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特許7154971インクジェット印刷における印刷ノズルの選択のための予測モデル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-07
(45)【発行日】2022-10-18
(54)【発明の名称】インクジェット印刷における印刷ノズルの選択のための予測モデル
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20221011BHJP
【FI】
B41J2/01 205
B41J2/01 207
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018219184
(22)【出願日】2018-11-22
(65)【公開番号】P2019093715
(43)【公開日】2019-06-20
【審査請求日】2021-07-30
(31)【優先権主張番号】10 2017 221 035.4
(32)【優先日】2017-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390009232
【氏名又は名称】ハイデルベルガー ドルツクマシーネン アクチエンゲゼルシヤフト
【氏名又は名称原語表記】Heidelberger Druckmaschinen AG
【住所又は居所原語表記】Kurfuersten-Anlage 52-60, D-69115 Heidelberg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】シュテフェン ネープ
(72)【発明者】
【氏名】ニクラス レモン ノリック
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス ヘン
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス フェールナー
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ヴォルフ
(72)【発明者】
【氏名】イェンス フォアヒェ
【審査官】中村 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-206322(JP,A)
【文献】特開2013-163318(JP,A)
【文献】特開2014-024209(JP,A)
【文献】特開2015-077763(JP,A)
【文献】特開2006-088391(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0085369(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01-2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
計算機(6)によって、インクジェット印刷機(7)内の欠陥のある印刷ノズルを検出および補償する方法であって、前記方法は、
・本刷りにおいて、印刷ノズルテストパターン(16)を主部の隣に印刷するステップと、これに続く、少なくとも1つの画像センサによって、印刷された印刷ノズルテストパターン(17)を検出およびデジタル化するステップと、
・検出されたテストパターン(19)を評価するステップと、前記評価するステップに基づいて、前記計算機(6)によって、前記印刷ノズルテストパターン(16)の印刷に関与する全ての印刷ノズルに対する特性値(28)を求めるステップと、
・前記計算機(6)によって、統計的な予測モデルを適用して、求められた前記特性値(28)から、関与している各印刷ノズルに対する故障確率(14)を計算するステップと、
・計算された前記故障確率(14)に対して、第1の設定された閾値(18)を上回っている全ての印刷ノズル(20)をオフし、補償するステップと、
・補償された印刷ノズル(20)によって、前記インクジェット印刷機(7)上で印刷プロセスを実行するステップと、
を含んでいることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記印刷ノズルテストパターンが、上下に配置されている、周期的に垂直に印刷された等間隔の線(11)の、特定の数の水平な行から成り、前記印刷ノズルテストパターン(16)の各行においてそれぞれ、周期的にのみ、前記水平な行の特定の数に相応する、前記インクジェット印刷機(7)の印刷ヘッドの印刷ノズルが、前記印刷ノズルテストパターン(16)の最初の要素に寄与するように、前記印刷ノズルテストパターン(16)が印刷される、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記特性値(28)は、垂直に印刷された等間隔の前記線(11)の濃さ、傾きおよび色値ならびに関与している前記印刷ノズルの稼働率を含んでいる、
請求項2記載の方法。
【請求項4】
各印刷ノズルの前記故障確率(14)は、前記印刷ノズルに対して、前記特性値(28)から得られた印刷の質に対するトレランス境界(26)が侵犯される確率である、
請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
各印刷ノズルに対して予測モデルを適用するために、前記特性値(28)が複数回求められ、印刷された印刷ノズルテストパターン(17)の各評価は1回の試行に相当し、このようにして複数回求められた前記特性値(28)が格納されて、前記故障確率(14)を計算するために使用される、
請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
各印刷ノズルに対して予測モデルを適用するために、前記特性値(28)が複数回求められ、印刷された印刷ノズルテストパターン(17)の各評価は1回の試行に相当し、このようにして複数回求められた前記特性値(28)が格納されて、前記故障確率(14)を計算するために使用され、
複数回求められた前記特性値(28)は、個々の回の経過にわたった前記特性値(28)のプロセス散乱(23)に関連して使用され、同じ故障確率(14)の場合には、前記特性値(28)の小さいプロセス散乱を伴う経過(12)が、大きいプロセス散乱を伴う経過(13)よりも、前記トレランス境界(26)の近傍に延在している可能性がある、
請求項4記載の方法。
【請求項7】
複数回求められた前記特性値(28)は、期待値(21)および信頼区間(22)の形態の統計的なプロセス変数(21,22)に変えられ、前記統計的なプロセス変数(21,22)は、複数回求められた前記特性値(28)の線形または非線形の回帰によって特定され、前記線形または非線形の回帰のために、任意の次数の回帰モデルが使用される、
請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記統計的なプロセス変数(21,22)は、複数回求められた前記特性値(28)の時間的な重み付けを伴って形成され、前記時間的な重み付けは、より新しい特性値が、より古い特性値よりも高く、線形にまたは指数関数的に重み付けされる形態で行われる、
請求項7記載の方法。
【請求項9】
主部の印刷に対してオフされた印刷ノズル(20)は、引き続き、前記印刷ノズルテストパターン(16)の印刷に関与し、前記印刷ノズル(20)に対して引き続き前記故障確率(14)が計算され、計算された前記故障確率(14)に対して、設定された第2の閾値(27)を下回ると、前記印刷ノズル(20)が再び、本刷りにおける前記主部の印刷に使用される、
請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
前記印刷ノズルテストパターン(16)の印刷に関与している全ての印刷ノズルに対して、前記故障確率(14)を計算するために、前記特性値(28)の単峰形の分布の他に、前記特性値(28)の多峰形の分布も採用および使用される、
請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット印刷機内の欠陥のある印刷ノズルを検出および補償する方法を開示する。ここで欠陥のある印刷ノズルは、予測モデルを使用することによって予測される。
【0002】
本発明はデジタル印刷の技術分野に属する。
【背景技術】
【0003】
特に産業的な大型インクジェット印刷機の動作時には常に、印刷の質の問題は、使用されているインクジェット印刷ヘッドの個々の印刷ノズルの機能性の問題でもある。個々の印刷ノズルの機能性は、完全に故障するまで無視され得る。このような故障は、異物、例えば粉塵の侵入または残ったインクの乾燥が原因で生じ、これは特に、インクジェット印刷ヘッドが長期間使用されなかった場合に生じる。これら両方のエラーの原因によって、印刷ノズルの開口部は部分的にまたは完全にブロックされてしまい、この結果、吐出されるインク滴の形態の、予定されていたインク量が、該当する印刷ノズルから、それ以上吐出されなくなってしまう。印刷ノズルが部分的に目詰まりを起こした場合もしくはブロックされている場合には、いわゆる、斜めに噴射する印刷ノズルの形態での印刷点のずれも生じ得る。印刷ノズルの機能性におけるこのようなエラーは、作成された印刷像内にアーチファクトを生じさせ、例えば、印刷ノズルが故障している場合には、空白行、いわゆる「ホワイトライン」を生じさせる、または印刷ノズルが斜めに噴射する場合には、該当する印刷ノズルの元来の印刷点の箇所での「ホワイトライン」と、斜めに噴射する印刷ノズルが誤ってインク塗布に寄与する印刷像箇所での、増量されたインク塗布によって生じる「ブラックライン」を生じさせる。「ホワイトライン」および「ブラックライン」の形態でのこのような画像アーチファクトの原因となる、エラーを有するこれらの印刷ノズルは、まとめて「ミッシングノズル」とも称される。
【0004】
このような「ミッシングノズル」の発生時にも、該当するインクジェット印刷ヘッドを使用し続けることを可能にするために、かつ個々の「ミッシングノズル」の発生時に常に、コストをかけてインクジェット印刷ヘッドを交換する必要をなくすために、エラーを有する印刷ノズルに対する多数の補償方法が従来技術から知られている。このような補償ストラテジーは特に、同じ印刷インクに対して、冗長的な印刷ノズルおよび印刷ヘッドを準備することを含んでいるが、多色印刷の場合に、「ミッシングノズル」を、印刷像においてこの「ミッシングノズル」と同じ位置で印刷を行う、別の印刷インクの印刷ノズルによって置き換えることも含んでいる。別のアプローチは、網目スクリーン化の前に、エラーを有している印刷ノズルについて承知した上で、後に印刷される印刷像において、この「ミッシングノズル」によって生じるアーチファクトができるだけ少なくなるように印刷像を所期のように整合させることである。適応化はここでは、この「ミッシングノズル」が網目スクリーン化後に後に画像化する領域に対するデジタル印刷像におけるグレースケール値の整合も、はじき飛ばしのための、デジタル印刷像における画像対象物全体の移動も含んでいる。
【0005】
しかし、一般的に使用されているアプローチは、網目スクリーン化された印刷像を、エラーを有している印刷ノズルを承知した上で、次のように整合させることである。すなわち、この「ミッシングノズル」に隣接している印刷ノズルが、増量されたインクを吐出し、これによってエラーを有する印刷ノズルが補償されるように、インクジェット印刷機が駆動制御されるように整合させることである。
【0006】
しかし、エラーを有する印刷ノズルを補償することを可能にするために、このような印刷ノズルがはじめに一度、検出されなければならない。これに対しても、種々の検出方法が従来技術から知られている。これらは大まかに、2つの異なるアプローチに分けられる。第1のアプローチは、印刷された印刷像を継続的に、少なくとも1つの画像センサを備える画像検出システムによって検出し、デジタル化し、計算機に供給することである。計算機は次にこのデジタル画像を評価し、「ミッシングノズル」が生じている可能性について調べる。次に計算機は自身の評価の結果を、担当する箇所に、発生している「ミッシングノズル」の補償のために供給する。このようなアプローチの欠点は、印刷機の本刷りプロセスにおいて直接的に印刷されるべき印刷像を評価するために、エラーを有する印刷ノズルが識別されないことがしばしばある、ということである。なぜならこのような印刷ノズルは、例えば、現下の印刷像の印刷に関与していないからである。また、元来の印刷像において作成されるべき印刷データは、エラーを有する印刷ノズルを最適に検出するのに、希にしか適していない。
【0007】
したがってエラーを有する印刷ノズルを検出するための別のアプローチは、特に、エラーを有する印刷ノズルの検出に対して最適化された印刷ノズルテストパターンを、元来作成されるべき印刷像に対して付加的に、印刷基材上に印刷し、上述した画像検出システムを介して評価させることである。このような方法の欠点は、常に、付加的な画像データを基材上に作成しなければならない、ということである。これによって、インクジェット印刷機の作業量および負荷が僅かに上昇してしまう。さらに、検出パターンは、ある程度の面積を、印刷シートまたはラベル部分において占領し、かつ各インクに対して個別に印刷されるべきである、ということに留意されるべきである。
【0008】
印刷ノズルテストパターンの印刷時には、通常、各印刷ノズルによって小さい画像対象物、例えば短い垂直な線が印刷される。次にこれらが、検出方法において、画像検出システムの評価計算機によって調べられる。ここで、個々の印刷ノズルによって作成された画像対象物の状態から、印刷ノズルの機能性を推測することができる。このような評価に対して、境界値が設けられており、この境界値は、どこから印刷ノズルがエラーを有していると判断されるべきであるのか、もしくはどこまで印刷ノズルがまだ機能可能であるとされるのかを規定する。次にこの境界値に関連して、印刷ノズルのオフまたは再投入に関する判断が行われる。ここで、各個々の印刷ノズルの、照合に必然的な既知の質は、特定の特性値を介して記述される。これは例えば各印刷ノズルによって印刷された垂直な線の濃さ、傾きまたはグレースケール値である。これらの特性値は、印刷動作中に、「オンザフライ」で、所定の間隔で求められる。ここで現下の従来技術では、特性値の分類は、経験値に基づいて行われる。特定の境界値を上回っている印刷ノズルはオフされる。ある程度の回数、例えば5回の検出が、連続して、この境界値を下回る結果を供給すると、再投入が行われてよい。現下の既知のこの手法は、ノズルの質の予想もしくは予測を可能にすることはない。しかし印刷ノズルのオフは、質の境界に達した、もしくは質の境界を上回ったときにはじめて行われる。したがって、緩すぎる境界によって欠陥のあるシートが作成されてしまうか、または逆の場合には、厳しすぎる境界によって印刷ノズルが性急にオフされてしまい、これによって同様に不必要な補償が行われてしまう。両者とも、インクジェット印刷機の質および/または生産性に悪影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
すなわち本発明の課題は、エラーを有する印刷ノズルの検出および補償によって、印刷ノズルの機能性を監視することで、インクジェット印刷機の印刷の質を保証する方法を開示することである。この方法は、既知の方法よりも効率的かつ有能である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題の解決策は、計算機によって、インクジェット印刷機内の欠陥のある印刷ノズルを検出および補償する方法である。この方法は、本刷りにおいて、印刷ノズルテストパターンを主部の隣に印刷するステップと、これに続く、少なくとも1つの画像センサによって、印刷された印刷ノズルテストパターンを検出およびデジタル化するステップと、検出されたテストパターンを評価するステップと、この評価に基づいて、計算機によって、印刷ノズルテストパターンの印刷に関与する全ての印刷ノズルに対する特性値を求めるステップと、計算機によって、統計的な予測モデルを適用して、求められた特性値から、関与している各印刷ノズルに対する故障確率を計算するステップと、計算された故障確率に対して、第1の設定された閾値を上回っている全ての印刷ノズルをオフし、補償するステップと、補償された印刷ノズルによって、インクジェット印刷機上で印刷プロセスを実行するステップとを含んでいる。
【0011】
本発明の方法にとって重要なのは、印刷ノズルの故障だけが監視されるのではなく、機能性を評価するために、関与している全ての印刷ノズルの全体的な状態が監視される、ということである。印刷ノズルの現下の状態は、特性値に基づいて定められる。ここでこのような特性値は、直接的に、個々の画像対象物を伴う印刷された印刷ノズルテストパターンから、各個々の印刷ノズルに対して得られる。次に個々の印刷ノズルのこのような現下の状態によって、統計的な予測モデルを適用することによって、全ての個々の印刷ノズルの故障確率が計算される。印刷ノズルの計算された故障確率が特定の閾値を上回ると、この印刷ノズルは非活性化される。非活性化された印刷ノズルはここで当然ながら、元来の印刷像において「空白行」の原因となる。そのために、非活性化された印刷ノズルは相応に補償されなければならない。それがおそらくは完全には故障しておらず、依然として部分的には印刷するまたは斜めに印刷する場合でも、エラーを有していると識別された印刷ノズルを常に非活性化するのは、補償のために、所定の初期状態が必要だからである。このような所定の初期状態は、もはや正しく動作していない印刷ノズルをオフすることによって作り出される。これを行わずに、例えば薄く印刷する印刷ノズルに単に印刷を続けさせ、その後、それにもかかわらずこの印刷ノズルを補償する場合には、全てのこのようなエラーを有する印刷ノズルに対して、個々の印刷ノズルの、合目的な、各固有のエラー特性に合った補償アプローチを見つけ出さなければならないだろう。これは、補償方法を極めて複雑にしてしまうだろう。そのため、このようなエラーを有する印刷ノズルを所期のようにオフする方が好ましい。しかし本発明の方法では、印刷ノズルがオフされるか否かを決定する重要なパラメータは、もはや、印刷ノズルの直接的な現下の状態ではなく、本発明に相応に計算された、個々の印刷ノズルに対する故障確率である。これが閾値を上回ると、印刷ノズルはオフされる。これが閾値を下回ったままであると、印刷ノズルは使用され続けられる。このようなアプローチの利点は、間もなく、高い確率で故障するであろう印刷ノズルを、これによって既に事前に処置および補償することができる、ということである。これまでの従来技術とは異なり、印刷ノズルが本当に故障し、これに相応して、むしろ刷り損じの原因になる可能性が出てくるまで待つのではなく、むしろこれを既に前もって処置することができる。
【0012】
この方法の有利な発展形態は、属する従属請求項ならびに属する図面を用いた説明から明らかになる。
【0013】
本発明による方法の有利な発展形態では、印刷ノズルテストパターンは次のように印刷される。すなわち、印刷ノズルテストパターンが、上下に配置されている、周期的に垂直に印刷された等間隔の線の、特定の数の水平な行から成り、ノズルテストパターンの各行においてそれぞれ、周期的にのみ、水平な行の特定の数に相応する、インクジェット印刷機の印刷ヘッドの印刷ノズルが、ノズルテストパターンの最初の要素に寄与するように印刷される。多くの様式の印刷ノズルテストパターンが知られている。特に適した形態は、垂直に印刷された等間隔の線を備える、特定の数の水平な行から成る。現下使用されている技術による少なくとも1つの画像センサの解像度は、多くの場合、元来作成される印刷像の解像度よりもさらに格段に低いので、全ての、隣接する印刷ノズルを直接的に隣り合って印刷することはできない。なぜなら、少なくとも1つの画像センサは、これらの個々の線を引き続き区別するのに必要な解像度を有していないからである。したがって例えば、それぞれ10番目の垂直な線だけが、自身の対応する印刷ノズルによって、1つの水平な行において印刷される。したがって全ての印刷ノズルを検出するために、および全ての印刷ノズルに、自身の垂直な線を印刷させるために、印刷ノズルテストパターンは全体で10個の水平な行から成る。
【0014】
本発明による方法の別の有利な実施形態では、特性値は、垂直に印刷された等間隔の線の濃さ、傾きおよび色値ならびに関与している印刷ノズルの稼働率を含んでいる。それに基づいて、テストされている印刷ノズルの現下の機能性が評価されるべき相応の特性値は、特に、上述した、垂直に印刷された線の濃さ、傾きおよび色値である。当然ながら、これらの特性値は、別の様式の印刷ノズルテストパターンが使用される場合にも当てはまる。しかしこのような場合には、特性値は、場合によっては、印刷ノズルによってテストパターン内に印刷される垂直な線の形態の個々の画像対象物の別の形態に合わせられなければならない。ここでも、関与している印刷ノズルの稼働率を特性値として取り入れることが重要である。なぜなら、個々の印刷ノズルの機能性は、特に、その稼働率の程度にも関連しているからである。
【0015】
本発明による方法の別の有利な実施形態では、各印刷ノズルの故障確率は、この印刷ノズルに対して、特性値から得られた印刷の質に対するトレランス境界が侵犯される確率である。印刷ノズルが非活性化される必要があるか否か、ひいては補償される必要があるか否かの判断は、この故障確率が特定の閾値を上回っているか否かを検査することによって行われ、また故障確率自体は、次のことによって定められる。すなわち、特性値によって具体化された、特定の印刷ノズルの機能性が、この特性値に対する、設定されたトレランス境界を上回っているか否かを検査することによって定められる。すなわち、印刷ノズルの現下の特性値が、この特性値に対するトレランス境界を侵犯する確率がどの程度であるのかが求められる。
【0016】
本発明による方法の別の有利な実施形態では、各印刷ノズルに対して予測モデルを適用するために、特性値が複数回求められる。ここで、印刷された印刷ノズルテストパターンの各評価が1回の試行に相当し、このようにして複数回求められた特性値が格納されて、故障確率を計算するために使用される。特性値をできるだけ正確に求め、これによって予測モデルをできるだけ正確に適用することを可能にするために、各印刷ノズルの現下の状態を記述する特性値を複数回求めることが推奨される。これは、印刷ノズルテストパターンの印刷および画像検出システムによる相応の評価が複数回行われ、その後、結果が格納され、故障確率を計算するために使用されることによって行われる。ここで、特性値を複数回求めることは、一方では、複数回求められた特性値の平均化によって個々の測定エラーを排除することができることによって、現下の状態を記述するのに有益であり、また他方では、特に、これによって、時間にわたった特性値の元来の経過を表すことも可能になる、ということに留意されたい。時間にわたったこのような経過は、特性値の今後の経過、ひいては印刷ノズルの機能性を予測することを可能にするための重要な判断基準である。
【0017】
本発明による方法の別の有利な実施形態では、複数回求められた特性値は、個々の回の経過にわたった特性値のプロセス散乱に関連して使用される。ここでは、同じ故障確率の場合には、特性値の小さいプロセス散乱を伴う経過が、大きいプロセス散乱を伴う経過よりも、トレランス境界の近傍に延在している可能性がある。したがって、時間にわたった、求められた特性値の経過を用いる場合には、特性値の相応するプロセス散乱が考慮されなければならない。これは、極めて強く変動する、すなわち極めて強く散乱する特性値が、格段に大きい不安定要素を含んでいることを意味している。このような散乱の理由が、一方では、当然ながら、測定エラーである場合もあり、しかし他方では、当然ながら、質が極めて変化しやすい印刷を行う印刷ノズルである場合もある。重要な点は、強く散乱する特性値を有している印刷ノズルが、予測されるべき、自身のさらなる特性値経過に関して、故障確率の算出に対して直接的な結果を有している、ということである。したがって、極めて弱くしか散乱しない、印刷ノズルの特性値経過は、トレランス境界に格段に近づいているだろう。なぜなら、特性値の今後の展開も小さい散乱を受け、したがってこの特性値が今後、トレランス境界を侵犯する確率が、極めて強く散乱する特性値経過の場合と比べて格段に低いことが、ここから統計的に推測可能だからである。裏返すと、これは、まさに極めて強く散乱している特性値経過は、平均して、トレランス境界に全く近づいていない可能性があることを意味している。なぜならここでは、今後の展開に対して同様に、強い散乱を想定せざるを得ず、したがってトレランス境界に近づいている場合には、個々の特性値がトレランス境界を侵犯するであろう確率が格段に大きくなるからである。したがってこれは最終的な作用において、故障確率の結果が同じ場合には、小さい散乱を有する特性値経過が、大きい散乱を有する経過よりも、トレランス境界に近づいている可能性があることを意味している。
【0018】
本発明による方法の別の有利な実施形態では、複数回求められた特性値は、期待値および信頼区間の形態の統計的なプロセス変数に変えられる。ここで統計的なプロセス変数は、複数回求められた特性値の線形または非線形の回帰によって特定され、この線形または非線形の回帰のために、任意の次数の回帰モデルが使用される。印刷ノズルの現下の状態を記述する求められた特性値は、期待値および信頼区間等の統計的なプロセス変数に変えられる。ここで統計的なプロセス変数は、特性値の線形または非線形の回帰によって特定され、この線形または非線形の回帰のために、任意の次数のモデルが使用可能である。これが例えば1次である場合には、これは線形の回帰を意味する。0次のモデルは、回帰が省かれることを意味し、このような場合には統計的な変数は相応に、期待値および信頼区間に対する平均値および標準偏差に相当する。
【0019】
本発明による方法の別の有利な発展形態では、統計的な変数は、複数回求められた特性値の時間的な重み付けを伴って形成される。ここでこの時間的な重み付けは、次のような形態で行われる。すなわち、より新しい特性値が、より古い特性値よりも高く、線形にまたは指数関数的に重み付けされる形態で行われる。例えば、故障確率の後の計算に用いられる統計的なプロセス変数を求める際には、複数回求められた特性値の時間的な重み付けが使用されるべきである。このような時間的な重み付けは、より新しい特性値が、より古い特性値よりも格段に高く重み付けされることを意味する。これが適用される場合には、これは、線形または指数関数的であり得る。これは、線形の重み付けの場合には、特性値が新しくなるほど、この特性値の重要性が線形に上昇することを意味する。また、指数関数的な重み付けの場合には、特性値の重要性は相応に、指数関数的に上昇する。
【0020】
本発明による方法の別の有利な発展形態では、主部の印刷に対してオフされた印刷ノズルは、引き続き、印刷ノズルテストパターンの印刷に関与し、この印刷ノズルに対して引き続き故障確率が計算され、計算されたこの故障確率に対して、設定された第2の閾値を下回ると、この印刷ノズルが再び、本刷りにおける主部の印刷に使用される。本発明による方法で重要なのは、関与している印刷ノズルの今後の特性の予測に基づいて、印刷ノズルが継続して、自身の現下の状態に関して監視される、ということである。これは同様に、故障確率に対する閾値を上回り、したがって非活性化された印刷ノズルを含む。これは、印刷ノズルの非活性化が、元来の印刷像、すなわち主部に対してのみ非活性化されており、これらが引き続き、印刷ノズルテストパターンの印刷には関与していることを意味している。すなわちこれらは、自身の機能性に関連して、主部に対するオフ後も監視し続けられる。その特性値ひいてはその機能性が例えば、稼働率が低いことによって、その故障確率が再び閾値を下回るように変化すると、これらの印刷ノズルは再び、本刷りにおける主部の印刷に対して、元来の印刷タスクを処理するために使用される。印刷ノズルが非活性化、ひいては補償されなければならないか否か、または印刷ノズルを再び、本刷りのために活性化することができるか否かを特定する、故障確率に対する閾値は、ここで2つの異なるパラメータである。しかしこれらが完全に同じ値を取ってもよい。
【0021】
本発明による方法の別の有利な発展形態では、印刷ノズルテストパターンの印刷に関与している全ての印刷ノズルに対して、故障確率を計算するために、特性値の単峰形の分布の他に、特性値の多峰形の分布も採用および使用される。分布は、標準的な単峰形の分布の他に、複峰形もしくは一般的に多峰形の分布も含むことができる。これは、個々の特性値の発生に対する故障確率に関し、これに対して、相応に、1つまたは複数の統計的なモデルが採用され得る。これは、故障確率を求めるための評価に対して、相応する結果を伴う。
【0022】
本発明自体ならびに構造的かつ/または機能的に有利な本発明の発展形態を以降で、属する図面を参照して、少なくとも1つの有利な実施例に基づいて、より詳細に説明する。図面では相応する要素に、それぞれ同じ参照番号が付けられている。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】枚葉紙用インクジェット印刷機の例
図2】垂直な等間隔の線の水平な行を伴う、使用されている印刷ノズルテストパターンの例
図3】相応するトレランス境界を伴う、時間にわたった特性値の経過に対する2つの例
図4】本発明による方法の概略図
図5】故障確率を計算するためのフローチャート
図6】予測モデルの流れに即した図
【発明を実施するための形態】
【0024】
有利な実施形態の適用領域は、インクジェット印刷機7である。このような印刷機7の基本的な構造の例が、図1に示されている。このような印刷機7は、印刷ヘッド5による印刷が行われる印刷ユニット4内へ印刷基材2を供給するためのフィーダ1から、デリバリ3までである。ここでこれは、枚葉インクジェット印刷機7であり、これは、制御計算機6によってコントロールされる。
【0025】
有利な実施形態における本発明の方法が図4に示されている。第1のステップにおいて、本刷りにおける印刷タスクの処理において、1つまたは複数の異なるデジタル印刷ノズルテストパターン16が印刷される。このデジタル印刷ノズルテストパターンは、垂直な線11を有する複数の水平な行から成り、ここでは印刷ヘッド5毎の各印刷ノズルは、少なくとも1つの垂直な線11を印刷する。このように印刷されたテストパターン17は、図2に示されている。ここでは、1つの水平な行において、それぞれx番目の印刷ノズルだけが、垂直な線11を作成し、このために、相応にx個の水平な行が、印刷ノズルテストパターン17毎に印刷されなければならず、これによって、各印刷ノズルが少なくとも1つの垂直な線11を作成する。ここでは、欠陥のある印刷ノズル、例えば故障している印刷ノズル8、通常とは異なって印刷する印刷ノズル9および薄く印刷する印刷ノズル10によって印刷された画像対象物11、すなわち垂直な線11も良好に見て取れる。このような特別な垂直な線から、垂直な線の濃さ、傾き、色値の形態の特性値28が計算される。ここでこの特性値28には、関与している印刷ノズルの稼働率も含まれる。印刷されたテストパターン17は、次に画像検出システムによって、少なくとも1つの画像センサを用いて検出され、デジタル化され、評価計算機6に転送される。ここでは、故障確率14が、予測モデルを用いて、各個々の、印刷された印刷ノズルテストパターン17に関与している印刷ノズルに対して計算される。印刷ノズルに対するこのような故障確率14が、設定されている閾値18を上回ると、該当する印刷ノズル20は、元来の主部の印刷に対して非活性化され、補償される。各印刷ノズルに対して存在する故障確率14の形態の、このような相応に検出された、エラーを有する印刷ノズルならびに故障確率14に関連して非活性化され、ひいては補償されるべき印刷ノズル20によって、ここで、印刷タスクを処理するための元来の印刷プロセスが、引き続き、実行される。ここで、同時に、過度に高い故障確率14の範囲の、主部の印刷にもはや使用されない、補償された印刷ノズル20は、引き続き、デジタル印刷ノズルテストパターン16の印刷に使用され、評価される。これが、相応する第2の閾値27を下回り、これによって、主部の印刷に再び使用可能である場合には、これらは再投入にされ、補償が中止される。
【0026】
図5において、故障確率14の計算が再度、より厳密に概略的に示されている。この計算は、特性値28の計算から成る。この特性値は、個々の印刷ノズルの機能性を記述し、かつ計算機6による、複数回印刷され、検出されたテストパターン19の評価に基づいて作成される。この方法には、特性値28が自身のプロセス散乱23に関連して処置される、ということが内在している。ここから、同じ故障確率14に基づく場合には、小さい散乱23を伴う経過が、大きい散乱23を伴う経過よりも、トレランス境界26の近傍に延在しているであろう、ということが結論される。図3はこのことを例示的に、特性値28の2つの経過に対して示している。これらのうちの1つの経過は、相応にトレランス境界に近い可能性のある、小さい散乱を伴う経過12であり、1つの経過は、これが当てはまらない、大きい散乱を伴う経過13である。図3のX軸はここで、特性値計算のための測定過程の数15を示し、Y軸は、故障確率14を示している。2つの特性値経過12、13は正規分布であり、トレランス境界26に対して同じ故障確率14を有している。このような故障確率14がまさに、許容されるトレランス境界26を上回った場合、これは、2つの印刷ノズルがオフされるであろうことを意味する。それにもかかわらず、大きい散乱23を伴う経過の場合には、この故障はまだ著しいものではない。さらなるステップにおいて、特性値24の散乱23を考慮して、時間的な重み付けを伴う回帰を用いて、統計的なプロセス変数21、22が、故障確率14を求めるために、期待値21および信頼区間22の形態で計算される。回帰を用いてプロセス変数21、22を計算するために、ここでは、個々の特性値25の時間的な経過も、重み付けに取り入れられる。次に、このようなプロセス変数21、22によって、故障確率14が、特性値経過とトレランス境界26との比較の形態で計算される。ここで、プロセス変数21、22から導出可能な、特性値24、25の今後の経過がトレランス境界26を侵犯するか否かの確率が、故障確率14の程度を特定する。
【0027】
図6において、使用される予測モデル自体が、再度、詳細に説明される。従来技術から既知の方法に基づいて、各印刷ノズルに対して、印刷動作中に、適切な特性値28が求められる。ここでは各印刷ノズルに対して、最後のn個、例えば5個の測定値が格納され、処理される。印刷ノズル特性値28は、統計的な分布、理想的には正規分布に従う。特性値が正規分布であるという想定に基づいて、統計的な計算によって確率14が求められ、印刷の質に対するトレランス境界26を上回っていることが求められる。これはもはや、純粋な測定値だけによって演算されるのではなく、統計的なプロセス変数21、22によって、有利には期待値21および信頼区間22によって演算される。したがって、各印刷ノズルに対して、期待値21および信頼区間22が存在する。これによって、各印刷ノズルに対して故障確率14を求め、例えば故障確率14の1%である特定の閾値p18を上回る場合に、相応する印刷ノズル20をオフすることが可能になる。同様にここでは、例えば同様に故障確率14の1%である所定の閾値p27を下回る場合に、オフされた印刷ノズル20を再投入することが可能である。2つの閾値p18およびp27は同じ値を取ることができるが、必ずしも同じ値を取らなければならないわけではない。ここで、pは常に、p以下である。
【0028】
統計的なプロセス変数21、22は、回帰によって、例えば線形または非線形の回帰によって、n個の値の時系列から求められる。n=1の場合には、この方法は、従来技術から公知の方法に移行する。使用されている回帰モデルは、任意の、すなわちn次の次数であってよいが、典型的には、これは線形の回帰の場合の1次である。0次の回帰モデルの場合には、回帰は省かれ、この場合には、期待値21および信頼区間22の統計的なプロセス変数は、平均値および標準偏差に相応する。
【0029】
統計的なプロセス変数21、22は、n回の測定の値の時間的な重み付けを伴って、または伴わずに形成され得る。ここで、時間的な重み付けを任意に行うことができる。重み付けが行われる場合には、典型的には、より新しいデータが、より古いデータよりも高く、詳細には、線形または指数関数的な重み付けの形態で、重み付けされる。
【0030】
n個の測定値の時間的な特性が考察に取り入れられる場合に、予測モデルの別の有利な構成が得られる。次に回帰に基づいて、次の期待値21および相応する信頼区間22に対する補外が実行される。
【0031】
典型的に、以下のように実施される。
測定値の数、n:1~100、典型的には10
閾値p:故障確率の0.01%~50%、典型的には1%
閾値p:故障確率の0.01%~50%、典型的には1%
【0032】
まとめるとこれは次のことを意味する。印刷ノズルの特徴の明示の時系列分析および統計的推定を用いたその推計統計学な分析に基づいて、予測モデルを用いて、本発明の方法において、属する故障確率14を有する、印刷ノズルの機能性の今後の展開の予測が、不確実さ/信頼区間の形態で求められる。これによって、印刷ノズルを投入するか否か、またはオフし、これが刷り損じの形態の欠陥商品を製造する前に、この印刷ノズルを補償するか否かの判断が行われる。
【0033】
本発明による方法の別の有利な発展形態は、求められた測定値の統計的な評価に関する。例えば印刷ノズルの特性値28の単峰形の分布の他に、多峰形の分布も採用され得る。単峰形の分布を採用する場合には、正規分布の特別な場合において、印刷ノズルの特性値28は、充分な正確さで記述される。
【0034】
多峰形の分布を採用する場合には、極めて制限された数の測定値だけが、使用可能であるので、そこから故障確率14が導出される分布関数を推定することが必要である、ということが当てはまる。分布関数が既知である場合には、故障確率14は、分布関数の数値積分によって求められる。密度関数を推定する可能な方法は、いわゆるカーネル密度推定器を使用することである。
【0035】
単峰分布によるこれまでの記述において、個別ノズルの統計は、例えば平均値および標準偏差によって、正規分布の前提条件を伴って記述され、ここから故障確率14が計算され、例えば、1%の故障確率14を伴う値は、正規分布の場合には、標準偏差の2.576倍が乗算された平均値もしくは期待値21に相応する。回帰の場合にはこれが、信頼区間22に対して同様に機能する。
【0036】
多峰分布の場合には、故障確率14は、純粋に数値的に求められる。まずは、分布関数が数値的な方法を介して推定され、次に分布関数の数値積分から、故障確率14が生じる。
【符号の説明】
【0037】
1 フィーダ
2 印刷基材
3 デリバリ
4 インクジェット印刷ユニット
5 インクジェット印刷ヘッド
6 計算機
7 インクジェット印刷機
8 故障している印刷ノズル
9 通常とは異なって印刷する印刷ノズル
10 薄く印刷する印刷ノズル
11 印刷ノズル画像対象物
12 小さい散乱を伴う特性値経過
13 大きい散乱を伴う特性値経過
14 故障確率
15 特性値計算のための測定過程の数
16 デジタルテストパターン
17 印刷されたテストパターン
18 印刷ノズルをオフするための閾値
19 検出された、印刷されたテストパターン
20 オフされて、補償された印刷ノズル
21 統計的なプロセス変数である期待値
22 統計的なプロセス変数である信頼区間
23 特性値の散乱
24 散乱が考慮された特性値
25 回帰と散乱が考慮された特性値
26 特性値に対するトレランス境界
27 印刷ノズルを再投入するための閾値
28 特性値
図1
図2
図3
図4
図5
図6