、本明細書におけるコマンド分離判定は、同一モジュール/同一ランクに向けられた2つのコマンドが、それらのそれぞれの到着時刻によって、連続的に送信された(即ち、別のモジュール/ランクに対する介在するコマンドなしに)と仮定されるシナリオと同様に、コマンド到着時刻が、別のモジュール又はランクに対する介在するコマンド送信の可能性を許すシナリオに対処する。一般に、以下の実施形態は、データバッファの全体像に焦点を合わせ、データバッファは、少なくとも一実装形態において、メモリモジュール上の各メモリランク(又はデータバッファが転送するデータトラフィック用の少なくとも各ランク)用のコマンドストリームを受信し、且つ従って全ての同一モジュールのメモリコマンドに対する可視性を有する。明示的に述べられていない場合に、データバッファIC内のギャップ判定に影響する同一モジュール/異なるモジュールの考慮がまた、メモリダイ内のギャップ判定に影響する同一ランク/異なるランクの考慮に適用され得ることを理解されたい。
【0017】
着信書き込みコマンド分離(tWrSep)が、tBurstを超過する場合に、対応する書き込みデータバーストは、それらの2つの間隔(即ち、tWrSep-(マイナス)tBurst)間の差による期間を有するギャップ160によって分離される。示された特定の例において、フルバースト書き込みコマンド「WRa」及び「WRb」間の分離は、5tCKであり、従って、対応する8ビットデータバースト、Da[7:0]及びDb[7:0]間の2UI(又は単一tCK)ギャップを生じる。以下の実施形態に関連して説明されるように、データバッファ、メモリダイ及び/又は制御コンポーネントは、コマンド分離、プログラムされたバースト長さ、及びコマンド指定バーストトランケーションを監視する回路を含み、それによって、データバースト間のギャップを検出し定量化し、知覚されたギャップタイミングが可能にする異なるモジュール/ランクに対する介在するコマンドの可能性を説明してもよい。それらのコンポーネントのいずれかの内の動的にシードされた判定帰還等化器の全体像から、興味のあるギャップは、データ受信トランザクションに先行するギャップ及び従ってメモリダイ又はデータバッファにおける書き込みデータバーストに先行するギャップと、制御コンポーネント(即ち、CPU、専用メモリコントローラ等)内の読み出しデータバーストに先行するギャップと、である。以下で説明される多くの実施形態は、非ゼロギャップ間隔(即ち、連続書き込みデータバースト間、又は読み出しデータバーストと続いて起こる書き込みデータバーストとの間)を補償するための、メモリダイ又はデータバッファIC内の判定帰還タップの動的シーディングを示す。メモリダイ及び/又はデータバッファIC内で説明される動作及び回路は、同様に、連続、非連続読み出しデータバースト(即ち、tBurstより大きな間隔によって分離された連続読み出しコマンド送信に起因する)用に、且つ非ゼロギャップ間隔によって分離された連続書き込みデータ及び読み出しデータバースト用に、判定帰還タップの動的シーディングを提供するために、プロセッサ、専用メモリコントローラ又は他の制御コンポーネント内で実現されてもよい。
【0018】
図3は、動的にシードされた判定帰還及び従ってギャップ許容DFE動作を提供するために、
図1のデータバッファIC内に配置され得る4タップバーストDFE受信機170の実施形態を示す。示されたように、バーストDFE受信機170は、フロントエンド回路171として、連続時間線形等化器127、128、加算回路138、スライサ129、139、及び論理ゲート131を含み、それらの全ては、バッファ制御回路173(「バッファコントローラ」)及び動的にシードされた判定帰還エンジン175(「帰還エンジン」)と同様に、一般に上記のように動作する。
【0019】
示された実施形態において、バッファコントローラ173は、バッファクロック信号bCK(例えば、上記のシステムクロックのRCD転送インスタンス又はそこから派生したクロック信号)と同様に、バースト長さ値(BL)、動的タップ制御信号(DTC)、コマンド対データ待ち時間情報(LDat)、並びに開始及び/又は周期的較正動作中のトレーニングデータ(Train)と同期し、CmdInを介して着信コマンドを受信する。以下でより詳細に説明されるように、バッファコントローラ173は、連続受信コマンド間の分離を測定するか、そうでなければ判定する内部回路を含み、且つ後置コマンドが書き込みコマンドである場合に、これから受信される書き込みデータバーストと先行する読み出し又は書き込みデータバーストとの間の「バーストギャップ」を表すギャップコード(GapC)を生成するために、先頭コマンドタイプ及びバースト長さ設定と一緒にコマンド分離情報を適用し、タイミングが許す場合に異なるメモリモジュールへの/からの介在するデータ送信の可能性を説明する。
【0020】
バッファコントローラ173は、(例えば、トレーニングデータに基づいて)バッファクロックとデータストローブタイミング領域との間の位相オフセットを確認するための、且つそれに応じて「シード」クロック(データストローブ領域と整列され、且つ本明細書でシードクロックと呼ばれるバッファクロックの位相シフトバージョン)を生成するための回路を追加的に含む。以下で説明されるように、見込まれる書き込みデータバーストに対して非ゼロバーストギャップを判定すると、バッファコントローラ173は、データギャップ間隔中に帰還エンジン175内の動的シーディング動作を可能にするために、待ち時間データ及びクロック対ストローブ位相オフセットに従ってタイミングを取られたシードイネーブル信号(SeedEn)を出力する。
【0021】
やはり
図3を参照すると、帰還エンジン175は、タップコントローラ181、タップメモリ185、及び係数乗算器187を含み、係数乗算器187は、判定帰還信号140を生じるために、プログラムされた係数値(即ち、構成レジスタ177内に格納されたC0~C3)をタップメモリ185からのタップ値出力に掛ける。示された実施形態において、タップメモリ185は、4つのタップメモリ素子193
0~193
3(T0、T2、T1、T3、集合的に193)を含み、それぞれは、ゲートストローブ信号の立ち上がり又は立ち下がりエッジに応じて、データの入力時にデータを同期してラッチし、且つタップコントローラ181からのタップロード信号(LdTap)に応じて、データの入力時にデータを非同期にラッチする1ビットレジスタ(又はラッチ)によって実現される。タップメモリ素子193のそれぞれは、それぞれの格納されたタップメモリ値(ビットが格納されるタップメモリ素子及び従ってT0、T1、T2及びT3と同じ名前で呼ばれる)を係数乗算器ユニット187内のそれぞれの乗算器に出力する。
【0022】
示された実施形態において、タップメモリ素子193のそれぞれは、タップマルチプレクサ1950~1953のそれぞれの1つによって供給され、従って、(i)デフォルトのビットシフトされたタップデータ進行における先行するタップメモリ素子の出力(例えば、第2のタップメモリ素子の入力は、第1のタップメモリから受信される)から、又は(ii)1つ又は複数のシードデータソースからタップデータソースが選択され得るようにする。タップマルチプレクサ(集合的に195)は、本明細書では集合的にタップ選択値TapSel[3:0]と呼ばれる、タップコントローラ181からのそれぞれのタップ選択信号によって制御される。個別タップ選択信号(TapSel[0]、TapSel[1]、TapSel[2]及びTapSel[3])は、それらのそれぞれのタップマルチプレクサへの個別入力を選択するために、必要に応じて1つ又は複数の制御ビットからそれぞれなることができる。この配置によって、タップコントローラ181は、デフォルトのタップデータ進行(そこでは、所与の単位間隔中に、メモリ素子T0内で捕捉されたデータ値D[i]が、今度は、後続の単位間隔において、メモリ素子T1、T2及びT3を通して伝搬する(即ち、タップメモリが、N個の記憶素子を有するシフトレジスタとして動作するシフトレジスタ進行であり、この例では、N=4である))を可能にするために、又はタップロードパルスのアサーションに応じて、且つバッファコントローラ173によってシグナリングされたバーストギャップシナリオに従って、タップメモリ素子193が、それぞれのシードデータ値と並列ロードされ得るように(即ち、タップメモリ素子がシードされ得るように)するために、タップ選択値を設定してもよい。
【0023】
図3の実施形態において、タップコントローラ181は、シードクロックの立ち上がり及び立ち下がりエッジによってタイミングを取られた、且つバッファコントローラ173からのシードイネーブル及びギャップコード信号に応じた状態機械を実現する。例えば、詳細
図197を参照すると、シードイネーブルは低いが、タップコントローラは、シフトレジスタ状態(S0)に留まり、シフトレジスタ状態(S0)において、タップ選択値は、タップメモリ素子193を通してデータのデフォルトシフトレジスタ進行を選択する(即ち、タップ選択信号のそれぞれは、上記のように、タップメモリ185内のビットシフトされたタップデータ進行を達成するために、ゼロに設定される)。論理ハイシードイネーブル信号をサンプリングすると、タップコントローラ181は、シード選択状態S1に遷移し、且つその状態において、バッファコントローラ173によって供給されたギャップコードに従って、シード値を選択するようにタップ選択信号を設定することによって、タップシーディング動作の準備をする。例えば、示された特定の実施形態において、タップコントローラ181は、バッファコントローラ173によって検出されたデータバーストシナリオに従って、タップシード値セットを検索するために、ギャップコードを用いて、プログラム可能なルックアップテーブル191(「TapSel LUT」(代替として、論理回路によって実現することができる))にインデックスを付ける。従って、2UIギャップ書き込み-書き込みシナリオ(即ち、2UIギャップによって分離された連続書き込みデータバーストであり、ギャップコード=0)において、タップコントローラ181は、ギャップ間隔中にデータチャネルのパーク状態を反映するために、且つ従ってこの例において、マルチプレクサ195
0及び195
1(即ち、それらのマルチプレクサの論理「1」ポートにおいて+v入力によって表されているような)を介して、論理ハイタップ値を選択するために、より低い待ち時間のタップT0及びT1用のタップ選択信号を設定する。着信シンボル(Din)に先立つ2単位間隔を超えて送信されるシンボルが、チャネル状態にかなり影響を及ぼし続けるほどギャップ間隔が短いので、より高い待ち時間のタップT2及びT3は、先行する(n-1番目)書き込みデータバーストの最後の2ビットで、且つ従ってWD
n-1[7]及びWD
n-1[6]でそれぞれシードされる。3UIギャップ書き込み-書き込みシナリオにおいて(着信書き込みコマンドが、システムクロックの立ち上がり又は立ち下がりエッジのどちらかでサンプリングされ得るように、例えば、DDR(又はフルレート)コマンドシグナリングを有するシステムにおいて適用可能であり得る幾らか特殊なケース)、3UIギャップ間隔は、3つの最低待ち時間のタップ(T0~T2)の論理ハイシーディングによって対処され、且つ先行する書き込みデータバースト(WD
n-1[7])の最終ビットで最高待ち時間タップ(T3)をシードする。3UIギャップ読み出し-書き込みシナリオ(それはまた、DDRコマンドシグナリングシステムにおいて適用可能であり得るか、又は読み出し-書き込みターンアラウンドは、発信読み出しデータバーストと着信書き込みデータバーストとの間の追加の待ち時間を生じる)は、3UIギャップ書き込み-書き込みシナリオに似ており、3つの最低待ち時間タップは、シードされた論理ハイであり、最高待ち時間タップ(T3)は、先行する読み出しデータバースト(RD
n-1[7])の最終ビットでシードされる。
【0024】
引き続き、ルックアップテーブル191の集団及び従って相異なるギャップ/トランザクションシナリオ用のシーディングに関して、4つのDFEタップが、4UIチャネル履歴補償を可能にするので、(トランザクションタイプにかかわらず)4又はより大きなUIの任意のギャップは、示されたように4つの全てのタップの論理ハイシーディング(又はデータチャネルが、ギャップ中に論理ローレベルでパークされる場合の論理ローシーディング)によって補償されてもよい。多くの実施形態において、多数のシナリオが、モジュール切り替え又はランク切り替えトラフィック(即ち、相異なるメモリモジュール又は相異なるメモリランクに向けられる連続トランザクションであり、そこでは、モジュール及び/又はランクを切り替えために必要とされる追加時間が、新しく選択されたモジュール/ランクへのコマンドが1つ又は複数の単位間隔だけ延ばされるように、強制する)及び読み出し-書き込みトラフィックイベントを含む4又はより大きなUIのギャップを生じ得る。より一般的には、タップ選択ルックアップテーブルは、ギャップコードインデックス付きタップ選択信号状態が、所与のシグナリングシステムコンポーネント内で適用可能な事実上任意のギャップシナリオ及び対応するチャネル挙動用にプログラムされ得るようにする。また、以下で説明されるように、タップ係数は、ギャップシナリオ(ギャップコード)に従って選択され、且つデータバースト受信中に次第に変化されてもよく、様々なギャップシナリオ及びチャネル挙動に対するDFE応答に付加的な柔軟性及び次元を追加し得る。より一般的には、本明細書において
図3及び他の実施形態に関して示された技術及び回路は、任意の実行性のあるタップ数を備えたDFE実装形態に拡張されてもよい。
【0025】
やはり
図3を参照すると、着信ギャップコードに従うシード選択状態S1への遷移及びタップ選択信号の設定後に、タップコントローラ181は、シードロード状態S2(「SeedLoad」)に遷移し(例えば、後に続くシードクロックエッジにおいて)、且つその状態の間に、タップロード信号(LdTap)をパルスして、予め選択されたシード値をタップメモリにロードし、従って動的シーディング動作を達成する。以下でより詳細に説明される一実施形態において、シードロード状態への遷移(及び従ってタップロード信号のパルシング)は、データストローブプリアンブルと一致するように、且つ従ってデータバースト間のギャップ中にタップメモリシーディングを達成するようにタイミングを取られる。より一般的には、シードロード動作は、ポストギャップ書き込みデータバーストの第1のビットが到着する前に、タップローディング/シーディング動作を完了する十分な時間を提供するために、ギャップ内でできるだけ早くタイミングを取られてもよい。例えば、sCKは、ギャップにおいてできるだけ早くロードタップパルスを確立するために、着信DQSに対して進んだ位相であってもよい。タップシーディング動作を完了した後で、タップコントローラ181は、タップメモリ185にロードされたシード値が、書き込みデータバーストが受信されたときに、ビットシフトされる(デフォルト進行)ように、状態S0に戻る(例えば、後に続くシードクロックエッジにおいてS0に戻る)。
【0026】
図4、5及び6は、
図3のバーストモードDFE受信機内の例示的な2UI、3UI及び4UI書き込み-後-書き込みタップメモリシーディング動作を示すタイミング図である。
図4から始まり、データ線(DQ)は、書き込みデータバーストWDa[7:0]とWDb[7:0]との間の2つの単位間隔の間は高くパークされ、それによって、それらのデータバースト間の2UIギャップを達成する。示されたように、ストローブイネーブル信号(DQSen)は、WDaデータバースト用の最終DQS立ち下がりエッジに続いて低くなり、次に単一tCK DQSプリアンブルの立ち下がりエッジ203後に再びアサートされ、それによって、DQS線上で伝達されるそれぞれのデータビットのサンプリングの瞬間にのみ遷移するゲートストローブ信号(gDQS)を生じる。最終ストローブ立ち下がりエッジの直後にDQSプリアンブルが来るので、DQS線は、それがより長いギャップシナリオに存在し得るように、決して高くパークされない。
【0027】
やはり
図4を参照すると、バッファコントローラは、書き込みデータバーストWDb用の書き込みコマンドの受信に続く所定の時間に、シードクロック信号(sCK)の発振をイネーブルにし、次にシードイネーブル信号及びギャップコードをアサートする(例えば、同じsCKエッジにおいてギャップコード及びシードイネーブル信号をアサートする)。以下で説明されるように、シードイネーブルアサーション(及びシードクロック信号のイネーブリング/ディスエーブリング)のタイミングは、書き込みデータバーストに先行するデータギャップ中にシーディング動作を達成するために、書き込み待ち時間(コマンド受信とデータバースト受信との間の遅延)に従って選択される。タップコントローラ状態進行(TCstate)によって示されたように、タップコントローラは、シフトレジスタ状態S0からシード選択状態S1に遷移すること及び「0」値ギャップコードに従ってタップ選択ルックアップを実行することによって、シードイネーブル信号アサーションに応答する。それに応じて、状態S1の最後に、タップ制御値TapSel[3:0]は、表形式の2UIシード値をタップメモリにロードするように設定される。後に続く立ち下がりシードクロックエッジにおいて、タップコントローラは、シードロード状態S2に遷移し、シフトレジスタ状態S0に戻る前に、タップロード信号をパルスする。タップロードパルス205は、タップ制御値に従って、タップメモリ素子193内の非同期ロード動作及び従ってタップデータを用いたタップメモリ素子のシーディングをトリガする。
図4に示された特定の例において、タップメモリ素子は、
図3に示された2UIルックアップテーブルエントリにおける値でシードされる。即ち「論理1」値は、タップメモリ素子T0及びT1にロードされ、一方で残りの書き込みデータビットa7及びa6(即ち、先行する書き込みデータバーストの最終2ビット)は、より高い待ち時間のメモリ素子T2及びT3にロードされる。その後に、gDQSが、着信書き込みデータバーストの捕捉をトリガするために遷移し始めると、シード値は、タップメモリ素子を通して(且つそれらから)連続して伝搬し、着信書き込みバーストのb0~b7のビットが後に続く。
【0028】
図5において、データ線(DQ)は、書き込みデータバーストWDa[7:0]及びWDb[7:0]間の3つの単位間隔にわたって高くパークされ、それによって、それらのデータバースト間の3UIギャップを達成する。
図4におけるように、DQSイネーブル信号は、WDaデータバースト用の最終DQS立ち下がりエッジ(209)に続いて低くなり、次に単一tCK DQSプリアンブルの立ち下がりエッジ213後に再びアサートされて、DQS線上で伝達されるそれぞれのデータビットサンプリングの瞬間にのみ遷移するgDQS信号を生じる。この場合に、拡張ギャップ故に、DQS信号線は、2UIプリアンブルに先行する単位間隔210中に高くパークされる。ストローブ信号線及び/又はデータ信号線が、代替実施形態において他のレベルにパークされてもよく(例えば、高及び低信号レベル間の中間信号レベル)、それに応じて、シード値及び/又はタップ係数が、それらの相異なるレベルを補償するために調整されてもよいことに留意されたい。例えば、データ信号線が、中間レベルでパークされる場合に、タップ係数は、それに応じて、シードされた/重み付けされた判定帰還をイネーブルにするために、(例えば、以下で説明されるように)動的に切り替えられてもよい。
【0029】
やはり
図5を参照すると、バッファコントローラは、
図4に関連して説明されたタップコントローラ状態遷移を達成するために、シードクロック発振をイネーブルにし、且つ示されたタイミングでシードイネーブル信号を立ち上げる。この例において、タップコントローラは、「1」値ギャップコードをサンプリングし(連続書き込みデータバースト間の3UIギャップ)、それに応じてタップ選択値を設定し、且つ書き込みデータバーストWDbの受信に先立ってデータギャップにおいて、タップロード信号をパルスする。
図4の例におけるように、タップロードパルス215は、タップ選択値に従って、タップデータを用いてタップメモリ素子T0~T3のシーディングをトリガする。論理「1」値は、タップメモリ素子T0~T2にロードされ、残りの書き込みデータビットa7は、タップメモリ素子T3にロードされる(即ち、
図3に示された3UI書き込み-書き込みルックアップテーブルエントリにおけるように)。シード動作が、完了した後で、gDQSは、着信書き込みデータバーストの捕捉をトリガするために遷移し始め、タップメモリ素子を通して(且つそれらから)連続してシード値をシフトし、着信書き込みデータバーストのb0~b7のビットが後に続く。
【0030】
図6において、データ線(DQ)は、書き込みデータバーストWDa[7:0]及びWDb[7:0]間の4つの単位間隔にわたって高くパークされ、それによって、4UIバースト間ギャップ間隔を達成する。
図4及び5におけるように、DQSイネーブル信号は、WDaデータバーストにわたって、最終DQS立ち下がりエッジ(219)に続いて低くなり、次に単一tCK DQSプリアンブルの立ち下がりエッジ223後に再びアサートされ、DQS線上で伝達されるそれぞれのデータビットのサンプリングの瞬間にのみ遷移するgDQS信号を生じる。
図5におけるように、データギャップサイズは、DQSプリアンブルに先行する間隔220(この場合には2UI間隔)中に、DQS信号が高くパークされ得るようにする。
【0031】
引き続き
図6を見ると、バッファコントローラは、上記のタップコントローラ状態遷移を達成するために、シードクロック発振をイネーブルにし、且つ示されたタイミングでシードイネーブル信号を立ち上げる。この例において、タップコントローラは、「3」値ギャップコードをサンプリングし(≧連続データバースト間の4UIギャップ)、それに応じてタップ選択値を設定し、且つ書き込みデータバーストWDbの受信の直前に、タップロード信号をパルスする。先行する例におけるように、タップロードパルス225は、タップ選択値に従って、タップデータを用いてタップメモリ素子T0~T3のシーディングをトリガする。この場合に、論理「1」値は、全てのタップメモリ素子にロードされる。シード動作が、完了した後で、gDQSは、着信書き込みデータバーストの捕捉をトリガするために遷移し始め、タップメモリ素子を通して(且つそれらから)連続して論理「1」シード値をシフトし、着信書き込みデータバーストのb0~b7のビットが後に続く。
【0032】
図7は、ホスト集積回路装置の文脈において、
図3のバッファコントローラの一般的機能を実行するために、メモリダイ、データバッファIC、又は制御コンポーネント内に実現され得るシード制御回路271(「シードコントローラ」)の実施形態を示す。示されたように、シードコントローラ271は、それぞれの入力部においてクロック、コマンド、待ち時間データ、バースト長さ、及びトレーニング信号を受信し、且つシードクロック(sCK)、ギャップコード(「GapC」)及びシードイネーブル(「SeedEn」)出力を生成するために、コマンドギャップ(CG)カウンタ273、シードイネーブル(SE)タイマ275、及び制御論理277を含む。シードコントローラ271は、データストローブとクロックタイミング領域との間の位相オフセットを判定するために、着信する所定のランクごとのトレーニングコードを予測する位相調整回路276を追加的に含み、シードイネーブルクロックをストローブ領域にシフトするために、その位相オフセットを適用する。
図4~6に関連して上記で説明されたように、別の状況では、着信クロック信号(例えば、ホストICに依存して、バッファクロック、コマンドクロック等)の位相シフトバージョンと見なされ得るシードイネーブルクロックは、シーディングイベント中にのみイネーブルにされ、別の状況では電力を節約するために定常状態に保たれてもよい。
【0033】
280における例示的な動作シーケンスを参照すると、制御論理277は、コマンドが受信される(281における肯定判定)まで、コマンドギャップカウンタ273が、クロック(例えば、データバッファICの場合のバッファクロック、メモリICの場合のコマンドクロック)のエッジをカウントできるようにする。コマンドを受信すると、制御論理277は、コマンドギャップカウンタ出力を捕捉し、且つ次のコマンド内ギャップをカウント/測定し始めるようにカウンタをリセットする。データが受信されることになることを着信コマンドが示す場合に(即ち、285で判定されたように、現在のコマンドは、メモリコンポーネント若しくはデータバッファICの場合の書き込みコマンド、又は制御コンポーネントの場合の読み出しコマンドである)、制御論理277は、コマンドギャップカウント、バースト長さ、及びすぐ前のコマンドに基づいて、287において、予期されるデータギャップを判定する。データギャップが、非ゼロ(289の肯定判定)である場合に、291において、制御論理277は、対応するギャップコード(例えば、単位間隔における、又は
図3のルックアップテーブル191の「コード」コラムに示されたような符号化インデックス値として)を出力し、シードイネーブルタイマ275にカウントダウン値をロードし(即ち、ギャップ値バースト長さ及び書き込み待ち時間に従って)、シードクロック発振をイネーブルにし、シードイネーブルタイマが、カウントダウン動作を有効に完了できるようにし(即ち、シードクロックエッジに応じてカウントダウン値を減分する)、その後、
図4、5及び6に示されたように、シードイネーブル信号をパルスし、且つ従ってデータギャップ間隔内で時間がなくなるまで、シードイネーブル信号のアサーションを遅らせる。シードイネーブルカウンタ275のアーミング/イネーブリング後に(又は285若しくは289の否定判定後に)、制御論理277は、次のギャップ値判定に備えて現在のコマンドタイプを先行コマンドタイプ(293)として記録し、それから次のコマンドの受信を待ち始める。
【0034】
図8、9及び10は、
図7のシードコントローラを有するメモリダイ又はデータバッファIC内で、且つ同じメモリランクに向けられた連続書き込み動作及び8UI(4tCK)バースト長さ(BL=8)の文脈で、例示的なギャップ値判定を示す。
図8において、書き込みコマンドWRbは、示されたBL=8の例において、シードコントローラが、ゼロ値データギャップを判定し、且つ従ってシードイネーブルタイマをアームすることも別の状況においてシードイネーブル信号のアサーションをイネーブルにすることもなしに、次のコマンドを待ち始めるように、先行する書き込みコマンドWRaの後の4クロックサイクル(4tCK)で受信される。即ち、ゼロ値データギャップを検出すると、シードコントローラは、タップメモリ素子のシーディングを控え、且つ従って連続的な書き込みデータバースト中に、タップメモリ素子を介した受信書き込みデータ値の連続的なビット単位のシフティングを可能にする。
【0035】
図9において、書き込みコマンドWRbは、同じBL=8文脈において、WRa後の5クロックサイクルで受信され、その結果、シードコントローラは、例えば、
図4に示されたタップメモリシーディング及びシードイネーブルパルスタイミングをイネーブルにするために、2UIデータギャップを識別し(カウントし、測定し、そうでなければ判定する)、ギャップ値を出力し、それに応じてシードイネーブルタイマをアームする。
図10において、WRbは、WRa(再びBL=8を備えた)の後の6クロックサイクルで受信され、その結果、シードコントローラは、例えば、
図6に示されたタップメモリシーディング及びシードイネーブルタイミングをイネーブルにするために、4UIデータギャップを識別し、ギャップ値を出力し、それに応じてシードイネーブルタイマをアームする。
【0036】
図11、12及び13は、
図7のシードコントローラを有する制御コンポーネント(例えば、
図1のコンポーネント101)内で、且つ同じメモリランクに向けられた連続読み出し動作及び8UI(4tCK)バースト長さ(BL=8)の文脈で、例示的なギャップ値判定を示す。これらの例において、シードコントローラは、待機コマンドストリームから着信コマンドを受信し、「pCK」として示された、且つ
図8~10に示されたコマンドクロックと同じ関係をコマンドストリームに対して一般に有するメモリコンポーネントの内部コアクロックを受信する(即ち、位相整合は変化してもよいが、同じtCK周期を有する)。従って、
図11において、シードコントローラは、読み出しデータバーストが、連続的に(ギャップなし)受信されることになると判定し、
図12及び13の5tCK及び6tCKコマンド間隔内の2UI及び4UIギャップを識別し、それに応じてこれらの2つの場合に、シードイネーブルタイマを設定し、ギャップ値を出力する。特に示されてはいないが、3UIの中間のギャップが、対応するシーディング動作をトリガしてもよい。
【0037】
図14は、制御コンポーネント、メモリダイ又はデータバッファICのシグナリングインターフェース内に配置され得るバーストDFE受信機350の代替実施形態を示す。示されたバッファICの例において、バーストDFE受信機350は、バッファコントローラ173、フロントエンド回路171、及びタップメモリ185を含み、それらの全ては、
図3に関連して上記で説明されたように一般に動作する。しかしながら、
図3に示されたタップコントローラの代わりに、帰還エンジン351は、タップメモリ内のシーディング及び漸進的なシフティング動作を管理するだけでなく、係数乗算回路363内のタップ係数の動的選択を可能にする一層包括的なDFEコントローラ361を含む。例えば、示された特定の実施形態において、DFEコントローラ361は、マルチビット係数選択値(「係数セレクタ」(CoefSel))及び上記のタップロード信号を乗算回路363に供給して、タップ係数が、相異なるデータギャップシナリオ(ギャップコード)に従って可変的に選択され得、且つ連続ビット受信間隔(即ち、「ビット時間」)中に自動的にシーケンスされ得るようにする。例えば、乗算回路363の詳細
図364を参照すると、係数セレクタは、マルチプレクサ371
0~371
3に供給され、それらのマルチプレクサのそれぞれは、タップ乗算器375
0~375
3のそれぞれの1つに対応し、且つ構成レジスタ353から、n×mのプログラム可能なタップ係数(この例においてm=5)のそれぞれのアレイを受信するように結合される。この配置によって、マルチプレクサ371
0~371
3のそれぞれは、m係数のギャップコード選択セットを出力し、それらの係数をそれぞれのシーケンシングマルチプレクサ373
0~373
3に供給する。今度は、シーケンシングマルチプレクサが、gDQSアドバンスト「係数カウント」(CoefCnt)に応じて、それぞれのビット受信間隔中に、乗算器375
0~375
3のそれぞれの1つに、m係数のそれぞれを次々に出力する。例えば、示された実装形態において、係数カウンタ377は、LdTapパルスに応じて開始係数カウントに非同期にリセットされ、且つその後、ターミナルカウントに達するまで、ゲートストローブ信号の各立ち上がり及び立ち下がりエッジに応じて係数カウントを進める(それによって、各ビット時間用のタップ係数の新しいセットを達成する)。この配置によって、動的タップ係数選択が、構成レジスタ353内でイネーブルにされた場合に(即ち、DCE=1)、DFEコントローラ361は、係数選択信号を設定し、次にタップ乗算係数のギャップ特有セットが、データギャップが後に続く連続ビット受信間隔において適用され得るように、係数シーケンシングカウンタをアーム(リセット)し、且つ従って判定帰還に対して一層確固とした制御を達成する。
【0038】
図15、16及び17は、
図14のバーストモードDFE受信機内の例示的な2UI、3UI及び4UI書き込み-後-書き込みタップメモリシーディング及び係数選択動作を示す。ギャップ判定及びタップメモリシーディング信号が、
図4~6に関連して示され説明されたものに一般に対応するのに対して、DFEコントローラは、ポストギャップデータバーストの少なくとも初期ビットの受信中に、多くの係数を通してタップ係数セレクタ(「CoefSel」)をさらにシーケンスする。例えば、
図15の2UIギャップ例において、DFEコントローラは、ギャップコード0に従って係数セレクタを設定し、gDQS駆動係数カウンタは、予めプログラムされたタップ係数(例えば、0~1に及ぶ正規化値として見なされ得るタップ重み)の数列を適用するために、それぞれのビット受信間隔において、0~N(この例においてN=4)で係数カウントをシーケンス/増分する。この配置によって、ギャップ特有タップ重みは、ポストギャップ書き込みデータバーストの最初のNビット(即ち、ここでNは、タップメモリ素子の数である)の受信中に適用されてもよく、その後にDFEの開始期間に先行するギャップタイプに従って、ビット受信間隔用のタップ重みの静的セットの適用が続き、チャネル状態予測への個別メモリタップの寄与の相対的重み付け(又はスケーリング)をイネーブルにする。対応する動的シーディング及び動的係数選択動作が、
図16及び17の3UI及び4UIギャップ例において実行され、相異なるギャップコード及び係数選択値は、それらの相異なるギャップシナリオに従う。代替係数数列は、代替係数選択方式と同様に、代替実施形態(例えば、バーストの端部にまで延び得る多くの係数を通るシーケンシング)において実現されてもよい。例えば、係数選択パターンは、係数セレクタ値の数が、ギャップコードの数とは異なるように(従って、係数セレクタ及びギャップコードは、任意の所与のバーストシナリオ用に相異なる値であってもよい)、1つ又は複数のギャップコード用にマージされてもよい。また、係数アレイの合計サイズは、同じ静的な係数が、DFE起動後に適用されるという起こりそうな場合に低減され得る。更に、タップ係数の任意の1つ又は複数は、例えば、制限を含む及び制限のない所定の状態において特定のメモリタップの寄与を抑えるために、ゼロにプログラムされてもよく、ここでN-UIバースト間ギャップが検出され、N-1番目のタップメモリ素子用の適切なシード値は、バーストDFE受信機に知られていない。
【0039】
本明細書で開示される様々な回路が、コンピュータ支援設計ツールを用いて説明され、且つ動作の点から様々なコンピュータ可読媒体に具体化されるデータ及び/又は命令、レジスタ転送、論理コンポーネント、トランジスタ、レイアウトジオメトリ、及び/又は他の特性として表現され(又は表され)てもよいことに留意されたい。かかる回路表現が実現され得るファイルフォーマット及び他のオブジェクトは、限定するわけではないが、C、Verilog及びVHDLなどの挙動言語を支援するフォーマットと、RTLのようなレジスタレベル記述言語を支援するフォーマットと、GDSII、GDSIII、GDSIV、CIF、MEBESなどのジオメトリ記述言語を支援するフォーマットと、任意の他の適切なフォーマット及び言語と、を含む。かかるフォーマットされたデータ及び/又は命令が具体化され得るコンピュータ可読媒体は、限定するわけではないが、様々な形式におけるコンピュータ記憶媒体を含む(例えば、光、磁気、又は半導体記憶媒体であり、そのように独立して分配されるか又はオペレーティングシステムの「本来の場所」に格納されるかどうかにかかわらない)。
【0040】
1つ又は複数のコンピュータ可読媒体を介してコンピュータシステム内で受信された場合に、上記の回路のかかるデータ及び/又は命令に基づいた表現は、かかる回路の物理的明示の表現又はイメージを生成するために、限定するわけではないが、ネットリスト生成プログラム、位置及びルートプログラム等を含む1つ又は複数の他のコンピュータプログラムの実行と協力して、コンピュータシステム内の処理エンティティ(例えば、1つ又は複数のプロセッサ)によって処理することができる。その後、かかる表現又はイメージは、例えば、装置製造プロセスにおいて回路の様々なコンポーネントを形成するために用いられる1つ又は複数のマスクの生成を可能にすることによって、装置製造において用いることができる。
【0041】
前述の説明及び添付の図面において、特定の専門用語及び図面の符号は、開示される実施形態の完全な理解を提供するために明記された。幾つかの例において、専門用語及び符号は、それらの実施形態を実行するためには必要とされない特定の詳細を意味し得る。例えば、特定の電圧、画素アレイサイズ、信号経路幅、シグナリング又は動作周波数、コンポーネント回路又は装置等のいずれも、代替実施形態において上記のものとは異なり得る。加えて、集積回路装置又は内部回路要素若しくはブロック間のリンク又は他の相互接続部は、バス又は単一信号線として示されてもよい。バスのそれぞれは、代替として単一信号線とすることができ、単一信号線のそれぞれは、代替としてバスとすることができる。しかしながら、図示又は説明されている信号及びシグナリングリンクは、シングルエンド又は差動とすることができる。しかしながら、図示又は説明されているタイミングエッジは、代替実施形態において立ち上がりエッジ及び/又は立ち下がりエッジ感度を有してもよく(又はレベルセンシティブであってよく)、アクティブハイ又はロー論理レベルは、示されたものと逆にされてもよい。信号駆動回路は、信号駆動回路が、信号駆動及び信号受信回路間に結合された信号線上で信号をアサートする(又は文脈によって明示的に言及されているか又は示されている場合にはデアサートする)場合に、信号受信回路に信号を「出力する」と言われる。「結合される」という用語は、直接接続と同様に、1つ又は複数の介在する回路又は構造を通して接続を表現するために本明細書で用いられる。集積回路装置の「プログラミング」は、例えば、限定するわけではないが、ホスト命令に応じて(且つ従って装置の動作態様の制御及び/若しくは装置構成の確立)又は一度だけのプログラミング動作(例えば、装置製造中の構成回路内のヒューズの切断)を通して、集積回路装置内のレジスタ又は他の記憶回路に制御値をロードすること、並びに/又は特定の装置構成又は装置の動作態様を確立するために、装置の1つ若しくは複数の選択されたピン若しくは他の接点構造を基準電圧線(ストラッピングとも呼ばれる)に接続することを含むことができる。放射に当てはまるように用いられる用語「光」は、可視光線に制限されず、且つセンサ機能を説明するために用いられる場合には、特定の画素構造(任意の対応するフィルタを含む)が敏感な波長帯域に当てはまるように意図されている。「例示的な」及び「実施形態」という用語は、選好又は要件ではなく、例を表現するために用いられる。また、用語「してもよい」及び「できる」は、任意選択の(許容し得る)主題を示すために、交換可能に用いられる。どちらの用語の欠如も、所与の特徴又は技術が必要とされることを意味するように解釈されるべきでない。
【0042】
様々な修正及び変更が、本開示のより広い趣旨及び範囲から逸脱せずに、本明細書で示された実施形態に対して行われ得る。例えば、いずれかの実施形態の特徴又は態様は、いずれかの他の実施形態と組み合わせて、又はそれらにおける同等の特徴又は態様の代わりに適用することができる。従って、本明細書及び図面は、限定的な意味ではなく実例としてみなされるべきである。