(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-07
(45)【発行日】2022-10-18
(54)【発明の名称】センサ制御装置
(51)【国際特許分類】
G01S 15/87 20060101AFI20221011BHJP
G01S 7/524 20060101ALI20221011BHJP
G01S 15/931 20200101ALI20221011BHJP
【FI】
G01S15/87
G01S7/524 Z
G01S15/931
(21)【出願番号】P 2019030425
(22)【出願日】2019-02-22
【審査請求日】2021-09-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000194918
【氏名又は名称】ホシデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】山中 祥史
(72)【発明者】
【氏名】宮沢 清史
【審査官】九鬼 一慶
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-055656(JP,A)
【文献】特開2017-135709(JP,A)
【文献】特開2005-003638(JP,A)
【文献】特開2015-090268(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 1/72- 1/82
G01S 3/80- 3/86
G01S 5/18- 5/30
G01S 7/52- 7/64
G01S 15/00-15/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の周囲の物体を検出する複数の超音波センサを駆動するセンサ制御装置であって、
前記複数の超音波センサの夫々が有するトランスデューサを振動させる複数の駆動ユニットと、
複数の前記トランスデューサの夫々を振動可能な駆動信号を生成する駆動信号生成部と、
前記複数の駆動ユニットの夫々に対して、前記トランスデューサに対する前記駆動信号の入力指示となる制御信号を出力する制御信号出力部を有する制御ユニットと、
前記制御ユニットと前記複数の駆動ユニットとをデイジーチェーン型で接続し、前記制御ユニットと前記複数の駆動ユニットの夫々との間で、予め設定された時分割に基づいて、音声データを重畳可能な第1帯域を有するデータ構造からなる通信データの双方向通信が行われるバスラインと、を備え、
前記制御信号に基づく制御データが、前記第1帯域に含まれるセンサ制御装置。
【請求項2】
前記駆動信号に基づく駆動データが、前記制御ユニットから前記駆動ユニットに伝達される前記通信データにおける前記第1帯域とは異なる第2帯域に含まれる請求項1に記載のセンサ制御装置。
【請求項3】
前記駆動ユニットは、前記超音波センサが取得した反射波に基づき反射信号を生成し、
前記反射信号に基づく反射データが、前記駆動ユニットから前記制御ユニットに伝達される前記通信データにおける前記第1帯域とは異なる第2帯域に含まれる請求項1又は2に記載のセンサ制御装置。
【請求項4】
前記バスラインは、車載用オーディオバスである請求項1から3のいずれか一項に記載のセンサ制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の周囲の物体を検出する複数の超音波センサを駆動するセンサ制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の運転を支援すべく、車両の周囲の物体を検出するセンサが車両に搭載されてきた。このようなセンサは、車両の周囲を広範囲に亘って検出するために、例えば車両に複数搭載される。このような複数のセンサを搭載した車両に関する技術として、例えば下記に出典を示す特許文献1に記載のものがある。
【0003】
特許文献1には、障害物センサを走行体の後部、前部、又は側部に相互に離隔して設置して、運転の安全を確認する車両安全確認装置が記載されている。この車両安全確認装置では、走行体に複数の障害物センサ(右下障害物センサ、右上障害物センサ、左上障害物センサ、左下障害物センサおよびその他の部位に設置された障害物センサ)を備え、これらの障害物センサは、車両安全確認装置全体の動作を統括する制御部と切り替え接続部を介して接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術では、複数の障害物センサは大型車両の後部に設置され、夫々、制御部と一対一対応で個別に接続される。一方、近年、車両にあっては低燃費化を行うべく、軽量化や搭載部品の小型化が図られている。車両への搭載を鑑みた場合、特許文献1に記載の技術は、複数の障害物センサの夫々が、制御部と一対一対応で個別に接続されているため、障害物センサの個数に応じて接続線(ケーブル)の重量が増大する。
【0006】
そこで、軽量化が可能なセンサ制御装置が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るセンサ制御装置の特徴構成は、車両の周囲の物体を検出する複数の超音波センサを駆動するセンサ制御装置であって、前記複数の超音波センサの夫々が有するトランスデューサを振動させる複数の駆動ユニットと、複数の前記トランスデューサの夫々を振動可能な駆動信号を生成する駆動信号生成部と、前記複数の駆動ユニットの夫々に対して、前記トランスデューサに対する前記駆動信号の入力指示となる制御信号を出力する制御信号出力部を有する制御ユニットと、前記制御ユニットと前記複数の駆動ユニットとをデイジーチェーン型で接続し、前記制御ユニットと前記複数の駆動ユニットの夫々との間で、予め設定された時分割に基づいて、音声データを重畳可能な第1帯域を有するデータ構造からなる通信データの双方向通信が行われるバスラインと、を備え、前記制御信号に基づく制御データが、前記第1帯域に含まれる点にある。
【0008】
このような特徴構成とすれば、音声データの送受信に使用可能なバスラインを超音波センサの制御に利用できる。また、バスラインを使用して複数の駆動ユニットを接続しているので、複数の超音波センサの制御を一元化できる。更には、駆動信号生成部と複数の駆動ユニットとがデイジーチェーン型で接続されるので、接続を簡素化し、軽量化することが可能となる。
【0009】
また、前記駆動信号に基づく駆動データが、前記制御ユニットから前記駆動ユニットに伝達される前記通信データにおける前記第1帯域とは異なる第2帯域に含まれると好適である。
【0010】
このような構成とすれば、例えば駆動信号生成部が制御ユニットに含まれるように構成した場合であっても、駆動信号を駆動ユニットに適切に伝達することができる。
【0011】
また、前記駆動ユニットは、前記超音波センサが取得した反射波に基づき反射信号を生成し、前記反射信号に基づく反射データが、前記駆動ユニットから前記制御ユニットに伝達される前記通信データにおける前記第1帯域とは異なる第2帯域に含まれると好適である。
【0012】
このような構成とすれば、例えば反射波を解析する機能部が制御ユニットに含まれるように構成した場合であっても、反射信号を制御ユニットに適切に伝達することができる。
【0013】
また、前記バスラインは、車載用オーディオバスであると好適である。
【0014】
このような構成とすれば、車両に搭載される音響デバイス同士の間で音声信号を伝達するオーディオバスを、超音波センサの制御に利用できるので、低コスト化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2】センサ制御装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】センサ制御装置の動作を示す各部の信号波形である。
【
図4】通信データの送受信に係るタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係るセンサ制御装置は、車両に搭載される複数の超音波センサの駆動を制御し、軽量化が図られている。以下、本実施形態のセンサ制御装置1について説明する。
【0017】
図1は本実施形態のセンサ制御装置1が制御する超音波センサ3の車両2への搭載例を示す図である。車両2には、当該車両2の周囲の物体を検出する複数の超音波センサ3が搭載される。車両2の周囲の物体とは、車両2が走行したり、駐車等をするにあたり、車両2の運転者が注意した方が良い物体である。このような物体は、静止物に限定されず、他の車両、人、自転車等の移動物も含まれる。超音波センサ3は、超音波を放射してから、当該超音波が物体で反射して返ってくるまでの時間に基づき、物体の有無や物体までの距離を検出するものである。このような超音波センサは公知であるので、詳細な説明は省略する。
【0018】
図1の例では、超音波センサ3は、車両2の前側左端部、前側中央部、前側右端部、後側左端部、後側中央部、後側右端部の6ヶ所に設けられる。もちろん、超音波センサ3は、これら以外の箇所に設けても良いし、6ヶ所の超音波センサ3の一部を省略しても良い。センサ制御装置1は、このような超音波センサ3の駆動を制御する。
【0019】
図2は、センサ制御装置1の構成を模式的に示すブロック図である。
図3は、センサ制御装置1の動作を示す各部の信号波形である。センサ制御装置1は、
図2に示されるように、駆動ユニット10、駆動信号生成部20、制御ユニット30、バスライン40の各機能部を備えて構成される。本実施形態では、駆動信号生成部20は制御ユニット30に設けられる。
【0020】
駆動ユニット10は、超音波センサ3の夫々が有するトランスデューサ3Aを振動させる。トランスデューサ3Aとは、超音波センサ3に内蔵され、電気信号を超音波に変換する機能と、超音波を電気信号に変換する機能とを有するものである。このようなトランスデューサ3Aは公知であるので詳細な説明は省略する。駆動ユニット10は後述する制御信号出力部31からの制御信号に応じてトランスデューサ3Aを振動させる。ここで、駆動ユニット10はトランスデューサ3Aに対して、1対1対応で設けられる。したがって、駆動ユニット10はトランスデューサ3Aの数に合わせて設けられる。本実施形態では、超音波センサ3は複数(6つ)備えられることから、駆動ユニット10も複数(6つ)備えられる。
【0021】
駆動信号生成部20は、複数のトランスデューサ3Aの夫々を振動可能な駆動信号を生成する。上述したように、トランスデューサ3Aは複数の超音波センサ3の夫々に備えられ、複数のトランスデューサ3Aは、複数の駆動ユニット10の夫々により振動させられる。駆動信号生成部20で生成される駆動信号は、複数の駆動ユニット10の夫々が有するトランスデューサ3Aを振動させる信号にあたる。駆動信号生成部20は、このような駆動信号を生成し、駆動ユニット10に出力する。
図3には、駆動信号の一例が示される。
図3の例では、トランスデューサ3Aを振動させる時間に応じてハイとなるパルス信号からなる駆動信号が示される。トランスデューサ3Aは、超音波を放射すると共に、反射波も取得するために、駆動信号は常時出力されるのではなく、所定時間毎に出力される。駆動信号生成部20は、駆動信号を複数の駆動ユニット10に対して一斉に出力しても良いし、時間差を設けて駆動ユニット10毎に、個別に出力しても良い。いずれの形態であっても、
図3において出力波として示されるように、駆動信号に応じて超音波センサ3から超音波が出力される。上述した駆動ユニット10は、駆動信号生成部20からの駆動信号を受け、図示しないドライバで駆動信号のドライバビリティを高めて、トランスデューサ3Aを駆動する。
【0022】
本実施形態では、上記駆動信号生成部20以外に制御信号出力部31も制御ユニット30に設けられる。制御信号出力部31は、複数の駆動ユニット10の夫々に対して、トランスデューサ3Aに対する駆動信号の入力指示となる制御信号を出力する。
【0023】
ここで、本実施形態では
図2に示されるように、複数の駆動ユニット10は夫々、駆動信号取得部11、スイッチ12、信号処理部13を有する。駆動信号取得部11は上述した駆動信号生成部20により生成された駆動信号を取得する。スイッチ12は、駆動信号取得部11と超音波センサ3(トランスデューサ3A)との間に設けられ、駆動信号取得部11からトランスデューサ3Aへの駆動信号の伝達及び駆動信号取得部11からトランスデューサ3Aへの駆動信号の遮断を行う。信号処理部13は制御信号出力部31から出力された制御信号を取得し、スイッチ12の開閉状態を制御する。
【0024】
したがって、信号処理部13が制御信号出力部31から取得した制御信号がスイッチ12を閉状態にすることを示す信号である場合には、駆動信号取得部11からトランスデューサ3Aへ駆動信号が伝達され、信号処理部13が制御信号出力部31から取得した制御信号がスイッチ12を開状態にすることを示す信号である場合には、駆動信号取得部11からトランスデューサ3Aへ駆動信号が遮断される。
【0025】
バスライン40は、制御ユニット30と複数の駆動ユニット10とをデイジーチェーン型で接続する。本実施形態では、制御ユニット30は上述した駆動信号生成部20及び制御信号出力部31を有する。複数の駆動ユニット10とは、上述したように駆動信号取得部11、スイッチ12、及び信号処理部13を有する。デイジーチェーン型で接続するとは、電気機器等のデバイスをケーブルによって接続する方式の一つであって、複数のデバイスの夫々を数珠つなぎで互いに直列に接続するものである。したがって、数珠つなぎに接続された複数のデバイスは、信号の出力元からみて下流になる程、別のデバイス(上流のデバイス)に中継されて伝達されることになる。このようなデイジーチェーン型による接続は、各種の規格があるが、公知であるので説明は省略する。本実施形態では、制御ユニット30と複数の駆動ユニット10とが、数珠つなぎで接続される。
【0026】
制御ユニット30と複数の駆動ユニット10の夫々との間では、バスライン40を介して通信データの双方向通信が行われる。バスライン40は、ツイストペアケーブルを有して構成され、このツイストペアケーブルを用いて例えばLVDS(小振幅差動信号)で双方向通信が行われる。バスライン40は、
図1に示されるように車両2内に配線される。したがって、制御ユニット30と、車両2の各部に設けられた複数の駆動ユニット10の夫々とが通信データの送受信を行うことが可能となる。
【0027】
図4には、制御ユニット30と複数の駆動ユニット10の夫々との間で双方向通信により行われる通信データの一例が示される。ここでは、理解を容易にするために、制御ユニット30から複数の駆動ユニット10のうちの一つの所定の駆動ユニット10に伝達される通信データを第1送信データとし、制御ユニット30から複数の駆動ユニット10のうちの前記一つの所定の駆動ユニットとは異なる他の一つの所定の駆動ユニット10に伝達される通信データを第2送信データとし、前記一つの所定の駆動ユニット10から制御ユニット30に伝達される通信データを第1受信データとし、前記他の一つの所定の駆動ユニット10から制御ユニット30に伝達される通信データを第2受信データとして示している。これらの各データは、予め設定された時分割に基づいて通信される。すなわち、
図4に示されるように、各データは時間的に配列して通信される。なお、通信データは時分割に基づいて送受信されるが、各データの周期を例えば数十マイクロ秒程度と設定しておくことで、各データの送受信に係る遅延を無視できる。
【0028】
また、本実施形態におけるこれらの各データは、第1帯域と第2帯域とを有するデータ構造で構成される。第1帯域は音声データを重畳可能な帯域であって、車両2に搭載される音響モジュール同士の間でバスライン40を介して音声データの送受信を行うことが可能である。車両2に搭載される音響モジュールとは、例えば音声を再生するプレーヤーや、音声を出力するスピーカーや、音声を収集するマイクロフォン等のデバイスが相当する。もちろん、加速度センサ等のデバイスを含むように構成することも可能である。このようなデバイス間で互いに音声信号の伝達もバスライン40を介して行えるように構成されている。なお、バスライン40は実際にこのようなデバイス間において音声信号の送受に利用されていても良いし、利用されていなくても良い。
【0029】
例えばバスライン40を利用してプレーヤーとスピーカーとの間で音声データを送受信したり、マイクロフォンとスピーカーとの間で音声データを送受信したりする場合には、第2帯域に送信先のデバイスを特定可能な識別情報を示すデータを含み、第1帯域に送信先のデバイスで利用する音声データを含むように通信データを構成することが可能である。
【0030】
上述した制御信号出力部31から出力された制御信号は、当該制御信号に基づく制御データに変換され、制御データは第1帯域に含まれた状態で制御ユニット30から駆動ユニット10の夫々に伝達される。したがって、信号処理部13は、第1送信データや第2送信データの第1帯域に含まれる制御データから制御信号を取得する。
【0031】
本実施形態では、駆動信号生成部20も制御ユニット30に含まれる。そこで、駆動信号生成部20により生成された駆動信号は、当該駆動信号に基づく駆動データに変換され、駆動データは制御ユニット30から駆動ユニット10に伝達される通信データ(上記第1送信データや第2送信データ)における第1帯域とは異なる第2帯域に含まれる。したがって、駆動信号取得部11は、第1送信データや第2送信データの第2帯域に含まれる駆動データから駆動信号を取得する。
【0032】
一方、超音波センサ3から放射された超音波は、物体に達した場合には、
図3において反射波として示されるように、物体で反射してトランスデューサ3Aに返ってくる。この反射波はトランスデューサ3Aにより電気信号に変換され、変換された電気信号は信号処理部13に伝達される。信号処理部13は、この電気信号(超音波センサ3が取得した反射波)に基づき反射信号を生成する。更に、この反射信号は当該反射信号に基づく反射データに変換され、駆動ユニット10から制御ユニット30に伝達される通信データ(上記第1受信データや第2受信データ)における第1帯域とは異なる第2帯域に含まれる。
【0033】
反射データは、バスライン40を介して駆動ユニット10から解析部50に伝達される。解析部50は、第1受信データや第2受信データの第2帯域に含まれる反射データから反射信号を取得する。解析部50は、この反射信号に基づき車両2(超音波センサ3)から物体までの距離を算定する。
【0034】
解析部50は駆動信号と電気信号とに基づき、物体の有無や物体までの距離を算定する。すなわち、超音波を出力波として出力してから、反射波を取得するまでの時間差に基づいて、物体までの距離を算定する。なお、トランスデューサ3Aは反射波を取得するが、駆動ユニット10(信号処理部13)が反射波を増幅して、所定の電位差で振幅する電気信号を解析部50に伝達するように構成される。
【0035】
ここで、本実施形態では、このようなバスライン40として、車載用オーディオバスが用いられる。車載用オーディオバスは、車両2に搭載され、音声信号の送受に利用されている。本センサ制御装置1では、この車載用オーディオバスを利用して超音波センサ3の駆動を制御している。具体的には、バスライン40は、A2B(登録商標)を用いることが可能である。これにより、バスライン40の低重量化及び低コスト化を実現できる。
【0036】
以上のように構成することで、センサ制御装置1が複数の超音波センサ3を制御することが可能となる。また、バスライン40を用いてデイジーチェーン型で制御ユニット30と複数の駆動ユニット10の夫々とを接続しているので、結線を簡素化することができ、センサ制御装置1を軽量化することが可能となる。
【0037】
〔その他の実施形態〕
上記実施形態では、バスライン40は車載用オーディオバスを用いて構成されるとして説明したが、バスライン40は車載ネットワークのケーブルを用いて構成しても良い。
【0038】
上記実施形態では、物体までの距離を算定する解析部50を備えるとして説明したが、解析部50を備えずに構成することも可能である。係る場合、トランスデューサ3Aにより反射波から変換された電気信号を、当該物体までの距離を算定するデバイスに対してセンサ制御装置1が伝達するように構成すると良い。
【0039】
上記実施形態では、駆動信号生成部20が制御ユニット30に含まれるとして説明したが、駆動信号生成部20は制御ユニット30と別体で設けることも可能である。係る場合でも、駆動信号に基づく駆動データを、バスライン40を介して駆動ユニット10に伝達することが可能である。或いは、駆動信号生成部20は駆動ユニット10に含まれるように構成することも可能である。係る場合には駆動信号取得部11が駆動信号を取得し、信号処理部13によるスイッチ12の開閉制御に応じて駆動信号をトランスデューサ3Aに出力することが可能である。
【0040】
上記実施形態では、反射信号に基づく反射データが、第2帯域に含まれるとして説明したが、反射信号に基づく反射データは、バスライン40を用いずに駆動ユニット10から制御ユニット30に伝達するように構成することも可能である。
【0041】
上記実施形態では、通信データが第1帯域及び第2帯域を有するデータ構造であるとして説明したが、通信データは第1帯域及び第2帯域以外の帯域を有するデータ構造であっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、車両の周囲の物体を検出する複数の超音波センサを駆動するセンサ制御装置に用いることが可能である。
【符号の説明】
【0043】
1:センサ制御装置
2:車両
3:超音波センサ
3A:トランスデューサ
10:駆動ユニット
20:駆動信号生成部
30:制御ユニット
31:制御信号出力部
40:バスライン