IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-06
(45)【発行日】2022-10-17
(54)【発明の名称】詰替可能なディスペンサの摺動カバー
(51)【国際特許分類】
   A47K 5/12 20060101AFI20221007BHJP
【FI】
A47K5/12 Z
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021022692
(22)【出願日】2021-02-16
(62)【分割の表示】P 2018515274の分割
【原出願日】2016-10-04
(65)【公開番号】P2021098031
(43)【公開日】2021-07-01
【審査請求日】2021-02-16
(31)【優先権主張番号】62/238,897
(32)【優先日】2015-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506190555
【氏名又は名称】ゴジョ・インダストリーズ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】弁理士法人永井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トジェック,アンドリュー ピー
(72)【発明者】
【氏名】カンピラパニヨ,トゥービー
【審査官】松本 隆彦
(56)【参考文献】
【文献】特表昭63-500357(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0190827(US,A1)
【文献】国際公開第2015/070016(WO,A2)
【文献】特開2010-007309(JP,A)
【文献】特表2014-533642(JP,A)
【文献】特表2014-523329(JP,A)
【文献】特開2010-179962(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 5/00-5/18
B67D 1/00-3/04
B65D 83/00
B65D 83/08-83/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスペンサであって、
バッテリポッドを有するリフィルユニットと、
前記バッテリポッドを受容するための前記ディスペンサ上のレセプタクルと、
摺動カバーと、
を備え、
前記摺動カバーは下方に摺動して前記リフィルユニットへのアクセスを可能にし、
前記摺動カバーは上方に摺動して閉じ、前記リフィルユニットが取り外されるのを防ぐ、ディスペンサ。
【請求項2】
前記リフィルユニットが水平軸に沿って挿入されている、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項3】
少なくとも1つのレールを有する基部を更に含み
前記摺動カバーは、閉位置と開位置との間で前記基部の前記少なくとも1つのレールに沿って摺動可能であり、
前記リフィルユニットは、前記ディスペンサから取り外し可能であって、容器、ポンプ、および出口を更に備え、
前記摺動カバーが前記開位置にあるとき、前記リフィルユニットは水平軸に沿って前記ディスペンサに挿入可能であり、
前記摺動カバーが前記閉位置にあるとき、前記摺動カバーは前記リフィルユニットの前記ポンプを少なくとも部分的に囲み、
前記リフィルユニットの少なくとも一部分は、前記摺動カバーが前記閉位置にあり、かつ前記リフィルユニットが前記ディスペンサに設置されるときに露出する、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項4】
ラッチを更に備え、
前記摺動カバーはラッチ状態で前記ラッチによって閉位置に保持され、
前記摺動カバーは、前記ラッチがラッチ解除状態であるとき、開位置に可動である、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項5】
少なくとも1つのアクチュエータと、
少なくとも1つの解除部材と、
を更に備え、
前記少なくとも1つの解除部材は前記少なくとも1つのアクチュエータから離れて動作可能であり、
前記アクチュエータは、内方に移動したときは、前記解除部材に接触し、前記解除部材を移動させ、前記ラッチをラッチ位置からラッチ解除位置に移動させるように構成されている、請求項に記載のディスペンサ。
【請求項6】
ロックアウト部材を更に備え、
前記ロックアウト部材はロック位置とロック解除位置との間で可動であり、
前記ロック位置での前記ロックアウト部材は前記少なくとも1つのアクチュエータが前記解除部材を移動させる動作を防ぐ、請求項に記載のディスペンサ。
【請求項7】
前記ロックアウト部材を前記ロック位置にロックする鍵を更に備え、
前記鍵は、前記ロックアウト部材を、前記ロック解除位置から前記ロック位置まで移動させることができるものである、請求項に記載のディスペンサ。
【請求項8】
前記ロックアウト部材は、前記ロック位置を超えて作動位置まで前記鍵によって可動であり、前記作動位置では前記ロックアウト部材は前記解除部材と係合して前記解除部材を移動させ、前記ラッチを解除する、請求項に記載のディスペンサ。
【請求項9】
前記解除部材は、一体型に成形された弾性的付勢部材を有する、請求項に記載のディスペンサ。
【請求項10】
前記アクチュエータは、一体型に成形された弾性的付勢部材を有する、請求項に記載のディスペンサ。
【請求項11】
前記解除部材が、前記ラッチの一部を形成する、一体型に成形されたボルトを有する、請求項に記載のディスペンサ。
【請求項12】
2つの前記アクチュエータを備える、請求項に記載のディスペンサ。
【請求項13】
どちらか一方の前記アクチュエータの作動は、前記解除部材を移動させる、請求項12に記載のディスペンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2015年10月8日に出願されたSlide Open Refillable Dispensersと題する米国仮特許出願第62/238,897号の優先権および利益を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般に液体石鹸および殺菌剤ディスペンサなどのディスペンサシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
石鹸および殺菌剤ディスペンサなどの液体および泡分注システムは、ディスペンサの作動時に所定量の液体または泡をユーザに提供する。壁掛け式である大部分の先行技術のディスペンサは、壁または表面に固定される基部を有する。カバーは、基部に(一般に底部に)ヒンジ式に連結される。カバーは回転して開く。リフィルユニットは、一般に下方に装填される。壁または装着面が基部を超えて延在するため、カバーは一般に、90°のみ開くことが可能であり、背の低い人がディスペンサを詰め替えるのを困難にしている。加えて、カバーが開いている間、カバーはぶつけられ、壊されることもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
可変出力を備えた、ディスペンサ、リフィルユニット、およびポンプの例示的実施形態を本明細書に開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
例示的な一実施形態では、ディスペンサは、少なくとも1つのレールを有する基部と、閉位置と開位置との間で少なくとも1つのレールに沿って摺動可能なカバーとを含む。ディスペンサはまた、ディスペンサから取り外し可能なリフィルユニットを含む。リフィルユニットは、容器と、ポンプと、出口とを有する。カバーが開位置にあるとき、リフィルユニットは、水平軸に沿ってディスペンサに挿入することができる。カバーが閉位置にあるとき、カバーは、リフィルユニットのポンプを少なくとも部分的に囲む。リフィルユニットの少なくとも一部分は、カバーが閉位置にあり、かつリフィルユニットがディスペンサに設置されるときに露出する。
【0006】
例示的な別の実施形態では、ディスペンサは、バッテリポッドを有するリフィルユニットと、バッテリポッドを受容するためのディスペンサ上のレセプタクルと、摺動カバーとを含む。摺動カバーは、下方に摺動して開き、リフィルユニットへのアクセスを可能にし、摺動カバーは上方に摺動して閉じ、リフィルユニットが取り外されるのを防ぐ。
【0007】
例示的な別の実施形態では、ディスペンサは、少なくとも1つのレールと、ラッチと、摺動カバーと、リフィルユニットとを含む。少なくとも1つのレールは、第1の端部および第2の端部を有し、ラッチはレールの第1の端部に配設される。摺動カバーは、レールの第1の端部での閉位置と、レールの第2の端部での開位置との間で少なくとも1つのレールに沿って摺動可能である。リフィルユニットは、容器と、ポンプと、ノズルとを含む。カバーが閉位置にあるとき、カバーは、リフィルユニットの少なくとも一部分を覆い、リフィルユニットの一部分を露出されたままにする。カバーは、ラッチによって閉位置に保持される。リフィルユニットは、カバーが閉位置にあるときに取り外すことができない。
【0008】
本発明のこれらならびに他の特徴および利点は、以下の説明および添付図面に関してより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】閉じたカバーを備えた例示的ディスペンサの斜視図である。
【0010】
図1B】閉じたカバーを備えた例示的ディスペンサに設置された例示的リフィルユニットの斜視図である。
【0011】
図1C】開いたカバーを備えた例示的ディスペンサの斜視図である。
【0012】
図1D】開いたカバーを備えた例示的ディスペンサに設置された例示的リフィルユニットの斜視図である。
【0013】
図1E】開いたカバーを備えた例示的ディスペンサに設置された例示的リフィルユニットの断面図である。
【0014】
図2A】閉じたラッチを備えた、(天板を取り外した)例示的ディスペンサの立面図である。
【0015】
図2B】ロック解除されたラッチを備えた図2Aの(天板を取り外した)例示的ディスペンサの立面図である。
【0016】
図2C】鍵を挿入し、作動部材を締め出し、かつカバーをその閉位置に係止した、図2Aの(天板を取り外した)例示的ディスペンサの立面図である。
【0017】
図2D】作動部材を締め出し、かつカバーをロック解除するために鍵を使用した、図2Aの(天板を取り外した)例示的ディスペンサの立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1A図1Eは、摺動カバー110を備えた例示的ディスペンサ100を示す。ディスペンサは、2つのレール102を有する基部101を含む。カバー110は、レール102に摺動可能に取り付けられ、図1Aおよび図1Bに示した閉位置と、図1C図1Dおよび図1Eに示した開位置との間で摺動可能である。いくつかの実施形態では、基部101は、1つのレール102のみを有する。他の実施形態では、基部101は、3つ以上のレール102を有する。図示した実施形態は、開いたときに下方に摺動するカバー110を示すが、他の実施形態におけるカバーは、上方に、側面に、または任意の他の方向に摺動することができる。他の実施形態では、カバーは、カバーが開いたときに各々が異なる方向に摺動する、2つ以上の部分に分けられてもよい。
【0019】
ディスペンサ100は、カバー110に係合するラッチ(図示せず)を含む。図1A図1Dでは、ラッチ(図示しないが、図2A図2Cに関して詳細に記載する)は、基部101の天板104によって覆われる。ラッチ(図示せず)は、閉じたままであるように付勢され、作動部材122を押圧することによって開けられる。作動部材122を解除することにより、ラッチ(図示せず)を閉じることができる。閉じたラッチは、カバー110をその閉位置に保持する。ラッチを開けることにより、カバー110はその開位置に摺動することができる。開けたとき、カバー110は、ラッチの状態にかかわらず閉じることができる。ラッチは、作動部材122を押圧することによって開けられないように係止することができる。鍵(図示せず)を基部101における鍵開孔103に挿入することにより、ラッチを係止する。
【0020】
いくつかの実施形態では、基部106は、レセプタクル107に受容されるリフィルユニット150(図1B図1D図1E)を少なくとも部分的に支持する。閉じたとき、カバー110およびリフィルユニット150は、基部106を隠す。カバー110を開けることにより、レセプタクル107へのアクセスを提供し、その結果、リフィルユニット150はディスペンサ100のレセプタクル107に設置することができる。リフィルユニット150がディスペンサ100に設置されるとき、リフィルユニット150のポンプ154は、ディスペンサ100の駆動ユニット130によって係合される。駆動ユニット130は、ポンプ154を作動させて、リフィルユニット150から液体または泡を分注する。リフィルユニット150は、水平軸に沿って挿入される(かつ取り外される)。いくつかの実施形態では、そのために、バッテリポッド160は、リフィルユニット150上に配置され、ディスペンサ100のバッテリレセプタクル162に係合する。カバー110は次に、リフィルユニット150の少なくとも一部分を覆うように閉じる。カバー110は、カバー110が閉じたときにリフィルユニット150が取り外されるのを防ぐ。いくつかの実施形態では、カバーは、リフィルユニット150のポンプ154および/または出口ノズル156を覆う。いくつかの実施形態では、カバー110は、ポンプ154および/またはノズル156を含むリフィルユニット150全体、ならびに容器152を覆う。いくつかの実施形態では、カバー110は、ポンプ154および/または容器152の一部分を覆う。
【0021】
カバー110は、基部101のレール102に係合し、かつカバー110を閉位置と開位置との間で摺動するのを可能にするスライド112を含む。カバー110は、ディスペンサ100に設置されるとき、リフィルユニット150の下部を囲む空洞114を形成する。カバー110の底面における開孔116により、リフィルユニット150から分注された流体または泡は、使用するためにディスペンサ110から出ることが可能となる。任意のしずく受け108は、リフィルユニット150から分注された未使用の流体を捕捉するように装着部106およびカバー110の下の基部101に取り付けられる。
【0022】
図2A図2B図2Cおよび図2Dは、ラッチ201を有する例示的ディスペンサ200を示す。
ラッチ201は、上記で呼んだラッチの例示的実施形態である。ラッチ201は、ラッチ201の構成要素をより明確に示すように天板104を取り外すことによって露出する。図2Aにおいて掛止され、かつ図2Bにおいて掛止解除された、ラッチ201を示す。アクチュエータ232、242は、図2Cおよび図2Dでは係止される。図2Cにおいて掛止され、かつ図2Dにおいて掛止解除された、ラッチ201を示す。
【0023】
ラッチ201に加えて、ディスペンサ200は、背板202と、カバー210とを含む。ラッチ201は、解除部材220と、2つの作動部材230、240と、ロックアウト部材250とを含む。背板における開口部203により、ディスペンサ200はねじ(図示せず)または他の締結手段で壁または他の表面に取り付けられるのが可能となる。いくつかの実施形態では、ディスペンサ200は、両面テープ(図示せず)によって装着面に固定される。ラッチ201の解除部材220、2つの作動部材230、240、ロックアウト部材250は、保持具204によって背板202に保持される。保持具204により、これらの構成要素は略直線方向に移動することができる。いくつかの実施形態では、これらの構成要素は、ラッチ201の動作中に背板202に向かって、またはそれから離れて回転、移動することができる。
【0024】
カバー210は、ディスペンサ200のレール211に沿って摺動するスライド212を含み、カバー210が閉位置と開位置との間で摺動することを可能にする。各スライド212は、ラッチ開孔216を備えた捕捉部214を有する。
【0025】
解除部材220は、角度が付けられたカム面222と、ボルト部材224と、ばね部材226とを含む。解除部材220は、閉位置(図2A図2C)と開位置(図2B図2D)との間で可動である。作動部材230および/または240によるカム面222の係合は、解除部材220を閉位置から開位置へ下方に移動させる。開位置では、ボルト部材224の弾性脚部225は、背板202から延在する突起205に沿って摺動し、ボルト部材224は、ボルト溝206に沿って内方に、かつスライド212の係止開孔216から出て引き寄せられ、カバー210が下方に摺動され得るようにそのカバーを掛止解除する。
【0026】
同時に、ばね部材226は、突起207に押し付けられ、弾性的に変形され、解除部材220に作用する下向きの力に抵抗する。カム面222に加えられた力が取り除かれると、ばね部材226は、元の形状に戻り、解除部材220をその閉位置へ上方に押し、それによりボルト溝206を通して外方にボルト部材224を延ばす。カバー210がその定位置へ上方に後退するとき、ボルト部材224は、ラッチ開孔216の中に摺動し、カバー210を適所に掛止する。ボルト部材224の脚部225はまた、突起205に対して付勢し、解除部材220をそのラッチ位置に戻すのに役立つ。
【0027】
解除部材220がラッチ位置にあるとき、ボルト部材224は、カバー210のラッチ開孔216の中に延び、カバー210をその閉位置に保持する。解除部材220がそのラッチ解除位置に移動するとき、ボルト部材224は、ラッチ開孔216から後退し、カバー210は開くことができる。解除部材220は、カバー210が開いた後にそのラッチ位置に付勢され、カバー210を閉じるように再度手動で移動する必要がない。カバー210のスライド212は、カバー210が作動部材230および/または240を移動させることなく閉じ得るように傾斜部218を含む。カバー210が上方に移動すると、スライド212の傾斜部218は、ボルト部材224をボルト溝206の中に後退させ、その結果、カバー210は閉じることができる。カバー210が閉位置に達するとき、ボルト部材224は、そのラッチ位置に戻り、ラッチ開孔216に係合してカバー210を適所に固定する。
【0028】
作動部材230、240は各々、アクチュエータ232、242と、ばね部材234、244とを含む。作動部材230、240は、静止位置(図2A図2C図2D)と作動位置(図2B)との間で可動である。作動部材230、240は、アクチュエータ232、242を内方に押圧することによって動かされる。作動部材230、240のうちの1つまたは両方を内方に移動させることは、解除部材220のカム面222に対して傾斜面233、243を押圧し、解除部材220をラッチ位置からラッチ解除位置に移動させる。ばね部材234、244は、突起207に押し付けられ、弾性的に変形され、作動中にアクチュエータ232、242に作用する内向きの力に抵抗する。アクチュエータ232、242への力が取り除かれるとき、ばね部材234、244は、元の形状に戻り、作動部材230、240をその静止位置へ外方に押し、それにより解除部材220のカム面222から作動力を取り除く。ラッチ201は、作動部材230、240のうちの1つまたは両方によって作動することができる。
【0029】
不正者によってディスペンサ200に設置されたリフィルユニット(図示せず)に手を加えるのを防ぐために、作動部材230、240は、ロックアウト部材250に係止することができる。作動部材230、240を係止することより、作動部材230、240が内方に移動して解除部材220に係合するのを防ぐ。ロックアウト部材250は、遮断部252と、第1の開口部254と、第2の開口部256と、少なくとも1つのばね部材258とを含む。ロックアウト部材250は、ロック解除位置(図2A図2B)とロック位置(図2C)と作動位置(図2D)との間で可動である。ロック解除位置では、背板202からの傾斜突起208は、第1の開口部254内に位置し、作動部材230、240が誤って締め出されないように、ロックアウト部材250の移動を制限する。作動部材230、240は、ディスペンサ200内の鍵開孔209を通して鍵251を挿入して、ロックアウト部材250をそのロック位置まで下方に押すことによって締め出され、傾斜突起208によってもたらされた抵抗を克服する。ロック位置では、傾斜突起208は、ロックアウト部材250の第2の開口部254に位置し、ロックアウト部材250がロック解除位置に戻るのを防ぐ。
【0030】
ロック位置では、ロックアウト部材250は、2つの作動部材230と作動部材240との間に配設され、それらの作動部材が内方に移動してラッチ201を掛止解除するのを防ぐ。しかし、ラッチ201は依然として、鍵251を鍵開孔209に挿入し、かつロックアウト部材250をそのロック位置を超える作動位置に押し込むことによって掛止解除することができる。ラッチ201が係止された間にそのラッチを掛止解除するために、鍵251は、解除部材220の作動面223に係合するまで、ロックアウト部材250を下方に押す鍵開孔209を通して挿入される。鍵251の更なる下方移動により、解除部材220がその閉位置から開位置へ下方に押され、それによりラッチ201を掛止解除し、カバー210を解放する。ロックアウト部材250の下方移動は、突起207に対してばね部材258を押し付け、そのばね部材を弾性に変形させる。鍵251に加えられた力が取り除かれると、ばね部材258は、その元の形状に戻り、ロックアウト部材250をそのロック位置に押し返す。その後、解除部材220は、そのラッチ位置に戻ることが可能であり、ラッチ201を掛止する。
【0031】
本発明はその実施形態の説明によって例示されており、実施形態はかなり詳細に記載されているが、添付の特許請求の範囲をそのように詳細に制限またはいかなる方法で限定することは出願人の意図するものではない。追加の利点および変更が当業者に容易になるであろう。さらに、一実施形態とともに記載した要素は、他の実施形態とともに使用するのに容易に適合することができる。それ故に、本発明は、そのより広範な態様において、図示および記載した特定の詳細、代表的な装置、および例示的実施例に限定されない。したがって、出願人の一般的発明の概念の趣旨または範囲から逸脱することなく、そのような詳細からの逸脱が行われ得る。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2A
図2B
図2C
図2D