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特許7154760ルーフィング、クラッディング又はサイディング製品
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-07
(45)【発行日】2022-10-18
(54)【発明の名称】ルーフィング、クラッディング又はサイディング製品
(51)【国際特許分類】
   E04D 1/26 20060101AFI20221011BHJP
   E04D 1/28 20060101ALI20221011BHJP
【FI】
E04D1/26
E04D1/28 K
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2017528934
(86)(22)【出願日】2015-12-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-01-11
(86)【国際出願番号】 IB2015059230
(87)【国際公開番号】W WO2016088026
(87)【国際公開日】2016-06-09
【審査請求日】2018-11-29
(31)【優先権主張番号】62/085,733
(32)【優先日】2014-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】514124964
【氏名又は名称】ジニアテック リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バッキンガム,サミュエル グウィン
(72)【発明者】
【氏名】マッキー,ジョン ウェイソン
(72)【発明者】
【氏名】ヘインズ,アンドリュー レオ
(72)【発明者】
【氏名】ウィントン,ジェイムズ ロバート
【審査官】清水 督史
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2005/0144869(US,A1)
【文献】特開2003-239505(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0078191(US,A1)
【文献】特開2006-063271(JP,A)
【文献】特開平09-066566(JP,A)
【文献】特開平04-325239(JP,A)
【文献】国際公開第2014/184418(WO,A1)
【文献】特開平07-024960(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0039274(US,A1)
【文献】特表平11-504403(JP,A)
【文献】実開平06-032527(JP,U)
【文献】特開平10-325214(JP,A)
【文献】実開平03-086928(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2010/0037548(US,A1)
【文献】特表2009-503309(JP,A)
【文献】特表2000-510210(JP,A)
【文献】米国特許第06248271(US,B1)
【文献】米国特許第06021611(US,A)
【文献】特開平10-227103(JP,A)
【文献】特開昭63-210346(JP,A)
【文献】実開平06-071655(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 1/00-1/36
E04F 13/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールであって、
前記モジュールの頭縁部から延出するアンダラップ領域と、前記モジュールの足縁部から延出する露出領域と、を含み、前記足縁部の長さが前記モジュールの長さを画定し、
前記アンダラップ領域は、建物の表面に取り付けられたときに、隣接する又は重なったモジュールの前記露出領域によって実質的に覆われるように適合されており、
前記モジュールは、押出材料の少なくとも1つの層により形成されており、このように形成された前記層は、
少なくとも55%w/wの充填剤及び少なくとも10%w/wの補強材と、
1種以上のポリマーと、
を含み、
前記補強材は、ガラス繊維を含むか、または前記ガラス繊維からなり
このように形成された前記層は、少なくとも10%w/wの前記ガラス繊維を含み、
前記ガラス繊維は、前記モジュールの長さに沿って整列されており、
前記モジュールは、前記モジュールの長さに沿って成形された複数の形成済み表面を含み、前記形成済み表面のそれぞれは少なくとも1つの3次元表面フィーチャを含
前記モジュールの長さは少なくとも0.5mである、
モジュール。
【請求項2】
前記層は、約60%~約95%w/wの充填剤及び補強材を含む、請求項1に記載のモジュール。
【請求項3】
前記層は、約30%w/w以下の補強材を含む、請求項1又は請求項2に記載のモジュール。
【請求項4】
前記層は、以下のポリマー、すなわち、
a)ポリスチレン(GPPS)、
b)ポリエチレンテレフタレート(PET)、
c)ポリエステルメタクリレート(PEM)、
d)耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、
e)アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、
f)ポリ塩化ビニル(PVC)、
g)ポリウレタン(PU)、
h)単独重合体、共重合体、ブロック共重合体及び三元共重合体形態を含むポリエチレン(PE)、
i)ポリ乳酸(PLA)、
j)ナイロン(PA)、
k)アクリル(PMMA)、
l)高密度ポリエチレン(HDPE)、
m)低密度ポリエチレン(LDPE)、
n)直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、
o)中密度ポリエチレン(MDPE)、
p)架橋ポリエチレン(PEX)、
q)熱可塑性エラストマー(TPE)、
r)熱可塑性ポリオレフィン(TPO)、
s)熱可塑性ゴム(TPR)、
t)単独重合体及び共重合体形態を含むポリプロピレン(PP)、
u)ポリブチレンテレフタレート(PBT)、
v)スチレン-アクリロニトリル樹脂(SAN)、
w)エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、
x)ビニル、
y)メタクリル酸塩共重合体、
z)発泡ポリマー、
の1種以上を含む、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項5】
前記充填剤は、以下、すなわち、
a)タルク、
b)炭酸カルシウム、
c)雲母、
d)シリカ、
e)カオリン、
f)硫酸カルシウム、
g)水酸化マグネシウム、
h)安定剤、
i)ドロマイト、
の1種以上を含む、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項6】
前記補強材は、以下、すなわち、
)ガラスビーズ、
)ガラスフレーク、
)亜麻、
)セルロース、
)木材繊維、
)木粉、
)綿、
)おがくず、
)無機繊維、
)ポリマー繊維、
)ポリマースクリム、
)ポリマーニット、
)ポリマーウィーブ、
)アラミド、
)セラミックス、
の1種以上をさらに含む、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項7】
前記露出領域の頂面の少なくとも一部分は、前記3次元表面フィーチャを、表面レリーフ又は表面テクスチャのいずれかとして含む、請求項1~請求項6のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項8】
前記部分は、
a)アスファルトシングル、
b)スレート、
c)シングル、
d)シェイク、
e)コンクリートタイル、
f)ストーンチップ、
g)下見板、
h)屋根ふき材料、
i)石材、
j)木目調の素材、
k)金属、
の1つに類似する表面フィーチャを含む、請求項7に記載のモジュール。
【請求項9】
前記形成済み表面は溶接線、付着物又は射出成形箇所なしに接合されている、請求項1~請求項8のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項10】
各形成済み表面は、前記モジュール内の個々のタイル又はシングル又はスレート又はシェイクに類似している、請求項1~請求項9のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項11】
前記押出材料によりこのように形成された前記層は前記モジュールの底層として提供され、前記モジュールは、前記底層上に更なる層として提供された1つ以上の付加的な上層を更に含む、請求項1~請求項10のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項12】
前記1つ以上の上層は押出材料により形成されており、前記1つ以上の上層は、前記底層と比較して異なる重量パーセントの充填剤及び/又は補強材を含む、請求項11に記載のモジュール。
【請求項13】
前記モジュールの底層などのこのように形成された前記少なくとも1つの層は、約30
・10-6m/(mK)未満の熱膨張係数を有する、請求項1~請求項12のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項14】
前記モジュールの少なくとも一部分は、最上層と、底層と、前記最上層と前記底層との間の中間層と、を含む、請求項1~請求項13のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項15】
このように形成された層は前記モジュールの幅の少なくとも一部及び/又は前記モジュールの長さの少なくとも一部にわたって延在し、このようにして形成された前記モジュールの1つ以上の性質に対し、前記少なくとも1つの層によって変化を与え、前記性質は、
a)厚さ、
b)表面積、
c)引張り強さ、
d)剪断強度、
e)レジリエンス、
f)弾性、
g)可撓性、
h)靭性、
i)耐火性、
j)耐水性、
k)連続性又は均一性、
l)耐衝撃性、
m)耐貫通性、
n)固定能力、
o)耐薬品性、
p)耐破壊性、
q)充填剤及び/又は補強材の含有量、
r)充填剤及び/又は補強材の濃度、
s)色、
t)耐微生物性、
u)耐温度性、
v)光/熱吸収/反射率、
w)熱伝達、
の1つ以上から選択される、請求項1~請求項14のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項16】
前記モジュールは、形成された後、任意選択的に、
造形、
折り曲げ、
着色、
波形加工、
表面処理の追加、
穿孔処理、
積層加工、
コーティング、
の1つ以上を含む後処理が施される、請求項1~請求項15のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項17】
前記モジュール表面の少なくとも前記露出領域の下面は複数の突起を含む、請求項1~請求項16のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項18】
前記突起は、
- 取り付けられたときに、前記モジュールの前記露出領域を、隣接する又は重なったモジュールの前記アンダラップ領域の頂面に接着する、
- 前記モジュールの補強材を提供する、
の1つ以上のための表面を提供する、請求項17に記載のモジュール。
【請求項19】
前記露出領域の頂面の少なくとも一部分は、1つ以上の層がともに接合される前又は後のいずれかにおいて、最上層の前記頂面の少なくとも一部分に着色材料を適用することによって視覚的に観察可能な色を生じるような手法で着色又は処理される、請求項1~請求項18のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項20】
前記モジュールは成形により形成され、前記モジュールの頂面の少なくとも一部分は、前記モジュールの先行物の頂面の少なくとも一部分に着色材料を適用することによって着色される及び/又は装飾される及び/又はテクスチャが施され、前記着色材料は前記成形の前及び/又は最中に適用される、請求項19に記載のモジュール。
【請求項21】
前記モジュールの底層などのこのように形成された前記少なくとも1つの層は、約165・10-6m/(mK)未満の熱膨張係数を有する、請求項1~12及び請求項14~20のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項22】
前記補強材は、1種以上の他の非導電性天然繊維又は合成繊維をさらに含む、
請求項1に記載のモジュール。
【請求項23】
押出前の前記ガラス繊維の長さが、約0.5~5mmである、請求項1~請求項22のいずれか一項に記載のモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の表面上に取り付けるための、ルーフィング、クラッディング及び/又はサイディング製品、並びにこのような製品のアセンブリに関する。本発明は、更に、ルーフィング、クラッディング及び/又はサイディング製品を製造するシステム並びに方法に関する。
【背景技術】
【0002】
既知の様々なルーフィング、クラッディング及び/又はサイディング製品があり、そのそれぞれは、ユーザの好みに応じて、建物の表面上に取り付けるための特定の外観及び性能特性を有する。既知の製品としては、アスファルトシングル、スレート、タイル、コンクリートタイル、波形プロファイル等が挙げられる。
【0003】
伝統的に使用されてきた製品の外観と同一の若しくは類似の外観を提供するものの、性能特性も提供する代替的なルーフィング、クラッディング及び/又はサイディング製品を提供すると有利であろう。特に、適切な量で及び/又は代替材料から工業的に製造できるこのような代替物を提供することが有利であろう。
【0004】
本発明の目的は、代替物又は代用となるルーフィング、クラッディング及び/又はサイディングモジュールを提供することである。
【0005】
別の又は更なる目的は、ルーフィング、クラッディング並びに/又はサイディング製品の別の製造方法を、より生産的な及び/若しくは効率的な及び/若しくは費用対効果的な手法で提供することである。
【0006】
本明細書において特許明細書、他の外部文書又はその他の情報源を参照する場合、これは概して、本発明の特徴を述べるための背景を提供する目的のためである。特に明記しない限り、このような外部文書の参照は、このような文書又はこのような情報源が、いかなる法域においても、先行技術であること、又は当該技術分野における共通一般知識の一部を成すことを承認するものとして解釈されるべきではない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様では、本発明は、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールを広く含み、当該モジュールは、
モジュールの頭縁部から延出するアンダラップ領域(underlapping region)と、モジュールの足縁部から延出する露出領域と、を含み、足縁部の長さがモジュールの長さを画定し、
アンダラップ領域は、建物の表面に取り付けられたときに、隣接する又は重なったモジュールの露出領域によって実質的に覆われるように適合されており、
モジュールは、押出材料の少なくとも1つの層により形成されており、このように形成された層は、
a)少なくとも40%w/wの充填剤及び/又は補強材と、
b)1種以上のポリマーと、
を含む。
【0008】
一実施形態では、モジュールは、モジュールの長さに沿って成形された複数の形成済み表面を含む。
【0009】
別の実施形態では、このように形成された層は、少なくとも60%w/wの充填剤及び/又は補強材を含む。
【0010】
別の実施形態では、層は、約60%~約95%w/wの充填剤及び/又は補強材を含む。
【0011】
別の実施形態では、層は、少なくとも約5%w/wの補強材を含む。
【0012】
別の実施形態では、層は、約5%~約30%w/wの補強材を含む。
【0013】
別の実施形態では、層は、少なくとも約80%の充填剤と、少なくとも約10%の補強材とを含む。
【0014】
一実施形態では、層は、以下のポリマー、すなわち、
a)ポリスチレン(GPPS)、
b)ポリエチレンテレフタレート(PET)、
c)ポリエステルメタクリレート(PEM)、
d)耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、
e)アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、
f)ポリ塩化ビニル(PVC)、
g)ポリウレタン(PU)、
h)単独重合体、共重合体、ブロック共重合体及び三元共重合体形態を含むポリエチレン(PE)、
i)ポリ乳酸(PLA)、
j)ナイロン(PA)、
k)アクリル(PMMA)、
l)高密度ポリエチレン(HDPE)、
m)低密度ポリエチレン(LDPE)、
n)直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、
o)中密度ポリエチレン(MDPE)、
p)架橋ポリエチレン(PEX)、
q)熱可塑性エラストマー(TPE)、
r)熱可塑性ポリオレフィン(TPO)、
s)熱可塑性ゴム(TPR)、
t)単独重合体及び共重合体形態を含むポリプロピレン(PP)、
u)ポリブチレンテレフタレート(PBT)、
v)スチレン-アクリロニトリル樹脂(SAN)、
w)エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、
x)ビニル、
y)メタクリル酸塩共重合体、
z)発泡ポリマー、
の1種以上を含む。
【0015】
別の実施形態では、充填剤は、以下、すなわち、
a)タルク、
b)炭酸カルシウム、
c)雲母、
d)シリカ、
e)カオリン、
f)硫酸カルシウム、
g)水酸化マグネシウム、
h)安定剤、
i)ドロマイト、
の1種以上を含む。
【0016】
別の実施形態では、補強材は、1種以上の非導電性天然又は合成繊維を含む。
【0017】
別の実施形態では、補強材は、以下、すなわち、
a)ガラス繊維、
b)ガラスビーズ、
c)ガラスフレーク、
d)亜麻、
e)セルロース、
f)木材繊維、
g)木粉、
h)綿、
i)おがくず、
j)無機繊維、
k)ポリマー繊維、
l)ポリマースクリム、
m)ポリマーニット、
n)ポリマーウィーブ、
o)アラミド、
p)セラミックス、
の1種以上を含む。
【0018】
別の実施形態では、層は、以下、すなわち、
a)着色剤(カーボンブラック、二酸化チタンが挙げられるがこれらに限定されない)、
b)難燃剤(水酸化マグネシウム、三水和アルミナが挙げられるがこれらに限定されない)、
e)安定剤(ヒンダードアミン光安定剤(HALS)などのUV光安定剤及びフェノール樹脂などの熱安定剤が挙げられるがこれらに限定されない)、
f)発泡剤(発熱、吸熱又はガス発泡剤が挙げられるがこれらに限定されない)、
g)潤滑剤、
h)殺生物剤(ナノサイズ銀粒子を含む銀の粒子が挙げられるがこれらに限定されない)、
の1種以上を更に含む。
【0019】
別の実施形態では、このように形成された層の総重量の割合として、充填剤及び/又は補強材は、約40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%である、又はこれらのそれぞれの間の数値であってよい。
【0020】
別の実施形態では、層は、少なくとも約65%w/wの充填剤及び/若しくは補強材、又は少なくとも約70%、若しくは少なくとも約75%、若しくは少なくとも約80%、若しくは少なくとも約85%、若しくは少なくとも約90%w/wの充填剤及び/若しくは補強材を含む。
【0021】
別の実施形態では、層は、約5%~約25%w/wの補強材、又は約5%~約20%、若しくは約2%~約15%、若しくは約2%~約12%、若しくは約2%~約10%、2%~約8%、若しくは約2%~約5%w/wの補強材を含む。
【0022】
別の実施形態では、このように形成された層の総重量の割合として、補強材は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%である、又はこれらのそれぞれの間の数値であってよい。
【0023】
別の実施形態では、層は、少なくとも約10%w/w、又は少なくとも約15%w/w又は少なくとも約20%w/w、又は少なくとも約25%w/wの補強材を含む。
【0024】
別の実施形態では、層は、約30%w/w以下、又は約25%w/w以下、又は約20%w/w以下、又は約15%w/w以下、又は約10%w/w以下の補強材を含む。
【0025】
別の実施形態では、層は、少なくとも約55%の充填剤及び少なくとも約5%の補強材、若しくは少なくとも約60%の充填剤及び少なくとも約5%の補強材、若しくは少なくとも約65%の充填剤及び少なくとも約5%の補強材、若しくは少なくとも約70%の充填剤及び少なくとも約5%の補強材、若しくは少なくとも約75%の充填剤及び少なくとも約5%の補強材、若しくは少なくとも約80%の充填剤及び少なくとも約5%の補強材、若しくは少なくとも約85%の充填剤及び少なくとも約5%の補強材、若しくは少なくとも約90%の充填剤及び少なくとも約5%の補強材を含む、又はこれらのそれぞれの間の数値であってよい。
【0026】
別の実施形態では、層は、少なくとも約55%の充填剤及び少なくとも約10%の補強材、若しくは少なくとも約60%の充填剤及び少なくとも約10%の補強材、若しくは少なくとも約65%の充填剤及び少なくとも約10%の補強材、若しくは少なくとも約70%の充填剤及び少なくとも約10%の補強材、若しくは少なくとも約75%の充填剤及び少なくとも約10%の補強材、若しくは少なくとも約80%の充填剤及び少なくとも約10%の補強材、若しくは少なくとも約85%の充填剤及び少なくとも約10%の補強材を含む、又はこれらのそれぞれの間の数値であってよい。
【0027】
別の実施形態では、層は、少なくとも約55%の充填剤及び少なくとも約15%の補強材、若しくは少なくとも約65%の充填剤及び少なくとも約15%の補強材、若しくは少なくとも約70%の充填剤及び少なくとも約15%の補強材、若しくは少なくとも約75%の充填剤及び少なくとも約15%の補強材、若しくは少なくとも80%の充填剤及び少なくとも約15%の補強材を含む、又はこれらのそれぞれの間の数値であってよい。
【0028】
別の実施形態では、層は、少なくとも約61%の充填剤及び少なくとも約20%の補強材、若しくは少なくとも約65%の充填剤及び少なくとも約20%の補強材、若しくは少なくとも約70%の充填剤及び少なくとも約20%の補強材、若しくは少なくとも約75%の充填剤及び少なくとも約20%の補強材を含む、又はこれらのそれぞれの間の数値であってよい。
【0029】
別の実施形態では、層は、少なくとも約61%の充填剤及び少なくとも約25%の補強材、若しくは少なくとも約65%の充填剤及び少なくとも約25%の補強材、若しくは少なくとも約70%の充填剤及び少なくとも約25%の補強材を含む、又はこれらのそれぞれの間の数値であってよい。
【0030】
別の実施形態では、充填剤は炭酸カルシウムを含む。
【0031】
別の実施形態では、補強材はガラス繊維を含む又はガラス繊維からなる。
【0032】
別の実施形態では、露出領域の頂面(top surface)の少なくとも一部分は、3次元表面フィーチャ(three dimensional surface feature)を、表面レリーフ又は表面テクスチャのいずれかとして含む。
【0033】
別の実施形態では、前記部分は、
a)アスファルトシングル、
b)スレート、
c)シングル、
d)シェイク(shakes)、
e)コンクリートタイル、
f)ストーンチップ、
g)下見板、
h)屋根ふき材料、
i)石材、
j)木目調の素材、
k)金属(銅タイル又はルーフィングシングルが挙げられるがこれらに限定されない)、
の1つに類似する表面フィーチャを含む。
【0034】
別の実施形態では、表面フィーチャは少なくとも部分的には、着色、パターン形成、表面割れ若しくはポリマーの破壊、又は前記部分の他の2次元若しくは3次元装飾によるものである。
【0035】
別の実施形態では、表面フィーチャは、
a)表面テクスチャ、
b)表面レリーフ、
c)天然若しくは人造材料を模すように構成若しくは配置された他の3次元パターン又は装飾、
の1つ以上を含む3次元フィーチャを更に含む。
【0036】
別の実施形態では、形成済み表面のそれぞれは前記表面フィーチャを含む。
【0037】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは複数の形成済み表面を更に含み、形成済み表面のそれぞれは前記表面フィーチャを含み、形成済み表面は溶接線、付着物又は射出成形箇所なしに接合されている。
【0038】
別の実施形態では、各形成済み表面はモジュールの長さに沿った成形済みセグメントである。
【0039】
別の実施形態では、各形成済み表面は、アンダラップ領域と、露出領域と、を含み、アンダラップ領域は、建物の表面に取り付けられたときに、隣接する又は重なったモジュールの露出領域によって実質的に覆われるように適合されている。
【0040】
別の実施形態では、各形成済み表面は、モジュール内の個々のタイル又はシングル又はスレート又はシェイクに類似している。
【0041】
別の実施形態では、各形成済み表面は、モジュール内のタイル又はシングル又はスレート又はシェイクのセットに類似している。
【0042】
別の実施形態では、モジュールは、後に切断され(又は分割され又は仕切られ)、建物の表面上に取り付けるための複数のより小さなモジュールセクションを提供する。
【0043】
別の実施形態では、各より小さなモジュールセクションは個々のタイル又はシングル又はスレート又はシェイクに類似している。
【0044】
別の実施形態では、各より小さなモジュールセクションは、セクション内の前記タイル若しくはシングル若しくはスレート若しくはシェイクのセット、又はセクション内の前記タイル若しくはシングル若しくはスレート若しくはシェイクの1つ以上に類似している。
【0045】
別の実施形態では、前記アンダラップ領域は、前記押出材料によりこのように形成された前記層の少なくとも1つにより形成されている。
【0046】
別の実施形態では、モジュールは、前記押出材料によりこのように形成された単層を含む。
【0047】
別の実施形態では、前記押出材料によりこのように形成された前記層はモジュールの基層又は底層として提供され、モジュールは、前記基層又は底層上に更なる層として提供された1つ以上の付加的な上層を更に含む。
【0048】
別の実施形態では、前記1つ以上の上層は押出材料により形成されており、前記1つ以上の上層は、基層又は底層と比較して異なる重量パーセントの充填剤及び/又は補強材を含む。
【0049】
別の実施形態では、同一若しくは異なる組成の充填剤及び/又は補強材と前記1種以上のポリマーとの層であるかどうかに関わらず、モジュールは少なくとも3つの層を含み、前記層の少なくとも1つは前記押出材料により形成されており、あるいは、このように形成された前記層の2つ以上は前記押出材料のものであり、あるいはこのように形成された前記層の3つ以上は前記押出材料のものであり、あるいは、前記モジュールの層のすべてが前記押出材料によりこのように形成されたものである。
【0050】
別の実施形態では、モジュールは、基層と、中間層と、最上層と、を含み、中間層及び最上層は、モジュールの基層又は底層の上層である。
【0051】
別の実施形態では、層は共押出されて前記モジュールの一部分又は少なくとも一部分を形成する。
【0052】
別の実施形態では、層は連続形成プロセスでともに接合されて前記モジュールの一部分又は少なくとも一部分を形成する。
【0053】
別の実施形態では、実質的にモジュール全体は、押出材料の前記層をともに配置することにより形成されている。
【0054】
別の実施形態では、モジュールは長さ少なくとも約0.5mである。
【0055】
別の実施形態では、モジュールは長さ少なくとも約36インチである。
【0056】
別の実施形態では、モジュールは、長さ少なくとも約1m、又は長さ少なくとも約1.5m、又は長さ少なくとも約2m、又は長さ少なくとも約2.5m、又は長さ少なくとも3mである。
【0057】
別の実施形態では、モジュールは幅約0.3mm又は約12インチである。
【0058】
別の実施形態では、モジュールは幅約0.5m、又は幅約0.8m、又は幅約1mである。
【0059】
別の実施形態では、前記モジュールの基層又は底層などの少なくとも1つの層は約30・10‐6m/(mK)未満の熱膨張係数を有する。
【0060】
別の実施形態では、モジュールの熱膨張係数は約30・10‐6m/(mK)未満である。
【0061】
別の実施形態では、モジュールの少なくとも一部分は、最上層(又は前記最上層を形成する上層若しくは複数の上層)と、基層若しくは底層(又は前記基層又は底層を形成する下層若しくは複数の下層)と、最上層と基層又は底層との間の中間層(又は前記中間層を形成する複数の層)と、を含む。
【0062】
別の実施形態では、前記最上層、中間層及び基層又は底層のうち1つ以上の1つ以上の性質は、層の長さ及び/又は幅に沿って変化する。
【0063】
別の実施形態では、前記最上層の1つ以上の性質は、前記中間層及び/又は基層若しくは底層の対応する1つ以上の性質とは異なる。
【0064】
別の実施形態では、前記中間層の1つ以上の性質は、前記最上層及び/又は基層若しくは底層の対応する1つ以上の性質とは異なる。
【0065】
別の実施形態では、前記基層又は底層の1つ以上の性質は、前記最上層及び/又は中間層の対応する1つ以上の性質とは異なる。
【0066】
別の実施形態では、前記性質は、
a)厚さ、
b)表面積、
c)引張り強さ、
d)剪断強度、
e)レジリエンス(resilience)、
f)弾性、
g)可撓性、
h)靭性、
i)耐火性、
j)耐水性、
k)連続性又は均一性、
l)耐衝撃性、
m)耐貫通性、
n)固定能力、
o)耐薬品性、
p)耐破壊性、
q)充填剤及び/又は補強材の含有量、
r)充填剤及び/又は補強材の濃度、
s)色、
t)耐微生物性(microbial resistance)、
u)耐温度性、
v)光/熱吸収/反射率、
w)熱伝達、
の1つ以上を含む。
【0067】
別の実施形態では、層はモジュールの幅の少なくとも一部及び/又はモジュールの長さの少なくとも一部にわたって延在し、このようにして形成されたモジュールの1つ以上の性質に対し、少なくとも1つの層によって変化を与え、この性質は、上記性質の1つ以上から選択される。
【0068】
別の実施形態では、中間層は補強層である。
【0069】
別の実施形態では、中間層は、
a)フィルム、
b)シート、
c)メッシュ、
d)スクリム、
e)ウィーブ、
f)繊維、
g)ファブリック、
h)ワイヤ、
i)ストリング、
j)ウェブ、
の1つ以上である。
【0070】
別の実施形態では、中間補強層は、
a)耐収縮性、
b)耐反り性、
c)耐断裂性、
d)靭性の増加、
e)モジュールの不要な歪みの防止、
f)耐候性、
g)耐層剥離性、
h)引火性の低下、
i)耐水性、
j)耐衝撃性、
k)耐貫通性、
l)固定能力、
m)耐薬品性、
n)耐破壊性、
o)密封、
p)形状記憶、
q)粘着/接着/結合能力、
の1つ以上を提供する。
【0071】
別の実施形態では、中間層は、最上層及び/又は基層若しくは底層に、化学的に及び/若しくは機械的に結合、溶接、融着、共押出及び/又は接続されている。
【0072】
別の実施形態では、中間層は1種以上の表面処理を含む。
【0073】
別の実施形態では、中間層は、最上層及び/又は基層若しくは底層に、化学的及び機械的の両方において結合、溶接、融着、共押出及び/又は接続されている。
【0074】
別の実施形態では、中間層は、最上層及び/又は基層若しくは底層との機械的な結合又は接続を増加又は向上させるために、以下の3次元表面フィーチャ、すなわち、
a)表面テクスチャ、
b)表面粗さ、
c)突起、
d)波形構造、
e)補強材、
f)化学コーティング、
g)突出部、
h)孔、
i)穿孔、
の1つ以上を含む。
【0075】
別の実施形態では、中間層は、最上層と基層又は底層とに接合されるとき、溶融若しくは半溶融である、又は低温であるが柔軟な状態にある。
【0076】
別の実施形態では、モジュールは、接合又は積層プロセス中、中間層が溶融若しくは半溶融である、又は低温であるが柔軟な状態である、又は形成可能な若しくは成形可能な状態である間に造形される及び/又は輪郭形成される。
【0077】
別の実施形態では、最上層及び基層又は底層は、中間層が、形成プロセス中、溶融若しくは半溶融若しくは柔軟な状態のままである、又はそのような状態を維持するように、中間層を実質的に断熱する。
【0078】
別の実施形態では、モジュールは、連続的であるか不連続的であるかに関わらず、鋳込み成形、熱成形、加圧成形若しくは他の形成プロセスにより造形される及び/又は輪郭形成される。
【0079】
別の実施形態では、中間層の性質は、層を、前記溶融若しくは半溶融である、又は低温であるが柔軟な状態である、又は形成可能な若しくは成形可能な状態であるときに変形させることにより変化する。
【0080】
別の実施形態では、3つの層はすべて、ともに接合されたとき、溶融若しくは半溶融である、又は低温であるが柔軟な状態である、又は形成可能な若しくは成形可能な状態である。
【0081】
別の実施形態では、各層の材料は、モジュールが形成されている間、層が溶融又は半溶融又は柔軟なままであるように、十分に高いメルトフローインデックス(melt flow index)及び/又は熱容量を有するように選択されている。
【0082】
別の実施形態では、層は、モジュールが形成されている間、層が溶融又は半溶融又は柔軟なままであるように、十分に高温で加工される。
【0083】
別の実施形態では、中間層は、最上層と基層又は底層との間に、実質的に耐水性若しくは耐液性バリア、又は水若しくは液体不透過性バリアを提供する。
【0084】
別の実施形態では、最上層及び/又は基層若しくは底層は多孔質である。
【0085】
別の実施形態では、表面装飾を付与するための前記層の破壊により、最上層及び/又は基層若しくは底層は多孔質である。
【0086】
別の実施形態では、少なくとも最上層は不均質及び/又は非相溶性材料のセクションを含み、中間層は、前記不均質及び/又は非相溶性セクションを中間層に結合するための結合剤層を提供する。
【0087】
別の実施形態では、最上層は、異なる材料により形成された複数の不連続なセクションを含み、材料は互いに不均質又は非相溶性であり、不連続なセクションは中間層を介して互いに結合している。
【0088】
別の実施形態では、少なくとも最上層は比較的高い耐紫外線性を有する。
【0089】
別の実施形態では、モジュールは、摂氏約-40~約100度の周期的な温度変化に耐えるように構成されている。
【0090】
別の実施形態では、層は、バッチ又は連続形成プロセスにおいて、ともに接合されてモジュールを形成する。
【0091】
別の実施形態では、層は、バッチ又は連続形成プロセスにおいて、形成され、且つともに接合される。
【0092】
別の実施形態では、層は、2つ以上の(又は好ましくは3つの)連続的に配置された押出成形機から連続的に押出される。
【0093】
別の実施形態では、最上層、中間層及び基層又は底層の1つ以上は、熱成形、加圧成形又は他の成形方法によって成形される。
【0094】
別の実施形態では、中間層の前記1つ以上の性質はモジュールの長さの方向に沿って優先的に最適化される。
【0095】
別の実施形態では、中間層の前記1つ以上の性質はモジュールの幅の方向に沿って優先的に最適化される。
【0096】
別の実施形態では、最上層と、中間層と、基層又は底層と、を含むモジュールの前記部分は、露出領域に相当する。
【0097】
別の実施形態では、最上層と、中間層と、基層又は底層と、を含むモジュールの前記部分は、アンダラップ領域に相当する。
【0098】
別の実施形態では、中間層は、足縁部又は足縁部の近傍から、モジュールのアンダラップ領域又はアンダラップ領域の近傍まで延びる。
【0099】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは、モジュールを建物の表面に固定するための1つ以上の締結具を受け入れるように適合されている締結領域を更に含み、好ましくは、締結領域は、前記締結領域の視覚的な識別を可能にするための視覚ガイド又は境界マーカを含む。
【0100】
別の実施形態では、締結領域は露出領域に実質的に隣接し且つアンダラップ領域内にある。
【0101】
別の実施形態では、最上層と、中間層と、基層又は底層と、を含むモジュールの前記部分は、締結領域に相当する。
【0102】
別の実施形態では、最上層と、中間層と、基層又は底層と、を含むモジュールの前記部分は、露出領域及び締結領域に相当する。
【0103】
別の実施形態では、中間層は、足縁部又は足縁部の近傍から、モジュールの締結領域内まで又はモジュールの締結領域を超えて延びる。
【0104】
別の実施形態では、中間層の前記1つ以上の性質は、締結領域内において優先的に最適化される。
【0105】
別の実施形態では、中間層は、モジュールの締結領域内に、より厚い又はより厚くされた領域若しくは他の3次元特性を含み、好ましくは、中間層のより厚い又はより厚くされた又は他の3次元特性は締結領域を提供し、締結領域は、締結領域を貫く若しくは貫通する締結具を保持すること、又は締結具によってモジュール若しくは前記層のそれぞれに加えられる剪断力によるモジュールの引裂に耐えることが可能である。
【0106】
別の実施形態では、貫通力は少なくとも約90N、好ましくは少なくとも約100Nである。
【0107】
別の実施形態では、中間層の前記1つ以上の性質は、露出領域及び締結領域内において優先的に最適化される。
【0108】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは1つより多い中間層を含む。
【0109】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは、モジュールの異なる領域内の別個の中間層を含む。
【0110】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは、モジュールの異なる領域内の異なる中間層を含む。
【0111】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは、モジュールの1つ以上の領域内の複数の中間層を含む。
【0112】
別の実施形態では、最上層は、厚さ約0.1mm~約50mmである。
【0113】
別の実施形態では、最上層は、厚さ約0.1mm~約10mmである。
【0114】
好ましくは、最上層は、厚さ約0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9mmである、又はこれらのそれぞれの間の数値であってよい。
【0115】
別の実施形態では、中間層は、厚さ約0.01mm~約10mmである。
【0116】
好ましくは、中間層は、厚さ約0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9若しくは9.5mmである、又はこれらのそれぞれの間の数値であってよい。
【0117】
別の実施形態では、底層は、厚さ約0.1mm~約50mmである。
【0118】
別の実施形態では、底層は、厚さ約0.1mm~約10mmである。
【0119】
好ましくは、底層は、厚さ約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9mmである、又はこれらのそれぞれの間の数値であってよい。
【0120】
別の実施形態では、層のそれぞれ又はすべては1種以上の結晶性ポリマーを含む。
【0121】
別の実施形態では、層のそれぞれ又はすべては1種以上の非晶質ポリマーを含む。
【0122】
別の実施形態では、最上層及び底層は、中間層の1種以上のポリマーと比較してより高い結晶化度を有する1種以上のポリマーにより作製されている、又はこれを含む。
【0123】
別の実施形態では、最上層及び底層は、中間層の1種以上のポリマーと比較してより低い結晶化度を有する1種以上のポリマーにより作製されている、又はこれを含む。
【0124】
別の実施形態では、最上層及び/又は底層は、熱可塑性ポリオレフィン(TPO)により作製されている、又はこれを含む。
【0125】
別の実施形態では、中間層は、ポリプロピレン(PP)単独重合体又は共重合体により作製されている、又はこれを含む。
【0126】
別の実施形態では、底層及び/又は中間層は発泡体である。
【0127】
別の実施形態では、モジュールは、形成された後、後処理が施される。
【0128】
別の実施形態では、後処理は、
a)造形(shaping)、
b)折り曲げ、
c)着色、
d)波形加工、
e)表面処理の追加、
f)穿孔処理、
g)積層加工、
h)コーティング、
の1つ以上を含んでよい。
【0129】
別の実施形態では、モジュールは、形成されると、
a)棟瓦、
b)隅棟瓦、
c)破風瓦、
d)頂端瓦(apex tile)、
e)波形瓦などの他の形状、
へと造形される及び/又は切断される及び/又は折り曲げられる。
【0130】
別の実施形態では、モジュールの下面(例えば、モジュールが固定される建物の表面に実質的に隣接して又は面して配置されるモジュールの表面である)は実質的に平らである。
【0131】
別の実施形態では、少なくともモジュールの露出領域の下面は複数の突起を含む。
【0132】
別の実施形態では、突起は、取り付けられたときに、モジュールの露出領域を、隣接する又は重なったモジュールのアンダラップ領域の頂面に接着するための表面を提供する。
【0133】
別の実施形態では、突起はモジュールの補強を提供する。
【0134】
別の実施形態では、突起はモジュールの下面と同一材料から前形成される又は後形成される。
【0135】
別の実施形態では、突起は、モジュールの下面と比較して異なる材料から形成され、モジュールの形成前、形成中又は形成後にモジュールに組み込まれる。
【0136】
別の実施形態では、突起は底面に表面フィーチャを含む。
【0137】
別の実施形態では、表面フィーチャは、
a)波形構造、
b)セレーション、
c)突起、
d)リブ、
e)節、
f)表面粗さ、
の1つ以上である。
【0138】
別の実施形態では、突起は、モジュールの長さに沿って延びる1つ以上の連続的又は不連続的な長手方向のリブを含む。
【0139】
別の実施形態では、突起は、モジュールの長さに実質的に垂直に延びる1つ以上の連続的又は不連続的な横断方向リブを含む。
【0140】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは、互いに1~1000mm離間した複数の長手方向のリブを含む。
【0141】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは、互いに約1mm~約50mm離間し、且つ互いに実質的に平行に延びる複数の長手方向のリブを含む。
【0142】
別の実施形態では、長手方向のリブ又は各長手方向のリブの高さは約1mm~約100mmである。
【0143】
別の実施形態では、長手方向のリブ又は各長手方向のリブの高さは約1mm~約10mmである。
【0144】
別の実施形態では、長手方向のリブ又は各長手方向のリブの幅は約1~約1000mmである。
【0145】
別の実施形態では、長手方向のリブ又は各長手方向のリブの幅は約1mm~約10mmである。
【0146】
別の実施形態では、横断方向リブは、足縁部又は足縁部の近傍から、アンダラップ領域又はアンダラップ領域の近傍まで延びる。
【0147】
別の実施形態では、横断方向リブは互いに約1mm~約100mm離間している。
【0148】
別の実施形態では、横断方向リブは互いに約1mm~約10mm離間し、且つ互いに実質的に平行に延びる。
【0149】
別の実施形態では、横断方向リブの高さ足縁部又は足縁部の近傍から、アンダラップ領域又はアンダラップ領域の近傍までテーパ状になっている。
【0150】
別の実施形態では、各横断方向リブの幅は約1mm~約1000mmである。
【0151】
別の実施形態では、各横断方向リブの幅は約1mm~約10mmである。
【0152】
別の実施形態では、突起は、複数の長手方向のリブと、このリブに実質的に垂直に延びる複数の横断方向リブと、を含む。
【0153】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは、モジュールのアンダラップ領域の頂面上に1つ以上の連続的又は不連続的な接着剤の細片(任意選択的に、剥離シートを取り外すと露出してもよい)を更に含み、この接着剤の細片は、取り付けられたときに、隣接する又は重なったモジュールの露出領域の下面の突起に接触するように構成されている。
【0154】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは、突起の底面上に1つ以上の連続的又は不連続的な接着剤の細片(任意選択的に、剥離シートを取り外すと露出してもよい)を更に含み、この接着剤の細片は、取り付けられたときに、隣接する又は下に重なるモジュールの頂面に接触するように構成されている。
【0155】
別の実施形態では、モジュールは、露出領域がアンダラップ領域の下方に湾曲するように、モジュールの長さに垂直な凸状のプレキャンバー(precamber)を有して形成されている。
【0156】
別の実施形態では、凸状のプレキャンバーはモジュールの前記露出領域に予荷重を加える。
【0157】
別の実施形態では、モジュールは連続形成プロセスにより製造され、形成済み表面のそれぞれは3次元表面フィーチャを含み、
形成済み表面は、別個に又は別の手法で、モジュールの長さに沿って成形され、
このプロセスは、第1の形成面と第2の形成面との間において成形された後、形態をとり且つ維持することができる供給材料を連続形成機械に提供するステップを含み、
少なくとも第1の形成面は、順に提供され、3次元表面フィーチャを成形するように構成された複数のダイフェースを含み、
前記形成済み表面のそれぞれはダイフェースによって成形され、
ダイフェースの数は前記モジュールの形成済み表面の数とずれている(offset)。
【0158】
別の実施形態では、前記モジュールの形成済み表面の数と比較して、より多数のダイフェースがある。
【0159】
別の実施形態では、前記モジュールの形成済み表面の数と比較して、より少数のダイフェースがある。
【0160】
別の実施形態では、前記モジュールの形成済み表面の数と比較して、前記第1の形成面に沿って提供された1つの余分なダイフェースがある。
【0161】
別の実施形態では、連続形成プロセスにおいて、前記1つの余分なダイフェースは、次のモジュールの第1の形成済み表面を成形する。
【0162】
別の実施形態では、各形成済み表面は、隣接する形成済み表面の表面フィーチャとは異なる3次元表面フィーチャを有する。
【0163】
別の実施形態では、モジュール内の形成済み表面のそれぞれは、モジュール内の任意の他の形成済み表面の表面フィーチャとは異なる3次元表面フィーチャを有する。
【0164】
別の実施形態では、ダイフェースのずれた数は、連続形成プロセスにおいて、少なくとも前に形成されたモジュール及び/又は後に形成されるモジュールの一連の形成済み表面と同一でない状態で配置される一連の形成済み表面を有して形成されるモジュールを提供する。
【0165】
別の実施形態では、ダイフェースのずれた数は、複数の前に形成されたモジュール及び次に形成される複数のモジュールの一連の形成済み表面と同一でない状態で配置される一連の形成済み表面を有して形成される各モジュールを提供する。
【0166】
別の実施形態では、モジュールは7つの形成済み表面を含み、前記第1の形成面は8つのダイフェースを含む。
【0167】
別の実施形態では、成形される形成済み表面上に3次元表面フィーチャの異なる向きを与えるために、各ダイフェースは適所に回転させてもよい。
【0168】
別の実施形態では、各ダイフェースは前記第1の形成面に沿って別のダイフェースと交換されてもよい。
【0169】
別の実施形態では、露出領域の頂面の少なくとも一部分は、層をともに接合する前に最上層の頂面の少なくとも一部分に着色材料を適用することによって視覚的に観察可能な色を生じるような手法で着色又は処理される。
【0170】
別の実施形態では、露出領域の頂面の少なくとも一部分は、層がともに接合される間に最上層の頂面の少なくとも一部分に着色材料を適用することによって着色される。
【0171】
別の実施形態では、露出領域の頂面の少なくとも一部分は、層がともに接合された後に最上層の頂面の少なくとも一部分に着色材料を適用することによって着色される。
【0172】
別の実施形態では、着色材料は、頂面の少なくとも一部分に適用されると、モジュール上に少なくとも更なる付加的な材料層を形成してもよい。いくつかの例では、着色材料はポリマーを含み(又はポリマーが着色材料を含み)、この着色材料は、その後、モジュールの一部として形成された層の表面に適用され、モジュールの付加的な層を形成する。例えば、着色材料は、頂面に接触させると融解し得る(又は加熱若しくは熱伝達プロセスによって融解し得る)材料を含んでもよく、着色材料はモジュールの付加的な層になる。着色材料は、着色材料が適用された層の頂面に融合又は融解し、それにより、着色材料が適用された層の一部分を形成してもよい。
【0173】
別の実施形態では、モジュールは成形により形成され、モジュールの頂面の少なくとも一部分は、モジュールの先行物(precursor)の頂面の少なくとも一部分に着色材料を適用することによって着色される及び/又は装飾される及び/又はテクスチャが施され、着色材料は成形プロセス前及び/又は成形プロセス中及び/又は成形プロセス後に適用される。
【0174】
別の実施形態では、先行物は第1の形成面と第2の形成面との間で成形されてモジュールを形成し、着色材料は第1の形成面の少なくとも一部分に適用され、着色材料は成形ステップの最中に先行物の前記部分に転写される。
【0175】
別の実施形態では、第1の形成面は、モジュールの頂面の少なくとも一部分に表面フィーチャを成形するように構成された少なくとも1つのダイフェースを含み、着色材料は、成形ステップの前に前記ダイフェースの少なくとも一部分に適用される。
【0176】
別の実施形態では、着色材料は、
a)スタンピング、
b)注入、
c)エンボス加工、
d)吹付け、
e)圧延、
f)供給、
g)ブラッシング、
h)溶解、
i)浸漬、
j)ディッピング、
k)散布、
l)堆積、
m)真空システムを用いて着色材料を先行物及び/又は形成面上に引く又は吸引することによる、
の1つ以上によって先行物及び/又は形成面に直接的に若しくは間接的に適用される。
【0177】
別の実施形態では、モジュールの少なくとも一部分は複数の層を含み、着色材料は、層を接合してモジュールを形成するステップの前又は最中に、最上層の頂面の少なくとも一部分に適用される。
【0178】
別の実施形態では、少なくとも最上層は押出され、着色材料は層が押出ダイ又は押出成形機から出てくる際に層の上面の前記部分に適用される。
【0179】
別の実施形態では、適用が表面に直接若しくは間接であるかどうか、又は着色材料を表面へと運ぶためにダイフェースを用いるかどうかに関わらず、着色材料は、露出領域の頂面の少なくとも一部分上に分散させることができる粉末及び/又は流体を含む。
【0180】
別の実施形態では、着色材料は、前記先行物の頂面の前記部分及び/又は前記第1の形成面及び/又は前記第2の形成面に引き付けられるように構成されている荷電粒子を含む。
【0181】
別の実施形態では、着色材料は、このような荷電粒子の源から先行物の頂面及び/又は前記第1の形成面及び/又は前記第2の形成面上に放出されるように構成されている荷電粒子を含む。
【0182】
別の実施形態では、着色材料は、前記先行物の頂面の前記部分及び/又は前記第1の形成面及び/又は前記第2の形成面に付着させるための接着剤を含む。
【0183】
別の実施形態では、着色材料は、ステンシル及び/又はマスクを通じて適用され、先行物の前記頂面の1つ以上の部分及び/又は前記第1の形成面及び/又は前記第2の形成面に選択的に着色する。
【0184】
別の実施形態では、着色材料は、モジュールに、
a)先行物の前記部分に異なる着色材料を適用するステップ、
b)前記先行物の異なる部分に着色材料を適用するステップ、
c)異なるステンシル又はマスクを通じて着色材料を適用するステップ、
の1つ以上である、複数の適用ステップにおいて適用される。
【0185】
別の実施形態では、着色材料は複数の成分を含み、この成分は異なるメルトフローインデックスを有する。
【0186】
別の実施形態では、モジュールは、
a)アスファルトシングル、
b)スレート、
c)シングル、
d)シェイク、
e)コンクリートタイル、
f)ストーンチップ、
g)下見板、
h)屋根ふき材料、
i)石材、
j)木目調の素材、
k)金属、
の1つに類似するように、着色材料によって着色された及び/又は装飾された及び/又はテクスチャが施された少なくとも1つの表面を有する。
【0187】
別の実施形態では、モジュールの頂面の少なくとも一部分は、モジュールが成形/接合/積層プロセスによって形成された後、モジュールの頂面の少なくとも一部分に着色材料を適用することによって着色される及び/又は装飾される及び/又はテクスチャが施される。
【0188】
別の実施形態では、モジュールは、以下の態様又は実施形態のいずれか1つに記載されているような更なる特徴を含んでもよい。
【0189】
第2の態様では、本発明は、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールを広く含み、当該モジュールは、
モジュールの頭縁部から延出するアンダラップ領域と、モジュールの足縁部から延出する露出領域と、を含み、足縁部の長さがモジュールの長さを画定し、
アンダラップ領域は、建物の表面に取り付けられたときに、隣接する又は重なったモジュールの露出領域によって実質的に覆われるように適合されており、
モジュールの少なくとも一部分は、最上層(又は前記最上層を形成する上層若しくは複数の上層)と、底層(又は前記底層を形成する下層若しくは複数の下層)と、最上層と底層との間の中間層(又は前記中間層を形成する複数の層)と、を含み、
中間層の1つ以上の性質は層の長さ及び/又は幅に沿って変化する。
【0190】
一実施形態では、前記性質は、
a)厚さ、
b)表面積、
c)引張り強さ、
d)剪断強度、
e)レジリエンス、
f)弾性、
g)可撓性、
h)靭性、
i)耐火性、
j)耐水性、
k)連続性又は均一性、
l)耐衝撃性、
m)耐貫通性、
n)固定能力、
o)耐薬品性、
p)耐破壊性、
q)充填剤及び/又は補強材の含有量、
r)充填剤及び/又は補強材の濃度、
s)色、
t)耐微生物性、
u)耐温度性、
v)光/熱吸収/反射率、
w)熱伝達、
x)形状記憶、
の1つ以上を含む。
【0191】
別の実施形態では、中間層は補強層である。
【0192】
別の実施形態では、中間層は、
k)フィルム、
l)シート、
m)メッシュ、
n)スクリム、
o)ウィーブ、
p)繊維、
q)ファブリック、
r)ワイヤ、
s)ストリング、
t)ウェブ、
の1つ以上である。
【0193】
別の実施形態では、中間補強層は、
a)耐収縮性、
b)耐反り性、
c)耐断裂性、
d)靭性の増加、
e)モジュールの不要な歪みの防止、
f)耐候性、
g)耐層剥離性、
h)引火性の低下、
i)耐水性、
j)耐衝撃性、
k)耐貫通性、
l)固定能力、
m)耐薬品性、
n)耐破壊性、
o)密封、
p)形状記憶、
q)粘着/接着/結合能力、
の1つ以上を提供する。
【0194】
別の実施形態では、中間層は、最上層及び/又は底層に、化学的に及び/若しくは機械的に結合、溶接、融着、共押出及び/又は接続されている。
【0195】
別の実施形態では、中間層は、任意選択的に、層の1つ以上の物理的性質(例えば、接着能)を増加するための1種以上の表面処理を含む。
【0196】
別の実施形態では、中間層は、最上層及び/又は底層に、化学的及び機械的の両方において結合、溶接、融着、共押出及び/又は接続されている。
【0197】
別の実施形態では、中間層は、最上層及び/又は底層との機械的な結合又は接続を増加するために、以下の3次元表面フィーチャの1つ以上を含む。
a)表面テクスチャ、
b)表面粗さ、
c)突起、
d)波形構造、
e)補強材、
f)化学コーティング、
g)突出部、
h)孔、
i)穿孔。
【0198】
別の実施形態では、中間層は、最上層と底層とに接合されるとき、溶融若しくは半溶融である、又は低温であるが柔軟な状態にある。
【0199】
別の実施形態では、モジュールは、接合又は積層プロセス中、中間層が溶融若しくは半溶融である、又は低温であるが柔軟な状態である、又は形成可能な若しくは成形可能な状態である間に造形される及び/又は輪郭形成される。
【0200】
別の実施形態では、モジュールは、連続的であるか不連続的であるかに関わらず、鋳込み成形、熱成形、加圧成形若しくは他の形成プロセスにより造形される及び/又は輪郭形成される。
【0201】
別の実施形態では、中間層の性質は、層を、前記溶融若しくは半溶融である、又は低温であるが柔軟な状態である、又は形成可能な若しくは成形可能な状態であるときに変形させることにより変化する。
【0202】
別の実施形態では、3つの層はすべて、ともに接合されたとき、溶融若しくは半溶融である、又は低温であるが柔軟な状態である、又は形成可能な若しくは成形可能な状態である。
【0203】
別の実施形態では、各層の材料は、モジュールが形成されている間、層が溶融又は半溶融又は柔軟なままであるように、十分に高いメルトフローインデックス及び/又は熱容量を有するように選択されている。
【0204】
別の実施形態では、層は、モジュールが形成されている間、層が溶融又は半溶融又は柔軟なままであるように、十分に高温で加工される。
【0205】
別の実施形態では、層は、バッチ又は連続形成プロセスにおいて、ともに接合されてモジュールを形成する。
【0206】
別の実施形態では、層は、バッチ又は連続形成プロセスにおいて、形成され、且つともに接合される。
【0207】
別の実施形態では、最上層、中間層及び底層の1つ以上は押出される。
【0208】
別の実施形態では、層は共押出される。
【0209】
別の実施形態では、層は、2つ以上の(又は好ましくは3つの)連続的に配置された押出成形機から連続的に押出される。
【0210】
別の実施形態では、最上層、中間層及び底層の1つ以上は、熱成形、加圧成形又は他の成形方法によって成形される。
【0211】
別の実施形態では、中間層の前記1つ以上の性質はモジュールの長さの方向に沿って優先的に最適化される。
【0212】
別の実施形態では、中間層の前記1つ以上の性質はモジュールの幅の方向に沿って優先的に最適化される。
【0213】
別の実施形態では、最上層と、中間層と、底層と、を含むモジュールの前記部分は、露出領域に相当する。
【0214】
別の実施形態では、最上層と、中間層と、底層と、を含むモジュールの前記部分は、アンダラップ領域に相当する。
【0215】
別の実施形態では、中間層は、足縁部又は足縁部の近傍から、モジュールのアンダラップ領域又はアンダラップ領域の近傍まで延びる。
【0216】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは、モジュールを建物の表面に固定するための1つ以上の締結具を受け入れるように適合されている締結領域を更に含み、好ましくは、締結領域は、前記締結領域の視覚的な識別を可能にするための視覚ガイド又は境界マーカを含む。
【0217】
別の実施形態では、締結領域は露出領域に実質的に隣接し且つアンダラップ領域内にある。
【0218】
別の実施形態では、最上層と、中間層と、底層と、を含むモジュールの前記部分は、締結領域に相当する。
【0219】
別の実施形態では、最上層と、中間層と、底層と、を含むモジュールの前記部分は、露出領域及び締結領域に相当する。
【0220】
別の実施形態では、中間層は、足縁部又は足縁部の近傍から、モジュールの締結領域内まで又はモジュールの締結領域を超えて延びる。
【0221】
別の実施形態では、中間層の前記1つ以上の性質は、締結領域内において優先的に最適化される。
【0222】
別の実施形態では、中間層は、モジュールの締結領域内に、より厚い又はより厚くされた領域若しくは他の3次元特性を含み、好ましくは、中間層のより厚い又はより厚くされた又は他の3次元特性は締結領域を提供し、締結領域は、締結領域を貫く若しくは貫通する締結具を保持すること、又は締結具によってモジュール若しくは前記層のそれぞれに加えられる剪断力によるモジュールの引裂に耐えることが可能である。
【0223】
別の実施形態では、貫通力は少なくとも約90N、好ましくは少なくとも約100Nである。
【0224】
別の実施形態では、中間層の前記1つ以上の性質は、露出領域及び締結領域内において優先的に最適化される。
【0225】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは1つより多い中間層を含む。
【0226】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは、モジュールの異なる領域内の別個の中間層を含む。
【0227】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは、モジュールの異なる領域内の異なる中間層を含む。
【0228】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは、モジュールの1つ以上の領域内の複数の中間層を含む。
【0229】
別の実施形態では、最上層は厚さ約0.1~約50mmである。別の実施形態では、最上層は、厚さ約0.1~約10mmである。好ましくは、最上層は、厚さ約0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9mmである、又はこれらのそれぞれの間の数値であってよい。
【0230】
別の実施形態では、中間層は厚さ約0.01~約10mmである。好ましくは、中間層は、厚さ約0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9若しくは9.5mmである、又はこれらのそれぞれの間の数値であってよい。
【0231】
別の実施形態では、底層は厚さ約0.1~約50mmである。別の実施形態では、底層は、厚さ約0.1~約10mmである。好ましくは、底層は、厚さ約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9mmである、又はこれらのそれぞれの間の数値であってよい。
【0232】
別の実施形態では、層のそれぞれ又はすべては1種以上の結晶性ポリマーを含む。
【0233】
別の実施形態では、層のそれぞれ又はすべては1種以上の非晶質ポリマーを含む。
【0234】
別の実施形態では、最上層及び底層は、中間層の1種以上のポリマーと比較してより高い結晶化度を有する1種以上のポリマーにより作製されている、又はこれを含む。
【0235】
別の実施形態では、最上層及び底層は、中間層の1種以上のポリマーと比較してより低い結晶化度を有する1種以上のポリマーにより作製されている、又はこれを含む。
【0236】
別の実施形態では、最上層、中間層及び底層の1つ以上は、以下、すなわち、
a)ポリスチレン(GPPS)、
b)ポリエチレンテレフタレート(PET)、
c)ポリエステルメタクリレート(PEM)、
d)耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、
e)アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、
f)ポリ塩化ビニル(PVC)、
g)ポリウレタン(PU)、
h)単独重合体、共重合体、ブロック共重合体及び三元共重合体形態を含むポリエチレン(PE)、
i)ポリ乳酸(PLA)、
j)ナイロン(PA)、
k)アクリル(PMMA)、
l)高密度ポリエチレン(HDPE)、
m)低密度ポリエチレン(LDPE)、
n)直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、
o)中密度ポリエチレン(MDPE)、
p)架橋ポリエチレン(PEX)、
q)熱可塑性エラストマー(TPE)、
r)熱可塑性ポリオレフィン(TPO)、
s)熱可塑性ゴム(TPR)、
t)単独重合体及び共重合体形態を含むポリプロピレン(PP)、
u)ポリブチレンテレフタレート(PBT)、
v)スチレン-アクリロニトリル樹脂(SAN)、
w)エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、
x)ビニル、
y)メタクリル酸塩共重合体、
z)発泡ポリマー、
の1種以上により作製されている、又はこれを含む。
【0237】
別の実施形態では、最上層及び/又は底層は、熱可塑性ポリオレフィン(TPO)により作製されている、又はこれを含む。
【0238】
別の実施形態では、中間層は、ポリプロピレン(PP)単独重合体又は共重合体により作製されている、又はこれを含む。
【0239】
別の実施形態では、底層及び/又は中間層は発泡体である。
【0240】
別の実施形態では、最上層、中間層及び底層の1つ以上は、3次元表面フィーチャを、表面レリーフ又は表面テクスチャのいずれかとして含む。
【0241】
別の実施形態では、最上層の少なくとも露出領域は、
a)アスファルトシングル、
b)スレート、
c)シングル、
d)シェイク、
e)コンクリートタイル、
f)ストーンチップ、
g)下見板、
h)屋根ふき材料、
i)石材、
j)木目調の素材、
k)金属、
の1つに類似する表面フィーチャを含む。
【0242】
別の実施形態では、表面フィーチャは少なくとも部分的には、着色、パターン形成、表面割れ若しくはポリマーの破壊又は前記領域の他の2次元若しくは3次元装飾によるものである。
【0243】
別の実施形態では、表面フィーチャは、
a)表面テクスチャ、
b)表面レリーフ、
c)天然若しくは人造材料を模すように構成若しくは配置された他の3次元パターン又は装飾、
の1つ以上を含む3次元フィーチャを更に含む。
【0244】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは複数の形成済み表面を更に含み、形成済み表面のそれぞれは前記表面フィーチャを含み、形成済み表面は溶接線、付着物又は射出成形箇所なしに接合されている。
【0245】
別の実施形態では、各形成済み表面はモジュールの長さに沿った成形済みセグメントである。
【0246】
別の実施形態では、各形成済み表面は、アンダラップ領域と、露出領域と、を含み、アンダラップ領域は、建物の表面に取り付けられたときに、隣接する又は重なったモジュールの露出領域によって実質的に覆われるように適合されている。
【0247】
別の実施形態では、各形成済み表面は、モジュール内の個々のタイル又はシングル又はスレート又はシェイクに類似している。
【0248】
別の実施形態では、各形成済み表面は、モジュール内のタイル又はシングル又はスレート又はシェイクのセットに類似している。
【0249】
別の実施形態では、モジュールは、後に切断され(又は分割され又は仕切られ)、建物の表面上に取り付けるための複数のより小さなモジュールセクションを提供する。
【0250】
別の実施形態では、各より小さなモジュールセクションは個々のタイル又はシングル又はスレート又はシェイクに類似している。
【0251】
別の実施形態では、各より小さなモジュールセクションは、セクション内のタイル又はシングル又はスレート又はシェイクのセットに類似している。
【0252】
別の実施形態では、モジュールは、形成された後、後処理が施される。
【0253】
別の実施形態では、後処理は、
a)造形、
b)折り曲げ、
c)着色、
d)波形加工、
e)表面処理の追加、
f)穿孔処理、
g)積層加工、
h)コーティング、
の1つ以上を含んでもよい。
【0254】
別の実施形態では、モジュールは、形成されると、
a)棟瓦、
b)隅棟瓦、
c)破風瓦、
d)頂端瓦、
e)波形瓦などの他の形状、
へと造形される及び/又は切断される及び/又は折り曲げられる。
【0255】
別の実施形態では、モジュールの下面は実質的に平らである。
【0256】
別の実施形態では、少なくともモジュールの露出領域の下面は複数の突起を含む。
【0257】
別の実施形態では、突起は、取り付けられたときに、モジュールの露出領域を、隣接する又は重なったモジュールのアンダラップ領域の頂面に接着するための表面を提供する。
【0258】
別の実施形態では、突起はモジュールの補強を提供する。
【0259】
別の実施形態では、突起は、モジュールの長さに沿って延びる1つ以上の連続的又は不連続的な長手方向のリブを含む。
【0260】
別の実施形態では、突起は、モジュールの長さに実質的に垂直に延びる1つ以上の連続的又は不連続的な横断方向リブを含む。
【0261】
別の実施形態では、突起はモジュールの下面と同一材料から前形成される又は後形成される。
【0262】
別の実施形態では、突起は、モジュールの下面と比較して異なる材料から形成され、モジュールの形成前、形成中又は形成後にモジュールに組み込まれる。
【0263】
別の実施形態では、突起は底面に表面フィーチャを含む。
【0264】
別の実施形態では、表面フィーチャは、
a)波形構造、
b)セレーション、
c)突起、
d)リブ、
e)節、
f)表面粗さ、
の1つ以上である。
【0265】
別の実施形態では、中間層は、最上層と底層との間に、実質的に耐水性若しくは耐液性バリア、又は水若しくは液体不透過性バリアを提供する。
【0266】
別の実施形態では、少なくとも最上層は不均質及び/又は非相溶性材料のセクションを含み、中間層は、前記不均質及び/又は非相溶性セクションを中間層に結合するための結合剤層を提供する。
【0267】
別の実施形態では、最上層は、異なる材料により形成された複数の不連続なセクションを含み、材料は互いに不均質又は非相溶性であり、不連続なセクションは中間層を介して互いに結合している。
【0268】
別の実施形態では、層の1つ以上は、以下、すなわち、
a)充填剤(タルク、炭酸カルシウム、雲母、シリカ、カオリン、硫酸カルシウム、水酸化マグネシウム、安定剤、ドロマイトが挙げられるがこれらに限定されない)、
b)着色剤(カーボンブラック、二酸化チタンが挙げられるがこれらに限定されない)、
c)補強材(ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク;亜麻、セルロース、木材繊維、木粉、綿、おがくずなどの天然繊維;及び無機若しくはポリマー繊維、スクリム、編物、ウィーブ、不織布、アラミド、セラミックスが挙げられるがこれらに限定されない)、
d)難燃剤(水酸化マグネシウム、三水和アルミナが挙げられるがこれらに限定されない)、
e)安定剤(ヒンダードアミン光安定剤(HALS)などのUV光安定剤及びフェノール樹脂などの熱安定剤が挙げられるがこれらに限定されない)、
f)発泡剤(発熱、吸熱又はガス発泡剤が挙げられるがこれらに限定されない)、
g)潤滑剤、
h)殺生物剤(ナノサイズ銀粒子を含む銀の粒子が挙げられるがこれらに限定されない)、
の1つ以上などであるが、これらに限定されない1種以上の添加剤を更に含む。
【0269】
別の実施形態では、少なくとも最上層は高耐紫外線性を有する。
【0270】
別の実施形態では、モジュールは、摂氏-40~100度の周期的な温度変化に耐えるように構成されている。
【0271】
別の実施形態では、露出領域の頂面の少なくとも一部分は、層をともに接合する前に最上層の頂面の少なくとも一部分に着色材料を適用することによって視覚的に観察可能な色を生じるような手法で着色又は処理される。
【0272】
別の実施形態では、露出領域の頂面の少なくとも一部分は、層がともに接合される間に最上層の頂面の少なくとも一部分に着色材料を適用することによって着色される。
【0273】
別の実施形態では、露出領域の頂面の少なくとも一部分は、層がともに接合された後に最上層の頂面の少なくとも一部分に着色材料を適用することによって着色される。
【0274】
別の実施形態では、モジュールは、第1の態様又は関連する実施形態に記載されているような押出材料の層を含んでもよい。
【0275】
第3の態様では、本発明は、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールを広く含み、当該モジュールは、
モジュールの頭縁部から延出するアンダラップ領域と、モジュールの足縁部から延出する露出領域と、を含み、
アンダラップ領域は、建物の表面に取り付けられたときに、隣接する又は重なったモジュールの露出領域によって実質的に覆われるように適合されており、
モジュールの少なくとも一部分は、最上層と、底層と、最上層と底層との間の中間層と、を含み、
中間層は、最上層と底層との間に、実質的に耐水性若しくは耐液性バリア、又は水若しくは液体不透過性バリアを提供する。
【0276】
一実施形態では、最上層及び/又は底層は多孔質である。
【0277】
別の実施形態では、表面装飾を付与するための前記層の破壊により、最上層及び/又は底層は多孔質である。
【0278】
別の実施形態では、中間層は、足縁部又は足縁部の近傍から、モジュールのアンダラップ領域又はアンダラップ領域の近傍まで延びる。
【0279】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは、モジュールを建物の表面に固定するための1つ以上の締結具を受け入れるように適合されている締結領域を更に含む。
【0280】
別の実施形態では、締結領域は露出領域に隣接し且つアンダラップ領域内にある。
【0281】
別の実施形態では、中間層は、足縁部又は足縁部の近傍から、モジュールの締結領域を超えて延びる。
【0282】
別の実施形態では、中間層は、少なくともモジュールの露出領域内に、これに沿って延びる。
【0283】
別の実施形態では、モジュールは、先行する又は以下の態様若しくは実施形態のいずれか1つに記載されているような更なる特徴を含んでもよい。
【0284】
別の実施形態では、モジュールは、第1の態様又は関連する実施形態に記載されているような押出材料の層を含んでもよい。
【0285】
第4の態様では、本発明は、モジュールの長さに沿って別個に又は別の手法で成形された複数の形成済み表面を含み、形成済み表面のそれぞれが3次元表面フィーチャを含む、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの製造方法を広く含む。当該方法は、
第1の形成面と第2の形成面との間において成形された後、形態をとり且つ維持することができる供給材料を連続形成機械に提供するステップを含み、
少なくとも第1の形成面は、順に提供され、3次元表面フィーチャを成形するように構成された複数のダイフェースを含み、前記形成済み表面のそれぞれはダイフェースによって成形され、
ダイフェースの数は、
- 形成される各モジュールの形成済み表面の数とずれている、又は
- 形成される各モジュールの形成済み表面の数に一致している(例えば、形成済み表面が繰り返す又は一致する表面の場合)
のいずれかである。
【0286】
一実施形態では、形成される各モジュールの形成済み表面の数と比較して、より多数のダイフェースがある。
【0287】
別の実施形態では、形成される各モジュールの形成済み表面の数と比較して、より少数のダイフェースがある。
【0288】
別の実施形態では、形成される各モジュールの形成済み表面の数と比較して、前記第1の形成面に沿って提供された1つの余分なダイフェースがある。
【0289】
別の実施形態では、連続形成プロセスにおいて、前記1つの余分なダイフェースは、次のモジュールの第1の形成済み表面を成形する。
【0290】
別の実施形態では、各形成済み表面は、隣接する形成済み表面の表面フィーチャとは異なる3次元表面フィーチャを有する。
【0291】
別の実施形態では、モジュール内の形成済み表面のそれぞれは、モジュール内の任意の他の形成済み表面の表面フィーチャとは異なる3次元表面フィーチャを有する。
【0292】
別の実施形態では、ダイフェースのずれた数は、少なくとも前に形成されたモジュール及び/又は次の若しくは後に形成されるモジュールの一連の形成済み表面と同一でない状態で配置される一連の形成済み表面を有して形成される各モジュールを提供する。
【0293】
別の実施形態では、ダイフェースのずれた数は、複数の前に形成されたモジュール及び次に形成される複数のモジュールの一連の形成済み表面と同一でない状態で配置される一連の形成済み表面を有して形成される各モジュールを提供する。
【0294】
別の実施形態では、前記第1の形成面に沿って、各モジュールに7つの形成済み表面を成形するために8つのダイフェースがある。
【0295】
別の実施形態では、成形される形成済み表面上に3次元表面フィーチャの異なる向きを与えるために、各ダイフェースは適所に回転させてもよい。
【0296】
別の実施形態では、各ダイフェースは前記第1の形成面に沿って別のダイフェースと交換されてもよい。
【0297】
別の実施形態では、各形成済み表面は、モジュール内の個々のタイル又はシングル又はスレート又はシェイクに類似している。
【0298】
別の実施形態では、前記方法は、形成されたモジュールを、建物の表面上に取り付けるための複数のより小さなモジュールセクションを提供するために切断するステップを更に含む。
【0299】
別の実施形態では、前記方法は、形成されたモジュールを後処理するステップを更に含む。
【0300】
別の実施形態では、後処理は、
a)造形、
b)折り曲げ、
c)着色、
d)波形加工、
e)表面処理の追加、
f)穿孔処理、
g)積層加工、
h)コーティング、
の1つ以上を含んでもよい。
【0301】
別の実施形態では、前記方法は、形成されたモジュールを、
a)棟瓦、
b)隅棟瓦、
c)破風瓦、
d)頂端瓦、
e)波形瓦などの他の形状、
へと形作る及び/又は切断する及び/又は折り曲げるステップを更に含む。
【0302】
別の実施形態では、モジュールは、先行する又は以下の態様若しくは実施形態のいずれか1つに記載されているような更なる特徴を含んでもよい。
【0303】
別の実施形態では、モジュールは、第1の態様又は関連する実施形態に記載されているような押出材料の層を含んでもよい。
【0304】
第5の態様では、本発明は、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールを広く含み、モジュールの少なくとも一部分は、最上層と、底層と、最上層と底層との間の中間層と、を含み、
最上層及び底層は、1種以上のポリマーにより作製されている又は1種以上のポリマーを含み、
中間層は、1種以上のポリマーにより作製されている又は1種以上のポリマーを含み、
最上層及び底層の前記1種以上のポリマーは、中間層の前記1種以上のポリマーと比較してより低い結晶化度を有し、
各層は、モジュールを形成するために隣接層に接合されるとき、溶融又は半溶融又は柔軟な状態にある。
【0305】
一実施形態では、最上層及び底層は、1種以上の非晶質若しくは半結晶性ポリマーにより作製されている、又は1種以上の非晶質若しくは半結晶性ポリマーを含み、
中間層は、1種以上の結晶性若しくは半結晶性ポリマーにより作製されている、又は1種以上の結晶性若しくは半結晶性ポリマーを含む。
【0306】
別の実施形態では、形成プロセスの温度は、モジュールが形成されている間、層が溶融又は半溶融又は柔軟なままであるように、各層のレオロジーを制御するために監視される。
【0307】
別の実施形態では、最上層及び底層は、中間層が、形成プロセス中、溶融若しくは半溶融若しくは柔軟な状態のままである、又はそのような状態を維持するように、中間層を実質的に断熱する。
【0308】
別の実施形態では、中間層は補強フィルム又はシートである。
【0309】
別の実施形態では、最上層、中間層及び底層の1つ以上は押出される。
【0310】
別の実施形態では、層は共押出される。
【0311】
別の実施形態では、層は、一連の連続的に配置された押出成形機から連続的に押出される。
【0312】
別の実施形態では、最上層、中間層及び底層の1つ以上は、熱成形、加圧成形又は他の成形方法によって成形される。
【0313】
別の実施形態では、層は、連続形成プロセスにおいて、形成される及び/又はともに接合される。
【0314】
別の実施形態では、最上層及び/又は底層は、熱可塑性ポリオレフィン(TPO)を含む。
【0315】
別の実施形態では、中間層はポリプロピレン(PP)を含む。
【0316】
別の実施形態では、モジュールは、先行する又は以下の態様若しくは実施形態のいずれか1つに記載されているような更なる特徴を含んでもよい。
【0317】
別の実施形態では、モジュールは、第1の態様又は関連する実施形態に記載されているような押出材料の層を含んでもよい。
【0318】
第6の態様では、本発明は、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールを広く含み、当該モジュールは、
モジュールの頭縁部から延出するアンダラップ領域と、モジュールの足縁部から延出する露出領域と、を含み、足縁部の長さがモジュールの長さを画定し、
露出領域は、建物の表面に取り付けられたときに、隣接する又は重なったモジュールのアンダラップ領域を実質的に覆うように適合されており、
露出領域の下面は複数の突起を含み、突起は、モジュールの露出領域が、取り付けられたときに、隣接する又は重なったモジュールのアンダラップ領域の頂面に付着されてもよい表面を提供する。
【0319】
一実施形態では、前記モジュールは、モジュールの深さに沿って成形された複数の形成済み表面を含み、前記モジュールは、前記形成済み表面が溶接線又は付着箇所なしで互いに接続されるように、連続形成プロセスにより形成される。
【0320】
別の実施形態では、前記モジュールは、押出材料により形成された1つ以上の層を含む。
【0321】
別の実施形態では、突起は、モジュールの長さに沿って延びる1つ以上の長手方向のリブを含む。
【0322】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは、互いに1~1000mm離間した複数の長手方向のリブを含む。
【0323】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは、互いに1~50mm離間し、且つ互いに実質的に平行に延びる複数の長手方向のリブを含む。
【0324】
別の実施形態では、長手方向のリブ又は各長手方向のリブの高さは1~100mmである。
【0325】
別の実施形態では、長手方向のリブ又は各長手方向のリブの高さは1~10mmである。
【0326】
別の実施形態では、長手方向のリブ又は各長手方向のリブの幅は1~1000mmである。
【0327】
別の実施形態では、長手方向のリブ又は各長手方向のリブの幅は1~10mmである。
【0328】
別の実施形態では、突起は、長手方向のリブ又は各長手方向のリブに実質的に垂直に延びる複数の横断方向リブを更に含む。
【0329】
別の実施形態では、横断方向リブは、足縁部又は足縁部の近傍から、アンダラップ領域又はアンダラップ領域の近傍まで延びる。
【0330】
別の実施形態では、横断方向リブは互いに1~100mm離間している。
【0331】
別の実施形態では、横断方向リブは互いに1~10mm離間し、且つ互いに実質的に平行に延びる。
【0332】
別の実施形態では、横断方向リブの高さ足縁部又は足縁部の近傍から、アンダラップ領域又はアンダラップ領域の近傍までテーパ状になっている。
【0333】
別の実施形態では、各横断方向リブの幅は1~1000mmである。
【0334】
別の実施形態では、各横断方向リブの幅は1~10mmである。
【0335】
別の実施形態では、リブは、突起の連続的若しくは不連続的若しくは別個のセクション若しくは部分であってもよく、突起部分のそれぞれは、モジュールの露出領域が、取り付けられたときに、隣接する又は重なったモジュールのアンダラップ領域の頂面に付着されてもよい1つ以上の表面を提供する。
【0336】
別の実施形態では、突起は、モジュールの露出領域の前記下面に成形される。
【0337】
別の実施形態では、突起はモジュールの下面と同一材料から前形成される又は後形成される。
【0338】
別の実施形態では、突起は、モジュールの下面と比較して異なる材料から形成され、モジュールの形成前、形成中又は形成後にモジュールに組み込まれる。
【0339】
別の実施形態では、突起は底面に表面フィーチャを含む。
【0340】
別の実施形態では、表面フィーチャは、
a)波形構造、
b)セレーション、
c)突起、
d)リブ、
e)節、
f)表面粗さ、
の1つ以上である。
【0341】
別の実施形態では、突起は、更に、モジュールの露出領域を補強する。
【0342】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは、モジュールのアンダラップ領域の頂面上に1つ以上の連続的又は不連続的な接着剤の細片(任意選択的に、剥離シートを取り外すと露出してもよい)を更に含み、この接着剤の細片は、取り付けられたときに、隣接する又は重なったモジュールの露出領域の下面の突起に接触するように構成されている。
【0343】
別の実施形態では、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールは、突起の底面上に1つ以上の連続的又は不連続的な接着剤の細片(任意選択的に、剥離シートを取り外すと露出してもよい)を更に含み、この接着剤の細片は、取り付けられたときに、隣接する又は下に重なるモジュールの頂面に接触するように構成されている。
【0344】
別の実施形態では、モジュールは、露出領域がアンダラップ領域の下方に湾曲するように、モジュールの長さに垂直な凸状のプレキャンバーを有して形成されている。
【0345】
別の実施形態では、凸状のプレキャンバーはモジュールの前記露出領域に予荷重を加える。
【0346】
別の実施形態では、モジュールは、先行する又は以下の態様若しくは実施形態のいずれか1つに記載されているような更なる特徴を含んでもよい。
【0347】
別の実施形態では、モジュールは、第1の態様又は関連する実施形態に記載されているような押出材料の層を含んでもよい。
【0348】
第7の態様では、本発明は、成形されたルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの頂面の少なくとも一部分に着色する又は装飾する方法を広く含み、当該方法は、
成形されるモジュールの先行物の頂面の少なくとも一部分に着色材料を適用するステップを含み、着色材料は成形プロセスの前及び/又は最中に適用される。
【0349】
一実施形態では、前記方法は、モジュールを形成するために、先行物を第1の形成面と第2の形成面との間で成形するステップを更に含み、着色材料は第1の形成面の少なくとも一部分に適用され、着色材料は成形ステップの最中に先行物の前記部分に転写される。
【0350】
別の実施形態では、第1の形成面は、モジュールの頂面の少なくとも一部分に表面フィーチャを成形するように構成された少なくとも1つのダイフェースを含み、着色材料は、成形ステップの前に前記ダイフェースの少なくとも一部分に適用される。
【0351】
別の実施形態では、着色材料は、
a)スタンピング、
b)注入、
c)エンボス加工、
d)吹付け、
e)圧延、
f)供給、
g)ブラッシング、
h)溶解、
i)浸漬、
j)ディッピング、
k)散布、
l)堆積、
m)真空システムを用いて着色材料を先行物及び/又は形成面上に引く又は吸引することによる、
の1つ以上によって先行物及び/又は形成面に直接的に若しくは間接的に適用される。
【0352】
別の実施形態では、モジュールの少なくとも一部分は複数の層を含み、着色材料は、層を接合してモジュールを形成するステップの前又は最中に、最上層の上面の少なくとも一部分に適用される。別の実施形態では、少なくとも最上層は押出され、着色材料は、層が押出ダイ又は押出成形機から出てくる際に層の上面の前記部分に適用される。
【0353】
別の実施形態では、適用が表面に直接若しくは間接であるかどうか、又は着色材料を表面へと運ぶためにダイフェースを用いるかどうかに関わらず、着色材料は、露出領域の頂面の少なくとも一部分上に分散させることができる粉末及び/又は流体を含む。
【0354】
別の実施形態では、着色材料は、前記先行物の頂面の前記部分及び/又は前記第1の形成面及び/又は前記第2の形成面に引き付けられるように構成されている荷電粒子を含む。
【0355】
別の実施形態では、着色材料は、このような荷電粒子の源から先行物の頂面及び/又は前記第1の形成面及び/又は前記第2の形成面上に放出されるように構成されている荷電粒子を含む。
【0356】
別の実施形態では、着色材料は、前記先行物の頂面の前記部分及び/又は前記第1の形成面及び/又は前記第2の形成面に付着させるための接着剤を含む。
【0357】
別の実施形態では、着色材料は、ステンシル及び/又はマスクを通じて適用され、先行物の前記頂面の1つ以上の部分及び/又は前記第1の形成面及び/又は前記第2の形成面に選択的に着色する。
【0358】
別の実施形態では、前記方法は、
a)先行物の前記部分に異なる着色材料を適用するステップ、
b)前記先行物の異なる部分に着色材料を適用するステップ、
c)異なるステンシル又はマスクを通じて着色材料を適用するステップ、
の1つ以上である、複数の着色材料の適用ステップを更に含む。
【0359】
別の実施形態では、着色材料は複数の成分を含み、この成分は異なるメルトフローインデックスを有する。
【0360】
別の実施形態では、アウトプットは、
a)アスファルトシングル、
b)スレート、
c)シングル、
d)シェイク、
e)コンクリートタイル、
f)ストーンチップ、
g)下見板、
h)屋根ふき材料、
i)石材、
j)木目調の素材、
k)金属、
の1つに類似するように着色された少なくとも1つの表面を有するルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールである。
【0361】
別の実施形態では、モジュールは、モジュールの頭縁部から延出するアンダラップ領域と、モジュールの足縁部から延出する露出領域と、を含み、
アンダラップ領域は、建物の表面に取り付けられたときに、隣接する又は重なったモジュールの露出領域によって実質的に覆われるように適合されており、
方法は、モジュールの少なくとも露出領域の頂面に着色するステップを含む。
【0362】
別の実施形態では、モジュールは、先行する又は以下の態様若しくは実施形態のいずれか1つに記載されているような更なる特徴を含んでもよい。
【0363】
別の実施形態では、モジュールは、第1の態様又は関連する実施形態に記載されているような押出材料の層を含んでもよい。
【0364】
第8の態様では、本発明は、成形されたルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの頂面の少なくとも一部分に着色する方法を広く含み、当該方法は、
モジュールが成形/接合/積層プロセスによって形成された後、モジュールの頂面の少なくとも一部分に着色材料を適用するステップ
を含む。
【0365】
別の実施形態では、方法は、先行する実施形態に記載されているような1つ以上の特徴を更に含んでもよい。
【0366】
別の実施形態では、モジュールは、先行する態様又は実施形態のいずれか1つに記載されているような更なる特徴を含んでもよい。別の実施形態では、モジュールは、第1の態様又は関連する実施形態に記載されているような押出材料の層を含んでもよい。
【0367】
別の態様においては、本発明は、押出材料の層を広く含み、このように形成された層は、
a)少なくとも40%w/wの充填剤及び/又は補強材、
b)1種以上のポリマー、
を含む。
【0368】
一実施形態では、層は、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールへと形成されてもよい(任意選択的に追加の層を有する)。更なる実施形態では、このように形成された層は、上記の態様のいずれか1つによる層であってもよい。
【0369】
別の態様においては、本発明は、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールを広く含み、当該モジュールは、
モジュールの頭縁部から延出するアンダラップ領域と、モジュールの足縁部から延出する露出領域と、を含み、足縁部の長さがモジュールの長さを画定し、
アンダラップ領域は、建物の表面に取り付けられたときに、隣接する又は重なったモジュールの露出領域によって実質的に覆われるように適合されており、
モジュールの少なくとも一部分は、最上層(又は前記最上層を形成する上層若しくは複数の上層)と、底層(又は前記底層を形成する下層若しくは複数の下層)と、最上層と底層との間の中間層(又は前記中間層を形成する複数の層)と、を含み、
前記最上層又は前記中間層又は前記基層若しくは底層の少なくとも1つ以上は発泡ポリマーを含む。
【0370】
別の態様においては、本発明は、先行する文のいずれか1つの複数のルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールを含む、建物の表面に取り付けるためのアセンブリを広く含む。
【0371】
別の態様においては、本発明は、先行する文のいずれか1つの複数のルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールによる建物の表面の外装を広く含む。
【0372】
別の態様においては、本発明は、先行する文のいずれか1つの複数のルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールによる表面の外装を含む建物を広く含む。
【0373】
本発明はまた、本出願の明細書において個々に若しくは集合的に参照される又は示される部品、要素及び特徴、並びに任意の2つ以上の前記部品、要素若しくは特徴の一部又は全部の組み合わせを広く含むと言ってよく、本発明が関係する当該技術分野において既知の均等物を有する本明細書で特定の整数に言及する場合、このような既知の均等物は個々に説明するかのように本明細書に組み込まれるものとみなされる。
【0374】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「含む(comprising)」という用語は、「少なくとも部分的に、~からなる(consisting at least in part of)」を意味する。同じく、「含む」という用語を含む本明細書及び特許請求の範囲の各文を解釈するとき、この用語が前に置かれたもの以外の特徴もまた存在してもよい。「含む(comprise)」及び「含む(comprises)」などの関連用語は同様に解釈されるものとする。
【0375】
本技術は、本明細書の全体を通して説明するいくつかの定義を用いて本明細書中に記載する。特に指示しない限り、単数形「a」、「an」及び「the」は、複数形の参照を含む。例えば、「デバイス(a device)」への言及は、複数のデバイスを含む。
【0376】
本明細書で使用する場合、「及び/又は(and/or)」という用語は、「及び(and)」又は「又は(or)」又はその両方を意味する。
【0377】
本明細書で使用する場合、名詞に続く「(s)」は、この名詞の複数形及び/又は単数形形態を意味する。
【0378】
「下方(lower)」又は「底(bottom)」、「上方(upper)」又は「上(top)」及び「前(front)」又は「後(back)」などの相対的な語句は、本明細書においては、図に示す別の要素に対する1つの要素の関係を記載するために使用され得る。相対的な語句は、図に示す向きに加えて、デバイスの異なる向きを包含することを意図することは理解されよう。例えば、図の1つのデバイスを上下反対にした場合、他の要素の「下方(lower)」側にあるとして記載した要素は、したがって、他の要素の「上方(upper)」側に向けられる。「下方(lower)」という例示的な用語は、したがって、図の特定の向きに応じて、「下方(lower)」及び「上方(upper)」の向きの両方を包含する。同様に、図の1つのデバイスを上下反対にした場合、他の要素の「下方(below)」又は「下(beneath)」として記載した要素は、したがって、他の要素の「上方(above)」に向けられる。「下方(below)」又は「下(beneath)」という例示的な用語は、したがって、上方(above)及び下方(below)の向きの両方を包含し得る。
【0379】
本発明で使用する場合、「形成済み表面(formed surface)」という用語は、連続形成機械の個々のダイ又はモールドに対応するポリマー材料の成形済みセグメントを意味する。
【0380】
本発明で使用する場合、「建物の表面(building surface)」という用語は、特に指示がない限り、建物の壁面又は頂面等、例えば、外壁、屋根、天井等を意味する。屋根の文脈では、建物の表面は、典型的には、雨の吹き付け又は屋根に水が溜まることによるルーフデッキ及び建物の内部への水による損傷を防ぐために、屋根のひさしの近傍のルーフデッキに取り付けられた防水ルーフィング製品を含む。ルーフデッキは、通常、合板などの下敷き材料から作製される。防水メンブレンは、瀝青質防水メンブレン、改質瀝青質ルーフィングメンブレン、自己接着性ルーフィングメンブレン、又は単プライ防水ルーフィングメンブレン(例えば、EPDM防水ルーフィングメンブレン、PVC防水ルーフィングメンブレン、TPO防水ルーフィングメンブレン、合成下張り)などであるがこれらに限定されない当該技術分野において既知のいくつかの防水ルーフィングメンブレン又は下張りのいずれかであってもよい。1つの代表的メンブレンシートは、Wayne、New Jersey所在のGAF Corp.によって製造されているDeck-Armor(商標)Roof Protectionである。
【0381】
本発明で使用する場合、「ルーフィング(roofing)」という用語は、建物の屋根表面上への保護用被覆の提供を意味する。限定されるものではないが、このような保護用被覆はシングル、タイル、パネル、シェイク、板材、板、モジュール、成形物又はシートの形態をとる可能性がある。
【0382】
本発明で使用する場合、「クラッディング(cladding)」及び/又は「サイディング(siding)」という用語は、建物の側面又は他の表面への保護用被覆の提供を意味する。限定されるものではないが、このような保護用被覆は、シングル、タイル、パネル、シェイク、板材、板、モジュール、成形物又はシートの形態をとる可能性がある。
【0383】
本発明で使用する場合、「外形が作られる(profiled)」及び/又は「輪郭形成される(contoured)」という用語は、製品の長手方向の軸線に沿って位置する概念上の平面表面よりも上又は下に延びる領域(単数)又は領域(複数)を有することを意味する。これには、上面と下面とが、概念上の平面表面の上又は下に同一の相対伸張程度(relative degree of extension)を有するような、1つのみの上面若しくは下面の外形形成(profiling)若しくは輪郭形成(contouring)、及び/又は材料の厚さ全体の外形形成若しくは輪郭形成を含む。
【0384】
本発明で使用する場合、「ポリマー(polymer)」という用語(及び「ポリマーの(polymeric)」などの関連用語)は、ポリマー類、ポリマーブレンド、ポリマー合金、ポリマー化合物、及び添加剤含有又は非含有のポリマー類を含む。
【0385】
本発明で使用する場合、「機械的な結合(mechanical bond)」という用語は、より多くの結合用表面積を生じさせるような物理的特徴を有する表面間の結合を意味する。例えば、この表面は、結合された表面間のキーイング、インタロック、摩擦嵌合の増加等を可能にする表面構造又は他の3次元フィーチャを有してもよい。
【0386】
本発明で使用する場合、層の構成成分に関する場合における「w/w」という用語は、このように形成された層の総重量を構成する成分又は構成成分の重量を意味する。
【0387】
本発明で使用する場合、「着色材料(colored material)」という用語は、モジュールに表面色及び/又は装飾及び/又はテクスチャを付加するために使用してもよい1種以上の染料又は色素又は着色粒子を意味する。着色材料は、透明、半透明又は不透明であってもよく、様々な種類の着色剤又は着色用剤の複数の構成成分を含んでもよい。着色材料は、形成プロセス中にすでに着色された先行物又はモジュールに適用してもよい。
【0388】
本発明はまた、本出願の明細書において個々に若しくは集合的に参照される又は示される部品、要素及び特徴、並びに任意の2つ以上の前記部品、要素若しくは特徴の一部又は全部の組み合わせを広く含むと言ってよく、本発明が関係する当該技術分野において既知の均等物を有する本明細書で特定の整数に言及する場合、このような既知の均等物は個々に説明するかのように本明細書に組み込まれるものとみなされる。
【0389】
本発明は前述を含むとともに、以下で単なる例として記載する構造も想定する。
【0390】
本発明の好適な実施形態を、単に例として、及び図面を参照して記載する。
【図面の簡単な説明】
【0391】
図1】本発明のルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの1つの好適な実施形態の平面図である。
図2図1のルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの底面図である。
図3図1のルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの一セクションの底部斜視図である。
図4a】ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの一実施形態の幅における断面図である。
図4b】ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの第2の実施形態の幅における断面図である。
図4c】ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの第3の実施形態の幅における断面図である。
図5】本発明の第2の実施形態による複数のルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールを含むアセンブリの上部斜視図である。
図6a】本発明のルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの第3の実施形態の上面図である。
図6b】本発明のルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの第3の実施形態の部分断面図である。
図7】本発明のルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの輪郭形成された部分の拡大図である。
図8】本発明のルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの輪郭形成された部分の拡大図である。
図9】本発明のルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの製造のために使用してもよい本発明の1つの好適な実施形態の連続形成システムを示す。
図10】本発明の1つの好適な実施形態によるルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールを着色するためのシステムを示す。
図11】ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールを着色するためのシステムの第2の実施形態を示す。
図12】ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールを着色するためのシステムの第3の実施形態を示す。
図13a】3層ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの種々の配置を示す。
図13b】3層ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの種々の配置を示す。
図13c】3層ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの種々の配置を示す。
図13d】3層ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの種々の配置を示す。
図13e】3層ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの種々の配置を示す。
図13f】3層ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの種々の配置を示す。
図13g】3層ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの種々の配置を示す。
図13h】3層ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの種々の配置を示す。
図14】ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの更なる実施形態の詳細図を示す概略図である。
図15】形成後に棟瓦及び破風瓦へと造形されるモジュールの例を示す。
図16】スタックで配置された接着剤と剥離シートとを含むルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールの実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0392】
好適な実施形態の詳細な説明
本発明は、建物の表面上に取り付けるためのルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールに関する。
【0393】
建物の表面上に取り付けるためのルーフィング、クラッディング及びサイディング製品は、軽量であり、取り付けが容易であり、耐候性であり、環境による摩耗に耐え、美麗であるとともに、好ましくは、経済的且つ効率的に製造できることが必要である。ポリマー材料はその重さ、耐久性及び費用対効果性のため、ルーフィング、クラッディング及びサイディング製品に適した候補である。
【0394】
しかしながら、消費者は、通常、アスファルトシングル、シングル、スレート又はシェイク、コンクリートタイル等のような、より伝統的なルーフィング、クラッディング又はサイディング製品の外観の方を好む。したがって、ポリマー製品は、これらのより伝統的な製品の外観を模すように表面的に処理される必要がある。これらのポリマー製品を製造するためのシステム及び方法は、種々の材料を模すことができるように、適切に柔軟である必要がある。
【0395】
本発明の特定の実施形態では、ルーフィング、クラッディング及び/又はサイディングモジュールは、向上した耐候性(例えば、耐水性、耐雹性(hail-proofing))、耐久性、耐火性、難燃性品質及び/又は美的品質を有する。
【0396】
本発明の他の実施形態は、モジュールが別の種類の材料から作製されたタイル、シングル等に類似するように、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールをポリマー材料から製造し且つ着色するための改良された方法及びシステムに関する。
【0397】
本発明の好適な実施形態は、ルーフィング、クラッディング又はサイディングモジュールを、高速で及び/又は費用対効果のある及び/若しくは効率的なプロセスで製造するための改良された方法及びシステムに関する。
【0398】
例えば、本発明の好適な実施形態は、連続形成プロセスと、このようなプロセスを使用して製造されるモジュールとに関する。射出成形又は加圧成形などの先行技術による方法に比べてより短い所要時間でより広い面積及び長さのモジュールが製造されてもよい。本発明の連続形成システムは毎分約5~60mの製品を製造することができると想定される。一実施形態では、連続形成システムは、毎分約20mの製品を製造する。
【0399】
1つの特定の例では、1つの成形機(例えば、連続的であってよい)を用いてもよく、この成形機は、成形機から出る成形されたままの製品の複数の(例えば、2つ以上の)出力軌道又はレーンを有する。このようにして、複数の成形されたままの製品を同時に形成してもよい。
【0400】
更に、本発明の連続形成法は、モジュールの長さ全体に沿って溶接線、付着物又は射出成形箇所のないモジュールを製造する。溶接線は、射出成形プロセス中、2つ以上の溶融ポリマーの流れが接するときに形成される。これは、ポリマーの流れが分かれて妨害物(例えば、穴を形成する柱)の周りを進み、その後、再び一緒になる際、又は複数の射出箇所からのポリマー溶融体前部が接する際に起こり得る。これは、溶融ポリマーが非溶融ポリマーに接する際にも起こり得る。結果として、目に見える溶接線が認められ、境界面にあるこの溶接線における接着/結合が製品内のポリマーの残部よりも弱くなる。
【0401】
射出成形箇所(injection moulding point)は、製品の、加熱された材料が型穴内に供給された領域である。また、1つより多い材料層を含む製品を、射出成形を使用して作製することは困難であるとともに、射出成形は遅く、最終製品の美観に影響を及ぼす色差又は色変化を生じる場合がある。一実施形態では、図1に示すように、モジュール1は、モジュールの頭縁部4から延出するアンダラップ領域2と、モジュールの足縁部5から延出する露出領域3と、を含むことが好ましい。アンダラップ領域2は、図5に示すように、建物の表面に取り付けられたときに、隣接する又は重なったモジュールの露出領域によって実質的に覆われるように適合されている。モジュールは種々の形態をとってもよく、例えば、いくつかの変形形態1、1a、1b、1c、1d、1eが図1図3図5図6図14及び図15に示されている。
【0402】
モジュールは、1種以上のポリマーと少なくとも40%の充填剤及び/又は補強材とを含む押出材料により形成された少なくとも1つの層を有することが好ましい。
【0403】
図4aは、モジュール1の一実施形態の断面図を示す。モジュールは、モジュールの一セクションに沿って又はモジュールの長さ全体に沿う単層を含む。好適な実施形態では、層は、少なくとも約40%w/wの充填剤及び/又は補強材、より好ましくは少なくとも約60%w/wの充填剤及び/又は補強材を含む押出材料により形成されている。
【0404】
一実施形態では、モジュールのアンダラップ領域2の少なくとも一部分は、少なくとも約40%w/wの充填剤及び/又は補強材、より好ましくは少なくとも約60%w/wの充填剤及び/又は補強材を含む押出材料により形成されている。
【0405】
押出材料は、以下のポリマーの1種以上を含む:ポリスチレン(GPPS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエステルメタクリレート(PEM)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン(PU)、単独重合体、共重合体、ブロック共重合体及び三元共重合体形態を含むポリエチレン(PE)、ポリ乳酸(PLA)、ナイロン(PA)、アクリル(PMMA)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、架橋ポリエチレン(PEX)、熱可塑性エラストマー(TPE)、熱可塑性ポリオレフィン(TPO)、熱可塑性ゴム(TPR)、単独重合体及び共重合体形態を含むポリプロピレン(PP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、スチレン-アクリロニトリル樹脂(SAN)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ビニル、メタクリル酸塩共重合体等。適切であればこれらポリマーのいずれも発泡体であってよい。
【0406】
好適な充填剤の例としては、タルク、炭酸カルシウム、雲母、シリカ、カオリン、硫酸カルシウム、水酸化マグネシウム、安定剤、ドロマイト等のいずれか1種以上が挙げられる。
【0407】
好適な補強材の例としては、ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク、亜麻、セルロース、木材繊維、木粉、綿及びおがくずなどの天然繊維、無機繊維、ポリマー繊維、ポリマースクリム、ポリマーニット、ポリマーウィーブ、アラミド、セラミックス等のいずれか1種以上が挙げられる。
【0408】
充填剤は、より高価なポリマー構成成分の量を低減し、したがって、材料コストを低下するために押出材料に添加される。しかしながら、充填剤含有量を増加すると、押出材料の物理的性質に負の影響を及ぼす傾向がある。例えば、先行技術の射出成形製品は、通常、比較的低い充填剤含有量を要する。さもなければ、材料はダイを充填するように流れない及び/又は成形可能となるには硬すぎるものになる及び/又は成形された製品が不安定(例えば、メルトフローが乏しくなり得る又は熱膨張に起因し得る)若しくは脆くなる。先行技術の製品ではポリマー層間に補強スクリム層を添加することによって補償する。しかしながら、これらは、通常、製造が困難であるとともに費用がかかる。特に、ポリマー層間のスクリム層の一定位置を得ることは困難であるとともに、3D成形品又はスクリム自体の所望の形状を形成することが困難な場合があり、このことはポリマー層間に封入する必要があるスクリム層がある場合に更により当てはまる。
【0409】
これに対し、本発明の押出材料は、少なくとも約40%w/wの充填剤及び/又は補強材、及び好ましくは、少なくとも約60%w/wの充填剤及び/又は補強材を含む。いくつかの実施形態では、押出材料の重量に対する充填剤及び/又は補強材の割合は、約60%~95%である。
【0410】
充填剤及び/又は補強材を層内に提供することで、このように形成された層、ゆえに、このような層の少なくとも1つによって出来たモジュールの重量又は密度又は嵩(例えば、体積)の増加を提供することができる。
【0411】
一実施形態では、押出材料は、充填剤と補強材との両方を含む。すなわち、押出材料の少なくとも40%w/wが充填剤及び補強材を含む。
【0412】
ある実施形態では、押出材料は補強材を含有しない。いくつかの実施形態では、押出材料は、少なくとも約5%w/wの補強材を含む(すなわち、本実施形態では、押出材料は、少なくとも約55%w/wの充填剤及び少なくとも約5%w/wの補強材を含む)。いくつかの実施形態では、押出材料は、約5%~20%w/wの補強材、好ましくは、約10%の補強材を含む。
【0413】
好適な実施形態では、補強材はガラス繊維を含む。一例では、加工前(例えば、押出プロセス前)のガラス繊維の典型的な寸法は、長さ約0.5~5mm(又は長さ約1~5mm、又は約2~5mm、又は約3~5mmであってもよい)及び直径約0.015~約0.018mmであってもよい。
【0414】
モジュールの強化に加えて、補強材は、また、モジュールの熱膨張を低減し、したがって、熱の周期的な変化に曝されたときのモジュールの安定性及び耐久性を向上してもよい。一実施形態では、ガラス繊維は、形成プロセス中、モジュールの長さに沿って位置合わせされる。その結果、モジュールはその長さ(すなわち、通常、熱膨張による長さの最大変化を受けるモジュールの最長寸法)に沿って特に安定である。
【0415】
表1は、3つの試験用サンプル、すなわち、a)充填剤及び補強材を含有しないポリマー(TPO)、b)TPO最上層とTPO底層との間に封入された補強(ポリエステル)スクリムの層を含む例示的な先行技術の製品、TPO層は40%w/wの充填剤を含む、及びc)80%w/wの充填剤及び10%w/wの補強材を含有するポリマー(TPO)を含む本発明の一実施形態、の熱膨張係数を比較する。それぞれのケースにおいて、試験用サンプルに熱を加えて、サンプルの温度を周囲温度から約80℃上昇させた。各サンプルの寸法を約14℃の初期(周囲)温度にて測定し、再び、約94℃の最終的な上昇温度にて測定し、熱膨張を決定した。
【0416】
本発明の実施形態は、純粋ポリマーと比較するとかなり低い熱膨張を示す。その代わり、本実施形態には、スクリム層で補強されたポリマーと同等の最小熱膨張が生じるが、先行技術の製品に関連する製造の問題は伴わない。
【0417】
【表1】
【0418】
押出材料の特定の含有量によって、モジュールの層は強靱になり、熱安定性になり且つ低コストになる(特に、高い充填剤含有量によって)。
【0419】
モジュールの長さ全体は、単一の連続形成プロセス(以下に更に詳細に記載する)において製造されることが好ましい。モジュールは少なくとも約0.5mの長さで形成してもよいと想定される。あるいは、モジュールは約36インチ長の長さで形成してもよい。あるいは、モジュールは、少なくとも約1m、1.5m、2m、2.5m、3m、又はこれらの中間のあらゆる数値の長さで形成してもよい。
【0420】
生産性の向上及びコスト削減に加えて、モジュールの長さ全体を連続プロセスにおいて成形することで、あらゆる溶接線を排除する。これにより、モジュールの耐久性及び耐候性が向上するとともに、最終製品の外観が向上する。
【0421】
他の実施形態では、押出材料は、以下の添加剤の1種以上を更に含んでもよい:着色剤(カーボンブラック、二酸化チタンが挙げられるがこれらに限定されない)、難燃剤(水酸化マグネシウム、三水和アルミナが挙げられるがこれらに限定されない)、安定剤(ヒンダードアミン光安定剤(HALS)などのUV光安定剤及びフェノール樹脂などの熱安定剤が挙げられるがこれらに限定されない)、発泡剤(発熱、吸熱又はガス発泡剤が挙げられるがこれらに限定されない)、潤滑剤、及び/又は殺生物剤(ナノサイズ銀粒子を含む銀の粒子が挙げられるがこれらに限定されない)。
【0422】
図4bは、モジュール1の第2の実施形態の断面図を示す。モジュールは、モジュールの一セクションに沿って又はモジュールの長さ全体に沿って2つの層を含む。一実施形態では、基層又は底層8は、少なくとも60%の充填剤及び少なくとも5%の補強材を含む押出材料により形成されている。
【0423】
他の実施形態では、最上層6又は両方の層は、少なくとも60%の充填剤及び少なくとも5%の補強材を含む押出材料により形成されている。すなわち、ポリマー及び/若しくは充填剤及び/若しくは補強材の割合及び/又は材料は、各層において同一でも異なっていてもよい。各層の材料含有量は、特定の層の機能、外観及び/又は露出に合うように選択されることが好ましい。
【0424】
図4cは、モジュール1の第3の実施形態の断面図を示す。モジュールは、少なくとも3つの層、すなわち、最上層6と、底層8と、最上層と底層との間の中間層7と、を含む少なくとも1つの部分10を有する。あるいは、例えば、材料の1つを超える層が、最上層、中間層及び/又は底層の先行物を形成する場合、モジュールは、3つを超える層から形成してもよい。
【0425】
一実施形態では、少なくとも1つの層は、少なくとも40%の充填剤及び/又は補強材、好ましくは少なくとも60%の充填剤及び/又は補強材を含む押出材料により形成されている。モジュールは、40%未満の充填剤及び/又は補強材を含んでもよい材料により形成された1つ以上の追加の層を更に含んでもよい。
【0426】
一実施形態では、少なくとも40%の充填剤及び/又は補強材を含む押出材料により形成されている少なくとも1つの層は、モジュールの構造に実質的に寄与する基層又は底層である。いくつかの実施形態では、この基層又は底層は、少なくとも60%の充填剤及び少なくとも5%の補強材を含む押出材料により形成されている。
【0427】
いくつかの実施形態では、基層又は底層は、約80%~85%w/wの充填剤及び/又は補強材、より具体的には、約70%~75%の充填剤及び約10%w/wの補強材を含む。任意選択的に、このような基層又は底層は、約1~3mmの厚さを有してもよい。得られる層は、モジュールの大幅な熱膨張に対する抵抗を提供してもよく、更には、層及び/又はモジュールに取り付けられている他の構造体の間における、これら他の層の熱膨張に起因し得る剪断力を低下させてもよい。他の実施形態では、構造層は1つ以上の中間層及び/又は上層として提供されてもよい。
【0428】
いくつかの実施形態では、上層若しくは最上層6及び/又は中間層7及び/又は2つ以上の層は、また、少なくとも60%の充填剤及び/又は補強材を含む押出材料で形成されてもよい。いくつかの実施形態では、押出材料は少なくとも5%の補強材を含む。マトリックス及び/又は充填剤及び/又は補強材の材料は、各層において同一でも異なっていてもよい。
【0429】
一例では、最上層6は、少なくとも65%の充填剤を含んでもよく、補強材を含まなくてもよい。例えば、着色材料の結合を促進するために最上層にはより高いポリマー含有量が好適であり得る(以下でより詳細に記載するように)。任意選択的に、このような最上層は約0.4mmの厚さを有してもよい。
【0430】
一例では、中間層は約100%のポリマーを含んでもよい(すなわち、中間層は充填剤又は補強材を含まなくてもよい)。これにより、防水などの層の1つ以上の特定の補強特性が増す場合がある。一例では、中間層は、ポリエチレン共重合体で強化されたポリプロピレン共重合体を含んでもよい。強化ポリマーは、層の約50%w/w以下、好ましくは層の10%~25%w/wに含まれてもよい。任意選択的に、このような中間層は約0.5mmの厚さを有してもよい。
【0431】
上記の記載によれば、多層モジュールを、上記のような少なくとも最上層と、中間層と、基層又は底層と、を用いて形成してもよい。
【0432】
モジュールが1つ以上の層を含むかどうかに関わらず、好適な実施形態では、層の1つ以上が、表面テクスチャ、表面レリーフ、又は他の3次元パターン若しくは装飾などの3次元フィーチャを含んでもよい。例えば、図1は、アスファルトシングルを模すための、モジュール1の露出領域3の表面テクスチャ(すなわち、表面は滑らかでない)を概略的に示す。
【0433】
好適な実施形態では、モジュールの露出領域3の少なくとも一部分は3次元表面フィーチャを有する。したがって、図4bに示される多層実施形態では、完成モジュールの露出領域に相当する最上層の上面の少なくとも一部分が3次元表面フィーチャを有してもよい。
【0434】
モジュールは、付加的に又は代替的に、着色、パターン形成、表面割れ若しくは破壊、又は他の2次元若しくは3次元装飾若しくは装飾物などの2次元若しくは3次元表面フィーチャを含んでもよい。
【0435】
これらの3次元及び/又は2次元(例えば、平坦な)表面フィーチャは、アスファルトシングル、スレート、木材シングル若しくはシェイク、コンクリートタイル、ストーンチップ、下見板、屋根ふき材料、石材、木目調の素材、金属(例えば、銅タイル)等が挙げられるがこれらに限定されない別の種類の天然又は人造材料を模すために、モジュールの少なくとも露出領域3に提供されることが好ましい。
【0436】
一実施形態では、図4に示すように、モジュールは、露出領域及び締結領域に少なくとも3つの層を含む。本実施形態では、最上層6は、モジュールの露出領域上に化粧仕上げを提供し、上記のように、頂面に表面フィーチャを含むことが好ましい。中間層7は、追加の補強材、耐水性若しくは耐候性及び/又は最上層と底層との間の結合層を提供し得る。底層8は、モジュールの基部構造を形成し、したがって、モジュールの幅及び長さ全体にわたり延びることが好ましい。一実施形態では、露出領域の底層の底面は更に、以下でより詳細に記載するように、接着面を提供する突起(例えば、リブ)を含む。
【0437】
モジュールは、任意の配置の3つの層を、モジュールの任意の領域にわたって含んでもよい。例示的実施形態を図13a~図13hに示す。
【0438】
図4bに示す別の実施形態では、モジュールは、露出領域及び/又は締結領域に少なくとも2つの層を含む。最上層6は、モジュールの露出領域上に化粧仕上げを提供してもよく、上記のように頂面に表面フィーチャを含むことが好ましい。基層又は底層8はモジュールの基部構造を提供してもよく、補強されてもよい。一実施形態では、基層8の底面は、以下でより詳細に記載するように、接着面を提供する突起(例えば、リブ)を更に含んでもよい。
【0439】
図4aに示す単層実施形態では、層は、モジュールの露出領域上に化粧仕上げ(例えば、表面色の添加)を有してもよく、上記のように、頂面に表面フィーチャを含むことが好ましい。層は、また、モジュールの構造支持を提供してもよく、同様に、補強されてもよい(例えば、補強添加剤、表面処理、突起などの表面フィーチャ等によって)。
【0440】
モジュールが、1つより多い層を含む少なくとも1つの部分10を有する一実施形態では、層の1つ以上は押出されてもよい。2つ以上の層が押出される場合、これらは共押出されてもよい。
【0441】
あるいは、層は、図9に示すように、2つ以上の連続的に配置された押出成形機20a、20b、20cから連続的に押出されてもよい。好ましくは、連続形成機械11の前進している支持面上に第1の押出層を堆積させ、続いて、他の押出層を第1の層の上に堆積させる。層は、その後、層状供給物として進み、以下に記載されるように、好ましくは、第1の形成面12と第2の形成面13との間で成形される。
【0442】
あるいは、層の1つ以上は、熱成形、圧縮成形、加圧成形又は他の成形方法によって成形されてもよい。いずれの場合においても、層は、後に、以下に記載されるように、好ましくは連続形成機械11によってともに接合される。
【0443】
好ましくは、層は、連続形成プロセスにおいてともに接合又は積層され、モジュールを形成する(以下に更に詳細に記載する)。層及び/又はポリマーなどのそれらの内容は、各層間の適切な接合/融着を確実にするために、互いに相溶性があるように選択される。好適な形成プロセスは、種々の構造(例えば、様々な連続性、材料特性等)の複数層がともに接合され、完成モジュールを形成することを可能にする。図4cに示されるモジュールの一例の断面図を参照すると、本発明の好適な実施形態では、中間層7の1つ以上の性質はこの層の長さ及び/又は幅に沿って変化する。
【0444】
一例では、図4に示すように、中間層7の厚さはその幅に沿って変化する。具体的には、中間層はモジュールの足縁部5の近傍においてより薄く、モジュールの中央に向かって厚さが増す。以下でより詳細に説明するように、このより厚い部分は、モジュールの締結領域に一致することが好ましい。
【0445】
他の例では、図13b~図13d及び図13hに示すように、補強層7Aは、モジュールのそれぞれ最上層若しくは底層の上又は下に形成されてもよい。補強層は、モジュールの頭縁部4と足縁部5との間に存在してもよく、又は縁部の1つ若しくは両方へと延びてもよい。全体にわたり一定の厚さであるかどうか、又は上述のように厚さが変化するかどうかに関わらず、中間層(存在する場合)は、厚さ0.01~10mmであってもよい。好ましくは、中間層は、厚さ0.1~0.5mmであってもよい、又は0.01~10mmの任意の数値であってもよい。
【0446】
最上層及び底層はそれぞれ、厚さが各層にわたり一定であるか変化するかどうかに関わらず、厚さ0.1~50mmであってもよい。好ましくは、最上層は厚さ0.1~約10mmである。好ましくは、最上層は、厚さ約0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9mmである、又はこれらのそれぞれの間の数値であってよい。好ましくは、底層は、厚さ約0.1~約10mmである。好ましくは、底層は、厚さ約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9mmである、又はこれらのそれぞれの間の数値であってよい。
【0447】
付加的に又は代替的に、中間層の変化する性質は、例えば、中間層の一部分を波形加工する(又は波形の程度を変更する)ことによる中間層の表面積の変化であり得る。
【0448】
層の長さ又は幅に沿って変化させてもよい中間層の他の付加的な又は代替的な性質としては、層の引張り強さ、剪断強度、レジリエンス、弾性、可撓性、靭性、耐火性、耐水性、連続性又は均一性、防水性、耐衝撃性、耐貫通性、固定能力、耐薬品性、耐破壊性、充填剤及び/又は補強材の含有量、充填剤及び/又は補強材の濃度、色、耐微生物性、耐温度性、光/熱吸収/反射率、熱伝達等が挙げられる。連続性及び均一性に関しては、中間層がモジュールの長さ及び/又は幅にわたって不連続となるように、モジュール内に中間層が存在しない領域があってもよい。
【0449】
他の実施形態では、他の層(すなわち、最上層又は底層)の1つ以上の性質を、付加的に又は代替的に、層の長さ及び/又は幅に沿って変化させてもよい。別の例では、中間層の3次元表面フィーチャの性質を変えることによって中間層の表面積を変化させてもよい。中間層は、3次元表面テクスチャ、又は他の突起、波形構造、補強材、化学コーティング、突出部、孔、穿孔、又はこの層の、最上層及び/若しくは底層への機械的結合を増す表面粗さを有してもよい。
【0450】
あるいは、中間層などの層のいずれか1つは、予め形成され(例えば、押出又は他の種類の形成プロセスによって)、その後、形成/積層プロセスに投入され、モジュールを形成してもよい。別の実施形態では、形成/積層機械に供給されるときに層が溶融した又は柔軟な状態にあるように、層は加熱又は再加熱されてもよい。
【0451】
これら表面フィーチャの性質のこれらの変化は、中間層を形成する際に実施されてもよい。例えば、表面フィーチャの高さ又は幅は、層の1つ以上の方向に沿って、又は層の特定領域内において変化してもよい。付加的に又は代替的に、表面フィーチャの数(すなわち、層の単位長又は幅あたりの表面フィーチャの密度)は、層の1つ以上の方向に沿って、又は層の特定領域内において変化してもよい。
【0452】
付加的に又は代替的に、中間層の性質の変化は、中間層を、最上層及び/又は底層に接合又は積層する前又はその最中に変形することによって引き起こされてもよい。例えば、中間層の局所部分を、中間層がなお溶融、半溶融又は柔軟な状態にある間に延伸することによって、この領域内の表面フィーチャの密度を低下させてもよい。したがって、この領域における機械的な結合強度は他の非変形領域と比較して弱くなる、又は優先的に低下して中間層の所望の機械的特性並びに関連する上層及び下層のその補強を提供する。
【0453】
好適な実施形態では、中間層は、最上層と底層との間の補強層(例えば、補強フィルム、メッシュ、スクリム、ウィーブ、繊維、ファブリック、ワイヤ、ストリング、ウェブ又はシート)である。したがって、中間補強層は、耐収縮性、耐反り性、耐断裂性、靭性の増加、モジュールの不要な歪みの防止、耐候性若しくは耐水性、引火性の低下、耐衝撃性、耐貫通性(例えば、強風による締結具の)、固定能力、耐薬品性、耐破壊性、密封(例えば、締結具周囲の自己密封)、形状記憶、及び耐層剥離性、粘着/接着/結合能力の増加等、の1つ以上を提供することが好ましい。
【0454】
モジュールの貫通強度は、ガラスフェルトから作製され、鉱物粒によって表面仕上げされたアスファルトシングルの標準規格(ASTM D3462)に少なくとも規定されるものであることが好ましい。この規格は、釘頭部がシングルを100mm/分で貫通する場合、貫通力は少なくとも90Nであることを示す。したがって、本モジュールによって示される釘貫通力は少なくとも約90N、より好ましくは少なくとも約100N、及び130N超であってもよい。
【0455】
モジュールの耐候性を増すために、中間層は、最上層と底層との間に、実質的に耐水性若しくは耐液性バリア、又は水若しくは液体不透過性バリアを提供してもよい。これは最上層又は底層が多孔質である場合に特に有利である。
【0456】
例えば、モジュールの最上層は、破壊するか別の手法でひび割れを生じさせて、別の種類の材料を模すための表面装飾を付与してもよい。したがって、中間層は、この頂面の下の、少なくとも多孔質領域に実質的に防水バリアを提供することが好ましい。
【0457】
中間層の補強特性はモジュールの異なるセクションにおける必要条件に応じて変化してもよい。露出が増加する又は増加した荷重がかけられる領域において、例えば、中間層の補強特性を増加させてもよいが、他のセクションにおいては、低下させて、使用する材料の量を低減してもよい。
【0458】
例えば、モジュールは締結領域14を更に含んでもよい。締結領域14は、取り付けられたときにモジュールを建物の表面に固定する1つ以上の締結具を受けるためのものである。図1に示すように、締結領域は、露出領域3に実質的に隣接し、且つアンダラップ領域2内にあってもよい。締結領域は、領域の視覚的な識別を可能にするための視覚ガイド又は境界マーカを含んでもよい。
【0459】
締結具は、取り付けられたときにモジュールに穴を空ける又は貫通する釘、ねじ等であってもよい。したがって、中間層は、モジュールの足縁部5又は足縁部5の近傍から、モジュールの締結領域14内まで又はそれを超えて延びてもよい。あるいは、中間層は、モジュールの締結領域14のみに沿って存在してもよい。
【0460】
あるいは、モジュールが貫通締結(penetrative fastenings)を必要としない場合、中間層は、足縁部又は足縁部の近傍から、モジュールのアンダラップ領域又はアンダラップ領域の近傍まで延びてもよい。つまり、中間層はモジュールの露出領域全体にわたり追加の補強材及び/又は耐候性を提供してもよい。
【0461】
あるいは、モジュールは1つより多い中間層を含んでもよい。2つ以上の中間層は、同一の若しくは異なる材料を含んでもよい及び/又は同一の若しくは異なる機能を実施してもよい。層は、モジュールの異なる領域内の別個の中間層として存在してもよい、又はモジュールの1つ以上の領域内に複数の中間層があってもよい。例えば、締結領域内に2つの中間層があってもよく、一方は防水機能を提供し、もう一方は締結具周囲に自己密封特性を提供する。加えて、中間層の補強特性は、この層におけるモジュールの靭性及び引裂抵抗を増加するように、この締結領域14内において優先的に最適化されてもよい。加えて、中間層の補強特性はまた、モジュールの露出領域内において増加させてもよい。
【0462】
例えば、図4Cに示すように、中間層は、露出領域内と比較すると、締結領域に沿ってより厚くなってもよい。中間層は、締結領域14内により厚い領域又は他の3次元特性を含んでもよく、締結領域を貫く締結具を保持することが可能な、又は締結具によってモジュール若しくは前記層のそれぞれに加えられる剪断力によるモジュールの引裂若しくは貫通に耐えることが可能な締結領域を提供する。
【0463】
付加的に又は代替的に、中間層の補強特性は、モジュールの長さの方向に沿って及び/又はモジュールの幅の方向に沿って優先的に最適化されてもよい。中間層の補強特性を最適化する若しくは増加する方向及び/又は領域は、取り付けられる際のモジュールの構造的要件(例えば、その方向に沿う又はその領域内の荷重の量、剪断力、張力、ひずみ等)次第であることは理解されよう。
【0464】
上述のように、これらの性質の変化は、押出によるか他の形成プロセスによるかに関わらず、中間層を形成する際に実施されてもよい。これらの変化は、付加的に又は代替的に、中間層を、中間層が最上層及び/又は底層に接合されるとき、且つ溶融又は半溶融の成形可能な状態にあるときに変形すること(例えば、延伸すること)により実施してもよい。
【0465】
したがって、中間層は、最上層及び/又は底層に接合されるとき、溶融若しくは半溶融状態、又は低温であるが柔軟な、形成可能な若しくは成形可能な状態であることが好ましい。この状態では、中間層は高応力の局所領域がほとんど又は全くなく変形され得る。
【0466】
加えて、溶融又は半溶融状態において、中間層は最上層及び/又は底層内の相溶性のある材料と化学結合を形成してもよい。あるいは、中間層が溶融又は半溶融の最上層と底層との間に挿入され得る場合は、したがって、これらの層と化学結合を形成してもよい。
【0467】
更に、モジュールは、接合/積層プロセスの最中、中間層が低温であるが柔軟な、又は溶融若しくは半溶融の成形可能な状態にある間に、造形されてもよい及び/又は輪郭形成されてもよい。これにより、中間層が、最上層と底層との間に、形状及び/又は輪郭にわたって、実質的に位置合わせされた及び/又は実質的に一様に配置されたままとなることを確実とする。これは図7及び図8の詳細図に示される。
【0468】
モジュールは、接合/積層プロセス中又はその後に、連続的であるか不連続的であるかに関わらず、鋳込み成形、熱成形、加圧成形又は他の形成プロセスにより造形されてもよい及び/又は輪郭形成されてもよい。
【0469】
別の実施形態では、モジュールの全3つの層は、ともに接合されるとき、溶融、半溶融、低温であるが柔軟な、形成可能な若しくは成形可能な状態である。これにより、各層内の相溶性のある材料間の化学結合の強度が更に増加してもよい。これにより、モジュールが層の接合後に更に造形されるかどうかに関わらず、モジュールにおける局所的な高応力点の発生を更に低下させてもよい。
【0470】
したがって、各層(又は少なくとも中間層の)の材料は、モジュールが形成されている間、層が溶融又は半溶融又は柔軟なままであるように、十分に高いメルトフローインデックス及び/又は熱容量を有するように選択するのが好ましい。
【0471】
付加的に又は代替的に、層は、モジュールが形成されている間、層が溶融又は半溶融又は柔軟なままであるように、十分に高温で加工される。
【0472】
好ましくは、層はそれぞれ、1種以上のポリマーにより作製されている又は1種以上のポリマーを含む。使用してもよい材料としては、汎用ポリスチレン(GPPS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエステルメタクリレート(PEM)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン(PU)、単独重合体、共重合体、ブロック共重合体及び三元共重合体形態を含むポリエチレン(PE)、ポリ乳酸(PLA)、ナイロン(PA)、アクリル(PMMA)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、架橋ポリエチレン(PEX)、熱可塑性エラストマー(TPE),熱可塑性ポリオレフィン(TPO)、熱可塑性ゴム(TPR)、単独重合体及び共重合体形態を含むポリプロピレン(PP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、スチレン-アクリロニトリル樹脂(SAN)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ビニル、メタクリル酸塩共重合体等が挙げられる(がこれらに限定されない)。これらの材料は、これらのいずれか若しくは全てのブレンドであってもよい及び/又は発泡体であってもよい。
【0473】
層のいずれか1つ以上は、充填剤(タルク、炭酸カルシウム、雲母、シリカ、カオリン、硫酸カルシウム、水酸化マグネシウム、安定剤、ドロマイトが挙げられるがこれらに限定されない)、着色剤(カーボンブラック、二酸化チタンが挙げられるがこれらに限定されない)、補強材(ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク;亜麻、セルロース、木材繊維、木粉、綿、おがくずなどの天然繊維;及び無機若しくはポリマー繊維、スクリム、編物、ウィーブ、不織布、アラミド、セラミックスが挙げられるがこれらに限定されない)、難燃剤(水酸化マグネシウム、三水和アルミナが挙げられるがこれらに限定されない)、安定剤(ヒンダードアミン光安定剤(HALS)などのUV光安定剤及びフェノール樹脂などの熱安定剤が挙げられるがこれらに限定されない)、発泡剤(発熱、吸熱又はガス発泡剤が挙げられるがこれらに限定されない)、潤滑剤、又は殺生物剤(ナノサイズ銀粒子を含む銀の粒子が挙げられるがこれらに限定されない)などであるが、これらに限定されない1種以上の添加剤を更に含んでもよい。
【0474】
特に、少なくとも最上層は、高耐紫外線性を有することが好ましい。加えて、モジュールは、周期的な温度変化、例えば、摂氏約-40度~約100度に耐えるように構成されていることが好ましく、材料は、周期的な温度変化、例えば、摂氏約-40度~約100度に耐えるように選択されることが好ましい。
【0475】
一実施形態では、最上層及び底層のポリマーは、中間層のポリマーと比較してより低い結晶化度を有する。つまり、中間層は最上層及び底層と比較して、より強靱な、より結晶性の高いポリマー又はポリマーブレンドを含む。最上層及び底層は、非晶質ポリマー又は中間層と比較してより結晶性の低いポリマーを含んでもよい。
【0476】
例えば、中間層はポリプロピレン(PP)を含んでもよい。最上層及び/又は底層は、ポリプロピレン(PP)と比較してより結晶性が低い又はより少ない結晶性領域を有する熱可塑性ポリオレフィン(TPO)を含んでもよい。
【0477】
代替的な実施形態において、層はそれぞれ、互いに比して任意の結晶化度を有してもよい。
【0478】
異なる材料特性を有する異なる材料を選択することに加えて又は代わりとして、各層の製造中、例えば、温度、冷却速度、押出速度、剪断力又は当技術分野において知られる他の因子を制御することによって、層の相対結晶化度を実現してもよい。
【0479】
好ましくは、形成プロセス中、中間層が溶融又は半溶融又は柔軟なままであるように、最上層及び底層は中間層を実質的に断熱しても封入してもよい。これにより、結晶性若しくは半結晶性中間層の収縮の量及び/又は速度を、冷却プロセスの全体を通して制御し、モジュールの反りを低減する。
【0480】
他の実施形態では、最上層及び底層は、また、中間層の溶融若しくは半溶融若しくは柔軟な状態を促進する又は維持するために、中間層に熱を実質的に伝達してもよい又は与えてもよい。
【0481】
モジュールを補強することに加えて又はその代わりとして、中間層は、また、最上層及び/又は底層内の材料をともに結合してモジュールを形成するための結合剤層を提供してもよい。
【0482】
例えば、最上層は、別の種類の材料を模す特定の表面テクスチャ若しくは外観を実現するために、不均質及び/又は非相溶性材料のセクションを含んでもよい。中間層は、最上層内の材料のそれぞれと相溶性がある材料を含むように選択してもよい。中間層は、したがって、最上層の不連続なセクションのそれぞれに結合し、これらのセクションをともに結合するための結合剤として効果的に機能する。
【0483】
材料コストを低減するために、モジュールは、3つの層をモジュールのユニット全体にわたり含む必要がない。モジュールは、全体にわたり若しくは前述の通り特定の領域に単層又は2層を含んでもよい。
【0484】
加えて、製造に必要な原料の量を低減するために、最上層及び/又は底層は発泡体であってもよい。これにより、モジュールの重量を更に低減する。好適な実施形態では、底層8は発泡熱可塑性ポリオレフィン(TPO)などの発泡ポリマーで作製されている。
【0485】
モジュールは、モジュールの頂面に、保管、輸送及び取り付け時にモジュールの少なくとも露出領域を保護するための1つ以上の擦り傷防止(anti-scuff)又は保護層を含んでよい。この層は、一体層として適用されてもよく、又は剥離シート(取り付け後に取り外される)として着脱可能に提供されてもよい。擦り傷防止層は、実質的にバージンポリマーの層、又はポリマー若しくは他の好適な材料を含む層若しくはコーティングであってもよい。
【0486】
いくつかの実施形態では、モジュールは、隣接するモジュール間の耐水性を増すために、隣接するモジュールの下に重なるための1つ以上のサイドラップ(side laps)を含んでもよい。サイドラップは、モジュールの他の部分よりも薄くてもよい及び/又はより少数の層を含んでもよい。サイドラップは、隣接するモジュールが別のモジュールとその上で重なってもよい領域を提供することができる。
【0487】
更に、底層の原料の量を低減するために、層の下面は、均質な(solid)連続表面である代わりに、突起を含んでもよい。
【0488】
突起は、取り付けられたときに、モジュールの露出領域が、隣接する及び/又は重なったモジュールのアンダラップ領域の頂面に接着されてもよい表面を提供する。突起は、縮み又は熱膨張/収縮の影響をより受け、接着の問題を引き起こす均質な連続表面の代わりに、基部の別個の領域にわたって十分な接着表面積を提供する。突起は、更に、層の必要な強度及び剛性を提供する一方で、層の重量を低減する。
【0489】
一実施形態では、図2及び図3に示すように、突起は、1つ以上の長手方向のリブ15又はモジュールの長さに沿って延びる他の構成を含む。
【0490】
各長手方向のリブ15はその長さ全体にわたり連続的又は不連続的であってもよいが、十分な接着面を提供するために、モジュールの十分な被覆を提供することが好ましい。より好ましくは、長手方向のリブは、長さに沿って十分な強度を提供し、長さに沿った反りを防ぐために、モジュールの長さ全体にわたって延びる。
【0491】
一実施形態では、長手方向のリブ15はモジュールの足縁部5と実質的に平行に延びる。あるいは、長手方向のリブ15は足縁部に平行でない方向に沿って延びてもよい(例えば、リブはモジュールの対角線上に延びてもよい)が、リブは、依然として、モジュールの長さのかなりの部分に沿って延びることが好ましい。好ましくは、リブはモジュールの足縁部5の近傍に配置されており、そのため、モジュールの露出領域のこの縁部は隣接する又は重なったモジュールの頂部に接着され、頂面に面一に位置し得る。
【0492】
この目的のため、モジュールはまた、露出領域がアンダラップ領域の下方に湾曲するように、モジュールの長さに垂直な凸状のプレキャンバーを有して形成されてもよい。この予加重圧は、建物の表面に取り付けられたときに突起/リブがアンダラップパネル上にしっかりと接するように促す。
【0493】
好ましくは、図示されているように、互いに実質的に平行に延び、且つ互いに約1mm~100mm(好ましくは、1mm~10mm)離間した複数の長手方向のリブ15(例えば、3つのリブ)がある。長手方向のリブ又は各長手方向のリブの高さは、1mm~100mm(好ましくは、1mm~10mm)であってもよい。長手方向のリブ又は各長手方向のリブは、幅1mm~1000mmであってもよい(好ましくは、幅1mm~10mm、又は取り付けられたときにモジュールが隣接する若しくは重なったモジュールの頂部に接着するための表面を提供するために十分に広い。
【0494】
好適な実施形態では、底層の下面は、複数の横断方向リブ16を更に含んでもよい。これら横断方向リブ16は長手方向のリブ15に実質的に垂直に及び/又はモジュールの長さに垂直に延びてもよい。あるいは、横断方向リブは任意の他の方向に沿って延びてもよいが、依然として、モジュールの少なくとも露出領域の幅のかなりの部分に沿って延びることが好ましい。
【0495】
これらの横断方向リブは、長手方向のリブに加えて又は長手方向のリブの代わりに接着面を提供してもよい。横断方向リブは、好ましくは、モジュールの少なくとも露出領域を強化し、モジュールがその幅に沿って反る又は湾曲するのを防ぐ。横断方向リブ16は、したがって、足縁部5又は足縁部5の近傍から、モジュールのアンダラップ領域又はその近傍まで延びることが好ましい。
【0496】
好ましくは、横断方向リブは、互いに1mm~100mm(好ましくは、1mm~10mm)離間し、且つ互いに実質的に平行に延びる。各横断方向リブの幅は、1mm~1000mm(好ましくは、1mm~10mm)であってもよい。
【0497】
図3により明確に示すような一実施形態では、横断方向リブの高さは、足縁部又は足縁部の近傍から、アンダラップ領域又はアンダラップ領域の近傍までテーパ状になっている。これは、露出領域からアンダラップ領域に向かってモジュールと建物の表面との間の間隔の減少があることを意味する。これにより、隣接する重なったモジュールの少なくとも露出領域が建物の表面と実質的に平行に維持されることを可能にする。
【0498】
突起は、形成プロセス中、例えば、第2の形成面13上の1つ以上のダイフェースによってモジュールの露出領域の下面に成形されることが好ましい。
【0499】
あるいは、突起は、モジュールの下面と同一材料から前形成される又は後形成され、形成プロセスの最中又は後にモジュールに組み込まれてもよい。
【0500】
あるいは、突起は、モジュールの下面と比較して異なる材料から形成してもよく、モジュールの形成前、形成中又は形成後にモジュールに組み込まれてもよい。
【0501】
一実施形態では、図14に示すように、突起は、1つ以上の表面、好ましくは底面に、表面粗さなどの表面フィーチャ19を更に含んでもよい。フィーチャは表面の表面積を増加し、突起が接着されるアンダラップタイルの上面に対する突起の剥離強度及び/又は結合強度を増加する。
【0502】
表面フィーチャの例としては、波形構造、セレーション、突起、リブ、節、表面粗さ等が挙げられる。
【0503】
リブの形状及び構成は、リブの異なる領域において異なる取り付け特性を提供するように選択してもよく、例えば、リブの平坦な底面はリブの側面と比較して、剪断力及び/又は剥離に対し異なる抵抗を提供してもよい。
【0504】
モジュールの他の表面は、同じく又は代わりとして、接着表面間の結合強度を増加するための表面フィーチャを含んでもよい。例えば、モジュールのアンダラップ領域の頂面は、重なったモジュールの頂面と下面との間の剥離及び/又は結合強度を増加するための表面フィーチャを含んでもよい。モジュールは、モジュールのアンダラップ領域の頂面上に(任意選択的に、剥離シートを取り外すと露出してもよい)、取り付けられたときに、隣接する又は重なったモジュールの露出領域の下面の突起に接触するように構成された1つ以上の連続的又は不連続的な接着剤の細片25を更に含んでもよい。付加的に又は代替的に、取り付け時、下に重なるモジュールの頂面に接着される接着剤がモジュールの底面に提供されてもよい(例えば、突起が提供されている場合は、突起の底面)。
【0505】
いくつかの実施形態では、例えば、図16に示すように、剥離シート26は、モジュールに一体成形されても、別の手法でモジュールとともに形成されても、モジュールに組み込まれてもよい。取り付け前、剥離シート26は隣接するモジュールの接着剤領域25に接していてもよい。取り付け時、2つのモジュールは分離されて、1つのモジュールの接着剤が露出してもよく、剥離シートはもう一方のモジュール上に残り得る。このようにして、モジュールは2つ以上のモジュールのスタックで提供されてもよい及び/又は運搬されてもよい。
【0506】
あるいは、接着剤は、突起/リブ及び/又はモジュールのアンダラップ領域の頂部に現場で塗布してもよい。
【0507】
好適な実施形態では、モジュールは、複数の形成済み表面9を含み、形成済み表面のそれぞれは、図1に示すような3次元表面フィーチャを含む。本実施形態では、各形成済み表面はモジュールの長さに沿った成形済みセグメントである。参照のため、足縁部5の長さをモジュールの長さ、足縁部5と頭縁部4との間の距離をモジュールの幅と定義する。
【0508】
各形成済み表面9は個々のタイル、シングル、スレート又はシェイクに類似してもよい。あるいは、各形成済み表面はタイル、シングル、スレート又はシェイクのセットに類似してもよい。各形成済み表面9は、アンダラップ領域2と、露出領域3と、を含み、アンダラップ領域は、建物の表面に取り付けられたときに、隣接する又は重なったモジュールの露出領域によって実質的に覆われるように適合されている。
【0509】
モジュール1は、したがって、タイル、シングル、スレート、シェイク等の行(row)を模す形成済み表面9の行(row)によって取り付けられてもよい。
【0510】
あるいは、モジュールは、その後、切断され(又は分割され又は仕切られ)、建物の表面上に取り付けるための複数のより小さなモジュールセクションを提供してもよい。より小さなモジュールセクションはそれぞれ、個々のタイル、シングル、スレート、シェイク等を模す1つの形成済み表面9を含んでもよい。あるいは、より小さなモジュールセクションは、タイル、シングル、スレート又はシェイクのセットに類似してもよい。これらより小さなモジュールセクションの例を図3及び図6に示す。あるいは、各より小さなモジュールセクションは、複数の形成済み表面を含んでもよい。
【0511】
一実施形態では、各形成済み表面9は連続形成機械の個々のダイ又はモールドによって成形される。モジュール内に複数の形成済み表面9がある場合、形成済み表面はすべて、溶接線、付着物(粘着剤等のような)又は射出成形箇所なしで互いに接合又は積層されることが好ましい。本文脈中、「接合される(joined)」という用語の使用は、形成済み表面のそれぞれが常に分離されないことを要することを意図するものではない。すなわち、形成済み表面は製造/成形プロセス中に現場でともに一体形成されてもよい。
【0512】
溶接線、付着物又は射出成形箇所なしでともに接合される複数の形成済み表面を有するモジュールを形成する好適な方法を、以下の通り及び図9を参照して記載する。連続形成機械11は、第1の形成面12と第2の形成面13との間で成形された後に形態をとり且つ維持することができる供給材料を供給する。少なくとも第1の形成面12は、順に提供され、モジュール上に3次元表面フィーチャを成形するように構成された複数のダイフェース21を含む。つまり、モジュールに沿う各形成済み表面12は1つのダイフェースによって成形される。図面では、第1の形成面12を上部に、第2の形成面13を連続形成機械の底部に示しているが、2つの表面の相対位置は逆であってもよいことは理解すべきである。したがって、いくつかの実施形態では、モジュールは、上下逆に成形されてもよい(すなわち、取り付けられたときにモジュールの頂面/露出面になる表面フィーチャが底面に成形される)。
【0513】
いくつかの実施形態では、少なくとも隣接する形成済み表面と(少なくともわずかに)異なって見える形成済み表面9を有するモジュールを製造するために、各ダイフェースは隣接するダイフェースと(少なくともわずかに)異なる。取り付けられたとき、モジュール-クラッド表面は、したがって、個々のアスファルトシングル、スレート、シングル、シェイク、コンクリートタイル、ストーンチップ、下見板等で覆われた表面より厳密に類似してもよい。更に、複数のモジュールが互いに重なって取り付けられたときの外観の変化を増すために、それぞれが異なる配置の形成済み表面を有するモジュールを製造することが望ましい。これは、個々のダイフェースを第1の形成面12に沿って交換する又は入れ替えることによって実施してもよいが、異なるモジュールをバッチ又は連続形成プロセスにおいて製造できることが望ましい。あるいは、互いに実質的に同一の又は一致する形成済み表面9を形成するために、ダイフェースは互いに同一であってもよい。
【0514】
したがって、好適な実施形態では、ダイフェースの数は、形成される各モジュールの形成済み表面の数とずれている。つまり、各モジュールの形成済み表面の数と比較して、より多数又はより少数のダイフェースがある。あるいは、ダイフェースの数はモジュール上に又は層の長さに沿って形成される表面の数に一致していてもよく、それにより、形成済み表面の一致する又は実質的に同一の性質に寄与する(例えば、銅タイル又は一致する類似度のタイルがモジュールの一部として提供される場合)。
【0515】
これは、このプロセスによりモジュールのセットを連続的に製造してもよいことを意味し、このモジュールのセットでは、各モジュールが、少なくとも前に形成されたモジュール及び次に形成されるモジュールの一連の形成済み表面と同一でない状態で配置される一連の形成済み表面を有する。より好ましくは、各モジュールは、複数の前に形成されたモジュール及び次に形成される複数のモジュールの一連の形成済み表面と同一でない状態で配置される一連の形成済み表面を有する。
【0516】
例えば、7つの形成済み表面9を有する図1のモジュールを形成するために、少なくとも第1の形成面12に沿って少なくとも8つのダイフェース21があることが好ましい。この連続形成プロセスにおいて、最後のダイフェースは、したがって、次のモジュールの第1の形成済み表面を成形する。したがって、このモジュール及び次のモジュールは、異なる配置の形成済み表面を有する。
【0517】
得られ得る異なる順列の数は、形成済み表面に対するダイフェースの数に依存することは理解されよう。
【0518】
あるいは、形成される各モジュールの形成済み表面の数と比較して、より少数のダイフェース21があってもよい。例えば、形成済み表面と比較して1つ少ないダイフェースがある場合、1つのモジュールに沿った最初の形成済み表面と最後の形成済み表面は同一である。それにも関わらず、各モジュールは、前に形成されたモジュール及び次に形成されるモジュールと比較して、異なる配列の形成済み表面を有する。
【0519】
上述のように、各形成済み表面は、少なくとも隣接する形成済み表面の表面フィーチャとは異なる3次元表面フィーチャを有することが好ましい。より好ましくは、ダイフェースは、モジュール内の形成済み表面のそれぞれが、モジュール内の他のすべての形成済み表面の表面フィーチャとは異なる3次元表面フィーチャを有するように構成されている。
【0520】
加えて、各モジュールにおける形成済み表面の配列は、ダイフェースを第1の形成面に沿う別のダイフェースと入れ替えることによって更に変更してもよい。
【0521】
付加的に又は代替的に、成形される形成済み表面上に3次元表面フィーチャの異なる向き、したがって、形成済み表面の全体的な外観の変化を提供するために、各ダイフェースは適所に回転させてもよい。
【0522】
他の実施形態では、類似の又は同一の形成済み表面を製造するために、ダイフェースは同一であってもよい。例えば、本実施形態を使用して、セラミックタイル又は銅タイルなどの金属タイルに類似するモジュールを製造してもよい。更に、いくつかの実施形態では、ダイフェースはモジュールに3次元表面フィーチャを成形しなくてもよいが、モジュールを形成済み表面に分割して個々のタイルに類似させるように単に機能してもよい。
【0523】
前述の記載は、バッチ又は連続形成プロセス(すなわち、連続形成機械に投入された各供給液物が単一の長さのモジュールを製造する)により不連続なユニットとして製造されるモジュールに関するものであるが、別の方法には、複数のモジュールを得るために後に切断される長尺の先行物の製造を伴ってもよい。この場合、先行物は、形成済み表面の複数の繰り返し配列を含む。異なる配列の形成済み表面を有するモジュールを製造するために、先行物は配列が繰り返す交差部分では切断されない。
【0524】
例えば、図1のモジュールを得るために、先行物は、8つの形成済み表面の複数の繰り返し配列を有してもよい。先行物は切断され、7つのみの形成済み表面を含むモジュールを得る。この切断は、成形プロセス中又は成形プロセス後に行ってもよい。
【0525】
モジュールが不連続なユニットとして又は後に切断される連続的な先行物として製造されるかどうかに関わらず、モジュールが異なる配置の形成済み表面を有するように形成される実施形態では、重要な特徴は、第1の形成面12上に順に提供されるダイフェース21の数が各モジュールの形成済み表面9の数とずれていることであることは理解されよう。
【0526】
いくつかの実施形態では、モジュールは、形成されると、例えば、造形、折り曲げ、着色、波形加工、表面処理の追加(例えば殺生物剤)、穿孔処理、積層加工、コーティング等によって後処理が施されてもよい。
【0527】
いくつかの実施形態では、モジュールは、形成されると、棟瓦、隅棟瓦、破風瓦、頂端瓦又は波形瓦などの他の形状の/角度のタイルを作製するために、造形される及び/又は切断される及び/又は折り曲げられる。折り曲げられたモジュールの例が図15a、図15b及び図15cに示される。折り目の角度は用途に依存することは理解されよう。
【0528】
いくつかの実施形態では、折り曲げられる又は造形される領域は、モジュールが形成された後、形状へと曲げる若しくは折り曲げるために加熱又は再加熱されてもよい。いくつかの実施形態では、折り曲げられる又は造形される領域17は、この領域の靭性及び/又は耐久性を増加するために補強層を含んでよい。
【0529】
図15b及び図15cに示すように、折り曲げられた/造形されたモジュールは、建物の表面上に取り付けるために又は建物の表面上に取り付ける場合、任意の適切な重なった配置において(類似の折り曲げられた/造形されたモジュール又は他の折り曲げられていないモジュール上に)配置されてもよい。
【0530】
上述のように、好ましくは別の種類の天然又は人造材料に類似させるためにモジュールに着色するための方法をここでより詳細に記載する。以下のモジュールの着色方法は、本明細書中に記載されるモジュールの好適な形態に限定されないことは認識されるべきである。例えば、着色方法は、わずか1層のポリマー等を含むモジュールに適用してもよい。好ましくは、しかしながら、モジュールの露出部分の少なくとも頂面が着色される。
【0531】
簡略化のため、以下の説明では、最終成形モジュールの先行物である、「先行物」について述べる。先行物とは、したがって、単層、又は層を最終製品へとともに成形する直前の層状先行物を意味し得る。
【0532】
一実施形態では、着色材料は1つ以上の層に、この層が形成される前又は最中に添加される(上記のような押出、射出成形又は他の形成方法によって)。
【0533】
別の実施形態では、着色材料はモジュール上に、モジュールが形成された/成形された後に添加される。
【0534】
付加的に又は代替的に、着色材料は、先行物の頂面の少なくとも一部分に添加してもよい。つまり、着色材料は最終成形プロセスの前及び/又は最中に適用される。
【0535】
着色材料は、モジュールに表面色及び/又は装飾及び/又はテクスチャを付加するために使用してもよい1種以上の染料又は色素又は着色粒子であってもよい。着色材料は、透明、半透明又は不透明であってもよく、様々な種類の着色剤又は着色用剤の複数の構成成分を含んでもよい。着色材料は、形成プロセス中にすでに着色された先行物又はモジュールに適用してもよい。一実施形態が図10に示される。図10では、先行物は第1の形成面12と第2の形成面13との間で成形される。着色材料は参照符号30において、形成面の1つの少なくとも一部分へと適用される。その後、着色材料は、成形ステップの最中、先行物が第1の形成面と第2の形成面との間で形成される際に、先行物に転写される。
【0536】
図10に概略的に示されるように、着色材料は、第1の形成面12及び/又は第2の形成面13上に噴霧されても別の手法で適用されてもよい。いくつかの実施形態では、着色材料の比重は1を超えることが好ましい。着色材料は、真空システムを用いて着色材料を先行物及び/又は形成面上に引く又は吸引すること等による、スタンピング、注入、エンボス加工、吹付け、圧延、供給、ブラッシング、溶解、浸漬、ディッピング、散布、堆積の1つ以上によって先行物及び/又は形成面に直接的若しくは間接的に適用してもよい。あるいは、第1の形成面及び/又は第2の形成面は、成形ステップの最中、先行物上に着色材料を堆積させるためのプリンタヘッド等を含んでもよい。
【0537】
加えて又は代わりとして、着色材料は、層若しくは層先行物の表面、又はダイフェースの表面、又は形成されるモジュールの表面に、真空システムを用いて適用してもよい(直接的又は間接的に)。例えば、一実施形態では、着色材料をモジュールの形成において使用される上層の頂面に適用してもよく、適用された着色材料の少なくとも一部を真空システムで除去してもよい。着色材料の除去は、着色材料が適用されている表面の既定された領域からの除去であってもよい。
【0538】
連続形成プロセスにおいて、先行物が第1の形成面と第2の形成面との間で成形され、第1の形成面が、モジュールの頂面の少なくとも一部分に表面フィーチャを成形するように構成された少なくとも1つのダイフェースを含む実施形態では、着色材料は、成形ステップの前にダイフェースの少なくとも一部分に適用されることが好ましい。着色材料は、したがって、その後、成形ステップの最中に、形成済み表面の一部分上に又は内にスタンプされる、注入される、エンボス加工される又は別の手法で適用される。
【0539】
異なるダイフェース上への着色材料の適用は、一様であっても異なってもよい。例えば、モジュールが個々のタイル、シングル等をより厳密に模すように異なる形成済み表面にわたって色のバリエーションを有するモジュールを製造するために、適用される着色材料の量及び/又は着色材料が適用される面積は、それぞれのダイフェースについて異なってもよい。
【0540】
別の実施形態では、着色材料は、べっ甲色効果などの視覚効果を作り出すために、異なるメルトフローインデックス/粘度を有する複数の構成成分を含んでもよい。いくつかの実施形態では、着色材料の1種以上の構成成分は融解しない(少なくとも着色材料が曝される温度の範囲内で)固体であってよく、すなわち、したがって、この構成成分はメルトフローインデックスを有しなくてもよい。
【0541】
モジュールの少なくとも一部分が複数の層を含む好適な実施形態では、着色材料は、モジュールを形成するために層を接合又は積層するステップの前に若しくは最中に、最上層の上面の少なくとも一部分に適用されることが好ましい。
【0542】
別の実施形態では、先行物は成形前に押出され、着色材料は、層が押出成形機から出てくる際に、参照符号35において、層の上面の一部に適用される。これは図11に概略的に示される。
【0543】
先行物が押出後と、成形ステップの最中に再度着色され得るように、図10及び図11に示される着色方法の両方を用いてもよいことは理解されよう。
【0544】
例えば、図12は、着色材料を適用してもよい付加的な又は代替的な位置を示す。着色材料は、参照符号40において層が押出される前に適用してもよく、又は後に他の押出層とともに形成されてもよい層上に適用してもよい。付加的に又は代替的に、着色材料は、モジュールが形成された後、参照符号50において適用してもよい。適用が表面に直接若しくは間接であるかどうか、又は着色材料を表面へと運ぶためにダイフェースを用いるかどうかに関わらず、着色材料は、露出領域の頂面の少なくとも一部分上に分散させることができる粉末及び/又は流体を含むことが好ましい。
【0545】
一例では、着色材料は、荷電粒子であってもよい又は荷電粒子を含んでもよい。荷電粒子は、ダイフェースに又は直接先行物に引き付けられるように構成されてもよい。あるいは、荷電粒子は、このような荷電粒子の源から先行物へと放出されるように構成されてもよい。
【0546】
別の実施形態では、着色材料は、着色材料を先行物に付着させるための接着剤であっても、着色材料を先行物に付着させるための接着剤を含んでもよい。
【0547】
いずれの場合においても、着色材料は、先行物の頂面の1つ以上の部分に選択的に着色するために、ステンシル及び/又はマスク(図示せず)を通じて適用されてもよい。したがって、同一の又は異なるステンシルを通じて、又は先行物の頂面の別の部分に、同一の又は異なる着色材料が適用されてもよい1つより多い色適用ステップがあってもよい。
【0548】
このような着色材料の適用の層化により、模される材料をより良好に模倣する色又は表面パターンのバリエーションを作り出すことができる。
【0549】
本発明の前述の記載は、その好適な形態を含む。本発明の範囲を逸脱することなく、好適な形態に改良を施してもよい。
図1
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図5
図6a
図6b
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13a
図13b
図13c
図13d
図13e
図13f
図13g
図13h
図14
図15a
図15b
図15c
図16