(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-07
(45)【発行日】2022-10-18
(54)【発明の名称】縮合環含有化合物、その使用及びそれを含む医薬組成物
(51)【国際特許分類】
C07D 403/04 20060101AFI20221011BHJP
A61K 31/517 20060101ALI20221011BHJP
A61K 31/519 20060101ALI20221011BHJP
A61K 31/527 20060101ALI20221011BHJP
A61K 31/536 20060101ALI20221011BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20221011BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20221011BHJP
A61P 31/20 20060101ALI20221011BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20221011BHJP
C07D 405/04 20060101ALI20221011BHJP
C07D 413/04 20060101ALI20221011BHJP
C07D 417/04 20060101ALI20221011BHJP
C07D 417/14 20060101ALI20221011BHJP
C07D 491/107 20060101ALI20221011BHJP
【FI】
C07D403/04
A61K31/517
A61K31/519
A61K31/527
A61K31/536
A61K45/00
A61P1/16
A61P31/20
A61P43/00 121
C07D405/04
C07D413/04
C07D417/04 CSP
C07D417/14
C07D491/107
(21)【出願番号】P 2021565132
(86)(22)【出願日】2020-04-22
(86)【国際出願番号】 CN2020086026
(87)【国際公開番号】W WO2020221074
(87)【国際公開日】2020-11-05
【審査請求日】2021-12-28
(31)【優先権主張番号】201910361418.8
(32)【優先日】2019-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521479138
【氏名又は名称】ナンキン ヘポ ファーマシューティカル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チェン パンフェイ
(72)【発明者】
【氏名】リ フォンボア
(72)【発明者】
【氏名】リウ シュエジュン
(72)【発明者】
【氏名】チェン シャオドン
(72)【発明者】
【氏名】グオ リジュン
(72)【発明者】
【氏名】スン カイ
【審査官】鳥居 福代
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/069147(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0263620(US,A1)
【文献】米国特許第07354945(US,B2)
【文献】国際公開第2014/080291(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその
結晶。
【化1】
(ここで、mは0、1、又は2であり;
R
1はハロゲン、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、C
1~C
3アルコキシ、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシであり;
X
1は-C(R
4R
5)-、又は、
【化2】
であり;
R
4はC
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、又はC
3~C
5シクロアルキルであり;R
5は水素、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、又はC
3~C
5シクロアルキルであり;
X
1-1は単結合、O、CH
2又はCH
2CH
2であり;
X
2はO、N、又はCHであり;
X
3はO、S、NH又はCH
2であり;
環Aは、「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」であり;
nは0又は1であり;
R
2はハロゲン、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、C
1~C
3アルコキシ、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシであり;
環Bは、ベンゼン環又は「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5~6員ヘテロアリール環」であり;
kは0又は1であり;
R
3はハロゲン、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、C
1~C
3アルコキシ、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシであり;
R
Aは、
【化3】
であり;
R
A-1は水素、又はC
1~C
3アルキルであり;R
A-2は水素又は
【化4】
であり;R
A-2-1はC
1~C
3アルキルである。)
【請求項2】
以下の式の化合物である、ことを特徴とする請求項1に記載の式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその
結晶。
【化5】
(ここで、mは0、1、又は2であり;
R
1はハロゲン、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、C
1~C
3アルコキシ、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシであり;
X
1は-C(R
4R
5)-、又は、
【化6】
であり;
R
4はC
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、又はC
3~C
5シクロアルキルであり;R
5は水素、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、又はC
3~C
5シクロアルキルであり;X
1-1は単結合、O、CH
2又はCH
2CH
2であり;
X
2はN又はCHであり;
X
3はO、S、NH又はCH
2であり;
環Aは、「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」であり;
nは0又は1であり;
R
2はハロゲン、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、C
1~C
3アルコキシ、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシであり;
環Bは、ベンゼン環又は「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5~6員ヘテロアリール環」であり;
kは0又は1であり;
R
3はハロゲン、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、C
1~C
3アルコキシ、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシである。)
【請求項3】
R
1がハロゲンである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素又はヨウ素であり;
及び/又は、R
1がC
1~C
3アルキルである場合、前記C
1~C
3アルキルはメチルであり;
及び/又は、R
1が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素であり;
及び/又は、R
1が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルである場合、前記C
1~C
3アルキルはメチルであり;
及び/又は、R
1がC
1~C
3アルコキシである場合、前記C
1~C
3アルコキシはメトキシであり;
及び/又は、R
1が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素であり;
及び/又は、R
1が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシである場合、前記C
1~C
3アルコキシはメトキシであり;
及び/又は、mが1又は2である場合、R
1は独立してX
3のオルト、メタ、又はパラ位置に位置し;
及び/又は、R
4がC
1~C
3アルキルである場合、前記C
1~C
3アルキルはメチル又はエチルであり;
及び/又は、R
4が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素であり;
及び/又は、R
4が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルである場合、前記C
1~C
3アルキルはメチルであり;
及び/又は、R
4がC
3~C
5シクロアルキルである場合、前記C
3~C
5シクロアルキルはシクロプロピルであり;
及び/又は、R
5がC
1~C
3アルキルである場合、前記C
1~C
3アルキルはメチル又はエチルであり;
及び/又は、R
5が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素であり;
及び/又は、R
5が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルである場合、前記C
1~C
3アルキルはメチルであり;
及び/又は、R
5がC
3~C
5シクロアルキルである場合、前記C
3~C
5シクロアルキルはシクロプロピルであり;
及び/又は、環Aが「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」は、フラン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環又はトリアゾール環であり;
及び/又は、
【化7】
は環Bのメタ位置に位置し;
及び/又は、R
2がハロゲンである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素であり;
及び/又は、R
2がC
1~C
3アルキルである場合、前記C
1~C
3アルキルはメチルであり;
及び/又は、R
2が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素であり;
及び/又は、R
2が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルである場合、前記C
1~C
3アルキルはメチルであり;
及び/又は、R
2がC
1~C
3アルコキシである場合、前記C
1~C
3アルコキシはメトキシであり;
及び/又は、R
2が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素であり;
及び/又は、R
2が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシである場合、前記C
1~C
3アルコキシはメトキシであり;
及び/又は、nが1である場合、R
2は独立して環Bのオルト、メタ、又はパラ位置に位置し;
及び/又は、環Bが「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」は、フラン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環又はイミダゾール環であり;
及び/又は、環Bが「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される6員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される6員ヘテロアリール環」は、ピリジン環又はピリミジン環であり;
及び/又は、R
3がハロゲンである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素であり;
及び/又は、R
3がC
1~C
3アルキルである場合、前記C
1~C
3アルキルはメチルであり;
及び/又は、R
3が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素であり;
及び/又は、R
3が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルである場合、前記C
1~C
3アルキルはメチルであり;
及び/又は、R
3がC
1~C
3アルコキシである場合、前記C
1~C
3アルコキシはメトキシであり;
及び/又は、R
3が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素であり;
及び/又は、R
3が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシである場合、前記C
1~C
3アルコキシはメトキシであり;
及び/又は、kが1である場合、R
3は独立して環Aのオルト、メタ、又はパラ位置に位置し;
及び/又は、R
A-1がC
1~C
3アルキルである場合、前記C
1~C
3アルキルはメチル又はエチルであり;
及び/又は、R
A-2-1がC
1~C
3アルキルである場合、前記C
1~C
3アルキルはメチルであり;
及び/又は、R
Aは環Aのオルト、メタ、又はパラ位置に位置し;
及び/又は、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、及びその薬学的に許容される塩の溶媒和物の原子はいずれも天然豊度又は非天然豊度の形態で存在することができる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその
結晶。
【請求項4】
R
1がハロゲンである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素又は臭素であり;
及び/又は、R
1が複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルはトリフルオロメチルであり;
及び/又は、R
1が複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシはトリフルオロメトキシであり;
及び/又は、mが1である場合、R
1はX
3のオルト又はメタ位置に位置し;
及び/又は、R
4がC
1~C
3アルキルである場合、前記C
1~C
3アルキルはメチルであり;
及び/又は、R
4が複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルはトリフルオロメチルであり;
及び/又は、R
5がC
1~C
3アルキルである場合、前記C
1~C
3アルキルはメチルであり;
及び/又は、R
5が複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルはトリフルオロメチルであり;
及び/又は、環Aが「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」は、フラン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環又はイミダゾール環であり;
及び/
又は、R
2がハロゲンである場合、前記ハロゲンはフッ素であり;
及び/又は、R
2が複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルはトリフルオロメチルであり;
及び/又は、R
2が複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシはトリフルオロメトキシであり;
及び/
又は、nが1である場合、R
2は独立して環Bのメタ位置に位置し;
及び/
又は、環Bが「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される6員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される6員ヘテロアリール環」は、ピリジン環であり;
及び/
又は、R
3がハロゲンである場合、前記ハロゲンはフッ素であり;
及び/又は、R
3が複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルはトリフルオロメチルであり;
及び/又は、R
3が複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシはトリフルオロメトキシであり;
及び/
又は、kが1である場合、R
3は独立して環Aのオルト又はメタ位置に位置し;
及び/又は、R
A-1がC
1~C
3アルキルである場合、前記C
1~C
3アルキルはエチルであり;
及び/
又は、R
Aは環Aのパラ位置に位置する、ことを特徴とする請求項3に記載の式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその
結晶。
【請求項5】
R
1がハロゲンである場合、前記ハロゲンはフッ素又は塩素であり;
及び/又は、mが1である場合、R
1はX
3のオルト位置に位置し;
及び/又は、環Aが「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」は、フラン環、オキサゾール環、チアゾール環又はイミダゾール環である、ことを特徴とする請求項4に記載の式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその
結晶。
【請求項6】
mは0又は1であり;
及び/又は、R
1はハロゲン、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシであり;
及び/又は、X
1が-C(R
4R
5)-である場合、R
4とR
5は独立してC
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、又はC
3~C
5シクロアルキルであり;
及び/又は、X
1が
【化18】
である場合、X
1-1は単結合、O又はCH
2であり;
及び/又は、X
1は-C(R
4R
5)-であり;
及び/又は、X
2はO又はNであり;
及び/又は、X
3はO又はNHであり;
及び/又は、nは0であり;
及び/又は、nが1である場合、R
2はハロゲン、C
1~C
3アルキル、又はC
1~C
3アルコキシであり;
及び/又は、環Bは、ベンゼン環又は「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される6員ヘテロアリール環」であり;
及び/又は、kは0であり;
及び/又は、kが1である場合、R
3はハロゲン、C
1~C
3アルキル、又はC
1~C
3アルコキシであり;
及び/又は、R
Aが
【化19】
である場合、R
A-1はC
1~C
3アルキルであり;
及び/又は、R
Aは
【化20】
であり;R
A-1はC
1~C
3アルキルであり;R
A-2は水素又は
【化21】
であり;R
A-2-1はC
1~C
3アルキルである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその
結晶。
【請求項7】
R
1はハロゲン、又は一つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシであり;
及び/又は、X
1が-C(R
4R
5)-である場合、R
4とR
5は独立してC
1~C
3アルキルであり;
及び/又は、X
1が
【化22】
である場合、X
1-1は単結合又はOであり;
及び/又は、X
2はNであり;
及び/又は、X
3はNHであり;
及び/又は、
【化23】
は、
【化24】
であり;
及び/又は、nが1である場合、R
2はハロゲンであり;
及び/又は、環Bは、ベンゼン環であり;
及び/又は、kが1である場合、R
3はハロゲン又はC
1~C
3アルコキシである、ことを特徴とする請求項6に記載の式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその
結晶。
【請求項8】
方案1において:
環Aは、「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」であり;
環Bは、ベンゼン環又は「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される6員ヘテロアリール環」であり;
R
Aは
【化25】
であり;
R
Aは環Aのパラ位置に位置し;
方案2において:
環Aはフラン環、オキサゾール環、チアゾール環又はイミダゾール環であり;
R
1はフッ素、塩素、又はトリフルオロメトキシであり;
mは0、1又は2であり;
mが1である場合、R
1は独立してX
3のオルト、又はパラ位置に位置し;
mが2である場合、R
1は独立してX
3のオルト、又はメタ位置に位置し;
環Bは、ベンゼン環又は「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される6員ヘテロアリール環」であり;
R
Aは
【化26】
であり;
R
Aは環Aのパラ位置に位置し;
方案3において:
mは0、1又は2であり;
R
1はハロゲン、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、C
1~C
3アルコキシ、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシであり;
X
1は-C(R
4R
5)-、又は
【化27】
であり;
R
4はC
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、又はC
3~C
5シクロアルキルであり;R
5は水素、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、又はC
3~C
5シクロアルキルであり;X
1-1は単結合、O、CH
2又はCH
2CH
2であり;
X
2はNであり;
X
3はNHであり;
環Aは、「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」であり;
nは0又は1であり;
R
2はハロゲン、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、C
1~C
3アルコキシ、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシであり;
環Bは、ベンゼン環又は「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5~6員ヘテロアリール環」であり;
kは0又は1であり;
R
3はハロゲン、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、C
1~C
3アルコキシ、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシであり;
方案4において:
mは0、1又は2であり;
R
1はハロゲン、C
1~C
3アルキル、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルであり;
X
1は-C(R
4R
5)-、又は
【化28】
であり;
R
4とR
5は独立してC
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、又はC
3~C
5シクロアルキルであり;X
1-1は単結合、O又はCH
2であり;
X
2はNであり;
X
3はNHであり;
環Aは、「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」であり;
nは0又は1であり;
R
2はハロゲン、C
1~C
3アルキル、又はC
1~C
3アルコキシであり;
環Bは、ベンゼン環又は「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5~6員ヘテロアリール環」であり;
kは0又は1であり;
R
3はハロゲン、C
1~C
3アルキル、又はC
1~C
3アルコキシであり;
方案5において:
mは0、1又は2であり;
R
1はハロゲン、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルであり;
X
1は-C(R
4R
5)-であり;
R
4とR
5は独立してC
1~C
3アルキルであり;
X
2はNであり;
X
3はNHであり;
環Aは、「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」であり;
nは0又は1であり;
R
2はハロゲン、C
1~C
3アルキル、又はC
1~C
3アルコキシであり;
環Bは、ベンゼン環であり;
kは0又は1であり;
R
3はハロゲン、C
1~C
3アルキル、又はC
1~C
3アルコキシであり;
方案6において:
mは0又は1であり;
R
1はハロゲンであり;
X
1は-C(R
4R
5)-であり;
R
4はC
1~C
3アルキルであり;R
5は水素又はC
1~C
3アルキルであり;
X
2はNであり;
X
3はNHであり;
環Aは、「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」であり;
nは0であり;
環Bは、ベンゼン環であり;
kは0である、
上記の任意の一つの方案である、ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその
結晶。
【請求項9】
以下のことを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載の式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその
結晶。
【表A】
【請求項10】
物質X及び医薬賦形剤を含む医薬組成物であって、
前記物質Xは請求項1~9のいずれか1項に記載の式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその
結晶である医薬組成物。
【請求項11】
物質XとB型肝炎を予防及び/又は治療する他の医薬を含む医薬組成物であって、
前記物質Xは請求項1~9のいずれか1項に記載の式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその
結晶である医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、出願日が2019年4月30日である中国特許出願2019103614188の優先権を主張する。本出願は、前記中国特許出願の全文を引用する。
【技術分野】
【0002】
本発明は縮合環含有化合物、その使用及びそれを含む医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)感染によって引き起こされる、肝臓障害をもたらす可能性があるウイルス性疾患である。人の健康に深刻な脅威をもたらす世界的な疫病として、WHOの統計によると、2015年の時点で、世界の慢性B型肝炎ウイルス感染者は約2.57億人である(Global Hepatitis Report、2017)。その中で、2015年だけで、B型肝炎とその合併症(肝硬変と肝細胞癌を含む)により88.7万人が死亡した(WHO Hepatitis B Fact Sheet;World Health Organization:Geneva、July
18、2018)。従って、B型肝炎は深刻な世界的な公衆衛生問題となった。
【0004】
HBVは、一本の完全な負の鎖と一本の不完全な正の鎖で構成される部分的二本鎖ルスゲノム(relaxed circular DNA、rcDNA)である。HBVは好肝ウイルスであり、ウイルスは人体に入った後、血液循環を通じて全身に分布し、最終的に肝臓に富化する。HBVは主に肝細胞を損傷して、肝細胞の炎症を引き起こし、治療を行わないと、肝細胞の壊死、肝線維症、又はより深刻な肝細胞癌に進行する可能性がある。
【0005】
現在、FDAが承認したB型肝炎治療薬には、主にインターフェロン(INF)とヌクレオシド(ヌクレオチド)類似体(NAs)の2種類が含まれる。その中で、インターフェロンにはINFα-2b及びペグインターフェロンα―2a(pegylated INF α-2a)が含まれ;ヌクレオシド(ヌクレオチド)類似体には主にラミブジン(LAM)、テルビブジン(LdT)、エンテカビル(ETV)等のヌクレオシド類似体とアデホビルジピボキシル(ADV)、テノホビルジピボキシル(TDF)、テノホビルアラフェナミド(TAF)等のヌクレオチド類似体が含まれる。インターフェロン治療は治療時間が比較的に短く、耐薬性が発生しにくいが、その投与は不便であり、皮下及び筋肉内注射を必要とし、インフルエンザのような副作用がある。又、インターフェロン療法の奏効率は高くない。ヌクレオシド(ヌクレオチド)類似体は、主にHBV DNAの複製を阻害することによって抗ウイルス効果を達成する。HBV DNAを短時間で低レベルにまで下げることができるが、HBV感染を完全に排除することができず、投与を停止した後、再発とリバウンドし易く、患者は長期間薬を服用する必要がある。
【0006】
現在、B型肝炎の機能的治癒のキ―ポイントは、HBV DNAの完全な除去と、B型肝炎表面抗原(HBsAg)の消失、及びB型肝炎表面抗体(HBsAb)が生成されることである(Cold Spring Harb Perspect Med.2015;5:a021501)。上記の治療手段、特にヌクレオシド(ヌクレオチド)系薬はウイルスレベルを迅速に低下させることができ、長期投薬はウイルス複製を恒久的に阻害することができるが、ヌクレオシド(ヌクレオチド)系薬はHBsAgレベルを低下させることはできない。臨床観察によると、ヌクレオシド(ヌクレオチド)系薬の長期間使用は、HBsAgクリアランス率と自然クリアランス率が類似していて、改善されていない(Hepatology、(2007)、46、388-94)。また、血清HBsAg濃度は、肝がんの発生リスク、及びウイルスのクリアランスと密接に関連し、HBsAg濃度が低いほど、後日に除去される確率が高い。HBV DNA含有量が低い患者では、H
BsAg濃度が高いほど、肝硬変と肝がんのリスクが高い(HBV DNA含有量が高い患者より低い)(Clin Mol Hepatol.2016 Dec;22(4):423-431)。
【0007】
しかし、現在のところ、直接にHBsAgの生成と放出に対する市販に出た医薬はない。臨床前又は臨床研究における小分子HBsAg阻害剤の中で、HBF-0259はHBsAg分泌を阻害するより優れた活性を持ち、EC50値は1.5M(HepDE19細胞)及び11.3M(HepG2.2.15細胞)(Antimicrob Agents Chemother2007、51(12)、4427-4437)である。更に最適化して、化合物PBHBV-2-15が得られ、EC50値は1.4M(HepG2.2.15細胞)である(J.Med.Chem.2011、54(16)、5660-5670)。BM601はHBV DNAとHBsAgを同時に阻害でき、そのEC50値は0.6Mと1.5Mであるが、ある程度の細胞毒性があり、CC50値は24.5Mである(Antiviral Res2014、107、6-15)。さらに、ロシュはまた、WO2015113990及びWO2016128335で、HBsAgレベルを低下させる効果のあるジヒドロキナジノン化合物を報告したが、当該化合物は現在までも臨床的進歩はない。
【0008】
【発明の概要】
【0009】
発明の内容
本発明が解決しようとする技術的問題は、HBsAg、HBeAg及びHBV DNAレベルを有意に低下させることができる既存の化合物の構造が単一な欠陥であり、このため、本発明は、縮合環含有化合物、その使用及びそれを含む医薬組成物を提供する。当該化合物は、HBsAg、HBeAg及びHBV DNAレベルを有意に低下させることができ、B型肝炎の治療に使用される医薬の製造に使用でき、市場の見通しが良好である。
【0010】
本発明は式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形を提供し;
【0011】
【化2】
ここで、mは0、1、又は2であり;
R
1はハロゲン、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、C
1~C
3アルコキシ、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシであり;
X
1は-C(R
4R
5)-、又は、
【0012】
【化3】
であり;
R
4はC
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、又はC
3~C
5シクロアルキルであり;R
5は水素、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、又はC
3~C
5シクロアルキルであり;X
1-1は単結合、O、CH
2又はCH
2CH
2であり;
X
2はO、N、又はCHであり;
X
3はO、S、NH、又はCH
2であり;
環Aは、「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」であり;
nは0又は1であり;
R
2はハロゲン、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、C
1~C
3アルコキシ、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシであり;
環Bは、ベンゼン環又は「ヘテロ原子数が個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5~6員ヘテロアリール環」であり;
kは0又は1であり;
R
3はハロゲン、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、C
1~C
3アルコキシ、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシであり;
R
Aは、
【0013】
【化4】
であり;
R
A-1は水素、又はC
1~C
3アルキルであり;R
A-2は水素又は
【化5】
であり;R
A-2-1はC
1~C
3アルキルである。
【0014】
本発明において、式I-Aで表される化合物は、その互変異性体の形態を含み、例えば、
【化6】
が
【化7】
である互変異性体(例えば、
【化8】
が
【化9】
である互変異性体)を含む。
本発明において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、及びその薬学的に許容される塩の溶媒和物における原子はいずれも天然豊度又は非天然豊度の形態で存在することができる。
【0015】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1がハロゲンである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0016】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の
定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1がハロゲンである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素又は臭素である。
【0017】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1がハロゲンである場合、前記ハロゲンはフッ素又は塩素である。
【0018】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1がハロゲンである場合、前記ハロゲンは塩素である。
【0019】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1がC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0020】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0021】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1が一つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0022】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1が複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルはトリフルオロメチルである。
【0023】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1がC1~C3アルコキシである場合、前記C1~C3アルコキシはメトキシである。
【0024】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0025】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである場合、前記C1~C3アルコキシはメトキシである。
【0026】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1が複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシはトリフルオロメトキシである。
【0027】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
mが1又は2である場合、R1は独立してX3のオルト、メタ、又はパラ位置に位置する。
【0028】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
mが1である場合、R1はX3のオルト又はメタ位置に位置する。
【0029】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
mが1である場合、R1はX3のオルト位置に位置する。
【0030】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R4がC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチル又はエチルである。
【0031】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の
態様の通りであり;
R4がC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0032】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R4が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0033】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R4が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0034】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R4が複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルはトリフルオロメチルである。
【0035】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R4がC3~C5シクロアルキルである場合、前記C3~C5シクロアルキルはシクロプロピルである。
【0036】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R5がC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチル又はエチルである。
【0037】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R5がC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0038】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R5が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0039】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R5が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0040】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R5が複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルはトリフルオロメチルである。
【0041】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R5がC1~C3シクロアルキルである場合、前記C1~C3シクロアルキルはシクロプロピルである。
【0042】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Aが「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」は、フラン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環又はトリアゾール環である。
【0043】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Aが「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」は、フラン環(例えば、
【0044】
【化10】
)、ピロール環(例えば、
【化11】
)、オキサゾール環(例えば、
【化12】
)、チアゾール環(例えば、
【化13】
)又はイミダゾール環(例えば、
【化14】
)である。
【0045】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Aが「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」は、フラン環(例えば、
【化15】
)、オキサゾール環(例えば、
【化16】
)、チアゾール環(例えば、
【化17】
)又はイミダゾール環(例えば、
【化18】
)である。
【0046】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Aが「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」は、チアゾール環(例えば、
【化19】
)である。
【0047】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
【化20】
は環Bのメタ位置に位置する。
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R
2がハロゲンである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0048】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R2がハロゲンである場合、前記ハロゲンはフッ素である。
【0049】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R2がC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0050】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R2が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0051】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R2が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0052】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R2が複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルはトリフルオロメチルである。
【0053】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R2がC1~C3アルコキシである場合、前記C1~C3アルコキシはメトキシである。
【0054】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R2が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0055】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R2が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである場合、前記C1~C3アルコキシはメトキシである。
【0056】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩
、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R2が複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシはトリフルオロメトキシである。
【0057】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
nが1である場合、R2は独立して環Bのオルト、メタ、又はパラ位置に位置する。
【0058】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
nが1である場合、R2は独立して環Bのメタ位置に位置する。
【0059】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Bが「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5~6員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5~6員ヘテロアリール環」は、「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」である。
【0060】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Bが「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」は、フラン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環又はイミダゾール環である。
【0061】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Bが「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5~6員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5~6員ヘテロアリール環」は、「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される6員ヘテロアリール環」である。
【0062】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の
態様の通りであり;
環Bが「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される6員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される6員ヘテロアリール環」は、ピリジン環又はピリミジン環である。
【0063】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Bが「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される6員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される6員ヘテロアリール環」は、ピリジン環(例えば、
【化21】
であり、ここで、左側は環Aに接続され、右側はR
Aに接続される)である。
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R
3がハロゲンである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0064】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R3がハロゲンである場合、前記ハロゲンはフッ素である。
【0065】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R3がC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0066】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R3が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0067】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R3が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0068】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R3が複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルはトリフルオロメチルである。
【0069】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R3がC1~C3アルコキシである場合、前記C1~C3アルコキシはメトキシである。
【0070】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R3が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0071】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R3が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである場合、前記C1~C3アルコキシはメトキシである。
【0072】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R3が複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシはトリフルオロメトキシである。
【0073】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
kが1である場合、R3は独立して環Aのオルト、メタ、又はパラ位置に位置する。
【0074】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
kが1である場合、R3は独立して環Aのオルト又はメタ位置に位置する。
【0075】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
RA-1がC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチル又はエチルである。
【0076】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
RA-1がC1~C3アルキルの場合、前記C1~C3アルキルはエチルである。
【0077】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
RA-2-1がC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0078】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
RAは環Aのオルト、メタ、又はパラ位置に位置する。
【0079】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
RAは環Aのパラ位置に位置する。
【0080】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
mは0又は1である。
【0081】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1はハロゲン、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキル、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである。
【0082】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1はハロゲン、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシであ
る。
【0083】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1はハロゲン、C1~C3アルキル、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである。
【0084】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1はハロゲン、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである。
【0085】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1はハロゲンである。
【0086】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
X1は-C(R4R5)-である。
【0087】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
X1が-C(R4R5)-である場合、R4とR5は独立してC1~C3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキル、又はC3~C5シクロアルキルである。
【0088】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、及びその薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
X1が-C(R4R5)-である場合、R4とR5は独立してC1~C3アルキルである。
【0089】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
X1が-C(R4R5)-である場合、R4はC1~C3アルキルであり;R5は水素又はC1~C3アルキルである。
【0090】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
X
1が
【化22】
である場合、X
1-1は単結合、O又はCH
2である。
【0091】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
X
1が
【化23】
である場合、X
1-1は単結合又はOである。
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
X
2はO又はNである。
【0092】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
X2はOである。
【0093】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
X2はNである。
【0094】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
X3はO又はNHである。
【0095】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩
、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
X3はNHである。
【0096】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
【0097】
【0098】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
nは0である。
【0099】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
nが1である場合、R2はハロゲン、C1~C3アルキル、又はC1~C3アルコキシである。
【0100】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
nが1である場合、R2はハロゲンである。
【0101】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Bはベンゼン環、又は「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される6員ヘテロアリール環」である。
【0102】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Bはベンゼン環である。
【0103】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
kは0である。
【0104】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
kが1である場合、R3はハロゲン、C1~C3アルキル、又はC1~C3アルコキシである。
【0105】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
kが1である場合、R3はハロゲン、又はC1~C3アルコキシである。
【0106】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R
Aは
【化26】
である。
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R
Aは
【化27】
であり;
R
A-1はC
1~C
3アルキルであり;R
A-2は水素又は
【化28】
であり;R
A-2-1はC
1~C
3アルキルである。
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Aは「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」であり;
環Bはベンゼン環又は「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される6員ヘテロアリール環」であり;
R
Aは
【化29】
であり;
R
Aは環Aのパラ位置に位置する。
【0107】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Aはフラン環、オキサゾール環、チアゾール環又はイミダゾール環であり;
R
1はフッ素、塩素、又はトリフルオロメトキシであり;
mは0、1又は2であり;
mが1である場合、R
1は独立してX
3のオルト、又はパラ位置に位置し;
mが2である場合、R
1は独立してX
3のオルト、又はメタ位置に位置し;
環Bは、ベンゼン環又は「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される6員ヘテロアリール環」であり;
R
Aは
【化30】
であり;
R
Aは環Aのパラ位置に位置する。
【0108】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
【0109】
【化31】
ここで、mは0、1、又は2であり;
R
1はハロゲン、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、C
1~C
3アルコキシ、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシであり;
X
1は-C(R
4R
5)-、又は
【化32】
であり;
R
4はC
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、又はC
3~C
5シクロアルキルであり;R
5は水素、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、又はC
3~C
5シクロアルキルであり;X
1-1は単結合、O、CH
2又はCH
2CH
2であり;
X
2はN又はCHであり;
X
3はO、S、NH又はCH
2であり;
環Aは、「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」であり;
nは0又は1であり;
R
2はハロゲン、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、C
1~C
3アルコキシ、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシであり;
環Bは、ベンゼン環又は「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5~6員ヘテロアリール環」であり;
kは0又は1であり;
R
3はハロゲン、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、C
1~C
3アルコキシ、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシである。
【0110】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1がハロゲンである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0111】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1がハロゲンである場合、前記ハロゲンは塩素である。
【0112】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1がC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0113】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0114】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0115】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1が複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルはトリフルオロメチルである。
【0116】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義
は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1がC1~C3アルコキシである場合、前記C1~C3アルコキシはメトキシである。
【0117】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0118】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである場合、前記C1~C3アルコキシはメトキシである。
【0119】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1が複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシはトリフルオロメトキシである。
【0120】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
mが1又は2である場合、R1は独立してX3のオルト、メタ、又はパラ位置に位置する。
【0121】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
mが1である場合、R1はX3のオルト位置に位置する。
【0122】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R4がC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0123】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R4が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記ハロ
ゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0124】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R4が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0125】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R4が複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルはトリフルオロメチルである。
【0126】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R4がC3~C5シクロアルキルである場合、前記C3~C5シクロアルキルはシクロプロピルである。
【0127】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R5がC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0128】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R5が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0129】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R5が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0130】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R5が複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルはトリフルオロメチルである。
【0131】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R5がC3~C5シクロアルキルである場合、前記C3~C5シクロアルキルはシクロプロピルである。
【0132】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Aが「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」は、フラン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環又はトリアゾール環である。
【0133】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Aが「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」は、チアゾール環である。
【0134】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R2がハロゲンである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0135】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R2がC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0136】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R2が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0137】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R2が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記C1
~C3アルキルはメチルである。
【0138】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R2が複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルはトリフルオロメチルである。
【0139】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R2がC1~C3アルコキシである場合、前記C1~C3アルコキシはメトキシである。
【0140】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R2が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0141】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R2が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである場合、前記C1~C3アルコキシはメトキシである。
【0142】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R2が複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシはトリフルオロメトキシである。
【0143】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
nが1である場合、R2は独立して環Bのオルト、メタ、又はパラ位置に位置する。
【0144】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Bが「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5~6員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5~6員ヘテロアリール
環」は、「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」である。
【0145】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Bが「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」は、フラン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環又はイミダゾール環である。
【0146】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Bが「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5~6員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5~6員ヘテロアリール環」は、「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される6員ヘテロアリール環」である。
【0147】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Bが「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される6員ヘテロアリール環」である場合、前記「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される6員ヘテロアリール環」は、ピリジン環又はピリミジン環である。
【0148】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R3がハロゲンである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0149】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R3がC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0150】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R3が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0151】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R3が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記C1~C3アルキルはメチルである。
【0152】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R3が複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルはトリフルオロメチルである。
【0153】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R3がC1~C3アルコキシである場合、前記C1~C3アルコキシはメトキシである。
【0154】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R3が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、又はヨウ素である。
【0155】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R3が1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである場合、前記C1~C3アルコキシはメトキシである。
【0156】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R3が複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシである場合、前記複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルコキシはトリフルオロメトキシである。
【0157】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
kが1である場合、R3は独立して環Aのオルト、メタ、又はパラ位置に位置する。
【0158】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義
は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
式Iの右端のカルボキシルは、環Aのオルト、メタ、又はパラ位置に位置する。
【0159】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
式Iの右端のカルボキシルは、環Aのパラ位置に位置する。
【0160】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
mは0又は1である。
【0161】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1はハロゲン、C1~C3アルキル、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである。
【0162】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1はハロゲン、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルである。
【0163】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
R1はハロゲンである。
【0164】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
X1は-C(R4R5)-である。
【0165】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
X1が-C(R4R5)-である場合、R4とR5は独立してC1~C3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキル、又はC3~C5シクロアルキルである。
【0166】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
X1が-C(R4R5)-である場合、R4とR5は独立してC1~C3アルキルである。
【0167】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
X1が-C(R4R5)-である場合、R4はC1~C3アルキルであり;R5は水素又はC1~C3アルキルである。
【0168】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
X
1が
【化33】
である場合、X
1-1は単結合、O又はCH
2である。
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
X
2はNである。
【0169】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
X3はNHである。
【0170】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
nは0である。
【0171】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
nが1である場合、R2はハロゲン、C1~C3アルキル、又はC1~C3アルコキシ
である。
【0172】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
環Bは、ベンゼン環である。
【0173】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
kは0である。
【0174】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
kが1である場合、R3はハロゲン、C1~C3アルキル、又はC1~C3アルコキシである。
【0175】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
mは0、1又は2であり;
R
1はハロゲン、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、C
1~C
3アルコキシ、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシであり;
X
1は-C(R
4R
5)-、又は、
【化34】
であり;
R
4はC
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、又はC
3~C
5シクロアルキルであり;R
5は水素、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、又はC
3~C
5シクロアルキルであり;X
1-1は単結合、O、CH
2又はCH
2CH
2であり;
X
2はNである;
X
3はNHであり;
環Aは、「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」であり;
nは0又は1であり;
R
2はハロゲン、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、C
1~C
3アルコキシ、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシであり;
環Bは、ベンゼン環又は「ヘテロ原子数が1個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5~6員ヘテロアリール環」であり;
kは0又は1であり;
R
3はハロゲン、C
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、C
1~C
3アルコキシ、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルコキシである。
【0176】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
mは0、1又は2であり;
R
1はハロゲン、C
1~C
3アルキル、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキルであり;
X
1は-C(R
4R
5)-、又は、
【化35】
であり;
R
4とR
5は独立してC
1~C
3アルキル、1つ又は複数のハロゲンで置換されたC
1~C
3アルキル、又はC
3~C
5シクロアルキルであり;X
1-1は単結合、O又はCH
2であり;
X
2はNであり;
X
3はNHであり;
環Aは、「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」であり;
nは0又は1であり;
R
2はハロゲン、C
1~C
3アルキル、又はC
1~C
3アルコキシであり;
環Bは、ベンゼン環又は「ヘテロ原子数が個又は2個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5~6員ヘテロアリール環」であり;
kは0又は1であり;
R
3はハロゲン、C
1~C
3アルキル、又はC
1~C
3アルコキシである。
【0177】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
mは0、1又は2であり;
R1はハロゲン、又は1つ又は複数のハロゲンで置換されたC1~C3アルキルであり;
X1は-C(R4R5)-であり;
R4とR5は独立してC1~C3アルキルであり;
X2はNであり;
X3はNHであり;
環Aは、「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」であり;
nは0又は1であり;
R2はハロゲン、C1~C3アルキル、又はC1~C3アルコキシであり;
環Bは、ベンゼン環であり;
kは0又は1であり;
R3はハロゲン、C1~C3アルキル、又はC1~C3アルコキシである。
【0178】
ある実施の態様において、前記式Iで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りであり;
mは0又は1であり;
R1はハロゲンであり;
X1は-C(R4R5)-であり;
R4はC1~C3アルキルであり;R5は水素又はC1~C3アルキルであり;
X2はNであり;
X3はNHであり;
環Aは、「ヘテロ原子数が1個、2個又は3個であり、ヘテロ原子が独立してN、O、及びSから選択される5員ヘテロアリール環」であり;
nは0であり;
環Bは、ベンゼン環であり;
kは0である。
【0179】
ある実施の態様において、前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形で、幾つかの基の定義は以下に記載された通りであり得、残りの基の定義は前記に記載された任意の実施の態様の通りである。
【0180】
【0181】
本発明はまた、物質X及び医薬賦形剤を含む医薬組成物を提供し;
前記物質Xは前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形である。
前記医薬組成物は、前記物質Xと前記医薬賦形剤からなるものであり得る。
本発明はまた、医薬の製造における前記物質Xの使用を提供し;
前記物質Xは前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形である。
前記医薬は、マーカーのレベルを下げるために使用でき;前記マーカーは、HBsAg、HBeAg、及びHBV DNA中の1つ又は複数である。
【0182】
前記医薬は、B型肝炎の治療及び/又は予防に使用できる。
本発明はまた、治療有効量の前記物質Xを患者に投与することを含む、B型肝炎を治療及び/又は予防する方法を提供し;前記物質Xは前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形である。
本発明はまた、物質XとB型肝炎を予防及び/又は治療する他の医薬を含む医薬組成物を提供し;
前記物質Xは前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形である。
前記「B型肝炎を予防及び/又は治療する他の医薬」は、前記物質X以外の、B型肝炎の予防及び/又は治療に使用される医薬を指す。
【0183】
前記「B型肝炎を予防及び/又は治療する他の医薬」は、HBV-DNAポリメラーゼ阻害剤、インターフェロン、HBV吸着侵襲性阻害剤、RNA阻害剤、HBsAg生成・分泌の阻害剤、ヌクレオカプシドタンパク質阻害剤、cccDNA阻害剤、HBV予防・治療性ワクチン、HBV抗体、RNaseH阻害剤、ウイルス成熟阻害剤、及び免疫調節剤の中の1つ又は複数であり得る。
本発明はまた、医薬の製造における物質Xの使用を提供し;前記医薬は、B型肝炎を予防及び/又は治療する他の医薬と併用され;
前記物質Xは前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形である。
前記医薬は、マーカーのレベルを下げるために使用でき;前記マーカーは、HBsAg、HBeAg、及びHBV DNAの1つ又は複数である。
前記医薬は、B型肝炎の治療及び/又は予防に使用できる。
【0184】
前記「B型肝炎を予防及び/又は治療する他の医薬」は前記物質X以外のB型肝炎の予防及び/又は治療に使用される医薬を指す。
前記「B型肝炎を予防及び/又は治療する他の医薬」は、HBV-DNAポリメラーゼ阻害剤、インターフェロン、HBV吸着侵襲性阻害剤、RNA阻害剤、HBsAg生成・分泌の阻害剤、ヌクレオカプシドタンパク質阻害剤、cccDNA阻害剤、HBV予防・治療性ワクチン、HBV抗体、RNaseH阻害剤、ウイルス成熟阻害剤、及び免疫調節剤の中の1つ又は複数であり得る。
本発明はまた、医薬の製造におけるB型肝炎を予防及び/又は治療する他の医薬の使用を提供し;前記医薬は物質Xと併用され;
前記物質Xは前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形である。
前記「B型肝炎を予防及び/又は治療する他の医薬」は、前記物質X以外のB型肝炎の予防及び/又は治療に使用される医薬を指す。
【0185】
前記「B型肝炎を予防及び/又は治療する他の医薬」は、HBV-DNAポリメラーゼ阻害剤、インターフェロン、HBV吸着侵襲性阻害剤、RNA阻害剤、HBsAg生成・分泌の阻害剤、ヌクレオカプシドタンパク質阻害剤、cccDNA阻害剤、HBV予防・治療性ワクチン、HBV抗体、RNaseH阻害剤、ウイルス成熟阻害剤、及び免疫調節剤の中の1つ又は複数であり得る。
前記医薬は、B型肝炎の治療及び/又は予防に使用できる。
【0186】
本発明はまた、治療有効量の前記物質XとB型肝炎を予防及び/又は治療する他の医薬をを患者に投与することを含む、B型肝炎を治療及び/又は予防するの方法を提供し;前記物質Xは前記式I-Aで表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物、その薬学的に許容される塩の溶媒和物又はその結晶形である。
【0187】
前記「B型肝炎を予防及び/又は治療する他の医薬」は前記物質X以外のB型肝炎の予防及び/又は治療に使用される医薬を指す。
前記「B型肝炎を予防及び/又は治療する他の医薬」は、HBV-DNAポリメラーゼ阻害剤、インターフェロン、HBV吸着侵襲性阻害剤、RNA阻害剤、HBsAg生成・分泌の阻害剤、ヌクレオカプシドタンパク質阻害剤、cccDNA阻害剤、HBV予防・治療性ワクチン、HBV抗体、RNaseH阻害剤、ウイルス成熟阻害剤、及び免疫調節剤の中の1つ又は複数であり得る。
特に明記しない限り、本発明で使用された用語は、以下の意味を有する:
【0188】
用語「複数」は、2個、3個、4個、又は5個を指す。
用語「薬学的に許容される」という用語は、塩、溶媒、賦形剤等を指し、一般に無毒で安全であり、患者による使用に適している。前記「患者」は、好ましくは哺乳動物であり、より好ましくはヒトである。
用語「薬学的に許容される塩」は、比較的毒性のない、薬学的に許容される酸又は塩基と本発明の化合物で製造される塩を指す。本発明の化合物に比較的に酸性の官能基が含まれる場合、単独の溶液又は適切な不活性溶媒において十分な量の薬学的に許容される塩基でこれらの化合物の中性の形態と接触することで塩基付加塩を得ることができる。薬学的に許容される塩基付加塩は、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム、カルシウム塩、アルミニウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩、ビスマス塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミンを含む。本発明の化合物に比較的に塩基性の官能基が含まれる場合、単独の溶液又は適切な不活性溶媒において十分な量の薬学的に許容される酸でこれらの化合物の中性の形態と接触することで酸付加塩を得ることができる。前記薬学的に許容される酸には無機酸が含まれ、前記無機酸は:塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、炭酸、リン酸、亜リン酸、硫酸等を含むが、これらに限定されない。前記薬学的に許容される酸には有機酸が含
まれ、前記有機酸は:酢酸、プロピオン酸、オキサル酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クエン酸、サリチル酸、酒石酸、メタンスルホン酸、イソニコチン酸、酸性クエン酸、オレイン酸、タンニン酸、パントテン酸、酒石酸水素、アスコルビン酸、ゲンチシン酸、フマル酸、グルコン酸、糖酸、ギ酸、エタンスルホン酸、パモ酸(即ち、4,4’-メチレン-ビス(3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸))、アミノ酸(例えば、グルタミン酸、アルギニン等)等が含まれるが、これらに限定されない。本発明の化合物に相対的に酸性及び相対的に塩基性の官能基が含まれる場合、塩基付加塩又は酸付加塩に転換することができる。具体的には、Berge etal.、“Pharmaceutical Salts”、Journal of Pharmaceutical Science66:1-19(1977)、又は、Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties、Selection、and Use(P.Heinrich Stahl and CamilleG.Wermuth、ed.、Wiley-VCH,2002)を参照できる。
【0189】
用語「溶媒和物」は、本発明の化合物を化学量論的又は非化学量論の溶媒と組み合わせることによって形成される物質を指す。溶媒和物の溶媒分子は、秩序化又は非秩序化された配置で存在することができる。前記溶媒には、水、メタノール、エタノール等を含むが、これらに限定されない。
用語「薬学的に許容される塩の溶媒和物」における「薬学的に許容される塩」と「溶媒和物」は上記の通り、本発明の化合物と、1、比較的毒性のない、薬学的に許容される酸又は塩基とを反応させ、2、化学量論的又は非化学量論的溶媒と組み合わせることによって形成される物質を指す。前記「薬学的に許容される塩の溶媒和物」は、本発明の化合物の塩酸一水和物を含むが、これに限定されない。
【0190】
用語「結晶形」は、その中のイオン又は分子が、3次元空間において厳密に周期的に配列され、一定の間隔を置いて周期的に規則が繰り返すことを指し;前記周期的配列の違いにより、複数の結晶型、即ち、結晶多形が存在することができる。
用語「化合物」、「薬学的に許容される塩」、「溶媒和物」及び「薬学的に許容される塩の溶媒和物」は、立体異性体を含む場合、単一の立体異性体又はそれらの混合物(例えば、ラセミ体)の形態で存在できる。用語「立体異性体」は、シス-トランス異性体又は光学異性体を指す。これらの立体異性体は、非対称合成法又はキラル分離法(薄層クロマトグラフィー、回転クロマトグラフィー、カラムクロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、高圧液体クロマトグラフィー等を含むがこれらに限定されない)によって分離、精製及び濃縮して得ることができ、また、他のキラル化合物との結合(化学結合等)又は塩を形成(物理結合等)することでキラル分離して得られる。用語「単一の立体異性体」は、本発明の化合物の1つの立体異性体が当該化合物に相応するすべての立体異性体に対するの質量含有量が95%以上であることを指す。
【0191】
用語「化合物」、「薬学的に許容される塩」、「溶媒和物」及び「薬学的に許容される塩の溶媒和物」は、互変異性体が存在する場合、単一の互変異性体又はそれらの混合物の形態で存在でき、好ましくは、比較的安定な互変異性体を主とする形態で存在する。
用語「化合物」、「薬学的に許容される塩」、「溶媒和物」及び「薬学的に許容される塩の溶媒和物」における原子の原子は天然豊度又は非天然豊度の形態で存在することができる。水素原子を例にとると、その天然存在比の形とは、その中の約99.85%が軽水素で、約0.015%が重水素であることを意味し;その非天然存在比の形は、その中の約95%が重水素であることを意味する。即ち、用語「化合物」、「薬学的に許容される塩」、「溶媒和物」及び「薬学的に許容される塩の溶媒和物」の一つ又は複数の原子は、非天然豊度の形態で存在する原子であり得る。
【0192】
化合物の定義に任意の変数(R1等)が複数回現れる場合、当該変数の各位置で現れる定義は他の位置で現れる定義とは関係がなく、それらの意味は互いに独立し、互いに影響を与えない。従って、ある基が1個、2個又は3個のR1基で置換されるとは、当該基が最大3個のR1で置換され得る、当該位置でのR1の定義と他の位置でのR1の定義はお互いに独立することを意味する。また、置換基及び/又は変数の組合せは、その組合せが安定的な化合物を生成するときにのみ許容できる。
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を指す。
用語「アルキル」は、特定の数の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキルを指す。アルキルの例には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル及びその類似のアルキルが含まれる。
【0193】
用語「アルコキシ」は、基-O-RXを指し、ここで、RXは、上記で定義されたアルキルである。
用語「シクロアルキル」は、一価飽和環状アルキルを指し、好ましくは3~7個の環炭素原子を有し、より好ましくは3~6個の炭素原子の一価飽和環状アルキルであり、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルである。
用語「ヘテロシクロアルキル」は、ヘテロ原子を有する飽和単環式基を指し、好ましくは、1個、2個又は3個の独立してN、O及びSから選択されるシクロヘテロ原子を含む3~7員の飽和単環式基である。ヘテロシクロアルキルの例は、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピリジル、テトラヒドロピロリル、アゼチジニル、チアゾリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、アゼパニル、ジアザシクロヘプタニル、オキサゼパニル等である。好ましい複素環式基は、モルホリン-4-イル、ピペリジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、チオモルホリン-4-イル及び1,1-ジオキソ-チオモルホリン-4-イルである。
【0194】
用語「ヘテロアリ―ル」は、ヘテロ原子を含む芳香族基を指し、好ましくは、1個、2個又は3個の独立して窒素、酸素及び硫黄から選択される芳香族5~6員単環式又は9~10員環二環式を含み、例えば、フラニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チエニル、イソキサゾリル、オキサゾリル、ジアゾリル、イミダゾリル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ベンズイミダゾリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、キノリニル、イソキノリニル等である。
【0195】
用語「薬用補助剤」は、医薬品の製造及び処方箋の処方に使用される賦形剤と添加剤を指し、有効成分の以外に医薬品に含まれるすべての物質である。中華人民共和国の薬局方第4部(2015年版)、又は医薬品添加剤のハンドブック(Raymond C Rowe、2009年第6版)を参照できる。
用語「治療」は、治療療法を指す。具体的の疾患に関する場合、治療とは、(1)疾患又は症状の1つ又は複数の生物学的症状を緩和すること、(2)(a)疾患の原因又は疾患を引き起こす生物学的カスケ―ドの1つ又は複数のポイント、又は(b)疾患の1つ又は複数の生物学的症状を妨害すること、(3)疾患に関連する1つ又は複数の症状、影響又は副作用を改善すること、或いは、疾患又はその治療に関連する1つ又は複数の症状、影響又は副作用を改善すること、又は(4)症状の進行又は症状の1つ又は複数の生物学的症状を遅延することを含む。
【0196】
用語「予防」は、疾患又は障害を獲得又は発症するリスクのを低減することを指す。
用語「治療有効量」は、必要とする患者に投与されたときに本明細書に記載の病気又は
疾患を効果的に治療するのに十分な化合物の量を指す。「治療有効量」は、化合物、症状と重症度、及び治療対象の年齢によって異なるが、必要に応じて当業者が調整することができる。
前記各好ましい条件は、当技術分野の常識に反することなく、任意に組み合わせることができる、即ち、本発明の各好ましい実施例が得られる。
本発明で使用される試薬及び原材料はすべて市販で入手できる。
本発明の積極的な進歩効果は、当該化合物は、HBsAg、HBeAg、及びHBV DNAレベルを有意に下げることができ、B型肝炎の治療薬の製造に使用でき、市場の見通しが良好なことである。
【発明を実施するための形態】
【0197】
以下は、実施例に基づいて本発明をさらに説明するが、本発明をこれらの実施例の範囲に制限するものではない。以下の実施例に具体的な条件を指定しない実験方法は、従来の方法及び条件に従って、又は製品の説明書に従って選択される。
実施例1 4-(2-(8-クロロ-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-1)
【0198】
【0199】
中間体V1-1の合成:
2-アミノ-3-クロロ安息香酸(10mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt、1.3eq.)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI、1.2eq.)、塩化アンモニウム(4eq.)をジメチルホルムアミド(10mL)に懸濁させ、窒素ガスの保護下で、ジイソプロピルエチルアミン(4eq.)を注入し、室温で一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。水を添加し、酢酸エチルで抽出し、スピン乾燥させ、n-ヘプタン/酢酸エチル=50/1でスラリー化させ、黄色の固体を得、収率は82%であった。LCMS:M+1=171。
【0200】
中間体V1-2の合成:
中間体V1-1(5mmol)を無水テトラヒドロフラン(50mL)に溶解させ、0℃で水素化アルミニウムリチウム(2.5eq.)を添加し、添加完了後、一晩還流させ、TLCで反応が完了したことを検出した。0℃下で水素化アルミニウムリチウムをクエ
ンチングさせ、無水硫酸ナトリウムを添加して乾燥させた。濾過し、スピン乾燥させ、カラムクロマトグラフィーにより黄色の液体を得、収率は56%であった。LCMS:M+1=157。
【0201】
中間体V1-3の合成:
中間体V1-2(2.7mmol)、4-ブロモチアゾール-2-カルボン酸(1eq.)、ベンゾトリアゾール-1-テトラメチルヘキサフルオロホスファ―ト(HBTU、1.1eq.)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、0℃下でトリエチルアミン(2eq.)を滴下し、添加完了後、室温で一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。水を添加し、酢酸エチルで抽出し、スピン乾燥させ、粗生成物を直接に次の工程に投入した。LCMS:M+1=346,348。
【0202】
中間体V1-4の合成:
前記工程の粗生成物を酢酸(5mL)に溶解させ、3時間還流させ、TLCで反応が完了したことを検出した。回転して酢酸を除去し、炭酸水素ナトリウムで塩基性に調節し、酢酸エチルで抽出し、乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、淡黄色の固体を得、二段階収率は42%であった。LCMS:M+1=328,330。
【0203】
中間体V1-5の合成:
中間体V1-4(1.15mmol)、4-メトキシカルボニルフェニルボロン酸(1.1eq.)、炭酸カリウム(2eq.)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(5%eq.)をバイアルに添加し、窒素ガスで保護した。テトラヒドロフラン(10mL)と水(1mL)を添加し、80℃で一晩還流させ、TLCで反応が完了したことを検出した。水を添加し、酢酸エチルで抽出し、乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、淡黄色の固体を得、収率は48%であった。LCMS:M+1=384。
【0204】
化合物I-1の合成:
中間体V1-5(0.55mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)とメタノール(1mL)に溶解させ、室温で攪拌しながら水酸化リチウム(2eq.)水溶液(1mL)を添加し、室温で一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。回転して溶媒を除去し、5mLの水を添加し、1Mの塩酸でpH=5~6に調整し、濾過し、乾燥させて、淡黄色の固体を得、収率は44%であった。LCMS:M+1=370。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ13.04(s,1H),8.52(s,1H),8.37(s,1H),8.22(d,J=8.2Hz,2H),8.04(d,J=8.2Hz,2H),7.30―7.24(m,1H),7.03―6.97(m,2H),4.71(s,2H)。
【0205】
実施例2 4-(2-(8-クロロ-4-メチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-2)
【化37】
【0206】
中間体V2-1の合成:
2-アミノ-3-クロロ安息香酸(20mmol)、N-メチル-N-メトキシアミン塩酸塩(1.5eq.)をジメチルホルムアミド(10mL)に溶解させ、N-メチルモルホリン(4.5eq.)とベンゾトリアゾール-1-テトラメチルヘキサフルオロホスファ―ト(HBTU、1.5eq.)を添加した。一晩撹拌して反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、黄色のオイル状物を得、収率は95%であった。LCMS:M+1=215。
【0207】
中間体V2-2の合成:
中間体V2-1(5mmol)を無水テトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下で、0℃でメチルリチウム(3eq.)を滴下し、添加完了後、室温で一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。飽和塩化アンモニウム水溶液で反応をクエンチングさせ、酢酸エチルで抽出し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物を得、収率は57%であった。LCMS:M+1=170。
【0208】
中間体V2-3の合成:
中間体V2-2(9mmol)、tert-ブチルスルフィンアミド(1eq.)、チタン酸テトライソプロピル(4eq.)を無水テトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、窒素ガスで保護した。チューブを密封して75℃で12時間反応させた。水を添加してクエンチングさせ、酢酸エチルを添加して溶解させ、珪藻土で濾過した。、酢酸エチルで抽出した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、淡黄色の固体を得、収率は72%であった。LCMS:M+1=273。
【0209】
中間体V2-4の合成:
中間体V2-3(2mmol)を無水テトラヒドロフラン(5mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下で、-78℃でDIBAL-H(2eq.)を滴下し、-78℃で3時間反応させた。水を添加してクエンチングさせ、EAで抽出し、スピン乾燥させ、粗生成物を直接に次の工程に投入した。LCMS:M+1=275。
【0210】
中間体V2-5の合成:
前記工程の粗生成物をメタノールに溶解させ、室温下で塩化水素/ジオキサン(4eq.)溶液を滴下し、室温で一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液をスピン乾燥させ、アンモニア水でpH=8に調節し、酢酸エチルで抽出し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物を得、二段階収率は89%であった。LCMS:M+1=171。
【0211】
中間体V2-6の合成:
中間体V2-5(2.47mmol)、4-ブロモチアゾール-2-ギ酸(1eq.)、ベンゾトリアゾール-1-テトラメチルヘキサフルオロホスファ―ト(HBTU、1.1eq.)をトルエン(10mL)に溶解させ、0℃下でトリエチルアミン(2eq.)を滴下し、添加完了後、室温で一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。水を添加し、酢酸エチルで抽出し、スピン乾燥させ、粗生成物を直接に次のステップに投入した。LCMS:M+1=360,362。
【0212】
中間体V2-7の合成:
前記工程の粗生成物を酢酸(4mL)に溶解させ、3時間還流させた。回転して酢酸を除去し、炭酸水素ナトリウムでpH=8~9に調節し、酢酸エチルで抽出し、スピンド乾燥させ、粗生成物を直接に次のステップに投入した。LCMS:M+1=342,344。
【0213】
中間体V2-8の合成:
前記粗生成物、4-メトキシカルボニルフェニルボロン酸(1.1eq.)、炭酸カリウム(2eq.)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(5%eq.)をバイアルに添加し、窒素ガスで保護した。テトラヒドロフラン(10mL)と水(1mL)を注入し、80℃で一晩還流させ、TLCで反応が完了したことを検出した。水を添加し、酢酸エチルで抽出し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、淡黄色の固体を得、3段階収率は19%であった。LCMS:M+1=398。
【0214】
化合物I-2の合成:
中間体V2-8(0.2mmol)をテトラヒドロフラン(1mL)とメタノール(1mL)に溶解させ、室温で攪拌しながら水酸化リチウム(2eq)水溶液(1mL)を添加し、室温で一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。スピン乾燥させ、5mLの水を添加し、1Mの塩酸でpH=5~6に調節し、ドライ乾燥させて、少量のジクロロメタンでスラリー化させ、淡黄色の固体を得、収率は99%であった。LCMS:M+1=384。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ13.08(s,1H),8.56(s,1H),8.52(s,1H),8.23(d,J=6.8Hz,2H),8.05(d,J=6.8Hz,2H),7.30(d,J=6.4Hz,1H),7.14―6.99(m,2H),4.90(q,J=3.9Hz,1H),1.41(d,J=3.9Hz,3H)。
【0215】
実施例3 4-(2-(8-クロロ-4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-4)
【化38】
【0216】
中間体V4-1の合成:
2-アミノ-3-クロロ安息香酸メチル(6.6mmol)を無水テトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、窒素ガスで保護した。0℃で臭化メチルマグネシウム(3eq.)を滴下し、添加完了後、室温で一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。飽和塩化アンモニウムでクエンチングさせ、酢酸エチルで抽出し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物を得、収率は96%であった。LCMS:M+1=186。
【0217】
中間体V4-2の合成:
4-ブロモチアゾール-2-ギ酸(24.04mmol)を乾燥ジクロロメタン(50mL)に添加し、窒素ガス保護下で氷浴で冷却させ、塩化オキサリル(22eq.)を滴下し、添加完了後、室温で2時間反応させた。反応溶液を濃縮して乾燥させ、乾燥テトラヒドロフラン(50mL)を添加して溶解させ、25%~28%のアンモニア水(30mL)に滴下し、温度を5℃以下に維持させ、添加完了後、室温で1時間反応させた。TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、弱酸性になるまで2Mの塩酸で洗浄し、乾燥させて、4-ブロモチアゾール-2-ホルムアミド(5gの粗生成物)を得た。
4-ブロモチアゾール-2-ホルムアミド(24.15mmol)をピリジン(20eq.)に添加し、窒素ガス保護下で5℃に冷却させ、オキシ塩化リン(5eq.)を滴下し、添加完了後、室温で一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液を砕いた氷にゆっくりと注いでクエンチングさせ、酢酸エチルで抽出し、乾燥させ、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、V4-2(4g、2段階収率:88%)を得た。
【0218】
中間体V4-3の合成:
中間体V4-1(1mmol),中間体V4-2(1eq.)を密閉チューブに添加し、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(3mL)を添加し、120℃で5時
間反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液を水に注ぎ、炭酸水素ナトリウムで塩基性に調節し、酢酸エチルで抽出し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、淡黄色のオイル状固体を得、収率は75%であった。LCMS:M+1=356,358。
中間体V4-4の合成:
中間体V4-3(0.35mmol)、4-メトキシカルボニルフェニルボロン酸(1.1eq.)、炭酸カリウム(2eq.)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(5%eq.)をバイアルに添加し、窒素ガスで保護した。テトラヒドロフラン(5mL)と水(1mL)を注入し、80℃で一晩還流させ、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液に水を添加し、酢酸エチルで抽出し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、淡黄色の固体を得、収率は58%であった。LCMS:M+1=412。
【0219】
化合物I-4の合成:
中間体V4-4(0.1mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)とメタノール(1mL)に溶解させ、室温で攪拌しながら水酸化リチウム(2eq.)水溶液(1mL)を添加し、室温で一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。回転して乾燥させ、5mLの水を添加し、1Mの塩酸でpH=5~6に調整し、濾過し、乾燥させて、淡黄色の固体を得、収率は83%であった。LCMS:M+1=398。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ13.04(s,1H),8.53(s,1H),8.36(s,1H),8.27(d,J=8.1Hz,2H),8.05(d,J=8.1Hz,2H),7.31(d,J=7.8Hz,1H),7.26(d,J=7.8Hz,1H),7.06(t,J=7.8Hz,1H),1.63(s,6H)。
【0220】
実施例4 4-(2-(8’-クロロ-1’H-スピロ[シクロプロピル-1,4’-キナゾリン]-2’-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-5)
【化39】
【0221】
化合物I-5の合成は、化合物I-2の合成方法を参照する。2-(1-アミノシクロプロピル)-6-クロロアニリン(中間体V5-6)で2-(1-アミノエチル)-6-クロロアニリン(中間体V2-5)を置き換えた。化合物I-5、LCMS:M+1=396。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ12.99(s,1H),8.51(s,1H),8.32(s,1H),8.27(d,J=7.9Hz,2H),8.13(d,J=7.9Hz,2H),7.22(d,J=7.5Hz,1H),7.14(d,J=7.5Hz,1H),7.01(t,J=7.5Hz,1H),1.68-1.61(m,2H),1.37-1.30(m,2H)。
【化40】
【0222】
中間体V5-1の合成:
水素化ナトリウム(60%、2.2eq.)を乾燥ジメチルスルホキシド(80mL)に添加し、室温でマロン酸ジエチル(2.0eq.)を滴下し、添加完了後、100℃で30分間反応させた。室温に冷却させた後、2-クロロ-6フルオロニトロベンゼン(45.57mmol)を添加し、添加完了後、100℃で2時間反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に添加し、酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体V5-1を得、収率は53%であった。LCMS:M+1=316。
【0223】
中間体V5-2の合成:
中間体V5-1(22.17mmol)を乾燥ジメチルスルホキシド(70mL)に添加し、塩化リチウム(2.2eq.)と水(1.1eq.)を添加し、添加完了後、100℃で3時間反応させた。TLCで反応が完了したことを検出し、反応溶液を冷却させ、酢酸エチルを添加し、水で洗浄し、乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体V5-2を得、収率は83%であった。LCMS:M+1=244。
【0224】
中間体V5-3の合成:
中間体V5-2(16.42mmol)と1,2-ジブロモエタン(1.1eq.)をジメチルホルムアミド(40mL)に添加し、窒素ガス保護下で温度を0℃に冷却させ、バッチで水素化ナトリウム(60%、4.0eq.)を添加した。添加完了後、室温で一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液を氷水に注ぎ、2Mの塩酸でpH=5~6に調整し、酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体V5-3を得、収率は29%であった。LCMS:M+1=270。
【0225】
中間体V5-4の合成:
中間体V5-3(4.45mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)とメタノール(3のmL)に添加し、水酸化ナトリウム(2.0eq.)水溶液(2mL)を添加し、50℃で一晩放置し、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液を濃縮し、10mLの水を添加し、2Mの塩酸でpH=5~6に調整し、酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、乾燥させ、濃縮して中間体V5-4を得、収率は56%であった。LCMS:M+1=242。
【0226】
中間体V5-5の合成:
中間体V5-4(2.28mmol)とトリエチルアミン(1.5eq.)をジクロロメタンに添加し、攪拌しながらアジ化ジフェニルホスフェート(1.5eq.)を滴下し、添加完了後、室温で3時間反応させた。TLCで反応が完了したことを検出し、反応溶液を濃縮して乾燥させ、トルエン(10mL)を添加し、120℃の外部温度で2時間反応させ、室温に冷却させ、6Mの塩酸(5mL)を添加し、100℃で2時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に添加し、酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体V5-5を得、収率は82%であった。LCMS:M+1=213。
【0227】
中間体V5-6の合成:
中間体V5-5(1.79mmol)、還元鉄粉末(5eq.)及び塩化アンモニウム(1eq.)を10mLのテトラヒドロフランに添加し、2時間還流して反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液を室温に冷却させ、濾過し、ケーキをテトラヒドロフランで洗浄し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体V5-6を得、収率は76%であった。LCMS:M+1=183。
【0228】
実施例5 4-(2-(8’-クロロ-1’H-スピロ[オキセタン-3,4’-キナゾリン]-2’-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-11)
【化41】
化合物I-11の合成は化合物I-2の合成方法を参照し、3-(2-アミノ-3-クロロフェニル)オキセタニル-3-アミン(中間体V11-4)で2-(1-アミノエチル)-6-クロロアニリン(中間体V2-5)を置き換えた。化合物I-11、LCMS:M+1=412。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ13.00(s,1H),8.67(s,1H),8.48(s,1H),8.32(d,J=8.1Hz,2H),8.13(d,J=7.9Hz,2H),7.33(d,J=7.8Hz,1H),7.26(d,J=7.8Hz,1H),7.12(t,J=7.8Hz,1H),4.45-4.35(m,2H),4.17-4.07(m,2H)。
【化42】
【0229】
中間体V11-1の合成:
オキセタン-3-オン(69.38mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(50mL)に添加し、順次にtert-ブチルスルフィンアミド(1.0eq.)とテトラエトキシチタン(20mL)を添加し、50℃で5時間反応させた。反応溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体V11-1を得、収率は:40%であった。
【0230】
中間体V11-2の合成:
1-クロロ-3-ヨード-2-ニトロベンゼン(7.06mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(20mL)に添加し、窒素ガスで保護し、-78℃に冷却させた。n-ブチルリチウム(2.5M、1.2eq.)を滴下し、添加完了後、当該温度下で30分間反応させた。中間体V11-1(1.2eq.)のテトラヒドロフラン溶液(50mL)を滴下し、添加完了後、-78℃で30分間反応させ、室温で一晩反応させた。TLCで原料が消失したことを検出した。反応溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体V11-2を得、収率は:34%であった。LCMS:M+1=333。
【0231】
中間体V11-3の合成:
中間体V11-2(2.25mmol)をメタノール(10mL)に添加し、塩化水素/ジオキサン溶液(4M、10mL)を添加し、室温で1時間攪拌し、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液を濃縮して乾燥させ、粗生成物を得、中間体V11-3であって、LCMS:M+1=229。
【0232】
中間体V11-4の合成:
前記工程の粗生成物中間体V11-3(2.25mmol)をテトラヒドロフラン(15mL)に添加し、鉄粉末(5eq.)と塩化アンモニウム(1eq.)を添加し、65℃で2時間反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に添加し、濾過し、酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体V11-4を得、二段階収率は:56%であった。LCMS:M+1=199。
【0233】
実施例6 4-(2-(4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-20)
【化43】
【0234】
中間体V20-1の合成:
2-アミノ安息香酸メチル(33.08mmol)を無水テトラヒドロフラン(50mL)に溶解させ、窒素ガスで保護した。0℃で臭化メチルマグネシウム(3eq.)を滴下し、添加完了後、室温で一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。飽和塩化アンモニウムでクエンチングさせ、酢酸エチルで抽出し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物を得、収率は85%であった。LCMS:M+1=152。
【0235】
中間体V20-2の合成:
中間体V20-1(6.61mmol)、中間体V4-2(1eq.)を密閉チューブに添加し、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(10mL)を添加し、120℃で5時間反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液を水に注ぎ、炭酸水素ナトリウムで塩基性に調節し、酢酸エチルで抽出し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、淡黄色の固体を得、収率は72%であった。LCMS:M+1=322,324。
【0236】
中間体V20-3の合成:
中間体V20-2(0.31mmol)、4-メトキシカルボニルフェニルボロン酸(1.1eq.)、炭酸カリウム(2eq.)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(5%eq.)をバイアルに添加し、窒素ガスで保護した。テトラヒドロフラン(5mL)と水(1mL)を注入し、80℃で一晩還流させ、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液に水を添加し、酢酸エチルで抽出し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、淡黄色の固体を得、収率は65%であった。LCMS:M+1=378。
【0237】
化合物I-20の合成:
中間体V20-3(0.26mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)とメタノール(1mL)に溶解させ、室温で攪拌しながら水酸化リチウム(2eq.)水溶液(1mL)を添加し、室温で一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。スピン乾燥させ、5mLの水を添加し、1Mの塩酸でpH=5~6に調節し、濾過し、ドレイ乾燥させて、淡黄色の固体を得、収率は70%であった。化合物I-20、LCMS:M+1=364。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ13.05(s,1H),8.49(s,1H),8.27(d,J=8.1Hz,2H),8.04(d,J=8.1Hz,2H),7.96(s,1H),7.28(d,J=7.2Hz,1H),7.17(t,J=7.2Hz,1H),7.08(t,J=7.3Hz,1H),7.02(d,J=7.3Hz,1H),1.61(s,6H)。
【0238】
実施例7 4-(2-(8-フルオロ-4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-21)
【化44】
化合物I-21の合成は化合物I-4の合成方法を参照し、2-アミノ-3-フルオロ安息香酸メチルで2-アミノ-3-クロロ安息香酸メチルを置き換えた。化合物I-21、LCMS:M+1=382。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d
6)δ8.52(s,1H),8.28(d,J=8.5Hz,2H),8.18(s,1H),8.06(d,J=8.5Hz,2H),7.15-7.05(m,3H),1.64(s,6H)。
【0239】
実施例8 4-(2-(8-ブロモ-4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-22)
【化45】
【0240】
中間体V22-1の合成:
2-アミノ-3-ブロモ安息香酸メチル(4.35mmol)を無水テトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、窒素ガスで保護した。0℃で臭化メチルマグネシウム(2.0eq.)を滴下し、添加完了後、室温で一晩反応させ、TLCで大部分の原料が変換したことを検出した。飽和塩化アンモニウム水溶液で反応をクエンチングさせ、酢酸エチルで抽出し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体V22-1を得、収率は76%であった。LCMS:M+1=230,232。
【0241】
中間体V22-2の合成:
中間体V22-1(0.65mmol)、中間体V9-3(1eq.)を密閉チューブに添加し、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(3mL)を添加し、120℃で5時間反応させ、TLCデ反応が完了したことを検出した。反応溶液を氷水に注ぎ、炭酸水素ナトリウムで塩基性に調節し、酢酸エチルで抽出し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体V22-2を得、収率は55%であった。LCMS:M+1=456,458。
【0242】
化合物I-22の合成:
中間体V22-2(0.36mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)とメタノール(1mL)に溶解させ、室温で攪拌しながら水酸化リチウム(2eq.)水溶液(1mL)を添加し、室温で一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。スピン乾燥させ、5mLの水を添加し、1Mの塩酸でpH=5~6に調整し、濾過し、ドライ乾燥させて、化合物I-22を得、収率は76%であった。LCMS:M+1=442,444。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ13.05(s,1H),8.52(s,1H),8.31―8.23(m,3H),8.04(d,J=7.9Hz,2H),7.47(d,J=7.7Hz,1H),7.29(d,J=7.7Hz,1H)
,6.98(t,J=7.7Hz,1H),1.62(s,6H)。
【0243】
実施例9 4-(2-(4,4-ジメチル-8-トリフルオロメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-23)
【化46】
化合物I-23の合成は化合物I-4の合成方法を参照し、2-アミノ-3-トリフルオロメチル安息香酸メチルで2-アミノ-3-クロロ安息香酸メチルを置き換えた。化合物I-23、LCMS:M+1=432。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ13.08(s,1H),8.51(s,1H),8.42(s,1H),8.26(d,J=8.1Hz,2H),8.05(d,J=8.1Hz,2H),7.56(d,J=7.7Hz,1H),7.51(d,J=7.7Hz,1H),7.18(t,J=7.7Hz,1H),1.65(s,6H)。
【0244】
中間体V23-1の合成:
【化47】
2-アミノ-6-トリフルオロメチル安息香酸(10mmol)、炭酸カリウム(1eq.)と硫酸ジメチル(1eq.)を15mLの乾燥ジメチルホルムアミドに添加し、室温で一晩攪拌し、TLCで原料が完全に反応したことを検出した。反応溶液を50mLの水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体V23-1を得、収率は58%であった。LCMS:M+1=220。
【0245】
実施例10 4-(2-(7-クロロ-4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-25)
【化48】
化合物I-25の合成は化合物I-4の合成方法を参照し、2-アミノ-4-クロロ安
息香酸メチルで2-アミノ-3-クロロ安息香酸メチルを置き換えた。化合物I-25、LCMS:M+1=398。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ8.52(s,1H),8.26(d,J=8.1Hz,2H),8.21(s,1H),8.04(d,J=8.1Hz,2H),7.30(d,J=8.3Hz,1H),7.10(d,J=8.3Hz,1H),7.02(s,1H),1.61(s,6H)。
【0246】
実施例11 4-(2-(6-クロロ-4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-27)
【化49】
化合物I-27の合成は化合物I-4の合成方法を参照し、2-アミノ-5-クロロ安息香酸メチルで2-アミノ-3-クロロ安息香酸メチルを置き換えた。化合物I-27、LCMS:M+1=398。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ8.50(s,1H),8.26(d,J=8.2Hz,2H),8.10(s,1H),8.04(d,J=8.2Hz,2H),7.35(d,J=1.8Hz,1H),7.20(dd,J=8.3,1.8Hz,1H),7.03(d,J=8.3Hz,1H),1.62(s,6H)。
【0247】
実施例12 6-(2-(4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)ニコチン酸(I-34)
【化50】
化合物I-34の合成は化合物I-20の合成方法を参照し、鈴木カップリング工程で、5-メトキシカルボニル-2-ピリジンボロン酸で4-メトキシカルボニルフェニルボロン酸を置き換えた。化合物I-34、LCMS:M+1=365。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ9.12(s,1H),8.57(s,1H),8.46―8.40(m,2H),8.00(s,1H),7.29(d,J=7.2Hz,1H),7.19(t,J=7.2Hz,1H),7.12―7.02(m,2H),1.62(s,6H)。
【0248】
実施例13 5-(2-(4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)ピリジン-2-カルボン酸(I-35)
【化51】
化合物I-35の合成は化合物I-20の合成方法を参照し、鈴木カップリング工程で、2-メトキシカルボニル-5-ピリジンボロン酸ピナコ―ルエステルで4-メトキシカルボニルフェニルボロン酸を置き換えた。化合物I-35、LCMS:M+1=365。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d
6):9.50(d,J=1.6Hz,1H),8.85(s,1H),8.70(dd,J=8.2,2.0Hz,1H),8.20(d,J=8.2Hz,1H),7.41(d,J=7.6Hz,1H),7.30(br,2H),7.25―7.17(m,1H),1.71(s,6H)。
【0249】
実施例14 3-(2-(8-クロロ-4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-36)
【化52】
化合物I-36の合成は化合物I-4の合成方法を参照し、鈴木カップリング工程で、3-メトキシカルボニルフェニルボロン酸で4-メトキシカルボニルフェニルボロン酸を置き換えた。化合物I-36、LCMS:M+1=398。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ8.63(s,1H),8.47(s,1H),8.36(d,J=7.1Hz,1H),8.30(s,1H),7.96(d,J=7.1Hz,1H),7.62(t,J=7.1Hz,1H),7.30(d,J=7.3Hz,1H),7.25(d,J=7.3Hz,1H),7.04(t,J=7.3Hz,1H),1.63(s,6H)。
【0250】
実施例15 4-(2-(4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)-3-フルオロ安息香酸(I-38)
【化53】
化合物I-38の合成は化合物I-20の合成方法を参照し、鈴木カップリング工程で、2-フルオロ-4-メトキシカルボニルフェニルボロン酸で4-メトキシカルボニルフェニルボロン酸を置き換えた。化合物I-38、LCMS:M+1=382。
1H-NM
R(400MHz,DMSO-d
6):δ13.40(s,1H),8.58(t,J=8.0Hz,1H),8.32(brs,1H),8.00(br,1H),7.92(dd,J=8.1,1.3Hz,1H),7.83(dd,J=11.9,1.3Hz,1H),7.29(d,J=7.3Hz,1H),7.19(t,J=7.0Hz,1H),7.13-7.01(m,2H),1.62(s,6H)。
【0251】
実施例16 4-(2-(4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)-2-メトキシ安息香酸(I-40)
【化54】
化合物I-40の合成は化合物I-20の合成方法を参照し、鈴木カップリング工程で、3-メトキシ-4-メトキシカルボニルフェニルボロン酸で4-メトキシカルボニルフェニルボロン酸を置き換えた。化合物I-40、LCMS:M+1=394。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ12.72(s,1H),8.72(s,1H),7.86(s,1H)7.84(d,J=8.0Hz,2H),7.78(d,J=8.0Hz,1H),7.37(d,J=6.7Hz,1H),7.30―7.23(m,2H),7.21-7.15(m,1H),3.98(s,3H),1.69(s,6H)。
【0252】
実施例17 4’-(8-クロロ-4-メチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-4-ギ酸(I-43)
【化55】
化合物I-43の合成は化合物I-2の合成方法を参照し、閉環工程で、4-ブロモ安息香酸で4-ブロモチアゾール-2-ギ酸を置き換えた。化合物I-43、LCMS:M+1=377。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ13.07(s,1H),8.12(d,J=7.4Hz,2H),8.06(d,J=7.4Hz,2H),7.97―7.88(m,4H),7.36(d,J=6.7Hz,1H),7.18―7.05(m,2H),4.94(q,J=4.8Hz,1H),1.44(d,J=4.8Hz,3H)。
【0253】
実施例18 4’-(8-クロロ-4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)-3’-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-ギ酸(I-46)
【化56】
化合物I-46の合成は化合物I-4の合成方法を参照し、閉環工程で、4-ブロモ-2-フルオロベンゾニトリルで4-ブロモ-2-シアノチアゾールを置き換えた。化合物I-46、LCMS:M+1=409。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ13.16(s,1H),8.12―8.02(m,2H),7.99―7.80(m,5H),7.51―7.38(m,2H),7.32―7.20(m,1H),1.72(s,6H)。
【0254】
実施例19 4-(6-(8-クロロ-4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)ピリジン-3-イル)安息香酸(I-48)
【化57】
化合物I-48の合成は化合物I-4の合成方法を参照し、閉環工程で、5-ブロモ-2-シアノピリジンで4-ブロモ-2-シアノチアゾールを置き換えた。化合物I-48、LCMS:M+1=392。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ13.13(s,1H),9.09(s,1H),8.53(d,J=8.2Hz,1H),8.43(d,J=8.2Hz,1H),8.10(d,J=8.1Hz,2H),7.98(d,J=8.1Hz,2H),7.37(d,J=7.0Hz,1H),7.31(d,J=7.0Hz,1H),7.10(t,J=7.8Hz,1H),1.65(s,6H)。
【0255】
実施例20 4-(2-(8-クロロ-4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)ピリミジン-5-イル)安息香酸(I-49)
【化58】
化合物I-49の合成は化合物I-4の合成方法を参照し、閉環工程で、5-ブロモ-2-シアノピリジンで4-ブロモ-2-シアノチアゾールを置き換えた。化合物I-49、LCMS:M+1=393。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ9.34(s,2H),8.26(s,1H),8.08(d,J=6.8Hz,2H),7.92(d,J=6.8Hz,2H),7.30(d,J=5.6Hz,1H),7.25(d,J=5.6Hz,1H),7.05(t,J=5.6Hz,1H),1.59(s,6H)。
【0256】
実施例21 4-(5-(8-クロロ-4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)フラン-3-イル)安息香酸(I-50)
【化59】
化合物I-50の合成は化合物I-4の合成方法を参照し、閉環工程で、4-ブロモ-2-シアノフランで4-ブロモ-2-シアノチアゾールを置き換えた。化合物I-50、LCMS:M+1=381。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ13.04(s,1H),8.85(s,1H),8.27(s,1H),8.03(d,J=8.1Hz,2H),7.85(d,J=8.1Hz,2H),7.47(d,J=7.8Hz,1H),7.40(d,J=7.8Hz,1H),7.24(t,J=7.8Hz,1H),1.69(s,6H)。
【化60】
4-ブロモ-2-フランホルムアルデヒド(2.86mmol)と塩酸ヒドロキシルアミン(2.2eq.)をジメチルスルホキシド(3mL)に添加し、室温で30分間撹拌し、TLCで原料が消失したことを検出した。温度を80℃に昇温させ、2時間反応させ、TLCで完全に変換したことを検出した。反応溶液を水に注ぎ、メチルtert-ブチルエーテルで抽出し、水で洗浄し、乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、4-ブロモ-2-シアノフラン(収率:72%)を得た。
【0257】
実施例22 4-(5-(8-クロロ-4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)-1H-ピロール-3-イル)安息香酸(I-51)
【化61】
化合物I-51の合成は化合物I-50の合成方法を参照し、4-ブロモ-2-ピロルホルムアルデヒドで4-ブロモ-2-フランホルムアルデヒドを置き換えた。化合物I-
51、LCMS:M+1=380。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ7.92(d,J=8.1Hz,2H),7.70(d,J=8.1Hz,2H),7.55(s,1H),7.40(s,1H),7.26(d,J=7.6Hz,1H),7.18(d,J=7.6Hz,1H),6.94(t,J=7.6Hz,1H),1.52(s,6H)。
【0258】
実施例23 4-(2-(8-クロロ-4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)-オキサゾール-4-イル)安息香酸(I-53)
【化62】
【0259】
中間体V53-1の合成:
4-アセチル安息香酸エチル(26.01mmol)をジクロロメタン(50mL)に添加し、室温で液体臭素(1eq.)を滴下し、添加完了後、室温で3時間反応させた。TLCで原料の大部分が変換したことを検出し、反応溶液を水で洗浄し、乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体V53-1(収率:57%)を得た。LCMS:M+1=271,273。
【0260】
中間体V53-2の合成:
中間体V53-1(11.07mmol)とギ酸アンモニウム(3eq.)をギ酸(10mL)に添加し、3時間還流して反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液を濃縮してギ酸の大部分を除去し、水を添加し、飽和炭酸ナトリウム水溶液でpHを8~9に調節し、酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体V53-2(収率:46%)を得た。LCMS:M+1=218。
【0261】
中間体V53-3の合成:
中間体V53-2(4.60mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(10mL)に添加し、窒素ガス保護下で-78℃に冷却させ、n-ブチルトリウム(2.5M、1eq.)を滴下し、添加完了後、30分間攪拌した。-78℃でジメチルホルムアミド(2eq.)を滴下し、30分間撹拌し、室温で2時間撹拌した。TLCで原料の大部分が変換したことを検出した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を添加してクエンチングさせ、酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、V53-3(収率:53%)を得た。LCMS:M+1=246。
【0262】
中間体V53-4の合成:
中間体V53-3(2.04mmol)と塩酸ヒドロキシルアミン(1.2eq.)をジメチルスルホキシドに添加し、室温で30分間反応させ、80℃に加熱して2時間反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液を水に添加し、酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、V53-4(収率:81%)を得た。LCMS:M+1=243。
【0263】
中間体V53-5の合成:
中間体V53-4(0.54mmol)と(2-(2-アミノ-3-クロロフェニル)プロピル-2-オ―ル、1eq.)を密閉チューブに添加し、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(3mL)を添加し、120℃で5時間反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液を氷水に注ぎ、炭酸水素ナトリウムで塩基性に調節し、酢酸エチルで抽出し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体V53-5(収率:36%)を得た。LCMS:M+1=410。
【0264】
化合物I-53の合成:
中間体V53-5(0.19mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)とメタノール(1mL)に溶解させ、室温で攪拌しながら水酸化リチウム(2eq.)水溶液(1mL)を添加し、室温で一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。スピン乾燥させ、5mLの水を添加し、1Mの塩酸でpH=5~6に調節し、濾過し、ドライ乾燥させて、化合物I-53を得、収率は79%であった。LCMS:M+1=382。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ13.04(s,1H),8.62(s,1H),8.45(s,1H),8.29(d,J=8.2Hz,2H),8.08(d,J=8.2Hz,2H),7.35(d,J=7.6Hz,1H),7.29(d,J=7.6Hz,1H),7.10(t,J=7.6Hz,1H),1.65(s,6H)。
【0265】
実施例24 4-(2-(4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)安息香酸(I-54)
【化63】
【0266】
中間体V54-1の合成:
500mlのバイアルに031-A(25g、128mmol、1.0eq.)、ヨウ化メチル(54g、380.3mmol、3.0eq.)、200mlのN,N-ジメチルホルムアミドを添加し、攪拌し、-30℃に冷却させ、ゆっくりとバッチでNaH(15g、380.3mmol、3.0eq.)を添加し、添加完了後、室温下で3時間攪拌し、TLCで反応の40%が変換したことを検出した。反応溶液をゆっくりと氷水に注いでクエンチングさせ、MTBEで抽出し、乾燥させ、濃縮した後、粗生成物をPE/EA(5:1)でスラリー化させ、8.5gの中間体V54-1を得、収率は30%であった。LCMS:M+1=224。
【0267】
中間体V54-2の合成:
250mlのバイアルに中間体V54-1(8g、35.84mmol、1.0eq.)、40mlのメタノール、3Nの水酸化ナトリウム溶液(24mL、2.0eq.)を添加し、85℃に加熱して一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出し、減圧濃縮してメタノールを除去し、50mlの水を添加し、100mlのメチルtert―ブチルエーテルで1回抽出し、水層を5℃に冷却させ、6Nの塩酸を滴下してpHを3~5に調節し、30分間撹拌し、濾過し、ドライ乾燥させて7gの生成物を得、収率は93%であった。LCMS:M+1=210。
【0268】
中間体V54-3の合成:
500mlのバイアルにV54-2(7g、33.5mmol、1.0eq.)、100mlのトルエンを添加し、攪拌し、0℃に冷却させ、トリエチルアミン(4.06g、40.2mmol、1.2eq.)を滴下し、添加完了後、続いてDPPA(10.13g、36.84mmol、1.1eq.)を滴下し、20℃に昇温させ、3時間反応させ、TLCで反応が完了したことを検出し、還流まで加熱して2時間反応させ、TLCで反応が完了したことを検出し、室温に冷却させ、100mlの6N塩酸を添加し、還流まで加熱して3時間反応させ、TLCで反応が完了したことを検出し、水層を分離し、50mlの酢酸エチルで1回洗浄し、有機層を50mlの水で1回抽出し、水層を合わせ、pHを9~10に調節し、100mlの酢酸エチルで2回抽出し、乾燥させ、スピン乾燥させ、4.5gの生成物を得、収率は75%であった。LCMS:M+1=181。
【0269】
中間体V54-4の合成:
100mlのバイアルに4-ブロモ-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-2-ギ酸(3g、9.34mmol、1.1eq.)、HATU(6.43g、16.92mmol、2.0eq.)、トリエチルアミン(2.57g、25.4mmol、3.0eq.)、20mlのジクロロメタンを添加し、30分間攪拌し、V54-3(1.5g、8.33mmol、1.0eq.)を添加し、30℃に加熱して一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出し、20mlの水を添加し、20mlのジクロロメタンで2回抽出し、乾燥させ、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、2gの生成物を得た。収率:50%。LCMS:M+1=483,485。
【0270】
中間体V54-5の合成:
100mlのバイアルにV54-4(1.5g、3.11mmol、1.0eq.)、4-(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸(0.67g、3.73mmol、1.2eq.)、無水炭酸カリウム(0.86g、6.21mmol、2.0eq.)、30mlのテトラヒドロフランと6mlの水を添加し、攪拌し、窒素ガスで保護し、Pd(dppf)Cl2(227mg、0.31mmol、10%eq.)を添加し、75℃に加熱して一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出し、30mlの水、30mlの酢酸エチルを添加し、攪拌し、有機層を分離し、乾燥させ、組成生物をカラムクロマトグラフィーで精製して1.6gの生成物を得た。収率:96%。LCMS:M+1=539。
【0271】
中間体V54-6の合成:
100mlのバイアルに中間体V54-5(120mg、1.0eq.)、10mlのメタノール、10%のPd/C30mgを添加し、攪拌し、水素ガスで還元させ、室温で一晩攪拌し、TLCで反応が完了したことを検出し、テトラヒドロフランを添加し、濾過し、ケーキをメタノールで洗浄し、蒸発乾燥させて120mgの粗生成物を得、直接に次の反応で使用した。LCMS:M+1=509。
【0272】
中間体V54-7の合成:
25mlのバイアルに中間体V54-6(120mg)、4mlの氷酢酸を添加し、105℃に加熱して3時間反応させ、TLCで反応が完了したことを検出し、スピン乾燥させ、10mlの酢酸エチルを添加し、飽和炭酸ナトリウムで1回洗浄し、飽和食塩水で1回洗浄し、乾燥させ、スピン乾燥させて100mgの粗生成物を得、直接に次の反応で使用した。LCMS:M+1=361。
【0273】
化合物I-54の合成:
25mlのバイアルに中間体V54-7(100mg、0.28mmol、1.0eq.)、4mlのテトラヒドロフラン、1mlのメタノールを添加し、攪拌し、水酸化リチウム一水和物(35mg、0.83mmol、3.0eq.)と0.5mlの水を添加し、30℃に昇温させ、一晩攪拌し、TLCで反応が完了したことを検出し、スピン乾燥させ、5mlの水を添加し、2mlの酢酸エチルで1回抽出し、水相に2Nの塩酸を滴下してpHを5~6に調節し、固体を析出させ、10分間撹拌し、濾過し、乾燥させて50mgの生成物を得、三段階収率は65%であった。LCMS:M+1=347。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ8.07―8.03(m,1H),8.02―7.95(m,1H),7.32(d,J=7.6Hz,1H),7.26―7.18(m,1H),7.13―7.07(m,1H),1.63(s,6H)。
【0274】
実施例25 4-(2-(4,4-ジメチル-8-トリフルオロメトキシ-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-65)
【化64】
化合物I-65の合成は化合物I-23の合成方法を参照し、2-アミノ-3-トリフルオロメトキシ安息香酸で2-アミノ-3-トリフルオロメチル安息香酸を置き換えた。化合物I-65、LCMS:M+1=448。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ8.50(s,1H),8.31(s,1H),8.26(d,J=7.9Hz,2H),8.05(d,J=7.9Hz,2H),7.33(d,J=7.3Hz,1H),7.20(d,J=7.3Hz,1H),7.14(t,J=7.3Hz,1H),1.64(s,6H)。
【0275】
実施例26 4-(2-(4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)-N-(メチルスルホニル)ベンゼンホルムアミド(I-66)
【化65】
1Lの反応フラスコに化合物I-20(25g、68.8mmol、1.0eq.)、250mlのテトラヒドロフランを添加し、攪拌し、CDI(33.5g、206.6mmol、3.0eq.)を添加し、30℃に昇温させて1時間攪拌し、メタンスルホンアミド(9.8g、103mmol、1.5eq.)、DBU(31.5g、206.6mmol、3.0eq.)を添加し、30℃で一晩反応させた。TLCで反応が完了したことを検出し、300mlの水、150mlの酢酸エチルを添加し、攪拌して分層させ、水層を2Nの塩酸でpHを5~6に調節し、固体が析出し、2時間攪拌し、濾過し、ドライ乾燥させて40gの粗生成物を得た。
粗生成物をメタノールで2回スラリー化させ、濾過し、乾燥させて、22gの生成物を得、収率:73.3%、LCMS:M+1=441。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ12.35(s,1H),10.88(s,1H),8.94(s,1H),8.35(d,J=8.4Hz,2H),8.13(d,J=8.4Hz,2H),7.55―7.49(m,2H),7.40(t,J=7.1Hz,1H),7.34(t,J=7.4Hz,1H),3.18(s,3H),1.82(s,6H)。
【0276】
実施例27 4-(2-(4,4-ジメチル-4H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-67)
【化66】
【0277】
中間体V67-1の合成:
500mlのバイアルに315gの塩化チオニルを添加し、攪拌しながら4-ブロモチアゾール-2-ギ酸(45g、0.216mol、1.5eq.)を添加し、75℃に加熱し、DMF(0.6mL)を添加して3時間反応させた。反応溶液をスピン乾燥させ、200mLのジクロロメタンで2回置換し、200mLのジクロロメタンを添加し、0~5℃に冷却させ、三フッ化ホウ素エーテル(41g、0.288mol、2eq.)を滴下し、更にV20-1(21.8g、0.144mol、1.0eq.)と70mlのジクロロメタンの混合溶液を滴下し、添加完了後、0~5℃で30分間撹拌し、50℃に昇温させて一晩反応させた。TLCで反応が完了したことを検出し、ゆっくりと200mlの10%水酸化ナトリウム溶液を滴下してpHを8~9に調節し、有機層を分離し、水層を50mlのジクロロメタンで1回抽出し、有機層を合わせ、乾燥させ、スピン乾燥させて、55gの粗生成物を得た;
粗生成物に75mlの酢酸エチルを添加し、50℃に加熱して全部溶解させ、200mlの石油エーテルを滴下し、固体が析出し、室温で1時間攪拌し、0~5℃で30分間撹拌し、濾過し、スピン乾燥させて25.8gのオフホワイトの固体を得、収率:55.4%、LCMS:M+1=324。
【0278】
中間体V67-2の合成:
500mlのバイアルにV67-1(25.8g、79.9mmol、1.0eq.)、4-メトキシカルボニルフェニルボロン酸(14.4g、79.9mmol、1.0eq.)、炭酸カリウム(22.1g、160mmol、2.0eq.)、260mlのテトラヒドロフランと52mlの水を添加し、窒素ガスで保護し、Pd(dppf)Cl2(2.95g、4mmol、5%eq.)を添加し、オイルバスを75℃に加熱し、一晩反応させた。TLCで反応が完了したことを検出し、100mlの水を添加し、100mlの酢酸エチルで2回抽出し、有機層を合わせ、乾燥させ、カラムクロマトグラフィーで精製して28.8gの生成物を得、收率:95.3%であった。LCMS:M+1=379。
【0279】
化合物I-67の合成:
250mlのバイアルにV67-2(18.4g、48.6mmol、1.0eq.)、92mlのテトラヒドロフラン、36.8mlのメタノールを添加し、攪拌し、更に水酸化リチウム一水和物(4.1g、97.2mmol、2.0eq.)、36.8mlの水を添加し、30~35℃に昇温させ、4時間攪拌した。反応溶液をスピン乾燥させ、90mlの水を添加し、4Nの塩酸を滴下してpHを4~5に調節し、添加完了後、室温で30分間攪拌し、濾過し、スピン乾燥させ、35gのウェット生成物を得た。
ウェット生成物に210mlのエタノール(6V)を添加し、攪拌し、55℃に加熱して1時間攪拌し、室温に冷却させ、3時間攪拌し、濾過し、スピン乾燥させて17gの生成物を得、收率:96%であった。LCMS:M+1=365。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ8.59(s,1H),8.16(d,J=8.4Hz,2H),8.07(d,J=8.4Hz,2H),7.43-7.32(m,3H),7.28(dd,J=7.4,1.3Hz,1H),1.74(s,6H)。
【0280】
実施例28 4-(2-(4,4-ジメチル-4H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン-2-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-68)
【化67】
化合物I-68の合成は化合物I-20の合成方法を参照し、2-ヒドロキシ安息香酸メチルで2-アミノ安息香酸メチルを置き換えた。LCMS:M+1=365。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ8.56(s,1H),8.17(d,J=8.5Hz,2H),8.08(d,J=8.5Hz,2H),7.48(dd,J=7.6,1.5Hz,1H),7.35(td,J=7.8,1.6Hz,1H),7.2
6(td,J=7.5,1.2Hz,1H),7.21(dd,J=8.0,1.0Hz,1H),1.60(s,6H)。
【0281】
実施例29 4-(2-(4,4-ジエチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-69)
【化68】
化合物I-69の合成は化合物I-20の合成方法を参照し、ここで、グリニャール反応工程で、臭化エチルマグネシウムで臭化メチルマグネシウムを置き換えた。LCMS:M+1=378。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ13.07(s,1H),8.53(s,1H),8.28(d,J=8.4Hz,2H),8.06(d,J=8.4Hz,2H),7.17(d,J=7.4Hz,2H),7.08(t,J=7.4Hz,2H),1.88(d,J=5.9Hz,4H),0.76(t,J=7.1Hz,6H)。
【0282】
実施例30 4-(2-(6,8-ジフルオロ-4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-70)
【化69】
化合物I-70の合成は化合物I-4の合成方法を参照し、2-アミノ-3,5-ジフルオロ安息香酸メチルで2-アミノ-3-クロロ安息香酸メチルを置き換えた。LCMS:M+1=400。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ13.11(s,1H),8.54(s,1H),8.29(d,J=8.5Hz,2H),8.19(s,1H),8.06(d,J=8.5Hz,2H),7.16―7.09(m,2H),1.65(s,6H)。
【0283】
実施例31 4-(2-(4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)ベンズアミド(I-71)
【化70】
100mLの一口フラスコに攪拌しながら20mLのジクロロメタン、化合物I-20(200mg、0.55mmol)を添加し、その後、塩化チオニル(327mg、2.
75mmol、5eq.)を滴下し、添加完了後、3時間還流させ、濃縮して乾燥させ、テトラヒドロフランを添加して溶解させ、氷浴下で20mLの濃アンモニア水に滴下し、添加完了後、室温で2時間攪拌し、酢酸エチルで抽出し、乾燥させ、濃縮して150mgの生成物を得、収率は75%であった。LCMS:M+1=363。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ8.46(s,1H),8.24(d,J=8.4Hz,2H),8.09(s,1H),8.01(d,J=8.4Hz,2H),7.96(s,1H),7.46(s,1H),7.31―7.26(m,1H),7.18(td,J=7.6,1.3Hz,1H),7.08(td,J=7.6,1.3Hz,1H),7.06―7.02(m,1H),1.62(s,6H)。
【0284】
実施例32 4-(4-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニル)-2-(4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール(I-72)
【化71】
50mlのバイアルにV20-2(200mg、0.62mmol、1.0eq.)、4-(1H-テトラゾール-5-イルフェニルボロン酸(141.5mg、0.745mmol、1.2eq.)、リン酸三カリウム(395mg、1.86mmol、3.0eq.)、10mlのn-ブタノールと2mlの水を添加し、攪拌し、窒素ガスで保護し、Pd(PPh
3)
4(35.8mg、0.03mmol、5%eq.)を添加し、110℃に昇温させて5時間反応させ、TLCで反応が完了したことを検出し、室温に冷却させ、10mlの水、20mlの酢酸エチルを添加して2回抽出し、乾燥させ、組成生物をカラムクロマトグラフィーで精製して30mgのオフホワイトの固体を得、収率:12.5%であった。LCMS:M+1=388。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ8.46(s,1H),8.35(d,J=8.4Hz,2H),8.16(d,J=8.4Hz,2H),7.29(dd,J=7.6,1.4Hz,1H),7.19(td,J=7.6,1.4Hz,1H),7.11―7.05(m,2H),1.62(s,6H)。
【0285】
実施例33 4-(2-(4,4-ジメチル-1,4-ジヒドロキナゾリン-2-イル)チアゾール-4-イル)ベンズアミド(I-73)
【化72】
100mLの一口フラスコに20mLのエタノールを添加し、攪拌しながら化合物I-20(200mg、0.55mmol)を添加し、その後、塩化チオニル(327mg、2.75mmol、5eq.)を滴下し、添加完了後、3時間還流させ、濃縮して溶媒を除去し、30mLの酢酸エチルを添加し、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄し、乾燥させ、濃縮し、組成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して110mgの生成物を得、収率は51%であった。LCMS:M+1=392。1H-NMR(400MHz
,DMSO-d6):δ8.93(s,1H),8.35(d,J=8.6Hz,2H),8.12(d,J=8.6Hz,2H),7.57(d,J=7.6Hz,1H),7.52(dd,J=7.6,1.1Hz,1H),7.40(td,J=7.6,1.1Hz,1H),7.34(td,J=7.6,1.1Hz,1H),4.37(q,J=7.1Hz,2H),1.82(s,6H),1.37(t,J=7.1Hz,3H)。
【0286】
実施例34 4-(2-(8-クロロ-4-オキソ-1,4-ジヒドロキノリン-2-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-13)
【化73】
【0287】
中間体V13-1の合成:
4-ブロモ-2-チアゾールギ酸(4.81mmol)をジクロロメタンに添加し、1滴のジメチルホルムアミドを添加し、塩化オキサリル(2.0eq.)を滴下し、添加完了後、室温で2時間反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液を濃縮して乾燥させ、使用のためにテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させた。
中間体V2-2(1.0eq.)を乾燥テトラヒドロフランに添加し、トリエチルアミン(6.0eq.)を添加し、撹拌して溶解させ、室温で前記工程の塩化アシルのテトラヒドロフラン溶液を滴下し、添加完了後、70℃で4時間反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液を水で洗浄し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体V13-1を得、収率は:53%であった。LCMS:M+1=359,361。
【0288】
中間体V13-2の合成:
中間体V13-1(2.22mmol)を乾燥tert-ブタノール(20mL)に添加し、バッチでカリウムtert-ブトキシド(5.0eq.)を添加し、添加完了後、60℃で5時間反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液を濃縮してtert-ブタノールを除去し、10mLの水を添加し、2Mの塩酸でpH=4~5に調節し、濾過し、ケーキを水で洗浄し、乾燥させて中間体V13-2を得、収率は39%であった。LCMS:M+1=341,343。
【0289】
中間体V13-3の合成:
中間体V13-2(0.23mmol)、4-メトキシカルボニルフェニルボロン酸(1.1eq.)、炭酸カリウム(2.0eq.)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(5%eq.)をバイアルに添加し、窒素ガスで保護した。テトラヒドロフラン(5mL)と水(1mL)を注入し、80℃で一晩還流させ、TLCで反応が完了したことを検出した。反応溶液に水を添加し、酢酸エチルで抽出し、粗生成物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体V13-3を得、収率は61%であった。LCMS:M+1=397。
【0290】
化合物I-13の合成:
中間体V13-3(0.17mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)とメタノール(1mL)に溶解させ、室温で攪拌しながら水酸化リチウム(2eq.)水溶液(1mL)を添加し、室温で一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。スピン乾燥させ、5mLの水を添加し、1Mの塩酸でpH=5~6に調節し、濾過し、トライ乾燥させて、淡黄色の固体を得、収率は67%であった。LCMS:M+1=383。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ13.06(s,1H),8.70(s,1H),8.22―8.15(m,2H),8.09(s,1H),8.04(d,J=7.2Hz,1H),7.57(t,J=7.2Hz,1H),7.12―7.54(m,2H),7.38(s,1H)。
【0291】
実施例35 4’-(8-クロロ-4-オキソ-4H-ベンゾピラン-2-イル)-[1,1’-ビフェニル]-4-ギ酸(I-14)
【化74】
【0292】
中間体14-1の合成:
3-クロロ-2-ヒドロキシアセトフェノン(11.72mmol)と4-ブロモベンズアルデヒド(1.0eq.)をエタノール(20mL)に溶解させ、室温で攪拌しながら40%の水酸化ナトリウム水溶液(2.5eq.)を滴下した。添加完了後、室温で一晩反応させ、TLCで検出し、原料が完全に変換した。反応溶液に20mLの水を添加し、6Mの塩酸でpH=4~6に調節し、酢酸エチルで抽出し、乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体14-1(収率:71%)を得た。LCMS:M+1=337,339。
【0293】
中間体14-2の合成:
中間体14-1(7.41mmol)とヨウ素(0.1eq.)をジメチルスルホキシド(20mL)に添加し、外部温度100℃で1時間反応させ、TLCで検出し、原料が完全に変換した。反応溶液に水(50mL)を添加し、酢酸エチルで抽出し、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体14-2(収率:64%)を得た。LCMS:M+1=335,337。
【0294】
中間体14-3の合成:
中間体14-2(0.30mmol)、4-メトキシカルボニルフェニルボロン酸(1.1eq.)と炭酸カリウム(2eq.)をテトラヒドロフラン(5mL)と水(0.5mL)に添加し、窒素ガスで2分間バブリングした。テトラトリフェニルホスフィンパラジウム(0.1eq.)を添加し、窒素ガスで3分間バブリングした。70℃で5時間反応させ、TLCで原料が完全に変換したことを検出した。反応溶液に水を添加し、酢酸エチルで抽出し、乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、中間体14-3(収率:48%)を得た。LCMS:M+1=391。
【0295】
化合物I-14の合成:
中間体V14-3(0.14mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)とメタノール(1mL)に溶解させ、攪拌しながら水酸化リチウム(2eq.)水溶液(1mL)を添加し、室温で一晩反応させ、TLCで反応が完了したことを検出した。スピン乾燥させ、5mLの水を添加し、1Mの塩酸でpH=5~6に調節し、濾過し、ドライ乾燥させて、化合物I-14を得、収率は55%であった。LCMS:M+1=377。1H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ13.07(s,1H),8.24(d,J=7.9Hz,2H),8.08-7.96(m,6H),7.92(d,J=7.9Hz,2H),7.50(t,J=7.7Hz,1H),7.24(s,1H)。
【0296】
実施例36 4-(2-(8-クロロ-4-オキソ-4H-ベンゾピラン-2-イル)チアゾール-4-イル)安息香酸(I-19)
【化75】
化合物I-19の合成は化合物I-14の合成方法を参照し、4-ブロモチアゾール-2-カルバルデヒドで4-ブロモベンズアルデヒドを置き換えた。化合物I-19、LCMS:M+1=384。
1H-NMR(400MHz,DMSO-d
6):δ13.04(s,1H),8.79(s,1H),8.23(d,J=7.9Hz,2H),8.08―8.03(m,4H),7.56(t,J=7.9Hz,1H),7.23(s,1H)。
【0297】
効果実施例1 凍結保存されたヒト初代肝細胞試験(Cryopreserved PHH assay)
1.実験の目的:
リアルタイム定量qPCR試験(real time-qPCR)でヒト初代肝細胞(PHH)の培養上清のHBV DNA含有量を検出し、ELISAでB型肝炎表面抗原とe抗原の含有量を検出し、化合物のEC50値を指標として使用し、HBVに対する化合物の阻害効果を評価し;同時に、CellTiter-Gloで細胞生存率を検出して、細胞に対する化合物の毒性を評価した。
【0298】
2.実験材料:
2.1細胞:凍結したヒト初代肝細胞(PHH)
2.2試薬:
ジメチルスルホキシド(DMSO)、CellTiter-Glo、ハイスループットDNA精製キット、定量的クイックスタートユニバーサルプローブ試薬、B型肝炎表面抗
原定量的検出キット、B型肝炎e抗原定量的検出キット。
2.3消耗材と器具:
48ウェル細胞培養プレート、CO2インキュベーター、定量PCR96ウェルプレート、蛍光定量PCR計、マイクロプレートリーダー。
【0299】
3.実験ステップと方法:
3.1 0日目に、PHH(1.32×105細胞/ウェル)を48ウェルプレートに植え、37℃、5%CO2で一晩培養した。
3.2 1日目に、D型HBV(HepDE19細胞培養上清から濃縮)でPHHを感染させた。
3.3 2日目に、試験化合物を希釈し、7個の濃度に5倍勾配希釈した。参照化合物Peg-IFN-α2aは、7個の濃度に3倍勾配希釈した。異なる濃度の化合物を培養ウェルに添加し、二重反複ウェルであった。培地のDMSOの最終濃度は2%であった。
3.4 4日目、6日目、8日目に、化合物を含有する新鮮な培地に交換した。
3.5 10日目に、培養ウェルの培養上清を回収した後、CellTiter-Gloで細胞生存率を検出した。培養上清の一部を取り、ELISAでB型肝炎ウイルス表面抗原とe抗原の含有量を検出し;サンプルの一部を取って、ハイスループットDNA精製キットを使用してDNAを抽出し、具体的な工程は当該商品の説明書を参照できる。
3.6 定量的PCRのHBV DNAの含有量の検出
qPCR反応混合溶液、サンプルと標準品を384ウェル反応プレートに添加した。PCR反応:95℃、10分;95℃、15秒、60℃、1分、40サイクル。
3.7 ELISAによるB型肝炎ウイルスの表面抗原とe抗原の検出
具体的な工程については、当該商品の説明書を参照でき、工程は以下の通りである:50lのサンプルと標準品をそれぞれ反応プレートに取り、50μlの酵素コンジュゲートを各ウェルに添加し、振とうして均一に混合し、37℃で60分間温浴し、その後、洗剤でプレートを5回洗浄し、更に、各ウェルに50μlの発光基質を添加し、均一に混合し、室温で10分間光を避けて反応させ、最後に、装置で化学発光強度を検出した。
3.8 データ分析:
細胞生存率の計算:
%生存率=サンプルの発光値/DMSO対照群の発光値×100。
HBV DNA、HBV表面抗原とe抗原の阻害率を計算した。
%Inh.=(1-サンプルにおける値/DMSO対照値)×100。
CC50とEC50の計算:GraphPad Prismソフトウェアを使用して、化合物のCC50とHBVに対する50%阻害濃度(EC50)値を計算した。
【0300】
【表1】
比較化合物Aは、WO2017202798A1の実施例2の化合物:
【化76】
である。