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特許7154418真空廃水装置、真空廃水装置を制御するための方法及び電子制御ユニット
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  • 特許-真空廃水装置、真空廃水装置を制御するための方法及び電子制御ユニット 図1
  • 特許-真空廃水装置、真空廃水装置を制御するための方法及び電子制御ユニット 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-06
(45)【発行日】2022-10-17
(54)【発明の名称】真空廃水装置、真空廃水装置を制御するための方法及び電子制御ユニット
(51)【国際特許分類】
   E03D 3/10 20060101AFI20221007BHJP
   E03D 5/10 20060101ALI20221007BHJP
   E03D 11/00 20060101ALI20221007BHJP
   E03D 9/05 20060101ALI20221007BHJP
【FI】
E03D3/10
E03D5/10
E03D11/00 Z
E03D9/05
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2021536149
(86)(22)【出願日】2019-07-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-06
(86)【国際出願番号】 EP2019070604
(87)【国際公開番号】W WO2020043416
(87)【国際公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-02-26
(31)【優先権主張番号】102018006919.3
(32)【優先日】2018-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】521085593
【氏名又は名称】アーツェーオー アールマン エスエー ウント コー.カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ハバール,ジリ
(72)【発明者】
【氏名】カルヴァン,ペトル
(72)【発明者】
【氏名】ロニチェク,ジリ
【審査官】広瀬 杏奈
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-178660(JP,A)
【文献】特開平07-003857(JP,A)
【文献】特開2017-089206(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03D 1/00-7/00
E03D 11/00
E03D 9/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃水出口を含むボウル(6);
廃水入口及び廃水出口、ならびに廃水弁を空気圧で制御するための制御入口を有する廃水弁(4);
それぞれ、第1の接続及び第2の接続を含む第1の弁(1)及び換気手段(2);
を含む真空廃水装置であって、
ここで、前記ボウル(6)の前記廃水出口は、前記廃水弁(4)の前記廃水入口に接続されており
前記廃水弁(4)の前記廃水出口は真空廃水ライン(7)に接続されており;
前記廃水弁(4)の前記制御入口が、前記第1の弁(1)の前記第1の接続及び前記換気手段(2)の前記第1の接続に接続されており
前記第1の弁(1)の前記第2の接続が真空又は真空廃水ライン(7)に接続されており;
前記換気手段(2)の前記第2の接続が空気と接触しており;
及び
前記第1の弁(1)及び前記換気手段(2)は、電子制御信号によって制御することができ;
前記真空廃水装置はさらに、
前記第1の弁(1)が閉じると前記換気手段(2)が開き、前記第1の弁(1)が開くと前記換気手段(2)が閉じるように、前記電子制御信号を前記第1の弁(1)及び前記換気手段(2)に供給するように設計された電子制御ユニット(5)を含み;
前記電子制御ユニット(5)が通信インターフェースを含む、
空廃水装置。
【請求項2】
記換気手段(2)がノズルである、請求項1に記載の真空廃水装置。
【請求項3】
前記ボウル(6)は、すすぎ水入口を備え、前記真空廃水装置はさらに、第1の接続及び第2の接続を有し、前記電子制御信号によって制御することができる第3の弁を備え、
前記第1の接続は給水に接続され、前記第2の接続はボウルのすすぎ水入口に接続されている、、請求項1又は2に記載の真空廃水装置。
【請求項4】
前記電子制御ユニット(5)は、前記真空廃水装置及び/又はその構成要素の誤動作を検出することができ、且つ対応するメッセージを前記通信インターフェースを介して送信することができるように設計されている、請求項3に記載の真空廃水装置。
【請求項5】
前記電子制御ユニット(5)は、構成メッセージが前記通信インターフェースを介して受信され得るように設計されている、請求項3に記載の真空廃水装置。
【請求項6】
前記構成メッセージは、前記電子制御信号のタイミングの構成又は他のパラメータの構成に関する情報を含む、請求項5に記載の真空廃水装置。
【請求項7】
前記電子制御ユニット(5)は、当該真空廃水装置及び/又はその構成要素の使用回数を数えることができるように設計されている、請求項2から6のいずれか一項に記載の真空廃水装置。
【請求項8】
前記電子制御ユニット(5)は、当該真空廃水装置及び/又はその構成要素の使用回数が事前定義された値を超えた場合に、前記通信インターフェースを介してサービスメッセージが送信されるように設計されている、請求項7に記載の真空廃水装置。
【請求項9】
前記ボウル(6)は、便器、小便器、シャワートレイ、浴槽、又は別のタイプの廃水収集容器であり得る、請求項1から8のいずれか一項に記載の真空廃水装置。
【請求項10】
前記換気手段(2)が弁である、請求項1から9のいずれか一項に記載の真空廃水装置。
【請求項11】
通信インターフェースを有する電子制御ユニット(5)でトリガー信号を受信することであって、前記トリガー信号は前記電子制御ユニット(5)が制御信号を生成することを可能にし、前記制御信号は、
第1の弁(1)を所定の期間開放させ、それにより廃水弁(4)の制御入力を真空に接続して前記廃水弁(4)を開放させ及び
前記第1の弁(1)が閉じるときに換気手段(2)を開くようにし、それにより、前記廃水弁(4)の制御入口を空気と接続して前記廃水弁(4)を閉じ、
前記第1の弁(1)が閉じると前記換気手段(2)が開き、前記第1の弁(1)が開くと前記換気手段(2)が閉じる、真空廃水装置の制御方法。
【請求項12】
前記電子制御ユニット(5)は、前記トリガー信号を受信した後、さらなる制御信号を生成し、これにより、第3の弁(3)がさらに所定の期間開かれ、それによってすすぎ水がボウル(6)に流れ込む
、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記電子制御ユニット(5)の通信インターフェースを介して構成メッセージを受信することをさらに含み、ここで、前記構成メッセージは、前記制御信号のタイミングの構成又は他のパラメータの構成に関する情報を含む、請求項11又は12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記真空廃水装置及び/又はその構成要素の誤動作を検出すること、及び
前記電子制御ユニット(5)の通信インターフェースを介して対応するメッセージを送信すること、
をさらに含む、請求項11から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記真空廃水装置及び/又はその構成要素の使用回数を数えることをさらに含む、請求項11から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記真空廃水装置及び/又はその構成要素の使用回数が事前定義された値を超える場合、前記電子制御ユニット(5)の通信インターフェースを介してサービスメッセージを送信することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
空廃水装置を制御するための、通信インターフェースを有する電子制御ユニット(5)であって、
前記電子制御ユニット(5)は、トリガー信号を受信した後に制御信号が生成されるように前記真空廃水装置を制御し、前記制御信号は、
第1の弁(1)所定の期間開放させ、それにより水弁(4)の制御入力が真空に接続して前記廃水弁(4)を開放させ
記第1の弁(1)が閉じるときに換気手段(2)くようにし、それにより、前記廃水弁(4)の制御入口空気と接続して前記廃水弁(4)閉じ
前記第1の弁(1)が閉じると前記換気手段(2)が開き、前記第1の弁(1)が開くと前記換気手段(2)が閉じる、
電子制御ユニット(5)。
【請求項18】
前記トリガー信号を受信した後、さらに制御信号を生成するようにさらに設計されている、これにより、第3の弁(3)がさらに事前定義された期間開き、及びそれによってすすぎ水がボウル(6)に洗い流される、請求項17に記載の電子制御ユニット(5)。
【請求項19】
当該電子制御ユニット(5)の通信インターフェースを介して構成メッセージを受信するようにさらに設計された、ここで、前記構成メッセージは、前記制御信号のタイミングの構成又は他のパラメータの構成に関する情報を含む、請求項17又は18のいずれかに記載の電子制御ユニット(5)。
【請求項20】
前記真空廃水装置及び/又はその構成要素の誤動作を検出するように、及び当該電子制御ユニット(5)の通信インターフェースを介して対応するメッセージを送信するように、さらに構成されている、請求項17から19のいずれか一項に記載の電子制御ユニット(5)。
【請求項21】
前記真空廃水装置及び/又はその構成要素の使用回数をカウントするように、さらに構成されている、請求項17から20のいずれか一項に記載の電子制御ユニット(5)。
【請求項22】
前記真空廃水装置及び/又はその構成要素の使用回数が事前定義された値を超えたときに、当該電子制御ユニット(5)の通信インターフェースを介してサービスメッセージを送信するように、さらに構成されている、請求項21に記載の電子制御ユニット(5)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空廃水装置、より具体的には、真空廃水装置を制御するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
US2007/0226887A1は、ボウルと、ボウルと負圧が存在する廃水管との間に配置された廃水弁とを含む真空廃水装置を開示している。廃水弁は空気圧で制御される。
制御入力の負圧により、廃水弁が開く。制御機構は、廃水管への接続を介して必要な負圧を生成し、空気への接続を介して負圧を解放する。制御機構は、空気圧又は電気で制御できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、とりわけ、廃水弁の制御をさらに単純化及び加速し、水を節約し、フラッシングノイズを低減するというタスクに基づいている。
【0004】
この目的は、独立請求項の主題によって達成される。好ましい実施形態は、従属請求項の主題である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、電子制御弁、例えば標準弁、及び他の適切な技術的手段で廃水弁を制御するという考えに基づいている。第1の弁(以下「真空弁」とも称する)は、廃水弁の制御入力を、例えば、廃水管によって又は別個に提供される負圧(以下、「真空」とも称する)に接続する。例えば弁又はノズルの形態の換気手段は、制御入力を空気、例えば、大気圧下にある周囲空気、又は提供される圧縮空気と接続する。真空弁を開くと、排水弁も開く。真空弁が閉じられ、且つ通気手段が開かれると、廃水弁は非常に速く閉じる。
【0006】
電子制御により、これらのプロセスのシーケンスはすべての要件に適合させることができ、非常に迅速に実行できる。
【0007】
電子制御も電子制御ユニットによって実行される。電子制御ユニットは、さまざまな追加の利点を提供する通信インターフェースを持つことができる。したがって、制御ユニットは、廃水装置の指定された使用回数を超えた場合に装置の保守をトリガーするメッセージを送信することができる。電子制御ユニットは、診断機能を提供することができ、通信インターフェースを介して、例えば中央サーバに診断メッセージを送信することができる。さらに、電子制御ユニットは、通信インターフェースを介して構成することもできる。
【0008】
その結果、真空トイレシステムの運用と保守にかかる労力とコストを削減できる。
【0009】
本発明は、廃水出口を有するボウル、廃水入口及び廃水出口を有する廃水弁、ならびに廃水弁を空気圧制御するための制御入口、第1の弁及び換気手段、それぞれに第1の接続と第2の接続がある、を含む真空廃水装置、ここで、ボウルの廃水出口は廃水弁の廃水入口に接続され、且つ廃水弁の廃水出口は真空廃水管に接続される、廃水弁の制御入力が第1の弁の第1の接続及び曝気手段の第1の接続に接続されていること、第1の弁の2番目の接続は、真空又は真空廃水管に接続されていること、換気手段の2番目の接続は空気と接触していること、及び、第1の弁及び換気手段は、電子制御信号によって制御可能であることを特徴とする、真空廃水装置に関する。
【0010】
真空廃水装置は、好ましくは、第1の弁が閉じるときに換気手段が開き、逆もまた同様であるように、制御信号を第1の弁及び換気手段に供給するように設計された電子制御ユニットをさらに備えることができる。
【0011】
本発明は、好ましくは、電子制御ユニットが通信インターフェースを有することができる真空廃水装置に関する。
【0012】
本発明は、好ましくは、真空廃水装置、ここで、電子制御ユニットは、真空廃水装置又はその構成要素の誤動作を検出することができ、且つ対応するメッセージを、通信インターフェースを介して送信することができるように設計することができる、真空廃水装置に関する。
【0013】
本発明は、好ましくは、真空廃水装置、ここで、電子制御ユニットは、構成メッセージが通信インターフェースを介して受信され得るように設計され得る、真空廃水装置に関する。
【0014】
本発明は、好ましくは、真空廃水装置、ここで、構成メッセージは、制御信号のタイミングの構成及び/又は他のパラメータの構成に関する情報を含むことができる、真空廃水装置に関する。
【0015】
本発明は、好ましくは、真空廃水装置、ここで、電子制御ユニットは、真空廃水装置又はその構成要素の使用回数を数えることができるように設計することができる、真空廃水装置に関する。
【0016】
本発明は、好ましくは、真空廃水装置、ここで、電子制御ユニットは、真空廃水装置又はその構成要素の使用回数が事前定義された値を超えたときに通信インターフェースを介してサービスメッセージが送信されるように設計することができる、真空廃水装置に関する。
【0017】
本発明は、好ましくは、ボウルが便器、小便器、シャワートレイ、浴槽、又は別のタイプの廃水容器であり得る真空廃水装置に関する。ボウルは、人間又は動物に応じて寸法を決めることができる。
【0018】
本発明は、好ましくは、真空廃水装置に関するものであり、ここで、換気手段は、第2の弁(以下、「空気弁」とも呼ばれる)である。
【0019】
本発明は、好ましくは、真空廃水装置に関する。ここで、換気手段はノズルである。
【0020】
本発明は、好ましくは、真空廃水装置、ここで、ボウルは、フラッシング水入口を有することができ、真空廃水装置は、第1の接続及び第2の接続を有し、電子制御信号によって制御することができる第3の弁(以下、「フラッシング弁」)を備えることができる、ここで、第1の接続は給水に接続され、第2の接続はボウルのすすぎ水入口に接続されている、真空廃水装置に関する。
【0021】
本発明はさらに、電子制御ユニットが制御信号を生成することを可能にする、電子制御ユニットでトリガー信号を受信することを含む、真空廃水装置を制御するための方法に関する。これにより、第1の弁が所定の時間開かれ、それによって廃水弁の制御入力を真空に接続して廃水弁を開き、第1の弁が閉じると通気手段が開き、及びそれによって、廃水弁の制御入口を空気に接続して、廃水弁を閉じる。
【0022】
本発明は、好ましくは、真空廃水装置を制御するための方法に関する。ここで、トリガー信号を受信した後、電子制御ユニットは、第3の弁をさらに所定の期間開くようにするさらなる制御信号を生成することができ、及びそれにより、すすぎ水をボウルに洗い流す。
【0023】
本発明は、好ましくは、真空廃水装置を制御するための方法に関するものであり、電子制御ユニットの通信インターフェースを介して構成メッセージを受信することをさらに含む。ここで、構成メッセージは、制御信号のタイミングの構成及び/又は他のパラメータの構成に関する情報を含む。
【0024】
本発明は、好ましくは、真空廃水装置又はその構成要素の誤動作を検出し、電子制御ユニットの通信インターフェースを介して対応するメッセージを送信することをさらに含む、真空廃水装置を制御するための方法に関する。
【0025】
本発明は、好ましくは、真空廃水装置を制御するための方法に関する。これは、真空廃水装置又はその構成要素の使用回数を数えることをさらに含むことができる。
【0026】
本発明は、好ましくは、真空廃水装置又はその構成要素の使用回数が所定の値を超えたときに、電子制御ユニットの通信インターフェースを介してサービスメッセージを送信することをさらに含む、真空廃水装置を制御する方法に関する。
【0027】
本発明はまた、トリガー信号を受信した後に制御信号が生成されるように真空廃水装置を制御するように設計された、真空廃水装置を制御するための電子制御ユニットに関する。これにより、最初の弁が事前定義された期間開き、それによって廃水弁の制御入力を真空に接続して、廃水弁を開き、及び、第1の弁が閉じると通気手段が開き、及びそれによって廃水弁の制御入口を空気と接続して廃水弁を閉じる。
【0028】
電子制御ユニットは、好ましくは、トリガー信号を受信した後にさらなる制御信号を生成するように設計することができ、これは、第3の弁がさらに所定の期間開き、それによってすすぎ水がボウルに流されるという効果を有する。
【0029】
電子制御ユニットは、好ましくは、構成メッセージが電子制御ユニットの通信インターフェースを介して受信され得るように設計され得る。ここで、構成メッセージは、制御信号のタイミングの構成及び/又は他のパラメータの構成に関する情報を含む。
【0030】
電子制御ユニットは、好ましくは、真空廃水装置の誤動作を検出することができ、対応するメッセージを、通信インターフェースを介して送信することができるように設計することができる。
【0031】
電子制御ユニットは、好ましくは、真空廃水装置又はその構成要素の使用回数を数えることができるように設計することができる。
【0032】
電子制御ユニットは、好ましくは、真空廃水装置又はその構成要素が使用される回数が事前定義された値を超えるときに、通信インターフェースを介してサービスメッセージが送信されるように設計することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
本発明は、添付の図面を参照して例示的な実施形態を使用して、以下でより詳細に説明される。
図1図1は、本発明の一実施形態による真空廃水装置を示す。
図2図2は、本発明のさらなる実施形態による真空廃水装置を示す。
図3図3は、いくつかの真空廃水装置を含む真空廃水システムを示している。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下の説明では、同じで同じ効果を持つ部品に同じ参照番号を使用する。
【0035】
図1は、本発明の一実施形態による真空廃水装置を示している。真空廃水装置は、ボウル6、廃水弁4、第1の弁1、及び第2の弁2、真空廃水ライン7の形態の換気手段を備える。第1の弁1及び第2の弁2は、それぞれ2つの接続を有する。廃水弁4は、廃水入口、廃水出口、ならびに廃水弁4を空気圧制御するための制御入口を有する。
【0036】
ボウル6には廃水出口がある。ボウル6の廃水出口は、廃水弁4の廃水入口に接続されている。
廃水弁4の廃水出口は、真空廃水ライン7に接続されている。廃水弁4の制御入力は、第1の弁1の第1の接続部及び第2の弁2の第1の接続部に接続されている。第1の弁1の第2の接続は、真空又は真空廃水ライン7に接続されている。第2の弁2の第2の接続は空気にさらされている。この目的のために、第2の弁2の第2の接続は、例えば、エアフィルタに接続することができる。第1の弁1及び第2の弁2は、電子制御信号によって制御することができる。図1はまた、対応する電子制御信号を提供する電子制御ユニット5を示している。電子制御ユニット5は、電源、例えば、低電圧電源又は電気的に分離された低電圧電源に電気的に接続することができる。DC供給電圧などの供給電圧は、例えば、24Vであり得る。
【0037】
この電子制御ユニット5は、通信インターフェース、例えば、有線及び/又は無線通信インターフェースを有することができ、これは、多様な追加の利点を提供する。したがって、制御ユニット5は、廃水装置の使用回数を記録し、指定された回数を超えた場合、装置の清掃及び/又は保守をトリガーするメッセージを送信することができる。
【0038】
電子制御ユニット5はまた、例えば、廃水装置の異なる点に取り付けることができる適切なセンサによって、診断機能を備えることができる。たとえば、水漏れ(「漏れ」)や異常な発熱を検出できる。しかしながら、作動弁1、2は、それらが誤動作を電子制御ユニット5に報告するように装備することもできる。例えば、電子制御ユニット5は、通信インターフェースを介して診断メッセージを中央サーバ8に送信することができる。図3を参照されたい。
【0039】
さらに、電子制御ユニット5はまた、通信インターフェースを介してメッセージを受信することができる。このようなメッセージは、例えば、コントローラの構成に関する情報を含む構成メッセージであり得る。この情報は、たとえば、制御信号のタイミングや、エラーメッセージやサービスメッセージの視覚的なしきい値を定義できる。
【0040】
その結果、真空トイレシステムの運用と保守にかかる労力とコストを削減できる。
【0041】
図2は、トイレの水洗の実施形態における真空廃水装置を示している。この場合、ボウル6はフラッシュ付きの便器である。第3の弁3は、ボウル6へのすすぎ水の供給を調節する。
第3の弁3は、それに応じて、ボウル6のすすぎ水入口と対応する給水との間に設置される。この場合、制御は、最初に第3の弁3、次に第1の弁1、次に第2の弁2が電子制御ユニット5からの制御信号によって開かれるように行われる。他の構成要素は、すでに上で説明され、図1に示されている構成要素に対応する。
【0042】
図3は、真空廃水装置を真空廃水システムに統合する方法を示している。電子制御ユニット5は、中央サーバ8と通信し、中央サーバ8は、エラーメッセージ及びサービスメッセージを受信し、構成情報を送信する。それに応じて、真空廃水ライン7がまとめられる。図3はまた、真空廃水ライン7内に負圧を生成する中央負圧生成ユニット9を示している。
【符号の説明】
【0043】
1 第1の弁/真空弁
2 第2の弁/エア弁
3 第3の弁/フラッシュ弁
4 廃水弁
5 電子制御ユニット
6 ボウル
7 負圧廃水ライン
8 サーバ
9 真空発生ユニット
【先行技術文献】
【特許文献】
【0044】
【文献】US2007/0226887A1
【0045】
(請求項1)
廃水出口を含むボウル(6);
廃水入口及び廃水出口、ならびに廃水弁を空気圧で制御するための制御入口を有する廃水弁(4);
それぞれ、第1の接続及び第2の接続を含む第1の弁(1)及び換気手段(2);
を含む真空廃水装置であって、
ここで、前記ボウル(6)の前記廃水出口は、前記廃水弁(4)の前記廃水入口に接続されており、且つ、
前記廃水弁(4)の前記廃水出口は真空廃水ライン(7)に接続されている、
前記廃水弁(4)の前記制御入口が、前記第1の弁(1)の前記第1の接続及び前記換気手段(2)の前記第1の接続に接続されていること;
前記第1の弁(1)の前記第2の接続が真空又は真空廃水ライン(7)に接続されていること;
前記換気手段(2)の前記第2の接続が空気と接触していること;及び
前記第1の弁(1)及び前記換気手段(2)は、電子制御信号によって制御することができること;
を特徴とする真空廃水装置。
(請求項2)
前記第1の弁(1)が閉じると前記換気手段(2)が開き、逆もまた同様であるように、前記制御信号を前記第1の弁(1)及び前記換気手段(2)に供給するように設計された電子制御ユニット(5)をさらに含む、請求項1に記載の真空廃水装置。
(請求項3)
前記電子制御ユニット(5)が通信インターフェースを含む、請求項2に記載の真空廃水装置。
(請求項4)
前記電子制御ユニット(5)は、前記真空廃水装置及び/又はその構成要素の誤動作を検出することができ、且つ対応するメッセージを通信インターフェースを介して送信することができるように設計されている、請求項3に記載の真空廃水装置。
(請求項5)
前記電子制御ユニット(5)は、構成メッセージが前記通信インターフェースを介して受信され得るように設計されている、請求項3に記載の真空廃水装置。
(請求項6)
前記構成メッセージは、前記制御信号のタイミングの構成又は他のパラメータの構成に関する情報を含む、請求項5に記載の真空廃水装置。
(請求項7)
前記電子制御ユニット(5)は、当該真空廃水装置及び/又はその構成要素の使用回数を数えることができるように設計されている、請求項2から6のいずれか一項に記載の真空廃水装置。
(請求項8)
前記電子制御ユニット(5)は、当該真空廃水装置及び/又はその構成要素の使用回数が事前定義された値を超えた場合に、前記通信インターフェースを介してサービスメッセージが送信されるように設計されている、請求項7に記載の真空廃水装置。
(請求項9)
前記ボウル(6)は、便器、小便器、シャワートレイ、浴槽、又は別のタイプの廃水収集容器であり得る、請求項1から8のいずれか一項に記載の真空廃水装置。
(請求項10)
前記換気手段(2)が弁である、請求項1から9のいずれか一項に記載の真空廃水装置。
(請求項11)
前記換気手段(2)はノズルである、請求項1から9のいずれか一項に記載の真空廃水装置。
(請求項12)
前記ボウル(6)は、すすぎ水入口を含み、且つ、
当該真空廃水装置はさらに、以下:
第1の接続及び第2の接続を有し、電子制御信号によって制御することができる第3の弁(3)、
を含み、ここで、前記第1の接続は給水に接続され、且つ前記第2の接続は前記ボウル(6)のすすぎ水入口に接続されている、請求項1から11のいずれか一項に記載の真空廃水装置。
(請求項13)
電子制御ユニット(5)が制御信号を生成することを可能にする電子制御ユニット(5)で、第1の弁(1)を所定の期間開放させ、それにより廃水弁(4)の制御入力を真空に接続して前記廃水弁(4)を開放させる、及び前記第1の弁(1)が閉じるときに換気手段(2)を開くようにする、トリガー信号を受信することを含む、及びそれによって、前記廃水弁(4)を閉じるために、前記廃水弁(4)の制御入口を空気と接続する、真空廃水装置の制御方法。
(請求項14)
前記電子制御ユニット(5)は、前記トリガー信号を受信した後、さらなる制御信号を生成し、これにより、第3の弁(3)がさらに所定の期間開かれ、それによってすすぎ水がボウル(6)に流れ込む
、請求項13に記載の方法。
(請求項15)
前記電子制御ユニット(5)の通信インターフェースを介して構成メッセージを受信することをさらに含み、ここで、前記構成メッセージは、前記制御信号のタイミングの構成又は他のパラメータの構成に関する情報を含む、請求項13又は14のいずれか一項に記載の方法。
(請求項16)
前記真空廃水装置及び/又はその構成要素の誤動作を検出すること、及び
前記電子制御ユニット(5)の通信インターフェースを介して対応するメッセージを送信すること、
をさらに含む、請求項13から15のいずれか一項に記載の方法。
(請求項17)
前記真空廃水装置及び/又はその構成要素の使用回数を数えることをさらに含む、請求項13から16のいずれか一項に記載の方法。
(請求項18)
前記真空廃水装置及び/又はその構成要素の使用回数が事前定義された値を超える場合、前記電子制御ユニット(5)の通信インターフェースを介してサービスメッセージを送信することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
(請求項19)
トリガー信号を受信した後に制御信号が生成されるように真空廃水装置を制御するように設計された、真空廃水装置を制御するための電子制御ユニット(5)であって、これにより、第1の弁(1)が所定の期間開かれ、それにより、廃水弁(4)を開くために、廃水弁(4)の制御入力が真空に接続され、且つ、前記第1の弁(1)が閉じると換気手段(2)が開き、それによって前記廃水弁(4)の制御入口が空気と接続されて前記廃水弁(4)が閉じる、電子制御ユニット(5)。
(請求項20)
前記トリガー信号を受信した後、さらに制御信号を生成するようにさらに設計されている、これにより、第3の弁(3)がさらに事前定義された期間開き、及びそれによってすすぎ水がボウル(6)に洗い流される、請求項19に記載の電子制御ユニット(5)。
(請求項21)
当該電子制御ユニット(5)の通信インターフェースを介して構成メッセージを受信するようにさらに設計された、ここで、前記構成メッセージは、前記制御信号のタイミングの構成又は他のパラメータの構成に関する情報を含む、請求項19又は20のいずれかに記載の電子制御ユニット(5)。
(請求項22)
前記真空廃水装置及び/又はその構成要素の誤動作を検出するように、及び当該電子制御ユニット(5)の通信インターフェースを介して対応するメッセージを送信するように、さらに構成されている、請求項19から21のいずれか一項に記載の電子制御ユニット(5)。
(請求項23)
前記真空廃水装置及び/又はその構成要素の使用回数をカウントするように、さらに構成されている、請求項19から22のいずれか一項に記載の電子制御ユニット(5)。
(請求項24)
前記真空廃水装置及び/又はその構成要素の使用回数が事前定義された値を超えたときに、当該電子制御ユニット(5)の通信インターフェースを介してサービスメッセージを送信するように、さらに構成されている、請求項23に記載の電子制御ユニット(5)。

図1
図2
図3