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特許7154969フィルタ容器保持ホルダおよびフィルタ容器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-07
(45)【発行日】2022-10-18
(54)【発明の名称】フィルタ容器保持ホルダおよびフィルタ容器
(51)【国際特許分類】
   B01D 27/00 20060101AFI20221011BHJP
   B01D 35/00 20060101ALI20221011BHJP
【FI】
B01D27/00
B01D35/00
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018214972
(22)【出願日】2018-11-15
(65)【公開番号】P2020081909
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-09-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000232885
【氏名又は名称】株式会社ロキテクノ
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 孝夫
(72)【発明者】
【氏名】金城 隆司
【審査官】谷本 怜美
(56)【参考文献】
【文献】実開昭55-058218(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 24/00-43/00
B01D 46/00-46/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛直に延在する第1壁面と、第1壁面と反対方向を向いて鉛直に延在する前記第1壁面の裏面である第2壁面とを有するベースユニットの上に脱着可能に取り付けられるフィルタ容器を支持するためのフィルタ容器保持ホルダであって、
前記フィルタ容器保持ホルダは、
前記第1壁面に接触可能な第1接触部と、
前記第2壁面に接触可能な第2接触部であって、前記第1接触部よりも下側に位置する第2接触部と、
前記第1接触部と前記第2接触部とを連結する連結部材と、
前記第1接触部と前記第2接触部と前記連結部材との少なくとも一つに接続され、前記フィルタ容器の重量が付加される加重点と、を備え、
前記フィルタ容器の前記加重点は、前記第2接触部に対して、前記第1接触部と反対側に前記第2接触部と離れた位置に配置され
前記加重点により生じる回転モーメントによって前記第1接触部と前記第2接触部とに発生する摩擦力で前記フィルタ容器を支持するフィルタ容器保持ホルダ。
【請求項2】
請求項1に記載したフィルタ容器保持ホルダであって、
前記ベースユニットは前記第1壁面と前記第2壁面との間を貫通し鉛直に延在する溝の形状の開口部を有し、
前記連結部材は、材料の特性または幾何形状的による弾性で、前記溝の幅方向の前記第1接触部の幅が前記溝の幅よりも狭い状態と前記溝の幅よりも広い状態との間で変化させることが可能なように変形可能なフィルタ容器保持ホルダ。
【請求項3】
請求項1に記載したフィルタ容器保持ホルダであって、
前記フィルタ容器保持ホルダが前記ベースユニットに取り付けられている状態で、前記第1接触部は、開口部が延在する方向に前記連結部材に形成されていて、前記第2接触部の側の一端の先端は前記開口部の溝幅よりも細くなるように形成されているフィルタ容器保持ホルダ。
【請求項4】
請求項1に記載したフィルタ容器保持ホルダであって、
前記フィルタ容器保持ホルダは、前記第1接触部の側の一端または他端から突出する棒状部材と、前記棒状部材と同じ形状の棒状部材を受容可能な受容部材を他端または一端の側に有し、前記同じ形状の棒状部材を前記受容部材が受容することにより、他のフィルタ容器保持ホルダと連結可能なフィルタ容器保持ホルダ。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載したフィルタ容器保持ホルダであって、
前記フィルタ容器を保持するフィルタ容器固定具を着脱可能に支持する容器支持部を前記加重点に有するフィルタ容器保持ホルダ。
【請求項6】
鉛直に延在する第1壁面と、第1壁面と反対方向を向いて鉛直に延在する前記第1壁面の裏面である第2壁面とを有するベースユニットの上に脱着可能にフィルタ容器保持ホルダを有するフィルタ容器であって、
前記フィルタ容器保持ホルダは、
前記第1壁面に接触可能な第1接触部と、
前記第2壁面に接触可能な第2接触部であって、前記第1接触部よりも下側に位置する第2接触部と、
前記第1接触部と前記第2接触部とを連結する連結部材と、
前記第1接触部と前記第2接触部と前記連結部材との少なくとも一つに接続され、前記フィルタ容器の重量が付加される加重点と、を備え、
前記フィルタ容器の前記加重点は、前記第2接触部に対して、前記第1接触部と反対側に前記第2接触部と離れた位置に配置され
前記加重点により生じる回転モーメントによって前記第1接触部と前記第2接触部とに発生する摩擦力で前記フィルタ容器を支持するフィルタ容器。
【請求項7】
請求項6に記載したフィルタ容器であって、
前記ベースユニットは前記第1壁面と前記第2壁面との間を貫通し鉛直に延在する溝の形状の開口部を有し、
前記連結部材は、材料の特性または幾何形状的による弾性で、前記溝の幅方向の前記第1接触部の幅が前記溝の幅よりも狭い状態と前記溝の幅よりも広い状態との間で変化させることが可能なように変形可能なフィルタ容器。
【請求項8】
請求項6に記載したフィルタ容器であって、
前記フィルタ容器保持ホルダが前記ベースユニットに取り付けられている状態で、前記第1接触部は、開口部が延在する方向に前記連結部材に形成されていて、前記第2接触部の側の一端の先端は前記開口部の溝幅よりも細くなるように形成されているフィルタ容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、フィルタ容器保持ホルダ、およびそれを有するフィルタ容器に関する。
【背景技術】
【0002】
流体の濾過を目的とした管路では、その管路の一部に、フィルタ等が内蔵され、脱着して交換が可能な交換ユニットとしてのフィルタ容器が配置される。このような管路では、上流側の管路の端部と下流側の管路の端部との間に、管路の一部を欠いていて、フィルタ容器は、この上流側の管路の端部と下流側の管路の端部との間に、脱着可能に取り付けることが可能な構造を有している。たとえば、所定量の濾過が終了した際などに、寿命が経過したフィルタ容器は取り外されて、新しいフィルタ容器に交換される。
【0003】
フィルタ容器は、流路入口と流路出口を有し、フィルタ容器内部において、その流路入口と流路出口との間に流路が形成される。その流路の途中にフィルタが配置され、そのフィルタで流路内の流体に含まれる粒子を捕捉する。従来、一般には、上流側の管路の端部と下流側の管路の端部は、マニホールドの一部として構成されていて、交換ユニットがマニホールドに取り付けられると、交換ユニットの流路入口が上流側管路の端部と接合し、流路出口が下流側管路の端部と接合する。これで、一部を欠いている管路に交換ユニットの流路が結合され、流れ回路システムの管路が完成する。
【0004】
特許文献1には、既設管路の一部として、脱着して交換が可能なフィルタ容器の一例が開示されている。特許文献1では、マニホールドの上流側の管路の端部と下流側の管路の端部との間に、フィルタ容器の管路接合部を中心にフィルタ容器を回転動作で嵌め込むように取り付けられる。特許文献1では、フィルタ容器が取り付けるための上流側の管路の端部と下流側の管路の端部との間の距離が不変であるため、上流側の管路の端部と下流側の管路の端部との間の距離より長いフィルタ容器を嵌め込んで固定している。
【0005】
これに対し、特許文献2には、流し台で使用される浄水器カートリッジが開示されている。ここでは、上流側の管路の端部と下流側の管路の端部との間にフィルタ容器を入れて、流路軸に沿ってスライド可能な剛性の高いスリーブ管を浄水器カートリッジに伸ばして固定する装置が開示されている。すなわち、特許文献2では、フィルタ容器が取り付けるための管路の上流側の管路の端部と下流側の管路の端部との間の距離が可変の例である。特許文献2では、剛性の高い上流側の管路の端部を流路軸に沿ってスライドさせて、上流側の管路の端部と下流側の管路の端部との間の距離を縮めるとともに、フィルタ容器の流路入口と流路出口とを挟持して固定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許4723531号公報
【文献】特開平3-123689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
フィルタ容器の種類型式の違いのため、または同形式内でのフィルタ容器の製造公差のために、フィルタ容器の流路入口と流路出口の長さはばらついている。したがって、特許文献2のように、フィルタ容器の取り付けるための管路の上流側の管路の端部と下流側の管路の端部との間の距離が可変とできれば便利である。そして、さらに、上流側の管路の端部と下流側の管路の端部とを剛性が低く柔軟なフレキシブルチューブとすることができれば、非常に便利である。しかし、上流側の管路の端部と下流側の管路の端部とを剛性が低く柔軟なフレキシブルチューブとするためには、フィルタ容器を適切に支持し、その位置の調整がしやすいフィルタ容器の保持装置が必要となる。また、その保持装置は着脱が容易であることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
鉛直に延在する第1壁面と、第1壁面と反対方向を向いて鉛直に延在する前記第1壁面の裏面である第2壁面とを有するベースユニットの上に脱着可能に取り付けられるフィルタ容器を支持するためのフィルタ容器保持ホルダであって、前記フィルタ容器保持ホルダは、前記第1壁面に接触可能な第1接触部と、前記第2壁面に接触可能な第2接触部であって、前記第1接触部よりも下側に位置する第2接触部と、前記第1接触部と前記第2接触部とを連結する連結部材と、前記第1接触部と前記第2接触部と前記連結部材との少なくとも一つに接続され、前記フィルタ容器の重量が付加される加重点と、を備え、前記フィルタ容器の前記加重点は、前記第2接触部に対して、前記第1接触部と反対側に前記第2接触部と離れた位置に配置されるフィルタ容器保持ホルダにより、解決する。
【0009】
鉛直に延在する第1壁面と、第1壁面と反対方向を向いて鉛直に延在する前記第1壁面の裏面である第2壁面とを有するベースユニットの上に脱着可能にフィルタ容器保持ホルダを有するフィルタ容器であって、前記フィルタ容器保持ホルダは、前記第1壁面に接触可能な第1接触部と、前記第2壁面に接触可能な第2接触部であって、前記第1接触部よりも下側に位置する第2接触部と、前記第1接触部と前記第2接触部とを連結する連結部材と、前記第1接触部と前記第2接触部と前記連結部材との少なくとも一つに接続され、前記フィルタ容器の重量が付加される加重点と、を備え、前記フィルタ容器の前記加重点は、前記第2接触部に対して、前記第1接触部と反対側に前記第2接触部と離れた位置に配置されるフィルタ容器により、解決する。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、移動可能であり、着脱が容易であって、フィルタ容器を強固に保持することができるフィルタ保持ホルダが実現される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明が適用される実施の形態のフィルタ保持ホルダの概念を示している。
図2】本発明が適用される実施の形態に対応する実施例1のフィルタ保持ホルダの斜視図である。
図3A図2の断面3A-3Aを示した図である。
図3B図2の断面3B-3Bを示した図である。
図4A図3Aの断面4A-4Aを示した図である。
図4B図3Aの断面4B-4Bを示した図である。
図4C図3Aの断面4C-4Cを示した図である。
図5】本発明が適用される実施の形態に対応する実施例1のフィルタ保持ホルダを取り外す状態における側面断面を示した図である。
図6A】本発明が適用される実施の形態に対応する実施例2のフィルタ保持ホルダを示した図である。
図6B】本発明が適用される実施の形態に対応する実施例3のフィルタ保持ホルダを示した図である。
図6C】本発明が適用される実施の形態に対応する実施例4のフィルタ保持ホルダを示した図である。
図7】本発明が適用される実施の形態に対応する実施例5のフィルタ保持ホルダを示した図である。
図8図7に示した断面8-8を示した図であって、実施例5のフィルタ保持ホルダの側面断面を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態にとしてのフィルタ容器保持ホルダ1を示している。
【0013】
まず、図1を参照して、本発明の実施の形態のフィルタ容器保持ホルダ1について説明する。フィルタ容器保持ホルダ1は、鉛直に延在する壁面Wa(第1壁面)と、壁面Waと反対方向を向き、壁面Waの裏面であって鉛直に延在する壁面Wb(第2壁面)と、を有するベースユニット上で脱着可能に取り付けられる装置である。フィルタ容器保持ホルダ1は、第1接触部11と第2接触部12とフィルタ容器ホルダ13とを備えている。第1接触部11と第2接触部12とは連結部材14で接合されている。連結部材14の一端に第1接触部11が、連結部材14の他端に第2接触部12が、連結されている。フィルタ容器ホルダ13の一端13aは、第1接触部11と第2接触部12との間の任意の位置に、連結されている。フィルタ容器ホルダ13の他端13bは加重点となる。加重点には重量Wのフィルタ容器Cが取り付け可能である。ここでは加重点は連結部材14と接続しているが、加重点は第1接触部11と第2接触部12と連結部材14との少なくとも一つに接続されていればよい。ベースユニットBUでは、壁面Waが内面にあたり、壁面Wbが外面にあたる。ベースユニットBU上には、壁面Waと壁面Wbとを連通する開口部Oが配置されている。開口部Oは、壁面Waと壁面Wbとの間を貫通し鉛直に延在する溝の形状である。連結部材14が開口部Oを貫通することで、フィルタ容器保持ホルダ1は、第1接触部11が壁面Waに接触可能であって、第2接触部12が壁面Wbに接触可能なように取り付ける。第1接触部11は第2接触部12の上側に位置する。
【0014】
フィルタ容器Cの重量Wが付加される加重点であるフィルタ容器ホルダ13の他端13bは、フィルタ容器ホルダ13の一端13a付近を中心として、連結部材14に回転モーメントMを発生させる。逆に言えば、連結部材14に回転モーメントMを発生させることが可能な位置にフィルタ容器ホルダ13を配置することができる。すなわち、加重点は、第2接触部12に対して、第1接触部と反対側に第2接触部12と離れた位置に配置される。回転モーメントMは、第1接触部11がフィルタ容器ホルダ13のフィルタ容器Cに近づく方向であって、第2接触部12がフィルタ容器ホルダ13のフィルタ容器Cから遠ざかる方向に回転する回転モーメントである。回転モーメントMにより、連結部材14は、第1接触部11を壁面Waに押し付ける押圧力Pwaを生じさせ、第2接触部12を壁面Wbに押し付ける押圧力Pwbを生じさせる。壁面Waには、壁面Waへの押圧力Pwaにより摩擦力Fwaが生じて第1接触部11が鉛直方向に落下することを防ぐ。また、壁面Wbには、壁面Wbへの押圧力Pwbにより摩擦力Fwbが生じて第2接触部12が鉛直方向に落下することを防ぐ。これにより、フィルタ容器保持ホルダ1は、壁面Waと、壁面Wbとを有するベースユニット上に、フィルタ容器ホルダ13を保持することが可能である。また、フィルタ容器保持ホルダ1は、ベースユニットの壁面Waと壁面Wb上に摩擦力で保持されるものであるから、フィルタ容器Cの重量Wに応じて、フィルタ容器ホルダ13の他端13bの位置を設定可能である。
【0015】
フィルタ容器ホルダ13と連結部材14とは分離可能にして、フィルタ容器ホルダ13を着脱可能に設定することができる。フィルタ容器Cとフィルタ容器ホルダ13とを分離可能にすることも可能である。フィルタ容器ホルダ13と連結部材14の形状は図1のように棒状に限られない。第1接触部11と第2接触部12との間で剛に荷重の経路が形成されて、回転モーメントMを発生させることができる限り、形状の制限はない。
【実施例
【0016】
(実施例1)
図2から図5を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図2は本発明の実施の形態のフィルタ容器保持ホルダ1に対応する実施例1のフィルタ容器保持ホルダ5aを示している。図3AはベースユニットBUの断面の内部側からフィルタ容器保持ホルダ5aの正面を見た断面図である。図3BはベースユニットBUに取り付けられているフィルタ容器保持ホルダ5aの側面を見た断面図である。図4Aは、ベースユニットBUに取り付けられているフィルタ容器保持ホルダ5aの上側の断面を見た断面図であり、図3Aの断面4A-4Aに対応する。図4Bは、ベースユニットBUに取り付けられているフィルタ容器保持ホルダ5aの中段部の断面を見た断面図であり、図3Aの断面4B-4Bに対応する。図4Cは、ベースユニットBUに取り付けられているフィルタ容器保持ホルダ5aの下部断面を見た断面図であり、図3Aの断面4C-4Cに対応する。
【0017】
フィルタ容器保持ホルダ5aは、着脱可能にベースユニットBUに取り付けられるものである。ベースユニットBUは代表的には鉛直方向に延在する柱状部材である。ベースユニットBUは鉛直に延在する壁面Waと、壁面Waの裏側であって、壁面Waと反対方向を向き、鉛直に延在する壁面Wbと、を有する。壁面Waと壁面Wbは、それぞれ、ベースユニットBUの正面板BU1(厚さt)の裏面と表面に対応する。ベースユニットBUの正面板BU1には一定の幅Dで形成される溝状の開口部Oが配置されている。開口部Oは鉛直方向に延在する溝形状であって正面板BU1の裏面と表面と連通する連通部である。開口部Oにより、ベースユニットBUの内外が連通している。
【0018】
フィルタ容器保持ホルダ5aは、上押さえ部51と下押さえ部52とフィルタ容器保持ホルダ5aの本体と連結部材54とを備えている。フィルタ容器保持ホルダ5aの本体には、連結部材54と反対側にフィルタ容器を支持することが可能な容器支持部57が取り付けられている。容器支持部57は、この実施例では連結部材54と接続している。ベースユニットBUは細長の形状で、フィルタ容器保持ホルダ5aがベースユニットBUに取り付けられた際に、フィルタ容器保持ホルダ5aの溝の方向に沿って延在するような形状である。連結部材54は、フィルタ容器保持ホルダ5aから突出するように形成される部材であって、フィルタ容器保持ホルダ5aの長手方向に沿って延在する形状である。連結部材54は、連結部材54をベースユニットBUの開口部Oに挿入してフィルタ容器保持ホルダ5aをベースユニットBUに取り付けた際に、ベースユニットBUの正面板BU1の面に垂直な方向にベースユニットBUの外部から内部に向かって延出するとともに、鉛直方向に延在する部材である。上押さえ部(第1接触部)51は連結部材54の鉛直方向の一端側に形成されていて、下押さえ部(第2接触部)52は上押さえ部51が形成されていない側の連結部材54の他端側に接合されている。フィルタ容器保持ホルダ5aをベースユニットBUに取り付けた際には、フィルタ容器保持ホルダ5aの本体に対してベースユニットBUの正面板BU1と垂直な方向に、容器支持部57が連結部材54と反対側に配置されている。
【0019】
上押さえ部51は、連結部材54の先端側に、連結部材54の延出方向に対して垂直な方向に広がるように形成される。すなわち、連結部材54がベースユニットBUの開口部Oに挿入されてフィルタ容器保持ホルダ5aをベースユニットBUに取り付けた際には、連結部材54の先端は、ベースユニットBUの内面に到達し、上押さえ部51はそこから壁面Waに沿って、開口部Oから両側に広がるように形成されている。上押さえ部51は、連結部材54に沿って鉛直方向にも延在するように形成され、フィルタ容器保持ホルダ5aがベースユニットBUに取り付けられた際に、壁面Waと接触可能な面を持つように形成されている。連結部材54は、材料の特性または幾何形状的による弾性で、開口部Oの溝の幅方向に、上押さえ部51の幅がその溝の幅よりも狭い状態とその溝の幅よりも広い状態と変化するように、変形可能である。すなわち、フィルタ容器保持ホルダ5aをベースユニットBUに取り付けた状態において、開口部Oの溝の幅方向の連結部材54の幅dは溝の幅Dよりも小さく、開口部Oの溝の幅方向の上押さえ部51の幅は溝の幅Dよりも大きい。フィルタ容器保持ホルダ5aのうち、少なくとも上押さえ部51と連結部材54とは、材料の特性として、弾性のある材料でできている。たとえば、連結部材54は開口部Oに挿入可能であって離間して配置される弾力のある2本の連結部材爪54a,54bであって、その離間している距離を調整することが可能であるように構成することができる。すなわち、連結部材54は、連結部材爪54aと連結部材爪54bとに分かれていて、上押さえ部51は、第1接触部爪51aと第1接触部爪51bとに分かれている。第1接触部爪51aは連結部材爪54aがベースユニットBUの正面板BU1の面外方向であってベースユニットBUの内部に向けて延出した先端に壁面Waに沿って開口部Oから離れる方向に突き出している。第1接触部爪51bは連結部材爪54bがベースユニットBUの正面板BU1の面外方向であってベースユニットBUの内部に向けて延出した先端に壁面Waに沿って開口部Oから離れる方向に突き出している。これによって、連結部材爪54aと連結部材爪54bとが互いに撓むことで幾何形状的に弾性を持たせている構成となっている。幾何形状の特性から生じる弾性により、上押さえ部51は、フィルタ容器保持ホルダ5aがベースユニットBUに取り付けられた際に、開口部Oの溝の幅方向の連結部材54の幅が縮まり、それによって上押さえ部51の幅は溝の幅Dよりも小さくなって連結部材54の開口部Oの中に挿入される。
【0020】
下押さえ部52は、フィルタ容器保持ホルダ5aをベースユニットBUに取り付けた状態において、フィルタ容器保持ホルダ5aの本体の長手方向に沿って、開口部Oの延在する方向に沿って上押さえ部51と反対側に形成され、フィルタ容器保持ホルダ5aがベースユニットBUに取り付けられた際に、壁面Wbと接触可能な面を持つように形成される。すなわち、上押さえ部51と下押さえ部52とは、フィルタ容器保持ホルダ5aがベースユニットBUに取り付けられた際に、壁面Waと対向する上押さえ部51の面と壁面Wbと対向する下押さえ部52の面とが平行になるように形成されている。
【0021】
壁面Waに対向する上押さえ部51の面と壁面Wbに対向する下押さえ部52との面間距離は、壁面Waと壁面Wbとの面間距離、すなわちベースユニットBUの正面板BU1のほぼ厚さtとなるように形成されている。連結部材54の幅dが元に戻って上押さえ部51がベースユニットBUの内部に収まって、フィルタ容器保持ホルダ5aをベースユニットBUに取り付けた状態においては、壁面Waに対向する上押さえ部51の面と壁面Wbに対向する下押さえ部52の面とで、ベースユニットBUの正面板BU1を挟持する。
【0022】
フィルタ容器Cはフィルタ容器固定具59に取り付けられて容器支持部57に取り付けられる。フィルタ容器固定具59は、フィルタ容器Cを挟持するアーム58を有している。また、フィルタ容器固定具59は、フィルタ容器Cの軸方向に延在する取付棒59aを有している。アーム58で挟持されたフィルタ容器Cはフィルタ容器固定具59の取付棒59aにより容器支持部57には挿入されてフィルタ容器保持ホルダ5aに取り付けられる。フィルタ容器Cがフィルタ容器固定具59に保持されて、フィルタ容器固定具59の取付棒59bが容器支持部57に挿入されると、フィルタ容器Cの重量Wが力点Eである加重点に付加される。
【0023】
このとき、フィルタ容器Cの重量が加重点に付加されると、その加重点が力点Eとなり、下押さえ部52の下側F部が支点となって、上押さえ部51が作用点Aとなり下押さえ部52の下側F部の支点を中心に回転モーメントがかかり、上押さえ部51がベースユニットBUの内壁面Waを押し、下押さえ部52がベースユニットBUの壁面Wbを押してフィルタ容器保持ホルダ5aがベースユニットBUに固定される。一般に、連結部材54が延在する方向の上押さえ部51の長さと下押さえ部52の長さを長くすれば、壁面Waを押す上押さえ部51の面積と壁面Wbを押す下押さえ部52の面積とが大きくなり、フィルタ容器保持ホルダ5aをベースユニットBUに取り付ける固定力が大きくなる。
【0024】
フィルタ容器保持ホルダ5aをベースユニットBUに取り付けた状態において、上押さえ部51は、開口部Oが延在する方向に沿って下押さえ部52の側に、開口部の溝の幅Dよりも細くなるような先細となる形状の先細部53を有している。すなわち、第1接触部爪51aと第1接触部爪51bとがそれぞれ下押さえ部52の側に向かって開口部Oが延在する方向に沿って細くなる形状の先細部53a,53bとを有している。開口部Oの溝幅方向である先細部53の先端の幅、すなわち先細部53a,53bの幅は、開口部Oの幅Dよりも小さい。たとえば、本実施例のように、下押さえ部52の開口部Oが延在する方向の長さを連結部材54の長さより短くして、連結部材54が延在する方向のうち、上押さえ部51が位置していない位置となるように下押さえ部52を配置する。
【0025】
フィルタ容器保持ホルダ5aをベースユニットBUに取り付けた状態において、先細部53a,53bの位置は上押さえ部51のうち、開口部Oが延在する方向に沿って下押さえ部52の側に位置するようにする。また、上押さえ部51は、フィルタ容器保持ホルダ5aがベースユニットBUに取り付けられた際に、壁面Waと接する面を持つように形成されているが、先細部53a,53b側を配置する位置では、先細部53a,53bが細くなる方向に従って壁面Waから壁面Waと垂直な方向に徐々に離れるような逃げ部55を有している。支点部52aと逃げ部55とは、フィルタ容器保持ホルダ5aを取り外すときに機能する。先細部53a,53b側であって壁面Wbに接触する側の下押さえ部52の縁部を支点部52aとする。これにより、下押さえ部52の縁部を支点部52aとしてフィルタ容器保持ホルダ5aを傾けると、ベースユニットBUに取り付けられた際に壁面Waと接していた上押さえ部51の面が逃げ部55によって傾くことが可能となる。開口部Oの溝幅方向の先細部53a,53bの位置と支点部52aとの距離を長くとれば、先細の形状の先細部53が開口部Oから導出しやすくなり、フィルタ容器保持ホルダ5aを傾けやすくなるとともに、フィルタ容器保持ホルダ5aをベースユニットBUにから取り外しやすくなる。
【0026】
支点部52aは、先細部53が開口部Oから抜け出るような方向にフィルタ容器保持ホルダ5aを傾けた時に、フィルタ容器保持ホルダ5aがベースユニットBUの正面板BU1の壁面Wb側に接触する部位である。代表的には、支点部52aは下押さえ部52の縁部に取ることが有利であるが、支点部52aは下押さえ部52の縁部でなくても、連結部材54の延在する方向の任意の位置に配置することができる。支点部52aが支点Fとなり、フィルタ容器保持ホルダ5aを取り外すような力をフィルタ容器保持ホルダ5aの下側に付加するとその部位全体が力点Eとなり、先細部53の下部が作用点Aとなって、連結部材54の幅dを縮めるような力が付加される。このとき、作用点Aが先細部53の上部に移ると、その先細部が上押さえ部51と連結部材54とを開口部Oから抜き出すような力を生じさせる。これにより、フィルタ容器保持ホルダ5aを傾けながら力点の位置を調整すると、フィルタ容器保持ホルダ5aがベースユニットBUの正面板BU1の壁面Wb側に接触し、そこを支点として、上押さえ部51のうち、先細の形状の先細部53a,53bが開口部Oから最初に導出される。先細の形状の先細部53a,53bの先端角度を細くすると、すなわち、連結部材54が延在する方向の先細部53a,53bの長さを長くすると、先細部53a,53bが開口部Oから容易に導出しやすくなり、フィルタ容器保持ホルダ5aをベースユニットBUから取り外しやすくなる。先細部53a,53bの鉛直方向の位置は作用点Aとなるので、支点Fとなる支点部52aより上側になるように設定する。
【0027】
続いて、図4Aから図4Cおよび図5を参照して、フィルタ容器保持ホルダ5aをいかにベースユニットBUに脱着するかについて説明する。まず、フィルタ容器保持ホルダ5aをベースユニットBUに取り付ける際には、フィルタ容器保持ホルダ5aの連結部材54である連結部材爪54aと連結部材爪54bを開口部Oに挿入し、上押さえ部51である第1接触部爪51aと第1接触部爪51bとをベースユニットBUの正面板BU1の外側から溝状の開口部Oを通じて、ベースユニットBUの内部に押し込む。そうすると、連結部材爪54aと連結部材爪54bとの幅が縮まり、それにより第1接触部爪51aと第1接触部爪51bとの幅が開口部Oの幅Dよりも小さくなって、上押さえ部51が開口部OからベースユニットBUの内部に押し入る。ベースユニットBUの内部に入った後に、上押さえ部51の第1接触部爪51aと第1接触部爪51bとの幅は元に戻り、フィルタ容器Cの加重が容器支持部57に付加されると、上押さえ部51と下押さえ部52とでベースユニットBUの正面板BU1を挟持するとともに、回転モーメントMが生じて、フィルタ容器保持ホルダ5aがベースユニットBUに取り付けられる。
【0028】
回転モーメントMは、上押さえ部51をフィルタ容器Cの重量Wの加重点に近づける方向であって、下押さえ部52がフィルタ容器Cの加重点から遠ざかる方向に回転する回転モーメントMである。回転モーメントMにより、連結部材54は、上押さえ部51を壁面Waに押し付ける力を生じさせ、下押さえ部52を壁面Wbに押し付ける力を生じさせる。壁面Waには、壁面Waへの押圧力により摩擦力が生じて上押さえ部51が鉛直方向に落下することを防ぐ。また、壁面Wbには、壁面Wbへの押圧力により摩擦力が生じて下押さえ部52が鉛直方向に落下することを防ぐ。
【0029】
フィルタ容器保持ホルダ5aの下押さえ部52を壁面Wbから離すようにフィルタ容器保持ホルダ5aをベースユニットBUの正面板BU1に対して傾けるようにすると、支点部52aがベースユニットBUの正面板BU1の壁面Wbに接触する。ここで、支点部52aを中心に下押さえ部52を作用点として上押さえ部51の先細部53を開口部Oから引き抜くようにすると、上押さえ部51の上押さえ部51である第1接触部爪51aと第1接触部爪51bとは先細部53a,53bから徐々に開口部Oに押し入って、上押さえ部51はその弾性によって幅dが開口部Oの幅Dになるように小さくなって上押さえ部51が開口部Oから引き抜かれる。すなわち、上押さえ部51が開口部Oから引き抜かれる際に上押さえ部51に生じる抵抗力に対して、支点部52aが壁面Wbに接触した箇所を支点としてフィルタ容器保持ホルダ5aを傾けることによる「てこの原理」で増幅された引抜き力によって、上押さえ部51の開口部Oの溝幅方向の幅はその弾性によって開口部Oの幅よりも小さくなって容易に引き抜くことが可能となる。
【0030】
(実施例2)
図6Aを参照して、別の形態の実施例として実施例2について説明する。図6Aは本発明の実施の形態に対応する実施例2におけるフィルタ容器保持ホルダ5bを示している。実施例1では、フィルタ容器保持ホルダ5aとフィルタ容器固定具59とを分離させていた。これに対し、実施例2のフィルタ容器保持ホルダ5bは、フィルタ容器保持ホルダ5aとフィルタ容器固定具59を一体化させている。ここでは、異なっている部分だけを説明する。その他の部分において、実施例1のフィルタ容器保持ホルダ5aと実施例2のフィルタ容器保持ホルダ5bは同じである。すなわち、実施例2では、実施例1のフィルタ容器保持ホルダ5aにフィルタ容器Cを保持するアーム58を直接取り付けている。これにより、フィルタ容器Cはフィルタ容器固定具59を介することなく、フィルタ容器保持ホルダ5bに固定可能である。
【0031】
(実施例3)
図6Bを参照して、別の形態の実施例として実施例3について説明する。図6Bは本発明の実施の形態に対応する実施例3におけるフィルタ容器保持ホルダ5cを示している。実施例1では、フィルタ容器固定具59とフィルタ容器Cとを分離させていた。これに対し、実施例3ではフィルタ容器保持ホルダ5cにフィルタ容器Cが一体化している。ここでは、異なっている部分だけを説明する。その他の部分において、実施例1のフィルタ容器保持ホルダ5aと実施例3のフィルタ容器保持ホルダ5cは同じである。すなわち、実施例3では、フィルタ容器Cの外表面を実施例1におけるフィルタ容器保持ホルダ5aを直接一体的に形成させる。これにより、フィルタ容器Cは、フィルタ容器固定具59を介することなく、フィルタ容器CをベースユニットBUに直接脱着可能となる。
【0032】
(実施例4)
図6Cを参照して、別の形態の実施例として実施例4について説明する。図6Cは本発明の実施の形態に対応する実施例4におけるフィルタ容器保持ホルダ6を示している。実施例1から3では、連結部材54を連結部材爪54aと連結部材爪54bとに、上押さえ部51を第1接触部爪51aと第1接触部爪51bとに分割し、幾何形状により、連結部材54と上押さえ部51とのそれぞれの開口部Oの溝幅方向の幅を変更可能としていたものである。これに対し、実施例4では、連結部材54を連結部材爪54aと連結部材爪54bとに、上押さえ部51を第1接触部爪51aと第1接触部爪51bとに分割せずに、上押さえ部51と連結部材54とを一体にした例である。上押さえ部51と連結部材54との材料を弾性力の強い材料とすることにより、材料の特性により、連結部材54と上押さえ部51とのそれぞれの開口部Oの溝幅方向の幅を変更可能とするものである。連結部材54と上押さえ部51とは、実施例1と同様に機能する。
【0033】
(実施例5)
図7および図8を参照して、別の実施例5であるフィルタ容器保持ホルダ7について説明する。実施例5のフィルタ容器保持ホルダ7では、複数のフィルタ容器保持ホルダ7を組み合わせて使用することが可能な形態である。図7は2つのフィルタ容器保持ホルダ7を連結させてベースユニットBUに取り付けた図である。図8は、図7の断面8-8を示した図である。フィルタ容器保持ホルダ7は、結合部56を有していることを除いて実施例1のフィルタ容器保持ホルダ5aと同じである。ここでは、実施例1と異なる点について説明する。フィルタ容器保持ホルダ7は、上押さえ部51の側のフィルタ容器保持ホルダ7の一端から突出する棒状部材56aと、前記棒状部材と同じ形状の棒状部材を受容可能な受容部材56bをフィルタ容器保持ホルダ7の他端側に有している。一のフィルタ容器保持ホルダ7が、他のフィルタ容器保持ホルダ7の棒状部材56a(一のフィルタ容器保持ホルダ7の棒状部材と同じ形状)をその一のフィルタ容器保持ホルダ7の受容部材56bが受容することにより、他のフィルタ容器保持ホルダ7と連結可能な点が異なっている。
【0034】
すなわち、フィルタ容器保持ホルダ7は、結合部56として、棒状部材56aと受容部材56bとを有している点が異なっている。棒状部材56aはフィルタ容器保持ホルダ7の本体の長手方向、すなわち、フィルタ容器保持ホルダ7がベースユニットBUに取り付けられた際に、開口部Oの延在する方向に沿って上押さえ部51のうち先細部53a,53bが配置されていない側の端部から突出するように延在するように形成されている。受容部材56bは棒状部材56aの断面の大きさとほぼ同じ大きさを有し、棒状部材56aを着脱可能に受容可能であって、棒状部材56aが突出している側の端部と反対側に配置されている。フィルタ容器保持ホルダ7は少なくとも2個連結可能であって、フィルタ容器保持ホルダ7は2個連結すると、すなわち、一方のフィルタ容器保持ホルダ7の下押さえ部52の側である受容部材56bに他方のフィルタ容器保持ホルダ7の上押さえ部51の側に配置された棒状部材56aを挿入するように連結すると、一方のフィルタ容器保持ホルダ7の受容部材56bが他方のフィルタ容器保持ホルダ7の棒状部材56aを受容して結合可能である。逆に、一方のフィルタ容器保持ホルダ7の受容部材56bから他方のフィルタ容器保持ホルダ7の棒状部材56aを引き抜くと分離可能である。
【0035】
一方のフィルタ容器保持ホルダ7の受容部材56bの側に他方のフィルタ容器保持ホルダ7の棒状部材56aを挿入するように連結するときに、フィルタ容器保持ホルダ7の棒状部材56aは、その棒状部材56aが挿入されている受容部材56bを介してフィルタ容器保持ホルダ7をベースユニットBUから離れるように荷重を付加する。これにより、フィルタ容器保持ホルダ7をベースユニットBUに取り付けた際、下側のフィルタ容器保持ホルダ7は実施例1と同じ仕組みでベースユニットBUに固定された上に、上側のフィルタ容器保持ホルダ7にも実施例1と同じ仕組みでベースユニットBUに固定されるので、連結された2つのフィルタ容器保持ホルダ7では、上押さえ部51と下押さえ部52には実施例1の場合の1つのフィルタ容器保持ホルダ5aよりも2倍の力が付加されることになり、2つのフィルタ容器保持ホルダ7にかかる全体の回転モーメントMも大きくなり、1個のフィルタ容器保持ホルダ5aが鉛直方向に落下することを防ぐ摩擦力がされに増強させるように機能させることができ、いわばストッパとしての機能を備えることになる。
【0036】
ここでは、フィルタ容器保持ホルダ7は、上押さえ部51の側のフィルタ容器保持ホルダ7の一端側である上押さえ部51の側から棒状部材56aが突出し、フィルタ容器保持ホルダ7の他端側である下押さえ部52の側に受容部材56bを配置する例で説明した。しかし、これは逆でも良い。すなわち、フィルタ容器保持ホルダ7の一端側である上押さえ部51の側に受容部材56bを配置して、フィルタ容器保持ホルダ7の他端側である下押さえ部52の側から棒状部材56aが突出するような配置にしてもよい。すなわち、一方のフィルタ容器保持ホルダ7の上押さえ部51側の受容部材56bに他方のフィルタ容器保持ホルダ7の下押さえ部52側の棒状部材56aを挿入するように連結すると、上記の例と同様に、一方のフィルタ容器保持ホルダ7の受容部材56bが他方のフィルタ容器保持ホルダ7の棒状部材56aを受容して結合する。逆に、一方のフィルタ容器保持ホルダ7の受容部材56bから他方のフィルタ容器保持ホルダ7の棒状部材56aを引き抜くように分離すれば同じ効果を奏する。少なくとも2つ以上のフィルタ容器保持ホルダ7を分離可能かつ結合可能な構成とすることができる。
【符号の説明】
【0037】
1,5a,5b,5c,6,7 フィルタ容器保持ホルダ
11,51 上押さえ部(第1接触部)
12,52 下押さえ部(第2接触部)
53 先細部
13,57 容器支持部
14,54 連結部材
55 逃げ部
59 フィルタ容器固定具
BU ベースユニット
C フィルタ容器
O 開口部
Wa,Wb 壁面
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8