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特許7154267画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-06
(45)【発行日】2022-10-17
(54)【発明の名称】画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20221007BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20221007BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20221007BHJP
【FI】
H04N1/00 912
B41J29/38 204
G03G21/00 396
G03G21/00 510
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020179469
(22)【出願日】2020-10-27
(62)【分割の表示】P 2016189734の分割
【原出願日】2016-09-28
(65)【公開番号】P2021016180
(43)【公開日】2021-02-12
【審査請求日】2020-11-24
【審判番号】
【審判請求日】2021-08-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】島津 宏至
(72)【発明者】
【氏名】室井 一成
【合議体】
【審判長】千葉 輝久
【審判官】渡辺 努
【審判官】木方 庸輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-146998(JP,A)
【文献】特開2005-32004(JP,A)
【文献】特許第6787003(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N1/00
B41J29/38
G03G21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体の内部に設けられる画像形成部と、
前記筐体に設けられ、ネットワークに接続可能な通信部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記画像形成部に、資源を使用して画像を形成させる画像形成処理と、
前記通信部が前記ネットワークを介してサーバと通信可能であるか否かを判断する第1
判断処理と、
前記第1判断処理において前記通信可能でないと判断する場合、前記画像形成処理に
よって使用される前記資源の量が第1所定量に達すると、前記画像形成処理を制限する第
1制限処理と、を実行することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記第1判断処理において前記通信可能であると判断する場合、前記画像形成処理によって使用される前記資源の量が、前記第1所定量より大きい第2所定量に達すると、前記
画像形成処理を制限する第2制限処理をさらに実行することを特徴とする請求項1に記載
の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記第1判断処理において、通信可能でないと判断した後から通信可能であると判断するまでの、前記資源の使用量を記録する記録処理と、
前記第1判断処理において通信可能でないと判断した後に通信可能であると判断した場
合に、前記画像形成処理によって使用される前記資源の量が前記第1所定量から前記資源
の使用量を減じた量以上の第3所定量に達すると、前記画像形成処理を制限する第3制限
処理と、を実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
画像形成装置およびサーバを備える画像形成システムであって、
前記画像形成装置は、筐体と、前記筐体の内部に設けられる画像形成部と、前記筐体に
設けられ、ネットワークに接続可能な通信部と、制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記画像形成部に、資源を使用して画像を形成させる画像形成処理と、
前記通信部が前記ネットワークを介してサーバと通信可能であるか否かを判断する第1
判断処理と、
前記第1判断処理において前記通信可能でないと判断する場合、前記画像形成処理によって使用される前記資源の量が第1所定量に達すると、前記画像形成処理を制限する第1
制限処理と、を実行することを特徴とする画像形成システム。
【請求項5】
前記制御部は、
前記第1判断処理において前記通信可能であると判断する場合、前記画像形成処理によって使用される前記資源の量が、前記第1所定量より大きい第2所定量に達すると、前記
画像形成処理を制限する第2制限処理をさらに実行することを特徴とする請求項に記載の画像形成システム。
【請求項6】
画像形成部および通信部を備える画像形成装置における画像形成方法であって、
前記画像形成部に、資源を使用して画像を形成させる画像形成ステップと、
前記通信部がネットワークを介してサーバと通信可能であるか否かを判断する第1判断
ステップと、
前記第1判断ステップにおいて前記通信可能でないと判断する場合、前記画像形成ステ
ップによって使用される前記資源の量が第1所定量に達すると、前記画像形成ステップを
制限する第1制限ステップと、を有することを特徴とする画像形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1にはケーブルで接続されたコンピュータと通信不能の場合には、例えば新規のプリント処理の実行を禁止するなど、画像形成装置の動作を禁止する構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-33460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ネットワークを介して接続されるサーバと通信可能な画像形成装置において、サーバと通信不能の場合に、画像形成装置の動作を禁止すると、ユーザの使い勝手が低下するおそれがある。
【0005】
本願は、上記の課題に鑑み提案されたものであって、サーバとの通信が不能の場合にも、ユーザの使い勝手が低下するのを抑制した画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る画像形成装置は、筐体と、筐体の内部に設けられる画像形成部と、筐体に設けられ、ネットワークに接続可能な通信部と、制御部と、を備え、制御部は、画像形成部に、資源を使用して画像を形成させる画像形成処理と、通信部がネットワークを介してサーバと通信可能であるか否かを判断する第1判断処理と、第1判断処理において通信可能であると判断する場合、画像形成処理によって使用される資源の量が第1所定量に達すると、画像形成処理を制限する第1制限処理と、第1判断処理において通信可能でないと判断する場合、画像形成処理によって使用される資源の量が第1所定量より小さい第2所定量に達すると、画像形成処理を制限する第2制限処理と、を実行することを特徴とする。
【0007】
このようにすると、通信部がネットワークを介してサーバと通信可能でなかったとしても、画像形成処理によって使用される資源の量が第2所定量に達するまで画像を形成することができる。使い勝手が低下するのを抑制した画像処理装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0008】
本願によれば、サーバとの通信が不能の場合にも、ユーザの使い勝手が低下するのを抑制した画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】画像形成システムの構成を示す図である。
図2】MFPの電気的構成を示す図である。
図3】管理サーバが実行する管理処理の処理内容を示すフローチャートである。
図4】監視サーバが実行する監視処理の処理内容を示すフローチャートである。
図5】待機状態のMFPが実行する更新処理の処理内容を示すフローチャートである。
図6】MFPが実行する更新印刷処理の処理内容を示すフローチャート(1/2)である。
図7】MFPが実行する更新印刷処理の処理内容を示すフローチャート(2/2)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<画像形成システムの構成>
図1に示す様に画像形成システム1は、互いにネットワーク300で接続された、管理サーバ100、監視サーバ200、およびN台のMFP(Multi-Function Peripheral)10を備える。尚、N台のMFP10は同様の構成を備え、各々を区別する場合には、符号の末尾に括弧書きの数字を付して記載し、各々を区別しない場合には総称してMFP10と記載する。管理サーバ100は、N台のMFP10の印刷枚数を管理するサーバである。監視サーバ200は、管理サーバ100の状態を監視するサーバである。監視サーバ200は、管理サーバ100の状態に関する状態情報201を記憶しており、要求に応じて、状態情報201をMFP10に提供する。状態情報201はメンテ情報202を含む。尚、状態情報201は、管理サーバ100が記憶する、メンテ情報102を含む状態情報101を監視サーバ200が取得して作成あるいは更新する場合と、最新の状態情報101を取得した監視サーバ200の管理者203が行う操作により、監視サーバ200が作成あるいは更新する場合がある。管理サーバ100は、MFP10の印刷枚数を管理するための情報である利用者情報103を記憶しており、要求に応じて、利用者情報103をMFP10に提供する。MFP10は、提供された利用者情報103に基づいて、記憶している利用者情報351を更新する。尚、状態情報101,201および利用者情報103,351などの詳細については後述する。
【0011】
<MFPの構成>
次に、図2を用いて、MFP10の電気的構成について説明する。MFP10は、印刷機能、コピー機能、スキャナ機能、FAX通信機能を備える複合機である。MFP10は、不図示の筐体を備え、筐体の内部にCPU32、RAM33、ROM34、NVRAM(不揮発性メモリ)35、画像形成部37、画像読取部38、FAX通信部39、ユーザインターフェース40、ネットワークインターフェース44、タイマ50などを備えている。ROM34は、後述する更新処理および更新印刷処理などの処理を実行するためのプログラムを記憶しており、CPU32は、ROM34から読み出したプログラムに従って、その処理結果をRAM33に記憶させながらバス31で接続されている各部の制御を行う。NVRAM35は利用者情報351などを記憶している。タイマ50はCPU32がタイマ割り込み処理を実行するためのものであり、セットされた時間が経過すると信号をCPU32に出力する。
【0012】
画像形成部37は、例えば印刷ジョブに従って、電子写真方式によりシートにカラーまたはモノクロの画像を形成する。尚、以下の説明において、シートに画像を形成することを印刷と記載する場合がある。画像形成部37は、不図示の、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色に対応する4つのプロセスカートリッジ、露光部、転写ローラ、定着部等を有している。プロセスカートリッジの各々は、不図示の、感光体ドラム、現像ローラ、トナー収容室などを有している。露光部は感光体ドラムの表面に静電潜像を形成する。現像ローラは、静電潜像にトナーを供給し、トナー像を形成する。転写ローラは、トナー像をシートに転写する。定着部はトナーをシートに熱定着させる。
【0013】
画像読取部38は、不図示のイメージスキャナにより、原稿の画像を読み取って読取データを生成する。
【0014】
FAX通信部39は、接続している不図示の電話回線を介して、他のFAX通信機器との間でFAXデータの送受を行う。ユーザインターフェース40は、タッチパネル41および不図示の操作ボタンを備える。ユーザインターフェース40は、各種の設定画面や装置の動作状態等をタッチパネル41に表示する。また、ユーザがタッチパネル41および操作ボタンに対して行う操作に応じた信号をCPU32へ出力する。ネットワークインターフェース44は、ネットワーク300に接続されている管理サーバ100、監視サーバ200、不図示のPCなどと通信を行う。
【0015】
<管理サーバおよび監視サーバの構成>
管理サーバ100は、不図示のCPU、RAM、ROM、タイマ、ネットワークインターフェース、HDD、表示部、および操作部などを備えている。HDDは、OS(Operating System)およびインストールされたアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。CPUは、ROMおよびHDDから読み出したプログラムに従って、その処理結果をRAMに記憶させながらバスで接続されている各部の制御を行う。タイマはCPUがタイマ割り込み処理を実行するためのものであり、セットされた時間が経過すると信号をCPUに出力する。ネットワークインターフェースは、不図示のアンテナを備え、無線LAN通信を行う。表示部は、CPUの命令に従って、情報を表示する。操作部はキーボードおよびマウスを備え、ユーザによる操作を信号としてCPUへ送信する。また、HDDは状態情報101および利用者情報103を記憶している。
【0016】
監視サーバは、例えばPCサーバであり、管理サーバ100と同様に、不図示のCPU、RAM、ROM、タイマ、ネットワークインターフェース、HDD、表示部、および操作部などを備えている。また、HDDは、状態情報201を記憶している。
【0017】
<画像形成システムの概要>
管理サーバ100がネットワーク300を介しての通信可能状態である場合、MFP10は管理サーバ100から利用者情報103の提供を受けて更新した最新の利用者情報351に基づいて画像形成処理を行うか否かを判断する。一方、管理サーバ100が通信不能状態である場合、MFP10は利用可能枚数Qを算出し、算出した利用可能枚数Qに基づいて、画像形成処理を行うか否かを判断する。ここで、画像形成処理とは、画像形成部37を制御して、シートに画像を形成させる処理のことである。
【0018】
管理サーバ100が記憶しているメンテ情報102には、管理サーバ100のメンテナンスのために通信不能状態となる期間の予定が記載されている。また、状態情報101には、メンテ情報102の他に、予定外の障害が生じた場合などにおける、復旧作業中であることを示す情報などが含まれる。
【0019】
管理サーバ100が記憶している利用者情報103には、ユーザ情報、利用可能総枚数Qn、および分配数Nが含まれる。ここで、管理サーバ100は、N台のMFP10が1月当たりに印刷する印刷枚数の総枚数が利用可能総枚数Qnの初期値を超えないように管理している。分配数とは、利用可能総枚数Qnが割り当てられているMFPの台数を示す情報である。ここでは、利用可能総枚数Qnが割り当てられているMFP10の台数はN台であるため、分配数はNである。ユーザ情報とは、利用可能総枚数Qnおよび分配数Nが適用されるMFPを特定するための情報である。管理サーバ100は、利用者情報103の送信要求を受付けると、ユーザ情報に基づき、送信元のMFPに関する利用可能総枚数Qnおよび分配数Nを含む利用者情報103を送信する。
【0020】
MFP10のCPU32は、処理に利用可能総枚数Qn、分配数N、利用可能枚数Q、更新要求枚数、および情報保留フラグを使用する。利用可能総枚数Qn、分配数N、利用可能枚数Q、および更新要求枚数は利用者情報351として、NVRAM35に記憶される。情報保留フラグは、RAM33もしくはNVRAM35に記憶される。MFP10は、印刷を開始すると、シート1枚の印刷が終了する度に更新要求枚数を1加算する。印刷ジョブが終了すると、管理サーバ100が通信可能状態である場合には、MFP10は更新要求枚数を管理サーバ100へ送信する。これに応じて、管理サーバ100は、利用者情報103をMFP10が印刷した印刷枚数を反映した状態にする。一方、管理サーバ100が通信不能状態である場合には、MFP10は更新要求枚数を管理サーバ100へ送信できないため、更新要求枚数を送信できたか否かを示す、情報保留フラグをONにして、更新要求枚数を記憶しておく。
【0021】
<管理サーバ>
次に、管理サーバ100が実行する管理処理について、図3を用いて説明する。管理サーバ100は、電源がオンされると、所定時間毎に管理処理を開始する。まず、管理サーバ100のCPUは、クライアントであるMFP10から要求が送信されたか否かを判断する(S1)。要求が送信されたと判断すると(S1:YES)、要求が利用者情報103の送信を求める要求であるか否かを判断する(S3)。利用者情報103の送信を求める要求であると判断すると(S3:YES)、CPUは、送信元のMFP10に利用者情報103を送信して(S5)、処理を終了する。一方、利用者情報103の送信を求める要求でないと判断すると(S3:NO)、利用者情報103の更新を求める要求であるため、MFP10から送信される更新要求枚数に基づき、利用者情報103を更新する。詳しくは、利用可能総枚数Qnから、送信された更新要求枚数を減じた値を利用可能総枚数Qnとして、利用者情報103を更新する(S7)。次に、利用者情報103を更新した事を送信元のMFP10へ送信し(S9)、処理を終了する。
【0022】
一方、MFP10から、要求が送信されていないと判断すると(S1:NO)、次に、監視サーバ200から、状態情報201の送信を求める要求であるか否かを判断する(S11)。状態情報201の送信を求める要求であると判断すると(S11:YES)、監視サーバ200へ状態情報201を送信し(S17)、処理を終了する。一方、状態情報201の送信を求める要求でないと判断すると(S11:NO)、タイマからの信号が出力された否かにより、タイマ割り込みがあるか否かを判断する(S13)。ここで、管理サーバ100は、1月当たりの印刷枚数を管理しているため、タイマは月毎に信号を出力する。タイマ割り込みがあると判断すると(S13:YES)、利用可能総枚数Qnを初期値にリセットし(S15)、処理を終了する。一方、タイマ割り込みがないと判断すると(S13:NO)、処理を終了する。
【0023】
上記にしたように、管理サーバ100は、MFP10から更新要求枚数が送信されると、利用者情報103を更新し、要求に応じて、状態情報101を監視サーバ200およびMFP10へ提供する。
【0024】
<監視サーバ>
次に、監視サーバ200が実行する管理処理について、図4を用いて説明する。監視サーバ200は、電源がオンされると、所定時間毎に監視処理を開始する。まず、監視サーバ200のCPUは、クライアントであるMFP10から、状態情報201の送信を求める要求が送信されたか否かを判断する(S21)。状態情報201の送信を求める要求が送信されたと判断すると(S21:YES)、送信元のMFP10へ状態情報201を送信し(S23)、処理を終了する。一方、状態情報201の送信を求める要求が送信されていないと判断すると(S21:NO)、管理サーバ100もしくは管理者203から、新たなメンテ情報202の作成を求める要求、もしくは、メンテ情報202の更新を求める要求があるか否かを判断する(S25)。メンテ情報202の作成・更新を求める要求があると判断すると(S25:YES)、要求に応じて、メンテ情報202を作成あるいは更新する(S27)。一方、メンテ情報202の作成・更新を求める要求がないと判断すると(S25:NO)、定期的に状態情報201を更新するために、タイマからの信号によりタイマ割り込みがあるか否かを判断する(S29)。タイマ割り込みがないと判断すると(S29:NO)、処理を終了する。一方、タイマ割り込みがあると判断すると(S29:YES)、管理サーバ100へ状態情報101の送信を求める要求を送信する(S31)。次に、監視サーバ200は自身が記憶する状態情報201を更新し(S33)、処理を終了する。詳しくは、ステップS33では、管理サーバ100から状態情報101が送信された場合には、送信されて取得した状態情報101に基づき、状態情報201を更新する。例えば、状態情報101に最新のメンテ情報102が含まれている場合には、監視サーバ200はメンテ情報202を更新する。また、例えば、何らかの障害により、MFP10の印刷枚数を管理する機能が利用不可状態であるとの情報が状態情報101に含まれている場合には、監視サーバ200は状態情報201に管理サーバ100の管理する機能が利用不可状態であるとの情報を書き込む。また、管理サーバ100から状態情報101が送信されない場合、あるいは、管理サーバ100との通信ができない状態である場合、監視サーバ200は状態情報201に管理サーバ100との通信ができない状態であるとの情報を書き込む。
【0025】
上記にしたように、監視サーバ200は、状態情報201を最新の状態に更新し、要求に応じて、メンテ情報202を含む状態情報201をMFP10へ提供する。
【0026】
<待機中のMFP>
次に、待機状態のMFP10が実行する更新処理について、図5を用いて説明する。MFP10は、電源がオンされると、所定時間毎に更新処理を開始する。尚、待機状態とは、MFP10が更新印刷処理を実行していない状態である。
【0027】
まず、CPU32は、管理サーバ100に利用者情報103の更新を定期的に要求するため、タイマ50からの信号によりタイマ割り込みがあるか否かを判断する(S41)。タイマ割り込みがないと判断すると(S41:NO)、処理を終了する。一方、タイマ割り込みがあると判断すると(S41:YES)、管理サーバ100が稼働中であるか否かを判断する(S43)。詳しくは、監視サーバ200へ状態情報201の送信を求める要求を送信し、受信した状態情報201に基づき判断する。状態情報201に含まれるメンテ情報202のメンテナンスの予定に現在時刻が含まれておらず、状態情報201に管理サーバ100の管理する機能が利用不可状態、および管理サーバ100との通信ができない状態であるとの情報が含まれていない場合、管理サーバ100は稼働中であると判断する。管理サーバ100が稼働中でないと判断すると(S43:NO)、処理を終了する。一方、管理サーバ100が稼働中であると判断すると(S43:YES)、情報保留フラグはONであるか否かを判断する(S45)。ここで、情報保留フラグはONの時に、最新の更新要求枚数を管理サーバ100へ送信していないことを示す。情報保留フラグはONでないと判断すると(S45:NO)、ステップS55へ進む。一方、情報保留フラグはONであると判断すると(S45:YES)、管理サーバ100へ利用者情報103の更新を求める要求を送信する(S47)。また、ステップS47において、CPU32は利用者情報351を参照し、更新要求枚数を送信する。これにより、管理サーバ100はステップS7を実行する。次に、管理サーバ100がステップS9を実行することにより送信される、利用者情報103を更新した事が送信されたか否かを判断する(S49)。利用者情報103を更新した事が送信されていないと判断すると(S49:NO)、ステップS55へ進む。一方、利用者情報103を更新した事が送信されたと判断すると(S49:YES)、更新要求枚数を初期値にリセットする(S51)。次に、情報保留フラグをOFFする(S53)。次に、管理サーバ100へ利用者情報103の送信を求める要求を送信する(S55)。これにより、管理サーバ100はステップS5を実行する。次に、管理サーバ100から送信される利用者情報103に基づき、利用者情報351を更新し(S57)、処理を終了する。詳しくは、ステップS57において、CPU32は利用者情報351に含まれる利用可能総枚数Qnを更新する。
【0028】
<印刷中のMFP>
次に、MFP10が実行する更新印刷処理について、図6、7を用いて説明する。待機中のMFP10は、印刷ジョブなどの画像形成を伴うジョブを受け付けると、更新印刷処理を開始する。
【0029】
まず、CPU32は、ステップS43と同様に、管理サーバ100が稼働中であるか否かを判断する(S61)。管理サーバ100が稼働中であると判断すると(S61:YES)、情報保留フラグはONであるか否かを判断する(S81)。情報保留フラグはONでないと判断すると(S81:NO)、ステップS91へ進む。一方、情報保留フラグはONであると判断すると(S81:YES)、ステップS47と同様に、管理サーバ100へ利用者情報103の更新を求める要求を送信する(S83)。これにより、管理サーバ100はステップS7を実行する。次に、管理サーバ100がステップS9を実行することにより送信される、利用者情報103を更新した事が送信されたか否かを判断する(S85)。利用者情報103を更新した事が送信されていないと判断すると(S85:NO)、ステップS91へ進む。一方、利用者情報103を更新した事が送信されたと判断すると(S85:YES)、更新要求枚数をリセットする(S87)。次に、情報保留フラグをOFFする(S89)。次に、管理サーバ100へ利用者情報103の送信を求める要求を送信する(S91)。これにより、管理サーバ100はステップS5を実行する。次に、ステップS57と同様に、管理サーバ100から送信される利用者情報103に基づき、利用者情報351を更新する(S93)。次に、利用可能総枚数Qnは最新の値であるため、利用可能総枚数Qnを分配数Nで除した値を利用可能枚数Qとする。尚、このように算出した利用可能枚数Qを利用可能枚数QAと記載する場合がある。
【0030】
一方、管理サーバ100が稼働中でないと判断すると(S61:NO)、情報保留フラグはONであるか否かを判断する(S63)。情報保留フラグはONであると判断すると(S63:YES)、NVRAM35から利用可能枚数Qを読み出し、RAM33に記憶し、ステップS97(図6)へ進む。一方、情報保留フラグはONでないと判断すると(S63:NO)、NVRAM35から利用者情報351に含まれる利用可能総枚数Qnおよび分配数Nを読み出し、RAM33に記憶する(S65)。次に、例えば監視サーバ200にメッセージを送信し、返信があるか否かにより、監視サーバ200とアクセス可であるか否かを判断する(S67)。監視サーバ200とアクセス可であると判断すると(S67:YES)、監視サーバ200へ、状態情報201の送信を求める要求を送信する(S69)。これにより、監視サーバ200は、ステップS23を実行する。受信した状態情報201に含まれるメンテ情報202に基づき、監視サーバ200はメンテナンス中であるか否かを判断する(S71)。監視サーバ200はメンテナンス中でないと判断すると(S71:NO)、RAM33に記憶している利用可能総枚数Qnを分配数Nで除した値から200を減じた値を利用可能枚数Qとして、ステップS97(図7)へ進む。尚、このように算出した利用可能枚数Qを利用可能枚数QB1と記載する場合がある。一方、管理サーバ100はメンテナンス中であると判断すると(S71:YES)、RAM33に記憶している利用可能総枚数Qnを分配数Nで除した値から300を減じた値を利用可能枚数Qとして、ステップS97(図7)へ進む。尚、このように算出した利用可能枚数Qを利用可能枚数QB2と記載する場合がある。また、監視サーバ200とアクセス可でないと判断すると(S67:NO)、RAM33に記憶している利用可能総枚数Qnを分配数Nで除した値から500を減じた値を利用可能枚数Qとして、ステップS97(図7)へ進む。尚、このように算出した利用可能枚数Qを利用可能枚数QB2と記載する場合がある。また、ステップS95、S73、S75、S77において算出した利用可能枚数Qa、Qb1、Qb2、Qb3が整数でない場合には、小数点以下を切り捨てた値を利用可能枚数Qa、Qb1、Qb2、Qb3とする。また、ステップS73、S75、S77において算出した利用可能枚数QB1、QB2、QB3が負の値となった場合には、利用可能枚数QA、QB1、QB2、QB3を0とする。
【0031】
管理サーバ100はメンテナンス中でないと判断した場合(S71:NO)には、例えば、何らかの障害が生じた場合などであり、管理サーバ100を管理する管理者により管理サーバ100の早期の復旧が見込まれる。このため、CPU32は、管理サーバ100はメンテナンス中であると判断した場合(S71:YES)よりも、利用可能枚数Qの値が大きくなるようにする。また、監視サーバ200とアクセス可でないと判断した場合(S67:NO)とは、MFP10は管理サーバ100および監視サーバ200の両者と通信ができない状態である。このため、MFP10を管理サーバ100と通信できる状態とするには、MFP10における作業が必要となり、MFP10が通信できる状態となるまでの時間が、監視サーバ200とアクセス可であると判断した場合(S67:YES)よりも長くなるおそれがある。そこで、CPU32は、監視サーバ200とアクセス可であると判断した場合(S67:YES)よりも、利用可能枚数Qの値が小さくなるようにする。このようにすることにより、管理サーバ100が稼働していない期間に、利用可能枚数Qまでの画像形成処理を行ったとしても、利用可能総枚数Qnを上回ってしまうことが抑制されることができる。
【0032】
ステップS97(図7)では、CPU32はRAM33に記憶している利用可能枚数Qが0であるか否かを判断する(S97)。利用可能枚数Qが0であると判断すると(S97:YES)、ユーザインターフェース40に印刷不可である旨のエラーを表示してユーザに通知し、画像形成処理を中止し、(S117)、ステップS107へ進む。一方、利用可能枚数Qが0でないと判断すると(S97:NO)、ジョブに基づいて、シート1枚について画像形成処理を実行する(S99)。次に、利用可能枚数Qを1減算する(S101)。次に、NVRAM35に記憶している更新要求枚数を1加算する(S103)。次に、ジョブで指示された印刷が完了したか否かを判断する(S105)。印刷が完了していないと判断すると(S105:NO)、ステップS97へ戻る。一方、印刷が完了したと判断すると(S105:YES)、ステップS107へ進む。
【0033】
ステップS107では、CPU32は、ステップS43と同様に、管理サーバ100が稼働中であるか否かを判断する(S107)。管理サーバ100が稼働中であると判断すると(S107:YES)、管理サーバ100へ利用者情報103の更新を求める要求を送信する(S109)。これにより、管理サーバ100はステップS7を実行する。次に、管理サーバ100がステップS9を実行することにより送信される、利用者情報103を更新した事が送信されたか否かを判断する(S111)。利用者情報103を更新した事が送信されたと判断すると(S111:YES)、RAM33に記憶している利用可能枚数をNVRAM35に記憶し、更新要求枚数をリセットする(S113)。次に、情報保留フラグをOFFし(S115)、処理を終了する。一方、管理サーバ100が稼働中でないと判断した場合(S107:NO)、および、利用者情報103を更新した事が送信されていないと判断した場合(S111:NO)、情報保留フラグをONし(S119)、処理を終了する。
【0034】
ここで、MFP10は画像形成装置の一例であり、ネットワークインターフェース44は通信部の一例であり、CPU32は制御部の一例であり、管理サーバ100はサーバの一例である。また、監視サーバ200はネットワークに接続している通信機器であって、サーバとは異なる通信機器の一例である。また、ステップS61は第1判断処理の一例である。また、利用可能枚数Qaは第1所定量の一例であり、利用可能枚数Qb1~b3は第2所定量の一例である。また、ステップS95において利用可能枚数QをQaとした後に実行するステップS97およびステップS117は第1制限処理の一例である。また、ステップS73,S75,S77において利用可能枚数QをQb1~Qb3の何れかとした後に実行するステップS97およびステップS117は第2制限処理の一例である。また、ステップS103は記録処理の一例である。ステップS7の実行により更新された利用可能総枚数Qnに基づいて、ステップS95にて利用可能枚数QをQaとした後に実行するステップS97およびステップS117は第3制限処理の一例である。ステップS67は、第2判断処理の一例である。また、利用可能総枚数Qnは資源の量の総数の一例である。また、更新要求枚数は、「画像形成部が画像を形成したシート枚数」の一例であり、ステップS47,S83は「画像形成部が画像を形成したシート枚数を、通信部を介してサーバへ送信する処理」の一例である。
【0035】
以上、説明した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)管理サーバ100が稼働中でないと判断した場合(S61:NO)には、CPU32は利用可能枚数Qを、管理サーバ100が稼働中であると判断した場合に算出する利用可能枚数Qa(S95)よりも、小さい値である利用可能枚数Qb1~b3(S73,S75,S77)とする。その後実行するステップS97にて、CPU32は利用可能枚数Qb1~b3が0でないと判断すると(S97:NO)、画像形成処理を実行する。これにより、MFP10は、管理サーバ100が稼働中でなかったとしても、画像形成処理によって使用されるシートの枚数が利用可能枚数Qb1~b3の何れかに達するまで画像を形成することができる。使い勝手が低下するのを抑制したMFP10を提供することができる。
【0036】
(2)(3)管理サーバ100が稼働中であると判断した場合(S61:YES)には、CPU32は管理サーバ100から取得した最新の利用者情報103に含まれる利用可能総枚数Qnに基づいて、利用可能枚数Qaを算出する。これにより、前に、管理サーバ100が稼働中でないと判断し(S61:NO)、利用可能枚数Qを利用可能枚数Qb1~b3とした場合にも、最新の利用者情報103に基づいた利用可能枚数Qaに達するまで画像を形成することができる。
【0037】
(4)(5)管理サーバ100が稼働中でないと判断した場合(S61:NO)、監視サーバ200とアクセス可能か否かにより、MFP10が管理サーバ100と通信できない原因が、管理サーバ100側にあるのかMFP10側にあるのかを判断する。監視サーバ200とアクセス可であると判断し(S67:YES)、通信不能の原因が管理サーバ100側にあると判断した場合の利用可能枚数Qb1,Qb2を、監視サーバ200とアクセス可でないと判断し(S67:NO)、通信不能の原因がMFP10側にあると判断した場合の利用可能枚数Qb3よりも大きい値とする。これにより、通信不能の原因がMFP10側にあると判断した場合よりも、早期に通信可能となることが期待できる場合に、利用可能枚数Qb1,Qb2に達するまで画像を形成することができる。
【0038】
(6)管理サーバ100がメンテナンス中であると判断した場合(S71:YES)の利用可能枚数Qb2を、CPU32は管理サーバ100がメンテナンス中でないと判断した場合(S71:NO)の利用可能枚数Qb1よりも小さい値とする。これにより、管理サーバ100がメンテナンス中でないと判断した場合よりも、通信可能となるまで長時間となることが想定される場合に、利用可能枚数Qb2に達するまで画像を形成することができる。
【0039】
(9)CPU32はステップS47、S83にて、更新要求枚数を管理サーバ100へ送信する。これにより、管理サーバ100は、利用者情報103を更新することができる。
[変形例]
【0040】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内での種々の改良、変更が可能であることは言うまでもない。
上記では、管理サーバ100が稼働中であると判断した場合(S61:YES)には、CPU32は管理サーバ100から取得した利用可能総枚数Qnを分配数Nで除して、利用可能枚数Qaを算出すると説明した。これに限定されず、以前に、管理サーバ100が稼働中でないと判断した(S61:NO)ことがある場合には、利用可能総枚数Qnを分配数Nで除した値よりも小さい値を利用可能枚数Qとしても良い。ここで、以前に、とは、例えば、管理サーバ100がステップS15と実行してから、管理サーバ100が稼働中であるとCPU32が判断する(S61:YES)までの間である。以前に、管理サーバ100が稼働中でないと判断した(S61:NO)ことがある場合には、再度、管理サーバ100が稼働中でないと判断する可能性が高いため、利用可能枚数Qを小さい値としておくのが好ましい。
【0041】
また、上記では、管理サーバ100がメンテナンス中であると判断した場合(S71:YES)の利用可能枚数Qb2を、CPU32は管理サーバ100がメンテナンス中でないと判断した場合(S71:NO)の利用可能枚数Qb1よりも小さい値とすると説明した。反対に、管理サーバ100がメンテナンス中であると判断した場合(S71:YES)の利用可能枚数Qを、CPU32は管理サーバ100がメンテナンス中でないと判断した場合(S71:NO)の利用可能枚数Qよりも大きい値とする構成としても良い。管理サーバ100がメンテナンス中でない場合には、何らかの障害が発生し、復旧の目途が立っていないことが想定される。そこで、管理サーバ100がメンテナンス中でないと判断した場合よりも、通信可能となるまで短時間となることが想定される場合に、利用可能枚数Qに達するまで画像を形成することができる。尚、詳しくは、ステップS73およびS75にて、利用可能総枚数を分配数Nで除した値から減じる値を、管理サーバ100がメンテナンス中であると判断した場合(S71:YES)よりも、管理サーバ100がメンテナンス中でないと判断した場合(S71:NO)の方を大きくする構成とすれば良い。
【0042】
また、上記では、管理サーバ100がメンテナンス中であると判断した場合(S71:YES)の利用可能枚数Qb2を、CPU32は管理サーバ100がメンテナンス中でないと判断した場合(S71:NO)の利用可能枚数Qb1よりも小さい値とすると説明したが、これに限定されない。例えば、管理サーバ100がメンテナンス中であると判断した場合(S71:YES)、メンテナンスが終了までの時間が所定時間より長い場合には、利用可能枚数Qを所定値よりも小さくする構成としても良い。所定時間とは、例えば24時間、所定値とは、例えば、利用可能総枚数を分配数Nで除した値から400を減じた値などである。また、メンテナンスが終了までの時間に限定されず、通信状態が復旧する期日が予定されている場合には、その予定の期日までの時間としても良い。また、所定時間との比較だけでなく、再び通信可能となる期日までの時間と第2所定量との相関を示す、数式、テーブルなどを予め記憶しておき、再び通信可能となる期日までの時間が長いほど、第2所定量を大きくする構成としても良い。
【0043】
また、上記では、管理サーバ100がN台のMFP10を監視する画像形成システム1を例示したが、これに限定されず、管理サーバ100監視するMFP10は1台でも良い。
【0044】
また、上記では、資源として、シートを例示したが、これに限定されず、トナーなどの印刷剤の量、電力量などにも適用することができる。
【0045】
また、上記では、画像形成処理を制限する例として、画像形成処理を中止(S117)すると説明した。これに限定されず、例えば、画像形成に使用するトナー量を少なくして画像形成処理を実行する、複数のページを1枚のシートに割り付けて画像形成処理を実行することにより、画像形成に使用するトナー量およびシート枚数を少なくするなどして、画像形成処理を制限しても良い。
【0046】
また、上記では、ステップS73,S75,S77にて、利用可能総枚数Qnを分配数Nで除した値から、200~500の値を減じて、利用可能枚数Qb1~Qb3を算出すると説明したが、利用可能枚数Qb1~Qb3を算出方法はこれに限定されない。例えば、ステップS73では利用可能総枚数Qnを分配数Nで除した値に0.8を乗じて利用可能枚数Qb1を算出し、ステップS75では利用可能総枚数Qnを分配数Nで除した値に0.7を乗じて利用可能枚数Qb2を算出し、ステップS77では利用可能総枚数Qnを分配数Nで除した値に0.5を乗じて利用可能枚数Qb3を算出しても良い。また、利用可能総枚数Qnを分配数Nで除した値から減ずる値、乗じる値は、これに限定されない。例えば、利用可能総枚数Qnの1割~2割程度の値など、利用可能総枚数Qnに応じた値とすると良い。
【0047】
また、上記では、管理サーバ100がメンテナンス中であるか否かによって(S71)、利用可能枚数Qの値を変更すると説明したが、ステップS71を省略し、監視サーバ200にアクセス可能か否かによって(S67)、利用可能枚数Qの値を変更する構成としても良い。
【0048】
また、上記では、N台のMFP10の利用可能枚数Qを、一律に算出すると説明したが、これに限定されず、例えば、利用可能総枚数Qnに予め決められた比率を乗じて算出するなどしても良い。
【0049】
また、上記では、印刷完了したと判断した(S107:YES)後に、ステップS109を実行すると説明したが、これに限定されず、ステップS103の実行後に、ステップS107を実行し、ステップS115の後に、ステップS107を実行し、シートを1枚印刷する度に、利用者情報の更新を要求する構成としても良い。
【0050】
また、上記では、ステップS97にて、利用者可能枚数が0であるかを判断すると説明したが、これに限定されない。例えば、PCから印刷ジョブを受付けて画像形成処理を実行する際には、印刷枚数を予め取得することができるため、利用可能枚数Qから印刷枚数を減じた値が0以下であるか否かを判断する構成としても良い。
【0051】
また、CPU32を備える場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。複数のCPUを備えてもよいし、複数のASIC(Application Specific Integrated Circuit)によって構成されても良い。さらに、CPUとASICとの任意の組み合わせによって構成されても良い。
【0052】
また、MFP10は、電子写真方式により印刷すると説明したが、その他の、例えばインクジェット方式での印刷を行う画像処理装置にも適用することができる。また、MFP10は、印刷機能、コピー機能、スキャナ機能などを備える複合機であると説明したが、これに限定されず、少なくとも印刷機能を備える画像形成装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0053】
1 画像形成システム
10 MFP
32 CPU
33 RAM
34 ROM
35 NVRAM
37 画像形成部
44 ネットワークインターフェース
100 管理サーバ
200 監視サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7