(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-06
(45)【発行日】2022-10-17
(54)【発明の名称】電荷分配構造物を含むスイッチングデバイス
(51)【国際特許分類】
H01L 21/338 20060101AFI20221007BHJP
H01L 29/778 20060101ALI20221007BHJP
H01L 29/812 20060101ALI20221007BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20221007BHJP
H01L 29/78 20060101ALI20221007BHJP
【FI】
H01L29/80 H
H01L29/78 301B
H01L29/78 301G
H01L29/78 301H
H01L29/78 301W
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018031470
(22)【出願日】2018-02-26
【審査請求日】2020-11-18
(32)【優先日】2017-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501315784
【氏名又は名称】パワー・インテグレーションズ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100181
【氏名又は名称】阿部 正博
(74)【復代理人】
【識別番号】100125818
【氏名又は名称】立原 聡
(72)【発明者】
【氏名】アレクセイ クディモフ
(72)【発明者】
【氏名】ジャマール ラムダニ
【審査官】杉山 芳弘
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0001479(US,A1)
【文献】特開2008-034522(JP,A)
【文献】特開2015-179786(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/778
H01L 29/812
H01L 21/338
H01L 29/78
H01L 21/336
(57)【特許請求の範囲】
【請求項15】
前記表面再充電が、前記表面部分における電荷を少なくとも前記最大電荷の90%に増やす、
請求項14に記載の電界効果トランジスタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、現時点で放棄されている発明の名称を「電荷分配構造物を含むスイッチングデバイス(SWITCHING DEVICE WITH CHARGE DISTRIBUTION STRUCTURE)」とする2012年6月29日に出願された米国特許出願第13/537,407号の継続出願である、発明の名称を「電荷分配構造物を含むスイッチングデバイス(SWITCHING DEVICE WITH CHARGE DISTRIBUTION STRUCTURE)」とする2016年12月22日に出願された米国特許出願第15/388,812号の一部継続出願である。本出願は、参照により全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第9,245,879号(弁護士整理番号2024/8)および第9,425,195号(弁護士整理番号2024/8C1)、ならびに、発明の名称を「静電放電システム(Static Discharge System)」とする2016年7月25日に出願された同時係属中の米国特許出願第15/218,145号(弁護士整理番号2024/8C2)に関係する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、半導体デバイスに関する。特に、本発明は、電力スイッチとして動作する高電圧ヘテロ構造電界効果トランジスタ(HFET:heterostructure field effect transistor)に関する。
【0003】
高電圧半導体スイッチは、電力変換のための電子回路における重要なコンポーネントである。これらの用途の例として、電子機器のための電源、電動モーターのための駆動器、および太陽電池セルのためのインバーターが挙げられる。
【0004】
電力スイッチは、デバイスが電流を導通させることを可能にするオン状態と、デバイスが電流を導通させることを防ぐオフ状態とをとる。オン状態にあるとき、スイッチにかかる電圧が1ボルト未満でありながら、電力スイッチは、何十または何百のアンペアを導通させ得る。オフ状態にあるとき、電力スイッチは、実質的にゼロの電流を導通しながら、典型的には、何百または何千ボルトにも耐えなければならない。オフ状態において、所与の小さな値以下の電流を導通させながらデバイスが耐え得る電圧は、絶縁破壊電圧と呼ばれることもある。
【0005】
遷移中は、スイッチに比較的大きな電流が流れ得ると同時に、スイッチに比較的高い電圧がかかっているので、2つの状態間における遷移ができる限り速いことが、通常は望ましい。同時に比較的大きな電流と高い電圧とが存在することは、よく言っても望ましくなく、最悪の場合にはスイッチを破壊し得るエネルギーの損失を表す。
【0006】
主に、高電圧HFETが、同様の電圧において同じ電流を導通させる他の半導体スイッチより実質的に速く状態を変化させ得るという理由から、高電圧HFETは、電力スイッチとして使用する場合に魅力的である。HFETの構築物において使用される材料は、従来のシリコンベースの技術を使用するトランジスタより高い温度においてそれらが動作することをさらに可能にする。
【0007】
電力スイッチのためのHFETの製造にともなう主な問題は、既存の技術が、実質的に理論上可能な値未満の絶縁破壊電圧をもつデバイスを製造することである。加えて、フィールドプレートの使用などの知られた技術の適用が絶縁破壊電圧にどのように影響を与えるかを予測することは困難である。従って、特定の特性のためのデバイスの設計は、困難であり時間がかかり、コンピュータモデリングの使用ではなく、ハードウェアを製造および試験する試行錯誤方法の適用を必要とする。
【0008】
予測可能な絶縁破壊電圧をともなう所望の性能のためにより短い期間で電力HFETが設計されることを可能にする解決策が必要とされる。
【0009】
以下の図を参照しながら、本発明の非限定的かつ非網羅的な実施形態が説明され、異なる図の中の同様な参照符号は、別段の指定がない限り、同様な部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の教示に従った例示的な電荷分配構造物のコンポーネントを示す例示的な半導体デバイスの断面である。
【
図2】本発明の教示に従った例示的な電荷分配構造物のコンポーネントと、半導体デバイス内の活性層との間のキャパシタンスを示す例示的な半導体デバイスの断面である。
【
図3A】一定の電圧および電流という条件下での、本発明の教示に従った電荷分配構造物を含む半導体デバイスを含む例示的な回路の概略図である。
【
図3B】
図3Aに示す例示的な回路における一定の電圧および電流の相対的な大きさを示すグラフである。
【
図4】
図3Bのグラフに示される条件の場合における電荷の分布とキャパシタンスとを全体として示す、
図3Aに示す回路における例示的な半導体デバイスの一部の断面である。
【
図5A】動的な電圧および電流という条件下での、本発明の教示に従った電荷分配構造物を含む半導体デバイスを含む別の例示的な回路の概略図である。
【
図5B】
図5Aに示す例示的な回路における動的な電圧および電流の相対的な大きさを示すグラフである。
【
図6】
図5Bのグラフに示される条件の場合における電荷の分布およびキャパシタンスを全体として示す、
図5Aに示す回路における例示的な半導体デバイスの一部の断面である。
【
図7A】本発明の教示に従った電荷分配構造物を含む例示的な半導体デバイスの様々な部分および特徴の相対位置を示す斜視図としての図である。
【
図7B】
図7Aの視点では視認不能な他の部分および特徴の相対位置を示す
図7Aにおける例示的な半導体デバイスの異なる斜視図としての図である。
【
図8】本発明の教示に従った電荷分配構造物を含む
図7Aおよび
図7Bに示される例示的な半導体デバイスを構築する工程における動作の見本的な流れを全体的に示す例示的なフロー図である。
【
図9A】本発明の教示に従った電荷分配構造物を含む別の例示的な半導体デバイスの様々な部分および特徴の相対位置を示す斜視図としての図である。
【
図9B】
図9Aの視点では視認不能な他の部分および特徴の相対位置を示す
図9Aにおける例示的な半導体デバイスの異なる斜視図としての図である。
【
図10】本発明の教示に従った電荷分配構造物を含む
図9Aおよび
図9Bに示される例示的な半導体デバイスを構築する工程における動作の見本的な流れを全体的に示す例示的なフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の説明では、本発明を十分に理解できるように、多くの特定の詳細事項が記載される。しかし、本発明を実施する際に特定の詳細事項を必ずしも使用する必要がないことが、当業者には明らかだと考えられる。他の例では、よく知られた材料または方法については、本発明が理解しにくくなるのを防ぐために、詳細には説明されない。
【0012】
本明細書中での、「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、「一例(one example)」、または「一例(an example)」についての言及は、実施形態または例との関連で説明される特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書中の様々な場所で使用する「一実施形態において(in one embodiment)」、「一実施形態において(in an embodiment)」、「一例(one example)」または「例(an example)」という語句は、すべてが同じ実施形態または例に関するとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の実施形態または例において、任意の適切な組み合わせ、および/または部分的組み合わせで組み合わされ得る。特定の特徴、構造、または特性は、説明される機能を提供する集積回路、電子回路、結合論理回路、または他の適切な構成要素に含まれ得る。加えて、本明細書とともに提供される図が当業者への説明を目的としていることと、図面が一定の縮尺で描かれるとは限らないこととが理解される。
【0013】
GaN HEMTにおける表面電荷は、高い絶縁破壊電圧を達成するために、およびディープトラップイオン化を避けるために、特定の手法で分配されなければならない。表面電荷の対処がなされない場合、ディープトラップイオン化が、オフ状態からオン状態へのスイッチング中のチャネル導通の欠如をもたらす。この効果はよく知られており、電流崩壊または分散と呼ばれる。本発明によると、GaN HEMTにおいて、横方向導電チャネル(後で
図1において示される)は、HEMTのソース、ゲート、およびドレイン(制御)端子の下方に形成され得る。導電チャネルの長さは、ソースからドレインまでであり得る。さらに、ドリフト領域は、ゲートの下方に形成され得、ゲート端子からドレイン端子までにわたって広がり得る。本発明の一態様において、HEMTは、オフ状態にある場合にドリフト領域の長さに比例した絶縁破壊電圧をもち得る。さらに、空乏領域(電流キャリアが流し去られるドリフト領域の一部)の空間電荷は、外部から補償される。好ましくは、一実施形態において、電荷は、90%を上回るぶん補償されなければならない。ディープトラップおよび表面トラップイオン化中、補償が自然に発生するが、GaN HEMTをオン状態に戻すように切り替える間、これらの状態は、再充電し戻されることが不可能であり、このことが電流崩壊をもたらす。従って、何か他の手段により表面再充電を提供することが重要である。本発明に従った電荷分配グリッドは、この電荷を提供するように設計される。
【0014】
より高い絶縁破壊電圧を達成するために、GaNデバイスにおいて空間電荷補償が必要とされ得る。E.Calleja、S.Christoloveanu、A.Zaslavsky、およびY Kuk(こちらも添付)によるソリッドステートエレクトロニクス(Solid-state electronics)などの知られた参考文献も、空間電荷補償がなければ、25~40Vほどに低いドレインバイアスにおいてGaNの絶縁破壊電界に到達し得ると述べている。当業者は、これらの電圧において、空乏領域の長さが、0.15~0.2umを上回らないものであり得ることを理解し得る。その一方で、90%の電荷補償により、空乏領域は、最大1.5~2umまで広がり得る。従って、電荷分配グリッドの寸法は、好ましくは2マイクロメートルを上回ってはならない。さらに、それは、好ましくは1マイクロメートルであり得る。
【0015】
図1は、本発明の教示による利益を享受する例示的な半導体デバイスの主な特徴を示す。特に、一定の縮尺で描かれない
図1は、高電圧ヘテロ構造電界効果トランジスタ(HFET)の一部を通る断面
図100である。
図1に示される例示的なHFETは、第1の活性層120と第2の活性層115とを備える。
【0016】
第1の活性層120は、典型的には、当技術分野において知られているサファイア(Al
2O
3)、シリコン(Si)、または炭化ケイ素(SiC)などの様々な材料により形成され得る基材(
図1に示されない)上に位置する。製造の様々な技術が、デバイスを構築しやすくするために、基材と第1の活性層120との間に他の材料の層が位置することを必要とし得る。
【0017】
図1に示す例における第1の活性層120は、窒化ガリウム(GaN)により構成される。他の例において、元素周期表のIII族からの他の元素の窒化化合物を含有する異なる半導体材料は、第1の活性層120を備え得る。
【0018】
図1に示す例における第2の活性層115は、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)により構成される。他の例において、アルミニウムインジウム窒化物(AlInN)およびアルミニウムインジウムガリウム窒化物(AlInGaN)のような異なるIII族窒化物半導体材料は、第2の活性層115を備え得る。第2の活性層115の材料は、不定比化合物であり得る。このような材料において、元素の比は、通常の整数により簡単に表されない。例えば、第2の活性層115は、Al
XGa
1-XNなどの(0<X<1)、III族窒化物半導体材料の不定比化合物であり得る。
【0019】
図1に示す例において、導電ソース接点125、導電ゲート接点130、および導電ドレイン接点150は、第2の活性層115上方に位置する。本開示において後でさらに詳細に説明される電荷分配構造物のフックE
1 135、E
2 140、およびE
N145とも呼ばれる導電コンポーネントが、
図1の例にさらに示される。導電コンポーネントE
1 135、E
2 140、およびE
N145は、例えば1つまたは複数の金属、高濃度にドープされた半導体などの1つまたは複数の導電材料により形成され得る。
【0020】
図1に示す例示的なHFETにおいて、電荷分配構造物のコンポーネントE
1 135、E
2 140、およびE
N145は、ゲート接点130とドレイン接点150との間に位置する。
図1に示す例において、電荷分配構造物のコンポーネントE
1 135は、ゲート接点130から第1の距離S
G160ぶん横方向に離間している。
図1に示す例において、電荷分配構造物のコンポーネントE
N145は、ドレイン接点150から第2の距離S
D170ぶん横方向に離間している。
図1に示す例において、第2の距離S
D170は、第1の距離S
G160より大きい。電荷分配構造物の任意の2つの構成要素S
E165の間隔は、本開示において後で詳細に説明されるように所望の性能特性を達成するように選択され得る。
【0021】
図1に示す例示的なHFETは、電荷分配構造物を形成する3つの導電コンポーネントを示すが、任意の適切な数の導電コンポーネントが使用され得、いくつかの場合において、単一の導電コンポーネントを含む。さらに、
図1に示されるように、複数の導電コンポーネントが使用される実装例において、導電コンポーネントは、相互に同一である一連の周期的に反復するコンポーネントにより形成された金属グリッドを規定し得る。他の例において、導電コンポーネントは、周期的に反復する必要はなく、それらがすべて相互に同一でなければならないわけでもない。むしろ、異なる導電コンポーネントは、異なる構成、寸法などをとり得る。
【0022】
さらに、
図1に示す例示的なHFETにおいて、ゲート誘電体層110は、ゲート接点130および電荷分配構造物のコンポーネントE
1 135、E
2 140、およびE
N145を、第2の活性層115から分離する。
図1に示す例示的なHFETにおいて、誘電体材料のパッシベーション層105は、接点の周囲に、および、ゲート誘電体層110の上方に位置する。パッシベーション層105は、環境内における電気的および化学的汚染物質からデバイスの表面を隔離することにより、デバイスの電気的特性の安定性を提供する。
【0023】
パッシベーション層の異なる構成を使用する他の例において、ゲート誘電体層110は任意選択的である。ゲート誘電体層110を含まない例において、ゲート接点130は、第2の活性層115に対してショットキー接点を形成し、別のパッシベーション層が、第2の活性層115から電荷分配構造物のコンポーネントE1 135、E2 140、およびEN145を絶縁する。ショットキー接点は、金属と半導体との間において1方向のみに電流を導通する、金属と半導体との間における接合である。ゲート誘電体層を含まないトランジスタは、ショットキーゲートトランジスタとも呼ばれる。任意選択的なゲート誘電体層を使用する構築物の一例が、本開示において後で提示される。
【0024】
図1に示される例示的なHFETは、高電子移動度トランジスタ(HEMT:high electron mobility transistor)としても知られる。
図1のHEMTにおいて、全体的に第1の活性層120より高いバンドギャップをもつ第2の活性層115は、第2の活性層115付近で第1の活性層120内に電荷の層155を発生させる。電荷の層155は、横方向導電チャネルを規定する。第1の活性層120は、チャネル層とも呼ばれる。第2の活性層115は、障壁層またはドナー層とも呼ばれる。バンドギャップの差によりもたらされる量子井戸内に捕獲された電子が、二次元において自由に動くが、第3の次元において強く閉じ込められるので、横方向導電チャネルを規定する電荷の層155は、二次元電子気体(2DEG:two-dimensional electron gas)とも呼ばれる。一例において、電荷層155の長さおよび電荷層により形成された導電チャネルの長さは、25マイクロメートル未満であり得、より具体的には、23マイクロメートルに等しいものであり得る。ゲート130の下方に形成された、および、ゲート130からドレイン150まで広がるドリフト領域の長さは、この一例において、19マイクロメートルである。
【0025】
後述のように、二次元電子気体は、少なくとも部分的に、第2の活性層115内における分極電荷の存在により発生すると考えられる。以下の例示および説明は、HEMTにおける2DEGの分極電荷と表面電荷と可動電荷とを区別する。
【0026】
電力スイッチとして使用されるとき、HFETのソース接点125、ゲート接点130、およびドレイン接点150は端子を通して結合されて、外部回路への電気接続部を形成する。動作時、二次元電子気体155内の電荷は、ソース接点125とドレイン接点150との間でチャネル内を動き、外部回路における電流となる。電荷、従って電流は、ゲート接点130とソース接点125との間に電気的に接続された外部回路から電圧により制御される。
【0027】
本開示において使用されるように、電気接続部は、オーミック接続である。オーミック接続は、電圧と電流との間の関係が線形であり、両方向の電流に関して対称なものである。例えば、金属のみを通して各々が接触する2つの金属パターンが電気的に接続される。対照的に、
図1に示す例示的なHFETにおいて、ドレイン接点150とソース接点125との間におけるあらゆる接続が半導体内のチャネルを通り、およびゲート接点130により制御されるので、ドレイン接点150とソース接点125とは電気的に接続されない。同様に、ゲート接点130は、ゲート接点130の下方で半導体115に電気的に接続されず、ゲート接点130は、下の半導体115からゲート接点130を絶縁するためにゲート誘電体110が使用されるとき、2DEG 155に電気的に接続されない。
【0028】
図2は、
図1に示される例示的なHFETの断面
図200であり、電荷分配構造物の個々のコンポーネント間の、および、デバイスのそれらのコンポーネントと他の部分との間のキャパシタンスを表すために、破線でコンデンサを示す。キャパシタンスが、電荷を保有し得る各ペアの物体間に存在することが理解される。
図2は、本発明の教示に従った電荷分配構造物を含むHFETの動作に主に関与するキャパシタンスを強調表示する。
【0029】
キャパシタンスC
0 205は、ゲート接点130とコンポーネントE
1 135との間における容量結合を表す。キャパシタンスC
1 210は、コンポーネントE
1 135とコンポーネントE
2 140との間における容量結合を表す。キャパシタンスC
N215は、コンポーネントE
N-1(
図2に示す例ではE
2 140)とコンポーネントE
N145との間における容量結合を表す。
【0030】
キャパシタンスCSO220は、ゲート接点130と2DEG 155との間における容量結合を表す。同様に、キャパシタンスCS1 225、CS2 230、およびCSN235は、2DEG 155と、電荷分配構造物のコンポーネントE1 135、E2 140、EN145それぞれとの間における容量結合を表す。
【0031】
電荷分配構造物のコンポーネントは、直接的な電気接続によるのではなく、キャパシタンスによりデバイスの他の部分に結合されるので、電荷分配構造物の個々のコンポーネントは、デバイスの端子に印加された電圧の変化に応答して、それらの静電ポテンシャルを変化させ得る。電荷分配構造物の各コンポーネントの静電ポテンシャルは異なる値をとり得るので、2DEG 155に沿った静電ポテンシャルは、比較的一様に分配されて、より低い絶縁破壊電圧などの電界の過密化(field crowding)の望ましくない効果を避け得る。
【0032】
変化する電界の存在下で電荷を再分配することにより、容量結合された電荷分配構造物の各コンポーネントは、その電位を、その下にある導電2DEGチャネルの部分の電位と一致させ得る。この特徴は、デバイスのうちの1つの端子の電位において固く固定された静電ポテンシャルをもつフィールドプレートとして知られる従来の導電電界再分配構造から、容量結合された電荷分配構造物を区別する。このようなフィールドプレートは、それらの縁部付近に望ましくない高振幅の電界を形成し得る。
【0033】
好ましくは、2つの隣接した導電コンポーネント間におけるキャパシタンスは、容量性分割器のルールに従う。概して、当技術分野において知られるように、導電コンポーネントを含む半導体デバイスにおいて、半導体表面に隣接した導電コンポーネントの表面のエリアは、導電コンポーネントの占有領域と呼ばれ得る。半導体表面と導電コンポーネントとの間のキャパシタンスが導電コンポーネントの占有領域に実質的に関係し得ることが、当業者により理解され得る。本発明の一実施形態において、電荷分配構造物の周期が3マイクロメートル(2マイクロメートルの占有領域と、導電コンポーネント間に1マイクロメートルの間隔)であると仮定され得る。
【0034】
本実施形態において、電荷分配構造物の1周期を通した所望のチャネル電圧降下は、150Vである(これは、50V/um、または0.5MV/cmの平均チャネル電界に対応する)とも仮定され得る。それに例えば-40Vのバイアスが印加されたときに、電荷分配構造物の占有領域がHEMTチャネル内における2Dガスを縦方向に空乏化することがさらに仮定される。上述の例において、EMとEM+1との間におけるキャパシタンス、およびEM+1とチャネルとの間におけるキャパシタンスが備える容量性分割器にかかる全電圧の大きさは、150Vに実質的に等しい値であり得る(Mの値は1からN-1の間であり得、1<M<N-1である)。EM+1とチャネル(channel)との間におけるキャパシタンスにかかる電圧の大きさは、40Vに実質的に等しい。言い換えると、EMとEM+1との間における要求されるキャパシタンスは、次式により与えられ得る。
C(EM||EM+1) = (40V/150V) * C(EM+1||channel)
【0035】
上述のことは、E
M上方のE
M+1フック、またはE
M+1上方のE
Mフックの適切な重なり面積を提供すること、または、外部(デバイス活性領域の外部)において重なり面積を提供することにより達成され得る。必要なキャパシタンスが与えられると、当業者は、そのキャパシタンス値を取得するために、重なり面積および誘電体の厚さを使用することができ、次式は、平板コンデンサの場合によく知られたおおよその式である。
【数1】
式中、Aは重なり面積であり、εは誘電体の誘電率であり、ε
0は真空の誘電体誘電率であり、dは誘電体の厚さである。上述の例は、本発明の開示される実施形態において、容量結合が単に提供されるだけでなく、所望のチャネル電圧分配を達成するために操作され得ることを実証することが留意されなければならない。
【0036】
図3Aは、一定の電圧および電流という条件下での、本発明の教示に従った電荷分配構造物を含む半導体デバイス308を含む例示的な回路の概略
図300である。
図3Aに示す半導体デバイス308は、ドレイン端子306とゲート端子314とソース端子318とを含むHFETスイッチである。
図3Aの例におけるHFET308のゲート端子314とソース端子318とは、ゲート314とソース318との間における電圧V
GS316がゼロとなるように、共通戻り320に電気的に接続される。
【0037】
図3Aの例におけるHFET308のドレイン端子306は、値Rをもつ抵抗器302の一端部に結合される。抵抗器302の他端部は、共通戻り320に対して値V
Bの正電圧をもつ定電圧源312の端子に結合される。
図3Aに示す回路の静的な条件下において、HFET308は、オン状態にあり、ドレイン端子306とソース端子318との間における電圧V
NS310をともなってドレイン電流In304を導通させる。
【0038】
例示的な半導体デバイス308は、それがドレイン電流In304の導通を停止するために、ソース端子318に対するゲート端子314における非ゼロ電圧を必要とするので、デプレッション型デバイスとして知られる。トランジスタの通常状態は、ゲート・ソース間に信号のない状態であると一般に考えられている。すなわち、デプレッション型デバイスは、それがゲート・ソース間において0ボルトをとるときに、それが電流を導通させ得るので、ノーマリーオンと考えられる。デプレッション型HFETデバイスは、ドレイン電流In304の導通を停止するために、ゲート・ソース間において閾値より負の負電圧を必要とする。ゲート・ソース間における正電圧、および、ゲート・ソース間におけるゼロ電圧は、デプレッション型デバイスが導通することを可能にする。従来のHFETデバイスは、デプレッション型デバイスである。
【0039】
当業者は、本発明が、エンハンスメント型デバイス、およびデプレッション型デバイスに適用され得ることを理解する。エンハンスメント型デバイスは、ドレイン電流ID304の導通を可能にするために、ソース端子318に対するゲート端子314における非ゼロ電圧を必要とする。すなわち、エンハンスメント型デバイスは、それがゲート・ソース間において0ボルトをとるときに、それが電流を導通させることができないので、ノーマリーオフであると考えられる。ゲート・ソース間における負電圧は、さらにエンハンスメント型デバイスをオフに維持する。デプレッション型デバイスを含む本開示において与えられる例は、オン状態においてゲートがソースに対して正であるように、および、オフ状態においてゲートがソースに対して負であるかまたはソースと同じ電位であるように、ゲート・ソース間の電圧を変更することにより、エンハンスメント型デバイスに適用され得る。エンハンスメント型HFETデバイスは、ドレイン電流ID304を導通させることを可能にするために、ゲート・ソース間に閾値より大きな正電圧を必要とする。
【0040】
図3Bは、同じ縦軸332での、
図3Aに示す例示的な回路の場合の、ドレイン電流ID304および電圧VDs310を示すグラフ330である。
図3Bのグラフは、電圧VDS310がV8よりはるかに小さな一定値V1 336であることと、電流ID304が抵抗器302にかかる電圧を抵抗Rで除算した一定値11 334であることとを示す。すなわち、11=(V8-V1)/Rである。
【0041】
図4は、
図3Bのグラフに示される条件の場合における、電荷の分布およびキャパシタンスを全体として示す、
図3Aに示す例示的な回路における、例示的なHFETスイッチ308の一部の断面を示す
図400である。デバイスの電気的な性質をより良好に示すことを可能にするために、導電接点の機械的な表現が
図4では省略される。
【0042】
図4に示す図において、コンデンサC1 410、C2 420、およびCN430は、
図2に示されるような電荷分配構造物の導電コンポーネント間におけるキャパシタンスを表す。同様に、
図4に示すコンデンサC
S1 415、C
S2 425、およびC
SN435は、
図2に示されるような2DEG 155と電荷分配構造物のコンポーネントとの間におけるキャパシタンスを表す。
図4に示すコンデンサC
S0 405は、
図2に示されるようなゲート接点130と2DEG 155との間におけるキャパシタンスの一部を表す。
【0043】
HEMTの動作は、複数の位置における複数の物理過程により発生する電荷間における相互作用をともなう。本開示は、本発明の理解に本質的な電荷のみについて対処し、電荷分配構造物の導電コンポーネント間のキャパシタンスにおける電流の導通に関係する電荷に重点を置く。すべての知られた電荷は、不必要に複雑とならないように、図に明示的に示されない。デバイスの全体内に、デバイスを電気的に中性にするために、正電荷と負電荷との同等さが存在することが理解される。言い換えると、負電荷は、デバイス内のどこかの正電荷により補償されなければならない。
【0044】
図4は、分極電荷、自由可動電荷、および表面電荷の例を示す。分極電荷440および455は、第2の活性層115内における動かない電荷の例である。第2の活性層115と第1の活性層120との間の境界付近における正の分極電荷440は、第2の活性層115の上面の下方における負の分極電荷455により補償される。分極電荷の起源は、本開示において後で説明される。電子は負電荷を運ぶので、第1の活性層120内における2DEG 155は、負である自由可動電荷の一例である。電子である他の可動負電荷450も、第2の活性層115の表面から除去されて、2DEG 155の負電荷を補償する(
図4において明示的に示されない)正の表面電荷を形成する。
【0045】
図4は、ドレイン電流In304の結果である電子の流れ445を示す。スイッチ308が導通しているとき、2DEG 155を含む電子がソース端子318とドレイン端子306との間を動く。回路における電流が慣例として正電荷の流れであると規定されるのに対して、電子は負電荷をもつので、電子流445は外部ドレイン電流304とは逆方向である。従って、電流の場合、一方向における正電荷の動きは、逆方向における負電荷の動きと等価である。
【0046】
HFETの挙動は、電界と電荷との間における相互作用から理解され得る。電気的に中性なデバイスは、正味の電荷をもたない。言い換えると、電気的に中性なデバイスにおける各正電荷は、正電荷と負電荷との和がゼロであるように、対応する負電荷をもつ。デバイスは電気的に中性であり得るが、正電荷と負電荷とはデバイス内で一様に分布していないものであり得る。電気的な中性は、電界の欠如を意味しない。電荷の分布と、結果として得られる電界とは、デバイスの絶縁破壊の性能に影響を与えるので重要である。
【0047】
電気的に中性のHFETでは、異なる材料における原子間の間隔の間における不整合により生じる機械力は、基材からデバイスの表面まで広がる圧電電界とも呼ばれる電界を生成する。内部圧電電界は、イオン化したドナー原子および分極電荷(双極子へと再構成された拘束電荷)に作用して、第1の活性層120と第2の活性層115との間の接合部における第2の活性層115内に正電荷440を形成する。正電荷440からの電界は、チャネル内において電子の負電荷を接合部に引きつける。言い換えると、正電荷440は、ドレイン電流ID304のために必要な二次元電子気体155からの負電荷により局所的に補償される。
【0048】
正電荷440(負の分極電荷455と合わせて、全体としてゼロの電荷をもつ)が分極電荷に起因する限りにおいて、チャネル内における自由電子は、分極電荷によりグローバルに補償されない。HFETスイッチ308内の層は、一般的に非ドープであるか、または(意図せず)わずかにドープされるのみであるので、チャネル内における電子は、何らかの他の手法で補償されなければならない。補償電荷は、HFETスイッチ308の表面上に位置することが見出された。
図4に示されるように、負電荷450は、HFETスイッチ308の表面と周辺環境との間で伝達されて、HFETスイッチ308の表面に補償正電荷(明示的に示されない)を残し得る。この補償電荷がなければ、デバイスのチャネルは導通しない。
【0049】
動的な条件下において、HFETスイッチ308がオン状態からオフ状態に変化するとき、二次元電子気体内における電子は、ソース・ドレイン間のチャネルを去る。さらに、チャネル内における電荷は、動的な条件下ではドレイン・ソース間に一様に分布していないものであり得る。HFETスイッチ308の表面における正の補償電荷が固定されたまま留まる一方で、チャネル内における負電荷が減る場合、電界勾配(距離に対して電界の大きさが変化する)は、デバイスを損傷するほど十分大きなものとなり得る。電荷分配構造物の1つの目的は、電界がソース・ドレイン間において半導体材料内で多かれ少なかれ一様に広げられるように、デバイスの表面における電荷移動を円滑化して、チャネル内において変化する電荷を補償することである。
【0050】
図5Aは、動的な動作のために変更された
図3Aに示す例示的な回路を示す概略
図500である。
図5Aに示す例において、HFET308のゲート端子314とソース端子318との間に、可変電圧源505が結合される。可変電圧源505は、負の値-V
OFF530から比較的小さな正の値525の間で電圧V
GS510を変化させる。
図5Aに示す例において、電圧V
GS510がゼロ以上の値525にあるとき、HFET308はオン状態にあり、電圧V
GS510が閾値より負の負の値-V
OFF530にあるとき、HFET308がオフ状態にある。再度、この説明される極性は、ノーマリーオン(デプレッション型)である一つの例示的なHFETに対応する。ノーマリーオフHFET(エンハンスメント型)の場合、電圧V
GS510が正の閾値以下であるとき、デバイスはオフ状態にあり、電圧V
GS510が正の閾値より大きいとき、オン状態にある。
図5Aに示す例において、HFET308は、時点to535においてオン状態からオフ状態にスイッチングする。
【0051】
図5Bは、t0 535近傍の時間に対する、
図5Aに示す例示的な回路における例示的なHFETスイッチ308のドレイン電流ID515および電圧VDS520を示すグラフ550である。
図5Bにおいて、電流および電圧が同じ縦軸555上にプロットされる。グラフ550は、オン状態とオフ状態との間における遷移が、初期時点t1 575から最終時点t
F580の間の有限の期間にわたって発生することを示す。
【0052】
遷移中、ドレイン電流570が、時点t1 575前の値I1 560から時点tF580後の実質的にゼロまで変化する。さらに遷移中、ドレイン端子306とソース端子318との間における電圧565が、時点t1 575前のV1 585値から、時点tF580後のはるかに大きな値VB590まで変化する。
【0053】
実際の回路は、
図5Aに示す例示的な回路において考慮されないインダクタンスを含むことが理解される。インダクタンスの典型的な値が考慮されない場合、時点t1 575から時点tF580の間における値11 560から実質的にゼロまでのドレイン電流の遷移は、ドレイン端子306とソース端子318との間における電圧を、電圧源312の値V
Bより実質的に高い値まで上げる。従って、電力スイッチの絶縁破壊電圧は、典型的には回路内における最高電源電圧よりはるかに大きくなければならない。
【0054】
図6は、
図5Aに示す例示的な回路の動的な条件下での、
図4と同じ断面を示す
図600であり、全体として
図5Bのグラフに示される条件の場合における電荷の分布および電流を示す。
図4に示されるように、デバイスの電気的な性質をより良好に示すことを可能にするために、導電接点の機械的な表現は省略されている。
【0055】
図6は、時点t1 575から時点tF580の間における
図5Bに示されるようなオン状態からオフ状態への遷移中の、例示的な容量結合された電荷分配構造物の動作を示す。
図6に示されるように、ドレイン端子306とソース端子318との間における電圧VDS520が値VBに向かって上昇するので、電子の流れ660およびドレイン電流ID515はゼロに向かって減少する。
【0056】
電子は、電子の流れ660がゼロに向かって減少するにつれて、チャネルの二次元電子気体を去り、チャネル内における電荷をより弱い負にする。その結果、チャネルの電子気体を補償する正の表面電荷は、減らされる必要がある。表面における正電荷の減少は、表面における負電荷650の増加により達成される。従って、周辺環境からの電子が蓄積されて第2の活性層115の正の表面電荷を減らすので、コンデンサCS0 405、CS1 415、CS2 425、およびCSN435が、それぞれ、電流IQ0 610、IQ1 620、IQ2 630、およびIQN640を導通させる。電荷の減少は、放電と呼ばれることもある。電荷の回復は、再充電と呼ばれることもある。電力スイッチがオン状態からオフ状態への遷移をもたらすときに、第2の活性層115の表面における電荷の動的な分布は、ドレイン端子306とソース端子318との間における材料内において電界を多かれ少なかれ一様に広げる。従って、電荷分配構造物は、デバイスのスイッチング遷移中、HFETデバイスにおける表面放電および表面再充電をもたらすように構成される。
【0057】
同様に、HFETスイッチがオフ状態からオン状態への遷移をもたらすとき、電子の流れ660が増えるにつれて、電子がチャネルの二次元電子気体に入る。その結果、チャネルの電子気体の増加を補償するために、正の表面電荷が増える必要がある。従って、コンデンサCS0 405、CS1 415、CS2 425、およびCSN435は、HFETの表面から周辺環境に電子を移送する電流を導通させ、第2の活性層115の表面における正電荷を増やす。
【0058】
前述のように、多くの場合、オフ状態とオン状態との間における遷移をできる限り速くすることが望ましい。この遷移の速度は、デバイスのスイッチング速度と呼ばれる。仮に、信号がそのスイッチング速度より速い速度でHFETを駆動するならば、デバイスは、回復不能なデバイスの劣化をもたらし得る早すぎる絶縁破壊を経験し得ることとなる。デバイスのスイッチング速度を特定する際の重要な因子は、その表面放電および再充電時間であり、電荷分配構造物のために使用される特定の構成に部分的に依存する。従って、電荷分配構造物は、全体的に、設計目標のスイッチング速度より速い速度で表面放電および再充電をもたらすように設計されなければならない。
【0059】
図7Aは、本発明の教示に従った容量結合された電荷分配構造物を含む例示的なHFETの様々な部分および特徴の相対位置を示す斜視
図700である。
図7Bは、
図7Aに示されるデバイスの異なる斜視
図750である。
図7Aおよび
図7Bに示される例示的な半導体デバイスは、
図1において説明されるものと同じ種類のデバイスである。
【0060】
図7Aおよび
図7Bは、本発明の教示に従ったHFETの製造中に堆積された金属から、電荷分配構造物のコンポーネントがどのように組み立てられ得るかを示す。例示的なデバイスのいくつかの層の一部が
図7Aおよび
図7Bにおいて取り除かれて、下にある特徴をより詳細に見せる。通常はすべての層がデバイス全体をカバーし、デバイスの各側における同じ垂直面で終端する。
【0061】
図1の断面図と同じように、
図7Aの斜視図の観測者に最も近い面は、第1の活性層728、第2の活性層726、および誘電体層724を示す。
図7Aは、第2の活性層726の上方に堆積された導電ソース接点712および導電ドレイン接点722をさらに示す。
【0062】
ゲート誘電体724は、ソース接点712とドレイン接点722との間において、第2の活性層726の上方に堆積される。導電ゲート接点714は、ゲート誘電体層724の上方に堆積される。
図7Aおよび
図7Bは、2つのパッシベーション層708および710として、
図1に示されるパッシベーション層105を示し、パッシベーションが製造工程の2ステップにおいて堆積されることを示す。
【0063】
図1の断面には現れないが
図7Aおよび
図7Bにおいて明確に示される特徴は、例示的な電荷分配構造物が2つの異なる層上に製造されることである。電荷分配構造物の水平コンポーネントは、適切な厚さの導電材料により製造され、上部からの従来の二次元の図ではストライプとして現れる。一例において、ストライプの厚さは、ストライプの幅と概ね同じ寸法であり得る。本明細書において説明される例は、水平コンポーネントをストライプとして表すが、より一般的には、水平コンポーネントは、多種多様な異なる断面形状をもつ長尺部材であり得る。
【0064】
図7Aは、3つの導電性電荷分配構造物のコンポーネントのうち、1つの層を形成する上部ストライプ702、704、および706と、別の層を形成する底部ストライプ716、718、および720とを示す。例えば、導電コンポーネントE1は、導電材料の2つのストライプ702および716により構築される。同様に、導電コンポーネントE2は、導電材料の2つのストライプ704および718により構築され、導電コンポーネントE3は、導電材料の2つのストライプ706および720により構築される。示されるように、電荷分配構造物の1つのコンポーネントの上部ストライプが、隣接した導電コンポーネントの底部ストライプに少なくとも部分的に重なることにより、それが互いに容量結合される。例えば、コンポーネントE2の上部ストライプ704がコンポーネントE1の底部ストライプ716に重なり、コンポーネントE3の上部ストライプ706がコンポーネントE2の底部ストライプ718に重なる。加えて、導電コンポーネントE1の上部ストライプ702がゲート714に重なる。
【0065】
各導電コンポーネントの上部導電ストライプと底部導電ストライプとは、絶縁パッシベーション層により、それらの長さの大部分に沿って離間され、絶縁パッシベーション層内を介して通るそれらのそれぞれの長さの比較的小さなセクションのみに沿って互いに連結され得る。
【0066】
図7Bは、各ストライプの一端部においてパッシベーション層710内における縦ビアを通してそれぞれの導電堆積体756、754、および752により連結された、底部ストライプ716に連結された上部ストライプ702と、底部ストライプ718に連結された上部ストライプ704と、底部ストライプ720に連結された上部ストライプ706とを示す。
【0067】
電荷分配構造物のコンポーネントの上部ストライプと底部ストライプとは、ストライプの端部間における任意の場所で連結され得ることが理解される。それらは、いずれか半導体デバイスの活性領域内または半導体デバイスの活性領域の外部において連結され得る。
【0068】
ストライプの寸法とそれらの間の距離は、電荷分配構造物のコンポーネント間における所望のキャパシタンスを達成するために、誘電体材料の電気的な性質とともに選択され得る。例えば、ゲート接点714とドレイン接点722との間隔は、用途に対して適切とみなされる電界の大きさにより設定され、GaNデバイスの場合、典型的には1マイクロメートル当たり50から100ボルトの間である。デバイスの製造のために選択されたリソグラフィ技術が、ストライプの最小幅を決定する。最小幅と所望の電界とを知ることは、設計者がストライプ数とそれらの間隔とを計算することを可能にする。ストライプの最大数は、ストライプ間における所望の大きさの電界を達成するために必要な、最小幅とストライプ間の距離とにより決定され得る。デバイスがオフであるときに、各ストライプの下方にある2DEGが空乏化されるという仮定を使用して、設計者は、各ストライプに関係する電荷量を計算し得る。各底部ストライプとその下のチャネルとの間におけるキャパシタンスは、電圧および電荷から計算され得る。チャネルに関係する電荷が、電荷分配構造物のコンポーネント間で移送され得ることを保証するために、上部ストライプと隣接した底部ストライプとの間におけるキャパシタンスは、底部ストライプとチャネルとの間におけるキャパシタンスより十分に大きくなければならない。
【0069】
上述のように、一実施形態において、電荷分配構造物は、全体的に、それが、設計目標のスイッチング速度より速い速度での表面放電と再充電とを行うように設計されなければならない。満足のいく結果を達成するために必要な放電および再充電の量は、用途に依存し得る。しかし、概して、再充電工程中に提供される電荷の量は、チャネル内に存在する空間電荷と同等でなければならない。特定の一実施形態において、放電の量は、電荷分配構造物のストライプの下方に蓄積する最大表面電荷の少なくとも約90%であり得る。同様に、再充電の量は、電荷分配構造物のストライプの下方に蓄積する最大表面電荷の少なくとも約90%であり得る。スイッチングサイクルの終了時にデバイスがスイッチングサイクルの開始時におけるデバイスの状態に戻されるように、再充電の量は、スイッチングサイクル中における放電の量に実質的に等しいと想定される。もちろん、電荷分配構造物のストライプの直下にない位置では、放電および再充電の量は、より少なくなる。ストライプ間において空乏化された表面電荷を補償するために、いくつかの実施形態において、再充電は、ストライプの下方に蓄積する最大電荷の100%より大きなものであり得る。このように、電荷は、ストライプ間におけるそれらの表面部分に分散され得る。
【0070】
図8は、本発明の教示に従った電荷分配構造物を含む
図7Aおよび
図7Bに示される例示的な半導体デバイスを構築するための、例示的な一工程における動作の見本的な流れを全体的に示す例示的なフロー図である。ブロック805における開始後、高電子移動度トランジスタ(HEMT)のための構造物は、ブロック810において、当技術分野において知られているように、活性領域と、ドレインとソースとのためのオーミック接点とを含むように形成される。次に、ステップ815において、活性領域の上方にゲート誘電体層が形成される。
【0071】
ブロック815においてゲート誘電体層が形成された後、ブロック820において、ゲートのための金属化体と、電荷分配構造物の底部ストライプのための金属化体とが、ゲート誘電体層の上方に形成される。次に、ブロック825において、第1のパッシベーション層が、ゲートのための金属と、底部ストライプのための金属と、ドレインおよびソースのための接点との上方に形成される。
【0072】
次に、ブロック830において、ビアが、第1のパッシベーション層を通って形成され、上部ストライプに底部ストライプを連結して電荷分配構造物のコンポーネントを形成することが望ましい。次に、ブロック835において、金属が、第1のパッシベーション構造物の表面上に、第1のパッシベーション層内のビアを通して堆積され、電荷分配構造物の底部ストライプに連結された電荷分配構造物の上部ストライプを形成する。工程は、ブロック840における第2のパッシベーション層の形成で終わる。
【0073】
図9Aは、本発明の教示に従った容量結合された電荷分配構造物を含む別の例示的なHFETの様々な部分および特徴の相対位置を示す斜視
図900である。
図9Bは、
図9Aに示されるデバイスの異なる斜視
図950である。
図9Aおよび
図9Bに示される例示的な半導体デバイスは、任意選択的なゲート誘電体層を可能にするパッシベーションの追加的な層を含むのに対して、
図7Aおよび
図7Bに示される構造物においてゲート誘電体層724は必須である。ゲート誘電体層924を含まない例において、ゲート接点914は、第2の活性層926に対してショットキー接点を形成し、パッシベーション層930は、第2の活性層926から、電荷分配構造物のコンポーネントE1 916、E2 918、およびE3 920を絶縁する。
【0074】
図9Aおよび
図9Bは、本発明の教示に従って、HFETの製造中に堆積された金属から電荷分配構造物のコンポーネントがどのように組み立てられ得るかを示す。
図7Aおよび
図7Bと同様に、下にある特徴をより詳細に見せるために、例示的なデバイスのいくつかの層の一部が、
図9Aおよび
図9Bにおいて取り除かれている。
【0075】
図7Aおよび
図7Bに示す図と同様に、
図9Aの斜視図において観測者に最も近い面は、第1の活性層928、第2の活性層926、および任意選択的な誘電体層924を示す。
図9Aは、第2の活性層926の上方に堆積された導電ソース接点912と導電ドレイン接点922とをさらに示す。
【0076】
任意選択的なゲート誘電体924は、ソース接点912とドレイン接点922との間において、第2の活性層926の上方に堆積される。導電ゲート接点914がゲート誘電体層924の上方に堆積された後、ゲート接点914とソース接点912とドレイン接点922との上方に第1のパッシベーション層930が堆積される。ゲート誘電体924を使用しない例では、ゲート接点914が、第2の活性層926上に直接堆積されて、ショットキー接点を形成する。
【0077】
第1のパッシベーション層930は、容量結合された電荷分配構造物の底部ストライプ916、918、および920の3つの側部を囲み、底部ストライプを互いに分離し、底部ストライプの下方にある、および、底部ストライプに隣接したデバイスの他の部分から分離する。
図9Aおよび
図9Bは、第2のパッシベーション層910と第3のパッシベーション層908とをさらに示す。
【0078】
図7Aおよび
図7Bと同様に、
図9Aの代替的な構築物は、電荷分配構造物の3つのコンポーネントを形成する上部ストライプ902、904、および906とともに底部ストライプ916、918、および920を示す。
図9Bは、各ストライプの一端部においてパッシベーション層910内における縦ビアを通してそれぞれの導電堆積体956、954、および952により連結された、底部ストライプ916に連結された上部ストライプ902、底部ストライプ918に連結された上部ストライプ904、および底部ビーム920に連結された上部ストライプ906を示す。
【0079】
図10は、本発明の教示に従った電荷分配構造物を含む、
図9Aおよび
図9Bに示される例示的な半導体デバイスを構築するための、例示的な一工程における動作の見本的な流れを全体的に示す例示的なフロー図である。ブロック1005における開始後、ブロック1010において、当技術分野において知られているように、活性領域とドレインおよびソースのためのオーミック接点とを含むように、高電子移動度トランジスタ(HEMT)のための構造物が形成される。次に、ブロック1015において、活性領域の上方に、任意選択的なゲート誘電体層が形成され得る。任意選択的なゲート誘電体層を使用しない例では、ブロック1015はスキップされる。
【0080】
ブロック1015における動作の完了後、次に、任意選択的なゲート誘電体層を使用する例では、ブロック1020において、ゲートのための金属化体が形成される。次に、ブロック1025において、第1のパッシベーション層が、ゲートのための金属と、ドレインおよびソースのための接点との上方に形成される。第1のパッシベーション層の形成は、電荷分配構造物の底部ストライプのためのチャネルとも呼ばれ得る占有領域を形成するための、パッシベーション材料の除去を含み得る。次に、ブロック1030において、電荷分配構造物の底部ストライプのために金属が堆積された後、ブロック1035において、第2のパッシベーション層が堆積される。
【0081】
次に、ブロック1040において、ビアが、第2のパッシベーション層を通って形成され、上部ストライプに底部ストライプを連結して、電荷分配構造物のコンポーネントを形成することが望ましい。次に、ブロック1055において、第2のパッシベーション層の表面上に、および、第2のパッシベーション層内のビアを通して金属が堆積されて、電荷分配構造物の底部ストライプに連結された電荷分配構造の上部ストライプを形成する。ブロック1050において、第3のパッシベーション層の形成により、本工程が終わる。
【0082】
開示される明細書により教示されるHEMTの試作品が製造されたことが留意されなければならない。絶縁破壊電圧(17マイクロメートルのドリフト領域の場合、750Vを上回る)が実験的に測定され、結果は満足のいくものであった。結果は、さらに、HEMTのRDSONがスイッチング中に適切に制御されることを示した。
【0083】
本発明の教示はここまでにおいてHFETの文脈で説明されるが、これらの教示は、他の半導体デバイスでも同様に使用され得る。例えば、本発明の電荷分配構造物は、HFETにおいて見られるようなチャネル層の上方ではなくチャネル層の下方にドナー層が形成されることを除いてHFETと同様な、反転されたHFETとともに使用され得る。
【0084】
本発明に関して示される例についての上述の説明は、要約で説明される事項を含め、網羅的であることも、開示される形態そのものへの限定であることも意図されない。本発明の特定の実施形態および例が、本明細書において例示を目的として説明されるが、本発明のより広い趣旨および範囲から逸脱することなく様々な同等な変更が可能である。実際、具体的で例示的な電圧、電流、周波数、出力範囲値、時間などが説明のために提示されることと、本発明の教示に従った他の実施形態および例において他の値も使用し得ることとが理解される。
【0085】
前述の詳細な説明を考慮して、本発明の例に対してこれらの変更が適用され得る。後述の請求項で使用される用語は、本発明を明細書と請求項とに開示される特定の実施形態に限定するように解釈されてはならない。むしろ、範囲は、後述の請求項により完全に定義されなければならない。
[付記項1]
基材と、
前記基材の上方に位置する第1の活性層と、
前記第1の活性層と第2の活性層との間に横方向導電チャネルが生じるように、前記第1の活性層上に位置する前記第2の活性層と、
前記第2の活性層の上方に位置する、ソース接点とゲート接点とドレイン接点と、
前記ゲート接点と前記ドレイン接点との間において前記第2の活性層の上方に位置する導電性電荷分配構造物と、
を備え、
前記導電性電荷分配構造物が、前記ゲート接点に容量的にのみ結合され、
前記導電性電荷分配構造物が、複数の電荷分配構造物コンポーネントを含み、
前記電荷分配構造物コンポーネントのうちの第1の電荷分配構造物コンポーネントが、前記ゲート接点に容量的にのみ結合され、
前記電荷分配構造物コンポーネントのうちの第2の電荷分配構造物コンポーネントが、前記第1の電荷分配構造物コンポーネントに容量的にのみ結合され、
前記電荷分配構造物コンポーネントの各々が、第1の長尺部材と第2の長尺部材とが互いに電気的に接続されるように、第1の層内に形成された前記第1の長尺部材と第2の層内に形成された前記第2の長尺部材とを含み、
前記横方向導電チャネルの長さが、25マイクロメートル未満である、
半導体デバイス。
[付記項2]
前記電荷分配構造物が、第1の距離ぶん前記ゲート接点から横方向に離間しており、
前記電荷分配構造物が、前記第1の距離より大きな第2の距離ぶん前記ドレイン接点から離間している、
付記項1に記載の半導体デバイス。
[付記項3]
前記第2の活性層と前記電荷分配構造物との間に位置する誘電体層をさらに備える、
付記項1に記載の半導体デバイス。
[付記項4]
前記誘電体層が、前記第2の活性層と前記ゲート接点との間にさらに位置する、
付記項3に記載の半導体デバイス。
[付記項5]
前記第1の活性層が、III族窒化物半導体材料を含む、
付記項1に記載の半導体デバイス。
[付記項6]
前記第1の活性層が、GaNを含む、
付記項5に記載の半導体デバイス。
[付記項7]
前記第2の活性層が、III族窒化物半導体材料を含む、
付記項1に記載の半導体デバイス。
[付記項8]
前記第2の活性層が、Al
X
Ga
1-X
Nを含み、0<X<1である、
付記項7に記載の半導体デバイス。
[付記項9]
前記第2の活性層が、AlGaN、AlInN、およびAlInGaNからなる群から選択された、
付記項7に記載の半導体デバイス。
[付記項10]
電界効果トランジスタ(FET)であって、
基材上に位置する複数の半導体層と、
前記半導体層に電気的に結合されたソースとドレインとゲートと、
前記半導体層の上方に位置して、ゲートに容量的にのみ結合された、容量結合された電荷分配構造物と、
を備え、
前記電荷分配構造物が、オン状態からオフ状態への過渡状態中の、前記ゲートと前記ドレインとの間に位置する前記トランジスタの表面部分における表面放電と、前記オフ状態から前記オン状態への過渡状態中の、前記表面部分における表面再充電とをもたらすように構成され、
容量結合された前記電荷分配構造物が、前記表面部分の上方に位置する複数の導電性長尺部材を含む金属グリッドを含み、
前記導電性長尺部材が、互いに容量結合され、
前記導電性長尺部材の各々が、第1の長尺部材と第2の長尺部材とが互いに電気的に接続されるように、第1の層内に形成された前記第1の長尺部材と第2の層内に形成された前記第2の長尺部材とを含み、
前記導電性長尺部材のうちの1つの前記導電性長尺部材の前記第1の長尺部材が、前記導電性長尺部材のうちの別の前記導電性長尺部材の前記第2の長尺部材のうちの1つと少なくとも部分的に重なり、
前記横方向導電チャネルの長さが、25マイクロメートル未満である、
電界効果トランジスタ(FET)。
[付記項11]
前記FETが、設計目標のスイッチング速度をもち、
前記電荷分配構造物が、前記設計目標のスイッチング速度より大きな速度で前記表面放電と再充電とをもたらすようにさらに構成された、
付記項10に記載の電界効果トランジスタ。
[付記項12]
複数の前記導電性長尺部材が、周期的に反復する構造物を規定する、
付記項10に記載の電界効果トランジスタ。
[付記項13]
第1のセットの前記長尺部材に含まれる前記長尺部材が、互いに平行であり、
第2のセットの前記長尺部材に含まれる前記長尺部材が、互いに平行である、
付記項10に記載の電界効果トランジスタ。
[付記項14]
前記表面放電が、前記表面部分から、前記表面部分において達成される最大電荷の少なくとも約90%を除去する、
付記項10に記載の電界効果トランジスタ。
[付記項15]
前記表面再充電が、前記表面部分における電荷を少なくとも前記最大電荷の90%に増やす、
付記項14に記載の電界効果トランジスタ。
[付記項16]
半導体デバイスを形成する方法であって、
基材上に第1の活性層を形成することと、
前記第1の活性層と第2の活性層とが前記第1の活性層と前記第2の活性層との間において二次元電子気体層を発生させるように、前記第1の活性層の上方に前記第2の活性層を形成することと、
前記第2の活性層の上方にソース接点とゲート接点とドレイン接点とを形成することと、
前記ゲート接点に容量的にのみ結合されるように電荷分配構造物が結合されるように、前記ゲート接点と前記ドレイン接点との間において前記第2の活性層の上方に前記電荷分配構造物を形成することと、
を含み、
前記電荷分配構造物が、前記半導体デバイスの表面部分の上方に位置する複数の導電性長尺部材を含む金属グリッドを含み、
前記導電性長尺部材が、互いに容量結合され、
第1の長尺部材と第2の長尺部材とが互いに電気的に接続されるように、前記導電性長尺部材の各々が、第1の層内に形成された前記第1の長尺部材と第2の層内に形成された前記第2の長尺部材とを含み、
前記第1の層内における前記第1の長尺部材が、前記導電性長尺部材のうちの別の前記導電性長尺部材の前記第2の長尺部材のうちの1つと少なくとも部分的に重なる、
半導体デバイスを形成する方法。
[付記項17]
前記第1の層内における前記導電性長尺部材のうちの少なくとも1つが、前記第2の層内における前記長尺部材のうちの1つと少なくとも部分的に重なる、
付記項1に記載の半導体デバイス。
[付記項18]
前記導電性長尺部材が、互いに容量的にのみ結合された、
付記項10に記載の電界効果トランジスタ。
[付記項19]
前記導電性長尺部材が、互いに容量的にのみ結合された、
付記項16に記載の方法。