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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-06
(45)【発行日】2022-10-17
(54)【発明の名称】トラフ嵩上げ装置
(51)【国際特許分類】
   H02G 9/04 20060101AFI20221007BHJP
【FI】
H02G9/04
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022545398
(86)(22)【出願日】2022-07-01
(86)【国際出願番号】 JP2022026481
【審査請求日】2022-07-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】503147125
【氏名又は名称】ユタカ電業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(74)【代理人】
【識別番号】100225347
【弁理士】
【氏名又は名称】鬼澤 正徳
(72)【発明者】
【氏名】迫 章吾
【審査官】鈴木 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-197894(JP,A)
【文献】特開2022-75081(JP,A)
【文献】特開平10-8405(JP,A)
【文献】特開2016-12998(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 9/00-9/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容空間を囲む側板を有するトラフと、前記側板の上に載せられて前記収容空間を覆う蓋と、の間に配置されて前記収容空間を拡張するトラフ嵩上げ装置であって、
前記トラフの長手方向に並べられて前記側板に載せられ、かつ、前記蓋を支持する複数の嵩上げ部材と、
複数の前記嵩上げ部材の長手方向に間隔をおいてそれぞれ設けられ、かつ、前記嵩上げ部材の高さ方向の深さを有する係合穴と、
隣り合う前記嵩上げ部材同士を連結し、かつ、前記高さ方向における移動が前記蓋により阻止される連結部材と、
を有し、
前記連結部材は、隣り合う前記嵩上げ部材に設けられた前記係合穴にそれぞれ挿入される2つの係合片を有する、トラフ嵩上げ装置。
【請求項2】
請求項1記載のトラフ嵩上げ装置において、
前記嵩上げ部材は、前記トラフの平面視で平行な2つの前記側板にそれぞれ載せられる、トラフ嵩上げ装置。
【請求項3】
請求項1または2記載のトラフ嵩上げ装置において、
前記嵩上げ部材は、載せられる前記側板を挟む2つの脚部を有する、トラフ嵩上げ装置。
【請求項4】
請求項1または2記載のトラフ嵩上げ装置において、
前記嵩上げ部材は、前記高さ方向に重ねられる複数の要素を有し、
複数の前記要素のうち、前記高さ方向で最も上に位置する前記要素が、前記係合穴を有する、トラフ嵩上げ装置。
【請求項5】
請求項1記載のトラフ嵩上げ装置において、
前記トラフの平面視で直線形状の第1補助側板、及び前記トラフの平面視で湾曲形状の第2補助側板を有する補助トラフの前記第1補助側板の上に前記嵩上げ部材が載せられ、
前記第2補助側板の上に載せられる補助嵩上げ部材が、更に設けられている、トラフ嵩上げ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、鉄道の線路脇、または、高速道路等の道路脇に敷設されるケーブルを収容するトラフを嵩上げするためのトラフ嵩上げ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道の線路脇には、信号やデータを伝送するケーブル、各種電気機器用の送電ケーブル等を敷設するために、コンクリート製のトラフが設けられている。このトラフにおいて、ケーブルの収容空間を拡張する技術の一例が、特許文献1に記載されている。特許文献1には、断面略U形のトラフ本体と、トラフ本体の上に被せるトラフ蓋と、を有する、ケーブルトラフ用容積拡張構造体が記載されている。
【0003】
特許文献1に記載されたケーブルトラフ用容積拡張構造体は、トラフ本体の両側の側壁の上端面にそれぞれ載置され、そのトラフ本体の長手方向に延在する一対の側壁部、及び、側壁の上端面よりも高い位置で前記一対の側壁部を繋いだ連結部、を有する嵩上部材と、一対の側壁部に架け渡されて連結部上に載置される基部、及び基部の両端から側壁部の外面に沿って下方に延在し、トラフ本体の側壁の外面に当接する一対の当接部、を有する移動規制部材と、を備え、嵩上部材上にトラフ蓋を載置可能に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-12998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明者は、トラフ嵩上げ装置に含まれる嵩上げ部材の数が多くなり、嵩上げ部材同士の互いの配置位置にバラツキが生じると、嵩上げ部材同士の連結が困難になる、という課題を認識した。
【0006】
本開示は、嵩上げ部材同士の配置位置にバラツキが生じた場合でも、嵩上げ部材同士のの連結を行うことの可能なトラフ嵩上装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のトラフ嵩上げ装置は、収容空間を囲む側板を有するトラフと、前記側板の上に載せられて前記収容空間を覆う蓋と、の間に配置されて前記収容空間を拡張するトラフ嵩上げ装置であって、前記トラフの長手方向に並べられて前記側板に載せられ、かつ、前記蓋を支持する複数の嵩上げ部材と、複数の前記嵩上げ部材の長手方向に間隔をおいてそれぞれ設けられ、かつ、前記嵩上げ部材の高さ方向の深さを有する係合穴と、隣り合う前記嵩上げ部材同士を連結し、かつ、前記高さ方向における移動が前記蓋により阻止される連結部材と、を有し、前記連結部材は、隣り合う前記嵩上げ部材に設けられた前記係合穴にそれぞれ挿入される2つの係合片を有する。
【発明の効果】
【0008】
本開示のトラフ嵩上げ装置は、嵩上げ部材同士の配置位置にバラツキが生じた場合でも、嵩上げ部材同士の連結を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施例のトラフ嵩上げ装置を含むトラフ装置の斜視図である。
図2】第1実施例のトラフ嵩上げ装置を含むトラフ装置の側面図である。
図3】第1実施例のトラフ嵩上げ装置が備えるトラフ嵩上げ部材を示す斜視図である。
図4】(A)は、嵩上げ部材同士の連結に用いる連結具の正面図、(B)は、連結具の平面図である。
図5】(A)は、第1実施例のトラフ嵩上げ装置が備えるトラフ嵩上げ部材の正面図、(B)は、図5(A)のトラフ嵩上げ部材の平面図である。
図6】(A)は、図5(A)のトラフ嵩上げ部材の背面図、(B)は、図5(A)のVI-VI線に沿った平面断面図である。
図7】(A)は、第1実施例のトラフ嵩上げ装置が備えるトラフ嵩上げ部材同士を連結具で連結した状態の正面図、(B)は、図7(A)の平面図である。
図8】第2実施例のトラフ嵩上げ装置が備えるトラフ嵩上げ部材を示す斜視図である。
図9】(A)は、第2実施例のトラフ嵩上げ装置において、ベースとマウントとが重ねられる前の側面図、(B)は、第2実施例のトラフ嵩上げ装置において、ベースとマウントとが重ねられた側面図である。
図10】(A)は、第2実施例のトラフ嵩上げ装置が備えるマウントの平面図、(B)は、第2実施例のトラフ嵩上げ装置が備えるベースの平面図である。
図11】(A)は、第2実施例のトラフ嵩上げ装置が備えるトラフ嵩上げ部材同士を連結具で連結した状態の正面図、(B)は、図11(A)の平面図である。
図12】第2実施例のトラフ嵩上げ装置を含むトラフ装置の側面図である。
図13】(A)トラフの他の例を示す平面図、(B)は、図13(A)のトラフに用いられる第3実施例のトラフ嵩上げ装置を示す平面図である。
図14】(A)は、第3実施例のトラフ嵩上げ装置が備える嵩上げ部材を示す斜視図、(B)は、第3実施例のトラフ嵩上げ装置に蓋を載せた状態の平面図である。
図15】第3実施例のトラフ嵩上装置に蓋を載せた状態を示す模式的な正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(概要)
以下、本開示のトラフ嵩上げ装置に含まれるいくつかの実施例を、図面に基づいて説明する。本開示のトラフ嵩上げ装置は、鉄道の線路脇、または、高速道路等の道路脇で地上に設置されるトラフの収容空間、または、架台上に設置されるトラフの収容空間、またはフレーム上に配置されるトラフの収容空間を拡張するために設けられる。本開示に対応する各図面において、同様の構成については同じ符号を付してある。
【0011】
図1には、本開示のトラフ嵩上げ装置10の一例が示されている。トラフ嵩上げ装置10は、トラフ装置11の収容空間を拡張するために設けられる。トラフ装置11は、図2のように、トラフ12及び蓋13を有し、トラフ12と蓋13との間に収容空間A1が形成される。収容空間A1は、収容物としてのケーブル14を収容する。ケーブル14は、電力ケーブル、通信ケーブル等を含む。トラフ12及び蓋13は、共コンクリート製である。本開示では、複数のトラフ12が、便宜上、第1方向D1に沿って互いに隣り合わせになるように、設置場所B1に置かれる例を説明する。第1方向D1は、一例として、水平方向である。設置場所B1は、地上、または、地上に設けられる架台、または。地上に設けられるフレーム等のうちの何れでもよい。便宜上、図2の上下方向が、高さ方向D4、つまり、鉛直方向を示すものとする。
【0012】
トラフ12は、底板15及び2つの側板16,17を有する。底板15は、プレート形状であり、かつ、平面形状が四角形、具体的には略長方形である。側板16,17は、底板15の平行な2つの側縁にそれぞれ接続されており、かつ、側板16,17は、底板15に対して略直角に立ち上げられている。側板16,17同士は互いに平行であり、2つの側板16,17が底板15から立ち上げられた高さは同一である。トラフ12は、第1方向D1に沿った方向の長さを有し、かつ、側板16,17は、第1方向D1に対して交差する第2方向D2に沿った方向の間隔をおいて設けられている。図示はしないが、トラフ12を平面視すると、第1方向と第2方向D2とが略90度の角度で交差する。
【0013】
蓋13は、プレート形状であり、蓋13は、トラフ12の長手方向の長さと同じ長さを有し、かつ、トラフ12の幅方向の長さと同じ幅を有する。蓋13の厚さ方向における一方の表面から、蓋13の厚さ方向に突出された突出部30が設けられている。突出部30は、蓋13の幅方向の両端を除く領域に設けられ、突出部30は、蓋13の長手方向の全体に亘って設けられている。
【0014】
図示はしないが、蓋13を2つの側板16,17に直接載せると、突出部30が2つの側板16,17の間に位置した状態で、蓋13が2つの側板16,17により支持される。そして、蓋13と側板16,17と底板15とにより囲まれた空間、つまり、収容空間が形成される。蓋13は、収容空間を覆う。トラフ12を平面視すると、収容空間の両側に側板16,17がそれぞれ配置され、かつ、2つの側板16,17は平行である。トラフ嵩上げ装置10は、収容空間を拡張するためのものである。次に、トラフ嵩上げ装置10のいくつかの実施例を説明する。
【0015】
(第1実施例)
図1図2及び図3のように、トラフ嵩上げ装置10は、2個1組の嵩上げ部材18と、図4に示す連結具31と、を有する。2個1組の嵩上げ部材18,19は、トラフ12の幅方向に間隔をおいて配置される。そして、2個1組の嵩上げ部材18,19は、図1のように、トラフ12の配置方向に沿って複数組が配置される。嵩上げ部材18,19は、硬質合成樹脂、一例として、シロキサン共重合ポリカーボネート樹脂により、別々に成形されている。1つの嵩上げ部材18は、側板16に載せられ、1つの嵩上げ部材19は、側板17に載せられる。
【0016】
図2に示すように、トラフ12の幅方向に沿い、かつ、垂直な平面内において、側板16と側板17との中間に位置する仮想線C1を基準として、トラフ12は左右対称の形状及び構造を有する。また、2つ嵩上げ部材18,19は、構造及び形状が同じである。そして、側板16に載せられた状態の嵩上げ部材18と、側板17に載せられた状態の嵩上げ部材19とが、仮想線C1を隔てて左右対称に配置される。本実施形態において、仮想線C1は、便宜上、鉛直方向に沿って配置されているものとする。
【0017】
このため、便宜上、一方の嵩上げ部材18を例として構造及び形状を、図3図5(A),(B)、図6(A),(B)に基づいて説明する。嵩上げ部材18は、トラフ12に沿った方向で所定の長さ、一例として500mmを有する。嵩上げ部材18は、基部20と、基部20に接続された2つの脚部21と、基部20に接続された規制片22と、嵩上げ部材18の長手方向で基部20の両端にそれぞれ設けられた切り欠き部23と、2つの切り欠き部23にそれぞれ設けられた係合穴24と、を有する。図6(B)のように、基部20には、隔壁25により仕切られた複数の凹部26が設けられている。隔壁25は、嵩上げ部材18の高さ方向及び嵩上げ部材18の長手方向に沿って延ばされている。
【0018】
凹部26は、嵩上げ部材18の幅方向で隔壁25の一方に複数配置され、かつ、凹部26は、嵩上げ部材18の幅方向で隔壁25の他方に複数配置されている。また、隔壁25の一方に配置された凹部26は、仕切り板27を隔てて嵩上げ部材18の高さ方向に複数段が設けられ、かつ、凹部26は、仕切り板27を隔てて嵩上げ部材18の長手方向に複数配置されている。さらに、隔壁25の他方に配置された凹部26は、仕切り板27を隔てて嵩上げ部材18の高さ方向に複数段が設けられ、かつ、凹部26は、仕切り板27を隔てて嵩上げ部材18の長手方向に複数配置されている。図6(B)のように、隔壁25の表面は、隔壁25の一方に配置された凹部26に向けて突出された形状、及び隔壁25の他方に配置された凹部26に向けて突出された形状、を有する。つまり、基部20を平面断面視すると、隔壁25は、蛇行形状に曲がっている。
【0019】
基部20の上端を構成する支持面28は、平坦である。支持面28は、蓋13を支持する箇所である。規制片22は、支持面28から高さ方向に突出されている。規制片22は、嵩上げ部材18の幅方向において、基部20の一方の端に設けられている。基部20において、規制片22が設けられた箇所とは反対に位置する箇所に、切り欠き部29が設けられている。切り欠き部29は、基部20の長手方向の全域に亘って設けられている。
【0020】
さらに、切り欠き部23は、嵩上げ部材18の長手方向の両端に設けられている。基部20において、2つの切り欠き部23に対応する箇所に係合穴24がそれぞれ設けられている。図7(A)のように、規制片22が上に位置するように嵩上げ部材18,19が支持されていると、係合穴24Aは、嵩上げ部材18,19の高さ方向の深さを有する。図7(A)における上下方向が、嵩上げ部材18,19の高さ方向D4に相当する。係合穴24には、連結具31を差し込み及び抜き出すことができる。図6(B)及び図7(B)に示すように、嵩上げ部材18の平面視で、係合穴24の形状は円形である。係合穴24の内径は、一例として、10mm以下である。
【0021】
2個の脚部21は、嵩上げ部材18の高さ方向で、規制片22が設けられている箇所とは反対の箇所において、基部20から突出されている。2個の脚部21は、共にプレート形状であり、2個の脚部21が基部20から突出された量は、同じである。2個の脚部21は、嵩上げ部材18の幅方向で基部20の両端に設けられている。嵩上げ部材18の幅方向において、2個の脚部21同士の間隔は、側板16,17のそれぞれの幅を超えている。
【0022】
連結具31は、硬質合成樹脂、一例としてポリカーボネート樹脂により一体成形されている。連結具31は、2つの嵩上げ部材18同士を連結し、かつ、2つの嵩上げ部材19同士を連結する要素である。連結具31は、図4(A),(B)のように、2個の係合片32と、2個の係合片をつなぐ接続部33と、を有する。連結具31を平面視すると、2個の係合片32の外周形状は、共に円形である。2個の係合片32の外径は、共に係合穴24の内径未満である。2個の係合片32の形状及び寸法は同じである。
【0023】
図1及び図2を参照して、トラフ嵩上げ装置10の第1実施例の使用例を説明する。複数のトラフ装置11が1列に並べて配置される。嵩上げ部材18は、各トラフ12の側板16の上に載せられ、嵩上げ部材19は、各トラフ12の側板17の上に載せられる。具体的には、図2に示すように、2つの脚部21が、1つの側板16を挟むように、嵩上げ部材18が側板16の上端に置かれる。また、2つの脚部21が、1つの側板17を挟むように、嵩上げ部材19が側板17の上端に置かれる。ここで、嵩上げ部材18の規制片22が、トラフ12の幅方向で最も外側に位置するように、嵩上げ部材18を側板16の上に載せる。また、嵩上げ部材19の規制片22が、トラフ12の幅方向で最も外側に位置するように、嵩上げ部材19を側板17の上に載せる。
【0024】
さらに、側板16に載せられている嵩上げ部材18のうち、隣り合う嵩上げ部材18同士を連結具31により連結する。具体的には、図7(A),(B)のように、連結具31の係合片32を、一方の嵩上げ部材18の係合穴24に差し込み、連結具31の係合片32を、他方の嵩上げ部材18の係合穴24に差し込む。便宜上、図7(A)の上下方向は、高さ方向D4、つまり、鉛直方向を示すものとする。また、側板17に載せられている嵩上げ部材19のうち、隣り合う嵩上げ部材19同士を連結具31により連結する。具体的には、連結具31の係合片32を、一方の嵩上げ部材19の係合穴24に差し込み、連結具31の係合片32を、他方の嵩上げ部材19の係合穴24に差し込む。
【0025】
そして、図2のようにトラフ12の内部にケーブル14が置かれる。ケーブル14は、側板16,17同士の間、及び嵩上げ部材18,19同士の間に亘って置くことができる。ケーブル14の配置が完了した後、図2及び図7(A)のように、蓋13を嵩上げ部材18,19の上に載せる。蓋13は、2つ嵩上げ部材18,19の基部20によりそれぞれ支持され、蓋13の突出部30の一部が、嵩上げ部材18の切り欠き部29と、嵩上げ部材19の切り欠き部29とに、それぞれ配置される。また、蓋13は、嵩上げ部材18の規制片22と、嵩上げ部材19の規制片22との間に配置される。このようにして、トラフ12と、嵩上げ部材18,19と蓋13と、により囲まれた収容空間A1に、ケーブル14が収容される。
【0026】
側板16,17へ直接に蓋13を載せる場合と、トラフ嵩上げ装置10の第1実施例とを比べると、トラフ嵩上げ装置10の第1実施例は、2つ嵩上げ部材18,19の基部20の高さに相当する分、収容空間A1が拡張される。また、連結具31の係合片32を係合穴24に差し込む構成である。このため、隣り合う2つの嵩上げ部材18が、図7(A)の高さ方向D4における位置のバラツキが生じた場合に、2つの係合片32が、2つの嵩上げ部材18に係合されている限り、連結具31が2つの嵩上げ部材18を連結した状態を維持できる。また、隣り合う2つの嵩上げ部材19が、図7(A)の高さ方向D4における位置のバラツキが生じた場合に、2つの係合片32が、2つの嵩上げ部材19に係合されている限り、連結具31が2つの嵩上げ部材19を連結した状態を維持できる。なお、蓋13が、側板16,17の上に載せられていると、図7(A)において、連結具31が、嵩上げ部材18,19の高さ方向D4で移動しようとしても、接続部33が蓋13に接触する。このため、係合片32が係合穴24から抜けることを防止できる。つまり、連結具31の高さ方向D4の移動は、蓋13により阻止される。
【0027】
また、図7(B)に示す嵩上げ部材18の平面視で、隣り合う2つの嵩上げ部材18が、互いに幅方向の位置のバラツキが生じた場合に、接続部33の長さの範囲内で、連結具31が2つの嵩上げ部材18を連結した状態を維持できる。さらに、隣り合う2つの嵩上げ部材19が、互いに幅方向の位置のバラツキが生じた場合に、接続部33の長さの範囲内で、連結具31が2つの嵩上げ部材19を連結した状態を維持できる。
【0028】
また、2つの係合片32は、接続部33により接続されているため、隣り合う2つの嵩上げ部材18を、長手方向に離間させようとする力が生じた場合に、係合片32と嵩上げ部材18との係合力により、連結具31は、隣り合う2つの嵩上げ部材18同士の間の隙間量が増加することを抑制できる。さらに、隣り合う2つの嵩上げ部材19を、長手方向に離間させようとする力が生じた場合に、係合片32と嵩上げ部材18との係合力により、連結具31は、隣り合う2つの嵩上げ部材19同士の間の隙間量が増加することを抑制できる。
【0029】
(第2実施例)
トラフ12の収容空間を拡張するトラフ嵩上げ装置の第2実施例が、図8図9(A),(B)、図10(A),(B)、図11(A),(B)、図12に示されている。トラフ嵩上げ装置10は、2つの嵩上げ部材18,19及び連結具31を有する。図12のように、嵩上げ部材18は、側板16に載せられ、嵩上げ部材19は、側板17に載せられる。トラフ嵩上げ装置10の第2実施例において、側板16に載せられた嵩上げ部材18と、側板17に載せられた嵩上げ部材19とは、仮想線C1を隔てて左右対称の形状及び構造を有する。このため、便宜上、嵩上げ部材18を例として、形状及び構造を説明する。嵩上げ部材18は、ベース34及びマウント35を有する。嵩上げ部材18のベース34は、側板16に載せられ、嵩上げ部材19のベース34は、側板17に載せられる。マウント35は、ベース34の上に載せられる。ベース34及びマウント35は、それぞれ硬質合成樹脂、一例として、シロキサン共重合ポリカーボネート樹脂により別体で設けられている。
【0030】
ベース34は、基部36と、基部36に設けられた複数の凹部42と、基部36に接続された2つの脚部37と、基部36に設けられた係合穴38と、を有する。複数の凹部42は、仕切り板46によりそれぞれ隔てられている。複数の凹部42は、基部36を貫通していない。2つの脚部37は、基部36の長手方向に沿って延ばされ、かつ、互いに平行に設けられている。係合穴38は、基部20の上面に開口されている。係合穴38は、ベース34の長手方向に間隔をおいて複数設けられている。
【0031】
マウント35は、基部39と、基部39に設けられた複数の係合穴40と、図9(A),(B)に示す係合突起41と、基部39に設けられた複数の凹部43と、基部39に設けられた規制片47と、を有する。複数の凹部43は、仕切り板48によりそれぞれ隔てられている。複数の凹部43は、基部39を貫通していない。係合穴40は、基部39の上面に開口されている。係合穴40は、マウント35の長手方向に間隔をおいて複数設けられている。複数の係合突起41は、基部39の長手方向に間隔をおいて設けられている。複数の係合突起41は、基部39において係合穴40が設けられた箇所とは反対の箇所に設けられている。複数の基部39が配置されている間隔と、複数の係合穴40が配置されている間隔と、複数の係合突起41が配置されている間隔とが、同じである。
【0032】
また、マウント35の長手方向において、複数の係合穴40が配置されている位置と、複数の係合突起41が配置されている位置とが、同じである。さらに、嵩上げ部材18の長手方向で基部39の両端に切り欠き部44が設けられている。切り欠き部44にそれぞれ係合穴45が設けられている。規制片47は、嵩上げ部材18の長手方向に沿って配置され、かつ、プレート形状である。規制片47は、基部39から突出されている。
【0033】
図9(A),(B)及び図12を参照して、トラフ嵩上げ装置10の第2実施例の使用例を説明する。ベース34は、側板16,17の上にそれぞれ載せられる。具体的には、2つの脚部37が側板16を挟み、かつ、2つの脚部37が側板17を挟むように、ベース34が、側板16,17の上端にそれぞれ置かれる。ここで、2つのベース34の規制片47が、トラフ12の幅方向で最も外側にそれぞれ位置するように、2つのベース34を側板16の上にそれぞれ載せる。次に、図9(A)のように、マウント35をベース34の上方に位置させる。
【0034】
そして、ベース34及びマウント35の長手方向で、係合穴38の位置と、係合突起41の位置とを一致させ、マウント35をベース34に載せる。すると、図9(B)のように、係合突起41が係合穴38にそれぞれ進入する。このようにして、ベース34の上にマウント35が重ねられる。なお、ベース34を側板16,17に載せる前に、ベース34とマウント35とを重ねた状態とし、重ねたベース34及びマウント35を、側板16,17にそれぞれ載せてもよい。
【0035】
さらに、図11(A),(B)のように、側板16に載せられている嵩上げ部材18のうち、隣り合う嵩上げ部材18同士を連結具31により連結する。具体的には、連結具31の係合片32を、一方の嵩上げ部材18の係合穴45に差し込み、連結具31の係合片32を、他方の嵩上げ部材18の係合穴45に差し込む。便宜上、図11(A)の上下方向は、高さ方向D4、つまり、鉛直方向を示すものとする。また、側板17に載せられている嵩上げ部材19のうち、隣り合う嵩上げ部材19同士を連結具31により連結する。具体的には、連結具31の係合片32を、一方の嵩上げ部材19の係合穴45に差し込み、連結具31の係合片32を、他方の嵩上げ部材19の係合穴45に差し込む。
【0036】
そして、図12のようにトラフ12の内部にケーブル14を置いた後、マウント35の基部39に蓋13を載せる。図12の上下方向は、高さ方向D4に相当する。図11(A)のように、連結具31の接続部33は、マウント35の基部39の上面より下に位置する。このため、連結具31の接続部33が邪魔になることは無く、蓋13が安定した状態で基部39の上に置かれる。
【0037】
側板16,17へ直接に蓋13を載せる場合と、トラフ嵩上げ装置10の第2実施例とを比べると、トラフ嵩上げ装置10の第2実施例は、基部36,39の高さに相当する分、収容空間A1が拡張される。また、ベース34上にマウント35が置かれると、複数の係合突起41が、ベース34の係合穴38にそれぞれ配置される。このため、ベース34とマウント35とを、水平方向の平面内で相対移動させようとする力が生じると、係合突起41が基部36に係合することで、ベース34とマウント35とが水平方向に相対移動することを防止できる。
【0038】
特に、重ねられたベース34とマウント35とが、図11(A)に示す第1方向D1で相対移動することを防止でき、かつ、重ねられたベース34とマウント35とが、図12に示す第2方向D2で相対移動することを防止できる。さらに、蓋13は、突出部30が、2つのマウント35の基部39に接触し、かつ、2つのマウント35の規制片47に接触するため、図13において、蓋13が、嵩上げ部材18,19及びトラフ12に対し、第2方向D2で移動することを防止できる。
【0039】
また、連結具31の係合片32を係合穴45に差し込む構成である。このため、隣り合う2つの嵩上げ部材18が、図11(A)の高さ方向D4で位置のバラツキが生じた場合に、2つの係合片32が、2つの嵩上げ部材18に係合されている限り、連結具31が2つの嵩上げ部材18を連結した状態を維持できる。また、隣り合う2つの嵩上げ部材19が、図11(A)の上下方向で位置のバラツキが生じた場合に、2つの係合片32が、2つの嵩上げ部材19に係合されている限り、連結具31が2つの嵩上げ部材19を連結した状態を維持できる。なお、蓋13が、側板16,17の上に載せられていると、図11(A)において、連結具31が、嵩上げ部材18,19の高さ方向に移動しようとしても、接続部33が蓋13に接触し、係合片32が係合穴45から抜けることを防止できる。
【0040】
また、図11(B)に示す嵩上げ部材18の平面視で、隣り合う2つの嵩上げ部材18が、互いに第2方向D2で位置のバラツキが生じた場合に、接続部33の長さの範囲内で、連結具31が2つの嵩上げ部材18を連結した状態を維持できる。さらに、隣り合う2つの嵩上げ部材19が、互いに第2方向D2で位置のバラツキが生じた場合に、接続部33の長さの範囲内で、連結具31が2つの嵩上げ部材19を連結した状態を維持できる。
【0041】
また、2つの係合片32は、接続部33により接続されているため、隣り合う2つの嵩上げ部材18を、長手方向に離間させようとする力が生じた場合に、係合片32と嵩上げ部材18との係合力により、連結具31は、隣り合う2つの嵩上げ部材18同士の間の隙間量が増加することを抑制できる。さらに、隣り合う2つの嵩上げ部材19を、長手方向に離間させようとする力が生じた場合に、係合片32と嵩上げ部材18との係合力により、連結具31は、隣り合う2つの嵩上げ部材19同士の間の隙間量が増加することを抑制できる。
【0042】
なお、嵩上げ部材18,19において、1つのベース34の上に複数のマウント35を重ねて置くことも可能である。この場合、嵩上げ部材18で重ねるマウント35の数と、嵩上げ部材19で重ねるマウント35の数とを同じにする。重ねるマウント35の数が増加されることに比例して、収容空間A1の容積が増加する。
【0043】
(第3実施例)
図13(B)及び図15には、第3実施例のトラフ嵩上げ装置10が示されている。第3実施例のトラフ嵩上げ装置10を用いるトラフ装置11が、図13(A)図14(B)に示されている。図13(A)に示すトラフ装置11は、複数のトラフ12と、補助トラフ49と、を有する。複数のトラフ12は、第1方向D1に沿って並べられた複数のトラフ12(12A,12B)と、第3方向D3に沿って並べられたトラフ12(12C)と、を含む。トラフ12の平面視で、第1方向D1と第3方向D3とは、互いに交差、一例として略90度の角度で交差して配置されている。
【0044】
そして、補助トラフ49は、トラフ12Aとトラフ12Bとトラフ12Cとを接続する要素である。補助トラフ49は、平面視で略T字形である。補助トラフ49は、底板50と、底板50の縁から突出された第1補助側板53、及び第2補助側板51,52を有する。補助トラフ49を平面視すると、第1補助側板53は、第1方向D1に沿って直線形状に延ばされている。補助トラフ49を平面視すると、第2補助側板51,52は、共に湾曲形状である。補助トラフ49を平面視すると、第2補助側板51,52同士は、逆向きに湾曲されている。
【0045】
補助トラフ49がトラフ12Aとトラフ12Bとの間に置かれた状態で、第1補助側板53は第1方向D1に沿って配置されている。第1補助側板53は、トラフ12Aの側板16と、トラフ12Bの側板16との間に位置する。第2補助側板51は、トラフ12Aの側板17と、トラフ12Cの側板16とをつなぐように配置される。第2補助側板52は、トラフ12Bの側板17と、トラフ12Cの側板17とをつなぐように配置される。
【0046】
側板16,17、第1補助側板53、第2補助側板51,52に載せられる嵩上げ部材を説明する。側板16,17、及び第1補助側板53の上には、図13(B)のように嵩上げ部材18がそれぞれ載せられる。第2補助側板51の上には、補助嵩上げ部材54が複数載せられ、第2補助側板52の上には、補助嵩上げ部材55が複数載せられる。補助嵩上げ部材54,55は、材質、形状及び構造が同じであるため、便宜上、補助嵩上げ部材54を例として説明する。補助嵩上げ部材54は、硬質合成樹脂、一例として、シロキサン共重合ポリカーボネート樹脂により一体成形されている。図14(A)のように、補助嵩上げ部材54は、基部56と、基部56から突出された2つの脚部57と、基部56から突出された規制片58と、を有する。第3実施例のトラフ嵩上げ装置10は、嵩上げ部材18,19及び補助嵩上げ部材54,55を含む。
【0047】
基部56には、複数の凹部59が設けられている。2つの脚部57は、互いに平行に配置され、かつ、プレート形状である。規制片58は、基部56において脚部57が設けられている箇所とは反対の箇所に設けられている。規制片58は、基部56から突出され、かつ、プレート形状である。図13(B)において、複数の補助嵩上げ部材54は、規制片58が、補助トラフ49の底板50の配置領域外に位置するように、第2補助側板51の上に置かれる。つまり、複数の補助嵩上げ部材54は、第2補助側板51の形状に沿って円弧状に並べられる。複数の補助嵩上げ部材55は、規制片58が、補助トラフ49の底板50の配置領域外に位置するように、第2補助側板52の上に置かれる。つまり、複数の補助嵩上げ部材55は、第2補助側板52の形状に沿って円弧状に並べられる。
【0048】
そして、図13(B)のように、ケーブル14が、トラフ12A,12B,12Cの内部、及び補助トラフ49の内部に亘って配置される。さらに、図14(B)及び図15に示すように、蓋13が、嵩上げ部材18,19の上に載せられ、蓋60が、1つの嵩上げ部材18、複数の補助嵩上げ部材54、複数の補助嵩上げ部材55の上に載せられる。図15の上下方向は、高さ方向D4に相当する。蓋60は、コンクリート製であり、蓋60の外周形状及び面積は、補助トラフ49の外周形状及び面積と略同じである。
【0049】
収容空間A1は、トラフ12の内部及び補助トラフ49の内部に亘って形成される。ケーブル14の長手方向の一部が、補助トラフ49の内部に位置する。第1補助側板53、及び第2補助側板51,52へ直接に蓋60を載せる場合と、トラフ嵩上げ装置10の第3実施例とを比べると、トラフ嵩上げ装置10の第3実施例は、図3に示す嵩上げ部材18の基部20の高さ、図14(A)に示す補助嵩上げ部材54,55の基部56の高さに相当する分、収容空間A1が拡張される。
【0050】
以上、トラフ嵩上げ装置に含まれるいくつかの実施形態を説明したが、トラフ嵩上げ装置は、これらの実施形態に限るものではない。例えば、トラフが設置場所に置かれた場合に、トラフの正面視で、トラフの長手方向の第1端部の高さと第2端部の高さとが同じである状態、または、トラフの正面視で、トラフの長手方向の第1端部の高さと第2端部の高さとが異なる状態、の何れであってもよい。また、トラフの側面視で、トラフの幅方向の第1端部の高さと第2端部の高さとが同じである状態、または、トラフの側面視で、トラフの幅方向の第1端部の高さと第2端部の高さとが異なる状態、の何れであってもよい。さらに、補助トラフは、平面視で十字形状であってもよく、蓋は、平面視で十字形状であってもよい。また、ベース34及びマウント35は、複数の要素に相当する。マウント35は、高さ方向で最も上に位置する要素に相当する。
【0051】
さらに、本実施形態には、次のようなトラフ装置が開示されている。例えば、収容空間を囲む側板を有するトラフと、前記側板の上に載せられて前記収容空間を覆う蓋と、前記側板と前記蓋との間に配置されて前記収容空間を拡張するトラフ嵩上げ装置と、を有するトラフ装置において、前記トラフ嵩上げ装置は、前記トラフの長手方向に並べられて前記側板に載せられ、かつ、前記蓋を支持する複数の嵩上げ部材と、複数の前記嵩上げ部材の長手方向に間隔をおいてそれぞれ設けられ、かつ、前記嵩上げ部材の高さ方向の深さを有する係合穴と、隣り合う前記嵩上げ部材同士を連結し、かつ、隣り合う前記嵩上げ部材の高さ方向における移動が前記蓋により阻止される連結部材と、を有し、前記連結部材は、隣り合う前記嵩上げ部材に設けられた前記係合穴にそれぞれ挿入される2つの係合片を有する、トラフ装置が開示されている。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本開示は、鉄道の線路脇、または、高速道路等の道路脇に敷設されるケーブルを収容するトラフを嵩上げするためのトラフ嵩下げ装置として利用可能である。
【符号の説明】
【0053】
10…トラフ嵩上げ装置、11…トラフ装置、12…トラフ、13…蓋、16,17…側板、18,19…嵩上げ部材、21…脚部、24…係合穴、31…連結部材、32…係合片、34…ベース、35…マウント、51,52…第2補助側板、53…第1補助側板、54,55…補助嵩上げ部材、A1…収容空間
【要約】
【課題】嵩上げ部材同士の配置位置にバラツキが生じた場合でも、嵩上げ部材同士の連結を行うことの可能なトラフ嵩上装置を提供する。
【解決手段】収容空間を囲む側板を有するトラフと、側板の上に載せられて収容空間を覆う蓋13と、の間に配置されて収容空間を拡張するトラフ嵩上げ装置10であって、トラフの長手方向に並べられて側板に載せられ、かつ、蓋13を支持する複数の嵩上げ部材18と、複数の嵩上げ部材18の長手方向に間隔をおいてそれぞれ設けられ、かつ、嵩上げ部材18の高さ方向の深さを有する係合穴24と、隣り合う嵩上げ部材18同士を連結し、かつ、隣り合う嵩上げ部材18の高さ方向における移動が蓋13により規制される連結部材31と、を有し、連結部材21は、隣り合う嵩上げ部材18に設けられた係合穴24にそれぞれ挿入される2つの係合片32を有する、トラフ嵩上げ装置10を構成した。
【選択図】図7
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15