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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-05
(45)【発行日】2022-10-14
(54)【発明の名称】二次励磁発電電動装置
(51)【国際特許分類】
   H02P 9/10 20060101AFI20221006BHJP
   H02P 101/10 20150101ALN20221006BHJP
   H02P 101/15 20150101ALN20221006BHJP
   H02P 103/10 20150101ALN20221006BHJP
【FI】
H02P9/10 Z
H02P101:10
H02P101:15
H02P103:10
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021519245
(86)(22)【出願日】2019-08-08
(86)【国際出願番号】 JP2019031524
(87)【国際公開番号】W WO2020230343
(87)【国際公開日】2020-11-19
【審査請求日】2021-09-28
(31)【優先権主張番号】P 2019093149
(32)【優先日】2019-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】511238158
【氏名又は名称】日立三菱水力株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】阪東 明
(72)【発明者】
【氏名】川添 裕成
(72)【発明者】
【氏名】菊池 輝
【審査官】尾家 英樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-12693(JP,A)
【文献】国際公開第2015/186232(WO,A1)
【文献】特開2014-087141(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流系統に固定子側電機子巻線が接続された巻線型誘導機と、この巻線型誘導機の回転子側励磁巻線が接続された3レベルNPC電力変換器と、この3レベルNPC電力変換器の正極直流端と中性点間に接続した第1の直流コンデンサと、この中性点と負極直流端間に接続した第2の直流コンデンサと、この第1の直流コンデンサと第2の直流コンデンサに直流電圧を供給する直流電圧源と、前記巻線型誘導機の励磁巻線電流を検出する励磁電流検出器と、前記交流系統の周波数と前記巻線型誘導機の回転周波数の差に等しいすべり周波数の励磁電流指令値を演算し、前記励磁電流検出器からの励磁電流検出値が前記励磁電流指令値に一致するように第1の点弧パルス指令を出力する励磁電流指令装置と、この第1の点弧パルス指令を前記3レベルNPC電力変換器の自己消弧型半導体素子に入力する構成の二次励磁発電電動装置において、
前記励磁電流検出器からの電流絶対値の大小順に第1相、第2相、第3相を識別する機能と、前記第1相と正極側クランプダイオード間の自己消弧型半導体素子P1Cと、この自己消弧型半導体素子P1Cと正極間の自己消弧型半導体素子P1と、前記第1相と負極側クランプダイオード間の自己消弧型半導体素子N1Cと、この自己消弧型半導体素子N1Cと負極間の自己消弧型半導体素子N1とからなる4個の直列接続の自己消弧型半導体素子を、自己消弧型半導体素子P1と自己消弧型半導体素子P1Cからなる第1相P群と自己消弧型半導体素子N1と自己消弧型半導体素子N1Cからなる第1相N群に分け、前記第1相の電流検出値の極性を判別し、前記第1と第2の直流コンデンサを充電する方向に前記第1相P群または第1相N群の何れかの点弧パルスをオン側に反対側をオフ側に固定し、前記第2相と正極側クランプダイオード間の自己消弧型半導体素子P2Cと、この自己消弧型半導体素子P2Cと正極間の自己消弧型半導体素子P2と、前記第2相と負極側クランプダイオード間の自己消弧型半導体素子N2Cと、この自己消弧型半導体素子N2Cと負極間の自己消弧型半導体素子N2とからなる4個の直列接続の自己消弧型半導体素子を、自己消弧型半導体素子P2と自己消弧型半導体素子P2Cからなる第2相P群と自己消弧型半導体素子N2と自己消弧型半導体素子N2Cからなる第2相N群に分け、前記第2相P群の点弧パルスは前記第1相N群と同一側に、前記第2相N群の点弧パルスは前記第1相P群と同一側に固定し、前記第3相と正極側クランプダイオード間の自己消弧型半導体素子P3Cと、このP3Cと正極間の自己消弧型半導体素子P3と、前記第3相と負極側クランプダイオード間の自己消弧型半導体素子N3Cと、この自己消弧型半導体素子N3Cと負極間の自己消弧型半導体素子N3とからなる4個の直列接続の自己消弧型半導体素子を、自己消弧型半導体素子P3Cと自己消弧型半導体素子N3Cからなる第3相第1群の点弧パルスをオンに固定し、自己消弧型半導体素子P3と自己消弧型半導体素子N3からなる第3相第2群の点弧パルスをオフに固定して出力する第2の点弧パルス指令として出力するパルス指令器と、
前記第1の点弧パルス指令と、前記第2の点弧パルス指令とを双方向に切り替えて前記3レベルNPC電力変換器に出力するパルス切替器を設け、このパルス切替器は、前記励磁電流検出器からの検出電流値のいずれかの絶対値が過電流設定レベル1を超えたことを含む条件に第1の点弧パルス指令から第2の点弧パルス指令に切替、前記励磁電流検出器からの検出電流値が3相ともに過電流設定レベル2以下になったことを含む条件に前記第2の点弧パルス指令から、第1の点弧パルス指令に切り替えることを特徴とする二次励磁発電電動装置。
【請求項2】
前記直流電圧源は、前記交流系統から絶縁された2組の交流電圧を供給する励磁用変圧器と、前記2組の交流電圧の一方の交流電圧を交流端に接続し、直流端を前記第1の直流コンデンサに接続して電圧制御する第1の2レベル電力変換器と、前記2組の交流電圧の他方の交流電圧を交流端に接続し、直流端を前記第2の直流コンデンサに接続して直流電圧制御する第2の2レベル電力変換器とからなる構成であることを特徴とする請求項1に記載の二次励磁発電電動装置。
【請求項3】
前記巻線型誘導機の回転子側励磁巻線と前記励磁電流検出器の間に電流バイパス回路を設け、過電流設定レベル3は前記過電流設定レベル1よりも大きな値であって、前記励磁電流検出器からの電流検出値のいずれかの絶対値がこの電流設定レベル3を超えたときに前記電流バイパス回路を閉路し、前記3レベルNPC電力変換器の自己消弧型半導体素子への点弧指令を全てオフにすることを特徴とする請求項1または2に記載の二次励磁発電電動装置。
【請求項4】
前記巻線型誘導機の回転子側励磁巻線と前記励磁電流検出器の間に電流バイパス回路を設け、過電流設定レベル4は前記過電流設定レベル1よりも小さな値であって、前記第3相の電流絶対値がこの電流設定レベル4を超えたときに前記電流バイパス回路を閉路し、前記3レベルNPC電力変換器の自己消弧型半導体素子への点弧指令を全てオフにすることを特徴とする請求項1または2に記載の二次励磁発電電動装置。
【請求項5】
前記第1の直流コンデンサに、第1の直流電圧センサと、抵抗と第1の自己消弧型半導体素子とを直列接続した第1の能動型直流電圧抑制回路と、を並列接続し、前記第2の直流コンデンサに、第2の直流電圧センサと、抵抗と第2の自己消弧型半導体素子とを直列接続した第2の能動型直流電圧抑制回路と、を並列接続し、前記第1の直流電圧センサの検出値が設定範囲を超えた時に前記第1の自己消弧型半導体素子をオンオフ制御して直流電圧を抑制し、前記第2の直流電圧センサの検出値が設定範囲を超えた時に前記第2の自己消弧型半導体素子をオンオフ制御して直流電圧を抑制する、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の二次励磁発電電動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次励磁用電力変換器を用いた二次励磁発電電動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
二次励磁用電力変換器を用いた交流励磁発電電動機は、従来の固定速度同期機と同様に無効電力出力を制御できる上、同期速度周辺の回転速度範囲内で高速トルク制御あるいは高速有効電力制御が実現できる。このため、従来の固定速度発電電動機と比べてポンプ水車システムや風力発電システムなどの原動機をより広い運転条件で最適運転できる利点がある。また、回転部分のフライホイールエネルギーを一時的に電力系統に放出・吸収することにより電力系統の周波数安定化に寄与できる利点がある。
【0003】
一方、二次励磁用電力変換器は発電機の電機子容量よりも小さくできるものの、従来の固定速度同期機の励磁用電力変換器と比べてはるかに容量も大きくなるだけでなく回路も複雑となる。このため、従来の固定速度同期機の励磁用電力変換器と同等の過電流耐量を確保するのも励磁頂上電圧を確保するのも経済的に困難となる。
【0004】
このため、交流系統側に異常が発生した時には励磁巻線過電流に対する短絡回路を動作させ、励磁用電力変換器をバイパスして過電流容量を抑える方法が一般的に採用されている。特に、励磁巻線を短絡する場合、発電電動機のトルクは二次抵抗短絡の巻線型誘導機トルクに急変する上に、短絡前の回転速度によってトルクは大きく変わる。その結果、発電電動装置の運転は継続できても、電力系統に大きな動揺を与えて系統を不安定化させる欠点があった。また、二次抵抗短絡時は無効電力を消費するために交流系統の電圧低下を一層助長するため、結果的に需要家への電力供給を阻害する欠点があった。
【0005】
非特許文献1には、この欠点に対応するために、自己消弧機能を持たないサイリスタ変換器を逆並列接続した他励式二次励磁電力変換器で励磁過電圧を検出すると励磁電流指令とは逆極性の電力変換器を点弧して運転継続する方法が開示されている。また、電力用半導体の電流値から発生損失を演算し、冷却水温から素子ジャンクション温度を常時演算して過電流保護に時限を持たせることにより、一切の短絡動作なしに四半世紀で250回以上の系統地絡事故中も励磁制御を中断せずに運転継続実績を重ねた400MW級二次励磁発電電動装置の例がある。
【0006】
一方、近年の自己消弧型半導体電力素子の技術進歩は著しく、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やIGCT(Integrated Gate Commutated Thyristor)などを適用した自励式電力変換器の大容量化、高圧化が進んでいる。自励式電力変換器には変換器力率の調整機能など、他励式変換器にはない利点がある。一方、電力系統側の異常時にも運転継続、無効電力供給の継続が要求される二次励磁発電電動装置の場合、自己消弧型半導体素子を使った変換器では短時間の過電流耐量を経済的に確保するのが難しいという問題がある。これは、サイリスタなどの従来素子が素子自体の熱容量によってジャンクション温度上限まで100ミリ秒から秒オーダの過電流耐量を持たせることが出来るのに対し、自己消弧素子の場合は、電流素子定格が瞬時の電流遮断耐量で決まることによる。
【0007】
この欠点に対応するために、自己消弧素子と逆並列のダイオードがサイリスタと同じバイポーラ素子で過電流耐量を持っていることに着目する方法がある。
【0008】
もっとも簡単な方法として、全ての自己消弧素子へのゲートをオフしてダイオードブリッジ動作する方法がある。この方法によれば励磁回路の電流自由度が通常時の2から1に下がるため、安定かつ高速に電流自由度2に復帰して通常の制御に戻ることが難しいという課題がある。
【0009】
特許文献1では、系統事故時の過電流発生時にも短絡回路を動作させず、ゲートオフもせず、即ち励磁回路の電流自由度2を保ったままで通常時のPWM制御と双方向の切替可能な制御モードを採用することによって、過電流期間中は励磁電流を全てダイオードに流し、過電流から復帰後は通常のPWM制御に戻すことによって、他励式二次励磁電力変換器に劣らぬ運転継続性能と安定性を備えた二次励磁発電伝送装置を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】特許第5401213号公報
【文献】特許第3222028号公報
【非特許文献】
【0011】
【文献】日立評論(HITACHI REVIEW)1995 Vol.44
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
自己消弧素子を用いた自励式二次励磁電力変換器の実現方法としては特許文献1の方法が開示されている。
【0013】
発電電動機の大容量化に比例して二次励磁電力変換器も大容量化する場合、交流出力電圧の高圧化が求められる。しかし、2レベル変換器の場合、直流コンデンサ電圧Vcに対して交流側出力相電圧は(+Vc/2)と(-Vc/2)の2レベルに限られる。このため、二次励磁電力変換器を高圧化するためには直流コンデンサ電圧Vcを上げる他ない。
【0014】
しかし、直流コンデンサ電圧Vcを高くすると、交流側出力相電圧も上がり、結果的に回転子側励磁巻線コイルに加わる電圧の時間変化率dV/dtも上昇する。コイルの絶縁仕様は、定格交流電圧やピーク電圧値規定が一般的であるが、電圧の時間変化率が所定の値を超えると誘電体損失の経年劣化が急速に進むことが知られている。仮に、この所定の値が同じでも、2レベル変換器出力のように電圧ゼロ期間を持たずに極性変化する場合、「電圧ゼロ期間を介して電圧変化する場合に比べて経年劣化が進みやすい傾向にある。」とされる。更に、工場で一体組立した状態で真空中ワニス注入したコイルに比べ、経年劣化から制約される電圧時間変化率許容値は、現地で組み立てるコイルの場合は大幅に下がることも指摘されている。
以上より、揚水発電所の可変速化に用いる二次励磁電力変換器は元より、大容量化する洋上風車の二次励磁電力変換器として2レベル変換器を適用し続けるのは難しいという課題がある。
【0015】
上記課題を解決する手段として、3レベルNPC電力変換器を適用する方法が考えられる。3レベル変換器の場合、直列接続された2つの直流コンデンサの電圧をVcに対して交流出力相電圧は(+Vc)、(0)、(-Vc)の3レベルとなる。コンデンサの直流電圧Vcが同じでも、交流出力電圧は2レベル変換器の2倍を確保する効果があるため、結果的にコイルに加わる電圧の時間変化率dV/dtを下げる効果がある。また、電圧ゼロ期間を持つため、コイルに加わる電圧の時間変化率dV/dtが2レベル変換器と同じでも、誘電体損失による経年劣化が緩和される効果がある。
しかしながら、特許文献1の方法は、2レベル方式の電力変換器にしか適用できない。
【0016】
本発明の目的は、上記の課題を解決して3レベルNPC電力変換器を採用し、系統事故時の運転継続性を確保し、系統安定化に寄与する二次励磁発電電動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
回転子側励磁巻線に接続した3レベルNPC電力変換器は、特許文献1の2レベル変換器と同様、電流自由度2の3相3線回路とする。このため、バイパス回路を動作させず、全素子のゲートをオフせぬ限り、3相電流IU、IV、IWの絶対値の大小関係と符号は、通常運転時も系統事故時の過電流発生時も、図9に示す12モードに限定できる。
【0018】
図10に、図9のモード1での解決手段を、前記3レベルNPC電力変換器の動作で示す。
【0019】
V相電流IVの絶対値が1番目に大きく極性が負の場合、素子VPCと素子VPのゲートをオン側に、素子VNと素子VNCをオフ側に固着する。これにより電力変換器V相から流入する電流IVは正極側直流コンデンサCPを充電する。
【0020】
U相電流IUの絶対値が2番目で極性が正の場合、素子UNCと素子UNのゲートをオン側に、素子UPと素子UPCをオフ側に固着する。これにより、電力変換器U相から流出する電流IUは負極側直流コンデンサCNを充電する。
【0021】
残るW相電流IWの絶対値が3番目(最小)なので、電流極性に関わらず、素子WPCと素子WNCのゲートをオン側に固着、素子WPと素子WNのゲートをオフ側に固着する。これにより、電力変換器W相から流出する電流IWは、正極側直流コンデンサから中性点、正極側のクランプダイオードを経由して供給される。
【0022】
この結果、モード1では、正極側直流コンデンサを充電するIVの絶対値の方が負極側直流コンデンサを充電するIUの絶対値よりも大きいため、正極側直流コンデンサ電圧の方が負極側直流コンデンサよりも高くなり、電圧バランスが崩れる要因となる。
【0023】
図11に、図9のモード2での解決手段を、前記3レベルNPC電力変換器の動作で示す。
【0024】
U相電流IUの絶対値が1番目に大きく極性が正の場合、素子UNCと素子UNのゲートをオン側に、素子UPと素子UPCをオフ側に固着する。これにより、電力変換器U相から流出する電流IUは負極側直流コンデンサCNを充電する。
【0025】
V相電流IVの絶対値が2番目で極性が負の場合、素子VPCと素子VPのゲートをオン側に、素子VNと素子VNCをオフ側に固着する。これにより電力変換器V相から流入する電流IVは正極側直流コンデンサCPを充電する。
【0026】
残るW相電流IWの絶対値が3番目(最小)なので、電流極性に関わらず、素子WPCと素子WNCのゲートをオン側に固着、素子WPと素子WNのゲートをオフ側に固着する。これにより、電力変換器W相から流入する電流IWは、中性点、負極側のクランプダイオードを経由して負極側直流コンデンサを充電する。
【0027】
この結果、モード2では、負極側直流コンデンサを充電するIUの絶対値の方が正極側直流コンデンサを充電するIVの絶対値よりも大きいため、負極側直流コンデンサ電圧の方が正極側直流コンデンサよりも高くなり、電圧バランスが崩れる要因となる。
【0028】
仮に、電流IU、IV、IWの3相平衡が前提条件となるのであれば、3番目の電流極性が変化する毎に正極と負極の直流コンデンサは交互に過充電・不足充電を繰り返すため、電圧平衡が大きく崩れる危険性は低いと考えられる。しかし、過電流が発生しながら運転継続を求められる系統事故時の場合、前記の前提条件から大きく離れるため、電圧平衡を保つ手段が必要となる。
【0029】
このための手段として、特許文献2に開示された回路構成を用いる。即ち、正極側直流コンデンサと負極側直流コンデンサを、それぞれ2台の2レベル変換器の直流側に接続し、交流側を励磁変圧器で絶縁された2組の交流端子に接続する。このように2台の2レベル変換器は各々の直流電圧を互いに独立に制御できる構成とした上で、正極側と負極側の直流コンデンサ値が平衡するように制御する。
【0030】
以上の装置構成と制御方法によって、所期の目的を達成することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明の二次励磁発電電動装置によれば、特に電力系統への落雷による地絡故障などの電圧低下が発生した際、発電電動機のトルク動揺を最小に抑えながら運転継続能力を高めると同時に無効電力供給能力をいち早く復帰することによって電力系統の安定運用への貢献を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の実施例を示す回路図
図2】本発明の別の実施例を示す回路図
図3】3レベルNPC電力変換器のPWM変調回路37の動作を示す図
図4】3レベルNPC電力変換器のパルス発生回路45の動作を示す図
図5】3レベルNPC電力変換器の第2のPWM変調回路40の構成図
図6】3レベルNPC電力変換器の運転モード切替回路41の構成図
図7】本発明の動作を示す図
図8】本発明の動作を示す図
図9】3レベルNPC電力変換器の通流モード区分を示す図
図10】3レベルNPC電力変換器のW相正側クランプ回路通流時を示す図
図11】3レベルNPC電力変換器のW相負側クランプ回路通流時を示す図
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下に、本発明にかかる二次励磁発電電動装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0034】
図1を用いて、本発明の実施例1の装置構成を説明する。
【0035】
3相交流系統1と主要変圧器2、相反転断路器(89GM)3、同期遮断器(52G)4を介して巻線型誘導機の固定子側電機子巻線5を接続する。回転子側励磁巻線6は3レベルNPC電力変換器7の交流側に接続する。3レベルNPC電力変換器7の直流側正極端と中性点端子間には正極側直流コンデンサ(CP)8と直流電圧源71の第1直流出力端(VDC1)が並列接続される。
【0036】
一方、3レベルNPC電力変換器7の中性点端子と直流側負極端間には負極側直流コンデンサ(CN)12と直流電圧源71の第二直流出力端(VDC2)が並列接続される。
【0037】
直流電圧源71の交流端は励磁遮断器(52E)16の第1端子に並列接続され、第2端子は主要変圧器2の巻線型発電電動機側端に並列接続される。
【0038】
直流電圧源71は交流/直流電力変換器からなる。例えば、3レベルNPC電力変換器7の直流側正極端、負極端、中性点端子と背後接続した構成で実現することができる。
【0039】
次に、3レベルNPC電力変換器7の制御系の構成を説明する。
【0040】
巻線型誘導機の固定子側電機子端の計器用変圧器28から演算した発電機電圧VGが設定値になるように、d軸電流指令(I_Dref)を出力する自動電圧調整器(AVR)29を設け、計器用変圧器3と主要変圧器端計器用変流器30から演算した有効電力が設定値になるように、q軸電流指令(I_Qref)を出力する自動電圧調整器(APR)31を設ける。
【0041】
回転位相検出器(PLG)55と主要変圧器端計器用変圧器17とから、交流系統周波数と巻線型誘導機の回転周波数の差に等しいすべり周波数の位相θsを検出する位相検出器32を設け、2相電流指令(I_Dref、I_Qref)を2相/3相座標変換器33に入力してすべり周波数の3相電流指令(IU_ref、IV_ref、IW_ref)を出力する。
【0042】
巻線型誘導機の回転子側励磁巻線6の端子と3レベルNPC電力変換器7の間に励磁電流用計器用変流器34を設け、励磁電流値(IU、IV、IW)を検出し、3相2相変換器35で定常時に直流量となる2相電流値(I_DfB、I_QfB)を演算する。
【0043】
励磁電流調整器36は、2相電流指令(I_Dref、I_Qref)と2相電流値(I_DfB、I_QfB)が一致するように、かつ、3相電流指令(IU_ref、IV_ref、IW_ref)と励磁電流値(IU、IV、IW)が一致するように、変調率指令(αU、αV、αW)を出力する。この変調率指令(αU、αV、αW)を各相毎に設けた3台のPWM変調回路37、38、39に入力し、各相毎に第1のモジュレーション指令(MU1、MV1、MW1)を出力する。
【0044】
一方、励磁電流用計器用変流器34からの励磁電流値(IU、IV、IW)を入力し、第2のPWM変調回路40で第2のモジュレーション指令(MU2、MV2、MW2)を出力する。
【0045】
また、励磁電流用計器用変流器34からの励磁電流値(IU、IV、IW)を入力し、運転モード切替回路41は第1のモジュレーション指令(MU1、MV1、MW1)と第2のモジュレーション指令(MU2、MV2、MW2)を一括切替させる指令値SWを出力する。また、すべての自己消弧型素子への点弧指令をオフ側に固定するGB指令を出力する。
【0046】
指令値SWが0の時は第1のモジュレーション指令(MU1、MV1、MW1)を、指令値SWが1の時は第2のモジュレーション指令(MU2、MV2、MW2)を選択するよう、各相毎の3台の切替器42、43、44でモジュレーション指令(MU、MV、MW)を選択出力する。
【0047】
モジュレーション指令(MU、MV、MW)を各相毎の3のパルス発生回路45、46、47に入力し、3レベルNPC電力変換器7の自己消弧型素子へのゲート指令をオンオフ制御する。
【0048】
図3を用いてU相のPWM変調回路37の動作を説明する。
【0049】
PWM調整回路37は、中性点(0)と正極(+1)間の正側搬送波と負極(-1)と中性点(0)間の負側搬送波を備え、これらの搬送波と入力側の変調率指令αUから演算する変調波との大小関係より、3値(+1、0、-1)選択のモジュレーション指令MU1を出力する。
【0050】
V相PWM変調回路38およびW相PWM変調回路39はU相のPWM変調回路37と動作は同じであり、重複を避けるために説明を省略する。
【0051】
図4にパルス発生回路45の動作を表形式で示す。
【0052】
最初に、運転モード切替回路41からのGB指令がレベル0の時の動作を説明する。
モジュレーション指令MUが(+1)の時、自己消弧素子UPとUPCへのゲート指令G_UPとG_UPCをオン、その他をオフする。モジュレーション指令MUが(0)の時、自己消弧素子UPCとUNCへのゲート指令G_UPCとG_UNCをオン、その他をオフする。モジュレーション指令MUが(-1)の時、自己消弧素子UNとUNCへのゲート指令G_UNとG_UNCをオン、その他をオフする。一方、GB指令がレベル1の時は、モジュレーション指令MUの値によらず、自己消弧素子UP、UPC、UNC、UNへのゲート指令G_UP、G_UPC、G_UNC、G_UNをオフする。
【0053】
図5に第2のPWM変調回路40の構成を示す。
【0054】
絶対値演算器101、102、103で計器用変流器34からの励磁電流値(IU、IV、IW)の絶対値|IU|、|IV|、|IW|を求め、減算器104、105、106で絶対値の差を出力、比較器107、108、109で符号判別結果を2値(0、1)選択出力する。比較器107、108、109の出力を論理回路110に入力し、論理回路110は、|IU|が最小の時にレベル1、その他の時にレベル0となる信号111を出力する。論理回路110は、|IV|、|IW|についても、同様に信号112、113を出力する。
【0055】
一方、比較器114、115、116で励磁電流値(IU、IV、IW)の極性を2値(0、1)選択出力する。比較器114は、IUが正の時にレベル1、その他の時にレベル0となる信号117を出力する。IV、IWについても、同様に、比較器115、116が、信号118、119をそれぞれ出力する。
【0056】
信号111、112、113、117、118、119は論理回路120に入力され、論理回路120は、各相毎の3値(+1、0、-1)を3値選択出力回路121、122、123に出力する。
【0057】
U相の3値選択出力回路121は、IUの絶対値が3相で最小の時に第2のモジュレーション出力MU2として‘0’を出力、IUが正の時は第2のモジュレーション出力MU2として‘+1’を出力、IUが負の時は第2のモジュレーション出力MU2として‘-1’を出力する。V相の3値選択出力回路122、W相の3値選択出力回路123の動作はU相の3値選択出力回路121と同じであり、重複を避けるために説明を省略する。
【0058】
図6に運転モード切替回路41の構成を示す。前の図5と同じ番号は同じ内容を示すため、重複を避けるために説明を省略する。
【0059】
最大値選択出力器202は、計器用変流器34からの励磁電流値(IU、IV、IW)の絶対値|IU|、|IV|、|IW|の最大値を選択出力し、最小値選択出力器201は、絶対値|IU|、|IV|、|IW|の最小値を選択出力する。比較器203は最大値が設定値I1を超えるとレベル1を出力し、その他の時にレベル0を出力する。比較器204は最小値が設定値I2以下になるとレベル1を出力、その他の時にレベル0を出力する。比較器203の出力をセット信号、比較器204の出力をリセット信号とするフリップフロップ205は指令値SWを出力する。
【0060】
指令値SWがレベル0の時は、切替器42、43、44で、第1のモジュレーション指令(MU1、MV1、MW1)が、指令値SWがレベル1の時は、第2のモジュレーション指令(MU2、MV2、MW2)が選択される。
【0061】
ここで設定値I1とI2は、(I1>I2)とし、I1は3レベルNPC電力変換器7の自己消弧型素子の最大遮断電流を基準に、最大遮断電流を超えない値に設定する。
【0062】
図7図8に、図1から図6の二次励磁発電電動装置において、3相交流系統1で地絡故障が時刻t0で発生、時刻tCBで事故相が除去されて通常運転に復帰する時の動作を示す。
【0063】
図7の期間(t1、t2)と(t3、t4)で、図8の期間(t5、t6)と(t7、t8)で指令値SWがレベル1となり、第2のモジュレーション指令(MU2、MV2、MW2)が選択される。
【0064】
本実施例で説明した発明の構成によれば、過電流保護するために3レベルNPC電力変換器7をバイパスすることも、ゲートブロックすることもないため、きめ細かく2つのモジュレーション指令を相互に切り替えることができ、過電流保護と安定に運転継続することができる。
【実施例2】
【0065】
図2を用いて、本発明の実施例2の装置構成を説明する。
【0066】
3レベルNPC電力変換器7の直流側正極端子と中性点端子間には正極側直流コンデンサ(CP)8と第1の2レベル電力変換器9の直流端が並列接続され、第1の2レベル電力変換器9の交流端は第1の高調波抑制フィルタ10を介して第1の励磁用変圧器11に接続される。
【0067】
一方、3レベルNPC電力変換器7の中性点端子と直流側負極端間には負極側直流コンデンサ(CN)12と第2の2レベル電力変換器13の直流端が並列接続され、第2の2レベル電力変換器13の交流端は第2の高調波抑制フィルタ14を介して第2の励磁用変圧器15に接続される。
【0068】
第1の励磁変圧器11と第2の励磁変圧器15の交流系統側端は励磁遮断器(52E)16の第1端子に並列接続され、第2端子は主要変圧器2の巻線型発電電動機側端に並列接続される。
【0069】
次に、第1の2レベル電力変換器9の制御系の構成と動作を説明する。
【0070】
主要変圧器2の巻線型発電電動機側端に設けた主要変圧器端計器用変圧器17と第1の高調波フィルタ10と交流端の間に設けた第1の計器用変流器18とから演算した無効電力から力率が1になるように、d軸直流電流指令(IC1_Dref)を出力する第1の力率調整器(APFR1)19を設け、第1の計器用直流変圧器20で正極側直流コンデンサ8の電圧VDCPを検出し、設定値に調整するように、q軸直流電流指令(IC1_Qref)を出力する第1の直流電圧調整器(ADCVR1)21を設け、第1の2レベル変換器電流調整器22で第1の2レベル変換器9を構成する自己消弧型素子(RP1、SP1、TP1、RN1、SN1、TN1)へのゲートをオンオフ制御する。
【0071】
同様に、第2の2レベル電力変換器13の制御系の構成を説明する。
【0072】
主要変圧器端計器用変圧器17と第2の高調波抑制フィルタ14と交流端の間に設けた第2の計器用変流器23とから演算した無効電力から力率が1になるように、d軸直流電流指令(IC2_Dref)を出力する第2の力率調整器(APFR2)24を設け、第2の計器用直流変圧器25で負極側直流コンデンサ12の電圧VDCNを検出し、設定値に調整するように、q軸直流電流指令(IC2_Qref)を出力する第2の直流電圧調整器(ADCVR2)26を設け、第2の2レベル変換器電流調整器27で第2の2レベル変換器13を構成する自己消弧型素子(RP2、SP2、TP2、RN2、SN2、TN2)へのゲートをオンオフ制御する。
【0073】
以上の第1および第2の2レベル電力変換器の構成によれば、2台の励磁変圧器(第1の励磁用変圧器11と第2の励磁用変圧器15)によって互いに絶縁された交流電源に接続された2台の2レベル変換器(第1の2レベル変換器9と第2の2レベル変換器13)は、正極と負極の直流コンデンサ電圧VDCPとVDCNを独立に制御するため、系統事故時などの過渡時にも安定に2台の直流コンデンサの電圧を平衡に保つことができる。
【0074】
本実施例で説明した発明の構成によれば、2台の2レベル変換器は各々の直流電圧を互いに独立に制御できるので、正極側と負極側の直流コンデンサ値が平衡するように制御することができる。
【実施例3】
【0075】
図2を用いて、本発明の実施例3の装置構成を説明する。
【0076】
バイパス回路48は、励磁電流用計器用変流器34と巻線型誘導機の回転子側励磁巻線6端子の間に設ける。バイパス回路48としては電力用半導体素子で構成しても良いが、本実施例のように、動作回数150k回を保証するなど技術進歩の著しい真空遮断器を用いても良い。このバイパス回路は、運転モード切替回路41からの86E指令によって閉路する。また、GB指令によりパルス発生回路45、46、47により3レベルNPC電力変換器7の自己消弧型素子をゲートブロックして運転停止する。
【0077】
図6に、バイパス回路48に対する動作指令(86E指令)を出力する回路を示す。
【0078】
最大値選択回路206は、励磁電流値(IU、IV、IW)の絶対値|IU|、|IV|、|IW|の最大値を選択出力し、比較器207は最大値が設定値I3を超えるとレベル1を出力し、その他の時にレベル0を出力する。比較器207の出力は、論理和回路208を経てGB指令と86E指令として出力する。
【0079】
ここで、設定値I3は、設定値I1よりも大きな値(I3>I1)に設定する。これは、3相交流系統1の側の地絡故障などで発生する過電流値が主要変圧器2のインピーダンスによって抑制されるのに対し、主要変圧器2の巻線型誘導機側での故障時の過電流値は抑制されぬことから、設定値I3は、3相交流系統1の側での地絡故障による最大電流を基準に設定する。これによって、機器側の故障と3相交流系統側の故障を区分し、前者の場合に迅速に運転を停止して機器を保護することができる。
【実施例4】
【0080】
図6を用いて、本発明の実施例4の装置構成と回路を説明する。
【0081】
出力スイッチ209、210、211の動作を説明する。ここでは、U相の出力スイッチ209について動作を説明する。V相の出力スイッチ210とW相の出力スイッチ211は出力スイッチ209と動作が同じであり、重複を避けるために説明を省略する。
【0082】
信号111は、|IU|が最小の時にレベル1、その他の時にレベル0となるが、出力スイッチ209は信号111がレベル1の時に、第3相の電流絶対値である|IU|を出力し、信号111がレベル0の時に‘0’を出力する。
【0083】
最大値選択回路212は、各相の電流絶対値|IU|、|IV|、|IW|の最大値を選択出力し、比較器213は、選択出力された最大値が設定値I4を超えるとレベル1を出力し、その他の時にレベル0を出力する。214はオンディレイ回路で、第3相の電流絶対値が設定時間以上継続した時にレベル1を出力し、論理和回路208を経てGB指令と86E指令として出力する。
【0084】
ここで、設定値I4は、設定値I1よりも小さな値(I4<I1)に設定する。これは、第3相の電流が自己消弧素子(UPC、UNC、VPC、VNC、WPC、WNC)の何れかを経由することによる。一般に、自己消弧素子の通流損失は逆並列ダイオードの通流損失よりも大きいため、過電流耐量が小さい。このため、第3相の時限付きの過電流保護によって安全に機器を保護することができる。
【実施例5】
【0085】
図2を用いて、本発明の実施例5の装置構成を説明する。
【0086】
第1の過電圧抑制器(OVP1)49は、第1の計器用直流変圧器20からの正側直流コンデンサ電圧VDCPが設定値を超えると、制限抵抗50に直列接続した自己消弧型素子によるスイッチ回路(CHV1)51をオンオフ制御し、制限抵抗50で電力消費することによって正側直流コンデンサ電圧VDCPの上昇を抑制する。
【0087】
同様に、第2の過電圧抑制器(OVP2)52は、第2の計器用直流変圧器25からの負側直流コンデンサ電圧VDCNが設定値を超えると、制限抵抗53に直列接続した自己消弧型素子によるスイッチ回路(CHV2)54をオンオフ制御し、制限抵抗53で電力消費することによって負側直流コンデンサ電圧VDCNの上昇を抑制する。
【0088】
本発明の構成によれば、第2のモジュレーション指令(MU2、MV2、MW2)が選択された場合も正極側直流コンデンサ(CP)8および負極側直流コンデンサ(CN)12は共に充電動作が担保されるため、直流電圧低下の対策は不要で、上昇の抑制手段のみを備えれば良いことになる。これにより、簡易な電圧抑制回路の追加のみで系統事故時にも安定的な運転継続することができる。
【0089】
ただし、3レベルNPC電力変換器の場合、第2のモジュレーション指令(MU2、MV2、MW2)が選択された期間中は、第3相の電流による充放電が、正極側直流コンデンサ(CP)8、負極側直流コンデンサ(CN)12の不平衡要因となる。しかし、本発明の構成で正側・負側の直流電圧を独立に抑制できるため、系統事故時にも安定的な運転継続を実現できる。
【符号の説明】
【0090】
1 3相交流系統
2 主要変圧器
3 相反転断路器(89GM)
4 同期遮断器(52G)
5 固定子側電機子巻線
6 回転子側励磁巻線
7 3レベルNPC電力変換器
8 正極側直流コンデンサ(CP)
9 第1の2レベル電力変換器
10 第1の高調波抑制フィルタ
11 第1の励磁用変圧器
12 負極側直流コンデンサ(CN)
13 第2の2レベル電力変換器
14 第2の高調波抑制フィルタ
15 第2の励磁用変圧器
16 交流系統側端は励磁遮断器(52E)
17 主要変圧器端計器用変圧器
18 第1の計器用変流器
19 第1の力率調整器(APFR1)
20 第1の計器用直流変圧器
21 第1の直流電圧調整器(ADCVR1)
22 第1の2レベル変換器電流調整器
23 第2の計器用変流器
24 第2の力率調整器(APFR2)
25 第2の計器用直流変圧器
26 第2の直流電圧調整器(ADCVR2)
27 第2の2レベル変換器電流調整器
28 計器用変圧器
29 自動電圧調整器(AVR)
30 主要変圧器端計器用変流器
31 自動電圧調整器(APR)
32 位相検出器
33 2相/3相座標変換器
34 励磁電流用計器用変流器
35 3相2相変換器
36 励磁電流調整器
37,38,39 PWM変調回路
40 第2のPWM変調回路
41 運転モード切替回路
42,43,44 切替器
45,46,47 パルス発生回路
48 バイパス回路
49 第1の過電圧抑制器
50,53 制限抵抗
51 スイッチ回路(CHV1)
52 第2の過電圧抑制器
54 スイッチ回路(CHV2)
55 回転位相検出器(PLG)
71 直流電圧源
101,102,103 絶対値演算器
104,105,106 減算器
107,108,109,114,115,116 比較器
110,120 論理回路
111,112,113,117,118,119 信号
121,122,123 3値選択出力回路
201,206,212 最大値選択出力器
202 最小値選択出力器
203,204 比較器
205 フリップフロップ
208 論理和回路
209,210,211 出力スイッチ
214 オンディレイ回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11