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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-07
(45)【発行日】2022-10-18
(54)【発明の名称】ペットボトルキャップの積み重ね玩具
(51)【国際特許分類】
   A63H 33/10 20060101AFI20221011BHJP
   B65D 51/24 20060101ALI20221011BHJP
【FI】
A63H33/10 A
B65D51/24
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021209997
(22)【出願日】2021-12-23
【審査請求日】2021-12-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521496397
【氏名又は名称】平岡 晴彦
(74)【代理人】
【識別番号】100182349
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 誠治
(72)【発明者】
【氏名】平岡 晴彦
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0165337(US,A1)
【文献】特開2005-187001(JP,A)
【文献】特開昭62-117583(JP,A)
【文献】実開昭51-004495(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00-37/00
B65D 51/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペットボトルキャップを積み重ねて遊ぶための積み重ね玩具であって、
ペットボトルキャップ間をつなぐ1又は2以上のつなぎ部材からなり、
前記つなぎ部材は、
ペットボトルキャップの径と略同一径の円板状の基部と、
前記基部の外周縁から面の上方に突出する第1移動阻止部と、
前記基部の外周縁から面の下方に突出する第2移動阻止部と、
を有し、
前記第1移動阻止部は、前記基部の上面に積み重ねられるペットボトルキャップが前記基部の上面を所定量以上移動するのを前記ペットボトルキャップの外側から阻止し、
前記第2移動阻止部は、前記基部の下面に積み重ねられるペットボトルキャップが前記基部の下面を所定量以上移動するのを前記ペットボトルキャップの外側から阻止することを特徴とする、積み重ね玩具。
【請求項2】
前記第1移動阻止部と前記第2移動阻止部の少なくともいずれかは、前記基部に積み重ねられるペットボトルキャップの外側から移動を阻止する複数の突出部からなることを特徴とする、請求項1に記載の積み重ね玩具。
【請求項3】
前記つなぎ部材の側面には装飾が施されており、
前記装飾は、前記つなぎ部材及びペットボトルキャップを積み重ねることによって、所定の意味を表現可能であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の積み重ね玩具。
【請求項4】
前記つなぎ部材は、透明素材で形成されたことを特徴とする、請求項1~のいずれかに記載の積み重ね玩具。
【請求項5】
前記つなぎ部材は、前記つなぎ部材同士を横方向に連結するための連結部を備えたことを特徴とする、請求項1~のいずれかに記載の積み重ね玩具。
【請求項6】
前記つなぎ部材同士を横方向に連結するための連結部材をさらに備えたことを特徴とする、請求項1~のいずれかに記載の積み重ね玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペットボトルのキャップを玩具として利用可能な積み重ね玩具に関する。本明細書において、ペットボトルのキャップのことをペットボトルキャップとも言い、ペットボトルキャップの積み重ね玩具のことを単に積み重ね玩具とも言う。
【背景技術】
【0002】
ペットボトルが市場に大量に流通しており、ペットボトルキャップの有効利用が求められている。従来、ペットボトルキャップを玩具として利用したものとして、実用新案登録第3203635号(特許文献1)に示されるものがある。同文献には、ペットボトルのキャップに被せて、マスコットやキーホルダーなどの物販商品や販売促進用の景品や個人名を記したネームプレートなどのグッズを、容易に取付け、取外しができるキャップカバーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3203635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示されるような従来のものでは、玩具としての面白みが少ない。このため、ペットボトルキャップの有効利用のためには改善の余地があった。
【0005】
そこで本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ペットボトルキャップを玩具として有効利用することが可能なペットボトルキャップの積み重ね玩具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明によれば、ペットボトルキャップを積み重ねて遊ぶための積み重ね玩具であって、ペットボトルキャップ間をつなぐ1又は2以上のつなぎ部材からなり、前記つなぎ部材は、ペットボトルキャップの径と略同一径の円板状の基部と、前記基部の上面に積み重ねられるペットボトルキャップが前記基部の上面を所定量以上移動するのを阻止する第1移動阻止部と、前記基部の下面に積み重ねられるペットボトルキャップが前記基部の下面を所定量以上移動するのを阻止する第2移動阻止部と、を有することを特徴とする、積み重ね玩具が提供される。
【0007】
かかる構成によれば、基部の上面に積み重ねられる(載置される)ペットボトルキャップ又は下面に積み重ねられる(配置される)ペットボトルキャップが横方向(水平方向)に移動(横滑り)して基部から離脱を防ぐことができる。ペットボトルキャップとつなぎ部材を積み重ねることによって、単にペットボトルキャップだけを積み重ねるのとは違った遊びが楽しめる。また、偶発的に倒れたときや自発的に倒すときに、ペットボトルキャップだけのときとは違った爽快感や緊張感や豪快感が楽しめる。このようにして、ペットボトルキャップを玩具として有効利用することが可能である。
【0008】
本発明は様々な応用が可能である。以下の応用例は、適宜組み合わせて実施できる。例えば、前記第1移動阻止部と前記第2移動阻止部の少なくともいずれかは、前記基部に積み重ねられるペットボトルキャップの外側から移動を阻止する複数の突出部からなっていてもよい。かかる構成によれば、複数の突出部の隙間からペットボトルキャップが視認しやすくなり、積み重ねたときのデザイン性に優れる。
【0009】
また、前記第1移動阻止部と第2移動阻止部の少なくともいずれかは、前記基部に積み重ねられるペットボトルキャップの内側からのみ、ペットボトルキャップの移動を阻止するようにしてもよい。かかる構成によれば、基部の上面又は下面の少なくともいずれかは、移動阻止部を基部の外側に設ける必要がなく、基部に積み重ねられるペットボトルキャップが視認しやすくなり、積み重ねたときのデザイン性に優れる。
【0010】
また、前記つなぎ部材の側面には装飾が施されており、前記装飾は、前記つなぎ部材及びペットボトルキャップを積み重ねることによって、所定の意味を表現可能であってもよい。かかる構成によれば、ペットボトルキャップを積み重ねて所定の意味を表現可能であることによって、より楽しく遊ぶことができる。また、企業の宣伝広告などを付すこともでき新たな付加価値を提供できる。
【0011】
また、前記つなぎ部材は、透明素材で形成されていてもよい。かかる構成によれば、ペットボトルキャップが視認しやすくなり、積み重ねたときのデザイン性に優れる。
【0012】
また、前記つなぎ部材は、前記つなぎ部材同士を横方向に連結するための連結部を備えていてもよい。かかる構成によれば、つなぎ部材を高さ方向だけでなく、横方向(水平方向)にも連結できるので、バリエーションに飛んだ作品が作れる。
【0013】
また、前記つなぎ部材同士を横方向に連結するための連結部材をさらに備えていてもよい。かかる構成によれば、連結部材を備えることで、つなぎ部材を高さ方向だけでなく、横方向(水平方向)にも連結できるので、バリエーションに飛んだ立体的な作品が作れる。また、連結部材をつなぎ部材と別の部品とすることで、必要なときのみ連結部材を用いることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ペットボトルキャップを玩具として有効利用することが可能な積み重ね玩具が提供される。本発明のその他の効果については、後述する発明を実施するための形態においても説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1の実施形態の積み重ね玩具100を示す図である。
図2】つなぎ部材110の斜視図である。
図3】つなぎ部材110とペットボトルキャップPCの積み重ね方法を示す図であり、(a)は積み重ねる前の状態を示し、(b)は積み重ねた状態を示し、(c)は(b)の断面図である。
図4】ペットボトルキャップタワーを示す斜視図である。
図5】第2の実施形態のつなぎ部材210を示す斜視図である。
図6】第3の実施形態のつなぎ部材310を示す斜視図である。
図7図6のつなぎ部材310の断面図である。
図8】第4の実施形態のペットボトルキャップタワーを示す斜視図である。
図9】第5の実施形態のペットボトルキャップタワーを示す斜視図である。
図10】第6の実施形態のつなぎ部材610と連結部材620の連結方法を示す図であり、(a)は連結する前の状態を示し、(b)は連結した後の状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0017】
まず、ペットボトルキャップについて説明する。ペットボトルキャップは、メーカーによって複数の種類があるが、共通規格で製造されている。日本では、有底部の直径28mm前後、開口部の直径31ミリ前後のものが一般的である。以下の実施形態では、ペットボトルキャップのサイズについて詳細に説明しないが、ある特定のサイズにのみ利用可能であってもよく、複数種類のサイズに利用可能であってもよい。
【0018】
(第1の実施形態)
第1の実施形態の積み重ね玩具100について、図1図3を参照しながら説明する。図1は、本実施形態の積み重ね玩具100を示す図である。本実施形態の積み重ね玩具100は、図1に示したように、ペットボトルPに付属するおまけとして市場を流通させることができる。図1中の符号PCはペットボトルキャップである。積み重ね玩具は、ペットボトルキャップPCを積み重ねて遊ぶためのものである。積み重ね玩具100は、ペットボトルキャップPC間をつなぐ1又は2以上のつなぎ部材110からなる。
【0019】
図2は、つなぎ部材110の斜視図である。つなぎ部材110は、ペットボトルキャップPCの間をつなぐためのものである。つなぎ部材110は、図2に示したように、ペットボトルキャップPCの径と略同一径(若干大径)の円板状の基部112と、基部112の上面に積み重ねられるペットボトルキャップPCが基部112の上面を所定量以上移動して離脱するのを阻止する第1移動阻止部114と、基部112の下面に積み重ねられるペットボトルキャップPCが水平方向に所定量以上移動して離脱するのを阻止する第2移動阻止部116と、を有することを特徴とする。なお、ペットボトルキャップPCの径とは、ペットボトルキャップPCの開口部の直径のこととする。
【0020】
基部112は円板状で構成されるが、基部112の高さは任意である。基部112の高さが高いと円柱に近い形状になるがこれも含まれる。第1移動阻止部114及び第2移動阻止部116は、基部112の周囲を覆う壁状で構成される。また、基部112は、第1移動阻止部114及び第2移動阻止部116の外側方向に延設されていてもよい。図2では、第1移動阻止部114と第2移動阻止部116が一体に構成される例を示しているが、別体に構成してもよい。例えば、第1移動阻止部が基部112の側方にはなく基部112の上方のみに設けられていてもよく、同様に、第2移動阻止部も基部112の側方にはなく基部112の下方のみに設けられていてもよい。
【0021】
つなぎ部材110の素材は、ポリエチレンの他、ポリプロピレン、スチロール、ナイロン、ABS、等の合成樹脂製や、金属製、紙製等、利用可能であればどのような素材としてもよい。また、つなぎ部材110の形成方法は、射出成形で作られる他、プレス加工等、可能であればどのような方法としてもよい。
【0022】
以上、積み重ね玩具100の構成について説明した。以下、積み重ね玩具100の使い方について、図3を参照しながら説明する。図3は、つなぎ部材110とペットボトルキャップPCの積み重ね方法を示す図である。
【0023】
積み重ね玩具100で遊ぶ際には、ペットボトルキャップPCとつなぎ部材110を交互に積み重ねる。図3(a)は積み重ねる前の状態を示し、図3(b)は積み重ねた状態を示し、図3(c)は図3(b)の断面図である。積み重ね方について、図3(a)に示した例で説明する。まず、1つ目のペットボトルキャップPCを床などに置く。その上につなぎ部材110を積み重ねる。このときペットボトルキャップPCとつなぎ部材110は、第2移動阻止部116によって、水平方向への必要以上の相対移動が阻止される。さらにつなぎ部材110の上に、2つ目のペットボトルキャップPCを積み重ねる。このときペットボトルキャップPCとつなぎ部材110は、第1移動阻止部114によって、水平方向への必要以上の相対移動が阻止される。
【0024】
このようにして、図3(b)、(c)に示したように、下から順にペットボトルキャップPC、つなぎ部材110、ペットボトルキャップPCが積み重なった状態になる。このような積み重ね動作を繰り返すことができる。ペットボトルキャップPCだけを積み重ねるのと違い、倒れないように積み重ねるワクワク感が得られる。なお、図3(c)において、ペットボトルキャップPCと第1移動阻止部114及び第2移動阻止部116とは隙間の無い図としているが、隙間の有無、隙間の大きさなどは任意に設計することができる。他の実施形態においても同様である。
【0025】
積み重ね玩具100で遊ぶ際には、慎重に積み重ねることによって好きな高さまでペットボトルキャップPCとつなぎ部材110を積み重ねることができ、図4に示したようなペットボトルキャップタワーを作ることができる。ペットボトルキャップタワーを倒すとき、あるいは、積み重ねる途中でペットボトルキャップタワーが不安定になって倒れたときに、一気に崩れる高揚感が得られる。ペットボトルキャップPCだけが倒れるときとは、高く積み重ねられることによって音や迫力がまったく異なる。つなぎ部材110をペットボトルキャップPCと異なる素材とすることで、この効果はさらに高まる。
【0026】
(第1の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、ペットボトルキャップPCとつなぎ部材110を積み重ねることによって、単にペットボトルキャップPCだけを積み重ねる積みづらさとは違った遊びが楽しめる。また、偶発的に倒れたときや自発的に倒すときに、ペットボトルキャップPCだけのときとは違った爽快感や緊張感や豪快感が楽しめる。このようにして、本来、使い捨てにされていたペットボトルキャップを玩具として有効利用することが可能である。
【0027】
なお、本実施形態では、積み重ね玩具100は、ペットボトルPに付属するおまけとした例について説明した(図1参照)が、本発明はこれに限定されない。積み重ね玩具100は、それ単体で商取引可能な玩具として、市場を流通させてもよい。この際、つなぎ部材110を1つだけ単体で販売等してもよく、つなぎ部材110を任意個(例えば、100個程度)セットにして販売等することもできる。また、複数セットとすることによって、仲間と積み重ねの速さや高さを競って遊ぶことができる。積み重ね玩具には、つなぎ部材110に加えて、任意個のペットボトルキャップや類似品を含めてもよい。買ってすぐに遊べる。
【0028】
以下では、上記第1の実施形態を応用した他の実施形態について説明する。以下では、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。説明の便宜上、主要な構成要素のみ符号を付している。また、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0029】
(第2の実施形態)
第2の実施形態の積み重ね玩具200について、図5を参照しながら説明する。図5は、本実施形態の積み重ね玩具200を構成するつなぎ部材210を示す斜視図である。本実施形態は、移動阻止部の構成が上記第1の実施形態とは異なるものである。以下では、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0030】
本実施形態のつなぎ部材210においては、第1移動阻止部214は、基部212に積み重ねられるペットボトルキャップPCの外側から移動を阻止する8つの突出部214a~214hからなる。同様に、第2移動阻止部216は、基部212に積み重ねられるペットボトルキャップPCの外側から移動を阻止する8つの突出部216a~216hからなる。それぞれ突出部214a~214h、216a~216hの高さは、ペットボトルキャップが乗り越えない程度の高さであればよい。突出部214a~214h、216a~216hの高さや幅は同一でなくてもよく、また等間隔でなくてもよい。
【0031】
突出部214a~214h、216a~216hの数や間隔は任意であるが、基部212に積み重ねられるペットボトルキャップPCが離脱しないようにする必要がある。このためには、突出部の幅にもよるが、少なくとも3つの突出部を設けることが好ましい。上記第1の実施形態の壁状の第1、第2移動阻止部114、116(図2参照)と異なり、突出部214a~214h、216a~216hからなる第1、第2移動阻止部214、216によれば、突出部214a~214h、216a~216hの隙間から基部212に積み重ねられるペットボトルキャップPCが視認しやすくなる。この点では、あまり多くの突出部を設けないほうがよく、突出部の幅も小さいほうがよい。また、第1と第2の移動阻止部214、216の位置をずらして設けてもよい。また、基部212は、第1、第2移動阻止部214、216の外側方向に延設されていてもよい。
【0032】
(第2の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、複数の突出部214a~214h、216a~216hの隙間からペットボトルキャップPCが視認しやすくなり、積み重ねたときのデザイン性に優れる。また、このような第1の実施形態を応用した各種のタイプのつなぎ部材をセットにして販売などすることができる。
【0033】
(第3の実施形態)
第3の実施形態の積み重ね玩具300について、図6及び図7を参照しながら説明する。図6は、本実施形態のつなぎ部材310を示す斜視図である。図7は、図6のつなぎ部材310及びペットボトルキャップPCの断面図である。本実施形態は、移動阻止部の構成が上記第1の実施形態とは異なるものである。以下では、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0034】
本実施形態の積み重ね玩具300においては、第1移動阻止部314は、図6及び図7に示したように、基部312に積み重ねられるペットボトルキャップPCの内側からのみ、ペットボトルキャップPCの移動を阻止することを特徴とする。第2移動阻止部316は、上記第1の実施形態の第2移動阻止部116と同様に構成されている。
【0035】
第1移動阻止部314の形態は任意であるが、ペットボトルキャップPCが基部312に積み重ねられたときに、ペットボトルキャップPCが不安定にならない高さにする必要がある。このような第1移動阻止部314によれば、基部312に積み重ねられるペットボトルキャップPCが視認しやすくなる。
【0036】
(第3の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、第1移動阻止部314を基部312の外側に設ける必要がなく、基部312に積み重ねられるペットボトルキャップPCが視認しやすくなり、積み重ねたときのデザイン性に優れる。
【0037】
(応用例)
本実施形態では、第1移動阻止部314がペットボトルキャップPCの内側からのみペットボトルキャップPCの移動を阻止するとともに、第2移動防止部316が外側からのみペットボトルキャップPCの移動を阻止する例について説明した。第2移動阻止部についても、第1移動阻止部314と同様に、ペットボトルキャップPCの内側からのみペットボトルキャップPCの移動を阻止するように構成してもよい。この場合、ペットボトルキャップPCをどちら向きに積み重ねるかなど工夫する必要があり楽しめる。また、ペットボトルキャップPCを向きを変える等して結合したものを予め作っておき、それを積み重ねるようにしてもよい。
【0038】
(第4の実施形態)
第4の実施形態の積み重ね玩具400について、図8を参照しながら説明する。図8は、本実施形態のペットボトルキャップタワーを示す斜視図である。本実施形態は、つなぎ部材の構成が上記第1の実施形態とは異なるものである。以下では、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0039】
本実施形態のつなぎ部材410は、図8に示したように、つなぎ部材410の側面(第1移動阻止部114及び第2移動阻止部116の側面)に装飾が施されている。この装飾は、つなぎ部材410とペットボトルキャップPCを積み重ねることによって、所定の意味を表現可能であることを特徴とする。
【0040】
つなぎ部材410の装飾は、図8に示した一例では、1、2、・・・、7と数字が描かれており、積み重ねたペットボトルキャップPCの数がわかるようになっている。このほか、ペットボトルキャップPCの色の赤、黄、青、緑等の表示のような所定の意味を表現可能であることによって、より楽しく遊ぶことができる。例えば、装飾は、基部の高さが高い円柱に近い形状のつなぎ部材の側面部に施されることが好ましい。なお装飾は、人形や動物のような立体的な装飾であってもよい。
【0041】
(第4の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、ペットボトルキャップPCを積み重ねて所定の意味を表現可能であることによって、知育玩具としてより楽しく遊ぶことができる。また、企業の宣伝広告などを付すこともでき新たな付加価値を提供できる。
【0042】
(第5の実施形態)
第5の実施形態の積み重ね玩具500について、図9を参照しながら説明する。図9は、本実施形態のペットボトルキャップタワーを示す斜視図である。本実施形態は、つなぎ部材の構成が上記第1の実施形態とは異なるものである。以下では、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0043】
本実施形態のつなぎ部材510は、透明素材で形成されたことを特徴とする。つなぎ部材510を透明の素材で形成することによって、ペットボトルキャップPCが見やすくなる。
【0044】
(第5の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、ペットボトルキャップPCの側面部全体が視認しやすくなり、また、透明素材に光沢を持たせることによって、光にキラキラと反射して積み重ねたときのデザイン性に優れる。
【0045】
(第6の実施形態)
第6の実施形態の積み重ね玩具600について、図10を参照しながら説明する。図10は、本実施形態のつなぎ部材610と連結部材620の連結方法を示す図であり、(a)は連結する前の状態を示し、(b)は連結した後の状態を示す。本実施形態は、つなぎ部材の構成が上記第1の実施形態とは異なる。さらに別部材として連結部材620を備えたことを特徴とする。以下では、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0046】
本実施形態のつなぎ部材610は、図10に示したように、基部612と移動阻止部614、616を備える。基部612は、リング状に構成されている。子供が誤って口に入れて喉に詰まらせたとしても、気道がふさがれにくい。これについては、他の実施形態の基部もリング状であってもよい。また、移動阻止部614、616は、円柱状に構成されている。移動阻止部614、616は、基部612に積み重ねられるペットボトルキャップPCの移動を阻止する機能に加え、連結部材620を連結できるようになっている。また、連結部材は、第1移動阻止部614に連結されるために、第2移動阻止部616の形状は自由にしてもよい。また、基部612は、第1、第2移動阻止部614、616の外側方向に延設されていてもよい。
【0047】
連結部材620は、図10(a)に示したように、棒状で両端がリング状に構成された部材である。そして、図10(b)に示したように、連結部材620の両端のリングを、2つのつなぎ部材610の移動阻止部614に挿入して脱着可能に連結する。このようにして、つなぎ部材610同士を横方向に連結することができる。かかる構成によれば、ペットボトルキャップPCとつなぎ部材610を高さ方向だけでなく、水平方向にも連結できるので、バリエーションに飛んだ作品を創作できる。また、連結部材620は、両端をフック状として、板状とした第1移動阻止部314に引っ掛ける、嵌め込む等の方法の他、連結可能ならばどのような方法で連結してもよい。
【0048】
(第6の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、連結部材620を備えることで、つなぎ部材610を高さ方向だけでなく、水平方向にも連結できる。よって、崩れにくくなるため、立体的により高く積み重ねることができ、バリエーションに飛んだ作品が作れる。また、連結部材620をつなぎ部材610と別の部品とすることで、必要なときのみ連結部材620を用いることができる。
【0049】
(応用例)
上記第6の実施形態では、連結部材620をつなぎ部材610と別の部品とした例について説明したが、本発明はこれに限定されない。連結部材をつなぎ部材と一体に構成してもよい。すなわち、つなぎ部材が連結部を有し、つなぎ部材同士を水平方向に連結できるように構成してもよい。このようにしても、つなぎ部材を水平方向することができ、バリエーションに飛んだ作品が作れる。
【0050】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0051】
例えば、上記第1の実施形態では、第1移動阻止部114と第2移動阻止部116が同じ形状の一例について説明したが、本発明はこれに限定されない。第1移動阻止部と第2阻止部を異なる形状にしてもよい。他の実施形態についても同様である。例えば、第1の実施形態の第1移動阻止部114と第2の実施形態の第2移動阻止部216とからなる構成としてもよい。その他の点についても、上記実施形態、応用例、変形例を適宜組み合わせて実施することが可能である。
【符号の説明】
【0052】
100、200、・・・、600 積み重ね玩具
110、210、・・・、610 つなぎ部材
112、212、・・・、612 基部
114、214、・・・、614 第1移動阻止部
116、216、・・・、616 第2移動阻止部
620 連結部材
PC ペットボトルキャップ
【要約】
【課題】ペットボトルキャップを玩具として有効利用することが可能なペットボトルキャップの積み重ね玩具を提供する。
【解決手段】積み重ね玩具100は、ペットボトルキャップPC間をつなぐ1又は2以上のつなぎ部材110からなり、つなぎ部材110は、ペットボトルキャップPCの径と略同一径の円板状の基部112と、基部112の上面に積み重ねられるペットボトルキャップPCが基部112の上面を所定量以上移動するのを阻止する第1移動阻止部114と、基部112の下面に積み重ねられるペットボトルキャップPCが基部112の下面を所定量以上移動するのを阻止する第2移動阻止部116とを有する。ペットボトルキャップPCが水平方向に移動するのを防ぐことができる。ペットボトルキャップとつなぎ部材を積み重ねることによって、単にペットボトルキャップだけを積み重ねるのとは違った遊びが楽しめる。
【選択図】図1

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10