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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-06
(45)【発行日】2022-10-17
(54)【発明の名称】収納箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 21/08 20060101AFI20221007BHJP
   B65D 6/04 20060101ALI20221007BHJP
【FI】
B65D21/08
B65D6/04 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020190495
(22)【出願日】2020-11-16
(65)【公開番号】P2021091479
(43)【公開日】2021-06-17
【審査請求日】2021-01-15
(31)【優先権主張番号】108145184
(32)【優先日】2019-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】514117715
【氏名又は名称】聯府塑膠股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】許木川
【審査官】▲高▼橋 杏子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06691884(US,B1)
【文献】特開平08-011865(JP,A)
【文献】登録実用新案第3061270(JP,U)
【文献】実開平08-001202(JP,U)
【文献】登録実用新案第3199697(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2008/0202976(US,A1)
【文献】実開昭59-049631(JP,U)
【文献】特開平10-147336(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 6/00-13/02
B65D 21/00-21/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の箱体及び第2の箱体を具備する収納箱であって、
前記第1の箱体は第1の側壁、第1の底部及び第1の収納空間を含み、前記第1の箱体の一側端に、かつ、前記第1の側壁に、第1の側部開口部が設けられ、前記第1の側壁における前記第1の底部から離れる側に、第1の上端縁部が配置され、
前記第2の箱体は、第2の側壁、第2の底部及び第2の収納空間を含み、前記第2の箱体の一側端に、かつ、前記第2の側壁に、第2の側部開口部が設けられ、前記第2の側壁における前記第2の底部から離れる側に、第2の上端縁部が配置され、前記第2の上端縁部は、前記第2の箱体の外向きに延在する張出部を有し、前記張出部における前記第2の底部に向かう部分に摺動レールが配置され、前記第1の上端縁部が前記摺動レールに当接し、
前記収納箱は、前記第1の側部開口部が前記第2の側部開口部に対応するように、前記第1の箱体と前記第2の箱体とを共に組み合わせてなり、かつ、前記第1の上端縁部と前記第2の上端縁部とは共に前記収納箱の開口部を形成し、
前記第1の箱体の内側に、かつ、前記第1の側部開口部寄りの位置に、バリア部が配置され、前記第2の箱体の外側に、かつ、前記第2の側部開口部及び第2の上部開口部寄りの位置に、複数のバリアリブが設けられ、複数の前記バリアリブは前記摺動レールに沿って配列され、
前記第1の箱体は、前記第1の側壁に、前記第1の上端縁部と前記第1の底部との間に、前記第1の上端縁部と平行な第1のネック端面部をさらに含み、前記第1のネック端面部によって、前記第1の側壁は、前記第1のネック端面部より上方の部分は、前記第1のネック端面部より下方の部分よりも、前記第1のネック端面部の幅の分だけ外側に突出しており、
前記第2の箱体は、前記第2の側壁に、前記第2の上端縁と前記第2の底部との間に、前記第2の上端縁部と平行な第2のネック端面部をさらに含み、前記第2の側壁は、前記第2のネック端面部より上方の部分は、前記第2のネック端面部より下方の部分よりも、前記第2のネック端面部の幅の分だけ外側に突出しており、
前記第1のネック端面部の幅は、前記第2のネック端面部の幅よりも大きく、
前記第1の箱体は第1の位置規制部を有し、前記第1の位置規制部が前記第1のネック端面部に隣接し、前記第2の箱体の第2のネック端面部における前記収納箱の外側に向かって第1の位置規制構造が延設されており、
前記第1の箱体と前記第2の箱体とを互いに離れる方向に相対移動させると、前記第1の位置規制部と前記第1の位置規制構造とは互いに係合し、相対移動を停止させる、 収納箱。
【請求項2】
前記第1の側部開口部の幅は、前記第2の側部開口部の幅よりも大きい、請求項1に記載の収納箱。
【請求項3】
前記第1の底部における前記第1の側部開口部寄りの位置に、前記収納箱の内側に向かって第2の位置規制部が配置され、前記第2の底部における前記第2の側部開口部寄りの位置に、前記収納箱の外側に向かって第の位置規制構造が凸設され
前記第1の箱体と前記第2の箱体とを互いに離れる方向に相対移動させると、前記第2の位置規制部と前記第3の位置規制構造とは互いに当接し、相対移動を停止させる、 請求項1に記載の収納箱。
【請求項4】
前記第1の上端縁部における前記第1の側部開口部から離れる側に、かつ、前記収納箱の内側及び前記開口部に向かう位置に、第3の上端縁部が形成され、前記第1の箱体と前記第2の箱体とを組み合わせる時、前記第3の上端縁部と前記第2の上端縁部とは共に前記開口部を形成し、かつ、前記第3の上端縁部と前記第2の上端縁部とが同じ高さに揃えられている、請求項1に記載の収納箱。
【請求項5】
前記第1の底部及び前記第2の底部はいずれも複数の膨らみ部が設けられる、請求項1に記載の収納箱。
【請求項6】
前記第2の上端縁部は少なくとも2つのくり抜き部をさらに含み、複数の前記くり抜き部は、少なくとも前記第2の側部開口部の両側に配置され、前記第1の箱体の前記第1の上端縁部が、前記くり抜き部から露出するように、前記くり抜き部は形成されている、請求項1に記載の収納箱。
【請求項7】
前記収納箱は収納空間を有し、前記収納空間の容積は、前記第1の収納空間と前記第2
の収納空間との容積和を下回る、請求項1に記載の収納箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は収納箱に関し、特に2つの箱体を組み合わせてなる収納箱に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザーの異なる収納ニーズに対応するために、現代の多くのメーカーは、同じタイプまたはスタイルの収納箱及び整理箱(以下、容器と呼ぶ)を大、中、小、特大、ミニ等様々なサイズで製造している。
【0003】
なお、生活の中で、異なるサイズの収納箱が必要になることも少なくではない。例えば、複数のお菓子(例えばパイナップルパイ12個)を購入して帰宅した際には、収納箱に入れてリビングに陳列する場合、来客や家族の消費によるお菓子は減少していくため、お菓子の配置が不規則になり、全体の美観に影響を与える。そのため、サイズ(容量)を調整できない容器は、ユーザーの生活の質を低下させ、社会的イメージにまで影響を与える可能性がある。
【0004】
また、近年は家の中のスペースのコストが上昇しており、容積調整ができない容器は中身が満たさないと空間のもったいないこともなる。そのため、スムーズに容量を調整できるような容器を提案することは、重要な課題にある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、スムーズに容量を調整できるような容器を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を鑑みて、本発明の目的の1つとしては、第1の箱体及び第2の箱体を具備する収納箱を提供することである。第1の箱体は、第1の側壁、第1の底部及び第1の収納空間を含む。第1の箱体の一側端に、前記第1の側壁に第1の側部開口部が配置される。第1の側壁における第1の底部から離れる側に第1の上端縁部が配置される。第2の箱体は、第2の側壁、第2の底部及び第2の収納空間を含む。第2の箱体の一側端に、第2の側壁に第2の側部開口部が配置され、第2の側壁における第2の底部から離れる側に第2の上端縁部が配置される。第2の上端縁部は、第2の箱体の外向きに延在する張出部を有し、その張出部における第2の底部に向かう部分に摺動レールが配置され、第1の上端縁部は摺動レールと当接する。なかでも、収納箱は、第1の側部開口部が第2の側部開口部と対応するように、第1の箱体と第2の箱体とを組み合わせてなると共に、第1の上端縁部と第2の上端縁部とは共に収納箱の開口部を形成するように収納箱の開口部を取り囲む。収納箱は収納空間を有し、収納空間の容積は、第1の収納空間と第2の収納空間との容積和の以下である。
【0007】
特定の実施形態において、第1の側部開口部の幅は、第2の側部開口部の幅よりも大きい。
【0008】
特定の実施形態において、第1の箱体の内側に、第1の側部開口部に近く位置に、バリア部が設けられる。第2の箱体の外側に、第2の側部開口部及び第2の上部開口部に近く位置に、複数のバリアリブがさらに設けられる。それらのバリアリブは、摺動レールの延在方向に沿って配列される。
【0009】
特定の実施形態において、第1の箱体は第1のネック端面部をさらに含む。第2の箱体は、第2のネック端面部をさらに含む。第1のネック端面部の幅は、第2のネック端面部の幅よりも大きい。
【0010】
特定の実施形態において、第1の箱体は第1の位置規制部を含む。第1の位置規制部が第1のネック端面部と隣接する。第2の箱体において、第2のネック端面部における収納箱の外部に向かう側に第1の位置規制構造が延設される。
【0011】
特定の実施形態において、第1の底部における第1の側部開口部に近く位置に、収納箱の内部に向かって第2の位置規制部が突設されておる。第2の底部における第2の側部開口部に近く位置に、収納箱の外部に向かって第2の位置規制構造が配置される。
【0012】
特定の実施形態において、第1の上端縁部における第1の側部開口部から離れる側に、収納箱の内部及び開口部に向かって、第3の上端縁部が形成される。第1の箱体と第2の箱体が組み合わせられた時、第3の上端縁部と第2の上端縁部は共に開口部を形成すると共に、第3の上端縁部と第2の上端縁部とが揃えられている。
【0013】
特定の実施形態において、第1の底部及び第2の底部に複数の膨らみ部が形成される。
【0014】
特定の実施形態において、第2の上端縁部に少なくとも2つのくり抜き部がさらに形成され、それらのくり抜き部は、少なくとも第2の側部開口部の両側に分布されている。
【0015】
特定の実施形態において、収納箱が収納空間を有し、収納空間の容積は、第1の収納空間と第2の収納空間との容積和の以下である。
【発明の効果】
【0016】
上記を踏まえて、本願は、2つの箱体を互いに組み合わせて収納箱を形成させることにより、収納箱の収納空間の大きさ(容量)を調整する効果を果たし、さらに、1つの収納箱を様々な容積に変更し得、ユーザーの生活の質を向上させ、家庭内のスペースを節約する目的を達成することができる。また、バリア部及びバリアリブを力作用点の近傍に配置するなど人体工学に相応しいデザインにより、さらに本願の収納箱の使用性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係る実施形態の外観模式図である。
図2】本発明に係る実施形態の外観模式図である。
図3】本発明に係る実施形態の関連要素を示す分解模式図である。
図4A図3のA部分を示す局部拡大図である。
図4B図3のB部分を示す局部拡大図である。
図4C図3の局部を示す局部断面拡大図である。
図5図1の上面図である。
図6図5C-C断面を示す断面図である。
図7図6のD部分を示す局部拡大図である。
図8図1の側面図である。
図9図8におけるE-E断面を示す断面図である。
図10図9のF部分を示す局部拡大図である。
図11図1の下面図である。
図12図2の上面図である。
図13図12におけるG-G断面を示す断面図である。
図14図13のH部分を示す局部拡大図である。
図15図2の側面図である。
図16図15におけるI-I断面を示す断面図である。
図17図16のJ部分を示す局部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、関連する図を参照して、本発明の収納箱のより好ましい実施形態を説明する。なお、同一の構成要素を同一の構成要素記号で説明する。
【0019】
本発明の各実施形態における方向指示(例えば、前、後、左、右、上、下、時計回り、反時計回り等)は、特定の実施形態(添付図面に示すように)における各構成要素の相対的な位置関係及び動きを説明するために使用されているに過ぎず、特定の実施形態が変更されれば、方向指示もそれに応じて変更されることに留意すべきである。
【0020】
図1図2に示すように、本発明に係る収納箱100は、収納空間の大きさが伸縮自在に調整できる収納箱100である。収納箱100の材料としては、例えば、プラスチックが挙げられるが、この例に制限されない。収納箱100は、実際のニーズに応じて、例えば、収納形態(例えば、図1)または展開形態(例えば、図2)の形態に調整されるが、これらの例に制限されない。
【0021】
図3は、本発明に係る実施形態の関連要素を示す分解模式図である。図3に示すように、収納箱100は、第1の箱体1及び第2の箱体2から構成される。第1の箱体1は、第1の側壁11、第1の底部12及び第1の収納空間13を含む。第1の箱体1の一側端に、前記第1の側壁11に第1の側部開口部14が設けられ、前記第1の側壁11における前記第1の底部12から離れる側に第1の上端縁部15が配置される。
【0022】
本実施形態において、第2の箱体2は、第2の側壁21、第2の底部22及び第2の収納空間23を含む。第2の箱体2の一端側に、第2の側壁21に第2の側部開口部24が設けられる。第2の側壁21における前記第2の底部22から離れる側に第2の上端縁部25が配置される。第2の上端縁部25は、第2の箱体2の外向きに延在される張出部を有し、その張出部における第2の底部22に向かう部分に摺動レール251が配置され、第1の上端縁部15は摺動レール251と当接する。
【0023】
なお、第1の収納空間13の大きさ(容積)は、第1の側壁11、第1の底部12及び第1の側部開口部14によって、共に規定されていることをここで説明しておきたい。同じように、第2の収納空間23の大きさ(容積)は、第2の側壁21、第2の底部22及び第2の側部開口部24によって共に規定されている。
【0024】
即ち、第1の箱体1と第2の箱体2とは、実質的に似ている構成、即ち、側壁及び底部によって共に形成された収納空間を持っている。
【0025】
図5図12に示すように、上面図の視野角から見た場合、第1の箱体1及び第2の箱体2は、実質的に「コ」字形(英語の「U字形」でも構わない)のような外形を呈している側壁(第1の側壁11、第2の側壁21)及び側壁における第1の上端縁部15及び第2の上端縁部25を有している。
【0026】
図3に示すように、第1の側部開口部14または第2の側部開口部24の側から観測すれば、第1の側部開口部14、第2の側部開口部24は、実質的に「コ」字形のような外形を呈している。
【0027】
なお、収納箱100は第1の箱体1と第2の箱体2を組み合わせてなるものであるため、一方の箱体(例えば、第1の箱体1)の側壁(例えば、第1の側壁11)、開口部(例えば、第1の側部開口部14)の幅は、他方の箱体(例えば、第2の箱体2)の側壁(例えば、第2の側壁21)、開口部(例えば、第2の側部開口部24)を上回らなければならないことは特筆すべきである。
【0028】
図4C図3の局部断面拡大図である。図3及び図4Cを共に参照されたい。第1の上端縁部15及び第2の上端縁部25の他、第1の箱体1では、第1の側壁11に第1の上端縁部15と第1の底部12との間に、第1の上端縁部15と並行になる第1のネック端面部17がさらに設けられる。第2の箱体2では、第2の側壁21に、第2の上端縁部25と第2の底部22との間に、第2の上端縁部25と平行になる第2のネック端面部27がさらに設けられる。第1のネック端面部17の幅は、第2のネック端面部27の幅よりも大きい。第1のネック端面部17及び第2のネック端面部27は、レールの機能を果たすことができるため、第1の箱体1と第2の箱体2とを相対移動させる場合、その移動をさらにスムーズにすることができる。
【0029】
図3(斜視図)、図4A図4B、及び図15図17を共に参照されたい。図4Aは、図3のA部分を示す局部拡大図である。図15図17は上面図及び断面図である。第1の箱体1の内側における第1の側部開口部14に近い部分に、バリア部18Aがさらに配置される。図4B図3のB部分を示す局部拡大図である。第2の箱体2の外側における第2の側部開口部24に近いながら第2の上部開口部に寄りの部分に、複数のバリアリブ28Aが配置される。それらのバリアリブ28Aは摺動レール251に沿って配列されているため、バリア部18Aは少しだけ2つのバリアリブ28Aの間に固定され(例えば、図17のように、)、それにより、収納箱100は一時的に安定な構造に形成される。さらに、収納箱100を摺動レール251に沿って、収納空間を増加したり(例えば、図2の操作)、収納空間を減少したり(例えば、図2の操作の逆操作)する時(以下は伸縮過程と略称する)、収納箱100の収納空間の大きさを「定量的に」増減させることができる。
【0030】
一般的に、収納箱100を伸ばす時、ユーザーの手のひらまたは指の上端は、上端縁部(例えば、第1の上端縁部15、第2の上端縁部25、または後述の第3の上端縁部16)に近づくことに留意すべきである。ユーザーによる力(ベクトル)は、構造物全体に沿って広がるようになる。すなわち、力の作用点から離れれば離れるほど、ユーザーが発揮する本来の力(ベクトル)からの方向性のずれが大きくなる。そのため、バリア部18A、バリアリブ28Aなど調整の度合いを数値化しながら微小な抵抗を提供する構造は、力の作用点から離れ過ぎると、使用性に支障が生じる。本実施形態では、その人体工学の原理を利用して、第1の箱体1及び第2の箱体2のバリア部18A及びバリアリブ28Aをユーザーが収納箱100を伸ばす場合の力の作用点の近傍に配置することにより、収納箱100はスムーズに伸縮することができる。
【0031】
特定の実施形態において、第1のバリア部18Aは、第1のネック端面部17と第1の上端縁部15との間に配置される。バリアリブ28Aは、第2の上端縁部25と第2のネック端面部27との間に配置される。
【0032】
その他、第1の箱体1に、1つまたは2つ以上の第1の位置規制部18Bを配置してもよい。同じように、第2の箱体2に、1つまたは2以上の第1の位置規制構造28Bを配置してもよい。第1の位置規制部18Bと第1の位置規制構造28Bとは互いに係合することができる。第1の位置規制部18Bと第1の位置規制構造28Bとの間の固定効果は、バリア部18Aとバリアリブ28Aとの間の固定効果よりもわずかに大きい。ここでは、1つの位置規制部及び2つの第1の位置規制構造28Bを配置するのを例として説明する。第1の位置規制構造28Bは、第1の箱体1と第2の箱体2とを互いに容易に外すことができなくする効果があるため、一般的な状況では(組み合わせる時)、ユーザーが収納箱を伸縮する時に過剰な力をかけてしまうことを避けるために、第1の位置規制部18Bは、2つの第1の位置規制構造28Bの間に位置していない。一旦、誤って過剰な力を加えた場合、過剰な力により第1の位置規制部18Bが一つ目の第1の位置規制構造28Bを乗り越えた時、第1の位置規制構造28Bは、普段の伸縮の時、バリア部18Aが複数のバリアリブ28Aの間を移動する場合と異なる触感フィードバックをユーザーに与えることにより、収納箱の伸縮を即刻に停止すべきことをユーザーに知らせることができる。かつ、第1の位置規制部18Bは、2つの第1の位置規制構造28Bの間に位置するため、収納箱100は一時的に安定な構造になるため、収納箱100の内容物が脱落しないように確保できる。
【0033】
特定の実施形態において、第1の位置規制部18Bは、第1のネック端面部17と第1の上端縁部15との間に配置される。第1の位置規制構造28Bは、第2の上端縁部25と第2のネック端面部27との間に配置される。
【0034】
以下、第2の位置規制部18C、第2の位置規制構造28C及び第3の位置規制構造28Dの構造原理を続いて説明する。
【0035】
以下は、第2の位置規制部18C、第2の位置規制構造28C、第3の位置規制構造28Dが、収納形態、収納形態と展開形態を介在する形態、及び展開形態においての構造原理を説明する。
【0036】
図5図7(収納形態)、図15図17(収納形態と展開形態とを介在する形態)、及び図12図14(展開形態)を共に参照されたい。第1の箱体1の第1の底部12において、第1の上端縁部15に向かって第2の位置規制部18Cが凸設されている。第2の位置規制部18Cは、例えば、図2に示すように、収納箱100の伸縮方向に対して長軸方向が直交するリブ状の構造を呈している。第2の箱体2の的第2の底部において、第2の上端縁部25から離れる方向に向かって第2の位置規制構造28C及び第3の位置規制構造28Dが凸設されている。第2の位置規制構造28C及び第3の位置規制構造28Dは、例えば、第2の位置規制部18cと平行になるリブ構造であってもよいし、2つ以上の突出構造体が共になって形成されていてもよい。
【0037】
さらに詳細に説明すれば、2以上の突出構造体が共に位置規制構造を形成した場合、これらの突出構造体同士を連接してなる仮想線は、第2の位置規制部18cと平行であることが必要である。通常の状況(組み合わせる時)では、第2の位置規制部18Cは、第2の位置規制構造28Cと第3の位置規制構造28Dとの間に介在する。収納箱100が収納形態(例えば、図5図7)に縮められた時、第2の位置規制部18C寄りの第1の底部12は、第3の位置規制構造28D(例えば、図7)に当接する。それに対して、収納箱100が展開形態(例えば、図12図14)に伸ばされた時、第2の位置規制部18Cは第3の位置規制構造28D(例えば、図14)に当接する。伸縮の過程では、第1の側壁11のバリア部18Aは第2の側壁21のバリアリブ28A(例えば、図17)に複数回接触するようになる。
【0038】
図1図3に示すように、第1の上端縁部15の他、別の実施形態では、前記第1の上端縁部15における前記第1の側部開口部14から離れる側に、収納箱100の内側及び前記開口部に向かうように第3の上端縁部16が形成される。前記第1の箱体1及び前記第2の箱体2を組み合わせる時、前記第3の上端縁部16と前記第2の上端縁部25は共に前記開口部を形成し、かつ、前記第3の上端縁部16と前記第2の上端縁部25とは揃えられている。収納箱100が展開形態から収納形態に変形した時、第2の上端縁部25は、収納箱を縮めるのを停止するように、第3の上端縁部16に当接する。
【0039】
図1図3及び図4Cに示すように、本発明の収納箱100では、第2の上端縁部25にくり抜き部252が設けられる。くり抜き部252は、ユーザーが収納箱100の展開状況を確認できるように機能しており、特に、図2に示すように、第1の箱体1の第1の上端縁部15がくり抜き部252から露出するため、ユーザーが第1の箱体1と第2の箱体2との間の距離をよく確認することができる。
【0040】
図1及び図8図10に示すように、第2の箱体2において、第2の側部開口部24の両側の第2の側壁21に第2の突出部211が形成される。収納箱100が収納形態である時、第2の突出部211は第1の側壁11(例えば、図10に示すように)に当接する。また、第1の箱体1において、第1の側部開口部14の両側の第1の側壁11に第1の突出部111が形成される。複数の収納箱を積み重ねる時(図示しない)、第2の突出部211における第2の底部22に向かう一端は、第1の突出部111における第1の底部12に向かう一端は、下層にある他の収納箱1の第1の上端縁部15及び第2の上端縁部25に共に当接することにより、複数の収納箱1が互いに積み重ねられる時、重量が過大になるため、過度の摩擦が生じて、複数の収納箱1における第1の側壁11または第2の側壁21が、引っかかって分離できなくなることがないようにする。
【0041】
図3図9及び図16に示すように、第1の箱体1の第1の底部12及び第2の箱体2の第2の底部22はいずれも複数の膨らみ部が設けられる。それにより、内容物と第1の底部12または第2の底部22との間に隙間を設けることで、硬い内容物が膨らみ部の上部だけに傷がつくようにし、全体の消耗を抑えることができる。
【0042】
上記を踏まえて、本発明は、2つの箱体を1つの収納箱に互いに組み合わせてなることにより、その収納空間の大きさ(容量)を調整し得るようにする効果を達成し、さらに、1つの収納箱は複数の容積を持たせるように変化し得、ユーザーの生活の質を向上させ、家庭のスペースを節約することができる。また、人間工学に基づいたデザイン、例えば、バリア部及びバリアリブを力の作用点付近に位置させることなどが、使用感をさらに高めている。
【符号の説明】
【0043】
100 収納箱
1 第1の箱体
11 第1の側壁
111 第1の突出部
12 第1の底部
13 第1の収納空間
14 第1の側部開口部
15 第1の上端縁部
16 第3の上端縁部
17 第1のネック端面部
18A バリア部
18B 第1の位置規制部
18C 第2の位置規制部
2 第2の箱体
21 第2の側壁
211 第2の突出部
22 第2の底部
23 第2の収納空間
24 第2の側部開口部
25 第2の上端縁部
251 摺動レール
252 くり抜き部
27 第2のネック端面部
28A バリアリブ
28B 第1の位置規制構造
28C 第2の位置規制構造
28D 第3の位置規制構造
3 膨らみ部
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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図12
図13
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図15
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図17