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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-07
(45)【発行日】2022-10-18
(54)【発明の名称】搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/86 20060101AFI20221011BHJP
【FI】
B65G47/86 B
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019089663
(22)【出願日】2019-05-10
(65)【公開番号】P2020186070
(43)【公開日】2020-11-19
【審査請求日】2021-09-15
(73)【特許権者】
【識別番号】390014661
【氏名又は名称】キリンテクノシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118500
【弁理士】
【氏名又は名称】廣澤 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100091498
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 勇
(72)【発明者】
【氏名】堀内 一宏
【審査官】三宅 達
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-095458(JP,A)
【文献】特開平11-171332(JP,A)
【文献】特開2013-163577(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器を搬送するための搬送装置であって、
回転体と、
前記回転体の外側に突出する開閉可能な第1上側チャック爪および第2上側チャック爪と、
前記回転体の外側に突出する開閉可能な第1下側チャック爪および第2下側チャック爪と、
前記第1上側チャック爪に連結された第1上側カムフォロア、および前記第2上側チャック爪に連結された第2上側カムフォロアと、
前記第1下側チャック爪に連結された第1下側カムフォロア、および前記第2下側チャック爪に連結された第2下側カムフォロアと、
前記第1上側カムフォロアが接触可能な第1上側カム、および前記第2上側カムフォロアが接触可能な第2上側カムと、
前記第1下側カムフォロアが接触可能な第1下側カム、および前記第2下側カムフォロアが接触可能な第2下側カムと、
前記第1上側カムフォロアおよび前記第2上側カムフォロアが接触可能であって、前記回転体の回転方向において、前記第1上側カムおよび前記第2上側カムの上流に配置される上側接触カムと、
前記第1下側カムフォロアおよび前記第2下側カムフォロアが接触可能であって、前記回転体の回転方向において、前記第1下側カムおよび前記第2下側カムの上流に配置される下側接触カムと、を備えている、搬送装置。
【請求項2】
前記上側接触カムは、前記第1上側カムフォロアおよび前記第2上側カムフォロアの両方に接触可能な高さに配置されており、
前記下側接触カムは、前記第1下側カムフォロアおよび前記第2下側カムフォロアの両方に接触可能な高さに配置されている、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記第1上側チャック爪、前記第2上側チャック爪、前記第1下側チャック爪、および前記第2下側チャック爪は、前記回転体の周方向に沿って、前記第1上側チャック爪、前記第1下側チャック爪、前記第2上側チャック爪、および前記第2下側チャック爪の順に配列されている、請求項1または2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記第1上側カムフォロアおよび前記第2上側カムフォロアは、異なる高さに配置されており、
前記第1下側カムフォロアおよび前記第2下側カムフォロアは、異なる高さに配置されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項5】
容器を搬送するための搬送装置であって、
回転体と、
前記回転体の外側に突出する開閉可能な第1上側チャック爪および第2上側チャック爪と、
前記回転体の外側に突出する開閉可能な第1下側チャック爪および第2下側チャック爪と、
前記第1上側チャック爪に連結された第1上側カムフォロア、および前記第2上側チャック爪に連結された第2上側カムフォロアと、
前記第1下側チャック爪に連結された第1下側カムフォロア、および前記第2下側チャック爪に連結された第2下側カムフォロアと、
前記第1上側カムフォロアが接触可能な第1上側カム、および前記第2上側カムフォロアが接触可能な第2上側カムと、
前記第1下側カムフォロアが接触可能な第1下側カム、および前記第2下側カムフォロアが接触可能な第2下側カムと、
前記第1上側カムフォロアおよび前記第2上側カムフォロアが接触可能な上側接触カムと、
前記第1下側カムフォロアおよび前記第2下側カムフォロアが接触可能な下側接触カムと、
記第1上側カムおよび前記第2上側カムを回転可能に支持する上側揺動軸と、
前記第1下側カムおよび前記第2下側カムを回転可能に支持する下側揺動軸と、を備え、
前記第1上側カムおよび前記第2上側カムは、前記上側揺動軸に沿って配列されており、
前記第1下側カムおよび前記第2下側カムは、前記下側揺動軸に沿って配列されている、搬送装置。
【請求項6】
前記搬送装置は、
前記第1上側カムを前記第1上側カムフォロアに接触および離間させる第1上側アクチュエータ、および前記第2上側カムを前記第2上側カムフォロアに接触および離間させる第2上側アクチュエータと、
前記第1下側カムを前記第1下側カムフォロアに接触および離間させる第1下側アクチュエータ、および前記第2下側カムを前記第2下側カムフォロアに接触および離間させる第2下側アクチュエータと、をさらに備えている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器を搬送する搬送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ペットボトルの予備成形品であるプリフォームなどの容器を吸着保持して搬送する搬送装置が知られている。近年、容器の形状は多様化しており、特に小さなサイズのものの種類が増えている。さらに、近年、容器の生産速度は高速化しており、毎分1300本(毎秒約22本)もの容器が搬送されることもある。このような容器を搬送するために、回転可能な回転体の外周に吸着パッドを等間隔で配列し、容器の胴部を吸着パッドで吸着保持して搬送する搬送装置が採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-180859号公報
【文献】特開2012-103114号公報
【文献】特開2018-95458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
容器を検査する工場では、検査装置によって検査された容器を複数のラインに振り分ける必要がある場合がある。このような場合は、検査装置の下流に容器振り分け装置が配置される。例えば、搬送装置は、検査装置から検査済みの容器を受け取り、さらに容器を振り分け装置に搬送する。容器は振り分け装置によって複数のラインに振り分けられる。
【0005】
しかしながら、このような振り分け装置を設置するためには、さらなる設置スペースが必要となる。このため、工場によってはそのような振り分け装置を配置することができない場合がある。さらに、振り分け装置を製造および設置するには付加的なコストを伴う。特に、振り分け装置を既設の検査装置に接続するための費用や、振り分け装置を運転するために必要な費用が発生してしまう。
【0006】
そこで、本発明は、振り分け装置を設けることなく容器を振り分けることができる搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様では、容器を搬送するための搬送装置であって、回転体と、前記回転体の外側に突出する開閉可能な第1上側チャック爪および第2上側チャック爪と、前記回転体の外側に突出する開閉可能な第1下側チャック爪および第2下側チャック爪と、前記第1上側チャック爪に連結された第1上側カムフォロア、および前記第2上側チャック爪に連結された第2上側カムフォロアと、前記第1下側チャック爪に連結された第1下側カムフォロア、および前記第2下側チャック爪に連結された第2下側カムフォロアと、前記第1上側カムフォロアが接触可能な第1上側カム、および前記第2上側カムフォロアが接触可能な第2上側カムと、前記第1下側カムフォロアが接触可能な第1下側カム、および前記第2下側カムフォロアが接触可能な第2下側カムと、前記第1上側カムフォロアおよび前記第2上側カムフォロアが接触可能な上側接触カムと、前記第1下側カムフォロアおよび前記第2下側カムフォロアが接触可能な下側接触カムと、を備えている、搬送装置が提供される。
【0008】
一態様では、前記第1上側チャック爪、前記第2上側チャック爪、前記第1下側チャック爪、および前記第2下側チャック爪は、前記回転体の周方向に沿って、前記第1上側チャック爪、前記第1下側チャック爪、前記第2上側チャック爪、および前記第2下側チャック爪の順に配列されている。
一態様では、前記第1上側カムフォロアおよび前記第2上側カムフォロアは、異なる高さに配置されており、前記第1下側カムフォロアおよび前記第2下側カムフォロアは、異なる高さに配置されている。
一態様では、前記搬送装置は、前記第1上側カムおよび前記第2上側カムを回転可能に支持する上側揺動軸と、前記第1下側カムおよび前記第2下側カムを回転可能に支持する下側揺動軸と、をさらに備えており、前記第1上側カムおよび前記第2上側カムは、前記上側揺動軸に沿って配列されており、前記第1下側カムおよび前記第2下側カムは、前記下側揺動軸に沿って配列されている。
【0009】
一態様では、前記上側接触カムは、前記回転体の回転方向において、前記第1上側カムおよび前記第2上側カムの上流に配置され、かつ前記第1上側カムフォロアおよび前記第2上側カムフォロアの両方に接触可能な高さに配置されており、前記下側接触カムは、前記回転体の回転方向において、前記第1下側カムおよび前記第2下側カムの上流に配置され、かつ前記第1下側カムフォロアおよび前記第2下側カムフォロアの両方に接触可能な高さに配置されている。
一態様では、前記搬送装置は、前記第1上側カムを前記第1上側カムフォロアに接触および離間させる第1上側アクチュエータ、および前記第2上側カムを前記第2上側カムフォロアに接触および離間させる第2上側アクチュエータと、前記第1下側カムを前記第1下側カムフォロアに接触および離間させる第1下側アクチュエータ、および前記第2下側カムを前記第2下側カムフォロアに接触および離間させる第2下側アクチュエータと、をさらに備えている。
【発明の効果】
【0010】
搬送装置は、第1上側チャック爪、第2上側チャック爪、第1下側チャック爪、および第2下側チャック爪を別々に開閉させることができる。したがって、搬送装置は複数の容器を振り分けながら搬送することができる。特に、上記4つのチャック爪が別々に開閉できるので、複数の容器を様々な態様で振り分けることができる。例えば、搬送装置は、複数の容器を1対3、2対2、または3対1の割合で2つの搬送先に振り分けることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】容器の一実施形態を示す図である。
図2】容器を搬送する搬送装置の一実施形態を上から見た図である。
図3図2に示す搬送装置の側面図である。
図4図3の部分拡大図である。
図5】第1上側チャック爪の平面図である。
図6】開いた状態の第1上側チャック爪を示す図である。
図7】上側受け渡し装置の一部を上から見た図である。
図8】上側受け渡し装置の一部を上から見た図である。
図9】第1上側アクチュエータが第1上側カムを回転体の半径方向内側に移動させた状態を示す図である。
図10】第1上側アクチュエータが第1上側カムを回転体の半径方向外側に移動させた状態を示す図である。
図11】上側接触カムの他の実施形態を示す図である。
図12】第2上側アクチュエータが第2上側カムを回転体の半径方向内側に移動させた状態を示す図である。
図13】第2上側アクチュエータが第2上側カムを回転体の半径方向外側に移動させた状態を示す図である。
図14】搬送装置を備えた検査装置を示す図である。
図15】搬送装置および出口スターホイール搬送装置の側面図である。
図16】容器を振り分けて搬送する搬送装置を示す図である。
図17】容器を振り分けて搬送する搬送装置を示す図である。
図18】容器を振り分けて搬送する搬送装置を示す図である。
図19】容器を振り分けて搬送する搬送装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下で説明する図面において、同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0013】
図1は、容器100の一実施形態を示す図である。図1に示すように、容器100は、ネックサポートリング102と、ネックサポートリング102の上方に配置された口部101と、ネックサポートリング102の下方に配置された胴部103と、を備えている。口部101は、ねじ部101aと、ビードリング101bと、側面101cとを備えている。
【0014】
ビードリング101bは、ねじ部101aとネックサポートリング102との間に配置されており、側面101cは、ビードリング101bとネックサポートリング102との間に配置されている。容器100の一例として、ペットボトルの予備成形品であるプリフォームを挙げることができる。以下に説明する実施形態では、図1に示す容器100を搬送するための搬送装置200について説明する。ただし、本発明は、プリフォーム以外の容器を搬送する搬送装置にも適用可能である。一実施形態では、搬送装置200は、他の形状の容器を搬送してもよい。
【0015】
図2は、容器100を搬送する搬送装置200の一実施形態を上から見た図である。図3は、図2に示す搬送装置200の側面図である。本実施形態の搬送装置200は、スターホイール搬送装置306によって搬送された容器100を受け取り、容器100を出口搬送部325に渡すことができる装置である。搬送装置200は、回転体2と、回転体2の上側に配置された上側受け渡し装置50Aと、回転体2の下側に配置された下側受け渡し装置50Bと、を備えている。
【0016】
本実施形態では、回転体2は円板形状を有している。回転体2は、回転軸1に固定されており、回転軸1と一体に回転する。回転軸1は、軸受(図示しない)を介してハウジング4に回転可能に支持されている。ハウジング4の下端はベース5に回転不能に固定されている。回転軸1の下部には、モータ(図示しない)からの回転力が伝達されるギヤまたはプーリ8が設けられている。モータが駆動されると、回転体2は、ギヤまたはプーリ8および回転軸1と一体に回転体2の軸線CL1を中心に回転する。
【0017】
上側受け渡し装置50Aは、回転体2の外側に突出する開閉可能な第1上側チャック爪10Aおよび第2上側チャック爪10Bを備えている。本実施形態では、複数(より具体的には、8つ)の第1上側チャック爪10Aと、複数(より具体的には、8つ)の第2上側チャック爪10Bが設けられている。図2に示すように、これら第1上側チャック爪10Aおよび第2上側チャック爪10Bは、回転体2の外周に配列されており、回転体2の周方向に沿って交互に配置されている。第1上側チャック爪10Aおよび第2上側チャック爪10Bは、等間隔で配置されている。
【0018】
第1上側チャック爪10Aおよび第2上側チャック爪10Bは回転体2と一体に回転する。すなわち、回転体2がその軸線CL1(図3参照)を中心に回転すると、第1上側チャック爪10Aおよび第2上側チャック爪10Bは軸線CL1の周りを円軌道に沿って移動する。第1上側チャック爪10Aおよび第2上側チャック爪10Bは同一の構成を有しているため、以下、第1上側チャック爪10Aの詳細について説明する。
【0019】
図4は、図3の部分拡大図である。図5は、第1上側チャック爪10Aの平面図である。第1上側チャック爪10Aは固定爪11と可動爪12とを備えている。固定爪11は回転体2の外周に固定されている。可動爪12は旋回アーム14に固定されている。旋回アーム14は回転体2の上方に配置されている。可動爪12は固定爪11と同一の高さに配置されている。
【0020】
固定爪11および可動爪12の先端部には、それぞれ、容器100を挟持可能な半円弧状の凹部11a,12aが形成されている。本実施形態では、第1上側チャック爪10Aは、容器100の側面101cを挟持する。第1上側チャック爪10Aの凹部11a,12aに緩衝部材を取り付けて容器100の損傷を防止してもよい。
【0021】
図4に示すように、回転体2には支持軸18が固定されている。この支持軸18は、回転体2の上面2aに対して垂直であり、かつ旋回アーム14を貫通して延びている。旋回アーム14と回転体2の上面2aとの間には支持部材19が配置されている。支持部材19はその内部に軸受(図示しない)を有しており、支持部材19は旋回アーム14を回転自在に支持している。旋回アーム14は、支持軸18を中心に滑らかに旋回することができる。
【0022】
図6は、開いた状態の第1上側チャック爪10Aを示す図である。可動爪12は旋回アーム14と一体に移動可能である。旋回アーム14に連結された可動爪12は、固定爪11に近接する方向(閉方向)および固定爪11から離間する方向(開方向)に移動することができる。
【0023】
可動爪12は、凹部11a,12aの間の距離が容器100の側面101cの直径よりも小さくなるまで固定爪11に近接することができる。さらに、可動爪12は、凹部11a,12aの間の距離が容器100の側面101cの直径よりも大きくなるまで固定爪11から離間することができる。このように、第1上側チャック爪10Aは、可動爪12の動作により容器100を挟持し、解放するように構成されている。
【0024】
上側受け渡し装置50Aは、旋回アーム14を介して可動爪12を固定爪11に近接する方向(閉方向)に付勢する付勢部材としてのねじりコイルばね30を備えている。図4に示すように、ねじりコイルばね30は支持軸18を取り囲むように配置されている。支持軸18の上部には、下方に延びるピン33が固定された押えフランジ31が固定されている。ねじりコイルばね30は、旋回アーム14と押えフランジ31との間に配置されている。
【0025】
旋回アーム14の上面には、上方に延びるピン32が固定されている。ねじりコイルばね30の一端30aはピン32に掛止されており、他端30bはピン33に掛止されている。ねじりコイルばね30は、その変形に対する復元力により、旋回アーム14に連結された可動爪12を固定爪11に近接する方向に移動させる。
【0026】
本実施形態では、可動爪12を閉方向に付勢する付勢部材は、旋回アーム14から押えフランジ31まで延びるねじりコイルばね30である。ねじりコイルばね30は、小さなスペースで可動爪12を付勢することができるという利点がある。一実施形態では、付勢部材は可動爪12を閉方向に付勢する圧縮ばねであってもよく、他の実施形態では、付勢部材は可動爪12を閉方向に付勢するゴムなどの弾性部材であってもよい。
【0027】
図5および図6に示すように、旋回アーム14の外側端部14aは支持軸18よりも半径方向外側に位置しており、旋回アーム14の内側端部14bは支持軸18よりも半径方向内側に位置している。旋回アーム14の外側端部14aには可動爪12が連結されている。
【0028】
図2に示すように、上側受け渡し装置50Aは、第1上側チャック爪10Aに連結された第1上側カムフォロア34A、および第2上側チャック爪10Bに連結された第2上側カムフォロア34Bと、を備えている。図5および図6に示すように、第1上側カムフォロア34Aは旋回アーム14の内側端部14bに取り付けられている。第1上側カムフォロア34Aは旋回アーム14を介して可動爪12に連結されており、第1上側カムフォロア34Aは旋回アーム14および可動爪12と一体に動くことができる。すなわち、第1上側カムフォロア34Aは可動爪12の開閉動作とともに動くように構成されている。同様に、第2上側カムフォロア34Bは、第2上側チャック爪10Bの開閉動作とともに動くように構成されている。
【0029】
図7および図8は、上側受け渡し装置50Aの一部を上から見た図である。上側受け渡し装置50Aは、第1上側カムフォロア34Aが接触可能な第1上側カム40Aと、第2上側カムフォロア34Bが接触可能な第2上側カム40Bと、を備えている。第1上側カム40Aは、第1上側カムフォロア34Aとの接触により、第1上側チャック爪10Aを開くように構成されている。第2上側カム40Bは、第2上側カムフォロア34Bとの接触により、第2上側チャック爪10Bを開くように構成されている。
【0030】
図7および図8に示すように、上側受け渡し装置50Aは、第1上側カム40Aおよび第2上側カム40Bを回転可能に支持する上側揺動軸48をさらに備えている。第1上側カム40Aおよび第2上側カム40Bは、上側揺動軸48に沿って配列されている。言い換えれば、第1上側カム40Aおよび第2上側カム40Bは、上側揺動軸48の軸方向から見たときに、重なり合っている。本実施形態では、第1上側カム40Aは、第2上側カム40Bの上方に配置されている。
【0031】
第1上側カム40Aは、回転体2の周方向に沿って湾曲したカムフォロア接触面42を有している。第2上側カム40Bは、回転体2の周方向に沿って湾曲したカムフォロア接触面43を有している。これらカムフォロア接触面42,43は、同じ形状および同じ長さを有している。
【0032】
第1上側カムフォロア34Aが第1上側カム40Aのカムフォロア接触面42に接触すると、第1上側チャック爪10Aは開かれる。同様に、第2上側カムフォロア34Bが第2上側カム40Bのカムフォロア接触面43に接触すると、第2上側チャック爪10Bは開かれる。
【0033】
図3に示すように、第1上側カムフォロア34Aおよび第2上側カムフォロア34Bは、回転体2の軸線CL1の方向において、異なる高さに配置されている。第1上側カムフォロア34Aは、回転体2の上方に配置されており、第1上側カム40Aと同じ高さに配置されている。第2上側カムフォロア34Bは、回転体2の上方に配置されており、第2上側カム40Bと同じ高さに配置されている。
【0034】
第1上側カムフォロア34Aは、第2上側カム40Bとは異なる高さに配置されており、かつ第1上側カム40Aと同じ高さに配置されている。したがって、第1上側カムフォロア34Aは、第1上側カム40Aに接触可能であるが、第2上側カム40Bには接触不可能である。第2上側カムフォロア34Bは第1上側カム40Aとは異なる高さに配置されており、かつ第2上側カム40Bと同じ高さに配置されている。したがって、第2上側カムフォロア34Bは、第2上側カム40Bに接触可能であるが、第1上側カム40Aには接触不可能である。
【0035】
上側受け渡し装置50Aは、第1上側カム40Aを第1上側カムフォロア34Aに接触および離間させる第1上側アクチュエータ41Aと、第2上側カム40Bを第2上側カムフォロア34Bに接触および離間させる第2上側アクチュエータ41Bと、を備えている。
【0036】
第1上側アクチュエータ41Aは第1上側カム40Aに連結されている。第1上側カム40Aは、上側揺動軸48を介して、回転体2の上方に配置された上側台座55に連結されている。第1上側カム40Aは上側揺動軸48を中心として揺動可能となっている。図3に示すように、回転体2の上方には上側台座55を支持する固定部材7が配置されている。回転体2が回転可能であるのに対して、上側台座55は回転せず、その位置は固定部材7により固定されている。第1上側カム40Aおよび第2上側カム40Bを回転可能に支持している上側揺動軸48は上側台座55に固定されている。したがって、上側揺動軸48の位置も同様に固定されている。
【0037】
第1上側アクチュエータ41Aは、第1上側カム40Aを回転体2の半径方向に移動させるように構成されている。第2上側カム40Bは、上側揺動軸48を介して上側台座55に連結されている。第2上側アクチュエータ41Bは、第2上側カム40Bを回転体2の半径方向に移動させるように構成されている。第1上側カム40Aおよび第2上側カム40Bのそれぞれは、揺動カムである。
【0038】
第1上側アクチュエータ41Aおよび第2上側アクチュエータ41Bは、上側台座55上に配置されている。本実施形態では、第1上側アクチュエータ41Aはエアシリンダから構成されているが、第1上側アクチュエータ41Aの構成は特に限定されない。一実施形態では、第1上側アクチュエータ41Aは直動ソレノイドであってもよい。他の実施形態では、第1上側アクチュエータ41Aは、サーボモータとボールねじとの組み合わせであってもよい。第2上側アクチュエータ41Bの構成も特に限定されない。
【0039】
図9は、第1上側アクチュエータ41Aが第1上側カム40Aのカムフォロア接触面42を回転体2の半径方向内側に移動させた状態を示す図である。図10は、第1上側アクチュエータ41Aが第1上側カム40Aのカムフォロア接触面42を回転体2の半径方向外側に移動させた状態を示す図である。図9および図10では、第2上側アクチュエータ41Bおよび第2上側カム40Bの図示は省略されている。
【0040】
図9に示すように、上側受け渡し装置50Aは、第1上側カムフォロア34Aおよび第2上側カムフォロア34Bの両方が接触可能な上側接触カム46をさらに備えている。上側接触カム46は、上側台座55上に配置されている。上側接触カム46は、第1上側カムフォロア34Aおよび第2上側カムフォロア34Bとの接触により、第1上側チャック爪10Aおよび第2上側チャック爪10Bを開くように構成されている。本実施形態では、上側接触カム46は、上側台座55に固定された固定カムである。上側接触カム46は、第1上側チャック爪10Aおよび第2上側チャック爪10Bを強制的に開いて、可動爪12が容器100に衝突することを避けるために設けられている。
【0041】
図3に示すように、上側接触カム46は、第1上側カムフォロア34Aおよび第2上側カムフォロア34Bの両方に接触可能な高さに配置されている。上側接触カム46の上縁は、第1カムフォロア34Aの下端よりも高い位置にあり、上側接触カム46の下縁は、第2カムフォロア34Bの上端よりも低い位置にある。したがって、第1カムフォロア34Aおよび第2カムフォロア34Bの両方は、上側接触カム46に接触可能である。
【0042】
図11は、上側接触カム46の他の実施形態を示す図である。図11に示す実施形態では、上側接触カム46は、回転体2の回転方向において、第1上側カム40Aおよび第2上側カム40Bの上流に配置された第1上側接触カム46Aおよび第2上側接触カム46Bを備えている。
【0043】
これら第1上側接触カム46Aおよび第2上側接触カム46Bは、同じ形状を有しており、回転体2の軸線CL1の方向において、異なる高さに配置されている。第1上側接触カム46Aは、第1上側カムフォロア34Aに接触可能な高さに配置されており、第2上側接触カム46Bは、第2上側カムフォロア34Bに接触可能な高さに配置されている。したがって、第1上側カムフォロア34Aは、第1上側接触カム46Aに接触可能であるが、第2上側接触カム46Bには接触不可能である。同様に、第2上側カムフォロア34Bは、第2上側接触カム46Bに接触可能であるが、第1上側接触カム46Aには接触不可能である。
【0044】
図9に示すように、上側接触カム46は、回転体2の回転方向において、第1上側カム40Aおよび第2上側カム40B(図9には図示せず)の上流に配置されている。上側接触カム46は、回転体2の周方向に沿って湾曲したカムフォロア接触面44を有している。上側接触カム46は、回転体2の回転に伴って、第1上側カムフォロア34Aおよび第2上側カムフォロア34Bが上側接触カム46のカムフォロア接触面44に接触する位置に配置されている。第1上側カムフォロア34Aおよび第2上側カムフォロア34Bが上側接触カム46のカムフォロア接触面44に接触すると、第1上側チャック爪10Aおよび第2上側チャック爪10Bは開かれる。
【0045】
図9に示すように、第1上側アクチュエータ41Aが伸長動作を行うと、第1上側カム40Aのカムフォロア接触面42は、矢印で示すように回転体2の半径方向内側に移動する。このとき、第1上側カム40Aは、上側揺動軸48を中心として反時計回り方向に回転し、上側台座55に固定されたストッパ49に接触する。ストッパ49は、第1上側カム40Aとの接触により、第1上側カム40Aの回転を制限する。
【0046】
第1上側カム40Aが反時計回り方向に回転すると、第1上側カム40Aのカムフォロア接触面42は、第1上側カムフォロア34Aがカムフォロア接触面42に接触しない内側位置まで移動する。したがって、回転体2の回転に伴って、第1上側カムフォロア34Aが上側接触カム46のカムフォロア接触面44から離れると、可動爪12はねじりコイルばね30(図4参照)によって閉方向に移動し、第1上側チャック爪10Aが閉じられる。このとき、図9に示すように、固定爪11と可動爪12との間に容器100が存在する場合には、容器100はねじりコイルばね30の付勢力で爪11,12により挟持される。第1上側カム40Aは、出口スターホイール搬送装置306によって搬送された容器100を第1上側チャック爪10Aが受け取る位置に配置されている。
【0047】
図10に示すように、第1上側アクチュエータ41Aが収縮動作を行うと、第1上側カム40Aのカムフォロア接触面42は、矢印で示すように回転体2の半径方向外側に移動する。このとき、第1上側カム40Aは、上側揺動軸48を中心として時計回り方向に回転し、ストッパ49に接触する。ストッパ49は、第1上側カム40Aとの接触により、第1上側カム40Aの回転を制限する。
【0048】
回転体2の回転に伴って、第1上側カムフォロア34Aは、まず、上側接触カム46のカムフォロア接触面44に接触して、回転体2の半径方向外側に移動する。結果として、旋回アーム14は支持軸18を中心に旋回し、第1上側チャック爪10Aは開かれる。
【0049】
さらに、回転体2の回転に伴い、第1上側カムフォロア34Aは、第1上側カム40Aのカムフォロア接触面42に接触する。より具体的には、第1上側カムフォロア34Aは、上側接触カム46のカムフォロア接触面44から第1上側カム40Aのカムフォロア接触面42に乗り移る。カムフォロア接触面42との接触により、第1上側チャック爪10Aは開かれたままに維持される。したがって、図10に示すように、第1上側チャック爪10Aの固定爪11と可動爪12との間に存在する容器100は、第1上側チャック爪10Aに保持されない。
【0050】
第1上側カムフォロア34Aが第1上側カム40Aから離れると、可動爪12はねじりコイルばね30(図4参照)によって閉方向に移動し、第1上側チャック爪10Aは閉じられる。このとき、第1上側チャック爪10Aの固定爪11と可動爪12との間には容器100は存在しないので、第1上側チャック爪10Aは容器100を保持しない。
【0051】
このように、第1上側アクチュエータ41Aは第1上側カム40Aを操作して、カムフォロア接触面42を半径方向内側の位置(図9に示す位置)と半径方向外側の位置(図10に示す位置)との間で切り替えることにより、第1上側チャック爪10Aに容器100を保持させる、または容器100を保持させないようにすることができる。
【0052】
本実施形態では、第1上側カム40Aの一部および上側接触カム46の一部は、揺動軸48の軸方向から見たとき、重なり合っている。したがって、カムフォロア接触面44およびカムフォロア接触面42は、滑らかな1つの曲面を構成している。
【0053】
第1上側チャック爪10Aを開閉させるための構成要素(旋回アーム14、支持軸18、支持部材19、ねじりコイルばね30、押えフランジ31、第1上側カムフォロア34Aなど)は、回転体2の上側に複数セット設けられている。以下、本明細書において、この構成要素を第1チャック構造体と呼ぶことがある。
【0054】
第2上側チャック爪10Bを開閉させるための構成要素について説明する。以下、本明細書において、この構成要素を第2チャック構造体と呼ぶことがある。第2チャック構造体において、特に説明しない構成および動作は、第1チャック構造体の構成および動作と同じであるので、その重複する説明を省略する。
【0055】
図12は、第2上側アクチュエータ41Bが第2上側カム40Bのカムフォロア接触面43を回転体2の半径方向内側に移動させた状態を示す図である。図13は、第2上側アクチュエータ41Bが第2上側カム40Bのカムフォロア接触面43を回転体2の半径方向外側に移動させた状態を示す図である。図12および図13では、第1上側アクチュエータ41Aおよび第1上側カム40Aの図示は省略されている。
【0056】
図12に示すように、第2上側アクチュエータ41Bが収縮動作を行うと、第2上側カム40Bのカムフォロア接触面43は、矢印で示すように回転体2の半径方向内側に移動する。このとき、第2上側カム40Bは、上側揺動軸48を中心として反時計回り方向に回転し、ストッパ49に接触する。ストッパ49は、第2上側カム40Bとの接触により、第2上側カム40Bの回転を制限する。第2上側カム40Bのカムフォロア接触面43は、第2上側カムフォロア34Bがカムフォロア接触面43に接触しない内側位置まで移動する。
【0057】
回転体2の回転に伴って、第2上側カムフォロア34Bは、上側接触カム46のカムフォロア接触面44に接触して、回転体2の半径方向外側に移動する。結果として、旋回アーム14は支持軸18を中心に旋回し、第2上側チャック爪10Bは開かれる。回転体2の回転に伴って、第2上側カムフォロア34Bが上側接触カム46のカムフォロア接触面44から離れると、可動爪12はねじりコイルばね30(図4参照)によって閉方向に移動し、第2上側チャック爪10Bが閉じられる。このとき、図12に示すように、固定爪11と可動爪12との間に容器100が存在する場合には、容器100はねじりコイルばね30の付勢力で爪11,12により挟持される。第2上側カム40Bは、出口スターホイール搬送装置306によって搬送された容器100を第2上側チャック爪10Bが受け取る位置に配置されている。
【0058】
図13に示すように、第2上側アクチュエータ41Bが伸長動作を行うと、第2上側カム40Bのカムフォロア接触面43は、矢印で示すように回転体2の半径方向外側に移動する。このとき、第2上側カム40Bは、上側揺動軸48を中心として時計回り方向に回転し、ストッパ49に接触する。ストッパ49は、第2上側カム40Bとの接触により、第2上側カム40Bの回転を制限する。
【0059】
回転体2の回転に伴って、第2上側カムフォロア34Bは、まず、上側接触カム46のカムフォロア接触面44に接触して、回転体2の半径方向外側に移動する。結果として、旋回アーム14は支持軸18を中心に旋回し、第2上側チャック爪10Bは開かれる。
【0060】
さらに、回転体2の回転に伴い、第2上側カムフォロア34Bは、第2上側カム40Bのカムフォロア接触面43に接触する。より具体的には、第2上側カムフォロア34Bは、上側接触カム46のカムフォロア接触面44から第2上側カム40Bのカムフォロア接触面43に乗り移る。カムフォロア接触面43との接触により、第2上側チャック爪10Bは開かれたままに維持される。したがって、図13に示すように、第2上側チャック爪10Bの固定爪11と可動爪12との間に存在する容器100は、第2上側チャック爪10Bに保持されない。
【0061】
第2上側カムフォロア34Bが第2上側カム40Bから離れると、可動爪12はねじりコイルばね30(図4参照)によって閉方向に移動し、第2上側チャック爪10Bは閉じられる。このとき、第2上側チャック爪10Bの固定爪11と可動爪12との間には容器100は存在しないので、第2上側チャック爪10Bは容器100を保持しない。
【0062】
このように、第2上側アクチュエータ41Bは第2上側カム40Bを操作して、カムフォロア接触面43を半径方向内側の位置(図12に示す位置)と半径方向外側の位置(図13に示す位置)との間で切り替えることにより、第2上側チャック爪10Bに容器100を保持させる、または容器100を保持させないようにすることができる。
【0063】
本実施形態では、第2上側カム40Bの一部および上側接触カム46の一部は、揺動軸48の軸方向から見たとき、重なり合っている。したがって、カムフォロア接触面44およびカムフォロア接触面43は、滑らかな1つの曲面を構成している。
【0064】
第1上側アクチュエータ41Aおよび第2上側アクチュエータ41Bは、第1上側カム40Aのカムフォロア接触面42および第2上側カム40Bのカムフォロア接触面43を別々に回転体2の半径方向に移動させることができる。
【0065】
図2に示すように、上側受け渡し装置50Aは、第1上側カムフォロア34Aおよび第2上側カムフォロア34Bが接触する上側接触カム56をさらに備えている。上側接触カム56は、上側台座55に固定されている。上側接触カム56は、第1上側カムフォロア34Aおよび第2上側カムフォロア34Bの両方が上側接触カム56に接触可能な高さに配置されている。上側接触カム56は、回転体2の回転方向において、第1上側カム40Aおよび第2上側カム40Bの下流に配置されている。上側接触カム46は上流接触カムとして機能し、上側接触カム56は下流接触カムとして機能する。
【0066】
一実施形態では、上側接触カム56は、図11に示す実施形態における上側接触カム46と同様に、回転体2の軸線CL1の方向において、異なる高さに配置された2つの接触カムを備えてもよい。
【0067】
回転体2の回転に伴って第1上側カムフォロア34Aおよび第2上側カムフォロア34Bが上側接触カム46に接触すると、第1上側チャック爪10Aおよび第2上側チャック爪10Bは開かれる。同様に、第1上側カムフォロア34Aおよび第2上側カムフォロア34Bが上側接触カム56に接触すると、第1上側チャック爪10Aおよび第2上側チャック爪10Bは開かれる。このように、第1上側チャック爪10Aおよび第2上側チャック爪10Bは、第1上側カム40Aおよび第2上側カム40Bの上流側の位置、および第1上側カム40Aおよび第2上側カム40Bの下流側の位置で強制的に開かれる。上側接触カム56は、第1上側チャック爪10Aおよび/または第2上側チャック爪10Bが保持した容器100を解放させて、出口搬送部325に渡すために設けられている。
【0068】
回転体2の下側に配置された下側受け渡し装置50Bは、上側受け渡し装置50Aと同一の構成を有している。下側受け渡し装置50Bの構成および動作は、上側受け渡し装置50Aの構成および動作と同じであるので、下側受け渡し装置50Bの詳細な説明を省略する。
【0069】
下側受け渡し装置50Bの構成について、図2および図3を参照して簡略的に説明する。図2に示すように、下側受け渡し装置50Bは、回転体2の外側に突出する開閉可能な第1下側チャック爪60Aおよび第2下側チャック爪60Bを備えている。第1下側チャック爪60Aを開閉させるための構成要素は、上述した第1チャック構造体と同一の構成要素を備えており、第2下側チャック爪60Bを開閉させるための構成要素は、上述した第2チャック構造体と同一の構成要素を備えている。
【0070】
図2に示すように、第1上側チャック爪10A、第2上側チャック爪10B、第1下側チャック爪60A、および第2下側チャック爪60Bは、回転体2の周方向に沿って、第1上側チャック爪10A、第1下側チャック爪60A、第2上側チャック爪10B、および第2下側チャック爪60Bの順に配列されている。
【0071】
図3に示すように、下側受け渡し装置50Bは、第1下側チャック爪60Aに連結された第1下側カムフォロア64Aと、第2下側チャック爪60Bに連結された第2下側カムフォロア64Bと、第1下側カムフォロア64Aが接触可能な第1下側カム70Aと、第2下側カムフォロア64Bが接触可能な第2下側カム70Bと、第1下側カムフォロア64Aおよび第2下側カムフォロア64Bが接触可能な下側接触カム76と、第1下側カム70Aおよび第2下側カム70Bを回転可能に支持する下側揺動軸78と、を備えている。
【0072】
下側揺動軸78は、回転体2の下方に配置された下側台座79に固定されている。下側接触カム76も下側台座79上に配置されている。下側台座79はハウジング4に固定されている。下側台座79は回転せず、その位置はハウジング4により固定されている。第1下側カム70A、第2下側カム70B、下側接触カム76、および下側揺動軸78は、回転体2の下方に配置されている。第1下側カム70A、第2下側カム70B、下側接触カム76、および下側揺動軸78は、第1上側カム40A、第2上側カム40B、上側接触カム46、および上側揺動軸48とそれぞれ同じ形状を有しており、かつ回転体2の周方向においてそれぞれ同じ位置に配置されている。
【0073】
第1下側カムフォロア64Aおよび第2下側カムフォロア64Bは、回転体2の軸線CL1の方向において、異なる高さに配置されている。本実施形態では、第1下側カムフォロア64Aは、回転体2の下方に配置されており、第1下側カム70Aと同じ高さに配置されている。第2下側カムフォロア64Bは、回転体2の下方に配置されており、第2下側カム70Bと同じ高さに配置されている。第1下側カム70Aおよび第2下側カム70Bは、下側揺動軸78に沿って配列されている。
【0074】
下側接触カム76は、回転体2の回転方向において、第1下側カム70Aおよび第2下側カム70Bの上流に配置されており、第1下側カムフォロア64Aおよび第2下側カムフォロア64Bの両方に接触可能な高さに配置されている。第1下側カムフォロア64Aおよび第2下側カムフォロア64Bが下側接触カム76に接触すると、第1下側チャック爪60Aおよび第2下側チャック爪60Bが開く。
【0075】
一実施形態では、図11に示すように、下側接触カム76は、回転体2の回転方向において、第1下側カム70Aおよび第2下側カム70Bの上流に配置された第1下側接触カム76Aおよび第2下側接触カム76Bを備えてもよい。これら第1下側接触カム76Aおよび第2下側接触カム76Bは、同じ形状を有しており、回転体2の軸線CL1の方向において、異なる高さに配置されている。
【0076】
第1下側接触カム76Aは、第1下側カムフォロア64Aに接触可能な高さに配置されており、第2下側接触カム76Bは、第2下側カムフォロア64Bに接触可能な高さに配置されている。したがって、第1下側カムフォロア64Aは、第1下側接触カム76Aに接触可能であるが、第2下側接触カム76Bには接触不可能である。同様に、第2下側カムフォロア64Bは、第2下側接触カム76Bに接触可能であるが、第1下側接触カム76Aには接触不可能である。
【0077】
下側受け渡し装置50Bは、第1下側カム70Aおよび第2下側カム70Bの下流に配置された下側接触カム82をさらに有している。下側接触カム82は、回転体2の下方に配置されており、下側台座79に固定されている。下側接触カム82は、回転体2の周方向において上側接触カム56と同じ位置に配置され、かつ上側接触カム56と同じ形状を有している。回転体2が回転すると、第1下側カムフォロア64Aおよび第2下側カムフォロア64Bの両方は、この下側接触カム82に接触し、第1下側チャック爪60Aおよび第2下側チャック爪60Bが開く。
【0078】
一実施形態では、下側接触カム82は、図11に示す実施形態における下側接触カム76と同様に、回転体2の軸線CL1の方向において、異なる高さに配置された2つの接触カムを備えてもよい。
【0079】
下側受け渡し装置50Bは、第1下側カム70Aを第1下側カムフォロア64Aに接触および離間させる第1下側アクチュエータ81Aと、第2下側カム70Bを第2下側カムフォロア64Bに接触および離間させる第2下側アクチュエータ81Bと、をさらに備えている。第1下側アクチュエータ81Aおよび第2下側アクチュエータ81Bは、下側台座79上に配置されている。第1下側アクチュエータ81Aおよび第2下側アクチュエータ81Bの構成および動作は、第1上側アクチュエータ41Aおよび第2上側アクチュエータ41Bの構成および動作と同様であるので、第1下側アクチュエータ81Aおよび第2下側アクチュエータ81Bの詳細な説明を省略する。
【0080】
図14は、搬送装置200を備えた検査装置300を示す図である。検査装置300は容器100を搬送しながら容器100の外観を検査する装置である。検査装置300は、入口スターホイール搬送装置302,303と、メインロータ装置304と、出口スターホイール搬送装置305,306と、上述した実施形態に係る搬送装置200と、を備えている。
【0081】
入口スターホイール搬送装置302,303は、容器100を供給する入口搬送部310から容器100を受け取ってメインロータ装置304に搬送する。入口スターホイール搬送装置302,303には、それらの外周に等間隔に設けられた複数のポケットを有するスターホイールが、それぞれ設けられている。出口スターホイール搬送装置305,306も同様に、それらの外周に等間隔に設けられた複数のポケットを有するスターホイールが設けられている。
【0082】
検査装置300には、容器100を撮像する複数の撮像装置308と、検査される容器100を照明する照明装置309が設けられている。撮像装置308は、容器100を撮像するカメラ308aと、ミラー308bを備えている。カメラ308aは、ミラー308bを介して容器100を撮像する。照明装置309は撮像する容器100を照明するためのものである。
【0083】
メインロータ装置304は、複数の容器100をそれぞれ吸引保持する複数の吸引ヘッド(図示しない)と、吸引ヘッドを自転させるための回転駆動手段としての回転駆動装置315とを備えている。回転駆動装置315には、複数の軸に掛け回されたスピンベルト315aが設けられており、スピンベルト315aは、図示しない駆動源から動力を受け、回転駆動する。スピンベルト315aが回転すると、吸引ヘッドは自転する。結果として、吸引ヘッドに保持された容器100は、吸引ヘッドを介して自転する。撮像装置308は、自転している容器100を撮像する。
【0084】
検査装置300の動作を説明する。容器100が入口搬送部310から入口スターホイール搬送装置302,303に供給されると、これら容器100は入口スターホイール搬送装置302,303のそれぞれのポケットに収容され、順次メインロータ装置304に搬送される。メインロータ装置304では、容器100の外観が撮像装置308によって撮像され、容器100の外観検査が行われる。検査後の容器100は、出口スターホイール搬送装置305に供給されて、不良品と良品とに区別される。不良な容器100は不良品排出シュート324を通じて排出される。良品である容器100は、出口スターホイール搬送装置306および搬送装置200を通じて次の工程に搬送される。
【0085】
図15は、搬送装置200および出口スターホイール搬送装置306の側面図である。出口スターホイール搬送装置306は、モータ(図示しない)に連結された回転軸311(図14参照)と、容器100がはまり込むポケット312aが円周上に複数形成されたスターホイール本体312と、各ポケット312aに設けられ、容器100の胴部103を吸着する吸着パッド314と、を備えている。
【0086】
スターホイール本体312の中心部は回転軸311に固定されている。スターホイール本体312はモータの駆動により、回転軸311とともに回転する。容器100を吸着保持する吸引力は、スターホイール本体312で容器100を搬送すべき区間において吸着パッド314に作用する。
【0087】
図14に示すように、搬送装置200は、受け渡し位置Paにおいて出口スターホイール搬送装置306から容器100を受け取る。第1上側カム40A、第2上側カム40B、第1下側カム70A、および第2下側カム70Bは、容器100の搬送経路において、チャック爪10A,10B,60A,60Bが容器100を挟持すべき位置(すなわち、受け渡し位置Pa)に配置されている。
【0088】
第1上側チャック爪10Aが受け渡し位置Paにおいて容器100を保持する場合、第1上側アクチュエータ41Aは、第1上側カム40Aのカムフォロア接触面42を図9に示す内側の位置まで移動させる。回転体2の回転に伴って移動する第1上側カムフォロア34Aは、上側接触カム46のカムフォロア接触面44に接触して、第1上側チャック爪10Aが開かれる。第1上側カムフォロア34Aがカムフォロア接触面44から離れると、第1上側カムフォロア34Aは第1上側カム40Aのカムフォロア接触面42に接触せず、第1上側チャック爪10Aが閉じられる。このように、第1上側チャック爪10Aが受け渡し位置Paに到達する前に第1上側チャック爪10Aが開かれ、第1上側チャック爪10Aが受け渡し位置Paに到達したときに、第1上側チャック爪10Aが閉じられる。
【0089】
容器100は、出口スターホイール搬送装置306により、開かれた状態の第1上側チャック爪10Aに搬送される。回転体2が回転して第1上側カムフォロア34Aが受け渡し位置Paで第1上側カム40Aから離間すると、第1上側チャック爪10Aは閉じられ、容器100は第1上側チャック爪10Aに保持される。
【0090】
第2上側チャック爪10Bが受け渡し位置Paにおいて容器100を保持する場合、第2上側アクチュエータ41Bは、第2上側カム40Bのカムフォロア接触面43を図12に示す内側の位置まで移動させる。回転体2の回転に伴って移動する第2上側カムフォロア34Bは、上側接触カム46のカムフォロア接触面44に接触して、第2上側チャック爪10Bが開かれる。第2上側カムフォロア34Bがカムフォロア接触面44から離れると、第2上側カムフォロア34Bは第2上側カム40Bのカムフォロア接触面43には接触せず、第2上側チャック爪10Bが閉じられる。このように、第2上側チャック爪10Bが受け渡し位置Paに到達する前に第2上側チャック爪10Bが開かれ、第2上側チャック爪10Bが受け渡し位置Paに到達したときに、第2上側チャック爪10Bが閉じられる。
【0091】
容器100は、出口スターホイール搬送装置306により、開かれた状態の第2上側チャック爪10Bに搬送される。回転体2が回転して第1カムフォロア34Bが第1上側カム40Bから受け渡し位置Paで離間すると、第2上側チャック爪10Bは閉じられ、容器100は第2上側チャック爪10Bに保持される。
【0092】
第1下側チャック爪60Aおよび第2下側チャック爪60Bが受け渡し位置Paにおいて容器100を保持する場合についても、第1下側カム70Aおよび第2下側カム70Bは、第1上側カム40Aおよび第2上側カム40Bと同様の動作をする。
【0093】
出口スターホイール搬送装置306の容器100に作用する吸着力が受け渡し位置Paにおいて解除され、容器100は出口スターホイール搬送装置306から搬送装置200に渡される。一実施形態では、出口スターホイール搬送装置306の吸着力が容器100に作用した状態で、容器100は出口スターホイール搬送装置306から搬送装置200に渡されてもよい。容器100に作用する吸引力は比較的弱いので、搬送装置200のチャック爪10A,10B,60A,60Bは出口スターホイール搬送装置306から容器100を取り外すことができる。
【0094】
容器100が搬送装置200に渡された後、回転体2の回転に伴って、第1上側カムフォロア34Aおよび第2上側カムフォロア34Bが上側接触カム56に接触すると、チャック爪10A,10Bは開かれる。同様に、第1下側カムフォロア64Aおよび第2下側カムフォロア64Bが下側接触カム82(図3参照)に接触すると、チャック爪60A,60Bは開かれる。
【0095】
図14に示すように、搬送装置200には、容器100を搬出する出口搬出部325が接続されている。上側接触カム56および下側接触カム82は、搬送装置200から出口搬送部325に容器100を渡す受け渡し位置Pbに配置されている。チャック爪10A,10B,60A,60Bはこの受け渡し位置Pbにおいて強制的に開かれるため、容器100は、チャック爪10A,10B,60A,60Bから解放され、出口搬送部325に渡される。以下、容器100を振り分けて搬送する搬送装置200について図面を参照して説明する。
【0096】
図16乃至図19は、搬送装置200が容器100を搬送する態様を示す図である。図16では、搬送装置200は、すべての容器100を、搬送装置200に接続された出口搬送部325に搬送している。図17では、搬送装置200は、すべての容器100を、搬送装置306に接続された出口搬送部320に搬送している。図18では、搬送装置200は、容器100を、出口搬送部320および出口搬送部325の両方に交互に振り分けている。図19では、搬送装置200は、容器100を、出口搬送部320および出口搬送部325に、1対3の割合で振り分けている。
【0097】
図16では、第1上側カム40A,第2上側カム40B,第1下側カム70A,第2下側カム70Bのすべては、回転体2の半径方向において内側の位置にある(図9および図12参照)。したがって、第1上側チャック爪10A、第2上側チャック爪10B、第1下側チャック爪60A、および第2下側チャック爪60Bは、受け渡し位置Paで閉じられる。このような動作により、出口スターホイール搬送装置306によって搬送されたすべての容器100は、チャック爪10A,10B,60A,60Bに挟持されて、出口搬送部325に搬送される。
【0098】
図17では、第1上側カム40A,第2上側カム40B,第1下側カム70A,第2下側カム70Bのすべては、回転体2の半径方向において外側の位置にある(図10および図13参照)。したがって、第1上側チャック爪10A、第2上側チャック爪10B、第1下側チャック爪60A、および第2下側チャック爪60Bは、受け渡し位置Paで開いた状態に維持される。このような動作により、出口スターホイール搬送装置306によって搬送された容器100は、チャック爪10A,10B,60A,60Bには挟持されず、受け渡し位置Paを通過する。容器100に作用する吸引力は、出口スターホイール搬送装置306と出口搬送部320との接続位置である受け渡し位置Pcにおいて解除され、容器100は、出口スターホイール搬送装置306から出口搬送部320に渡される。
【0099】
図18では、第1上側カム40Aおよび第2上側カム40Bは、回転体2の半径方向において内側の位置にあり、第1下側カム70Aおよび第2下側カム70Bは、回転体2の半径方向において外側の位置にある。したがって、出口スターホイール搬送装置306によって搬送された容器100は、受け渡し位置Paにおいて、第1上側チャック爪10Aおよび第2上側チャック爪10Bに挟持され、出口搬送部325に搬送される。その一方で、出口スターホイール搬送装置306によって搬送された容器100は、第1下側チャック爪60Aおよび第2下側チャック爪60Bには挟持されず、出口搬送部320に搬送される。このようにして、搬送装置200は、容器100を1つずつ交互に、出口搬送部320および出口搬送部325の両方に振り分けることができる。
【0100】
一実施形態では、第1上側カム40Aおよび第2上側カム40Bは、回転体2の半径方向において外側の位置にあり、第1下側カム70Aおよび第2下側カム70Bは、回転体2の半径方向において内側の位置にあってもよい。
【0101】
一実施形態では、第1上側カム40Aおよび第1下側カム70Aは、回転体2の半径方向において内側の位置にあり、第2上側カム40Bおよび第2下側カム70Bは、回転体2の半径方向において外側の位置にあってもよい。さらに一実施形態では、第1上側カム40Aおよび第1下側カム70Aは、回転体2の半径方向において外側の位置にあり、第2上側カム40Bおよび第2下側カム70Bは、回転体2の半径方向において内側の位置にあってもよい。このような動作により、搬送装置200は、容器100を2つずつ交互に、出口搬送部320および出口搬送部325の両方に振り分けることができる。
【0102】
図19では、第1上側カム40Aおよび第2上側カム40Bは、回転体2の半径方向において内側の位置にあり、第1下側カム70Aまたは第2下側カム70Bのいずれかは、回転体2の半径方向において外側の位置にある。したがって、出口スターホイール搬送装置306によって搬送された容器100は、第1上側チャック爪10Aおよび第2上側チャック爪10Bに挟持され、かつ第1下側チャック爪60Aまたは第2下側チャック爪60Bのいずれかに挟持されて、出口搬送部325に搬送される。
【0103】
一実施形態では、第1上側カム40Aまたは第2上側カム40Bのいずれかは、回転体2の半径方向において外側の位置にあり、第1下側カム70Aおよび第2下側カム70Bは、回転体2の半径方向において内側の位置にあってもよい。
【0104】
本実施形態によれば、上側受け渡し装置50Aは、上側チャック爪10A,10Bを独立して開閉することができ、下側受け渡し装置50Bは、下側チャック爪60A,60Bを独立して開閉することができる。したがって、搬送装置200は、第1上側チャック爪10A、第2上側チャック爪10B、第1下側チャック爪60A、および第2下側チャック爪60Bを別々に開閉させることができる。このような構成により、搬送装置200は、搬送の要請に応じた任意の割合で、容器100を出口搬送部320と出口搬送部325に振り分けて搬送することができる。
【0105】
上述した実施形態では、搬送装置200のチャック爪は容器100のビードリング101bとネックサポートリング102との間の側面101cを挟持している。一実施形態では、搬送装置200のチャック爪は容器100のねじ部101aを挟持してもよい。
【0106】
上述した実施形態では、搬送装置200は検査装置300の一部を構成しているが、搬送装置200は検査装置300とは切り離して設けられてもよい。つまり、容器100を搬送する搬送ライン(図示しない)の途中に、搬送装置200を配置してもよい。
【0107】
上述した実施形態では、搬送装置200は、容器100を出口搬送部320と出口搬送部325に振り分けて搬送することができる。搬送装置200は、容器100を振り分ける振り分け装置としても機能することができるので、搬送装置200とは別の振り分け装置を設ける必要はない。
【0108】
搬送装置200を設けることにより、振り分け装置を設置する必要はないため、振り分け装置にかかる費用を不要とすることができる。さらに、振り分け装置の設置スペースを不要とすることができるため、装置の設置面積を縮小することができ、コストを削減することができる。さらに、振り分け装置の設置工事に必要な費用や振り分け装置を運転するために必要な費用を削減することができる。
【0109】
すべてのチャック爪を個別に開閉するために、すべてのチャック爪のそれぞれにエアシリンダを連結する構成が考えられる。しかしながら、このような構成では、チャック爪の数に対応する数のエアシリンダ駆動要素(例えば、電気系統配線およびエアー系統配管)が必要となり、搬送装置200は、複雑な構造を有してしまう。結果として、搬送装置200の故障に起因するトラブルの増加が懸念される。本実施形態では、カムフォロアとカムとの組み合わせによって、搬送装置200は、すべてのチャック爪を独立して機械的に動作させることができる。このように、搬送装置200は、シンプルな構造を有している。したがって、搬送装置200の故障に起因するトラブルの増加という問題は生じない。
【0110】
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内において、種々の異なる形態で実施されてよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0111】
1 回転軸
2 回転体
2a 上面
4 ハウジング
5 ベース
7 固定部材
8 プーリ
10A 第1上側チャック爪
10B 第2上側チャック爪
11 固定爪
11a 凹部
12 可動爪
12a 凹部
14 旋回アーム
14a 外側端部
14b 内側端部
18 支持軸
19 支持部材
30 ねじりコイルばね
30a 一端
30b 他端
31 押えフランジ
32 ピン
33 ピン
34A 第1上側カムフォロア
34B 第2上側カムフォロア
40A 第1上側カム
40B 第2上側カム
41A 第1上側アクチュエータ
41B 第2上側アクチュエータ
42 カムフォロア接触面
43 カムフォロア接触面
44 カムフォロア接触面
46 上側接触カム
46A 第1上側接触カム
46B 第2上側接触カム
48 上側揺動軸
49 ストッパ
50A 上側受け渡し装置
50B 下側受け渡し装置
55 上側台座
55a 外周面
56 上側接触カム
60A 第1下側チャック爪
60B 第2下側チャック爪
64A 第1下側カムフォロア
64B 第2下側カムフォロア
70A 第1下側カム
70B 第2下側カム
76 下側接触カム
76A 第1下側接触カム
76B 第2下側接触カム
78 下側揺動軸
79 下側台座
81A 第1下側アクチュエータ
81B 第2下側アクチュエータ
82 下側接触カム
100 容器
101 口部
101a ねじ部
101b ビードリング
101c 側面
102 ネックサポートリング
103 胴部
200 搬送装置
300 検査装置
302 入口スターホイール搬送装置
303 入口スターホイール搬送装置
304 メインロータ装置
305 出口スターホイール搬送装置
306 出口スターホイール搬送装置
308 撮像装置
308a カメラ
308b ミラー
309 照明装置
310 入口搬送部
311 回転軸
312 スターホイール本体
312a ポケット
314 吸着パッド
315 回転駆動装置
315a スピンベルト
320 出口搬送部
324 不良品排出シュート
325 出口搬送部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19