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特許7154900入庫支援システム、及びその入庫支援方法並びに入庫支援プログラム、機械式駐車装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-07
(45)【発行日】2022-10-18
(54)【発明の名称】入庫支援システム、及びその入庫支援方法並びに入庫支援プログラム、機械式駐車装置
(51)【国際特許分類】
   E04H 6/00 20060101AFI20221011BHJP
   E04H 6/18 20060101ALI20221011BHJP
【FI】
E04H6/00 A
E04H6/18 606A
E04H6/18 601A
E04H6/18 601G
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2018167772
(22)【出願日】2018-09-07
(65)【公開番号】P2020041288
(43)【公開日】2020-03-19
【審査請求日】2021-05-24
(73)【特許権者】
【識別番号】309036221
【氏名又は名称】三菱重工機械システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【弁理士】
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(72)【発明者】
【氏名】天野 信雄
(72)【発明者】
【氏名】福島 大輔
(72)【発明者】
【氏名】藤川 博康
(72)【発明者】
【氏名】原 和也
(72)【発明者】
【氏名】花島 陽
【審査官】土屋 保光
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-251598(JP,A)
【文献】特開2016-186170(JP,A)
【文献】特許第2933465(JP,B2)
【文献】特開平05-222855(JP,A)
【文献】特開2016-061011(JP,A)
【文献】特開2006-284179(JP,A)
【文献】特開2014-156773(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 6/00 - 6/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械式駐車装置へ入庫を行う車両の入庫支援システムであって、
車両側と通信を行い、前記車両の諸元情報を取得する通信部と、
前記諸元情報に基づいて、前記機械式駐車装置への入庫が可能か否かを判定する判定部と、
を備え
前記判定部は、前記諸元情報に基づいて、前記車両が自動運転制御可能か否かを判定し、前記車両が自動運転制御可能である場合に、入庫可能と判定した前記機械式駐車装置まで前記車両を誘導する誘導制御信号を生成し、
前記通信部は、前記誘導制御信号を前記車両へ送信する入庫支援システム。
【請求項2】
前記諸元情報には、車両寸法及び車両重量の少なくとも一方が含まれており、
前記判定部は、前記諸元情報と、前記機械式駐車装置へ入庫可能な車両規格とに基づいて、前記車両の入庫の可否を判定する請求項1に記載の入庫支援システム。
【請求項3】
前記諸元情報には、車種情報が含まれており、
前記判定部は、前記諸元情報と、前記機械式駐車装置へ入庫可能な車種リストとに基づいて、前記車両の入庫の可否を判定する請求項1に記載の入庫支援システム。
【請求項4】
前記諸元情報には、車種情報が含まれており、
前記判定部は、前記車種情報から前記車両の車両寸法及び車両重量の少なくとも一方を特定し、前記機械式駐車装置へ入庫可能な車両規格に基づいて、前記車両の入庫の可否を判定する請求項1に記載の入庫支援システム。
【請求項5】
前記諸元情報には、前記車両の識別情報が含まれており、
前記判定部は、前記識別情報に基づいて、前記車両の入庫の可否を判定する請求項1に記載の入庫支援システム。
【請求項6】
機械式駐車装置へ入庫を行う車両の入庫支援システムであって、
車両側と通信を行い、前記車両の諸元情報を取得する通信部と、
前記諸元情報に基づいて、前記機械式駐車装置への入庫が可能か否かを判定する判定部と、
を備え、
前記諸元情報には、前記車両の識別情報が含まれており、
前記判定部は、前記機械式駐車装置が複数設けられている場合に、前記諸元情報に基づいて前記車両が入庫可能な前記機械式駐車装置を特定すると共に、前記識別情報に基づいて前記車両の入庫頻度を推定し、入庫頻度が所定値よりも高い場合には、特定した前記機械式駐車装置のうち前記車両に最も距離が近い前記機械式駐車装置を選定する入庫支援システム。
【請求項7】
前記通信部は、前記車両側と通信を行うことにより、前記車両が備える格納部に格納されている前記車両の前記諸元情報を取得する請求項1から6のいずれか1項に記載の入庫支援システム。
【請求項8】
前記通信部は、前記判定部における判定結果を前記車両へ送信し、前記車両における通知手段に通知させる請求項1からのいずれか1項に記載の入庫支援システム。
【請求項9】
前記判定部は、前記機械式駐車装置が複数設けられている場合に、前記諸元情報に基づいて、前記車両が入庫可能な前記機械式駐車装置を特定する請求項1からのいずれか1項に記載の入庫支援システム。
【請求項10】
機械式駐車装置へ入庫を行う車両の入庫支援システムであって、
前記車両を撮像することによって、前記車両の諸元情報を取得する撮像部と、
前記諸元情報に基づいて、前記機械式駐車装置への入庫が可能か否かを判定する判定部と、
を備え、
前記撮像部は、前記車両を撮像することにより、前記諸元情報として前記車両の識別情報を取得し、
前記判定部は、前記機械式駐車装置が複数設けられている場合に、前記諸元情報に基づいて前記車両が入庫可能な前記機械式駐車装置を特定すると共に、前記識別情報に基づいて前記車両の入庫頻度を推定し、入庫頻度が所定値よりも高い場合には、特定した前記機械式駐車装置のうち前記車両に最も距離が近い前記機械式駐車装置を選定する入庫支援システム。
【請求項11】
コンピュータを請求項1から10のいずれか1項に記載の入庫支援システムとして機能させるためのプログラム。
【請求項12】
請求項1から1のいずれか1項に記載の入庫支援システムを備えた機械式駐車装置。
【請求項13】
機械式駐車装置へ入庫を行う車両の入庫支援方法であって、
車両側と通信を行い、前記車両の諸元情報を取得する工程と、
前記諸元情報に基づいて、前記機械式駐車装置への入庫が可能か否かを判定する工程と、
前記諸元情報に基づいて、前記車両が自動運転制御可能か否かを判定し、前記車両が自動運転制御可能である場合に、入庫可能と判定した前記機械式駐車装置まで前記車両を誘導する誘導制御信号を生成する工程と、
前記誘導制御信号を前記車両へ送信する工程と
を含む入庫支援方法。
【請求項14】
機械式駐車装置へ入庫を行う車両の入庫支援方法であって、
車両側と通信を行い、前記車両の諸元情報を取得する通信工程と、
前記諸元情報に基づいて、前記機械式駐車装置への入庫が可能か否かを判定する判定工程と、
を含み、
前記諸元情報には、識別情報が含まれており、
前記判定工程は、前記機械式駐車装置が複数設けられている場合に、前記諸元情報に基づいて前記車両が入庫可能な前記機械式駐車装置を特定すると共に、前記識別情報に基づいて前記車両の入庫頻度を推定し、入庫頻度が所定値よりも高い場合には、特定した前記機械式駐車装置のうち前記車両に最も距離が近い前記機械式駐車装置を選定する入庫支援方法。
【請求項15】
機械式駐車装置へ入庫を行う車両の入庫支援方法であって、
前記車両を撮像することによって、前記車両の諸元情報を取得する撮像工程と、
前記諸元情報に基づいて、前記機械式駐車装置への入庫が可能か否かを判定する判定工程と、
を含み、
前記撮像工程は、前記車両を撮像することにより、前記諸元情報として前記車両の識別情報を取得し、
前記判定工程は、前記機械式駐車装置が複数設けられている場合に、前記諸元情報に基づいて前記車両が入庫可能な前記機械式駐車装置を特定すると共に、前記識別情報に基づいて前記車両の入庫頻度を推定し、入庫頻度が所定値よりも高い場合には、特定した前記機械式駐車装置のうち前記車両に最も距離が近い前記機械式駐車装置を選定する入庫支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入庫支援システム、及びその入庫支援方法並びに入庫支援プログラム、機械式駐車装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
機械式駐車装置では、車両寸法や車両重量等が予め決められた範囲内の車両のみが入庫可能とされている。このため、契約車両(予め入庫可能の判定がなされている車両)以外の車両の運転者等は、車両が機械式駐車装置に入庫可能か否かを判断しなければならなかった。特に、車両がシェアリングカーやレンタカー等であり所有物でない場合には、運転者は、車両を機械式駐車装置へ入庫する度に車両寸法や車両重量等を確認しなければならなかった。
【0003】
そこで、特許文献1では、入口ゲートに寸法測定器と車重測定器を設け、車両の車両寸法や車両重量を測定することで、車両が機械式駐車装置に入庫可能か否かを判定することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第2933465号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、機械式駐車装置側に寸法測定器と車重測定器を新たに設けなければならないため、装置の複雑化やコスト増大を招く恐れがある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、簡便な構成で車両の入庫可否を判断することのできる入庫支援システム、及びその入庫支援方法並びに入庫支援プログラム、機械式駐車装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1態様は、機械式駐車装置へ入庫を行う車両の入庫支援システムであって、車両側と通信を行い、前記車両の諸元情報を取得する通信部と、前記諸元情報に基づいて、前記機械式駐車装置への入庫が可能か否かを判定する判定部と、を備えた入庫支援システムである。
【0008】
上記のような構成によれば、車両の諸元情報を自動的に取得することで、容易に車両が機械式駐車装置へ入庫可能か否かを判定することが可能となる。また、通信により車両の諸元情報を取得するため、寸法測定器や車重測定器といった測定装置を不要としつつ、入庫車両の運転者等の利便性を向上させることが可能となる。すなわち、簡便な構成で車両の入庫可否を判断することができる。なお、車両の諸元情報とは、車両の入庫適応性を判定可能な情報であり、例えば、車両寸法や車両重量、車種情報、車両の識別情報等である。
【0009】
また、寸法測定器や車重測定器といった大型の装置を設ける必要がなく、簡便な構成で車両の入庫可否を判断することができるため、既存の機械式駐車装置に対しても、より簡便な工事のみで入庫支援システムを導入することが可能である。
【0010】
上記入庫支援システムにおいて、前記通信部は、前記車両側と通信を行うことにより、前記車両が備える格納部に格納されている前記車両の前記諸元情報を取得することとしてもよい。
【0011】
上記のような構成によれば、車両の諸元情報を容易に取得することが可能となる。
【0012】
上記入庫支援システムにおいて、前記諸元情報には、車両寸法及び車両重量の少なくとも一方が含まれており、前記判定部は、前記諸元情報と、前記機械式駐車装置へ入庫可能な車両規格とに基づいて、前記車両の入庫の可否を判定することとしてもよい。
【0013】
上記のような構成によれば、諸元情報として自動的に車両の車両寸法及び車両重量の少なくとも一方を取得することができるため、機械式駐車装置へ入庫可能な車両規格と比較することでより簡便かつ安全に車両の入庫可否を判定することができる。
【0014】
上記入庫支援システムにおいて、前記諸元情報には、車種情報が含まれており、前記判定部は、前記諸元情報と、前記機械式駐車装置へ入庫可能な車種リストとに基づいて、前記車両の入庫の可否を判定することとしてもよい。
【0015】
上記のような構成によれば、諸元情報として自動的に車種情報を取得することができるため、機械式駐車装置へ入庫可能な車種リストと比較することでより簡便かつ安全に車両の入庫可否を判定することができる。なお、車種情報とは、例えば、車両のメーカー名や車種名、型式、グレード等である。
【0016】
上記入庫支援システムにおいて、前記諸元情報には、車種情報が含まれており、前記判定部は、前記車種情報から前記車両の車両寸法及び車両重量の少なくとも一方を特定し、前記機械式駐車装置へ入庫可能な車両規格に基づいて、前記車両の入庫の可否を判定することとしてもよい。
【0017】
上記のような構成によれば、諸元情報として自動的に車種情報を取得することができるため、該車種情報から車両寸法及び車両重量の少なくとも一方を容易に特定することができ、機械式駐車装置へ入庫可能な車両規格と比較することでより簡便かつ安全に車両の入庫可否を判定することができる。
【0018】
上記入庫支援システムにおいて、前記諸元情報には、前記車両の識別情報が含まれており、前記判定部は、前記識別情報に基づいて、前記車両の入庫の可否を判定することとしてもよい。
【0019】
上記のような構成によれば、諸元情報として自動的に車両の識別情報を取得することができるため、容易に車両を特定して車両の入庫可否を判定することができる。なお、車両の識別情報とは、例えば、ナンバープレートの表示に係る情報や、車両毎に予め設定したID等である。
【0020】
上記入庫支援システムにおいて、前記通信部は、前記判定部における判定結果を前記車両へ送信し、前記車両における通知手段に通知させることとしてもよい。
【0021】
上記のような構成によれば、車両の運転者等は入庫の可否をより容易に認識することが可能となる。
【0022】
上記入庫支援システムにおいて、前記判定部は、前記諸元情報に基づいて、前記車両が自動運転制御可能か否かを判定し、前記車両が自動運転制御可能である場合に、入庫可能と判定した前記機械式駐車装置まで前記車両を誘導する誘導制御信号を生成し、前記通信部は、前記誘導制御信号を前記車両へ送信することとしてもよい。
【0023】
上記のような構成によれば、自動運転制御可能な車両であれば、誘導制御信号に基づいて入庫可能な機械式駐車装置まで誘導することができ、利便性を向上させることができる。
【0024】
本発明の第2態様は、機械式駐車装置へ入庫を行う車両の入庫支援システムであって、前記車両を撮像することによって、前記車両の諸元情報を取得する撮像部と、前記諸元情報に基づいて、前記機械式駐車装置への入庫が可能か否かを判定する判定部と、を備えた入庫支援システムである。
【0025】
上記のような構成によれば、車両の諸元情報を自動的に取得することで、容易に車両が機械式駐車装置へ入庫可能か否かを判定することが可能となる。また、撮像により車両の諸元情報を取得するため、寸法測定器や車重測定器といった測定装置を不要としつつ、入庫車両の運転者等の利便性を向上させることが可能となる。すなわち、簡便な構成で車両の入庫可否を判断することができる。また、撮像のみで車両の諸元情報を取得できるため、機械式駐車装置と車両とが通信可能でなくとも適応することができる。
【0026】
また、寸法測定器や車重測定器といった大型の装置を設ける必要がなく、簡便な構成で車両の入庫可否を判断することができるため、既存の機械式駐車装置に対しても、より簡便な工事のみで入庫支援システムを導入することが可能である。
【0027】
上記入庫支援システムにおいて、前記撮像部は、前記車両を撮像することにより、前記諸元情報として前記車両の識別情報を取得することとしてもよい。
【0028】
上記のような構成によれば、諸元情報として自動的に車両の識別情報を取得することができるため、容易に車両を特定して車両の入庫可否を判定することができる。なお、車両の識別情報とは、例えば、ナンバープレートの表示に係る情報や、車両毎に予め設定したID等である。
【0029】
上記入庫支援システムにおいて、前記判定部は、前記機械式駐車装置が複数設けられている場合に、前記諸元情報に基づいて、前記車両が入庫可能な前記機械式駐車装置を特定することとしてもよい。
【0030】
上記のような構成によれば、例えば機械駐車装置が連機配置されている場合など、機械式駐車装置が複数設けられている場合であっても、入庫可能な機械式駐車装置を容易に特定することができる。
【0031】
上記入庫支援システムにおいて、前記判定部は、前記機械式駐車装置が複数設けられている場合に、前記諸元情報に基づいて前記車両が入庫可能な前記機械式駐車装置を特定すると共に、前記識別情報に基づいて前記車両の入庫頻度を推定し、入庫頻度が所定値よりも高い場合には、特定した前記機械式駐車装置のうち前記車両に最も距離が近い前記機械式駐車装置を選定することとしてもよい。
【0032】
上記のような構成によれば、入庫可能な機械式駐車装置が複数ある場合であっても、入庫頻度が高い車両に対しては、最も距離が近い機械式駐車装置を選定するため、入庫頻度が高い車両の入出庫時間の短縮等、利用者の利便性を向上させることが可能となる。
【0033】
上記入庫支援システムにおいて、前記判定部における判定結果を通知する通知部を備えることとしてもよい。
【0034】
上記のような構成によれば、車両の運転者等は入庫の可否を容易に認識することが可能となる。
【0035】
本発明の第3態様は、上記の入庫支援システムを備えた機械式駐車装置である。
【0036】
本発明の第4態様は、機械式駐車装置へ入庫を行う車両の入庫支援方法であって、車両側と通信を行い、前記車両の諸元情報を取得する通信工程と、前記諸元情報に基づいて、前記機械式駐車装置への入庫が可能か否かを判定する判定工程と、を含む入庫支援方法である。
【0037】
本発明の第5態様は、機械式駐車装置へ入庫を行う車両の入庫支援プログラムであって、車両側と通信を行い、前記車両の諸元情報を取得する通信処理と、前記諸元情報に基づいて、前記機械式駐車装置への入庫が可能か否かを判定する判定処理と、をコンピュータに実行させるための入庫支援プログラムである。
【0038】
本発明の第6態様は、機械式駐車装置へ入庫を行う車両の入庫支援方法であって、前記車両を撮像することによって、前記車両の諸元情報を取得する撮像工程と、前記諸元情報に基づいて、前記機械式駐車装置への入庫が可能か否かを判定する判定工程と、を含む入庫支援方法である。
【0039】
本発明の第7態様は、機械式駐車装置へ入庫を行う車両の入庫支援プログラムであって、前記車両を撮像することによって、前記車両の諸元情報を取得する撮像処理と、前記諸元情報に基づいて、前記機械式駐車装置への入庫が可能か否かを判定する判定処理と、をコンピュータに実行させるための入庫支援プログラムである。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、簡便な構成で車両の入庫可否を判断することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本発明の第1実施形態に係る機械式駐車装置の外観図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る機械式駐車装置の縦断面図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る機械式駐車装置における乗降室の斜視透視図である。
図4】本発明の第1実施形態に係る機械式駐車装置における操作盤の斜視図である。
図5】本発明の第1実施形態に係る機械式駐車装置における通信部の配置例を示す図である。
図6】本発明の第1実施形態に係る機械式駐車装置における制御装置が備える機能を示した機能ブロック図である。
図7】本発明の第1実施形態に係る機械式駐車装置における入庫可否判定処理のフローを示した図である。
図8】本発明の第5実施形態に係る複数の機械式駐車装置の配置例である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
〔第1実施形態〕
以下に、本発明の第1実施形態に係る入庫支援システム、及びその入庫支援方法並びに入庫支援プログラム、機械式駐車装置について、図面を参照して説明する。なお、入庫支援システムは、機械式駐車装置への入庫の可否を自動的に判定することで車両の入庫を支援するシステムであって、後述する通信部54と判定部53とを少なくとも含んで構成される。また、入庫支援システムは、入庫可能な車両が車両寸法等によって制限されている機械式駐車装置であれば幅広く適用できるものであって、以下に説明するようにエレベータ式の機械式駐車装置のみに限定されるものではない。
【0043】
図1は、本実施形態に係る機械式駐車装置(立体駐車場)10の外観図である。また、図2は、本実施形態に係る機械式駐車装置10の縦断面図である。
機械式駐車装置10では、駐車塔の地上に設けた乗入階14における乗降室7から車両を入出庫させる。そして、機械式駐車装置10では、搬送機によって、車両を載置したパレット18を乗入階14と車両を格納する格納庫3との間で昇降させることで車両を搬送(入出庫)する。具体的には、駐車塔の中心部には垂直な昇降通路13が形成されており、この中にリフト16(エレベータ状の搬送機)が上下に昇降可能に設けられている。リフト16は、例えば駐車塔の上部に設けられた図示しないウインチから下方に延びる複数本のワイヤロープ15に四隅を吊持され、上記ウインチが起動することにより昇降通路13内を上下に昇降することができる。
【0044】
一方、昇降通路13の両側には格納棚17(駐車スペース)が設けられている。この格納棚17は、昇降通路13を挟むようにして上下に多階層状に設けられており、それぞれの格納棚17には車両を積載するためのパレット18が1枚ずつ収容されている。リフト16と格納棚17の床面には、両者(リフト16と格納棚17)の床面の高さが一致した時に、空荷のパレット18、または車両が積載されたパレット18を、リフト16から格納棚17に、または格納棚17からリフト16に、スムーズに受け渡すことができる図示しない受渡機構が設けられている。
【0045】
なお、図1及び図2に示す機械式駐車装置10の構成は、一例であり、乗入階14を格納庫3よりも上層とする等、他の構成であってもよい。すなわち、入庫支援システムが適用される機械式駐車装置は、入庫可能な車両の条件が予め設定されており、条件を満たす車両のみの入庫が許容される構成であれば、どのような構成でもよい。また、本実施形態では、車両を搬送する搬送機をパレット式として説明するが、コンベア式、くし歯式(フォーク式)等の他の構成を適用することも可能である。
【0046】
乗入階14には、車両の入庫及び出庫の少なくとも一方が行われる乗降室7が設けられている。図3は、乗降室7を示す斜視透視図である。入出庫扉4の左側に非常用出入口20があり、入出庫扉4の上部に青と赤のランプを備えた入庫管制灯21が設けられている。また、例えば入出庫扉4に向かって右側に操作盤22が設けられている。操作盤22は、機械式駐車装置10に入庫する各車両の利用者(運転者等)により操作される。また、機械式駐車装置10には、制御状態を示す三色灯23が設けられている。
【0047】
乗降室7の内部には、中央部に搬送機のパレット18が配置されるスペースがあり、入出庫扉4の正面の壁には車両の位置を運転者が確認するための鏡24と、「前進」、「停車」、「後退」等の案内を行う電光式の停車位置指示灯25が設けられている。車両の方向を転換させるターンテーブル9によって、入庫のために乗降室7のパレット18に停車された車両は、方向を例えば90度旋回してから搬送機によって搬送される。また、乗降室7の内部各所には、乗降室7の内部における車両及び利用者等の人の存在等を検知するための複数のセンサ30、及びカメラ35設けられている。
【0048】
図4は、操作盤22の斜視図である。操作盤22は、風雨からの保護と悪戯防止のために金属製の筐体43に収容されており、筐体43には施錠可能な蓋44が設けられている。利用者が操作盤22を操作する際には、施錠を解錠して蓋44を開き、操作盤22にアクセスする。なお、例えば利用者が携帯している専用リモコンに設けられたトランスポンダによって利用者の接近と共に自動的に蓋44の施錠を解錠するようにしてもよい。
【0049】
操作盤22には、利用者が認証操作及び入出庫扉4の開閉、搬送機の起動といった機械操作を行うためのタッチパネル式の操作画面45と、ICカードやリモコン等の携帯型認証媒体から発信されるトランスポンダ信号等を読み込むためのリーダー46と、利用者に操作方法を音声で案内するためのスピーカー47と、非常停止ボタン48等が配置されている。
【0050】
また、乗降室7の外部には、車両(入庫を希望する車両)と信号の送受信を行う通信部54が設置される。通信部54は、車両側と通信を行い、車両の諸元情報を取得する。なお、本実施形態では、車両の諸元情報は、後述するように、車両が備える格納部(諸元情報格納部57)に格納されているものとして説明するが、車両側(すなわち、機械式駐車装置10側ではない)から車両の諸元情報を取得できれば、例えば車両の車載装置や運転者のモバイル端末(例えば、スマートフォン)等に車両の諸元情報が格納されていてもよい。
【0051】
車両の諸元情報とは、車両の入庫適応性を判定可能な情報であり、例えば、車両寸法や車両重量、車種情報、車両の識別情報等である。車種情報とは、例えば、車両のメーカー名や車種名、型式、グレード等であり、車種が特定可能な情報である。車両の識別情報とは、例えば、ナンバープレートの表示に係る情報や、車両毎に予め設定したID等であり、車両が特定可能な情報である。車両の諸元情報には、車両寸法、車両重量、車種情報、及び車両の識別情報の少なくとも1つが含まれていればよい。本実施形態では、車両の諸元情報として、車両寸法及び車両重量が含まれている場合について説明する。
【0052】
通信部54は、例えばDSRCアンテナであり、車両と通信が可能なように配置されている。図5に、通信部54の配置例を示す。なお、通信部54の配置位置については、車両と通信が可能であれば、図5に示す配置位置に限定されない。DSRCアンテナは、車両との間で例えばDSRC(Dedicated Short Range Communications)による狭域通信を行う。狭域通信により、信号の送受信を行う車両が限定されるため、通信対象でない車両との信号の送受信が防止される。なお、機械式駐車装置10と車両との通信方式については、これに限定されるものではなく、信号の送受信をWi-Fi(登録商標)やブルートゥース(Blue tooth(登録商標))、またはLTE通信網のような無線通信網等などを適用することとしてもよい。
【0053】
図6は、機械式駐車装置10の制御装置50が備える機能を示した機能ブロック図である。制御装置50は、機械式駐車装置10の入出庫動作を制御する。また、制御装置50は、入庫を希望する車両の入庫の可否を判定する。
【0054】
制御装置50は、例えば、図示しないCPU(中央演算装置)、RAM(Random Access Memory)等のメモリ、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体等から構成されている。後述の各種機能を実現するための一連の処理の過程は、プログラムの形式で記録媒体等に記録されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、後述の各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
【0055】
図6に示すように、制御装置50は、入出庫制御部51と、記憶部52と、判定部53とを備えている。なお、本実施形態では、判定部53を、入出庫制御部51と同一の制御装置内に設けることとしているが、入出庫制御部51とは独立した装置として設けることとしてもよい。
【0056】
入出庫制御部51は、各種モータ(不図示)を制御することによって、車両を搬送する搬送機や乗降室7における入出庫扉4を駆動させる。具体的には、入出庫制御部51は、車両の入庫予約が入った場合に、空きのパレット18を格納棚17から引き抜き、乗降室7に配置する。そして、車両が乗降室7前に到着し、操作盤22により出入口の開が入力された場合に、入出庫扉4を開く。そして、車両がパレット18に載置され、乗降室7内の安全が確認され、安全確認ボタンが押圧された後に、入出庫扉4を閉じ、車両を乗降室7から格納庫3へ搬送する。また、入出庫制御部51は、車両の出庫予約が入った場合に、出庫車両が載置されたパレット18を格納棚17から乗降室7へ搬送する。そして、出庫予約をした利用者が乗降室7前に到着し、操作盤22により出入口の開が入力された場合に、入出庫扉4を開く。そして、車両が乗降室7から出庫され、乗降室7内の安全が確認され、安全確認ボタンが押圧された後に、入出庫扉4を閉じ、出庫車両が載置されていたパレット18を格納棚17へ搬送する。
【0057】
記憶部52には、通信部54により取得した車両の諸元情報と比較して、車両の入庫の可否判定を行うための情報(入庫可否判定情報)が格納されている。本実施形態では、記憶部52には、機械式駐車装置10へ入庫可能な車両の基準を示す車両規格が格納されている。具体的には、車両規格とは、入庫可能な車両の最大許容寸法(例えば、車高、車幅、全長)や、入庫可能な車両の最大許容重量である。後述する判定部53において、記憶部52に格納した車両の車両規格を参照することによって、車両が入庫可能か否かを容易に判定することが可能となる。なお、判定部53において、インターネット等を通じて車両規格をダウンロードする場合には、記憶部52を不要としてもよい。
【0058】
判定部53は、取得した車両の諸元情報に基づいて、機械式駐車装置10への入庫が可能か否かを判定する。具体的には、判定部53は、車両の諸元情報と、機械式駐車装置10へ入庫可能な車両規格とに基づいて、車両の入庫の可否を判定する。
【0059】
判定部53には、通信部54によって受信した車両の諸元情報が入力される。そして、判定部53は、記憶部52から車両規格を読み出し、車両の諸元情報と車両規格を比較する。すなわち、判定部53は、車両の諸元情報として取得した車両寸法及び車両重量と、車両規格(最大許容寸法及び最大許容重量)とを比較し、取得した車両寸法が最大許容寸法以下であり、かつ、車両重量が最大許容重量以下である場合に、車両の入庫は可能であると判定する。
【0060】
また、判定部53は、取得した車両寸法が最大許容寸法より大きい場合、及び車両重量が最大許容重量より大きい場合の少なくともいずれか一方が満たされた場合(車両寸法が最大許容寸法以下であり、かつ、車両重量が最大許容重量以下である場合でない場合)には、車両の入庫は不可能であると判定する。
【0061】
判定部53における車両の入庫可否に係る判定結果は、例えば、乗降室7の外部の車両の運転者が視認可能な位置に設けた表示装置(通知部)に、例えば、「入庫可」または「入庫不可」等と表示される。なお、音声等によって通知することとしてもよい。
【0062】
また、判定部53における車両の入庫可否に係る判定結果を、通信部54によって車両側へ送信し、車両における通知手段に通知させることとしてもよい。車両側の通知手段とは、例えば、車両に備えられたカーナビゲーションシステムのディスプレイといったユーザーインターフェースや、車両の運転者が使用するスマートフォン等である。なお、車両におけるスピーカーによって音声で通知を行うこととしてもよい。
【0063】
機械式駐車装置10への入庫が可能と判定された車両の運転者は、表示装置等によって入庫が可能なことを認識した後、操作盤22等を介して入庫予約を行い、機械式駐車装置10へ車両を入庫させる。
【0064】
次に、入庫支援システムによって入庫可否判定が行われる車両について説明する。図6に示すように、車両は、諸元情報格納部57と、車両側通信部56とを備えている。
【0065】
諸元情報格納部57は、車両寸法や車両重量、車種情報、車両の識別情報等の車両の諸元情報を格納している。本実施形態において、諸元情報格納部57に格納されている諸元情報は、車両寸法及び車両重量を含んでいるものとする。諸元情報は、車両の仕様がまとめられた情報であり、例えば、車両の製造時や、車検時において取得されて諸元情報格納部57に格納される。諸元情報格納部57に格納された諸元情報は、車両の入庫を行う場合に車両側通信部56を介して機械式駐車装置10へ送信される。
【0066】
なお、諸元情報である車両重量については、車両の機能として荷物等の積載物を含んだ重量を取得可能な場合には、積載物を含んだ重量を車両重量として格納しておくことが好ましい。これにより、機械式駐車装置10に入庫される車両の重量として、荷物等の積載物を加味することができるため、機械式駐車装置10の判定部53において、より正確な車両重量を用いて入庫の可否を判定することが可能となる。
【0067】
なお、車両が備える諸元情報格納部57に諸元情報が格納される場合について説明したが、機械式駐車装置10において車両側(すなわち、機械式駐車装置10側ではない)から車両の諸元情報を取得できれば、例えば車両の車載装置や運転者のモバイル端末(例えば、スマートフォン)等に車両の諸元情報が格納されていてもよい。
【0068】
車両側通信部56は、機械式駐車装置10における通信部54と通信が可能とされており、通信部54との間で情報の送受を行う。車両側通信部56は、諸元情報格納部57に格納されている車両の諸元情報を機械式駐車装置10へ送信する。車両側通信部56は、一例として、DSRCによる信号の送受信が可能なETC車載器であるが、これに限らず、DSRCによる通信機能を有するカーナビゲーション装置等であってもよい。
【0069】
このようにして、車両側に格納されている諸元情報を通信によって機械式駐車装置10が取得するため、車両寸法や車両重量といった入庫可否の判定に用いる情報を容易に取得することが可能となる。
【0070】
次に、本実施形態における入庫可否判定処理について、図7を用いて説明する。図7では、左側に機械式駐車装置10における処理を示し、右側に車両における処理を示している。
【0071】
まず、入庫を希望する車両が、機械式駐車装置10との通信が可能なエリア(通信部54による通信が可能な範囲)に到達すると、車両から機械式駐車装置10へ、入庫可否判定の問合せが行われる(CS101)。
【0072】
そして、機械式駐車装置10では、車両から入庫可否判定の問合せを受信すると、入庫可否判定処理を開始し、車両へ諸元情報送信依頼を送信する(PS101)。
【0073】
車両では、諸元情報送信依頼を受信すると、予め格納されている諸元情報を機械式駐車装置10へ送信する(CS102)。
【0074】
機械式駐車装置10では、車両から諸元情報を取得すると、予め格納されている車両規格との比較し入庫可否判定を行う(PS102)。具体的には、車両の諸元情報として取得した車両寸法及び車両重量が、車両規格である最大許容寸法及び最大許容重量以下であるか否かを判定する。
【0075】
取得した車両寸法が最大許容寸法以下であり、かつ、車両重量が最大許容重量以下である場合の場合には、判定結果を入庫可能とする。
【0076】
取得した車両寸法が最大許容寸法より大きい場合、または車両重量が最大許容重量より大きい場合には、判定結果を入庫不可能とする。
【0077】
そして、機械式駐車装置10では、判定結果を、乗降室7の外部に設けた表示装置に表示すると共に車両へ送信する(PS103)。
【0078】
車両では、判定結果を受信すると、例えば、車両に設けられたカーナビゲーションシステムのディスプレイに判定結果を表示する(CS103)。乗降室7の外部に設けられた表示装置または車両に設けられたカーナビゲーションシステムのディスプレイに表示された判定結果を確認した車両の運転者は、判定結果が入庫可能である場合には機械式駐車装置10への入庫手続を進め、入庫を行う。判定結果が入庫不可能である場合には、車両の運転者は、入庫できないことを認識して機械式駐車装置10への入庫を諦める。
【0079】
なお、本実施形態では、車両から車両の諸元情報として、車両の車両寸法及び車両重量の両方を取得し、車両規格(最大許容寸法及び最大許容重量)と比較することとしているが、車両の車両寸法及び車両重量のいずれか一方を取得し、車両規格(最大許容寸法または最大許容重量)と比較することとしてもよい。
【0080】
以上説明したように、本実施形態に係る入庫支援システム、及びその入庫支援方法並びに入庫支援プログラム、機械式駐車装置によれば、車両の諸元情報を自動的に取得することで、容易に車両が機械式駐車装置10へ入庫可能か否かを判定することが可能となる。また、通信により車両の諸元情報を取得するため、寸法測定器や車重測定器といった測定装置を不要としつつ、入庫車両の運転者等の利便性を向上させることが可能となる。すなわち、簡便な構成で車両の入庫可否を判断することができる。
【0081】
また、寸法測定器や車重測定器といった大型の装置を設ける必要がなく、簡便な構成で車両の入庫可否を判断することができるため、既存の機械式駐車装置10に対してもより簡便な工事のみで入庫支援システムを導入することが可能である。
【0082】
また、諸元情報として自動的に車両の車両寸法及び車両重量の少なくとも一方を取得することができるため、機械式駐車装置10へ入庫可能な車両規格と比較することでより簡便かつ安全に車両の入庫可否を判定することができる。
【0083】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る入庫支援システム、及びその入庫支援方法並びに入庫支援プログラム、機械式駐車装置10について説明する。
上述した第1実施形態では、車両の諸元情報として車両寸法と車両重量を用い、判定部53において、機械式駐車装置10へ入庫可能な車両規格と比較することによって、車両の入庫可否を判定する場合について説明したが、本実施形態では、諸元情報として車種情報を車両から取得し、判定部53において、該車種情報に基づいて車両の入庫可否を判定する場合について説明する。以下、本実施形態に係る機械式駐車装置10について、第1実施形態と異なる点について主に説明する。
【0084】
記憶部52には、車両の諸元情報と比較して車両の入庫の可否判定を行うための情報として、機械式駐車装置10へ入庫可能な車種リストが格納されている。車種リストとは、機械式駐車装置10へ入庫可能な車両の最大許容寸法(例えば、車高、車幅、全長)や、入庫可能な車両の最大許容重量等の条件を満たす車両がリスト化された情報であり、車種リストに該当する車両は入庫可能であることを意味する。車種リストは、例えば、車両のメーカー名や車種名、型式、グレード等の車両の仕様が特定可能な項目に基づいて、入庫可能な車両がリストアップされている。
【0085】
判定部53には、通信部54によって受信した車両の諸元情報(本実施形態では車種情報)が入力される。そして、判定部53は、記憶部52から車種リストを読み出し、車両の諸元情報と車種リストを比較する。すなわち、判定部53は、車両の諸元情報として取得した車種情報の車両が、車種リストに挙げられた車両に該当する場合に、車両の入庫は可能であると判定する。また、車両の諸元情報として取得した車種情報の車両が、車種リストに挙げられた車両に該当しない場合に、車両の入庫は不可能であると判定する。
【0086】
車両が備える諸元情報格納部57は、車両の諸元情報として車種情報を格納している。車種情報とは、例えば、車両のメーカー名や車種名、型式、グレード等であり、車両の仕様が特定可能な情報である。諸元情報格納部57に格納された諸元情報は、車両の入庫を行う場合に車両側通信部56を介して機械式駐車装置10へ送信される。
【0087】
以上説明したように、本実施形態に係る入庫支援システム、及びその入庫支援方法並びに入庫支援プログラム、機械式駐車装置10によれば、諸元情報として自動的に車種情報を取得することができるため、機械式駐車装置10へ入庫可能な車種リストと比較することでより簡便かつ安全に車両の入庫可否を判定することができる。
【0088】
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態に係る入庫支援システム、及びその入庫支援方法並びに入庫支援プログラム、機械式駐車装置10について説明する。
上述した第2実施形態では、諸元情報として車種情報を車両から取得し、判定部53において該車種情報と車種リストとに基づいて車両の入庫可否を判定する場合について説明したが、本実施形態では、諸元情報として車種情報を車両から取得し、判定部53において該車種情報と車両規格とに基づいて車両の入庫可否を判定する場合について説明する。以下、本実施形態に係る機械式駐車装置10について、特に第2実施形態と異なる点について主に説明する。
【0089】
本実施形態における制御装置50が備える記憶部52には、車両の諸元情報と比較して車両の入庫の可否判定を行うための情報として、機械式駐車装置10へ入庫可能な車両の基準を示す車両規格が格納されている。車両規格とは、入庫可能な車両の最大許容寸法(例えば、車高、車幅、全長)や、入庫可能な車両の最大許容重量が示された情報である。
【0090】
また、記憶部52には、車種情報と車両の車両寸法及び車両重量とが対応付けられた対応リストを格納している。対応リストには、車両のメーカー名や車種名、型式、グレード等といった項目別に、車両の車両寸法及び車両重量が対応づけられている。
【0091】
判定部53は、通信部54によって受信した車両の諸元情報(本実施形態では車種情報)が入力され、記憶部52に格納されている対応リストに基づいて、車種情報から車両の車両寸法及び車両重量を特定する。そして、判定部53は、記憶部52から車両規格を読み出し、車両の諸元情報と車両規格とを比較する。すなわち、判定部53は、車両の諸元情報として取得した車両寸法及び車両重量と、車両規格(最大許容寸法及び最大許容重量)とを比較し、特定した車両寸法が最大許容寸法以下であり、かつ、車両重量が最大許容重量以下である場合に、車両の入庫は可能であると判定する。
【0092】
車両が備える諸元情報格納部57は、車両の諸元情報として車種情報を格納している。諸元情報格納部57に格納された諸元情報は、車両の入庫を行う場合に車両側通信部56を介して機械式駐車装置10へ送信される。
【0093】
なお、本実施形態では、車両の諸元情報から車両の車両寸法及び車両重量の両方を特定し、車両規格(最大許容寸法及び最大許容重量)と比較することとしているが、車両の車両寸法及び車両重量のいずれか一方を特定し、車両規格(最大許容寸法または最大許容重量)と比較することとしてもよい。
【0094】
以上説明したように、本実施形態に係る入庫支援システム、及びその入庫支援方法並びに入庫支援プログラム、機械式駐車装置10によれば、諸元情報として自動的に車種情報を取得することができるため、該車種情報から車両寸法及び車両重量の少なくとも一方を容易に特定することができ、機械式駐車装置10へ入庫可能な車両規格と比較することでより簡便かつ安全に車両の入庫可否を判定することができる。
【0095】
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態に係る入庫支援システム、及びその入庫支援方法並びに入庫支援プログラム、機械式駐車装置10について説明する。
上述した第1実施形態では、車両の諸元情報として車両寸法と車両重量を用い、判定部53において、機械式駐車装置10へ入庫可能な車両規格と比較することによって、車両の入庫可否を判定する場合について説明したが、本実施形態では、諸元情報として車両の識別情報を車両から取得し、判定部53において該識別情報に基づいて車両の入庫可否を判定する場合について説明する。以下、本実施形態に係る機械式駐車装置10について、特に第1実施形態と異なる点について主に説明する。
【0096】
本実施形態における制御装置50が備える記憶部52には、車両の諸元情報と比較して車両の入庫の可否判定を行うための情報として、機械式駐車装置10へ入庫可能な車両リスト(識別情報のリスト)が格納されている。車両リストとは、機械式駐車装置10へ入庫可能なことが予め登録された車両の識別情報のリストであり、車種リストに該当する車両は入庫可能であることを意味する。識別情報は、例えば、ナンバープレートの表示に係る情報や、車両毎に予め設定したID等の車両が特定可能な情報である。例えば、前回入庫が可能とされた車両の識別情報を次回の入庫に備えて格納しておいてもよいし、製造時や車検時の車両寸法及び車両重量によって入庫可能な車両の識別情報を予め登録しておいてもよい。
【0097】
判定部53には、通信部54によって受信した車両の諸元情報(本実施形態では車両の識別情報)が入力される。そして、判定部53は、記憶部52から車両リストを読み出し、車両の諸元情報と車両リストを比較する。すなわち、判定部53は、車両の諸元情報として取得した識別情報が、車両リストに挙げられた車両に該当する場合に、車両の入庫は可能であると判定する。また、車両の諸元情報として取得した識別情報が、車両リストに挙げられた車両に該当しない場合に、車両の入庫は可能であると判定する。
【0098】
車両が備える諸元情報格納部57は、車両の諸元情報として識別情報を格納している。識別情報とは、例えば、ナンバープレートの表示に係る情報や、車両毎に予め設定したID等の車両が特定可能な情報である。諸元情報格納部57に格納された諸元情報は、車両の入庫を行う場合に車両側通信部56を介して機械式駐車装置10へ送信される。
【0099】
なお、記憶部52に車両規格を格納しておき、判定部53では、車両の諸元情報から車両の車両寸法及び車両重量を特定して車両規格と比較することにより、入庫可否を判定することとしてもよい。
【0100】
以上説明したように、本実施形態に係る入庫支援システム、及びその入庫支援方法並びに入庫支援プログラム、機械式駐車装置10によれば、諸元情報として自動的に車両の識別情報を取得することができるため、容易に車両を特定して車両の入庫可否を判定することができる。
【0101】
〔第5実施形態〕
次に、本発明の第5実施形態に係る入庫支援システム、及びその入庫支援方法並びに入庫支援プログラム、機械式駐車装置10について説明する。
本実施形態では、機械式駐車装置10が複数設けられている場合について説明する。機械式駐車装置10が複数設けられている場合とは、例えば、複数の機械式駐車装置10が連機されている場合である。複数の機械式駐車装置10には、それぞれ入庫可能な車両の条件が設定されているものとする。以下、本実施形態に係る機械式駐車装置10について、特に第1実施形態と異なる点について主に説明する。
【0102】
本実施形態では、図8に示すように、3機の機械式駐車装置10A~10Cが連機されている場合について説明する。なお、以下の説明では、連機された機械式駐車装置10をそれぞれ区別する場合には、機械式駐車装置10A、機械式駐車装置10B、機械式駐車装置10Cと符号を付し、区別しない場合には、機械式駐車装置10と符号を付して説明する。
【0103】
本実施形態における制御装置50が備える記憶部52には、車両の諸元情報と比較して車両の入庫の可否判定を行うための情報が各機械式駐車装置10に対応して格納されている。例えば、記憶部52には、各機械式駐車装置10において車両の入庫可否判定を行うための情報として、車両の車両規格、車種リスト、及び車両リスト等が格納されている。すなわち、記憶部52に格納されている情報を参照することによって、車両がどの機械式駐車装置10に入庫可能であるかを判定することができる。本実施形態では、記憶部52には、各機械式駐車装置10に対応した車両規格(最大許容寸法及び最大許容重量)が格納されている場合について説明するが、車種リストまたは車両リストとしてもよい。
【0104】
判定部53には、通信部54によって受信した車両の諸元情報が入力される。諸元情報とは、例えば車両寸法、車両重量、車種情報、及び車両の識別情報であり、本実施形態では、諸元情報には車両寸法及び車両重量が含まれているものとする。判定部53は、車両の諸元情報(車両寸法及び車両重量)と記憶部52に格納されている車両規格(最大許容寸法及び最大許容重量)とを比較する。すなわち、判定部53は、車両から取得した諸元情報が車両規格に適合する場合に、車両の入庫は可能であると判定する。そして、判定部53は、車両が入庫可能な機械式駐車装置10を特定する。すなわち、判定部53は、入庫が可能と判定された機械式駐車装置10が複数ある場合には、入庫可能なすべての機械式駐車装置10を特定する。
【0105】
判定部53における判定結果、すなわち、特定した車両が入庫可能な機械式駐車装置10の情報(入庫可能な機械式駐車装置10の番号や位置等)は、例えば、乗降室7の外部に設けた表示装置(通知部)に表示される。また、判定結果は、通信部54によって車両側へ送信し、車両における通知手段に通知させることとしてもよい。すなわち、判定結果が車両の運転者へ通知されるため、運転者は、どの機械式駐車装置10へ入庫が可能かを容易に認識することが可能となる。
【0106】
例えば、判定部53において、機械式駐車装置10A及び機械式駐車装置10Cの入庫が可能と判定された場合(機械式駐車装置10Bの入庫は不可能と判定された場合)には、機械式駐車装置10Aの装置番号(例えば、1号機)と配置位置(マップ情報)、及び機械式駐車装置10Cの装置番号(例えば、3号機)と配置位置が、乗降室7の外部に設けた表示装置や車両側の通知手段によって運転者へ通知される。運転者は、入庫が可能な機械式駐車装置10を確認し、入庫を行う。
【0107】
なお、判定部53においては、諸元情報に基づいて車両が入庫可能な機械式駐車装置10を特定すると共に、諸元情報に車両の識別情報が含まれている場合に、識別情報に基づいて車両の入庫頻度を推定し、入庫頻度が所定値よりも高い場合には、特定した機械式駐車装置10のうち車両に最も距離が近い機械式駐車装置10を選定することとしてもよい。諸元情報に車両の識別情報が含まれている場合には、該車両の過去の入庫履歴を参照することによって、入庫頻度(過去所定期間内における入庫回数)を推定することが可能である。このため、入庫頻度が所定値よりも高く、入庫頻度が高い車両であることが推定される場合には、入庫可能な機械式駐車装置10のうち、車両に最も距離が近い機械式駐車装置10を選定することで、利用者の利便性を向上させることが可能となる。なお、所定値とは、例えば入庫頻度が高いと想定される頻度として予め設定されてもよいし、過去所定期間内に入庫した各車両の入庫頻度の平均値に基づいて決定することとしてもよい。
【0108】
例えば、判定部53において、機械式駐車装置10A及び機械式駐車装置10Cの入庫が可能と判定された場合には、車両の入庫頻度を推定し、入庫頻度が所定値よりも高い場合には、機械式駐車装置10A及び機械式駐車装置10Cのうち車両に最も距離が近い機械式駐車装置10(図8の例の場合には機械式駐車装置10A)を選定する。そして、選定された機械式駐車装置10の装置番号と配置位置を運転者へ通知する。運転者は、該通知を確認してより距離の近い機械式駐車装置10へ入庫を行う。
【0109】
また、判定部53においては、諸元情報に基づいて車両が入庫可能な機械式駐車装置10を特定すると共に、諸元情報に車両の識別情報が含まれている場合に、車両の用途を特定し、用途に応じて機械式駐車装置10を選定することとしてもよい。車両の用途とは、例えば、公用車や社用車(作業車等)、私用車などである。すなわち、判定部53は、入庫可能と判定した機械式駐車装置10の中で、用途に応じて機械式駐車装置10を選定する。例えば、公用車は機械式駐車装置10Aに入庫することが優先されている場合に、用途が公用車の車両の入庫可否判定を行う際、機械式駐車装置10A及び機械式駐車装置10Cの入庫が可能と判定された場合には、判定部53は、入庫可能な機械式駐車装置10として機械式駐車装置10Aを選定する。選定された機械式駐車装置10の装置番号と配置位置は運転者へ通知され、運転者は、該通知を確認して機械式駐車装置10へ入庫を行うことが可能となる。
【0110】
以上説明したように、本実施形態に係る入庫支援システム、及びその入庫支援方法並びに入庫支援プログラム、機械式駐車装置10によれば、例えば機械駐車装置が連機配置されている場合など、機械式駐車装置10が複数設けられている場合であっても、入庫可能な機械式駐車装置10を容易に特定することができる。また、入庫可能な機械式駐車装置10が複数ある場合であっても、入庫頻度が高い車両に対しては、最も距離が近い機械式駐車装置10を選定するため、入庫頻度が高い車両の入出庫時間の短縮等、利用者の利便性を向上させることが可能となる。
【0111】
〔第6実施形態〕
次に、本発明の第6実施形態に係る入庫支援システム、及びその入庫支援方法並びに入庫支援プログラム、機械式駐車装置10について説明する。
本実施形態では、入庫を希望する車両が自動運転車両である場合について説明する。自動運転車両とは、機械式駐車装置10からの信号によって自動運転制御が可能な車両である。以下、本実施形態に係る機械式駐車装置10について、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、第4実施形態、及び第5実施形態と異なる点について主に説明する。
【0112】
本実施形態における制御装置50が備える記憶部52には、車両の諸元情報と比較して、該車両が自動運転制御可能か否かを判定可能な情報が格納されている。例えば、記憶部52には、諸元情報に含まれる車種情報と自動運転車両とを対応づけた表等が格納される。なお、諸元情報に、車両が自動運転車両か否かの情報自体が含まれることとしてもよい。
【0113】
判定部53には、通信部54によって受信した車両の諸元情報が入力される。そして、判定部53は、車両の諸元情報と記憶部52に格納されている情報に基づいて、車両が自動運転制御可能か否かを判定する。そして、判定部53は、車両が自動運転制御が可能である場合には、入庫可能と判定した機械式駐車装置10まで車両を誘導する誘導制御信号を生成する。誘導制御信号は、車両の現在の位置から、入庫可能な機械式駐車装置10の乗降室7の前まで、車両を自動運転制御する信号である。誘導制御信号は、通信部54によって車両側へ送信され自動運転制御が実行される。すなわち、自動的に入庫可能な機械式駐車装置10の特定及び入庫可能な機械式駐車装置10までの移動が実行される。
【0114】
以上説明したように、本実施形態に係る入庫支援システム、及びその入庫支援方法並びに入庫支援プログラム、機械式駐車装置10によれば、自動運転制御可能な車両であれば、誘導制御信号に基づいて入庫可能な機械式駐車装置10まで誘導することができ、利便性を向上させることができる。
【0115】
〔第7実施形態〕
次に、本発明の第7実施形態に係る入庫支援システム、及びその入庫支援方法並びに入庫支援プログラム、機械式駐車装置10について説明する。
上述した第1実施形態では、通信部54によって車両の諸元情報を取得する場合について説明したが、本実施形態では、車両が通信機能を有さず、撮像によって車両の諸元情報を取得する場合について説明する。すなわち、本実施形態に係る入庫支援システムは、撮像部と判定部53を含んで構成される。以下、本実施形態に係る機械式駐車装置10について、特に第1実施形態、及び第4実施形態と異なる点について主に説明する。
【0116】
本実施形態における乗降室7の外部には、車両(入庫を希望する車両)の撮像を行う撮像部が設けられている。撮像部は、車両を撮像することによって、車両の諸元情報を取得する。本実施形態では、撮像部は、諸元情報として車両の識別情報(例えば、ナンバープレート)を取得する場合について説明する。しかしながら、撮像によって、車両寸法等の情報を取得することとしてもよい。撮像部において取得された諸元情報は、判定部53へ出力される。
【0117】
記憶部52には、車両の諸元情報と比較して車両の入庫の可否判定を行うための情報として、機械式駐車装置10へ入庫可能な車両リスト(識別情報のリスト)が格納されている。
【0118】
判定部53には、撮像部によって取得した車両の諸元情報(本実施形態では車両の識別情報)が入力される。そして、判定部53は、記憶部52から車両リストを読み出し、車両の諸元情報と車両リストを比較する。すなわち、43は、車両の諸元情報として取得した識別情報が、車両リストに挙げられた車両に該当する場合に、車両の入庫は可能であると判定する。また、車両の諸元情報として取得した識別情報が、車両リストに挙げられた車両に該当しない場合に、車両の入庫は可能であると判定する。
【0119】
以上説明したように、本実施形態に係る入庫支援システム、及びその入庫支援方法並びに入庫支援プログラム、機械式駐車装置10によれば、車両の諸元情報を自動的に取得することで、容易に車両が機械式駐車装置10へ入庫可能か否かを判定することが可能となる。また、撮像により車両の諸元情報を取得するため、寸法測定器や車重測定器といった測定装置を不要としつつ、入庫車両の運転者等の利便性を向上させることが可能となる。すなわち、簡便な構成で車両の入庫可否を判断することができる。また、撮像のみで車両の諸元情報を取得できるため、機械式駐車装置10と車両とが通信可能でなくとも適応することができる。
【0120】
また、寸法測定器や車重測定器といった大型の装置を設ける必要がなく、簡便な構成で車両の入庫可否を判断することができるため、既存の機械式駐車装置10に対しても、より簡便な工事のみで入庫支援システムを導入することが可能である。
【0121】
本発明は、上述の実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施が可能である。なお、各実施形態を組み合わせることも可能である。
【0122】
例えば、上記実施形態では、車両の諸元情報として、車両寸法や車両重量、車種情報、車両の識別情報を用いる場合について説明しているが、入庫適応性を判定可能な情報であれば、上記に限られず適用することが可能である。上記実施形態では、諸元情報として車両寸法及び車両重量の両方を用いる場合について説明しているが、車両寸法及び車両重量のいずれか一方のみが機械式駐車装置10の入庫条件となっている場合には、車両寸法及び車両重量のいずれか一方のみを用いることしてもよい。また、各実施形態では、車両から取得する諸元情報(車両寸法や車両重量、車種情報、車両の識別情報等)と、判定部53において比較する情報(車両規格、車種リスト、車両リスト等)とを対応付けて説明しているが、比較に用いる情報(車両規格、車種リスト、車両リスト等)のすべてを記憶部52に記憶しておき、車両から取得できた諸元情報に合わせて適宜比較に用いる情報を選択することとしてもよい。
【0123】
また、各実施形態では、機械式駐車装置10をエレベータ式として説明したが、平面往復方式、垂直循環方式、多層階循環方式、水平循環方式、エレベータ・スライド方式、二・多段方式(ピット式)、二・多段方式(横行乗降式)等さまざまな方式の機械式駐車装置とすることが可能である。
【符号の説明】
【0124】
3 :格納庫
4 :入出庫扉
7 :乗降室
9 :ターンテーブル
10(10A~10C):機械式駐車装置
13 :昇降通路
14 :乗入階
15 :ワイヤロープ
16 :リフト
17 :格納棚
18 :パレット
20 :非常用出入口
21 :入庫管制灯
22 :操作盤
23 :三色灯
24 :鏡
25 :停車位置指示灯
30 :センサ
35 :カメラ
43 :筐体
44 :蓋
45 :操作画面
46 :リーダー
47 :スピーカー
48 :非常停止ボタン
50 :制御装置
51 :入出庫制御部
52 :記憶部
53 :判定部
54 :通信部
56 :車両側通信部
57 :諸元情報格納部
図1
図2
図3
図4
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図6
図7
図8