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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-07
(45)【発行日】2022-10-18
(54)【発明の名称】LED電球
(51)【国際特許分類】
   F21K 9/232 20160101AFI20221011BHJP
   F21K 9/90 20160101ALI20221011BHJP
   F21K 9/66 20160101ALI20221011BHJP
   F21V 31/00 20060101ALI20221011BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20221011BHJP
   F21V 3/06 20180101ALI20221011BHJP
   F21V 3/00 20150101ALI20221011BHJP
   F21Y 107/70 20160101ALN20221011BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20221011BHJP
【FI】
F21K9/232 100
F21K9/90
F21K9/66
F21V31/00 200
F21V19/00 170
F21V3/06 130
F21V3/00 320
F21Y107:70
F21Y115:10
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020151369
(22)【出願日】2020-09-09
(62)【分割の表示】P 2018164398の分割
【原出願日】2018-09-03
(65)【公開番号】P2021005559
(43)【公開日】2021-01-14
【審査請求日】2020-09-09
(31)【優先権主張番号】106130001
(32)【優先日】2017-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】511020704
【氏名又は名称】液光固態照明股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ 建郎
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/055115(WO,A1)
【文献】特開2015-162434(JP,A)
【文献】登録実用新案第3159000(JP,U)
【文献】中国実用新案第205065508(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2005/0207152(US,A1)
【文献】特開2017-103232(JP,A)
【文献】特開2005-174891(JP,A)
【文献】独国実用新案第000029919544(DE,U1)
【文献】独国特許出願公開第102014104882(DE,A1)
【文献】米国特許第09322520(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0122531(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2001/0033489(US,A1)
【文献】中国実用新案第203771274(CN,U)
【文献】中国実用新案第204629247(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第103343886(CN,A)
【文献】特開昭53-002979(JP,A)
【文献】特開2012-038704(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/232
F21K 9/90
F21K 9/66
F21V 31/00
F21V 19/00
F21V 3/06
F21V 3/00
F21Y 107/70
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有して前記開口に隣接して一部の長さは、前記開口の最大外径の半分より大きいネック部と、前記ネック部に接続するボディ部と、前記ボディ部に続き、前記ネック部から離れた直立部と、を有し、材質がソーダ石灰ガラスを含む瓶状ランプシェードと、
前記瓶状ランプシェードに接続して前記開口を焼結密封するサイドスカートと、前記瓶状ランプシェード内に位置する支持部と、前記瓶状ランプシェード内に位置する開放端と、前記瓶状ランプシェード外に向かう密封端と、を有するパイプとを有するステムと、
前記ステムを貫通する少なくとも2つの導体と、
前記支持部に取り付けられ、前記少なくとも2つの導体に結合される少なくとも1つのLED発光モジュールと、を含むLED電球。
【請求項2】
前記支持部に取り付けられ、前記瓶状ランプシェードに当接する支持フレームを更に含み、
前記支持フレームは、主幹と、複数の枝と、を有し、前記主幹は前記支持部から伸びて、前記LED発光モジュールは前記主幹に取り付けられ、前記複数の枝の各の一端は前記主幹に接続して、前記複数の枝の各の他端は前記瓶状ランプシェードと接触点で接触して、前記支持フレームと前記瓶状ランプシェードとの接触点の数は2以上であり、前記複数の接触点の間の最大直線距離は、前記開口の最大内径より大きい請求項1に記載のLED電球。
【請求項3】
前記瓶状ランプシェード内に充填される流体を更に含む請求項1に記載のLED電球。
【請求項4】
前記流体は、非導電性の流体である請求項に記載のLED電球。
【請求項5】
前記流体は、ヘリウムガスである請求項に記載のLED電球。
【請求項6】
前記瓶状ランプシェードは、平底を有し、中心軸線に沿って伸び、前記LED発光モジュールの前記中心軸線における投影長さは、前記瓶状ランプシェードの前記中心軸線における投影長さの40%より大きい請求項1に記載のLED電球。
【請求項7】
前記瓶状ランプシェードは、側壁と、前記側壁と境界において接続する底壁と、を有し、前記支持フレームと前記瓶状ランプシェードの前記複数の接触点の少なくとも1つは前記境界に位置する請求項2に記載のLED電球。
【請求項8】
どちらかの前記側壁は、前記境界から上に向かう曲線である請求項に記載のLED電球。
【請求項9】
前記LED発光モジュールは、ハード型LED発光モジュール又はフレキシブル型LED発光モジュールである請求項1に記載のLED電球。
【請求項10】
前記瓶状ランプシェードに取り付けられ、前記少なくとも2つの導体を結合する口金を更に含む請求項1に記載のLED電球。
【請求項11】
前記LED発光モジュールの数は2以上であり、前記複数のLED発光モジュールは相互に直列接続又は並列接続されている請求項1に記載のLED電球。
【請求項12】
前記瓶状ランプシェードを取り囲み、前記瓶状ランプシェードとの間に前記瓶状ランプシェードを取り囲む層状空間を形成するアウターランプハウジングと、
前記層状空間内に位置する液体と、を更に含む請求項1に記載のLED電球。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はLED電球に関し、特にLED電球に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(略称LED)チップの発光効率の向上及び生産技術の進歩に伴い、LEDチップは徐々に照明器具の光源となってきた。タングステンを用いたフィラメントの電球は、徐々にLED発光モジュールによって置き換わっているが、フィラメント形状のLED電球は、設計者に好かれている。フィラメント形状のLED電球は、バー状又は螺旋状のLED発光モジュールがランプシェード内に設けられている。したがって、LED発光モジュールを各種ランプシェード形状及び材質に用いることで、使用者は全く異なる視覚体験を得ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、フィラメント形状のLED電球とするためのLED電球を提供する。
【0004】
本発明は、フィラメント形状を有するLED電球を製造するためのLED電球の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のLED電球は、開口を有して前記開口に隣接して一部の長さは、前記開口の最大外径の半分より大きいネック部と、前記ネック部に接続するボディ部と、前記ボディ部に続き、前記ネック部から離れた直立部と、を有する瓶状ランプシェードと、前記瓶状ランプシェードに接続して前記開口を密封するサイドスカートと、前記瓶状ランプシェード内に位置する支持部と、を有するステムと、前記ステムを貫通する少なくとも2つの導体と、前記支持部に取り付けられ、前記少なくとも2つの導体に結合される少なくとも1つのLED発光モジュールと、を含む。
【0006】
本発明の実施形態において、本発明のLED電球は、前記支持部に取り付けられ、前記瓶状ランプシェードに当接する支持フレームを更に含み、前記支持フレームは、主幹と、複数の枝と、を有し、前記主幹は前記支持部から伸びて、前記LED発光モジュールは前記主幹に取り付けられ、前記複数の枝の各の一端は前記主幹に接続して、前記複数の枝の各の他端は前記瓶状ランプシェードと接触点で接触して、前記支持フレームと前記瓶状ランプシェードとの接触点の数は2以上であり、前記複数の接触点の間の最大直線距離は、前記開口の最大内径より大きい。
【0007】
本発明の実施形態において、前記瓶状ランプシェードの材質はソーダ石灰ガラスを含む。
【0008】
本発明の実施形態において、前記ステムは、前記瓶状ランプシェード内に位置する開放端と、前記瓶状ランプシェード外に向かう密封端と、を有するパイプを有する。
【0009】
本発明の実施形態において、本発明のLED電球は、前記瓶状ランプシェード内に充填される流体を更に含む。
【0010】
本発明の実施形態において、前記流体は、非導電性の流体である。
【0011】
本発明の実施形態において、前記流体は、ヘリウムガスである。
【0012】
本発明の実施形態において、前記瓶状ランプシェードは、平底を有し、中心軸線に沿って伸び、前記LED発光モジュールの前記中心軸線における投影長さは、前記瓶状ランプシェードの前記中心軸線における投影長さの40%より大きい。
【0013】
本発明の実施形態において、前記瓶状ランプシェードは、側壁と、前記側壁と境界において接続する底壁と、を有し、前記支持フレームと前記瓶状ランプシェードの前記複数の接触点の少なくとも1つは前記境界に位置する。
【0014】
本発明の実施形態において、どちらかの前記側壁は、前記境界から上に向かう曲線である。
【0015】
本発明の実施形態において、前記LED発光モジュールは、ハード型LED発光モジュール又はフレキシブル型LED発光モジュールである。
【0016】
本発明の実施形態において、上記LED電球は、前記瓶状ランプシェードに取り付けられ、前記少なくとも2つの導体を結合する口金を更に含む。
【0017】
本発明の実施形態において、前記LED発光モジュールの数は2以上であり、前記複数のLED発光モジュールは相互に直列接続又は並列接続されている。
【0018】
本発明の実施形態において、本発明のLED電球は、前記瓶状ランプシェードを取り囲み、前記瓶状ランプシェードとの間に前記瓶状ランプシェードを取り囲む層状空間を形成するアウターランプハウジングと、前記層状空間内に位置する液体と、を更に含む。
【発明の効果】
【0024】
本発明において、ソーダ石灰ガラスによって製造されたランプシェードはLED電球の形状、色、光の反射により生み出される視覚効果を向上させることができる。また、支持フレームの設置(特に、支持フレームがランプシェードの開口を貫通した後、展開して、ランプシェードの内面に当接する)は、LED発光モジュールをランプシェード内に安定的に位置させることができる。また、ランプシェードが瓶状または類似の狭くて長い形状を有する時、LED発光モジュールの長さはランプシェードの長さの40%より大きく、LED電球の視覚効果を向上させることができる。
【0025】
本発明の上述した特徴と利点を更に明確化するために、以下に、実施例を挙げて図面と共に詳細な内容を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の実施形態に係るLED電球の断面図である。
図2図1のLED電球のI-I線に沿った断面図である。
図3】本発明の別の実施形態に係るLED電球の断面図である。
図4】本発明の別の実施形態に係るLED電球の断面図である。
図5】本発明の別の実施形態に係るLED電球の断面図である。
図6】本発明の別の実施形態に係るLED電球の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1を参考にすると、本実施形態において、LED電球100は、ランプシェード110と、ステム120と、複数の導体130と、LED発光モジュール140と、流体150と、を含む。ランプシェード110及びステム120は断面で示す。ランプシェード110は開口112を有する。ステム120(例えばステム120のサイドスカート122)は、ランプシェード110に接続され、開口112を密封する。ステム120は支持部124及び、パイプ126、を有し、支持部124はランプシェード110内に位置し、パイプ126はランプシェード110内に位置する開放端126aと、ランプシェード110外に位置する密封端126bと、を有する。これらの導体130はステム120を貫通する。LED発光モジュール140は、支持部124に取り付けられ、これらの導体130に結合される。
【0028】
本実施形態において、これらの導体130は、複数の異なる粗さから構成し、相互に溶接又は折り曲げられた導体によってLED発光モジュール140に結合されてもよい。流体150は、ランプシェード110内に充填される。流体150は、非導電性の流体150であってもよく、例えば、不活性ガス(例、ヘリウムガス)である。
【0029】
本実施形態において、LED電球100は、ランプシェード110に取り付けられ、これらの導体130を結合する口金160を更に含んでもよい。図1において、口金160も断面で示す。他の図示されていない実施例において、LED電球100は、前述の口金160を含まず、これらの導体130を直接電源に接続させてもよい。
【0030】
ソーダ石灰ガラスはその特性から加工が容易ではなく、従来のランプシェードの材質には、ソーダ石灰ガラスは採用されず、鉛ケイ酸塩ガラスやホウケイ酸塩ガラスを採用している。本実施形態において、特定の製造プロセス方法によって、ランプシェード110の材質に、ソーダ石灰ガラス(soda-lime glass)を採用してもよく、ソーダ石灰ガラスの利点は、製造コストが低下で、特定の元素又は物質が浸透した後、異なる透明な色が現れることにあるが、熱膨張係数が大きく、特定の領域を熱しすぎると、その領域の体積は容易に膨張しすぎて脆性破壊してしまうことから、熱加工の技能を必要する。例えば、電球の製造は、ソーダ石灰ガラスの使用を考慮しない。ソーダ石灰ガラスの正式名称は、ナトリウムカルシウムシリケートガラスであり、ソーダガラスと略称される。ソーダ石灰ガラスの基本成分は、シリカと、特定の比率の酸化ナトリウム及び特定の比率の酸化カルシウムを含む材料であり、本実施形態において、ソーダ石灰ガラスは、65~75%のシリカ(SiO)、12~18%の炭酸ナトリウム(NaCO)、5~12%の炭酸カルシウム(CaCO)及びその他の材料等を高温溶融、成型、冷却して得られる。ナトリウムカルシウムシリケートガラスは生産歴史が最も長いガラス系であり、今日の生産量は最も高く、用途が最も広いガラスでもある。ソーダ石灰ガラスは一般的にガラス容器、特に食品包装用の瓶に用いられる。
【0031】
本実施形態において、ランプシェード110は、ソーダ石灰ガラスを材質とする容器、特に各種資源回収の酒瓶を採用してもよい。環境保護及び省エネの目的以外に、市販の酒瓶自身の形状、色、光の反射により生み出される視覚効果は極めて多様である。したがって、ランプシェード110は、ソーダ石灰ガラスを材質とする酒瓶又は他の容器を採用する時、先行技術のランプシェードが採用する鉛ケイ酸塩ガラスやホウケイ酸塩ガラスよりも豊富で多様な視覚効果を提供できる。
【0032】
図1及び図2を参考にすると、本実施形態において、LED発光モジュール140をランプシェード110内に位置決めするために、LED電球100は、支持部124に取り付けられ、ランプシェード110に当接する支持フレーム170を更に含んでもよい。支持フレーム170とランプシェード110との接触点Cの数は2以上であり、即ち、複数の点を介して接触することで位置決めの安定性を高め、LED発光モジュール140をランプシェード110内部で安定させることができ、LED電球100が揺れ動く時、LED発光モジュール140は、電球内部で相対的に安定しており、折れたり曲がったりすることを低減できる。これらの接触点Cの間の最大直線距離は、開口112の最大内径より大きく、即ち、支持フレーム170がランプシェード110の開口112を貫通した後、展開して、ランプシェードの内面に当接してもよい。
【0033】
本実施形態において、ランプシェード110は、側壁114と、側壁114と境界Bにおいて接続する底壁116と、を有し、支持フレーム170とランプシェード110のこれらの接触点Cの少なくとも1つは境界Bに位置する。ここで、側壁114は、図1に示すように、平らな曲面であり、側面断面図で見ると、両側の側壁114は、境界Bから上に向かってほぼ一直線である。別の実施形態において、側壁114は、曲線を有する曲面であり、側面断面図で見ると、どちらかの側壁114は、境界Bから上に向かう曲線であってもよい。また、図1に示すように、側壁114と底壁116の境界Bにおける角度は約90度であり、その形は丸く滑らかな角である。別の実施形態において、側壁114と底壁116の境界Bにおける角度は鋭角又は鈍角であってもよく、異なる形を有してもよい。別の観点から見ると、ランプシェード110は酒瓶または類似の狭くて長い瓶を採用する時、ランプシェード110は、形状が徐々に縮んで開口112を構成するネック部110aと、ネック部110aに続くボディ部110bと、ボディ部110bに続き、ネック部110aから離れた直立部110cと、を有する。支持フレーム170とランプシェード110のこれらの接触点Cは直立部110cに位置する。直立部110cは直立機能を提供できることから、図1に示す平坦状に限らず、円弧状、マルチクロー(multi-claw)状、同心円状などの異なる形であってもよい。別の実施形態において、直立部110cは、ランプホルダの形に合わせて、直立用とせず、距離地面又はデスクトップとの間に高さを有するように空中に浮いて設置してもよい。また、LED電球100は、図1に示す、口金160は下を向き、直立部110cは上を向く倒立した形態でもよい。
【0034】
本実施形態において、支持フレーム170は、主幹172と、複数の枝174と、を含む。主幹172は支持部124から伸びて、LED発光モジュール140は主幹172に取り付けられ、これらの枝174は主幹172から伸びて、それぞれランプシェード110に接触する。これらの枝174はランプシェード110の開口112を貫通した後、展開して、ランプシェード110の内面に当接してもよい。本実施形態において、主幹172は導体130の一部から構成され、これらの枝174は弾性を有し、ランプシェード110の側壁114と底壁116との間の境界Bに接触してもよい。別の実施形態において、ランプシェード110に側壁114と底壁116が無い構造であれば、例を挙げると、ランプシェードの最上部(又は底部)が曲面構造である場合、支持フレーム170は、少なくとも3つの枝174によってランプシェード内部の曲面と接触及び当接して、LED発光モジュール140を固定する効果を有してもよい。
【0035】
本実施形態において、ランプシェード110は酒瓶または類似の狭くて長い瓶を採用する時、ランプシェード110は瓶状を示し、中心軸線Aに沿って伸び、LED発光モジュール140の中心軸線Aにおける投影長さは、ランプシェード110の中心軸線Aにおける投影長さの40%より大きくてもよく、このようにして、LED発光モジュール140が発する光は、LED電球100全体に均一に発され、この割合より低いと、LED電球最上部又は底部において一部の発光が明るく、一部の発光が暗い現象が現れ、光の形の美感が損なわれ、発光機能が低下してしまう。また、LED発光モジュール140の長さが短すぎると、支持フレーム170の主幹172と枝174の長さが長くなりすぎて、美観に影響する以外に、支持の安定性にも影響することから、発明者は、繰り返し実験した後に、LED発光モジュール140の中心軸線Aにおける投影長さは、ランプシェード110の中心軸線Aにおける投影長さの40%より大きい時に、発光機能、光の形の美感、LED発光モジュールの安定性、ランプ全体の外観の美しさ等の要素を兼ね備えることができることを見出した。
【0036】
本実施形態において、LED発光モジュール140はフレキシブル型LED発光モジュールであってもよく、図1に示す螺旋状のように、各種形状(例えば、螺旋状)に曲げることができ、図3及び図4に示すU型及びハート型に曲げることもでき、フィラメント形状の視覚効果を示し、また、フレキシブル型LED発光モジュールのフレキシブル特性のため、ネック部110aを貫通する時、圧縮変形してもよく、貫通した後、ランプシェード110において展開され、換言すると、LED発光モジュール140の最大幅は、ネック部110aの内径より大きくてもよい。
【0037】
別の本実施形態において、図5に示すように、LED電球100は、複数のLED発光モジュール140を含んでもよく、ハード型LED発光モジュールであってもよい。これらのLED発光モジュール140は相互に直列接続してもよい。他の図示していない実施形態において、これらのLED発光モジュール140は相互に並列接続してもよい。
【0038】
他の実施形態において、図1の実施形態に対して、図6に示すように、LED電球100は、アウターランプハウジング180と、液体190と、を更に含んでもよい。アウターランプハウジング180は、ランプシェード110を取り囲み、ランプシェード110との間にランプシェード110を取り囲む層状空間Sを形成する。液体190は層状空間S内に位置する。光線の屈折及び反射の下、このような設置も異なる視覚効果を生み出すことができる。
【0039】
LED電球の複数の実施形態を以上のように説明した後、以下において、本発明の実施形態に係るLED電球の製造方法を説明する。
【0040】
図1を参考にすると、本実施形態のLED電球100の製造方法は下記ステップを含む。
【0041】
まず、ランプシェード110の開口112を介してステム120及びステム120の支持部124に取り付けられるLED発光モジュール140をランプシェード110内に位置決めする。ここで、LED発光モジュール140は、ステム120を貫通するこれらの導体130に結合される。
【0042】
次いで、ランプシェード110の開口112及びそれに隣接するネック部110aの一部を前加熱して、開口112及びネック部110aの加熱温度を前加熱温度にして、前加熱時間を持続する。本実施形態において、開口112に隣接するネック部110aの一部の長さは、開口112の最大外径の半分より大きい。
【0043】
前加熱後、ランプシェード110の開口112及びそれに隣接するネック部110aの一部を本加熱して、開口112及びネック部110aの加熱温度を本加熱温度にし、同時に、ステム120のサイドスカート122をランプシェード110に焼結させて、ランプシェード110の開口112を密封する。本実施形態において、本加熱温度(例えば、摂氏500~600度)は前加熱温度(例えば、摂氏300~400度)より大きい。ソーダ石灰ガラスの特性は、その熱膨張係数が大きいことから、一部の加熱は容易にガラスを砕けやすくし、シーリング用とすることができず、本発明の方法を使用すると、ソーダ石灰ガラスは加熱焼結時に、上記条件下で、温度分布は均一となることから、加熱の不均一による脆性破壊の現象を大きく減少させる。
【0044】
本加熱後、ステム120のパイプ126を介してランプシェード110内の残留空気を抽出する。
【0045】
空気抽出後、ステム120のパイプ126を介して流体150をランプシェード110内に注入する。
【0046】
流体注入後、パイプ126を密封して、ランプシェード110を気密状態にする。
【0047】
本実施形態において、ステム120のサイドスカート122をランプシェード110に焼結した後、開口112及びネック部110aを後加熱して、開口112及びネック部110aの加熱温度を後加熱温度にして、後加熱時間持続することを含んでもよい。実施形態において、後加熱温度は、前加熱温度よりも小さいかまたは同じであってもよい。
【0048】
本実施形態において、LED電球の製造方法は、口金160をランプシェード110に取り付け、これらの導体130に結合されることを更に含んでもよい。
【0049】
以上より、本発明において、ソーダ石灰ガラスによって製造されたランプシェードはLED電球の形状、色、光の反射により生み出される視覚効果を向上させることができる。また、支持フレームの設置(特に、支持フレームがランプシェードの開口を貫通した後、展開して、ランプシェードの内面に当接する)は、LED発光モジュールをランプシェード内に安定的に位置させることができる。また、ランプシェードが瓶状または類似の狭くて長い形状を有する時、LED発光モジュールの長さはランプシェードの長さの40%より大きく、LED電球の視覚効果を向上させることができる。
【0050】
本文は以上の実施例のように示したが、これに限られるものではなく、当業者が本発明の精神の範囲から逸脱しない範囲において、変更又は修正することが可能であるが故に、本発明の保護範囲は均等の範囲にまで及ぶものとする。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、フィラメント形状のLED電球とするためのLED電球及びその製造方法を提供する。
【符号の説明】
【0052】
100:LED電球
110:ランプシェード
110a:ネック部
110b:ボディ部
110c:直立部
112:開口
114:側壁
116:底壁
120:ステム
122:サイドスカート
124:支持部
126:パイプ
126a:開放端
126b:密封端
130:導体
140:LED発光モジュール
150:流体
160:口金
170:支持フレーム
172:主幹
174:枝
180:アウターランプハウジング
190:液体
A:中心軸線
B:境界
C:接触点
S:層状空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6