IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サン−ゴバン パフォーマンス プラスティクス フランスの特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-05
(45)【発行日】2022-10-14
(54)【発明の名称】サンドイッチ状の複合材料の調製方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 70/46 20060101AFI20221006BHJP
   B29C 43/20 20060101ALI20221006BHJP
   B29C 43/34 20060101ALI20221006BHJP
   B29C 70/06 20060101ALI20221006BHJP
   B29C 70/34 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
B29C70/46
B29C43/20
B29C43/34
B29C70/06
B29C70/34
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021535650
(86)(22)【出願日】2019-12-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-18
(86)【国際出願番号】 EP2019085359
(87)【国際公開番号】W WO2020127057
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2021-06-18
(31)【優先権主張番号】1873207
(32)【優先日】2018-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】516100067
【氏名又は名称】サン-ゴバン パフォーマンス プラスティクス フランス
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100134175
【弁理士】
【氏名又は名称】永川 行光
(74)【代理人】
【識別番号】100188857
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 智文
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マオ、ガエタン
(72)【発明者】
【氏名】デュモン、ニコラス
【審査官】北澤 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-022834(JP,A)
【文献】特開2013-022835(JP,A)
【文献】国際公開第2018/016273(WO,A1)
【文献】特表2011-510838(JP,A)
【文献】特開平06-246890(JP,A)
【文献】特開2000-052363(JP,A)
【文献】特開平10-044281(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 70/00-70/88
B29C 43/00-43/58
B32B 1/00-43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンドイッチ状の複合材料製品を製造する方法であって、前記サンドイッチ状の複合材料製品が、2枚の外層およびコアを備え、前記外層が、繊維強化高分子材料のマトリックスを有し、前記高分子材料が、繊維を構成する材料の融点よりも低い融点を有しており、
前記方法が、前記高分子材料の前記融点よりも高い融点を有する材料から構成されたインサートを使用し、その上に前記外層が圧密化され、
続いて、前記インサートが、前記サンドイッチの前記コアに置き換えられ、次いで、組み合わせ品は、前記外層を前記コアに接合するための圧密処理を受けることを特徴とし、
前記方法が、前記サンドイッチの前記外層となることが意図されている繊維強化高分子材料から構成されるプリフォームを製作するステップと、
型内に、第1のプリフォーム、前記インサート、および第2のプリフォームを並置するステップと、
強化材料または前記インサートの前記材料の前記融点の温度に達することなく前記高分子材料の前記融点の温度に達するように、加熱および加圧することによって前記外層を得るために前記プリフォームを圧密化するステップと、
前記インサートを取り外し、前記外層を分離して前記サンドイッチの前記コアを挿入するステップと、
前記外層を前記コアに接着させるために熱処理するステップと、
こうして得られた前記製品を冷却するステップと、を含むことをさらに特徴とし、
前記プリフォームが、あらかじめ含浸された高分子樹脂布地を使用して作られるか、または
前記プリフォームが、前記強化材料および前記高分子材料を含む糸を編むことによって作られる、方法。
【請求項2】
コアのないゾーンを形成するように意図されている場所で、前記プリフォーム間に剥離コストを加えることを特徴とする、請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記インサートが、シリコーン製であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記強化材料が、ガラス繊維、炭素繊維、およびアラミド繊維から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記高分子材料が、熱可塑性型の材料であり、具体的には、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリプロピレン(PP)、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記高分子材料が、熱硬化性型の材料であり、具体的には、エポキシ、シアネートエステル、フェノール樹脂、およびポリエステルから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記サンドウィッチの前記コアが、セル状ハニカム材料から構成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記コアの厚さが、少なくともmm~0mm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記外層の各々の厚さが、少なくとも.2mm~mm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明を実施するための形態】
【0001】
本発明は、複合材料で作られた製品または複合材料の分野に関する。複合材料で作られた製品とは、高分子材料、具体的には熱可塑性材料または熱硬化性材料から構成される樹脂マトリックスを含み得る製品を意味する。このマトリックスは、高分子材料の融点よりも高い融点を有し得る材料で強化されてもよい。FRPは、通常「繊維強化プラスチック」を指す。
【0002】
FRP型の複合材料は、材料の重量に対して機械抵抗性が良好である。また、FRP型の複合材料は、耐腐食性も非常に良好である。FRP型の複合材料は、別々に取った構成部品の特性よりも優れた特性を有する。FRP型の複合材料は、具体的には自動車または航空機の分野では、従来の鉄製部品を軽量化することができる。また、FRP型の複合材料は、耐疲労性も良好である。
【0003】
複合体の強化材は、マトリックス内に分散する鉱物繊維の添加によって、鉄または合成材料で作られた支持構造体の使用によって、強化繊維布地の使用によって、不織布もしくはマット、または織り方法によって得られた他の製品の使用によってなど、異なる方法で得ることができる。
【0004】
布地強化材は、平坦な構造を有してもよく、交差して垂直に織り込まれる緯糸と経糸から構成されていてもよい。布地強化材の製造には、経糸とは別の糸巻きを使用する必要があり得る。
【0005】
近年では、編み強化材が使用されてきた。編み強化材とは、一般に、糸を織り込んでメッシュを形成し、連続した列で配置されている、連続した糸から得られる製品を意味することができる。従来の編み生地の製作には、糸条メッシュ用の糸巻きのみが必要である。
【0006】
糸は、モノフィラメントタイプでもマルチフィラメントタイプでもよい。マルチフィラメントは、練紡(すなわち、ねじれることなく組み合わされた平行な連続フィラメントの集合体)、スパン糸(すなわち、ねじれを伴って組み合わされた短いステープル繊維の集合体)であってもよい。また、糸は、いくつかの糸または異なる材料のフィラメントの組み合わせであってもよい。この組み合わせは、ねじること、巻くことによって行うことができる。したがって、高分子材料および強化材料を含む糸を製作することが可能である。例えば、アラミド型、炭素型、ガラス型の強化糸と、熱可塑性の糸(すなわち、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド(PEI))とを組み合せることが可能である。このような種類の糸を混紡糸と呼ぶことができる。
【0007】
このような種類の混紡糸を編むことで、強化材とマトリックスの両方を含むプリフォームを得ることを可能にできる。このプリフォームは、一般に「プリプレグ」と呼ばれているねばねばと粘着性のある樹脂をあらかじめ含浸させた布地とは対照的に、「ドライ」であると言われている。
【0008】
また、FRP型の複合材料で作られた2枚の外層、または外皮、および発泡型の軽量材料もしくはセル状ハニカム材料の中心体あるいはコアを含み得る、サンドイッチの形で製品を製作することも可能である。これらの製品は、サンドイッチの形の構造であるため、同じ重量であればはるかに良好な性能を実現することができる。
【0009】
外皮の含浸、および外皮のコアへの結合は、サンドイッチ複合材料の最終特性に影響を与える。外皮の良好な含浸には、一般に何段階かの圧密方法を必要とするが、これには時間と資源がかかる。これは特に、最終製品が複雑な三次元形状を有するときに起こる。
【0010】
サンドイッチを作る従来の方法は、一般に、
高分子材料を有する、あらかじめ含浸させた外皮を使用して外層を製作するステップと、
コア、例えば、ハニカムまたは発泡体の両側に外層を並置するステップと、
すべての層のコアへの接続を確実にしながら、高分子材料の溶融を確実にするために外層を圧密化するステップと、を含むことができる。
【0011】
外皮の厚さに応じて、数枚のひだの積層が必要になる場合がある。その後、各外皮の布地のひだの良好な圧密を確実にし、外皮とコアとの間の良好な接着を確実にするために、数回の硬化が必要になる場合がある。このような製造方法では、外層の硬化に耐えるようにサンドイッチのコアを特別に選択することができる。場合によっては、温度および圧力をかけることによってサンドイッチのコアが損なわれることも分かっている。例えば、この処理中に発泡コアがたわむか、または収縮することが確認されている。
【0012】
加えて、硬化中に、高分子材料がハニカムのセルに流れ込むこともあるようだ。
【0013】
特許文献EP0770472(A1)では、連続気泡構造で形成されたコア、および繊維ならびに樹脂で形成された外皮を有する複合材料サンドイッチパネルの製造方法を概説している。コアの連続気泡内の樹脂の溶融を回避するために、この特許文献では、外皮とコアとの間に水密膜および接着剤の薄膜を介在させている。型を閉じた後、1回の熱サイクルで、接着剤を重合させ、次いで、圧力下で樹脂を繊維に注入し、最後に樹脂を重合させることを可能にする。
【0014】
しかしながら、本方法には、いくつかの層、具体的には水密膜を使用する必要があるという欠点がある。これにより、最終製品のコストが高くなる。
【0015】
特許文献EP1086801(A1)では、樹脂注入技術RTMによるサンドイッチパネルの製造方法を概要している。本方法では、ハニカム構造の充填を回避するために、型内に、膨張材料の薄膜およびコアの面の各々に対するバリア布地を設置する必要がある。
【0016】
本発明による方法では、外層を形成するために、コアの代わりに耐熱材料のインサートを使用し、外層を圧密化するときにインサートをコアに置き換える。あとは、熱処理を実行して外層とコアを接合するだけである。
【0017】
第1の実施形態によれば、本発明による方法は、
例えば、高分子材料および強化材料を含み得る糸を編む、または織ることによって外層もしくはあらかじめ含浸させた外皮の実施形態では、
型内に、外層、耐熱材料のインサート、および第2の外層を並置するステップと、
強化材料の融点に達することなく、高分子材料の圧密および融合を可能にすることができる温度ならびに圧力で硬化させることによって、外皮を成形するステップと、
インサートを取り外し、2枚のあらかじめ形成された外皮間に、例えば、発泡体またはハニカムのサンドイッチのコアを導入するステップと、
外層とサンドイッチのコアとの間の接着を可能にする温度で組み合わせを硬化させるステップと、を含むことができる。
【0018】
別の実施形態によれば、外皮は、強化材料の織物から作られており、高分子材料は、射出によって提供され得る。
【0019】
その後、本方法は、
型内に、強化布地、熱に強い材料のインサート、および別の強化布地を並置するステップと、
樹脂を注入するステップと、
インサートを取り外し、2枚のあらかじめ形成された外皮間に、例えば、発泡体またはハニカムのサンドイッチのコアを導入するステップと、
外層とサンドイッチのコアとの間の接着を可能にする温度で全体を硬化させるステップと、を含むことができる。
【0020】
インサートは、剛性があってもなくてもよい。具体的には、シリコーンであってもよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、温度で膨張してもよい。これにより、圧密中の圧縮を高めることができる。
【0022】
インサートは、特定の形状、例えば、面取り形状などを最終製品に提供することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、サンドイッチ本体と外層との間に接着層を挿入してもよい。この接着剤は、液体接着剤、接着膜、または熱可塑性繊維を含む編みプリフォームであってもよい。
【0024】
外層は、同じであっても異なってもよい。
【0025】
有利には、良好なサンドイッチ効果を得るために、コアの厚さは、一般に、少なくとも約2mm~約50mm以下、好ましくは少なくとも約3mm~約40mm以下、より好ましくは少なくとも約5mm~約25mm以下とすることができ、外皮の厚さは、少なくとも約0.2mm~約5mm以下、好ましくは少なくとも約0.4mm~約2mm以下、より好ましくは少なくとも約0.5mm~約1mm以下とすることができる。
【0026】
本発明の目的は、サンドイッチを製造する代替方法を提供すること、具体的には、サンドイッチの本体の材料の選択と、外層の材料の選択とを分離する製造方法を提供することとすることができる。
【0027】
高分子材料としては、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリプロピレン(PP)、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの熱可塑性材料、または例えば、エポキシ、シアネートエステル、フェノール樹脂、ポリエステルなどの熱硬化性材料が挙げられ得る。
【0028】
強化材料としては、パラアラミド、ポリプロピレンなどの合成材料、亜麻布などの天然材料、ガラス、石英、炭素、玄武岩、金属などの無機材料が挙げられ得る。
【0029】
本発明による方法は、サンドイッチのコアの種類の選択を変形方法の選択から分離することを可能にできるため、特に有利であることが証明された。本発明による方法は、外皮の良好な含浸を実現することを可能にできる。
【0030】
多くの異なる態様および実施形態が可能である。それらの態様および実施形態のいくつかが本明細書に記載される。本明細書を読んだ後、当業者は、それらの態様および実施形態が例示にすぎず、本発明の範囲を限定しないことを理解するであろう。実施形態は、以下にリスト化される実施形態のうちのいずれか1つ以上に従うことができる。
【0031】
実施形態1.サンドイッチ状の複合材料製品を製造する方法であって、サンドイッチ状の複合材料製品は、2枚の外層およびコアを備え、外層は、繊維強化高分子材料のマトリックスを有し、高分子材料は、繊維を構成する材料の融点よりも低い融点を有しており、高分子材料の融点よりも高い融点を有する材料から構成されたインサートを使用し、その上に外層が圧密化され、続いて、このインサートは、サンドイッチのコアに置き換えられ、次いで、組み合わせ品は、外層をコアに接合するための圧密処理を受けることを特徴とする、方法。
【0032】
実施形態2.サンドイッチの外層となることが意図されている繊維強化高分子材料から構成されるプリフォームを製作するステップと、型内に、第1のプリフォーム、インサート、および第2のプリフォームを並置するステップと、強化材料またはインサートの材料の融点に達することなく高分子材料の融点の温度に達するように、加熱および加圧することによって外層を得るためにプリフォームを圧密化するステップと、インサートを取り外し、外層を分離してサンドイッチのコアを挿入するステップと、外層をコアに接着させるために熱処理するステップと、こうして得られた製品を冷却するステップと、を含むことを特徴とする、実施形態1に記載の方法。
【0033】
実施形態3.プリフォームは、あらかじめ含浸された高分子樹脂布地を使用して作られることを特徴とする、実施形態2に記載の方法。
【0034】
実施形態4.プリフォームは、強化材料および高分子材料を含む糸を編むことによって作られることを特徴とする、実施形態2に記載の方法。
【0035】
実施形態5.コアのないゾーンを形成するように意図されている場所で、プリフォーム間に剥離コストを加えることを特徴とする、実施形態2に記載の方法。
【0036】
実施形態6.型内に、強化材料から作られた布地または編物、インサート、および強化材料から作られた第2の布地もしくは編物を並置するステップと、高分子材料の樹脂を圧力ならびに温度下で注入するステップと、インサートを取り外してサンドイッチのコアを挿入するステップと、外層をサンドウィッチのコアに接着するために圧密硬化させるステップと、こうして得られた製品を冷却するステップと、を含むことを特徴とする、実施形態1に記載の方法。
【0037】
実施形態7.インサートは、シリコーン製であることを特徴とする、実施形態1に記載の方法。
【0038】
実施形態8.強化材料は、ガラス繊維、炭素繊維、およびアラミド繊維から選択されることを特徴とする、実施形態1に記載の方法。
【0039】
実施形態9.高分子材料は、熱可塑性型の材料であり、具体的には、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリプロピレン(PP)、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)から選択されることを特徴とする、実施形態1に記載の方法。
【0040】
実施形態10.高分子材料は、熱硬化性型の材料であり、具体的には、エポキシ、シアネートエステル、フェノール樹脂、およびポリエステルから選択されることを特徴とする、実施形態1に記載の方法。
【0041】
実施形態11.サンドウィッチのコアは、セル状ハニカム材料から構成されることを特徴とする、実施形態1に記載の方法。
【0042】
実施形態12.コアの厚さは、少なくとも約2mm~約50mm以下であることを特徴とする、実施形態1に記載の方法。
【0043】
実施形態13.外層の各々の厚さは、少なくとも約0.2mm~約5mm以下であることを特徴とする、実施形態1に記載の方法。
【0044】
以下の実施例は、本発明を非限定的に説明するものである。
【実施例
【0045】
実施例1
いくつかの「プリプレグ」と呼ばれるシアン酸エステルを含浸させた複数の炭素繊維布地を鋼型にドレープして、サンドイッチの第1の外皮を形成する。
【0046】
剛性インサート(例えば、数ミリのテフロン(登録商標)ブロック)を布地上に蒸着させる。
【0047】
サンドイッチの第2の外皮は、いくつかの「プリプレグ」布地を剛性インサート上にドレープすることによって作られる。
【0048】
テフロン加工の剥離層(PTFEコートのガラス繊維)を2枚の外皮間の接合部に配設する。接合部は、外皮が接合してコアの領域を被覆する部分である。
【0049】
型は、柔軟なカウンタ型によって閉じられる。
【0050】
外皮は、真空下、約180~220℃で数時間熱処理することによって圧密化される。
【0051】
組み合わせ品は冷却され、インサートが取り外される。
【0052】
高温耐熱接着剤は、コアと接触するように意図されている面の各々に塗布される。
【0053】
ポリイミド発泡型コア(概算密度50kg/m3)をインサートの代わりに導入する。
【0054】
その後、サンドウィッチ全体には、外皮とコアの良好な接着を確実にするために、真空下、約90~120℃の温度で最終圧密処理が施される。
【0055】
実施例2
第1の外皮は、鋼型に蒸着させた炭素繊維の数枚の非含浸強化布地の積層によって形成される。
【0056】
軟質インサート(厚さ数ミリのシリコーン板)を生地に蒸着させる。
【0057】
第2の外皮は、インサート上に蒸着された同じ種類の布地によって形成される。
【0058】
型は、鋼金カウンタ型によって閉じられる。
シアン酸エステル樹脂は、既知のRTM型の方法によって、10~15バールの圧力下、80~120℃の温度で注入される。
【0059】
熱処理は、4時間かけて行われる。
【0060】
型は冷却され、次いでインサートが取り外され、外皮は、剥離層を除去することによって分離される。
【0061】
シアン酸エステル樹脂の非常に薄い層は、(ハニカムと接触するように意図されている面上の)外皮に塗布される。
【0062】
ハニカムコアは、サンドイッチを形成するために、インサートの代わりに2枚の外皮間に導入される。
サンドイッチ全体には、外皮とコアを接合するために、真空下で4時間の熱処理(180~200℃)が施される。
【0063】
実施例3
編物は、ガラス繊維および熱可塑性繊維を含む混紡糸を使用して作られる。
【0064】
この編物を鋼型に蒸着させて、第1の外皮を形成する。
【0065】
温度の影響下で膨張可能な材料のインサートを編物上に蒸着させる。
【0066】
同じ種類の第2の編物をインサート上に蒸着させて、第2の外皮を形成する。
【0067】
テフロン加工の剥離層(PTFEコートのガラス繊維)を2枚の外皮間の接合部に配設する。接合部は、2枚の外皮が接合してコアの領域を被覆する部分である。
【0068】
テフロン加工の剥離層を2枚の外皮間の接合部に配設する。
型は、鋼金カウンタ型によって閉じられる。
【0069】
外皮は、3~10バールの圧力下、200~250℃で数十分間熱処理することによって圧密化される。
【0070】
型は冷却され、次いでインサートが取り外され、外皮は、剥離層を除去することによって分離される。
【0071】
熱可塑性糸の織物プリフォームは、コアとサンドイッチの外皮との間に接続層を形成するために、ハニカムコアの両側上に蒸着させる。
【0072】
ハニカムコアおよび織物プリフォームは、サンドイッチを形成するために、インサートの代わりに2枚の外皮間に導入される。
【0073】
サンドイッチ全体には、外皮とコアを接合するために、真空下で数時間の熱処理(200~250℃)が施される。
【0074】
実施例4
編物は、ガラス繊維および熱可塑性繊維を含む混紡糸を使用して作られる。
【0075】
この編物を鋼型に蒸着させて、第1の外皮を形成する。
【0076】
温度の影響下で膨張可能な材料の剛性インサートを編物上に蒸着させる。
【0077】
同じ種類の第2の編物をインサート上に蒸着させて、第2の外皮を形成する。
【0078】
テフロン加工の剥離層を2枚の外皮間の接合部に配設する。
【0079】
型は、鋼金カウンタ型によって閉じられる。
【0080】
外皮は、3~10バールの圧力下、200~250℃で数十分間熱処理することによって圧密化される。
【0081】
型は冷却され、次いでインサートが取り外され、外皮は、剥離層を除去することによって分離される。
膨張エポキシ発泡コアは、サンドイッチを形成するために、インサートの代わりに2枚の外皮間に注入される。
【0082】
サンドイッチ全体には、外皮とコアを結束するために、真空下で数時間の熱処理(65~120℃)が施される。
【0083】
実施例5
編物は、ガラス繊維および熱可塑性繊維を含む混紡糸を使用して作られる。
【0084】
第1の織物をシリコーンブラダーの上にドレープし、その組み合わせ品を第1の鋼型に蒸着させて外皮を圧密化する。型を閉じて真空を引き出す。型を加圧(3~10バール)し、誘導加熱によって200~250℃の温度まで急速に加熱する。この温度は、数分間維持される。冷却後、ブラダーを除去し、第1の外皮が製作される。
【0085】
第2の外皮(内皮)は、第2の型で第1の外皮と同じ方法で作られる。
【0086】
外皮を圧密化するために使用される工具では、先に圧密化された外皮、エポキシまたは液体状接着剤膜、ハニカム構造、最終複合材料の先に圧密化された内側皮が連続的に蒸着される。
【0087】
内皮を圧密化するために使用されるシリコーンブラダーを定位置に置いて型を閉じる。真空を最大限に引き出し、外皮とコアを接合するために組み合わせ品を65~120℃の温度に数時間加熱する(オーブン加熱方法)。