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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-06
(45)【発行日】2022-10-17
(54)【発明の名称】カスタマイズ化粧製品の製造装置
(51)【国際特許分類】
   A45D 44/00 20060101AFI20221007BHJP
   B65D 81/32 20060101ALI20221007BHJP
【FI】
A45D44/00 Z
B65D81/32 B
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2019567230
(86)(22)【出願日】2018-06-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-08-20
(86)【国際出願番号】 FR2018051376
(87)【国際公開番号】W WO2018234657
(87)【国際公開日】2018-12-27
【審査請求日】2021-04-21
(31)【優先権主張番号】17/55743
(32)【優先日】2017-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】597012518
【氏名又は名称】セブ エス.アー.
【氏名又は名称原語表記】SEB S.A.
(73)【特許権者】
【識別番号】520391376
【氏名又は名称】デュオラボ インターナショナル エス アー アール エル
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デフレヌ ロヴィー
(72)【発明者】
【氏名】ル グラン オリヴィエ
(72)【発明者】
【氏名】バシュリエ ポール
【審査官】沖田 孝裕
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/055725(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/144326(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 44/00
B65D 81/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧製品の製造装置(2)であって、
所定量の第1調合剤を収めた第1可変形室を含む第1カプセル(3)及び所定量の第2調合剤を収めた第2可変形室を含む第2カプセル(4)と、
前記第1カプセル(3)及び第2カプセル(4)を収容するように構成された収容デバイス(5)と、
前記第1カプセル(3)及び第2カプセル(4)を装着した前記収容デバイス(5)を収容するように構成されると共に、前記化粧製品を得るように前記第1カプセル(3)及び第2カプセル(4)に収められた前記第1調合剤及び第2調合剤を混合するように構成された混合マシン(6)とを備え、
前記第1カプセル(3)及び第2カプセル(4)は、互いに異なっており、
前記収容デバイス(5)は、前記第1カプセル(3)及び第2カプセル(4)が前記収容デバイス(5)内に導入され得る開状態と、前記収容デバイス(5)が前記第1カプセル(3)及び第2カプセル(4)を正しい位置で保持するように構成された閉状態とを採るように構成され、
前記混合マシン(6)は、収容ハウジング(32)と、該収容ハウジング(32)挿入口(34)とを含み、前記収容ハウジング(32)は、前記収容デバイス(5)を少なくとも部分的に収容するように構成されており、前記収容デバイス(5)は、挿入口(34)を通して前記収容ハウジング(32)に挿入されるように構成されている製造装置。
【請求項2】
請求項1に記載の製造装置(2)において、
前記混合マシン(6)は、前記収容デバイス(5)の内部において前記第1調合剤及び第2調合剤を混合するように構成されている製造装置。
【請求項3】
請求項1に記載の製造装置(2)において、
前記混合マシン(6)は、前記第1カプセル(3)及び第2カプセル(4)の内部において前記第1調合剤及び第2調合剤を混合するように構成されている製造装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の製造装置(2)において、
前記第1カプセル(3)及び第2カプセル(4)を装着した前記収容デバイス(5)が前記混合マシン(6)に収容される場合に、前記第1カプセル(3)及び第2カプセル(4)の少なくとも一方を加熱するように構成された加熱要素(46)を含む製造装置。
【請求項5】
請求項4に記載の製造装置(2)において、
前記加熱要素(46)は、前記収容デバイス(5)に配置されている製造装置。
【請求項6】
請求項4に記載の製造装置(2)において、
前記加熱要素(46)は、前記混合マシン(6)に配置されている製造装置。
【請求項7】
請求項4~6のいずれか1項に記載の製造装置(2)において、
前記加熱要素(46)は、前記第1カプセル(3)と前記第2カプセル(4)との間に延びるように構成されている製造装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の製造装置(2)において、
前記第1カプセル(3)に押圧力を伝達するように構成された第1作動部材(37)と、前記第2カプセル(4)に押圧力を伝達するように構成された第2作動部材38とを含む製造装置。
【請求項9】
請求項8に記載の製造装置(2)において、
前記第1作動部材(37)は、前記第1カプセル(3)の内容物を前記第2カプセル(4)に移動させるよう、前記第1カプセル(3)に押圧力を伝達するように構成されており、前記第2作動部材(38)は、前記第2カプセル(4)の内容物を前記第1カプセル(3)に移動させるよう、前記第2カプセル(4)に押圧力を伝達するように構成されている製造装置。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の製造装置(2)において、
前記収容デバイス(5)は、該収容デバイス(5)の開状態と対応する第1ポジションと、該収容デバイス(5)の閉状態と対応する第2ポジションとの間で、互いに可動に搭載された第1保護シェル(8)と第2保護シェル(9)とを含み、前記第1作動部材(37)及び第2作動部材(38)は、前記収容デバイス(5)が前記混合マシン(6)に収容される際に、前記第1保護シェル(8)の側面及び前記第2保護シェル(9)の側面にそれぞれ配置される製造装置。
【請求項11】
請求項8~10のいずれか1項に記載の製造装置(2)において、
前記第1作動部材(37)及び第2作動部材(38)は、前記収容デバイス(5)に対して互いに反対側に配置されている製造装置。
【請求項12】
請求項8~10のいずれか1項に記載の製造装置(2)において、
前記混合マシン(6)は、
前記第1作動部材(37)及び第2作動部材(38)を含み、ピボット軸(36)に関して旋回するように搭載された作動部35と、
前記作動部35を前記ピボット軸(36)に関して第1ピボット方向及び該第1ピボット方向と反対の第2ピボット方向との交互に旋回するように構成された駆動モータ(39)とを含む製造装置。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1項に記載の製造装置(2)において、
前記収容デバイス(5)は、該収容デバイス(5)が前記閉状態にある場合に、前記第1カプセル(3)及び第2カプセル(4)が実質的に互いに平行に延びるように構成されている製造装置。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか1項に記載の製造装置(2)において、
前記収容デバイス(5)は、該収容デバイス(5)を前記閉状態に固定するように構成された固定要素を含む製造装置。
【請求項15】
請求項1~のいずれか1項に記載の製造装置(2)において、
前記第1カプセル(3)は第1結合部(3.2)を含み、前記第2カプセル(4)は、前記第1結合部(3.2)と結合されるように構成された第2結合部(4.2)を含む製造装置。
【請求項16】
請求項1に記載の製造装置(2)において、
前記収容デバイス(5)は、該収容デバイス(5)が前記閉状態に移った際に、前記第1結合部(3.2)と前記第2結合部(4.2)とが流体結合するように構成されている製造装置。
【請求項17】
請求項1~のいずれか1項に記載の製造装置(2)において、
前記収容デバイス(5)は、該収容デバイス(5)の前記開状態と対応する第1ポジションと、該収容デバイス(5)の前記閉状態と対応する第2ポジションとの間で、互いに可動に搭載された第1保護シェル(8)と第2保護シェル(9)とを含む製造装置。
【請求項18】
請求項1~のいずれか1項に記載の製造装置(2)において、
前記収容デバイス(5)は、該収容デバイス(5)が前記第1カプセル(3)及び第2カプセル(4)を装着した場合に、非作動位置と、前記第1カプセル(3)に押圧力を発揮するように構成された作動位置との間で移動可能な第1方向付け要素(19)、前記収容デバイス(5)が前記第1カプセル(3)及び第2カプセル(4)を装着した場合に、非作動位置と、前記第2カプセル(4)に押圧力を発揮するように構成された作動位置との間で移動可能な第2方向付け要素(21)を含む製造装置。
【請求項19】
請求項1に記載の製造装置(2)において、
前記収容デバイス(5)は、該収容デバイス(5)の前記開状態と対応する第1ポジションと、該収容デバイス(5)の前記閉状態と対応する第2ポジションとの間で、互いに可動に搭載された第1保護シェル(8)と第2保護シェル(9)とを含み、
前記第1方向付け要素(19)は、前記第1保護シェル(8)に設けられた第1通路開口(22.1)を通して延びると共に、前記第2方向付け要素(21)は、前記第2保護シェル(9)に設けられた第2通路開口(22.2)を通して延びる製造装置。
【請求項20】
請求項1~19のいずれか1項に記載の製造装置(2)において、
前記収容デバイス(5)は、前記第1カプセル(3)を収容するように構成された第1収容位置(13)と、前記第2カプセル(4)を収容するように構成された第2収容位置(14)とを含む製造装置。
【請求項21】
請求項2に記載の製造装置(2)において、
前記収容デバイス(5)は、前記第1収容位置(13)を含む第1支持部(11)と、前記第2収容位置(14)を含む第2支持部(12)とを含み、前記第1支持部(11)及び第2支持部(12)は、前記第1カプセル(3)及び第2カプセル(4)がそれぞれ前記第1収容位置(13)及び第2収容位置(14)に収容可能な収容位置と、前記第1カプセル(3)及び第2カプセル(4)が互いに結合され得る結合ポジションとの間で互いに可動である製造装置。
【請求項22】
請求項1~2のいずれか1項に記載の製造装置(2)において、
前記混合マシン(6)は第1コネクタを含み、前記収容デバイス(5)は、該収容デバイス(5)が前記混合マシン(6)に収容されている場合に、前記混合マシン(6)が前記収容デバイス(5)の電源となるように、前記第1コネクタと接続されるように構成された第2コネクタを含む製造装置。
【請求項23】
請求項1~2のいずれか1項に記載の製造装置(2)において、
前記収容デバイス(5)は、大部分の前記収容デバイス(5)が前記挿入口(34)を通して前記収容ハウジング(32)に挿入できるように構成されている製造装置。
【請求項24】
請求項1~2のいずれか1項に記載の製造装置(2)において、
前記収容デバイス(5)は、該収容デバイス(5)に収容された大部分の前記第1カプセル及び大部分の前記第2カプセルが、前記挿入口(34)を通して前記収容ハウジング(32)に挿入できるように構成されている製造装置。
【請求項25】
化粧製品の製造方法であって、
請求項1~24のいずれか1項に記載の製造装置を用意する工程と、
前記第1調合剤及び前記第2調合剤をそれぞれ収めた前記第1カプセル(3)及び第2カプセル(4)を前記収容デバイス(5)に手動で挿入する工程と、
前記第1カプセル(3)及び第2カプセル(4)を装着した前記収容デバイス(5)を前記混合マシン(6)に手動で挿入する工程と、
前記化粧製品を得るように、前記第1調合剤と前記第2調合とを自動で混合する工程とを含む製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カスタマイズ化粧製品の製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1には、所定量の第1調合剤を収めた第1カプセルと、所定量の第2調合剤を収めた第2カプセルと、第1カプセル及び第2カプセルを収容し、該第1カプセル及び第2カプセルに収められた第1調合剤及び第2調合剤を混合して、化粧製品を得るように構成された混合マシンを含む化粧製品の製造装置が開示されている。
【0003】
このような製造装置により、最終消費者は、それぞれ異なるカプセルによってカスタマイズされた化粧製品を容易に製造できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】仏国特許出願公開第3026622号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された混合マシンは、その構造の簡単化及び使用の容易さに関してさらなる改善の余地がある。
【0006】
本発明は、前記従来の問題の全て又は一部を克服することを目的とする。
【0007】
技術的問題に対する本発明の発端は、単純で信頼できる構成でありながら、簡単で容易に使用できる化粧製品の製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的のため、化粧製品の製造装置に関する発明は、第1カプセル及び第2カプセルは互いに異なっており、所定量の第1調合剤を収めた第1カプセルと、所定量の第2調合剤を収めた第2カプセルと、第1カプセル及び第2カプセルを収容するように構成された収容デバイスと、第1カプセル及び第2カプセルを装着した収容デバイスを収容するように構成されると共に、化粧製品を得るように第1カプセル及び第2カプセルに収められた第1調合剤及び第2調合剤を混合するように構成された混合マシンとを含む。
【0009】
このような製造装置の構成、特に、収容デバイスと混合マシンとを分離する構成は、最終消費者における当該製造装置の扱いの容易化及び簡単化を確実にする。それは、消費者がしなければならないことは、収容デバイスに第1カプセル及び第2カプセルを正しい位置に置き、続いて、化粧製品を得るために混合マシン内に収容デバイスを配置して、第1調合剤及び第2調合剤の混合を実施するのみであるからである。
【0010】
加えて、このような製造装置の構成は、第1カプセル及び第2カプセルを位置決めする機能と、該第1カプセル及び第2カプセルの内容物を混合する機能との分離を可能にする。従って、当該製造装置の簡単化とその信頼性の向上とが実質的に可能となる。
【0011】
本製造装置は、別々か組み合わせかを熟慮した上での以下に示す1つ又はそれ以上の特徴をさらに備えていてもよい。
【0012】
本発明に係る一実施形態によると、収容デバイスは、第1カプセル及び第2カプセルを少なくとも部分的に収容し格納するように構成された収容ケースを含む。
【0013】
本発明に係る一実施形態によると、収容デバイス内の、好ましくは、第1カプセル内及び第2カプセル内の第1調合剤及び第2調合剤を混合するように構成されている。このような構成は、少なくとも、混合マシンと第1調合剤及び第2調合剤との接触を避けることができ、従って、化粧製品を製造した後の混合マシンのクリーニングを避けることができる。
【0014】
本発明に係る一実施形態によると、本製造装置は、第1カプセル及び第2カプセルを装着した収容デバイスが混合マシンに収容される場合に、該第1カプセル及び第2カプセルの少なくとも一方を加熱するように構成された加熱要素を含む。
【0015】
本発明に係る一実施形態によると、加熱要素は、第1カプセルを加熱するように構成されている。該加熱要素は、第1カプセルの外表面に沿って延びるように構成されていると、より有利である。
【0016】
本発明に係る一実施形態によると、加熱要素は、収容デバイス内又は混合マシン内に配置されている。
【0017】
本発明に係る一実施形態によると、加熱要素は、第1カプセルと第2カプセルとの間に延びるように構成されている。
【0018】
本発明に係る一実施形態によると、加熱要素は、混合マシン内に配置され、且つ、第1カプセル及び第2カプセルを装着した収容デバイスが混合マシンに収容される際に、第1カプセルと第2カプセルとの間に延びるように構成されている。
【0019】
本発明に係る他の実施形態によると、加熱要素は、収容デバイス内に配置され、且つ、第1カプセル及び第2カプセルが収容デバイス内に収容される際に、第1カプセルと第2カプセルとの間に延びるように構成されている。
【0020】
本発明に係る一実施形態によると、本製造装置は、第1カプセルに押圧力を伝えるように構成された第1作動部材と、第2カプセルに押圧力を伝えるように構成された第2作動部材とを含む。例えば、混合マシンは、第1作動部材及び第2作動部材を含んでもよい。
【0021】
本発明に係る一実施形態によると、第1作動部材は、第1カプセルの内容物を第2カプセル内に移動するよう、第1カプセルに押圧力を伝えるように構成されると共に、第2作動部材は、第2カプセルの内容物を第1カプセル内に移動するよう、第2カプセルに押圧力を伝えるように構成されている。
【0022】
本発明に係る一実施形態によると、第1作動部材及び第2作動部材は、第1カプセル及び第2カプセルに対する押圧力をそれぞれ交互に伝えるように構成されている。
【0023】
本発明に係る一実施形態によると、第1作動部材及び第2作動部材は、収容デバイスが混合マシンに収容される際に、該収容デバイスのいずれか一方の側面に配置されるように構成されている。
【0024】
本発明に係る一実施形態によると、第1作動部材及び第2作動部材は、互いに反対側に配置されている。
【0025】
第1作動部材及び第2作動部材は、実質的に同一の延伸面内に延びている。
【0026】
本発明に係る一実施形態によると、混合マシンは、第1作動部材及び第2作動部材を含み、且つ、ピボット軸に関して旋回するように搭載された作動部と、該作動部をピボット軸に関して第1ピボット方向及び該第1ピボット方向と反対の第2ピボット方向との交互に旋回させる駆動モータとを含む。
【0027】
本発明に係る一実施形態によると、混合マシンは、作動部が旋回するように搭載された支持部を含む。
【0028】
本発明に係る一実施形態によると、駆動モータは、作動部を、ピボット軸に関して所定の角度範囲における旋回中心とするように構成されている。
【0029】
本発明に係る一実施形態によると、第1作動部材及び第2作動部材は、ピボット軸の反対側に集める。
【0030】
本発明に係る一実施形態によると、混合マシンは、第1回転方向における駆動モータの回転が第1ピボット方向における作動部の旋回を生じさせるように構成されると共に、第1回転方向と反対の第2回転方向における駆動モータの回転が第2ピボット方向における作動部の旋回を生じさせるように構成されている。
【0031】
本発明に係る他の実施形態によると、混合マシンは、駆動モータの出力軸に回動可能に固定され、該駆動モータによってその輪軸での回転状態で駆動されるように構成された駆動輪をさらに含み、該駆動輪には、輪軸に関して偏心した駆動ピンのような駆動要素が設けられている。また、作動部は、引き延ばされ且つその内部に駆動要素を収容された収容口を含む。本発明に係る一実施形態によると、該収容口は、その引き延ばされた方向で、且つピボット軸に実質的に平行に延びている。
【0032】
本発明に係る一実施形態によると、収容デバイスは、第1カプセル及び第2カプセルが該収容デバイス内に導入され得る開状態を採るように構成される一方、該収容デバイスが第1カプセル及び第2カプセルを正しい位置で保持するように構成された、閉状態を採るように構成されている。
【0033】
本発明に係る一実施形態によると、収容デバイスは、第1カプセル及び第2カプセルを装着した収容デバイスが閉状態にある場合に、基準面上における第1カプセルに関して直交する突起部と、該基準面上における第2カプセルに関して直交する突起部とが少なくとも部分的に一致するように構成されている。
【0034】
本発明に係る一実施形態によると、収容デバイスは、第1カプセル及び第2カプセルを装着した収容デバイスが閉状態にある場合に、第1カプセル及び第2カプセルが実質的に互いに平行に延びるように構成されている。
【0035】
本発明に係る一実施形態によると、収容デバイスは、該収容デバイスを閉状態に固定するように構成された固定要素を含む。
【0036】
本発明に係る一実施形態によると、固定要素は、該固定要素が閉状態で収容デバイスを固定する固定位置と、該固定要素が開状態で収容デバイスの移動を許す解放位置との間を移動できる。
【0037】
本発明に係る一実施形態によると、収容デバイスは、固定要素を解放位置に移すように構成された、解放ボタンのような解放要素を含む。
【0038】
本発明に係る一実施形態によると、第1カプセルは第1結合部を含み、第2カプセルは、第1結合部と結合されるように構成された第2結合部を含む。
【0039】
本発明に係る一実施形態によると、収容デバイスは、該収容デバイスが閉状態に移った際に、第1結合部と第2結合部とが流体結合するように構成されている。
【0040】
本発明において、「流体結合」とは、液体の流通が「流体結合」という表現に関連付けられた、異なる成分の間で確立し得るという事実を意味する。
【0041】
本発明に係る一実施形態によると、第1結合部は、例えば円筒状の雄型結合具を含み、第2結合部は、雄型結合具を受けるように構成された、例えば円筒状の雌型結合具を含む。
【0042】
本発明に係る一実施形態によると、収容デバイスは、該収容デバイスの開状態と対応する第1ポジションと、その閉状態と対応する第2ポジションとの間で、互いに可動に搭載された第1保護シェルと第2保護シェルとを含む。例えば、第1保護シェル及び第2保護シェルは、丁番軸において互いに丁番式に搭載される。
【0043】
本発明に係る一実施形態によると、収容デバイスは、第1カプセルを収容するように構成された第1収容位置と、第2カプセルを収容するように構成された第2収容位置とを含む。
【0044】
本発明に係る一実施形態によると、収容デバイスは、第1収容位置を含む第1支持部と、第2収容位置を含む第2支持部とを有する。第1支持部及び第2支持部は、該第1支持部及び第2支持部が互いに引き離され且つ第1カプセル及び第2カプセルがそれぞれ第1収容位置及び第2収容位置に収容可能な収容ポジションと、該第1支持部及び第2支持部が互いに近づき且つ第1カプセル及び第2カプセルが互いに結合され得る結合ポジションとの間で互いに可動である。
【0045】
本発明に係る一実施形態によると、第1支持部及び第2支持部は、収容デバイスが閉状態に移った際に、上記の結合ポジションに移動されるように構成されている。
【0046】
本発明に係る一実施形態によると、第1支持部及び第2支持部は、丁番軸に関し互いに丁番式に搭載される。
【0047】
本発明に係る一実施形態によると、第1保護シェル及び第2保護シェルと第1支持部及び第2支持部とは、同一の丁番軸に関し互いに丁番式に搭載される。
【0048】
本発明に係る一実施形態によると、第1収容位置は第1カプセルの少なくとも一部を収容するように構成された第1収容溝を含み、第2収容位置は第2カプセルの少なくとも一部を収容するように構成された第2収容溝を含む。第1収容溝及び第2収容溝の各々が、第1カプセル及び第2カプセルにおけるそれぞれ1つの周端部と協働するように構成されていると、より有利となる。
【0049】
本発明に係る一実施形態によると、第1支持部は、第1結合部と協働するように構成された、第1不具合防止ノッチのような第1不具合防止要素を含み、第2支持部は、第2結合部と協働するように構成された、第2不具合防止ノッチのような第2不具合防止要素を含む。
【0050】
本発明に係る一実施形態によると、混合マシンは、収容デバイスを少なくとも部分的に収容するように構成された収容ハウジングを含む。
【0051】
本発明に係る一実施形態によると、混合マシン及び収容デバイスは、該収容デバイスが収容ハウジングに収容される際に、該収容デバイスが混合マシンの外側に少なくとも部分的に延びるように構成されている。
【0052】
本発明に係る一実施形態によると、混合マシンは、収容ハウジングに導く挿入口を含む。収容デバイスは、該挿入口を通して収容ハウジングに挿入されるように構成されている。挿入口は、混合マシンが水平な支持面に配置される際に上方を向くように構成されていると、より有利となる。
【0053】
本発明に係る一実施形態によると、混合マシンは、挿入口が形成された上面を持つベースを含む。
【0054】
本発明に係る一実施形態によると、収容ハウジングは、ベースの中央領域に設けられる。
【0055】
本発明に係る一実施形態によると、混合マシンは、該混合マシンの電源となるように構成された電力供給源を含む。該電力供給源は、少なくとも1つの充電式電池を含むと、より有利である。
【0056】
本発明に係る一実施形態によると、電力供給源は、収容デバイスが混合マシンに収容される際に、該収容デバイスに電力を供給するように構成されている。
【0057】
本発明に係る一実施形態によると、混合マシンは第1コネクタを含み、収容デバイスは第2コネクタを含む。該第2コネクタは、収容デバイスが混合マシンに収容される際に、該混合マシンが収容デバイスに電力を供給できるよう、第1コネクタと接続されるように構成されている。
【0058】
本発明に係る一実施形態によると、本製造装置は、駆動モータ及び/又は加熱要素を制御するように構成された制御器を含む。
【0059】
本発明に係る一実施形態によると、第1カプセルは第1調合剤を収めた第1可変形室を含むと共に、第2カプセルは第2調合剤を収めた第2可変形室を含む。
【0060】
収容デバイスは、第1カプセル及び第2カプセルを装着した収容デバイスが閉状態である場合に、基準面上の第1カプセルにおける第1可変形室に関して直交する突起部が、該基準面上の第2カプセルにおける第2可変形室に関して直交する突起部と少なくとも部分的に一致するように構成されていると、より有利である。
【0061】
本発明に係る一実施形態によると、加熱要素は、第1可変形室を加熱するように構成されている。該加熱要素は、第1可変形室の近くに延びるように、より好ましくは、該第1可変形室に近接するように構成されていると、より有利である。
【0062】
本発明に係る一実施形態によると、第1カプセルは、第1可変形室及び第1結合部と流体結合するように構成された、第1結合チャネルのような、第1結合路をさらに含む。また、第2カプセルは、第2可変形室及び第2結合部と流体結合するように構成された、第2結合チャネルのような、第2結合路をさらに含む。
【0063】
本発明に係る一実施形態によると、第1カプセルは、第1結合路と流体結合される出力チャネルのような、出力孔が設けられた出力路をさらに含む。
【0064】
本発明に係る一実施形態によると、本製造装置は、第1カプセル及び第2カプセルを装着した収容デバイスが混合マシンに収容される際に、出力路を閉じるように構成された閉止要素を含む。該閉止要素は、第1カプセル及び第2カプセルを装着した収容デバイスが混合マシンに収容されている場合には、出力路を自動的に閉じるように構成され、一方、第1カプセル及び第2カプセルを装着した収容デバイスが混合マシンから外される場合には、出力路を自動的に開くように構成されていると、より有利である。
【0065】
本発明に係る一実施形態によると、該収容デバイスは閉止要素を含む。
【0066】
本発明に係る一実施形態によると、閉止要素は、出力路を挟むように又は該出力路の壁面に圧力を加えるように構成されている。
【0067】
本発明に係る一実施形態によると、閉止要素は、該閉止要素が出力路を閉じることができる閉止位置と、該閉止要素が出力路を開けることができる解放位置との間で可動に搭載されている。この閉止要素が、第1保護シェルに可動に搭載されていると、より有利である。
【0068】
本発明に係る一実施形態によると、本製造装置は、収容デバイスの混合マシンへの嵌合位置までの導入により、閉止要素の閉止位置への移動が機械的に生じるように構成されている。特に、これらの配置により、移動端検出器及び該移動端検出器と結合されるアクチュエータを不要としながら、当該閉止要素を閉止位置に移動させることができる。
【0069】
本発明に係る一実施形態によると、本製造装置は、収容デバイスの混合マシンからの取外しが、閉止要素の解放位置への移動を機械的に生じさせるように構成されている。
【0070】
本発明に係る一実施形態によると、本製造装置は、第1カプセル及び第2カプセルを装着した収容デバイスが、混合マシンに収容される際に、第1カプセルを支えると共に、閉止要素の反対側に配置されるように構成された、リブ又は反対側支持脚のような、反対側支持要素を含む。この反対側支持要素は、収容デバイスが閉状態である場合に、閉止要素の反対側に配置されるように構成されていると、より有利である。
【0071】
本発明に係る一実施形態によると、収容デバイスは、反対側支持要素を含む。該反対側支持要素は、第2保護シェルに配置されていると、より有利である。
【0072】
本発明に係る一実施形態によると、出力路は、第1結合路が延びる方向に延びている。この出力路は、第1結合路に対して実質的に平行に延びていると、より有利である。
【0073】
本発明に係る一実施形態によると、第1結合部は、第1結合路に関して実質的に直交して延びる。
【0074】
本発明に係る一実施形態によると、第1カプセル及び第2カプセルの各々は、1回使い切りとして意図されている。
【0075】
本発明に係る一実施形態によると、第1カプセル及び第2カプセルの各々は、熱成形シェルと、該熱成形シェルを覆う封止シートとを含む。
【0076】
本発明に係る一実施形態によると、第1カプセルにおける熱成形シェル及び封止シートは、第1可変形室と第1結合路との境界を画する。また、第2カプセルにおける熱成形シェル及び封止シートは、第2可変形室と第2結合路との境界を画する。第1カプセルにおける熱成形シェル及び封止シートは、さらに出力路との境界を画すると、より有利である。
【0077】
本発明に係る一実施形態によると、第1カプセル及び第2カプセルの各々は、所定量の第1調合剤及び所定量の第2調合剤によって形成された混合物の全体又は実質的に全体を収めるように構成されている。
【0078】
本発明に係る一実施形態によると、第1調合剤は化粧製品の第1段階であり、第2調合剤は化粧製品の第2段階である。第1調合剤は、該化粧製品における脂肪質段階であり、第2調合剤は、該化粧製品における水溶質段階であると、より有利である。
【0079】
本発明に係る一実施形態によると、製造される化粧製品は、均質化された乳剤、均質化された水溶液、又は種々の混和段階にある混合物である。
【0080】
本発明に係る一実施形態によると、第1カプセルは、収容デバイスに収容されている場合に、収容デバイスの外側を少なくとも部分的に延びるように構成されている。出力孔は、第1カプセルが収容デバイスに収容されている場合に、収容デバイスの外側に延びるように構成されていると、より有利である。
【0081】
本発明に係る一実施形態によると、収容デバイスは、該収容デバイスが第1カプセル及び第2カプセルを装着した場合に、第1カプセル、例えば第1可変形室に押圧力を発揮するように構成された第1軸受要素を含む。また、収容デバイスは、該収容デバイスが第1カプセル及び第2カプセルを装着した場合に、第2カプセル、例えば第2可変形室に押圧力を発揮するように構成された第2軸受要素を含む。
【0082】
本発明に係る一実施形態によると、第1軸受要素は、第1保護シェルに設けられた第1通路開口を通して延びると共に、第2軸受要素は、第2保護シェルに設けられた第2通路開口を通して延びる。
【0083】
本発明に係る一実施形態によると、第1軸受要素は、非作動位置と、該第1軸受要素が第1カプセルに押圧力を発揮する作動位置との間で、移動可能及び/又は変形可能である。また、第2軸受要素は、非作動位置と、該第2軸受要素が第2カプセルに押圧力を発揮する作動位置との間で、移動可能及び/又は変形可能である。例えば、第1軸受要素及び第2軸受要素の各々は、第1カプセル及び第2カプセルを装着した収容デバイスが閉状態である場合に、当該第1カプセル及び第2カプセルにおける延伸面に対して、例えば横断方向、好ましくは実質的に直交する移動方向に沿って並進可能に搭載されている。
【0084】
第1軸受要素における非作動位置は、収容デバイスが第1カプセル及び第2カプセルを装着している場合に、以下の第1軸受要素の位置に対応していると、より有利である。すなわち、第1軸受要素が第1カプセルから、より格別には第1可変形室から、ある距離をおいた位置、又は第1軸受要素が第1カプセルと、より格別には第1可変形室と接触するだけの位置、又は第1軸受要素が第1カプセルに、より格別には、第1可変形室の内容物を第2カプセルに移動させるのに不十分な押圧力を第1可変形室に発揮する位置である。
【0085】
第2軸受要素における非作動位置は、収容デバイスが第1カプセル及び第2カプセルを装着している場合に、以下の第2軸受要素の位置に対応していると、より有利である。すなわち、第2軸受要素が第2カプセルから、より格別には第2可変形室から、ある距離をおいた位置、又は第2軸受要素が第2カプセルと、より格別には第2可変形室と接触するだけの位置、又は第2軸受要素が第1カプセルに、より格別には、第2可変形室の内容物を第1カプセルに移動させるのに不十分な押圧力を第2可変形室に発揮する位置である。
【0086】
第1軸受要素における作動位置は、収容デバイスが第1カプセル及び第2カプセルを装着している場合に、該第1軸受要素が第1カプセルに、より格別には第1可変形室の内容物を第2カプセルに移動させるのに十分な押圧力を第1可変形室に発揮する位置に対応すると、より有利である。また、第2軸受要素における作動位置は、収容デバイスが第1カプセル及び第2カプセルを装着している場合に、該第2軸受要素が第2カプセルに、より格別には第2可変形室の内容物を第1カプセルに移動させるのに十分な押圧力を第2可変形室に発揮する位置に対応すると、より有利である。
【0087】
本発明に係る一実施形態によると、第1軸受要素及び第2軸受要素は、それぞれ、第1保護シェル及び第2保護シェルに搭載されている。
【0088】
本発明に係る一実施形態によると、第1軸受要素は、第1カプセルと協働するように、例えば第1可変形室と協働するように構成された第1軸受表面を含む。この第1軸受表面は、第1軸受要素が第1カプセルに押圧力を発揮する場合に、第1カプセルの内容物を第1結合部に案内し且つ方向付けるように構成される。また、第2軸受要素は、第2カプセルと協働するように、例えば第2可変形室と協働するように構成された第2軸受表面を含む。この第2軸受表面は、第2軸受要素が第2カプセルに押圧力を発揮する場合に、第2カプセルの内容物を第2結合部に案内し且つ方向付けるように構成される。
【0089】
本発明に係る一実施形態によると、第1軸受要素が非作動位置から作動位置に移動する際に、第1軸受表面は、第1結合路から第1主距離をおいた第1可変形室の第1部位と、第1結合路から第2主距離をおいた第1可変形室の第2部位とに連続的に軸受力を発揮するように構成されている。ここで、第2主距離は第1主距離よりも短い。また、第2軸受要素が非作動位置から作動位置に移動する際に、第2軸受表面は、第2結合路から第1副距離をおいた第2可変形室の第1部位と、第2結合路から第2副距離をおいた第2可変形室の第2部位とに連続的に軸受力を発揮するように構成されている。ここで、第2副距離は第1副距離よりも短い。
【0090】
本発明に係る一実施形態によると、第1軸受表面は、第1可変形室の第1部位に押圧力を発揮するように構成された第1主表面部と、第1可変形室の第2部位に押圧力を発揮するように構成された第2主表面部とを含む。また、第2軸受表面は、第2可変形室の第1部位に押圧力を発揮するように構成された第1副表面部と、第2可変形室の第2部位に押圧力を発揮するように構成された第2副表面部とを含む。
【0091】
本発明に係る一実施形態によると、第1主表面部及び第2主表面部は、第1軸受要素が作動位置において移動及び/又は変形される場合に、第2主表面部が第1カプセルに押圧力を発揮するよりも前に、第1主表面部が第1カプセルに押圧力を発揮するように構成されている。
91) 第1主表面部及び第2主表面部は、第1可変形室の後部及び前部に、それぞれ押圧力を発揮するように構成されていると、より有利である。
【0092】
本発明に係る一実施形態によると、第1副表面部及び第2副表面部は、第2軸受要素が作動位置において移動及び/又は変形される場合に、第2副表面部が第2カプセルに押圧力を発揮するよりも前に、第1副表面部が第2カプセルに押圧力を発揮するように構成されている。
【0093】
第1副表面部及び第2副表面部は、第2可変形室の後部及び前部に、それぞれ押圧力を発揮するように構成されていると、より有利である。
【0094】
本発明に係る一実施形態によると、第1軸受要素は、第1軸受表面の反対側の第1作動表面を含み、第2軸受要素は、第2軸受表面の反対側の第2作動表面を含む。第1作動部材及び第2作動部材は、第1作動表面及び第2作動表面に、それぞれ押圧力を発揮するように構成されている。第1作動表面及び第2作動表面の各々は、収容デバイスの外側から接触可能であると、より有利である。
【0095】
本発明に係る一実施形態によると、収容デバイスは、該収容デバイスが混合マシンに収容されている場合に、案内溝のような少なくとも1つの主案内要素と、案内ピンのような少なくとも1つの副案内要素とを含む。主案内要素は副案内要素と協働するように構成され、副案内要素は混合マシンに設けられている。
【0096】
本発明に係る一実施形態によると、収容デバイスは、上述した大部分の収容デバイスが、挿入口を通して収容ハウジングに挿入可能となるように構成されている。
【0097】
本発明に係る一実施形態によると、収容デバイスは、上述した収容デバイスに収容された大部分の第1カプセル及び大部分の第2カプセルが挿入口を通して収容ハウジングに挿入可能となるように構成されている。
【0098】
本発明は、さらに、以下の工程を含む化粧製品の製造方法に関する。すなわち、本発明に係る製造装置を用意する工程と、第1カプセル及び第2カプセルを収容デバイスに手動で挿入する工程と、第1カプセル及び第2カプセルを装着した収容デバイスを混合マシンに手動で挿入する工程と、化粧製品を得るように、第1調合剤と第2調合材とを自動で混合する工程とである。
【0099】
ともかく、本発明は、この製造装置における限定されない例示として、種々の実施形態を表す添付の模式的に表された図面に基づいて、以下の記述からより良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0100】
図1図1は本発明の第1の実施形態に係る製造装置を示す斜視図である。
図2図2図1の製造装置に含まれると共に、互いに結合する第1カプセル及び第2カプセルを示す側面図である。
図3図3図2の第1カプセルを示す平面図である。
図4図4図2の第2カプセルを示す平面図である。
図5図5図2のV-V線における断面図である。
図6図6図3のVI-VI線における断面図である。
図7図7図1の製造装置に含まれる、閉状態にある収容デバイスを示す斜視図である。
図8図8図7の収容デバイスであって、図7に対して上下を逆転し且つ開状態にある収容デバイスを示す斜視図である。
図9図9図7の収容デバイスを示す分解右斜視図である。
図10図10図7の収容デバイスを示す分解左斜視図である。
図11図11は第1カプセル及び第2カプセルを装着した図7の収容デバイスであって、第1カプセルの挿入位置での第1支持部を示す斜視図である。
図12図12は第1カプセル及び第2カプセルを装着した図7の収容デバイスであって、第2カプセルの結合位置での第2支持部を示す斜視図である。
図13図13は第1カプセル及び第2カプセルを装着した図7の収容デバイスを示す側面図である。
図14図14は第1カプセルに対する、収容デバイスに配置された反対側支持要素と閉止要素との協働を示す部分拡大断面図である。
図15図15は第1カプセル及び第2カプセルを装着した図7の収容デバイスであって、非作動位置にある第1軸受要素を示す部分側面図である。
図16図16は第1カプセル及び第2カプセルを装着した図7の収容デバイスであって、作動位置にある第1軸受要素を示す部分側面図である。
図17図17は本製造装置に係る第1軸受要素を示す斜視図である。
図18図18は本製造装置に係る第2軸受要素を示す斜視図である。
図19図19は本製造装置に係る第1軸受要素を示す正面図である。
図20図20図1の製造装置を示す部分平面図である。
図21図21図1の製造装置を示す部分右斜視図である。
図22図22図1の製造装置を示す部分左斜視図である。
図23図23は本発明の第2の実施形態に係る製造装置を示す模式的な平面図である。
図24図24は本発明の第2の実施形態に係る製造装置の他の状態を示す模式的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0101】
図1図22は、本発明の第1の実施形態に係る、例えば均質化された乳剤、均質化された水溶液、さらには、種々の混和段階にある混合物でもよい化粧製品を製造するように構成された製造装置2を表している。
【0102】
特に、製造装置2は、収納容器(ポッド)又は容器ユニットとも呼ばれる第1カプセル3及び第2カプセル4と、該第1カプセル3及び第2カプセル4を収容するように構成された収容デバイス5と、混合マシン6とを含む。第1カプセル3及び第2カプセル4は、それぞれ、所定量の第1調合剤及び所定量の第2調合剤を収める。混合マシン6は、第1カプセル3及び第2カプセル4を装着した収容デバイスを収容するように構成され、また、化粧製品を得るように、第1カプセル3及び第2カプセル4に収められた第1調合剤及び第2調合剤を混合する。混合マシン6は、収容デバイス5内の、好ましくは、第1カプセル3及び第2カプセル4内の第1調合剤及び第2調合剤を混合するように構成されていると、より有利である。
【0103】
第1調合剤は、製造する化粧製品における脂肪質段階のような第1段階であるのに対し、第2調合剤は、化粧製品における水溶質段階のような第2段階であると、より有利である。例えば、脂肪質段階は、製造する化粧製品における基体の構成要素となってもよい。また、水溶質段階は、活性要素を含んでもよく、従って、製造する化粧製品における活性成分の構成要素となってもよい。
【0104】
図2図6に、より詳しく示されるように、第1カプセル3及び第2カプセル4は互いに異なっており、互いに流体結合するように構成されている。さらに、第1カプセル3及び第2カプセル4の各々は、1回での使い切りとすると、より有利である。
【0105】
第1カプセル3は、第1調合剤を収めた第1可変形室3.1と、第1結合部3.2と、第1可変形室3.1と第1結合部3.2とを流体結合するように構成された第1結合路3.3とを含む。 第1結合路3.3が第1結合チャネルによって形成され、且つ、第1結合部3.2が第1結合路3.3に対して実質的に垂直であれば、より有利である。より詳細には、第1結合部3.2は、第1結合路3.3と流体結合する、例えば円筒状の雄型結合具3.4を含む。
【0106】
図面に表された本実施形態によると、第1可変形室3.1は、該第1可変形室3.1に十分な機械的圧力が及んだ場合に壊れるように構成された、1つ又はいくつかの虚弱部とも呼ばれる脆弱部を有する第1脆弱周辺領域3.10を含む。
【0107】
第1カプセル3は、また、第1可変形室3.1における第1脆弱周辺領域3.10の周囲の少なくとも一部を囲むように延びる第1バッファ領域3.11を含み、第1可変形室3.1の脆弱部は、該脆弱部が壊された際に第1可変形室3.1の内容物が第1バッファ領域3.11に流れ出るように配置されていると、より有利である。
【0108】
より詳細には、第1バッファ領域3.11は、第1可変形室3.1の脆弱部が壊れた際に、第1可変形室3.1と第1結合路3.3とが流体結合するように構成されている。第1可変形室3.1の脆弱部が壊れる前に、第1バッファ領域3.11を区画する2つの壁が、第1バッファ領域3.11の容量がそのとき実質的に0となるように、互いに接すると、より有利である。第1可変形室3.1の脆弱部が壊れた後には、第1可変形室3.1の内容物の第1バッファ領域3.11への流入により、該第1バッファ領域3.11を区画する2つの壁が逸れることがある。これにより、第1バッファ領域3.11の容量が増大する。
【0109】
第1カプセル3は、さらに、第1結合路3.3と流体結合されると共に、出力孔3.6が設けられた、出力チャネルのような出力路3.5を含む。該出力路3.5は、第1結合路3.3の延伸方向で、且つ、第1結合路3.3と実質的に平行に延びると、より有利である。
【0110】
図1図22に表された本実施形態によると、第1カプセル3は、熱成形シェル3.7と、該熱成形シェル3.7を覆う封止シート3.8とを含む。第1カプセル3における熱成形シェル3.7及び封止シート3.8は、第1可変形室3.1、第1結合路3.3及び出力路3.5を区画すると、より有利である。
【0111】
第2カプセル4は、第2調合剤を収めた第2可変形室4.1と、該第2可変形室4.1と結合するように構成された第2結合部4.2と、該第2可変形室4.1と第2結合部4.2とを流体結合となるように構成された第2結合路4.3とを含む。第2結合路4.3が第2結合チャネルによって形成され、且つ、第2結合部4.2が第2結合路4.3に対して実質的に垂直であれば、より有利である。より詳細には、第2結合部4.2は、第2結合路4.3と流体結合し、且つ、雄型結合具3.4と固く保持するように構成された、例えば円筒状の雌型結合具4.4を含む。
【0112】
図面に表された本実施形態によると、第2可変形室4.1は、該第2可変形室4.1に十分な機械的圧力が及んだ場合に壊れるように構成された、1つ又はいくつかの虚弱部とも呼ばれる脆弱部を有する第2脆弱周辺領域4.10を含む。
【0113】
第2カプセル4は、また、第2可変形室4.1における第2脆弱周辺領域4.10の周囲の少なくとも一部を囲むように延びる第2バッファ領域4.11を含み、第2可変形室4.1の脆弱部は、該脆弱部が壊された際に第2可変形室4.1の内容物が第2バッファ領域4.11に流れ出るように配置されていると、より有利である。
【0114】
より詳細には、第2バッファ領域4.11は、第2可変形室4.1の脆弱部が壊れた際に、第2可変形室4.1と第2結合路4.3とが流体結合するように構成されている。第2可変形室4.1の脆弱部が壊れる前に、第2バッファ領域4.11を区画する2つの壁が、第2バッファ領域4.11の容量がそのとき実質的に0となるように、互いに接すると、より有利である。
【0115】
図1図22に表された本実施形態によると、第2カプセル4は、熱成形シェル4.5と、該熱成形シェル4.5を覆う封止シート4.6とを含む。第2カプセル4における熱成形シェル4.5及び封止シート4.6は、第2可変形室4.1と第2結合路4.3とを区画すると、より有利である
より有利に、また、以下に述べる理由により、第1カプセル3及び第2カプセル4の各々は、所定量の第1調合剤及び所定量の第2調合剤によって形成された混合物の全体又は実質的に全体を含むように構成されている。
【0116】
図7図14により詳細に示すように、収容デバイス5は、第1カプセル3及び第2カプセル4が該収容デバイス5内に導入できる開状態を採ることができる。一方、収容デバイス5は、第1カプセル3及び第2カプセル4を正しい位置で保持できる閉状態を採ることができる。
【0117】
より詳細には、収容デバイス5は、第1カプセル3及び第2カプセル4を少なくとも部分的に収容し且つ格納するように構成された収容ケース7を含む。特に、収容ケース7は、収容デバイス5の開状態と対応する第1ポジション(図8を参照。)と、その閉状態と対応する第2ポジション(図7を参照。)との間で、丁番軸10に関して互いに丁番式に搭載された第1保護シェル8と第2保護シェル9とを含む。例えば、第1ポジションにある場合の第1保護シェル8及び第2保護シェル9の傾斜角は、50°から90°、例えば約70°であってもよい。
【0118】
さらに、収容デバイス5は、収容ケース7に配置された第1支持部11及び第2支持部12を含む。該第1支持部11及び第2支持部12は、それぞれ、第1カプセル3を収容するように構成された第1収容位置13と、第2カプセル4を収容するように構成された第2収容位置14とを含む。第1収容位置13は、第1カプセル3の周辺部を収容するように構成された第1収容溝15を含むと、より有利である。第2収容位置14は、第2カプセル4の周辺部を収容するように構成された第2収容溝(図示せず。)を含むと、より有利である。
【0119】
図1図22に表された本実施形態によると、第1支持部11及び第2支持部12は、該第1支持部11及び第2支持部12が互いに離され、且つ、第1カプセル3及び第2カプセル4が、それぞれ第1収容位置13及び第2収容位置14に収容され得る収容ポジション(図8及び図13を参照。)と、該第1支持部11及び第2支持部12が互いに閉じ、且つ、第1カプセル3及び第2カプセル4が互いに結合し得る結合ポジション(図7を参照。)との間で、丁番軸10に関して互いに丁番で取り付けられている。例えば、収容ポジションにある場合の第1支持部11及び第2支持部12の傾斜角は、5°から20°、例えば約10°であってもよい。また、第1支持部11及び第2支持部12が結合ポジションにある場合は、第1支持部11及び第2支持部12は実質的に互いに平行であってもよい。
【0120】
第1支持部11及び第2支持部12は、収容デバイス5が閉状態に移った場合に結合ポジションに変わるように構成されていると、より有利である。従って、収容デバイス5が閉状態に移った場合には、第1支持部11及び第2支持部12は、第1結合部3.2及び第2結合部4.2と流体結合する。
【0121】
第1支持部11は、さらに、第1カプセル3の第1結合部3.2と協働するように構成された、第1不具合防止ノッチのような第1不具合防止要素17を含む。第2支持部12は第2結合部4.2と協働するように構成された、第2不具合防止ノッチのような第2不具合防止要素18を含む。第1不具合防止要素17及び第2不具合防止要素18は、もっぱら、第1支持部11における第1カプセル3の位置決めと、第2支持部12における第2カプセル4の位置決めとを確実にする。これにより、収容デバイス5において第1カプセル3及び第2カプセル4の位置決めの誤りを避けることができる。
【0122】
より詳細には、第1支持部11及び第2支持部12は、該第1支持部11及び第2支持部12が結合ポジションにある場合に、第1カプセル3及び第2カプセル4が実質的に互いに平行となるように構成されている。
【0123】
図7及び図13に示すように、第1カプセル3は、該第1カプセル3が収容デバイス5に収容され且つ収容デバイス5が閉状態である場合に、収容デバイス5の外側に部分的に延びるように構成されている。第1カプセル3が収容デバイス5に収容され且つ収容デバイス5が閉状態である場合に、出力孔3.6が収容デバイス5の外側に延びるように構成されていると、より有利である。
【0124】
図9図15及び図16に示すように、収容デバイス5は、さらに、第1カプセル3に対して、より詳細には、第1可変形室3.1に対して押圧力を発揮するように構成された第1軸受要素19と、第2カプセル4に対して、より詳細には、第2可変形室4.1に対して押圧力を発揮するように構成された第2軸受要素21とを含む。
【0125】
第1軸受要素19は、第1保護シェル8に搭載され、非作動位置(図15を参照。)と、該第1軸受要素19が第1可変形室3.1に対して押圧力を発揮できる作動位置(図16を参照。)との間で移動可能である。例えば、第1軸受要素19は、第1カプセル3及び第2カプセル4を装着した収容デバイス5が閉状態である場合に、該第1カプセル3及び第2カプセル4における延伸面に対して、横断方向、好ましくは実質的に直交する第1移動方向D1に沿って並進可能に搭載されてもよい。
【0126】
図1図22に表された本実施形態によると、第1軸受要素19は、第1保護シェル8に設けられた第1通路開口22.1を通して延び、且つ、収容デバイス5の外側から、より詳細には、収容ケース7の外側から接触可能な第1作動表面23を含む。第1作動表面23の機能は後述する。
【0127】
第1軸受要素19は、さらに、第1作動表面23の反対側で、且つ収容デバイス5の内側に延びる第1軸受表面24を含む。第1軸受表面24は、第1可変形室3.1と協働するように構成され、且つ、第1軸受要素19が第1可変形室3.1に対して押圧力を発揮する際に、第1カプセル3の内容物を第1結合路3.3に案内し方向付けるように構成された第1軸受表面を含む。
【0128】
第1軸受表面24は、第1可変形室3.1の第1部位に対して押圧力を発揮するように構成された第1主表面部24.1と、第1可変形室3.1の第1部位よりも第1結合路3.3に近い第1可変形室3.1の第2部位に対して押圧力を発揮するように構成された第2主表面部24.2とを含む。図1図22に表された本実施形態によると、第1主表面部24.1は、第1可変形室3.1の第1部位に対して押圧力を発揮するように構成されている。この押圧力は、第1移動方向D1で且つ実質的に第1結合路3.3に向かう方向に関して斜めに向いている。また、第2主表面部24.2は、第1可変形室3.1の第2部位に対して押圧力を発揮するように構成されている。この押圧力は、第1移動方向D1に関して実質的に直交する方向に向いている。
【0129】
第1主表面部24.1は、特に、第1可変形室3.1の後部、すなわち第1結合路3.3の反対側の部位に対して押圧力を発揮するように構成されていると、より有利である。また、第2主表面部24.2は、特に、第1可変形室3.1の前部、すなわち第1結合路3.3と対向する第1可変形室3.1の部位に対して押圧力を発揮するように構成されていると、より有利である。
【0130】
図1図22に表された本実施形態によると、第1主表面部24.1には、第1軸受要素19の上に配置された、例えば実質的に弧状の突起部が形成されている。また、第2主表面部24.2は、実質的に平面状であり、その少なくとも一部は、第1主表面部24.1によって囲まれている。
【0131】
より詳細には、第1主表面部24.1及び第2主表面部24.2は、第1軸受要素19が作動位置に移る際に、第2主表面部24.2が第1可変形室3.1に対して押圧力を発揮するよりも前に、第1主表面部24.1が第1可変形室3.1に対して押圧力を発揮するように構成されている。
【0132】
第2軸受要素21は第1軸受要素19と同一であり、該第2軸受要素21の構成及び操作は、以下の簡潔性を図るために、詳細には記載しない。
【0133】
特に、第2軸受要素21は、第2保護シェル9に設けられた第2通路開口22.2を通して延びる。また、第2軸受要素21は、収容ケース7の外側から接触可能な第2作動表面25と、該第2作動表面25の反対側の第2軸受表面26とを含む。第2軸受表面26は、第2可変形室4.1と協働するように構成され、且つ、第2軸受要素21が第2可変形室4.1に対して押圧力を発揮する際に、第2カプセル4の内容物を第2結合路4.3に案内し方向付けるように構成されている。
【0134】
第2軸受表面26は、また、第2軸受要素21が作動位置に移る際に、第2副表面部26.2が第2可変形室4.1に対して押圧力を発揮するよりも前に、第1副表面部26.1が第2可変形室4.1に対して押圧力を発揮するように構成されている。
【0135】
第1副表面部26.1は、特に、第2可変形室4.1の後部、すなわち第2結合路4.3の反対側の部位に対して押圧力を発揮するように構成されていると、より有利である。また、第2副表面部26.2は、特に、第2可変形室4.1の前部、すなわち第2結合路4.3と対向する第2可変形室4.1の部位に対して押圧力を発揮するように構成されていると、より有利である。
【0136】
さらに、第1軸受要素19と同様に、第2軸受要素21も、第1カプセル3及び第2カプセル4を装着した収容デバイス5が閉状態である場合に、該第1カプセル3及び第2カプセル4における延伸面に対して、横断方向、好ましくは実質的に直交する第2移動方向D2に沿って並進可能に搭載されてもよい。
【0137】
例えば、第1軸受要素19及び第2軸受要素21の各々は、少なくとも部分的に変形可能な、例えばシリコーンから形成されていてもよい。
【0138】
収容デバイス5は、さらに、閉状態である収容デバイス5を固定するように、より詳細には、第2ポジションにある第1保護シェル8及び第2保護シェル9を固定するように構成された、固定ピンのような固定要素(図示せず。)を含む。該固定要素は、第2ポジションにある第1保護シェル8及び第2保護シェル9を固定する固定位置と、第1保護シェル8及び第2保護シェル9の第1ポジションへの遷移を可能とする解放位置とを移動可能であると、より有利である。
【0139】
収容デバイス5は、また、固定要素が解放位置へ遷移するように構成された、解放ボタンのような、解放要素(図示せず。)を含むと、より有利である。該解放要素は、非作動位置と、該解放要素が固定要素の解放位置への遷移を可能にする作動位置との間を移動すると、より有利である。収容デバイス5は、解放要素を非作動位置に偏らせるように構成された偏向発生要素(図示せず。)を含むと、より有利である。
【0140】
図20図22により詳細に示すように、混合マシン6は、支持部31と、収容ハウジング32とを含む。収容ハウジング32は、支持部31によって少なくとも一部が画定され、且つ、収容デバイス5を少なくとも部分的に収容するように構成されている。図1図22に表された本実施形態によると、混合マシン6及び収容デバイス5は、該収容デバイス5が収容ハウジング32に収容される場合に、該収容デバイス5の少なくとも一部が混合マシン6の外側に及ぶように構成されている。
【0141】
混合マシン6は、また、支持部31が収容されるベース33と、収容ハウジング32に導く挿入口34とを含む。収容デバイス5は、挿入口34を通して収容ハウジング32に挿入されるように構成されている。挿入口34は、ベース33における上面の中央部に形成され、且つ、混合マシン6が、水平な支持表面の上に置かれた場合に、上方を向くように構成されている。
【0142】
混合マシン6は、さらに、該混合マシン6が水平な支持表面の上に置かれた場合に、実質的に垂直なピボット軸36に関し、支持部31に旋回するように搭載された作動部35を含む。
【0143】
作動部35は、第1カプセル3に押圧力を伝達するように構成された、第1作動ピンのような第1作動部材37と、該第1作動部材37と反対側で、第2カプセル4に押圧力を伝達するように構成された、第2作動ピンのような第2作動部材38とを含む。第1作動部材37及び第2作動部材38は、収容デバイス5が混合マシン6に、より具体的には収容ハウジング32に収容されている場合に、該収容デバイス5のいずれか一方の側面に配置されるように構成されている。
【0144】
より詳細には、第1作動部材37及び第2作動部材38は、第1可変形室3.1及び第2可変形室4.1に対して個々に且つ交互に押圧力を伝達するよう、第1軸受要素19及び第2軸受要素21に対して個々に且つ交互に押圧力を発揮するように構成されている。特に、第1作動部材37及び第2作動部材38は、第1軸受要素19及び第2軸受要素21における第1作動表面23及び第2作動表面25と、それぞれ協働するように構成されている。
【0145】
図1図22に表された本実施形態によると、第1作動部材37及び第2作動部材38は、実質的に延伸面と同一の面内に拡がると共に、ピボット軸36の反対側に収束する。
【0146】
加えて、混合マシン6は、支持部31に搭載された駆動モータ39を含む。駆動モータ39は、作動部35を所定の角度範囲でピボット軸36に関して旋回させるように構成されている。
【0147】
図1図22に表された本実施形態によると、混合マシン6は、また、駆動モータ39の出力軸と回転可能に固持され、且つ、該駆動モータ39の回転方向でその輪軸に関して回転駆動するように構成された駆動輪41を含む。該駆動輪41は、輪軸に関して偏心した駆動ピンのような駆動要素42が設けられ、且つ、作動部35に設けられた収容口43に収容されている。収容口43は、縦長で且つピボット軸36に対して実質的に平行でその延伸方向に延びると、より有利である。混合マシン6のこのような構成は、駆動モータ39を、常時、同一の回転方向に回転させることによって、作動部35の交互動作を得ることができ、従って、駆動モータ39を制御する高価なシステムに頼る必要がない。
【0148】
本発明の一変形例によると、混合マシン6は、第1回転方向での駆動モータ39の回転が、作動部35における第1ピボット方向での旋回を生じさせるように構成される一方、第1回転方向の反対の第2回転方向での駆動モータ39の回転が、作動部35における第1ピボット方向と反対の第2ピボット方向での旋回を生じさせるように構成されてもよい。
【0149】
図1図22に表された本実施形態によると、収容デバイス5(図20を参照。)は、2つの主案内要素44と、2つの副案内要素45とを含む。収容デバイス5が混合マシン6に収容されている場合に、2つの主案内要素44は、それぞれ副案内要素45と協働するように構成された、案内溝のような部材である。一方、2つの副案内要素45は、混合マシン6に配置された、案内ピン又は案内脚のような部材である。主案内要素44は、例えば第1支持部11に配置されてもよい。また、副案内要素45は、例えば支持部31に配置されてもよい。このような各案内要素の存在により、収容ハウジング32における収容デバイス5の位置決めが容易となる。
【0150】
本製造装置2は、さらに、第1カプセル3及び第2カプセル4を装着した収容デバイス5が、混合マシン6に収容されている場合に、少なくとも第1カプセル3を加熱するように構成された加熱要素46を含む。例えば、加熱要素46は、加熱抵抗器46.1と、該加熱抵抗器46.1と隣接する加熱板46.2とを含んでもよい。
【0151】
図面に表された一実施形態によると、加熱要素46は、収容デバイス5に配置される。該加熱要素46は、第1カプセル3及び第2カプセル4が収容デバイス5に収容されている際に、該第1カプセル3と第2カプセル4との間に延びるように、第1支持部11に搭載されていると、より有利である。好ましくは、加熱要素46は、第1可変形室3.1の極めて近くに延びるように、例えば、第1可変形室3.1と接触するように配置される。しかしながら、本発明の他の実施形態によると、加熱要素46は、混合マシン6の内部に配置されてもよく、また、第1カプセル3及び第2カプセル4を装着した収容デバイス5が混合マシン6に収容されている際に、該第1カプセル3と第2カプセル4との間に延びるように配置されてもよい。
【0152】
本発明に係る一実施形態によると、混合マシン6は、また、該混合マシン6の、特に駆動モータ39の電源となるように構成された電力供給源(図示せず。)を含む。例えば、該電力供給源は、少なくとも1つの充電式電池を含んでもよい。
【0153】
加熱要素46が収容デバイス5に配置されている際に、電力供給源は、また、収容デバイス5の電源となるように構成されていると、より有利である。特に、電力供給源は、収容デバイス5が混合マシン6に収容されている際に、加熱要素46に対する電源となるように構成されていると、より有利である。このため、混合マシン6は、第1コネクタ(図示せず。)を含み、一方、収容デバイス5は、該収容デバイス5が混合マシン6に収容されている際に、混合マシン6が収容デバイスの電源となり得るよう、第1コネクタと接続されるように構成された第2コネクタ(図示せず。)を含む。
【0154】
混合マシン6は、さらに、例えば、駆動モータ39及び加熱要素46の操作を制御するように構成されたマイクロコントローラを備えた制御器を含む。
【0155】
本製造装置2は、さらに、第1カプセル3及び第2カプセル4を装着した収容デバイス5が混合マシン6に収容される際に、第1カプセル3の出力路3.5を自動的に閉じるように構成され、一方、第1カプセル3及び第2カプセル4を装着した収容デバイス5が混合マシン6から外される際に、出力路3.5を自動的に開くように構成された閉止要素47を含む。閉止要素47は、出力路3.5を開くように、該出力路3.5の壁面に圧力を加えるように構成されていると、より有利である。
【0156】
例えば、閉止要素47は、該閉止要素47が出力路3.5を閉止可能である閉止位置と、該閉止要素47が出力路3.5を解放可能である解放位置との間で可動に搭載されていてもよい。また、混合マシン6は、例えば、収容デバイス5が混合マシン6に挿入されている場合に、閉止要素47を閉止位置に換えるように構成された変位要素48を含んでもよい。
【0157】
図1図22に表された本実施形態によると、変位要素48は、支持部31に固定されて搭載されている。また、変位要素48は、閉止要素47と協働すると共に、該閉止要素47を解放位置に向かって移動するように構成された変位用傾斜49(図14を参照。)を含む。
【0158】
本製造装置2は、閉止要素47を解放位置に向かって偏らせるように構成された偏向発生要素(図示せず。)を含む。この配置により、収容デバイス5の混合マシン6から外された直後の、閉止要素47の解放位置への自動的な遷移を確実にする。
【0159】
図1図22に表された本実施形態によると、本製造装置2は、さらに、第1カプセル3及び第2カプセル4を装着した収容デバイス5が混合マシン6に収容される際に、第1カプセル3を支えるように構成された、リブ又は反対側支持脚のような、反対側支持要素51を含む。該反対側支持要素51は、収容デバイス5、例えば第2保護シェル9に配置されると、より有利である。このような反対側支持要素51の存在により、収容デバイス5が混合マシン6に収容される際の、出力路3.5に対する最適な挟みを保証する。
【0160】
製造装置2を用いた化粧製品の製造方法を以下に記述する。特にこのような製造方法は、以下の工程を含む。
【0161】
すなわち、製造装置2を用意する工程と、第1保護シェル8及び第2保護シェル9を第1ポジションに移す工程と、第1支持部11及び第2支持部12を収容位置に移す工程と、第1カプセル3及び第2カプセル4をそれぞれ第1収容位置13及び第2収容位置14に挿入する工程と、第1保護シェル8及び第2保護シェル9を、第1支持部11及び第2支持部12が結合位置に移り、これにより、第1結合部3.2及び第2結合部4.2が結合するように、第2ポジションに移す工程と、第1カプセル3及び第2カプセル4を装着した収容デバイス5を混合マシン6の収容ハウジング32に移す工程と、閉止要素47を、第1カプセル3の出力路3.5を自動的に閉じるように、閉止位置に自動的に移す工程と、第1可変形室3.1とそれに収められた第1調合剤とを加熱する工程と、化粧製品を得るように、第1カプセル3及び第2カプセル4内の第1調合剤及び第2調合剤を混合する工程とを含む。
【0162】
より詳細には、上記の混合工程は、以下の工程を含む。
【0163】
すなわち、作動部35を、第1作動部材37が第1軸受要素19に対して押圧力を発揮するように且つ第1軸受要素19を作動位置に移動するように、第1ピボット方向に旋回させる。このような第1軸受要素19の移動は、第1可変形室3.1における第1脆弱周辺領域3.10の破壊レベルを超える過大圧力を生む。これにより、個々の脆弱部が壊れ、第1可変形室3.1に収められた第1調合剤が、第1結合路3.3及び第2結合路4.3を介して、第2バッファ領域4.11に流入する。このような第1調合剤の流れは、第2可変形室4.1における第2脆弱周辺領域4.10に過大圧力を生む。これにより、個々の脆弱部の破壊と、第2可変形室4.1への第1調合剤の貫流とを生む。一方、作動部35を、第2作動部材38が第2軸受要素21を作動位置に移動し且つ第2可変形室4.1に収められた第1調合剤及び第2調合剤の混合物の第1可変形室3.1への流れ引き起こすよう、第2軸受要素21に対して押圧力を発揮するように、第2ピボット方向に旋回させる。続いて、作動部35を、第1ピボット方向及び第2ピボット方向に継続して旋回させる。この工程を、第1調合剤及び第2調合剤の均質化された混合物を得るために、これらの調合剤の混合物が第1可変形室3.1と第2可変形室4.1とに継続的に移るように、複数回、例えば2回から15回、効果的には5回から10回繰り返す。
【0164】
本製造方法は、さらに、以下の工程を含む。
【0165】
すなわち、収容デバイス5を混合マシン6から外す工程と、閉止要素47を、第1カプセル3の出力路3.5を自動的に解放するように、解放位置に自動的に移す工程と、第1カプセル3及び第2カプセル4から製造された化粧製品が流出するように、第1軸受要素19及び第2軸受要素21に対して手動で機械的圧力を生じさせる工程と、製造された化粧製品を、例えばユーザの指で回収する工程とを含む。
【0166】
図23及び図24は、図1図22に表された実施形態と異なる本発明の第2の実施形態に係る製造装置2を表している。特に、作動部35が支持部31に関して変形可能に搭載されている点で、また、該作動部35は第1作動部材37が第1軸受19に対して押圧力を発揮できる第1ポジションを占めることができ、一方、第2作動部材38が第2軸受21に対して押圧力を発揮できる第2ポジションを占めることができるという点で異なる。また、混合マシン6が、駆動モータ39に対して回転可能に固定され、第1ポジションに向かって作動部35を変位させるように構成された駆動カム52を含むと共に、該作動部35を第2ポジションに向かって偏らせるように構成された、螺旋ばねのような偏向発生要素53を含むという点で異なる。
【0167】
本発明は、例として上述した製造装置の実施形態のみに限られず、逆に、それらの種々の変形例を含むことは言うまでもない。従って、特に、第1作動部材及び第2作動部材は分離されてもよく、互いに異なっていてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24