(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-06
(45)【発行日】2022-10-17
(54)【発明の名称】ブラインド装置
(51)【国際特許分類】
E06B 9/327 20060101AFI20221007BHJP
E06B 9/323 20060101ALI20221007BHJP
【FI】
E06B9/327
E06B9/323
(21)【出願番号】P 2019006228
(22)【出願日】2019-01-17
【審査請求日】2021-11-17
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】近藤 雅徳
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】実開昭62-120697(JP,U)
【文献】実開昭62-063393(JP,U)
【文献】実開平01-094592(JP,U)
【文献】特開2008-169610(JP,A)
【文献】特開2007-239329(JP,A)
【文献】実開昭54-131748(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2005/252614(US,A1)
【文献】国際公開第2009/003538(WO,A1)
【文献】独国実用新案第29820914(DE,U1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/24-9/388
E06B 9/56-9/92
E06B 9/17
E06B 9/42
E04F 10/00-10/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外壁に形成された開口部の外周側かつ前記外壁の屋外側に取り付けられるブラインド装置において、
枠部と、
枠部の内側に昇降可能に設けられた多数のスラットと、
前記多数のスラットが取り付けられたブラインドボックスと、を有し、
前記枠部は、前記開口部の上方に配置され前記ブラインドボックスを収容する上枠と、
前記上枠と連設され、前記開口部の側方に配置され前記スラットの昇降をガイドするガイドレールが設けられた一対の縦枠と、を有し、
前記ブラインドボックスは、外壁に固定された壁固定金具に支持され、
前記一対の縦枠は、前記枠部の外周側に位置する外板部と、前記枠部の内周側に位置する内板部と、を有し、前記内板部の内周側に前記壁固定金具が配置され、
前記内板部は、前記壁固定金具を介して内周側から固定されていることを特徴とするブラインド装置。
【請求項2】
前記一対の縦枠には、前記外板部と前記内板部との間に間隙が設けられており、
前記内板部を前記壁固定金具を介して内周側から固定する固定具の一端は、前記間隙に配置される請求項1に記載のブラインド装置。
【請求項3】
前記間隙には、前記固定具を締結する金属板が配置されている請求項2に記載のブラインド装置。
【請求項4】
前記開口部の下方には、一対の縦枠と連設する下枠が設けられておらず、前記枠部が前記上枠と前記一対の縦枠とで枠組みされた三方枠で構成されている請求項1乃至3のいずれか一項に記載のブラインド装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラインド装置に関する。
【背景技術】
【0002】
外壁に形成された開口部の外周側かつ外壁の屋外側に取り付けられるブラインド装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されたブラインド装置は、多数のスラットが取り付けられたブラインドボックスを収容する上枠と、スラットの昇降をガイドするガイドレールが設けられた一対の縦枠と、を備える枠部を有している。上枠と一対の縦枠とは、一対の縦枠の上端部に取り付けられた裏板に挿通されたボルトが、上枠の挿通部に挿通されることで連結されている。上枠および一対の縦枠は、それぞれ壁部に固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献に開示されたブラインド装置では、上枠と一対の縦枠とを互いに連結し、上枠と一対の縦枠とが連結された枠部を外壁に固定している。このため、枠部の壁部への固定に労力がかかるとういう問題がある。また、一対の縦枠は、壁部に固定されるため、壁部に固定するための固定具が露出し、意匠性が悪いという問題がある。
【0005】
そこで本発明は、ブラインド装置の意匠性を向上させつつ、枠部の設置を容易に行うことができるブラインド装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るブラインド装置は、外壁に形成された開口部の外周側かつ屋外側に突出して取り付けられるブラインド装置において、枠部と、枠部の内側に昇降可能に設けられた多数のスラットと、前記多数のスラットが取り付けられたブラインドボックスと、を有し、前記枠部は、前記開口部の上方に配置され前記ブラインドボックスを収容する上枠と、前記上枠と連設され、前記開口部の側方に配置され前記スラットの昇降をガイドするガイドレールが設けられた一対の縦枠と、を有し、前記ブラインドボックスは、外壁に固定された壁固定金具に支持され、前記一対の縦枠は、前記枠部の外周側に位置する外板部と、前記枠部の内周側に位置する内板部と、を有し、前記内板部の内周側に前記壁固定金具が配置され、前記内板部は、前記壁固定金具を介して内周側から固定されていることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るブラインド装置では、前記一対の縦枠には、前記外板部と前記内板部との間に間隙が設けられており、前記内板部を前記壁固定金具を介して内周側から固定する固定具の一端は、前記間隙に配置されていてもよい。
【0008】
また、本発明に係るブラインド装置では、前記間隙には、前記固定具を締結する金属板が配置されていてもよい。
【0009】
また、本発明に係るブラインド装置では、前記開口部の下方には、一対の縦枠と連設する下枠が設けられておらず、前記枠部が三方枠で構成されていてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ブラインド装置の意匠性を向上させつつ、枠部の設置を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態によるブラインド装置の一例を示す正面図である。
【
図8】第1ブラインド縦枠を上方から見た図である。
【
図9】ブラインド上枠の内部を示す図で見込み方向の手前側から見た図である。
【
図11】第1上側端部キャップの他の方向から見た斜視図である。
【
図12】第1ブラインド縦枠および第1下側端部キャップの斜視図である。
【
図13】第1下側端部キャップの分解斜視図である。
【
図15】第1下側端部キャップの他の方向から見た斜視図である。
【
図17】第1上側壁固定金具の他の方向から見た斜視図である。
【
図20】第1上側壁固定金具に連設されたブラケットの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態によるブラインド装置について、
図1-
図20に基づいて説明する。
図1および
図2に示すように、本実施形態によるブラインド装置1は、外壁11の屋外側に設けられている。外壁11には、開口部12が形成され、開口部12にサッシ13が取り付けられている。ブラインド装置1は、外壁11から屋外側に突出し、開口部12の屋外側に開口部12と重なるように設けられている。
外壁11に直交し、屋内と屋外とを結ぶ水平方向を見込み方向とし、外壁11に沿った水平方向を左右方向とする。以下のブラインド装置1の説明では、ブラインド装置1を外壁11の屋外から対向して見ているものとし、この状態における左右方向の右側および左側を、そのまま右側および左側と表記し、見込み方向におけるブラインド装置1に対する外壁11がある側を奥側、外壁11に対するブラインド装置1がある側を手前側と表記することがある。
【0013】
本実施形態では、サッシ13は、サッシ枠131と、サッシ枠131に左右方向にスライド可能に支持される障子132とを有する片引き戸で、障子132が左側に移動すると開口部12の手前側に配置されて開口部12を閉鎖し、右側に移動すると開口部12よりも右側に配置され開口部12を開放するように構成されている。障子132が移動可能な範囲を障子移動範囲132a(
図1参照)とする。
【0014】
図1に示すように、サッシ枠131は、障子移動範囲132aの上縁部に沿って設けられ左右方向に延びるサッシ上枠133と、障子移動範囲132aの下縁部に沿って設けられ左右方向に延びるサッシ下枠134と、障子移動範囲132aの左側の縁部に沿って設けられ上下方向に延びる第1サッシ縦枠135と、障子移動範囲132aの右側の縁部に沿って設けられ上下方向に延びる第2サッシ縦枠136と、障子移動範囲132aの左右方向の略中央に設けられ上下方向に延びる第3サッシ縦枠137と、を有している。
第1サッシ縦枠135が設けられる障子移動範囲132aの左側の縁部は、開口部12の左側の縁部に相当している。第3サッシ縦枠137は、開口部12の右側の縁部に沿って設けられている。
【0015】
図1-
図3に示すように、ブラインド装置1は、開口部12の縁部に沿って設けられる三方枠のブラインド枠部2と、ブラインド枠部2を外壁11に固定する壁固定金具3と、ブラインド枠部2の内側に設けられブラインド枠部2の内側を開閉するブラインド本体部4と、を有している。
【0016】
ブラインド枠部2は、開口部12の上方に設けられ左右方向に延びるブラインド上枠21と、開口部12の左側の縁部に沿って設けられ上下方向に延びる第1ブラインド縦枠22と、開口部12の右側の縁部に沿って設けられ上下方向に延びる第2ブラインド縦枠23と、ブラインド上枠21の左側の端部および第1ブラインド縦枠22の上端部を覆う第1上側端部キャップ24と、ブラインド上枠21の右側の端部および第2ブラインド縦枠23の上端部を覆う第2上側端部キャップ25と、第1ブラインド縦枠22の下端部を覆う第1下側端部キャップ26と、第2ブラインド縦枠23の下端部を覆う第2下側端部キャップ27と、を有している。
【0017】
上述しているが、ブラインド枠部2は、ブラインド上枠21、第1ブラインド縦枠22、第2ブラインド縦枠23、および端部キャップ24-27で枠組みされた三方枠となっていて、第1ブラインド縦枠22の下端部と第2ブラインド縦枠23の下端部とを連結する所謂下枠が設けられていない。
ブラインド上枠21、第1ブラインド縦枠22、第2ブラインド縦枠23は、いずれも長さ方向に直交する断面形状が長さ方向の全体にわたって略同じ形状となるように形成されている。
【0018】
第1ブラインド縦枠22と第2ブラインド縦枠23とは、左右方向に対称となる形状に形成されている。第1上側端部キャップ24と第2上側端部キャップ25とは、左右方向に対称となる形状に形成されている。第1下側端部キャップ26と第2下側端部キャップ27とは、左右方向に対称となる形状に形成されている。
以下では、第1ブラインド縦枠22、第1上側端部キャップ24、第1下側端部キャップ26について詳細を説明し、第2ブラインド縦枠23、第2上側端部キャップ25、第2下側端部キャップ27については説明を省略する。
【0019】
また、詳細については後述するが、壁固定金具3は、開口部12よりも上側で外壁11に固定されるとともにブラインド上枠21の左側の端部および第1ブラインド縦枠22が固定される第1上側壁固定金具31と、開口部12よりも上側で外壁11に固定されるとともにブラインド上枠21の右側の端部および第2ブラインド縦枠23が固定される第2上側壁固定金具32と、開口部12よりも下側で外壁11に固定されるとともに第1ブラインド縦枠22が固定される第1下側壁固定金具33と、開口部12よりも下側で外壁11に固定されるとともに第2ブラインド縦枠23が固定される第2下側壁固定金具34と、を有している。
【0020】
第1上側壁固定金具31と第2上側壁固定金具32とは、左右方向に対称となる形状に形成されている。第1下側壁固定金具33と第2下側壁固定金具34とは、左右方向に対称となる形状に形成されている。
壁固定金具3についても、第1上側壁固定金具31および第1下側壁固定金具33について詳細を説明し、第2上側壁固定金具32および第2下側壁固定金具34については説明を省略する。
【0021】
なお、第2ブラインド縦枠23、第2上側端部キャップ25、第2下側端部キャップ27、第2下側壁固定金具34および第2下側壁固定金具34の配置は、第1ブラインド縦枠22、第1上側端部キャップ24、第1下側端部キャップ26、第1下側壁固定金具33および第1下側壁固定金具33と左右方向に対称となるように配置されている。
【0022】
図2、
図4および
図5に示すように、ブラインド上枠21は、外壁11(
図2参照)に当接し外壁11から見込み方向の手前側に突出するように配置される第1上枠部51と、第1上枠部51の手見込み方向の前側の先端部に連結されこの先端部から見込み方向の手前側に突出する第2上枠部52と、第2上枠部52に着脱可能に構成され、第2上枠部52に取り付けられると第2上枠部52の見込み方向の手前側の端部から下側に突出するように配置される上枠前板部53と、を有している。
【0023】
図5に示すように、第1上枠部51は、略平板状に形成され板面が略上下方向を向き上側に配置される第1上枠上板部511と、第1上枠上板部511の下側に間隔をあけて配置される第1上枠下板部512と、第1上枠上板部511と第1上枠下板部512の見込み方向の奥側の端部を連結する第1上枠後板部513と、第1上枠上板部511と第1上枠下板部512の見込み方向の手前側の端部近傍を連結する第1上板前板部514と、第1上枠下板部512の見込み方向の奥側の端部近傍から下側に延びる壁固定片515と、を有している。
【0024】
第1上板前板部514は、第1上枠上板部511と第1上枠下板部512の見込み方向の手前側の端部よりも奥側に配置されている。第1上枠上板部511と第1上枠下板部512の見込み方向の手前側の端部は、第1上板前板部514よりも手前側に突出している。第1上枠上板部511の第1上板前板部514よりも手前側に突出している部分を上板突出片511aとし、第1上枠下板部512の第1上板前板部514よりも手前側に突出している部分を下板突出片512aとする。
第1上枠部51には、第1上枠上板部511、第1上枠下板部512、第1上板前板部514および第1上枠後板部513に囲まれた上枠中空部516が形成されている。
第1上枠部51は、第1上枠後板部513および壁固定片515が外壁11(
図2参照)と当接するように配置され、壁固定片515が外壁11にネジなどの固定具で固定される。
【0025】
第2上枠部52は、略平板状に形成され板面が略上下方向を向き上側に配置される第2上枠上板部521と、第2上枠上板部521の後側の縁部近傍から下側に延びる第2上枠後板部522と、第2上枠上板部521の見込み方向の手前側の端部から下側に延びる第2上枠前板部523と、第2上枠上板部521の見込み方向の手前側の端部近傍で第2上枠前板部523よりも見込み方向の奥側となる位置から下側に延びる第2上枠中板部524と、を有している。
【0026】
第2上枠上板部521は、見込み方向の奥側の端部が第2上枠後板部522よりも見込み方向の奥側に突出している。第2上枠上板部521における第2上枠後板部522よりも見込み方向の奥側に突出している部分を上板突出片521aとする。
第2上枠後板部522は、第2上枠上板部521から下側に延びる第1片522aと、第1片522aから見込み方向の奥側に延びる第2片522bとを有している。
第2上枠前板部523は、第2上枠上板部521から下側に延びる第3片523aと、第3片523aから見込み方向の奥側に延びる第4片523bとを有している。
第2上枠中板部524は、第2上枠上板部521から下側に延びる第5片524aと、第5片524aから見込み方向の手前側に向かって漸次前側に向かう斜め方向に延びる第6片524bと、第6片524bから下側に延びる第7片524cと、を有している。
【0027】
第1上枠部51と第2上枠部52とは、第1上枠部51の上板突出片511aと第2上枠部52の上板突出片521aとが上下に重なって係合し、第1上枠部51の下板突出片512aと第2上枠部52の第2上枠後板部522の第3片523aとが重なってネジなどの固定具で固定されることで連結されている。なお、第1上枠部51と第2上枠部52とは、ネジで固定されていなくてもよいし、連結されていなくてもよい。また、第1上枠部51および第2上枠部52の代わりに、第1上枠部51と第2上枠部52とが一体となった部材が設けられていてもよい。
第1上枠部51と第2上枠部52とが連結されると、第1上枠部51の第1上枠上板部511と第2上枠部52の第2上枠上板部521とが段差なく連続している。連続する第1上枠上板部511および第2上枠上板部521は、見込み方向の手前側よりも奥側が高くなるように緩く傾斜している。
【0028】
上枠前板部53は、略平板状に形成され板面が見込み方向を向く姿勢で配置される本体部531と、本体部531の上縁部に連続して設けられた被係止部532と、本体部531の下端部から見込み方向の奥側に突出する第1突出片533と、本体部531の下端部近傍で第1突出片533よりも上側から見込み方向の奥側に突出する第2突出片534と、を有している。
【0029】
被係止部532は、見込み方向の手前側に開口するC字形状に形成されている。上枠前板部53は、被係止部532が第2上枠部52の第2上枠前板部523の第4片523bに引っ掛けられるとともに、第2上枠部52の第2上枠中板部524の第6片524bの上側に載置されることで第2上枠部52に係止される。このとき、上枠前板部53の本体部531の上縁部分は、第2上枠部52の第2上枠中板部524の第7片524cの見込み方向の前側の面に当接している。
上枠前板部53は、第2上枠部52に着脱可能に構成されている。
【0030】
図7および
図8に示すように、第1ブラインド縦枠22は、上下方向に延びる部材で、水平断面が長尺に形成され、その水平断面が見込み方向に延びる向きに配置されている。
第1ブラインド縦枠22は、板状に形成され板面が略左右方向を向き左側に配置される外板部221と、外板部221の見込み方向の奥側の縁部から右側に延びる後板部222と、後板部222の左側の端部から見込み方向の手前側に延びる第1内板部223と、第1内板部223の見込み方向の手前側の端部から左側に延びて外板部221と接続される第1中板部224と、外板部221の見込み方向の手前側の端部から右側に延びる前板部225と、前板部225の右側の端部から見込み方向の奥側に延びる第2内板部226と、第2内板部226の見込み方向の奥側の端部から左側に延びて外板部221と接続される第2中板部227と、を有している。第1中板部224は、第2中板部227の見込み方向の手前側に間隔をあけて配置されている。
【0031】
第1ブラインド縦枠22には、外板部221、後板部222、第1内板部223および第1中板部224に囲まれた第1中空部228が形成されているとともに、外板部221、前板部225、第2内板部226および第2中板部227に囲まれた第2中空部229が形成されている。
第1ブラインド縦枠22には、第1上側壁固定金具31を固定するための固定具61(
図2および
図6参照)が固定される金属板28が設けられている。金属板28は、第2中空部229に配置され、第2内板部226の上端部分における左側(第2中空部229側)の面に取り付けられている。
金属板28は板面が長方形となる平板状に形成され、板面が左右方向を向く向きで第2内板部226に取り付けられている。
【0032】
第1内板部223には、下端部分に、第1下側端部キャップ26、第1下側壁固定金具33および第1内板部223を固定するための固定具62(
図2参照)が挿通される孔部223a(
図7参照)が形成されている。
【0033】
第2内板部226の上端部分には、後述する第1上側壁固定金具31の第3突出片311dが挿入される第1孔部226aが形成されている。
また、第2内板部226の上端部分には、第2内板部226と金属板28とを固定するための固定具28cが挿通される第2孔部226bと、第1上側壁固定金具31を第1ブラインド縦枠22に固定するための固定具61が挿通される2つの第3孔部226c,226cと、が形成されている。
【0034】
金属板28には、第1上側壁固定金具31を固定するための固定具61が挿通される2つの第1孔部28aと、金属板28を第2内板部226に固定するための固定具28cが挿通される第2孔部28b,28bと、が形成されている。金属板28は、第1孔部28aが第2内板部226の第2孔部226bと重なり、第2孔部28b,28bが第2内板部226の第3孔部226cと重なるように第2内板部226に対して配置され、金属板28の第1孔部28aおよび第2内板部226の第2孔部226bに挿通された固定具28cで第2内板部226に固定されている。
【0035】
第1ブラインド縦枠22には、第1中板部224、第2中板部227および外板部221に囲まれた右側に開口する溝部230が形成されている。この溝部230がスラット41の上下方向の移動をガイドするガイドレール231となっている。ガイドレール231には、スラット41の長さ方向の端部に設けられたガイドピンが挿入される。ガイドレール231には、ガイドピンが移動しやすいよう滑り材232が設けられている。
第1ブラインド縦枠22および第2ブラインド縦枠23は、見込み方向の寸法がスラット41の見込み方向の寸法よりも大きく設定されている。
【0036】
図9に示すように、ブラインド上枠21と第1ブラインド縦枠22とは、ブラインド上枠21が第1ブラインド縦枠22の右側に位置し、ブラインド上枠21の第1上枠部51および第2上枠部52の第2上枠上板部521が、第1ブラインド縦枠22の上端部22aより上側となるように配置されている。ブラインド上枠21の第2上枠部52の第2上枠前板部523は、第1ブラインド縦枠22の右側に配置されている。第1ブラインド縦枠22の鉛直方向の上側には、ブラインド上枠21は、配置されていない。
このため、ブラインド上枠21と第1ブラインド縦枠22とが正位置に配置されただけでは、ブラインド上枠21の上端部および第1ブラインド縦枠22の左側の端部がそれぞれ露出した状態となる。このため、ブラインド上枠21の上枠中空部516(
図5参照)および第1ブラインド縦枠22の第1中空部228、第2中空部229および溝部230(
図8参照)も露出している。
このため、ブラインド上枠21の上端部と第1ブラインド縦枠22の左側の端部を覆うように第1上側端部キャップ24が設けられる。第1上側端部キャップ24によって、ブラインド上枠21の上枠中空部516および第1ブラインド縦枠22の第1中空部228、第2中空部229および溝部230に雨やほこりなどが入り込むことを防止することができる。
図9では、ブラインド上枠21の上枠前板部53を省略している。
【0037】
図2に示すように、ブラインド上枠21の見込み方向の手前側の端部(第2上枠前板部523)と、第1ブラインド縦枠22および第2ブラインド縦枠23の見込み方向の手前側の端部(前板部225)とは、見込み方向の位置が同じ位置となるように配置されている。
ブラインド上枠21の見込み方向の奥側の端部(第1上枠後板部513)は、第1ブラインド縦枠22の見込み方向の奥側の端部(後板部222の見込み方向の奥側の面222a)よりも見込み方向の奥側に位置している。
ブラインド上枠21の見込み方向の奥側の端部は、外壁11と当接している。第1ブラインド縦枠22の見込み方向の奥側の端部は、外壁11と離間し、外壁11との間に隙間22b(
図2参照)が形成されている。
ブラインド上枠21と第2ブラインド縦枠23とは、ブラインド上枠21と第1ブラインド縦枠22との配置と左右方向に対称となるように配置されている。第2ブラインド縦枠23の見込み方向の奥側の端部も外壁11と離間し、外壁11との間に隙間が形成されている。第2ブラインド縦枠23と外壁11との隙間は、サッシ13のサッシ上枠133およびサッシ下枠134を配置でき、障子132が通過できるように構成されている。
【0038】
図9に示すように、本実施形態では、ブラインド上枠21の第2上枠部52の第2上枠前板部523の左側に第1ブラインド縦枠22の前板部225が連続して配置され、ブラインド上枠21の第2上枠部の第2上枠前板部523の右側に第2ブラインド縦枠23の前板部225が連続して配置されている。
第2上枠前板部523の上下方向の寸法、第1ブラインド縦枠22の前板部225の左右方向の寸法、および第2ブラインド縦枠23の前板部225の左右方向の寸法は、同じ寸法に設定されている。このため、見込み方向の手前側から見て、第2上枠前板部523は、第1ブラインド縦枠22の前板部225および第2ブラインド縦枠23の前板部225と連続しているように見える。
【0039】
図6、
図10および
図11に示すように、第1上側端部キャップ24は、見込み方向に延びる棒状に形成されブラインド上枠21の第1上枠部51および第2上枠部52(
図6参照)の左側に配置される上枠カバー部241と、上枠カバー部241の見込み方向の手前側の部分から左側に突出し第1ブラインド縦枠22(
図6参照)の上側に配置される縦枠カバー部242と、上枠カバー部241の見込み方向の手前側の端部から下側に延びる第1側板部243と、上枠カバー部241の見込み方向の奥側の部分から下側に延びる第2側板部244と、を有している。第1上側端部キャップ24は、例えば、樹脂を材料として形成されている。
【0040】
上枠カバー部241は、見込み方向の長さがブラインド上枠21の見込み方向の長さと同じ寸法に設定されている。上枠カバー部241は、見込み方向の両端部がブラインド上枠21の見込み方向の両端部の左側に重なるように配置される。
縦枠カバー部242は、見込み方向の長さが第1ブラインド縦枠22の見込み方向の長さと同じ寸法に設定されている、縦枠カバー部242は、見込み方向の両端部が第1ブラインド縦枠22の見込み方向の両端部の上側に重なるように配置される。
第1側板部243と第2側板部244とは、見込み方向に離間している。
第1側板部243には、見込み方向の中央部に右側に突出する第1突出片243a(
図10参照)が設けられている。第1突出片243aは、長尺の平板状に形成され、板面が見込み方向を向き、上下方向に延びる向きに配置されている。
【0041】
第2側板部244は、見込み方向の手前側の端部244cが上枠カバー部241の見込み方向の中間部の下側に位置し、見込み方向の奥側の端部244bが上枠カバー部241の見込み方向の奥側の端部の下側に位置している。第2側板部244は、見込み方向の奥側の端部244bがブラインド上枠21の見込み方向の奥側の端部(後板部222)の左側に位置し、見込み方向の手前側の端部244cが第1ブラインド縦枠22の第1中板部224の右側に配置される。第2側板部244は、第1ブラインド縦枠22の溝部230と重ならないように配置される。なお、第1上側端部キャップ24は、第2側板部244以外の部分も第1ブラインド縦枠22の溝部230と重ならないように配置される。
第2側板部244には、見込み方向の奥側における下部側から右側に突出する第2突出片244a(
図10参照)が設けられている。第2突出片244aは、平板状に形成され、板面が水平面となる向きに配置されている。
【0042】
第1上側端部キャップ24は、上枠カバー部241の見込み方向の奥側の端部241aおよび第2側板部244の見込み方向の奥側の端部244bが外壁11と当接し、縦枠カバー部242の見込み方向の奥側の端部242aが外壁11と離間するように配置される。
【0043】
図12-
図15に示すように、第1下側端部キャップ26は、第1ブラインド縦枠22(
図12参照)の下側に配置される縦枠カバー部261と、縦枠カバー部261の見込み方向の奥側に一体に設けられる後側カバー部262と、縦枠カバー部261から上側に突出し、第1ブラインド縦枠22および第1下側壁固定金具33と固定される固定片263と、後側カバー部262の上側を覆う上側カバー部266と、を有している。
第1下側端部キャップ26は、例えば、樹脂を材料として形成されている。
縦枠カバー部261、後側カバー部262および固定片263は、一体に形成されている。
図12および
図13では、縦枠カバー部261と後側カバー部262との境界部分を破線で示している。
【0044】
縦枠カバー部261は、第1ブラインド縦枠22の平面視形状に対応した見込み方向に延びる長尺に形成されている。縦枠カバー部261は、第1ブラインド縦枠22のガイドレール231(溝部230)の下側に配置されていて、ガイドレール231が縦枠カバー部261の下方と遮断されている。このため、ガイドレール231を移動するスラット41および巾木44のガイドピンがガイドレール231から下側に落下することがなく、スラット41および巾木44がブラインド枠部2から外れることが防止される。
縦枠カバー部261には、上側に突出し、第1ブラインド縦枠22の第2中空部229に挿し込まれる突出部261aが形成されている。
縦枠カバー部261は、見込み方向の長さが第1ブラインド縦枠22の見込み方向の長さと同じ寸法に設定されている、縦枠カバー部261は、見込み方向の両端部が第1ブラインド縦枠の見込み方向の両端部の下側に重なるように配置される。
【0045】
固定片263は、縦枠カバー部261の右側の縁部から上側に延び、板面が左右方向を向く平板状に形成されている。
固定片263は、第1ブラインド縦枠22の第1内板部223の左側に配置されている。固定片263は、第1ブラインド縦枠22の溝部230と重ならないように配置される。
固定片263は、第1ブラインド縦枠22の第1内板部223および縦枠側固定金具332の縦枠固定部335と固定される。固定片263には、固定片263、第1ブラインド縦枠22の第1内板部223および縦枠側固定金具332の縦枠固定部335を固定する固定具62が挿通される孔部263aが形成されている。
【0046】
後側カバー部262は、縦枠カバー部261の見込み方向の奥側の端部から連続して見込み方向の奥側に延びる延設部264と、延設部264の見込み方向の奥側の部分から左側に延びる内側突出部265と、を有している。
後側カバー部262には、延設部264および内側突出部265の両方に、上側カバー部266を係止する爪部262aが設けられている。
【0047】
上側カバー部266は、平面視形状が後側カバー部262の平面視形状と同じ形状の下側に開口する箱状に形成されている。
縦枠カバー部261および後側カバー部262の上部、上側カバー部266の内部には、第1下側壁固定金具33が配置される。第1下側端部キャップ26と第1下側壁固定金具33の配置については後述する。
第1下側端部キャップ26は、後側カバー部262の見込み方向の奥側の端部262b、および上側カバー部266の見込み方向の奥側の端部266aが外壁11と当接するように配置される。
【0048】
図6、
図16および
図17に示すように、第1上側壁固定金具31は、第1ブラインド縦枠22(
図6参照)と固定される縦枠固定部311と、縦枠固定部311と連設されブラインド上枠21(
図6参照)と固定される上枠固定部312と、縦枠固定部311と連設され外壁11(
図6参照)に固定される壁固定部313と、を有している。
【0049】
図6に示すように、縦枠固定部311は、板状に形成され、板面が左右方向を向く姿勢で、第1ブラインド縦枠22および第1上側端部キャップ24の第2側板部244の右側に配置される。
縦枠固定部311は、見込み方向の奥側の縁部が第1上側端部キャップ24の第2側板部244の見込み方向の奥側の縁部の右側に重なって配置され、見込み方向の手前側の縁部が第1上側端部キャップ24の第1側板部243の右側に重なって配置される。縦枠固定部311は、見込み方向の奥側の縁部311aが外壁11と当接するように配置される。
【0050】
図6、
図16および
図17に示すように、縦枠固定部311は、見込み方向の奥側における下端部に、右側に突出する第1突出片311bが設けられている。第1突出片311bは、第1上側端部キャップ24の第2側板部244の第2突出片244a上側に配置される。
第1突出片311bは、下側に後述するボトムブラケット54の突出部542および第1上側端部キャップ24の第2側板部244から突出する第2突出片244aが重なって配置され、これらがネジなどの固定具で固定されるように構成されている。
縦枠固定部311は、見込み方向の手前側における下端部に、右側に突出する第2突出片311cが設けられている。第2突出片311cは、下側に上枠前板部53の第2突出片が重なり、ネジなどの固定具で固定されるように構成されている。
縦枠固定部311は、見込み方向の手前側における下端部に、第2突出片311cよりも見込み方向の奥側に左側に突出する第3突出片311dが設けられている。第3突出片311dは、第1ブラインド縦枠22の第2内板部226に形成された第1孔部226a(
図6参照)に挿入されるように構成されている。
【0051】
本実施形態では、縦枠固定部311は、前後方向の中間部における下部側に下側に開口する切り欠き部311eが形成されている。
図6に示すように、縦枠固定部311における切り欠き部311eおよび切り欠き部311eよりも上側の部分311gは、第1ブラインド縦枠22の溝部230の上端部分の右側に重なるように配置される。なお、縦枠固定部311は、溝部230(ガイドレール231)の上端部分に跨るように設けられているが、ガイドレール231に沿って上側に移動したガイドピンが切り欠き部311eよりも上側の部分311gの下縁部と当たらないように構成されている。なお、ガイドレール231に沿って上側に移動したガイドピンが切り欠き部311eよりも上側の部分311gの下縁部と当たるように構成されていてもよい。
切り欠き部311eよりも上側の部分311gは、ガイドレール231に設けられた滑り材232と干渉しないように、縦枠固定部311における切り欠き部311eよりも上側の部分311g以外の部分よりも第1ブラインド縦枠22から離れる側(右側)に配置されている。
【0052】
縦枠固定部311における切り欠き部311eよりも奥行き方向の手前側の部分を固定板部311hとする。固定板部311hには、第1上側壁固定金具31を第1ブラインド縦枠22に固定するための固定具61(
図2、
図6参照)が挿通される2つの孔部311i,311iが形成されている。
図18に示すように、縦枠固定部311は、固定板部311hが第1ブラインド縦枠22の第2内板部226の右側(ブラインド枠部2の内周側)に重なって配置され、ネジなどの固定具61で第2内板部226および金属板28に右側から固定される。固定板部311hの2つの孔部311i,311iと、第2内板部226の第3孔部226c,226cとは重なって配置され、重なった孔部に固定具61が挿通される。
図18に示すように、固定具61の先端部61aは、第1ブラインド縦枠22の第2中空部229に配置され、第1ブラインド縦枠22の外板部221を貫通しないように構成されている。
【0053】
上枠固定部312は、板状に形成され、板面が水平面となる姿勢で、ブラインド上枠21の第1上枠部51および第2上枠部52の下側に配置される。
上枠固定部312は、ブラインド上枠21の第1上枠部51の第1上枠下板部512とネジなどの固定具で上枠固定部312の下側から固定される。固定具の先端部は、ブラインド上枠21の第1上枠部51の上枠中空部516に配置され、第1上枠部51の第1上枠上板部511を貫通しないように構成されている。
上枠固定部312は、後述するブラケット43が下側から連結されている。
【0054】
壁固定部313は、板状に形成され、縦枠固定部311の後縁部における上下方向の中間部分から左側に突出している。壁固定部313は、板面が見込み方向を向く姿勢で、見込み方向の奥側の面が外壁11と当接した状態で外壁11にネジなどの固定具で固定される。壁固定部313は、ブラインド上枠21の第1上枠部51の壁固定片515(
図6参照)の下側に配置される。
【0055】
ブラインド枠部2を外壁11に取り付ける際には、連結されたブラインド上枠21の第1上枠部51および第2上枠部52と、第1上枠部51に固定された第1上側壁固定金具31および第2上側壁固定金具32と、第1上側壁固定金具31および第2上側壁固定金具32に連結されたブラケット43と、が一体となったユニットケース71を外壁11に固定するように構成されている。
図6に示すように、ユニットケース71は、外壁11に直接固定されるとともに、外壁11に固定されたボトムブラケット54(
図6参照)に固定される。
ボトムブラケット54は、サッシ上枠133の間隔をあけた上側に外壁11と当接して固定される。ボトムブラケット54は、ブラインド上枠21の第1上枠部51の下側に第1上枠部51と間隔をあけて配置される。
ボトムブラケット54は、左右方向に延びる部材で、外壁11に固定される壁固定部541と、壁固定部541から見込み方向の手前側に突出する突出部542と、を有している。
【0056】
図13および
図15に示すように、第1下側壁固定金具33は、外壁11に固定される壁側固定金具331と、壁側固定金具331と連結され第1ブラインド縦枠22および第1下側端部キャップ26と固定される縦枠側固定金具332と、を有している。
【0057】
壁側固定金具331は、外壁11に固定される壁固定部333と、壁固定部333と接続され、縦枠側固定金具332と連結される連結部334と、を有している。
壁固定部333は、平板状に形成され、板面が見込み方向を向く向きに配置される。連結部334は、壁固定部333の下縁部から見込み方向の手前側に延びる第1片334aと、第1片の見込み方向の手前側の縁部から下側に延びる第2片334bと、を有している。
【0058】
縦枠側固定金具332は、第1ブラインド縦枠22および第1下側端部キャップ26と固定される縦枠固定部335と、壁側固定金具331と連結される連結部336と、縦枠固定部335と連結部336とを接続する接続部337と、を有している。
接続部337は、見込み方向に延びる部材で、第1下側端部キャップ26の縦枠カバー部261の内部に配置される。
縦枠固定部335は、接続部337から上側に突出していて、板面が左右方向を向く平板状に形成されている。縦枠固定部335は、第1ブラインド縦枠22の第1内板部223および第1下側端部キャップ26の固定片263と固定される。縦枠固定部335には、縦枠固定部335は、第1ブラインド縦枠22の第1内板部223および第1下側端部キャップ26の固定片263を固定する固定具62が挿通される孔部335aが形成されている。
連結部336は、接続部337から上側に突出する第3片336aと、第3片336aの見込み方向の奥側の縁部から右側に突出する第4片336bと、を有している。連結部336は、縦枠固定部335よりも見込み方向の奥側に配置されている。
壁側固定金具331と、縦枠側固定金具332とは、壁側固定金具331の連結部334の第2片334bと、縦枠側固定金具332の連結部336の第4片336bとが連結されている。
【0059】
縦枠固定部335は、第1下側端部キャップ26の縦枠カバー部261の上側に配置され、第1下側端部キャップ26の固定片263と、第1ブラインド縦枠22の第1内板部223との間に配置される。
図19に示すように、縦枠固定部335は、第1下側端部キャップ26の固定片263および第1ブラインド縦枠22の第1内板部223と、第1下側端部キャップ26の固定片263の右側からネジなどの固定具62で固定されている。縦枠固定部335の孔部335aと、固定片263の孔部263aと、第1内板部223の孔部223aとは重なり、重なった孔部に固定具62が挿通される。
固定具62の先端部62aは、第1ブラインド縦枠22の第2中空部229に配置され、第1ブラインド縦枠22の外板部221を貫通しないように構成されている。
【0060】
壁側固定金具331および縦枠側固定金具332の連結部336は、第1下側端部キャップ26の縦枠カバー部261の上側に配置されている。壁側固定金具331および縦枠側固定金具332の連結部336は、上側から上側カバー部266に覆われる。
縦枠側固定金具332の連結部336の第3片336aは、縦枠カバー部261の延設部264の上側に配置されている。縦枠側固定金具332の連結部336の第4片363bおよび壁側固定金具331は、縦枠カバー部261の内側突出部265の上側に配置されている。
壁側固定金具331の壁固定部333は、後側カバー部262の内側突出部265の見込み方向の奥側の縁部の上側に配置されている。
壁側固定金具331は、ネジなどの固定具で外壁11に固定されるように構成されている。
【0061】
図2に示すように、ブラインド本体部4は、ブラインド枠部2の内側において上下方向に移動可能な多数のスラット41と、多数のスラット41が取り付けられたブラインドボックス42と、第1上側壁固定金具31および第2上側壁固定金具32に連結して設けられブラインドボックス42を支持するブラケット43と、を有している。
【0062】
スラット41は、円弧板状に形成され左右方向に延びる向きに配置されている。上下方向に配列された複数のスラット41は、コード(不図示)で繋がれている。複数のスラット41の下側には、幅方向に延びる巾木44(
図2参照)が設けられている。巾木44も複数のスラット41とともにコードで繋がれている。
巾木44には、幅方向の両端部にガイドレール231に挿入されるガイドピンが取り付けられている。
【0063】
複数のスラット41には、幅方向のいずれか一方の端部にガイドレール231に挿入されるガイドピンが取り付けられている。幅方向の一方側の端部にガイドピンが取り付けられたスラット41と、幅方向の他方側の端部にガイドピンが取り付けられたスラット41とが、交互に配列されている。
複数のスラット41は、円弧面に沿った方向の一方の縁部が前側、他方の縁部が後側となるように配置されている。複数のスラット41は、前側と後側の高さを変えるようにして角度を調整可能に構成されている。第1ブラインド縦枠22および第2ブラインド縦枠23は、ガイドレール231が設けられている領域において、スラット41の前後方向の寸法よりも前後方向に長く形成されている。
【0064】
ブラインドボックス42は、長尺の部材で、幅方向に延びる姿勢に配置されている。ブラインドボックス42は、幅方向(長さ方向)に直交する断面形状が上側に開口するC字形状に形成されている。ブラインドボックス42には、複数のスラット41および巾木44をつなぐコードが取り付けられている。
ブラインドボックス42、ブラインドボックス42に取り付けられた複数のスラット41および巾木44を合わせてブラインドユニット72とする。
【0065】
図2、
図6および
図20に示すように、ブラケット43は、第1上側壁固定金具31の上枠固定部312の下側に接合され下側に開口するC字形状の本体部431と、本体部431の下部に取り付けられた開閉部432と、を有している。
図20に示すように、本体部431は、前後方向に延びる長尺の板状に形成され板面が水平面となる向きに配置される上板部433と、上板部433の見込み方向の手前側の端部から下側に延びる前板部434と、上板部433の見込み方向の奥側の端部から下側に延びる後板部435と、を有している。
後板部435の下縁部には、後側に突出する突出片436が一体に設けられている。
前板部434の下端部近傍には、左側に開口する切り欠き部434aが形成されている。
本体部431の上板部433、前板部434および後板部435に囲まれた空部には、ブラインドボックス42が収容されるように構成されている。この空部をブラインドボックス収容部437とする。
【0066】
開閉部432は、長尺の板状に形成され、板面が水平面となる向きに配置される。開閉部432は、長さ方向の一方の端部が後板部435の突出片436に連結されている。突出片436に連結された開閉部432は、突出片436および開閉部432の一方の端部の位置に設けられた上下方向に延びる軸線回りに回転可能に構成されている。
開閉部432の長さ方向の他方の端部近傍には、切込み部432aが形成されている。
【0067】
開閉部432の他方の端部が一方の端部の見込み方向の手前側に配置され、開閉部432が見込み方向に延びる姿勢となると、開閉部432の切込み部432aが本体部431の切り欠き部434aと嵌合し、開閉部432が本体部431のブラインドボックス収容部437の下側を塞ぐように構成されている。
これに対し、開閉部432の他方の端部が一方の端部の右側または左側に配置され、開閉部432が左右方向に延びる姿勢となると、開閉部432が本体部431のブラインドボックス収容部437の下側に配置されず、ブラインドボックス収容部437が下側に開口された状態となる。
開閉部432が水平に回転することで、ブラインドボックス収容部437を閉じた状態と開口した状態とに切り替えることができる。
ブラケット43は、本体部431の上板部433が第1上側壁固定金具31および第2上側壁固定金具32の上枠固定部312の下側にネジなどの固定具で固定されている。
【0068】
続いて、ブラインド装置1の外壁11への取り付け方法について説明する。
まず、ボトムブラケット54を外壁11に固定する。
ボトムブラケット54をサッシ上枠133の上方にサッシ上枠133と間隔をあけて配置し、壁固定部541を外壁11に当接させて固定する。
【0069】
続いて、ユニットケース71をボトムブラケット54に仮固定し、外壁11に固定する。
ユニットケース71の第1上側壁固定金具31を開口部12の左側におけるブラインド上枠21の上方となる高さ位置に配置し、第2上側壁固定金具32を開口部12の右側におけるブラインド上枠21の上方となる高さ位置に配置する。第1上側壁固定金具31および第2上側壁固定金具32の壁固定部313を外壁11と当接させるとともに、第1突出片311bを、ボトムブラケット54の突出部542の上面に当接させてネジなどの固定具で仮固定する。
第1上側壁固定金具31および第2上側壁固定金具32の壁固定部313をネジなどの固定具で外壁11に固定する。第1上側壁固定金具31および第2上側壁固定金具32を外壁11に固定したら、第1上側壁固定金具31および第2上側壁固定金具32のボトムブラケット54への仮固定を外す。
【0070】
続いて、ブラインドユニット72をユニットケース71のブラケット43に取り付ける。
ブラケット43の開閉部432を回転させ、ボックス収容部を下側に開口した状態とする。ブラインドユニット72のブラインドボックス42を下側からブラケット43に挿入し、開閉部432を回転させてブラインドボックス収容部437を閉じた状態とする。これにより、ブラインドユニット72がブラケット43に支持される。このとき、ブラインドボックス42の両端部は、第1上側壁固定金具31の縦枠固定部311および第2上側壁固定金具32の縦枠固定部311と当接することにより、左右方向の正位置に配置されたことになる。
ブラインドユニット72をブラケット43に取り付ける際には、ブラインドユニット72の複数のスラット41および巾木44は、束ねられた状態とすることが好ましい。
【0071】
続いて、ユニットケース71の右側端部に第1上側端部キャップ24を取り付けるとともに、左側端部に第2上側端部キャップ25を取り付ける。
第1上側端部キャップ24の第2側板部244を第1上側壁固定金具31の縦枠固定部311の左側に配置し、第1上側端部キャップ24の第2側板部244を第1上側壁固定金具31の縦枠固定部311に固定する。第1上側端部キャップ24の第2側板部244を第1上側壁固定金具31の第1突出片311bおよびボトムブラケット54の突出部542の下側に配置し、第1上側端部キャップ24の第2側板部244、第1上側壁固定金具31の第1突出片311bおよびボトムブラケット54の突出部542をネジなどの固定具で固定する。
第2上側端部キャップ25についても第1上側端部キャップ24と同様にユニットケース71に固定する。
【0072】
続いて、ユニットケース71に第1ブラインド縦枠22および第2ブラインド縦枠23を固定する。
第1ブラインド縦枠22の上端部を第1上側端部キャップ24の上枠カバー部241に下側から挿し込み、第1ブラインド縦枠22を上枠カバー部241の下側に配置するとともに、第1ブラインド縦枠22の第1孔部226aに第1上側壁固定金具31の第3突出片311dを挿入する。これにより、第1ブラインド縦枠22が位置決めされる。
このとき、ブラインドユニット72のスラット41のガイドピンをガイドレール231に挿入し、スラット41をガイドレール231に沿って上下方向に移動可能な状態とする。
第1上側壁固定金具31の縦枠固定部311と第1ブラインド縦枠22の第2内板部226および金属板28とを、ネジなどの固定具61で縦枠固定部311の右側から固定する。上述しているが、固定具61の先端部61aは、第1ブラインド縦枠22の第2中空部229に配置され、第1ブラインド縦枠22の外板部221を貫通しない。
第2ブラインド縦枠23についても第1ブラインド縦枠22と同様にユニットケース71に固定する。
スラット41の昇降やスラット41の角度調整のためケーブルやバーを適宜設置する。また、スラット41の昇降やスラット41の角度調整を電動で行う場合は、電源との接続を適宜行う。
【0073】
続いて、第1ブラインド縦枠22の下端部に第1下側端部キャップ26および第1下側壁固定金具33を取り付けるとともに、第2ブラインド縦枠23の下端部に第2下側端部キャップ27および第2下側壁固定金具34を取り付ける。
第1下側壁固定金具33を第1下側端部キャップ26の上側に配置するとともに、第1下側端部キャップ26の上側に第1ブラインド縦枠22を配置し、第1下側壁固定金具33の縦枠固定部335を、第1下側端部キャップ26の固定片263と、第1ブラインド縦枠22の第1内板部223との間に配置し、第1内板部223、縦枠固定部335、固定片263を固定片263の右側からネジなどの固定具62で固定する。上述しているが、固定具62の先端部62aは、第1ブラインド縦枠22の第2中空部229に配置され、第1ブラインド縦枠22の外板部221を貫通しない。
【0074】
続いて、第1下側壁固定金具33および第2下側壁固定金具34を外壁11に固定する。
第1下側壁固定金具33を開口部12の左側におけるサッシ13下枠の下方となる高さ位置に固定し、第2下側壁固定金具34を開口部12の右側におけるサッシ13下枠の下方となる高さ位置に固定する。第1下側壁固定金具33および第2下側壁固定金具34の壁側固定金具331を外壁11と当接させ、壁側固定金具331をネジなどの固定具で固定する。
【0075】
続いて、上側カバー部266を取り付ける。
第1下側端部キャップ26の後側カバー部262、および第1下側壁固定金具33の壁側固定金具331の上部に上側カバー部266を取り付ける。上側カバー部266は、第1下側端部キャップ26の後側カバー部262、および第1下側壁固定金具33の壁側固定金具331の上側から下側に下降させ、上側カバー部266の下端部分を後側カバー部262の爪部262aと係合させる。
同様に、第2下側端部キャップ27の後側カバー部262、および第2下側壁固定金具34の壁側固定金具331の上部に上側カバー部266を取り付ける。
【0076】
続いて、ブラインド上枠21の上枠前板部53をユニットケース71に取り付ける。
上枠前板部53の被係止部532を、第2上枠部52の第2上枠前板部523の第4片523bに引っ掛けるとともに、第2上枠部52の第2上枠中板部524の第6片524bの上側に載置する。これにより、上枠前板部53が第2上枠部52に係止される。このとき、上枠前板部53の本体部531は、上縁部分が第2上枠部52の第2上枠中板部524の第7片524cの見込み方向の前側の面に当接し、板面が見込み方向を向いている。
このようにしてブラインド装置1が設置される。
【0077】
次に、上述した本実施形態によるブラインド装置1の作用・効果について図面を用いて説明する。
上述した本実施形態によるブラインド装置1では、第1ブラインド縦枠22および第2ブラインド縦枠23(一対の縦枠)は、外壁11に直接固定されず、ブラインドボックス42を支持する壁固定金具3を介して外壁11に固定されるため、第1ブラインド縦枠22および第2ブラインド縦枠23を容易に設置することができ、ブラインド枠部2(枠部)の設置を容易に行うことができる。また、第1ブラインド縦枠22および第2ブラインド縦枠23は、外壁11に直接固定されないとともに、第2内板部226(内板部)が内側から壁固定金具3と固定されていることにより、第1ブラインド縦枠22および第2ブラインド縦枠23と壁固定金具3とを固定する固定具が外板部221から露出せず、意匠性を向上させることができる。
【0078】
第1ブラインド縦枠22および第2ブラインド縦枠23には、外板部221と第2内板部226との間に第2中空部229(間隙)が設けられており、第2内板部226を壁固定金具3を介して内周側から固定する固定具61の先端部61a(一端)は、第2中空部229に配置されている。これにより、固定具61が内板部226を貫通しても外板部221を貫通して外板部221の外側に露出することがないため、ブラインド装置1の意匠性を向上させることができる。
【0079】
第1ブラインド縦枠22および第2ブラインド縦枠23には、壁固定金具3を固定する固定具61を締結する金属板28が第2中空部229に配置されていることにより、第1ブラインド縦枠22および第2ブラインド縦枠23と壁固定金具3とを確実に固定することができる。
【0080】
ブラインド装置1は、枠部が下枠のない三方枠となるため、下枠のある四方枠と比べて圧迫感が少なく、意匠性を向上させることができる。また、下枠の製作や取り付けにかかる労力や費用を削減することができる。
【0081】
以上、本発明によるブラインド装置の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記の実施形態では、第1ブラインド縦枠22および第2ブラインド縦枠23には、外板部221と第2内板部226との間に第2中空部229(間隙)が設けられており、第2内板部226を壁固定金具3を介して内周側から固定する固定具61の先端部61a(一端)は、第2中空部229に配置されている。これに対し、第1ブラインド縦枠22および第2ブラインド縦枠23には、外板部221と第2内板部226との間に第2中空部229が設けられていなくてもよい。
【0082】
また、上記の実施形態では、第1ブラインド縦枠22および第2ブラインド縦枠23には、壁固定金具3を固定する固定具61を締結する金属板28が第2中空部229に設けられているが、このような金属板28が設けられていなくてもよい。
また、上記の実施形態では、ブラインド枠部2は、三方枠であるが、四方枠であってもよい。
【0083】
また、上記の実施形態では、ブラインドボックス42を取り付けるブラケット43にブラインドボックス収容部437を開閉する開閉部432が設けられていて、ブラケット43のブラインドボックス収容部437を下側に開口して、ブラケット43に対して下側からブラインドボックス42を取り付けている。これに対して、ブラケット43は、ブラインドボックス42を側方から挿し込み可能に構成されていてもよい。このようにすることにより、ブラケット43に対してブラインドボックス42を容易に設置することができる。
また、上記の実施形態では、ブラインドボックス42を第1上側壁固定金具31および第2上側壁固定金具32の縦枠固定部311に当接させることで左右方向の位置決めを行っているが、ブラインドボックス42の左右方向の位置決め部材として上記以外の部材が設けられていてもよいし、特に左右方向の位置決め部材が設けられていなくてもよい。
【0084】
また、上記の実施形態では、サッシ13は、片引き戸であるが、両引き戸であってもよい。
また、上記の実施形態では、第1ブラインド縦枠22および第2ブラインド縦枠23は、外壁11と離間しているが、外壁11と当接していてもよい。また、第1ブラインド縦枠22および第2ブラインド縦枠23は、外壁11に直接固定されていてもよい。
また、上記の実施形態では、第1ブラインド縦枠22および第2ブラインド縦枠23は、見込み方向の寸法がスラット41の見込み方向の寸法よりも大きく設定されているが、第1ブラインド縦枠22および第2ブラインド縦枠23の見込み方向の寸法は適宜設定されてよい。
【符号の説明】
【0085】
1 ブラインド装置
2 ブラインド枠部(枠部)
3 壁固定金具
11 外壁
12 開口部
13 サッシ
21 ブラインド上枠
22 第1ブラインド縦枠(縦枠)
23 第2ブラインド縦枠(縦枠)
31 第1上側壁固定金具
32 第2上側壁固定金具
33 第1下側壁固定金具
34 第2下側壁固定金具
41 スラット
42 ブラインドボックス
43 ブラケット
221 外板部
226 第2内板部(内板部)
229 第2中空部(間隙)
231 ガイドレール