(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-06
(45)【発行日】2022-10-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/9032 20190101AFI20221007BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20221007BHJP
G06F 16/9035 20190101ALI20221007BHJP
【FI】
G06F16/9032
G06Q50/10
G06F16/9035
(21)【出願番号】P 2020084044
(22)【出願日】2020-05-12
【審査請求日】2021-04-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鍜治 伸裕
(72)【発明者】
【氏名】井関 洋平
(72)【発明者】
【氏名】末永 圭吾
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 翔吾
【審査官】北村 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-146742(JP,A)
【文献】特開2019-152954(JP,A)
【文献】特開2011-138400(JP,A)
【文献】特開2002-175330(JP,A)
【文献】特開2018-156429(JP,A)
【文献】特開2019-149140(JP,A)
【文献】特開2020-042333(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC G06F 16/00 - 16/958
G06Q 10/00 - 10/10
G06Q 30/00 - 30/08
G06Q 50/00 - 50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが入力した検索クエリを取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記検索クエリに基づいて、検索対象とする情報の種別を選択する選択部と、
前記選択部により選択された前記検索対象とする情報の種別から、前記検索クエリと対応する情報を検索する検索部と、
前記検索部により前記検索クエリと対応する情報が検索された際に、前記検索クエリの検索結果として表示されたサイトのクリックされた回数に基づいて、前記ユーザが取引対象と、取引対象の提供元とのいずれを意図して検索しているか判定する判定部と、
を有し、
前記選択部は、
前記判定部による判定が行われた後は、前記取得部により取得された前記検索クエリに基づいて、前記検索対象とする情報の種別を選択する際、
過去に前記判定部により判定された結果に応じて、前記検索対象とする情報の種別を選択する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記選択部は、前記検索対象とする情報の種別として、取引対象の名称かそれ以外かを選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記選択部は、取引対象の名称以外として、取引対象の提供元の名称を選択する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記検索部は、
前記判定部により前記ユーザが特定の提供元を意図して検索していると判定された場合、前記検索クエリに対して、提供元の名称を含む第一の範囲を検索対象とし、
前記判定部により前記ユーザが特定の提供元ではなく取引対象を意図して検索していると判定された場合、前記検索クエリに対して、提供元の名称を含まない第二の範囲を検索対象とする
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記判定部は、前記取得部により取得された前記検索クエリに取引対象の提供元の名称が含まれているか判定し、
前記検索部は、
前記判定部により前記検索クエリに取引対象の提供元の名称が含まれていると判定された場合、前記提供元が提供する前記取引対象を検索結果とし、
前記判定部により前記検索クエリに取引対象の提供元の名称が含まれていないと判定された場合、提供元に関係なく前記検索クエリに応じた取引対象を検索結果とする
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記選択部は、前記判定部により前記検索クエリに取引対象の提供元の名称と推測されるキーワードが含まれていないと判定された場合、前記検索対象とする情報の種別として、取引対象の名称を選択する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記選択部は、前記判定部により前記検索クエリに取引対象の提供元の名称と推測されるキーワードが含まれていると判定された場合、前記検索対象とする情報の種別として、取引対象の提供元の名称を選択する
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記判定部は、検索履歴に基づいて、前記検索クエリと前記提供元の名称との単語の重複率が所定の閾値以上である場合、前記ユーザが前記提供元を意図して検索していると判定する
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記判定部は、前記ユーザが前記提供元を意図して検索していると判定した場合、前記検索クエリに、前記提供元の名称の少なくとも一部と合致する単語が含まれていると判定する
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記判定部は、前記ユーザが前記取引対象を意図して検索していると判定した場合、前記検索クエリには、前記提供元の名称の少なくとも一部と合致する単語が含まれていないと判定する
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記判定部は、前記検索クエリの検索結果として表示されたサイトの表示回数に占める、該サイトのクリックされた回数の割合を示すクリック率に基づいて、前記ユーザが前記取引対象と前記提供元とのいずれを意図して検索しているか判定する
ことを特徴とする請求項1~10のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項12】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
ユーザが入力した検索クエリを取得する取得工程と、
前記取得工程において取得された前記検索クエリに基づいて、検索対象とする情報の種別を選択する選択工程と、
前記選択工程において選択された前記検索対象とする情報の種別から、前記検索クエリと対応する情報を検索する検索工程と、
前記検索工程において前記検索クエリと対応する情報が検索された際に、前記検索クエリの検索結果として表示されたサイトのクリックされた回数に基づいて、前記ユーザが取引対象と、取引対象の提供元とのいずれを意図して検索しているか判定する判定工程と、
を含み、
前記選択工程は、
前記判定工程の実行後、前記取得工程において取得された前記検索クエリに基づいて、前記検索対象とする情報の種別を選択する際、過去に前記判定工程において判定された結果に応じて、前記検索対象とする情報の種別を選択する
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項13】
ユーザが入力した検索クエリを取得する取得手順と、
前記取得手順において取得された前記検索クエリに基づいて、検索対象とする情報の種別を選択する選択手順と、
前記選択手順において選択された前記検索対象とする情報の種別から、前記検索クエリと対応する情報を検索する検索手順と、
前記検索手順において前記検索クエリと対応する情報が検索された際に、前記検索クエリの検索結果として表示されたサイトのクリックされた回数に基づいて、前記ユーザが取引対象と、取引対象の提供元とのいずれを意図して検索しているか判定する判定手順と、
をコンピュータに実行させ、
前記選択手順は、
前記判定手順の実行後、前記取得手順において取得された前記検索クエリに基づいて、前記検索対象とする情報の種別を選択する際、過去に前記判定手順において判定された結果に応じて、前記検索対象とする情報の種別を選択する
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザが入力したキーワードに対する情報を提供する技術が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、ユーザが所望する情報を提供できない場合がある。例えば、電子商店街においてユーザが入力した検索クエリと対応する取引対象を検索するといった手法が考えられる。しかしながら、このような処理では、検索クエリと対応する名称の取引対象のみならず、検索クエリと対応する販売者が販売する商品や、検索クエリと対応する属性の取引対象等、取引対象に付随する各種情報のうち、検索クエリとの関連性が低い情報に基づいた検索結果を提供するおそれがある。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザが所望する情報を提供するための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、ユーザが入力した検索クエリを取得する取得部と、前記取得部により取得された前記検索クエリに基づいて、検索対象とする情報の種別を選択する選択部と、前記選択部により選択された前記検索対象とする情報の種別から、前記検索クエリと対応する情報を検索する検索部と、前記検索部により前記検索クエリと対応する情報が検索された際に、前記検索クエリの検索結果として表示されたサイトのクリックされた回数に基づいて、前記ユーザが取引対象と、取引対象の提供元とのいずれを意図して検索しているか判定する判定部と、を有し、前記選択部は、前記判定部による判定が行われた後は、前記取得部により取得された前記検索クエリに基づいて、前記検索対象とする情報の種別を選択する際、過去に前記判定部により判定された結果に応じて、前記検索対象とする情報の種別を選択することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、ユーザが所望する情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る検索範囲調整処理の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る検索装置の構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る検索範囲調整処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及びプログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
[実施形態]
〔1.情報処理システムの構成〕
まず、
図1を用いて、情報処理装置の一例である端末装置100若しくは検索装置10を有する情報処理システム1の構成について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム1は、検索装置10及び端末装置100を有する。なお、情報処理システム1は、複数の端末装置100を有する。ここで、検索装置10及び端末装置100は、ネットワークN(例えば、
図4参照)を介して有線又は無線により通信可能に接続される。
【0011】
検索装置10は、検索エンジンとして、ユーザが入力した検索クエリ(キーワード等)に応じてネットワーク上での検索を行う情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、検索装置10は、ネットワークを介して、ユーザが入力した検索クエリに応じたWebサイトやSNS(Social Networking Service)サイト、EC(Electronic Commerce:電子商取引)サイト等を検出する。あるいは、これらのサイトにおいて、ユーザが入力した検索クエリに応じたWebページや投稿等を検出する。また、検索装置10は、電子商店街(オンラインモール)やオークションサイト、個人間取引サイト等において、ユーザが入力した検索クエリに応じた商品等を検出する。また、検索装置10は、ユーザが入力した検索クエリに応じたファイルやアプリケーションプログラム(アプリ)等を検出してもよい。ここでは、検索装置10は、ユーザが端末装置100に入力した検索クエリを受信し、その応答として検索結果を端末装置100に送信する。
【0012】
端末装置100は、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであり、3G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。
図1の例では、端末装置100は、ユーザの一例であるユーザUによって利用される。また、端末装置100は、液晶ディスプレイ等の画面であって、タッチパネルの機能を有する画面を有し、ユーザから指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、コンテンツ等の表示データに対する各種の操作を受付ける。なお、以下の説明では、画面のうち、コンテンツが表示されている領域上で行われた操作を、コンテンツに対する操作と記載する場合がある。なお、端末装置100は、スマートデバイスのみならず、デスクトップPC(Personal Computer)やノートPC等の情報処理装置であってもよい。すなわち、検索クエリを入力可能であって、検索結果を表示可能な情報処理装置であれば良い。
【0013】
しかし、従来の技術では、例えば商品検索のために入力した商品に関する検索クエリが、商品ではなく店舗名にヒットし、その店舗で取り扱われている無関係の商品が検索結果として表示される場合があった。例えば、検索クエリとして「木のおもちゃ」と入力したにもかかわらず、店舗名の一部に「木のおもちゃ」が含まれる店舗で取り扱われている「木のおもちゃ以外の商品」が検索結果として表示されることがあった。そこで、本実施形態に係る検索装置10は、検索結果のCTR(Click Through Rate:クリック率)の分散傾向に基づいて、検索範囲の最適化を行う。CTRは、表示された回数(インプレッション数)のうちクリックされた回数(クリック数)の割合を示す指標である。
【0014】
CTRは、下記の式で表すことができる。
CTR(クリック率)[%]=クリック数÷表示回数(×100)
【0015】
例えば、表示回数1000に対してクリック数10の場合には、CTRは1%となる。なお、CTRは一例に過ぎない。実際には、CTRの代わりに、CVR(Conversion Rate:コンバージョン率)を用いてもよい。CVRは、Webサイトへの訪問数やページビューの数に対してコンバージョン(サイトでの成果)に至った件数の割合を示す指標であり、例えばクリックした先で購入に至った回数をクリック数で除算した値である。また、CTRはクリック数に基づいて決定される値であるため、CTRの代わりに、クリック数を用いてもよい。
【0016】
〔2.情報処理システムが実行する処理について〕
情報処理システム1では、検索装置10及び端末装置100が、以下の提供処理を実行する。以下の説明では、検索装置10が実行する処理により、提案データがユーザに提供される処理の一例について説明するが、以下に説明する提供処理は、一部若しくは全てを端末装置100が実現してもよい。
【0017】
例えば、検索装置10は、ユーザが端末装置100に入力した検索クエリ(キーワード等)を端末装置100から受信する(ステップS1)。
【0018】
このとき、従来の技術では、例えば電子商店街(オンラインモール)での商品検索において、検索クエリとして入力されたキーワードに該当しない商品(取引対象)を検索結果として返すような場合があった。例えば、検索クエリとして「ボアブルゾン メンズ」を入力して検索したのに、レディースの商品が検出されてしまうことがあった。その理由は、検索クエリとして入力されたキーワードが商品名であるにも関わらず、検索結果としてキーワードと関連する店舗を検出し、その店舗で取り扱われている商品を検索結果として返していたためである。そのため、従来の技術では、店舗名の一部に「メンズ」を含む店舗で、一部レディースの「ボアブルゾン」が取り扱われている場合には、そのレディースの「ボアブルゾン」を検索結果として返してしまう可能性がある。
【0019】
そこで、検索装置10は、このような不都合を解消すべく、CTR分析を用いた検索範囲の最適化を行う(ステップS2)。
【0020】
ここでは、検索装置10は、CTR分析を用いて、検索クエリに店舗名が含まれているか否かを判定する(店舗名の含有判定)。この店舗名の含有判定の方法としては、いくつか考えられる。
【0021】
例えば、第1の方法として、検索装置10は、クリックベースで、検索クエリに店舗名が含まれているか否かを判定する。
【0022】
具体的には、検索装置10は、検索クエリに応じた検索結果のうち、特定の店舗に関するサイトのCTRが突出しているか否かで判定する。特定の店舗に関するサイトとは、その店舗自体のサイトや、その店舗が提供する商品のサイト等である。例えば、検索装置10は、CTRが最大又は上位(3位以内等)である場合や、CTRが所定の閾値以上である場合、CTRが突出していると判定する。
【0023】
検索装置10は、特定の店舗に関するサイトのCTRが突出している場合、検索クエリにその特定の店舗の名称(店舗名)が含まれており、ユーザがその特定の店舗での商品購入を意図して検索していると判定する。すなわち、検索装置10は、ユーザが検索クエリを入力した場合に選択した検索結果に基づいて、その検索クエリをユーザが入力した意図として、希望する店舗を条件として商品検索しているものと推定する。
【0024】
また、検索装置10は、特定の店舗に関するサイトのCTRが突出していない場合、すなわちユーザのクリックが店舗名の異なる複数のサイト(商品サイト)に分散していて、各サイトのCTRに大きな差がない場合には、検索クエリに特定の店舗の名称(店舗名)が含まれておらず、ユーザが店舗に関わらず商品自体を意図して検索していると判定する。
【0025】
また、第2の方法として、検索装置10は、自然言語処理で検索クエリに店舗名が含まれているか否かを判定する。
【0026】
具体的には、検索装置10は、検索履歴に基づいて、検索クエリと店舗名の単語の重複率(合致率)を確認する。例えば、商品検索において、ユーザが商品サイトをクリックした際の、検索クエリと、その商品を提供する店舗の名称(店舗名)の単語の重複率を確認する。検索クエリと店舗名の単語の重複率が高い場合(所定の閾値以上である場合)には、検索クエリに店舗名が含まれていると判定する。
【0027】
なお、検索クエリと店舗名の単語の重複率については、分散表現(例えばWord2vec等のベクトル表現化手法)により求めてもよい。また、Nグラム(N-gram)言語モデル等を用いてもよい。また、固有表現認識には、機械学習を用いる。
【0028】
機械学習は、例えばディープニューラルネットワーク(DNN:Deep Neural Network)を利用したディープラーニング(深層学習)等である。また、データマイニングやその他の機械学習アルゴリズムを利用してもよい。検索装置10は、上述した各種の学習手法により、モデルの学習を行う。
【0029】
なお、モデルは、任意の種別のモデルが採用可能である。例えば、検索装置10は、SVM(Support Vector Machine)やDNN(Deep Neural Network)をモデルとして採用してもよい。ここで、DNNは、CNN(Convolutional Neural Network)やRNN(Recurrent Neural Network)であってもよい。また、RNNは、LSTM(Long short-term memory)等であってもよい。すなわち、モデルは、任意の形式のモデルが採用可能である。また、モデルは、例えば、CNNとRNNとを組み合わせたモデル等、複数のモデルを組み合わせることで実現されるモデルであってもよい。
【0030】
検索装置10は、検索クエリに店舗名が含まれていると判定した場合、その店舗名に該当する特定の店舗を対象として(ユーザが特定の店舗を意図して)検索が行われたものと推定することができる。例えば、検索装置10は、その検索クエリが入力された場合には、その特定の店舗が提供する商品のページを検索結果に含める。
【0031】
検索装置10は、検索クエリに店舗名が含まれていないと判定した場合、特定の店舗ではなく検索クエリに合致する商品を対象として検索が行われたものと推定することができる。例えば、検索装置10は、その検索クエリが入力された場合には、店舗名のみにその検索クエリの単語が含まれるサイトを検索結果に含めず、商品名や商品の属性、ブランドやキャッチコピー等にその検索クエリの単語が含まれる商品のページを検索結果に含める。
【0032】
ここで、
図2を用いて、検索範囲調整処理の具体例について説明する。
図2は、実施形態に係る検索範囲調整処理の一例を示す図である。
【0033】
検索装置10は、検索クエリについて店舗名の含有判定を行い、検索クエリによって索引(index)を動的に変化させる(ステップS21)。
【0034】
例えば、
図2に示すように、「○○○マート サンダル」という店舗名を含むと判定された検索クエリが入力された場合、店舗「○○○マート」が提供する各種「サンダル」に関連する商品のページを検索結果とする。
【0035】
また、
図2に示すように、「ボアブルゾン メンズ」という店舗名を含まないと判定された検索クエリが入力された場合、店舗に関係なく(依存せず)、「メンズ」の「ボアブルゾン」に関連する商品のページを検索結果とする。この場合、店舗名のみに「ボアブルゾン」や「メンズ」が含まれる店舗が提供する「メンズ」の「ボアブルゾン」以外の商品のページは検索結果から除外される。
【0036】
すなわち、検索装置10は、商品検索において特定のキーワードの検索クエリに対して第一の範囲を検索対象とした検索結果のCTRが分散している場合には、第一の範囲とは異なる第二の範囲を検索対象とする。
【0037】
例えば、従来は、商品検索において、一つの検索クエリに対して、店舗名テーブル、商品名テーブル、商品属性テーブル、ブランドテーブル等を参照していたところを、CTRが分散傾向にある場合には、店舗名テーブルを参照せず、商品名テーブル、商品属性テーブル、ブランドテーブル等を参照するのみにする。
【0038】
そして、検索装置10は、検索クエリに応じた検索結果を端末装置100に送信する(ステップS3)。
【0039】
なお、上記では、店舗名を例に説明しているが、店舗名は一例に過ぎない。例えば、店舗名に限らず、サイト名、メーカ名、出品者名、生産地名等であってもよい。また、店舗名と商品に限らず、ホテル名と客室のタイプ(シングル、ツイン等)、旅行会社名と旅行先(国名、地域名等)等であってもよい。また、商品は、役務(サービス)であってもよい。
【0040】
〔3.端末装置の構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る端末装置100の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る端末装置100の構成例を示す図である。
図3に示すように、端末装置100は、通信部110と、入力部120と、出力部130と、物理センサ140と、制御部150とを有する。
【0041】
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、検索装置10との間で情報の送受信を行う。
【0042】
入力部120は、ユーザから各種操作を受け付ける入力装置である。例えば、入力部120は、キーボードやマウスや操作キー等によって実現される。また、入力部120は、マイク等の音声入力装置であってもよい。これにより、例えば、音声認識により、音声データに含まれる文字をテキストデータに変換することができる。
【0043】
出力部130は、各種情報を表示するための表示装置であり、すなわち、画面である。例えば、出力部130は、液晶ディスプレイ等によって実現される。なお、端末装置100にタッチパネルが採用される場合には、入力部120と出力部130とは一体化される。また、以下の説明では、出力部130を画面と記載する場合がある。
【0044】
物理センサ140は、端末装置100の各種の物理的な情報を検出するセンサであり、例えば、ジャイロセンサ、加速度センサ、気圧センサ、温度センサ、音量センサ、明度センサ等である。なお、物理センサ140は、GPS(Global Positioning System)等の測位システムを用いて、端末装置100の現在位置を推定するセンサであってもよい。また、端末装置100は、上記の加速度センサやジャイロセンサ、気圧センサ等を利用した歩行者自律航法(PDR:Pedestrian Dead-Reckoning)等の技術を用いて端末装置100の位置を測位することが可能である。
【0045】
また、物理センサ140は、画像センサを含む。画像センサは、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等である。すなわち、物理センサ140は、端末装置100のカメラ機能としての役割も果たす。これにより、例えば、画像認識により、画像データに含まれる文字をテキストデータに変換することができる。
【0046】
制御部150は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、検索装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM(Random Access Memory)を作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムは、ウェブブラウザと呼ばれるアプリケーションプログラムに該当する。また、制御部150は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0047】
図3に示すように、制御部150は、要求部151と、操作制御部152と、表示処理部153とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現又は実行する。なお、制御部150の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部150が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0048】
要求部151は、操作制御部152から検索クエリに関する入力データを受信した場合は、検索装置10に対して、検索クエリを送信する。
【0049】
また、要求部151は、操作制御部152から検索クエリを受信した場合は、検索装置10に対して、検索クエリを送信する。このとき、要求部151は、検索装置10に対して、検索範囲調整処理要求を送信してもよい。
【0050】
操作制御部152は、入力部120を介して受け付けたユーザの操作にしたがって、各種制御を実行する。例えば、操作制御部152は、ユーザが入力部120に対して各種選択操作を行った場合は、選択操作内容を表示処理部153に出力する。また、操作制御部152は、入力部120を介して受け付けたスクロール操作やタップ操作等、ユーザの操作の内容を表示処理部153に出力する。
【0051】
表示処理部153は、受信した各種データを出力部130に表示する。例えば、表示処理部153は、検索クエリやコンテンツに関するデータを表示する処理を実行する。表示処理部153は、例えば、CPUやMPU等によって、RAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0052】
〔4.検索装置の構成〕
次に、
図4を用いて、実施形態に係る検索装置10の機能構成の一例について説明する。
図4は、実施形態に係る検索装置10の構成例を示す図である。
図4に示すように、検索装置10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
【0053】
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、端末装置100、及び検索装置10との間で情報の送受信を行う。
【0054】
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部30は、検索履歴データベース31と、店舗名データベース32と、商品名データベース33と、商品属性データベース34と、ブランドデータベース35を有する。
【0055】
検索履歴データベース31は、検索履歴(ログ)を記憶する。例えば、検索履歴データベース31は、端末装置100から受信した検索クエリと、その検索結果の中からユーザが選択したサイトのアドレス等を記憶する。
【0056】
店舗名データベース32は、店舗名を記憶する。例えば、店舗名データベース32は、ユーザがクリックしたWebページに掲載されている店舗名を記憶する。店舗名は、店舗を示す固有名詞であり、正式名称でも略称でもよい。
【0057】
商品名データベース33は、商品名を記憶する。例えば、商品名データベース33は、ユーザがクリックしたWebページに掲載されている商品名を記憶する。商品名は、商品の一般名称等であり、商品のカテゴリ等でもよい。
【0058】
商品属性データベース34は、商品属性を記憶する。商品属性は、商品のスペック、製造元、生産国等の商品に関する各種属性情報である。
【0059】
ブランドデータベース35は、ブランドを記憶する。ブランドは、特定の商品を示す固有名詞であり、正式名称でも略称でもよい。例えば、商標登録されている名称や、需要者に広く知られている名称等である。なお、ブランドデータベース35は、ブランドに付随する商品のキャッチコピー等を記憶してもよい。また、ブランドデータベース35は、商品名データベース33の一部であってもよい。
【0060】
なお、記憶部30は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
【0061】
制御部40は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、検索装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図4に示すように、制御部40は、取得部41と、選択部42と、検索部43と、判定部44と、出力部45を有する。
【0062】
取得部41は、通信部20を介して、端末装置100から、ユーザが入力した検索クエリを取得する。
【0063】
選択部42は、取得部41により取得された検索クエリに基づいて、検索対象とする情報の種別(商品の名称、店舗の名称等)を選択する。例えば、選択部42は、検索対象とする情報の種別として、商品の名称かそれ以外かを選択する。このとき、選択部42は、商品の名称以外として、店舗の名称を選択してもよい。
【0064】
なお、商品は取引対象の一例であり、店舗は取引対象の提供元の一例である。取引対象は、映画や音楽等の各種コンテンツでもよい。また、実際には、取引対象でなくともよい。例えば、選択部42は、各種検索の目的となるデータと、そのデータに付随する各種のメタデータの中から、検索クエリとマッチングするデータの種別を選択してもよい。
【0065】
また、選択部42は、複数店舗をまとめた電子商店街ではなく、1つの運営元が運営するECサイトにおいて、検索対象とする情報の種別として、取引対象自体の情報(取引対象の名称等)と、取引対象の属性等の付随情報とを選択してもよい。
【0066】
検索部43は、取得部41により取得された検索クエリに基づいて検索を行う際に、CTR分析を用いた検索範囲の最適化を行う。例えば、検索部43は、選択部42により選択された検索対象とする情報の種別から、検索クエリと対応する情報を検索する。
【0067】
また、検索部43は、検索クエリについて店舗名の含有判定を行い、検索クエリによって索引(index)を動的に変化させる。
【0068】
また、検索部43は、検索クエリに対して第一の範囲を検索対象とした検索結果のクリック数が分散している場合には、第一の範囲とは異なる第二の範囲を検索対象とする。
【0069】
判定部44は、検索部43により検索クエリと対応する情報が検索された際に、クリック数に基づいて、ユーザが商品と、店舗とのいずれを意図して検索しているか判定する。そして、選択部42は、判定部44により判定された結果に応じて、検索対象とする情報の種別を選択する。
【0070】
また、判定部44は、店舗に関するサイトにクリック数が突出している場合、ユーザが店舗を意図して検索していると判定する。
【0071】
また、判定部44は、店舗が異なる商品に関する複数のサイトにクリック数が分散している場合には、ユーザが商品を意図して検索していると判定する。
【0072】
また、判定部44は、検索履歴に基づいて、検索クエリと店舗の名称との単語の重複率が所定の閾値以上である場合、ユーザが店舗を意図して検索していると判定する。
【0073】
また、判定部44は、ユーザが店舗を意図して検索していると判定した場合、検索クエリに、店舗の名称の少なくとも一部と合致する単語が含まれていると判定する。
【0074】
また、判定部44は、ユーザが商品を意図して検索していると判定した場合、検索クエリには、店舗の名称の少なくとも一部と合致する単語が含まれていないと判定する。
【0075】
また、判定部44は、表示回数に占めるクリック数の割合を示すCTRに基づいて、ユーザが商品と店舗とのいずれを意図して検索しているか判定する。
【0076】
出力部45は、通信部20を介して、検索クエリに応じた検索結果を端末装置100に出力する。
【0077】
〔5.端末装置100の処理フロー〕
次に、
図5を用いて、制御情報を実行した端末装置100と検索装置10が実行する検索範囲調整処理の手順について説明する。
図5は、実施形態に係る検索範囲調整処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0078】
例えば、検索装置10は、ネットワークNを介して、ユーザの端末装置100又は検索装置10から商品検索に関する検索クエリを取得する(ステップS101)。
【0079】
そして、検索装置10は、検索履歴に基づいて、取得された検索クエリに基づく検索結果のCTRを分析し、特定の店舗に関するサイトのCTRが突出しているか判定する(ステップS102)。
【0080】
例えば、検索装置10は、その検索クエリに含まれる単語と、検索結果として表示された商品サイトのうちクリックされた商品サイトに含まれる店舗名の単語との重複率(合致率)が高い場合(所定の閾値以上である場合)には、その検索クエリに、特定の店舗の名称(店舗名)の少なくとも一部と合致する単語が含まれており、特定の店舗に関するサイトのCTRが突出していると判定する。
【0081】
検索装置10は、特定の店舗に関するサイトのCTRが突出していると判定した場合には(ステップS102;Yes)、ユーザが当該特定の店舗を意図して検索していると判定する(ステップS103)。
【0082】
この場合、検索装置10は、検索の索引を変更し、検索クエリに対して、店舗名を含む第一の範囲を検索対象とする(ステップS104)。なお、第一の範囲は、制限なしの通常の検索範囲であってもよい。
【0083】
反対に、検索装置10は、特定の店舗に関するサイトのCTRが突出しておらず、店舗の異なる複数の商品サイトにCTRが分散していると判定した場合には(ステップS102;No)、ユーザが特定の店舗ではなく商品を意図して検索していると判定する(ステップS105)。
【0084】
この場合、検索装置10は、検索の索引を変更し、検索クエリに対して、店舗名を含まない第二の範囲を検索対象とする(ステップS106)。例えば、検索装置10は、第二の範囲を検索対象とした場合、検索において店舗名データベースを使用せず、店舗名を検索対象から除外する。
【0085】
そして、検索装置10は、検索クエリに対して、検索対象を検索する(ステップS107)。
【0086】
〔6.変形例〕
上記では、提供処理の一例について説明した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、提供処理の変形例について説明する。なお、以下に説明する提供処理は、端末装置100側が発揮する機能により実現されてもよく、検索装置10側が発揮する機能により実現されてもよい。
【0087】
〔6-1.装置構成〕
上記実施形態では、情報処理システム1に、検索装置10と端末装置100とが含まれる例について説明したが、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、検索装置10は、ユーザの端末装置100内の一機能として実装されてもよい。すなわち、検索装置10は、ユーザの端末装置100であってもよい。このような構成を有する場合、情報処理システム1において、検索装置10と端末装置100とは同一の装置である。
【0088】
〔6-2.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0089】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0090】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0091】
〔6-3.プログラム〕
また、上述してきた実施形態に係る検索装置10及び端末装置100は、例えば
図6に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図6は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0092】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD、SSD等により実現される。
【0093】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、及びスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0094】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、又は半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0095】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0096】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0097】
例えば、コンピュータ1000が端末装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部150の機能を実現する。また、コンピュータ1000が検索装置10として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。
【0098】
〔7.効果〕
上述したように、検索装置10は、ユーザが所望する情報を提供することができる。例えば、検索装置10は、クリック数に基づいて、ユーザが取引対象と、取引対象の提供元とのいずれを意図して検索しているか判定し、その判定結果に応じて、検索クエリに基づく検索範囲を調整することができる。具体的には、判定結果に応じて、検索クエリに基づく検索に用いられる索引を動的に変化させることができる。また、検索クエリに対して第一の範囲を検索対象とした検索結果のクリック数が分散している場合には、第一の範囲とは異なる第二の範囲を検索対象とすることができる。
【0099】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0100】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0101】
1 情報処理システム
10 検索装置
20、110 通信部
30 記憶部
31 検索履歴データベース
32 店舗名データベース
33 商品名データベース
34 商品属性データベース
35 ブランドデータベース
40、150 制御部
41 取得部
42 選択部
43 検索部
44 判定部
45 出力部
100 端末装置
120 入力部
130 出力部
140 物理センサ
151 要求部
152 操作制御部
153 表示処理部